JP3242613B2 - 貼り合わせ成形方法 - Google Patents

貼り合わせ成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機で、表
皮材とコア材の溶融樹脂を一体的に成形する貼り合わせ
成形方法に係わり、特に、樹脂層を表面に有する表皮材
の貼り合わせ成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機において、型開した一
対の金型間に表皮材を入れ、型閉したのち金型内にコア
材の樹脂を充填して表皮材とコア材の溶融樹脂を一体的
に成形する貼り合わせ成形方法が行われている。そし
て、貼り合わせ成形を行う場合、金型の中に入れられる
表皮材は、予め、金型のキャビティ形状と同様な形状に
賦形された表皮材(以下、プリフォームされた表皮材と
称することもある)を用いるか、あるいは、シート状の
表皮材が用いられる。なお、シート状の表皮材の場合、
金型間に挟み込み込むことによって、キャビティ形状に
そって、伸ばされ、変形することによって、金型の中で
キャビティ形状とほぼ同様な形状に賦形されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、貼り合
わせ成形に用いられる表皮材の表面(貼り合わせ成形後
に製品外観を構成する面)が樹脂層で形成されている場
合、例えば、樹脂製シートの表皮材や表面が樹脂等で被
覆された表皮材等である場合、その表面は非常に繊細で
あり傷つきやすい。そのため、前記の表皮材は、取り扱
いに注意が必要であり、運搬や保管等が慎重に行われて
いるが、それでも、微細な傷をつけてしまうことが多か
った。また、前記の表皮材は、表面状態の良いものを安
定して製造することが難しいので、表皮材の製造の際に
表皮材の表面に細かな凸凹が発生してしまい、表皮材の
表面が曇ってしまう場合などもある。このような、わず
かに傷ついたり、曇ったりした表皮材を貼り合わせ成形
の前にすべてチェックし取り除くのは難しく、その結
果、表面が傷ついたり、曇ったりしている表皮材を用い
て貼り合わせ成形をおこなっていた。また、プリフォー
ムされていないシート状の表皮材を使用した場合は、例
え、傷や曇りのない表皮材を用いても、金型の中で賦形
される際に、金型で擦ったり、引っかいたりすることに
よって表皮材の表面が傷つくことが多くあった。さら
に、金型の形状によっては表皮材が延伸され、その結果
表面に微細な凹凸が発生し曇って見えることがあった。
そして、これらの表面欠陥は、従来の貼り合わせ成形方
法では消失しないので、貼り合わせ成形された製品にも
傷が残り、不良品となっていた。
【0004】本発明は、以上のような従来技術の問題に鑑み
てなされたものであり、貼り合わせ成形時に表皮材表面
を再形成することにより、外観の良い貼り合わせ成形品
を得ることを目的とする。
【0005】
【問題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するため本発明は、 (1) 射出成形機に取り付けられ型開された一対の金
型の間に、表面に樹脂層を有する表皮材を入れ、型閉し
たのち型締力を与え、金型キャビティ内にコア材の溶融
樹脂を充填して該表皮材と該コア材を一体的に成形する
貼り合わせ成形方法であって、コア材の溶融樹脂の射出
充填完了後に、一旦金型をわずかに開いて型開状態と
し、表皮材の表面と金型キャビティ面との間に空隙を生
じさせた後、再度金型を閉じて該表皮材の表面に該金型
キャビティ面を転写させる場合において、該表皮材の表
面層を形成する樹脂のガラス転移温度より、射出充填す
るコア材樹脂の温度を高くし、該金型が、該表皮材の表
面から該金型への伝熱を遅延する断熱構造を有する構成
とした。
【0006】(2) 上記(1)の貼り合わせ成形方法にお
いて、表皮材の表面が接する金型キャビティ面を断熱材
で形成する構成とした。
【0007】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例の詳細
について説明する。図1〜図4は本発明の実施例に係
