JP3235393B2 - 移動ベクトル抽出方法 - Google Patents

移動ベクトル抽出方法

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JP3235393B2
JP3235393B2 JP05935695A JP5935695A JP3235393B2 JP 3235393 B2 JP3235393 B2 JP 3235393B2 JP 05935695 A JP05935695 A JP 05935695A JP 5935695 A JP5935695 A JP 5935695A JP 3235393 B2 JP3235393 B2 JP 3235393B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動ベクトル抽出方法
に係り、より詳しくは、異なる時刻において所定方向を
撮影して得られた複数の画像信号から移動ベクトルを抽
出する移動ベクトル抽出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、移動ベクトル抽出方法におい
ては、例えば、次のような動画像の動き情報検出方式が
提案されている(特開平5−49023)。
【0003】すなわち、異なる時間において車両後方を
複数回〔例えば、2回(時刻t=t 1 、t2 )〕撮影し
て、2つのフレーム画像信号を記憶する。その際、得ら
れたフレーム画像信号について水平方向及び垂直方向に
3画素毎に2画素間引く間引き処理を施して第1段階の
処理を行う。この第1段階の処理は、時刻t1 において
得られたフレーム画像信号を、複数個の画素からなる複
数のブロックに分割し、該ブロック内の各々の画素を第
1の画素G1(図19参照)とし、時刻t2 において得
られたフレーム画像信号のうち第1の画素G1を基準と
した位置に対応する位置の画素G21を基準とした所定
範囲内(第1のサーチエリア内)SE1の各々の画素を
第2の画素G2としたときの第1の画素G1と第2の画
素G2とのマッチング度(相関)を計算する。
【0004】例えば、第1の画素G1と第2の画素G2
との輝度値の差分の2乗和、該差分の絶対値の和、又は
該差分の絶対値が一定のしきい値を越えたものの個数を
求める。そして、求めたマッチング度の高い第1の画素
G1と第2の画素G2との組み合わせに基づいて、各々
のブロックに撮影された像が移動した軌跡を示す移動ベ
クトル(以下、移動ベクトルという。)を推定する。す
なわち、例えば、第1の画素G1と第2の画素G20と
の組み合わせのマッチング度が他の組み合わせのマッチ
ング度より高いとすると、移動ベクトルは、第1の画素
G1を始点、第2の画素G20を終点としたベクトルを
移動ベクトルとして推定する。
【0005】第2の段階は、2つのフレーム画像信号に
ついては間引き処理を施さず、第1の画素G1と移動ベ
クトルとして推定された第2の画素G20の付近に存在
する所定範囲内(第2のサーチエリア内)SE2の複数
個の画素の各々とのマッチング度を検出して、マッチン
グ度の最も高い画素の組み合わせ、例えば、第1の画素
G1と第2の画素G201とに基づいて、第1の画素G
1を始点、第2の画素G201を終点としたベクトルを
移動ベクトルとしている。なお、図19では、間引き処
理を施さないフレーム画像信号の各画素を画素G0で表
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た動画像の動き情報検出方式では、時刻t1 と時刻t2
(=t1 +Δt)において撮影して得られた画像から移
動ベクトルを求める場合、Δt間に車両後方から自車両
に接近する他車両の移動する範囲は、他車両が遠距離に
存在する場合と近距離に存在する場合とでは、図20の
ように異なる。
【0007】従って、第1の段階で、遠距離に存在する
他車両の移動ベクトルを精度よく求めるために第1のサ
ーチエリアSE1を小さくとると(図20(a)参
照)、近距離に存在する他車両の移動ベクトルB1は、
第1のサーチエリアSE1より大きいことから、近距離
に存在する他車両の移動ベクトルを求めることができな
い。
【0008】この一方、近距離に存在する他車両の移動
ベクトルを精度よく求めるために第1のサーチエリアS
E1を大きくとると(図20(b)参照)、遠距離に存
在する他車両の移動ベクトルB2は第1のサーチエリア
SE1よりはるかに小さいことから、遠距離に存在する
他車両の移動ベクトルB2や近距離に存在する他車両の
移動ベクトルB1も求めることができるものの、第1の
サーチエリアが大きくなってしまい、移動ベクトルを求
める算出時間に長時間必要となってしまう。
【0009】本発明は、上記事実に鑑み成されたもの
で、精度よく移動ベクトルを抽出することの可能な移動
ベクトル抽出方法を提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため請求
項1記載の発明は、所定時間間隔で所定方向を複数回撮
影して得られた複数のフレーム画像信号のうち予め定め
られた複数のフレーム画像信号各々の所定領域の画像信
号の各々を所定周期でサンプリングすることにより複数
個の画素の集合に変換し、前記変換された集合のうち基
準となる基準集合を複数個の画素からなる複数のブロッ
クに分割し、分割された各々のブロック内の各々の画素
を第1の画素とし前記基準集合以外の他の集合であって
前記第1の画素位置に対応する位置の画素を基準とした
所定範囲内の各々の画素を第2の画素として前記第1の
画素の各々と前記第2の画素との相関を求め、求めた相
関のうち最も相関が高い前記第1の画素と前記第2の画
素との組み合わせに基づいて前記各々のブロックに撮影
された像が移動した軌跡を示す移動ベクトルを求める工
程を複数回行う移動ベクトル抽出方法であって、前記移
動ベクトルを求める工程毎に前記所定範囲を、各々大き
さが異なるようにすると共に前記撮影位置を基準とする
距離が短くなるに従って大きくかつ画素密度が低くなる
ように予め決められた複数の領域のいずれか1つとして
いる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記移動ベクトルを求める工程毎に、前記
所定範囲内の画素数を一定にしかつ前記所定周期を各々
長さが異なるようにすると共に前記撮影位置を基準とす
る距離が短くなるに従って長くなるように予め決められ
た複数の周期のいずれか1つとすることにより、前記移
動ベクトルを求める工程毎に前記所定範囲を、各々大き
さが異なりかつ前記撮影位置を基準とする距離が短くな
るに従って大きくかつ画素密度が低くなるように予め決
められた複数の領域のいずれか1つとしている。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記移動ベクトルを求める工程毎に、前記
所定範囲内の画素数を各々異なるようにすると共に前記
撮影位置を基準とする距離が短くなるに従って多くなる
ように予め決められた複数の画素数のいずれか1つにし
かつ前記所定周期を各々同一の周期として前記サンプリ
ングされた複数画素から画素を間引くことにより、前記
移動ベクトルを求める工程毎に前記所定範囲を、各々大
きさが異なりかつ前記撮影位置を基準とする距離が短く
なるに従って大きくかつ画素密度が低くなるように予め
決められた複数の領域のいずれか1つとしている。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記移動
ベクトルを求める工程毎に前記サンプリングされる前記
所定領域の画像信号の各々を、前記撮影位置を基準とす
る距離が短くなるに従って長くなるように予め決められ
た複数の周期のうち最も短い周期でサンプリングして記
憶された画像信号としている。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記移動
ベクトルを求める工程毎に前記サンプリングされる前記
所定領域の画像信号の各々を、大きさが前記撮影位置を
基準とする距離が短くなるに従って大きくなりかつ位置
が前記撮影位置を基準とする距離に基づいて予め決めら
れた領域の画像信号としている。
【0015】
【作用】請求項1記載の発明では、以下の工程を複数回
行う。すなわち、所定時間間隔で所定方向を複数回撮影
して得られた複数のフレーム画像信号のうち予め定めら
れた複数のフレーム画像信号各々の所定領域の画像信号
の各々を所定周期でサンプリングすることにより複数個
の画素の集合に変換する。
【0016】ここで、請求項4記載の発明では、移動ベ
クトルを求める工程毎にサンプリングされる所定領域の
画像信号の各々を、撮影位置を基準とする距離が短くな
るに従って長くなるように予め決められた複数の周期の
うち最も短い周期でサンプリングして記憶された画像信
号としている。
【0017】また、請求項5記載の発明は、移動ベクト
ルを求める工程毎にサンプリングされる所定領域の画像
信号の各々を、大きさが撮影位置を基準とする距離が短
くなるに従って大きくなりかつ位置が撮影位置を基準と
する距離に基づいて予め決められた領域の画像信号とし
ている。
【0018】次に、変換された集合のうち基準となる基
準集合を複数個の画素からなる複数のブロックに分割す
る。
【0019】次に、分割された各々のブロック内の各々
の画素を第1の画素とし基準集合以外の他の集合であっ
て第1の画素位置に対応する位置の画素を基準とした所
定範囲内の各々の画素を第2の画素として第1の画素の
各々と第2の画素との相関を求める。
【0020】そして、求めた相関のうち最も相関が高い
第1の画素と第2の画素との組み合わせに基づいて各々
のブロックに撮影された像が移動した軌跡を示す移動ベ
クトルを求める。
【0021】ここで、本発明は、このように移動ベクト
ルを求める工程毎に所定範囲を、各々大きさが異なるよ
うにすると共に撮影位置を基準とする距離が短くなるに
