JP3239969B2 - 光学装置 - Google Patents

光学装置

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JP3239969B2
JP3239969B2 JP18736793A JP18736793A JP3239969B2 JP 3239969 B2 JP3239969 B2 JP 3239969B2 JP 18736793 A JP18736793 A JP 18736793A JP 18736793 A JP18736793 A JP 18736793A JP 3239969 B2 JP3239969 B2 JP 3239969B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶、プラズマ、EL
(エレクトロルミネッセンス)等の如く画素が離散的な
ディスプレイや、撮像画素が離散的なCCD(電荷結合
素子)により代表される固体撮像素子に好適なウォブリ
ング素子からなる光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶、プラズマ、EL等の如くモザイク
状、ドット状等の離散的な画素配列を持った表示素子に
対して、NTSC方式等で線順次走査の画素表示を行う
際、本来アナログ信号であるべき輝度信号が粗くサンプ
リングされて水平方向の位置情報が欠落してしまう。ま
た、垂直方向の画素分解能が走査線数だけ実装できない
場合、走査線の情報を欠落するか、あるいは同一画素上
に上書きするために、輝度信号等の位置分解能(即ち、
ディスプレイの解像度)を低下させていた。
【0003】例えば、NTSC方式で駆動するTFT(T
hin-Film-Transistor)−TN(Twisted Nematic)の液晶
ビューファインダーにおいて、NTSC方式では、1フ
レーム(つまり、ビューファインダーが表示する一枚の
絵)は、図8に示すように偶数本目の走査線による第1
フィールドと奇数本目の走査線による第2フィールドと
から成る二つのフィールドで形成され、人間の肉眼の時
間分解能から、フレーム周波数は30Hz(つまり、フィー
ルド周波数は60Hz)、一画面(1フレーム)の形成時間
は0.033secとされている。
【0004】第1フィールドでは走査線は二ライン毎に
画面を走査し、第2フィールドでは走査線は第1フィー
ルドの線間を走査し、第2フィールドとの合成によって
一画面を形成する。この場合、受像デバイスは十分な分
解能を持っているときには、上記のように形成される画
像を違和感なく観賞できる。
【0005】しかし、液晶ディスプレーのような受像デ
バイスは上記したように十分な解像度を持っていないと
きには、画像の形成に際し、例えば、液晶ディスプレー
の解像度が画像の解像度の半分しかないときには第1フ
ィールドと第2フィールドでは走査線が全く同一場所を
走査する。この結果、画像は図9(A)に示すようにな
り、解像度は半分にまで低下してしまう。
【0006】即ち、現状のTFTビューファインダー
は、NTSC方式の走査線数 525本を実装できないた
め、奇数フィールドと偶数フィールドを同一画素に書き
込む等の方法をとっている。このため、垂直分解能がN
TSC方式の原理よりも低下しているのが現状である。
【0007】また、画素サイズが大きく、さらにブラッ
クマトリックス等の非表示画素部分のつなぎ目の存在に
より、離散的画素配列のモザイク状の画面が目立ち、画
面の質感を低下させていた。
【0008】上記の現象は、CCDによる撮像において
も同様に生じる。即ち、CCDを構成している撮像画素
が離散的なために、被写体の画像情報が構成画素ピッチ
でサンプリングされてしまうため、水平及び垂直の空間
分解能を低下させていた。
【0009】そこで、ウォブリング技術(空間的な画像
情報分離技術)を採用して、絵素ずらし素子(ウォブリ
ング素子)を導入し、奇数フィールドと偶数フィールド
の画像を空間的にずらすことにより、垂直分解能を向上
させる方法が提案されている。これは、水平方向にも適
用され、水平分解能の向上も可能である。
【0010】即ち、後述するように、例えば液晶ディス
プレーの光出射側に光の進行方向を変化させるためのウ
ォブリング素子を導入し、画像を構成する第1及び第2
フィールドの情報を画面上に表示するときに光の進行方
向を空間的に変化させる。これによって、図9(B)に
示すように、例えば、第2フィールドの画像を第1フィ
ールドから空間的にずらし、空間的に2つのフィールド
を分離し、図9(A)に示した空間的に重なった状態に
よって損失していた情報を回復させることができる。
【0011】このようにして解像度を向上させることは
できるが、図9(B)から分かるように、空間的に分離
された2つのフィールドの画像が図中に斜線で示す領域
で重なりを生じてしまう。これでは、解像度を十分に復
元することができない。こうしたフィールド間の重なり
は、画素サイズaに対して画素間隔b(即ち、ブラック
マトリックス部)が小さいことによって生じる。
【0012】そこで、この重なりを解決するために、液
晶ディスプレーに対し画素サイズと画素間隔とを等しく
し、フィールド間の画像のシフト量を画素サイズ分とす
ることが考えられる。しかし、これでは、ディスプレー
の開口率を低下させ、ディスプレーの明るさを低下させ
てしまう。この明るさの低下を防ぐために、照明(バッ
クライト)の光量を上げることも考えられるが、この場
合には、消費電力を増大させると同時に、液晶ディスプ
レーの熱吸収を大きくし、表示特性を悪くしてしまう。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、離散
的画素からなるディスプレイや、離散的受光画素からな
る固体撮像素子等に対してその性能を損なうことなしに
ウォブリング(絵素ずらし)を可能にし、高解像度化を
効率よく達成でき、モザイク状の点描画的画面等を継ぎ
目のない連続的な画面に向上させることができる光学装
置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ウォブ
リング又は高解像度化されるべき液晶表示素子等の光学
素子の光路中(特に表示素子と観察位置との間、又は被
写体と撮像素子との間の光路中)に、出射光の光軸を所
定方向にずらすためのウォブリング素子が配置されてい
る光学装置であって、前記ウォブリング素子が、前記光
学素子の各画素と一致した光軸を有する光学的に透明な
ITO透明電極等の駆動電極が分割して設けられ、前記
光学素子からの出射光を入射させて、この入射光の偏光
方向を前記駆動電極への印加電圧によって制御して出射
する液晶素子と、前記光学素子の各画素からの出射光を
前記駆動電極のサイズに集光してこの駆動電極に入射さ
せるマイクロレンズ等の集光手段と、前記液晶素子によ
って偏光方向が制御された前記出射光を入射させて、そ
の光軸を同一面内で前記駆動電極の配列方向(垂直方
向)又は/及びその直交方向(水平方向)に変化させて
出射する水晶板等の複屈折媒体とによって構成されてい
る光学装置に係るものである。
【0015】本発明において、上記の「光学装置」と
は、ウォブリング素子のみを意味することは勿論、この
ウォブリング素子を組み込んだ光学システム(例えば表
