JP3243827B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水酸基変性ポリオレフ
ィン樹脂と飽和ポリエステル樹脂からなる樹脂組成物に
関する。このものは自動車部品、電気製品部品等の成形
材料として有効なもので、耐衝撃性、剛性、耐熱性、耐
吸水性、耐薬品性に優れた成形品を与える。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系樹脂は、成形加工性、耐有
機溶剤性、耐吸水性などが優れ、低比重で安価であるこ
とから広く成形品の製造に利用されているが、耐熱性が
それほど高くなく、エンジニアリングプラスチック用途
への利用には障害となっている。
【0003】一方、ポリブチレンテレフタレートやポリ
エチレンテレフタレートに代表される飽和ポリエステル
樹脂は、耐熱性、耐薬品性、電気特性などが優れたエン
ジニアリングプラスチックとして認められているが、耐
吸水性が劣り、射出成形、押出成形時や、高温多湿条件
下における使用時において吸水し易く、衝撃強度等の物
性の低下が生じる等の欠点を有している。
【0004】単独の樹脂材料では、所望の諸性質を十分
に満たすことができない場合の試みの一つとして、他の
樹脂材料を混合することにより、不十分な性質を相補う
という手法はよく行われている。これにより、飽和ポリ
エステル樹脂とオレフィン系樹脂の両者の良好な性質を
併せ持ち、望ましくない点を相補う組成物が得られれ
ば、利用分野の広い優れた樹脂材料の提供が可能とな
る。
【0005】しかし、飽和ポリエステル樹脂とオレフィ
ン系樹脂とは、非相溶であり、親和性を有していないた
め、単に両成分を混合した場合には、この二相構造の界
面の接着性は良好でない。そのため、得られた成形品の
相界面が欠陥部となり、機械的強度が低下する。また、
この二相は均一かつ微細な分散形態となり難く、射出成
形などの成形加工時にせん断応力を受けたとき、層状剥
離(デラミネーション)を生じやすい。
【0006】上記の問題を解決する方法として特開昭5
7−105448号公報にはポリエステル樹脂とマレイ
ン酸グラフト変性ポリエチレンとからなる組成物が開示
されているが、他のポリオレフィンの場合(特にポリプ
ロピレンの場合)実用上十分な相溶性を発揮する量の無
水マレイン酸をグラフト反応で導入しようとする(特公
昭45−30945号)と有機パーオキサイドによりポ
リプロピレンの結合鎖の分断が生じ、ポリプロピレン樹
脂の分子量の著しい低下がみられ、機械的強度が低下す
る問題があり、実用上、満足できるものが得られていな
いのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オレフィン
系樹脂と飽和ポリエステル樹脂の相溶性を改良して、従
来技術では到達し得なかった安定な分散構造をとり、か
つ優れた機械的強度を有する成形品を与える樹脂組成物
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の(A)
成分と(B)成分を含有する樹脂組成物を提供するもの
である。 (A)成分:炭素数が3〜12のα−オレフィン50〜
99.95モル%と、一般式(I)で示される水酸基含
有不飽和単量体50〜0.05モル%とを共重合させる
ことによって得られた共重合体 10〜90重量% CH2 =CH−R−(OH)m (I) (式中、Rは炭素数が1から20の炭化水素基であり、
mは1ないし3の整数をあらわす。) (B)成分:飽和ポリエステル樹脂 90〜10重量%
【0009】
【作用】溶融混合することにより(A)成分の水酸基
(−OH)と(B)成分の飽和ポリエステル樹脂のカル
ボキシル基(−COOH)が反応し、或いは、(A)成
分、(B)成分とも水酸基を有しているので両者の相溶
性は良好である。(A)共重合体 (A)成分の共重合体は、炭素数が3〜12のα−オレ
フィン50〜99.95モル%と、前記式(I)で示さ
れる水酸基含有不飽和単量体50〜0.05モル%との
混合物をチーグラー・ナッタ触媒を用いて、α−オレフ
ィン重合体の製造の方法及び装置を用いて共重合させる
ことによって製造することができる。製造法は特に限定
されないが、例えば、特開昭55−98209号、U.
