JP3239508B2 - オキサゾリン系化合物、その中間体およびそれを有効成分として含有する殺虫、殺ダニ剤 - Google Patents

オキサゾリン系化合物、その中間体およびそれを有効成分として含有する殺虫、殺ダニ剤

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JP3239508B2 JP01169893A JP1169893A JP3239508B2 JP 3239508 B2 JP3239508 B2 JP 3239508B2 JP 01169893 A JP01169893 A JP 01169893A JP 1169893 A JP1169893 A JP 1169893A JP 3239508 B2 JP3239508 B2 JP 3239508B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なオキサゾリン系
化合物、その中間体およびそれを有効成分として含有す
る殺虫、殺ダニ剤に関する。
【0002】
【従来の技術】これまである種のオキサゾリン誘導体が
殺虫、殺ダニ効果を有することは、たとえば、特開平 2
-85268号公報、特開平 3-232867 号公報に記載されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の化合物は、殺虫、殺ダニ剤の有効成分として必ずしも
常に充分なものであるとはいえない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の状
況に鑑み、よりすぐれた殺虫、殺ダニ効果を有する化合
物を見出すべく鋭意検討を重ねた結果、下記の一般式
化6で示されるオキサゾリン系化合物が、優れた殺虫、
殺ダニ活性を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、一般式 化6
【化6】 〔式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子
で置換されてもよいC1−C16のアルキル基、C2 −C
16のアルコキシアルキル基、ハロゲン原子で置換されて
もよいC1 −C16のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換
されてもよいC1−C16のアルキルチオ基、ハロゲン原
子で置換されてもよいC3 −C16のシクロアルキル基、
4 −C16のアルキルシクロアルキル基、ハロゲン原子
で置換されてもよいC5 −C16のシクロアルコキシ基、
5 −C16のアルキルシクロアルコキシ基または式 化
【化7】 で示される基を表し、 5 同一または相異なり、水素
原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい
1 −C8 のアルキル基、C2 −C8 のアルコキシアル
キル基、ハロゲン原子で置換されてもよいC1 −C8
アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されてもよいC1
8 のアルキルチオ基を表し、Xは単結合、酸素原子、
硫黄原子、メチレン基またはメチレンオキシ基(−CH
2 O−,−OCH2 −)を表し、qは1〜5の整数を表
し、Yはメチン基(−CH=)または窒素原子(−N
=)を表し、R2 は水素原子、ハロゲン原子、C1 −C
3 のアルキル基、C1 −C3 のアルコキシ基またはC1
−C3 のアルキルチオ基を表し、pは1から4の整数を
表し、R3 は水素原子またはメチル基を表し、R4 は式
化8
【化8】 で示される基を表し、R6 およびR7 は同一または相異
なり、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換さ
れてもよいC1 −C3 のアルキル基またはハロゲン原子
で置換されてもよいC1 −C3 のアルコキシ基を表
す。〕で示されるオキサゾリン系化合物(以下、本発明
化合物と記す。)、その中間体およびそれを有効成分と
して含有する殺虫、殺ダニ剤を提供するものである。
【0005】本発明化合物において、「ハロゲン原子」
とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原
子であり、好ましくはフッ素原子または塩素原子であ
る。本発明化合物のR1 で表されるハロゲン原子で置換
されてもよいC1 −C16のアルキル基、ハロゲン原子で
置換されてもよいC1 −C16のアルコキシ基およびハロ
ゲン原子で置換されてもよいC1 −C16のアルキルチオ
基を構成するアルキル部分としては、たとえば、メチ
ル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、2
−メチルプロピル、1−メチルプロピル、 1,1−ジメチ
ルエチル、ペンチル、3−メチルブチル、 1,1−ジメチ
ルプロピル、 2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、ペプ
チル、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘ
キサデシル等をあげることができる。上記のアルキル部
分のうちで、特に好ましいハロゲン原子で置換されたア
ルキル部分としては、たとえば、ジフルオロメチル、ト
リフルオロメチル、 2,2,2−トリフルオロエチル、 1,
1,2,2−テトラフルオロエチル、2−クロロ−1,1,2 −
トリフルオロエチル、 2,2−ジクロロ−1,1 −ジフルオ
ロエチル、 1,1,2,2,2−ペンタフルオロエチル、2−ブ
ロモ−1,1,2,2 −テトラフルオロエチル、2−クロロ−
1,1,2,2 −テトラフルオロエチル、 2,2,3,3,3−ペンタ
フルオロプロピル、1,1,2,2,3,3,3 −ヘプタフルオロプ
ロピル、1,1,2,3,3,3 −ヘキサフルオロプロピル、10−
フルオロデシル、10−ブロモデシル、13−フルオロトリ
デシル、13−ブロモトリデシル、16−フルオロヘキサデ
シル、16−ブロモヘキサデシル等があげられる。本発明
化合物のR1 で表されるC2 −C16のアルコキシアルキ
ル基としては、たとえば、2−メトキシエチル基、2−
エトキシエチル基、2−プロピルオキシエチル基、2−
ブチルオキシエチル基、2−ペンチルオキシエチル基、
2−(1−メチルエトキシ)エチル基、2−ヘキシルオ
キシエチル基、2−デシルオキシエチル基、2−テトラ
デシルエチル基、4−エチルオキシブチル基、4−ブチ
ルオキシブチル基、4−デシルオキシブチル基、4−ド
デシルオキシブチル基等をあげることができる。本発明
化合物のR1 で表されるハロゲン原子で置換されてもよ
いC3 −C16のシクロアルキル基としては、たとえば、
シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル
基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、2−クロロ
シクロヘキシル基、3−フルオロシクロペンチル基、3
−クロロシクロペンチル基、3−ブロモシクロペンチル
基、4−クロロシクロヘプチル基等をあげることができ
る。本発明化合物のR1 で表されるC4 −C16のアルキ
ルシクロアルキル基としては、たとえば、1−メチルシ
クロプロピル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−
(1,1 −ジメチルエチル)シクロヘキシル基、4−〔1
−(1,1−ジメチル)ブチル〕シクロヘキシル基、4−
〔1−(3,7−ジメチル)オクチル〕シクロヘキシル基等
があげられる。本発明化合物のR1 で表されるハロゲン
原子で置換されてもよいC5 −C16のシクロアルコキシ
基としては、たとえば、シクロペンチルオキシ基、シク
ロヘキシルオキシ基、2−クロロシクロヘキシルオキシ
基、シクロヘプチルオキシ基、シクロデシルオキシ基、
3−フルオロペンチルオキシ基、3−クロロペンチルオ
キシ基、3−ブロモペンチルオキシ基、4−クロロシク
ロヘプチルオキシ基等をあげることができる。これらの
うちC3 −C10のものが好ましい。本発明化合物のR1
で表されるC5 −C16のアルキルシクロアルコキシ基と
しては、たとえば、4−メチルシクロヘキシルオキシ
基、4−(1,1 −ジメチルエチル)シクロヘキシルオキ
シ基、4−〔1−(1,1−ジメチル)ブチル〕シクロヘキ
シルオキシ基、4−〔1−(3,7−ジメチル)オクチル〕
シクロヘキシルオキシ基等があげられる。本発明化合物
5 表されるハロゲン原子で置換されてもよいC1
−C8 のアルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよい
1 −C8 のアルコキシ基およびハロゲン原子で置換さ
れてもよいC1 −C8 のアルキルチオ基を構成するC1
−C8 のアルキル部分としては、たとえば、メチル、エ
チル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、2−メチ
ルプロピル、1−メチルブチル、 1,1−ジメチルエチ
ル、ペンチル、3−メチルブチル、1−メチルブチル、
1,1−ジメチルプロピル、 2,2−ジメチルプロピル、ヘ
キシル、ヘプチル、オクチル等をあげることができる。
上記のアルキル部分のうちで、特に好ましいハロゲン原
子で置換されたC1 −C8 のアルキル部分としては、た
とえば、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、 1,
1,2,2−テトラフルオロエチル、 2,2,2−トリフルオロ
エチル、2−クロロ−1,1,2 −トリフルオロエチル、2
−ブロモ−1,1,2 −トリフルオロエチル、1,1,2,2,2−
ペンタフルオロエチル、1,1,2,3,3,3 −ヘキサフルオロ
プロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、1,1,
2,2,3,3,3 −ヘプタプロピル、6−フルオロヘキシル
基、8−フルオロオクチル基等があげられる。本発明化
合物の 5 表されるC2 −C8 のアルコキシアルキル
基としては、たとえば、メトキシメチル基、2−メトキ
シエチル基、2−エトキシエチル基、2−プロピルオキ
シエチル基、2−ブチルオキシエチル基、2−ペンチル
オキシエチル基、2−(1−メチルエトキシ)エチル
基、2−ヘキシルオキシエチル基等をあげることができ
る。本発明化合物のR2 で表されるC1 −C3 のアルキ
ル基、アルコキシ基およびアルキルチオ基を構成するC
1 −C3 のアルキル部分は、すなわち、メチル、エチ
ル、プロピル、1−メチルエチルである。本発明化合物
6 およびR 7 で表されるハロゲン原子で置換されて
もよいC1 −C3 のアルキル基としては、たとえば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、1−メチルエチル基、
ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、3−クロ
ロプロピル基等をあげることができる。本発明化合物の
6 およびR 7 で表されるハロゲン原子で置換されても
よいC1 −C3 のアルコキシ基としては、たとえば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、1−メチルエト
キシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ
基、 2,2,2−トリフルオロエトキシ基、 1,1,2,2,2−ペ
ンタフルオロエトキシ基、 1,1,2,2−テトラフルオロエ
トキシ基、2−クロロ−1,1,2 −トリフルオロエトキシ
基、 2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、3−ブロ
モプロピル基等をあげることができる。
【0006】上記のR’は、式 化9
【化9】 〔式中、R5 は同一または相異なり、水素原子、ハロゲ
ン原子、ハロゲン原子で置換されてもよいC1 −C8
アルキル基、C2 −C8 のアルコキシアルキル基、ハロ
ゲン原子で置換されてもよいC1 −C8 のアルコキシ
基、ハロゲン原子で置換されてもよいC1 −C8 のアル
キルチオ基を表し、Xは単結合、酸素原子、硫黄原子、
メチレン基またはメチレンオキシ基(−CH2 O−,−
OCH2 −)を表し、Yはメチン基(−CH=)または
窒素原子(−N=)を表し、R2 は水素原子、ハロゲン
原子、C1 −C3 のアルキル基、C1 −C3 のアルコキ
シ基またはC1 −C3 のアルキルチオ基を表し、qは1
から4の整数を表す〕を表すものが好ましく、式 化1
【化10】 〔式中、R5 は同一または相異なり、置換基Xに対して
ベンゼン環のp位が水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン
原子で置換されてもよいC1 −C8 のアルキル基または
ハロゲン原子で置換されてもよいC1 −C8 のアルコキ
シ基を表し、Xは単結合または酸素原子を表し、Yはメ
チン基(−CH=)を表し、qは1を表す〕を表すもの
がさらに好ましい。上記R3 は、水素原子のものが好ま
しい。上記R4 は、ベンゼン環の6位がR7 で置換され
たもの、即ち、ベンゼン環の2位がR6 で置換され、6
位がR7 で置換されたものが好ましく、さらに、そのR
6 およびR7 は同一または相異なり、水素原子またはハ
ロゲン原子であるものが好ましく、ハロゲン原子である
ものがより好ましく、フッ素原子であるものが最も好ま
しい。
【0007】本発明化合物のうち、R1 が一般式 化1
【化11】 で示される基を表し、R5 は同一または相異なり、水素
原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい
1 −C8 のアルキル基、ハロゲン原子で置換されても
よいC1 −C8 のアルコキシ基またはC1 −C8 のアル
キルチオ基を表し、Xは単結合、酸素原子またはメチレ
ン基を表し、Yはメチン基(−CH=)または窒素原子
(−N=)を表し、qは1または2を表し、R2 は水素
原子、ハロゲン原子、C1 −C3 のアルキル基またはC
1 −C3 のアルコキシ基を表し、pは1から3の整数を
表し、R3 は水素原子を表し、R4 は式 化12
【化12】 で示される基を表し、R6 およびR7 は同一または相異
なり、ハロゲン原子を表す。〕で示されるものが好まし
い。本発明化合物のうち、一般式 化13
【化13】 で示される基を表し、R5 は同一または相異なり、置換
基Xに対し、ベンゼン環のパラ位が水素原子、ハロゲン
原子、ハロゲン原子で置換されてもよいC1 −C 8 のア
ルキル基、ハロゲン原子で置換されてもよいC1 −C8
のアルコキシ基を表し、Xは単結合、酸素原子またはメ
チレン基を表し、qは1を表し、Yはメチン基(−CH
=)を表し、R2 は水素原子、ハロゲン原子、C1 −C
3 のアルキル基またはC1 −C3 のアルコキシ基を表
し、pは1から3の整数を表し、R3は水素原子を表
し、R4 は式 化14
【化14】 で示される基を表し、R7 はベンゼン環の6位に置換
し、R6 およびR7 は同一または相異なり、ハロゲン原
子、特にフッ素原子を表す。〕で示されるものがより好
ましい。
【0008】本発明化合物は一般式 化15
【化15】 〔式中、R1 、R2 、R3 およびpは前記と同じ意味を
表す。〕で示されるアミノアルコール誘導体と、一般式
4 −C(O)−L1〔式中、R4 は前記と同じ意味
を表し、L1 は水酸基またはハロゲン原子を表す。〕で
示されるカルボン酸誘導体とを反応させることにより製
造することができる。
【0009】(i) 上記の製造法において、一般式 R4
−C(O)−L1 で示されるカルボン酸誘導体のL1
水酸基を表す場合、該反応は脱水剤の存在下で行われ
