JP3235388B2 - ポジ型レジスト材料 - Google Patents

ポジ型レジスト材料

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JP3235388B2 JP33172094A JP33172094A JP3235388B2 JP 3235388 B2 JP3235388 B2 JP 3235388B2 JP 33172094 A JP33172094 A JP 33172094A JP 33172094 A JP33172094 A JP 33172094A JP 3235388 B2 JP3235388 B2 JP 3235388B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遠紫外線、電子線やX
線等の高エネルギー線に対して高い感度を有し、アルカ
リ水溶液で現像することによりパターンを形成できる、
微細加工技術に適したポジ型レジスト材料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】LSI
の高集積化と高速度化に伴い、近年開発された酸を触媒
として化学増幅(chemical amplific
ation)を行うレジスト材料〔例えば、リュー(L
iu)等、ジャーナル オブ バキューム サイエンス
アンドテクノロジー(J.Vac.Sci.Tech
nol.)、第B6巻、第379頁(1988)〕は、
従来の高感度レジスト材料と同等以上の感度を有し、し
かも解像性が高く、ドライエッチング耐性も高い、優れ
た特徴を有する。そのため、遠紫外線リソグラフィには
特に有望なレジスト材料である。しかし、ネガ型レジス
トとしてはシプリー(Shipley)社が、ノボラッ
ク樹脂とメラミン化合物と酸発生剤からなる3成分化学
増幅レジスト材料(商品名SAL601ER7)を既に
商品化しているが、化学増幅系のポジ型レジスト材料と
しては未だ商品化されたものはない。従って、LSIの
製造工程上、配線やゲート形成などはネガ型レジスト材
料で対応できるが、コンタクトホール形成は、ネガ型レ
ジスト材料を用いたのではカブリやすいために微細な加
工は難しいため、高性能なポジ型レジスト材料が強く要
望されていた。従来、イトー(Ito)等は、ポリヒド
ロキシスチレンのOH基をt−ブトキシカルボニル基
(t−BOC基)で保護したPBOCSTという樹脂
に、オニウム塩を加えてポジ型の化学増幅レジスト材料
を開発している。
【0003】しかし、用いているオニウム塩は、金属成
分としてアンチモンを含むものであり〔参考文献:ポリ
マース イン エレクトロニクス、ACS シンポジウ
ムシリーズ(Polymers in Electro
nics,ACS symposium Serie
s)第242回(アメリカ化学会、ワシントン DC.
1984)、第11頁〕、基板への汚染防止の観点から
PBOCSTレジスト材料はプロセス上好ましいもので
はない。
【0004】一方、上野等はポリ(p−スチレンオキシ
テトラヒドロピラニル)を主成分とした高感度かつ高解
像性を有する遠紫外線化学増幅型ポジ型レジスト材料を
発表している(参考:第36回応用物理学会関連連合講
演会、1989年、1p−k−7)が、微細な高アスペ
クト比のパターンを高精度に形成することはパターンの
機械的強度から困難であった。
【0005】また、このように、ノボラック樹脂やポリ
ヒドロキシスチレンをベース樹脂とした、遠紫外線、電
子線及びX線に感度を有する化学増幅系ポジ型レジスト
材料は、従来数多く発表されているが、いずれも単層レ
ジストであり、未だ基板段差の問題、基板からの光反射
による定在波の問題、高アスペクト比のパターン形成が
困難な問題があり、実用に供することが難しいのが現状
である。
【0006】ところで、段差基板上に高アスペクト比の
パターン形成をするには2層レジスト法が優れている。
2層レジスト法でアルカリ現像するためには、ヒドロキ
シ基やカルボキシル基などの親水性基を有するシリコー
ン系ポリマーが必要になるが、このシリコーンに直接ヒ
ドロキシ基が付いたシラノールは酸により架橋反応を生
ずるため、化学増幅型ポジ型レジスト材料への適用は困
難であった。また、安定なアルカリ溶解性シリコーンポ
リマーとしてポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサ
ンがあり、そのヒドロキシ基の一部をt−BOCで保護
した材料は酸発生剤との組み合わせで化学増幅型のシリ
コーン系ポジ型レジスト材料になることが知られている
(特開平6−118651号公報或いはSPIE Vo
l.1925(1993)377)。
【0007】しかしながら、シリコーン系ポリマーは酸
発生剤との相溶性が良くないため、微細なパターン形成
ができない問題があった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
2層レジスト材料として好適であり、高感度、高解像
性、プロセス適用性に優れた化学増幅型シリコーン系ポ
ジ型レジスト材料を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、上記一般
式(1)で示されるシリコーンポリマーと、酸発生剤
と、必要に応じて溶解阻止剤とを主成分とするポジ型レ
ジスト材料において、酸発生剤として下記一般式(2) (R)pJM …(2) (式中、Rはt−ブトキシフェニル基を示し、Jはスル
ホニウムを示し、Mはトルエンスルフォネート基又はト
リフルオロメタンスルフォネート基を示す。pは3であ
る。)で示されるオニウム塩を用いることが、上記シリ
コーンポリマーを用いるレジスト材料として有効である
ことを知見した。
【0010】即ち、トリフルオロメタンスルフォネート
或いはトルエンスルフォネートのオニウム塩としては、
下記式(a)〜(f)で示される化合物が知られてい
る。
【0011】
【化2】
【0012】しかしながら、これらのいずれの酸発生剤
も以下のいずれかの欠点を有しているため、レジスト材
料としての性能が低下するという欠点があった。つま
り、これらのオニウム塩は、まず、最初にエチルセロソ
ルブアセテート、乳酸エチル、エトキシ−2−プロパノ
ール等のレジスト材料の塗布に好適な溶媒に対して溶解
性が低いことが挙げられる。このため、レジスト材料中
に適量を混合することが困難である。また、溶媒に対す
る溶解性が高いものであっても、シリコーンポリマーと
の相溶性が悪いため、良好なレジスト膜を形成すること
が困難であること、及び光照射後の熱処理を行うまでの
間に、経時的な感度変化やパターン形状の変化が生じ易
いことである。特に相溶性が悪い酸発生剤の場合、レジ
スト膜中での分布を生じ、パターン表面においてオーバ
ーハングが観察されることがある。化学増幅レジスト材
料においては、レジスト膜表面において酸が失活する、
或いは表面に酸発生剤がなくなることにより、このよう
な現象を良く生じる。
【0013】さらに、トリフルオロメタンスルフォネー
ト系オニウム塩(c)、(e)は有効であるが、パター
ン断面形状が逆テーパーになる問題がある。トルエンス
ルフォネート系オニウム塩(f)は逆に順テーパー気味
であり、トリフルオロメタンフォスフェートとトルエン
スルフェートの2つのオニウム塩を混合して用いた場
合、パターン形状は基板に対し垂直なパターンが得られ
る。このように特性の異なった2つのオニウム塩を混合
しなければ、良好な特性が得られない(特開平6−11
8651号公報)。
【0014】そこで、酸発生剤について鋭意検討した結
果、シリコーンポリマーと酸発生剤を組み合わせた化学
増幅型シリコーン系ポジ型レジスト材料において、一般
式(2)で示されるオニウム塩を酸発生剤として用いた
ときに、従来のシリコーン系レジスト材料の欠点が解決
できることを見い出した。本発明のオニウム塩はシリコ
ーンポリマーとの相溶性が良いことだけでなく、露光後
の溶解性が優れることが特長で、パターンが基板に対し
垂直に形成できる。一般にオニウム塩は溶解阻害効果を
示すが、本発明のオニウム塩は露光後溶解促進効果を有
する。このため、露光前後の溶解速度差を大きくできる
ため、本発明のオニウム塩は混合系でなく単独で微細な
パターンが精度良く形成できるものである。
【0015】従って、本発明は、下記一般式(1)で示
されるシリコーンポリマーと、照射される放射線の作用
により分解して酸を発生する酸発生剤との2成分、更に
必要により溶解阻止剤を含むアルカリ水溶液で現像可能