り、図1は本発明に使用する射出成形機の全体構成図、
図2は、型開時の金型の要部断面図、図3は表皮シート
Sの成形中の温度変化を示すグラフであり、図3の
(a)は本発明の場合を示し、図3の(b)は本発明の
構成において断熱材Dを使用していない場合を示し、図
3の(c)は従来の場合を示す。図4は本実施例による
貼り合わせ成形法のフローチャートである。
【0008】図1に示すように、本実施例に使用される射出
成形機100は、断熱構造を有した金型装置10と型締
装置20と射出装置30と制御装置60とで構成され
る。金型装置10は、固定盤1に取り付けられた固定金
型3と可動盤2に取り付けられた可動金型4とからな
り、可動金型4は、可動盤2に取り付けられた金型と断
熱材Dとからなる。
【0009】本実施例において使用する金型装置10は、請
求項2の発明にあるように、成形時に表皮材表面と接す
る側の、金型キャビティ面を断熱材Dで形成している
が、請求項1の発明においては、成形時に表皮材表面と
接する側の金型構造が、一般的な断熱金型の構造(例え
ば、特願平8−73711)であっても良い。
【0010】また、本発明に用いる金型は、金型キャビティ
5にコア材Qの樹脂を充填した後、金型装置10をわず
かに型開きする時、表皮材の表面と金型キャビティ面と
の間に空隙が生じるような型構造にする必要があり、本
実施例の場合は、金型装置10を開いた時に、成形品が
固定金型3に残るような金型キャビティ5の形状であっ
て、成形品は、固定金型3に内蔵された図示されていな
い製品突き出し装置によって固定金型3より突き出さ
れ、取り出される。また、可動盤2と可動金型4は、型
締め装置20の型締めシリンダ22によって、前後進で
きるよう構成されている。
【0011】貼り合わせ成形における、最初の工程として、
射出成形機に取り付けられた金型が型開き状態のとき、
図2に示すように、ロール6により、表皮材である表皮
シートSが可動金型側に表面を向けた状態で張架されて
固定金型3と可動金型4の間に供給される。その後、金
型は型閉されるが、表皮シートSが一定の張力を保って
引っ張られたまま、可動金型4によって固定金型3側に
押しつけられ、固定金型3と可動金型4の間に挟み込ま
れ、キャビティ形状にそって、伸ばされ、変形すること
によって、キャビティ形状とほぼ同様な形状になって金
型の中に入る。また、型閉時に、金型装置10内に内蔵
された図示していないシート切断機構が作動し金型上下
両端部で表皮シートSを切断する。
【0012】ここで、本実施例で表皮材として使用した表皮
シートSは多層構造のシートであり、ベース層(裏面
側)にポリオレフィン系樹脂、表面層(表面側)にポリ
沸化ビニリデン、アクリル等を含有した透明なクリヤー
層を有する加飾シートである。なお、本発明に使用でき
る表皮材は、表面が樹脂層で形成される表皮材、例え
ば、樹脂製シートの表皮材や表面が樹脂で被覆された表
皮材等であって、その肉厚が比較的薄く、貼り合わせ成
形時に充填される溶融樹脂の熱量により、表皮材の温度
が、該表皮材の表面を形成する樹脂のガラス転移温度以
上まで昇温できるものであれば良いので、本実施例にあ
るような多層構造のシートに限らず、単層の樹脂シート
でも、樹脂のプレス成形品でも、前記の条件を満たすも
のであれば良い。
【0013】次に、型閉された金型が、所定の圧力で型締め
力を負荷された後、射出装置30の射出動作により、コ
ア材Q(本実施例では、ポリプロピレン)が、金型キャ
ビティ5に充填される。そして、制御装置60には図示
されていないタイマ(タイマAと称する)が内蔵されて
おり、タイマAは保圧完了時から作動開始し、タイマA
の経過時間(以下、時刻と称することもある)t1で金
型の型締め力の負荷を解除し型開きを行なった後、時刻
2で再型閉し、再び型締め力を負荷する。
【0014】図3は、この時の、表皮シートSの温度変化
を、表皮シートSの表面に貼り付けた熱電対8により測
定した結果を示すグラフである。ここで、図3の(a)
は本実施例の方法による場合を示し、図3の(c)は従
来の方法の場合を示す。図3の(b)は本発明の構成に
おいて断熱された金型を使用していない場合を参考に示
