JP3259060B2 - 光重合性組成物 - Google Patents

光重合性組成物

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JP3259060B2 JP05158492A JP5158492A JP3259060B2 JP 3259060 B2 JP3259060 B2 JP 3259060B2 JP 05158492 A JP05158492 A JP 05158492A JP 5158492 A JP5158492 A JP 5158492A JP 3259060 B2 JP3259060 B2 JP 3259060B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光重合性組成物に関し、
特に可視又は赤外レーザー光に対して感応する光重合性
の印刷版の感光性層に有用な光重合性組成物に関する。
【0002】
【従来技術】光重合性組成物は公知であり、一般にエチ
レン性不飽和結合を有する重合性化合物及び必要に応じ
て有機高分子バインダーからなる光重合性組成物として
感光性印刷版の感光層等に用いられている。しかしなが
ら、これらの重合性組成物は紫外光又は500nm以下の可
視光にしか感光域を有しておらず、近年発展が著しいレ
ーザー光、特に半導体レーザー光での書込みで光重合さ
せることは困難であった。
【0003】この問題点を克服する為に、長波長の可視
光及び赤外光に対する書込みが可能な光重合性組成物が
幾つか提案されている。例えば特開昭62-143044号、同6
3-208036号、同64-72150号、特開平2-189548号、同3-11
1402号、同3-209477号等に記載の光重合性組成物があ
る。しかし、これらの光重合性組成物は、未だ感度が十
分に高いとは言えず、走査露光で直接印刷版を作成する
には長い時間を必要とし、実用上不都合である。又、小
型で安価な半導体レーザーを使用する為には、長波長、
特に近赤外領域に感度が必要であるが、公知の光重合性
組成物は近赤外領域に対して感度を有していないか、有
してはいても十分な高感度でなく、高い感度を有する場
合には光重合性組成物の保存性が十分でないと言う欠点
を有している。更に光重合性組成物を構成する光重合開
始剤の合成が煩雑であると言う欠点もある。
【0004】特開昭64-13142号、特開平1-138204号、同
2-4804号には、高感度で保存性の改良された光重合性組
成物が記載されている。これらの特許ではカチオン色素
又は非イオン性色素と硼素酸塩が光重合開始剤として用
いられているが、これらの特許に記載された硼素酸のア
ンモニウム塩やアルカリ金属塩では、光重合性組成物を
光記録材料に適用した場合に該化合物の溶剤溶解性が低
く、十分な量を添加できないか、或いは光記録材料の保
存中に析出するため感度低下を招く等の欠点を有してい
た。
【0005】
【発明の目的】本発明の目的は、長波長の光に対して高
感度で保存性の良い光重合性組成物を提供することにあ
る。即ち、半導体レーザー等の光、特に赤〜近赤外光の
照射で短時間に重合可能な光重合組成物を提供すること
にある。更に別の目的は、合成が容易で保存性も良好な
光重合開始剤を用いた光重合組成物を提供することにあ
る。
【0006】
【発明の構成】本発明者らは鋭意研究の結果、下記一般
式(1)で表される化合物と有機色素を含有する光重合
性組成物で上記目的が達成されることを見い出し、本発
明を為すに至った。
【0007】
【化2】
【0008】式中、R1,R2,R3及びR4は、それぞれ同
じでも異なってもよく、各々、アルキル基、アリール
基、アルケニル基、アルキニル基又は複素環基を表し、
1,R2,R3及びR4は2個以上が互いに結合して環を形
成してもよい。R5,R6,R7及びR8は、それぞれ同じで
も異なってもよく、各々、アルキル基、アリール基、ア
ルケニル基、アルキニル基又は複素環基を表す。ただ
し、R5,R6,R7及びR8の少なくとも一つはアルキル基
であり、R5,R6,R7及びR8は2個以上が互いに結合し
て環を形成してもよい。又、R1〜R8が表す各基は更に
置換されてもよい。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0010】上記一般式(1)で表される化合物を用い
ると、溶解性が向上し保存性が改良されると共に、驚く
べきことに感度が向上する。この化合物は一般式(2)
で表されるホスホニウムカチオンの塩酸塩等の塩と一般
式(3)で表される硼素酸アニオンのナトリウム塩等の
水可溶性塩を水中で混合し、析出する結晶(目的化合
物)を濾過、乾燥することにより容易に合成される。
【0011】
【化3】
【0012】式中、R1〜R8は一般式(1)で定義され
たものと同義である。
【0013】一般式(1)で表される化合物(以下、本
発明の化合物という)の代表的具体例を以下に表記す
る。
【0014】
【化4】
