JP3244129B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP3244129B2 JP35963191A JP35963191A JP3244129B2 JP 3244129 B2 JP3244129 B2 JP 3244129B2 JP 35963191 A JP35963191 A JP 35963191A JP 35963191 A JP35963191 A JP 35963191A JP 3244129 B2 JP3244129 B2 JP 3244129B2
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貴志 宮本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オ−ディオテ−プ、ビ
デオテ−プ、コンピュ−タ−テ−プ、磁気ディスク、フ
ロッピ−ディスク、磁気カ−ドなどに関して用いられる
磁気記録媒体の性能向上に関し、さらに詳しくは、放射
線により硬化するバインダを用いた磁気記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体においては、放射線
硬化性樹脂を磁性粉およびその他の必須成分とともに混
合分散して磁性塗料を調整し、得られる磁性塗料を支持
体上に塗布、乾燥させた後、放射線硬化し磁性層を形成
することが行なわれている。そして、これら放射線硬化
性樹脂として、塩化ビニル系共重合体に不飽和二重結合
を導入した樹脂が使用されている。特開昭61−596
21号公報においては分子量300〜10,000の水
酸基を有する塩化ビニル系共重合体に2−イソシアナ−
トエチルメタアクリレ−ト(MOI)を反応させた放射
線硬化性塩化ビニル系共重合体を得ている。しかしなが
らこの範囲の樹脂では十分な機械物性を有する塗膜は得
られない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の種々
の欠点を改良しようとするもので、磁性粉の分散性、配
向性に優れ、かつ耐久性に優れた高記録密度化に適した
磁気記録媒体を提供するものである。
【0004】本発明は、水酸基、および−SO3M基
(MはH,Li,Na,K,Ba,Csの原子を表す)
を有し、−SO3M基の濃度が10〜200当量/106
gであり、かつ分子量が10,000〜100,000
の塩化ビニル系共重合体(A)とエチレン性不飽和二重
結合を1個以上およびイソシアネート基1個を分子中に
有しかつウレタン結合を分子中に持たないモノマー
(B)とをNCO基/OH基(当量比)が0.5〜0.
9/1.0の範囲で反応させて得られる、ウレタン結合
濃度が200〜400当量/106gの範囲の放射線硬
化型樹脂と磁性分とを含む磁性層が支持体上に設けら
れ、該磁性層が放射線照射により硬化されている磁気記
録媒体である。
【0005】本発明において、水酸基および−SO3
基(MはH,Li,Na,K,Ba,Csの原子を表
す)を有しかつ分子量10,000〜100,000の
塩化ビニル系共重合体(A)としては、塩化ビニル−酢
酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−ビ
ニルアルコール共重合体、塩化ビニル−ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレート共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル−ビニルアルコール−グリシジル(メタ)アクリ
レート共重合体などがあり、また、極性基として−SO
3M基(MはH,Li,Na,K,Ba,Csの原子を
表す)含有することが必要である。
【0006】本発明において、エチレン性不飽和二重結
合を1個以上およびイソシアネ−ト基1個を1分子中に
有し、かつウレタン結合を分子中に持たないモノマ−
(B)としては、2−イソシアネ−トエチル(メタ)ア
クリレ−ト、メタクリロイルイソシアネ−トなどがあ
る。この分子の様にイソシアネ−ト基とアクリル基の距
離は短くなければならない。
【0007】水酸基、および−SO3M基(MはH,L
i,Na,K,Ba,Csの原子を表す)を有しかつ分
子量10,000〜100,000の塩化ビニル系共重
合体(A)とモノマー(B)との反応によってウレタン
結合によりエチレン性二重結合を導入するが、塩化ビニ
ル系共重合体(A)とモノマー(B)の重量比によって
放射線硬化性を自由に設計できる。しかしながら、ウレ
タン結合濃度を上げすぎると分散性の低下が生じる。そ
こで分散性と硬度のバランスをとると、ウレタン結合濃
度が200〜400当量/106gの範囲でなけばなら
ない。また、塩化ビニル系共重合体の未反応水酸基を多
くすると、水酸基間の水素結合による溶液粘度の増加が
起きるため、NCO基/OH基(当量)が0.5/1.