従って大きくかつ画素密度が低くなるように予め決めら
れた複数の領域のいずれか1つとしている。
【0022】このように、移動ベクトルを求める工程毎
に所定範囲を、各々大きさが異なるようにすると共に撮
影位置を基準とする距離が短くなるに従って大きくかつ
画素密度が低くなるように予め決められた複数の領域の
いずれか1つとするため、請求項2記載の発明では、移
動ベクトルを求める工程毎に、所定範囲内の画素数を一
定にしかつ所定周期を各々長さが異なるようにすると共
に撮影位置を基準とする距離が短くなるに従って長くな
るように予め決められた複数の周期のいずれか1つとし
ている。
【0023】また、請求項3記載の発明は、移動ベクト
ルを求める工程毎に、所定範囲内の画素数を各々異なる
ようにすると共に撮影位置を基準とする距離が短くなる
に従って多くなるように予め決められた複数の画素数の
いずれか1つにしかつ所定周期を各々同一の周期として
前記サンプリングされた複数画素から画素を間引いて
る。
【0024】このように本発明は、移動ベクトルを求め
る工程毎に所定範囲を、各々大きさが異なるようにする
と共に撮影位置を基準とする距離が短くなるに従って大
きくなるように予め決められた複数の領域のいずれか1
つとしている。
【0025】このため、前述した所定範囲は、撮影位置
を基準とする距離が長い所に移動体が存在するとした場
合や該距離が短い所に移動体が存在するとした場合の移
動体の移動ベクトルの長さに応じた大きさとなる。
【0026】すなわち、前述した所定時間内に、例え
ば、撮影位置に対して同一の速度で移動体が移動するこ
とによる移動ベクトルは、撮影位置を基準とする距離が
長い所に移動体が存在する場合には短く、この一方、撮
影位置を基準とする距離が短い所に移動体が存在する場
合には長くなる。
【0027】このように所定範囲が撮影位置を基準とす
る距離に応じてある程度定まる移動ベクトルの長さに応
じた大きさとなることから、撮影位置を基準とする距離
に応じた所の移動体の移動ベクトルを精度よく抽出する
ことができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。本実施例は、移動ベクトル抽出装置を車両
周辺監視装置に適用したものである。
【0029】この車両周辺監視装置は、図1に示すよう
に、CCDカメラ12を備えている。このCCDカメラ
12は、例えば、車両のドアミラーの下部に取り付けら
れており、車両の後側方を撮影して、車両の後側方のフ
レーム画像信号を得るようになっている。
【0030】CCDカメラ12には、アナログ/ディジ
タル(A/D)変換機(以下、A/D変換機という。)
14及びタイミング制御装置28が接続されている。タ
イミング制御装置28には、サンプリングクロック設定
回路30が接続され、サンプリングクロック設定回路3
0は、A/D変換機14に接続されてている。サンプリ
ングクロック設定回路30は、タイミング制御装置28
からのタイミング信号に基づいて所定フレームについて
所定周期でサンプリングクロックをA/D変換機14に
出力するようになっている。そして、A/D変換機14
は、サンプリングクロック設定回路30からのサンプリ
ングクロックに基づいてCCDカメラ12から入力した
フレーム画像信号をディジタル画像信号(例えば、8ビ
ット)に変換するようになっている。
【0031】A/D変換機14には、マルチプレクサ1
6が接続されており、このマルチプレクサ16は、前述
したタイミング制御装置28からのタイミング信号に基
づいて、A/D変換機14により変換されたディジタル
画像信号の出力先を、画像メモリ18又は画像メモリ2
0に切り換えるようになっている。
【0032】この画像メモリ18、20にはマッチング
演算器22が接続されている。このマッチング演算器2
2は、タイミング制御装置28から所定のタイミング信
号が入力されると、画像メモリ18に格納されたディジ
タル画像信号と画像メモリ20に格納されたディジタル
画像信号とのマッチングを行うものである。すなわち、
マッチング演算器22は、図示しない減算器、絶対値演
算器及び累算器等を含んで構成され、画像メモリ18に
格納されたディジタル画像信号を複数個の画素からなる
複数のブロックに分割し、分割された各々のブロック内
の各々の画素を第1の画素とし、画像メモリ20に格納
されたディジタル画像信号であって第1の画素位置に対
応する位置の画素を基準とした所定範囲(16画素×1
6画素)内の各々の画素を第2の画素として第1の画素
の各々と第2の画素との相関を求めるようになってい
る。
【0033】マッチング演算器22には、ベクトル抽出
器24が接続されている。このベクトル抽出器24は、
マッチング演算器22により求めた相関のうち最も相関
が高い第1の画素と第2の画素との組み合わせに基づい
て各々のブロックに撮影された像が移動した軌跡を示す
移動ベクトルを求めるようになっている。
【0034】ベクトル抽出器24には、接近物体判定器
26が接続されている。この接近物体判定器26は、ベ
クトル抽出器24により求められた移動ベクトルに基づ
いて自車両に接近している他車両が自車両から所定距離
接近した場合に警報を鳴らすようになっている。
【0035】次に、タイミング制御装置28及びサンプ
リングクロック設定回路30の詳細を、図2を参照して
説明する。
【0036】図2に示すようにタイミング制御装置28
は、CCDカメラ12からフレーム画像信号を入力し
て、フレーム画像信号から垂直同期信号を分離する同期
分離回路28aと、同期分離回路28aにより分離され
た垂直同期信号を入力し、入力した垂直同期信号の入力
回数をカウントするカウンタ回路28bを備えている。
【0037】カウンタ回路28bは、後述するようにリ
セットしてから1番目の垂直同期信号を入力すると第1
の信号をマルチプレクサ16及びサンプリングクロック
設定回路30に出力するための第1の出力端28b1、
3番目の垂直同期信号を入力すると第3の信号をマルチ
プレクサ16及びサンプリングクロック設定回路30に
出力するための第3の出力端28b3、4番目の垂直同
期信号を入力すると第4の信号をマッチング演算器22
に出力するための第4の出力端28b4を備え、第4の
信号を出力すると、カウント値をリセットするようにな
っている。
【0038】また、図2に示すように、サンプリングク
ロック設定回路30は、周波数10〔MHz〕のクロッ
ク信号を発振する発振回路30a、発振回路30aから
発振した周波数10〔MHz〕のクロック信号を周波数
5〔MHz〕のクロック信号にする1/2分周回路30
b、及び、スイッチ30c3の接続を発振回路30aに
接続された端子30c1又は1/2分周回路30bに接
続された端子30c2のいずれかに切り換える切換器3
0cを備えている。
【0039】切換器30cによるスイッチ30c1の接
続切り換えは、カウンタ回路28bから出力された第1
の信号及び第3の信号をそれぞれ1回ずつ入力する毎に
行うようになっている。
【0040】すなわち、初期状態からまず第1の信号を
入力したとき、スイッチ30c1を端子30c3に接続
させ、所定時間Δt経過したときスイッチ30c1と端
子30c3との接続を止める。次に、第3の信号を入力
したとき、スイッチ30c1を端子30c3に接続さ
せ、所定時間Δt経過したときスイッチ30c1と端子
30c3との接続を止める。再度第1の信号を入力した
とき、スイッチ30c1を端子30c2に接続させ、所
定時間Δt経過したときスイッチ30c1と端子30c
2との接続を止める。更に、第3の信号を入力したと
き、スイッチ30c1を端子30c2に接続させ、所定
時間Δt経過したときスイッチ30c1と端子30c2
との接続を止める。そして、これを繰り返す。
【0041】ここで、スイッチ30c1が端子30c3
に接続された場合には、発振回路30aからの周波数1
0〔MHz〕のクロック信号が切換器30cを介してA
/D変換機14に入力される。また、スイッチ30c1
が端子30c2に接続された場合には、発振回路30a
からの周波数10〔MHz〕のクロック信号が1/2分
周回路30bを介して周波数5〔MHz〕のクロック信
号となり、この信号が切換器30cを介してA/D変換
機14に入力される。
【0042】なお、スイッチ30c1を端子30c2又
は端子30c3に接続させたときから所定時間Δt経過
したときスイッチ30c1と端子30c2又は端子30
c3との接続を止めるようにしているのは、CCDカメ
ラ12から所定のフレーム画像信号がA/D変換機14
に入力される時間だけ所定のクロック信号をA/D変換
機14に出力するためである。
【0043】次に、本発明の作用を図3に示したタイミ
ングチャートを参照して説明する。CCDカメラ12
は、所定時間Δt間隔で車両の後側方を撮影し、これに
より得たフレーム画像信号の各々を、所定時間Δt間隔
でA/D変換機14及びタイミング制御装置28に出力
する。なお、図3に示すように、所定時間Δt間隔で車
両の後側方を撮影して得たフレーム画像信号を順に第1
フレーム画像信号、第2フレーム画像信号、第3フレー
ム画像信号・・・ということにする。
【0044】まず、時刻t1 においてCCDカメラ12
から第1フレーム画像信号を入力した同期分離回路28
aは、第1フレーム画像信号から垂直同期信号を分離
し、垂直同期信号をカウンタ回路28bに出力する。こ
の場合、カウンタ回路28bは、1番目の垂直同期信号
を入力したことから、第1の信号を第1の出力端28b
1を介してマルチプレクサ16及び切換器30cに出力
する。
【0045】カウンタ回路28bから第1の信号を入力
した切換器30cは、最初は、スイッチ30c1を端子
30c3に接続し、このときから所定時間Δt経過した
とき該接続を止める。従って、スイッチ30c1を端子
30c3に接続している間、発振回路30aから発振さ
れた周波数10〔MHz〕のクロック信号が、切換器3
0cを介してA/D変換機14に入力される。
