JP3251150B2 - 平板マイクロレンズアレイおよびその製造方法 - Google Patents

平板マイクロレンズアレイおよびその製造方法

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JP3251150B2 JP16514895A JP16514895A JP3251150B2 JP 3251150 B2 JP3251150 B2 JP 3251150B2 JP 16514895 A JP16514895 A JP 16514895A JP 16514895 A JP16514895 A JP 16514895A JP 3251150 B2 JP3251150 B2 JP 3251150B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、拡散法による平板
マイクロレンズアレイおよびその製造方法に関する。こ
の平板マイクロレンズアレイは、複数の絵素を有する液
晶表示パネル等の透過型表示パネルへの照明光を絵素領
域に集光し、液晶表示を明るくするための集光レンズと
して有用である。
【0002】
【従来の技術】この用途の平板マイクロレンズアレイと
しては、浜中らによって特開平3−136004号公報
に開示されている(図19参照)。まず、この公報に示
されている平板マイクロレンズアレイの形成方法につい
て説明する。この方法によれば、拡散法として以下に説
明するイオン拡散法を用いて、平板マイクロレンズアレ
イ82を形成していた。
【0003】透明基板1にガラス基板を用い、その表面
にTi,Al,Ni,あるいはCr等からなる拡散阻止
マスク膜をスパッタ法等の薄膜形成法で形成し、次に、
所望の配列のマスク開口を拡散阻止マスク膜に形成した
後、この透明基板を基板屈折率の増大に寄与するイオン
を含む溶融塩中に所定の時間浸漬する。マスク開口を通
して溶融塩中のイオンが透明基板中に拡散し、各マスク
開口の中心近傍から周囲に向かって、屈折率が徐々に低
くなる屈折率分布型のマイクロレンズ4を多数個有する
平板マイクロレンズアレイ82を形成していた。
【0004】なお、拡散共重合法による平板マイクロレ
ンズの製法については、例えば特開平2−50102号
公報に示されている。
【0005】さらに、上述の平板マイクロレンズアレイ
は、図19に示されるように、各マイクロレンズの周辺
形状を六角形にして、透明基板表面に稠密に配列されて
いる。この場合、レンズ配列は六方配列となっている。
【0006】各マイクロレンズの周辺形状を六角形にす
るためには、図20(a)に示すように、隣接するマイ
クロレンズ4間で各マイクロレンズのイオンの拡散領域
の先端部分である拡散フロント5が融合した領域6を設
けることによって、マイクロレンズ4の形状を所望の六
角形にすることができ、透明基板1の表面に稠密にマイ
クロレンズを配列することが可能となっている。なおこ
の場合、透明基板のレンズ形成面積に対するマイクロレ
ンズの占有面積の比率(以下、これをレンズ充填率と呼
ぶ)であるレンズ充填率は、ほぼ100%となってい
る。
【0007】上述の平板マイクロレンズアレイは、以上
のような構成とすることにより、従来の独立した半球状
のマイクロレンズを多数個配列した平板マイクロレンズ
アレイにおける、下記問題点を解決している。
【0008】すなわち第一の問題点は、従来の半球状の
マイクロレンズでは、半径方向の屈折率分布が不適当で
あれば球面収差が発生し、レンズの集光特性に悪影響を
及ぼしていたという点である。そこで図20(a)のX
−X′線断面図である図20(b)よりわかるように、
各マイクロレンズ4の屈折率分布(51は等屈折率線を
表す)は、各マイクロレンズの周辺部で屈折率勾配が小
さくなり、マイクロレンズ周辺部を通る光線は過度に屈
折して曲げられることなく、すべての光線Rが1点に集
光することのできる平板マイクロレンズアレイを得よう
とするものである。
【0009】第二の問題点は、独立した半球状のマイク
ロレンズを多数個配列した平板マイクロレンズアレイで
は、レンズ形成面積に対するレンズ占有面積の比率には
限界があり、この限界以上にすることができない点であ
る。
【0010】特開平3−136004号公報に記載の技
術では、この2つの問題点を、上述の構成にすることに
よって同時に解決している。
【0011】一方、及川らも特開平5−45642号公
報で、液晶表示パネル等に用いる平板マイクロレンズア
レイを開示している(図21参照)。この平板マイクロ
レンズアレイでは、特開平3−136004号公報と同
様に、イオン拡散法によって平板マイクロレンズアレイ
82を形成している。この場合の平板マイクロレンズア
レイ82は、隣接するマイクロレンズ4間で拡散フロン
ト5が接する状態でイオン拡散を終了させることによ
り、図22に示すように、各マイクロレンズ4の周辺形
状を所望の六角形に内接する長円形としている。これに
よれば、レンズ未形成領域7があるためレンズ充填率は
100%にはならないものの、レンズ配列が六方配列で
あるので、レンズ充填率の比較的高い平板マイクロレン
ズアレイ82を形成することができていた。
【0012】これらの平板マイクロレンズアレイは、複
数の絵素を有する液晶表示パネル等の透過型表示パネル
への照明光を絵素領域に集光して表示を明るくするため
の集光レンズとして好適である。このため、このような
平板マイクロレンズアレイを有する投影型画像表示装置
についても、特開平3−136004号公報や特開平5
−45642号公報に開示されている。その一例である
投影型画像表示装置の一例を図23に示す。
【0013】図23において、光源86から発した光
は、反射鏡87およびコンデンサレンズ85により投影
レンズ89に向かうように収束され、コンデンサレンズ
85を通過した光束は、平板マイクロレンズアレイ82
により液晶表示パネル81の2枚の基板81aの間に形
成された絵素の開口領域81bに集光されて通過し、そ
の後投影レンズ89でスクリーン88に投影される。
【0014】図24に示した液晶表示パネル81の場合
の絵素81dは、その中心の位置関係が六方配列されて
いる。平板マイクロレンズアレイ82の各マイクロレン
ズ4は、各絵素に対応した位置に同じく六方配列されて
いる。平板マイクロレンズアレイ82のマイクロレンズ
4の形状は、特開平3−136004号公報の平板マイ
クロレンズアレイでは六角形であり(図19参照)、特
開平5−45642号公報のそれでは長円形である(図
22参照)。また、絵素および絵素開口の形状は、一般
的には長方形であることが多い。
【0015】以上のような構成にすることにより、平板
マイクロレンズアレイ82がなければ、液晶表示パネル
81の絵素の遮光領域81cで遮光されていた光束を、
絵素の開口領域81bに集光することができるようにな
る。これにより、スクリーン88に到達する光束は、平
板マイクロレンズアレイ82がない場合の2〜2.5倍
程度になっていた。
【0016】他方、特開昭61−284702号公報に
は、「平板マイクロレンズ及びその製造方法」が示され
ている。これには、マスク開口の開口半径をrm、得よ
うとするレンズの半径をaとしたとき、a/rmを1.