なポジ型レジスト材料であって、上記酸発生剤が上記一
般式(2)で示されるオニウム塩であることを特徴とす
るポジ型レジスト材料を提供する。
【0016】
【化3】 (式中、Qはt−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシ
カルボニルメチル基、トリメチルシリル基又はテトラヒ
ドロピラニル基を示す。nは1〜3の整数、x,mはx
+m=1であるが、xは0になることはない。)
【0017】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のポジ型レジスト材料に用いるポリマーは、
下記一般式(1)で示されるシリコーンポリマーであ
る。
【0018】
【化4】
【0019】ここで、Qはt−ブトキシカルボニル基、
t−ブトキシカルボニルメチル基、トリメチルシリル基
又はテトラヒドロピラニル基を示す。nは1〜3の整数
を示す。また、x,mはx+m=1であるが、x>0の
正数であり、mは0又はm>0の正数である。しかしな
がら、式中のxが小さい場合、溶解阻害効果が小さいた
め、阻害剤を添加することが必要不可欠となる。xが大
きくなるとポリマーのアルカリ溶解性が低下するため、
阻害剤は不要となる。xは0.05〜0.5が好まし
い。0.05未満では溶解阻害効果が小さく、0.5よ
り大きいとシリコーン含有量低下に伴い、酸素プラズマ
エッチング耐性が低下する場合がある。しかも、0.5
より大きいとアルカリ水溶液への溶解性が極度に低下す
るため、一般に使用されている現像液では感度が極度に
低下する場合がある。
【0020】また、本発明で用いられるシリコーンポリ
マーの重量平均分子量は、5,000〜50,000が
好ましい。5,000より小さい場合、所望のプラズマ
耐性が得られなかったり、アルカリ水溶液に対する溶解
阻止効果が低かったりする問題が生じ、50,000よ
り高い場合、汎用なレジスト溶媒に溶け難くなる問題が
生じる場合がある。
【0021】なお、ヒドロキシベンジルのOH基のt−
BOC化はペプチド合成では良く用いられる官能基の保
護方法であり、ピリジン溶液中で二炭酸ジt−ブチルと
反応させることにより簡単に行うことができる。また、
OH基をt−ブトキシカルボニルメチルオキシ基で保護
する場合はt−ブチルブロモ酢酸エステルとシリコーン
ポリマーを反応させることにより達成できる。
【0022】OH基をトリメチルシリル基で保護する方
法は、トリエチルアミン、ピリジンのような塩基存在
下、トリメチルシリルクロライドとの反応によって、ほ
ぼ定量的に行うことができる。
【0023】また、OH基をテトラヒドロピラニル化す
る方法は、弱酸存在下、ジヒドロピランとの反応で容易
に行うことができる。
【0024】t−ブトキシカルボニルメチルオキシ基は
触媒酸で分解するとカルボキシ基を生成するため、t−
BOC基、トリメチルシリル基、又はテトラヒドロピラ
ニル基で保護したものより溶解性が良いため、解像性に
優れる。
【0025】本発明に使用されるシリコーンポリマーの
配合量は、3成分系、2成分系の両者とも他成分と併せ
た全配合量に対し、55%(重量%、以下同様)以上、
特に80%以上が好ましい。配合量が55%未満では、
レジスト材料の塗布性が悪かったり、レジスト膜の強度
が悪かったりする場合がある。
【0026】また、本発明で用いる酸発生剤は、上述し
た通り、下記一般式(2)で示されるものである。
【0027】 (R)pJM …(2) (式中、Rはt−ブトキシフェニル基を示し、Jはスル
ホニウムを示し、Mはトルエンスルフォネート基又はト
リフルオロメタンスルフォネート基を示す。pは3であ
る。)
【0028】
【0029】
【0030】上記一般式(2)のオニウム塩は、具体的
には下記の通りである。なお、t−アルコキシ基で置換
されたRの数は多いほど溶解性が優れる傾向にある。
【0031】
【化5】 (式中、Tfはトリフルオロメタンスルフォネート、T
sはp−トルエンスルフォネートを示す。)
【0032】上記オニウム塩の含有量は、0.5〜15
%、特に1〜10%が好適である。0.5%未満でもポ
ジ型のレジスト特性を示すが、感度が低い。酸発生剤の
含量が増加すると、レジスト感度は高感度化する傾向を