【0015】 化合物 R12345678 1 C4H9 C4H9 C4H9 C4H9 Ph Ph Ph C4H9 2 C4H9 C4H9 C4H9 C4H9 p-CH3OPh p-CH3OPh p-CH3OPh C4H9 3 C2H5 C2H5 C2H5 C2H5 Ph Ph Ph i-C3H7 4 C4H9 C4H9 C4H9 C4H9 Ph Ph Ph CH2Ph 5 C4H9 C4H9 C4H9 C4H9 Ph Ph Ph C4H9 6 C4H9 C4H9 C4H9 C4H9 p-CH3Ph p-CH3Ph p-CH3Ph C4H9 7 Ph Ph Ph CH3 Ph Ph Ph C4H9 8 C3H7 C3H7 C3H7 C3H7 Ph Ph Ph i-C3H7 9 C4H9 C4H9 C4H9 C4H9 Ph Ph Ph CH(CH3)Ph 10 C8H17 CH3 CH3 CH3 Ph Ph Ph C4H9 有機色素としては、カチオン色素、非イオン性色素、キ
レート色素など特に制限はないが、高感度化の為にはカ
チオン色素又はキレート色素が好ましく、特に上記一般
式(2)で表される硼素酸アニオンと塩を形成したカチ
オン色素又はキレート色素が好ましい。更に、小型で安
価な半導体レーザーを用いて画像を形成させる為に赤〜
近赤外に吸収を有する色素が好ましい。有機色素の具体
例としては特開昭62-143044号、同63-208036号、同64-8
4245号、同64-88444号、同64-13142号、特開平1-138204
号、同1-152108号、同2-4804号、同3-202609号等に記載
された色素が挙げられる。
【0016】本発明の光重合性組成物は、本発明の化合
物と有機色素の他にラジカル付加重合又は架橋重合可能
なモノマー及び必要に応じて有機高分子バインダーを含
有する。
【0017】付加重合又は架橋重合可能なモノマーとし
ては公知のモノマーが特に制限なく使用できるが、分子
内にエチレン性不飽和2重結合を少なくとも1個有する
モノマーが好ましく用いられる。具体的モノマーとして
は、例えば2-エチルヘキシルアクリレート、2-ヒドロキ
シエチルアクルレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、グリセロールアクリレート、テトラヒドロフルフ
リルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、ノ
ニルフェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフル
フリルオキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフ
リルオキシヘキサノリドアクリート、1,3-ジオキサンア
ルコールのε-カプロラクトン付加物のアクリレート、
1,3-ジオキソランアクリレート等の単官能アクリル酸エ
ステル類;あるいはこれらのアクリレートをメタクリレ
ート、イタコネート、クロトネート、マレエートに代え
たメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸
エステル;例えばエチレングリコールジアクリレート、
トリエチレングルコールジアクリレート、ペンタエリス
リトールジアクリレート、ハイドロキノンジアクリレー
ト、レゾルシンジアクリレート、 ヘキサンジオールジ
アクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロ
キシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールアジペートのジアクリレー
ト、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε
-カプロラクトン付加物のジアクリレート、2-(2-ヒドロ
キシ-1,1-ジメチルエチル)-5-ヒドロキシメチル-5-エチ
ル-1,3-ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカン
ジメチロールアクリレート、トリシクロデカンジメチロ
ールアクリレートのε-カプロラクトン付加物、1,6-ヘ
キサンジオールのジグリシジルエーテルのジアクリレー
ト等の2官能アクリル酸エステル類;あるいはこれらの
アクリレートをメタクリレート、イタコネート、クロト
ネート、マレエート、に代えたメタクリル酸、イタコン
酸、クロトン酸、マレイン酸エステル;例えばトリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプ
ロパンテトラアクリレート、トリメチロールエタントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペン
タエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレートのε-カプロラクトン付加物、ピロガロール
トリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリスリト
ールトリアクリレート、プロピオン酸・ジペンタエリス
