JP3240981B2 - 電解式オゾン発生器 - Google Patents

電解式オゾン発生器

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JP3240981B2
JP3240981B2 JP33565997A JP33565997A JP3240981B2 JP 3240981 B2 JP3240981 B2 JP 3240981B2 JP 33565997 A JP33565997 A JP 33565997A JP 33565997 A JP33565997 A JP 33565997A JP 3240981 B2 JP3240981 B2 JP 3240981B2
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  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気や水の脱臭、
防カビ、滅菌、殺菌処理などを目的として使用されるオ
ゾンを発生させる電解式オゾン発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】水電解式のオゾナイザーの基本的な構造
・原理は、1970年代後半に、開発されたもので、米
国特許4,316,782号(1982)や米国特許
4,541,989号(1985)明細書には、固体高
分子電解質膜(Nafion:デュポン社)やHBF4
溶液を電解質として用い、陽極に二酸化鉛(PbO2
や白金電極を用いて、水を供給して酸素と共にオゾンを
発生させ、陰極にガス拡散電極を用いて、水素を発生さ
せるかもしくは空気を供給して水を発生させるという基
本的な水電解式オゾナイザーの構成が記載されている。
【0003】また、特開平5−109418号公報で
は、陰極側に空気、陽極側に水を供給してオゾンを発生
させるセル構成が示されている。さらに、特開平3−2
71385号公報では、複数の電解槽を積層し、陽極お
よび陰極に水を循環させて、陽極からオゾンを発生させ
る構造が記載されている。
【0004】図10は従来の代表的な水電解式オゾナイ
ザーの構成を示すフロー図である。図において、61は
水電解式オゾナイザーの陽極、62は陽極側プレート、
63は陽極水流路、64は水電解式オゾナイザーの陰
極、65は陰極側プレート、66は陰極水流路、67は
電解質膜である。なお、これら水電解式オゾナイザーの
陽極61、陽極側プレート62、陽極水流路63、水電
解式オゾナイザーの陰極64、陰極側プレート65、陰
極水流路66、電解質膜67は構造をわかりやすくする
ため、水の流通方向における断面での断面図で示してい
る。
【0005】68は水循環ポンプ、69は脱イオンフィ
ルター、70は陽極水排出ポンプ、71は陰極水排出ポ
ンプ、72は陽極水出口配管、73はオゾンを含む酸素
の排出配管、74は気液分離用陽極水タンク、75は陰
極水出口配管、76は水素排出配管、77は水素の触媒
燃焼器、78は排気管、79は気液分離用陰極水タン
ク、80は水循環配管、81は陽極への水供給配管、8
2は陰極への水供給配管、83は水貯蔵タンク、83a
は外部から水貯蔵タンク83に水を供給する水供給配
管、84は外部直流電源、85は通電板である。
【0006】水電解式オゾナイザーの陽極61には、例
えば白金メッキしたチタンメッシュに二酸化鉛を電着さ
せたものが用いられ、電解質膜67には、ナフィオン
(デュポン社)が、また水電解式オゾナイザーの陰極6
4には、チタンメッシュまたはカーボンペーパーに白金
微粒子粉末または白金微粒子を担持したカーボン粉末を
塗布したものなどが一般的に用いられている。
【0007】水電解式オゾナイザーでは、陽極61及び
陰極64に水が直接供給され、数Vの直流電圧が印加さ
れて、陽極側でオゾンや酸素が発生し、陰極側で水素が
生じる。従って、陽極水出口72には酸素とオゾンを含
む水が排出され、気液分離用タンク74で酸素及びオゾ
ンが気体として分離され、オゾン処理に用いられる。
【0008】一方、陰極水出口75には水素を含む水が
排出され、気液分離用タンク79で水素が気体として分
離され、触媒燃焼器77で空気によって酸化され排出さ
れる。触媒燃焼器77ではアルミナ担体に白金粒子を担
持させた酸化触媒などを用いて、空気の存在下で低温で
接触酸化させ、水に変換される。このように水素分離塔
を設け、気液混合物を循環させて水素を分離する方法は
特開平4−119903号公報などに記載されている。
【0009】酸素やオゾンを分離した水はポンプ70を
用いて水貯蔵タンク83に移動される。同様に水素を分
離した水はポンプ71を用いて水貯蔵タンク83に移動
される。水電解によって、水が定常的に消費されるの
で、外部から水供給口83aを用いて水を補給する。
【0010】また、水循環ポンプ68で循環している水
は、配管などからのイオンの混入があるため、脱イオン
フィルター69を用いてイオンを取り除く必要がある。
これは、イオンが混入すると、電解質膜67のイオン伝
導抵抗を高めたり、陽極61や陰極64の反応を阻害し
てオゾン発生性能を著しく低下させる恐れがあるためで
ある。外部から水を補給する場合も、例えば水道水では
カルシウムなどのイオンが多く含まれるので、脱イオン
フィルター69で除去しておく必要がある。また、脱イ
オンフィルター69は定常的にイオンが蓄積してイオン
交換能力が低下するので、定期的に交換する必要があ
る。
【0011】一方、このような水電解式オゾナイザーで
は、陽極及び陰極に水を直接循環することにより、水電
解によって発生する熱を容易に除去することができる。
また、陽極で発生するガスが酸素とオゾンだけで占めら
れており、空気中の窒素などが含まれていないので、オ
ゾンの発生効率を高く保つことができ、また高濃度のオ
ゾンを得ることができる。
【0012】しかし、陽極側がほとんど純酸素に近い雰
囲気に置かれるので、酸素特有の危険性、例えば油のよ
うなものが存在すればすぐに燃えてしまうなどの危険性
が潜在的にある。また、陰極側からは大量の水素が発生