る。使用される脱水剤としては、硫酸、五酸化リン、ポ
リリン酸等をあげることができる。該反応は一般に不活
性有機溶媒中で行われ、そのような不活性溶媒として
は、たとえば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン等の芳香
族炭化水素類等をあげることができる。該反応温度は約
60℃ないし溶媒の沸点近くが好ましく、該反応時間
は、通常、約1〜約50時間である。原料のモル比は任
意に設定できるが、通常、一般式 化15で示されるア
ミノアルコール誘導体1モルに対して、一般式 R2
C(O)−L1 で示されるカルボン酸誘導体は 0.5〜2
モルの割合であり、脱水剤は1〜100モルの割合であ
る。反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の通
常の後処理を行い、目的の化合物を得ることができる。
必要ならば、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の通
常の操作によってさらに精製することもできる。
【0010】(ii)また、上記の製造法において、一般式
4 −C(O)−L1 で示されるカルボン酸誘導体の
1 がハロゲン原子を表す場合、工程(a)一般式 化
15で示されるアミノアルコール誘導体と該カルボン酸
誘導体とを塩基の存在下で反応させ、一般式 化16
【化16】 〔式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびpは前記と同じ
意味を表す。〕で示されるアミド誘導体を得て、次い
で、工程(b)該アミド誘導体に脱水剤を作用させ閉環
反応を行うことにより本発明化合物を製造することがで
きる。工程(a)において、使用される塩基としては、
たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン、
N,N−ジメチルアニリン等の有機塩基等をあげること
ができる。該反応は一般に不活性有機溶媒中で行われ、
そのような不活性溶媒としては、たとえば、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノ
ール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチル
エーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化
水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、
1,2−ジクロロエタン等の塩素化炭化水素類、n−ヘキ
サン、n−ペンタン、n−ヘプタン、石油エーテル等の
脂肪族炭化水素類、水等あるいはそれらの混合物をあげ
ることができる。反応温度は約−10℃〜約50℃が好
ましく、反応時間は、通常、約1時間〜約30時間であ
る。試剤のモル比は任意に設定できるが、通常、一般式
化15で示されるアミノアルコール誘導体1モルに対
して、一般式 R4 −C(O)−L1 で示されるカルボ
ン酸誘導体は 0.5〜 2.0モルの割合であり、塩基は1〜
5モルの割合である。 反応終了後の反応液は、有機溶
媒抽出、濃縮等の通常の後処理を行い、目的の化合物を
得ることができる。必要ならば、クロマトグラフィー、
蒸留、再結晶等の通常の操作によってさらに精製するこ
ともできる。工程(b)において、使用される脱水剤と
しては、たとえば、硫酸、五酸化リン、ポリリン酸等を
あげることができる。該反応は一般に不活性有機溶媒中
で行われ、そのような不活性溶媒としては、たとえば、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン等の芳香族炭化水素類等あるいはそれらの
混合物をあげることができる。反応温度は約60℃ない
し溶媒の沸点近くが好ましく、反応時間は、通常、約1
時間〜約50時間である。試剤のモル比は任意に設定で
きるが、通常、一般式 化16で示されるアミド誘導体
1モルに対して、脱水剤は1〜100モルの割合であ
る。反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の通
常の後処理を行い、目的の化合物を得ることができる。
必要ならば、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の通
常の操作によってさらに精製することもできる。
【0011】さらに、工程(c)一般式 化16で示さ
れるアミド誘導体をハロゲン化剤と反応させ、一般式
化17
【化17】 〔式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびpは前記と同じ
意味を表し、Qはハロゲン原子を表す。〕で示されるハ
ロアミド誘導体を得て、次いで工程(d)該ハロアミド
誘導体に塩基を作用させ閉環反応を行うことにより本発
明化合物を製造することもできる。工程(c)におい
て、使用されるハロゲン化剤としては、たとえば、塩化
チオニル、オキシ塩化リン、三塩化リン、三臭化リン等
をあげることができる。該反応は一般に不活性有機溶媒
中で行われ、そのような不活性溶媒としては、たとえ
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、
ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、 1,2−ジクロロエタン
等の塩素化炭化水素類、n−ヘキサン、n−ペンタン、
n−ヘプタン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類等あ
るいはそれらの混合物があげることができる。反応温度
は約−10℃ないし溶媒の沸点近くが好ましく、反応時
間は、通常、約1時間〜約10時間である。試剤のモル
比は任意に設定できるが、通常、一般式 化16で示さ
れるアミド誘導体1モルに対して、ハロゲン化剤は1〜
10モルの割合である。反応終了後の反応液は、有機溶
媒抽出、濃縮等の通常の後処理を行い、目的の化合物を
得ることができる。必要ならば、クロマトグラフィー、
蒸留、再結晶等の通常の操作によってさらに精製するこ
ともできる。工程(d)において、使用される塩基とし
ては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基、トリ
エチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、
4−N,N−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基等を
あげることができる。該反応は一般に不活性有機溶媒中
で行われ、そのような不活性溶媒としては、たとえば、
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n
−ブタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエレングリコールジ
メチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香
族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化
炭素、 1,2−ジクロロエタン等の塩素化炭化水素類、n
−ヘキサン、n−ペンタン、n−ヘプタン、石油エーテ
ル等の脂肪族炭化水素類、水等あるいはそれらの混合物
があげることができる。反応温度は約0℃〜約110℃
が好ましく、反応時間は、通常、約 0.5時間〜約5時間
である。試剤のモル比は任意に設定できるが、通常、一
般式 化17で示されるハロアミド誘導体1モルに対し
て、塩基は1〜10モルの割合である。反応終了後の反
応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後処理を行い、
目的の化合物を得ることができる。必要ならば、クロマ
トグラフィー、蒸留、再結晶等の通常の操作によってさ
らに精製することもできる。
【0012】上記製造における原料化合物のうち、一般
式 化15で示されるアミノアルコール誘導体は、下記
スキーム 化18、化19(化18に続いて化19)に
示すような通常の方法により、適当な市販化合物から得
ることができる。
【化18】
【化19】 〔化18、化19において、R1 、R2 、R3 およびp
は前記と同じ意味を表し、R8 は低級アルキル基を表
し、Mは水素原子、ナトリウム原子またはカリウム原子
を表し、L2 はハロゲン原子を表す。〕
【0013】上記ステップ1〔フェノール化合物(I)
からエーテル化合物(III) を得る反応〕は、通常、不活
性溶媒中、塩基存在下、約0℃から約150℃の温度範
囲で、約 0.5〜50時間かけて行われる。フェノール化
合物(I)とエーテル化合物(III) の使用モル比は特に
限定されないが、好ましくは1:1から1:3である。
塩基の使用量も特に限定されないが、フェノール化合物
(I)1モルに対し、好ましくは1〜5モルの割合であ
る。使用できる反応溶媒の例としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等
の芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテ
ル等の脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホル
ム、 1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル類、アセトン、メチル エチル ケトン、メ
チル イソブチル ケトン等のケトン類、アセトニトリ
ル等のニトリル類、ニトロベンゼン等のニトロ化合物
類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の
極性溶媒、水およびそれらの混合物があげられる。使用
できる塩基の例としては、ナトリウムやカリウム等のア
ルカリ金属、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のア
ルカリ金属の水素化物、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、ナトリウムエチ
ラート、ナトリウムメチラート等のアルカリ金属のアル
コキシド等があげられる。必要に応じ、トリエチルベン
ジルアンモニウムクロリドやテトラブチルアンモニウム
ブロミドのようなアンモニウム塩を反応系に触媒とし
て添加してもよい。また、フェノール化合物(I)のア
ルカリ金属塩をフェノール化合物(I)の代わりに使用
してもよい。反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃
縮等の通常の後処理を行い、目的の化合物を得ることが
できる。必要ならば、クロマトグラフィー、蒸留、再結
晶等の通常の操作によってさらに精製することもでき
る。
【0014】上記ステップ2〔エーテル化合物(III) か
らアルデヒド化合物(IV)を得る反応〕は、通常、不活
性溶媒中、酸の存在下、約−10℃から約50℃の温度
範囲で、 0.5〜10時間かけて行われる。使用する酸の
量は特に限定されないが、エーテル化合物(III) 1モル
に対し、好ましくは1〜50モルの割合である。使用す
る不活性溶媒の例としては、酢酸、トリフルオロ酢酸等
のカルボン酸、メタノール、エタノール等のアルコー
ル、水およびそれらの混合物があげられる。反応終了後
の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後処理を行
い、アルデヒド化合物(IV)を単離するが、該アルデヒ
ドは比較的不安定であるため、すみやかに次の反応ステ
ップに用いるのが好ましい。
【0015】上記ステップ3〔アルデヒド化合物(IV)
からアミン化合物(VI)を得る反応〕は、通常、不活性
溶媒中、アンモニアの存在下、約−20℃から50℃の
温度範囲で、約 0.5〜約50時間かけて行われる。シア
ノ化合物(V)に対するアルデヒド化合物(IV)の使用
モル比は特に限定されないが、好ましくは1:1から
1:10である。アンモニアの使用量も特に限定されな
いが、アルデヒド化合物(IV)1モルに対して、好まし
くは1モルないしそれ以上の割合である。使用する不活
性溶媒の例としては、メタノール、エタノール等のアル
コール類、水およびそれらの混合物があげられる。Mが
ナトリウムまたはカリウム原子であるシアノ化合物
(V)を反応に用いる場合は、該シアノ化合物(V)1
モルに対して、1モルないしそれ以上の割合の強酸のア
ンモニウム塩(例えば塩化アンモニウム)の存在下に反
応を行うのが好ましい。反応終了後、有機溶媒抽出、濃
縮等の通常の後処理を行い、目的物を得ることができ
る。必要に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等
により、さらに精製することもできる。
【0016】上記ステップ4〔アミン化合物(VI)から
アミノ酸化合物(VII) を得る反応〕は、通常、水のよう
な不活性溶媒中、酸(塩酸、硫酸等の鉱酸等)の存在
下、30℃から50℃の温度範囲で、約1から約50時
間かけて行われる。該酸の使用モル比は特に限定されな
いが、アミン化合物(VI)1モルに対して、好ましくは
0.01から100モルの割合である。反応終了後、冷却し
て沈澱した固体をろ集する等の方法により、目的物を得
ることができる。
【0017】上記ステップ5〔アミノ酸化合物(VII) か
らアミノアルコール誘導体 化15を得る反応〕は、通
常、不活性溶媒中、還元剤(ジイソブチル アルミニウ
ムハイドライド、アルミニウム ハイドライド、リチウ
ム アルミニウム ハイドライド等)の存在下、0℃か
ら150℃の温度範囲で、約 0.5〜約30時間かけて行
われる。該還元剤の使用モル比は特に限定されないが、
アミノ酸化合物(VII) 1モルに対して、好ましくは1か
ら10モルの割合である。不活性溶媒としては、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、およびそれらの混合物等があげられる。さら
に、ステップ5はルテニウムオキシド、レニウムオキシ
ド、コッパークロマイト等のような触媒の存在下、水素
ガスで還元することによっても行うことができる。
【0018】さらに、オキサゾリン誘導体 化6は、一
般式 化20
【化20】 〔式中、R3 およびR4 は前記と同じ意味を表し、Wは
水酸基、ハロゲン原子、トシルオキシ基またはメチルオ
キシ基を表す。〕で示されるオキサゾリン化合物とフェ
ノール化合物(I)とを反応させることによって得るこ
ともできる。 (i) オキサゾリン化合物 化20において、Wが水酸基
である場合、反応は通常、不活性溶媒中、脱水剤の存在
下、−50℃から110℃の温度範囲において、約 0.5
から約100時間かけて行われる。オキサゾリン化合物
化20とフェノール化合物(I)との使用モル比は特
に限定されないが、好ましくは2:1から1:10であ
る。脱水剤の使用モル比は特に限定されないが、オキサ
ゾリン化合物 化19 1モルに対して、好ましくは
0.001から100モルの割合である。不活性溶媒の例と
しては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエ
ーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、 1,2−ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ペンタ
ン、ヘプタン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、水
およびそれらの混合物等があげられる。脱水剤の例とし
