JP3251954B2 - アザビシクロ誘導体 - Google Patents
アザビシクロ誘導体Info
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Description
導体、その薬理学的に許容される酸付加塩および第四級
アンモニウム塩、さらにそれらの製造方法に関する。
5−HT(セロトニン)に対する選択的に有効な拮抗物
質である新規なアザビシクロ誘導体ならびにその薬理学
的に許容される酸付加塩および第四級アンモニウム塩に
関する。この本発明の化合物は、中枢神経系の5−HT
3受容体に作用し、例えば精神***症、躁病、うつ病、
不安症、痴呆症、認識障害あるいは薬物依存症などの精
神障害の治療に有効であり、また神経系の疾患、例えば
片頭痛の治療に使用される。また、末梢神経系の5−H
T3受容体に作用し、例えば胃遅滞排出、消化不良、鼓
腸、食道逆流などの胃腸機能不全症状、さらに胃炎、消
化性潰瘍、クローン病、潰瘍性大腸炎、種々の原因によ
る下痢などの胃腸障害の治療に使用される。また、嘔吐
や吐き気、特に癌化学療法時や放射線治療法時に誘発さ
れる嘔吐ならびに吐き気の治療に有効である。
吐は癌化学療法剤の投与を受けた患者に高頻度で見られ
る重大な問題であり、嘔吐の管理は十分な抗癌治療を行
うための極めて重要な補助療法である。
静脈内投与が有効であることが報告されて以来(Grall
a, RJ. et al., N. Engel. J. Med., 305, 905−909(1
981))、完全でないにせよ良好な嘔吐管理を行えるよ
うになった。しかしながら、既存の制吐薬、特にベンズ
アミド構造を有する化合物は、ドーパミン遮断作用並び
に中枢神経抑制作用を有するために、好ましくない副作
用例えば鎮静、失調反応、下痢、静座不能を有すること
が明らかになった。
は、癌化学療法時に誘発される嘔吐を抑制することが報
告され(Cunningham, D. et al., The Lancet, 1, 146
1−1463(1987))、5−HT3拮抗薬は既存制吐薬より
も低用量で嘔吐を抑制しかつ好ましからざる副作用のな
い薬剤となり得ると考えられる。
9−67284号公報、特開昭60−226858号公報、特開昭62−
270583号公報、特開昭64−71874号公報に開示されてい
るようなアザビシクロ環部分構造を有するものか、ある
いは特開昭60−214784号公報に開示されているようなイ
ミダゾール環部分構造を有するものが知られていたが、
5−HT3受容体における5−HTに対してより一層選
択的に拮抗し安全性の高い物質の開発が望まれていた。
題を解決するために鋭意研究した結果、新規なアザビシ
クロ誘導体およびこれらの塩を合成し、これらの化合物
が5−HT3受容体における5−HTに対して選択的に
拮抗し、かつ副作用が極めて低く安全に使用ができるこ
とを見い出して、本発明を完成させた。
たはベンジル基である)で示される基であり、Rは炭素
数1〜4のアルキル基である〕で表わされるアザビシク
ロ誘導体、特に式(I′)
される酸付加塩または第四級アンモニウム塩およびそれ
らの製造方法に関する。
えばメチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピ
ル、n−ブチル、iso−ブチル、n−ペンチル、ne
o−ペンチル基等が挙げられる。
は、公知の合成反応に基づいて種々の方法で製造するこ
とができる。一例を挙げれば、一般式(III) A−COOH (III) (式中、Aは前記一般式(I)で意味するものと同じ)で
示される芳香族カルボン酸またはその酸の反応性誘導
体、例えば酸ハライド、アルキル、p−ニトロフェニル
エステルなどのエステル、酢酸などとの混合酸無水物な
どと、一般式(IV)
り、R2はNH2である)で示される3,9−ジアザビシ
クロ〔3.3.1〕ノナン誘導体とを反応させて、一般式
(I)で示されるアザビシクロ誘導体を製造することが
できる。
酸またはその酸の反応性誘導体は、例えば特開昭48−81
858号公報、J. Org. Chem., 23 621(1958)およびChem.
