JP3243369B2 - 防虫抗菌繊維構造物 - Google Patents
防虫抗菌繊維構造物Info
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- JP3243369B2 JP3243369B2 JP10228494A JP10228494A JP3243369B2 JP 3243369 B2 JP3243369 B2 JP 3243369B2 JP 10228494 A JP10228494 A JP 10228494A JP 10228494 A JP10228494 A JP 10228494A JP 3243369 B2 JP3243369 B2 JP 3243369B2
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- antibacterial
- fiber structure
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は洗濯耐久性のある防虫抗
菌性能を有したセルロース系繊維を含む繊維構造物に関
する。
菌性能を有したセルロース系繊維を含む繊維構造物に関
する。
【０００２】
【従来の技術】繊維構造物に抗菌性や防虫性を付与する
ために、抗菌剤、防カビ剤、防虫剤による後加工を行う
ことが古くから知られている（例えば特公昭４３−４２
４０号公報参照）。一方、本出願人等は先に、抗菌作用
を有する金属イオンを保持しているゼオライト系固体粒
子を含む有機高分子体を発明し特許出願した（特開昭５
９−１３３２３５号公報）。有機高分子体の形状として
は、粒状体、フィルム、繊維などを例示した。
ために、抗菌剤、防カビ剤、防虫剤による後加工を行う
ことが古くから知られている（例えば特公昭４３−４２
４０号公報参照）。一方、本出願人等は先に、抗菌作用
を有する金属イオンを保持しているゼオライト系固体粒
子を含む有機高分子体を発明し特許出願した（特開昭５
９−１３３２３５号公報）。有機高分子体の形状として
は、粒状体、フィルム、繊維などを例示した。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
後加工による方法は洗濯耐久性が劣ることや、後加工の
処理剤が多い場合繊維構造物の風合を損なう等の欠点が
あった。一方後者の抗菌作用を有する金属イオンを保持
しているゼオライト系固体粒子（以下、抗菌性ゼオライ
トと称す）を含む繊維より成る繊維構造物は、白度が不
足し、耐光堅牢度が低いことや、有機高分子体に含有せ
しめているため風合が粗硬なためシャツ、ブラウス等に
使用できないという問題や、防虫性を具備しないという
問題があった。
後加工による方法は洗濯耐久性が劣ることや、後加工の
処理剤が多い場合繊維構造物の風合を損なう等の欠点が
あった。一方後者の抗菌作用を有する金属イオンを保持
しているゼオライト系固体粒子（以下、抗菌性ゼオライ
トと称す）を含む繊維より成る繊維構造物は、白度が不
足し、耐光堅牢度が低いことや、有機高分子体に含有せ
しめているため風合が粗硬なためシャツ、ブラウス等に
使用できないという問題や、防虫性を具備しないという
問題があった。
【０００４】一方、天然植物抽出物は草木染等に用いら
れ（例えば特公平２−１４４７０号公報参照）、染色性
の洗濯耐久性向上については様々の試みがなされている
が、抗菌性や防虫性に注目し洗濯耐久性を向上せしめる
試みはなされていないのが現状である。
れ（例えば特公平２−１４４７０号公報参照）、染色性
の洗濯耐久性向上については様々の試みがなされている
が、抗菌性や防虫性に注目し洗濯耐久性を向上せしめる
試みはなされていないのが現状である。
【０００５】本発明は上述の問題点に鑑みなされたもの
であって、天然植物抽出物を用いた洗濯耐久性に優れた
防虫抗菌性能を有するセルロース系繊維を含む繊維構造
物を提供することを目的とする。
であって、天然植物抽出物を用いた洗濯耐久性に優れた
防虫抗菌性能を有するセルロース系繊維を含む繊維構造
物を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、天然植物抽出
物を金属含有固着剤と共に固着せしめたセルロース系繊
維を含む繊維構造物より成る洗濯耐久性防虫抗菌繊維構
造物を提供するものであり、本発明により従来法では未
解決である洗濯耐久性のある防虫抗菌効果を得ることが
できる。
物を金属含有固着剤と共に固着せしめたセルロース系繊
維を含む繊維構造物より成る洗濯耐久性防虫抗菌繊維構
造物を提供するものであり、本発明により従来法では未
解決である洗濯耐久性のある防虫抗菌効果を得ることが
できる。
【０００７】以下、本発明を詳細に説明する。
【０００８】本発明で用いるセルロース系繊維としては
綿，麻等の天然セルロース系繊維、レーヨン，キュプ
ラ，ポリノジック，精製セルロース系繊維（商標：テン
セル）等の再生セルロース系繊維が挙げられる。かかる
セルロース系繊維は単独あるいは混紡、交編織により他
の繊維と混用して用いてもよく、混用の場合、セルロー
ス系繊維を３０重量％以上含有するのが好ましい。繊維
構造物としては、糸、織物、編物、不織布などの形態の
ものが挙げられる。
綿，麻等の天然セルロース系繊維、レーヨン，キュプ
ラ，ポリノジック，精製セルロース系繊維（商標：テン