S.P3,492,277号、同4,423,196号
のように、重合時に使用する助触媒などと不飽和単量体
を錯化させた後、α−オレフィンと共重合させることが
好ましい。
【0010】式(I)で示される水酸基含有不飽和単量
体はそのままα−オレフィンと共重合することができる
が中でもRの炭素数が4〜12のものが好ましい。例え
ば、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オ
ール、6−ヘプテン−1−オール、7−オクテン−1−
オール、8−ノネン−1−オール、9−デセン−1−オ
ール、10−ウンデセン−1−オール、11−ドデセン
−1−オールなどが利用できる。これらの置換α−オレ
フィンは単独でもまた二種以上を併用してもよい。水酸
基含有不飽和単量体の使用量は0.05〜50モル%で
ある。該単量体の使用量がこれ未満では相溶化効果が小
さく、アロイの機械的物性例えば衝撃強度、引張り伸び
等の向上が期待できない。50モル%を越えてはポリオ
レフィンが元来そなえる性質例えば耐吸湿性、成形性、
耐有機溶剤性等の性質が損なわれてしまう。好ましくは
水酸基含有不飽和単量体は1〜30モル%、特に好まし
くは1.5〜20モル%使用する。
【0011】(α−オレフィン)共重合体を構成する単
量体のα−オレフィンの具体例としては、プロピレン、
1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、
3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、3,3−ジメチル−1−ブテン、4,4−ジメチル
−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、
5−メチル−1−ヘキセン、アリルシクロペンタン、ア
リルシクロヘキサン、アリルベンゼン、3−シクロヘキ
シル−1−ブテン、ビニルシクロプロパン、ビニルシク
ロヘキサン、2−ビニルビシクロ〔2,2,1〕−ヘプ
タンなどを挙げることができる。これらのうち好ましく
は、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチ
ル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘキセンなどを挙
げることができる。特にプロピレン、1−ブテン、3−
メチル−1−ブテンまたは4−メチル−1−ペンテンが
飽和ポリエステル樹脂とのアロイ化による物性改良例え
ば耐衝撃性等の点から好ましい。
【0012】これらのα−オレフィンは1種でもよく、
また2種以上用いても差し支えない。2種以上のα−オ
レフィンを用いる場合は、各α−オレフィンは共重合体
中にランダムまたはブロック的に分布していてもよい。
このα−オレフィンは、50〜99.95モル%、好ま
しくは70〜99モル%、より好ましくは80〜98.
5モル%の割合で使用される。
【0013】なお、この共重合体の製造においては、上
記両単量体の合計量に対して15モル%程度までの他の
共重合可能な単量体をさらに含有していてもよい。かか
る単量体としては、4−ペンテン酸メチル、6−ヘプテ
ン酸エチル、8−ノネン酸メチル、10−ウンデセン酸
メチル、10−ウンデセン酸エチル、10−ウンデセン
酸プロピル、10−ウンデセン酸ブチル、10−ウンデ
セン酸シクロヘキシル、10−ウンデセン酸フェニル、
10−ウンデセン酸−2,6−キシリル、6−ペンテン
酸、7−オクテン酸、8−ノネン酸、9−デセン酸、1
0−ウンデセン酸、10−ウンデセニルアミンなどであ
る。
【0014】この(A)成分の水酸基を有する共重合体
の数平均分子量(Mn)は、3000以上、好ましくは
6,000〜200,000、重量平均分子量(Mw)
は、10,000以上、好ましくは50,000〜30
0,000であり、その融点(DSC曲線のピーク温
度)は40℃以上、好ましくは約70〜約300℃であ
る。
【0015】(B)飽和ポリエステル樹脂 本発明で用いる飽和ポリエステル樹脂とは、ジカルボン
酸またはその低級アルキルエステル、酸ハライド、もし
くは酸無水物誘導体とグリコールとの重縮合によって得
られる熱可塑性飽和ポリエステルである。ジカルボン酸