示し、コントラスト(γ)は向上し、15%より多くて
もポジ型のレジスト特性を示すが、含量の増加による更
なる高感度化が期待できないこと、オニウム塩は高価な
試薬であること、レジスト内の低分子成分の増加はレジ
スト膜の機械的強度を低下させること、また酸素プラズ
マ耐性も低下すること等により、オニウム塩の含量は1
5%以下が好適である。
【0033】本発明のレジスト材料は、一般式(1)で
示されるシリコーンポリマーと一般式(2)で示される
オニウム塩からなる2成分系レジスト材料として使用で
きるばかりでなく、必要に応じて溶解阻止剤を添加した
3成分系レジスト材料としても使用できる。
【0034】このような溶解阻止剤としては、公知の3
成分系レジスト材料と同様のものを使用することがで
き、例えば下記式で示されるビスフェノールAのOH基
をt−BOC化した材料や、フロログルシンやテトラヒ
ドロキシベンゾフェノン等をt−BOC化したものなど
を用いることができる。
【0035】
【化8】
【0036】溶解阻止剤の含量は、40%以下がよく、
特に10〜30%とすることが好ましい。40%より多
くては、レジスト膜の酸素プラズマ耐性が著しく低下す
るため、2層レジストとして使用できなくなる。
【0037】本発明のレジスト材料は、上記シリコーン
ポリマー、酸発生剤、更に必要に応じて溶解阻止剤を有
機溶媒に溶解することによって調製できるが、有機溶媒
としては、これらの成分が充分に溶解され、かつレジス
ト膜が均一に広がるものが好ましく、具体的には酢酸ブ
チル、キシレン、アセトン、セロソルブアセテート、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、乳酸エチ
ル、乳酸メチル、乳酸プロピル、乳酸ブチルなどを挙げ
ることができる。これらの有機溶媒は、その1種を単独
で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよ
い。なおこの有機溶媒の配合量は、上記成分の総量の数
倍量とすることが好適である。
【0038】なお、本発明のレジスト材料には、更に界
面活性剤などを配合することは差し支えない。
【0039】本発明のレジスト材料を用いたパターン形
成は、例えば以下のようにして行うことができる。ま
ず、基板上に本発明のレジスト溶液をスピン塗布し、プ
リベークを行い高エネルギー線を照射する。この際、酸
発生剤が分解して酸を生成する。PEB(Post E
xposure Bake)を行うことにより、酸を触
媒として酸不安定基が分解し、溶解阻止効果が消失す
る。次いでアルカリ水溶液で現像し、水でリンスするこ
とによりポジ型パターンを形成することができる。
【0040】また、本発明レジストはシリコーンポリマ
ーをベース樹脂としたことにより、酸素プラズマエッチ
ング耐性に優れているので2層レジストとしても有用で
ある。
【0041】即ち、基板上に下層レジストとして厚い有
機ポリマー層を形成後、本発明のレジスト溶液をその上
にスピン塗布する。上層の本発明のレジスト層は上記と
同様の方法でパターン形成を行った後、エッチングを行
うことにより下層レジストが選択的にエッチングされる
ため、上層のレジストパターンを下層に形成することが
できる。
【0042】下層レジストには、ノボラック樹脂系ポジ
型レジストを使用することができ、基板上に塗布した
後、200℃で1時間ハードベークすることにより、シ
リコーン系レジストとのインターミキシングを防ぐこと
ができる。
【0043】
【発明の効果】本発明のポジ型レジスト材料は、高エネ
ルギー線に感応し、感度、解像性に優れているため、電
子線や遠紫外線による微細加工に有用である。特にKr
Fエキシマレーザーの露光波長での吸収が小さいため、
微細でしかも基板に対して垂直なパターンを容易に形成
することができるという特徴を有する。また、酸素プラ
ズマエッチング耐性に優れているため、下層レジストの
上に本発明のレジスト膜を塗布した2層レジストは、微
細なパターンを高アスペクト比で形成し得るという特徴
も有する。
【0044】
【実施例】以下、合成例、実施例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0045】〔合成例1〕ポリヒドロキシフェニルアル