し水素が滞留する空間が多いので、水素爆発に対する対
策など、安全に対する万全の設備が必要である。このた
め、水電解式オゾナイザーでは、装置が複雑になる欠点
があった。
【0013】また、発生水素の処理方法としては、上記
説明した他に、陰極で発生した水素を外部短絡した燃料
電池の燃料極側に導き、空気極側には空気を送って、電
気化学反応によって水素を酸化処理する方法が特開平2
−101184号公報に記載されている。しかし、この
ような方法を用いても、やはり純水素が常に大量に発生
し、水素が滞留する空間も存在するので安全性の問題が
存在していた。
【0014】水電解式オゾナイザーの用途としては、オ
ゾンの酸化力を利用した水処理や空気処理が主で、殺
菌、脱臭、防カビなどが使用目的になっている。従っ
て、オゾン処理を行う水や空気に、オゾン発生器で発生
させたオゾンを溶解あるいは混合する方法がとられてい
る。このときのオゾン処理で必要なオゾン濃度は、水、
空気いずれの場合もせいぜい100ppmのオーダーで
あり、かなり希薄な濃度のオゾンを必要としている。し
かし、陽極から発生する気体は酸素とオゾンの混合物で
あり、オゾンの濃度も数パーセントと高いものである。
【0015】一方、オゾン処理を行う水や空気には、油
やアルコールなどの可燃物や有機物が含まれている可能
性がある。純酸素は極めて支燃性が高く、また高濃度の
オゾンは爆発の恐れがあるので、オゾン処理を行う水や
空気に対して細心の注意をもって混合させる必要があっ
た。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来の電解式オゾナイ
ザーは、以上のように水が直接陽極や陰極に供給される
ような構成にされているので、水の純度を常に高く保
ち、補給水についても脱イオンフィルターであらかじめ
イオンを取り除いておく必要があった。また、純酸素及
び純水素が大量に発生し滞留する空間が存在し、安全上
の問題点があった。さらに、高濃度の酸素とオゾンの混
合物をオゾン処理を行う水や空気に対して混合する場合
に、安全上の問題点があった。
【0017】
【0018】本発明は、上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、直接水を陽極や陰極に供給する
のではなく、加湿した空気を陽極や陰極に供給すること
により、水の純度を高く保つ必要のない電解式オゾン発
生器を提供することを目的とする。また、純酸素及び純
水素が滞留する空間をなくし、安全性の高い電解式オゾ
ン発生器を提供することを目的とする。さらにまた、純
酸素や高濃度オゾンとオゾン処理を行う水や空気とを混
合する際の安全性の危険性をなくすために、できるだけ
空気と同じ酸素濃度で比較的低濃度のオゾンを発生する
電解式オゾン発生器を提供することを目的とする。
【0019】
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電解式オゾ
ン発生器は、電解質膜を挟んで互いに対向するように設
けられた陽極及び陰極からなる一対の電極と、陽極に加
湿空気を供給する第1の加湿空気供給手段と、陰極に加
湿空気を供給する第2の加湿空気供給手段と、陽極及び
陰極間に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、電極間
の電圧印加により電極に供給される加湿空気中の水分を
電気分解させるものである。
【0021】また、陽極近傍に設けられ第1の加湿空気
供給手段により加湿空気が供給される第1の加湿空気流
通路と、陰極近傍に設けられ第2の加湿空気供給手段に
より加湿空気が供給される第2の加湿空気流通路とを備
えている。
【0022】さらに、第1の加湿空気流通路の加湿空気
流出口と第2の加湿空気流通路の加湿空気流出口とに結
合された出口排管を備えている。
【0023】また、空気を加湿させて加湿空気を生成す
る加湿空気生成手段を設け、加湿空気生成手段によって
生成された加湿空気を加湿空気供給手段によって加湿空
気流通路に供給する。
【0024】また、加湿空気流通路近傍に水を流す流水
通路を設けている。さらに、加湿空気生成手段は、流水
通路を流れる水を利用して加湿空気を生成する。さらに
また、流水通路と接するように透水性の膜を設け、透水
性の膜を透過する水により空気を加湿する。
【0025】また、第1の加湿空気流通路は、分岐のな
い流路である。さらに、第1の加湿空気流通路は、蛇腹
型流路である。
【0026】また、複数の積層された電解式オゾン発生
器と、電解式オゾン発生器間に設けられた冷却器とを備
えている。さらに、第2の加湿空気供給手段は各々の電
解式オゾン発生器の第2の加湿空気流通路に並列に加湿
空気を供給する。
【0027】さらにまた、電解式オゾン発生器の第1の
加湿空気流通路の流出側と他の電解式オゾン発生器の第
1の加湿空気流通路の流入側とを結合し、電解式オゾン
発生器の第1の加湿空気流通路に加湿空気が直列に供給
されるようにする。
【0028】
【0029】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は、この実施
の形態1の電解式オゾン発生器の構成を示すフロー図で
ある。図において、1は電解式オゾン発生器の陽極側プ
レート、2は電解式オゾン発生器の陰極側プレート、3
は電解質膜を挟んで陽極と陰極を対峙させた電極・膜接
合体、4は陽極側プレート1、陰極側プレート2、電極
・膜接合体3を挟んで対峙させた通電板、5は通電板4
に電圧を印加する外部直流電源である。6は空気を供給
する空気ブロワー、7は空気ブロワー6から供給された
空気を加湿する外部加湿器で、この外部加湿器7には水
を供給するための水供給口7a、及び外部加湿器7から
水を排出するための水排出口7bが設けられている。
【0030】8は空気ブロワー6から供給される空気を
外部加湿器7に供給する空気配管、9は外部加湿器7に
よって加湿された空気を加湿空気供給配管10、11に
供給する配管、10は配管9と結合され陽極側プレート
1へ加湿空気を供給する加湿空気供給配管、11は配管