0以上である必要がある。しかし、反応性の点からはN
CO基/OH基が0.9/1.0以下である必要があ
る。この溶液粘度と反応性を考慮すると、NCO基/O
H基が0.5〜0.9の範囲で塩化ビニル系共重合体
(A)とモノマー(B)を反応させなければならない。
【0008】本発明における、塩化ビニル系共重合体
(A)とモノマ−(B)との反応は、必要に応じて反応
に関与しない公知の有機溶剤に塩化ビニル系共重合体
(A)を溶解させ、公知のウレタン化触媒を用い、公知
のラジカル重合禁止剤、たとえばハイドロキノンを用
い、反応温度60℃以下で行なわれる。
【0009】本発明において磁性粉としては、γ−Fe
2 3 、Fe3 4 、γ−Fe2 3 とFe3 4 の混
晶、コバルトをド−プしたγ−Fe2 3 、コバルトを
ド−プしたFe3 4 、二酸化クロム、バリウムフェラ
イト、または鉄、コバルト等の金属磁性体、あるいは種
々の合金磁性体等をあげることができる。
【0010】上記放射線硬化性樹脂および磁性粉のほか
に、ポリエステルアクリレ−ト、ポリウレタンアクリレ
−ト、エポキシアクリレ−トなどの放射線硬化性樹脂、
スチレンなどの希釈モノマ−、潤滑剤、研磨剤、帯電防
止剤などを添加し、塗布などの方法により支持体上に磁
性層として設け、必要に応じて乾燥後、放射線照射によ
り硬化させて磁気記録媒体を得る。
【0011】本発明の磁気記録媒体に用いられる支持体
としては、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリエチレン
ナフタレ−ト、ポリカ−ボネ−ト、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリイミド、ポリアミドイミド、アルミ
ニウム合金などの任意の物をあげることができる。ま
た、塗布乾燥後の磁性層の厚さは通常2〜20μmであ
る。
【0012】本発明において使用される放射線として
は、電子線加速器などを線源とした電子線、Co60を線
源としたγ線、X線発生器を線源としたX線、紫外線な
どである。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。実施
例中部とは、重量部を表す。 合成例 1 下記の塩化ビニル系共重合体(I)100部をメチルエ
チルケトン200部とトルエン50部に溶解させ、つい
でフェノチアジン、ハイドロキノンを各々下記アクリル
化合物に対して200ppm 混合した。その後、2−イソ
シアナ−トエチルメタアクリレ−ト(MOI)5部、ウ
レタン化触媒のジ−n−ブチルチンラウレ−ト(DBT
L)を上記イソシアネ−ト化合物に対して1000ppm
混合し、反応温度60℃で8時間撹拌を行なった。IR
スペクトルによりイソシアネート基の吸収がないことを
確認した。 塩化ビニル系共重合体(I) 共重合組成:塩化ビニル55wt%、酢酸ビニル39w
t%、スルホニルスチレンのナトリウム塩1wt%、ヒ
ドロキシエチルアクリレ−ト5wt% 分子量:25000
【0014】合成例 2 水酸基を含有し、水酸基以外の極性基をほとんど含有し
ない塩化ビニル酢酸ビニル系共重合体「VROH」(ユ
ニオンカ−バイド社製)200部をメチルエチルケトン
400部、トルエン180部に溶解させ、ついでフェノ
チアジン、ハイドロキノンを下記各々アクリル化合物に
対して200ppm 混合した。その後MOIを20部加
え、DBTLを上記イソシアネート化合物に対して、1
000ppm混合し、反応温度60℃で8時間攪拌を行な
った。IRスペクトルによりイソシアネート基の吸収が
ないことを確認した。
【0015】合成例 3 80℃に加熱したトリレンジイソシアネ−ト 174部
にハイドロキノン0.13部を加えた後、2−ヒドロキ
シエチルメタアクリレ−ト130部を徐々に滴下するこ
とにより加え、80℃で2時間反応させてアダクト体を
得た。塩化ビニル系共重合体「VROH」(ユニオンカ
−バイド社製)200部をメチルエチルケトン400
部、トルエン180部に60℃で溶解させ、これに得ら
れたアダクト体50部を加え、ウレタン化反応触媒のD
BTLを0.1部加えた。60℃で8時間撹拌し、IR