ては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジエチルアゾ
ジカルボキシレート、ジイソプロピルアゾジカルボキシ
レート、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド塩酸塩、硫酸、5酸化リン、ポリリ
ン酸等があげられる。反応終了後、有機溶媒抽出、濃縮
等の通常の後処理を行い、目的物を得ることができる。
必要に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等によ
り、さらに精製することもできる。 (ii)オキサゾリン化合物 化20において、Wがハロゲ
ン原子、トシルオキシ基またはメシルオキシ基である場
合、反応は通常、塩基存在下、約0℃から約110℃の
温度範囲で、約 0.5から約500時間かけて行われる。
オキサゾリン化合物 化20とフェノール化合物(I)
との使用モル比は特に限定されないが、好ましくは2:
1から1:10である。塩基の使用モル比は特に限定さ
れないが、オキサゾリン化合物 化20 1モルに対し
て、好ましくは 0.5から100モルの割合である。不活
性溶媒の例としては、メタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、ブタノール等のアルコール類、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロ
ロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、 1,2−ジクロロエタン等のハ
ロゲン化炭化水素類、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、
石油エーテル等の脂肪族炭化水素類、水およびそれらの
混合物等があげられる。使用される塩基としては、たと
えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、水酸化カルシウム等の無機塩基、
トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリ
ン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基
等をあげることができる。反応終了後、有機溶媒抽出、
濃縮等の通常の後処理を行い、目的物を得ることができ
る。必要に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等
により、さらに精製することもできる。
【0019】前記、オキサゾリン化合物 化20は、適
当な市販化合物から以下に示すスキーム 化21により
得ることができる。
【化21】 〔式中、R9 は水酸基または−OC(O)R4 を表し、
3 、R4 、L1 、L2およびWは前記と同じ意味を表
す。〕
【0020】上記ステップ11〔カルボン酸誘導体R4
−C(O)−L1 からアミド化合物(XII) を得る反応〕
は、通常、不活性溶媒中、塩基存在下、約−10℃から
約50℃の温度範囲で、約1から約30時間かけて行わ
れる。2−アミノ−1,3−プロパンジオールとカルボ
ン酸誘導体R4 −C(O)−L1 の使用モル比は特に限
定されないが、好ましくは2:1から1:4である。塩
基の使用モル比は、特に限定されないが、2−アミノ−
1,3−プロパンジオール1モルに対して、好ましくは
0.5から5モルの割合である。不活性溶媒の例として
は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、ブタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の
芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四
塩化炭素、 1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水
素類、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、石油エーテル等
の脂肪族炭化水素類、水およびそれらの混合物等があげ
られる。使用される塩基としては、たとえば、水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の無機塩
基、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルア
ニリン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン等の有機
塩基等をあげることができる。反応終了後、有機溶媒抽
出、濃縮等の通常の後処理を行い、目的物を得ることが
できる。必要に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再結
晶等により、さらに精製することもできる。
【0021】上記ステップ12〔R9 が水酸基であるア
ミド化合物(XII)からオキサゾリン化合物 化20(X
=水酸基)を得る反応〕は、通常、不活性溶媒中、脱水
剤の存在下、約60℃から溶媒の沸点までの温度範囲
で、約1から約50時間かけて行われる。脱水剤の使用
モル比は特に限定されないが、R9 が水酸基であるアミ
ド化合物(XII)1モルに対して、好ましくは1から10
0モルの割合である。不活性溶媒の例としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベ
ンゼン等の芳香族炭化水素類およびそれらの混合物があ
げられる。脱水剤の例としては、硫酸、5酸化リン、ポ
リリン酸等があげられる。反応終了後、有機溶媒抽出、
濃縮等の通常の後処理を行い、目的物を得ることができ
る。必要に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等
により、さらに精製することもできる。
【0022】上記ステップ13〔R9 が−OC(O)R
4 であるアミド化合物(XII)からハロアミド化合物 (VI
II) を得る反応〕は、通常、不活性溶媒中または無溶媒
で、ハロゲン化剤の存在下または非存在下、約−10℃
から溶媒の沸点までの温度範囲で、約1から約10時間
かけて行われる。ハロゲン化剤の使用モル比は特に限定
されないが、R9 が−OC(O)R4 であるアミド化合
物(XII)1モルに対し、好ましくは1から100モルの
割合である。不活性溶媒の例としては、ベンゼン、トル
エン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等
の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、
四塩化炭素、 1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化
水素類、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、石油エーテル
等の脂肪族炭化水素類およびそれらの混合物等があげら
れる。ハロゲン化剤の例としては、塩化チオニル、オキ
シ塩化リン、3塩化リン、3臭化リン等があげられる。
反応終了後、有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後処理を行
い、目的物を得ることができる。必要に応じ、クロマト
グラフィー、蒸留、再結晶等により、さらに精製するこ
ともできる。
【0023】上記ステップ14〔R9 が−OC(O)R
4 であるハロアミド化合物 (VIII)からオキサゾリン化
合物 化19(X=水酸基)を得る反応〕は、通常、不
活性溶媒中、塩基存在下、約0℃から約110℃の温度
範囲で、約 0.5から約5時間かけて行われる。塩基の使
用モル比は特に限定されないが、R9 が−OC(O)R
4 であるハロアミド化合物 (VIII)1モルに対して、好
ましくは1から100モルの割合である。不活性溶媒の
例としては、メタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコール、ブタノール等のアルコール類、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレング
リコールジメチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、
トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼ
ン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素、 1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化
炭化水素類、ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、石油エー
テル等の脂肪族炭化水素類、水およびそれらの混合物等
があげられる。使用される塩基としては、たとえば、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化カルシウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無
機塩基等をあげることができる。反応終了後、有機溶媒
抽出、濃縮等の通常の後処理を行い、目的物を得ること
ができる。必要に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再
結晶等により、さらに精製することもできる。
【0024】上記ステップ21〔カルボン酸誘導体R4
−C(O)L1 からアミドエステル化合物(IX)を得る
反応〕は、通常、不活性溶媒中、塩基存在下、約−10
℃から約50℃の温度範囲で、約1から約30時間かけ
て行われる。セリンメチルエステルとカルボン酸誘導体
4 −C(O)L1 の使用モル比は特に限定されない
が、好ましくは2:1から1:4である。塩基の使用モ
ル比は特に限定されないが、カルボン酸誘導体R4 −C
(O)−L1 1モルに対して、好ましくは 0.5から5モ
ルの割合である。不活性溶媒の例としては、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール
等のアルコール類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエー
テル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、
クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、 1,2
−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ヘキサ
ン、ペンタン、ヘプタン、石油エーテル等の脂肪族炭化
水素類、ピリジン、水およびそれらの混合物等があげら
れる。使用される塩基としては、たとえば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水素化カリ
ウム等の無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン、N,
N−ジメチルアニリン、4−N,N−ジメチルアミノピ
リジン等の有機塩基等をあげることができる。反応終了
後、有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後処理を行い、目的
物を得ることができる。必要に応じ、クロマトグラフィ
ー、蒸留、再結晶等により、さらに精製することもでき
る。
【0025】上記ステップ22〔アミドエステル化合物
(IX)からオキサゾリンエステル化合物(XI)を得る反
応〕は、通常、不活性溶媒中、脱水剤の存在下、約−5
0℃から110℃までの温度範囲で、約1から約50時
間かけて行われる。脱水剤の使用モル比は特に限定され
ないが、アミドエステル化合物(IX)1モルに対して、
好ましくは1から100モルの割合である。不活性溶媒
の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類およ
びそれらの混合物があげられる。脱水剤の例としては、
硫酸、5酸化リン、ポリリン酸、ジエチルアゾジカルボ
キシレート、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソ
プロピルアゾジカルボキシレート、1−エチル−3−
(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸
塩等があげられる。反応終了後、有機溶媒抽出、濃縮等
の通常の後処理を行い、目的物を得ることができる。必
要に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等によ
り、さらに精製することもできる。
【0026】上記ステップ23〔オキサゾリンエステル
化合物(XI)からオキサゾリン化合物 化20(X=水
酸基)を得る反応〕は、通常、不活性溶媒中、還元剤の
存在下、約−10℃から約100℃までの温度範囲で、
約 0.5から約30時間かけて行われる。還元剤の使用モ
ル比は特に限定されないが、オキサゾリンエステル化合
物(XI)1モルに対し、好ましくは1から100モルで
ある。不活性溶媒の例としては、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の
芳香族炭化水素類およびそれらの混合物等があげられ
る。還元剤の例としては、ジイソブチルアルミニウム、
アルミニウムハイドライド、リチウムアルミニウムハイ
ドライド等があげられる。反応終了後、有機溶媒抽出、
濃縮等の通常の後処理を行い、目的物を得ることができ
る。必要に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等
により、さらに精製することもできる。
【0027】上記ステップ24〔アミドエステル化合物
(X)からクロロアミドエステル化合物(XI) を得る反
応〕は、通常、不活性溶媒中または無溶媒で、塩素化剤
の存在下、約−10℃から溶媒の沸点までの温度範囲
で、約1〜約10時間かけて行われる。塩素化剤の使用
モル比は特に限定されないが、アミドエステル化合物
(X)1モルに対し、好ましくは1から100モルであ
る。不活性溶媒の例としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族
炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素、 1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、
ヘキサン、ペンタン、ヘプタン、石油エーテル等の脂肪
族炭化水素類およびそれらの混合物等があげられる。塩
素化剤の例としては、塩化チオニル、オキシ塩化リン、
3塩化リン等があげられる。反応終了後、有機溶媒抽
出、濃縮等の通常の後処理を行い、目的物を得ることが
できる。必要に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再結
晶等により、さらに精製することもできる。
【0028】上記ステップ25〔クロロアミドエステル
化合物(X) からオキサゾリンエステル化合物(XI) を
得る反応〕は、通常、不活性溶媒中、銀塩存在下、約0
℃から溶媒の沸点までの温度範囲で、約 0.5〜約100
時間かけて行われる。銀塩の使用モル比は特に限定され
ないが、クロロアミドエステル化合物(X)1モルに対
して、好ましくは1から100モルである。不活性溶媒
の例としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロ
ベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ヘ
キサン、ペンタン、ヘプタン、石油エーテル等の脂肪族
炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等
のエーテル類等があげられる。銀塩の例としては、シル
バートリフルオロメタンスルホナート、酢酸銀、炭酸銀
等があげられる。反応終了後、有機溶媒抽出、濃縮等の
通常の後処理を行い、目的物を得ることができる。必要
に応じ、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等により、
さらに精製することもできる。
【0029】上記ステップ31またはステップ32〔オ
キサゾリン化合物 化19(X=水酸基)からオキサゾ
リン化合物 化19(X=ハロゲン)またはオキサゾリ
ン化合物 化19(X=トシルオキシ、メシルオキシ)
を得る反応〕は、ハロゲン化およびスルホン化のような
よく知られた方法に従って容易に行うことができる。反
応終了後、有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後処理を行
い、目的物を得ることができる。必要に応じ、クロマト
グラフィー、蒸留、再結晶等により、さらに精製するこ
ともできる。
【0030】なお、前記の各種の反応において、必要に
応じ、相間移動触媒を存在させることによって、反応を
円滑に進行させることもできる。使用できる相間移動触
媒としては、たとえば、塩化ベンジルトリエチルアンモ
ニウム、臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム等の四級
アンモニウム塩類等をあげることができる。
【0031】次に、本発明化合物(一般式 化6で示さ
れる化合物)を表1〜18に示す。ただし、これらの化
合物は例示のためのものであって、本発明はこれらに限
定されるものではない。本発明化合物の中で、不斉炭素
原子を有する化合物の場合には、本発明化合物は生物活
性を有する光学活性なそれぞれの異性体((+)−体、
(−)−体)およびそれらのあらゆる比率の混合物をも
含むものである。
【表1】一般式 化6で示される化合物
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【表16】
【表17】
【表18】
【0032】本発明化合物が防除効力を示す害虫、有害
ダニ類としては、たとえば下記のものがあげられる。 半翅目害虫 ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus ) 、トビイ
ロウンカ(Nilaparvata lugens) 、セジロウンカ(So
gatella furcifera ) などのウンカ類、ツマグロヨコ
バイ(Nephotettix cincticeps) 、タイワンツマグロ
ヨコバイ(Nephotettix virescens ) などのヨコバイ
類、アブラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、カイガ
ラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類など 鱗翅目害虫 ニカメイガ(Chilo suppressalis) 、コブノメイガ
Cnaphalocrocis medinalis )、ヨーロピアンコー
ンボーラー(Ostrinia nubilalis ) 、シバツトガ(Pa
rapediasia teterrella) 、ワタノメイガ(Notarcha
derogata) 、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunct
ella) などのメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera
litura) 、アワヨトウ(Pseudaletia separata) 、ヨ
トウガ(Mamestra brassicae ) 、タマナヤガ(Agroti
s ipsilon ) 、トルコプルシア属、ヘリオティス属、
ヘリコベルパ属などのヤガ類、モンシロチョウ(Pieris
rapae crucivora ) などのシロチョウ類、アドキソ
フィエス属、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta
) 、コドリングモス(Cydia pomonella ) などのハ
マキガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)
などのシンクイガ類、リオネティア属などのハモグリガ
類、リマントリア属、ユープロクティス属などのドクガ
類、コナガ(Plutella xylostella) などのスガ類、ワ
タアカミムシ(Pectinophora gossypiella ) などのキ
バガ類、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea ) など
のヒドリガ類、イガ(Tinea translucens ) 、コイガ
Tineola bisselliella) などのヒロズコガ類など 双翅目害虫 アカイエカ(Culex pipiens pallens ) 、コガタア
カイエカ(Culex tritaeniorhynchus ) などのイエカ
類、 Aedes aegypti Aedes albopictusなどのエー
デス属、 Anopheles sinensisなどのアノフェレス属、
ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica ) 、オオイ
エバエ(Muscina stabulans ) などのイエバエ類、ク
ロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ(De
lia platura ) 、タマネギバエ(Delia antigua )
などのハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チ
ョウバエ類、ブユ類、アブ類、サシバエ類、ハモグリバ
エ類など 鞘翅目害虫 ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifer
a ) 、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undeci
mpunctata ) などのコーンルートワーム類、ドウガネブ
イブイ(Anomala cuprea) 、ヒメコガネ(Anomala
rufocuprea) などのコガネムシ類、メイズウィービル
Sitophilus zeamais ) 、イネミズゾウムシ(Lissor
hoptrus oryzophilus ) 、アルファルファタコゾウム
シ(Hypera pastica ) 、アズキゾウムシ(Calosobruchy
s chinensis ) などのゾウムシ類、チャイロコメノゴ
ミムシダマシ(Tenebrio molitor ) 、コクヌストモド
キ(Tribolium castaneum ) などのゴミムシダマシ
類、ウリハムシ(Aulacophora femoralis ) 、キスジ
ノミハムシ(Phyllotreta striolata ) 、コロラドハ
ムシ(Leptinotarsa decemlineata) などのハムシ類、
シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna
vigintioctopunctata ) などのエピラクナ類、ヒラタキ
クイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、ア
オバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes) など 直翅目網翅類害虫 チャバネゴキブリ(Blattella germanica ) 、クロゴ
キブリ(Periplaneta fuliginosa) 、ワモンゴキブリ(P
eriplaneta americana ) 、トビイロゴキブリ(Perip
laneta brunnea ) 、トウヨウゴキブリ(Blatta ori
entalis) など アザミウマ目害虫 ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi ) 、ネギアザ
ミウマ(Thrips tabaci) 、ハナアザミウマ(Thrips
hawaiiensis ) など 膜翅目害虫 アリ類、ススメバチ類、アリガタバチ類、ニホンカブラ
バチ(Athalia rosae ruficornis) などのハバチ類
など 直翅目害虫 ケラ類、バッタ類など 隠翅目害虫 ヒトノミ(Purex irritans) など シラミ目害虫Pediculus humanus capitis 、ケジラミ(Phthirus
pubis ) など シロアリ目害虫 ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus) 、イエシ
ロアリ(Coptotermes formosanus) など ダニ類 ナミハダニ(Tetranychus uriticae) 、ニセナミハダ
ニ(Tetranychus cinnabarinus) 、カンザワハダニ
Tetranychus kanzawai) 、ミカンハダニ(Panonych
us citri ) 、リンゴハダニ(Panonychus ulmi) 、オ
リゴニカス属などのハダニ類、ミカンサビダニ(Aculop
s pelekassi ) 、チャノサビダニ(Calacarus cari
natus ) などのフシダニ類、チャノホコリダニ(Polyph
aqotarsonemus latus ) などのホコリダニ類、ヒメハ
ダニ類、ケナガハダニ類、Boophilus microplus など
のマダニ類、コナダニ類、Pyroglyphidae 、ツメダニ
類、ワクモ類などの室内塵性ダニ類など 本発明化合物は上記のうち、ダニ類、とりわけ果樹、そ
菜、茶類を加害するハダニ類に卓効を示す。
【0033】他の殺虫剤および/または殺ダニ剤を添加
することにより、本発明化合物の害虫防除は、より多種
の害虫類およびより多様な使用場面への実用的適用が可
能となる。適する添加剤としては、例えばフェニトロチ
オン〔O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−ニト
ロフェニル)ホスホロチオエート〕、フェンチオン
〔O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−(メチル
チオ)フェニル)ホスホロチオエート〕、ダイアジノン
〔O,O−ジエチル−O−2−イソプロピル−6−メチ
ルピリミジン−4−イルホスホロチオエート〕、クロル
ピリホス〔O,O−ジエチル−O−3,5,6−トリク
ロロ−2−ピリジルホスホロチオエート〕、アセフェー
ト〔O,S−ジメチルアセチルホスホラミドチオエー
ト〕、メチダチオン〔S−2,3−ジヒドロ−5−メト
キシ−2−オキソ−1,3,4−チアジアゾール−3−
イルメチル O,O−ジメチルホスホロジチオエー
ト〕、ジスルホトン〔O,O−ジエチル S−2−エチ
ルチオエチルホスホロチオエート〕、DDVP〔2,2
−ジクロロビニルジメチルホスフェート〕、スルプロホ
ス〔O−エチル O−4−(メチルチオ)フェニル S
−プロピルホスホロジチオエート〕、シアノホス〔O−
4−シアノフェニル O,O−ジメチルホスホロチオエ
ート〕、ジオキサベンゾホス〔2−メトキシ−4H−
1,3,2−ベンゾジオキサホスフィニン−2−スルフ
ィド〕、ジメトエート〔O,O−ジメチル−S−(N−
メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェート〕、フ
ェントエート〔エチル 2−ジメトキシホスフィノチオ
イルチオ(フェニル)アセテート〕、マラチオン〔ジエ
チル(ジメトキシホスフィノチオイルチオ)サクシネー
ト〕、トリクロルホン〔ジメチル 2,2,2−トリク
ロロ−1−ヒドロキシエチルホスホネート〕、アジンホ
スメチル〔S−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,
2,3−ベンゾトリアジン−3−イルメチル O,O−
ジメチルホスホロジチオエート〕、モノクロトホス〔ジ
メチル(E)−1−メチル−2−(メチルカルバモイ
ル)ビニルホスフェート〕、エチオン〔0,0,0’,
0’−テトラエチル S,S’−メチレンビス(ホスホ
ロジチオエート)〕等の有機リン系化合物、BPMC
(2−sec −ブチルフェニルメチルカルバメート〕、ベ
ンフラカルブ〔エチル N−〔2,3−ジヒドロ−2,
2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル
(メチル)アミノチオ〕−N−イソプロピル−β−アラ
ニネート〕、プロポキスル〔2−イソプロポキシフェニ
ル N−メチルカルバメート〕、カルボスルファン
〔2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾ
〔b〕フラニル N−ジブチルアミノチオ−N−メチル
カーバメート〕、カルバリル〔1−ナフチル−N−メチ
ルカーバメート〕、メソミル〔S−メチル−N−〔(メ
チルカルバモイル)オキシ〕チオアセトイミデート〕、
エチオフェンカルブ〔2−(エチルチオメチル)フェニ
ルメチルカーバメート〕、アルジカルブ〔2−メチル−
2−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド O−メチル
カルバモイルオキシ〕、オキサミル〔N,N−ジメチル
−2−メチルカルバモイルオキシイミノ−2−(メチル
チオ)アセタミド〕、フェノチオカルブ〔S−4−フェ
ノキシブチル)−N,N−ジメチルチオカーバメート等
のカーバメート系化合物、エトフェンプロックス〔2−
(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル−3−
フェノキシベンジルエーテル〕、フェンバレレート
〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(R
S)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレ
ート〕、エスフェンバレレート〔(S)−α−シアノ−
3−フェノキシベンジル(S)−2−(4−クロロフェ
ニル)−3−メチルブチレート〕、フェンプロパトリン
〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル2,
2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレ
ート〕、シペルメトリン〔(RS)−α−シアノ−3−
フェノキシベンジル(1RS,3RS)−(1RS,3
RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシレート〕、ペルメトリ
ン〔3−フェノキシベンジル(1RS,3RS)−(1
RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−
2,2−メチルシクロプロパンカルボキシレート〕、シ
ハロトリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベ
ンジル(Z)−(1RS,3RS)−3−(2−クロロ
−3,3,3−トリフロオロプロペニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシレート〕、デルタメト
リン〔(S)−α−シアノ−m−フェノキシベンジル
(1R,3R)−3(2,2−ジブロモビニル)−2,