リトールテトラアクリレート、ヒドロキシピバリルアル
デヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート等の
多官能アクリル酸エステル類;あるいはこれらのアクリ
レートをメタクリレート、イタコネート、クロトネー
ト、マレエートに代えたメタクリル酸、イタコン酸、ク
ロトン酸、マレイン酸エステル等を挙げることができ
る。これらの中でも、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステルモノマーが特に好適に使用できる。これらの
モノマーのうち1種又は2種以上を混合して用いること
ができる。
【0018】その他に、付加重合もしくは架橋重合可能
なモノマーとして、適当な分子量のオリゴマーにアクリ
ル酸又はメタクリル酸を導入し光重合性を付与した、所
謂プレポリマーと呼ばれるものも好適に使用できる。こ
れらはプレポリマーだけ1種又は2種以上を混合して用
いてもよいし、上述のモノマー類と混合して用いてもよ
い。プレポリマーとしては、例えばアジピン酸、トリメ
リット酸、マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、ハイ
ミック酸、マロン酸、琥珀酸、グルタール酸、イタコン
酸、ピロメリット酸、フマル酸、グルタール酸、ピメリ
ン酸、セバシン酸、ドデカン酸、テトラヒドロフタル酸
等の多塩基酸と、エチレングリコール、プロピレングル
コール、ジエチレングリコール、プロピレンオキサイ
ド、1,4-ブタンジオール、トリエチレングリコール、テ
トラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グ
リセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリト
ール、ソルビトール、1,6-ヘキサンジオール、1,2,6-ヘ
キサントリオール等の多価アルコールの結合で得られる
ポリエステルに(メタ)アクリル酸を導入したポリエス
テルアクリレート類;例えばビスフェノールA・エピク
ロルヒドリン・(メタ)アクリル酸、フェノールノボラ
ック・エピクロルヒドリン・(メタ)アクリル酸のよう
にエポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を導入したエポキ
シアクリレート類;例えばエチレングリコール・アジピ
ン酸・トリレンジイソシアナート・2-ヒドロキシエチル
アクリレート、ポリエチレングリコール・トリレンジイ
ソシアナート・2-ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシエチルフタリルメタクリレート・キシレンジイソ
シアナート、1,2-ポリブタジエングリコール・トリレン
ジイソシアナート・2-ヒドロキシエチルアクリレート、
トリメチロールプロパン・プロピレングルコール・トリ
レンジイソシアナート・2-ヒドロキシエチルアクリレー
トのように、ウレタン樹脂に(メタ)アクリル酸を導入
したウレタンアクリレート;例えばポリシロキサンアク
リレート、ポリシロキサン・ジイソシアナート・2-ヒド
ロキシエチルアクリレート等のシリコーン樹脂アクリレ
ート類;その他、油変性アルキッド樹脂に(メタ)アク
リロイル基を導入したアルキッド変性アクリレート類、
スピラン樹脂アクリレート類等が挙げられる。
【0019】有機高分子バインダーとしては、例えばポ
リメタクリル酸、ポリメチルメタクリレート、ポリアク
リル酸、ポリアクリル酸アルキルエステル(アルキル基
としては、メチル、エチル、ブチル等)、アクリル酸ア
ルキルエステル(アルキル基としては、メチル、エチ
ル、ブチル等)とアクリロニトリル、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、スチレン、ブタジエン、アクリル酸、メタ
クリル酸等との共重合物;例えばポリ塩化ビニル、塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン、スチレ
ン、スチレン・ブタジエンとアクリロニトリルの共重合
物;例えばポリアクリロニトリル、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアリキルエーテル(アルキル基は、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル等)、ポリビニルアルキ
ルケトン、ポリスチレンン、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンイソフタレート;例えば塩素
化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリ
オレフィン;例えば塩化ゴム、環化ゴム、エチルセルロ
ース、アセチルセルロース、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルホルマール;その他の化合物として、各種イタ