75≦a/rm≦4.5の範囲で選ぶことが述べられて
いる。このようにすることによって、平板マイクロレン
ズの断面形状を完全半円形から扁平な半円形にすること
ができる。この結果、レンズの収差が小さく有効開口数
の大きな平板マイクロレンズを得ることができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】さて、上述した特開平
3−136004号公報や特開平5−45642号公報
記載の技術では、液晶素子の絵素開口への平板マイクロ
レンズアレイの総合的な集光効率向上を目的としてい
る。この集光効率をより向上させるためには、一般的に
は平板マイクロレンズアレイのレンズ充填率をさらに上
げればよいことになる。しかし、特開平3−13600
4号公報の六方配列されたレンズアレイでは、レンズ充
填率はほぼ100%でありもはや向上の余地はない。と
ころが、総合的な集光効率向上という見地からは、特開
平3−136004号公報の六方配列されたレンズアレ
イにおいても、問題が残っていることになる。
【0018】すなわち、特開平3−136004号公報
には、「レンズ未形成領域がないような(レンズ充填率
をほぼ100%にした)平板マイクロレンズの場合、液
晶表示素子パネルの絵素の配列によって集光スポットが
乱れることがある」との記載がある。たとえ、六方配列
されレンズ充填率がほぼ100%であっても、その配列
によっては拡散フロントが融合した領域が大きくなって
しまうことがあり、この領域は、被照明部分である絵素
開口部分への集光には寄与しない。つまり、絵素の配列
によっては、レンズ充填率を100%に近づけようとし
ても、隣接するレンズの融合した領域が大きくなってし
まうと、結果として総合的な集光効率は向上しないばか
りか、むしろ低下してしまうことも起こり得るのであ
る。
【0019】複数の絵素に対して照明光を集光させる平
板マイクロレンズアレイのレンズ配列は、表示パネルの
絵素の配列に対応していなければならない。ところで、
特開平3−136004号公報に示されたレンズアレイ
は六方配列されている。しかし、表示パネルの絵素の配
列は六方配列に限らず、例えば四方配列である場合に
は、従来技術の平板マイクロレンズアレイでは、その集
光効率が大きく低下してしまうという問題点もあった。
【0020】なお、特開平3−136004号公報に
は、上述の拡散フロントが融合した領域の存在による集
光効率の低下の解決策としては、「各マイクロレンズの
間に若干隙間を設けて拡散フロントの融合する領域を少
し小さ目にした方が集光効果をよくすることがある。」
と述べられている。
【0021】しかし、その具体的方法としては、イオン
拡散時間を短くすることが推測される程度である。レン
ズ充填率と拡散フロントの融合領域の寸法との関係、す
なわちレンズの有効面積を増やすという技術思想や、拡
散法に用いるマスクの開口形状についての具体的言及は
されていない。
【0022】特開平5−45642号公報では、図25
に示されるような長円形のマスク開口3を用いて、平板
マイクロレンズアレイを作製していた。なお、この平板
マイクロレンズアレイは六方配列である。これを四方配
列にした場合には、レンズ未形成領域が大きくなるとい
う問題点を抱えている。
【0023】ところで、従来の拡散法による平板マイク
ロレンズアレイの製法において、その拡散モードは、マ
スク開口の中心近傍からの理想的な点拡散であると考え
られていた。つまり、マスクの開口は、イオン拡散長に
比べて十分に小さく設計されていた。
【0024】これに対し、上述した特開昭61−284
702号公報は、マスク開口の大きさを、得ようとする
レンズ径(イオン拡散長に比例)に比べて比較的大きく
して、基板内部に形成される平板マイクロレンズの断面
形状を完全半円形から扁平な半円形にすることによっ
て、レンズの光学特性を改善している。つまり、マスク
開口とイオン拡散長との関係についての示唆がなされて
いる。
【0025】しかしながら、特開昭61−284702
号公報は、平面基板に屈折率分布型単レンズあるいは独
立した屈折率分布型レンズを多数個設けた平板マイクロ
レンズに関するものであり、しかもそのレンズの断面形
状を変形させることを特徴とする技術思想である。基板
表面のほぼ全面に多数の屈折率分布型レンズを形成する
場合については、なんら示されていない。
【0026】そこで本発明の目的は、基板のレンズ形成
面に対するマイクロレンズの占有面積の比率を高くして
も、レンズの集光効率の低下しない平板マイクロレンズ
アレイおよびその製造方法、すなわち総合の集光効率に
優れた平板マイクロレンズアレイおよびその製造方法を
提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は上記課題
を解決するために、平面透光性基板の表面に、前記基板
中に基板の屈折率の増大に寄与する物質を拡散して形成
した屈折率分布型マイクロレンズが2次元に多数個規則
配列された平板マイクロレンズアレイにおいて、前記各
マイクロレンズは前記基板表面に稠密に配列されてお
り、かつ前記各マイクロレンズの拡散フロントは、隣接
する各マイクロレンズの拡散フロントとそれぞれ互いに
融合した領域を形成しており、ある2つのマイクロレン
ズに跨る前記融合した領域の、最近接マイクロレンズの
中心間を結ぶ直線の方向の長さが、前記方向における前
記マイクロレンズの配列ピッチの20%以下である平板
マイクロレンズアレイである。
【0028】また、平面透光性基板の表面に、前記基板
中に基板の屈折率の増大に寄与する物質を拡散して形成
した屈折率分布型マイクロレンズが2次元に多数個規則
配列された平板マイクロレンズアレイにおいて、前記各
マイクロレンズは前記基板表面にほぼ稠密に配列されて
おり、かつ前記各マイクロレンズの拡散フロントは、隣
接するマイクロレンズの拡散フロントと融合することな
く直線状に接している平板マイクロレンズアレイであ
る。
【0029】またさらに、上述の平板マイクロレンズの
製造方法として、平面透光性基板を準備するステップ
と、前記基板の表面に、2次元に多数個規則配列された
マスク開口を有する拡散阻止マスク膜を形成するステッ
プと、前記マスク開口から、前記基板中に基板の屈折率
の増大に寄与する物質を拡散して、前記基板の表面のほ
ぼ全面に周辺形状が多角形のマイクロレンズを形成する
ステップとを含み、前記拡散阻止膜形成ステップで、前
記各マスク開口の形状を、形成されるマイクロレンズの
各辺に対応する各拡散フロントが直線状となるように選
択する、平板マイクロレンズアレイの製造方法である。
【0030】また、平面透光性基板の表面に、2次元に
多数個規則配列された屈折率分布型マイクロレンズを有
する平板マイクロレンズアレイの製造方法において、平
面透光性基板を準備するステップと、形成しようとする
所望のマイクロレンズの周辺形状を多角形形状として想
定し、前記周辺形状の内側に前記周辺形状の外形線と平
行で前記外形線に対し所定の間隔を有する直線で囲まれ
た形状のマスク開口を多数個規則配列されて有する拡散
阻止マスク膜を、前記基板の表面に形成するステップ
と、前記マスク開口から、前記基板中に基板の屈折率の
増大に寄与する物質を拡散して、前記基板の表面のほぼ
全面にマイクロレンズを形成するステップとを含む平板
マイクロレンズアレイの製造方法である。
【0031】また、平面透光性基板の表面に、2次元に
多数個規則配列された屈折率分布型マイクロレンズを有
する平板マイクロレンズアレイの製造方法において、平
面透光性基板を準備するステップと、形成しようとする
所望のマイクロレンズ周辺形状を第1の多角形形状とし
て想定し、前記第1の多角形形状の内側に、前記第1の
多角形の各辺と平行で各辺に対し所定の間隔を有する直
線で囲まれた第2の多角形形状を想定したとき、前記第
2の多角形の隣合った頂点間を結ぶ直線よりも前記第2
の多角形の内側を通る曲線または折線で結んだ形状を有
するマスク開口を、多数個規則配列されて有する拡散阻
止マスク膜を、前記基板の表面に形成するステップと、
前記マスク開口から、前記基板中に基板の屈折率の増大
に寄与する物質を拡散して、前記基板の表面のほぼ全面
にレンズを形成するステップとを含む平板マイクロレン
ズアレイの製造方法である。
【0032】まずここで、隣接するレンズの拡散フロン
トが融合した領域について詳細に説明する。簡単のため
に、イオン拡散処理によって平面基板に2つのマイクロ
レンズを形成するモデルについて考える。なお図8は、
透明基板1に2つのマイクロレンズが形成される状態を
示す部分断面斜視図である。
【0033】イオンはマスク開口を拡散中心52として
拡散していき、拡散領域の先端部分である拡散フロント
5は同心の半球状に広がっていく。イオン拡散処理の進
行にしたがって、2つの拡散フロントはついには接して
しまう(図8(a))。さらにイオン拡散を進行させる
と、それぞれの拡散フロントは互いに融合し、融合領域
では隣接する拡散中心を結ぶ直線に直交する方向への拡
散速度が増大する結果、融合領域での拡散フロントは一
続きの曲面を形成し、前記方向へ拡大していく(図8
(b),(c))。このとき、拡散フロントが形成する
立体を、レンズ形成面と反対の方向から鳥瞰した斜視図
を図9に示す。なお、この拡散フロントが互いに融合し
た領域を、オーバー拡散領域6と呼ぶことにする。ま
た、オーバー拡散領域6のレンズ中心を結ぶ方向の長さ
を、オーバー拡散領域の幅Wと呼ぶことにする。
【0034】オーバー拡散領域6は、2つの拡散中心5
2をイオン源として、両方からイオンの供給を受けるこ
