JP3249217B2 - インクジェット記録用インク組成物 - Google Patents

インクジェット記録用インク組成物

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JP3249217B2
JP3249217B2 JP66793A JP66793A JP3249217B2 JP 3249217 B2 JP3249217 B2 JP 3249217B2 JP 66793 A JP66793 A JP 66793A JP 66793 A JP66793 A JP 66793A JP 3249217 B2 JP3249217 B2 JP 3249217B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録ヘッドからインク
滴を吐出させ転写媒体上にインク像を形成した後、記録
媒体に転写し、記録媒体上にインク像を得る転写型イン
クジェットプリンタ用のインク組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、インク滴を記録媒体上に吐出さ
せて記録像を書き込む形式のインクジェット記録用のイ
ンクとして、水と着色材と水溶性樹脂を含有する水性の
記録用インクの組成例が、特開平2−276874号公
報、特開平2−255875号公報等に記載されてお
り、それらはノズルからの吐出安定性、記録媒体上での
定着性、インクの保存安定性の向上を目的としている。
【0003】また特公昭62−1426号公報、特開平
4−18462号公報には、インク像の記録媒体上での
定着性、インクのにじみ、流れの防止を目的とした、水
と顔料と水不溶性合成樹脂エマルジョンからなるインク
組成例が記載されている。さらに、転写型プリンタ用の
インクの例として、特開昭62−92849号公報、米
国特許第4538156号公報には、水と染料と多価ア
ルコールから成るインク組成例が記載されている。この
転写型記録方法の従来例では、インク滴を一旦転写媒体
上に吐出し、ここでインク滴中の大半の水分を蒸発させ
て、濃縮したインクを紙等の記録媒体上に転写するよう
にしたものであり、記録媒体の違いに影響されることな
く高印字品質が得られるほか、インク像の乾燥性の向上
を可能にした。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の転
写型プリンタに用いられたインク組成、または従来の記
録媒体上にインクを直接吐出させて記録像を書き込む形
式のインクジェット記録用のインク組成を、転写型イン
クジェットプリンタに用いた場合には、以下の3つの問
題があった。
【0005】一つめはインク滴を離型性の良い転写媒体
上に吐出させてインク像を形成する際、インクのはじ
き、ながれ等が無い高品質画像が形成できないという問
題点である。すなわち離型性の良い転写媒体は表面エネ
ルギーが小さいために、水を主体とするインクをはじい
てしまい、転写媒体上に初期的に形成されたインク像の
形状と位置を維持して固定することができなかった。
【0006】二つめはインク吐出から転写までの時間や
印字パターンによらず転写残りやインク像の変形の無い
良好な転写を実現するためには、転写の押圧力が大きく
なってしまうという問題点である。
【0007】従来のインクを用いたインク像の濃縮状態
と転写圧力との関係は、インク像が濃縮しているほど転
写圧力は大きくなる傾向があった。すなわち、インクの
濃縮度が大きくなればインク像の粘着性が低下し、粘着
性の小さいインク像を転写するには大きな転写圧力が必
要になった。したがって低圧力で転写するためには、転
写が十分に可能な粘着性が得られる範囲で、濃縮度をで
きるだけ低くする必要があった。
【0008】一方、実際の装置では、転写残りやインク
像の変形の無い良好な濃縮状態を短時間で得る必要があ
り、そのために転写媒体をヒーターにより加熱し、イン
クの溶媒成分の蒸発を促進させる。ところが、転写媒体
を加熱するヒータの熱量を適当な値に設定し、転写媒体
上のインク像全体を良好な転写が可能な濃縮状態にしよ
うとしても、1ノズルヘッドまたはマルチノズルヘッド
で走査する場合、インク吐出から転写までの時間が場所
によって異なり、濃縮状態に差が生じてしまう。さらに
また、インク像の印字パターン、すなわち単位面積当り
のインク量によってもインク像の濃縮状態が異ってしま
う。
【0009】この様な濃縮状態の差に関係なく良好な転
写を得るためには、インク像の最大の濃縮状態に合わせ
て圧力値を設定する必要があり、過大な圧力が必要にな
ってしまった。
【0010】三つめの従来の記録方法の問題点は印字物
の耐擦性、耐水性等の堅牢性が不足していることであ
る。
【0011】従来の水を主体としたインクを用いた記録
方法では、インクの構成成分である着色材、樹脂等が水
溶性のもの、または親水性のものであり、インク像が記
録媒体上に固着された後、再び水と接触することにより
インク像が乱れてしまった。
【0012】また、乾燥したインク成分そのものの機械
的強度が弱く、また記録媒体の接着力も弱いためインク
像の記録媒体への定着強度が弱く、十分な耐擦性は得ら
れなかった。
【0013】本発明は以上の3 つの問題を解決するも
ので、その目的はインク滴を離型性の良い転写媒体上に
はじき、ながれ等が無い高品質画像が形成し、印字から
転写までの時間や、印字パターンに影響されずに、低圧
力のもとで転写媒体上で得られた高画質のインク像を記
録媒体上に転写することが可能であり、さらには記録媒
体上に定着強度の強い堅牢性に優れたインク像を得るこ
とのできる新たなインクジェット記録用インク組成物を
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録用インク組成物は、少なくとも加熱手段を有す転写
型インクジェット記録方法に用いるインク組成物であっ