9と結合され陰極側プレート2へ加湿空気を供給する加
湿空気供給配管、12は陽極側プレート1からのオゾン
及び酸素濃度の上昇した空気を含む陽極出口ガスを排出
する出口配管、13は陰極側プレート2からの酸素濃度
の低下した空気を含む陰極出口ガスを排出する出口配
管、14は出口配管12及び出口配管13と結合されオ
ゾンを含む空気を排出する出口配管である。
【0031】図2は、図1に示した陽極側プレート1、
陰極側プレート2、電極・膜接合体3の構造を示す断面
側面図である。また、図3は、図2に示したAA断面を
電解質膜側からみた平面図である。図において、3は電
極・膜接合体で、電解式オゾン発生器の陽極3a、電解
式オゾン発生器の陰極3b、電解質膜3cとから成る。
15は陽極側プレート1の加湿空気流通路で、陽極側プ
レート1の空気供給溝15a、陽極側内部マニホールド
15bから構成されている。16は陰極側プレート2の
加湿空気流通路で、陰極側プレート2の空気供給溝16
a、陰極側内部マニホールド16bか構成されている。
17は陽極側ガスケット、18は陰極側ガスケットであ
る。
【0032】その他の符号は図1で説明したものと同様
であるので説明は省略する。なお、図3において陽極側
プレート1の形状を説明したが、本実施の形態では、陰
極側プレート2も陽極側プレート1と同様の形状をして
いるものとする。
【0033】陽極側プレート1は、高い電位での耐腐食
性が求められるので、空気供給溝15a及び内部マニホ
ールド15bからなる加湿空気流通路15には機械加工
したチタン板に白金メッキを施したものを用いたが、ス
テンレス板に白金や金メッキを施したものなどを用いる
こともできる。また、空気供給溝15aや内部マニホー
ルド15bはチタン板をプレス加工することでも成形す
ることができる。
【0034】それに対して、陰極側プレート2には、陰
極側が電位が低いために耐食性を必要としないので、カ
ーボン板を機械加工して空気供給溝16a及び内部マニ
ホールド16bを設けたものを用いたが、陽極側プレー
ト1と同様にチタン板を用いても良い。
【0035】電解質膜3cにはプロトン伝導性の固体高
分子電解質膜を用いたが多孔質な電子絶縁性材料に酸性
電解液やアルカリ性電解液を含浸したものを用いること
もできる。陽極3aは、β−PbO2の微粉末をシート
状にしたものを用い、チタン製のメッシュを集電体とし
て用いた。また、陰極3bにはカーボンペーパーにカー
ボン担体に白金微粒子を担持した触媒粉末を塗布したも
のを用いた。
【0036】一方、陽極側ガスケット17と陰極側ガス
ケット18には、フッ素系の樹脂を材料とするシートを
くり貫いて用いた。なお、陽極3a及び陰極3bと電解
質膜3cは、ガスケット17、18と共にホットプレス
により、電解質膜3cに接合して電極・膜接合体3を作
成した。しかしながら、電極3a、3bと電解質膜3c
は接着されている必要はなく、物理的に密着していれば
よい。
【0037】次に動作について説明する。空気ブロワー
6で大気中の空気を配管8により外部加湿器7に導いて
水中バブリングさせることで空気を加湿する。そして、
加湿された空気を配管9、加湿空気供給管10により陽
極側プレート1に供給し、配管9、加湿空気供給管11
により陰極側プレート2に供給する。
【0038】陽極側プレート1に供給された加湿空気は
加湿空気流通路15(空気供給溝15a、内部マニホー
ルド15b)を通ることにより、この加湿空気流通路1
5を通る空気の水分が電解質膜3cに取り込まれ、電解
質膜3cが酸性の場合には、陽極3aで水分が電気分解
されてオゾン及び酸素が発生する。そして、生成された
オゾン及び酸素は空気と共に出口排管12から排出され
る。
【0039】一方、陰極側プレート2に供給された加湿
空気は加湿空気流通路16(空気供給溝16a、内部マ
ニホールド16b)を通ることにより、この加湿空気流
通路16を通る空気中の酸素と上記陽極側3aでの電気
分解時に生じるプロトンが電解質膜3cを介して陰極3
bに達したものとが結合して水が生成される。生成され
た水は加湿空気流通路16を介して出口排管13より空
気とともに排出されるが、一部は再び電解質膜3cに吸
収され、陽極側3aに拡散によって戻って電気分解にも
用いられる。
【0040】上記電気分解の詳細を説明する。なお、電
気は外部直流電源5から通電板4を通じて陽極3a及び
陰極3bに流れ、電解が起こる。加湿された空気中の水
分は、陽極側、陰極側の双方から電極を介して電解質膜
3cに浸透し、陽極3aではこの水分を反応物として、
下記(式1)及び(式2)により酸素及びオゾンが発生
する。 2H2O→O2+4H++4e- (式1) 3H2O→O3+6H++6e- (式2)
【0041】従って、陽極3aの出口側(加湿空気流通
路15の出口側)では、オゾンを含み、酸素濃度が増加
し、湿度が低下した空気が出てくる。プロトンは電解質
膜3cを介して陰極3b側に達し、電子は外部回路およ
び直流電源5を通って陰極3b側に達する。
【0042】一方、陰極側では、十分な空気の供給があ
るので、下記(式3)の反応により水が発生する。この
水は陰極側に空気とともに排出されるが、一部は電解質
膜3cを介して陽極側に拡散し、陽極反応の反応物とし
て用いられる。 O2+4H++4e-→2H2O (式3)
【0043】従って、陰極の出口側(加湿空気流通路1
6の出口側)では、酸素濃度が低下した空気が出てく
る。また、陽極出口ガスの出口配管12のガスと陰極出
口ガスの出口配管13のガスを一緒にすることで、出口
配管14からは、酸素濃度が大気中とほとんど同じでオ
ゾンが付加された空気が得られる。
【0044】ここで、酸素濃度が大気中とほとんど同じ
になるのは、陽極で(式1)の反応で酸素が発生する
が、陰極で(式3)の反応でほぼ同じ量の酸素が消費さ
れるためである。このように、酸素濃度が大気中とほと
んど同じオゾン含有ガスであれば、酸素濃度の点ではど
のような場所で用いても問題なく、また、人体への影響
もない。
【0045】従来の水電解式のオゾナイザーでは、陽極
側に直接、水を循環して供給するので、外部から補給す