ととなり、レンズ中心を結ぶ方向(図9においてX方
向)には拡散されたイオン濃度(屈折率)が一定となる
領域ができる。またこのオーバー拡散領域6は、X方向
の垂直方向(図9においてY方向)には濃度分布(屈折
率分布)を有しており、ちょうどかまぼこ状のレンチキ
ュラーレンズとなっている。したがって、このオーバー
拡散領域6に入射した光線は、本来集光すべき各レンズ
の焦点近傍には集光せず、各レンズの境界に対応する線
状の部分に集光することになる。この場合のモデル図を
図10に示す。図中、41はマイクロレンズ4の焦点、
42はマイクロレンズの集光領域、43はマイクロレン
ズの集光面をそれぞれ示している。
【0035】なおここで、隣接するマスク開口の間隔を
s とし、拡散処理における拡散長をDf とするとき、
f −(Ds /2)をオーバー拡散長Od と定義するこ
とにする。なお、上述のオーバー拡散領域の幅Wは、W
=2×Od と定義される。しかしながら、この幅Wを直
接測定することはかなり困難であるので、上記Ds やD
f から見積もられる数値で代用するのが簡便である。
【0036】さて、この種の平板マイクロレンズアレイ
において、各レンズを2次元に規則配列する一般的な方
法としては、最近接レンズの中心間を結ぶ直線上に配列
されたある1列のレンズアレイに対して、隣接するレン
ズアレイ列の位置を、前記1列のレンズアレイの配列方
向のレンズピッチに一致させて配列する四方配列と、そ
の1/2だけずらして配列する六方配列とがある。図1
1(a)に四方配列を、図11(b)に六方配列を示
す。
【0037】この明細書では、それぞれの配列を以下の
ように定義する。上述の直線上に配列されたある1列の
レンズアレイに対して、隣接する列のレンズアレイの位
置を、前記1列のレンズアレイの配列方向の配列ピッチ
に一致させて配列する方法を狭義の四方配列と呼ぶ。直
交X−Y座標系を考えた場合、X方向のピッチをPX
Y方向のピッチをPY としたとき、PX =PY のときを
正方配列,PX <PY(あるいは、PX >PY )のとき
を長方配列と呼ぶ。図11(a)の配列は、長方配列に
相当している。
【0038】さらに、上述の四方配列では、配列のX方
向とY方向とが直交する場合であったが、四方配列の変
形で配列の一方向と他方向とが直交しない場合でも、稠
密充填は考えられる。その2方向の交わる角度が直角に
近い場合を広義の四方配列と呼び、その交わる角度が6
0度に近い場合を広義の六方配列と呼ぶことにする。特
に、配列ピッチの1/2だけずらして配列する方法を狭
義の六方配列と呼ぶ。さらに、PX =√3/2・PY
ときを正六方配列,PX ≠√3/2・PY のときを長六
方配列と呼ぶ。図11(b)の配列は、長六方配列に相
当している。
【0039】さてここで、長方配列の場合のレンズの縦
横比について述べておく。レンズの短辺の長さを1とし
長辺の長さをαとしたとき、α(=α/1)を縦横比と
呼ぶ。この縦横比αが大きい場合には、本発明を用いな
くても、特開平5−45642号公報に開示されたよう
な長円開口のマスクを用いることで、比較的レンズ有効
面積が大きく集光効率の良い平板マイクロレンズアレイ
を作製することが可能である。
【0040】しかしながら、液晶表示パネルに好適な平
板マイクロレンズアレイの場合、そのレンズの縦横比は
2以下の場合が多い。そこで、四方配列(長方配列)の
場合について、レンズの縦横比とレンズに外接する長方
形に占めるレンズの占有面積の比率(面積比)との関係
を表1にまとめた。
【0041】
【表1】
【0042】レンズ縦横比αが1.0から2.0へと大
きくなるにしたがって、レンズ面積比が大きくなること
がわかる。
【0043】次に、レンズ配列とオーバー拡散領域の関
係について検討する。まず、図12(a)に示すように
円形のマスク開口3を用いて形成されたマイクロレンズ
の周辺形状が、図12(b)に示すように正六角形にな
るような正六方配列の平板マイクロレンズアレイの場合
を考える。この場合、レンズ充填率を100%に近づけ
ようとすると、拡散フロントが重なるオーバー拡散領域
6は存在するものの、その幅Wは小さい。しかし、前述
したようにオーバー拡散領域に入射した光は、レンズア
レイの本来集光すべき各レンズの焦点近傍には集光しな
い。
【0044】したがって、レンズ充填率の増大によるレ
ンズ面積の増大と、集光に寄与しないレンズ部分の存在
とのトレードオフとなり、総合的な集光効率は頭打ち
か、むしろ低下することが考えられる。
【0045】ここで、オーバー拡散領域がすべて集光に
寄与しないとすると、図13に示すような計算結果が得
られる。レンズ有効面積比率とオーバー拡散領域幅/配
列ピッチとの関係を正六方配列および正方配列について
示している。この計算は、オーバー拡散領域がすべて集
光に寄与しないとの仮定で行ったが、レンズ充填率を1
00%した場合の実測値との比較や、前述した特開平3
−136004号公報において第一の問題点の解決策と
して、このオーバー拡散領域が利用されていることを考
え合わせると、必ずしもオーバー拡散領域がすべて集光
に寄与しないとは限らない。
【0046】図13に示した計算結果を検討すると、正
方配列の場合は、正六方配列に比較して、レンズ充填率
を100%に近づけようとすると、オーバー拡散領域の
幅Wが非常に大きくなる(図15も参照のこと、なおこ
の図は長方配列の場合である)。したがって、オーバー
拡散領域がすべて集光に寄与しないとは限らないとして
も、レンズ面に対するオーバー拡散領域が非常に大きく
なり、総合的な集光効率は大きく低下することが考えら
れる。
【0047】次に、マスク開口の形状について検討す
る。
【0048】ところで、特開平3−136004号公報
に開示のマイクロレンズアレイは六方配列の例であり、
マイクロレンズ4の周辺形状が六角形になる場合であ
る。また、マスク開口の形状は開示されていないが、図
20(a)において、ガラス基板表面に垂直な方向から
見て拡散フロントが円形であることから、点あるいは円
形であることが容易に類推できる(図12(a)参
照)。
【0049】一方、その断面がほぼ半円状のレンチキュ
ラーレンズを、拡散法によって作製する場合のマスク開
口は線状である(例えば、特開昭61−201639号
公報の第3図参照)。このときの拡散の状態を詳しく考
察してみると、あるマスク開口から拡散する拡散フロン
トは、線状のマスク開口と平行に一線状に進行してい
る。さらに拡散処理を進めると、隣接するマスク開口か
らの拡散フロントと接し、基板表面全面にレンチキュラ
ーレンズを隙間なく形成することができる。
【0050】本発明者らは、この考え方を推し進めて、
基板表面全面に2次元にレンズを隙間なく形成する場合
のマスク開口を従来の円形開口や長円開口から、例えば
長方形のレンズ形状に対して、マスク開口形状を長方形
にすることを考え、本発明をなすに至った。図14は、
長方形のマスク開口形状からの理想的な拡散のモデルを
示したものである。なおこの図で拡散フロント5のコー
ナー部分は、丸くなまらせた形状となっている。これ
は、マスク開口3の4つの角からイオンが点拡散してい
くからである。なお図中、51は等屈折率線を示す。
【0051】マスク開口の形状が矩形の場合、マスク開
口の寸法が比較的小さくなると、拡散フロントのコーナ
ーの丸い部分の寄与が大きくなり、拡散フロントの全体
的な形状がなまってくる。
【0052】これを、PX =PY =100μmの正方配
列マイクロレンズアレイを例にして説明する。図26
(a)は、マスク開口3が60μm角の正方形、レンズ
周辺形状とマスク開口との間隔d=20μm、拡散長が
28μmの場合の拡散フロント5を示す。この場合の各
マスク開口からの拡散領域のフロント5は、およそ、マ
スク開口形状の周辺に拡散長に相当する領域を加えた矩
形形状のコーナー部分を丸くなまらせた形状になってい
る。
【0053】しかしながら、同じ配列ピッチであって
も、間隔dをもっと大きくとり、相対的にマスク開口が
小さな矩形形状になると、コーナーにおける点拡散効果
の寄与が大きくなり全体的に形状がなまって、拡散フロ
ントの形状が円に近づいていくことになる。図26
(b),(c)は、マスク開口が50μm角の正方形,
40μm角の正方形のときに、拡散領域がちょうど稠密
になるように拡散長を設定したときの、拡散領域のおよ
その形状を示した図である。図からわかるように、マス
ク開口形状が小さい場合にはオーバー拡散領域が小さく
なく、このままでは良好な集光効果を得ることが難しく
なってくる。これは、マスク開口が矩形形状のみなら
ず、その他の多角形状についても同様に言えることであ
る。
【0054】このように配列ピッチPX ,PY に対して
マスク開口形状が比較的小さな場合の、拡散フロントの
なまり、すなわち、点拡散効果の寄与によってオーバー
拡散領域が大きくなる場合には、開口形状を補正する必
要がある。このような補正は、いわゆるa/rmの大き
な場合(およそa/rmが2以上の場合)に効果があ
る。
【0055】このような場合には、拡散フロントのなま
りの分だけ、マスク開口の形状を、多角形の辺が内側に
凹となった形状(星形形状というものとする)にする
と、オーバー拡散領域の面積が低減できて、より大きな
集光効果を得ることができる。
【0056】次に、マスク開口の設定条件について検討
する。
【0057】マスク開口の設定条件としては、レンズ充
填率をほぼ100%にする場合は、オーバー拡散領域の
幅Wのレンズ辺方向の配列ピッチに対する比率が20%