示装置や撮像装置)も包含するものである。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0017】図1〜図3は、本発明によるウォブリング
素子からなる光学装置の一例を概略的に示すものであ
る。
【0018】この例は、本発明を液晶光学表示装置1に
適用したものであって、同一光路中に光の進行方向に沿
って順次配置された液晶表示素子(LCD)2と、位相
変調光学素子としてのウォブリング用の液晶素子(液晶
ディスプレー)3と、水晶板等の透明基板からなる複屈
折媒体4との組み合わせによって構成されている。
【0019】上記のLCD2の画素5は全体としてモザ
イク状等の離散的な画素配列からなっていて、ITO
(インジウムにスズをドープしたIndium tin oxide) 等
の透明電極が透明基板70上にストライプ状等の所定パタ
ーンに被着されることによって形成されている。画素5
−5間はCr等のブラックマトリックス部73となってい
る。そして、対向する透明基板71の対向面には、ITO
等の電極72が電極5に交差してストライプ状等の所定パ
ターンに被着されている。
【0020】また、対向基板間には、TN(ツイストネ
マチック)、STN(超ツイストネマチック)、SH
(スーパーホメオトロピック)、更にはFLC(強誘電
性液晶)等からなる液晶83が注入されている。このLC
D2は、図示省略したが、公知の如くにパネル自身に偏
光板を有し、出力光は直線偏光を有している。
【0021】このLCD2はウォブリングにより高解像
度化されるものであるが、本例では、その光出射側の基
板70の面においてそれぞれの画素5の位置に画素と同サ
イズの半球面状マイクロレンズ74が固定されている。こ
のマイクロレンズ74は、液晶ディスプレーの画素5から
の出射光を各画素に対して細く絞る機能を有している。
図2には、マイクロレンズ74を斜線で表している。
【0022】LDC2の後方には、上記マイクロレンズ
74を含むウォブリング素子7が光軸を共通にして配置さ
れている。
【0023】ウォブリング素子7は、LCD2と同様な
サイズの液晶素子からなっていて、図6及び図7にも示
すように、透明ガラス基板20、21上に透明電極(例えば
100Ω/□のITO)13、14を設け、さらにその上に、
液晶配向膜としてポリイミド膜(図示せず)を形成して
いる。
【0024】電極13は同じ幅及び同じ間隔で以てストラ
イプ状に上記した画素5(即ち、走査線数)と対応して
例えば 220本形成され、電極13−13間にはCrのブラッ
クストライプ部75(非表示部位)が設けられている。他
方の電極14は基板21の全面に被着されていてよい。
【0025】両基板20−21間は周辺部のシール材25でシ
ールされ、その間のギャップには液晶15が注入されてい
る。この液晶15としては、強誘電性液晶が好ましく、こ
れには、チッソ(株)製、メルク(株)製、BDH製、
あるいは例えば後記の強誘電性液晶化合物又はこれらを
含むカイラル液晶からなる組成物でも可能であるが、そ
の制限はなく、また、その相系列の制限も必要とせず、
必要なのは使用温度範囲でカイラルスメクチック液晶相
をとることである。
【0026】ここで用いたカイラルスメクチック液晶素
子の液晶層構造は、配向処理方向の組み合せにより、反
平行でブックシェルフ構造、平行でシェブロン構造ある
いは疑似ブックシェルフ構造を有していることがX線構
造解析により明確となった。
【0027】そして、光入射側の基板20の面には、透明
電極13と同一幅、同一間隔に半円柱状のマイクロレンズ
76がストライプ状に例えば 220本固定されている。この
マイクロレンズ76は、上記のディスプレー側のマイクロ
レンズ74と光軸を共通にして対向配置され、ディスプレ
ー2からの出射光を集光する集光素子77を構成してい
る。図3には、マイクロレンズ76を斜線で表している。
【0028】ここで、図4に明示するように、電極13の
幅をw、その電極間の間隔をl、画素5のサイズをa、
画素間の間隔をbとしたとき(但し、a>b)、 w=l=(a+b)/2・・・・・(1) を満たすようにし、かつ、この条件を前提にし、上記の
マイクロレンズ76の焦点距離fD とマイクロレンズ74の
焦点距離fW との間には、 fD /fW =(a+b)/2a・・・・・(2) の関係が成り立つように、両マイクロレンズの焦点を決
め、焦点が共通位置に形成されるようにする。
【0029】これらの条件式によって、ディスプレー2
の各画素からの入射光6をマイクロレンズ74を介して確
実にマイクロレンズ76に集光でき、ウォブリング素子7
の液晶素子3に対して透明電極13と同一幅又は同一サイ
ズに平行光として入射させることができる。従って、こ
の入射光の光束の幅又はサイズは、ブラックストライプ
部75(即ち、非表示部位)と同じ幅又はサイズとなる。
【0030】この結果、液晶ディスプレー2を出射した
偏光光6は、常に同一幅、同一ピッチ(w=l)で液晶
素子3に入射し、この液晶素子3で後述するようにして
選択的に位相を変えることにより、フィールド毎に偏光
の方向を変化させる。そして、さらに、この液晶素子3
の後方に配された十分な厚みをもつ複屈折媒体4によ
り、液晶素子3から入射される光11の進行方向を複屈折
を利用して空間的に変化させる。
【0031】図1には、そうした複屈折により出射光12
の光軸がずれた状態を破線で示した。複屈折を受けない
実線状態から角度βをなす異常光軸に沿って長さLだけ
シフトし、複屈折光12は透明電極13に隣接する非表示部
位75に対応した光束で得られることになる。
【0032】例えば、複屈折媒体4を水晶とした場合、
水晶の光軸が結晶の切断面の法線と走査線の法線がなす
面内にあるとする。第1フィールドでは光の偏光方向を
光軸を含む面と垂直な場合、光の振動方向の変化がなく
進むが、これと垂直の方向な場合は、光の進行方向はL
だけ(即ち、wだけ)、上方にシフトする。従って、ウ
ォブリング後の画像は、画素サイズと画素間隔とが等し
くなる(上記(1)式)。
【0033】このようにして、例えば、第1フィールド
では光の偏光方向を光軸面と垂直にして、第1フィール
ドの画像を光がまっすぐに進んだ方向に形成する。一
方、第2フィールドでは光の偏光方向を光軸面にして、
第2フィールドの画像を上方Lだけ離れた場所に形成す
る。この結果、図9(C)に示すように、二つのフィー
ルドの情報を空間的に分離し、両フィールドの情報が重
なり合うことがないため、解像度を十分に復元でき、高
解像度が得られるのである。
【0034】この場合、液晶ディスプレー2の画素間隔
を何ら変えることなく、またバックライトも変化させる
必要もないので、ディスプレーの開口率(即ち、ディス
プレーの明るさ)を保持し、かつ消費電力も増やすこと
もなく、表示性能を向上させることができる。
【0035】なお、上記したウォブリング用の液晶素子
3及び液晶ディスプレー2上に作成するマイクロレンズ
76、74は、例えば次の方法によって作成することができ
る。
【0036】液晶ディスプレー2上のマイクロレンズ74
は、アクリル樹脂を約数μmの厚さで基板70上にスピン
コーティングする。次いで、コーティング膜を画素5と
同サイズに切断し、更に、基板70を加熱し、高分子の表
面張力を利用して樹脂の自然収縮によって、画素5の表
面上を覆うマイクロレンズ74を形成する。
【0037】液晶素子3上のマイクロレンズ76の作成も