【0046】A/D変換機14は、サンプリングクロッ
ク設定回路30から周波数10〔MHz〕でクロック信
号を入力する毎に、すなわち、周期0.1〔μS〕でC
CDカメラ12から出力された第1フレーム画像信号を
サンプリングしてディジタル画像信号(8ビット)に変
換してマルチプレクサ16に出力する。
【0047】マルチプレクサ16は、カウンタ回路28
bから第1の信号を入力することにより、A/D変換機
14から出力されたディジタル画像信号の出力先を画像
メモリ20から画像メモリ18に切り換える。
【0048】これにより第1フレーム画像信号は、10
〔MHz〕の周波数、すなわち、0.1〔μS〕の周期
でサンプリングされかつディジタル変換されて画像メモ
リ18に格納される。
【0049】次に、時刻t2 において、CCDカメラ1
2から第2フレーム画像信号を入力した同期分離回路2
8aから垂直同期信号を入力したカウンタ回路28b
は、信号をサンプリングクロック設定回路30及びマル
チプレクサ16に出力しない。従って、切換器30c
は、カウンタ回路28bから信号を入力しないことから
スイッチ30c1を端子30c2及び端子30c3のい
ずれにも接続させない。よって、発振回路30a及び1
/2分周回路30bからのクロック信号が切換器30c
を介してA/D変換機14に入力されない。従って、第
2フレーム画像信号は、A/D変換機14によりサンプ
リングされず、よって、画像メモリ18、20にも格納
されない。
【0050】次に、時刻t3 において、CCDカメラ1
2から第3フレーム画像信号を入力した同期分離回路2
8aから垂直同期信号を入力したカウンタ回路28bは
第3の信号を第3の出力端28b3を介してマルチプレ
クサ16及びサンプリングクロック設定回路30に出力
する。
【0051】第3の信号を入力した切換器30cは、再
度スイッチ30c1を端子30c3に接続し、このとき
から所定時間Δt経過したとき該接続を切り離す。これ
により、前述したように、A/D変換機14は、周波数
10〔MHz〕のクロック信号を入力する毎に、すなわ
ち、周期0.1〔μS〕でCCDカメラ12から出力さ
れたフレーム画像信号をサンプリングしてディジタル画
像信号に変換してマルチプレクサ16に出力する。
【0052】ここで、マルチプレクサ16は、第3の信
号入力することによりA/D変換機14から出力された
ディジタル画像信号の出力先を今度は画像メモリ20に
切り換える。これにより、第3フレーム画像信号は、1
0〔MHz〕の周波数、すなわち、0.1〔μS〕の周
期でサンプリングされかつディジタル変換されて画像メ
モリ20に格納される。
【0053】次に、時刻t4 において、CCDカメラ1
2から第4のフレーム画像信号を入力した同期分離回路
28aから垂直同期信号を入力したカウンタ回路28b
は、第4の信号を第4の出力端28b4を介してマッチ
ング演算器22のみに出力する。なお、カウンタ回路2
8bは、第4の信号を出力した後カウント値をリセット
する。
【0054】ここで、切換器30cは、カウンタ回路2
8bから信号を入力しないことからスイッチ30c1を
端子30c2及び端子30c3のいずれにも接続させな
い。よって、発振回路30a及び1/2分周回路30b
からのクロック信号が切換器30cを介してA/D変換
機14に入力されない。従って、第4フレーム画像信号
は、A/D変換機14によりサンプリングされず、よっ
て、画像メモリ18、20にも格納されない。
【0055】第4の信号を入力したマッチング演算器2
2は、まず、画像メモリ18に格納されたディジタル画
像信号(以下、基準ディジタル画像信号という)42a
(図4参照)を複数個の画素〔本実施例では、水平方向
に16画素、垂直方向に16画素の計256画素〕から
なる複数(M×N個)のブロック46aに分割する。そ
して、分割された各々のブロック46a内の各々の画素
を第1の画素xijとし画像メモリ20に格納されたディ
ジタル画像信号(以下、参照ディジタル画像信号とい
う)44aの第1の画素xij位置に対応する位置の画素
ijを基準としたサーチエリア〔本実施例では、水平方
向に16画素、垂直方向に16画素の計256画素〕4
8a内の各々の画素を第2の画素とする。
【0056】そして、相関は、第1の画素xijの輝度値
をxwij、第2の画素yi+N j+M の輝度値をyw
i+N j+M とすると、各ブロック46a毎に次式(1)か
ら求められる。
【0057】
【数1】
【0058】すなわち、基準ディジタル画像信号42a
内の分割されたブロック46a内の各々の第1の画素x
ijについて、第1の画素xijの輝度値xwijと、参照デ
ィジタル画像信号44a内における第1の画素xij位置
と同一の位置の画素yijを基準としたサーチエリア48
a内の各々の画素yi+N j+M の輝度値ywi+N j+M との
差分の絶対値を各々求めて、その結果をベクトル抽出器
24に出力する。
【0059】なお、サーチエリア48aは、画素yij
中央とし、画素yijから水平方向及び垂直方向に16画
素により定まる範囲であり、Nが−8〜7、Mが−8〜
7に変化する範囲である。すなわち、参照ディジタル画
像信号44aの画素yijを中央とし、yi-8 j-8 、y
i-8 j+7 、yi+7 j+7 、yi+7 j-8 を4つ角とした範囲
である。
【0060】ベクトル抽出器24は、マッチング演算器
22から出力された第1の画素xijの輝度値xwijと画
素yi+N j+M の輝度値ywi+N j+M との差分の絶対値の
中で最も小さい値の第1の画素と第2の画素との組み合
わせを求める。すなわち、例えば、図4に示すように、
あるブロック46aについて第1の画素xijがx0 であ
り、第2の画素yi+N j+M がy0 である場合、この第1
の画素x0 を始点、第2の画素y0 を終点とした移動ベ
クトル52aを求めて、その結果を接近物体判定器26
に出力する。
【0061】接近物体判定器26は、ベクトル抽出器2
4で求められた移動ベクトル52aの位置及び大きさに
基づいて、自車両の周辺に存在する物体が自車両に所定
の距離以下の位置に接近しているか否かを検出して、自
車両に接近する物体が自車両に所定の距離以下の位置に
接近している場合に、警報器を鳴らしてドライバーに注
意を促すようにしている。
【0062】なお、このように、マッチング演算器22
のマッチング演算、ベクトル抽出器24のベクトル抽出
及び接近物体判定器26の接近物体判定は、第4の出力
端28b4から第4の信号がマッチング演算器22に入
力されたときから、第5フレーム画像信号から分離され
た垂直同期信号がカウンタ回路28bに入力される前ま
での間に行われる。
【0063】次に、時刻t5 において、CCDカメラ1
2から第5のフレーム画像信号を入力した同期分離回路
28aから垂直同期信号を入力したカウンタ回路28b
は、既にリセットしており、第5フレーム画像信号から
分離した垂直同期信号を入力した場合は第1番目の垂直
同期信号を入力したことになり、第1の信号をマルチプ
レクサ16及び切換器30cに出力する。
【0064】カウンタ回路28bから第1の信号を入力
した切換器30cは、既に第1の信号及び第3の信号を
それぞれ1回ずつ入力している。よって、切換器30c
は、スイッチ30c1を端子30c2に接続させる。従
って、発振回路30aから発振された周波数10〔MH
z〕のクロック信号が1/2分周回路30bで周波数5
〔MHz〕のクロック信号となり、この信号が切換器3
0cを介してA/D変換機14に入力される。
【0065】A/D変換機14は、サンプリングクロッ
ク設定回路30から出力された周波数5〔MHz〕のク
ロック信号を入力する毎に、すなわち、周期0.2〔μ
S〕でCCDカメラ12から出力された第5フレーム画
像信号をサンプリングしてディジタル画像信号(8ビッ
ト)に変換してマルチプレクサ16に出力する。
【0066】マルチプレクサ16は、カウンタ回路28
bから第1の信号を入力することによりA/D変換機1
4から出力されたディジタル画像信号の出力先を画像メ
モリ20から画像メモリ18に切り換える。
【0067】これにより第5フレームのフレーム画像信
号は、5〔MHz〕の周波数で、すなわち、0.2〔μ
S〕の周波数でサンプリングされて画像メモリ18に格
納される。
【0068】次に、時刻t6 において、CCDカメラ1
2から第6フレーム画像信号を入力した同期分離回路2
8aから垂直同期信号を入力したカウンタ回路28b
は、2番目の垂直同期信号を入力したことになり、信号
をサンプリングクロック設定回路30及びマルチプレク
サ16に出力しない。従って、第6フレーム画像信号
は、A/D変換機14によりサンプリングされず、よっ
て、画像メモリ18、20にも格納されない。
【0069】次に、時刻t7 において、CCDカメラ1
2から第7フレーム画像信号を入力した同期分離回路2
8aから垂直同期信号を入力したカウンタ回路28bか
らは第3の信号をマルチプレクサ16及びサンプリング
クロック設定回路30に出力する。
【0070】第3の信号を入力した切換器30cは、ス
イッチ30c1を端子30c2に接続させる。これによ
り、前述したように、周波数5〔MHz〕のクロック信
号が切換器30cを介してA/D変換機14に入力され
る。
【0071】A/D変換機14は、サンプリングクロッ
ク設定回路30から出力された周波数5〔MHz〕のク
ロック信号を入力する毎に、すなわち、周期0.2〔μ
S〕でCCDカメラ12から出力された第7フレーム画
像信号をサンプリングしてディジタル画像信号(8ビッ
ト)に変換してマルチプレクサ16に出力する。
【0072】ここで、マルチプレクサ16は、第3の信
号入力することによりA/D変換機14から出力された
ディジタル画像信号の出力先を今度は画像メモリ20に
切り換える。これにより、第7フレーム画像信号は、5
〔MHz〕の周波数、すなわち、0.2〔μS〕の周期