の具体例として、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、p−カ
ルボキシフェノキシ酢酸、2,6−ナフタリンジカルボ
ン酸、2,7−ナフタリンジカルボン酸等が挙げられ
る。
【0016】グリコールの具体例としては、炭素数2〜
12の直鎖アルキレングリコール、例えばエチレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブテ
ングリコール、1,6−ヘキセングリコール、ピロカテ
コール、レゾルシノール、ヒドロキノン、シクロヘキサ
ンジメタノール、またはこれらの化合物のアルキル置換
誘導体がある。
【0017】好適なポリエステルとしては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
ナフタレンテレフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキ
サンジメチレンテレフタレート)が挙げられる。液晶性
ポリエステル、例えばイーストマンコダック社のX7
G、ヘキストセラニーズ社のベクトラ、住友化学工業社
のエコノールなどの商品名で市販のものも好ましい。必
要に応じて、エラストマー補強ポリエステルを用いるこ
ともできる。またガラス繊維等の各種繊維、タルク等の
各種無機充填剤を含有するポリエステルを用いることも
できる。
【0018】熱可塑性樹脂組成物 成分(A)及び(B)の配合比 熱可塑性樹脂組成物の成形加工性、機械的強度、耐溶剤
性、寸法精度、高温剛性等の性質は、各構成成分の特徴
とその配合比で調整できる場合が多いものの、例えば剛
性と衝撃強度のように、発現機構の相反する性質は、両
立させるのが困難な場合が多い。実用上の目的のため、
通常、成形性、機械的強度、高温剛性等の諸性質の調和
を適切にする観点から行われる。従って、本発明におけ
る組成物の各成分の配合比には、本質的に限界的なもの
は存在しないが、実用的には、二成分系の場合、(A)
成分の共重合体が10〜90重量%、好ましくは20〜
80重量%、更に好ましくは30〜70重量%、(B)
成分は90〜10重量%、好ましくは80〜20重量
%、更に好ましくは70〜30重量%である。
【0019】(A)成分が10重量%未満では、飽和ポ
リエステル樹脂の成形性、耐衝撃性、耐吸水性の改良効
果が十分でない。また、90重量%を越えては、オレフ
ィン系樹脂に比較して耐熱性、剛性の改良効果が十分で
ない。これら(A)成分と(B)成分の他に、他の熱可
塑性樹脂、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、プロ
ピレン・エチレン共重合体、プロピレン・ブテン−1共
重合体、プロピレン・エチレン・ブテン−1共重合体、
エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・酢酸ビニル
共重合体、ポリスチレン、エチレン・メタクリル酸共重
合体の金属塩(Li+ ,Na+ ,K+ ,Zn++,Al
+++ )、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、ポリ
フェニレンエーテル、ヒドロキシアルキル化ポリフェニ
レンエーテル、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン
6,10、ナイロン6,12、ポリカーボネート等を樹
脂組成物中に5〜70重量%含有させてもよい。
【0020】本発明の熱可塑性樹脂組成物には、更に他
の付加的成分を添加することができる。例えば、酸化防
止剤、耐候性改良剤、増核剤、難燃剤、スリップ剤を
0.5〜3重量%、可塑剤、流動性改良剤、離型剤等を
3〜15重量%、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)
チタン、ジブチル錫オキサイド等の触媒を付加成分とし
て使用できる。更に、有機・無機充填剤、補強剤、特に
ガラス繊維、マイカ、タルク、ワラストナイト、チタン
酸カリウム、炭酸カルシウム、シリカ等の樹脂組成物中
の5〜40重量%添加は剛性、耐熱性、寸法精度、寸法
安定性等の向上に有効である。実用のために各種着色剤
およびそれらの分散剤なども1〜10重量%の割合で使
用できる。さらに、ゴム成分の添加、特にスチレン−ブ
タジエン共重合体ゴム、もしくはスチレン−イソプレン
共重合体ゴム、及びそれの水素添加物、エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体ゴム、更にそれらのα,β−不飽和カルボン酸無
水物変性体及び不飽和グリシジルエステル若しくは不飽
和グリシジルエーテルとの変性体並びに不飽和エポキシ
化合物とエチレンからなる共重合体又は不飽和エポキシ
化合物、エチレン及びエチレン系不飽和化合物からなる
共重合体等は、組成物の衝撃強度向上に有効である。ゴ
ムの配合量は、目標とする物性値により異なるが、例え
ば、組成物の剛性と衝撃強度のバランス改良の場合は、
組成物中5〜30重量%である。
【0021】組成物の混合方法 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記の各成分を、各種
混練機、例えば一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミ
キサー等で混練混合する方法で調製することができる。
また、混合の順序は、可能な組み合せのいずれの順序に
よってもよいが、溶融混練法によって混合する場合に
は、粘度の高いものから逐次混合する方法が好ましい方
法である。
【0022】
【実施例】(製造例−1) 共重合体樹脂(I)の製造 300mlのガラス製フラスコ内に、ヘプタン100m
lを入れた後、10−ウンデセン−1−オール10.2
gとジエチルアルミニウムクロライドのヘプタン溶液
(20重量%)50.4mlを加えたのち、70℃に昇
温し、1時間攪拌を行なった。この溶液に、全量が25
0mlになるようにヘプタンを加えた。攪拌及び温度制
御装置の付いた内容積1リットルのステンレス鋼製オー
トクレーブ内に、先に調製したジエチルアルミニウムク
ロライドのヘプタン溶液14.4ml、丸紅ソルベイ社
製TiCl3 触媒0.7gを導入し、水素110mlを
添加後、プロピレン圧力が0.5kg/cm2 Gとなる
よう供給し、65℃で2時間重合を行なった。
【0023】重合終了後、重合溶液にブタノール50m
lおよびメタノール800mlを添加し攪拌後、ろ別し
て樹脂を回収した。この回収された樹脂を、500ml
の攪拌機付のガラス製フラスコ内に投入し、イソプロパ
ノール280mlおよび塩酸(36%)20mlを加え
55℃で2時間攪拌した。得られた反応物を濾別し、イ
ソプロパノールで洗浄後、減圧乾燥することにより、共
重合体樹脂(I)88.4gを得た。赤外線分光分析法
により3340cm-1に水酸基に由来する吸収がみられ
た。この樹脂のMFRは1.1g/10分であり、水酸
基の含量は 1H−NMRより0.75モル%であった。
また数平均分子量は、78,000であった。
【0024】(製造例−2) 共重合樹脂(II)の製造 事前に調製する溶液の10−ウンデセン−1−オールを
6.8g、ジエチルアルミニウムクロライドのヘプタン
溶液を34ml用いる他は製造例1と同様の条件で実施
し、共重合体(II) を得た。 収量;95.13g MFR;1.7g/10分 水酸基含量;0.33モル% 数平均分子量;69,000
【0025】(製造例−3) ヒドロキシエチルメタク
リレート変性ポリプロピレン樹脂(III)の製造(比較
用) プロピレンのホモポリマー粉末(230℃のMFR;1
g/10分、融点約164℃)250gと2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート75gを、あらかじめ十分に窒
素置換をした内容積が10リットルの攪拌機付のガラス
製のフラスコ内に投入し、クロルベンゼン5リットルを
加え、110℃に加熱攪拌して溶解した。
【0026】この溶液にクロルベンゼン500mlに溶
解したベンゾイルパーオキシド20gを2時間かけて滴
下し、滴下終了後、更に110℃で3時間反応を行なっ
た。得られた反応物を15リットルのアセトン中に注
ぎ、生成物を析出させて濾別洗浄する操作を3回実施し
た後、ついで減圧乾燥して、ヒドロキシエチルメタクリ