る水は常に高い純度を要求され、高価な脱イオンフィル
ターを備えて、水に含まれているイオンを全て除去する
必要があった。また、もし、水道水などを直接用いる
と、陽極側でカルシウムが取り込まれ、電解質膜中に浸
透して抵抗を著しく高めて性能を劣化させたり、陰極側
で析出して反応を阻害するなどの恐れがあった。さら
に、脱イオンフィルターを頻繁に交換する必要があっ
た。
【0046】しかし、本実施の形態では、加湿器におい
て蒸発した水が陽極側に供給されるので、加湿器に用い
る水としては水道水などの通常の水をそのまま用いるこ
とができる。また、水道水に含まれるカルシウムなどの
不純物は蓄積されるが、加湿器に水を供給する時に、水
の排出口から残っている水を排出し、新たな水を水の供
給口から供給すれば、容易に濃縮された不純物を除去す
ることができるので、脱イオンフィルターを備えるより
も簡便かつ経済的である。
【0047】さらに、加湿した空気の流量を加減するこ
とでオゾン発生量を制御できるので、必要に応じてオゾ
ン発生量を自由に加減することができる。
【0048】本実施の形態では、陽極および陰極に加湿
した空気を送ることで、陽極で発生する酸素の濃度を希
釈して高濃度酸素の支燃性についての危険性を減じるこ
とができ、また陰極で水素が発生したとしても陰極で発
生する水素を空気中の酸素で酸化することで、水素の危
険性を大幅に軽減することができるので、特別な安全対
策を講じることなく安全性を保つことができる。
【0049】また、加湿した空気で、反応に用いられる
水分を補給するので、水タンクの水が多少汚れていて
も、汚れた水が直接陽極や陰極に達する恐れは少なく、
従ってイオン交換器を備える必要がない。また、加湿し
た空気の流量を加減することでオゾン発生量を制御でき
るので、必要に応じてオゾン発生量を自由に制御するこ
とができる。
【0050】なお、陽極及び陰極の面積を25cm2
して、図1に示した構造の電解式オゾン発生器におい
て、3.5Vの直流電圧を印加し、陽極および陰極に合
わせて1分間に2リットルの割合で空気を供給して運転
したところ、出口ガス温度が40℃、酸素濃度が20%
で平均900ppmのオゾン濃度のオゾン含有ガスが安
定して得られた。
【0051】実施の形態2.図4はこの実施の形態2の
電解式オゾン発生器の構成を示すフロー図である。図に
おいて、19は図3に示したような流路形状を形成した
カーボン製の冷却器、20は冷却水循環ポンプ、21は
冷却水の配管、22は冷却器19に水を供給する配管で
ある。その他は実施の形態1と同様であるので説明は省
略する。なお、冷却器19では、図3と同様の流路形状
を形成したカーボン製の板に直接水を流す構成とした
が、金属製のパイプなどを配置してもよい。
【0052】次に動作について説明する。冷却器19に
よって冷却すること以外は実施の形態1で説明した動作
と同様であるので他の説明は省略する。冷却水循環ポン
プ20によって外部加湿器7に蓄えられている水を配管
22を介して冷却器19に供給し、冷却器19からの水
を配管21を介して外部加湿器7に循環するようにす
る。このとき、水が冷却器19内を通ることになり、陽
極側プレート1を冷却することができる。
【0053】陽極では発熱が大きく、温度が上昇すると
オゾンの発生効率が低下する恐れがあるが、本実施の形
態では冷却器を具備しているので、陽極側プレート1を
冷却し、電解によって生じる熱を取り去ることでオゾン
発生の反応温度を低く抑えることができる。
【0054】また、暖められた冷却水は加湿器に供給さ
れ、加湿水を加温することになり、空気を十分に加湿す
ることができる。従って、実施の形態1の場合よりも大
きな電極面積の電解式オゾン発生器を用いることができ
る。
【0055】本実施の形態では、冷却器19が陽極側プ
レート側に配置されているが、これは特に限定するもの
ではなく、陰極側プレート側あるいは両プレート側に配
置してもよく、電解によって生じる熱が取り去ることが
できるように配置されればよい。
【0056】本実施の形態では、陽極および陰極の近傍
に冷却水が流れるので、効果的に冷却し、電流が増加し
ても温度を一定に保って運転することができる。また、
暖まった冷却水を空気の加湿に用いることで、空気に十
分な水分を与えることができ、また水が蒸発する際に蒸
発熱を奪っていくので、冷却水を効果的に冷やすことが
できる。
【0057】なお、陽極および陰極の面積を100cm
2として、図4に示した構成の電解式オゾン発生器にお
いて、3.5Vの直流電圧を印加し、陽極および陰極に
合わせて1分間に8リットルの割合で空気を供給して運
転したところ、出口ガス温度が35℃、酸素濃度が20
%で平均1100ppmのオゾン濃度のオゾン含有ガス
が安定して得られた。
【0058】また、本実施の形態では、外部加湿器の水
を冷却用に用いているが、他の水タンクに蓄えられた水
を循環させるようにしてもよいし、新たな水が供給され
るような構造にしてもよい。
【0059】実施の形態3.図5はこの実施の形態3の
電解式オゾン発生器の構成を示すフロー図である。図に
おいて、23は図3に示したような流路形状を形成した
カーボン製の加湿兼冷却水プレート、24は加湿兼冷却
水プレート23と接するように設けられた透水膜、25
は透水膜24を介して加湿兼冷却水プレート23と逆側
に設けられた空気加湿プレートである。26は水を供給
する水供給口26aと水を排出する排出口26bを有す
る水タンクである。その他の符号は実施の形態2と同様
であるので説明は省略する。
【0060】空気加湿プレート25及び加湿兼冷却水プ
レート23としてはカーボン板に図3と同様の流路を形
成したものを用い、透水膜24を介して空気加湿プレー
ト25及び加湿兼冷却水プレート23の流路が向かい合
う構成とした。透水膜24としては、カーボン製のフェ
ルトを用いた。その他としては、固体高分子電解質膜や
カーボン製、フッ素系やポリプロピレン製の多孔質膜な
どが適している。
【0061】次に動作について説明する。加湿兼冷却水
プレート23によって冷却し、空気加湿プレート25で