同様な方法によって作成する。ただし、ここでは、コー
ティングされた高分子膜を電極13の方向にストライプ状
に切断する。切断位置は、2本の透明電極の中央部分と
する。
【0038】他方、液晶ディスプレー2と液晶素子3の
配置としては、ウォブリング素子7は液晶ディスプレー
2の後方に設置し、液晶ディスプレー2から来る直行入
射光が完全にウォブリング素子を透過でき、全ての画素
をウォブリングできる位置関係とする。液晶ディスプレ
ー2と液晶ウォブリング素子7との間の距離は上記した
(2)式によってきまる。
【0039】次に、上記のマイクロレンズ及びその設計
について更に詳述する。ウォブリング後の画像を完全に
分離できるものにするためには、ウォブリング後の画像
構成として、画素サイズと画素間隔を等しくし、(a+
b)/2にしなければならない(上記式(1))。これ
によって、ウォブリングされるディスプレー2の表面に
つけたマイクロレンズ74とウォブリングする液晶素子3
の表面につけたマイクロレンズ76の焦点距離は、幾何光
学によって上記式(2)の関係が必要であることがわか
る。
【0040】マイクロレンズの設計は、それを構成する
高分子材料とその曲率の設計によって行う。マイクロレ
ンズの作製は次の通りである。
【0041】1.形成される場所に高分子膜をコーティ
ングし、リソグラフィーによって画素上にて分割し、そ
れを加熱することにより、高分子の表面張力によって膜
が収縮し、半球状又は半円柱状のマイクロレンズが形成
される。 2.マイクロレンズの半径設計。図5に示すように、レ
ンズの半径をR、屈折率をn2 、レンズから焦点までの
距離をl、光線の光軸からの高さをdとすると、次の関
係があることがわかる。
【0042】
【0043】ガウス近似を考えると、 sinθ1 =θ、 c
osθ1 =1、tan(θ2 −θ1)=θ2−θ1 となり、式
(3)は次式(4)のようになる。
【0044】
【0045】図10には、上記した例のマイクロレンズ7
4、76をガラス基板80中に作り込んだ例を示す。その他
の構成は図1のものと同様である。
【0046】この例の場合、上記したマイクロレンズの
作製とその設計を液晶素子2及び3とは別個に行うこと
ができる。これは、ガラス板80に作り込むマイクロレン
ズの位置やサイズを予め決めておけば、後述する方法に
より容易に実現できる。
【0047】なお、上記の液晶素子のうち、特にウォブ
リング用素子3に使用する液晶として下記のFLC又は
非カイラル化合物との混合物が使用可能である。
【0048】
【化1】
【0049】
【化2】
【0050】
【化3】
【0051】
【化4】
【0052】
【化5】
【0053】更に、カイラルスメクチック液晶以外で
も、スイッチングスピードが高速で有れば、例えば、下
記の反強誘電性液晶(AFLC)や電傾効果を示すスメ
クチックA相でも適用可能である。
【0054】<反強誘電性液晶>反強誘電性液晶は、C
handani らにより1988年に見出されたものであって、次
の3点を特徴としている。 (1)反強誘電状態と2つの強誘電状態の3安定状態間
のスイッチングを利用する。 (2)明確なしきい値特性を示し、マルチプレクス駆動
した時のコントラストを高くとれる。 (3)プラスとマイナスのヒステリシスを交互に使い、
内部分極の発生が抑えられるため、焼き付き現象が起こ
りにくい。
【0055】この反強誘電性液晶材料の特徴としては、
強誘電性液晶と異なり、カイラル液晶がその組成物のほ
とんどであるということ(自発分極が大きく、強誘電性
液晶のほぼ10倍)、不斉炭素に関する置換基はCH
3 基、CF3 基、C2 5 基をもつ化合物は容易に反強
誘電性を示し、コア構造が拡張する。例えば、チッソ社
製のCS−4000がある。
【0056】<電傾効果を示すスメクチック液晶>電傾
効果とは、カイラル分子によって構成されるスメクチッ
クA相において、温度を一定としたときに電場によって
配向ベクトルの傾き角が誘起される現象である。スメク
チックA相において、配向ベクトルはスメクチック層の
法線方向を向き、長軸回りに自由回転しているが、層に
沿った電場を印加することによって自由回転が阻害さ
れ、電場方向の分極Pが誘起される。
【0057】分極Pと傾き角θの線形結合をP=kθと
仮定すれば、 P=(ε⊥* −ε⊥0)εO Ε 従って、θ=(ε⊥* −ε⊥0)εO Ε/k のように、印加電場Eに比例した傾き角が生じる。ここ
で、ε⊥* とε⊥0は光学活性物質のラセミ体の誘電
率、εO は真空の誘電率である。このことから、カイラ
ル液晶のラセミ体のそれぞれの誘電率の差が大きいほ
ど、大きな電傾効果を現す。
【0058】次に、上記したウォブリングの具体例を説
明する。例1 従来のウォブリング方法によって、解像度が向上するこ
とを確認した。ディスプレーはソニー社製の 0.7イン
チ、10万画素のビューファインダーを用いた。そのディ
スプレーの垂直解像度は 214であった。
【0059】ウォブリング用の液晶素子は次のようにし
て作成した。ガラス基板は、厚さ1000Å、 100Ω/cm2
の透明電極(ITO)付きの 0.7mm厚のガラス基板を用
いた。上下ガラス基板のサイズはそれぞれ、上基板13.6
mm×14.2mm、下基板17.2mm×11.6mmとした。
【0060】上基板は、ITOを全面にコーティングさ
れているが、下基板は幅とその間隔がともに24μmのI
TO付きのガラス板であった。それぞれの基板のITO
面に、スピンコーティングによって 500Å厚のポリイミ
ド膜を付けた。ポリイミド膜のコーティング後に 240℃
で1時間焼成した。このポリイミド膜の液晶配向用の処
理は、レーヨン製の布で膜の表面をこすることによって
行った(ラビング処理)。
【0061】次いで、2枚のガラス基板を、ラビング方
向が平行になるようにして周辺部をエポキシ樹脂によっ
て接着した。ガラス基板間の間隔は、エポキシ樹脂に混
合した 2.0μmのガラスビーズによって制御した。2枚
のガラス基板間の隙間は液晶を注入するために形成し
た。
【0062】液晶はエポキシ樹脂のシール材の一隅に開
けられた隙間から注入した。液晶の注入は、ボートに入
れた液晶を等方相までに加熱し、それから液晶中に溶け
たガスを真空脱気によって抜いた。この脱気が完了後、
セルに開けられた注入口を液晶に沈め、真空を解除し
た。液晶は大気圧によってセルに注入された。しかる
後、セルを室温まで徐冷した。注入した液晶はチッソ
(株)製のCS−1014であった。
【0063】ウォブリング素子表面のマイクロレンズ
は、上記のポリイミドのコーティング前に、アクリル樹
脂をスピンコーティングし、リソグラフィーにて所定サ
イズに分割し、しかる後に 150℃で加熱して作成した。
【0064】このようにして得られたウォブリング素子
を 0.7インチ液晶ディスプレーの後方に設置し、精密に
位置合わせしてから、投射型ディスプレーの表示を試み
た。この場合、図1においてウォブリング素子の表面に
マイクロレンズが有る場合とない場合のウォブリング効
果を確認した。
【0065】この結果、マイクロレンズがない場合は垂
直解像度が 350本にまで向上したが、本発明に基づいて
マイクロレンズを設けた場合は垂直解像度が倍増し、 4
40本にまで向上した。
【0066】例2 図10に示したようなウォブリング素子を作製した。ウォ