コン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化
マレイン酸共重合体等が挙げられ、これらの化合物群の
中から、1種又は2種以上のものを組み合わせて用いる
ことができる。更に上記化合物を主成分として30モル%
以上含有する、多元系共重合物も好ましく用いることが
できる。
【0020】これらのバインダー成分は、前記付加重合
又は架橋重合可能なモノマー100重量部に対して500重量
部以下、より好ましくは200重量部以下の範囲で添加混
合して使用することができる。
【0021】本発明の光重合性組成物には、必要に応じ
て更に増感剤、熱重合防止剤、酸素クエンチャー、着色
剤、可塑剤等の各種添加剤を含有させることができる。
【0022】増感剤としては特開昭64-13140号に記載の
トリアジン系化合物、特開昭64-13141号に記載の芳香族
オニウム塩、芳香族ハロニウム塩、特開昭64-13143号に
記載の有機過酸化物を用いることができる。
【0023】熱重合防止剤としては、キノン系、フェノ
ール系等の化合物が好ましく用いられる。例えばハイド
ロキノン、ピロガロール、p-メトキシフェノール、カテ
コール、β-ナフトール、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾー
ル等が挙げられる。熱重合防止剤は、付加重合又は架橋
重合可能な化合物とバインダーの合計量100重量部に対
して10重量部以下、好ましくは0.01〜5重量部程度添加
される。酸素クエンチャーとしてはN,N-ジアルキルアニ
リン誘導体が好ましく、例えば米国特許4,772,541号の1
1カラム58行〜12カラム35行に記載の化合物が挙げられ
る。
【0024】着色剤としては、感光性平版印刷版材料に
用いる場合の可視画剤や、重合性の差を利用して未重合
部を転写して色素の転写量をコントロールして画像を形
成する画像形成材料に用いる為の画像形成用色素又はそ
の前駆体が挙げられ、例えばカーボンブラック、酸化チ
タン、酸化鉄、フタロシアニン系色素、アゾ系色素、ア
ントラキノン系色素、アゾメチン系色素等の顔料や染料
が挙げられる。
【0025】可塑剤としては、例えばジメチルフタレー
ト、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジヘプ
チルフタレート、ジオクチルフタレート、ジイソブチル
フタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシ
ルフタレート、イソノニルフタレート、ジブチルベンジ
ルフタレート、ジアリールフタレート等のフタル酸エス
テル類;例えばジメチルグリコールフタレート、メチル
フタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグ
ルコレート等のグリコールエステル類;例えばトリクレ
ジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリブ
チルホスフェート、トリ-2-エチルヘキシルホスフェー
ト等の燐酸エステル類;例えばブチルオレエート、グリ
セリンモノオレエート等の脂肪族1塩基酸エステル類;
例えばジブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、
ジオクチルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジブチ
ルセバケート、ジメチルセバケート、ジオクチルセバケ
ート、ジブチルマレエート等の脂肪族2塩基酸エステル
類;例えばジエチレングリコールジベンゾエート、トリ
エチレングルコールジ-2-エチルブチラート等の2価ア
ルコールエステル類;その他、枸櫞酸トリエチル、グリ
セリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル等を使
用することができる。
【0026】本発明の光重合性組成物は、感光性平版印
刷版材料や重合の差を利用して色素の転写量をコントロ
ールして画像を形成する画像形成材料(例えば未重合部
の色素含有層を転写する)に用いることができる。
【0027】感光性平版印刷版材料や画像形成材料とし
ては、支持体上に本発明の光重合性組成物を含有する感
光性組成物層及び透明カバーフィルムが、この順に積層
されて成る。感光性平版印刷版材料や画像形成材料を作
成する場合、本発明の光重合性組成物を無溶剤にて支持
体上又はカバーフィルム上に塗布・形成するか、又は適
当な溶剤に溶解して、これを支持体上又はカバーフィル
ム上に塗布・乾燥して感光性組成物層を形成することが
できる。
【0028】塗布液の溶剤としては、例えばアセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン、ジイソブチルケトン等のケトン類;例えば
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸エ
チル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル等のエステル