キルシルセスキオキサンの合成 (a)o−ヒドロキシフェニルプロピルシルセスキオキ
サン 反応器に600mlの水を仕込み、30℃で撹拌しなが
らo−メトキシフェニルプロピルトリクロロシラン28
3.5g(1mol)及びトルエン300mlの混合液
を2時間で滴下し、加水分解した。分液操作により水層
を除去したのち、有機層をエバポレーターにより溶媒留
去した。その濃縮液を減圧下200℃で2時間加熱し、
重合した。重合物にアセトニトリル200gを加えて溶
解し、その溶液中に60℃以下でトリメチルシリルアイ
オダイド240gを滴下し、60℃で10時間反応させ
た。反応終了後、水200gを加えて加水分解したの
ち、デカントによりポリマー層を得た。そのポリマー層
を真空乾燥することにより、ポリo−ヒドロキシフェニ
ルプロピルシルセスキオキサン192gが得られた。 (b)p−ヒドロキシフェニルエチルシルセスキオキサ
ン (a)のo−メトキシフェニルプロピルトリクロロシラ
ンの代わりにp−メトキシフェニルエチルトリクロロシ
ランを使用した他は合成例(a)と同様に行ったとこ
ろ、ポリp−ヒドロキシフェニルエチルシルセスキオキ
サンが186g得られた。 (c)p−ヒドロキシベンジルシルセスキオキサン (a)のo−メトキシフェニルプロピルトリクロロシラ
ンの代わりにp−メトキシベンジルトリクロロシランを
使用した他は合成例(a)と同様に行ったところ、ポリ
p−ヒドロキシベンジルシルセスキオキサンが165g
得られた。
【0046】〔合成例2〕ポリヒドロキシフェニルアル
キルシルセスキオキサンのt−ブトキシカルボニル(t
−BOC)化 ポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサン(合成例1
(c))25gをピリジン250gに溶解させ、45℃
で撹拌しながら二炭酸ジ−t−ブチルを6.85g
(0.031mol、OH基に対して約20mol%に
相当)を添加した。添加と同時にガスが発生したが、N
2気流中で1.5時間反応させた。反応液のピリジンを
ストリップした後、メタノール100mlに溶解し、水
5リットルに滴下し、白色の沈澱を得た。沈澱の水洗を
5回繰り返した後、濾過し、40℃以下で真空乾燥した
ところ、t−ブトキシカルボニル化されたポリヒドロキ
シベンジルシルセスキオキサンが25g得られた(合成
例2(c))。1H−NMRにおいて、6〜7ppmの
フェニル基のピークと1〜2ppmのt−ブチル基並び
にメチレンのピークより、t−BOC化率を求めたとこ
ろ、19.6%であった。
【0047】同様に、合成例1(a)、合成例1(b)
で得られたポリマーのt−BOC化を行った。合成例2
(a):t−BOC化率、19.5%:合成例2
(b):t−BOC化率、19.8%。
【0048】〔合成例3〕ポリヒドロキシフェニルアル
キルシルセスキオキサンのt−ブトキシカルボニルメチ
ル化 ポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサン(合成例1
(c))25gをピリジン250gに溶解させ、45℃
で撹拌しながらt−ブチルブロモ酢酸エステル8.89
g(0.045mol)を添加し、N2気流中で5時間
反応させた。反応液のピリジンをストリップした後、メ
タノール100mlに溶解し、水5リットルに滴下し、
白色の沈澱を得た。沈澱の水洗を5回繰り返した後、濾
過し、40℃以下で真空乾燥したところ、t−ブトキシ
カルボニルメチルオキシ化されたポリヒドロキシベンジ
ルシルセスキオキサンが25g得られた。1H−NMR
において、6〜7ppmのフェニル基のピークと1〜2
ppmのt−ブチル基並びにメチレンのピークより、t
−ブトキシカルボニルメチルオキシ基の導入率を求めた
結果、20.6%であった。
【0049】〔合成例4〕ポリヒドロキシフェニルアル
キルシルセスキオキサンのトリメチルシリル化 ポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサン(合成例1
(c))25gをアセトン40mlに溶解させ、トリメ
チルアミン5.2gを添加した。45℃で撹拌しながら
トリメチルシリルクロライド0.95gを添加した後、
2時間還流して熟成した。反応液のアセトンをストリッ