空気を加湿すること以外は実施の形態1で説明した動作
と同様であるので他の説明は省略する。
【0062】冷却水循環ポンプ20によって水タンク2
6に蓄えられている水を配管22を介して加湿兼冷却水
プレート23に供給し、加湿兼冷却水プレート23から
の水を配管21を介して水タンク26に循環するように
する。このとき、電解セルからの伝熱により暖められた
加湿兼冷却水プレート23内の水が透水膜24を介して
空気加湿プレート25に供給され、この加湿された空気
が配管9に供給される。
【0063】このように、水が加湿兼冷却水プレート2
3を通ることにより、陽極側プレート1、陰極側プレー
ト2、電極・膜接合体3からなる電解セルを冷却すると
共に、透水膜24を介して空気を加湿する。空気加湿プ
レート25は、加湿兼冷却水プレート23を介して電解
セルからの伝熱によって暖められるので、空気に対して
十分な加湿が行われる。
【0064】本実施の形態では、湿った膜の表面を空気
が通過するだけで十分な加湿が行われ、空気を水中でバ
ブリングさせる必要がないので、空気を送るポンプの動
力を低く抑えて効率的に運転することができる。
【0065】なお、陽極および陰極の面積を100cm
2として、図5に示した構成の電解式オゾン発生器にお
いて、3.5Vの直流電圧を印加し、陽極および陰極に
合わせて1分間に8リットルの割合で空気を供給して運
転したところ、出口ガス温度が35℃、酸素濃度が20
%で平均1000ppmのオゾン濃度のオゾン含有ガス
が安定して得られた。
【0066】実施の形態4.図6はこの実施の形態4の
電解式オゾン発生器の陽極側プレートの空気供給溝側か
ら見た平面図である。図において、15は陽極側プレー
トの加湿空気流通経路である蛇腹型流路、15cは蛇腹
型流路15における陽極空気入口側領域、15dは蛇腹
型流路15における陽極空気出口側領域である。なお、
陽極側プレート1としては、実施の形態1の場合と同様
に、チタン板を機械加工して溝を構成し、白金メッキを
施したものを用いた。
【0067】本実施の形態では、空気の流路が蛇腹型
(別名サーペンタイン型)になっているため、空気入口
領域15cではほとんど含まれていないオゾンが蛇腹型
流路15の空気出口領域15dに近づくにつれて徐々に
増加し、空気出口領域15dでは最も高い濃度になる。
【0068】実施の形態1の図3に示したような型の流
路の場合には、面内に反応分布を生じ、場所によって発
生するオゾン量が異なるので、空気の流速が早い場合に
は高い濃度のオゾンは得られないが、図6に示した型の
流路の場合には、反応分布に左右されることなく高濃度
のオゾンが得られる。
【0069】また、酸素濃度が高くなるほどオゾン発生
の効率が高くなることが知られているが、図6に示した
構成では、空気入口領域から空気出口領域にかけて酸素
の発生とともに徐々に酸素濃度が高まるので、オゾン発
生の電流効率が徐々に高められ、より高濃度のオゾンが
得られる。
【0070】本実施の形態では、陽極側プレート1の加
湿空気流通路を蛇腹型にしているが、これは特に限定す
るものではなく、加湿空気流通路が途中で分岐したりす
ることなく、常に1経路になるようなものであればよ
い。
【0071】本実施の形態では、陽極側の空気供給溝が
蛇腹型流路になっているので、出口側に近づくにつれて
酸素濃度が高まり、オゾン発生の電流効率を高めて効率
良く運転することができる。
【0072】なお、陽極および陰極の面積を25cm2
として、図1に示した構造の電解式オゾン発生器のプレ
ートを図6に示した構成にして3.5Vの直流電圧を印
加し、陽極および陰極に合わせて1分間に2リットルの
割合で空気を供給して運転したところ、出口ガス温度が
35℃、酸素濃度が20%で平均1500ppmのオゾ
ン濃度のオゾン含有ガスが安定して得られた。
【0073】実施の形態5.図7はこの実施の形態5の
電解式オゾン発生器の構成を示す図で、図7(a)は電
解式オゾン発生器の平面図、図7(b)は電解式オゾン
発生器の正面図である。
【0074】図において、10は陽極側プレート1へ加
湿空気を供給する入口ポート、11は陰極側プレート2
へ加湿空気を供給する入口ポート、12は陽極側プレー
ト1からのオゾン及び酸素濃度の上昇した空気を含む陽
極出口ガスを排出する出口ポート、13は陰極側プレー
ト2からの酸素濃度の低下した空気を含む陰極出口ガス
を排出する出口ポートである。
【0075】19は2セルおきに電解セル間に挿入され
た冷却器、27は押え板、28は締め付け治具で、複数
の積層された電解セルと電解セル間に挿入された冷却器
19とを両側の押さえ板27で押さえ、この締め付け治
具28を締め付けることにより固定する。29は通電板
4の端子取り付け部分、30は冷却器19に冷却水を供
給するための冷却水入口ポート、31は冷却器19から
冷却水を排出させるための冷却水出口ポートである。こ
こで、電解セルは、電極・膜接合体を意味するもので、
以下でも同様の意味で用いるものとする。
【0076】本実施の形態の電解式オゾン発生器は積層
型の電解式オゾン発生器であり、有効面積100cm2
の電極・膜接合体3を4セル積層している。また、2セ
ルおきに冷却器19を挿入し、各冷却器19の冷却水は
共通した内部マニホールド(図示せず)を介して、冷却
水入口ポート30から流し、冷却水出口ポート31から
取り出すようになっている。
【0077】次に動作について説明する。加湿した空気
を入口ポート9、10、及び出口ポート11、12を用
いて、陽極側プレート1、陰極側プレート2、電極・膜
接合体3、冷却器19等からなる積層体を貫通する内部
マニホールド(図示せず)を介して各プレートに供給・
排出する。ここで、内部マニホールドは円筒状の空間で
各プレートの入口側または出口側に連絡しているものと
する。
【0078】図7には、加湿タンクや冷却水循環ルー
プ、空気の配管などは省略して示しているが、実施の形
態1の図1の場合と同様の構成を用いることができる。
なお、実施の形態3のように積層体に接して加湿部を設
けてもよい。
【0079】本実施の形態では、複数の電解セルに対し