て、少なくとも水、着色材、熱可塑性樹脂、糖類、界面
活性剤を含むことを特徴とする。
【0015】
【作用】本発明の、少なくとも水、着色材、熱可塑性樹
脂、糖類、界面活性剤を含むインク組成物では、インク
中に界面活性剤と粘着成分である糖類を含有することに
より、転写媒体上ではじき、ながれ等が無い高画質のイ
ンク像が形成でき、さらに加熱手段により転写媒体上の
インク像中の水分を蒸発させることにより、印字後経過
時間や印字パターンによらず一様な粘着性を得ることが
できる。その結果、低圧力で転写媒体上の高画質のイン
ク像を記録媒体に転写残りや像変形がなく転写できる。
【0016】さらに記録媒体上に転写されたインク像中
に添加されている熱可塑性樹脂をその熱軟化温度、熱溶
融温度または造膜温度以上に加熱することによりインク
を強固に紙に接着させると同時に堅牢性に優れる印画像
を形成できる。
【0017】
【実施例】まず、本発明のインクジェット記録用インク
の構成の実施例を詳細に説明する。
【0018】本発明のインクジェット記録用インクは、
少なくとも水、着色材、熱可塑性樹脂、糖類、界面活性
剤を含むことを特徴とする。
【0019】従来からインク用溶媒としては、低粘度で
あること、安全性に優れること、取扱が容易であるこ
と、コストが安いこと、臭気が無いこと等の理由より主
に水が用いられる。インク材料としてはイオン交換、蒸
留等の精製工程を経た純水または超純水が望ましい。
【0020】着色材としては顔料、水溶性染料、分散染
料、非水溶性染料(熱可塑性樹脂と混練添加する場
合)、が用いられ、主溶媒である水との親和性がよいも
のまたは、分散剤等の併用により均一分散が可能である
ものであれば使用できる。
【0021】本発明のインクに用いることができる顔料
としては、有機顔料、無機顔料等が挙げられ、例えば、
黒用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、
アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボン
ブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または
銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタ
ン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメント
ブラック1)等の有機顔料が挙げられる。 更にカラー
用としてはC.I.ピグメントイエロー1(ファストイ
エローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、
14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化
鉄)、53、55、81、83(ジスアゾイエローH
R)、95、97、98、100、101、104、1
08、109、110、117、120、138、15
3、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、1
7、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、
2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカ
ーレット)、23、31、38、48:2(パーマネン
トレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B(C
a))、48:3 (パーマネントレッド2B(Sr))、48:
4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、
53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:
1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6G
レーキ)、83、88、101(べんがら)、104、
105、106、108(カドミウムレッド)、11
2、114、122(キナクリドンマゼンタ)、12
3、146、149、166、168、170、17
2、177、178、179、185、190、19
3、209、219、C.I.ピグメンバイオレット1
(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19(キナ
クリドンレッド)、23、38、C.I.ピグメントブ
ルー1、2、15(フタロシアニンブルーR)、15:
1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、1
5:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、1
7:127(紺青)、28(コバルトブルー)、29
(群青)、56、60、63、C.I.ピグメントグリ
ーン1、4、7、8、10、17、18、36、等、そ
の他顔料表面を樹脂等で処理したグラフトカーボン等の
加工顔料等が使用できる。その添加量は、0.5〜30
重量%が好ましいが、さらには1.0〜12重量%が好
ましい。粒経は25μm以下から顔料を用いるが、さら
には1μm以下の粒子からなる顔料を用いることが好ま
しい。
【0022】またこれらの着色材を均一分散するために
は、必要により分散剤を顔料に対し0.5〜200wt
%添加することができ、さらに好ましくは1〜50wt
%、特に好ましくは10〜30wt%添加することがで
き、さらにボールミル等で分散処理されることが望まし
い。
【0023】本発明のインクに用いられる顔料分散用の
分散剤の代表例としては、アクリル系樹脂等があげら