2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート〕、シク
ロプロスリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシ
ベンジル(RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エト
キシフェニル)シクロプロパンカルボキシラート〕、フ
ルバリネート(α−シアノ−3−フェノキシベンジルN
−(2−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリ
ル)−D−バリネート)、ビフェンスリン(2−メチル
ビフェニル−3−イルメチル)(Z)−(1RS)−ci
s −3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロ
プ−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカ
ルボキシラート、アクリナスリン(〔1R−{1α(S
* ) ,3α(Z)}〕−2,2−ジメチル−3−〔3−
オキソ−3−(2,2,2−トリフルオロ−1−(トリ
フルオロメチル)エトキシ−1−プロペニル〕シクロプ
ロパンカルボン酸 シアノ(3−フェノキシフェニル)
メチルエステル、2−メチル−2−(4−ブロモジフル
オロメトキシフェニル)プロピル (3−フェノキシベ
ンジル)エーテル、トラロメスリン〔(1R,3S)3
〔(1'RS)(1',2’,2',2'−テトラブロモエチ
ル)〕−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸
(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジルエステ
ル、シラフルオフェン〔4−エトキシフェニル〔3−
(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロピル〕
ジメチルシラン等のピレスロイド化合物、ブプロフェジ
ン(2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−
フェニル−1,3,5−トリアジアジナン−4−オン)
等のチアジアジン誘導体、イミダクロプリド〔1−(6
−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾ
リジン−2−インデンアミン〕等のニトロイミダゾリジ
ン誘導体、カルタップ(S,S’−(2−ジメチルアミ
ノトリメチレン)ビス(チオカーバメート)〕、チオシ
クラム〔N,N−ジメチル−1,2,3−トリチアン−
5−イルアミン〕、ベンスルタップ〔S,S’−2−ジ
メチルアミノトリメチレン ジ(ベンゼンチオサルフォ
ネート)〕等のネライストキシン誘導体、N−シアノ−
N’−メチル−N’−(6−クロロ−3−ピリジルメチ
ル)アセトアミジン等のN−シアノアミジン誘導体、エ
ンドスルファン〔6,7,8,9,10,10−ヘキサ
クロロ−1,5,5a,6,9,9a−ヘキサヒドロ−
6,9−メタノ−2,4,3−ベンゾジオキサチエピン
オキサイド〕、γ−BHC(1,2,3,4,5,6−
ヘキサクロロシクロヘキサン〕、1,1−ビス(クロロ
フェニル)−2,2,2−トリクロロエタノール等の塩
素化炭化水素化合物、クロルフルアズロン〔1−(3,
5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロメ
チルピリジン−2−イルオキシ)フェニル)−3−
(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア〕、テフルベ
ンズロン〔1−(3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオ
ロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)
ウレア〕、フルフェノクスロン〔1−(4−(2−クロ
ロ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)−2−フルオ
ロフェニル〕−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)
ウレア〕等のベンゾイルフェニルウレア系化合物、アミ
トラズ〔N,N’〔(メチルイミノ)ジメチリジン〕ジ
−2,4−キシリジン〕、クロルジメホルム〔N’−
(4−クロロ−2−メチルフェニル)−N,N−ジメチ
ルメチニミダミド〕等のホルムアミジン誘導体、ジアフ
ェンチウロン〔N−(2,6−ジイソプロピル−4−フ
ェノキシフェニル)−N’−tert−ブチルカルボジイミ
ド〕等のチオ尿素誘導体、ブロモプロピレート〔イソプ
ロピル 4,4’−ジブロモベンジレート〕、テトラジ
ホン〔4−クロロフェニル 2,4,5−トリクロロフ
ェニルスルホン〕、キノメチオネート〔S,S−6−メ
チルキノキサリン−2,3−ジイルジチオカルボネー
ト〕、プロパルゲイト〔2−(4−tert−ブチルフェノ
キシ)シクロヘキシル プロプ−2−イル スルファイ
ト〕、フェンブタティン オキシド〔ビス〔トリス(2
−メチル−2−フェニルプロピル)ティン〕オキシ
ド〕、ヘキシチアゾクス〔(4RS、5RS)−5−
(4−クロロフェニル)−N−クロロヘキシル−4−メ
チル−2−オキソ−1,3−チアゾリジン−3−カルボ
キサミド〕、クロフェンテジン〔3,6−ビス(2−ク
ロロフェニル)−1,2,4,5−テトラジン、ピリダ
チオベン〔2−tert−ブチル−5−(4−tert−ブチル
ベンジルチオ)−4−クロロピリダジン−3(2H)−
オン〕、フェンピロキシメート〔tert−ブチル(E)−
4−〔(1,3−ジメチル−5−フェノキシピラゾール
−4−イル)メチレンアミノオキシメチル〕ベンゾエー
ト〕、テブフェンピラド〔N−4−tert−ブチルベンジ
ル)−4−クロロ−3−エチル−1−メチル−5−ピラ
ゾールカルボキサミド〕、ポリナクチンコンプレックス
〔テトラナクチン、ジナクチン、トリナクチン〕、ミル
ベメクチン、アベルメクチン、イバーメクチン、アザジ
ラクチン〔AZAD〕、ピリミジフェン〔5−クロロ−
N−〔2−{4−(2−エトキシエチル)−2,3−ジ
メチルフェノキシ}エチル〕−6−エチルピリミジン−
4−アミン等があげられる。
【0034】本発明化合物を殺虫、殺ダニ剤の有効成分
として用いる場合は、他の何らの成分も加えず、そのま
ま使用してもよいが、通常は、固体担体、液体担体、ガ
ス状担体、餌等と混合し、必要あれば界面活性剤、その
他の製剤用補助剤を添加して、油剤、乳剤、水和剤、水
中懸濁剤・水中乳濁剤等のフロアブル剤、粒剤、粉剤、
エアゾール、自己燃焼型燻煙剤・化学反応型燻煙剤・多
孔セラミック板燻煙剤等の加熱燻煙剤、ULV剤、毒餌
等に製剤して使用する。これらの製剤には、有効成分と
して本発明化合物を、通常、重量比で 0.1%〜95%含
有する。製剤化の際に用いられる固体担体としては、た
とえば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化
珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、
タルク類、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイ
ト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ
等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)等
の微粉末あるいは粒状物等があげられ、液体担体として
は、たとえば水、アルコール類(メタノール、エタノー
ル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン
等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭
化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油
等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニト
リル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エ
ーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等)、
酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジ
クロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ジ
メチルスルホキシド、大豆油、綿実油等の植物油等があ
げられ、ガス状担体、すなわち噴射剤としては、たとえ
ばフロンガス、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、
ジメチルエーテル、炭酸ガス等があげられる。界面活性
剤としては、たとえばアルキル硫酸エステル塩、アルキ
ルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アル
キルアリールエーテル類およびそのポリオキシエチレン
化物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコ
ールエステル類、糖アルコール誘導体等があげられる。
固着剤や分散剤等の製剤用補助剤としては、たとえばカ
ゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん粉、アラビアガ
ム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導
体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸
類等)等があげられ、安定剤としては、たとえばPAP
(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−te
rt−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−te
rt−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチ
ル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱
物油、界面活性剤、脂肪酸またはそのエステル等があげ
られる。自己燃焼型燻煙剤の基材としては、たとえば硝
酸塩、亜硝酸塩、グアニジン塩、塩素酸カリウム、ニト
ロセルロース、エチルセルロース、木粉などの燃焼発熱
剤、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、重クロム酸
塩、クロム酸塩などの熱分解刺激剤、硝酸カリウムなど
の酸素供給剤、メラミン、小麦デンプンなどの支燃剤、
硅藻土などの増量剤、合成糊料などの結合剤等があげら
れる。化学反応型燻煙剤の基材としては、たとえばアル
カリ金属の硫化物、多硫化物、水硫化物、含水塩、酸化
カルシウム等の発熱剤、炭素質物質、炭化鉄、活性白土
などの触媒剤、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホ
ニルヒドラジン、ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ン、ポリスチレン、ポリウレタン等の有機発泡剤、天然
繊維片、合成繊維片等の充填剤等があげられる。毒餌の
基材としては、たとえば穀物粉、植物精油、糖、結晶セ
ルロース等の餌成分、ジブチルヒドロキシトルエン、ノ
ルジヒドログアイアレチン酸等の酸化防止材、デヒドロ
酢酸等の保存料、トウガラシ末等の誤食防止剤、チーズ
香料、タマネギ香料等の誘引性香料等があげられる。フ
ロアブル剤(水中懸濁剤または水中乳濁剤)の製剤は、
一般に1〜75%の本発明化合物を 0.5〜15%の分散
剤、 0.1〜10%の懸濁助剤(たとえば、保護コロイド
やチクソトロピー性を付与する化合物)、0〜10%の
適当な補助剤(たとえば、消泡剤、防錆剤、安定化剤、
展着剤、浸透助剤、凍結防止剤、防菌剤、防燻剤等)を
含む水中で微小に分散させることによって得られる。水
の代わりに化合物がほとんど溶解しない油を用いて油中
懸濁剤とすることも可能である。保護コロインドとして
は、たとえばゼラチン、カゼイン、ガム類、セルロース
エーテル、ポリビニルアルコール等が用いられる。チク
ソトロピー性を付与する化合物としては、たとえばベン
トナイト、アルミニウムマグネシンムシリケート、キサ
ンタンガム、ポリアクリル等があげられる。このように
して得られる製剤は、そのままであるいは水等で希釈し
て用いる。また、他の殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺
菌剤、除草剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改
良剤、動物用飼料等と混合して、または混合せずに同時
に用いることもできる。
【0035】本発明化合物を農業用殺虫、殺ダニ剤とし
て用いる場合、その施用量は、通常、10アールあた
り、1gから500gであり、好ましくは10gから1
00gである。乳剤、水和剤、フロアブル剤等を水で希
釈して用いる場合は、その施用濃度は通常、0.1ppm〜10
00ppm であり、粒剤、粉剤等は何ら希釈することなく製
剤のままで施用する。また、防疫用殺虫、殺ダニ剤とし
て用いる場合には、乳剤、水和剤、フロアブル剤等は、
通常水で 0.01ppm〜10000ppmに希釈して施用し、油剤、
エアゾール、燻煙剤、ULV剤、毒餌等についてはその
まま施用する。これらの施用量、施用濃度は、いずれも
製剤の種類、施用時期、施用場所、施用方法、害虫の種
類、被害程度等の状況によって異なり、上記の範囲にか
かわることなく増加させたり、減少させたりすることが
できる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を製造例、製剤例および試験例
により、さらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実
施例に限定されるものではない。まず、本発明化合物の
製造例を示す。 製造例1 (化合物(1)の製造法) 2−アミノ−3−〔4−(1,1−ジメチルエチル)フ
ェノキシ〕プロパノール1.46g(6.54mmol) 、トリエチ
ルアミン0.86g(8.50mmol) および無水テトラヒドロフ
ラン20mlの混合物に、攪拌下5〜10℃で2,6−ジ
フルオロベンゾイルクロリド1.15g(6.54mmol) の無水
テトラヒドロフラン10ml溶液を5分間で滴下した。滴
下終了後、室温で1時間攪拌した。反応終了後、減圧下
で濃縮した。得られた残渣にベンゼン20mlおよび塩化
チオニル10mlを加え、3時間加熱還流した。室温に冷
却した後、減圧下に濃縮し、得られた残渣にエタノール
20mlを加え、さらに5N水酸化ナトリウム水溶液 1.4
mlを攪拌下60℃で、5分間で滴下した。滴下終了後、
60℃で3時間攪拌した。反応終了後、室温まで冷却
し、減圧下で濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル10
0mlを加えた後、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下で濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーに付し、目的とする2−(2,
6−ジフルオロフェニル)−4−〔4−(1,1−ジメ
チルエチル)フェノキシメチル〕−2−オキサゾリン1.