類;例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、エチルベン
ゼン等の芳香族炭化水素;例えば四塩化炭素、トリクロ
ロエチレン、クロロホルム、1,1,1-トリクロロエタン、
モノクロロベンゼン、クロロナフタレン、ジクロロエタ
ン等のハロゲン化炭化水素;例えばテトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチル
エーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエ
ーテル類;その他、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、ベントキソン等が使用できる。
【0029】感光性平版印刷版材料には、親水性表面を
有する支持体の使用が好ましく、このような支持体とし
ては、アルミニウム、亜鉛、クロム、銅、マグネシウ
ム、ニッケル、鉄等の金属及びそれらを主体とする合金
板及びシート;紙、ガラス、セラミックス等の無機板及
びシート;表面をマット化して親水化したポリエチレン
テレフタレートのようなプラスチック板及びシート;プ
ラスチック板又はシート上にアルミニウム、亜鉛、クロ
ムなどの金属層積層した板又はシート;任意の支持体上
に親水性高分子化合物層を設けたもの等が用いられる。
前記親水性高分子化合物の例としては、セルロース誘導
体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリルアミド、ポリエチレングリコール、ゼラチ
ン、アラビアゴム等が好ましく用いられる。
【0030】上記支持体の中では、砂目立て処理をした
アルミニウム板が特に好ましく用いられる。砂目立て法
としては、ガラスビーズ砂目立て、サンドブラスト砂目
立て、電解砂目立て、ブラシ砂目立て、ボール砂目立て
等公知の如何なる方法も好適に使用できる。支持体材質
がアルミニウムである場合には、表面に陽極酸化皮膜を
形成したものも好ましく用いられる。
【0031】剥離用カバーフィルムとしては、剥離に耐
える機械強度があること、可視光、近赤外線の透過性が
良いこと(波長およそ300〜2000nmにおいて透過率が40
%以上、好ましくは60%以上)、表面平滑性が高いこと
が必要である。具体的には、ポリエチレンテレフタレー
ト、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ塩化ビ
ニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファ
ン、ポリスルホン、ポリアミド、ポリイミド等のプラス
チックフィルムが単独で、又は2種以上の複合体として
使用できる。カバーフィルムの厚さは3〜200μmが、好
ましくは5〜50μmの範囲のものが用いられる。
【0032】本発明の光重合性組成物を露光する為の光
源としては、可視光領域、近赤外線領域の波長(例えば
600〜1000nmのある波長範囲)を有し、光重合開始剤に
対し活性な電磁波を発生させるものは全て用いることが
できる。例えば、レーザー、発光ダイオード、キセノン
ランプ、ハロゲンランプ、高圧水銀灯、カーボンアーク
燈、メタルハライドランプ、タングステンランプ、蛍光
管等を挙げることができる。
【0033】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明の実施態様はこれらに限定されない。
【0034】実施例1 下記組成の光重合性組成物のメチルセロソルブ溶液を調
製した。
【0035】 光重合性組成物のメチルセロソルブ溶液 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 60重量部 ペンタエリスリトール・テレフタル酸・アクリレート 60重量部 (ペンタエリスリトール:テレフタル酸:アクリル酸=2:1:7) アクリル樹脂(ダイヤナール LH 三菱レイヨン(株)製) 80重量部 (ブチルアクリレート・エチルアクリレート・無水マレイン酸共重合体) 塩素化ポリエチレン 20重量部 (山陽国策パルプ製:スーパークロン907LTA) 開始剤−1(下記) 1重量部 本発明の化合物−1 3重量部 メチルセロソルブ 1800重量部
【0036】
【化5】
【0037】砂目立てされたアルミニウム板を、メタ珪
酸ナトリウムの3%水溶液中に、25℃で5分間浸漬して
表面の脱脂処理を行い、乾燥したものを支持体として使
用し、その上に上記溶液をワイヤーバーコート法により
乾燥膜厚3μmになるように塗布して光重合性組成物を
塗設した。
【0038】更に光重合性組成物の上に、厚さ25μmの
透明なポリエチレンテレフタレートフィルムを加圧ラミ
ネートし、感光性平版印刷版材料1を得た。 この材料
を用いて下記の条件で半導体レーザーによる走査露光を
行った後、カバーフィルムを引き剥がしたところ、支持
体上に硬化した樹脂によるポジパターンが形成された。
これを通常のオフセット印刷機で印刷テストをしたとこ