以下に見積もれるようにすることが望ましい。また、オ
ーバー拡散領域の幅Wをほぼ0と見積もれるようにする
場合は、レンズ充填率が91%以上となるようにするこ
とが望ましい。
【0058】さらにマスク開口の面積は、レンズの集光
特性と絵素開口面積を考慮して決められることが好まし
い。例えば、上述の特開昭61−284702号公報に
は、有効なレンズを形成させるためには、レンズ半径a
とマスク開口の半径rmとの比であるa/rmを1.7
5≦a/rm≦4.5の範囲で選択することが述べられ
ている。本発明はa/rm比が小さい場合である。ここ
で正方配列でレンズ充填率が100%の場合のa/rm
比について考えるみると、レンズ対角方向ではa/rm
=1.75となる。これはX方向のレンズ辺方向では、 ax /rmx =ax /Px =ax /(rm/√2)=1.237 に相当する。すなわちレンズ辺方向には、ax /rmx
=1.237でも、有効に集光できるものと考えること
ができる。
【0059】長方開口の四方配列では、レンズ辺方向と
レンズ対角方向のa/rmは一定であることから、rm
/a=0.808となる。つまり、マスク開口の面積
は、 (rm/a)2 =(0.808)2 =0.654 となる。したがって、マスク開口の面積はマイクロレン
ズの面積の65%以下であることが望ましく、出来れば
50%以下であることが更に望ましい。
【0060】ところで、マスク膜を用いないで拡散処理
した場合には、スラブ状の屈折率分布領域が形成され
る。本発明の場合、マスク膜の開口はある程度の面積を
持っていることになるので、開口部分に対応する部分で
は上述したスラブ状の屈折率分布領域が形成されること
も考えられる。しかし、本発明のような液晶表示パネル
を対象とするような平板マイクロレンズアレイでは、そ
のマスク開口はある程度の面積を持っているとはいえや
はり有限であるので、スラブ状の屈折率分布領域が形成
されることはなく、凸状の屈折率分布領域が形成され
る。
【0061】また、拡散条件としては、オーバー拡散領
域がない(拡散フロント同士が接し、レンズ未形成領域
がある)条件から、オーバー拡散領域を設けレンズ充填
率が100%となる(レンズ未形成領域がない)条件ま
で変化させてやると、オーバー拡散領域とマイクロレン
ズ未形成領域を併せ持つような平板マイクロレンズアレ
イを形成することもできる。
【0062】この場合は、マスク開口および拡散処理条
件として、オーバー拡散領域の幅Wのレンズ辺方向の配
列ピッチに対する比率が20%以下と見積もれるように
し、かつレンズ充填率が91%以上になるようにするこ
とが望ましい。
【0063】なお、本発明における拡散法は、イオン拡
散に限ったものではなく、例えば拡散物質の薄膜をマス
ク開口に相当する位置に形成して熱拡散によって屈折率
分布を形成するアニール法(例えば、特開昭60−25
6101号公報)や、透明基板に第1のモノマーを半重
合させたプラスチック基板を用い、拡散阻止マスク膜の
マスク開口部を通して前記基板中に第2のモノマーを拡
散させた後重合を完結させるモノマー拡散共重合法(例
えば、特開平2−50102号公報)なども使用でき
る。要するに、透明基板中に基板の屈折率増大に寄与す
る物質を拡散することにより、前記物質の濃度勾配に基
づいた屈折率勾配を持つ平板マイクロレンズアレイを形
成する方法であればよい。
【0064】さらになお、本発明におけるマスク開口の
形状は、各頂点部分に数μm程度の直線状面取り部や、
微小円弧形状を備えた多角形形状であっても構わず、そ
の効果に差はない。
【0065】
【発明の実施の形態】
(予備テスト)本発明の実施例を説明する前に、本発明
との比較の意味で予備テストを行った。
【0066】この予備テストに基づいて、はじめに、レ
ンズの集光効率の問題について検討する。一例として、
特開平3−136004号公報に示された平板マイクロ
レンズアレイに、長方配列を適用した例を考える。図1
5(a)は拡散阻止マスク膜の平面図、図15(b)は
形成した平板マイクロレンズアレイの平面図である。
【0067】図15(a)に示すようなピッチPX ,P
Y の間隔で配列された円形のマスク開口3からイオン拡
散させ、レンズ充填率が100%になるように、図15
(b)に示すように隣接するマイクロレンズ4間でオー
バー拡散領域6を設けて、マイクロレンズ4の周辺形状
を長方形にした。この場合、拡散フロント5は長方形の
マイクロレンズ4に外接する円になるため、オーバー拡
散領域の幅Wは、正六方配列の場合に比べて、マイクロ
レンズの短辺方向で非常に大きくなることがわかる。
【0068】一方、オーバー拡散領域の存在が、マイク
ロレンズの集光性能に与える影響を実験的に調べた。例
えば、拡散法としてイオン拡散法を用い、透明基板にソ
ーダライムガラスを用い、配列をX方向のピッチPX
100μm、Y方向のピッチPY =100μmの正方配
列とし、円形のマスク開口を直径60μmとし、基板屈
折率の増大に寄与するイオンとしてTlイオンを用い、
拡散フロントが直径100〜141(=√2×100)
μmの円形になるようにイオン拡散条件を制御して、数
種の平板マイクロレンズアレイを作製した。
【0069】その結果、オーバー拡散領域の幅Wがレン
ズ辺方向の配列ピッチの20%を越えると見積もれる場
合には、隣接したマイクロレンズ4間の拡散フロント5
が融合する度合いが大きくなることがわかった。このた
め、マイクロレンズの集光効率が大幅に低下することが
明らかとなった。
【0070】例えば、拡散フロントの直径を141μm
とした場合の平板マイクロレンズアレイに略平行光を入
射し、光学顕微鏡を用いて観測した集光スポット写真を
図16に示す。図中、41はマイクロレンズの焦点であ
る。この例では、オーバー拡散領域6の幅Wが41μm
と見積もられ、これはレンズ辺方向の配列ピッチの29
%となる。オーバー拡散領域6に入射した光線は、マイ
クロレンズ4の焦点付近だけには集光せず、焦点を交点
とする十字線上にも集光していた。
【0071】さらにまた、図23に示した画像表示装置
の平板マイクロレンズアレイ82に上記平板マイクロレ
ンズアレイを用い、液晶表示パネル81に絵素81dが
約100μm角の正方形で、絵素の開口領域81bを5
5μm角の正方形のものを使用した場合を考える(図1
7参照)。この場合、開口領域81b内に集光する集光
量は入射光量の52%になり、スクリーン88への到達
光量は、正六方配列の場合の0.8倍以下に低下するこ
とが明らかになった。
【0072】次に、レンズ充填率の問題について検討す
る。
【0073】特開平5−45642号公報の場合も、マ
イクロレンズの配列が六方配列の場合は、マイクロレン
ズ未形成領域の面積比率が小さく、つまりレンズ充填率
は実用上十分に高かった。
【0074】しかし、マイクロレンズの配列が四方配列
の場合には、長円形のマイクロレンズを稠密配列したと
きにマイクロレンズ未形成領域の比率が大きく、つまり
レンズ充填率が小さくなることが明らかになった。
【0075】一例として、特開平5−45642号公報
による平板マイクロレンズアレイを長方配列に適用した
例を図18に示す。図18(a)は拡散阻止マスク膜の
平面図、図18(b)は形成した平板マイクロレンズア
レイの平面図である。
【0076】長円形のマスク開口3から拡散し、隣接す
るマイクロレンズ4間で拡散フロント5が接した状態で
イオン拡散を終了することにより、長方形に内接する長
円形のマイクロレンズ4が形成できる。しかし、マイク
ロレンズ未形成領域7は非常に大きくなるために、レン
ズ充填率は大幅に低下し、その結果、マイクロレンズの
集光効率もその分低下することがわかった。
【0077】例えば、配列をX方向のピッチPX =10
0μm、Y方向のピッチPY =150μmの長方配列と
した場合、レンズ充填率は80%以下になってしまう。
このため、図23に示した画像表示装置にこのマイクロ
レンズを用い、液晶表示パネルに絵素が約100μm角
の正方形で、絵素の開口領域を55μm角の正方形のも
のを使用した場合、スクリーンへの到達光量も、レンズ
充填率の低下した分低下することがわかった。
【0078】(実施例1)以下に、本発明の実施例を図
面に基づいて説明する。
【0079】図1は、本発明による平板マイクロレンズ
アレイの第1の実施例を示す図である。本実施例では、
マイクロレンズ4の配列を長方配列とし、拡散法として
イオン拡散法を用いた。
【0080】まず、透明基板1にソーダライムガラス基
板を用い、スパッタ法により透明基板1上にTi薄膜に
よる拡散阻止マスク膜2を成膜した。この拡散阻止マス
ク膜2に周知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技
術を用いて、図1(a)のようにマスク開口3を形成す
る。
【0081】本実施例は長方配列であることから、形成
されるマイクロレンズ4の周辺形状は長方形であると想
定し、マイクロレンズ4の寸法を、X方向の寸法=X方
向のピッチPX 、Y方向の寸法=Y方向のピッチPY
した。したがって、マスク開口3の形状を、マイクロレ
ンズ4の形状の内側に所定の間隔dでふちどりした長方
形とし、マスク開口3の寸法を、X方向の寸法=PX
2d、Y方向の寸法=PY −2d、と設定すればよい。
【0082】次に、ガラス基板1を、基板屈折率の増大
に寄与するTlイオンを含む溶融塩中に浸漬し、拡散フ
ロント5が想定されるマイクロレンズ4の長方形の頂点
に一致するまで拡散するように拡散時間を制御し、図1
(b)に示すように長方形のレンズ形状を有する、レン
