JP3261308B2 - 光学的2次元画像伝送装置 - Google Patents

光学的2次元画像伝送装置

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JP3261308B2
JP3261308B2 JP08611596A JP8611596A JP3261308B2 JP 3261308 B2 JP3261308 B2 JP 3261308B2 JP 08611596 A JP08611596 A JP 08611596A JP 8611596 A JP8611596 A JP 8611596A JP 3261308 B2 JP3261308 B2 JP 3261308B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の微小レンズ
体を各微小レンズ体の光軸が互いに平行となるように配
列させて形成した微小レンズアレイを、前記光軸方向に
直列させて構成した正立等倍光学系である微小レンズア
レイ群と、平面状の画像表示面を有する画像表示装置
と、前記微小レンズアレイ群に対して前記画像表示装置
と反対側に置かれた光拡散板とを備えてなる光学的2次
元画像伝送装置に関し、更に詳しくは、前記微小レンズ
アレイを液晶ディスプレイ装置等の平面状の画像表示
面を有する画像表示装置の前面に組み込んで、空間結像
により画像の位置を画像表示装置枠体の最前面に一致さ
せ、視差が生じないようにするための、製造コストの安
価な2次元画像伝送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学的2次元画像伝送装置としては、簡
単なものでは、一方の端面に入射した光が他方の端面か
ら出射する光伝送機能を有する光ファイバーを多数本束
ねて一体化し、その軸方向に対して垂直に切断すること
で平板状とした光ファイバープレートを用いたものがあ
る。しかし、光ファイバープレートは各光ファイバが1
個の画素の伝送を受持ち、それが集積されることで平面
的な2次元画像情報を伝送するのであるが、各光ファイ
バには空間結像作用はなく、一方の面を物体に密着させ
なければ、他方の面に像は現れない。つまり光ファイバ
ープレートの両面が必ず夫々物体面及び像面となるよう
な使い方しかできず、光ファイバープレートを使用した
光学系の設計自由度が低く、用途が限定されていた。ま
た、各光ファイバは画素1個1個に対応し、補完作用が
無いため、もし折れ等の欠陥が含まれると、それが直接
画素の欠陥となってしまうという問題もあった。
【0003】上述の光ファイバープレートの問題点を解
決するためには、空間結像作用を有するレンズ体を用い
た光学系を構成する必要があるが、単一の光学系では構
造的に大型化するという問題があるため、従来より、微
小レンズ体よりなる微小光学系を各微小光学系の光軸が
互いに平行となるように配列させた複数の微小光学系か
らなる微小レンズアレイが用いられていた。ここで、上
述のように構成された微小レンズアレイにおいては、微
小レンズアレイの物体面上の全体像を各微小光学系の結
像を集積して、矛盾無く微小レンズアレイの結像面上に
再生像を合成するためには、各微小光学系が正立等倍光
学系であることに注意を要する。
【0004】前記微小レンズアレイの一例としては、複
数の球面柱状レンズを、球面柱状レンズからなる微小光
学系相互間の迷光を防止するための遮光板等の遮光手段
を各球面柱状レンズ間に設けて、各球面柱状レンズの光
軸が互いに平行となるように配列させたものが、例え
ば、特開昭55−90908号公報、及び、特開平1−
124801号公報に開示されている。ここで開示され
ている微小レンズアレイでは、前記遮光手段は微小光学
系相互間の迷光を防止する機能に加え、複数の球面柱状
レンズを支持する支持機能も有している。また、凸面ま
たは凹面形状の微小レンズ体が各微小レンズ体の光軸が
互いに平行となるように平板上に成形された微小レンズ
アレイの例が、例えば、特開昭55−90908号公
報、特開昭64−88502号公報、特公昭49−88
93号公報、特開昭61−183601号公報、及び特
開昭60−29703号公報に開示されている。特に、
特開昭55−90908号公報、及び特公昭49−88
93号公報では、前記凸面または凹面形状の微小レンズ