ろ、十分な耐刷性を以て鮮明で高解像度の良好な印刷物
が得られた。 (露光条件) 光源:半導体レーザー(シャープ株式会社製:LT090M
D,出力100mW) 主波長:830nm 光学系効率:68% 感光層面に照射された光の平均エネルギー密度:0.05mJ
/mm2 ビーム径:15μm 走査ピッチ:10μm 実施例2 実施例1の光重合性組成物の開始剤と本発明の化合物を
下記のように代えた他は同じ構成の重合性組成物よりな
る感光性平版印刷版2〜10を作成し、実施例1と同様に
評価した。
【0039】 印刷版No. 本発明の化合物 開始剤 1 1 開始剤−1 2 1 開始剤−2 3 1 開始剤−3 4 2 開始剤−1 5 2 開始剤−2 6 3 開始剤−1 7 4 開始剤−1 8 6 開始剤−1 9 9 開始剤−1 10 10 開始剤−1
【0040】
【化6】
【0041】又、比較例として本発明の化合物を下記に
示す硼素酸塩化合物(比較化合物1,2)に代えた以外
は感光性平版印刷版1と同じ比較重合性組成物よりなる
印刷版11,12を作成して同様に評価した。
【0042】比較化合物1:Ph3B-(C4H9)3・(C4H9)4N+ 比較化合物2:Ph3B-(C4H9)3Na+ 印刷版2〜11は実施例1の印刷版と同様に良好な性能の
平版印刷版が得られたが、印刷版12は感度及び解像度が
低い為に良好な印刷版は得られなかった。更に印刷版1
〜12を55℃で2日間保存後、同様の評価を行ったが、印
刷版1〜10は良好な性能の平版印刷版が得られたが、印
刷版11,12は感度の低下により平版印刷版を得ることが
できなかった。
【0043】実施例3 100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、下
記組成の接着層(乾燥膜厚1μm)及び光重合性組成物
(乾燥膜厚3μm)を、この順にワイヤーバーにより塗
布・乾燥した。
【0044】 接着層 酢酸ブチル 75重量部 ポリ酢酸ビニル 23重量部(ゴーセニール NZ−2 日本合成化学(株)製) ジオクチルフタレート 2重量部 光重合性組成物 ジアリルイソフタレートポリマー 90重量部 (大阪曹達製:ダイソーイソダップ,Mn=45000) ジペンタエリソリトールヘキサアクリレート(日本化薬製) 30重量部 開始剤−1 1重量部 本発明の化合物−1 3重量部 カーボンブラック 60重量部 トルエン 190重量部 メチルエチルケトン 200重量部 更に光重合性組成物の上に、厚さ25μmの透明ポリエチ
レンテレフタレートフィルムを加圧ラミネートしカバー
シートを設け、画像形成材料1を得た。
【0045】上記の画像形成材料1のカーボンブラック
を下記に変えた以外は画像形成材料21と同じ画像形成材
料2〜4を作成した。
【0046】画像形成材料2 シアニンブルー4920(大
日精化製) 画像形成材料3 セイカファーストカーミン1483(大日
本精化製) 画像形成材料3 セイカファーストイエローH-7055
(大日本精化製) 上記の画像形成材料1〜4に対して、画像パターンに対
応して実施例1で用いた半導体レーザーにより走査露光
した後、カバーシートを剥離して4色の画像を得た。次
に各画像を順次アート紙と密着し、1対のニップロール
間を通過させ、各画像をアート紙に転写することにより
フルカラー画像を得ることができた。
【0047】
【発明の効果】本発明に従えば、長波長の光、特に赤外
光に対して高感度な光重合性組成物を提供できる。この
光重合性組成物は印刷版やカラー画像形成材料として好
適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 勝徳 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式 会社内 審査官 森川 聡 (56)参考文献 欧州特許出願公開387087(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 2/46 - 2/50 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される化合物と有
    機色素を含有することを特徴とする光重合性組成物。 【化1】 〔式中、R1,R2,R3及びR4は、それぞれ同じでも異な
    ってもよく、各々、アルキル基、アリール基、アルケニ
    ル基、アルキニル基又は複素環基を表し、R1,R2,R3
    及びR4は2個以上が互いに結合して環を形成してもよ
    い。R5,R6,R7及びR8は、それぞれ同じでも異なって
    もよく、各々、アルキル基、アリール基、アルケニル
    基、アルキニル基又は複素環基を表す。ただし、R5,R
    6,R7及びR8の少なくとも一つはアルキル基であり、R
    5,R6,R7及びR8は2個以上が互いに結合して環を形成
    してもよい。又、R1〜R8が表す各基は更に置換されて
    もよい。〕
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