Pharm. Bull., 19, 1696−1699(1971)に開示されてい
る方法によってそれぞれ調製できる。また、一般式(I
V)で示される3,9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナ
ン誘導体は、例えば、N,N−ビス(2,2−ジメトキシ
エチル)メチルアミンを加水分解後アセトンジカルボン
酸、メチルアミンと縮合させて7−オキソ−3,9−ジ
メチル−3,9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナンと
し、これをヒドロキシルアミンでオキシムとした後、接
触還元によりアミノ化して3,9−ジメチル−3,9−ジ
アザビシクロ〔3.3.1〕ノナン−7−アミンとするよ
うな反応で調製することができる。なお本化合物は文献
未載の新規化合物である。
酸の反応性誘導体として、例えば1−メチルインダゾー
ル−3−カルボン酸クロリドのような酸ハライドを使用
する場合には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、1,4
−ジオキサンまたはジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシドなどの非水性有機溶媒中で、−70℃〜溶媒
の沸点の温度範囲で、必要によりトリエチルアミン、ト
リn−ブチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、テ
トラメチル尿素、金属マグネシウム、n−ブチルリチウ
ム、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムアミ
ド、水素化ナトリウム、金属ナトリウムなどの無機また
は有機の酸結合剤の存在下に、一般式(IV)で示される
3,9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナン誘導体と反
応させる。その後、反応混合物を洗浄し、抽出、精製工
程を経て所望の一般式(I)のアザビシクロ誘導体を得る
ことができる。
うち置換分Aが式(II)(但しR1は水素原子である)
で示される化合物については別法として次の合成反応に
よっても製造することができる。
誘導体である次の構造式(V)
ピラジン−7,14−ジオン(以下3−インダゾールカ
ルボン酸二量体と略称する)と、一般式(IV)で示され
る3,9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナン誘導体と
の反応によって所望の置換分Aが式(II)(但しR1は
水素原子である)で示される一般式(I)のアザビシク
ロ誘導体を得ることができる。
アルキル基である)で表すことができる。
基の存在下に、−20℃〜溶媒の沸点の温度範囲で行わ
れる。
ルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサンなどのエ
ーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトンなどのケ
トン系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムア
ミド、シメチルアセタミドなどのアミド系溶媒およびジ
メチルスルホキシドなどがある。
トリn−ブチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、
ナトリウムメトキシド、ナトリウムアミド、水素化ナト
リウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウムなどがある。また必要により4−
ジメチルアミノピリジン(DMAP)のようなアミド化
反応を促進する化合物を加えてもよい。
に従い分離および精製処理に付される。
クロ誘導体の酸付加塩とは、一般式(I)中の3位およ
び/または9位の窒素原子に酸が付加した化合物を意味
する。これらの酸付加塩としては、薬理学的に許容され
る塩類であり、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水
素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸塩類、およびシ
ュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ
酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、メタンスル
ホン酸塩などの有機酸塩が挙げられる。
誘導体の第四級アンモニウム塩としては、例えばメチル
ヨージド、メチルブロミド、エチルヨージド、エチルブ
ロミドのような低級アルキルハロゲニド、メチルメタン
スルホネート、エチルメタンスルホネートのような低級
アルキルスルホネート、メチルp−トルエンスルホネー