体からなる各微小光学系が正立等倍光学系となるように
前記微小レンズアレイを前記光軸方向に複数面設けた場
合において、前記微小光学系相互間の迷光を防止するた
めの遮光手段が設けられている。更に、微小レンズ体が
幾何学的な形状により形成されずに、各微小レンズ体の
光軸から周辺部に向け、また微小レンズアレイ表面から
光軸方向内部に向け屈折率が徐々に変化する屈折率分布
型で、且つ各微小レンズ体の光軸が互いに平行となるよ
うに平板上に一体成形された微小レンズアレイの例が、
例えば、特開昭57−53702号公報、及び、特開昭
60−29703号公報に開示されている。また、他の
屈折率分布型の微小レンズアレイの例として、光ファイ
バーの屈折率が中心軸から外周面に向かって放物線状に
変化することで通常のレンズと同様な空間結像作用を有
するロッド状の屈折率分布型光ファイバーを多数本束ね
て一体化し、その軸方向に対して垂直に切断することで
平板状とした屈折率分布型ロッドレンズアレイがある。
【0005】上記微小レンズアレイを用いた光学的2次
元画像伝送装置では、微小レンズアレイがロッド状の微
小レンズ体を束ねて一体化したものも、微小レンズ体が
平板上に成形され一体化したものも、各微小光学系を正
立等倍光学系として使用する場合、前記微小光学系相互
間で各微小光学系に入射した入射光の一部が隣接する微
小光学系に入射して擾乱光となり再生像の画質を劣化さ
せる迷光を防ぐための処置を施す必要がある。上述のよ
うに、従来より、前記迷光を防ぐための処置として、隣
接する微小光学系間に遮光板等の遮光手段が設けられて
いた。(特開昭55−90908号公報、特公昭49−
8893号公報、特開平1−124801号公報)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロッド
状の微小レンズ体を束ねて一体化した微小レンズアレイ
の場合、ロッド状の微小レンズ体を束ねて一体化する製
造工程自体が複雑で、製造コストを安価にするには構造
上問題がある。更に、各ロッド状の微小レンズ体を束ね
て一体化するための支持部材に部分的に遮光機能を持た
せることも可能であるが、遮光手段を設けることにより
製造工程が複雑化することが考えられる。特に、屈折率
分布型ロッドレンズアレイでは、微小レンズ体自体の製
造工程が複雑であるため、全体の製造コストを安価にす
ることがより困難となる。一方、微小レンズ体が平板上
に成形され一体化した微小レンズアレイの場合は、ロッ
ド状の微小レンズ体を束ねて一体化した微小レンズアレ
イに比べて、微小レンズアレイ自体の製造コストを安価
にすることは容易と考えられるが、微小レンズアレイを
そのまま単純に光学的2次元画像伝送装置として使用す
れば、迷光が発生し再生画像を劣化させてしまい、また
遮光手段を設けた場合、遮光手段を設けるための製造工
程が追加となり、製造工程が大幅に複雑化し製造コスト
低減が著しく困難となるという問題がある。
【0007】上述のように、従来の技術による微小レン
ズアレイを用いた光学的2次元画像伝送装置は製造コス
トが高価で、本発明が対象とする、例えば、図1に示す
ような液晶表示付きの押しボタン式スイッチ等の比較的
安価な画像表示機能を有する製品に使用する場合、前記
製品の製品コストが高くなってしまうという問題があ
る。本発明の目的は、上述の製造コスト上の問題点を解
消し、前記微小レンズアレイを液晶ディスプレイ装置等
の平面状の画像表示面を有する画像表示装置の前面に組
み込んで、空間結像により画像の位置を画像表示装置枠
体の最前面に一致させ、視差が生じないようにするため
の、製造コストの安価な光学的2次元画像伝送装置を提
供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による光学的2次元画像伝送装置の第一の特徴
構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載した通
り、複数の微小レンズ体を各微小レンズ体の光軸が互い
に平行となるように配列させて形成した微小レンズアレ
を、前記光軸方向に直列させて構成した正立等倍光学
である微小レンズアレイ群と、平面状の画像表示面を
有する画像表示装置と、前記微小レンズアレイ群に対し
て前記画像表示装置と反対側に置かれた光拡散板とを備