ブリング素子用の液晶素子の作製において、2つの基板
は 100Ω/cm2 のITO付きのものであった。一方の基
板は全面にITOが設けられ、他方の基板はITO電極
幅と電極間の間隔が共に24μmにエッチングしたもので
あった。
【0067】集光素子のガラス基板の作製は次のように
行った。厚さ5mmのガラス基板の表側にスピンコーティ
ングによってレジストをコーティングし、リソグラフィ
ーによりレジストに48μmの穴を所定間隔に開け、それ
からこの穴を通してガラス基板をエッチングした。エッ
チング時間を制御することにより、直径40μmの円形の
凹みを基板表面に作製した。その凹みにポリカーボネー
ト樹脂を流し込んで、マイクロレンズを基板に作り込ん
だ。同様な方法で、同ガラス基板の反対側に、直径24μ
mのマイクロレンズを作り込んだ。
【0068】このようにして作製したマイクロレンズ付
きガラス基板を例1と同様の液晶ビューファインダーと
ウォブリング液晶素子の間に密着するように固定した。
【0069】ウォブリング効果を評価した結果、 214本
の垂直解像度は 400本にまで向上したことが確認でき
た。
【0070】次に、上記したウォブリングの動作のメカ
ニズムを図11〜図19について説明する。なお、以下の図
において、上記した集光手段(マイクロレンズ)は簡略
化のために図示省略した。また、理解容易のために、各
構成素子は、液晶表示素子LCDの1つの構成表示画素
5に対応した区画についてそれぞれ示されている。
【0071】まず、図11のように、強誘電性液晶素子3
のスイッチ状態が状態1の場合、表示素子2側から照射
される光6の偏光面9と強誘電性液晶素子3の異常光軸
8が平行のため、透過光11は偏光面を維持したまま複屈
折を有する水晶板4に照射される。水晶板4では、入射
偏光面内に水晶の異常光軸10を含むため、Y軸方向に偏
光している光は水晶板4の異常光軸10の傾いている方向
へ屈折し、再び空気層へ12として出るとき光軸と平行に
なり、入射光の光軸とのずれがY方向に生じる。
【0072】一方、図12のように、強誘電性液晶素子3
のスイッチ状態が状態2の場合、偏光面9と異常光軸8
が約45度の角をなしているため、透過光11は異常光軸の
向きに回転し、直線偏光(Y軸方向)→楕円偏光→円偏
光→楕円偏光→直線偏光(X軸方向)と強誘電性液晶素
子3内を変化し、偏光面は初期状態から90度回転し、水
晶板4に照射される。水晶板4では、入射偏光面内に水
晶の異常光軸10を含まないため、光11は屈折しないでそ
のままの光軸を維持し、再び空気層へ出射光12として出
る。
【0073】このように、FLC3のスイッチ状態、即
ち、状態1と状態2での水晶板4による屈折の有無で光
軸をずらし、この光軸のずれを絵素ずらしの動作原理と
して用いることができる。
【0074】ここで、FLC3における上記スイッチ状
態を決める液晶のコーン角について説明する。強誘電性
液晶(反強誘電性液晶でも同様)では、電界印加による
液晶ダイレクタのスイッチング挙動としては、「液晶辞
典」(培風館発行)のP150に記載されている南部−ゴ
ールドストーンモードに従って液晶分子が仮想的なコー
ン上を動く。さらに、電傾効果を有するスメクチックA
液晶(同液晶辞典のP145)では、同液晶辞典のP119 に
記載されているソフトモードを利用した場合でも、コー
ン角に類似した各液晶組成物に固有のコーン角を有して
いる。
【0075】即ち、図13に示すようなITO(インジウ
ムにスズをドープしたIndium tin oxide) からなる透明
電極13−14間に挟まれた液晶15のコーンモデルを考え
る。コーンの開き角をコーン角θrと呼び、このコーン
角の透明電極の付いたガラス基板への投影を見かけのコ
ーン角θと呼ぶ。光学的にはこの見かけのコーン角θに
ついて考えれば良い。
【0076】次に、この液晶光学装置を構成する各素子
の具体的な組み合わせ例のスイッチ状態を図14に示す。
ここで組み合わせる液晶表示素子2としては、アクティ
ブマトリックスTN液晶、STN液晶表示素子、強誘電
性液晶表示素子、反強誘電性液晶表示素子、SH表示素
子等、その種類を問わない。ここではその一例として、
TN液晶との組み合わせ例を示す。
【0077】図15に示すノーマリーホワイトのTN液晶
表示素子の場合、TN液晶に電界が印加されない状態で
光源からの光が透過するものである。ここでは、バック
ライト17−偏光板18−TN液晶2−偏光板19の組み合わ
せ、或いは、反射板−偏光板18−TN液晶2−偏光板19
の組み合わせが従来と同様のTN液晶表示素子を示す。
そして、TN液晶素子2、強誘電性液晶素子3にはそれ
ぞれ、透明電極がその両面に配置してあるのは言うまで
もない。
【0078】この場合、電界強度が増大するにつれてT
N液晶2のねじれが解除され、徐々に偏光板を通して光
がもれ、階調表示が実現されるが、いずれの透過光も強
誘電性液晶素子3の前で偏光板19により同一の直線偏光
になるため、上述した動作原理に従って絵素ずらしを行
うことができる。
【0079】図16に示すノーマリーブラックのTN液晶
表示素子の場合、TN液晶に電界が印加された状態で光
が透過するモードであり、電界強度が減少するにつれて
TN液晶2のねじれが徐々に復帰し、徐々に暗くなり、
階調表示が実現されるが、いずれの透過光も強誘電性液
晶素子3の前で偏光板19により同一の直線偏光になるた
め、上述した動作原理に従って絵素ずらしを行うことが
できる。
【0080】このように、どのようなタイプの液晶表示
素子でも、表示素子から出てくる光がほぼ直線偏光であ
れば、本発明を適用できることが明確である。
【0081】上述した例は、偏光を有する表示素子につ
いてのものであるが、本発明は無偏光の表示素子にも勿
論適用できる。
【0082】図17に示すように、表示画素5からの光の
偏光度が小さい場合、偏光にするために、表示素子2と
絵素ずらし素子7を結ぶ光路中に偏光板19を挿入すれば
良い。光学的配置条件は上述の液晶表示素子の場合と同
様である。
【0083】ここで使用可能な無偏光ディスプレイ2と
しては、プラズマディスプレイ、LEDディスプレイ等
の自発光型表示素子がある。
【0084】上述した如く、本発明に基いて、ビデオレ
ートで駆動可能なカイラルスメクチック液晶をはじめと
した位相変調素子(強誘電性液晶、反強誘電性液晶、あ
るいは電傾効果の大きいスメクチックA液晶)3を用い
たウォブリング素子7を離散的な画素から構成される液
晶、プラズマ、LED等のディスプレイと観測者の網膜
とを結ぶ光路中に配置し、ウォブリング(絵素ずらし)
を行うことができるが、ここで、位相変調素子3として
は下記の〔1〕、複屈折媒体としては下記の〔2〕が挙
げられる。
【0085】〔1〕ビデオレートで駆動可能な強誘電性
液晶、反強誘電性液晶あるいは電傾効果を有するスメク
チックA液晶のスイッチ状態において、少なくとも2つ
の状態が存在し、そのうち少なくとも2つの状態の異常
光軸が26〜64度の角をなすカイラルスメクチック液晶素
子で偏光面を回転できるように光学配置した素子。
【0086】〔2〕入射された光の偏光方向により光軸
のずれを与える透明基板であり、具体的には、ウォブリ
ング方向に等価的に一軸性の異常光軸の成分を有するよ
うに配置した素子。
【0087】これらの強誘電性液晶素子の駆動法は、従
来の一般的なFLCの駆動法を適用できる。図18に、1