トのような低級アルキルアリールスルホネートなどが一
般式(I)(式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基であ
り、Aは前記した意味と同じ)中の3位および/または
9位の窒素原子に付加した第四級アンモニウム塩が挙げ
られる。
反応条件下において実施することができる。例えばジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレンまたはジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド等の有機溶媒中で、−20℃
〜溶媒の沸点の範囲の温度で一般式(I)のアザビシク
ロ誘導体とメチルヨージド、メチルブロミド、エチルヨ
ージド、エチルブロミドのような低級アルキルハライ
ド、メチルメタンスルホネート、エチルメタンスルホネ
ートのような低級アルキルスルホネート、メチルp−ト
ルエンスルホネートのような低級アルキルアリールスル
ホネートなどを反応させることにより、所望の第四級ア
ンモニウム塩を生成することができる。また、ジエチル
エーテルなどの低沸点の溶媒を使用する場合、あるいは
塩化メチルなどの低沸点反応剤を使用する場合は、ステ
ンレス製封管中で加圧下に行なうことが好ましい。また
上記反応は無溶媒でも行なうことができる。
体ならびにその酸付加塩および第四級アンモニウム塩
は、水和物または溶媒和物の形で存在することもあるの
で、これらの水和物および溶媒和物もまた本発明の化合
物に包含される。
クロ誘導体にはその化学構造から明らかなとおり立体異
性体およびその化合物も包含される。
クロ誘導体としては、例えば次のような化合物を挙げる
ことができる。
〔3.3.1〕ノナ−7−イル 1−メチルインダゾール
−3−カルボキサミド、3,9−ジメチル−3,9−ジア
ザビシクロ〔3.3.1〕ノナ−7−イル 1H−インダ
ゾール−3−カルボキサミド、3,9−ジメチル−3,9
−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナ−7−イル 1−エ
チルインダゾール−3−カルボキサミド、3,9−ジメ
チル−3,9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナ−7−
イル 1−(2−プロピル)インダゾール−3−カルボ
キサミド、3,9−ジメチル−3,9−ジアザビシクロ
〔3.3.1〕ノナ−7−イル 1−ベンジルインダゾー
ル−3−カルボキサミド。
で経口的または非経口的に投与されうる。薬学的製剤の
形態としては、錠剤、カプセル剤、トローチ剤、シロッ
プ剤、顆粒剤、散剤、注射剤、懸濁剤等がある。また他
の薬剤とともに二重層錠、多層錠とすることができる。
さらに錠剤は、必要に応じて通常の剤皮を施した錠剤、
例えば糖衣錠、腸溶被錠、フィルムコート錠とすること
もできる。
えば乳糖、白糖、結晶セルロース、トウモロコシデンプ
ン、リン酸カルシウム、ソルビトール、グリシン、カル
ボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルピ
ロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレ
ングリコール、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウ
ム、タルク等が用いられる。
成ロウまたは脂肪等が用いられる。
ば塩化ナトリウム水溶液、ソルビトール、グリセリン、
オリーブ油、アーモンド油、プロピレングリコール、エ
チルアルコール等が用いられる。
001〜100重量%であり、適当には経口投与のため
の製剤の場合には0.01〜50重量%であり、そして
注射用製剤の場合には0.001〜10重量%である。
は特に制限はなく、各種製剤形態、疾患の程度、患者の
年齢、性別などにより適宜選択されるが、有効成分の1
日当りの投与量は0.01mg〜1000mgである。
験において格別の問題が認められなかった。
を実施例として示す。
〔3.3.1〕ノナ−7−イル1−メチルインダゾール−
3−カルボキサミド
をピリジン(30ml)に溶解し、触媒量のジメチルアミ
ノピリジンを加え、続いて1−メチルインダゾール−3
−カルボン酸クロリド(1.60g,8.22mmol)を加
えた。室温にて、16時間撹拌した後、減圧濃縮した。
希塩酸にてpH1にした水層を酢酸エチル(50ml×
2)で洗浄した。水層を水酸化ナトリウムでpH11以
上にし、クロロホルム(100ml×3)で抽出した。無
水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して得られた残
留物をカラムクロマトグラフィー(SiO2:クロロホル
ム−エタノール)で分離精製した。得られた粗生成物を
クロロホルム−ヘキサン混合溶媒より再結晶化し、1.