ズ充填率がほぼ100%の平板マイクロレンズアレイ4
を形成する。
【0083】もちろん、正方配列の場合はPX =PY
すればよく、この場合はレンズ形状は正方形となる。マ
スク開口の具体数値例として、PX =PY =100μ
m,d=20μmとし、拡散長が28μmとなるよう
に、イオン拡散時間を制御して、正方配列の平板マイク
ロレンズアレイを作製した。このレンズアレイに略平行
光を入射し、光学顕微鏡を用いて観測した集光スポット
写真を図2に示す。この例では、レンズ充填率がほぼ1
00%であるにも拘わらず、オーバー拡散領域6の幅W
は16μmと見積もれる。このとき、幅Wはそのレンズ
辺方向の配列ピッチの20%以下であるため、集光スポ
ット形状には若干の十字線状の部分があるものの、入射
光線の大部分が各マイクロレンズ4の焦点41付近に集
光した。
【0084】(実施例2)図3は、本発明による平板マ
イクロレンズアレイの第2の実施例を示す図である。本
実施例では、前記第1の実施例と同様のマスク開口3の
形状とイオン拡散法を用いたが、拡散フロント5が隣接
レンズの拡散フロントに接するまで拡散するように拡散
時間を制御し、図3(b)に示すように長方形のマイク
ロレンズの角が丸くなったレンズ形状を有する平板マイ
クロレンズアレイ4を作製する。
【0085】もちろん、正方配列の場合はPX =PY
すればよく、この場合はレンズ形状は角が丸くなった正
方形となる。マスク開口の具体数値例として、PX =P
Y =100μm,d=20μmとし、拡散長が20μm
となるように、イオン拡散時間を制御して、平板マイク
ロレンズアレイを作製した。このレンズアレイに略平行
光を入射し、光学顕微鏡を用いて観測した集光スポット
写真を図4に示す。この例では、オーバー拡散領域6の
幅Wが0μmと見積もれるにも拘わらず、レンズ充填率
が97%にまで向上したため、マイクロレンズ未形成領
域7を通過した入射光線による漏れ光が若干あるもの
の、入射光線の大部分がマイクロレンズ4の焦点41付
近に集光した。
【0086】(実施例3)以上の実施例では、四方配列
の場合の平板マイクロレンズアレイについて説明してき
た。本発明は四方配列の平板マイクロレンズアレイに特
に有効であるが、これに限らず、六方配列の平板マイク
ロレンズアレイにおいても、有効であることはいうまで
もない。
【0087】六方配列の場合における、マスク開口の形
状の設計方法を以下に説明する。
【0088】六方配列において、形成されるマイクロレ
ンズの周辺形状は、X方向のピッチPX とY方向のピッ
チPY によって、六角形または菱形になると想定でき
る。
【0089】例えば、PX <PY の場合、マイクロレン
ズの周辺形状は六角形になるので、マイクロレンズの中
心と頂点との距離をLとすれば、以下の6点で囲まれた
六角形を想定すればよい。なお、直交X−Y座標系を仮
定し、座標系の原点を1つのマイクロレンズの中心に一
致させ、点の座標を(x,y)で表すものとすると、 (x,y)=(PX /2,L/2),(PX /2,−L
/2),(0,−L),(−PX /2,−L/2),
(−PX /2,L/2),(0,L) 但し、L=(PX 2 /8+2PY 2 )/PY また、PX =PY の場合、マイクロレンズ4の周辺形状
は菱形になるので、マイクロレンズ4の中心を原点と
し、以下の4点で囲まれた菱形とすればよい。
【0090】(x,y)=(PX ,0),(0,−
Y ),(−PX ,0),(0,PY ) さらに、PX >PY の場合、マイクロレンズ4の周辺形
状は六角形になるので、マイクロレンズ4の中心を原点
とし原点と頂点との距離をmとすれば、以下の6点で囲
まれた六角形と想定すればよい。
【0091】(x,y)=(PX −m,PY /2),
(m,0),(PX −m,−PY /2),(m−PX
−PY /2),(−m,0),(m−PX ,PY /2) 但し、m=(2PX 2 +PY 2 /8)/PX 以上のように、所望のレンズ周辺形状を想定した後、こ
の周辺形状の内側に周辺形状の外形線に対し所定の間隔
dの平行な線で囲まれた形状を、マスク開口の形状とす
ればよい。
【0092】またさらに、四方配列が変形して平板マイ
クロレンズアレイの縦方向と横方向の配列方向が直交し
ない広義の六方配列や四方配列の場合でも、本発明によ
る実施例と同様に高い集光効率の平板マイクロレンズア
レイを実現でき、このときのマスク開口の形状は六角形
または平行四辺形になる。
【0093】(実施例4)本実施例は、図26で説明し
たように、配列ピッチPX ,PY に対してマスク開口形
状が比較的小さな場合の、拡散領域のなまり、すなわ
ち、点拡散効果の寄与によってオーバー拡散領域が大き
くなる場合に対する、矩形開口形状を補正するものであ
り、いわゆるa/rmの大きな場合(およそa/rmが
2以上の場合)に効果のあるマスク開口形状である。
【0094】このような場合には、拡散領域のなまりの
分だけ、マスク開口の矩形形状を、矩形の辺が内側に凹
となるような形状にすると、オーバー拡散領域の面積が
低減できて、より大きな集光効果を得ることができる。
【0095】より定量的な説明をすると、図26
(b),(c)の場合、頂点方向(正方形の対角方向)
と辺方向(正方形の辺方向)の拡散速度が異なる。頂点
方向の拡散長と辺方向の拡散長とが、およそ0.9:1
程度であることが実験的に示されている。そこで、マス
ク開口の形状を、頂点方向の拡散長と辺方向の拡散長が
0.9:1になるように設定する。
【0096】図5(a)に示されているマスク開口は、
このような拡散長の異方性を考慮した例である。マイク
ロレンズの周辺形状は正方形であり、頂点A,B,C,
Dで示す。マスク開口は、この正方形の内側に、正方形
の各辺と平行で各辺に対しd=25μmの間隔を有する
直線で囲まれた第2の正方形(頂点P,R,T,V)を
想定したとき、第2の正方形の隣合った頂点間を結ぶ直
線よりも第2の正方形の内側の点Q,S,U,Wを通る
曲線で結んだ形状(星形形状)を有する。これら曲線の
形状は、およそ各点を通る放物線,楕円線,双曲線など
の2次曲線か、これに類似した曲線が適当である。
【0097】点A,B,C,Dおよび点P,Q,R,
S,T,U,V,Wの位置関係は、次のように定められ
る。
【0098】点P;線分AO上で点Aからの距離L
APが、0.25LAO≦LAP≦0.67LAO、例えばLAP
=0.5LAOである点 点R;線分BO上で点Bからの距離LBRが、LBR=LAP
である点 点T;線分CO上で点Cからの距離LCTが、LCT=LAP
である点 点V;線分DO上で点Dからの距離LDVが、LDV=LAP
である点 点Q;線分PRの2等分点をEとするとき、点Eを点O
の方向にLEQだけ移動させた点、ただし、0<LEQ
0.67LEO、例えばLEQ=0.52LEO 点S;線分RTの2等分点をFとするとき、点Fを点O
の方向にLFSだけ移動させた点、ただし、0<LFS
0.67LFO、例えばLFS=0.52LFO 点U;線分TVの2等分点をGとするとき、点Gを点O
の方向にLGUだけ移動させた点、ただし、LGU=LEQ 点W;線分VPの2等分点をHとするとき、点Hを点O
の方向にLHWだけ移動させた点、ただし、LHW=LFS となる。
【0099】なお、LAPが0.25LAOより小さいと、
良好なレンズ作用を有するレンズが形成困難である。ま
た、LAPが0.67LAOより大きいと、マスク開口が小
さくなり点拡散の影響が出てくるので好ましくない。ま
た、LEQ,LFSがそれぞれ0.67LEO,0.67LFO
より大きいと、同じく点拡散の影響が出てくるので好ま
しくない。
【0100】マイクロレンズの周辺形状が100μm角
の正方形,d=25μmの場合、LAP=35μm、点
Q,S,U,Wの2マイクロレンズの周辺からの距離は
38μmとなる。このマスク開口の形状は、頂点方向の
拡散長と辺方向の拡散長が0.9:1になるように設定
されることがわかる。
【0101】このようなマスク開口からイオン拡散を行
い、拡散フロントが頂点A,B,C,Dに達した時点で
拡散を停止させると、拡散フロント5は図示の点線のよ
うになり、拡散領域のなまりを小さくすることができ
る。
【0102】しかし依然として、マスク開口の頂点部分
は拡散フロントが若干丸くなまるので、マスク開口の頂
点部分を予め、いわゆる「R面取り」または「C面取
り」した形状に設定しても、もちろん構わない。
【0103】マスク開口は、フォトリソグラフィ技術に
よって作製されるため、あまり複雑な曲線形状として作
製するのは困難であり、作製精度と作製コストの面か
ら、図5(a)の各点を曲線で結ぶ代わりに、図5
(b)のように、直線で結ぶことも可能である。
【0104】(実施例5)本実施例は、正六角形のマス
ク開口形状を補正するものである。
【0105】図6(a)は、補正された開口形状を示
す。正六角形であるマイクロレンズの周辺形状を、6個
の頂点A,B,C,D,E,Fと中心点Oで表すとき、
マスク開口は、以下の点P,Q,R,S,T,U,V,
W,X,Y,Z,M,Pを、この順番に結ぶ曲線で表さ
れる形状(星形形状)である、 点P;線分AO上で点Aからの距離LAPが、0.25L
AO≦LAP≦0.67LAOである点 点R;線分BO上で点Bからの距離LBRが、0.25L
BO≦LBR≦0.67LBOである点 点T;線分CO上で点Cからの距離LCTが、0.25L
CO≦LCT≦0.67LCOである点 点V;線分DO上で点Dからの距離LDVが、LDV=LAP
である点 点X;線分EO上で点Eからの距離LEXが、LEX=LBR