したものである。
【0015】一般的に熱プレスにより樹脂表面に対抗する金
属等の表面を転写するためには、温度が高いほど、ま
た、圧力が高いほど転写性は良好となる。しかしなが
ら、高温で熱プレス後、そのままの温度で樹脂を取り出
すと、その表面はポリマー分子の分子運動により再度元
の形状に戻ろうとする。この現象を防止するには転写時
の樹脂温度より、取り出し時の樹脂温度をできるだけ低
温にする必要がある。このため、例えば、その表面がガ
ラス転移点が69℃のポリエチレンテレフタレート樹脂
のシートを、100℃で熱プレス後50℃まで冷却して
取出すと樹脂シートの表面は金属等の表面を転写する
が、100℃で取出したのでは金属等の表面を転写する
ことは出来ない。同様にその表面がガラス転移温度−3
5℃のポリフッカビニリデン樹脂のシートを熱プレスす
る場合には40℃で熱プレス後0℃まで冷却して取出せ
ば金属等の表面を転写することが出来るが、40℃まで
昇温すると元の状態に復元する。このため使用温度より
出来るだけ高温でプレスして冷却後取出す必要がある。
以上の理由により高温の金型で貼り合わせ成形をおこな
っても金型表面を転写することはできない。また、ガラ
ス転移温度が室温付近にある樹脂が表皮材の表面を形成
する表皮シートを張り合わせ成形する場合でも、その使
用環境を考えると出来るだけ高温で表面転写させる必要
がある。
【0016】本実施例の場合の表皮シートSの温度(a)
は、射出開始後、コア材Qの樹脂の充填により、表皮シ
ートSにコア材Qの熱が伝熱し、徐々に上昇する。そし
て、その温度上昇は、コア材Qの樹脂から与えられる熱
量と、可動金型4にとられていく熱量とのバランスによ
って決まるため、断熱材Dを使用し、可動金型4にとら
れ逃げていく熱量が少ない本実施例の表皮シートSの温
度(a)の方が、従来例(c)の温度上昇より大きい。
従って時刻t1での表皮シートSの到達温度は本実施例
(a)の方が、従来例(c)に比較するとかなり高くな
【0017】さらに、本実施例では、時刻t1で金型をわず
かに開くことにより、表皮シートSと可動金型4の間に
空隙(空気の断熱層)が形成され、表皮シートSからと
られていく熱量がさらに減少するので金型を開いている
時間の間に、表皮シートSの温度はさらに急激に上昇し
高くなる。なお、型開き時刻t1の時刻がはやいほど、
型開きした後の、表皮シートSの温度が高くまで上昇
し、到達温度が高いが、t1が遅いと前記到達温度は低
くなる。また、t1の時刻があまりはやすぎると型開き
の際に、成形品の形状が損なわれることがあるので、そ
れらを考慮して時刻t1を決定する必要がある。
【0018】この後、表皮シートSの温度は、コア材Qの樹
脂から与えられる熱量が減少し、それ以上に上昇しなく
なる最高温度Tmaxに達する。このとき、Tmaxの
温度は、コア材Qの樹脂のその時点での溶融温度近くに
なるので、表皮シートSの表面層の樹脂のガラス転移温
度を超えるまで上昇する。
【0019】次に、表皮シートSの温度が、表皮シートSの
表面層の樹脂のガラス転移温度以上、好ましくは、軟化
点(結晶性樹脂の場合は融点)に達した時点で、金型を
再型締めする。 再型締めのタイミングについては、貼
り合わせ成形中の表皮シートSの温度を常に測定し、ガ
ラス転移温度以上、好ましくは、軟化点(結晶性樹脂の
場合は融点)に達した時点で再型締めするように制御装
置にプログラムし、できれば、型締め装置の応答遅れな
どもアルゴリズムに取り込んだ制御なども検討してシス
テム化するのが好ましい方法であるが、簡易的な方法と
して、成形された製品の転写の状態を、目視で確認しな
がら、再型締め時刻t2を変更して最適な再型締め時刻
2を得ることもできる。本実施例の場合においては、
貼り合わせ成形中の表皮シートSの温度を測定し、表面
層の樹脂がガラス転移温度以上の最高温度に到達する時
刻t2を調べ、時刻t2において再型締めするように制御
装置をプログラムした。
【0020】これにより、表面層の樹脂が、ガラス転移温度
以上にある表皮シートSに可動金型4の金型キャビティ
面を転写させる。この時、可動金型4キャビティ面が鏡