て数セルおきに挿入した冷却器を用いて効果的に冷却
し、温度を一定に保って運転することができる。
【0080】なお、陽極及び陰極の面積を100cm2
として、図7に示した構造の4セル積層型の電解式オゾ
ン発生器において、14Vの直流電圧を印加し、陽極
側、陰極側合わせて1分間に30リットルの割合で空気
を供給して運転したところ、出口ガス温度が35℃、酸
素濃度が20%で平均900ppmのオゾン濃度のオゾ
ン含有ガスが安定して得られた。
【0081】実施の形態6.図8はこの実施の形態6の
電解式オゾン発生器の構成を示す積層体のガスフロー図
である。図において、32は電解セルで、積層されてい
る順に第1のセル32a、第2のセル32b、第3のセ
ル32c、第4のセル32dである。33は第1のセル
32aの陽極出口から第2のセル32bの陽極入口への
空気配管、34は第2のセル32bの陽極出口から第3
のセル32cの陽極入口への空気配管、35は第3のセ
ル32dの陽極出口から第4のセル32dの陽極入口で
の空気配管である。
【0082】なお、陽極ガスの配管33、34,35及
び陰極ガスの配管は、各プレートに共通して設けてある
円筒状の内部マニホールドを用いて行った。たとえば、
第1のセル32aの陽極出口から第2のセルの陽極入口
への空気配管33では、周辺ガスシール部に設けた円筒
状のマニホールドが第1のセル32aの陽極出口と第2
のセル32bの陽極入口の間のみ連通するようにし、第
2のセル32bの陽極出口から第3のセル32cの陽極
入口への空気配管34では、周辺ガスシール部に設けた
円筒状のマニホールドが第2のセル32bの陽極出口と
第3のセル32cの陽極入口の間のみ連通するようにし
た。
【0083】このような構造には、例えば、特開平6−
215781号公報に記載されているような固体高分子
型燃料電池で用いられている内部マニホールド型積層体
構造を適用することができる。
【0084】本実施の形態では、それぞれ積層されてい
る複数の陽極側プレートの加湿空気流通路が直列、すな
わち、1つ手前の加湿空気流通路の出口が次の加湿空気
流通路の入口と結合されているので、複数個の陽極に対
して加湿した空気が直列に流れ、下流側の陽極ほど酸素
濃度が高くなり、オゾン発生の電流効率を高めることが
できる。
【0085】また、本実施の形態では、それぞれ積層さ
れている複数の陰極側プレートの加湿空気流通路を並列
にしているので、各陰極側の加湿空気流通路に一定の酸
素濃度の空気を供給することができ、それぞれの陰極で
の水素発生を確実に防止することができる。
【0086】なお、陽極及び陰極の面積を100cm2
として、図8に示した構造の4セル積層型の電解式オゾ
ン発生器を図4に示した構成にして14Vの直流電圧を
印加し、陽極側、陰極側合わせて1分間に30リットル
の割合で空気を供給して運転したところ、出口ガス温度
が35℃、酸素濃度が平均1300ppmのオゾン濃度
のオゾン含有ガスが安定して得られた。
【0087】参照例. 図9は残存水素処理装置を示す図である。図において、
51は残存水素処理アノードプレート、52はアノード
側電極、53は電解質膜、54は残存水素処理カソード
プレート、55はカソード側電極、56は抵抗、57は
外部配線、58は集電板、59はアノード側流路、60
はカソード側流路、61はアノードガス入口、62はア
ノードガス出口、63はカソードガス入口、64はカソ
ードガス出口である。
【0088】なお、流路構成は図3とほぼ同じ構成にな
っており、アノードプレート51とカソードプレート5
4の材質はカーボンである。また、アノード側電極52
およびカソード側電極55にはカーボン粉末に白金微粒
子を担持した触媒をカーボンペーパーに塗布し、熱処理
したものを用いた。電解質膜としては固体高分子電解質
膜を用いた。流路59、60については、カーボン板に
機械加工により図3とほぼ同じ形状の流路を設けた。
【0089】次に動作について説明する。アノードガス
入口61に処理すべき水素を供給し、カソードガス入口
63に空気を供給する。このアノードガス入口61から
供給された水素はアノード側流路(空気供給溝、内部マ
ニホールド)59を通ることにより、このアノード側流
路59を通る水素が電解質膜53に取り込まれ、陽極5
2では、この水素を反応物として、下記に示すように水
素が電気分解される。 2H2→4H++2e-
【0090】一方、カソードガス入口63から供給され
た空気はカソード側流路(空気供給溝、内部マニホール
ド)60を通ることにより、このカソード側流路60を
通る空気中の酸素が電解質膜53に取り込まれ、陰極側
では、十分な酸素の供給があるので、下記に示す反応に
より水が発生する。 O2+4H++2e-→2H2O この場合、上記陽極及び陰極で生じるエネルギーは、ほ
とんどが電気エネルギーに変換されることになる。そし
て、上記反応により生じる電気エネルギーは、外部配線
57を介して集電板58間に接続されている抵抗56で
消費されることになる。
【0091】ここでは、負荷として抵抗を接続している
が、これは特に限定するものではなく、電気エネルギー
を消費するものであればよい。
【0092】図9に示した残存水素処理装置では、陽極
及び陰極での反応時に発生する電気エネルギーを電極間
に接続されている負荷によって消費するようにしている
ので、陽極及び陰極で発生する熱の量を少なくすること
ができる。
【0093】本実施の形態1〜6では、相対湿度の低い
空気を加湿することで、オゾンの発生のための水の電気
分解に必要な水分の絶対量を増やすことができる。絶対
湿度は、温度によって大きく異なり、温度の上昇ととも
に急激に増加するので、暖まった冷却水を加湿に用いる
ことで、絶対湿度すなわち水分の供給量を大幅に増加さ
せることができる。また、ヒーター等の加熱によって、
加湿水の温度を高めて、絶対湿度を高めてもよい。
【0094】加湿の程度は、流す空気の流量によって変
化するが、相対湿度で70%以上、できれば100%近
くになっていることが望ましい。加湿空気の相対湿度を
高める方法としては、従来の加湿器やガス洗浄ビンの構