れ、かかるアクリル系樹脂の具体例としては、たとえば
スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸−アクリル
酸アルキルエステル共重合体、スチレン−アクリル酸−
アクリル酸アルキルエステル共重合体、スチレン−メタ
クリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル
酸アルキルエステル共重合体、スチレン−α−メチルス
チレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルス
チレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重
合体およびこれらの塩などがあげられる。
【0024】なお、分散剤を水中に溶解させるに際して
は、たとえば2−アミノイソプロパノール、トリエタノ
ールアミン、モルホリン、アンモニア水、プロピレング
リコール、イソプロパノールなどを助剤として用いても
よい。
【0025】本発明のインクに用いられる水溶性染料と
しては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、食用染料等
が用いられ、例えば、C.I.ダイレクトブラック9、
17、19、22、32、51、56、62、69、7
7、80、91、94、97、108、112、11
3、114、117、118、121、122、12
5、132、146、154、166、168、17
3、199、C.I.ダイレクトレッド2、4、9、2
3、26、31、39、62、63、72、75、7
6、79、80、81、83、84、89、92、9
5、111、173、184、207、211、21
2、214、218、221、223、224、22
5、226、227、232、233、240、24
1、242、243、247、C.I.ダイレクトバイ
オレット7、9、47、48、51、66、90、9
3、94、95、98、100、101、C.I.ダイ
レクトイエロー8、9、11、12、27、28、2
9、33、35、39、41、44、50、53、5
8、59、68、86、87、93、95、96、9
8、100、106、108、109、110、13
0、132、142、144、161、163、C.
I.ダイレクトブルー1、10、15、22、25、5
5、67、68、71、76、77、78、80、8
4、86、87、90、98、106、108、10
9、151、156、158、159、160、16
8、189、192、193、194、199、20
0、201、202、203、207、211、21
3、214、218、225、229、236、23
7、244、248、249、251、252、26
4、270、280、288、289、291、C.
I.アシッドブラック7、24、29、48、52:
1、172、C.I.アシッドレッド35、42、5
2、57、62、80、82、111、114、11
8、119、127、128、131、143、15
1、154、158、249、254、257、26
1、263、266、289、299、301、30
5、336、337、361、396、397、C.
I.アシッドバイオレット5、34、43、47、4
8、90、103、126、C.I.アシッドイエロー
17、19、23、25、39、40、42、44、4
9、50、61、64、76、79、110、127、
135、143、151、159、169、174、1
90、195、196、197、199、218、21
9、222、227、C.I.アシッドブルー9、2
5、40、41、62、72、76、78、80、8
2、92、106、112、113、120、127:
1、129、138、143、175、181、20
5、207、220、221、230、232、24
7、258、260、264、271、277、27
8、279、280、288、290、326、C.
I.リアクティブブラック4、5、8、14、21、2
3、26、31、32、34、C.I.リアクティブレ
ッド3、13、17、19、21、22、23、24、
29、35、37、40、41、43、45、49、5
5、C.I.リアクティブバイオレット1、3、4、
5、6、7、8、9、16、17、22、23、24、
26、27、33、34、C.I.リアクティブイエロ
ー2、3、13、14、15、17、18、23、2
4、25、26、27、29、35、37、41、4
2、C.I.リアクティブブルー2、3、5、8、1
0、13、14、15、17、18、19、21、2
5、26、27、28、29、38、C.I.ベーシッ
クブラック8、C.I.ベーシックレッド12、13、
14、15、18、22、23、24、25、27、2
9、35、36、38、39、45、46、C.I.ベ
ーシックバイオレット1、2、3、7、10、15、1
6、20、21、25、27、28、35、37、3
9、40、48、C.I.ベーシックイエロー1、2、
4、11、13、14、15、19、21、23、2
4、25、28、29、32、36、39、40、C.
I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、22、2
6、41、45、46、47、54、57、60、6
2、65、66、69、71、C.I.フードブラッ
ク、等が用いられるがこれらに限定されるものではな
い。
【0026】本発明のインク中に分散されて用いられる
か、または樹脂中に混合または溶解されて用いられる分
散染料、非水溶性染料としては、C.I.ソルベントブ
ラック3、5、22、C.I.ソルベントエロー19、
44、98、104、105、112、113、11
4、C.I.ソルベントレッド8、24、71、10
9、152、155、176、177、179、C.
