JP3248429B2 - 内燃機関の吸気制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸気制御装置

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JP3248429B2 JP19628696A JP19628696A JP3248429B2 JP 3248429 B2 JP3248429 B2 JP 3248429B2 JP 19628696 A JP19628696 A JP 19628696A JP 19628696 A JP19628696 A JP 19628696A JP 3248429 B2 JP3248429 B2 JP 3248429B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の吸気制御
装置に関し、詳細には、内燃機関の吸気通路内に配置し
た吸気制御弁を開閉することにより吸気通路の有効吸気
管長を変化させ、吸気通路の複数の共鳴周波数を得る内
燃機関の吸気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関吸気通路に設けた吸気制御弁を
機関回転数に応じて開閉し、吸気通路の有効長を変化さ
せるようにした内燃機関の吸気制御装置が知られてい
る。吸気通路には、その有効吸気管長(等価管長)に応
じて定まる共鳴周波数があり、機関回転数がこの共鳴周
波数に一致した場合には共鳴過給効果が生じ各気筒への
吸気充填効率が上昇する。上記の吸気制御装置は、機関
回転数に応じて吸気通路の有効吸気管長を変化させるこ
とにより共鳴周波数を変化させ、複数の回転数領域(例
えば高回転領域と低回転領域)で共鳴過給効果による充
填効率の向上をはかったものである。
【0003】この種の吸気制御装置の例としては、例え
ば実開平4−40124号公報に記載されたものがあ
る。同公報の装置は、内燃機関の気筒をそれぞれ点火順
序が連続していない2つの気筒群に分割し、それぞれの
気筒群を高速側吸気通路と低速側吸気通路とで上流側の
吸気通路に接続している。すなわち、同公報の装置で
は、上流側の吸気通路を互いに有効吸気管長が異なる、
それぞれ一対の高速側吸気通路と低速側吸気通路との4
つの吸気通路に分岐させ、各々の吸気通路に設けたサー
ジタンクを介して対応する気筒群にそれぞれ接続した構
成となっている。
【0004】また、上記公報の装置では、上流側吸気通
路の分岐部に上流側吸気通路をそれぞれ一対の高速側吸
気通路と低速側吸気通路とに選択的に接続する制御弁
と、前記それぞれの気筒群の高速側吸気通路のサージタ
ンク同士及び低速側吸気通路のサージタンク同士を互い
に連通させる切換弁とを設けている。同公報の装置で
は、上記切換弁を開弁し、高速側吸気通路のサージタン
ク相互、または低速側吸気通路のサージタンク相互を連
通させることにより大きな容積部を形成することができ
る。各吸気通路のサージタンク容積は単独では比較的小
さいため、上記切換弁閉弁時にはサージタンクは容積部
として機能せず、吸気通路の有効吸気管長は上記分岐部
から各気筒までの有効吸気管長に略等しくなる。一方、
上記切換弁が開弁し、サージタンク内に大きな容積部が
形成されるとこの容積部に気柱振動の腹が形成されるよ
うになるため、実質的な吸気通路の有効吸気管長はサー
ジタンクと各気筒とを接続する吸気管の有効長に略等し
くなる。
【0005】従って、上記公報の装置では、制御弁を高
速側吸気通路側に切り換えた場合と低速側に切り換えた
場合それぞれにおいて、切換弁を開閉することにより2
つの有効吸気管長を得ることができ、制御弁と切換弁と
の切換、すなわち2種類の吸気制御弁の切換操作によ
り、互いに有効吸気管長の異なる4つの吸気モードを得
ることが可能となっている。上記公報の装置では、4つ
の吸気モードそれぞれにおいて異なる共鳴周波数が得ら
れるため、機関回転数に応じて上記4つの吸気モードの
いずれかを選択することにより、機関の各回転数領域で
共鳴過給効果を利用して機関の吸気充填効率を向上させ
ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、上記実
開平4−40124号公報の装置では、2種類の吸気制
御弁の切換操作により、合計4つの共鳴過給効果のピー
ク回転数(共鳴過給効果が最大になる機関回転数、すな
わち共鳴周波数)を設定することが可能となっている。
ところが、実際の機関においては、単に複数のピーク回
転数を設定するのみでは所望の機関性能を得ることがで
きず、それぞれのピーク回転数が最適な回転数領域に存
在するようにすることが好ましい。前述のように、吸気
通路の共鳴周波数(ピーク回転数)は吸気通路の有効吸
気管長により変化するため、それぞれのモードにおいて
所望のピーク回転数を得るためには、各モードにおける
有効吸気管長を自由に設定できるようにする必要があ
る。
【0007】しかし、一般に上記公報の装置のように小
径の吸気制御弁(上記公報では切換弁)を用いてサージ
タンクの容積を変更するようにした場合には、後に詳述
するように各モードにおけるピーク回転数の設定自由度
が低くなる問題がある。例えば4つのモードのうちの3
つのモードにおけるピーク回転数を最適な値に設定する
ように、吸気系の諸元(長さ、径等)を決定すると自動
的に残りの1つのモードにおけるピーク回転数が決まっ
てしまい、全部のモードのピーク回転数を自由に設定で
きない等の問題が生じる。上記公報の装置では、この問
題を避けるためにサージタンクを含めて高速側吸気通路
と低速側吸気通路とが互いに完全に独立した形に形成
し、高速側吸気通路と低速側吸気通路とをそれぞれ独立
に最適化して所望のピーク回転数を得ている。このた
め、上記公報の装置では実質的に2系統の独立した吸気
系統を設けたのと同じことになり、一方の(例えば低速
側)吸気通路を使用する吸気モードでは他方(例えば高
速側)吸気通路は全く吸気通路として機能していない。
従って、上記公報の装置では、複数のピーク回転数を持
たない通常の吸気系に較べて吸気通路が複雑化かつ大型
化してしまう問題が生じる。また、各気筒には高速側吸
気通路と低速側吸気通路との両方が常に連通しているた
め、一方の(例えば低速側)吸気通路を使用する吸気モ