造で十分であるが、透水性の膜を介して加湿するのが、
上記実施の形態の中では最も効果的であった。
【0095】
【発明の効果】本発明に係る空気供給型電解式オゾン発
生器では、電解質膜を挟んで互いに対向するように設け
られた陽極及び陰極からなる一対の電極と、前記陽極に
加湿空気を供給する第1の加湿空気供給手段と、前記陰
極に加湿空気を供給する第2の加湿空気供給手段と、前
記陽極及び陰極間に電圧を印加する電圧印加手段とを備
え、前記電極間の電圧印加により前記電極に供給される
加湿空気中の水分を電気分解させるので、陽極及び陰極
に供給する水が汚れていても、汚れた水が直接陽極や陰
極に達する恐れが少なく、従ってイオン交換器等を備え
る必要がない。
【0096】陽極近傍に設けられ第1の加湿空気供給手
段により加湿空気が供給される第1の加湿空気流通路
と、陰極近傍に設けられ第2の加湿空気供給手段により
加湿空気が供給される第2の加湿空気流通路とを備えて
いるので、陽極及び陰極近傍における加湿空気の流通す
る経路を定めることができる。
【0097】第1の加湿空気流通路の加湿空気流出口と
第2の加湿空気流通路の加湿空気流出口とに結合された
出口排管を備えているので、陽極での酸素の危険性及び
陰極で水素が発生した場合における危険性を大幅に軽減
することができ安全性を保つことができる。
【0098】空気を加湿させて加湿空気を生成する加湿
空気生成手段を設け、前記加湿空気生成手段によって生
成された加湿空気を加湿空気供給手段によって加湿空気
流通路に供給するので、陽極及び陰極に供給する加湿空
気の湿度を調整することができる。
【0099】加湿空気流通路近傍に水を流す流水通路を
設けたので、電極や電解質膜を効率よく冷却することが
できる。そのため、電流が増加しても温度を一定に保っ
て運転することもできる。
【0100】加湿空気生成手段は、流水通路を流れる水
を利用して加湿空気を生成するので、 電極・膜接合体
の発熱によって暖められた流水通路中の冷却水を空気加
湿用の加湿水として用いることがでる。また、暖まった
冷却水を空気の加湿に用いることで、空気に十分な水分
を与えることができ、さらに水の蒸発熱が奪われるの
で、冷却水を効率的に冷やすことができる。
【0101】透水性の膜を介して流水通路と空気とを対
峙させ、透水性の膜を透過する水により空気を加湿する
ので、しめった膜の表面を空気が通過するだけで十分な
加湿が行われ、空気を水中でバブリングさせる必要がな
く、空気を送るポンプの動力を低く押さえて効率的に運
転することができる。
【0102】第1の加湿空気流通路は、分岐のない流路
であるので、出口側に近づくにつれて酸素濃度が高ま
り、オゾン発生の電流効率を高めて効率良く運転するこ
とができる。
【0103】第1の加湿空気流通路は、蛇腹型流路であ
るので、第1の加湿空気流通路が陽極近傍をむらなく通
るようにすることができ、出口側に近づくにつれて酸素
濃度が高まり、オゾン発生の電流効率を高めて効率良く
運転することができる。
【0104】複数の積層された電解式オゾン発生器と、
電解式オゾン発生器間に設けられた冷却器とを備えてい
るので、複数の電解セルに対して数セルおきに挿入した
冷却器を用いて効率的に冷却し、温度を一定に保って運
転することができる。
【0105】第2の加湿空気供給手段は各々の電解式オ
ゾン発生器の第2の加湿空気流通路に並列に加湿空気を
供給するので、一定の酸素濃度の空気をそれぞれの陰極
に供給することができ、それぞれの陰極での水素発生を
確実に防止することができる。
【0106】電解式オゾン発生器の第1の加湿空気流通
路の流出側と他の電解式オゾン発生器の第1の加湿空気
流通路の流入側とを結合し、電解式オゾン発生器の第1
の加湿空気流通路に加湿空気が直列に供給されるように
したので、下流側の陽極ほど酸素濃度が高くなり、オゾ
ン発生の電流効率を高めることができ、効率良く運転す
ることができる。
【0107】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の電解式オゾン発生器
を示す図である。
【図2】 図1に示した陽極側プレートの側面断面図で
ある。
【図3】 図1に示した陽極側プレートの平面図であ
る。
【図4】 本発明の実施の形態2の電解式オゾン発生器
を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態3の電解式オゾン発生器
を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態4の電解式オゾン発生器
の陽極側プレートの平面図である。
【図7】 本発明の実施の形態5の電解式オゾン発生器
を示す図である。
【図8】 本発明の実施の形態6の電解式オゾン発生器
を示す図である。
【図9】 素処理装置を示す側面断面図である。
【図10】 従来の水電解式オゾナイザーの断面模式図
である。
【符号の説明】
1 陽極側プレート 2 陰極側プ
レート 3 電極・膜接合体 3a 電解式オ
ゾナイザーの陽極 3b 電解式オゾナイザーの陰極 3c 電解質膜 4 通電板 5 外部直流
電源 6 空気ブロワー 7 外部加湿
器 7a 水供給口 7b 水排出口 8 空気配管 9 配管 10 加湿空気供給配管 11 加湿空
気供給配管 12 陽極出口ガスの出口配管 13 陰極出
口ガスの出口配管 14 出口配管 15 加湿空
気流通路 15a 空気供給溝 15b 陽極側
内部マニホールド 15c 陽極空気入口側領域 15d 陽極空
気出口側領域 16 加湿空気流通路 16a 空気供
給溝 16b 陰極側内部マニホールド 17 陽極側
ガスケット 18 陰極側ガスケット 19 冷却器 20 冷却水循環ポンプ 21 冷却水
の配管 22 配管 23 加湿兼
冷却水プレート 24 透水膜 25 空気加
湿プレート 26 水タンク 26a 水供給
口 26b 水排出口 27 押え板 28 締め付け治具 29 通電板
の端子取り付け部分 30 冷却水入口ポート 31 冷却水
出口ポート 32 電解セル 33〜35 空