I.ソルベントブルー2、11、25、78、94、9
5、C.I.ソルベントグリーン26、C.I.ソルベ
ントオレンジ5、40、45、72、63、68、7
8、C.I.ソルベントバイオレット13、31、3
2、33、C.I.デイスパースエロー3、5、56、
60、64、160、C.I.デイスパースレッド4、
5、60、72、73、91、C.I.デイスパースブ
ルー3、7、56、60、79、198、C.I.デイ
スパースオレンジ13、30、等が用いられるがこれら
に限定されるものではない。
【0027】これら染料の添加量は、染料の種類、溶媒
成分の種類、インクに対し要求されている特性等に依存
して決定されるが、一般にはインク全重量に対し0.2
〜10重量%、好ましくは0.5〜5 重量%の範囲が
良い。
【0028】本発明のインクに用いる熱可塑性樹脂とし
ては熱軟化温度、または熱溶融温度が50℃〜150℃
であるものが用いられ、望ましくは60℃〜100℃の
ものが用いられ、1種、または、2種以上を混合して用
いることができる。その添加量は、熱可塑性樹脂:着色
材の比が1:0.1〜0.2:1の範囲がよい。ただし
添加量を増加させていくことで、インク粘度も増大して
いくのでインク全体に対し、30重量%程度に添加量を
抑えるのが好ましい。
【0029】熱可塑性樹脂の例として、ポリアクリル
酸、ポリメタアクリル酸、ポリエチルアクリル酸、スチ
レン−ブタジエン共重合体、ブタジエン共重合体、アク
リロニトリル−ブタジエン共重合体、クロロプレン共重
合体、架橋アクリル樹脂、架橋スチレン樹脂、フッ素樹
脂、フッ化ビニリデン、ベンゾグアナミン樹脂、フエノ
ール樹脂、ポリオレフィン樹脂、セルロース、スチレン
−アクリル共重合体、スチレン−メタアクリル共重合
体、ポリスチレン、スチレン−アクリルアミド共重合
体、n−イソブチルアクリレート、アクリロニトリル、
酢酸ビニル、アクリルアミド、シリコーン樹脂、ポリビ
ニルアセタール、ポリアミド、ロジン系樹脂、ポリエチ
レン、ポリカーボネート、塩化ビニリデン樹脂、ポリビ
ニルアルコール、セルロース系樹脂、エポキシ樹脂、酢
酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビ
ニル−アクリル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリウレタ
ン、ロジンエステル、マイクロジェル、マイクロエマル
ジョン、等があるがこれに限定されるものではない。
【0030】本発明のインクに用いることのできる低分
子量の熱可塑性樹脂として以下のものが挙げられる。例
えばポリエチレンワックス、モンタンワックス、アルコ
ールワックス、合成酸化ワックス、αオレフィン−無水
マレイン酸共重合体、カルナバワックス等の動植物系ワ
ックス、ラノリン、パラフィンワックス、マイクロクリ
スタリンワックス等があるが、記録媒体上に転写された
時に堅牢性に優れるものであれば用いることが出来る。
【0031】以上の樹脂は、色材と一体化された着色樹
脂粒子がインク中に分散された形、樹脂のみが微粒子と
してインク中に分散された形、水の中に安定化分散され
たエマルジョン粒子の形等で添加されることが好まし
い。さらにこれらの樹脂は、常温環境下では乾燥はする
ものの、造膜化せず粉体または脆い固形物を形成するこ
とが望ましく、軟化温度、溶融温度あるいは造膜温度以
上に加熱された際、強固な耐水性のある膜を形成するこ
とが望ましい。本発明のインクに用いられる糖類として
はグルコース、ジオース、マルチトール、トリオース、
テトロース、ペントオース、ヘキソース、ヘプトース、
オクトース、ノノース、サッカロース(スクロース)、
イノシトール、キシロース、マルトトリオース、ガラク
トースといった単糖類、二糖類、三糖類、四糖類、多糖
類及びこれらの誘導体である糖アルコール、デオキシ糖
といった還元誘導体、アルドン酸、ウロン酸といった酸
化誘導体、グリコエセンといった脱水誘導体、アミノ
糖、チオ糖等の糖類が挙げられる。多糖類は広義の糖を
指し、アルギン酸やデキストリン、セルロース等の自然
界に広く存在する物質も含む。
【0032】これらの糖類は本発明のインクに対して、
糖と熱可塑性樹脂の含有比が1:4から4:1の間で用
いられるのが好ましく、糖の含有量が少なすぎると転写
媒体上に形成されたインク像の粘着性が小さく転写ムラ
や濃度ムラを引き起こしてしまい、多すぎると印字物の
耐水性、及び耐擦過性が低下する。
【0033】本発明のインクに用いられる界面活性剤と
しては、水溶性のアニオン性、カチオン性、両性、ノニ
オン性の界面活性剤を一種類または複数種を添加でき
る。
【0034】添加量としては十分な濡れ性を確保する為
に0.5〜10wt%、望ましくは1〜8wt%が必要
である。
【0035】例えばアニオン界面活性剤としては、高級
脂肪酸塩、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコー
ル硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン
酸塩、ナフタレンスルホン酸の塩(Na、K、Li、C
a)ホルマリン重縮号物、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合
物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、アルキルス
ルホコハク酸塩、ナフテン酸塩等、アルキルエーテルカ
ルボン酸塩、アシル化ペプチド、α−オレフィンスルホ
ン酸塩、N−アシルメチルタウリン、アルキルエーテル
硫酸塩、第二級高級アルコールエトキシサルフェート、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、
モノグリサルフェート、アルキルエーテル燐酸エステル
塩、アルキル燐酸エステル塩等があるがこれらに限定さ
れるものではない。
【0036】カチオン界面活性剤としては、脂肪族アミ
ン塩、第4アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスフォ
ニウム塩等があるがこれらに限定されるものではない。
【0037】両性界面活性剤としてはカルボキシベタイ
ン型、アミノカルボン酸塩、レシチン等があるがこれら
に限定されるものではない。
【0038】ノニオン界面活性剤としては、フッ素系、
シリコーン系、アクリル酸共重合物、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエー
テル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオ
キシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホル
マリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレ
ンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシ
エチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルポリオ
キシエチレン化合物の脂肪酸エステル型、ポリエチレン
オキサイド縮合型ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エス
テル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、脂肪酸アル
カノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポ
リオキシエチレンアルキルアミンアルキルアミンオキサ
イド等があるがこれらに限定されるものではない。
【0039】その他必要に応じて、リン酸二水素カリウ
ム、リン酸水素二ナトリウム等のpH 調整剤、防カ
ビ、防腐、防錆等の目的で安息香酸、ジクロロフェン、
ヘキサクロロフェン、ソルビン酸、p−ヒドロキシ安息
香酸エステル、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、
デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ベゾチアゾリン−3
−オン、3,4−イソチアゾリン−3−オン等を含むこ
とができる。さらにノズル乾燥防止の目的で、尿素、チ
オ尿素、エチレン尿素等を添加することができる。
【0040】また本発明のインクにノズルの耐目詰まり
性、保湿性、分散安定性の効果を付与するために親水性
高沸点低揮発性溶媒が加えられる。本発明に用いられる
親水性高沸点低揮発性溶媒としては、グリセリン、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等の高沸点低揮発性の多
価アルコール類が用いられ、あるいはそれらのモノエー
テル化物、ジエーテル化物、エステル化物、例えばエチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル等が用いられ、その他N
メチル2ピロリドン、1.3−ジメチルイミダゾリジノ
ン、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノー
ルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、N −n−ブチルジエタノールアミン、
トリイソプロパノールアミン、トリエタノールアミン等
の含窒素有機溶剤等の水溶性有機溶剤を印字の流れ、に
じみが生じない範囲で添加することが出来る。
【0041】また主溶媒である水に対して、乾燥性、定
着性の向上を目的として、エタノール、プロパノール、
イソプロパノール、ブタノール、等の高揮発性の一価の