フレーム、2フィールドの駆動波形の1例を示す。
【0088】図18(A)は、リセットパルス付きのパル
ス駆動であり、書込み直前にリセットパルスを加えてフ
ィールド内での電気的中性条件を保つ方法であり、液晶
に長時間の直流成分が印加されにくい。FLCの他、A
FLCにも使用できる。
【0089】図18(B)は、リセットパルス無しのパル
ス駆動であり、1フレーム内での電気的中性条件を保つ
方法である。FLCの他、AFLCにも使用できる。
【0090】図18(C)は、方形波駆動であり、1フレ
ームで電気的中性条件を保つ方法であって、パルス駆動
に比べDC電圧が印加されている時間が長いが、素子の
絶縁性が高い場合には信頼性の高い駆動法である。FL
Cの他、AFLC、電傾効果型スメクチックAにも使用
できる。
【0091】FLCの高速応答性:上記の駆動波形によ
るスイッチング特性として、立ち上がり(10−90%T)
及び立ち下がり(90−10%T)とも、いずれもμsec オ
ーダーの高速応答を示しており、1フィールド内での十
分な応答を保証し、ビデオレートでの有効な絵素ずらし
効果が達成される。
【0092】特に、ウォブリング(絵素ずらし)では、
立ち上がりと立ち下がりの応答時間がフィールド時間の
1/3以下で、かつ、立ち上がり時間と立ち下がり時間
との比が互いに2倍を越えないものが好ましい。
【0093】この点、ネマチック液晶を用いた場合は、
高速のものでも電界印加時の立ち上がり時間は比較的短
いが、オフ時の立ち下がり時間は長いために、フィール
ド内でのスイッチングが十分でなく、有効な絵素ずらし
効果が得られないことがある。ツイストネマチックの絵
素ずらし素子では、透過率変化0〜90%での立ち上がり
+立ち下がり時間は最小で15msec 程度(室温)であ
り、NTSCの2:1線飛越走査方式(1フィールド当
たり1/60秒(16.7ms))でもかなり実現が困難であ
り、さらにフレーム数が同じで4:1線飛越走査方式を
適用すれば、1フィールド当たり1/120 秒(8.3ms)
であり、全く追従できなくなる。
【0094】これに対し、強誘電性液晶素子を用いた絵
素ずらし法は、そのスイッチング時間がTN液晶よりも
短いため、有効である。ちなみに、強誘電性液晶素子の
立ち上がり+立ち下がり時間はμsec オーダーから、最
も遅いものでも数ms以下である。
【0095】下記の表1には、各種液晶の応答時間を比
較して示すが、本発明に使用可能な液晶の応答速度は著
しく早い。
【0096】例えば水晶板での光学軸のずれLは下記の
式により計算される。図19のように、複屈折透明媒体4
の異常光軸10がウォブリング光学系の光軸となす角をβ
とし、水晶板4の厚みをdとする。ここで、水晶板4の
常光の屈折率no と異常光の屈折率ne は、ne =1.55
336 、no =1.54425 である。ここでは、 0.7インチ、
10.3万画素のアクティブマトリックスTN液晶ディスプ
レイを垂直方向に高解像度化するために、L=24.5μm
のずれを与える値としてβ=45度、d=4.17mmとした。
【0097】
【数1】
【0098】ここで、光軸のずれLを発現させるのに効
果的なβの範囲は10〜80度であった。この光学軸のずれ
は、構成画素ピッチにより異なる。
【0099】ここでの例のように、垂直方向に絵素ずら
しを行えば、図20のように垂直方向が高解像度化され
る。同様にして、水平方向に絵素ずらしを行えば、水平
方向が高解像度化される(図21)。更に、斜め方向に絵
素ずらしを行えば、垂直及び水平方向が高解像度化され
る(図22)。
【0100】カラーフィルタを有するカラー液晶表示素
子の場合:通常のカラー表示素子では、R、G、Bカラ
ーフィルタのトリオにより1絵素を構成している。R、
G、Bの配置法は、インライン配列(図23)、デルタ配
列(図24)等がある。
【0101】このような絵素ずらし素子の絵素ずらし方
向は、垂直方向だけでなく、水平方向或いは斜め方向も
含む2次元の絵素ずらしにより、ずらした方向の解像度
を向上させることができる。更に、絵素ずらし範囲は、
絵素ずらし方向の長さ成分に対する構成画素口径LA
RGBの画素トリオのものとし、ブラックマトリックス
部の長さをLB とすることにより、上記したモノクロマ
チック表示素子と同様の条件とすることができる。
【0102】絵素ずらし動作における駆動電極分割数の
範囲:上述したような、高解像度化されるべき素子は、
原理的には、1画素当たりの各々のスイッチングに同期
させた絵素ずらしを必要とする。この場合には、点順次
走査の場合はTFT(Thin Film Transistor) のマトリ
ックスのように画素数分の絵素ずらし素子が必要とな
る。さらに、線順次走査の場合は、水平走査線の数の電
極分割が必要であることになる。
【0103】従って、高解像度化したい表示素子の水平
走査線数をNとした場合、線順次走査の時は透明電極を
垂直方向に1/N分割するのが理想的である。しかし、
高解像度化のためには、コスト的に同等の絵素ずらし素
子が必要となってしまう。そこで、本発明者は、ヒュー
マンファクタによりこの電極分割上限を低下させ、コス
トダウンを行えると考え、次に示す実験を行った。
【0104】上記のTFTカラー液晶表示素子と組み合
わせ、垂直同期信号に同期させて強誘電性液晶素子のス
イッチングのタイミングをとったところ、時系列データ
を考慮しないで、パネル全面のFLC素子のスイッチン
グを行っても、パネル垂直方向の約1/4が 214TV本
から 400TV本以上へと高解像度化された。
【0105】ここでの実験から、1/4程度までの垂直
方向の分割でも高解像度化が有効であることが判った。
即ち、高解像度化のためには、水平走査線数Nの表示素
子と組み合わせる絵素ずらし素子は垂直方向にN分割〜
1分割すれば良いが、パネル全面の高解像度化を行うた
めには、N分割〜3分割が好ましい。さらに、電極加工
精度、コスト等を考慮すれば、N/2或いは(N+1)
/2のうちのいずれかの整数分割以下が好ましい。
【0106】5分割電極構成によるFLC絵素ずらし素
子の高解像度化の具体例:図25に分割電極の組み合わせ
例を示す。この分割電極はガラス基板上に透明電極(I
TO)13、14を形成し、電極を5分割するようにエッチ
ングした。ITO電極間距離(エッチング部分)を10μ
mとした。この電極間距離はセルギャップよりも大きい
(更には、非表示部位よりは短い)ことが電極間電位差
による絶縁破壊防止、即ち、耐圧等の点で必要である。
ここでは、セルギャップは1μm〜3.0μmとした。分
割電極の組み合わせは、片側をコモン電極としてもよ
く、また、両側を分割電極としてもよいことは容易に判
る。
【0107】さらに、配向膜としてはSiO配向膜を用
い、セル組み立て方法及び液晶注入方法は単極セルの場
合と同様である。液晶配向方向については絵素ずらし方
向を考慮して設定した。
【0108】絵素ずらし素子の同期信号について: 飛越走査法(インターレース) 動画像、例えば映画では毎秒24こま、テレビでは毎秒25
枚または30枚の画像を送っている。しかし、毎秒24枚か
ら30枚ではフリッカー妨害が大きく、使用に絶えない。
このため、映画では1こまを2回ずつ照射し、毎秒48こ
まの繰り返しを行い、テレビでは飛越走査法を用いて伝
送帯域幅を増加しないで毎秒の繰り返し回数を増やして
いる。日本国内標準では2:1線飛越走査法を使用して