気配管 51 残存水素処理アノードプレート 52 アノード側電極 53 電解質
膜 54 残存水素処理カソードプレート 55 カソード側電極 56 抵抗 57 外部配線 58 集電板 59 アノード側流路 60 カソー
ド側流路 61 アノードガス入口 62 アノー
ドガス出口 63 カソードガス入口 64 カソー
ドガス出口 65 陰極側プレート 66 陰極水
流路 67 電解質膜 68 水循環
ポンプ 69 脱イオンフィルター 70 陽極水
排出ポンプ 71 陰極水排出ポンプ 72 陽極水
出口配管 73 排出配管 74 気液分
離用陽極水タンク 75 陰極水出口配管 76 水素排
出配管 77 水素の触媒燃焼器 78 排気管 79 気液分離用陰極水タンク 80 水循環
配管 81 陽極への水供給配管 82 陰極へ
の水供給配管 83 水貯蔵タンク 83a 水供給
配管 84 外部直流電源 85 通電板
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01M 8/02 H01M 8/10 8/10 A01N 59/00 Z // A01N 59/00 C25B 1/00 F (72)発明者 畠中 康司 兵庫県三田市三輪二丁目6番1号 菱電 化成株式会社内 (72)発明者 相沢 毅 東京都大田区久が原2−14−10 株式会 社オプテックディディ・メルコ・ラボラ トリー内 (72)発明者 反町 誠 東京都台東区北上野2−6−4 東洋高 砂乾電池株式会社内 (72)発明者 阿部 哲也 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 菱彩テクニカ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−101184(JP,A) 特開 平7−240220(JP,A) 特開 平8−106914(JP,A) 特開 昭61−216714(JP,A) 特開 平4−289664(JP,A) 特開 平9−161819(JP,A) 特開 平9−50819(JP,A) 特開 昭61−216714(JP,A) 特公 平6−33494(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25B 1/00 - 15/08 H01M 8/10 H01M 8/02 A61L 2/20 A61L 9/015 C01B 13/10 A01N 59/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解質膜を挟んで互いに対向するように
    設けられた陽極及び陰極からなる一対の電極と、前記陽
    極に加湿空気を供給する第1の加湿空気供給手段と、前
    記陰極に加湿空気を供給する第2の加湿空気供給手段
    と、前記陽極及び陰極間に電圧を印加する電圧印加手段
    とを備え、前記電極間の電圧印加により前記電極に供給
    される加湿空気中の水分を電気分解させることを特徴と
    する電解式オゾン発生器。
  2. 【請求項2】 陽極近傍に設けられ第1の加湿空気供給
    手段により加湿空気が供給される第1の加湿空気流通路
    と、陰極近傍に設けられ第2の加湿空気供給手段により
    加湿空気が供給される第2の加湿空気流通路とを備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の電解式オゾン発生器。
  3. 【請求項3】 第1の加湿空気流通路の加湿空気流出口
    と第2の加湿空気流通路の加湿空気流出口とに結合され
    た出口排管を備えたことを特徴とする請求項2記載の電
    解式オゾン発生器。
  4. 【請求項4】 空気を加湿させて加湿空気を生成する加
    湿空気生成手段を設け、前記加湿空気生成手段によって
    生成された加湿空気を加湿空気供給手段によって加湿空
    気流通路に供給することを特徴とする請求項2または請
    求項3記載の電解式オゾン発生器。
  5. 【請求項5】 加湿空気流通路近傍に水を流す流水通路
    を設けたことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項
    記載の電解式オゾン発生器。
  6. 【請求項6】 加湿空気生成手段は、流水通路を流れる
    水を利用して加湿空気を生成することを特徴とする請求
    項5記載の電解式オゾン発生器。
  7. 【請求項7】 流水通路と接するように透水性の膜を設
    け、前記透水性の膜を透過する水により空気を加湿する
    ことを特徴とする請求項6記載の電解式オゾン発生器。
  8. 【請求項8】 第1の加湿空気流通路は、分岐のない流
    路であることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項
    記載の電解式オゾン発生器。
  9. 【請求項9】 第1の加湿空気流通路は、蛇腹型流路で
    あることを特徴とする請求項8記載の電解式オゾン発生
    器。
  10. 【請求項10】 複数の積層された請求項2〜9のいず
    れか1項記載の電解式オゾン発生器と、前記電解式オゾ
    ン発生器間に設けられた冷却器とを備えたことを特徴と
    する電解式オゾン発生器。
  11. 【請求項11】 第2の加湿空気供給手段は各々の電解
    式オゾン発生器の第2の加湿空気流通路に並列に加湿空
    気を供給することを特徴とする請求項10記載の電解式
    オゾン発生器。
  12. 【請求項12】 電解式オゾン発生器の第1の加湿空気
    流通路の流出側と他の電解式オゾン発生器の第1の加湿
    空気流通路の流入側とを結合し、電解式オゾン発生器の
    第1の加湿空気流通路に加湿空気が直列に供給されるよ
    うにしたことを特徴とする請求項10または請求項11
    記載記載の電解式オゾン発生器。
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