えて、前記画像表示装置からの出射光前記微小レンズ
アレイ入射角が前記微小レンズアレイ群の光軸に
対して45度以内に制限される入射光制限手段が、前記
画像表示装置と微小レンズアレイ群との間に設けられ、
前記画像表示装置の表示面が前記微小レンズアレイ群の
光軸と垂直で微小レンズアレイ群の物側焦点位置に合致
するように、その画像表示装置と微小レンズアレイ群、
並びに、前記入射光制限手段とが、第1枠体を介して一
体化され、且つ、前記光拡散板が、第2枠体に取り付け
られて、その光拡散板の表面が、前記微小レンズアレイ
群の光軸と垂直に交差して微小レンズアレイ群の像面に
合致するように調整されている点にある。
【0009】本発明による光学的2次元画像伝送装置の
第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記
載した通り、前記第2枠体が、前記第1枠体に前後往復
運動自在に、且つ、前記往復運動の前方終止端で静止可
能に係着され、その静止状態で、前記光拡散板の表面が
前記微小レンズアレイ群の像面に合致するように調整さ
れている点にある。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】以下に作用を説明する。第一の特徴構成に
よれば、前記微小レンズアレイが正立等倍光学系を構
成するため、物体面上の2次元画像が像面に合致するよ
うに調整された光拡散板に正立等倍変換されて伝送さ
れ、更に、微小レンズアレイを直列させることで、容易
に正立等倍光学系である微小レンズアレイ群を構成する
ことができる。 また、前記入射光制限手段によって画像
表示装置からの出射光の前記微小レンズアレイの入
射角が45度以内に制限されるので、入射角が45度
りも大きい成分の一部または全部を除去することがで
き、前記迷光を低減または防止することができる。つま
り、前記微小レンズアレイにおいて迷光が発生しない
入射角の条件は、単一の微小光学系において幾何光学的
に計算される入射角条件を越えた入射角の入射光があっ
ても、最終的な再生画像の迷光による劣化が十分許容範
囲内である場合が多く、厳密な入射角の規定は困難であ
るが、概ね45度以内に入射角を制限できれば十分であ
り、結果として、製造コストを安価に抑えると同時に再
生画像の劣化の低減または防止が可能となる。 更に、前
記入射光制限手段は微小レンズアレイ群とは別体で形成
できるため、安価な入射光制限手段が選択でき、また、
前記画像表示装置の選択条件が緩和され、種々の画像表
示装置の使用が可能となり、且つ、前記光散乱板で再生
像が結像しているため、前記微小レンズアレイ群に入射
する前に制限されていた視野角が広がり、見やすい表示
面を得ることが可能で、結果として、製造コストを安価
に抑えると同時に、再生画像の劣化の低減または防止が
可能な光学的2次元画像伝送装置を提供することができ
るのである。
【0014】第二の特徴構成によれば、第一の特徴構成
に加えて、前記第2枠体が、第1枠体に前後往復運動自
在に、且つ、往復運動の前方終止端で静止可能に係着さ
れ、その静止状態で、前記光拡散板の表面が微小レンズ
アレイ群の像面に合致するように調整されているため、
前記光散乱板を含む第2枠体を備えて押しボタン式スイ
ッチを構成することにより、その第2枠体を所定量押し
込み前記静止状態に戻る度に、次回に押しボタン式スイ
ッチを作動させた場合の機能を次々と光散乱板に表示す
ることができる。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0019】図2及び図3に、本発明の一構成要素であ
る微小レンズアレイ3を2枚一組で一体化した微小両面
レンズアレイ8の一実施形態を示す。図2は各微小レン
ズ体1の光軸2を含む平面で切断した断面図であり、図
3は微小レンズアレイ3の要部の平面図である。図2及
び図3に示すように、各微小レンズ体1は夫々同じ材質
で同じ形状をしており、ガラス基板3c上にマトリクス
状に互いに隣接して整列形成されており、上面側が第1
の曲率半径を有する複数の球面が外側凸状に形成された
第1微小レンズアレイ3aで、下面側が第2の曲率半径
を有する複数の球面が外側凸状に形成された第2微小レ
ンズアレイ3bである。前記微小レンズ体1の光軸2は
上下の第1微小レンズアレイ3aと第2微小レンズアレ
