JP3243866B2 - 揮散性物質の粒体 - Google Patents

揮散性物質の粒体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、揮散性物質の粒体に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、虫よけ剤として使用されている
樟脳やナフタリン等とか、香料として使用されているレ
モン油やロ−ズ油等といったように、常温で経時的に揮
散する揮散性物質は種々ある。固状、半固状、液状とい
ったように状態も様々である。積極的に溶液化したもの
や着色したもの等もある。
【0003】これらの中には、例えば、箪笥の中の虫よ
け剤や室内の芳香剤等、使用に際して徐々に揮散するこ
と、即ち、徐放性が求められるものも多い。この徐放性
を満足させるには、揮散性物質を何らかのもので覆う必
要がある。例えば、気体透過性のある紙袋で包んだもの
を箪笥に吊り下げるようにしたり、小さな開口量に調節
できる容器に収容したりしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】紙袋や収容容器などの
被覆体は、要するに、揮散性物質の外露域を小さくさせ
るものである。しかし、ただ単に外露域を小さくするだ
けでなく、内部から放出される揮散性物質の気体を被覆
体自らが積極的に保持し、その上で、一部を放出するよ
うにできれば、従って、機能的付加ができれば、もっと
徐放性は向上すると期待される。
【0005】また、前記紙袋で包んだものを前記容器に
収容した場合の仮想から理解されるように、被覆体が多
重になっておればそれだけ徐放性も良好になるし、収容
物が単独ではなく複数になっておればそれだけ取扱性も
良好になると期待される。換言すると、収容物自体が徐
放性を満足する被覆体を有し、必要に応じて他の容器に
適宜複数収容でき得るものであれば、性能の面でも取扱
性の面でも更に好ましくなると期待される。
【0006】
【課題を解決するための手段】揮散性物質の被覆体に
体状活性炭と有機物の炭素化骨格とで構成された焼成成
形体を用いる。全体形状は粒体である。即ち、本発明
は、常温で経時的に揮散する揮散性物質と、これを覆う
粉体状活性炭と有機物の炭素化骨格とで構成された焼成
成形体とよりなる揮散性物質の粒体を要旨とする。
【0007】揮散性物質の一例としては、樟脳、ナフタ
リン、パラジクロルベンゼン、安息香酸、フマル酸ジメ
チル、アダマンタン、シクロドデカン、ハッカ油、ペパ
−ミント油、ユ−カリ油、テレピン油、シダ−ウッド
油、ヒノキ油、ラベンダ−油、ロ−ズ油、レモン油、ラ
イム油、シナモン油、α−ピネン、カンフェン、アニス
アルコ−ル、メント−ル、ベンジルアルコ−ル、アニス
アルデヒド、カルボン、ジャスモン、安息香酸エチル、
酢酸エチル、アニリ−ル、サフロ−ル、アンブレットリ
ド、ヒドロキノンジメチルエ−テル、アニス酸、フェニ
ル酢酸、緑茶抽出成分、木酢液等を挙げられる。これら
は、殺虫剤、殺菌剤、医薬剤、芳香剤、消臭剤、防錆
剤、防かび剤といった用途に応じ、その全部もしくは一
部成分として適宜一種もしくは複数種組合せ使用されて
よい。昇華性物質に香料を添加したものとか、パラフィ
ンワックスやマイクロワックス等の鉱物系ワックスを主
剤にしてこれに香料を溶解させたものとかがその一例で
ある。
【0008】また、焼成成形体を形成する一成分である
粉体状活性炭としては、籾殻、稲藁、落花生殻、クルミ
殻、豆莢、ヤシ殻、木材、石炭、のこ屑、各種合成樹
脂、産業廃棄物、あるいは、これらの炭素前駆体といっ
た適宜の原材料から適宜製造方法により製造されたもの
を用いることができる。粉体としての大きさも、例えば
1mmとか10mmとかといった粒体としての大きさに
応じて、また、発揮させようとする徐放性に応じて適宜
選択できる。完全な不定形であるとか繊維的形状を有す
るとかの形状面においても適宜である。むしろ、種々市
販されているものの中で比較的安価なものを選択するの
が実際的であると言える。尚、本発明者は、この粉体状
活性炭は、焼成成形体による被覆という自身の存在によ
る揮散性物質の外露域の低減とともに、気体吸着能によ
って、揮散性物質を吸着して保持し、粒体全体としての
表面に揮散性物質の「圏」を形成し、そして、この
「圏」から一部の揮散性物質を離していくという作用を
すると推察している。
【0009】焼成成形体を形成する他の成分である有機
物の炭素化骨格は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコ−ル、
フラン樹脂、熱硬化性樹脂の初期縮合体、ピッチ、タ−
ル等や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の粒
子状物を焼成することにより得られるものである。 本発
明において、被覆体に粉体状活性炭と有機物の炭素化骨
格とで構成された焼成成形体を用いるが、これは、単に
粉体を直接付着する場合と比べて、粒体全体に対する相
対的厚さが厚いものとなる。
【0010】好ましい一例は、結合材が焼成処理によっ
て連通性の気孔(揮散性物質の通路となる)を有する炭
素化骨格となった焼成成形体である。この焼成成形体
は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリビニルアルコ−ル、フラン樹脂、熱