いる。
【0109】即ち、図26に示すように、a点から開始し
た走査はN/2回の水平走査でb点に達して、垂直帰線
期間にc点に移り、さらにN/2回の水平走査でd点に
達し、垂直基線期間に再びa点に戻る。dからbに至る
期間を第1(奇数)フィールドといい、bからdに至る
期間を第2(偶数)フィールドという。2:1線飛越走
査方式では2フィールドで完全な一つの画面(1フレー
ム)ができる。この他、3:1、5:1線飛越走査方式
などがある。
【0110】NTSC方式等の線順次走査の画面表示を
行う際に、現在のCRTではアナログ的なためにその解
像度においては問題が少ないが、液晶、プラズマ、EL
等の如く画素が離散的なディスプレイについては、離散
的画素配列のためにかなりの水平方向の位置情報が欠落
したり、走査線の情報を欠落するか、あるいは輝度信号
の位置分解能を低下させる(即ち、ディスプレイの解像
度を低下させる)ことについては、既述した通りであ
る。
【0111】ここで、絵素ずらし(ウォブリング)のタ
イミングをとる具体的方法を示す。テレビ信号は、図27
に示すように各フィールドの輝度信号と垂直同期パル
ス、水平同期パルス、色信号、色同期パルスから構成さ
れている。ここでは、奇数フィールド(第1フィール
ド)及び偶数フィールド(第2フィールド)の垂直同期
パルスを検出し、ここからFLCドライバに同期信号を
送り、続いて、ドライバ内で各チャンネル毎にディレイ
を与えたドライブ波形をFLCセルに送れば良い。
【0112】分割FLC素子とFLCドライブ回路とビ
デオ信号処理系との同期について:図28に、電極の構成
とドライブ回路、ビデオ信号処理系の接続と同期方法に
ついて示した。即ち、ビデオ信号処理装置40によって、
奇数フィールド(第1フィールド)及び偶数フィールド
(第2フィールド)の各同期パルスとRGB信号を表示
素子2に供給すると同時に、各フィールドの垂直同期パ
ルスを検出してFLCドライバ41に同期信号を送り、続
いて、ドライバ41内で各チャンネル毎にディレイを与え
たドライブ波形をFLCセル3に送る。
【0113】図29のようにし、全面ITOの側をコモン
電極とし、5分割電極側をCh1〜Ch5に分けて、図
示したようにパルス駆動した。即ち、検出した垂直同期
信号を基準とし、1フィールドの時間を5分割し、各チ
ャンネルでシーケンシャルに遅れを与えた。従って、T
N液晶表示素子2の駆動とFLC素子3の駆動は同期し
ていることが重要である。なお、これらの駆動波形は、
一般的なFLCの駆動法及び矩形波駆動を適用できる。
【0114】さらに、絵素ずらしの方向を変える具体的
方法を説明する。表示素子2の垂直方向を高解像度化す
る場合(図30)と、垂直、水平方向を高解像度化する方
法(図31)を示す。この結果、各目的とした方向の高解
像度化が確認できた。
【0115】上記の5分割FLC素子において、ドライ
ブ条件、光学的配置、絵素ずらし量を考慮して高解像度
化の検討を行ったところ、 0.7インチ、10.3万画素のア
クティブマトリックスTN液晶ディスプレイにおいてパ
ネル全面に亘って 214TV本から 400TV本以上へと高
解像度化し、更に、非表示部位であるブラックマトリッ
クスが目立たなくなり、高解像度でかつ滑らかな画面が
達成できた。
【0116】これらの高解像度化技術は直視型、反射
型、投射型等、様式を問わずに使用できる。このうち、
図32〜図33に投射型ディスプレイの二例をそれぞれ示し
た。
【0117】図32の例では、ハロゲンランプ17からの光
をコールドフィルタ43を通してバックライトとして表示
素子2に導き、上述したウォブリング処理後にレンズ系
44からスクリーン45へと画像が投影される。
【0118】図33はミラー型ディスプレイを示し、光源
17からの光をフィルタ46を通し、各ダイクロイックミラ
ー47によって所定の波長光(R、G、B)にそれぞれ分
離し、コンデンサーレンズ48から各ウォブリング素子に
入射され、ここでウォブリングされた後、再び合成され
てスクリーン45上に投影される。
【0119】上述した高解像度化技術は、ディスプレイ
として応用するため、可視光の波長範囲で使用する。
【0120】本発明は、上述した表示素子2に限らず、
離散的な画素から構成されるCCD等の撮像素子と被写
体とを結ぶ光路中に上述したウォブリング素子7を配置
する場合にも適用される。
【0121】本発明を図34〜図36に示した撮像装置101
に適用する場合も、上述した表示装置において述べた各
種の条件及び原理、説明が同様にして採用されることが
望ましい。以下においては、上述した表示装置について
の内容と同様のものは特に繰り返して説明しないが、そ
れに比べて、撮像装置に特有のものを主として説明する
こととする。また、集光素子77については、図35以降の
図では簡略化のため図示省略した。
【0122】撮像素子、例えばCCDを用いるとき、例
えば1/3インチCCDを水平方向、垂直方向あるいは
水平及び垂直方向に同時に高解像度化するため、β=45
度として水晶板の厚さdを調整することにより、絵素ず
らしの量を調節した。
【0123】例えば、L=3.7 μmのずれを与えるた
め、β=45度、d=0.63mmとした。ここで、光軸のずれ
Lを発現させるのに効果的なβの範囲は10〜80度であっ
た。
【0124】撮像素子を使用する際、被写体と撮像素子
53を結ぶ光路中に、被写体−偏光子−集光素子−FLC
素子−複屈折基板−撮像素子の順序で配置される。この
場合、レンズ系、アイリス、波長制限フィルタは被写体
と撮像素子を結ぶ光路中のどこに配してもよい。
【0125】ウォブリング素子7の液晶素子3に対する
入射光は、両対向透明基板20と90とにそれぞれ設けられ
たマイクロレンズ76と74との組み合わせによって幅aの
光束として集光されるように構成されている。この場
合、液晶素子3の透明電極13は上述した表示装置の場合
とは異なって分割されていない。
【0126】マイクロレンズ76と74とは、CCD53の画
素91に対応したサイズ及び位置において、ほぼ同一サイ
ズに対向して幅a、間隔aで以てストライプ状に設けら
れていてよい。従って、入射光はマイクロレンズからな
る集光素子77によって散乱することなしに幅a、間隔a
を正確に保持しつつ液晶素子3に入射するから、破線12
で示すように被写体からの光成分を正確に画素91上にウ
ォブリングすることができる。
【0127】この撮像装置101 において、図35に示すよ
うに、強誘電性液晶素子3のスイッチ状態が状態1の場
合、被写体50の側からの照射光成分aは、レンズ51、絞
り52を通った後、偏光板19により絵素ずらし方向に偏光
される。光の偏光面と強誘電性液晶素子3の異常光軸8
が平行のため、透過光は偏光面を維持したまま複屈折を
有する水晶板4に照射される。水晶板4では、入射偏光
面内に水晶の異常光軸を含むため、Y軸方向に偏光して
いる光は水晶板の異常光軸の傾いている方向へ屈折し、
再び空気層へ出るとき光軸と平行になり、入射光の光軸
とのずれが生じ、CCD撮像素子53の各絵素に照射され
る。
【0128】一方、図36のように、強誘電性液晶素子3
のスイッチ状態が状態2の場合、偏光面と異常光軸8が
約45度の角をなしているため、透過光は異常光軸の向き
に回転し、直線偏光(Y軸方向)→楕円偏光→円偏光→
楕円偏光→直線偏光(X軸方向)と強誘電性液晶素子内
