JP3235506B2 - アーク溶接による溶接方法 - Google Patents

アーク溶接による溶接方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アークセンサに
より溶接継手の溶接開始部のギャップを検出し、溶接条
件を適正に制御して良好な溶接を実施するための溶接方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶接継手のギャップが変動した場合、溶
接条件もそのギャップに応じて適切に制御しないと以下
の(a)、(b)ような問題が発生する。 (a)ギャップ過大の場合: 隅肉溶接;脚長不足、 突合せ溶接;余盛高さ不足、溶込み不足。 (b)ギャップ過小の場合: 隅肉溶接;脚長過大、不等脚長(下垂れビード)、 突合せ溶接;余盛高さ過剰、融合不良の発生。
【0003】上記問題に対して、従来技術では、以下の
ような方式により対応していた。 (1)オペレータ教示方式:溶接装置のオペレータが実
際に溶接開始点のギャップを測定して溶接装置の溶接条
件制御装置にその値を入力し教示する方式(以下、「先
行技術1」という)。 (2)光学式センサにより自動的に検出する方法:CC
Dカメラを用いる方法やレーザースリット光による光切
断法など多数の方法がある(以下、「先行技術2」とい
う)。 (3)ワイヤタッチセンサにより自動的に検出する方
式:可搬式の突合せ溶接ロボットなどでは広く実施され
ている方式である(以下、「先行技術3」という)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】先行技術1〜3の問題
点は以下の通りである。先行技術1は、ギャップの測定
および教示作業が必要となる。従って、複数継手の連続
自動溶接ができない。
【0005】先行技術2は、ギャップを計測するセンサ
システムが必要となる。従って、制御装置のコストが大
となる。また、溶接トーチ周辺にセンサを配備するた
め、狭隘部ではワークとセンサとの干渉により溶接が不
可能な場合がある。従って、溶接対象ワークの適用範囲
が制約される。
【0006】先行技術3は、ワイヤタッチセンシング工
程が必要となる。従って、工程が増える。また、溶接能
率が低下する。更に、センシングの前提となる開先角度
やルートフェイスの寸法なド、開先形状の寸法精度のバ
ラツキによりギャップ検出精度が低下する。
【0007】従って、この発明の目的は、良好な溶接ビ
ードが得られる溶接開始部のギャップ検出および適正な
溶接条件による溶接が可能なアーク溶接による溶接方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
消耗電極式アーク溶接による溶接方法において、溶接開
始時の溶接トーチの狙い位置を所定の位置に設定し、次
いで、予め設定された初期溶接条件である所定のワイヤ
送給速度および所定の溶接電源出力端子電圧で溶接を開
始し、次いで、前記溶接を開始してから所定時間経過後
の溶接電流Isを検出し、次いで、前記溶接電流Isと
予め設定した標準ギャップにおける溶接電流Ioとの差
ΔIs=Io−Isから、溶接開始部のギャップGsを
推定することに特徴を有するものである。
【0009】請求項2記載の発明は、消耗電極式アーク
溶接による溶接方法において、溶接開始時の溶接トーチ
の狙い位置を所定の位置に設定し、次いで、予め設定さ
れた初期溶接条件である所定のワイヤ送給速度および所
定の溶接電源出力端子電圧で溶接を開始し、次いで、前
記溶接を開始してから所定時間T1 およびT2 時限経過
後の溶接電流I1 およびI2 を検出して、溶接電流減少
率dI/dt=(I1−I2 )/(t2 −t1 )を算出
し、次いで、前記溶接電流減少率dI/dtから、溶接
開始部のギャップGsを推定することに特徴を有するも
のである。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の方法により検出したGsから標準ギャップとの偏
差ΔGsを求め、予め適正溶接条件をΔGs毎に設定し
ておき、次いで、求めたΔGsと前記適正溶接条件とに
より溶接条件を適正に制御し溶接開始部における溶接品
質を所望の品質に保持することに特徴を有するものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