ードで機関を運転している場合には、他方の(例えば高
速側)吸気通路がデッドボリュームとして作用し、共鳴
周波数に影響することになり、各モードにおける共鳴過
給効果を十分に大きくできない問題が生じてしまう。
【0008】そこで、本発明は上記問題に鑑み、2種類
の吸気制御弁を用いて互いに共鳴過給効果のピーク回転
数の異なる4つの吸気モードを得る場合に、独立した2
系統の吸気系を設けることなく、各吸気モードにおける
共鳴過給効果のピーク回転数を所望の値に設定可能な内
燃機関の吸気制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、第1の吸気通路と、該第1の吸気通路下流側に
接続された第2の吸気通路と、内燃機関の気筒への吸気
入口通路を前記第2の吸気通路下流側端部に接続する位
置と前記第1の吸気通路と第2の吸気通路との接続部近
傍に接続する位置との2つの切換位置の間を動作可能な
第1の吸気制御弁と、前記第2の吸気通路に沿って配置
された第2の吸気制御弁であって、閉弁時には吸気通路
壁面を形成し、開弁時には吸気通路を所定の容積を有す
容積部に連通させる、吸気通路に沿った長さLを有す
る開口を、前記第2の吸気通路壁面に形成する第2の吸
気制御弁とを備え、前記第2の吸気制御弁は、前記第1
の吸気制御弁の2つの切換位置において、第2の吸気制
御弁を開閉することにより、第1の吸気通路から各気筒
に流入する吸気の有効吸気管長をそれぞれ2段階に変化
させ、合計4つの吸気モードを得るとともに、前記長さ
Lが前記4つの吸気モードのうち1つの吸気モードにお
いてのみ有効吸気管長に加算される位置に配置された内
燃機関の吸気制御装置が提供される。
【0010】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の吸気制御装置において更に、前記第1の吸気通路と並
列に配置された第3の吸気通路と、該第3の吸気通路下
流側に接続された第4の吸気通路と、前記気筒と点火時
期の連続しない別の気筒への吸気入口通路を前記第4の
吸気通路下流側端部に接続する位置と、前記第3の吸気
通路と第4の吸気通路との接続部近傍に接続する位置と
の2つの切換位置の間を、前記第1の吸気制御弁と同期
して動作する第3の吸気制御弁とを備え、前記第2の吸
気制御弁は、開弁時には前記第2の吸気通路と前記第4
の吸気通路とを吸気流方向長さLにわたって互いに連通
させ、該連通した吸気通路部分を前記容積部として機能
させる内燃機関の吸気制御装置が提供される。
【0011】請求項3に記載の発明によれば、第1の吸
気通路と、該第1の吸気通路下流側に接続された第2の
吸気通路と、内燃機関の気筒への吸気入口通路を前記第
2の吸気通路下流側端部に接続する位置と、前記吸気入
口通路を第5の吸気通路を介して前記第1の吸気通路と
第2の吸気通路との接続部近傍に接続する位置との2つ
の切換位置の間を動作可能な第1の吸気制御弁と、前記
第5の吸気通路に沿って配置された第2の吸気制御弁で
あって、閉弁時には吸気通路壁面を形成し、開弁時には
吸気通路を所定の容積を有する容積部に連通させる、吸
気通路に沿った長さLを有する開口を、前記第5の吸気
通路壁面に形成する第2の吸気制御弁とを備え、前記第
2の吸気制御弁は、前記第1の吸気制御弁の2つの切換
位置において、第2の吸気制御弁を開閉することによ
り、第1の吸気通路から各気筒に流入する吸気の有効吸
気管長をそれぞれ2段階に変化させ、合計4つの吸気モ
ードを得るとともに、前記長さLが前記4つの吸気モー
ドのうち1つの吸気モードにおいてのみ有効吸気管長に
加算される位置に配置された内燃機関の吸気制御装置が
提供される。
【0012】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
の吸気制御装置において更に、前記第1の吸気通路と並
列に配置された第3の吸気通路と、該第3の吸気通路下
流側に接続された第4の吸気通路と、前記気筒と点火時
期の連続しない別の気筒への吸気入口通路を前記第4の
吸気通路下流側端部に接続する位置と前記別の気筒への
吸気入口通路を第6の吸気通路を介して前記第3の吸気
通路と第4の吸気通路との接続部近傍に接続する位置と
の2つの切換位置の間を、前記第1の吸気制御弁と同期
して動作する第3の吸気制御弁とを備え、前記第2の吸
気制御弁は、開弁時には前記第5の吸気通路と前記第6
の吸気通路とを吸気流方向長さLにわたって互いに連通
させ、該連通した吸気通路部分を前記容積部として機能
させる内燃機関の吸気制御装置が提供される。
【0013】請求項1の発明では、第1の吸気制御弁
が、気筒の吸気入口通路を第2の吸気通路下流側端部に
接続する位置に切り換えられると、吸気は第1の吸気通
路から第2の吸気通路を経由して気筒に流入するため有
効吸気管長が比較的長くなり、ピーク回転数の低い低速
側の吸気モードとなる。また、第1の吸気制御弁が気筒
の吸気入口通路を第1と第2の吸気通路接続部近傍に接
続する位置をとると、吸気は第2の吸気通路を経由せず
に直接各気筒に流入するため有効吸気管長は比較的短く
なりピーク回転数の高い高速側の吸気モードとなる。
【0014】また、第2の吸気制御弁が開弁すると、第
2の吸気通路壁面には長さLの容積部が形成され、この
容積部が気柱振動の腹となる。このため、有効吸気管長
は低速側吸気モードでは開口部下流側端部から気筒入口
までの長さに等しくなり、高速側吸気モードでは開口部
上流側端部から気筒入口までの長さに等しくなる。この
ため、各高速側、低速側各モードにおいて第2の吸気制
御弁を開閉することにより、2段階に有効吸気管長を変
化させることができる。
【0015】また、本発明では、容積部連通長さLは4
つの吸気モードのうち1つのモードのみにおいて有効吸
気管長に加算され、他の吸気モードでは長さLが有効吸
気管長に影響しないように第2の吸気制御弁の位置が定
められている。このため、各吸気通路の有効長(径、通
路長さ)を決定する際に、他の3つのモードでそれぞれ
最適なピーク回転数が得られるように吸気通路の諸元を
決定した後、容積部連通長さLを適宜な値に設定するこ
とにより、他の3つのモードのピーク回転数に影響を与
えることなく上記1つのモードにおけるピーク回転数を
最適な値に設定することができる。このため、各モード
のピーク回転数を自由に設定することが可能となる。