面であれば、表皮シートSの表面は鏡面状態となり、可
動金型4のキャビティ面がシボ面であれば表皮シートS
の表面はシボ面となる。
【0021】なお、本実施例の場合は、第2の発明にあるよ
うに、可動金型4の金型内面に断熱材Dを配置し、可動
金型4側の金型キャビティ内面を断熱材Dで形成してい
るので、表皮シートSの表面に接する断熱材Dの表面が
表皮シートSの表面に転写されることとなる。
【0022】また、本実施例で用いた断熱材は、樹脂製シー
トなどの低熱伝導率のシート状のものが好ましく、本実
施例においては、0.5〜2mmの肉厚を持つポリプロ
ピレンシートを金型キャビティ形状に賦形して、付け外
しが容易な接着剤により張り付けた。また、断熱材Dと
して本発明ではポリプロピレンを使用したが、それ以外
のもの、例えば、ABSや、アクリル樹脂、また、樹脂
に限らなくとも成形時の熱と温度に耐え、断熱効果を有
するものなら何でも良い。また、断熱材Dと表皮シート
Sの間に金属薄膜、ポリイミドフィルム等を挟むと、転
写後の表皮シートSの表面性がさらによくなる。
【0023】以上のように、表皮シートSの表面にわずかの
凸凹や傷を有していても、表皮シートSの表面層の樹脂
をガラス転移温度以上にまで昇温し、再型締めすれば表
皮シートSの表面に可動金型4の金型キャビティ面を転
写して消失させることができる。
【0024】参考のため、図3の(b)は本発明の構成にお
いて断熱材Dを使用していない場合を示しているが、従
来例(c)に比較すれば、表皮シートSはかなり高い最
高温度になる。しかし、金型を締めてコア材Qを充填す
る過程の時刻t0からt1までの表皮シートSの温度変化
は従来例(c)と同一のため、(b)の表皮シートSの
温度は、本実施例の結果(a)ほど高い到達温度にはな
らない。従って、コア材Qの量が少なく、樹脂から得ら
れる熱量が少ない場合や、表皮シートSが厚い場合や、
表皮シートSの表面層の樹脂のガラス転移温度が高い場
合等の場合、(b)の到達温度では、可動金型の面を表
皮シートSの表面に転写するのに不十分になる場合が発
生する。そのような厳しい条件の場合でも、本実施例
(a)であれば(b)より高い温度で転写することがで
きるので、転写の状態が良く、また、(b)の到達温度
では消すことができなかった深い傷や凸凹を消すことが
できる。
【0025】従来法(c)では、本実施例のような、表皮シ
ートSの温度を上昇させるための型開き動作がないた
め、表皮シートSの温度は射出開始後、コア材Qの樹脂
の充填により徐々に上昇し最高温度に達した後、徐々に
低下するのみであり、このときの最高温度は金型に取ら
れていく熱量が大きいため金型温度を大きく越えること
はなく、一般的に使用されているような金型温度では、
表皮シートSの表面の傷や凸凹が消せることができるよ
うな温度とはならない。
【0026】例えば、本実施例のように表皮シートSの表面
層の樹脂がポリ沸化ビニリデン樹脂の場合、金型面を転
写させ、表皮シートSの表面層に存在する微細な傷等を
実用温度領域で消失させるためには、表皮シートSの温
度で100℃以上が必要であるが、コア材Qの樹脂とし
てポリプロピレンを用いた場合、一般的な金型温度は2
0〜40℃程度であり、表皮シートSの温度で100℃
以上というのは、従来法で、到達できる温度ではない。
【0027】仮に、金型の温度を高温にして、金型キャビテ
ィ面を表皮シートSに転写しようとすれば、金型温度を
非常に高く設定しなければならないが、そのような、金
型温度では、コア材Qの樹脂の冷却が進まず、金型から
製品が取り出せなくなる。また、急加熱急冷金型も構造
が複雑で、金型加熱冷却のためエネルギーを大量に消費
するなど欠点が多い。
【0028】なお、本実施例では、可動金型4に断熱材Dを
配し可動金型4の金型キャビティ面を転写させたが、表
皮シートSの表面が固定金型3側に接する場合は、型開
き動作によって、表皮シートSの表面と固定金型3の間
に空隙ができる金型構造にする必要があり、かつ、固定
金型3側に断熱材Dを配するなどして、表皮シートSの
表面と断熱された金型キャビティ内面が接するようにす
る必要がある。