硬化性樹脂の初期縮合体、ピッチ、タ−ル等の適宜の有
機結合材一種もしくは複数種組合せて用い、可塑剤、溶
剤等を必要に応じて併用し、粉体状活性炭とともに混
練、焼成処理を施したり、あるいは、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ酢酸ビニル等の粒子状物を準備し、その周りに
粉体状活性炭を配し、1〜10%程度といったように比
較的炭素収率が小さくなるように適宜雰囲気設定して焼
成処理を施したりすれば得られる。 ここで、例示製法中
の後者は、粒子状物が一旦溶融して流動性を有するもの
となり、これが粉体状活性炭の相互の隙間に浸透し、こ
れによって粉体状活性炭が次々と貼着し、その後、炭化
して骨格形成することにより中空体になると推測される
ものであるが、粒径が数mm程度までの比較的小さな粒
体とする場合に好適である。工程的に製造容易であるだ
けでなく、焼成成形体における粉体状活性炭の構成比率
が外側であるほど高くなっていて活性炭の機能を良好に
発揮できるものが容易に得られる。
【0011】尚、揮散性物質は焼成成形体とした被覆体
に対して後から収容することになる。液状のもの、ある
いは、液化したものを含浸するのがその一般的な方法と
なるが、収容後の漏れ出しが懸念される場合には、揮散
性物質をゲル化をするなどしておけばよい。 ゲル化に
は、ゼラチン、寒天、アルギン酸ソ−ダ、ポリビニルア
ルコ−ル、カラギ−ナン、アラビアガム、カルボキシメ
チルセルロ−ス等を利用できる。また、表面だけゲル化
させるには、人工イクラの製法にも利用されているが、
界面重合法、不溶化反応法、相分離法、界面沈殿法等の
マイクロカプセル化法を利用できる。
【0012】
【実施例】以下、製法例に基づいて説明する。
【0013】〈実施例1〉 (1)被覆体(中空状焼成成形体)の準備 フロ−ビ−ズCL−12007(住友精化(株)製の真
球状ポリエチレン:粒度範囲;900〜1100μm)
を、クラレコ−ルPK100(クラレケミカル(株)製
の粉体状活性炭:粒径;100メッシュ以下)中に配置
させた後、空気中で室温から300℃まで1℃/分程度
の速度で昇温させ、300℃で1時間保持する不融化処
理を施した後、窒素雰囲気中で600℃、1時間で処理
する焼成処理を施した。熱処理終了後、余剰の活性炭粉
体をふるいで除去した。得たものは直径約1000〜1
200μmで被覆体としての厚さが約50μmであっ
た。
【0014】(2)揮散性物質の含有 メント−ルを添加した2%寒天熱水溶液中に、(1)で
準備した被覆体を浸漬し、中空部に溶液を十分に含有さ
せた後、溶液中から取り出し、表面の付着液を拭き取
り、冷却させて含有溶液をゲル化させた。
【0015】〈実施例2〉 ナフタリンの加熱溶融液中に、実施例1の(1)で準備
した被覆体を浸漬し、中空部にナフタリンを十分に含有
させた後、液中から取り出し、表面の付着液を拭き取
り、冷却させて含有ナフタリンを固化させた。
【0016】〈実施例3〉 ヒノキ油を添加した三井ハイワックス110(三井石油
工業(株)製の低密度ポリエチレンワックス)加熱溶融
液中に、実施例1の(1)で準備した被覆体を浸漬し、
中空部に溶融液を十分に含有させた後、溶融液中から取
り出し、表面の付着液を拭き取り、冷却させて含有溶融
液を固化させた。
【0017】〈実施例4〉 ペパ−ミント油を添加した0.5%アルギン酸ナトリウ
ム水溶液中に、実施例1の(1)で準備した被覆体を浸
漬し、中空部に溶液を十分に含有させた後、溶液中から
取り出し、表面の付着液を拭き取り、これを更に10%
塩化カルシウム水溶液中に浸漬してゲル化させ、溶液中
から取り出し、表面の付着液を拭き取った。
【0018】〈実施例5〉 フロ−ビ−ズCL−12007に代えてフロ−ビ−ズC
L−5007(住友精化(株)製の真球状ポリエチレ
ン:粒度範囲;300〜400μm)を使用した以外、
すべて実施例1と同様にした。
【0019】〈実施例6〉 クラレコ−ルPK100に代えてダイアソ−ブF200
(三菱化成(株)製の粉体状活性炭:粒径;200メッ
シュ以下)を使用した以外、すべて実施例1と同様にし
た。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、揮散性物質は被覆体内
部に十分量存在し、被覆体の一部である粉体状活性炭に
十分保持され、そして、徐々に放出されるので、徐放性
に優れたものとなり、また、取扱性も非常に良好で、他
の密閉容器による保存や収容容器に入れての使用といっ
たこともきわめて容易になすことができるものとなる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で経時的に揮散する揮散性物質と、
    これを覆う粉体状活性炭と有機物の炭素化骨格とで構成
    された焼成成形体とよりなる揮散性物質の粒体。
  2. 【請求項2】 前記揮散性物質は、その少なくとも表面
    がゲル化していることを特徴とする請求項1記載の揮散
    性物質の粒体。
  3. 【請求項3】 前記焼成成形体における粉体状活性炭の
    構成比率が外側であるほど高くなっていることを特徴と
    する請求項1又は2記載の揮散性物質の粒体。
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