面を参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の
形態を示す側面図である。図1において、1は、立板、
2は、溶接ワイヤ、3は電極、4は、通電チップ、5
は、下板である。本実施の形態は、隅肉継手により説明
するが、本発明方法は、突合せ継手など隅肉以外の溶接
継手にも適用可能である。なお、溶接法は、定電圧特性
の溶接電源を用いた消耗電極式ガスシールドアーク溶接
として説明するが、本発明の原理は、SAW(サブマー
ジアーク)やTIG溶接にも応用可能である。 (1)本発明においては、溶接開始時のトーチ狙い位置
が適切なことが前提となる。従って、ワイヤタッチセン
サなどの方法により溶接継手の位置を検出し、溶接開始
時の溶接トーチの狙いを所定位置に合わせる。具体的に
は、図1に示すように、下記のからを所定の値に設
定することが前提となる。
【0012】 トーチの狙い位置:ΔX(mm)。即
ち、隅肉継手のルート部をΔX=0とし、下板側の方向
を正とする。 トーチ高さ(チップ−母材間距離):Ex(mm) トーチ角度:α(deg) (2)あらかじめ設定された溶接条件で溶接を開始す
る。この溶接条件とは、具体的には、ワイヤ送給速度お
よび溶接電源の出力端子電圧である。
【0013】 ワイヤ送給速度:Vf(m/min) 溶接電源の出力端子電圧:Et(V) (3)溶接開始後、所定時間(即ち、0.5〜2秒程度
の短時間)経過後の溶接電流を検出する。この検出溶接
電流をIs(A)とし、溶接開始位置でのギャップをG
s(mm)とすると、両者には、図2に示すような関係
が成立する。図2は、IsとGsとの関係を示すグラフ
である。ここで、標準ギャップにおける溶接電流をIo
とし、ΔIs=Io−Is(A)とすると、GsとΔI
sとの関係は、図3に示すようになる。図3は、ΔIs
とGsとの関係を示すグラフである。上記関係は、予め
実験により求めておく。
【0014】また、これ以外の方法として、溶接開始か
ら所定時間t1 、t2 時刻間の溶接電流減少率dI/d
tをΔIsに置き換えても、同様の関係が成立する。即
ち、 dI/dt=ΔIs/(t2 −t1 )=(I1 −I2 )
/(t2 −t1 )(図7参照)。 (4)従って、(3)で検出されたIs(ΔIs)か
ら、溶接開始位置におけるギャップGsを検出し、Gs
に応じて溶接速度等の溶接条件を適正に制御することに
より良好な溶接ビードが得られる。
【0015】なお、溶接開始位置のギャップGsに応じ
た適正溶接条件は、予め溶接制御装置に設定しておく。
実用的には、上記データを持たずにギャップの増加量Δ
Gsに対する溶接速度の減少量ΔVz(%)の関係を設
定するなど簡単な方法もある)。
【0016】次に、上記関係を説明する。図4および図
5は、溶接開始後所定時間経過した時の溶接状況を模式
的に示す側面図である。図4は適正ギャップ(この場
合、ギャップゼロを補正した)、図5は過大ギャップの
場合である。図4および図5において、溶接ビードの黒
塗りの部分は溶着した溶接ワイヤ7を示す。6は、溶接
アークである。
【0017】トーチ高さは、前記(1)の前提で述べた
ようにExで一定である。前記(2)の前提で述べたよ
うにワイヤ送給速度は一定であるので、図4および図5
中に黒塗りで示す溶着した溶接ワイヤ7の断面積はほぼ
同一である。従って、図5に示すようにギャップが過大
の場合は溶着溶接ワイヤ7がギャップ内に侵入するため
溶接ビード(溶融池)の表面高さ、即ち、「のど厚」が
減少する。即ち、To<Tsとなる。
【0018】なお、溶接アーク長は、溶接電源の定電圧
特性によりほぼ一定となる。即ち、lo≒ls。従っ
て、図5に示すように、ワイヤ突出長が増加する。即
ち、Lo<Lsとなる。
【0019】ワイヤ送給速度一定でワイヤ突出長が増加
すると、消耗電極式アーク溶接法の特性により、溶接電
流は低下する。即ち、Io>Isとなる。また、図4お
よび図5より明らかなように、 (To−Ts)≒(Ls−Lo) ΔTs≒ΔLsである。
【0020】ギャップの増加量(標準ギャップとの偏
差)ΔGsに対してのど厚の減少量ΔTsは単調増加
し、ΔTsに対してΔLs、ΔIsも単調増加であるの
で、GsとΔIsとは、図3に示すような単調増加の関
係が成立する。