スペクトルによりイソシアネ−ト基の吸収のないことを
確認した。
【0016】実施例 1 成分 コバルトをド−プした針状 γ−Fe2O3(比表面積21m2/g) 100部 カ−ボンブラック(帯電防止剤) 4部 アルミナ粉末(研磨剤) 8部 レシチン 3部 メチルエチルケトン 50部 トルエン 50部 成分 合成例1において得られた樹脂の溶剤溶液 60部 ウレタンアクリレ−ト「アロニックス M−1200」(東亜合成化学工業株 製) 7部 ステアリン酸ブチル 2部 メチルエチルケトン 90部 トルエン 90部 上記成分をボ−ルミル中にて3時間混合分散させ、次
いで上記成分を加え、5時間混合分散させて磁性塗料
を得た。NCO基/OH基(当量比)は0.75であ
る。得られた磁性塗料を厚さ15μmのポリエステルフ
ィルム製支持体に塗布することによって磁性層を設け、
磁場配向させ、電子線を5Mrad照射することにより硬化
させた。得られた磁気フィルムについて、磁気記録媒体
の性能評価を行なうために表面光沢(グロス60度)、
角形比(Rs)、走行耐久性の評価を行なった。なお、
上記の磁性塗料は24時間放置後も磁性塗料の沈澱やバ
インダ−の分離等はほとんど認められず非常に安定なも
のであった。
【0017】比較例 1 実施例1において、合成例1で得られた樹脂の溶剤溶液
の代わりに、合成例2で得られた樹脂の溶剤溶液を使用
し、同様の組成および分散条件で磁性塗料を調整し、同
様の評価を行った。なを磁性塗料の安定性は不良であっ
た。
【0018】比較例 2 実施例1において、合成例1で得られた樹脂の溶剤溶液
のかわりに、合成例3で得られた樹脂の溶剤溶液を使用
し、同様の組成および分散条件で磁性塗料を調整し、同
様の評価を行った。なを磁性塗料の安定性は不良であっ
た。得られた磁気フィルムについて、実施例と比較例と
の評価結果を表1に示す。
【0019】
【表1】 表1から明らかなように、本発明のバインダ−を使用す
ることにより、磁性粉の分散性、配向性に優れ、磁性記
録媒体としての耐久性を著しく向上させることができ
る。
【0020】
【発明の効果】本発明における水酸基及び水酸基以外の
極性基を有した特定の塩化ビニル系共重合体をイソシア
ネート基とエチレン性不飽和二重結合を有する化合物で
特定量のウレタン結合濃度になるように変性した放射線
硬化性樹脂は、従来の塩ビ系バインダーでは達成が困難
であった磁性塗料の安定性を著しく向上させるのみなら
ず、磁性粉の分散性、耐向性に優れ、かつ放射線硬化に
より強靱な樹脂塗膜を形成することができるため、耐久
性に優れ、かつ高記録密度化に適した磁気記録媒体を提
供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−41618(JP,A) 特開 昭64−72320(JP,A) 特開 平4−67314(JP,A) 特開 昭61−59621(JP,A) 特開 昭62−149763(JP,A) 特開 昭56−77930(JP,A) 特開 昭57−44227(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/702 C09D 175/04 C09D 127/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水酸基、および−SO 3 M基(MはH,L
    i,Na,K,Ba,Csの原子を表す)を有し、−S
    3 M基の濃度が10〜200当量/106gであり、か
    つ分子量が10,000〜100,000の塩化ビニル
    共重合体(A)とエチレン性不飽和二重結合を1個以上
    およびイソシアネート基1個を分子中に有しかつウレタ
    ン結合を持たないモノマー(B)とをNCO基/OH基
    (当量比)が0.5〜0.9/1.0の範囲で反応させ
    て得られる、ウレタン結合濃度が200〜400当量/
    106gの範囲の放射線硬化型樹脂と磁性分とを含む磁
    性層が支持体上に設けられ、該磁性層が放射線照射によ
    り硬化されている磁気記録媒体。
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