アルコールさらにはヘキサノール、ヘプタノール、オク
タノール等の比較的低揮発性のアルコール類も少量なら
ば添加することが出来る。
【0042】インクの製造は以下の手順で行ったがこれ
に限定されるものではない。着色材と分散剤からなる水
分散液をボールミルにて分散し、顔料粒子が単分散状態
になったことを顕微鏡観察により確認し、そこへ熱可塑
性樹脂、糖類、界面活性剤、親水性高沸点低揮発性溶媒
を添加し更に30分混合攪拌し完全に均一混合させる。
その後防腐剤等の添加物を加え完全溶解を確認した後、
その分散液を孔径10μmのメンブランフィルターにて
濾過してゴミ及び粗大粒子を除去し記録用インクを得
た。最後にもう一度濾過操作を行うことは不純物の混入
防止に効果的である。
【0043】上述の製造方法により調製した上記材料に
よる本発明のインク組成物の組成を表1に示す。
【0044】
【表1】 以上のインク実施例の物性値はいずれも下記の範囲に調
整されている。
【0045】インク粘度としてはヘッドからの安定吐
出、ヘッドへの安定インク供給を確保する為に、50m
Pa・秒以下であることが望ましく、さらに望ましくは
25mPa・秒以下が良い。
【0046】また転写媒体上でインクのはじき、流れを
防ぎ、高品質のインク像を形成するためにはインクと転
写媒体の接触角は60 °以下が好ましい。またインク
の表面張力は転写媒体との濡れ性を確保するために45
dyne/cm以下にすることが好ましく、さらには3
5dyne/cm以下が望ましい。
【0047】インク中に含有する熱可塑性樹脂の軟化温
度、溶融温度あるいは造膜温度は、記録媒体への加熱定
着時の熱量を過大にしないため、60℃〜120℃が望
ましい。
【0048】本発明のインク比較例組成物の組成を表1
に示す。また各インク比較例組成物の製造方法を以下に
示す。 インク比較例1 実施例1の組成から熱可塑性樹脂を除いたインク組成
を、実施例1と同様な方法で調製しインクとした。 インク比較例2 実施例1の組成から糖類を除いたインク組成を、実施例
1と同様な方法で調製しインクとした。 インク比較例3 実施例1の組成から界面活性剤を除いたインク組成を、
実施例1と同様な方法で調製しインクとした。
【0049】次に上記の各インクを用い、以下に説明す
る転写型インクジェット記録装置にて印字試験を行っ
た。
【0050】図1は、本発明の実施例に用いた転写型イ
ンクジェットプリンタの特徴的な構成を示す斜視図であ
る。図2 は断面図である。転写媒体である転写ドラム
1の周囲に、回転方向上流側からインクジェット記録ヘ
ッド2、転写手段であるバックアップローラ3、また必
要に応じて転写ドラム上の付着物を除去するクリーナー
8が順次配置されている。また、転写ドラム1の内部に
は、記録ヘッド2とバックアップローラ3の間に加熱手
段7が配置され、さらに、記録媒体である記録紙6に転
写したインク像を加熱する第2の加熱手段9が記録紙6
の移動経路に配置されている。
【0051】記録ヘッド2は圧電素子を用いる形式のイ
ンクジェット記録ヘッドであり、複数個のノズルを転写
ドラム1の軸方向に有している。記録ヘッド2には、イ
ンク容器21が接続され、必要に応じてインクが供給さ
れる。
【0052】転写ドラム1は、金属素管11の周囲にシ
リコーンゴムからなる弾性層12を積層したものであ
る。弾性層12は、ゴム材が適しており、その中でも、
インク像を剥離し易い良離型性材料でかつ耐熱性、耐久
性を有する材質が望ましく、シリコーンゴム、フッ素樹
脂、フルオロシリコーンゴム等、またはそれらの変性品
が好ましい。またその他の材料としてクロロプレンゴ
ム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、天然ゴ
ム、スチレンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、
エチレン/プロピレン/ブタジエンポリマー、ニトリル
ブタジエンゴム等も用いることができる。
【0053】バックアップローラ3はアルミニウムの金
属ローラであり、図示しない転写圧力印加装置により転
写ドラム1に押圧及び押圧解除できる構成になってい
る。押圧時は記録紙6を介して図中矢印Bの方向に、転
写ドラム1の周速と同一速度で回転する。転写荷重は、
約0.6kg重/cm〜1.5kg重/cmとした。
【0054】クリーナー8はフェルトにより構成され、
図示しない当接機構により転写ドラム1に所定の圧力で
当接されている。
【0055】加熱手段7は、棒状のハロゲンランプ15
と、楕円面を内面に有するリフレクター16とによって
構成され、ハロゲンランプ15を上記リフレクタ16の
第1焦点に配置している。
【0056】第2 の加熱手段9は、セラミックヒータ
ー等の加熱手段を内蔵するヒートロール4と圧力ロール
30とによって構成され、記録紙6はこのヒートロール
4と圧力ロール30とで形成されるニップ部を通過する
ように、図示しない案内板にて案内される。