【0021】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。図6
は、この発明の実施例を示すフローチャートである。
【0022】まず、溶接開始時の溶接トーチの狙い位置
を所定の位置に設定する。この設定は、溶接ワイヤを所
定の突出長さに自動的に切断する装置およびワイヤタッ
チセンシング方法等によって行う。
【0023】初期溶接条件、即ち、所定のワイヤ送給速
度および所定の溶接電源出力端子電圧を設定する。溶接
開始後、所定時間経過後の溶接電流Isを検出する。
【0024】予め設定した標準ギャップにおける溶接電
流Ioとの差、ΔIs(Io−Is)を求める。ΔIs
に応じて、溶接開始位置のギャップGsを求める。
【0025】ΔGsに応じて、溶接条件を適正に制御す
る。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、正確にギャップが検出されてギャップ過大および過
小が解消され良好な溶接ビードが得られ、溶接開始部の
溶接条件を適正に制御することができ、かくして、工業
上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を示す側面図である。
【図2】IsとGsとの関係を示すグラフである。
【図3】ΔIsとGsとの関係を示すグラフである。
【図4】溶接開始後所定時間経過した時の溶接状況(適
正ギャップの場合)を模式的に示す側面図である。
【図5】溶接開始後所定時間経過した時の溶接状況(過
大ギャップの場合)を模式的に示す側面図である。
【図6】この発明の実施例を示すフローチャートであ
る。
【図7】t1 、t2 時刻間の溶接電流をΔIsに置き換
えたグラフである。
【符号の説明】
1 立板 2 溶接ワイヤ 3 電極 4 通電チップ 5 下板 6 溶接アーク 7 溶着した溶接ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−210357(JP,A) 特開 昭62−24862(JP,A) 特開 昭63−80971(JP,A) 特開 昭63−192562(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/095 B23K 9/127 B23K 9/173

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消耗電極式アーク溶接による溶接方法に
    おいて、溶接開始時の溶接トーチの狙い位置を所定の位
    置に設定し、次いで、予め設定された初期溶接条件であ
    る所定のワイヤ送給速度および所定の溶接電源出力端子
    電圧で溶接を開始し、次いで、前記溶接を開始してから
    所定時間経過後の溶接電流Isを検出し、次いで、前記
    溶接電流Isと予め設定した標準ギャップにおける溶接
    電流Ioとの差ΔIs=Io−Isから、溶接開始部の
    ギャップGsを推定することを特徴とするアーク溶接に
    よる溶接方法。
  2. 【請求項2】 消耗電極式アーク溶接による溶接方法に
    おいて、溶接開始時の溶接トーチの狙い位置を所定の位
    置に設定し、次いで、予め設定された初期溶接条件であ
    る所定のワイヤ送給速度および所定の溶接電源出力端子
    電圧で溶接を開始し、次いで、前記溶接を開始してから
    所定時間T1 およびT2 時限経過後の溶接電流I1 およ
    びI2 を検出して、溶接電流減少率dI/dt=(I1
    −I2)/(t2 −t1 )を算出し、次いで、前記溶接
    電流減少率dI/dtから、溶接開始部のギャップGs
    を推定することを特徴とするアーク溶接による溶接方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の方法により検出
    したGsから標準ギャップとの偏差ΔGsを求め、予め
    適正溶接条件をΔGs毎に設定しておき、次いで、求め
    たΔGsと前記適正溶接条件とにより溶接条件を適正に
    制御し溶接開始部における溶接品質を所望の品質に保持
    することを特徴とするアーク溶接による溶接方法。
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