72gを無色油状物質(nD 19.1 1.5391)として得た。 製造例2 (化合物(2),(49),(50),(51)の製造法) 2−アミノ−3−〔4−(1,1−ジメチルエチル)フ
ェノキシ〕プロパノールの代わりに2−アミノ−3−
〔2,3−ジメチル−4−(2−エトキシエチル)フェ
ノキシ〕プロパノールを用い製造例1と同様の方法およ
び同様の原料のモル比によって、2−(2,6−ジフル
オロフェニル)−4−〔2,3−ジメチル−4−(2−
エトキシエチル)フェノキシメチル〕−2−オキサゾリ
ン(化合物(2))を得、同様に2−アミノ−3−(4
−ベンジル−2,3−ジメチルフェノキシ)プロパノー
ルを用い、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔4−ベンジル−2,3−ジメチルフェノキシメチル)
−2−オキサゾリン(化合物(49))を得、2−アミノ
−3−〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチルフェ
ノキシ〕プロパノールを用い、2−(2,6−ジフルオ
ロフェニル)−4−〔4−(2−エトキシエチル)−2
−メチルフェノキシメチル〕−2−オキサゾリン(化合
物(50))を得、2−アミノ−3−(4−ベンジル−2
−メチルフェノキシ)プロパノールを用い、2−(2,
6−ジフルオロフェニル)−4−{(4−ベンジル−2
−メチルフェノキシ)メチル}−2−オキサゾリン(化
合物(51))を得る。 製造例3 (化合物(52),(53)の製造法) 2,6−ジフルオロベンゾイルクロリドの代わりに2−
クロロ−6−フルオロベンゾイルクロリドを用い製造例
1と同様の方法および同様のモル比によって、2−(2
−クロロ−6−フルオロフェニル)−4−{〔4−
(1,1−ジメチルエチル)フェノキシ〕メチル}−2
−オキサゾリン(化合物(52))を得、同様に2−クロ
ロベンゾイルクロリドを用い、2−(2−クロロフェニ
ル)−4−{〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェノ
キシ〕メチル}−2−オキサゾリン(化合物(53))を
得る。 製造例4 (化合物(36)の製造法) 2−アミノ−3−(4−フェノキシフェノキシ)プロパ
ノール1.14g(4.40mmol) 、トリエチルアミン0.58g
(5.72mmol) および無水テトラヒドロフラン20mlの混
合物に、攪拌下5〜10℃で、2,6−ジフルオロベン
ゾイルクロリド0.78g(4.40mmol) の無水テトラヒドロ
フラン10ml溶液を5分間で滴下した。滴下終了後、室
温で2時間攪拌した。生成した沈澱をグラスフィルター
を用いて除去し、ろ液を減圧下で濃縮した。得られた残
渣にトルエン20mlおよび塩化チオニル10mlを加え、
5時間加熱還流した。室温に冷却した後、減圧下に濃縮
し、得られた残渣にメタノール20mlを加え、さらに5
N水酸化ナトリウム水溶液1mlを攪拌下60℃で、5分
間で滴下した。滴下終了後、60℃で5時間攪拌した。
反応終了後、室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得ら
れた残渣に酢酸エチル100mlを加えた後、水洗し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。得られ
た油状状をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、目的とする2−(2,6−ジフルオロフェニル)−
4−〔(4−フェノキシフェノキシ)メチル〕−2−オ
キサゾリン1.28gを無色油状物質(nD 19.1 1.5814)と
して得た。 製造例5 (化合物(13)の製造法) 2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−ヒドロキシ
メチル−2−オキサゾリン200mg(0.938mol) 、トリ
−n−ブチルフォスフィン468μl(1.87mmol) およ
び無水テトラヒドロフラン2mlの混合物に、−25℃で
攪拌下ジエチルアゾジカルボキシレート296μl(1.
88mmol) の溶液を5分間かけて滴下した。その後、反応
混合物を6時間かけて室温に戻し、室温でさらに攪拌し
た。反応終了後、反応液を減圧下に濃縮し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付し、2−(2,6
−ジフルオロフェニル)−4−{〔2,6−ジメチル−
4−(4−クロロフェニル)フェノキシ〕メチル}−2
−オキサゾリンを無色油状物質(nD 23.5 1.5552)とし
て得た。 製造例6 (化合物(17)の製造法) 2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−メタンスル
ホニルオキシメチル−2−オキサゾリン200mg(0.68
7mmol)、4−(4−クロロフェニル)フェノール232
mg(1.00mmol) 、水酸化ナトリウム24mg(1.0mmol)お
よびN,N−ジメチルホルムアミド3mlの混合物を室温
で24時間攪拌した。反応終了後、反応液を10%塩化
アンモニウム水溶液50mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮して
得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−クロロフェニル)フェノキシ〕メチル}
−2−オキサゾリン50mgを白色固体(mp 99.5 ℃)
として得た。 製造例7 (化合物(54),(55),(56),(57)および (58)
の製造法) 4−(4−クロロ−2,6−ジメチルフェニル)フェノ
ールの代わりに4−(4−メトキシフェノキシ)フェノ
ールを用い、製造例5と同様の方法および同様のモル比
によって、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−メトキシフェノキシ)フェノキシ〕メチ
ル}−2−オキサゾリン(化合物(54))を得た。同様
にして、4−(4−エチルフェノキシ)フェノール、4
−(4−メトキシフェニル)フェノール、4−ベンジル
フェノールまたは2−メトキシ−4−(4−クロロフェ
ニル)フェノールを用い、各々、2−(2,6−ジフル
オロフェニル)−4−{〔4−(4−エチルフェノキ
シ)フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン(化合物
(55))、2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−メトキシフェニル)フェノキシ〕メチ
ル}−2−オキサゾリン(化合物(56))、2−(2,
6−ジフルオロフェニル)−4−〔(4−ベンジルフェ
ノキシ)メチル〕−2−オキサゾリン(化合物(57))
または2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2−メトキシ−4−(4−クロロフェニル)フェノ
キシ〕メチル}−2−オキサゾリン(化合物(58))を
得る。同様にして、次の化合物が得られる。 (1)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェノキシ〕メチ
ル}−2−オキサゾリン nD 19.1 1.5391 (2)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2,3−ジメチル−4−(2−エトキシエチル)フ
ェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 20.9 1.5200 (3)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2,6−ジメチル−4−(2−エトキシエチル)フ
ェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 24.6 1.4804 (4)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−シクロヘキシルフェノキシ)メチル〕−2−オ
キサゾリン nD 24.0 1.5373 (5)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−シクロペンチルフェノキシ)メチル〕−2−オ
キサゾリン nD 24.0 1.5399 (6)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−n−ヘプチルフェノキシ)メチル〕−2−オキ
サゾリン nD 24.0 1.5215 (7)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(1,1,2,2−テトラフルオロエチルチオ)フェノ
キシ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 23.1 1.5310 (8)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔3,5−ジメチル−4−〔(4−エチルフェノキ
シ〕メチル〕フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン (9)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−〔(4−トリフルオロメトキシフェノキシ〕メ
チル〕フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン (10)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−ブロモフェニル)フェノキシ〕メチル}
−2−オキサゾリン mp 121.7℃ (11)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2−クロロ−4−(4−クロロフェニル)フェノキ
シ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 23.4 1.5780 (12)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(3−クロロフェニル)フェノキシ〕メチル}
−2−オキサゾリン 樹脂状 (13)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔3,5−ジメチル−4−(4−クロロフェニル)フ
ェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 23.5 1.5552 (14)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−エチルフェニル)フェノキシ〕メチル}
−2−オキサゾリン mp 92.0 ℃ (15)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔3,5−ジメチル−4−(4−エチルフェニル)フ
ェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 23.6 1.5525 (16)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(3−メチルフェニル)フェノキシ〕メチル}
−2−オキサゾリン nD 23.6 1.5717 (17)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−クロロフェニル)フェノキシ〕メチル}
−2−オキサゾリン mp 99.5 ℃ (18)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2−クロロ−4−(4−メチルフェニル)フェノキ
シ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 23.6 1.5726 (19)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−メチルフェニル)フェノキシ〕メチル}
−2−オキサゾリン mp 88.1 ℃ (20)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(3,4−ジクロロフェニル)フェノキシ〕メ
チル}−2−オキサゾリン 樹脂状 (21)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−フェニルフェノキシ)メチル〕−2−オキサゾ
リン nD 21.4 1.5389 (22)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(2−クロロ−4−フェニルフェノキシ)メチル〕−
2−オキサゾリン 樹脂状 (23)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2−クロロ−4−(3,4−ジクロロフェニル)フ
ェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン mp 120.7℃ (24)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2−クロロ−3,5−ジメチル−4−(4−クロロ
フェニル)フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 22.4 1.5748 (25)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−クロロ−2−メチルフェニル)フェノキ
シ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 23.1 1.5765 (26)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(3,5−ジクロロフェニル)フェノキシ〕メ
チル}−2−オキサゾリン nD 23.0 1.5965 (27)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−トリフルオロメチルフェニル)フェノキ
シ〕メチル}−2−オキサゾリン mp 137.0℃ (28)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−トリフルオロメトキシフェニル)フェノ
キシ〕メチル}−2−オキサゾリン mp 115.0℃ (29)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2−クロロ−4−(4−トリフルオロメチルフェニ
ル)フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン mp 114.7℃ (30)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2−クロロ−4−(4−トリフルオロメトキシフェ
ニル)フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン mp 90.5 ℃ (31)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−ベンジルオキシフェノキシ)メチル〕−2−オ
キサゾリン 樹脂状 (32)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−メチルベンジルオキシ)フェノキシ〕メ
チル}−2−オキサゾリン mp 102.4℃ (33)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−クロロベンジルオキシ)フェノキシ〕メ
チル}−2−オキサゾリン mp 114.8℃ (34)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(2,4−ジクロロベンジルオキシ)フェノキ
シ〕メチル}−2−オキサゾリン mp 118.8℃ (35)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−メトキシベンジルオキシ)フェノキシ〕
メチル}−2−オキサゾリン mp 99.5 ℃ (36)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−フェノキシフェノキシ)メチル〕−2−オキサ
ゾリン nD 19.1 1.5814 (37)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−メチルチオフェノキシ)フェノキシ〕メ
チル}−2−オキサゾリン nD 26.6 1.5959 (38)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェノ
キシ)フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 22.8 1.5409 (39)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2−クロロ−4−(2−クロロ−4−トリフルオロ
メチルフェノキシ)フェノキシ〕メチル}−2−オキサ
ゾリン
樹脂状 (40)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−クロロフェノキシ)フェノキシ〕メチ
ル}−2−オキサゾリン nD 23.1 1.5849 (41)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(2−クロロ−4−メトキシカルボニルフェノ
キシ)フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン mp 103.1℃ (42)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリド
−2−イルオキシ)フェノキシ〕メチル}−2−オキサ
ゾリン
D 23.7 1.5298 (43)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(5−トリフルオロメチルピリド−2−イルオ
キシ)フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 23.6 1.5221 (44)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔3−クロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロ
メチルピリド−2−イルオキシ)フェノキシ〕メチル}
−2−オキサゾリン nD 24.6 1.5337 (45)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔3、5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフ
ルオロメチルピリド−2−イルオキシ)フェノキシ〕メ
チル}−2−オキサゾリン 樹脂状 (46)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−フェ
ノキシメチル−2−オキサゾリン
D 22.4 1.5473 (47)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−メトキシフェノキシ)メチル〕−2−オキサゾ
リン nD 24.0 1.5399 (48)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−〔4−クロロ−2−メチルフェノキシ)メチ
ル〕フェノキシ〕メチル}−2−オキサゾリン nD 24.0 1.5215 (49)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−ベンジル−2,3−ジメチルフェノキシ)メチ
ル〕−2−オキサゾリン (50)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(2−エトキシエチル)−2−メチルフェノキ
シ〕メチル}−2−オキサゾリン (51)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−ベンジル−2−メチル−フェノキシ)メチル〕
−2−オキサゾリン (52)2−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−4
−{〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェノキシ〕メ
チル}−2−オキサゾリン (53)2−(2−クロロフェニル)−4−{〔4−
(1,1−ジメチルエチル)フェノキシ〕メチル}−2
−オキサゾリン (54)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−メトキシフェノキシ)フェノキシ〕メチ
ル}−2−オキサゾリン (55)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−エチルフェノキシ)フェノキシ〕メチ
ル}−2−オキサゾリン (56)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔4−(4−メトキシフェニル)フェノキシ〕メチ
ル}−2−オキサゾリン (57)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
〔(4−ベンジルフェノキシ)メチル〕−2−オキサゾ
リン (58)2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−
{〔2−メトキシ−4−(4−クロロフェニル)フェノ
キシ〕メチル}−2−オキサゾリン
【0037】次に製造中間体の製造例を示す。 製造例8 (ステップ1) 水素化ナトリウム(60%)5.33g(0.133mol) および
無水N,N−ジメチルホルムアミド200mlの混合物
に、5℃から10℃で、4−(1,1−ジメチルエチ
ル)フェノール 20.00g(0.133mol) の無水N,N−ジ
メチルホルムアミド50ml溶液を攪拌下10分間かけて
滴下した。その後、反応混合物を5℃から10℃で30
分間攪拌した。この混合物に同温度で、ブロモアセトア
ルデヒドジメチルアセタール 24.75g(0.146mol) の無
水N,N−ジメチルホルムアミド溶液を攪拌下30分か
けて滴下した。その反応混合物を室温で20時間攪拌し
た。反応終了後、反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出し、有機層を塩化アンモニウムの飽和水溶液で3回
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、2−〔4
−(1,1−ジメチルエチル)フェノキシ〕−1,1−
ジメトキシエタン 30.00gを淡黄色油状物質(n D 22.6
1.4911)として得た。 製造例9 (ステップ1) 4−(1,1−ジメチルエチル)フェノールの代わりに
4−フェノキシフェノールを用い、製造例8と同様の方
法および同様の原料のモル比によって、2−(4−フェ
ノキシフェノキシ)−1,1−ジメトキシエタンを淡黄
色油状物質(n D 22.8 1.5488)として得た。 製造例10 (ステップ2) 2−〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェノキシ〕−
1,1−ジメトキシエタン5.00g(0.021mol) および酢
酸60mlの混合物に、濃塩酸(36N)6mlを加え、室
温で1時間攪拌した。その後、反応混合物を冷水300
mlに注ぎ、すばやくろ過して白色沈澱をろ集した。該沈
澱をあまり乾燥することなく、2−〔4−(1,1−ジ
メチルエチル)フェノキシ〕アセトアルデヒドをウェッ
トケーキとして得、ただちに次工程の反応に用いた。 製造例11 (ステップ3) 塩化アンモニウム2.92g(54.6mmol) 、シアン化ナトリ
ウム2.47g(50.4mmol) および28%アンモニア水溶液
18ml(296mmol)の混合物に、10℃で、製造例10で
得た2−〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェノキ
シ〕アセトアルデヒドのウェットケーキのメタノール8
ml溶液を攪拌下30分かけて滴下し、同温度でさらに3
0分間攪拌した。その後、該反応混合物をアンモニアガ
ス雰囲気下、室温で2日間攪拌した。反応終了後、反応
混合物を冷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を水
洗し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラ
フィーに付し、2−アミノ−3−〔4−(1,1−ジメ
チルエチル)フェノキシ〕プロピオニトリル3.89gを淡
黄色樹脂状物質〔60MHz 1H-NMR(CDCl3 ,TMS)δ(ppm)
1.26(9H,s) 、4.05(2H,d,J=5Hz)、4.63(1H,t,J=5Hz)、
6.72(2H,d,J=10Hz) 、7.21(2H,d,J=10Hz) 〕として得
た。 製造例12 (ステップ2および3) 2−〔4−(1,1−ジメチルエチル)−1,1−ジメ
トキシエタン〕から得られる2−〔4−(1,1−ジメ
チルエチル)フェノキシ〕アセトアルデヒドの代わり
に、2−(4−フェノキシフェノキシ)−1,1−ジメ
トキシエタンから得られる2−(4−フェノキシフェノ
キシ)アセトアルデヒドを用い、製造例10および11
と同様の方法および同様の原料のモル比によって、2−
アミノ−3−(4−フェノキシフェノキシ)プロピオニ
トリルを淡黄色固体(mp76.7℃)として得た。 製造例13 (ステップ4) 製造例11で得られた2−アミノ−3−〔4−(1,1
−ジメチルエチル)フェノキシ〕プロピオニトリル3.89
g(17.8mmol) に、5N塩酸水溶液100mlを加え、攪
拌下、10時間加熱還流した。反応液を0℃に冷却し、
ろ過して淡黄色結晶を得た。乾燥後、2−アミノ−3−
〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェノキシ〕プロピ
オン酸2.50gを得た。 製造例14 (ステップ5) リチウムアルミニウムハイドライド4.00g(105mmol) お
よび無水テトラヒドロフラン50mlの混合物に、製造例
13で得た2−アミノ−3−〔4−(1,1−ジメチル
エチル)フェノキシ〕プロピオン酸2.50g(10.5mmol)の
50ml無水テトラヒドロフラン溶液を、攪拌加熱還流
下、30分かけて滴下し、さらに2時間加熱還流した。
反応終了後、反応液を5℃から10℃に冷却し、トルエ
ン100mlを加え、さらに、水10mlおよび5N水酸化
ナトリウム水溶液をゆっくり加えた。有機層を硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、セライトろ過し、減圧下濃縮して、
2−アミノ−3−〔4−(1,1−ジメチルエチル)フ
ェノキシ〕プロパノール2.10gを淡黄色固体(mp 10
1.7℃) として得た。 製造例15 (ステップ4および5) 2−アミノ−3−〔4−(1,1−ジメチルエチル)フ
ェノキシ〕プロピオニトリルから得られる2−アミノ−
3−〔4−(1,1−ジメチルエチル)フェノキシ〕プ
ロピオン酸の代わりに、2−アミノ−3−(4−フェノ
キシフェノキシ)プロピオニトリルから得られる2−ア
ミノ−3−(4−フェノキシフェノキシ)プロピオン酸
を用い、製造例13および14と同様の方法および同様
のモル比によって、2−アミノ−3−(4−フェノキシ
フェノキシ)プロパノールを淡黄色固体(mp61.9℃)
として得た。 製造例16 (ステップ11) 2−アミノ−1,3−プロパンジオール 29.11g(320mm
ol) およびピリジン22mlの混合物に、ジクロロメタン
1.3 lを室温で攪拌下加えた。これに2,6−ジフルオ
ロベンゾイルクロリド56.2g(350mmol) を同温度で攪拌
下30分かけて滴下し、同温度でさらに1時間攪拌し
た。反応液をガラスフィルターでろ過し、沈澱物をろ去
し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマト
グラフィーに付し、N,O−ジ−(2,6−ジフルオロ
ベンゾイル)−2−アミノ−1,3−プロパンジオール
7.2gを無色油状物質(nD 24.0 1.5314)として、ま
た、N,O,O’−トリ(2,6−ジフルオロベンゾイ
ル)−2−アミノ−1,3−プロパンジオール17.3gを
無色油状物質(nD 24.2 1.5169)として得た。 製造例17 (ステップ13) 製造例16で得たN,O−ジ−(2,6−ジフルオロベ
ンゾイル)−2−アミノ−1,3−プロパンジオール5.
00g(17.1mol) およびチオニルクロリド15mlの混合物
を80℃で攪拌下1時間加熱した。反応液を室温に冷却
し、減圧下に濃縮して、粗2−〔N−(2,6−ジフル
オロベンゾイル)アミノ〕−3−(2,6−ジフルオロ
ベンゾイルオキシ)−1−クロロプロパン5.52gを得
た。 製造例18 (ステップ14) 製造例17で得た2−〔N−(2,6−ジフルオロベン
ゾイル)アミノ〕−3−(2,6−ジフルオロベンゾイ
ルオキシ)−1−クロロプロパン 5.0g(13.7mmol)の4
5mlエタノール溶液に、70℃で、攪拌下、5%水酸化
ナトリウム水溶液20mlを5分かけてゆっくり加え、同
温度でさらに30分間攪拌した。反応終了後、反応液を
室温に冷却し、減圧下エタノールを留去した。残渣を酢
酸エチルで抽出し、水で2度洗い、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルクロマ
トグラフィーに付し、2−(2,6−ジフルオロフェニ
ル)−4−ヒドロキシメチル−2−オキサゾリン2.49g
を白色固体(mp90.4℃)として得た。 製造例19 (ステップ21) DL−セリンメチルエステル塩酸塩39.0g(251mmol) お
よびピリジン800mlの混合物に、室温攪拌下、2,6
−ジフルオロベンゾイルクロリド37ml (324mol) を5
時間かけて滴下し、室温でさらに2時間攪拌した。反応
終了後、反応液を減圧下濃縮し、残渣にクロロホルム5
00mlを加えた。水洗したのち、クロロホルムで抽出
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。
残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、N−
(2,6−ジフルオロベンゾイル)セリンメチルエステ
ル 25.88gを無色油状物質(nD 22.9 1.5038)として得
た。 製造例20 (ステップ24) 製造例19で得たN−(2,6−ジフルオロベンゾイ
ル)セリンメチルエステル25.4g(98.1mmol)に、チオニ
ルクロリド20ml(274mmol) を室温で加え、攪拌下、5
時間かけて80℃まで昇温し、80℃でさらに1時間攪
拌した。反応終了後、反応液を室温に冷却し、減圧下に
濃縮した。残渣に酢酸エステル500mlを加え、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液で2度洗浄し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下に濃縮して、N−(2,6−ジ
フルオロベンゾイル)−2−アミノ−3−クロロプロピ
オン酸メチルエステルを白色結晶(mp93.5℃) として
得た。 製造例21 (ステップ25) 製造例20で得たN−(2,6−ジフルオロベンゾイ
ル)−2−アミノ−3−クロロプロピオン酸メチルエス
テル5.91g(21.3mmol)、シルバートリフルオロメタンス
ルホナート14.2g(55.3mol) および無水テトラヒドロフ
ラン120mlの混合物を室温で攪拌した。反応液が無色
の溶液になったのち、反応液を攪拌下、1時間加熱還流
した。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液300mlに室温で注加した。セライトでろ過して、
沈澱物を除き、酢酸エチルで2回抽出し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲ
ルクロマトグラフィーに付し、2−(2,6−ジフルオ
ロフェニル)−4−メトキシカルボニル−2−オキサゾ
リン4.54gを無色油状物質(nD 23.2 1.5170)として得
た。 製造例22 (ステップ23) リチウムアルミニウムヒドリド0.58g(15.3mmol)および
無水テトラヒドロフラン50mlの混合物を攪拌下、10
分間加熱還流した。その後、該混合物を0℃に冷却した
のち、製造例21で得た2−(2,6−ジフルオロフェ
ニル)−4−メトキシカルボニル−2−オキサゾリン4.
54g(18.8mmol)の13ml無水テトラヒドロフラン溶液を
攪拌下、0℃で20分かけて滴下した。同温度でさらに
10分間反応させたのち、水0.58mlを同温度で5分かけ
て加え、同温度でさらに5分攪拌した。これに攪拌下、
同温度で30%水酸化カリウム水溶液0.58ml、さらに水
1.74mlを加え、室温で終夜激しく攪拌した。沈澱物をガ
ラスフィルターで除いたのち、減圧下で濃縮した。残渣
をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、2−(2,6
−ジフルオロフェニル)−4−ヒドロキシメチル−2−
オキサゾリン 3.0gを白色結晶(mp90.4℃) として得
た。 製造例23 D,L−セリンメチルエステル塩酸塩の代わりに、D−
セリンメチルエステル塩酸塩を用いて、製造例19から
22と同じ方法により、光学活性な2−(2,6−ジフ
ルオロフェニル)−4−ヒドロキシメチル−2−オキサ
ゾリンを得る。同様にして、次の化合物を得る。 (101) 2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−ヒド
ロキシメチル−2−オキサゾリン
mp 90.4 ℃ (102) 2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−クロ
ロメチル−2−オキサゾリン
D 22.6 1.5280 (103) 2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−トシ
ルオキシメチル−2−オキサゾリン (104) 2−(2,6−ジフルオロフェニル)−4−メシ
ルオキシメチル−2−オキサゾリン (105) 2−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−4
−ヒドロキシメチル−2−オキサゾリン (106) 2−(2−クロロフェニル)−4−クロロメチル
−2−オキサゾリン (107) 2−(2,6−ジクロロフェニル)−4−クロロ
メチル−2−オキサゾリン (108) 2−(2−フルオロフェニル)−4−ヒドロキシ
メチル−2−オキサゾリン
【0038】次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表
し、本発明化合物は、上記の化合物番号で表す。 製剤例1 乳剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々10部をキシレン35部
およびジメチルホルムアミド35部に溶解し、これにポ
リオキシエチレンスチリルフェニルエーテル14部、ド
デシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加え、よく
攪拌混合して各々の10%乳剤を得る。 製剤例2 乳剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々5部とフェンプロパトリ
ン5部をキシレン35部およびジメチルホルムアミド3
5部に溶解し、これにポリオキシエチレンスチリルフェ
ニルエーテル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カル
シウム6部を加え、よく攪拌混合して各々の乳剤を得
る。 製剤例3 乳剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々5部とフルバリネート5
部をキシレン35部およびジメチルホルムアミド35部
に溶解し、これにポリオキシエチレンスチリルフェニル
エーテル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウ
ム6部を加え、よく攪拌混合して各々の乳剤を得る。 製剤例4 乳剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々5部とエスフェンバレレ
ート5部をキシレン35部およびジメチルホルムアミド
35部に溶解し、これにポリオキシエチレンスチリルフ
ェニルエーテル14部、ドデシルベンゼンスルホン酸カ
ルシウム6部を加え、よく攪拌混合して各々の乳剤を得
る。 製剤例5 水和剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々20部をラウリル硫酸ナ
トリウム4部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、合
成含水酸化珪素微粉末20部および硅藻土54部を混合
した中に加え、ジュースミキサーで攪拌混合して各々の
20%水和剤を得る。 製剤例6 水和剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々10部をビフェンスリン
10部に加え、これをラウリル硫酸ナトリウム4部、リ
グニンスルホン酸カルシウム2部、合成含水酸化珪素微
粉末20部および硅藻土54部を混合した中に加え、ジ
ュースミキサーで攪拌混合して各々の20%水和剤を得
る。 製剤例7 水和剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々10部をアクリナスリン
10部に加え、これをラウリル硫酸ナトリウム4部、リ
グニンスルホン酸カルシウム2部、合成含水酸化珪素微
粉末20部および硅藻土54部を混合した中に加え、ジ
ュースミキサーで攪拌混合して各々の20%水和剤を得
る。 製剤例8 粒剤 本発明化合物 (1)〜(7),(11),(13),(15),(16),(18),(2
1),(24)〜(26), (36)〜(38),(40),(42)〜(44),(46) の
各々5部にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5
部、ベントナイト30部およびクレー60部を加え、充
分攪拌混合する。次いで、これらの混合物に適量の水を
加え、さらに攪拌し、造粒機で製粒し、通風乾燥して各
々の5%粒剤を得る。 製剤例9 粒剤 本発明化合物 (10),(14),(17),(19),(23),(27)〜(30),
(32)〜(35),(41) の各々5部に合成含水酸化珪素微粉末
5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、ベ
ントナイト30部およびクレー55部を加え、充分攪拌
混合する。次いで、これらの混合物に適量の水を加え、
さらに攪拌し、造粒機で製粒し、通風乾燥して各々の5
%粒剤を得る。 製剤例10 粉剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々1部を適当量のアセトン
に溶解し、これに合成含水酸化珪素微粉末5部、PAP
0.3部およびクレー93.7部を加え、ジュースミキサーで
攪拌混合し、アセトンを蒸発除去して各々の1%粉剤を
得る。 製剤例11 フロアブル剤 本発明化合物 (1)〜(7),(11),(13),(15),(16),(18),(2
1),(24)〜(26), (36)〜(38),(40),(42)〜(44),(46) の
各々10部を、ポリビニルアルコール2部を含む水溶液
40部中に加え、ミキサーで攪拌し、分散剤を得る。こ
の中に、キサンタンガム0.05部およびアルミニウムマグ
ネシウムシリケート 0.1部を含む水溶液40部を加え、
さらに、プロピレングリコール10部を加えて緩やかに
攪拌混合して各々の10%フロアブル剤を得る。 製剤例12 フロアブル剤 本発明化合物 (1)〜(7),(11),(13),(15),(16),(18),(2
1),(24)〜(26), (36)〜(38),(40),(42)〜(44),(46) の
各々5部を、ポリビニルアルコール2部および2−メチ
ル−2−(4−ブロモジフルオロメトキシフェニル)プ
ロピル(3−フェノキシベンジル)エーテルを含む水溶
液40部中に加え、ミキサーで攪拌し、分散剤を得る。
この中に、キサンタンガム0.05部およびアルミニウムマ
グネシウムシリケート 0.1部を含む水溶液40部を加
え、さらに、プロピレングリコール10部を加えて緩や
かに攪拌混合して各々の10%フロアブル剤を得る。 製剤例13 油剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々 0.1部をキシレン5部お
よびトリクロロエタン5部に溶解し、これを脱臭灯油8
9.9部に混合して各々の 0.1%油剤を得る。 製剤例14 油性エアゾール 本発明化合物 (1)〜(58)の各々 0.1部、テトラメスリン
0.2部、d−フェノスリン 0.1部、トリクロロエタン1
0部および脱臭灯油59.6部を混合溶解し、エアゾール容
器に充填し、バルブ部分を取り付けた後、該バルブ部分
を通じて噴射剤(液化石油ガス)30部を加圧充填して
各々の油性エアゾールを得る。 製剤例15 水性エアゾール 本発明化合物 (1)〜(58)の各々 0.2部、d−アレスリン
0.2部、d−フェノスリン 0.2部、キシレン5部、脱臭
灯油 3.4部および乳化剤{アトモス300(アトラスケ
ミカル社登録商標名)}1部を混合溶解したものと、純
水50部とをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を取
り付け、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)
40部を加圧充填して各々の水性エアゾールを得る。 製剤例16 加熱燻煙剤 本発明化合物 (1)〜(58)の各々100mgを適量のアセト
ンに溶解し、 4.0cm×4.0cm、厚さ 1.2cmの多孔セラミ
ック板に含浸させて各々の加熱燻煙剤を得る。
【0039】次に本発明化合物が、殺虫、殺ダニ剤の有
効成分として有用であることおよび太陽光線に対して安
定であることを試験例により示す。なお、本発明化合物
は製造例記載の化合物番号で示し、比較対照に用いた化
合物は表19のとおりである。
【表19】 試験例1 (アカイエカに対する殺虫試験) 製剤例1に準じて供試化合物を乳剤にし、それを水で希
釈し、その液 0.7mlを100mlのイオン交換水に加えた
(有効成分濃度 3.5ppm)。その中にアカイエカ終令幼虫
20頭を放ち、餌を与え無処理区がすべて羽化するまで
約8日間飼育し、羽化阻害率を調べた。効果判定基準は (羽化阻害率) a:90%以上 b:80%以上90%未満 c:80%未満 とした。その結果、化合物(1),(4),(5),(6),(7),(10),
(11),(12),(13),(14),(15),(16),(17),(18),(19),(20),
(22),(24),(25),(26),(27),(28),(29),(30),(36),(37),
(38),(40),(41),(42),(43) および(44)は3.5ppmの濃度
で“a”を示した。一方、化合物(A)および(B)は
同濃度で“b”を示し、無処理区は“c”を示した。 試験例2 (ハンモスヨトウに対する殺虫試験) 製剤例1に準じて供試化合物を乳剤にし、その水による
希釈液(500ppm)2mlを、直径11cmのポリエチレン
カップの中にあらかじめ調整しておいたハンモスヨトウ
用人工飼料13gを浸み込ませた。その中にハンモスヨ
トウ4令幼虫10頭を放ち、6日後にその生死を調査
し、死虫率を求めた。その結果、化合物(11),(13),(1
5),(24),(25),(26),(28),(29),(30),(38),(39),(43) お
よび(44)は500ppm の濃度で100%の死虫率を示し
たが、化合物(A)および(B)は同濃度で各々0%、
20%の死虫率を示し、無処理区は0%の死虫率を示し
た。 試験例3 (コナガに対する殺卵試験) 製剤例1に準じて供試化合物を乳剤にし、その水による
希釈液(50ppm)に、100〜150個のコナガの卵を
産卵させた播種後5〜6日の大根芽出し2本と未産卵の
大根芽出し2本の計4本を30秒間浸漬し、1時間風乾
した後、これを直径 5.5cmのポリエチレンカップに入
れ、5日後の孵化の有無を調査し、孵化率を求めた。判
定基準は次のとおりである。 a:100%の孵化率 b:90%以上99%未満の孵化率 c:90%未満の孵化率 その結果、化合物(10),(11),(12),(13),(14),(17),(2
5),(26),(27),(28),(30),(42) および(44)は“a”を示
し、化合物(A)、(B)および無処理区は“c”を示
した。 試験例4 (ニセナミハダニに対する試験) 播種7日後の鉢植ツルナシインゲン(初生葉期)に、一
葉当り10頭のニセナミハダニの雌成虫を寄生させ、2
5℃の恒温室に置いた。6日後、製剤例1に準じて供試
化合物を乳剤にし、それを水で有効成分500ppm に希
釈した薬液をターンテーブル上で1鉢当り15ml散布
し、同時に同液2mlを土壌灌注した。8日後にそれぞれ
の植物のハダニによる被害程度を調査した。効果判定基
準は −:ほとんど被害が認められない。 +:少し被害が認められる。 ++:無処理区と同様の被害が認められる。 とした。その結果、化合物(1),(2),(4),(5),(6),(11),
(12),(13),(14),(15),(16),(17),(18),(19),(20),(22),
(23),(24),(25),(26),(27),(28),(29),(30),(31),(32),
(33),(34),(35),(36),(37),(38),(39),(40),(41),(42),
(43),(44),(45),(46)および(47)は“−”を示し、化合
物(A)および無処理区は“++”を示した。 試験例5 (太陽光線照射に対する安定性試験) 供試化合物10mgをメチレンクロリド3mlに溶かした溶
液を直径8cmのガラス製シャーレの上に広げ、風乾した
のち、晴れの日に日光に当てた。計37時間日光照射
後、供試化合物をメチレンクロリド5mlで回収し、HP
LCで残存率を求めた。尚、HPLCの条件は下記の通
り。 キャリア:アセトニトリルと水の混合溶媒(7:3また
は8:2) カラム:ODS 流 速: 1.0ml/min 検出器:UV(254nm) その結果、化合物(1),(13)および(36)は各々残存率94.9
%、95.3%および87.9%を示し、化合物(A)は14.6%
を示した。
【0040】
【発明の効果】本発明化合物は、優れた殺虫、殺ダニ効
力を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 博明 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友 化学工業株式会社内 (56)参考文献 米国特許4702864(US,A) ATMANI,A.,et al., ’FROM OXAZOLINES T O PRECURSORS OF AM INOACIDS’,SYNTH.CO MMUN.,21(22),pp.2383− 2390(1991) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 263/00 - 263/50 A01N 43/00 - 43/92 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、R1 は水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子
    で置換されてもよいC1−C16のアルキル基、C2 −C
    16のアルコキシアルキル基、ハロゲン原子で置換されて
    もよいC1 −C16のアルコキシ基、ハロゲン原子で置換
    されてもよいC1−C16のアルキルチオ基、ハロゲン原
    子で置換されてもよいC3 −C16のシクロアルキル基、
    4 −C16のアルキルシクロアルキル基、ハロゲン原子
    で置換されてもよいC5 −C16のシクロアルコキシ基、
    5 −C16のアルキルシクロアルコキシ基または式 化
    2 【化2】 で示される基を表し、 5 同一または相異なり、水素
    原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されてもよい
    1 −C8 のアルキル基、C2 −C8 のアルコキシアル
    キル基、ハロゲン原子で置換されてもよいC1 −C8
    アルコキシ基、ハロゲン原子で置換されてもよいC1
    8 のアルキルチオ基を表し、Xは単結合、酸素原子、
    硫黄原子、メチレン基またはメチレンオキシ基(−CH
    2 O−,−OCH2 −)を表し、qは1〜5の整数を表
    し、Yはメチン基(−CH=)または窒素原子(−N
    =)を表し、R2 は水素原子、ハロゲン原子、C1 −C
    3 のアルキル基、C1 −C3 のアルコキシ基またはC1
    −C3 のアルキルチオ基を表し、pは1から4の整数を
    表し、R3 は水素原子またはメチル基を表し、R4 は式
    化3 【化3】 で示される基を表し、R6 およびR7 は同一または相異
    なり、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換さ
    れてもよいC1 −C3 のアルキル基またはハロゲン原子
    で置換されてもよいC1 −C3 のアルコキシ基を表
    す。〕で示されるオキサゾリン系化合物。
  2. 【請求項2】一般式 化4 【化4】 〔式中、R3 は水素原子またはメチル基を表し、R4
    式 化5 【化5】 で示される基を表し、 6 は、水素原子、ハロゲン原
    子、ハロゲン原子で置換されてもよいC1 −C3 のアル
    キル基またはハロゲン原子で置換されてもよいC1−C3
    のアルコキシ基を表し、R 7 は、ハロゲン原子、ハロゲ
    ン原子で置換されてもよいC 1 −C 3 のアルキル基また
    はハロゲン原子で置換されてもよいC 1 −C 3 のアルコ
    キシ基を表す。Wは水酸基、ハロゲン原子、トシルオキ
    シ基またはメシルオキシ基を表す。〕で示されるオキサ
    ゾリン誘導体。
  3. 【請求項3】請求項1記載のオキサゾリン系化合物を有
    効成分として含有することを特徴とする殺虫、殺ダニ
    剤。
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