【0057】次に動作について説明する。
【0058】最初にインク像書き込み工程を説明する。
【0059】図3は、インク像書き込みの様子を示す図
である。インク像書き込み工程においては、バックアッ
プローラ3は、転写ドラム1表面に押圧状態に制御され
る。本実施例に用いた記録ヘッド2 は、印字領域L の
全域にわたってノズルを有したライン状の記録ヘッドで
あり、転写ドラム1の1回転で1ページ分のインク像書
き込みを行なう。記録ヘッド2のノズルから記録信号に
応じて選択的にインク滴5を吐出し所望のインク像50
を形成する。この時インク中に含有されている界面活性
剤により、転写ドラムへのインクの適度な濡れ性が得ら
れるため、はじき、ながれ等の無い高画質のインク像が
形成できる。
【0060】次に、転写ドラム1上に記録ヘッド2によ
り形成されたインク像50(インク滴5)は、加熱手段
7により加熱される。加熱手段7は図示しない温度検出
器により所定温度の範囲に収まるよう制御される。転写
ドラム1上のインク像は加熱されて、固型分濃度が高く
なり、粘着性のある膜を形成する。これは、インク組成
中に糖類が含まれることによる。また従来のインクの場
合、印字から経過した時間や印字パターンによって濃縮
状態が異なり粘着性に差が生ずるが、本発明のインクを
用いることにより、印字後経過時間や印字パターンによ
らず、ほぼ一様な粘着性を保つことができる。すなわ
ち、インク像50 は加熱されて水分が蒸発するが、イ
ンク像自体が濃縮度に影響されず十分な粘着性を保持す
る作用を持っているため、加熱手段7の加熱量を水分を
蒸発させるに十分な熱量に設定することにより、印字後
経過時間や印字パターンによらず一様な一様な粘着性を
得ることができる。
【0061】次に転写ドラム1とバックアップローラ3
との当接部に記録紙6を通過させ、印加される圧力によ
って、転写ドラム1上のインク像50を記録紙6に転写
する。この時、インク像は一様な粘着性を保っているた
めに、最大の濃縮状態に於ける転写圧力に設定する必要
がない。従って、低圧力で記録紙6上に高画質の画像を
得ることができる。
【0062】ここで低圧力とは、装置の小型化、転写ド
ラム1やバックアップローラ3等の構成部品の低コスト
化、さらには転写ドラム表面の弾性層の耐久性の向上の
為に1kg重/cm以下が好ましく、さらに望ましくは
0.6kg重/cm以下が望ましい。
【0063】記録紙6上に圧力転写されたインク像は、
第2の加熱手段9によって、インクに含まれる熱可塑性
樹脂の軟化温度または造膜温度以上に加熱される。本実
施例では、インクに含まれる熱可塑性樹脂の軟化温度、
溶融温度あるいは造膜温度は、65〜80℃であり、第
2の加熱手段9の加熱温度は150℃に設定している。
インク像50は、第2の加熱手段9で加熱されて、記録
紙6の繊維に融着すると同時に、圧力ローラ30によっ
て圧力が印加されるために、繊維の凹凸に沿ってインク
が接着し、堅牢性に優れたインク像を記録紙6上に得る
ことができる。
【0064】また、転写ドラム1は記録紙6へのインク
像の転写が終了すると、回転につれてクリーナー8と当
接する部分に移動し、転写ドラム1上の残留インクが除
去される。
【0065】以下に上記の転写型インクジェット記録装
置を用いて、本発明のインク組成物と比較例のインク組
成物の印字試験を行った結果を示す。
【0066】評価条件は以下の通りである。
【0067】 印字から転写までの時間 印字スタート部:10秒 印字終了部:2秒 印字パターン ベタ1ドット連続ライン、 1ドットおきの点線、 転写ドラム表面材質 シリコーン樹脂 評価項目は1.転写媒体上に形成されたインク像の画
質、2.インク像を転写する時の転写圧力と転写効率の
関係、さらに印字物堅牢度として3.耐擦性、4.耐水
性、の4 項目について評価した。評価の判定基準は以
下の通りである。 1.転写媒体上に吐出されたインク像の画質 ○:はじき、流れ等の像変形が全く無い △:部分的にはじき、像流れが発生している ×:全体的にはじき、像流れが発生し、文字が読み取れ
ない 2.転写圧力と転写効率の関係 転写圧力 0.6kg重/cm:装置小型化、部品低コスト化容易 1.0kg重/cm:装置小型化、部品低コスト化可能 1.5kg重/cm:装置小型化、部品低コスト化困難 転写効率 ○:転写効率が100%で転写残り、像変形がない △:転写効率が95〜100%で部分的に転写残り、像
変形が発生する ×:転写効率が95%未満で明かな濃度変化、白抜け、
像変形が発生する 3.耐擦性(印字後1分後) ○:指で強く擦っても全く地汚れしない △:指で強く擦ると、目視で判別出来る地汚れが発生す
る ×:指で軽くさわっても、目視で判別出来る地汚れが発
生する 4.耐水性 ○:印字物上に水がたれても印字物が全くにじまない △:印字物上に水がたれるとエッジがぼける ×:印字物上に水がたれると印字物が流れてしまう 上記の評価条件及び判定基準に基づき、インク組成1〜