【0016】請求項2の発明では、内燃機関の気筒群を
点火時期の連続しない気筒毎に分けて2つの気筒群を形
成し、この気筒群毎に請求項1の高速側吸気通路と低速
側吸気通路がそれぞれ設けられる。また、高速側吸気通
路と低速側吸気通路との切換は、一方の気筒群側では第
1の吸気制御弁により、他方の気筒群側では第1の吸気
制御弁と同様な第3の吸気制御弁により、同時に実施す
る。さらに、本発明では、第2の吸気制御弁は両方の気
筒群の低速側吸気通路(第2の吸気通路と第4の吸気通
路)とを連通する位置に設けられており、第2の吸気制
御弁を開弁することにより、第2の吸気通路と第4の吸
気通路とが長さLの開口を介して互いに接続され、この
連通した吸気通路部分が容積部として機能する。このた
め、請求項1の作用に加えて、吸気通路と別の容積部を
設ける必要がなくなるので装置全体を小型化することが
可能となる。
【0017】請求項3の発明では、第2の吸気通路によ
り高速側吸気通路が、第5の吸気通路により低速側吸気
通路がそれぞれ形成される。また、第2の吸気制御弁は
第5の吸気通路に設けられ、第2の吸気制御弁の開弁に
より第5の吸気通路壁面に長さLの容積部が開口する。
この場合においても、第1の吸気制御弁が高速側吸気モ
ードの切換位置にあるときと低速側吸気モードの切換位
置にあるときとのそれぞれにおいて、第2の吸気制御弁
を開閉することにより互いに有効吸気管長が異なる4つ
の吸気モードが得られ、さらに、そのうちの1つの吸気
モードにおいてのみ容積部連通長さLが有効吸気通路に
加算されるように第2の吸気制御弁が配置されている。
このため、請求項1と同様、この場合も容積部連通長さ
Lを適宜な値に設定することにより、他のモードにおけ
るピーク回転数に影響を与えることなく上記1つの吸気
モードにおけるピーク回転数を最適な値に設定すること
ができる。
【0018】請求項4の発明では、請求項3において、
請求項2と同様に1対の吸気通路を設け、この1対の吸
気通路の対応する部分を第2の吸気制御弁で連通してい
るため、請求項2の場合と同様に吸気通路と別の容積部
が不要となり、装置全体が小型化される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施形態について説明する。図1は、本発明の吸気制御装
置を6気筒内燃機関に適用した場合の構成を示す略示
図、図2は図1のII−II線に沿った断面図である。
図1において、1はエアクリーナ、3はエアクリーナに
接続される吸気管、2は吸気管3に配置されたスロット
ル弁、10は吸気管3に接続されたサージタンクを示し
ている。本実施形態では、サージタンク10及びその上
流側吸気通路3の一部を2つに分割する吸気流に平行な
隔壁11が設けられている。すなわち、図2に示すよう
に本実施形態では、吸気通路3のサージタンク上流側部
分及びサージタンク10の内部は、隔壁11により2分
割され、2つの分割吸気通路3a、3b及びそれに続く
2つのサージタンク内分割部10a、10bがそれぞれ
図2の上下方向に配置された構成となっている。また、
本実施形態では、上記サージタンク内分割部10a、1
0b内には部分的な分離壁12a、12bが配置されて
おり、分割部10a、10b内にそれぞれU字形状の吸
気通路13a、13bが形成されている。
【0020】また、本実施形態では、機関の6つの気筒
C1〜C6はそれぞれ点火時期の連続しない3気筒ずつ
の2つのグループ(例えばC1、C2、C3の気筒群か
らなるグループとC4、C5、C6の気筒群からなるグ
ループ)に分けられており、これらの気筒グループは別
々の吸気通路13a、13bに接続されている。すなわ
ち、図1、図2に示すように本実施形態では、C1、C
2、C3の気筒はそれぞれ吸気枝管M1、M2、M3を
介してサージタンク10の吸気通路13aに、またC
4、C5、C6の気筒はそれぞれ吸気枝管M4、M5、
M6を介してサージタンク10の吸気通路13bに接続
されている。本実施形態では、気筒の点火順序は、例え
ばC1−C4−C2−C5−C3−C6のように設定さ
れており、吸気通路13a側と吸気通路13b側とで交
互に吸気が行なわれるようになっている。
【0021】更に、本実施形態では、吸気通路3に続く
サージタンク10内の隔壁11には連通弁21が、また
分離壁12a、12bにはそれぞれ切換弁22a、22
bが設けられている。後述するように、本実施形態では
吸気通路3a、3bは各請求項に記載した第1と第3の
吸気通路に、また吸気通路13a、13bはそれぞれ第
2と第4の吸気通路に相当し、連通弁21は第2の吸気
制御弁に、また、切換弁22a、22bはそれぞれ第1
と第3の吸気制御弁に相当する。
【0022】連通弁21は、吸気通路13a、13bを
流れる吸気流方向に所定の長さLを有する長尺の板状弁
体211を備えている。この板状弁体211は吸気通路
13a、13bを流れる気流方向に平行な弁軸213に
取着されており、図示しないアクチュエータで弁軸21
3を回動することにより開閉される。本実施形態では、
連通弁21の閉弁時には、サージタンク10内の2つの
吸気通路13a、13bは互いに独立しているが、連通
弁21が開弁すると、吸気通路13a、13bは連通弁
21の開弁によって生じた長さLの開口部を介して互い
に連通し、1つの容積部として機能するようになる。
【0023】同様に、分離壁12a、12bに設けられ
た切換弁22a、22bはそれぞれ連通弁21の弁軸2
13に平行に配置された弁軸223a、223bに取着
された長尺の板状弁体221a、221bを有してお
り、図示しないアクチュエータで弁軸223a、223
bを回動することにより弁体221a、221bを開閉
させることができる。切換弁22a、22bが開弁する
と、吸気通路3から各吸気通路13a、13bに流入し
た吸気は、分離壁12a、12bを迂回することなく、
切換弁22a、22bを通って直接各気筒の吸気枝管に
流入する。すなわち、切換弁22a、22bの開弁によ
り、各気筒の吸気入口通路を構成する各吸気枝管は、吸
気通路13a、13bの上流側端部近傍に直接接続され
ることになる。このため、切換弁22a、22bの開弁
時には、吸気通路3から各気筒に到る吸気通路の有効長
が短縮される。
【0024】図3は、本実施形態における連通弁21