を変化し、偏光面は初期状態から90度回転し、水晶板4
に照射される。水晶板4では、入射偏光面内に水晶の異
常光軸を含まないため、屈折しないでそのままの光軸を
維持し、再び空気層へ出て、CCD撮像素子53の各絵素
に照射される。即ち、被写体のa’部分を撮像すること
になる。この状態1と状態2の光軸のずれを絵素ずらし
の動作原理として用いることができる。
【0129】図37には、具体的な配置例を示した。ビデ
オカメラ、スチルビデオカメラ等の光学系の場合、外界
からの入射光は概ね偏光していないので、外界(被写
体)と強誘電性スイッチング素子の間に偏光板を入れる
ことを特徴とし、レンズ、絞りに対しての位置関係を問
わない。その他の光学配置は、被写体−レンズ−絞り−
偏光板−集光素子−強誘電性スイッチング素子−一軸的
な光学異方性を有する透明基板−撮像素子の順である。
ここで組み合わせる撮像素子としては、CCD、MOS
型素子等、その種類を問わない。
【0130】こうした撮像素子は、表示素子とは異な
り、受光素子であるために、被写体の空間解像度(空間
分離能)を向上させることができる。ここでは、表示素
子のように順次方式ではなく、同時方式で行えるため、
FLC素子3のスイッチング部はCCD素子全面に同時
に作用してよく、位相変調素子3の空間的な電極分割を
必要としない。即ち、例えばCCD撮像素子の画素も、
離散的なために光軸のずれがない場合には各画素にa、
b、cの位置分解能しかないが、フレームを分割し、ま
ずこのa、b、cの情報を同時方式で蓄積後、転送し、
次のフィールドで強誘電性液晶素子3の絵素ずらしによ
り、a’、b’、c’の位置情報を同時方式で蓄積後、
転送し、最初のフィールドとの再合成を行うことによ
り、垂直分解能が2倍に向上する。
【0131】これらセルのビデオカメラ:ハンディカム
TR−1(ソニー社製)への具体的実装例を説明する
が、まず、それに使用可能な赤外カットフィルタ及びロ
ーパスフィルタについて説明する。
【0132】〔1〕通常の可視光の撮像の場合 CCD撮像素子などの半導体撮像素子は、その感度域が
380〜1200nmにまで広がっている。通常の可視光の画像
を撮像する場合には、本来人間の眼で感知できない近赤
外光域まで撮像してしまうため、画像に対して悪影響を
及ぼす。従って、図38のように赤外カットフィルタ61を
被写体50とCCD53との間に入れる必要がある。
【0133】ここでは、絵素ずらし素子に赤外カットフ
ィルタ(700nm以上の波長をカットする。)61を組み合わ
せる場合の例を示す。さらに、ウォブリング素子に用い
られている水晶板だけでは、高周波成分のカットが不十
分であるため、光学ローパスフィルタが必要である。そ
こで、一般に高画質のCCDビデオカメラに用いられて
いる7点ボケ用の水晶ローパスフィルタ(複数の水晶板
64からなる。)を組み込んだ(図38、図39)。
【0134】このローパスフィルタは、1枚の水晶板中
で入射光をその複屈折を利用して2点ボケにし、さらに
光軸の周りに回転させた他の水晶板の積層により2点像
を4点像に、さらに3枚目の水晶板で7点像としてぼか
し、ローパスフィルタ特性を向上させることができるも
のである。
【0135】即ち、このように入射光をぼかすことによ
り、画像情報の空間周波数の高い成分を除去でき、モア
レ縞及び色偽信号等の問題を回避することができる。但
し、水晶板1枚の場合は、y方向のみ高周波成分をカッ
ト若しくは分散できるが、上記ではx、yの両方向にお
いて高周波成分をカット若しくは分散でき、低周波成分
の感度を保持したまま高周波成分の画像への影響(結像
した画像出力にモアレ縞パターンや色偽信号が生じるこ
と)を一層なくすことができる。
【0136】こうしたローパスフィルタを用いない実装
例を図40に、同ローパスフィルタを用いた実装例を図41
に示した。いずれも、絵素ずらし素子(ウォブリング素
子)7はCCD53の前位に設けられている。
【0137】ローパスフィルタ64を用いる場合、ローパ
スフィルタの第1の異常光軸がウォブリング時の偏光と
30〜60°の角度をなすときは、ローパスフィルタの効果
は得られるが、それ以外ではローパスフィルタ特性がフ
ィールドで変化してしまう。このとき、絵素ずらし素子
7と光学ローパスフィルタとの間にλ/4板(図示せ
ず)を入れることにより、フィールド間でのローパスフ
ィルタ特性の差を低減し、ローパスフィルタ特性を十分
発揮できるようになる。
【0138】図42には、CCDを3つ用いた色分解カメ
ラシステムを示している。但し、CCDドライブ回路、
ウォブリング素子ドライブ回路は省略した。
【0139】〔2〕赤外光の撮像の場合 CCD撮像素子などの半導体撮像素子の近赤外光域を利
用し、本来人間の眼で感知できない近赤外光域のみを撮
像することができる。この場合、敢えて、赤外カットフ
ィルタを入れる必要はない。
【0140】この場合、赤外光だけを撮像するには、可
視光カットフィルタ(760nm以下をカットする。)を被写
体とCCDとの間に入れる必要がある。これにより、被
写体の温度分布等を撮像することができる。このときの
撮像波長は 700〜1200nmにまで及ぶため、絵素ずらし素
子の位相差はその半波長の 350〜600nm が必要である。
【0141】以上、本発明の実施例を説明したが、上述
の実施例は本発明の技術的思想に基いて更に変形が可能
である。
【0142】例えば、上述したマイクロレンズの形状や
サイズ、材質、配置等は種々変化させてよい。また、マ
イクロレンズに代わる他の集光素子を画素に対応して設
けることもできる。
【0143】また、上述した液晶素子に使用する液晶配
向膜の種類やその組み合わせ等は変化させてよい。液晶
素子の各構成部分の構造、材質や形状、組み立て方法等
は種々変更してよい。基板もガラス板ではなく、他の光
学的に透明な材質であればよい。液晶についても、種々
のものが採用可能である。
【0144】本発明が適用される対象は、上述した表示
装置、撮像装置の如き光学システムと共に、同システム
に組み込み可能なウォブリング素子も包含することは勿
論である。
【0145】
【発明の作用効果】本発明は上述した如く、表示素子又
は撮像素子等の光学素子の画素に対応したウォブリング
素子の光入射側の位置に、入射光を画素サイズから偏光
方向制御用の液晶素子の駆動電極サイズに集光する集光
手段が設けられると共に、前記駆動電極が前記光学素子
の各画素と一致した光軸を有した状態で分割して設けら
れ、前記光学素子からの出射光の偏光方向を前記駆動電
極への印加電圧によって制御して出射し、この出射光を
複屈折媒体に入射させて、その光軸を同一面内で前記駆
動電極の配列方向又は/及びその直交方向に変化させて
いるので、ウォブリング時に画素情報を垂直又は水平方
向又は斜め方向に正確にずらすことができる。従って、
表示装置の場合には、複数のフィールド情報を空間的に
分離し、両フィールドの情報が重なり合うことなしに解
像度を十分に復元でき、高解像度が得られ、また、撮像
装置では、目的とする画素上に正確にウォブリングで
き、これも解像度の向上につながる。
【0146】しかも、ウォブリングのために、画素間隔
を変えたり、バックライトも変化させる必要もないの
で、開口率を保持し、かつ消費電力も増やすこともな
く、デバイス性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な液晶光学表示装置の概略断