3、インク比較例1、2を用いて、転写型インクジェッ
ト記録装置にて調査を行った結果を表2に示す。
【0068】
【表2】 上表に示したごとく、本発明のインク組成物を用いた場
合、転写媒体上ではじき、ながれ等が無い高画質のイン
ク像が形成でき、さらに低圧力で転写媒体上の高画質の
インク像を記録媒体に転写残りや像変形がなく転写でき
た。また記録紙上に堅牢性に優れる印画像を形成でき
た。
【0069】それに対し、インク比較例をもちいたもの
は、転写媒体上でインクのはじき、ながれが発生してし
まい、画質が乱れてしまった。さらに転写効率において
は低転写圧力では印字から転写までの時間、印字パター
ンによって転写効率に差が生じてしまい、良好な転写効
率が得られず、転写効率を向上させる為には過大な転写
圧力を要してしまった。また印字物の堅牢性においては
十分な性能を得ることが出来なかった。
【0070】以上の結果は、本発明のインク組成物が、
インク中に界面活性剤と糖分を含有することにより、離
型性に優れる低表面張力の転写ドラム上に高画質のイン
ク像を形成でき、さらに転写媒体上でインク像中の水分
を蒸発させることにより一様な粘着性のある膜が得られ
るために、転写媒体上の高画質画像を印字から転写まで
の時間や印字パターンによらず低圧力で、転写媒体上で
得られた高画質のインク像を記録媒体に転写することが
できるという新規な効果により得られたものである。ま
た、熱可塑性樹脂をその熱軟化温度、熱溶融温度または
像膜温度以上に加熱して、インクを強固に紙に接着させ
て膜強度、定着強度の強い堅牢性に優れるインク像を得
ることが可能であるという新規な効果により得られたも
のである。
【0071】さらに糖類をインク中に含有することは、
インク像の記録媒体への定着性向上にも効果的であっ
た。
【0072】また、本発明のインクジェット記録用イン
ク組成物では、インク像を記録媒体上に転写した後、加
熱工程を経るため、上記の効果に加え、エッジの鮮鋭
化、凹凸紙その他の普通紙対応性の向上、また速乾性等
の向上を実現できる。
【0073】また、本発明のインクジェット記録用イン
ク組成物を用いた転写型インクジェット記録方法では、
転写媒体上で複数のインクを重ねあわすことが可能であ
る為、2色プリンター、多色カラープリンター、フルカ
ラープリンターへの応用も可能である。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明のインクジェ
ット記録用インク組成物は、少なくとも水と着色材と熱
可塑性樹脂と糖類と界面活性剤を含むことにより、離型
性の良い転写媒体上にはじき、ながれ等が無い高品質の
インク像が形成でき、転写印字から転写までの時間や、
印字パターンに影響されずに、低圧力のもとで転写媒体
上で得られた高画質のインク像を記録媒体上に転写する
ことが可能であり、さらには記録媒体上に定着強度の強
い堅牢性に優れたインク像を得ることのできるという効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のインク組成例の評価に用いた
転写型インクジェット記録装置の構成を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の実施例のインク組成例の評価に用いた
転写型インクジェット記録装置の構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1:転写ドラム(転写媒体) 2:記録ヘッド 3:バックアップローラー 5:インク像 6:記録紙(記録媒体)
フロントページの続き (72)発明者 安良田 悟 兵庫県姫路市御国野町国分寺138−1御 国色素株式会社内 (72)発明者 川端 一誠 兵庫県姫路市御国野町国分寺138−1御 国色素株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−92849(JP,A) 特開 昭53−53414(JP,A) 特開 平4−110364(JP,A) 特開 平4−18462(JP,A) 特開 平4−189876(JP,A) 特開 平4−332775(JP,A) 特開 平4−85375(JP,A) 特開 平2−255875(JP,A) 特開 平2−276874(JP,A) 特開 昭56−28256(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 13/00 WPIDS(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも加熱手段を有す転写型インク
    ジェット記録方法に用いるインク組成物であって、少な
    くとも水、着色材、熱可塑性樹脂、糖類、界面活性剤を
    含むことを特徴とするインクジェット記録用インク組成
    物。
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