(第2の吸気制御弁)と切換弁22a、22b(第1と
第3の吸気制御弁)の開閉状態の組合せにより得られる
各吸気モードを示す図1のII−II線に沿った断面略
示図、また、図4は図3の各モードにおける有効吸気管
長L0 を説明する図である。なお、図3に示すように、
切換弁22a(第1の吸気制御弁)と切換弁22b(第
3の吸気制御弁)とは、各モードにおいて互いに同期し
て動作し、同一の位置をとる。
【0025】図3(A) (モード1)は連通弁21、切換
弁22a、22bがともに閉弁している状態を示す。こ
の場合には、各気筒に流入する吸気の有効吸気管長L0
は、L0 =L1 +L2 +L+L4 で表される。ここで、
図4に示すように、L1 はサージタンク10と各気筒C
1〜C6を接続する吸気枝管長さ、L2 は連通弁21の
弁体211の下流側端部から分離壁を迂回して各吸気枝
管入口に到達するまでの距離、Lは連通弁21の弁体2
11の吸気流方向長さ、L4 は吸気通路3の隔壁11の
上流側端部から連通弁21の弁体211上流側端部まで
の距離、つまり吸気通路3a、3bの長さである。 す
なわち、モード1(図3(A) )では、吸気は、吸気通路
3の隔壁11上流側端部から吸気通路3a、3bを経て
それぞれサージタンク10内の分割部10a、10b内
に流入し、各吸気枝管の入口まで分離壁12a、12b
を迂回して比較的長い経路13a、13bを通って各吸
気枝管M1〜M6に流入することになる。
【0026】図3(B) (モード2)は、連通弁21が開
弁し、切換弁22a、22bがともに閉弁している状態
を示す。この場合には、連通弁21が開弁して連通弁2
1の上下の吸気通路13a、13bが一体になり比較的
大きな容積部が形成されているため、この容積部は気柱
振動の腹となり、有効吸気管長L0 は、連通弁21の開
弁により生じた開口部の下流側端部から分離壁12a、
12bを迂回して各気筒に到る長さ、すなわちL0 =L
1 +L2 となる。
【0027】同様に、図3(C) (モード3)では、連通
弁21は閉弁し、切換弁22a、22bが開弁している
ため、吸気はサージタンク10内の吸気通路13a、1
3b上流側端部からそれぞれ切換弁22a、22bを通
って直接各吸気枝管M1〜M6に流入するようになる。
従って、この場合には吸気管有効長L0 は、L0 =L 1
+L4 となる。
【0028】さらに、図3(D) (モード4)では、連通
弁21と切換弁22a、22bとの両方が開弁する。こ
の場合は、各吸気枝管M1からM6は、連通弁21の開
弁により生じた大きな容積部と切換弁22a、22bを
介して直接接続されることとなるため、吸気管の有効長
0 は、各吸気枝管長さL1 に略等しくなり、L0 =L
1 となる。
【0029】図1から図4に示した実施形態では、低速
側吸気モードと高速側吸気モードとで一部の吸気系(例
えば吸気枝管M1〜M6、吸気通路13a、13bの一
部等)が共有されている。このため、独立に低速側吸気
通路と高速側吸気通路とを設けた場合に較べて装置全体
を小型化できる利点がある。また、切換弁22a、22
bも長尺の板状弁体を使用したため、切換弁開弁時にも
吸気通路13a、13bのうちデッドボリュームとなる
部分が小さくなっている。このため、本実施形態では、
高速側、低速側の各吸気モードでデッドボリュームの共
鳴過給に与える影響を最小にして、共鳴過給効果を増大
することが可能となっている。
【0030】周知のように、吸気管の共鳴周波数Nは、
吸気管有効長L0 の平方根に略比例して変化する。この
ため、図3の各モードにおいて共鳴過給効果が最大とな
る回転数(ピーク回転数)はモード1<モード2<モー
ド3<モード4となる。(但し、L4 >L2 とする。)
従って、機関の回転数が上昇するにつれて連通弁21と
切換弁22a、22bとを上記モード1からモード2、
3、4の位置に変化させることにより、機関低回転領域
から高回転領域にかけて4つのピーク回転数を分布させ
ることができる。ところが、実際の運転においては、共
鳴過給効果が得られるのはピーク回転数を中心とした比
較的狭い回転数領域に限られる。このため、各モードに
おけるピーク回転数は、機関使用状態を勘案して最適な
回転数に設定する必要がある。
【0031】前述のように、各吸気モードにおける有効
吸気管長L0 は本実施形態においてはL1 、L2 、L4
及びLによって決定される。このため、各吸気モードに
おける有効吸気管長L0 (すなわちピーク回転数)が最
適な値になるように上記L1、L2 、L4 及びLの長さ
を設定する必要がある。本実施形態では、連通弁21
(第2の吸気制御弁)により形成される容積部連通長さ
Lが、1つの吸気モード(モード1)にのみ有効吸気管
長として加算されるようにしたことにより、以下に説明
するように、各吸気モードにおける有効吸気管長L0
自由に設定することが可能となっている。
【0032】図4に示すように、本実施形態における各
吸気モードの有効吸気管長L0 は以下のように表され
る。 モード1: L0 =L1 +L2 +L+L4 モード2: L0 =L1 +L2 モード3: L0 =L1 +L4 モード4: L0 =L1 一方、モード1からモード4で最適なピーク回転数を与
えるために必要とされる有効吸気管長を、それぞれ
A 、LB 、LC 、LD とすると、上記L1 、L2、L
3 及びLは以下の関係を満たすように設定する必要があ
る。
【0033】(1)LA =L1 +L2 +L+L4 (2)LB =L1 +L2 (3)LC =L1 +L4 (4)LD =L1 このため、本実施形態では、まず式(4)からL1 の値
が決定され、次いで、このL1 の値を用いて上記式
(2)、(3)からそれぞれL2 とL4 とが決定され
る。また、上記により決定されたL1 、L2 、L4 の値
と上記(1)式とからLの値が決定されることになる。
すなわち、本実施形態では、LA 、LB 、LC、LD
値を全て最適値に設定することができることが判る。
【0034】ところで、一般には上記のように各モード
における有効吸気管長を全て最適な値に設定することは
困難である。例えば、本実施形態のように連通弁21の
弁体として長さLを有するものを使用せず、従来のよう
に小さな径の連通弁を用いて容積部と吸気通路とを連通
させる場合(L≒0の場合)を考える。この場合には、