面図(図2のIA−IA線、図3のIB−IB線断面に対応)で
ある。
【図2】同表示装置における液晶表示素子の概略一部平
面図である。
【図3】同表示装置におけるウォブリング用の液晶素子
の概略一部平面図である。
【図4】同表示装置における主要部分の配置関係を説明
するための図1と同様の概略断面図である。
【図5】同ウォブリングに用いるマイクロレンズの設計
を説明するための原理図である。
【図6】同ウォブリング用の液晶素子の概略平面図であ
る。
【図7】図6の VII−VII 線断面図である。
【図8】画像を構成する各フィールドの説明図である。
【図9】同表示装置のウォブリングを説明するための概
略図である。
【図10】本発明が適用可能な他の液晶光学表示装置の概
略断面図である。
【図11】本発明が適用可能な液晶素子を使用した表示装
置の状態1での概略図である。
【図12】同表示装置の状態2での概略図である。
【図13】同表示装置に用いる強誘電性液晶(FLC)の
コーン角の説明図である。
【図14】同表示装置の具体例の各スイッチ状態での概略
図である。
【図15】同表示装置にノーマリーホワイトのTN液晶表
示素子を用いた場合の概略図である。
【図16】同表示装置にノーマリーブラックのTN液晶表
示素子を用いた場合の概略図である。
【図17】偏光度の小さい表示素子を用いた表示装置の概
略図である。
【図18】同位相変調素子の各種駆動方法を示す波形図で
ある。
【図19】複屈折媒体による光軸のずれの説明図である。
【図20】ウォブリング状態の説明図である。
【図21】他のウォブリング状態の説明図である。
【図22】更に他のウォブリング状態の説明図である。
【図23】RGBインライン配列表示素子のウォブリング
状態の説明図である。
【図24】RGBデルタ配列表示素子のウォブリング状態
の説明図である。
【図25】位相変調素子における分割電極を示す概略斜視
図である。
【図26】インターレース走査法の説明図である。
【図27】テレビの各フィールドでの同期信号の波形図で
ある。
【図28】上記表示装置の各素子間の接続関係を示すブロ
ック図である。
【図29】電極分割型の位相変調素子の駆動波形図であ
る。
【図30】同素子を用いた表示装置の概略図である。
【図31】同素子を用いた他の表示装置の概略図である。
【図32】上記表示装置を適用したディスプレイの断面図
である。
【図33】ディスプレイへの他の適用例の断面図である。
【図34】本発明が適用可能な撮像装置の概略断面図であ
る。
【図35】同撮像装置の状態1での概略図である。
【図36】同撮像装置の状態2での概略図である。
【図37】同撮像装置の具体例の概略図である。
【図38】水晶光学ローパスフィルタの実装状態の概略図
である。
【図39】同水晶フィルタ3枚により生じるボケを説明す
る原理図である。
【図40】上記撮像装置の実装例の断面図である。
【図41】他の実装例の断面図である。
【図42】更に他の実装例の断面図である。
【符号の説明】
1・・・(液晶光学)表示装置 2・・・(液晶)表示素子 3・・・強誘電性液晶素子(液晶セル) 4・・・複屈折媒体 5・・・表示画素 7・・・ウォブリング素子(絵素ずらし素子) 8、10・・・異常光軸 9・・・偏光方向 13、14、72・・・透明電極 15、83・・・液晶 17・・・光源 18、19・・・偏光板 20、21、70、71・・・透明基板 50・・・被写体 53・・・CCD素子 73・・・ブラックマトリックス部 74、76・・・マイクロレンズ 77・・・集光素子 80・・・ガラス基板 101 ・・・撮像装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04N 5/66 102 H04N 5/66 102B (72)発明者 高梨 英彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社 内 (72)発明者 松居 恵理子 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社 内 (72)発明者 秀 史朝 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社 内 (72)発明者 片岡 延江 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社 内 (56)参考文献 特開 平4−113308(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/13 505 G02F 1/1335 - 1/13357 G02F 1/1347

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウォブリングされるべき光学素子の光路
    中に、出射光の光軸を所定方向にずらすためのウォブリ
    ング素子が配置されている光学装置であって、前記ウォ
    ブリング素子が、 前記光学素子の各画素と一致した光軸を有する光学的に
    透明な駆動電極が分割して設けられ、前記光学素子から
    の出射光を入射させて、この入射光の偏光方向を前記駆
    動電極への印加電圧によって制御して出射する液晶素子
    と、 前記光学素子の各画素からの出射光を前記駆動電極のサ
    イズに集光してこの駆動電極に入射させる集光手段と、 前記液晶素子によって偏光方向が制御された前記出射光
    を入射させて、その光軸を同一面内で前記駆動電極の配
    列方向又は/及びその直交方向に変化させて出射する複
    屈折媒体とによって構成されている光学装置。
  2. 【請求項2】 光学的に透明な電極と配向膜とをこの順
    に設けた光学的に透明な基体の複数個が前記電極及び前
    記配向膜の側で互いに所定の間隙を隔てて対向配置さ
    れ、前記間隙内に液晶が注入されている前記液晶素子に
    おいて、少なくとも一方側の前記電極が前記駆動電極と
    して、ウォブリングされるべき前記光学素子としての表
    示素子の走査線数に分割されており、この分割された駆
    動電極の幅をw、駆動電極間の間隔をl、前記表示素子
    の画素のサイズをa、画素間の間隔をbとしたとき、 w=1=(a+b)/2 の関係式を満たしている、請求項1に記載した光学装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ウォブリング素子の光入射面に第1
    のマイクロレンズが設けられ、これに対向して前記液晶
    素子の光入射側に第2のマイクロレンズが設けられ、前
    記第1のマイクロレンズと前記第2のマイクロレンズと
    が光軸及び焦点を共通にして前記集光手段を構成してい
    る、請求項1に記載した光学装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のマイクロレンズの焦点距離を
    D、前記第2のマイクロレンズの焦点距離をfWとした
    とき、 fD/fW=(a+b)/2a の関係式を満たしている、請求項3に記載した光学装
    置。
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