11gの標題化合物を得た。
(m,8H), 2.50(s,3H),2.53(s,3H), 4.07(s,3H), 4.5
0−4.72(m,1H), 7.16−7.30(m,1H), 7.30−7.42
(m,2H), 8.41(d,J=8Hz,1H), 11.26(d,J=10Hz,1
H)。IR(KBr) 2926, 2802, 1644, 1522, 1495, 1274,
1213, 788, 752cm-1。
〔3.3.1〕ノナ−7−イル1H−インダゾール−3−
カルボキサミド
をピリジン(40ml)に溶解し、触媒量のジメチルアミ
ノピリジンを加え、続いて1H−インダゾール−3−カ
ルボン酸クロリド2.20g,12.2mmol)を加えた。
室温にて、16時間撹拌した後、減圧濃縮した。希塩酸
にてpH1にした水層を酢酸エチル(50ml×2)で洗
浄した。水層を水酸化ナトリウムでpH11以上にし、
クロロホルム(100ml×3)で抽出した。無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧濃縮して得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィー(SiO2:クロロホルム−エタ
ノール)で分離精製した。得られた粗生成物をクロロホ
ルム−ヘキサン混合溶媒より再結晶化し、0.40gの標
題化合物を得た。
35−3.00(m,8H), 2.44(s,3H), 2.52(s,3H), 4.48
−4.66(m,1H), 7.14−7.56(m,3H), 8.30(d,J=8H
z,1H), 11.35−11.55(m,1H),12.63(br.s,1H)。IR
(KBr)2924, 2810, 1642, 1505, 1476, 757 cm-1。
9−ジメチル−3,9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノ
ナ−7−イル 1H−インダゾール−3−カルボキサミ
ドを、3−インダゾールカルボン酸二量体と参考例3で
得られたアミンすなわちエンド−3,9−ジメチル−3,
9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナ−7−アミンとの
反応によって製造した。
(8.59g,50.8mmol)をジメチルホルムアミド
(273ml)に溶解し、氷冷下に塩基として炭酸カリウ
ム(10.58g)を加えた。次いで4−ジメチルアミ
ノピリジン(0.314g)と3−インダゾールカルボ
ン酸二量体(7.34g,25.5mmol)を加えた。反応
混合物を室温に戻し、24時間撹拌した。反応混合物を
減圧下に濃縮し、続いて水を加えて析出した結晶を濾過
して取り出した。得られた粗製の目的化合物の結晶をカ
ラムクロマトグラフィー(シリカゲル;CHCl3:Et
OH=20:1)で精製し目的化合物(9.54g;収
率60%)を得た。この化合物は常法により塩酸塩に変
換された。
〔3.3.1〕ノナ−7−イル1−エチルインダゾール−
3−カルボキサミド
l)をDMF(24ml)に溶解し、氷冷下で60%水素
化ナトリウム(0.153g,3.83mmol)を加え、3
0分間撹拌した。その後、氷冷下にてヨウ化エチル
(0.597g,3.83mmol)を加えて、30分間撹拌
した。更に室温下で6時間撹拌した後、水(40ml)を
加え、クロロホルム(50ml×3)で抽出した。有機層
を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧濃縮し、残留物(1.0g)をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(SiO2;クロロホルム:エタノー
ル)で分離精製し、0.79gの標題化合物を得た。
(m,8H),2.48(s,3H),2.53(s,3H),4.43(d,J=7Hz,2
H),4.50−4.70(m,1H),7.14−7.30(d,J=7Hz,1
H),11.1(d,J=10Hz,1H)。 IR(KBr)2930, 1648, 1526, 1467, 1267, 1205, 754 c
m-1。
〔3.3.1〕ノナ−7−イル1−(2−プロピル)イン
ダゾール−3−カルボキサミド
−3,9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナ−7−イル