でサンプリングされて画像メモリ20に格納される。
【0073】次に、時刻t8 において、CCDカメラ1
2から第8フレーム画像信号を入力した同期分離回路2
8aから垂直同期信号を入力したカウンタ回路28b
は、第4の信号をマッチング演算器22にのみ出力す
る。
【0074】この第4の信号を入力したマッチング演算
器22は、マッチング演算を行う。なお、このマッチン
グ演算は、前述した通りであるので、詳細な説明は省略
する。今回のマッチング演算も前回のマッチング演算と
同様に第1の画素xij位置に対応する位置の画素yij
基準としたサーチエリア48b(図5参照)をサーチす
るものである。
【0075】ここで、前回と今回のマッチング演算を比
較してみる。すなわち、前回のマッチング演算の際の画
像メモリ18、20に格納されたディジタル画像信号の
1画素xijの大きさより今回のマッチング演算の際の画
像メモリ18、20に格納されたディジタル画像信号の
1画素Ptsは、図5に示すように、4倍となっている。
よって、前回のマッチング演算の際の基準ディジタル画
素信号を分割した総ブロック数がM×N個であったもの
が、今回のマッチング演算の際では、(M/2)×(N
/2)個となる。すなわち、ブロック数は1/4に減少
する。従って、計算量を減少させることができる。
【0076】また、この場合、図6に示すように、前回
のマッチングのサーチエリア48aと今回のマッチング
のサーチエリア48b内の画素数はそれぞれ〔16画素
×16画素(計256画素)〕で同一であるが、前回の
マッチングと今回のマッチングとではサーチエリア48
a、48bの大きさが異なる。
【0077】これは、前回のマッチング演算の際の画像
メモリ18、20に格納されたディジタル画像信号は1
0〔MHz〕でサンプリングしてディジタル変換された
ものであり、今回のマッチング演算の際の画像メモリ1
8、20に格納されたディジタル画像信号は5〔MH
z〕でサンプリングしてディジタル変換されたものであ
る。従って、水平方向及び垂直方向に16画素としたサ
ーチエリアとしても、サンプリングした周期が倍の長さ
となると、今回のサーチエリア48bは、前回のディジ
タル画像信号を水平方向及び垂直方向に1画素おきに1
6画素×16画素とした範囲となって、サーチエリア4
8bはサーチエリア48aの4倍の大きさとなる。
【0078】また、前述したように、この実施例では前
回のマッチング演算の際はフレーム画像信号を10〔M
Hz〕でサンプリングし、今回のマッチング演算の際は
フレーム画像信号を5〔MHz〕でサンプリングし、か
つ、サーチエリア内の画素数を各々固定値、すなわち、
16画素×16画素(計256画素)としている。
【0079】これは次の通りである。すなわち、CCD
カメラ12の撮影位置を基準とし車両後側方の距離が長
い所、すなわち、遠距離に存在する他車両が所定時間Δ
t内にフレーム画像内を接近方向に移動する距離(移動
ベクトル)は、該他車両の速度が大きくとも、短い(小
さい)。一方、CCDカメラ12の撮影位置を基準とし
車両後側方の距離が短い所、すなわち、近距離に存在す
る他車両が所定時間Δt内にフレーム画像内を接近方向
に移動する距離(移動ベクトル)は、該他車両の速度が
小さくとも、長い(大きい)。
【0080】このように、遠距離に存在する他車両の移
動ベクトルが該他車両の速度が大きくとも短いことに鑑
み、16画素×16画素により定まる範囲(サーチエリ
ア)が移動ベクトル52aを覆える大きさにするため、
フレーム画像信号を10〔MHz〕でサンプリングした
ものである。これにより、自車両から遠距離に存在する
他車両の移動ベクトルを精度よく抽出することが可能と
なる。
【0081】これに対し、近距離に存在する他車両の移
動ベクトルが該他車両の速度が小さくとも長いことに鑑
み、16画素×16画素により定まるサーチエリアを移
動ベクトル52bを覆える大きさにするため、フレーム
画像信号を5〔MHz〕でサンプリングしたものであ
る。これにより、自車両から近距離に存在する他車両の
移動ベクトルを精度よく抽出することが可能となる。
【0082】以上から遠距離用及び近距離用に各々の移
動ベクトルに対処可能なサーチエリアを設定して、該サ
ーチエリア内をサーチして、移動ベクトルを求めること
から、CCDカメラ12の撮影位置を基準とした距離に
応じた所にいる移動体の移動ベクトルを精度よく抽出す
ることができる。
【0083】以上説明した実施例では、第1、第3、第
5、第7フレーム画像信号に基づいて遠距離及び近距離
に存在する移動体の移動ベクトルの抽出、接近判定処理
を行うようにしているが、これ限定するものでなく、例
えば、第1、第2フレーム画像信号に基づいて遠距離に
存在する移動体の移動ベクトルの抽出、接近判定処理を
行うと共に第4、第5フレーム画像信号に基づいて近距
離に存在する移動体の移動ベクトルの抽出、接近判定処
理を行うようにしてもよい。
【0084】また、前述した実施例では、遠距離及び近
距離に存在する移動体の移動ベクトルの抽出等のため、
周波数10〔MHz〕、5〔MHz〕でサンプリングし
てディジタル変換しているが、これ限定するものでな
く、例えば、遠距離、近距離及び中距離に存在する移動
体の移動ベクトルの抽出等のため、周波数10〔MH
z〕、5〔MHz〕及び7〔MHz〕でサンプリングし
てディジタル変換するようにしてもよい。なお、この場
合、サンプリングクロック設定回路30内に、周波数1
0〔MHz〕のクロック信号を周波数7〔MHz〕のク
ロック信号にする7/10分周回路を新たに設けるよう
にして、切換器30cのスイッチ30c1の接続端子を
端子30c2、端子30c3及び7/10分周回路に接
続した端子に切換ようにする。更に、同様に、遠距離よ
り短く中距離より長い距離及び中距離より短く近距離よ
り長い距離に存在する移動体の移動ベクトルの抽出等の
ため、例えば、周波数10〔MHz〕、8〔MHz〕、
7〔MHz〕、6〔MHz〕及び5〔MHz〕でサンプ
リングしてディジタル変換するようにしてもよい。
【0085】更に、前述した実施例では、クロック信号
の周波数を変化させかつマッチング演算器22のサーチ
エリア内の画素数を16画素×16画素の固定値として
いるが、これに限定するものでなく、例えば、クロック
信号の周波数を例えば10〔MHz〕に固定し、サーチ
エリア内の画素数を遠距離に存在する移動体の移動ベク
トルの抽出等のため16画素×16画素とすると共に近
距離に存在する移動体の移動ベクトルの抽出等のため3
2画素×32画素(但し2画素毎に1画素間引いてマッ
チング演算を行うようにする)としてもよい。
【0086】次に、本発明の第2の実施例を説明する。
まず、第2の実施例の構成を説明するが、前述した第1
の実施例と同様な部分については同一の符号を付して、
その説明を省略する。
【0087】本実施例は、前述した第1の実施例と比較
すると、図7に示すように、画像メモリ18、20とマ
ッチング演算器22との間にサブサンプリング回路32
を備えている。また、本実施例は、第1の実施例のサン
プリングクロック設定回路30が設けられておらず、タ
イミング制御装置28には、サブサンプリング回路32
に接続されたシーケンサ回路34が接続されて構成され
ている。
【0088】次に、タイミング制御装置28、サブサン
プリング回路32及びシーケンサ回路34の構成を図8
を参照して詳細に説明する。
【0089】図8に示すようにタイミング制御装置28
は、同期分離回路28a及びカウンタ回路28bを備え
ている。本実施例におけるカウンタ回路28bは、後述
するようにリセットしてから1番目の垂直同期信号を入
力すると第1の信号をマルチプレクサ16に出力するた
めの第1の出力端28b1、3番目の垂直同期信号を入
力すると第3の信号をマルチプレクサ16に出力するた
めの第3の出力端28b3、4番目の垂直同期信号を入
力すると第4の信号をシーケンサ回路34に出力するた
めの第4の出力端28b4、5番目の垂直同期信号を入
力すると第5の信号をシーケンサ回路34に出力するた
めの第5の出力端28b5を備え、第5の信号を出力す
ると、カウント値をリセットするようになっている。
【0090】また、図8に示すように、サブサンプリン
グ回路32は、画像メモリ18とイメージバスを介して
接続されたレジスタ32aと、画像メモリ20とイメー
ジバスを介して接続されたレジスタ32bと、を備えて
いる。
【0091】さらに、シーケンサ回路34は、周波数1
0〔MHz〕のクロック信号を発振するタイミングクロ
ック発生回路34a、タイミングクロック発生回路34
aから発振された周波数10〔MHz〕のクロック信号
を周波数5〔MHz〕のクロック信号にする1/2分周
回路34b、及び、スイッチ34c1の接続をタイミン
グクロック発生回路34aに接続された端子34c3又
は1/2分周回路34bに接続された端子34c2のい
ずれかに切り換える切換器34cを備えている。
【0092】ここで、本実施例における切換器34cに
よるスイッチ34c1の接続切り換えは、カウンタ回路
28bから出力された第4の信号及び第5の信号を入力
する毎に行うようになっている。
【0093】すなわち、最初、スイッチ34c1は端子
34c2及び端子34c3のいずれにも接続されておら
ず、第4の信号を入力したとき、スイッチ34c1を端
子34c3に接続させ、所定時間Δt経過したときスイ
ッチ34c1と端子34c3との接続を止める。次に、
第5の信号を入力したとき、スイッチ34c1を端子3
4c2に接続させ、所定時間Δt経過したときスイッチ
34c1と端子34c2との接続を止める。そして、こ
れを繰り返す。
【0094】従って、スイッチ34c1が端子34c3
に接続された場合には、タイミングクロック発生回路3
4aから発振した周波数10〔MHz〕のクロック信号
が切換器30cを介してサブサンプリング回路32のレ
ジスタ32a、32b及びマッチング演算器22に入力
される。また、スイッチ34c1が端子34c2に接続