イ3b間で一致している。図4に示すように、図2及び
図3に示す微小両面レンズアレイ8を2組、一方が他方
を前記光軸2の方向に一定距離だけ平行移動させた位置
にスペーサ6bを介して直列させ、微小レンズアレイ群
6を構成している。図4中の合わせマーク6aは、前記
微小両面レンズアレイ8を2組、前記光軸2の方向に直
列配置させる場合、前記2組の微小両面レンズアレイ8
間で前記光軸2を一致させて、各微小レンズ体1の共通
の光軸2上に正立等倍の微小光学系を構成させるために
使用する。図5は、光軸2を共有する4個の前記微小レ
ンズ体1からなる微小光学系の光軸2を含む平面で切断
した断面図である。尚、図5は、図4に示す微小レンズ
アレイ群6の微小光学系、及び、前記微小両面レンズア
レイ8を2組、前記光軸2に対して垂直な面を対称面と
して前記光軸2の前後方向に対称形となる対称形微小レ
ンズアレイ群を含む微小レンズアレイ群の、より一般的
な微小光学系を示すものである。図5中、r1、r2、
r3及びr4は前記4個の微小レンズ体1の各曲率半径
であり、物空間側から順にr1、r2、r3及びr4で
ある。また、曲率半径の負号は球面が像空間側に凸面を
形成していることを意味する。図4に示す微小レンズア
レイ群6の微小光学系の場合、r1=r3、r2=r4
となり、前記対称形微小レンズアレイ群の微小光学系の
場合、r1=−r4、r2=−r3となる。n1及びn
2は夫々、前記微小レンズ体1及び前記ガラス基板3c
の屈折率であり、L0及びL1は夫々、前記微小光学系
の物側焦点と最も物空間に近い前記微小レンズ体1のレ
ンズ面との距離、及び、前記微小光学系の像側焦点と最
も像空間に近い前記微小レンズ体1のレンズ面との距離
であり、更に、L2、d0及びφ0は夫々、前記2組の
微小両面レンズアレイ8の対向距離、前記各微小両面レ
ンズアレイ8の厚み、及び前記各微小レンズ体1の口径
である。尚、L0、L1、L2及びd0は前記光軸2上
での長さである。表1は前記各部の曲率半径、屈折率、
及び寸法の各具体例、並びに、再生像の空間周波数を5
つの構成例について列記したものである。表1中、構成
例1乃至4は前記対称形微小レンズアレイ群の微小光学
系の例で、L0=L1となっており、構成例5は非対称
形である図4に示す微小レンズアレイ群6の微小光学系
の一例で、L0≠L1となっている。尚、各構成例共、
隣接する前記微小光学系間の再生像の重なり度は1.0
であり、前記各微小レンズ体1の材質はアクリル、及び
前記ガラス基板3cの材質はBK7である。
【0020】
【表1】
【0021】一定の入射角の入射光が迷光になるか否
の判断は、表1に示すようなレンズ材質の屈折率と各部
の寸法に依存するが、最も物空間側に位置する微小レン
ズ体1に入射する入射光が先ず迷光とならない条件は、
図6に示すように、前記微小レンズ体1の最外周端部に
入射角90度で入射した光が光軸と平行に出射しなけれ
ばならないことである。この時の出射角は臨界角であ
り、同じ点光源から前記微小レンズ体1のレンズ面中心
に入射する入射角が迷光とならない入射角の臨界条件で
ある。前記臨界条件は後述するように、前記各部の寸法
には依存せず、レンズ材質の屈折率にのみ依存して決定
される。
【0022】以下、図6に従って説明する。物体面に位
置する光軸からの高さCの物体Aの頂点から前記微小レ
ンズ体1の最外周端部に入射角90度で入射した光の出
射角θ2 及び前記物体Aの頂点から前記微小レンズ体1
のレンズ面中心に入射する入射角θ1 に関して、スネル
の法則及び幾何学的に式1乃至式3が成立する。
【0023】
【数1】n0 sin90゜=n1 sinθ2
【0024】
【数2】tanθ2 =(L0+t)/(C+r)
【0025】
【数3】tanθ1 =C/L0
【0026】但し、n0 、n1 は空気中及び前記微小レ
ンズ体1の屈折率で、L0は前記微小レンズ体1の物側
焦点とレンズ面との距離で、tは前記レンズ面の光軸方
向の厚みで、rは前記微小レンズ体1の口径の半値(半
径)である。重なり度1となる式4の条件下において、
上述の式1乃至式3を解法すると、式5を得る。
【0027】
【数4】C=2r
【0028】
【数5】
【0029】但し、nr はn0 、n1 の屈折率比でn1
/n0 で与えられる。表1に示す屈折率n1 =1.51