上記(1)式は、LA =L1 +L2 +L4 となってしま
い、モード2から4のピーク回転数を最適化するために
1 、L2 、L4 の長さを決定すると自動的にモード1
における有効吸気管長(ピーク回転数)が決まってしま
うため、必ずしもモード1におけるピーク回転数を最適
化することができないことになる。上記は、連通弁21
の弁体211として長さLが殆ど無視できる程度に小さ
いものを使用した場合を考えたが、連通弁21として円
板状の弁体を有するものを使用したような場合には、長
さL(この場合は弁体直径)をあまり大きくすることは
できず、長さLを自由に設定できないため、モード1に
おけるピーク回転数を最適化することができない場合が
生じる。
【0035】これに対して、本実施形態では、第2の吸
気制御弁(連通弁)21の弁体を長さLを有する長尺の
板状とし、さらにこの長さLがモード1の場合にのみ有
効吸気管長として加算されるように、すなわち長さLが
上記(1)式にのみ現れるような位置に第2の吸気制御
弁を配置したことにより、モード1においてもピーク回
転数を最適化することができるようになっている。すな
わち、本実施形態では、モード1のピーク回転数設定の
ための適合要素として新たに弁体長さLを導入したこと
により、従来自由にピーク回転数を設定できなかったモ
ード1でのピーク回転数の最適化を可能としている。
【0036】なお、図4には、各吸気モードにおける連
通弁21と切換弁22の開閉状態、有効吸気管長、及び
上記に説明した各吸気通路長さ(L1 、L2 、L、
4 )の設定順序(図4、から)を示している。ま
た、各吸気モードの有効吸気管長の式中で下線を付した
長さは、その吸気モードにおいて決定される長さを示し
ている。
【0037】なお、上記実施形態では、内燃機関の気筒
を2つの気筒群に分けて、それぞれに吸気系を設け、連
通弁21で両方の吸気系の対応する箇所を連通すること
により容積部を形成しているが、単一の吸気系において
連通弁21が別途形成された容積部と吸気通路とを連通
させる構成の場合(例えば、第1の吸気通路3a、第2
の吸気通路13a、及び連通弁21、切換弁22aのみ
で構成される吸気系の場合)でも上述の説明が全く同様
に成り立つことが理解されよう。
【0038】また、上述の実施形態では、第2の吸気制
御弁(連通弁)の開弁により吸気通路に沿って長さLの
容積部連通部が形成され、しかもこの長さLが1つの吸
気モードにおいてのみ有効吸気管長に加算されるような
位置に第2の吸気制御弁を配置することにより、各吸気
モードにおけるピーク回転数を自由に設定できるように
しているが、このような条件を満足する吸気制御弁の配
置は図1以外にも多数存在する。以下、上記条件を満足
する吸気制御弁配置の例をいくつか説明する。なお、以
下に説明する実施形態では、図1の気筒群C1〜C3に
接続された吸気通路に相当する部分(すなわち、請求項
に記載した第1と第2の吸気通路及び、該当する場合に
は第5の吸気通路に相当する部分)についてのみ示して
いるが、上述したように、以下の実施形態は、複数の気
筒群にそれぞれ吸気通路を設け、連通弁を用いてそれぞ
れの吸気通路の対応する部分を連通することにより容積
部を形成する場合(すなわち、請求項2、請求項4に該
当する場合)と、単一の吸気系において連通弁を用いて
吸気通路を別途形成された容積部に接続する場合(すな
わち、請求項1、請求項4に該当する場合)との両方に
適用できる。また、特に説明がない限り、以下の各実施
形態においても、各モードのピーク回転数はモード1<
モード2<モード3<モード4とされ、モード1が最も
低速側の吸気モード、モード4が最も高速側の吸気モー
ドとされている。
【0039】図5、図6、図7は低速側吸気モードにお
いて使用される吸気通路(低速側吸気通路)PL に連通
弁21を配置した場合の図1から図4とは異なる実施形
態を示し、図5は切換弁22と低速側吸気通路PL の上
流端近傍とが長さL5 を有する吸気通路PH (高速側吸
気モードにおいて使用される吸気通路、すなわち高速側
吸気通路)で接続された構成を、図6は、図5において
連通弁21を低速側吸気通路PL の上流側端部近傍に配
置した構成を、また、図7は、低速側吸気通路PL の下
流側端部近傍に連通弁21を配置した構成を、それぞれ
示している。なお、図5から図7においてPU は各請求
項の第1と第3の吸気通路に、PL は第2と第4の吸気
通路に、またPH は請求項3、4の第5と第6の吸気通
路に、それぞれ相当する。まず、図5の実施形態につい
て説明する。図5の例では、長さLの弁体を有する連通
弁21は低速側吸気通路PL の中央領域に配置されてい
る。また、切換弁22と低速側吸気通路PL 上流側端部
とは長さL5 を有する吸気通路PH によって接続されて
いる。図中L3 は連通弁21より上流側の低速側吸気通
路PL の長さ、L2 は連通弁21より下流側の低速側吸
気通路PL の長さを示している。
【0040】また、図5下部には、各モードにおける連
通弁21と切換弁22の開閉状態と、有効吸気管長L0
とを記載している。図5から判るように、連通弁21開
弁により生じる容積部連通長さLは本実施形態において
も、1つのモード(モード1)のみに有効吸気管長とし
て現れている。なお、本実施形態では、長さL3 は長さ
4 (上流側吸気通路PU の長さ)より小さく設定して
いる。これにより、図5に示すように、モード4で連通
弁21と切換弁22との両方が開弁すると、有効吸気管
長L0 は、連通弁21の開弁により形成される容積部上
流側端部から各気筒までの長さ(L1 +L5 +L3 )と
なる。
【0041】また、各吸気モードに付したからの番
号は各部長さの決定順序を、各吸気モードの有効吸気管
長L0 の式の中で下線を付した長さはそのモードにおい
て決定される長さを表している。すなわち、本実施形態
では、最初に()モード4で最適なピーク回転数が得
られるように(L1 、L5 、L3 の合計長さが最適にな
るように)L1 、L5 、L3 を適宜な長さに設定し、次
に()設定されたL1 を用いて、モード2で最適なピ
ーク回転数が得られるように(L1 +L2 の合計が最適
になるように)L 2 を設定する。また、同様に()、
で設定したL1 、L5 を用いてモード3で最適なピー
ク回転数が得られるように(L1 +L5 +L4 の合計が