1H−インダゾール−3−カルボキサミドとイソプロピ
ルブロマイドとを反応させて標題化合物を調製した。
H),1.61(s,3H),2.30−2.96(m,8H),2.48(s,3
H),2.53(s,3H),4.56−4.76(m,1H),4.76−4.96
(m,1H),7.14−7.28(m,1H),7.28−7.48(m,2H),
8.44(d,J=8Hz,1H),10.8(d,J=10Hz,1H)。 IR(KBr)2930, 2798, 1641, 1521, 1489, 1454, 1267,
1194, 750 cm-1。
〔3.3.1〕ノナ−7−イル1−ベンジルインダゾール
−3−カルボキサミド
−3,9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナ−7−イル
1H−インダゾール−3−カルボキサミドとベンジルブ
ロマイドとを反応させて標題化合物を調製した。
m-1。
質のエンド−3,9−ジメチル−3,9−ジアザビシクロ
〔3.3.1〕ノナン−7−アミンの製造例を参考例1〜
3として示す。
リコール(500g)に溶解し、水冷下にてメチルアミ
ン・塩酸塩(50.0g, 0.74mol)およびブロムアセ
トアルデヒドジメチルアセタール(300g,1.78mo
l)を加えた。その後、3時間、加熱還流した。反応終
了後、水(500ml)を加え、クロロホルム(500ml
×3)で抽出した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減
圧濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフィー(フロ
リジル、ヘキサン)で分離し、標題化合物(61g)を
得た。
H), 3.37(s,12H),4.50(t,J=5Hz)。
〔3.3.1〕ノナン
ル)メチルアミン(61g, 0.30mol)に蒸留水(6
30ml)および濃塩酸(101ml, 1.21mol)を加
え、1時間加熱還流した。その後、氷冷下で水酸化ナト
リウム水溶液(水酸化ナトリウム:48.5g;水:2
00ml)を加えた(これをA液とする)。一方別途調製
したリン酸二ナトリウム・12水和物(114.4g)
およびクエン酸(54.1g)の水(709ml)溶液
に、室温下、撹拌しながらA液を加えた。更にアセトン
ジカルボン酸(85.8g, 0.59mol)およびメチルア
ミン・塩酸塩(35.9g, 0.53g)を加えた。次い
で水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pH5に調整した
後、15時間反応させた。この反応液に氷冷下で濃塩酸
(175ml)を滴下し、酢酸エチル(1000ml×2)
で水層を洗浄後、水層に水酸化ナトリウム(126g)
を加え、クロロホルム(1000ml×3)で抽出した。
無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた
残留物(23g)をカラムクロマトグラフィー(フロリ
ジル、 酢酸エチル)で分離し、粗生成物を得た。このも
のをヘキサンより再結晶化し、標題化合物(6.2g)
を得た。
3H), 2.29(s,1H),2.43(dd,J=2Hz, J′=11Hz,2
H), 2.48−2.63(m,2H), 2.58(s,3H), 2.63−2.82
(m,2H), 3.13−3.22(m,2H)。 IR(KBr):2950, 2920, 2790, 2760, 1719, 1702, 146
2, 1343,1264, 1203,1182, 1078, 820 cm-1。
〔3.3.1〕ノナン−7−アミン
9−ジアザビシクロ〔3.3.1〕ノナン(11.3g,
67.2mmol)のエタノール(130ml)溶液にピリジ
ン(12ml)と塩酸ヒドロキシルアミン(4.81g, 6
9.2mmol)を加えて、30分間加熱還流した。反応終
了後、炭酸カリウム(25.5g)と水(12.6ml)を
加えて、2時間撹拌した。エタノールを留去した後、ク
ロロホルム(100ml×3)抽出し、減圧濃縮してオキ
シム(10.8g)を結晶として得た。
15.2mmol)をエタノール(30ml)に溶解し、酢酸
アンモニウム(15g)の存在下に、70℃、50kg/
cm2で24時間ラネー・ニッケルで水素添加した。反応