された場合には、タイミングクロック発生回路34aか
らの周波数10〔MHz〕のクロック信号が1/2分周
回路34bを介して周波数5〔MHz〕のクロック信号
となり、この信号が切換器34cを介してサブサンプリ
ング回路32のレジスタ32a、32b及びマッチング
演算器22に入力される。
【0095】次に、本実施例の作用を図9に示したタイ
ミングチャートを参照して説明する。
【0096】時刻t1 において、CCDカメラ12から
第1フレーム画像信号がA/D変換機14及びタイミン
グ制御装置28に入力される。A/D変換機14では入
力した第1フレーム画像信号を所定のサンプリング周期
0.1〔μS〕でサンプリングしてディジタル画像信号
に変換して、マルチプレクサ16に出力する。
【0097】一方、第1フレーム画像信号を入力した同
期分離回路28aは、第1フレーム画像信号から分離し
た垂直同期信号をカウンタ回路28bに出力する。カウ
ンタ回路28bは、第1の出力端28b1から第1の信
号をマルチプレクサ16に出力する。
【0098】第1の信号を入力したマルチプレクサ16
は、A/D変換機14から出力されディジタル画像信号
の出力先を画像メモリ20から画像メモリ18に切り換
える。
【0099】以上より第1フレーム画像信号が10〔M
Hz〕のサンプリング周波数、すなわち、周期0.1
〔μS〕でサンプリングされつかディジタル変換されて
画像メモリ18に格納される。
【0100】次に、時刻t2 において、CCDカメラ1
2から第2フレーム画像信号を入力したA/D変換機1
4は、第2フレーム画像信号を10〔MHz〕のサンプ
リング周波数、すなわち、周期0.1〔μS〕でサンプ
リングしかつディジタル変換してマルチプレクサ16に
出力する。また、第2フレーム画像信号を入力した同期
分離回路28aから垂直同期信号を入力したカウンタ回
路28bは、信号をマルチプレクサ16に出力しない。
よって、第2フレーム画像信号に対応するディジタル画
像信号は画像メモリ18、20に格納されない。
【0101】次に、時刻t3 において、CCDカメラ1
2から第3フレーム画像信号がA/D変換機14及びタ
イミング制御装置28に入力されると、A/D変換機1
4は、前述したように第3フレーム画像信号をディジタ
ル変換してマルチプレクサ16に出力する。また、第3
フレーム画像信号を入力した同期分離回路28aから垂
直同期信号を入力したカウンタ回路28bは、第3の信
号をマルチプレクサ16に出力する。
【0102】第3の信号を入力したマルチプレクサ16
は、A/D変換機14から出力されたディジタル画像信
号の出力先を画像メモリ18から画像メモリ20に切り
換える。
【0103】以上より、第3フレーム画像信号が10M
Hzのサンプリング周波数でサンプリングされかつディ
ジタル変換されて画像メモリ20に格納される。
【0104】次に、時刻t4 において、CCDカメラ1
2から第4フレーム画像信号がA/D変換機14及びタ
イミング制御装置28に入力されると、A/D変換機1
4は、前述したように第4フレーム画像信号をディジタ
ル変換してマルチプレクサ16に出力する。また、第4
フレーム画像信号を入力した同期分離回路28aから垂
直同期信号を入力したカウンタ回路28bは、第4の信
号をシーケンサ回路34のみに出力する。
【0105】よって、第4の信号がマルチプレクサ16
に出力されないことから、第4フレーム画像信号に対応
するディジタル画像信号は画像メモリ18、20に格納
されない。
【0106】一方、第4の信号を入力したシーケンサ回
路34の切換器34cは、スイッチ34c1を、端子3
4c3に接続させ、このときから所定時間Δt経過した
とき、該接続を止める。この所定時間Δtの間、タイミ
ングクロック発生回路34aから発振した周波数10
〔MHz〕のクロック信号が切換器34cを介してサブ
サンプリング回路32のレジスタ32a、32b及びマ
ッチング演算器22に入力される。これにより、レジス
タ32a、32bは、周波数10〔MHz〕のクロック
信号を入力する毎に、すなわち、周期0.1〔μS〕で
画像メモリ18、20からディジタル画像信号を取込
み、マッチング演算器22に出力する。なお、この場
合、画像メモリ18、20に格納されたディジタル画像
信号は、間引かれずマッチング演算器22に出力され
る。このマッチング演算器22は、周波数10〔MH
z〕のクロック信号を入力する毎にレジスタ32a、3
2bディジタル画像信号を取込み、マッチング演算を行
う。なお、このマッチング演算は、第1の実施例と同様
である。
【0107】ここで、画像メモリ18、20には、CC
Dカメラ12からのフレーム画像信号がサンプリング周
期(0.1〔μS〕)でサンプリングしてディジタル変
換されたディジタル画像信号が格納されている。サブサ
ンプリング回路32は周波数10〔MHz〕のクロック
信号を入力する毎に、すなわち、周期0.1〔μS〕で
画像メモリ18、20からディジタル画像信号を取込
み、マッチング演算器22は周波数10〔MHz〕のク
ロック信号を入力する毎に、すなわち、周期0.1〔μ
S〕でサブサンプリング回路32からディジタル画像信
号を取込んでいる。
【0108】従って、マッチング演算器22によるマッ
チング演算の際のサーチエリア(16画素×16画素)
は、第1の実施例における遠距離に存在する他車両の移
動ベクトルを精度よく抽出することの可能な遠距離用の
サーチエリアとなり、これにより、自車両から遠距離に
存在する他車両の移動ベクトルを精度よく抽出すること
が可能となる。
【0109】そして、ベクトル抽出器24及び接近物体
判定器26も前述した第1の実施例と同様の処理を行
う。
【0110】次に、時刻t5 において、CCDカメラ1
2から第5フレーム画像信号がA/D変換機14及びタ
イミング制御装置28に入力されると、A/D変換機1
4は、前述したように第5フレーム画像信号をディジタ
ル変換してマルチプレクサ16に出力する。また、第5
フレーム画像信号を入力した同期分離回路28aから垂
直同期信号を入力したカウンタ回路28bは、第5の信
号をシーケンサ回路34のみに出力する。
【0111】よって、第5の信号がマルチプレクサ16
に出力されないことから、第5フレーム画像信号に対応
するディジタル画像信号は画像メモリ18、20に格納
されない。
【0112】一方、第5の信号を入力したシーケンサ回
路34の切換器34cは、スイッチ34c1を、端子3
4c2に接続させる。これにより、タイミングクロック
発生回路34aから発振した周波数10〔MHz〕のク
ロック信号が1/2分周回路34bにより周波数5〔M
Hz〕のクロック信号となり、この信号が切換器34c
を介してサブサンプリング回路32のレジスタ32a、
32b及びマッチング演算器22に入力される。これに
より、レジスタ32a、32bは、周波数5〔MHz〕
のクロック信号を入力する毎に、すなわち、周期0.2
〔μS〕で画像メモリ18、20からディジタル画像信
号を取込み、マッチング演算器22に出力する。
【0113】なお、レジスタ32a、32bは、周波数
10〔MHz〕、すなわち、周期0.1〔μS〕でサン
プリングしてディジタル変換されたディジタル画像信号
を周波数5〔MHz〕、すなわち、周期0.2〔μS〕
でクロック信号を入力する毎に取り込んでいることか
ら、画像メモリ18、20内のディジタル画像信号を2
画素毎に1画素間引いて読み出している。
【0114】また、マッチング演算器22は、周波数5
〔MHz〕のクロック信号を入力する毎にレジスタ32
a、32bからディジタル画像信号を取込み、マッチン
グ演算を行う。なお、このマッチング演算は、第1の実
施例と同様であり、ベクトル抽出器24及び接近物体判
定器26も前述した第1の実施例と同様の処理を行う。
【0115】ここで、前述したように画像メモリ18、
20から2画素毎に1画素間引いてディジタル画像信号
を取り込んでいるので、サーチエリア(16画素×16
画素)は、第1の実施例における近距離に存在する他車
両の移動ベクトルを精度よく抽出することの可能な近距
離用のサーチエリアとなり、これにより、自車両から近
距離に存在する他車両の移動ベクトルを精度よく抽出す
ることが可能となる。
【0116】以上説明した本実施例を前述した第1の実
施例と比較してみる。前述したように第1の実施例で
は、遠距離用及び近距離用の各々についてフレーム画像
信号をディジタル変換して画像メモリに取込み移動ベク
トルの抽出を行っている。
【0117】これに対して、第2の実施例では、CCD
カメラ12の撮影位置を基準とする車両後側方の距離が
長い距離に存在する他車両の移動ベクトルを精度よく抽
出するためのサンプリング周期(0.1〔μS〕)でフ
レーム画像信号をサンプリングしかつディジタル変換し
て画像メモリに記憶している。そして、記憶したディジ
タル画像信号を遠距離用のサンプリング周期(0.1
〔μS〕)で取込んで移動ベクトルを求めると共に、近
距離用のサンプリング周期(0.2〔μS〕)で取り込
んで移動ベクトルを求めるようにしている。
【0118】よって、図3及び図9に示すように、本実
施例は第1の実施例より処理の時間を短くすることがで
きる。
【0119】以上説明した実施例では、第1フレーム画
像信号及び第3フレーム画像信号に基づいて遠距離及び
近距離に存在する移動体の移動ベクトルの抽出、接近判
定処理を行うようにしているが、これ限定するものでな
く、例えば、第1フレーム画像信号及び第2フレーム画
像信号や、第1フレーム画像信号及び第4フレーム画像
信号に基づいて遠距離及び近距離に存在する移動体の移
動ベクトルの抽出、接近判定処理を行うようにしてもよ
い。
【0120】また、前述した実施例では、遠距離及び近
距離に存在する移動体の移動ベクトルの抽出等のため、
周波数10〔MHz〕、5〔MHz〕(周期0.1〔μ
S〕、0.2〔μS〕)でサンプリングしてディジタル
変換しているが、これ限定するものでなく、遠距離、近