最適になるように)L4 を設定する。そして、最後に
()モード1で最適なピーク回転数が得られるように
(L1 +L2 +L+L3 +L4 の合計が最適になるよう
に)Lを決定する。すなわち、本実施形態においても、
モード1のみに連通弁21の容積部連通長さLが現れる
ようにしたことにより、長さLを適合要素として使用
し、他の吸気モードに影響されずにモード1のピーク回
転数を最適化することが可能となっている。
【0042】図6は、低速側吸気通路PL の上流側端部
近傍に連通弁21を配置した構成を示す。各吸気モード
における連通弁21と切換弁22の開閉状態、下線、番
号からの意味等は図5のものと同様である。図6に
示すように、本実施形態においても、モード1の有効吸
気管長のみに容積部連通長さLが現れており、Lを適合
要素として用いることにより他の吸気モードに影響され
ずにモード1のピーク回転数を最適化することが可能と
なっている。
【0043】図7は、連通弁21を低速側吸気通路PL
の下流側端部に配置した構成を示している。本実施形態
では、モード2とモード3とで異なる有効吸気管長が得
られるように、切換弁21に加えて低速側吸気通路PL
下流側端部に遮断弁25を配置している。また、本実施
形態では、長さL2 、L4 はL2 <L4 の関係を満たす
ように設定される。本実施形態の各吸気モードにおける
連通弁21、切換弁22、遮断弁25の開閉状態、有効
吸気管長、各吸気通路長さ設定順序は図7に示す通りで
ある。本実施形態においても、モード1の有効吸気管長
のみに容積部連通長さLが現れており、Lを適合要素と
して用いることにより他の吸気モードに影響されずにモ
ード1のピーク回転数を最適化することが可能となって
いることが判る。
【0044】図8は、上記各実施形態とは異なり、連通
弁21を低速側吸気通路PL 上ではなく、切換弁22と
低速側吸気通路とを接続する吸気通路(高速側吸気通路
H)上に配置した例を示している。なお、本実施形態
においてもPU 、PL 、PHの各吸気通路と請求項に記
載した第1から第6の吸気通路との対応は図5から図7
の場合と同様である。また、この場合には、容積部連通
長さLは連通弁21の弁体長さ全体ではなく、連通弁開
弁により形成される開口のうち高速側吸気通路PH 上に
存在する部分の長さとなる。
【0045】本実施形態の各吸気モードにおける連通弁
21、切換弁22、の開閉状態、有効吸気管長、各吸気
通路長さ設定順序は図8に示す通りである。本実施形態
では、容積部連通長さLはモード3の有効吸気管長のみ
に現れており、Lを適合要素として用いて最後にモード
3のピーク回転数を最適化することにより、他の吸気モ
ードに影響されずにモード3のピーク回転数を最適化す
ることが可能となっている。
【0046】図9から図11は、連通弁21が複数の吸
気通路に設けられた例を示しており、図9は、連通弁2
1が低速側吸気通路PL と高速側吸気通路PH とにまた
がって配置された例を、図10は連通弁が低速側吸気通
路PL と高速側吸気通路PHとの分岐部より上流側の吸
気通路PU にまたがって配置された例を、また、図11
は低速側吸気通路PL と高速側吸気通路PH との両方に
1つずつ独立した連通弁を設けた例を、それぞれ示して
いる。なお、図9から図11の実施形態においても、P
U とPL は各請求項の第1、第3の吸気通路と第2、第
4の吸気通路にそれぞれ対応し、PH は請求項3と4の
第5、第6の吸気通路に相当する。
【0047】図9を参照すると、連通弁21は、切換弁
22と低速側吸気通路PL 上流側端部とを接続する高速
側吸気通路PH 上と低速側吸気通路PL の上流側端部と
にまたがる形で配置されている。このため、図9に示す
ように、連通弁開弁時には高速側吸気通路PH には容積
部と連通する長さLの開口が、また低速側吸気通路P L
には容積部と連通する長さL′の開口がそれぞれ形成さ
れる。
【0048】本実施形態の各吸気モードにおける連通弁
21、切換弁22、の開閉状態、有効吸気管長、各吸気
通路長さ設定順序は図9に示す通りである。本実施形態
では、容積部連通長さLはモード3の有効吸気管長のみ
に、連通長さL′はモード1の有効吸気管長のみに現れ
ている。このため、LとL′との一方を適合要素として
用いて最後にモード3またはモード1のピーク回転数を
最適化することにより、他の吸気モードに影響されずに
これらの吸気モードのピーク回転数を最適化することが
可能となっている。なお、図9には、L′を適合要素と
して最後にモード1のピーク回転数を最適化する手順を
からで示している。
【0049】図10は、連通弁21を高速側吸気通路P
H から、低速側吸気通路PL との分岐点を越えて上流側
の吸気通路にかけて配置した例を示している。本実施形
態においては、連通弁21の開弁時には高速側吸気通路
H には容積部と連通する長さLの開口が、上流側吸気
通路には容積部と連通する長さL′の開口がそれぞれ形
成される。
【0050】本実施形態の各吸気モードにおける連通弁
21、切換弁22、の開閉状態、有効吸気管長、各吸気
通路長さ設定順序は図10に示す通りである。本実施形
態では、連通長さL′はモード1とモード4との両方の
有効吸気管長に現れているが、連通長さLはモード4の
有効吸気管長のみに現れている。このため、Lを適合要
素として用いて最後にモード4のピーク回転数を最適化
することにより、他の吸気モードに影響されずにモード
4のピーク回転数を最適化することが可能となっている
(図10、から参照)。
【0051】次に、図11を用いて、低速側吸気通路P
L と高速側吸気通路PH との両方にそれぞれ連通弁を用
いた場合について説明する。図11において21L、2
1Hは、それぞれ低速側吸気通路PL と高速側吸気通路
H とに設けられた連通弁を、L′、Lはそれぞれ連通
弁21L、21H開弁時に形成される容積部連通長さを
表している。本実施形態では、連通弁21L、21Hを
それぞれ互いに独立して開閉することにより、図11に
示した4つの吸気モードを得る。
【0052】本実施形態の各吸気モードにおける連通弁
21L、21H及び切換弁22の開閉状態、有効吸気管
長、各吸気通路長さ設定順序は図11に示す通りであ
る。本実施形態では、容積部連通長さLはモード3の有
効吸気管長のみに、連通長さL′はモード1の有効吸気