【0029】本実施例における貼り合わせ成形方法工程の全
体の流れを、図4のフローチャートに従って説明する。
【0030】(1)金型装置10の型開きした固定金型3と
固定金型4との間に、ロール6により、表皮材である表
皮シートSが可動金型側に表面を向けた状態で張架さ
れ、固定金型3、可動金型4の間に供給される。 (2)次に、金型は型閉されるが、表皮シートSが一定
の張力を保って引っ張られたまま、可動金型4によって
固定金型3側に押しつけられ、固定金型3と可動金型4
の間に挟み込まれ、キャビティ形状にそって、伸ばさ
れ、変形することによって、キャビティ形状とほぼ同様
な形状になって金型の中に入る。 (3)次に、溶融樹脂Rの射出充填を開始し、保圧する
保圧完了と同時にタイマAが起動する。
【0031】(4)タイマAが設定する時刻t1で型締力を
除去して金型をわずかに型開きする。 (5)金型の型開動作完了後に、タイマAが設定する時
間時刻t2で再度型閉し、所定の型締め力を負荷する。 (6)型締め完了後、タイマAを起動し、タイマAが設
定する一定時間の間型締め・冷却をおこない、冷却完了
後、型開し、製品を取り出す。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の貼り合わ
せ成形方法においては、請求項1では、貼り合わせ成形
時に、表皮材の表面に金型キャビティ面をつよく転写す
ることができるので、表皮材の持っていた微細な傷や凸
凹などの欠陥や、表皮材を金型にいれる際に発生した傷
などを消失させ、美麗な表面を有した貼り合わせ成形品
を製造することができる。
【0033】請求項2では、金型内面に断熱材Dを配するこ
とにより、非常に簡便に断熱効果を得ることができると
同時に、断熱材Dは、簡単に取り替えられるので、万
一、断熱材Dの表面が傷ついても交換が容易であり、常
に完全な状態の製品を生産することができる。また、一
つの金型で、鏡面のほか、シボ面や、マーク等のデザイ
ンが施された断熱材Dを種々作成、使用することが容易
にでき、様々な風合いを要求される他品種少量生産に対
して非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る射出成形機の全体構成図
である。
【図2】本発明の実施例に係る型開時の金型の要部縦断
面図である。
【図3】本発明の実施例に係る表皮材の成形中の温度変
化を示すグラフである。
【図4】本発明の実施例に係る貼り合わせ成形法の工程
フローチャートである。
【符号の簡単な説明】
3 固定金型 4 可動金型 5 金型キャビティ 8 熱伝対 10 金型装置 20 型締め装置 30 射出装置 100 射出成形機 D 断熱材 S 表皮シート Q コア材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29L 9:00 B29L 9:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機に取り付けられ型開された一
    対の金型の間に、表面に樹脂層を有する表皮材を入れ、
    型閉したのち型締力を与え、金型キャビティ内にコア材
    の溶融樹脂を充填して該表皮材と該コア材を一体的に成
    形する貼り合わせ成形方法であって、 コア材の溶融樹脂の射出充填完了後に、一旦金型をわず
    かに開いて型開状態とし、表皮材の表面と金型キャビテ
    ィ面との間に空隙を生じさせた後、再度金型を閉じて該
    表皮材の表面に該金型キャビティ面を転写させる場合に
    おいて、 該表皮材の表面層を形成する樹脂のガラス転移温度よ
    り、射出充填するコア材樹脂の温度を高くし、 該金型が、該表皮材の表面から該金型への伝熱を遅延さ
    せる断熱構造を有することを特徴とした貼り合わせ成形
    方法。
  2. 【請求項2】 表皮材の表面が接する金型キャビティ面
    を断熱材で形成することを特徴とした、請求項1に記載
    の貼り合わせ成形方法。
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