距離及び中距離に存在する移動体の移動ベクトルの抽出
等のため、周波数10〔MHz〕、5〔MHz〕及び7
〔MHz〕でサンプリングしてディジタル変換するよう
にしてもよい。なお、この場合、シーケンサ回路34内
に、周波数10〔MHz〕のクロック信号を周波数7
〔MHz〕のクロック信号にする7/10分周回路を新
たに設けるようにして、切換器34cのスイッチ34c
1の接続端子を端子34c2、端子34c3及び7/1
0分周回路に接続した端子34c4に切換ようにする。
更に、同様に、遠距離より短く中距離より長い距離及び
中距離より短く近距離より長い距離に存在する移動体の
移動ベクトルの抽出等のため、例えば、周波数10〔M
Hz〕、8〔MHz〕、7〔MHz〕、6〔MHz〕及
び5〔MHz〕でサンプリングしてディジタル変換する
ようにしてもよい。
【0121】更に、前述した実施例では、クロック信号
の周波数を変化させかつマッチング演算器22のサーチ
エリア内の画素数を16画素×16画素の固定値として
いるが、これ限定するものでなく、例えば、クロック信
号の周波数を例えば10〔MHz〕に固定し、サーチエ
リア内の画素数を遠距離に存在する移動体の移動ベクト
ルの抽出等のため16画素×16画素とすると共に近距
離に存在する移動体の移動ベクトルの抽出等のため32
画素×32画素(但し2画素毎に1画素間引いてマッチ
ング演算を行うようにする)としてもよい。
【0122】次に、本発明の第3の実施例を説明する。
本実施例は、第1の実施例と略同様の構成となっている
が、図10に示すように、CCDカメラ12がマイクロ
コンピュータを含む点、及び、CCDカメラ12に、ス
テアリングシャフトの回転方向(操舵方向)と回転量
(操舵角)を検出する操舵角センサ38が接続されてい
る点が異なる。
【0123】次に、本実施例の作用を説明するが、以
下、本実施例が前述した第1の実施例と異なる作用部分
を説明する。
【0124】CCDカメラ12は、第1フレーム画像信
号〜第3フレーム画像信号の各々については、遠距離に
存在する他車両の移動ベクトルを検出するため、図11
に示したウインドウ64のフレーム画像信号のみをA/
D変換機14に出力する。一方、第5フレーム画像信号
〜第7フレーム画像信号の各々については、近距離に存
在する他車両の移動ベクトルを検出するため、ウインド
ウ68のフレーム画像信号のみをA/D変換機14に出
力する。このように、ウインドウ64とウインドウ68
とはその大きさが異なり、ウインドウ64が比較的小さ
い領域となっているのは、遠距離に存在する他車両が所
定時間Δt間に移動できる範囲がある程度限定できるか
らである。よって、遠距離に存在する他車両が所定時間
Δt間に移動できる範囲以外の領域内のフレーム画像信
号は不要であるので、A/D変換機14に出力しないよ
うにするものである。
【0125】これに対して、ウインドウ68が大きい領
域となっているのは、近距離に存在する他車両は、自車
両への接近速度が遅くとも、所定時間Δt間に移動する
可能性のある範囲が大きく、これを限定することができ
ないからである。
【0126】更に、CCDカメラ12は、ウインドウ6
4を舵角に応じて移動する処理を行うようにしている。
すなわち、該処理は、図12に示す制御ルーチン(所定
時間Δt毎に実行される)に基づいて行われ、まず、ス
テップ102で、操舵角センサ38から入力したステア
リングシャフトの回転方向と回転量とに基づいて、所定
時間Δt内に変化した操舵角αを検出する。なお、この
操舵角αはステアリングシャフトの回転方向が左回転の
場合に正の値としている。
【0127】次のステップ104で、操舵角αが0でな
いか否かを判断し、操舵角αが0でない場合には、ステ
ップ106で、現在の舵角laを算出する。すなわち、
所定時間Δt前の舵角に、操舵角αを加算した値を、現
在の舵角laとする。
【0128】ステップ108から、現在の舵角laに基
づいて、図13に示した現在の舵角laとこのときのウ
インドウ64の中心位置の変更先の位置との関係を示し
たマップから、ウインドウ64の中央位置を位置させる
位置を求める。
【0129】ここで、図13に示したマップについて説
明する。例えば、ステアリングシャフトが左回転したと
き車両の進行方向は左方向に変化する。このとき、車両
後側方の遠距離に存在する他車両の存在する可能性のあ
る範囲は、図14に示す位置に移動する。なお、ステア
リングシャフトが右回転した場合には、該範囲は、図1
4に示す位置とは逆方向に移動する。
【0130】このように、舵角laが大きくなるに従っ
てウインドウ64の中心位置は図14の紙面右側に移動
する。すなわち、ステアリングシャフトが左回転した回
転量が大きくなるに従って、ウインドウ64の中心位置
のX座標値は大きくなる。この関係が図13のようにな
り、舵角laと、舵角laのときのウインドウ64の中
心位置のX座標値とがマップとなって記憶されている。
なお、X−Y座標軸は、図11、図14に示すように、
フレーム画像の水平方向下端(X軸)、垂直方向左端
(Y軸)となっている。
【0131】例えば、舵角が舵角la1 の場合、このと
きのウインドウ64の中心位置のX座標値はe2とな
る。そこで、例えば、舵角が0の場合、X座標値がe1
であったウインドウ64の中心位置(図11参照)をe
2(図14参照)となるようにΔe(=e2−e1)移
動させる。
【0132】一方、ステップ104の判断が否定された
場合、すなわち、所定時間Δt内にステアリングシャフ
トが回転しなかった場合、ステップ110で、操舵角α
=0が継続しているか否かを判断する。操舵角α=0が
継続している場合には、車両が直進しており、舵角が0
であるので、舵角laを0にセットする。
【0133】是に対し、操舵角α=0が継続していない
場合には、車両の進行方向が変化し始めたことから、本
ルーチンを終了する。
【0134】そして、CCDカメラ12は、図14に示
すように、求められた位置にウインドウ64の中央位置
を位置させた領域内のフレーム画像信号のみをA/D変
換機14及びタイミング制御装置28に出力する。
【0135】以上説明したように本実施例では、自車両
から遠距離及び近距離に存在する移動体の移動ベクトル
を求める際には遠距離及び近距離用の各々のウインドウ
を設定し、このウインドウ内のフレーム画像信号のみを
ディジタル変換しているので、不要なデータを排除して
必要なデータのみについて移動ベクトル抽出処理を行う
ようにしていることから、移動ベクトル抽出処理の処理
時間を短縮させることができる。
【0136】以上説明した実施例で、第1の実施例のC
CDカメラ12(但し、マイクロコンピュータを備えて
いる)に操舵角センサを接続して、自車両から遠距離及
び近距離に存在する移動体の移動ベクトルを求めるため
の遠距離及び近距離用の各々のウインドウを設定するよ
うにしているが、これ限定するものでなく、第2の実施
例のCCDカメラ12をマイクロコンピュータを含んで
構成し、該CCDカメラ12に操舵角センサを接続し
て、同様な処理を行うようにしもよい。
【0137】また、前述した実施例では、遠距離用のウ
インドウのみを舵角に応じて移動させるようにしている
が、これ限定するものでなく、その他のウインドウも舵
角に応じて移動させるようにしもよい。
【0138】次に、本発明の第4の実施例を説明する。
前述した第1の実施例ないし第3の実施例は、ハードウ
ェア的に処理して移動ベクトルを求めるようにしている
が、本実施例は、ソフトウェア的に処理して移動ベクト
ルを求めるものである。
【0139】すなわち、本実施例は、図15に示すよう
に、CCDカメラ12、A/D変換機14、マルチプレ
クサ16、画像メモリ18、20、警報器72、同期分
離回路74及びマイクロコンピュータ60を備えてい
る。このマイクロコンピュータ60は、CPU62、R
OM64、RAM66、入出力(I/O)ポート68を
備え、これらはバス70により相互に接続されている。
【0140】入出力(I/O)ポート68には、A/D
変換機14、マルチプレクサ16、画像メモリ18、2
0、同期分離回路74及び警報器72が接続されてい
る。
【0141】次に、本実施例の作用を、制御ルーチンを
示したフローチャート(図16、図17)を参照して、
説明する。
【0142】CCDカメラ12は所定時間Δt間隔で車
両の後側方を撮影して得たフレーム画像信号をA/D変
換機14及び同期分離回路74に出力する。同期分離回
路74は、入力したフレーム画像信号から、まず、垂直
同期信号VSを分離してマイクロコンピュータ60に出
力する。このように、マイクロコンピュータ60から垂
直同期信号VSを入力すると、ステップ122(図16
参照)の判断が肯定され、ステップ124で、垂直同期
信号VSの入力回数をカウントするための変数nを1イ
ンクリメントし、ステップ126で、変数nが4でない
か否かを判断する。該判断が否定された場合にはステッ
プ146に進み、該判断が肯定された場合には、ステッ
プ128で、変数nが8でないか否かを判断する。該判
断が否定された場合にはステップ160に進み、該判断
が肯定された場合には、ステップ130で、変数nが奇
数か否かを判断する。
【0143】ここで、現段階は、第1フレーム画像信号
から分離した垂直同期信号VSを入力した段階であるの
で、ステップ130の判断が肯定され、ステップ132
で、マルチプレクサ16に切換信号を出力する。この切
換信号を入力したマルチプレクサ16は、A/D変換機
14から出力されたディジタル画像信号の出力先を画像
メモリ20から画像メモリ18に切り換える。
【0144】ステップ134で、変数nが3以下である
か否かを判断し、該判断肯定さた場合には、第1フレー
ム画像信号又は第3フレーム画像信号から分離した垂直
同期信号VSを入力したことになる。なお、現段階は、
第1フレーム画像信号から分離した垂直同期信号VSを
入力した段階であるので、ステップ134の判断が肯定
され、ステップ136で、同期分離回路74から水平同