である点 点Z;線分FO上で点Fからの距離LFZが、LFZ=LCT
である点 点Q;線分PRの2等分点をEとするとき、点Eを点O
の方向にLEQだけ移動させた点、ただし、0<LEQ
0.5LEO 点S;線分RTの2等分点をFとするとき、点Fを点O
の方向にLFSだけ移動させた点、ただし、0<LFS
0.5LFO 点U;線分TVの2等分点をGとするとき、点Gを点O
の方向にLGUだけ移動させた点、ただし、0<LGU
0.5LGO 点W;線分VXの2等分点をHとするとき、点Hを点O
の方向にLHWだけ移動させた点、ただし、LHW=LEQ 点Y;線分XZの2等分点をIとするとき、点Iを点O
の方向にLIYだけ移動させた点、ただし、LIY=LFS 点M;線分ZPの2等分点をJとするとき、点Jを点O
の方向にLJMだけ移動させた点、ただし、LJM=LGU
ある。
【0106】なお、LAP,LBR,LCTがそれぞれ0.2
5LAO,0.25LBO,0.25LCOより小さいと、良
好なレンズ作用を有するレンズが形成困難である。ま
た、LAP,LBR,LCTがそれぞれ0.67LAO,0.6
7LBO,0.67LCOより大きいと、マスク開口が小さ
くなり点拡散の影響が出てくるので好ましくない。ま
た、LEQ,LFS,LGUがそれぞれ0.5LEO,0.5L
FO,0.5LGOより大きいと、同じく点拡散の影響が出
てくるので好ましくない。
【0107】このような形状の開口マスクを用いれば、
拡散フロント5のなまりは、図示のようにかなり小さく
なることがわかるであろう。
【0108】マスク開口は、フォトリソグラフィ技術に
よって作製されるため、あまり複雑な曲線形状と開口形
状として作製するのは困難であり、作製精度と作製コス
トの面から、図6(a)の各点を曲線で結ぶ代わりに、
図6(b)のように、直線で結ぶことも可能である。
【0109】図5(b),図6(b)の実施例のさらな
る変形例を説明する。前記実施例では、第2の多角形の
隣合う頂点間を2本の折線で結んでいるが、これを3本
の折線で結ぶようにしたものである。
【0110】図7(a)は、マスク開口が正方形の場合
を、図7(b)はマスク開口が正六角形の場合をそれぞ
れ示している。なお、図7(a)の点Q,S,U,W
は、図5(a)の点Q,S,U,Wに対応しており、図
7(b)の点M,Q,S,U,W,Y,Mは、図6
(b)の点M,Q,S,U,W,Y,Mに対応してい
る。
【0111】(実施例6)本発明による平板マイクロレ
ンズアレイを画像表示装置に適用した場合について説明
する。
【0112】画像表示装置8の基本的構成は図23と同
様である。本実施例では、平板マイクロレンズアレイ8
2を構成するマイクロレンズ84は、液晶表示パネル8
1の各絵素に対応した位置に配列する。マイクロレンズ
84の周辺形状は、液晶表示パネル81の絵素形状に等
しいと想定し、マスク開口の形状は、液晶表示パネル8
1の絵素形状の内側に、絵素形状の外形線と平行で外形
線に対し所定の間隔dを有する線で囲まれた形状とすれ
ばよい。
【0113】具体数値例として、まず、液晶表示パネル
81としては、絵素が約100μm角の正方形で、絵素
の開口領域81bが55μm角の正方形のものを用い
た。なおその配列は正方配列である(図17参照)。
【0114】平板マイクロレンズアレイ82としては、
マスク開口をPX =PY =100μm,d=20μmと
した前記実施例1および2による平板マイクロレンズア
レイを用いて、2種類の画像表示装置を作製した。な
お、平板マイクロレンズアレイ82の各レンズ84の焦
点41が、液晶表示パネル81の各絵素の開口領域81
bの中心にくるようにアライメントして、画像表示装置
8を構成した。
【0115】この装置におけるスクリーン88に到達す
る光量を評価した結果、実施例1の平板マイクロレンズ
アレイ82を用いた画像表示装置8においては、入射光
量の67%が絵素の開口領域81b内に集光していた。
この場合のスクリーン光量は、従来の円形開口のマスク
による正方配列の平板マイクロレンズアレイを用いた場
合と比較して、約1.3倍明るくなった。
【0116】また、同様に実施例2の平板マイクロレン
ズアレイ82を用いた画像表示装置8においては、入射
光量の73%が絵素の開口領域81bに集光していた。
この場合のスクリーン光量は、従来の円形開口のマスク
による正方配列の平板マイクロレンズアレイを用いた場
合と比較して、約1.4倍明るくなった。
【0117】本実施例では、実施例1,2の平板マイク
ロレンズアレイを用いたが、実施例4の平板マイクロレ
ンズアレイを用いても同様の効果が得られることはいう
までもない。
【0118】以上の平板マイクロレンズアレイを用いた
画像表示装置としては、ケーラー照明の場合を示した
が、他の照明法、例えばテレセントリック照明等にも適
用できる。
【0119】また、本発明による平板マイクロレンズア
レイを用いた画像表示装置では、3枚の液晶表示パネル
を用い、それぞれに3原色の画像を表示し、それらを光
学的に合成してカラー画像を得る方式にも適用でき、表
示パネルは液晶表示パネルに限らず透過型の表示パネル
であればよい。
【0120】なお、図23に示された画像表示装置では
省略しているが、ツイストネマティックモードを用いた
液晶表示パネルを用いる場合には、液晶表示パネルの光
源側に偏光子をスクリーン側に検光子をそれぞれ配置す
る必要がある。
【0121】(実施例7)図27は、実施例1,2の平
板マイクロレンズアレイを画像表示装置に適用した場合
の第2の実施例を示す構成図である。
【0122】本実施例では、平板マイクロレンズアレイ
90を構成するマイクロレンズ91は、液晶表示パネル
92の赤,緑,青(以下R,G,Bと呼ぶ)に対応する
3つの絵素に対して、1つのマイクロレンズが対応する
ように配置する。液晶表示パネル92において、94,
95はガラス基板、96は液晶層、97は走査電極、9
8は信号電極である。
【0123】光源100から光は放物面鏡101により
略平行光に変換された後、色分離手段である3種のダイ
クロイックミラー(R)102,(G)103,(B)
104に入射する。各ダイクロイックミラー102,1
03,104はそれぞれR,G,Bの各波長帯の光を選
択的に反射し、他は透過する特性を有し、この順に光軸
上に配置されている。本実施例では、ダイクロイックミ
ラー103への光源100からの光の入射角が45°前
後となるように、かつ、それぞれ互いに平行な状態から
紙面に垂直な方向を回転軸として順次数度ずつ傾けて配
置されている。この相互につくる角度は、後述する液晶
表示パネル92の絵素の配列ピッチPおよび平板マイク
ロレンズアレイ90のマイクロレンズ91の焦点距離f
から求められる。ダイクロイックミラー102,10
3,104をこのように配置することにより、光源10
0からの白色光がR,G,Bの3色の色光に分離され、
その後方に設置されたマイクロレンズ91にそれぞれ異
なった角度で入射されることになる。なお、ダイクロイ
ックミラーR,G,Bに対する白色光の入射角は必ずし
も45°である必要はない。
【0124】色分離手段としては、上記ダイクロイック
ミラーと同じ働きをするものであればいかなるものでも
よく、例えば図28のようにダイクロイックミラー10
5,106,107を配置してもよい。
【0125】ここで、マイクロレンズ91に入射する3
色の光束の入射角の差θをtanθ=P/fに選ぶと、
図29に示すように各色の光束の集光スポットをそれぞ
れR,G,Bの各色に対応する絵素開口部に入射させる
ことができる。
【0126】本実施例では、液晶表示パネル92として
絵素ピッチ40×120μmのアクティブマトリックス
型液晶表示パネルを用いた。また、マイクロレンズ91
としては、液晶表示パネルのガラス基板94,95の厚
さt=1.1mmとほぼ等しくなるように設定した。た
だし、マイクロレンズの焦点距離を空気中で測定すると
t/n=1.1/1.53=0.72mmとなる。ここ
で、nは液晶表示パネル92のガラス基板94,95の
屈折率である。
【0127】ダイクロイックミラーとしては、マイクロ
レンズに対するそれぞれの光の入射角度の差θがθ=t
an-1120/720=9.5°となるように設定し
た。
【0128】上記構成において、スクリーンに到達する
光量を評した結果、例えば実施例2と同様にして作製し
た平板マイクロレンズアレイ(ピッチは実施例2とは異
なる)を用いた画像表示装置では、従来の円形開口のマ
スクによる平板マイクロレンズアレイを用いた場合より
も約1.4倍明るさが向上しただけでなく、マイクロレ
ンズの収差が改善されたため、従来、マイクロレンズの
収差により発生していた混色(それぞれの色光が対応す
る絵素でなく隣の絵素に入射)が少なくなり、図30に
示すように色純度が向上した。なお図30は、国際照明
委員会(CIE)で導入された色度図であり、R,G,
BはNTSC(National Televisio
n System Committee)の基準色度を
示している。図30には、比較の意味で従来の円形マス
クによるマイクロレンズアレイを用いた画像表示装置の
場合をも示している。
【0129】また、実施例1と同様にして作製した平板
マイクロレンズアレイ(ピッチは実施例1とは異なる)
を用いた場合、従来の円形開口のマスクによる平板マイ
クロレンズアレイを用いた場合よりも約1.3倍明るさ
が向上し、色純度についても大きく向上した。
【0130】本実施例では、実施例1,2の平板マイク
ロレンズアレイを用いたが、実施例4の平板マイクロレ