管長のみに現れている。このため、LとL′との一方を
適合要素として用いて最後にモード3またはモード1の
ピーク回転数を最適化することにより、他の吸気モード
に影響されずにこれらの吸気モードのピーク回転数を最
適化することが可能となっている。なお、図11は、L
を適合要素として最後にモード3のピーク回転数を最適
化する手順をからで示しているが、L′を適合要素
として最後にモード1のピーク回転数を最適化(例えば
モード4でL1 を決定→モード2でL2 を決定→
モード3でL+L4 が最適になるようにLとL4 とを決
定→最後にL1 、L2 、L4 を用いてL1 +L2
L′+L4 が最適になるようにL′を決定)するように
しても良い。
【0053】次に、図12を用いて本発明の別の実施形
態を説明する。図12の実施形態は、図1の実施形態と
略同様な構成とされており、図1と同じ参照符号は図1
2においても同一の要素を示している。前述のように、
図1の実施形態では隔壁11上に単一の連通弁21が設
けられていたが、本実施形態では、2つの連通弁21a
(第1の連通弁)と連通弁21b(第2の連通弁)が第
2の吸気通路(13a、13b)の隔壁11上に直列に
配置されている点が図1の実施形態と相違している。
【0054】本実施形態においては、第1の連通弁21
aと第2の連通弁21bとは、それぞれ独立したアクチ
ュエータを備え、それぞれの弁体211a、211bは
弁軸213a、213bの廻りに互いに独立して回動可
能とされている。また、図12に示すように、第1の連
通弁21aの弁体211a下流側端部から第2の連通弁
211bの上流側端部までの長さは、図1の場合と同様
Lとされており、下流側の第1の連通弁21aの弁体2
11aの長さはLa とされている。(すなわち、第2の
連通弁21bの弁体211bの長さは、L−La −(弁
体211aと211bとの間隔)となる。) 図13は、本実施形態における各吸気モードの有効吸気
管長L0 を説明するために、図12を簡素化して示し
た、図4と同様な図である。図13においても、吸気通
路3a、3bは各請求項における第1と第3の吸気通路
に、吸気通路13a、13bは各請求項における第2と
第4の吸気通路に、それぞれ相当する。
【0055】本実施形態では、モード1、モード3、モ
ード4では、第1の連通弁21aと第2の連通弁21b
とは同期して開閉する。すなわち、この場合には、連通
弁21a、21bはあたかも弁体長さLの単一の連通弁
として機能するためモード1、3、4の各吸気モードに
おける有効吸気管長L0 (ピーク回転数)は図1(図
4)の場合と全く同一になる。
【0056】これに対して、図13に示したように吸気
モード2では、第1の連通弁21aのみが開弁され、第
2の連通弁21bは閉弁される。このため、モード2に
おける有効吸気管長L0 は、L0 =L1 +L2 +La
なる。すなわち、本実施形態では、2つの連通弁21
a、21bを隔壁11上に直列に配置したことにより、
図1(図4)の実施形態に較べて、モード2の有効吸気
管長L0 のみを第1の連通弁21aの弁体長さLa に相
当する分だけ長くすることが可能となっている。前述の
ように、有効吸気管長L0 が長くなると、ピーク回転数
は低回転側に移行する。
【0057】一般に低回転領域(モード1、モード2)
では、機関の低速トルクを広い範囲で向上させるために
モード1とモード2とのピーク回転数がある程度近接し
ていることが好ましい。すなわち、モード1の有効吸気
管長とモード2の有効吸気管長とはある程度近い値とな
ることが好ましい。ところが、前述の図1(図4)の実
施形態においては、モード1における有効吸気管長L0
=L1 +L2 +L+L 4 とモード2における有効吸気管
長L0 =L1 +L2 とをできるだけ近い値とするために
は長さL+L4 をできるだけ小さくする必要が生じる。
しかし、長さL 4 は吸気モード3の有効吸気管長(L0
=L1 +L4 )を最適化する値に設定する必要があり、
余り小さな値にできない場合がある。従って、図1(図
4)の実施形態では、モード1とモード2のピーク回転
数を近接させるためには連通弁の長さLを小さく設定す
るか、もしくは長さL2 を大きく設定する必要が生じて
しまう。
【0058】しかし、連通弁長さLを小さく設定する
と、図1(図4)の実施形態ではそれに応じて連通弁2
1開弁時に形成される容積部の大きさが小さくなってし
まい、モード4における共鳴過給効果が低下する場合が
生じる。また、長さL2 を大きく設定すると、モード3
においてL2 が容積部として機能するようになってしま
い、吸気の脈動が減衰してモード3の共鳴過給効果が低
下する場合が生じる。
【0059】これに対して、本実施形態では図1の実施
形態における連通弁21を2つに分割し(連通弁21
a、21b)、モード2においては下流側の第1の連通
弁21aのみを開弁するようにしたことにより、モード
4における容積部(連通弁の合計長さL)を十分に大き
く維持したままモード2における有効吸気管長L0 を増
大することが可能となっている。すなわち、本実施形態
によれば、最高速側の吸気モード(モード4)における
共鳴過給効果を十分に高く維持しながら、同時にモード
2のピーク回転数を減少させて低速領域における機関出
力トルクを広い範囲で増大させることが可能となってい
る。
【0060】また、本実施形態における各吸気通路部分
長さの設定順序は図13に示した通りであるが、本実施
形態においても、連通弁21a、21bの弁体合計長さ
Lはモード1のみに、また第1の連通弁21aの弁体の
単体での長さLa はモード2のみに現れており、前述の
各実施形態と同様各モードの有効吸気管長(ピーク回転
数)を自由に設定することが可能となっている。
【0061】
【発明の効果】各請求項に記載の発明によれば、2種類
の吸気制御弁を用いて4つの吸気モードを得る場合に、
一方の吸気制御弁の開弁により、容積部と連通する長さ
Lの開口が吸気通路壁面に形成され、この長さLが4つ
の吸気モードのうち1つの吸気モードにおいてのみ有効
吸気管長に加算されるようにしたことにより、2系統の
独立した吸気系を設けることなく、共鳴過給効果が最大
となるピーク回転数を各吸気モードにおいて他のモード
の影響を受けずに自由に設定することができる。このた