期信号HSを入力したか否かを判断する。
【0145】ステップ136の判断が肯定された場合に
は、ステップ138で、水平同期信号HSの入力回数を
表す変数mを1インクリメントし、ステップ140で、
CCDカメラ12から1水平走査線分のフレーム画像信
号がA/D変換機14に出力される時間だけ周波数10
〔MHz〕のタイミング信号をA/D変換機14に出力
する。
【0146】このタイミング信号を入力したA/D変換
機14は、タイミング信号を入力する毎にCCDカメラ
12から出力されたフレーム画像信号をサンプリングし
てディジタル変換してマルチプレクサ16に出力する。
【0147】ここで、マルチプレクサ16は、前述した
ように、出力先が画像メモリ20から画像メモリ18に
切り換えられているので、A/D変換機14によりディ
ジタル変換されディジタル画像信号が順に画像メモリ1
8に格納される。
【0148】ステップ142で、変数mが総水平走査線
数m0 (例えば、256)以上であるか否かを判断し、
該判断が否定された場合には、未だディジタル変換され
ていない水平走査線があるので、ステップ136に戻っ
て、以上の処理(ステップ136〜ステップ142)を
繰り返す。
【0149】一方、ステップ142の判断が肯定された
場合には、1つのフレーム画像信号(なお、現段階は、
第1フレーム画像信号)の全てをディジタル変換したこ
とから、ステップ144で、変数mを0に初期化して、
本ルーチンを終了する。
【0150】また、CCDカメラ12から第2フレーム
画像信号が出力された場合、同期分離回路74から、ま
ず、垂直同期信号VSがマイクロコンピュータ60に出
力される。この場合ステップ130の判断か否定され、
ステップ122に戻って、次のフレーム画像信号から分
離された垂直同期信号VSを入力したか否かを判断す
る。従って、CCDカメラ12から第3フレーム画像信
号が出力され場合、同期分離回路74から、垂直同期信
号VSがマイクロコンピュータ60に出力されると、ス
テップ130の判断が肯定され、ステップ132で、切
換信号をマルチプレクサ16に出力する。これにより、
マルチプレクサ16は、A/D変換機14から入力した
ディジタル画像信号の出力先を画像メモリ18から画像
メモリ20に切り換える。
【0151】また、ステップ134〜ステップ144の
処理が行われ、これにより、第3フレーム画像信号の全
てをディジタル変換して画像メモリ20に記憶されたこ
とになる。
【0152】そして、CCDカメラ12から第4フレー
ム画像信号が出力された場合、同期分離回路74から
は、垂直同期信号VSがマイクロコンピュータ60に出
力され、この場合、ステップ126の判断が否定され、
ステップ146で、移動ベクトル抽出処理を行う。
【0153】また、CCDカメラ12から第5フレーム
画像信号が出力された場合、同期分離回路74からは、
垂直同期信号VSがマイクロコンピュータ60に出力さ
れ、この場合、ステップ134の判断が否定され、この
場合は、ステップ148で、水平同期信号HSを入力し
たか否かを判断し、水平同期信号HSを入力した場合、
ステップ150で、前述した変数mを1インクリメント
する。
【0154】そして、ステップ152で、変数mは奇数
であるか否かを判断し、奇数である場合には、ステップ
154で、5〔MHz〕でタイミング信号を出力する。
一方、変数mが偶数であれば、ステップ148に戻っ
て、再度水平同期信号HSを入力したか否かを判断す
る。これにより、10〔MHz〕のタイミング信号に基
づいてサンプリングしてディジタル変換したディジタル
画像信号と比較すると、水平方向及び垂直方向に、2画
素毎に1画素間引くことになる。
【0155】そして、ステップ156で、変数mが総水
平走査線数m0 以上であるか否かを判断し、該判断が否
定された場合には、ステップ148に戻って以上の処理
(ステップ148〜ステップ156)を繰り返す。一
方、変数mが総水平走査線数m 0 以上であると判断され
た場合には、第5フレーム画像信号の全ての水平走査線
についてディジタル変換し、ディジタル変換されたディ
ジタル画像信号(第5フレーム画像信号)が画像メモリ
18に格納されたことになるので、ステップ158で、
変数mを0に初期化して、本ルーチンを終了する。
【0156】一方、CCDカメラ12から第6フレーム
画像信号が出力され場合、同期分離回路74からは、垂
直同期信号VSがマイクロコンピュータ60に出力され
るが、ステップ130の判断が否定され、ステップ12
2に戻って、再度垂直同期信号VSを入力したか否かを
判断する。
【0157】また、CCDカメラ12から第7フレーム
画像信号が出力された場合、同期分離回路74からは、
垂直同期信号VSがマイクロコンピュータ60に出力さ
れ、この場合、ステップ134の判断が否定され、ステ
ップ148〜ステップ158の処理を行う。これによ
り、第7フレーム画像信号に対応するディジタル画像信
号が画像メモリ20に格納される。
【0158】そして、CCDカメラ12から第8フレー
ム画像信号が出力された場合、同期分離回路74から
は、垂直同期信号VSがマイクロコンピュータ60に出
力され、この場合、ステップ128の判断が否定され、
この場合、ステップ160で、移動ベクトル抽出処理を
行い、ステップ162で、変数nを0に初期化して、本
ルーチンを終了する。
【0159】以上説明した処理は、第1フレーム画像信
号〜第8フレーム画像信号、第9フレーム画像信号〜第
16フレーム画像信号、・・・のように、フレーム画像
信号を8個毎に繰り返される。
【0160】次に、ステップ146及びステップ160
の移動ベクトル抽出処理を、該処理のサブルーチンを示
したフローチャート(図17及び図18)を参照して、
説明する。
【0161】まず、ステップ165(図17参照)で、
マッチング演算を行う。この処理を図18に示したフロ
ーチャートを参照して説明する。すなわち、ステップ1
72で、画像メモリ18から基準ディジタル画像信号を
取込み、ステップ174で、画像メモリ20から参照デ
ィジタル画像信号を取り込む。
【0162】ステップ176で、基準ディジタル画像信
号を16画素×16画素からなるブロックに複数分割
し、分割したブロックの各々を識別するための変数bを
0に初期化し、ステップ180で、変数bを1インクリ
メントする。ステップ182で、ブロックb内の任意の
画素を識別するための変数cを0に初期化し、ステップ
184で、変数cを1インクリメントする。
【0163】ステップ186で、参照ディジタル画像信
号内であって、画素cと同一位置の画素を中心とした所
定範囲内の画素を抽出する。すなわち、画素cと同一位
置の画素を中心とし、水平方向及び垂直方向に16画素
の各々の画素を抽出する。ステップ188で抽出した画
素の各々を識別するための変数dを0に初期化して、ス
テップ190で、変数dを1インクリメントし、ステッ
プ192で、画素cと画素dとのマッチングを求める。
なお、このマッチングは、前述した第1の実施例と同様
に行う。
【0164】そして、ステップ194で、変数dが、参
照ディジタル画像信号であって画素cと同一位置の画素
を中心とした所定範囲内の総画素数d0 (本実施例では
256)以上であるか否かを判断する。該判断が否定さ
れた場合には、ステップ190に戻って、以上の処理
(ステップ190〜ステップ194)を繰り返す。
【0165】一方、ステップ194の判断が肯定された
場合には、画素cと、参照ディジタル画像信号であって
画素cと同一位置の画素を中心とした所定範囲内の各々
の画素dとのマッチングを求めたことから、ステップ1
96で、変数cがブロックb内の総画素数c0 (本実施
例では256)以上であるか否かを判断する。
【0166】ステップ196の判断が否定された場合に
は、ステップ184に戻って、以上の処理(ステップ1
84〜ステップ196)を繰り返す。一方、ステップ1
96の判断が肯定された場合には、ブロックb内の全て
の画素cについて、各々の画素cと、参照ディジタル画
像信号であって該画素cと同一位置の画素を中心とした
所定範囲内の各々の画素dとのマッチングを求めたこと
から、ステップ198で、マッチングの最も高い画素
c、dを抽出する。
【0167】そして、ステップ200で、変数bが総ブ
ロック数b0 以上であるか否かを判断し、該判断が否定
された場合には、ステップ180に戻って、以上の処理
(ステップ180〜ステップ200)を繰り返す。ステ
ップ200の判断が肯定された場合には、全てのブロッ
ク内の各々の画素と、該画素と同一位置の画素を中心と
した所定範囲内の各々の画素とのマッチングを求めたこ
とから、ステップ166(図17参照)で、ステップ1
98で抽出した画像cを始点、画素dを終点とした移動
ベクトルを、全てのブロックについて求める。そして、
ステップ167で、接近物体判定処理を行う。すなわ
ち、ステップ166で求めた移動ベクトルの位置及び大
きさに基づいて移動体が自車両に所定距離以上接近した
か否かを判断し、該判断が肯定された場合に、警報器7
2を鳴らして、メインルーチンへ戻る。
【0168】以上説明した本実施例では、前述した第1
の実施例のCCDカメラ12、A/D変換機14、マル
チプレクサ16及び画像メモリ18、20を備え、第1
の実施例の処理、すなわち、タイミング制御装置28、
サンプリングクロック設定回路30、マッチング演算器
22、ベクトル抽出器24及び接近物体判定器26の処
理をマイクロコンピュータにより行うようにしている
が、これに限定するものでなく、前述した第2の実施例
や第3の実施例のCCDカメラ12、A/D変換機1
4、マルチプレクサ16、画像メモリ18、20、サブ
サンプリング回路32を備え、タイミング制御装置2
8、シーケンサ回路34、マッチング演算器22、ベク
トル抽出器24及び接近物体判定器26の処理をマイク
ロコンピュータにより行うようにしもよい。
【0169】以上説明した全ての実施例では、第1の画
素と第2の画素との相関を、第1の画素の輝度値と第2
の画素の輝度値との差分の絶対値に基づいて求めるよう
にしているが、これ限定するものでなく、例えば、第1
の画素と第2の画素との輝度値の差分の2乗和、該差分
の絶対値が一定のしきい値を越えたもの個数を求めるこ
とによた求めるようにしてもよい。
【0170】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
は、基準集合以外の他の集合であって前記第1の画素位
置に対応する位置の画素を基準とした所定範囲が撮影位
置を基準とする距離に応じて変化する移動ベクトルの長
さに応じた大きさとなることから、撮影位置を基準とす
る距離に応じた所の移動体の移動ベクトルを精度よく抽
出することができる、という効果を有する。
【0171】請求項2記載の発明は、移動ベクトルを求
める工程毎に、所定範囲内の画素数を一定にしかつ所定
周期を各々長さが異なるようにすると共に撮影位置を基
準とする距離が短くなるに従って長くなるように予め決
められた複数の周期のいずれか1つとしていることか
ら、所定範囲内の画素数を一定にした相関を求める手段
を備えれば、所定周期を各々長さが異なるようにすると
共に撮影位置を基準とする距離が短くなるに従って長く
なるように予め決められた複数の周期のいずれか1つと
することで、撮影位置を基準とする距離に応じた所の移
動体の移動ベクトルを精度よく抽出することができる、
という効果を有する。
【0172】請求項3記載の発明は、移動ベクトルを求
める工程毎に、所定範囲内の画素数を各々異なるように
すると共に撮影位置を基準とする距離が短くなるに従っ
て多くなるように予め決められた複数の画素数のいずれ
か1つにしかつ所定周期を各々同一の周期としているこ
とから、所定周期を各々同一の周期としした複数のフレ
ーム画像信号各々の所定領域の画像信号の各々を所定周
期でサンプリングする手段を備えれば、所定範囲内の画
素数を各々異なるようにすると共に撮影位置を基準とす
る距離が短くなるに従って多くなるように予め決められ
た複数の画素数のいずれか1つにすることで、撮影位置
を基準とする距離に応じた所の移動体の移動ベクトルを
精度よく抽出することができる、という効果を有する。
【0173】請求項4記載の発明は、移動ベクトルを求
める工程毎にサンプリングされる所定領域の画像信号の
各々は、撮影位置を基準とする距離が短くなるに従って
長くなるように予め決められた複数の周期のうち最も短
い周期でサンプリングして記憶された画像信号であるこ
とから、移動ベクトルを求める工程毎に所定時間間隔で
所定方向を複数回撮影して得られた複数のフレーム画像
信号の各々を取り込む必要がなくなることから、移動ベ
クトルの抽出処理の処理時間を短縮することができる。
【0174】請求項5記載の発明は、移動ベクトルを求
める工程毎にサンプリングされる所定領域の画像信号の
各々は、大きさが撮影位置を基準とする距離が短くなる
に従って大きくなりかつ位置が撮影位置を基準とする距
離に基づいて予め決められた領域の画像信号であること
から、撮影位置を基準とする距離に応じた所の移動体が
存在すると予想される領域のデータについてのみ処理
し、不要なデータを排除して必要なデータのみについて
処理することから、移動ベクトルの抽出処理の処理時間
を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例のブロック図である。
【図2】タイミング制御装置及びサンプリングクロック
設定回路の詳細を示した電気回路である。
【図3】第1の実施例のタイミングチャートである。
【図4】マッチング演算を説明するための説明図であ
る。
【図5】10〔MHz〕及び5〔MHz〕の各々の周波
数でサンプリングして得られたディジタル画像信号の1
画素の大きさを比較した説明図である。
【図6】10〔MHz〕及び5〔MHz〕の各々の周波
数でサンプリングして得られたディジタル画像信号のサ
ーチエリアの大きさを比較した説明図である。
【図7】第2の実施例のブロック図である。
【図8】タイミング制御装置、サブサンプリング回路及
びシーケンサ回路の詳細を示した電気回路である。
【図9】第2の実施例のタイミングチャートである。
【図10】第3の実施例のブロック図である。
【図11】遠距離用及び近距離用のウインドウを説明す
るための説明図である。
【図12】ウインドウを舵角に応じて移動させるための
処理ルーチンを示したフローチャートである。
【図13】舵角とウインドウの中心位置との関係を示し
た線図である。
【図14】舵角に応じて移動させたウインドウ位置を説
明するための説明図である。
【図15】第4の実施例のブロック図である。
【図16】本実施例のメインルーチンを示したフローチ
ャートである。
【図17】移動ベクトル抽出処理のサブルーチンを示し
たフローチャートである。
【図18】マッチング演算処理のサブルーチンを示した
フローチャートである。
【図19】従来の移動ベクトル抽出方法におけるサーチ
エリアを示した図である。
【図20】サーチエリアと移動体の移動ベクトルとの関
係を示した図である。
【符号の説明】
(第1の実施例) 16 マルチプレクサ 22 マッチング演算器 28 タイミング制御装置 30 サンプリングクロック設定回路 30c 切換器 42a 基準ディジタル画像信号 42b 基準ディジタル画像信号 44a 参照ディジタル画像信号 44b 参照ディジタル画像信号 46a ブロック 48a サーチエリア 48b サーチエリア 52a、52b 移動ベクトル (第2の実施例) 32 サブサンプリング回路 34 シーケンサ回路 34c 切換器 (第3の実施例) 38 操舵角センサ 62 ディジタル画像信号 64 68 ウインドウ (第4の実施例) 72 警報器 74 同期分離回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/20 B60R 21/00 H04N 7/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定時間間隔で所定方向を複数回撮影し
    て得られた複数のフレーム画像信号のうち予め定められ
    た複数のフレーム画像信号各々の所定領域の画像信号の
    各々を所定周期でサンプリングすることにより複数個の
    画素の集合に変換し、前記変換された集合のうち基準と
    なる基準集合を複数個の画素からなる複数のブロックに
    分割し、分割された各々のブロック内の各々の画素を第
    1の画素とし前記基準集合以外の他の集合であって前記
    第1の画素位置に対応する位置の画素を基準とした所定
    範囲内の各々の画素を第2の画素として前記第1の画素
    の各々と前記第2の画素との相関を求め、求めた相関の
    うち最も相関が高い前記第1の画素と前記第2の画素と
    の組み合わせに基づいて前記各々のブロックに撮影され
    た像が移動した軌跡を示す移動ベクトルを求める工程を
    複数回行う移動ベクトル抽出方法であって、 前記移動ベクトルを求める工程毎に前記所定範囲を、各
    々大きさが異なるようにすると共に前記撮影位置を基準
    とする距離が短くなるに従って大きくかつ画素密度が低
    なるように予め決められた複数の領域のいずれか1つ
    とする移動ベクトル抽出方法。
  2. 【請求項2】 前記移動ベクトルを求める工程毎に、前
    記所定範囲内の画素数を一定にしかつ前記所定周期を各
    々長さが異なるようにすると共に前記撮影位置を基準と
    する距離が短くなるに従って長くなるように予め決めら
    れた複数の周期のいずれか1つとすることにより、前記
    移動ベクトルを求める工程毎に前記所定範囲を、各々大
    きさが異なりかつ前記撮影位置を基準とする距離が短く
    なるに従って大きくかつ画素密度が低くなるように予め
    決められた複数の領域のいずれか1つとすることを特徴
    とする請求項1記載の移動ベクトル抽出方法。
  3. 【請求項3】 前記移動ベクトルを求める工程毎に、前
    記所定範囲内の画素数を各々異なるようにすると共に前
    記撮影位置を基準とする距離が短くなるに従って多くな
    るように予め決められた複数の画素数のいずれか1つに
    しかつ前記所定周期を各々同一の周期として前記サンプ
    リングされた複数画素から画素を間引くことにより、前
    記移動ベクトルを求める工程毎に前記所定範囲を、各々
    大きさが異なりかつ前記撮影位置を基準とする距離が短
    くなるに従って大きくかつ画素 密度が低くなるように予
    め決められた複数の領域のいずれか1つとすることを特
    徴とする請求項1記載の移動ベクトル抽出方法。
  4. 【請求項4】 前記移動ベクトルを求める工程毎に前記
    サンプリングされる前記所定領域の画像信号の各々は、
    前記撮影位置を基準とする距離が短くなるに従って長く
    なるように予め決められた複数の周期のうち最も短い周
    期でサンプリングして記憶された画像信号であることを
    特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記
    載の移動ベクトル抽出方法。
  5. 【請求項5】 前記移動ベクトルを求める工程毎に前記
    サンプリングされる前記所定領域の画像信号の各々は、
    大きさが前記撮影位置を基準とする距離が短くなるに従
    って大きくなりかつ位置が前記撮影位置を基準とする距
    離に基づいて予め決められた領域の画像信号であること
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に
    記載の移動ベクトル抽出方法。
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