ンズアレイを用いても同様の効果が得られることはいう
までもない。
【0131】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
平板マイクロレンズアレイの配列に拘わらず、高い集光
効率の平板マイクロレンズアレイを実現することができ
る。
【0132】また、本発明の平板マイクロレンズの製造
方法によれば、任意の配列で、レンズ充填率がほぼ10
0%でかつオーバー拡散領域の小さい、つまりレンズ有
効面積比率の高い平板マイクロレンズアレイを実現でき
る。
【0133】さらに、本発明による平板マイクロレンズ
アレイと、複数の絵素を有する表示パネルと組合せた画
像表示装置では、表示パネルの絵素の配列に拘わらず高
い集光効率を実現できるため、いかなる絵素配列の表示
パネルに対してもスクリーンへの到達光量を高くでき、
非常に明るい画像表示装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の平板マイクロレンズアレイの一実施例
を示す図である。
【図2】図1の平板マイクロレンズアレイの集光スポッ
トを示す図である。
【図3】本発明の平板マイクロレンズアレイの他の実施
例を示す図である。
【図4】図2の平板マイクロレンズアレイの集光スポッ
トを示す図である。
【図5】本発明の平板マイクロレンズアレイの他の実施
例を示す図である。
【図6】本発明の平板マイクロレンズアレイの他の実施
例を示す図である。
【図7】本発明の平板マイクロレンズアレイの他の実施
例を示す図である。
【図8】拡散フロントが融合する状態を説明するモデル
の部分断面斜視図である。
【図9】拡散フロントが融合した場合の形成する立体を
鳥瞰した斜視図である。
【図10】拡散フロントが融合したときの集光状態を説
明するモデルの斜視図である。
【図11】絵素(レンズ)の配列を説明する図である。
【図12】特開平3−136004号公報に開示された
平板マイクロレンズアレイに正六方配列を適用した例を
説明する図である。
【図13】レンズ有効面積比率とオーバー拡散領域の関
係を示す図である。
【図14】長方形のマスク開口からの理想的な拡散状態
を説明するモデル図である。
【図15】特開平3−136004号公報に開示された
平板マイクロレンズアレイに長方配列を適用した例を説
明する図である。
【図16】特開平3−136004号公報において、そ
の配列を正方配列にした場合の平板マイクロレンズアレ
イの集光スポットを示す図である。
【図17】絵素(マイクロレンズ)と絵素開口の関係を
説明する図である。
【図18】特開平5−45642号公報に開示された平
板マイクロレンズアレイに長方配列を適用した例を説明
する図である。
【図19】特開平3−136004号公報に開示された
平板マイクロレンズアレイを説明する斜視図である。
【図20】特開平3−136004号公報に開示された
平板マイクロレンズアレイを説明する平面および断面図
である。
【図21】特開平5−45642号公報に開示された平
板マイクロレンズアレイを説明する斜視図である。
【図22】特開平5−45642号公報に開示された平
板マイクロレンズアレイを説明する平面図である。
【図23】特開平5−45642号公報に開示された画
像表示装置を説明する断面光路図である。
【図24】画像表示装置における平板マイクロレンズア
レイの各マイクロレンズと絵素開口の関係を説明する図
である。
【図25】特開平5−45642号公報に開示された平
板マイクロレンズアレイの平面図である。
【図26】マスク開口が矩形の場合の拡散フロントの形
状のなまりの状態を示す図である。
【図27】本発明による平板マイクロレンズアレイを画
像表示装置に適用した場合の実施例を示す構成図であ
る。
【図28】ダイクロイックミラーの他の配置例を示す図
である。
【図29】各色の光束の集光スポットがそれぞれR,
G,Bの各色に対応する絵素開口部に入射する状態を示
す図である。
【図30】本発明のマイクロレンズアレイを用いた画像
表示装置の効果を説明するための色度図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 拡散阻止マスク膜 3 マスク開口 4 マイクロレンズ 41 マイクロレンズの焦点 42 マイクロレンズの集光領域 43 マイクロレンズの集光面 5 拡散フロント 51 等屈折率線 52 拡散中心 6 オーバー拡散領域 7 マイクロレンズ未形成領域 81,92 液晶表示パネル 81a 液晶表示パネルの基板 81b 液晶表示パネルの絵素の開口領域 81c 液晶表示パネルの絵素の遮光領域 81d 液晶表示パネルの絵素 82 平板マイクロレンズアレイ 83 平板マイクロレンズアレイの基板 84,91 マイクロレンズ 85 コンデンサレンズ 86,100 光源 87,101 反射鏡 88 スクリーン 89 投影レンズ 94,95 ガラス基板 96 液晶層 97 走査電極 98 信号電極 102,103,104 ダイクロイックミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜中 賢二郎 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11 号 日本板硝 子株式会社内 (72)発明者 浜田 浩 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株 式会社内 (56)参考文献 特開 平3−136004(JP,A) 特開 平5−45642(JP,A) 特開 平6−75105(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 3/00

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平面透光性基板の表面に、前記基板中に基
    板の屈折率の増大に寄与する物質を拡散して形成した屈
    折率分布型マイクロレンズが2次元に多数個規則配列さ
    れた平板マイクロレンズアレイにおいて、 前記各マイクロレンズは前記基板表面に稠密に配列され
    ており、かつ前記各マイクロレンズの拡散フロントは、
    隣接する各マイクロレンズの拡散フロントとそれぞれ互
    いに融合した領域を形成しており、 ある2つのマイクロレンズに跨る前記融合した領域の、
    最近接マイクロレンズの中心間を結ぶ直線の方向の長さ
    が、前記方向における前記マイクロレンズの配列ピッチ
    の20%以下であることを特徴とする平板マイクロレン
    ズアレイ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の平板マイクロレンズアレイ
    において、 前記マイクロレンズの周辺形状は多角形であり、かつ前
    記各マイクロレンズの配列は、四方配列または六方配列
    である平板マイクロレンズアレイ。
  3. 【請求項3】請求項2記載の平板マイクロレンズアレイ
    において、 前記マイクロレンズの周辺形状は四角形または六角形で
    ある平板マイクロレンズアレイ。
  4. 【請求項4】平面透光性基板の表面に、2次元に多数個
    規則配列された屈折率分布型マイクロレンズを有する平
    板マイクロレンズアレイの製造方法において、 平面透光性基板を準備するステップと、 形成しようとする所望のマイクロレンズの周辺形状を多
    角形形状として想定し、前記周辺形状の内側に前記周辺
    形状の外形線と平行で前記外形線に対し所定の間隔を有
    する直線で囲まれた形状のマスク開口を多数個規則配列
    されて有する拡散阻止マスク膜を、前記基板の表面に形
    成するステップと、 前記マスク開口から、前記基板中に基板の屈折率の増大
    に寄与する物質を拡散して、前記基板の表面のほぼ全面
    にマイクロレンズを形成するステップと、 を含むことを特徴とする平板マイクロレンズアレイの製
    造方法。
  5. 【請求項5】平面透光性基板の表面に、2次元に多数個
    規則配列された屈折率分布型マイクロレンズを有する平
    板マイクロレンズアレイの製造方法において、 平面透光性基板を準備するステップと、 形成しようとする所望のマイクロレンズ周辺形状を第1
    の多角形形状として想定し、前記第1の多角形形状の内
    側に、前記第1の多角形の各辺と平行で各辺に対し所定
    の間隔を有する直線で囲まれた第2の多角形形状を想定
    したとき、前記第2の多角形の隣合った頂点間を結ぶ直
    線よりも前記第2の多角形の内側を通る曲線または折線
    で結んだ形状を有するマスク開口を、多数個規則配列さ
    れて有する拡散阻止マスク膜を、前記基板の表面に形成
    するステップと、 前記マスク開口から、前記基板中に基板の屈折率の増大
    に寄与する物質を拡散して、前記基板の表面のほぼ全面
    にレンズを形成するステップと、 を含むことを特徴とする平板マイクロレンズアレイの製
    造方法。
  6. 【請求項6】請求項4または5に記載の平板マイクロレ
    ンズアレイの製造方法において、 前記基板の屈折率の増大に寄与する物質の拡散を、イオ
    ン拡散法あるいは拡散共重合法により行う場合に、前記
    各マイクロレンズは前記基板表面に稠密に配列され、か
    つ前記マイクロレンズの拡散フロントは、隣接する各マ
    イクロレンズの拡散フロントとそれぞれ互いに融合した
    領域を形成し、ある2つのマイクロレンズに跨る前記融