2と空気中の屈折率n0 =1の場合、式5より、θ1
41.41゜となる。また、θ1 =45゜となる屈折率
1 は1.624となる。以上、前記微小レンズ体1の
屈折率n1 が概ね1.6付近であれば、最も物空間側に
位置する微小レンズ体1に入射する入射光が迷光となら
ない入射角の臨界条件は各部の寸法に関係なく入射角が
概ね45度以下である必要がある。尚、前記臨界条件を
満足して入射した入射光が最終的に迷光とならない条件
は前記各部の寸法に依存する。つまり、前記臨界条件を
満足しない場合は、前記各部の寸法に関係なく必ず迷光
が発生することになる。
【0030】図1は、図4に示す微小レンズアレイ群6
と、平面状の画像表示面を有する前記画像表示装置4及
び前記液晶ディスプレイ装置4aの一例である最大視野
角が約30度のTN型液晶ディスプレイ4bと、例え
ば、すりガラスのような散乱光の大半を透過させる透過
型の光散乱板7を備えて構成される押しボタン式スイッ
チの結像光学系の、前記複数の微小光学系に共通な一つ
の子午平面上の断面図である。前記TN型液晶ディスプ
レイ4bは、平板状の表示面が前記各微小光学系の光軸
2と垂直に前記微小レンズアレイ群6の物側焦点位置に
合致するように、合成樹脂製の第1枠体9を介して前記
微小レンズアレイ群6と一体化されている。前記光散乱
板7は合成樹脂製の第2枠体10の最前面に取り付けら
れて、前記微小レンズアレイ群6に対してTN型液晶デ
ィスプレイ4bと反対側に置かれており、更に、前記第
2枠体10は前記第1枠体9に、前後往復運動自在に、
且つ前記往復運動の前方終止端で静止可能に係着してお
り、図1に示す前記静止状態は、前記光散乱板7の表面
が光軸2と垂直に交差し、前記微小レンズアレイ群6の
像側焦点位置に合致するように調整されている。前記光
散乱板7に結像する前記微小レンズアレイ群6からの入
射光は前記光散乱板7で散乱し、散乱光の大半は反対側
に透過するため、再生像の視野角が広がり、見やすい再
生像が得られる。前記押しボタン式スイッチは、前記光
散乱板7を含む前記第2枠体10を所定量押し込み前記
静止状態に戻る度に、次回に前記押しボタン式スイッチ
を作動させた場合の機能を次々と前記光散乱板7に表示
する。図1に示す押しボタン式スイッチの場合、TN型
液晶ディスプレイ4bを前記第2枠体10に取り付ける
必要が無く、前記第1枠体9に固定されているため、前
記押しボタン式スイッチが複数個の場合でも、液晶ドラ
イバ回路や液晶コントローラを各別に設ける必要がな
く、前記第1枠体9を共通の回路基板上に固定すれば良
く、製造コストの低減を図ることができる。
【0031】以下に、別実施形態を説明する。平面状の
画像表示面を有する画像表示装置4の一例である前記T
N型液晶ディスプレイ4bは他方式の液晶ディスプレイ
や、例えばプラズマディスプレイ等の他方式のフラット
パネルディスプレイを使用しても構わない。但し、視野
角が45度を大幅に越える場合は、図1中に2点鎖線で
示すように、前記液晶ディスプレイや前記フラットパネ
ルディスプレイの前面に、つまり、液晶ディスプレイや
フラットパネルディスプレイと前記微小レンズアレイ群
6との間に、前記微小レンズアレイ群6への入射光の入
射角を前記微小レンズ体1の光軸2に対して一定角度内
に制限する入射光制限手段5を設けるのが望ましい。こ
の場合、図7に示すように、前記入射光制限手段5とし
て、例えば、前記液晶ディスプレイや前記フラットパネ
ルディスプレイの各画素4b毎に、各画素4bの境界部
分にカラー液晶ディスプレイのカラーフィルタの分離等
に使用されるブラックマトリクスと同等なブラックマト
リクス状の遮光壁を設けるのも好ましい実施の形態であ
る。前記入射光制限手段5の他の実施の形態として、前
記液晶ディスプレイや前記フラットパネルディスプレイ
の各画素毎に対応する微小レンズ体を有する微小レンズ
アレイを、前記微小レンズアレイ群6とは独立して設け
ても構わない。前記微小レンズアレイ群6の構成は表1
に示す実施の形態に限定されるものではない。各微小レ
ンズ体は球面であっても非球面でも構わないし、ガラス
基板3cは例えばアクリル樹脂等の合成樹脂製基板でも
構わない。各微小レンズ体1の形状は凸面状でも、凹面
状でも構わないし、前記凸面状または凹面状の各微小レ
ンズ体1をプレス加工等で、合成樹脂製基板に一体成形