セル）等の再生セルロース系繊維が挙げられる。かかる
セルロース系繊維は単独あるいは混紡、交編織により他
の繊維と混用して用いてもよく、混用の場合、セルロー
ス系繊維を３０重量％以上含有するのが好ましい。繊維
構造物としては、糸、織物、編物、不織布などの形態の
ものが挙げられる。
【０００９】本発明は天然植物抽出物として、アロエか
らの抽出物を用いる。
らの抽出物を用いる。
【００１０】本発明で用いる金属含有固着剤としては、
染料固着剤の中から金属を含むものが選ばれ、好ましく
はポリカチオン系／金属酸化物、更に好ましくはポリカ
チオン系／銅酸化物が挙げられる。
染料固着剤の中から金属を含むものが選ばれ、好ましく
はポリカチオン系／金属酸化物、更に好ましくはポリカ
チオン系／銅酸化物が挙げられる。
【００１１】更に、架橋樹脂として、ウレタン樹脂、ア
クリル樹脂、シリコン樹脂、アミノプラスト樹脂等を上
記天然植物抽出物と金属含有固着剤と共に繊維構造物に
固着せしめると耐久性は向上する。
クリル樹脂、シリコン樹脂、アミノプラスト樹脂等を上
記天然植物抽出物と金属含有固着剤と共に繊維構造物に
固着せしめると耐久性は向上する。
【００１２】天然植物抽出物を繊維構造物自体の重量に
対して固形分として０．２〜８重量％、好ましくは０．
２〜４重量％、金属含有固着剤を繊維構造物自体の重量
に対して固形分として０．１〜１０重量％、好ましくは
０．２〜５重量％を含む混合処理液を繊維構造物に施与
し、固着せしめる。すなわち、上記量の天然植物抽出物
及び金属含有固着剤を与えるべく設定された濃度で天然
植物抽出物と金属含有固着剤を含む処理液、好ましくは
水性処理液を浸漬，コーティング，捺染，ディッピン
グ，スプレーなどの適宜の方法により繊維構造物に施与
する。次に繊維構造物は、乾燥及び必要に応じて熱処理
される。
対して固形分として０．２〜８重量％、好ましくは０．
２〜４重量％、金属含有固着剤を繊維構造物自体の重量
に対して固形分として０．１〜１０重量％、好ましくは
０．２〜５重量％を含む混合処理液を繊維構造物に施与
し、固着せしめる。すなわち、上記量の天然植物抽出物
及び金属含有固着剤を与えるべく設定された濃度で天然
植物抽出物と金属含有固着剤を含む処理液、好ましくは
水性処理液を浸漬，コーティング，捺染，ディッピン
グ，スプレーなどの適宜の方法により繊維構造物に施与
する。次に繊維構造物は、乾燥及び必要に応じて熱処理
される。
【００１３】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明
するが、実施例中の数値の基本となる試験方法は次の通
りである。 （１）抗菌性・・・・・繊維製品衛生加工協議会で定め
た、菌数測定法を用いた。 （２）防虫性・・・・・大阪府衛生研究所法に準拠。こ
こでいう防虫性とは、ダニの忌避性を示す。 （３）洗濯試験・・・・ＪＩＳ−Ｌ−０２１７−１０３
法に準拠
するが、実施例中の数値の基本となる試験方法は次の通
りである。 （１）抗菌性・・・・・繊維製品衛生加工協議会で定め
た、菌数測定法を用いた。 （２）防虫性・・・・・大阪府衛生研究所法に準拠。こ
こでいう防虫性とは、ダニの忌避性を示す。 （３）洗濯試験・・・・ＪＩＳ−Ｌ−０２１７−１０３
法に準拠
【００１４】実施例１ 通常公知の方法で糊抜、精練、漂白、シルケットした綿
１００％、４０番手の経糸密度７０本／インチ、緯糸密
度６０本／インチの綾織物に、天然植物抽出物としてア
ロエ抽出液（乾燥粉体分３０％）の５重量％、金属含有
固着剤として銅含有フィックス剤（ダンフィックスＨ
Ｃ、日東紡績社製、固形分３０％）１重量％を含む混合
水溶液を絞り率８０％でパディングした後、１２０℃で
２分乾燥し、１６０℃で３分間熱処理して、実施例１の
防虫抗菌繊維構造物を得た。
１００％、４０番手の経糸密度７０本／インチ、緯糸密
度６０本／インチの綾織物に、天然植物抽出物としてア
ロエ抽出液（乾燥粉体分３０％）の５重量％、金属含有
固着剤として銅含有フィックス剤（ダンフィックスＨ
Ｃ、日東紡績社製、固形分３０％）１重量％を含む混合
水溶液を絞り率８０％でパディングした後、１２０℃で
２分乾燥し、１６０℃で３分間熱処理して、実施例１の
防虫抗菌繊維構造物を得た。
【００１５】比較例１ 実施例１において、銅含有フィックス剤を用いなかった
他は実施例１と同様の処理を行い、比較例１の防虫抗菌
繊維構造物を得た。
他は実施例１と同様の処理を行い、比較例１の防虫抗菌
繊維構造物を得た。
【００１６】比較例２ 実施例１において、アロエ抽出液を用いなかった他は実
施例１と同様の処理を行い、比較例２の防虫抗菌繊維構
造物を得た。
施例１と同様の処理を行い、比較例２の防虫抗菌繊維構
造物を得た。
【００１７】実施例１、比較例１、比較例２で得られた
防虫抗菌繊維構造物の抗菌性、防虫性を表１に示す。
防虫抗菌繊維構造物の抗菌性、防虫性を表１に示す。
【００１８】
【表１】
【００１９】表１から明らかなように、実施例で得られ
た製品は抗菌性及び防虫性を有し、しかも耐洗濯性に優
れることがわかる。
た製品は抗菌性及び防虫性を有し、しかも耐洗濯性に優
れることがわかる。
【００２０】実施例２ 実施例１において、綿１００％の綾織物に代えて糊抜、
精練、漂白、シルケットしたポリエステル６５％、綿３
５％混紡、４０番手の経糸密度７０本／インチ、緯糸密