め、各ピーク回転数を所望の回転領域に配置することが
できるため、機関性能を最適化することが可能となると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸気制御装置の一実施形態の構成を説
明する略示図である。
【図2】図1のII−II線に沿った断面を示す図であ
る。
【図3】図1の吸気制御装置の各吸気モードにおける連
通弁と切換弁との開閉状態を説明する図である。
【図4】図1の吸気制御装置の各吸気モードにおける有
効吸気管長の変化を説明する図である。
【図5】本発明の吸気制御装置の別の実施形態の各吸気
モードにおける有効吸気管長の変化を説明する図であ
る。
【図6】本発明の吸気制御装置の別の実施形態の各吸気
モードにおける有効吸気管長の変化を説明する図であ
る。
【図7】本発明の吸気制御装置の別の実施形態の各吸気
モードにおける有効吸気管長の変化を説明する図であ
る。
【図8】本発明の吸気制御装置の別の実施形態の各吸気
モードにおける有効吸気管長の変化を説明する図であ
る。
【図9】本発明の吸気制御装置の別の実施形態の各吸気
モードにおける有効吸気管長の変化を説明する図であ
る。
【図10】本発明の吸気制御装置の別の実施形態の各吸
気モードにおける有効吸気管長の変化を説明する図であ
る。
【図11】本発明の吸気制御装置の別の実施形態の各吸
気モードにおける有効吸気管長の変化を説明する図であ
る。
【図12】図1の実施形態の改良例を示す図である。
【図13】図12の吸気制御装置の各吸気モードにおけ
る切換弁と各連通弁との開閉状態を説明する図である。
【符号の説明】
10…サージタンク 11…隔壁 12a、12b…分離壁 C1〜C6…気筒 M1〜M6…吸気枝管 21…連通弁(第2の吸気制御弁) 22a、22b…切換弁(第1の吸気制御弁)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の吸気通路と、該第1の吸気通路下
    流側に接続された第2の吸気通路と、 内燃機関の気筒への吸気入口通路を前記第2の吸気通路
    下流側端部に接続する位置と前記第1の吸気通路と第2
    の吸気通路との接続部近傍に接続する位置との2つの切
    換位置の間を動作可能な第1の吸気制御弁と、 前記第2の吸気通路に沿って配置された第2の吸気制御
    弁であって、閉弁時には吸気通路壁面を形成し、開弁時
    には吸気通路を所定の容積を有する容積部に連通させ
    る、吸気通路に沿った長さLを有する開口を、前記第2
    の吸気通路壁面に形成する第2の吸気制御弁とを備え、 前記第2の吸気制御弁は、前記第1の吸気制御弁の2つ
    の切換位置において、第2の吸気制御弁を開閉すること
    により、第1の吸気通路から各気筒に流入する吸気の有
    効吸気管長をそれぞれ2段階に変化させ、合計4つの吸
    気モードを得るとともに、前記長さLが前記4つの吸気
    モードのうち1つの吸気モードにおいてのみ有効吸気管
    長に加算される位置に配置された内燃機関の吸気制御装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1の吸気制御装置において更に、 前記第1の吸気通路と並列に配置された第3の吸気通路
    と、 該第3の吸気通路下流側に接続された第4の吸気通路
    と、 前記気筒と点火時期の連続しない別の気筒への吸気入口
    通路を前記第4の吸気通路下流側端部に接続する位置
    と、前記第3の吸気通路と第4の吸気通路との接続部近
    傍に接続する位置との2つの切換位置の間を、前記第1
    の吸気制御弁と同期して動作する第3の吸気制御弁とを
    備え、 前記第2の吸気制御弁は、開弁時には前記第2の吸気通
    路と前記第4の吸気通路とを吸気流方向長さLにわたっ
    て互いに連通させ、該連通した吸気通路部分を前記容積
    部として機能させる内燃機関の吸気制御装置。
  3. 【請求項3】 第1の吸気通路と、該第1の吸気通路下
    流側に接続された第2の吸気通路と、 内燃機関の気筒への吸気入口通路を前記第2の吸気通路
    下流側端部に接続する位置と、前記吸気入口通路を第5
    の吸気通路を介して前記第1の吸気通路と第2の吸気通
    路との接続部近傍に接続する位置との2つの切換位置の
    間を動作可能な第1の吸気制御弁と、 前記第5の吸気通路に沿って配置された第2の吸気制御
    弁であって、閉弁時には吸気通路壁面を形成し、開弁時
    には吸気通路を所定の容積を有する容積部に連通させ
    る、吸気通路に沿った長さLを有する開口を、前記第5
    の吸気通路壁面に形成する第2の吸気制御弁とを備え、 前記第2の吸気制御弁は、前記第1の吸気制御弁の2つ
    の切換位置において、第2の吸気制御弁を開閉すること
    により、第1の吸気通路から各気筒に流入する吸気の有
    効吸気管長をそれぞれ2段階に変化させ、合計4つの吸
    気モードを得るとともに、前記長さLが前記4つの吸気
    モードのうち1つの吸気モードにおいてのみ有効吸気管
    長に加算される位置に配置された内燃機関の吸気制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3の吸気制御装置において更に、 前記第1の吸気通路と並列に配置された第3の吸気通路
    と、 該第3の吸気通路下流側に接続された第4の吸気通路
    と、 前記気筒と点火時期の連続しない別の気筒への吸気入口
    通路を前記第4の吸気通路下流側端部に接続する位置と
    前記別の気筒への吸気入口通路を第6の吸気通路を介し
    て前記第3の吸気通路と第4の吸気通路との接続部近傍
    に接続する位置との2つの切換位置の間を、前記第1の
    吸気制御弁と同期して動作する第3の吸気制御弁とを備
    え、 前記第2の吸気制御弁は、開弁時には前記第5の吸気通
    路と前記第6の吸気通路とを吸気流方向長さLにわたっ
    て互いに連通させ、該連通した吸気通路部分を前記容積
    部として機能させる内燃機関の吸気制御装置。
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