するのも望ましい。また、凹面状の微小レンズ体1が形
成された場合は、凹部に屈折率の高い材質を充填するの
も望ましい。更に、前記微小レンズ体1が幾何学的な形
状により形成されずに、各微小レンズ体1の光軸2から
周辺部に向け、また前記微小レンズアレイ3表面から光
軸方向内部に向け屈折率が徐々に変化する屈折率分布型
であっても構わない。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
微小レンズアレイを液晶ディスプレイ装置等の平面状
の画像表示面を有する画像表示装置の前面に組み込ん
で、空間結像により画像の位置を画像表示装置枠体の最
前面に一致させ、視差が生じないようにする等の目的に
使用可能な光学的2次元画像伝送装置の製造コストを大
幅に軽減することができるようになった。特に、本発明
の効果は、液晶表示付きの押しボタン式スイッチ等の比
較的安価な画像表示機能を有する製品に使用する場合に
顕著である。
【0033】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である押しボタン式スイッ
チの結像光学系の断面図
【図2】本発明の一実施形態である光学的2次元画像伝
送装置の微小両面レンズアレイの断面図
【図3】本発明の一実施形態である光学的2次元画像伝
送装置の微小両面レンズアレイ要部の平面図
【図4】本発明の一実施形態である光学的2次元画像伝
送装置の微小レンズアレイ群の断面図
【図5】本発明の一実施形態である光学的2次元画像伝
送装置の微小光学系の断面図
【図6】入射角に対する迷光が発生しない条件を幾何光
学的に導出するための説明図
【図7】本発明の一実施形態である光学的2次元画像伝
送装置の入射光制限手段の断面斜視図
【符号の説明】
1 微小レンズ体 2 光軸 3 微小レンズアレイ 3a 第1微小レンズアレイ 3b 第2微小レンズアレイ 4 画像表示装置 4a 液晶ディスプレイ装置 4b ねじれネマティック(TN)型液晶ディスプレイ 5 入射光制限手段 6 微小レンズアレイ群 6a 合わせマーク 6b スペーサ 7 光散乱板 8 微小両面レンズアレイ 9 第1枠体 10 第2枠体

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の微小レンズ体(1)を各微小レン
    ズ体(1)の光軸(2)が互いに平行となるように配列
    させて形成した微小レンズアレイ(3)を、前記光軸
    (2)方向に直列させて構成した正立等倍光学系である
    微小レンズアレイ群(6)と、平面状の画像表示面を有
    する画像表示装置(4)と、前記微小レンズアレイ群
    (6)に対して前記画像表示装置(4)と反対側に置か
    れた光拡散板(7)とを備えてなる光学的2次元画像伝
    送装置であって、 前記画像表示装置(4)からの出射光前記微小レンズ
    アレイ群(6)入射角が前記微小レンズアレイ群
    (6)の光軸(2)に対して45度以内に制限される入
    射光制限手段(5)が、前記画像表示装置(4)と微小
    レンズアレイ群(6)との間に設けられ、前記画像表示
    装置(4)の表示面が前記微小レンズアレイ群(6)の
    光軸(2)と垂直で微小レンズアレイ群(6)の物側焦
    点位置に合致するように、その画像表示装置(4)と微
    小レンズアレイ群(6)、並びに、前記入射光制限手段
    (5)とが、第1枠体(9)を介して一体化され、且
    つ、前記光拡散板(7)が、第2枠体(10)に取り付
    けられて、その光拡散板(7)の表面が、前記微小レン
    ズアレイ群(6)の光軸(2)と垂直に交差して微小レ
    ンズアレイ群(6)の像面に合致するように調整されて
    いる光学的2次元画像伝送装置。
  2. 【請求項2】 前記第2枠体(10)が、前記第1枠体
    (9)に前後往復運動自在に、且つ、前記往復運動の前
    方終止端で静止可能に係着され、その静止状態で、前記
    光拡散板(7)の表面が前記微小レンズアレイ群(6)
    の像面に合致するように調整されている請求項1に記載
    光学的2次元画像伝送装置。
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