度６０本／インチの平織物を用いた他は実施例１と同様
の処理を行い、実施例２の防虫抗菌繊維構造物を得た。
精練、漂白、シルケットしたポリエステル６５％、綿３
５％混紡、４０番手の経糸密度７０本／インチ、緯糸密
度６０本／インチの平織物を用いた他は実施例１と同様
の処理を行い、実施例２の防虫抗菌繊維構造物を得た。
【００２１】比較例３ 実施例２において、銅含有フィックス剤を用いなかった
他は実施例２と同様の処理を行い、比較例３の防虫抗菌
繊維構造物を得た。
他は実施例２と同様の処理を行い、比較例３の防虫抗菌
繊維構造物を得た。
【００２２】比較例４ 実施例２において、アロエ抽出液を用いなかった他は実
施例２と同様の処理を行い、比較例４の防虫抗菌繊維構
造物を得た。
施例２と同様の処理を行い、比較例４の防虫抗菌繊維構
造物を得た。
【００２３】実施例２、比較例３、比較例４で得られた
防虫抗菌繊維構造物の抗菌性、防虫性を表２に示す。
防虫抗菌繊維構造物の抗菌性、防虫性を表２に示す。
【００２４】
【表２】
【００２５】表２から明らかなように、実施例で得られ
た製品は抗菌性及び防虫性を有し、しかも耐洗濯性に優
れることがわかる。
た製品は抗菌性及び防虫性を有し、しかも耐洗濯性に優
れることがわかる。
【００２６】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明で得られた
防虫抗菌繊維構造物は防虫及び抗菌効果の両作用を有
し、しかもそれぞれの効果に洗濯耐久性があり、繊維業
界が要望している重要な特性に合致する。かかる防虫抗
菌繊維構造物は寝装、インテリア等に用いて頗る有用で
ある。
防虫抗菌繊維構造物は防虫及び抗菌効果の両作用を有
し、しかもそれぞれの効果に洗濯耐久性があり、繊維業
界が要望している重要な特性に合致する。かかる防虫抗
菌繊維構造物は寝装、インテリア等に用いて頗る有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) D06M 13/00 - 15/715 D06P 1/00 - 5/22
Claims (1)
- 【請求項１】アロエ抽出物を金属含有固着剤と共に固着
せしめたセルロース繊維を含む防虫抗菌繊維構造物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10228494A JP3243369B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | 防虫抗菌繊維構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10228494A JP3243369B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | 防虫抗菌繊維構造物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07292572A JPH07292572A (ja) | 1995-11-07 |
| JP3243369B2 true JP3243369B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=14323317
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10228494A Expired - Fee Related JP3243369B2 (ja) | 1994-04-15 | 1994-04-15 | 防虫抗菌繊維構造物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3243369B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100421538B1 (ko) * | 2001-01-29 | 2004-03-18 | 대한민국 | 생약재의 휘발성 추출물을 유효성분으로 하는 문화재 보존용 살생물제 조성물 및 그를 이용한 문화재 보존방법 |
| KR20030073897A (ko) * | 2002-03-13 | 2003-09-19 | 정 룡 | 천연약초를 접목한 원적외선방사를 통한 수맥파 및유해전자파 소멸기능을 갖춘 생리활성 섬유의 제조방법. |
| CN103911785A (zh) * | 2013-01-05 | 2014-07-09 | 南通纺织职业技术学院 | 一种天丝织物抗菌整理方法 |
| JP7008438B2 (ja) * | 2017-07-14 | 2022-02-10 | 信越化学工業株式会社 | 機能剤含有繊維及びその製造方法 |
| CN114293367B (zh) * | 2022-01-25 | 2023-05-26 | 上海宝鸟服饰有限公司 | 一种抗菌黏胶纤维面料及其制备方法 |
-
1994
- 1994-04-15 JP JP10228494A patent/JP3243369B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07292572A (ja) | 1995-11-07 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |