JP3238349B2 - 親水性、光触媒性および透光性に優れた酸化チタンセラミック塗料およびその製造方法 - Google Patents

親水性、光触媒性および透光性に優れた酸化チタンセラミック塗料およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス、金属、セ
ラミック、プラスチック等の素材に塗布するに好適な酸
化チタンセラミック塗料およびその製造方法に関するも
のである。さらに詳しく述べるならば、本発明は、良好
な親水性、光触媒性および光透過性を有する塗膜形成用
酸化チタンセラミック塗料、およびその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機系塗料に比較して、耐熱
性、耐摩耗性などに優れるセラミック塗料として、アル
カリ金属けい酸塩系、りん酸塩系、シリカゾル系、およ
び金属酸化物系塗料などが知られている。これら従来の
セラミック塗料は、耐熱性、耐摩耗性に優れているなど
の点において、無機系塗料の特徴を有しているが、近
年、セラミック皮膜に対してさらに新しい機能を付与す
る試みが、金属酸化物系を中心に展開されている。
【0003】各種セラミック材料の中でも酸化チタン
は、酸化珪素等のセラミックスと同様に、強い親水性を
発揮することが知られている。このような機能は、例え
ば熱交換器用フィン材の表面に酸化チタンセラミック塗
料を塗布する事により、結露水のフィン間でのブリッジ
を低減し、水滴の飛散を防止し、熱交換効率を上昇させ
ることなどに有効である。また、この酸化チタンセラミ
ックス塗料をガラス等の表面に塗布することにより、そ
の曇り防止にも有効である。
【0004】各種セラミック材料の中でも酸化チタン
は、塗膜に優れた光触媒効果を付与することができ、ま
た、紫外線の照射により高い酸化力を発揮する。従っ
て、光触媒活性に優れた酸化チタンの皮膜を、金属、ガ
ラス、セラミックなどの被塗物表面上に形成させること
により、汚れの付着防止、悪臭成分の分解、水質の浄
化、防錆、抗菌、藻類の繁殖防止、難分解性廃棄物の分
解などに有効であることが知られている。そこでこのよ
うな用途のために、酸化チタン皮膜を素材表面上に形成
することを目的とする各種の酸化チタン塗料やその製造
方法がこれまでにいくつか提案されてきた。
【0005】酸化チタン皮膜の形成方法としては、チタ
ンのアルコキシドを加水分解したものを塗布するゾル−
ゲル法が最も一般的に知られており、また、これに類す
る方法としては、例えば特開平4−83537号公報
に、チタンアルコキシドにアミド、グリコールを添加す
る方法が開示されており、また、特開平7−10037
8号公報には、チタンアルコキシドにアルコールアミン
類を添加する方法が開示されている。さらに、特開平6
−293519号公報には、水熱処理により結晶化させ
た酸化チタン微粒子を分散剤を使用して分散させ、この
分散液を塗布する方法、および結晶性酸化チタン粒子
に、水ガラス、コロイダルシリカ、弗素系樹脂などのバ
インダーを混和して塗布する方法が開示されている。
【0006】しかし、上記のゾル−ゲル法には、加水分
解に使用した酸、および添加剤として加えたアミン、グ
リコールなどが皮膜中に残存しやすく、高温で焼成する
必要があること、腐食しやすい素材例えばアルミニウム
製フィン材、銅製フィン材などには使用できないこと、
得られる酸化チタン皮膜中に可燃性有機溶剤が高含有率
で残留することと、水系塗料にすることが困難であるこ
と、および原料が高価であることなどの問題点がある。
また、100℃以上の温度で結晶成長させた酸化チタン
を塗布する上記方法には、皮膜が十分に透明にならない
ため、ガラスなどの透明素材には適さないこと、および
熱交換器用フィン材に用いたとき、金属素材上の酸化チ
タンの固定率が低いためセラミック材料特有の無機臭が
発生することなどの問題点がある。さらに、酸化チタン
粒子用バインダーとして樹脂を使用する方法には、その
塗工性、密着性および固定率は改善されるが、樹脂が光
触媒によって劣化しやすく、塗膜の耐久性が不十分にな
るなどの問題が発生したり、また皮膜の酸化チタン含有
率が低下するため、親水性および光触媒能が充分に発揮
されないなどの欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記問題点を解決するためになされたものであって、酸
化チタンの光触媒活性に有害な不純物や、アルコールな
どの有機物を含まず、良好な親水性および光触媒性を有
し、かつ、透明で密着性に優れた酸化チタンの薄膜を形
成することができる、親水性、光触媒性および透光性
(塗膜の透明性)に優れた酸化チタンセラミック塗料お
よびその製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る親水性、光
触媒性および透光性に優れた酸化チタンセラミック塗料
は、オルソチタン酸、およびチタン(IV) イオンから選
ばれた少なくとも1種、および平均粒子径が0.001
〜0.2μmのアナターゼ型結晶性酸化チタン粒子を、
1:0.1〜1:200の重量比で含み、実質的に夾雑
イオンを含有しないことを特徴とするものである。塗料
の溶媒としては水が好ましいが、水に可溶なアルコー
ル、グリコール、ケトン類を混合して塗工性を向上させ
ることもできる。
【0009】上記親水性、光触媒性および透光性に優れ
た酸化チタンセラミック塗料を製造するための本発明方
法(1)は、チタン塩水溶液を、 (A)半透膜を用いる透析処理、 (B)半透膜を用いる電気透析処理、および (C)イオン交換体を用いるイオン交換処理 から選ばれた少なくとも1処理に供し、それによって前
記チタン塩の少なくとも1部を加水分解してオルソチタ
ン酸および結晶性酸化チタンコロイド粒子に変化させる
とともに前記水溶液中の夾雑イオンを除去することを特
徴とするものである。上記本発明方法(1)において、
前記処理(A),(B),(C)は0〜80℃の温度で
行われることが好ましい。
【0010】上記親水性、光触媒性および透光性に優れ
た酸化チタンセラミック塗料を製造するための本発明方
法(2)は、チタン塩水溶液を50℃以上100℃未満
の温度に加熱し、次にそれを、 (A)半透膜を用いる透析処理、 (B)半透膜を用いる電気透析処理、および (C)イオン交換体を用いるイオン交換処理 から選ばれた少なくとも1処理に供して、前記チタン塩
の少なくとも1部分を加水分解してオルソチタン酸およ
び結晶性酸化チタンコロイド粒子に変化させ、かつ、前
記水溶液中の夾雑イオンを除去することを特徴とするも
のである。上記本発明方法(1)および(2)におい
て、前記チタン塩水溶液がオキシ塩化チタンおよびオキ
シ硫酸チタンから選ばれた少なくとも1種を含む水溶液
であることが好ましい。
【0011】上記親水性、光触媒性および透光性に優れ
た酸化チタンセラミック塗料を製造するための本発明方
法(3)は、チタン塩水溶液に、この水溶液中のチタン
量1モルに対し、4モル未満の、アルカリ金属水酸化物
およびアンモニアから選ばれた少なくとも1種を添加
し、この混合水溶液を50℃以上100℃未満の温度に
加熱し、さらに、 (A)半透膜を用いる透析処理、 (B)半透膜を用いる電気透析処理、および (C)イオン交換体を用いるイオン交換処理 から選ばれた少なくとも1処理に供して、前記チタン塩
の少なくとも1部分を加水分解してオルソチタン酸およ
び結晶性酸化チタンコロイド粒子に変化させ、かつ、前
記水溶液中の夾雑イオンを除去することを特徴とするも
のである。
【0012】上記親水性、光触媒性および透光性に優れ
た酸化チタンセラミック塗料を製造するための本発明方
法(4)は、チタン塩水溶液に、この水溶液中のチタン
量1モルに対し4モル未満のアルカリ金属水酸化物およ
びアンモニアから選ばれた少なくとも1種を添加し、さ
らにこの混合水溶液を50℃以上100℃未満の温度に
加熱して、前記チタン塩の少なくとも1部分を加水分解
してオルソチタン酸および結晶性酸化チタンコロイド粒
子に変化させ、この酸化チタンコロイド含有水溶液にア
ルカリ金属水酸化物およびアンモニアから選ばれた少な
くとも1種を添加して沈殿を生成させ、この沈殿を捕集
して、これを水、過酸化化合物水溶液、および錯化剤水
溶液から選ばれた分散媒中に分散させることを特徴とす
るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の親水性、光触媒性および
透光性に優れた酸化チタンセラミック塗料には、チタン
酸、およびチタン(IV) イオンから選ばれた少なくとも
1種、すなわち、その1種、又は2種を含むことが必要
である。本発明において、オルソチタン酸は、酸性水溶
液に易溶性であっても結晶性を殆ど有していないため、
結晶性酸化チタンから容易に区別できる。また、本発明
に用いられる二酸化チタンは、アナターゼ型結晶性二酸
化チタンである。
【0014】本発明において、オルソチタン酸は、塩化
チタン、硫酸チタン、オキシ塩化チタン、又はオキシ硫
酸チタンなどのチタン化合物溶液に水酸化ナトリウム、
アンモニア水などを添加して沈澱として生成させること
ができる。生成したオルソチタン酸は濾過、水洗したも
のを塗料原料として使用することができる。また、本発
明の塗料に含まれるチタン(IV) イオン(Ti+4イオ
ン)は、水溶液チタン塩の水溶液により生成供給され
る。特にpH3以下の酸性水溶液中において安定に存在で
きるが、チタン(IV) イオンは、その有機又は無機錯体
として存在することが好ましい。
【0015】本発明の酸化チタンセラミック塗料には、
前記オルソチタン酸、及び/又はチタン(IV) イオンに
加えて、さらに結晶性酸化チタン粒子を含むことが必要
で、その結晶形はアナターゼ型である。この結晶性酸化
チタン粒子は平均粒子径が0.001〜0.2μmの範
囲にあることが必要で、より好ましい平均粒子径は0.
002〜0.1μmであり、さらに好ましくは0.00
2〜0.07μmである。平均粒子径が0.001μm
未満では、得られる酸化チタン塗膜の親水性および光触
媒性が十分でなく、またそれが0.2μm以上では、得
られる塗膜の親水性、透光性および密着性が不十分とな
るため好ましくない。特に結晶性酸化チタン粒子の平均
粒子径が0.002〜0.1μmの範囲内にあるとき、
得られる本発明の酸化チタンセラミック塗料は、すぐれ
た親水性を示す。
【0016】本発明の酸化チタンセラミック塗料は、オ
ルソチタン酸、及びチタンIVイオン(Ti4+)から選ば
れた少なくとも1種と、平均粒子径が0.001〜0.
2μm、好ましくは0.002〜0.1μmの結晶性酸
化チタン粒子とを、重量比が1:0.1〜1:200に
なるように含むものである。この範囲よりもオルソチタ
ン酸、及び/又はチタン(IV) イオンの含有比率が低く
酸化チタン粒子の含有比率が高い場合には、得られる塗
膜の親水性、密着性および透明性が不十分となり、ま
た、酸化チタン粒子の含有比率が過少であると、得られ
る塗膜の親水性および光触媒性が低下するため好ましく
ない。
【0017】本発明の酸化チタンセラミック塗料は、オ
ルソチタン酸、およびチタン(IV)イオンから選ばれた
1種以上の水溶液に、酸化チタン粒子または酸化チタン
粒子を含むゾル液を混合させるか、またはチタン塩溶液
を原料とし、これを加水分解してオルソチタン酸および
酸化チタン粒子を生成させることによって得ることがで
きる。オルソチタン酸、および/又はチタン(IV) イオ
ンの溶液は、オルソチタン塩の水溶液にアルカリ溶液を
添加してオルソチタン酸の沈澱を生成させ、この沈澱を
捕集し、水、又は錯化剤水溶液中に分散させる前記の方
法によって調製することができる。オルソチタン酸溶液
は、チタン塩溶液に必要に応じてpH調製を施したのち、
イオン交換膜などの半透膜による透析、半透膜による電
気透析又はイオン交換処理等によって夾雑イオン除去を
行うことによっても得る事が可能である。pH値が低い場
合、例えば2以下の場合、オルソチタン酸の1部がチタ
ン(IV) イオンになるが、錯化剤を添加して、Ti(I
V) 錯体とすることにより安定な溶液を得ることができ
る。4価チタン錯体を形成するための錯化剤としては、
乳酸、シュウ酸、ギ酸、およびアセチルアセトンを用い
ることが好ましいが、その他に、グルコン酸、酒石酸、
酢酸、リンゴ酸、ラク酸、EDTA、などを用いること
ができる。
【0018】前記オルソチタン酸、及び/又はチタン
(IV) イオンを含有する分散液に混合する酸化チタン
は、粉体粒子であってもゾル溶液であってもかまわない
が、粉体を添加する場合、特に均一に分散させるため、
ホモミキサーなどで十分に攪拌し、凝集粒子が生成しな
いようにすることが好ましい。また、界面活性剤などの
分散剤を少量添加して分散しやすくすることも許容され
る。
【0019】本発明の酸化チタンセラミック塗料の製造
方法において、原料として、用いられるチタン塩は、塩
化チタン、硫酸チタン、オキシ硫酸チタン、およびオキ
シ塩化チタンなどから選ばれることが好ましいが、その
他の水溶性無機チタン化合物やしゅう酸チタンカリウ
ム、クエン酸チタンなどの水溶性有機チタン塩も使用す
ることができる。これらのチタン塩水溶液は、上記の化
合物を水中に溶解して調製したものか、又は市販の希釈
液であってもよい。無水塩化チタンを出発原料として使
用する場合は、無水塩化チタンを氷冷しながら徐々に純
水に溶解することにより塩化チタン水溶液を調製するこ
とができる。また、三塩化チタンを原料として使用する
場合は、あらかじめ過酸化水素などの酸化剤で4価チタ
ンに酸化したのち、得られた四塩化チタンを原料として
用いる。硫酸チタンは30%程度の水溶液として市販品
を入手できるため、これを適宜希釈して使用すればよ
い。オキシ硫酸チタン水溶液又はオキシ塩化チタン水溶
液は、硫酸チタン又は塩化チタンの水溶液を、イオン交
換膜、又はイオン交換樹脂による脱アニオン処理に供す
るか、又は硫酸又は塩酸に水和酸化チタンを溶解する方
法などにより調製することができる。
【0020】本発明方法(1)(2)および(3)にお
いて、加水分解処理に供されるチタン塩水溶液中のチタ
ン濃度は、0.1〜10重量%であることが好ましく、
0.5〜4重量%がより好ましい。この濃度が0.1重
量%未満では得られる塗料から十分な塗膜厚さが得られ
ないことがあり、またそれが10重量%を超えると、夾
雑イオンの除去を行う際に液がゲル化することがあるの
で、好ましくない。
【0021】本発明方法(1)における半透膜透析処理
(A)、半透膜電気透析処理(B)およびイオン交換体
によるイオン交換処理(C)の各々は、0〜80℃の温
度において行われることが好ましく、10〜50℃であ
ることがより好ましい。これらの処理において、チタン
塩の少なくとも一部分は加水分解されてオルソチタン酸
および酸化チタン粒子に変化する。このときの加水分解
(TiCl4 の場合)は下記のように行われる。 (1)TiCl4 +4H2 O→TiO2 ・2H2 O+4HCl (オルソチタン酸) (2)TiCl4 +2H2 O→TiO2 +4HCl 副生したHClは、その他の夾雑イオンとともに脱イオ
ンされる。このような本発明方法(1)においては、生
成するオルソチタン酸の比率が比較的高く、また酸化チ
タン粒子の粒子径がきわめて小さいものになるので得ら
れる塗膜の機械的強度が向上する。
【0022】本発明方法(2)において、原料となるチ
タン塩水溶液(好ましくは硫酸チタン又は塩化チタン水
溶液)は、夾雑アニオン除去の前に、50℃以上100
℃未満の温度で加熱処理される。より好ましい加熱温度
範囲は60〜90℃である。このような加熱処理により
生成する酸化チタンの比率が高くなり、かつその粒子径
を適当な値にコントロールすることができる。つまり、
酸化チタン粒子の光触媒活性を所望値にコントロールす
ることが可能になる。この加熱温度が50℃未満では、
酸化チタン粒子の生成が困難になるため得られる塗膜の
光触媒性が低下し、またそれが100℃以上では、粗大
な酸化チタン粒子の含有量が多くなり、このため、得ら
れる塗膜の透光性が低下したり、或は酸化チタン粒子が
塗料中で沈降しやすくなるため好ましくない。
【0023】また、本発明方法(2),(3)および
(4)における加熱処理は、3〜240分間行うことが
好ましいが、処理温度が比較的低く例えば30〜60℃
であり、液のpHが比較的高く、例えば3〜7である場合
には240分以上の処理時間でも許容される。この加熱
処理は、攪拌しながら温水熱交換器や湯浴等で反応容器
全体を均一に加熱することが好ましく、投げ込みヒータ
等による局部的加熱は避けることが好ましい。また、加
熱処理により酸化チタン粒子の生成および成長を制御す
るために、加熱処理前に、チタン塩水溶液にコロイド粒
子成長の核となる酸化チタン粒子又はその分散液を少量
添加することも好ましい。
【0024】加熱処理が終了した液は、好ましくは水冷
等により冷却して40℃未満に温度を下げたのち、塗料
の安定性や塗膜の光触媒性に有害な夾雑アニオン(Cl
- ,SO4 2- などで、Ti,O,H以外の元素からなる
アニオン)の除去処理工程に供される。夾雑アニオンの
除去は、半透膜による透析処理(A)、陰イオン交換膜
などの半透膜による電気透析処理(B)、又はイオン交
換体との接触によるイオン交換処理(C)の3つの処理
のうちの1処理以上によって行われる。本発明方法
(1)において、これらの工程によりチタン酸は加水分
解されてオルソチタン酸および酸化チタンコロイド粒子
に変化し、夾雑イオンが除去される。
【0025】夾雑アニオンの除去を、上記の処理方法に
よらず、加熱処理後の液をそのままミクロフィルターや
ウルトラフィルターを使用して濾過し、沈澱を水洗した
のち乾燥焼成する従来の方法では、本発明の方法によっ
て製造される酸化チタンセラミック塗料中に含まれるオ
ルソチタン酸が除去、又は溶出し、または乾燥焼成時に
酸化チタンに変化し、このため得られる塗膜の透明性や
密着性が損なわれてしまう。
【0026】夾雑アニオン除去の方法(A)は、半透膜
を介する拡散透析処理法であって、水、好ましくは純水
を使用して行われる。この方法において使用される半透
膜としては、陰イオン交換膜が最も適しており、また、
例えばRO膜、セロハン膜、ブレッダー膜及びコロージ
オン膜などのように陰イオン、陽イオンともに透過する
膜も使用できるが、陽イオン交換膜のみを使用すること
は、Cl- ,SO4 2- などの夾雑アニオンを除去しにく
いため好ましくない。しかし、陽イオン交換膜を陰イオ
ン交換膜と組合わせて使用することは差し支えない。こ
の拡散透析は好ましくは1時間以上行い、可能であれば
3時間以上行うことがさらに好ましい。透析の進行状態
はpH又は電気電導度で確認することができる。すなわ
ち、透析は、透析液のpHが2〜7の範囲に上昇するか、
又は電気電導度が1mS/cm未満に低下するまで行うこと
が好ましいが、約1g/リットル以下のCl- イオンの
残存はオルソチタン酸、および酸化チタンコロイドの安
定性を高めるため許容される。
【0027】また、夾雑アニオン除去のための方法
(B)では、半透膜、好ましくは陰イオン交換膜を介し
て電気透析が施される。この方法(B)は拡散透析によ
る方法(A)よりも処理が短時間で完了するという利点
がある。陰イオン交換膜を使用した電気透析は、電解槽
内を陰極および陽極板に平行に設置された陰イオン交換
膜で仕切り、陰極側の電解室内にチタン塩水溶液を入
れ、陽極側の電解室内に水を入れた状態で行う。この場
合、陽極には白金、白金被覆チタン、又はDSE(不溶
性陽極)を使用することが好ましく、陰極には白金被覆
チタン、ステンレス鋼などを使用することができる。
【0028】電気透析処理(B)において、電流密度は
0.01〜10A/dm2 であることが好ましく、電流密
度が10A/dm2 よりも高過ぎる場合、コロイド粒子が
膜面に付着するなどの弊害を生ずることがあるので好ま
しくない。また、使用する陰イオン交換膜としては、強
塩基性陰イオン交換膜であって、耐酸性の高いものが好
ましい。
【0029】夾雑アニオン除去の処理方法(C)におい
ては、陰イオン交換体として陰イオン交換樹脂を使用す
ることが最も好ましい。イオン交換体としては、この他
にも、ゼオライト、塩基性白雲母、水和酸化鉄、水和酸
化ジルコニウムなど陰イオン交換能を持つものを使用す
ることができる。処理方法(C)において陰イオン交換
体との接触は、加熱処理後のチタン酸含有水溶液中にイ
オン交換体を直接投入して攪拌する方法と、チタン酸含
有水溶液を、イオン交換体が充填されているカラムを通
過させる方法との何れによっても可能である。この場合
も、前記処理方法(B)と同様に、処理後のチタン酸含
有水溶液のpHが一定値以上に上昇していること、又は電
気電導度が低下していることを確認して、工程を管理す
ることが好ましい。
【0030】また、本発明方法(3)においては、チタ
ン塩水溶液(好ましくは硫酸チタン又は塩化チタン水溶
液)に、これを加熱処理する前に、溶液中のチタン量1
モルにつき4モル未満、好ましくは0.1モル以上4モ
ル未満のアルカリ金属水酸化物および/又はアンモニア
を添加する。この場合のアルカリ金属水酸化物および/
又はアンモニアの添加量は、チタン1モルに対して0.
5モル以上3モル未満であることがより好ましい。上記
アルカリおよび/又はアンモニアの添加量が4モル以上
では、次の加熱工程でも酸化チタン粒子が充分成長しな
いことがあるので好ましくない。また、その添加量が
0.1モル未満のときは加熱処理によって生成する酸化
チタン粒子が粗大化しやすいことがある。また、アルカ
リ金属水酸化物および/又はアンモニアは、2〜10重
量%程度の濃度に水で希釈したものを添加することがよ
り好ましい。
【0031】また、加熱処理に供するチタン塩水溶液中
のチタンの濃度は、アルカリ金属水酸化物および/又は
アンモニアの添加後において、0.1〜10重量%であ
ることが好ましく、最も好ましい濃度は0.5〜4重量
%である。チタン濃度が0.1重量%未満では、得られ
る塗料により十分な塗膜厚さを得ることができないこと
があり、またそれが10重量%を超えると、夾雑イオン
の除去を行う際に、液がゲル化することがあるので好ま
しくない。
【0032】アルカリおよび又はアンモニアの添加後
に、得られたチタン酸含有溶液は、夾雑イオン除去処理
の前に、前記本発明方法(2)と同様の条件(50℃以
上100℃未満)で加熱処理される。加熱処理が終了し
た後、得られた反応混合液は、好ましくは水冷等により
冷却して40℃未満に温度を下げたのち、塗料の安定性
や塗膜の光触媒性に有害な夾雑イオン(Cl- ,Na
+ ,SO4 2- など)の除去処理工程に供される。これら
の工程により、チタン塩は加水分解されてオルソチタン
酸および酸化チタンコロイド粒子に変化し、かつ、夾雑
イオンが除去される。本発明方法(3)において、アル
カリ及び/又はアンモニア混合処理および加熱処理の組
み合わせは、チタニウム塩のオルソチタン酸および二酸
化チタン粒への変化を促進し、得られる塗膜の親水性、
光触媒活性及び密着性を向上させるという利点を有す
る。
【0033】夾雑イオンの除去は、(A)半透膜による
透析処理、(B)半透膜(イオン交換膜)による電気透
析処理、又は(C)イオン交換体との接触によるイオン
交換処理のいずれかの方法によって行われる。
【0034】夾雑イオン除去処理方法(A)は、半透膜
を介した透析による方法で、主として拡散透析によって
行われる。この処理(A)において使用される半透膜
は、イオン交換膜、RO膜、セロハン膜、ぼうこう膜、
コロジオン膜、パイポーラ膜などでから選ぶことがで
き、コロイド粒子を透過せず、水および夾雑アニオンお
よびカチオンを透過するものであればその種類に制限は
ない。この透析操作は好ましくは1時間以上行い、可能
であれば3時間以上行うことがさらに好ましい。また、
夾雑イオン除去処理(B)は、半透膜、好ましくはイオ
ン交換膜を介して電気透析を行うものであって、この処
理(B)は拡散透析による処理(A)よりも処理が短時
間で完了するという利点がある。
【0035】電気透析(B)は、電解処理槽内を陰極お
よび陽極板に平行に設置された陰イオン交換膜と陽イオ
ン交換膜で交互に仕切り、これらの電解室内に水と加熱
処理後のチタン化合物溶液を交互に入れた状態で行うこ
とが望ましい。また、使用されるイオン交換膜は、陰イ
オン交換膜としては強塩基性陰イオン交換膜が用いら
れ、かつ陽イオン交換膜としては強酸性陽イオン交換膜
で耐酸性を有するものが用いられることが好ましい。
【0036】イオン交換体を用いる夾雑イオン除去処理
(C)においては、イオン交換体としては陰イオン交換
樹脂、および陽イオン交換樹脂を混合して使用すること
が最も好ましい。
【0037】本発明方法(4)においては、前記本発明
方法(3)と同様にチタン酸水溶液に、この水溶液中の
チタン量1モルに対し4モル未満の、好ましくは0.1
モル以上4モル未満の、アルカリ金属水酸化物およびア
ンモニアから選ばれた少なくとも1種を添加する。次に
この液を50℃以上100℃未満の温度に加熱したの
ち、さらにアルカリ金属水酸化物またはアンモニアを加
えて、生成した沈澱を捕集し、これを水、過酸化化合物
水溶液、およびチタン(IV) 錯化剤水溶液から選ばれた
分散媒中に分散することによって酸化チタンセラミック
塗料を製造することができる。上記沈澱(オルソチタン
酸)を、分散媒液から捕集(濾過、遠心分離など)する
ことにより、夾雑イオンが除去され、格別の夾雑イオン
除去処理を省略することが可能になる。
【0038】本発明方法(1)〜(4)のいずれかによ
って製造されたセラミック塗料には、さらに光触媒性を
有する酸化チタン粒子または、酸化チタンコロイド(ゾ
ル)を添加してもよい。
【0039】本発明方法(1),(2),(3)又は
(4)の方法によって製造される酸化チタンセラミック
塗料は、結晶性酸化チタンの粒子を多く含み、これにオ
ルソチタン酸および/又はTi(IV)イオンが含まれ
る。塗料中に含まれる結晶性酸化チタンは、主としてア
ナターゼ型の結晶型を有しているが、加熱処理条件によ
っては、ルチル型酸化チタンを含む場合もある。
【0040】本発明の方法(1)〜(4)のいずれかに
よって製造された酸化チタンセラミック塗料中に含まれ
る酸化チタンの粒子は、その粒子径が10-3〜4×10
-1μmの範囲内にあり、またその平均粒子径が0.00
1〜0.2μm、好ましくは0.002〜0.1μmの
範囲にある。また、本発明の方法によって製造される酸
化チタンセラミック塗料を使用する場合、被塗物に塗布
して乾燥したのち100〜700℃で焼成することが好
ましく、200〜500℃で焼成することがより好まし
い。尚生成した酸化チタン皮膜中の酸化チタンは主とし
てアナターゼ型であるが700℃以上の高温で焼成され
た場合、それがルチル型に変化することがあるが、それ
によって皮膜の親水性が失われることはない。
【0041】尚、本発明の酸化チタンセラミック塗料
に、着色顔料を混合して装飾性を付与したり、各種酸化
物、窒化物、炭化物等の硬質セラミックスを混合して耐
磨耗性を向上させたり、亜鉛末、アルミニウム末などの
金属微粒子を混合させて耐食性を付与するなど、使用目
的に合った塗料を新たに調整することも可能である。
【0042】本発明の光触媒性および透光性に優れる酸
化チタンセラミック塗料を被塗物表面に塗布、乾燥する
ことにより、被塗物表面には0.05〜1μm程度の皮
膜が形成することができるが、この皮膜中において、平
均粒子径0.001〜0.2μm、好ましくは0.00
2〜0.1μmの結晶性酸化チタン粒子の間に膠質のオ
ルソチタン酸又はペルオキソチタン酸が充填されてい
る。この皮膜は100〜200℃程度の比較的低温で乾
燥するのみで膠質のオルソチタン酸又はペルオキソチタ
ン酸が脱水して表面積が大きく、吸着水の含有量の多い
含水酸化チタン、又は酸化チタンとなり、さらにこれが
酸化チタン粒子同士を結合させ、被塗物表面に強く密着
するとともに親水性を向上させ、粒子表面における光の
散乱を防止するのである。このため非常に透明でかつ親
水性の良好な塗膜が得られ、この塗膜は光触媒性のない
バインダー成分を含んでいないため、良好な光触媒効果
と親水性および透光性とを満足することができるもので
ある。
【0043】また、本発明の酸化チタンセラミック塗料
の製造方法(1),(2),(3)および(4)におい
ては、特定の組成のチタン塩水溶液を特定条件で加水分
解することにより、親水性および光触媒性に優れた酸化
チタン微粒子が生成して、最適な粒径にまで成長する。
この場合、加熱処理による加水分解前のチタン塩水溶液
にチタン量1モルに対し4モル未満、好ましくは0.1
モル以上4モル未満の水酸化アルカリ又はアンモニアを
添加することにより、水和酸化チタンの結晶核を生成
し、結晶成長の過程においてこれらのアルカリ性イオン
が結晶相中に取り込まれるため、加熱処理によって酸化
チタン粒子が粗大化するのを防止し、製造後の酸化チタ
ン塗料を塗布した場合の塗膜の透明性および親水性が一
層向上する。しかし、加熱処理を行った後のTiO2
ロイド粒子を含む溶液は、このままでは、Cl- ,SO
4 2- やNa+ などの夾雑イオンを多く含むため、この液
をガラス等の上に塗布、乾燥しても透明皮膜は得られ
ず、白色の不均一な塗膜となり、光触媒性も不十分とな
るため、ガラスなどの透明素材における使用には適さな
い。
【0044】このため、本発明においては、塗料液か
ら、透析などの特定のイオン除去手段によって夾雑イオ
ンを取り除くことにより、透明で密着性が良く、優れた
親水性及び光触媒性を示す良好な塗膜が得られるように
なるのである。また、例えば熱交換器用フィン材等のよ
うに親水性機能の付与が必要な材料の場合、光触媒活性
の優れた酸化チタンを、アルミニウム、銅等の被塗物表
面に形成させることにより、汚れの付着防止、悪臭成分
の分解、防錆、抗菌、藻類の繁殖防止などの他に、親水
性の経時劣化、及び結露水に繁殖するバクテリヤ等によ
る異臭を防止することも可能となるのである。なお、ガ
ラス等のように透明な素材に対しても、本発明の酸化チ
タンセラミック塗料から作られる塗膜の透明性が良好で
あるため、高い実用性を有しているのである。
【0045】
【実施例】本発明を、下記実施例によりさらに説明す
る。
【0046】実施例1及び2 実施例1及び2の塗料溶液は、5%塩化チタン水溶液に
10%水酸化ナトリウム溶液を加えてオルソチタン酸か
らなる沈澱を生成させ、この沈澱を濾過により捕集して
水洗し、得られたオルソチタン酸を水に再分散させて得
たオルソチタン酸溶液に、結晶性酸化チタン粒子を加
え、さらにこの液に実施例1、および2においては錯化
剤を、表1に記載の濃度で添加し、上記結晶性酸化チタ
ン粒子として、日本アエロジル(株)製P−25酸化チ
タン(アナターゼ又はルチル型)を使用した。錯化剤と
してアセチルアセトン(実施例1)、及び乳酸(実施例
2)を使用した。
【0047】実施例3 実施例3の塗料溶液は、10%塩化チタン水溶液にチタ
ン1モルに対し水酸化ナトリウムを1モルの割合で加
え、90℃で40分加熱処理し、さらに5%水酸化ナト
リウム溶液を、液が中性となるまで加えて沈澱を生成さ
せ、得られたチタン酸および酸化チタンの沈澱を水に再
分散させ、この液をホモミキサーで十分攪拌混合して調
製した。分析の結果、得られた酸化チタン含有液は平均
粒子径0.08μmのアナターゼ型酸化チタン粒子を含
んでいた。
【0048】実施例4 実施例4の塗料溶液は、10%塩化チタン水溶液にチタ
ン1モルに対し水酸化ナトリウムを2モルの割合で加
え、75℃で20分加熱処理し、さらに5%水酸化ナト
リウム溶液を、液が中性となるまで加えて沈澱を生成さ
せ、得られたチタン酸および酸化チタンの沈澱を水に再
分散させ、得られた分散液に、実施例4においては錯化
剤としてグルコン酸の表1に記載の濃度で添加し、この
液をホモミキサーで十分攪拌混合して調製した。分析の
結果、得られた酸化チタン含有液は平均粒子径0.00
5μmのアナターゼ型酸化チタンコロイド粒子を含んで
いた。
【0049】実施例5 四塩化チタン水溶液(20重量%)をビーカーに入れて
水で希釈した溶液を、80℃の温度で10分間加熱処理
したのち、水冷して30℃まで冷却した。この液を陰イ
オン交換膜を介して脱イオン流水で27℃において拡散
透析を行い、夾雑イオンを除去した。
【0050】実施例6 四塩化チタン水溶液(20重量%)をビーカーに入れて
水で希釈し、攪拌、水冷しながら、10重量%の水酸化
ナトリウム水溶液を、チタン1モルに対し1モル添加し
た溶液を、55℃の温度で60分間加熱処理したのち、
水冷して30℃まで冷却した。この液を25℃の温度に
おいてセロハン膜を介して脱イオン流水で拡散透析を行
い、夾雑イオンを除去した。得られた酸化チタンコロイ
ド含有液に0.5重量%の乳酸(錯化剤)を添加した。
【0051】実施例7 三塩化チタン水溶液(20重量%)をビーカーに入れて
水で希釈し、過酸化水素水(31%)を液中の紫色のチ
タン(III)が無色のチタン(IV)になるまで加えた後、
この四塩化チタン水溶液に10重量%の水酸化ナトリウ
ム水溶液を、チタン1モルに対し2モル添加した。この
溶液を、70℃の温度で30分間加熱処理したのち、水
冷して30℃まで冷却した。この液をRO膜を介して4
0℃の温度において脱イオン流水で拡散透析を行い、夾
雑イオンを除去した。
【0052】実施例8 三塩化チタン水溶液(20重量%)をビーカーに入れて
水で希釈し、過酸化水素水(31%)を液中の紫色のチ
タン(III)が無色のチタン(IV)になるまで加えた後、
攪拌、水冷しながら、この四塩化チタン水溶液に10重
量%の水酸化ナトリウム水溶液を、チタン1モルに対し
0.24モル添加した。この溶液を、95℃の温度で5
分間加熱処理したのち、水冷により30℃まで冷却し、
この冷却された液に、陰イオン交換膜および陽イオン交
換膜を介して30℃において脱イオン流水による拡散透
析を施し、夾雑イオンを除去した。得られた酸化チタン
コロイド含有液に1.2重量%のアセチルアセトンから
なる錯化剤を添加した。
【0053】実施例9 硫酸チタン溶液(30重量%)をビーカーに入れて水で
希釈した液を、65℃の温度で90分間加熱処理したの
ち、水冷して30℃まで冷却した。この液を、陰イオン
交換膜(セレミオン AMV型:旭硝子(株)製)で槽
内を分割した電解槽中で、1〜5A/dm2 の電流密度
で、45℃の温度において電気透析した。電極として
は、陰極板、陽極板ともに白金めっきチタン板を使用し
た。また、電極板およびイオン交換膜が、陽極板−陰イ
オン交換膜−陰極板の順に平行になるよう配置して2分
割された電解槽の陰極室に、加熱処理後の酸化チタン含
有液をいれ、陽極室には水をいれて通電を行い、夾雑イ
オンを除去した。
【0054】実施例10 硫酸チタン溶液(30重量%)をビーカーに入れて水で
希釈し、攪拌、水冷しながら、2重量%の水酸化ナトリ
ウム水溶液をチタン1モルに対し0.5モル添加した溶
液を、90℃の温度で5分間加熱処理したのち、水冷し
て30℃まで冷却した。この液を、陰イオン交換膜(セ
レミオン AMV型:旭硝子(株)製)および陽イオン
交換膜(セレミオン CMV型:同社製)で仕切った電
解槽中で、0.2〜0.6A/dm2 の電流密度で30℃
において電気透析した。電極として、陰極板、陽極板と
もに白金めっきチタン板を使用した。また、電極板およ
びイオン交換膜が、陽極板−陰イオン交換膜−陽イオン
交換膜−陰極板の順に平行になるよう配置して、3分割
された電解槽の中央の電解室に加熱処理後の酸化チタン
含有液をいれ、陰極室および、陽極室には水をいれて通
電を行い、夾雑イオンを除去した。
【0055】実施例11 8重量%のオキシ硫酸チタンの水溶液をビーカー中で水
で希釈し、60℃の温度で180分間加熱処理したの
ち、水冷して30℃まで冷却した。この液を、陰イオン
交換樹脂(ダイヤイオン SA型:三菱化成(株)製)
および陽イオン交換樹脂(ダイヤイオン SK型:同社
製)を混合して充填したカラムに30℃において透過さ
せて、夾雑イオンを除去した。
【0056】実施例12 15重量%のオキシ硫酸チタンの水溶液をビーカー中で
水により希釈し、80℃の温度で8分間加熱処理したの
ち、水冷して30℃まで冷却した。この液を、陰イオン
交換樹脂(ダイヤイオン SA型:三菱化成(株)製)
を充填したカラムに50℃において透過させて夾雑イオ
ンを除去した。
【0057】実施例13 10重量%のオキシ塩化チタンの水溶液をビーカー内に
おいて水で希釈し、85℃の温度で10分間加熱処理し
たのち、水冷して30℃まで冷却した。この液を、実施
例12と同様にイオン交換樹脂を充填したカラムに40
℃において透過させて夾雑イオンを除去した。
【0058】実施例14 四塩化チタン水溶液(20重量%)をビーカー内におい
て水で希釈し、この溶液を20〜30℃の室温において
陰イオン交換膜(商標:セレミオン DMV:旭硝子
(株)製)を介して脱イオン流水により、溶液中の酸濃
度が透析前の1/10以下になるまで拡散透析した。
【0059】実施例15 硫酸チタン溶液(30重量パーセント)をビーカー内に
おいて水により希釈し、この溶液を、1〜10℃の温度
に冷却しながら、陰イオン交換膜(セレミオンDMV)
を介して、脱イオン流水により、溶液の酸濃度が透析前
の1/10以下になるまで拡散透析した。
【0060】実施例16 四塩化チタン水溶液(20重量%)をビーカー内におい
て水により希釈し、この溶液を攪拌しながら、20〜3
0℃の室温において、この溶液中に陰イオン交換樹脂
(商標:ダイヤイオン SA、三菱化成(株)製)を、
溶液中の酸濃度が透析前の1/10以下になるまでゆっ
くり添加した。上記実施例14〜16において、酸濃度
は0.1規定NaOH標準液でブロムフェノールブルー
を指示薬として中和滴定法により測定した。
【0061】比較例1〜3 比較例1〜3の塗料溶液は、5%塩化チタン水溶液に1
0%水溶液ナトリウム溶液を加えて沈澱を生成させ、沈
澱を水洗して得たオルソチタン酸を水に再分散させて得
たオルソチタン酸溶液に、酸化チタン粒子を加え、さら
にこの液に過酸化水素水を表1のペルオキソチタン酸濃
度となるように加え、得られた混合液をホモミキサーで
十分攪拌混合することにより調製した。添加用酸化チタ
ン粒子としては、比較例1では平均粒子径0.5μmの
ルチル型酸化チタン顔料を用い、比較例2では日本アエ
ロジル(株)製P−25酸化チタン(アナターゼ又はル
チル型)を用い、また比較例3では8%オキシ塩化チタ
ン溶液を、75℃で20分加熱処理したのち、イオン交
換膜で拡散透析して得た平均粒子径0.01μmのアナ
ターゼ型酸化チタン粒子コロイド溶液を使用した。
【0062】比較例4 四塩化チタン水溶液(17重量%)をビーカーに入れて
水で希釈し、100℃で15分間加熱処理し、冷却後に
この溶液にセロハン膜による拡散透析に供した。
【0063】比較例5 硫酸チタン水溶液(30重量%)をビーカーに入れて水
で希釈し、攪拌、水冷しながら、チタン量1モルに対し
水酸化ナトリウム4.5モルとなるように10重量%の
水酸化ナトリウム溶液を添加し、70℃で15分間加熱
処理し、冷却後、この溶液に比較例4と同様の拡散透析
を施した。
【0064】比較例6 オキシ塩化チタン水溶液(5重量%)をビーカーに入
れ、40℃で30分間加熱処理し、冷却後にこの溶液は
実施例13〜15と同様のイオン交換膜による電気透析
を施した。
【0065】上記実施例および比較例および下記試験に
おいて用いられた試薬は、和光純薬(株)製一級試薬又
は相当品である。
【0066】試験方法 実施例および比較例において作製された酸化チタンセラ
ミック塗料溶液を、下記の方法による分析および試験に
供した。
【0067】塗料液中酸化チタン濃度 二酸化チタン酸濃度は、試料溶液20mlをガラスビーカ
ーにいれて乾燥器中で水分を80℃で蒸発させ、さらに
500℃で2時間加熱して固体二酸化チタンとし、測定
前後のビーカーの重量差から求めた。オルソチタン酸、
Ti(IV) イオン、又はペルオキソチタン酸を含む塗料
液の場合は、オルソチタン酸又はペルオキソチタン酸濃
度の測定値を酸化チタンに換算し、この数値を前記測定
値から差し引いた数値を酸化チタン濃度とした。
【0068】塗料液中ペルオキソチタン酸濃度 塗料液中のペルオキソチタン酸濃度は、塗料液を水で希
釈し、5C濾紙で濾過した液に塩酸を加えて酸性とした
のち、分光光度計を使用して波長430nmのペルオキソ
チタン酸の吸光度を測定して求めた。
【0069】塗料液中オルソチタン酸とTi(IV) イオ
ン合計濃度 オルソチタン酸とTi(IV) イオンとの合計濃度は、塗
料液を5C濾紙で濾過し、塩酸でpHを酸性としたのち、
これに過酸化水素水を加えてペルオキソチタン酸とし、
分光光度計を使用して波長430nmのペルオキソチタン
酸の吸光度を測定して求めた。ペルオキソチタン酸を含
む塗料液の場合は、測定値からペルオキソチタン酸濃度
を差し引いて求めた。
【0070】塗膜性能の評価 調製したセラミック塗料試料液を、75×25mmの板ガ
ラス基盤又はアルミニウム(JIS A1200)板上
に約0.5μmの厚みで塗布し、塗布層を100℃で乾
燥したのち280℃で焼付けた。この試料について塗膜
の親水性、耐食性、透明性、密着性、および光触媒性を
評価した。
【0071】(a)塗膜の親水性 実施例及び比較例の各々において得られた酸化チタンセ
ラミック塗料を用いてアルミニウム又はガラス板上に酸
化チタン皮膜を形成して供試材を作製し、この供試材の
表面に5mlの純水を滴下し、得られた小水滴の接触角を
FACE接触角計CA−P型(協和界面科学(株)製)
を用いて測定した。形成直後の(=焼き付け直後の)皮
膜、および流水侵漬8時間、および80℃乾燥16時間
の処理を1サイクルとして5サイクルの処理が施された
後の皮膜について、上記測定結果を、下記の基準により
判定した。
【0072】(b)塗膜の耐食性 実施例及び比較例の各々において得られた酸化チタンセ
ラミック塗料を用いてアルミニウム板上に酸化チタン皮
膜を形成し、これに塩水噴霧試験をJIS−Z2371
に準じて、200時間施し、その外観を観察し、下記の
基準で目視判定した。
【0073】(3)塗膜の透明性 実施例および比較例の各々において得られた酸化チタン
セラミック塗料をガラス板上に塗布、焼付け、得られた
塗膜の透明性を目視により下記の基準で判定した。 ◎ : 塗膜に濁り、着色が全くなく均一に透明なもの ○ : 塗膜にわずかな着色があるが均一に透明なもの △ : 塗膜に明らかな着色がある × : 塗膜に濁りがあり不透明なもの
【0074】(4)塗膜の密着性 塗膜の密着性は、塗膜上にセロハンテープを貼付け、こ
れを引き剥がして塗膜剥離の有無を確認した。 (5)光触媒性 光触媒性は、25mm×75mmのガラス板上の塗膜表面に
試験油としてトリステアリン酸を塗布し、UVライト
(15W)で紫外線を72時間照射した後の塗布油の分
解量(mg/m2 )を紫外線照射前後の重量差から求め
た。
【0075】表1に実施例1〜4、比較例1〜3の酸化
チタンセラミック塗料の組成と塗膜性能を示し、表2に
実施例5〜13、比較例4〜6の酸化チタンセラミック
塗料の製造条件、濃度、および塗膜性能を示し、表3に
実施例14〜16の酸化チタンセラミック塗料の組成及
び塗膜性能を示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】表1、表2および表3から明らかなよう
に、本発明に係る実施例1〜16の酸化チタンセラミッ
ク塗料により得られた塗膜は、親水性、耐食性、透明
性、密着性、光触媒性ともに優れていた。一方、本発明
の範囲外のセラミック塗料組成又は製造条件を用いた比
較例1〜6の塗料から得られた塗膜においては、これら
の性能のすべてを同時に満足するものは一つもなかっ
た。
【0080】
【発明の効果】本発明の酸化チタンセラミック塗料は、
塗膜の透明性、耐食性および密着性が良好で、かつ優れ
た光触媒性および親水性を有するものである。また、本
発明の酸化チタンセラミック塗料の製造方法は、従来の
ゾル−ゲル法などに比較して原料コストが安価で塗料の
安全性、安定性に優れる利点も併せ有している。このた
め本発明の製造方法によって製造された酸化チタンセラ
ミック塗料は、汚れの付着防止や、悪臭成分の分解、抗
菌、防錆、大気および水質浄化等の各種の用途に有用な
ものであり、その産業上の利用価値はきわめて高いもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西澤 嘉彦 東京都中央区日本橋1丁目15番1号 日 本パーカライジング株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−71418(JP,A) 特開 平6−293519(JP,A) 特開 平9−221324(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 1/00 - 1/12 B01J 21/06 - 21/08 B01J 35/02 - 35/10 C01G 23/04 - 23/08

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オルソチタン酸、及びチタン(IV) イオ
    ンから選ばれた少なくとも1種、および平均粒子径が
    0.001〜0.2μmのアナターゼ型結晶性酸化チタ
    ン粒子を、チタンに換算して1:0.1〜1:200の
    重量比で含み、実質的に夾雑イオンを含有しないことを
    特徴とする、親水性、光触媒性および透光性に優れた酸
    化チタンセラミック塗料。
  2. 【請求項2】 チタン塩水溶液を、 (A)半透膜を用いる透析処理、 (B)半透膜を用いる電気透析処理、および (C)イオン交換体を用いるイオン交換処理 から選ばれた少なくとも1処理に供し、それによって前
    記チタン塩の少なくとも1部を加水分解してオルソチタ
    ン酸および結晶性酸化チタンコロイド粒子に変化させる
    とともに前記水溶液中の夾雑イオンを除去することを特
    徴とする、請求項1に記載の親水性、光触媒性および透
    光性に優れた酸化チタンセラミック塗料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記処理(A),(B),(C)が0〜
    80℃の温度で行われる、請求項2に記載の、親水性、
    光触媒性および透光性に優れた酸化チタンセラミック塗
    料の製造方法。
  4. 【請求項4】 チタン塩水溶液を50℃以上100℃未
    満の温度に加熱し、次にそれを、 (A)半透膜を用いる透析処理、 (B)半透膜を用いる電気透析処理、および (C)イオン交換体を用いるイオン交換処理 から選ばれた少なくとも1処理に供して、前記チタン塩
    の少なくとも1部分を加水分解してオルソチタン酸およ
    び結晶性酸化チタンコロイド粒子に変化させ、かつ、前
    記水溶液中の夾雑イオンを除去することを特徴とする、
    請求項1に記載の親水性、光触媒性および透光性に優れ
    た酸化チタンセラミック塗料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記チタン塩水溶液がオキシ塩化チタン
    およびオキシ硫酸チタンから選ばれた少なくとも1種を
    含む水溶液である、請求項2又は4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 チタン塩水溶液に、この水溶液中のチタ
    ン量1モルに対し、4モル未満の、アルカリ金属水酸化
    物およびアンモニアから選ばれた少なくとも1種を添加
    し、この混合水溶液を50℃以上100℃未満の温度に
    加熱し、さらに、 (A)半透膜を用いる透析処理、 (B)半透膜を用いる電気透析処理、および (C)イオン交換体を用いるイオン交換処理 から選ばれた少なくとも1処理に供して、前記チタン塩
    の少なくとも1部分を加水分解してオルソチタン酸およ
    び結晶性酸化チタンコロイド粒子に変化させ、かつ、前
    記水溶液中の夾雑イオンを除去することを特徴とする、
    請求項1に記載の親水性、光触媒性および透光性に優れ
    た酸化チタンセラミック塗料の製造方法。
  7. 【請求項7】 チタン塩水溶液に、この水溶液中のチタ
    ン量1モルに対し4モル未満のアルカリ金属水酸化物お
    よびアンモニアから選ばれた少なくとも1種を添加し、
    さらにこの混合水溶液を50℃以上100℃未満の温度
    に加熱して、前記チタン塩の少なくとも1部分を加水分
    解してオルソチタン酸および結晶性酸化チタンコロイド
    粒子に変化させ、この酸化チタンコロイド含有水溶液に
    アルカリ金属水酸化物およびアンモニアから選ばれた少
    なくとも1種を添加して沈殿を生成させ、この沈殿を捕
    集して、これを水、および錯化剤水溶液から選ばれた分
    散媒中に分散させることを特徴とする、請求項1に記載
    の親水性、光触媒性および透光性に優れた酸化チタンセ
    ラミック塗料の製造方法。
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