    合した領域の、最近接マイクロレンズの中心間を結ぶ直
    線の方向の長さが、前記方向における前記マイクロレン
    ズの配列ピッチの20%以下となるように、拡散時間あ
    るいは共重合処理時間を制御する平板マイクロレンズア
    レイの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項4または5に記載の平板マイクロレ
    ンズアレイの製造方法において、 前記基板の屈折率の増大に寄与する物質の拡散を、イオ
    ン拡散法あるいは拡散共重合法により行う場合に、前記
    各マイクロレンズは前記基板表面に稠密に配列され、か
    つ前記マイクロレンズの拡散フロントは、隣接する各マ
    イクロレンズの拡散フロントと融合することなく直線状
    に接するように、拡散時間あるいは共重合処理時間を制
    御する平板マイクロレンズアレイの製造方法。
  8. 【請求項8】請求項6または7に記載の平板マイクロレ
    ンズアレイの製造方法において、 前記マスク開口の形状が、四角形,六角形または星形形
    状である平板マイクロレンズアレイの製造方法。
  9. 【請求項9】請求項5に記載の平板マイクロレンズアレ
    イの製造方法において、 前記マスク開口の配列は長方配列であり、前記第1の多
    角形は長方配列の縦横ピッチに等しい長方形であり、こ
    の長方形を、4個の頂点A,B,C,Dと対角線ACと
    BDの交点Oを用いて表すとき、前記マスク開口は、以
    下の点P,Q,R,S,T,U,V,W,Pをこの順番
    に結ぶ直線で表される形状である、 点P;線分AO上で点Aからの距離LAPが、0.25L
    AO≦LAP≦0.67LAOである点 点R;線分BO上で点Bからの距離LBRが、LBR=LAP
    である点 点T;線分CO上で点Cからの距離LCTが、LCT=LAP
    である点 点V;線分DO上で点Dからの距離LDVが、LDV=LAP
    である点 点Q;線分PRの2等分点をEとするとき、点Eを点O
    の方向にLEQだけ移動させた点、ただし、0<LEQ
    0.67LEO 点S;線分RTの2等分点をFとするとき、点Fを点O
    の方向にLFSだけ移動させた点、ただし、0<LFS
    0.67LFO 点U;線分TVの2等分点をGとするとき、点Gを点O
    の方向にLGUだけ移動させた点、ただし、LGU=LEQ 点W;線分VPの2等分点をHとするとき、点Hを点O
    の方向にLHWだけ移動させた点、ただし、LHW=LFS である、平板マイクロレンズの製造方法。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の平板マイクロレンズの
    製造方法において、 正方配列の場合、前記長方形が正方形であり、かつ、L
    EQ=LFSである、平板マイクロレンズの製造方法
  11. 【請求項11】請求項5に記載の平板マイクロレンズア
    レイの製造方法において、 前記マスク開口の配列は長方配列であり、前記第1の多
    角形は長方配列の縦横ピッチに等しい長方形であり、こ
    の長方形を、4個の頂点A,B,C,Dと対角線ACと
    BDの交点Oを用いて表すとき、前記マスク開口は、以
    下の点P,Q,R,S,T,U,V,Wに対して、PQ
    Rを結ぶ曲線、RSTを結ぶ曲線、TUVを結ぶ曲線、
    VWPを結ぶ曲線、の4つの曲線で囲まれる形状であ
    る、 点P;線分AO上で点Aからの距離LAPが、0.25L
    AO≦LAP≦0.67LAOである点 点R;線分BO上で点Bからの距離LBRが、LBR=LAP
    である点 点T;線分CO上で点Cからの距離LCTが、LCT=LAP
    である点 点V;線分DO上で点Dからの距離LDVが、LDV=LAP
    である点 点Q;線分PRの2等分点をEとするとき、点Eを点O
    の方向にLEQだけ移動させた点、ただし、0<LEQ
    0.67LEO 点S;線分RTの2等分点をFとするとき、点Fを点O
    の方向にLFSだけ移動させた点、ただし、0<LFS
    0.67LFO 点U;線分TVの2等分点をGとするとき、点Gを点O
    の方向にLGUだけ移動させた点、ただし、LGU=LEQ 点W;線分VPの2等分点をHとするとき、点Hを点O
    の方向にLHWだけ移動させた点、ただし、LHW=LFS であることを特徴とする平板マイクロレンズの製造方
    法。
  12. 【請求項12】請求項11に記載の平板マイクロレンズ
    の製造方法において、 正方配列の場合、前記長方形が正方形であり、かつ、L
    EQ=LFSである、平板マイクロレンズの製造方法。
  13. 【請求項13】請求項5に記載の平板マイクロレンズア
    レイの製造方法において、 前記マスク開口の配列は六方配列であり、前記第1の多
    角形は六方配列の縦横ピッチに等しい六角形であり、こ
    の六角形を、6個の頂点A,B,C,D,E,Fと中心
    点Oで表すとき、前記マスク開口は、以下の点P,Q,
    R,S,T,U,V,W,X,Y,Z,M,Pをこの順
    番に結ぶ直線で表される形状である、 点P;線分AO上で点Aからの距離LAPが、0.25L
    AO≦LAP≦0.67LAOである点 点R;線分BO上で点Bからの距離LBRが、0.25L
    BO≦LBR≦0.67LBOである点 点T;線分CO上で点Cからの距離LCTが、0.25L
    CO≦LCT≦0.67LCOである点 点V;線分DO上で点Dからの距離LDVが、LDV=LAP
    である点 点X;線分EO上で点Eからの距離LEXが、LEX=LBR
    である点 点Z;線分FO上で点Fからの距離LFZが、LFZ=LCT
    である点 点Q;線分PRの2等分点をEとするとき、点Eを点O
    の方向にLEQだけ移動させた点、ただし、0<LEQ
    0.5LEO 点S;線分RTの2等分点をFとするとき、点Fを点O
    の方向にLFSだけ移動させた点、ただし、0<LFS
    0.5LFO 点U;線分TVの2等分点をGとするとき、点Gを点O
    の方向にLGUだけ移動させた点、ただし、0<LGU
    0.5LGO 点W;線分VXの2等分点をHとするとき、点Hを点O
    の方向にLHWだけ移動させた点、ただし、LHW=LEQ 点Y;線分XZの2等分点をIとするとき、点Iを点O
    の方向にLIYだけ移動させた点、ただし、LIY=LFS 点M;線分ZPの2等分点をJとするとき、点Jを点O
    の方向にLJMだけ移動させた点、ただし、LJM=LGU であることを特徴とする平板マイクロレンズの製造方
    法。
  14. 【請求項14】請求項5に記載の平板マイクロレンズア
    レイの製造方法において、 前記マスク開口の配列は六方配列であり、前記第1の多
    角形は六方配列の縦横ピッチに等しい六角形であり、こ
    の六角形を、6個の頂点A,B,C,D,E,FとOで
    表すとき、前記マスク開口は、以下の点P,Q,R,
    S,T,U,V,W,X,Y,Z,Mに対して、PQR
    を結ぶ曲線、RSTを結ぶ曲線、TUVを結ぶ曲線、V
    WXを結ぶ曲線、XYZを結ぶ曲線、ZMPを結ぶ曲
    線、の6つの曲線で囲まれる形状である、 点P;線分AO上で点Aからの距離LAPが、0.25L
    AO≦LAP≦0.67LAOである点 点R;線分BO上で点Bからの距離LBRが、0.25L
    BO≦LBR≦0.67LBOである点 点T;線分CO上で点Cからの距離LCTが、0.25L
    CO≦LCT≦0.67LCOである点 点V;線分DO上で点Dからの距離LDVが、LDV=LAP
    である点 点X;線分EO上で点Eからの距離LEXが、LEX=LBR
    である点 点Z;線分FO上で点Fからの距離LFZが、LFZ=LCT
    である点 点Q;線分PRの2等分点をEとするとき、点Eを点O
    の方向にLEQだけ移動させた点、ただし、0<LEQ
    0.5LEO 点S;線分RTの2等分点をFとするとき、点Fを点O
    の方向にLFSだけ移動させた点、ただし、0<LFS
    0.5LFO 点U;線分TVの2等分点をGとするとき、点Gを点O
    の方向にLGUだけ移動させた点、ただし、0<LGU
    0.5LGO 点W;線分VXの2等分点をHとするとき、点Hを点O
    の方向にLHWだけ移動させた点、ただし、LHW=LEQ 点Y;線分XZの2等分点をIとするとき、点Iを点O
    の方向にLIYだけ移動させた点、ただし、LIY=LFS 点M;線分ZPの2等分点をJとするとき、点Jを点O
    の方向にLJMだけ移動させた点、ただし、LJM=LGU であることを特徴とする平板マイクロレンズの製造方
    法。
  15. 【請求項15】請求項4〜14のいずれかに記載の平板
    マイクロレンズアレイの製造方法において、 前記マスク開口の配列は四方配列であり、前記基板の面
    積に対する前記マイクロレンズの占有面積の比率が、正
    方配列の場合は80%以上、長方配列で前記マイクロレ
    ンズの縦横比が2以下の場合は91%以上である平板マ
    イクロレンズアレイの製造方法。
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