混合物を濾過し、濾液を減圧濃縮して、油状物として標
題化合物(2.27g)を得た。
H), 2.51(s,3H), 2.55−2.73(m,2H), 2.92−3.07
(m,3H), 7.30−7.80(br,1H)。 IR(KBr):2940,2800, 1455, 1175, 1080,950, 760 c
m-1。
(s,3H), 2.46(s,3H),2.20−2.50(m,5H), 2.58
(d,J=11Hz,2H), 2.73−2.86(m,2H), 2.70−3.20
(br,2H), 3.08(t,J=7Hz,1H)。
5−HT3受容体における5−HTに対する拮抗作用を
試験した。
トニン)を投与すると本反射(一過性の徐脈)が生じる
(von Bezold Jarisch Reflex)(Paintal, AS., Physi
ol.Rev, 53,159−210(1973))。そして、5−HTによ
る本反射は、5−HT3受容体を介して生じることがRic
hardsonらによって証明されている(Nature,316, 126
−131(1985))。したがって、本発明の化合物による5
−HT3受容体における5−HTの有効かつ選択的な拮
抗作用は、本反射における阻害効果によって立証でき
る。すなわち、ラットをウレタン(1g/kg,i.p)で
麻酔し、血圧、心拍数を左大腿動脈から記録した。5−
HT(30μg/kg)を頸静脈内投与した時に生ずる徐脈
と、本発明化合物を頸静脈内投与した5分後の5−HT
投与による徐脈から阻害率を算出した。なおこの試験に
おいては、すべて塩酸塩の形で試験した。
に示す。
塩)を有効成分とする薬学的製剤の具体的な形態を以下
に示す。
タリー式打錠機で直径6mm、重量100mgの錠剤に成型
する。
し、押出造粒法で整粒し、次いで50℃の乾燥機で乾燥
する。乾燥上がり顆粒を粒度297μm〜1460μmに
ふるい分けたものを顆粒剤する。1分包量を200mgと
する。
パラオキシ安息香酸プロピルおよび上記の有効成分を温
水60gに溶解する。冷却後グリセリンおよびエタノー
ルに溶解した香味料の溶液を加える。つぎにこの混合物
に水を加えて100mlにする。
し、全量を1.0mlとする。
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、Aは下記の式(II) 【化2】 (式中、R1は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基ま
たはベンジル基である)で示される基であり、Rは炭素
数1〜4のアルキル基である〕で示されるアザビシクロ
誘導体、その薬理学的に許容される酸付加塩または第四
級アンモニウム塩。 - 【請求項2】 一般式(I)で表わされる化合物が式 【化3】 で表わされる請求項1記載のアザビシクロ誘導体、その
薬理的に許容される酸付加塩または第四級アンモニウム
塩。 - 【請求項3】 一般式(IV) 【化4】 (式中、Rは前記一般式(I)で意味するものと同じであ
り、R2はNH2である)で示される3,9−ジアザビシ
クロ〔3.3.1〕ノナン誘導体と、一般式(III) A−COOH (III) (式中、Aは前記一般式(I)で意味するものと同じ)で
示される芳香族カルボン酸またはその酸の反応性誘導体
とを反応させることからなる、請求項1記載のアザビシ
クロ誘導体、その薬理的に許容される酸付加塩または第
四級アンモニウム塩の製造方法。 - 【請求項4】 式(V) 【化5】 で示される3−インダゾールカルボン酸二量体と、一般
式(IV)で表わされる3,9−ジアザビシクロ〔3.3.
1〕ノナン誘導体とを反応させることからなる、請求項
1記載のアザビシクロ誘導体、その薬理的に許容される
酸付加塩または第四級アンモニウム塩の製造方法。
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JP2-292000 | 1990-10-31 | ||
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JP3-84473 | 1991-03-26 | ||
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-
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