レートグラフト変性プロピレン樹脂(III)を得た。この
グラフト変性プロピレン樹脂の2−ヒドロキシエチルメ
タクリレートの含量は、赤外線分光分析法より0.21
モル%であった。またMFRは15g/10分であっ
た。
【0027】(製造例−4) 無水マレイン酸変性プロ
ピレン樹脂(IV)の製造(比較用) ポリプロピレンのホモポリマー粉末(230℃のMF
R;1g/10分)250gと、無水マレイン酸50g
を、あらかじめ十分に窒素置換した10リットル容積の
攪拌機付きのガラス製フラスコ内に投入し、キシレン5
リットルを加え110℃に加熱攪拌して溶解した。
【0028】この溶液にキシレン500mlに溶解した
ベンゾイルパーオキサイド25gを2時間かけて滴下
し、滴下終了後、さらに110℃で3時間反応させた。
得られた反応物を15リットルのアセトンに注ぎ析出さ
せ、濾過洗浄する操作を2回実施した後、ついで減圧乾
燥させることにより、無水マレイン酸グラフト変性プロ
ピレン樹脂(IV) 240gを得た。このグラフト変性プ
ロピレン樹脂の無水マレイン酸含量は、赤外線分光法に
より、0.67重量%であった。又、MFRは7.7g
/10分であった。
【0029】<実施例1〜5及び比較例1〜3>製造例
1と2で得られた共重合体樹脂(I)と(II) 、製造例
3と4で得られた変性ポリプロピレン樹脂(III)と(I
V) 、プロピレンホモ重合体(三菱油化(株)製MA
3)、ポリブチレンテレフタレート(三菱化成社製、
商品名 ノバドール5010、PBTと表記する。)を
使用して、内容積60ccの東洋精機社製のラボプラス
トミルにて表1に示す組成で250℃、回転数180r
pmの条件にて5分間溶融混練した。得られた組成物を
下記物性評価に共した。
【0030】なお、混練、成形に際して、PBTはあら
かじめ120℃、10〜15時間、真空乾燥したものを
用いた。また物性評価用試験片は、デシケーター内に2
〜6日間放置した後評価した。結果を表1に示した。
【0031】<測定及び評価> (1)分散形態 得られた樹脂組成物の二相分散状態を調べるために、試
験片の一部を切り出し、イオンエッチングした後、日立
製作所製S−2400型走査型電子顕微鏡により観察し
た。 (2)アイゾット衝撃強度 カストム サイエンティフィク(Custom Sci
entific)社製CS−183MMXミニマックス
射出成形機を用いて温度280℃で、長さ31.5m
m、幅6.2mm、厚さ3.2mmの試験片を射出成形
し、CustomScientific社製ミニマック
スアイゾット衝撃試験機CS−138TI型を用いて、
23℃におけるノッチ無しのアイゾット衝撃強度(JI
S K−7110)を測定した。以上の試験結果を表1
に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】表1の結果から明らかなように、(A)
成分の水酸基含有共重合体と、(B)成分のポリブチレ
ンテレフタレートの樹脂組成物は公知のポリオレフィン
とポリエステルとからなる系の樹脂組成物に比べて著し
く両樹脂間の相溶性が改良され、耐衝撃強度が向上した
樹脂成形品を与える。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−36248(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08L 67/00 - 67/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)成分:炭素数が3〜12のα−オ
    レフィン50〜99.95モル%と、一般式(I)で示
    される水酸基含有不飽和単量体50〜0.05モル%と
    を共重合させることによって得られた共重合体 10〜
    90重量% CH2 =CH−R−(OH)m (I) (式中、Rは炭素数が1から20の炭化水素基であり、
    mは1ないし3の整数をあらわす。) (B)成分:飽和ポリエステル樹脂 90〜10重量% 上記(A)成分および(B)成分を含有する熱可塑性樹
    脂組成物。
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