プした後、メタノール100mlに溶解し、水5リット
ルに滴下し、白色の沈澱を得た。沈澱の水洗を5回繰り
返した後、濾過し、40℃以下で真空乾燥したところ、
トリメチルシリル化されたポリヒドロキシベンジルシル
セスキオキサンが25g得られた。1H−NMRにおい
て、6〜7ppmのフェニル基のピークと0ppm付近
のトリメチルシリル基のメチル基のピークより、トリメ
チルシリル基の導入率を求めた結果、19.0%であっ
た。
【0050】〔合成例5〕ポリヒドロキシフェニルアル
キルシルセスキオキサンのテトラヒドロピラニル化 ポリヒドロキシベンジルシルセスキオキサン(合成例1
(c))25gをアセトン40mlに溶解させ、ピリジ
ニウムトシレート7.5gを添加し、ジヒドロピラン1
2.9gを室温で撹拌しながら1時間かけて添加した。
室温で10時間熟成を行った後、反応液のアセトンをス
トリップした後、メタノール100mlに溶解し、水5
リットルに滴下し、白色の沈澱を得た。沈澱の水洗を5
回繰り返した後、濾過し、40℃以下で真空乾燥したと
ころ、テトラヒドロピラニル化したポリヒドロキシベン
ジルシルセスキオキサンが20g得られた。1H−NM
Rにおいて、6〜7ppmのフェニル基のピークと5.
5ppmのテトラヒドロピラニル基のα位の水素のピー
クより、テトラヒドロピラニル基の導入率を求めた結
果、18.9%であった。
【0051】〔実施例1〕 ベース樹脂(合成例2(c)) 96重量部 トリ(p−t−ブトキシフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルフ ォネート 4重量部 1−エトキシ−2−プロパノール 600重量部 からなるレジスト溶液をシリコン基板に2,000rp
mでスピン塗布し、ホットプレート上にて85℃で1分
間プリベークした。膜厚は0.4μmであった。KrF
エキシマレーザー或いは加速電圧30kVの電子線で描
画したのち、85℃で2分間PEBを行った。2.4%
のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)
の水溶液で1分間現像を行い、水で30秒間リンスし
た。
【0052】本レジスト材料は、ポジ型の特性を示し、
0感度は3μC/cm2であった。電子線に代えて、遠
紫外線であるKrFエキシマレーザー光(波長248n
m)で評価した場合のEth感度は4.0mJ/cm2
であった。ここで用いたベース樹脂は、現像液に対して
35nm/sの溶解速度を示した。本レジスト材料は未
露光部は約1.5nm/sの溶解速度を有し、露光部は
PEB後、40nm/sの溶解速度を有した。
【0053】KrFエキシマレーザー露光では、0.2
5μmラインアンドスペースパターンやホールパターン
が解像し、基板に対し垂直な側壁を持つパターンが形成
できた。また、電子線描画では0.1μmが解像した。
【0054】〔実施例2〜9〕 実施例1と同様な組成でベース樹脂、酸発生剤を表1の
ように調製した。実施例1と同様な条件でシリコンウェ
ハ基板に塗布し、KrFエキシマレーザー露光を行っ
た。感度並びにラインアンドスペースの解像線幅を表1
に示す。
【0055】〔実施例10〕 ベース樹脂(合成例2(c)) 80重量部 トリ(p−t−ブトキシフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルフ ォネート 4重量部 t−BOC化ビスフェノールA 16重量部 1−エトキシ−2−プロパノール 600重量部 からなるレジスト溶液を実施例1と同様な条件でシリコ
ン基板に2,000rpmでスピン塗布し、ホットプレ
ート上にて85℃で1分間プリベークした。膜厚は0.
4μmであった。KrFエキシマレーザー露光を行っ
た。その結果、感度20mJ/cm2、ラインアンドス
ペースの解像線幅は0.22μmであった。
【0056】〔実施例11〜13〕 実施例10と同様な組成でベース樹脂、酸発生剤、溶解
阻止剤を表2のように調製した。実施例10と同様な条
件で、シリコンウェハ基板上に塗布し、KrFエキシマ
レーザー露光を行った。感度並びにラインアンドスペー
スの解像線幅を表2に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】〔実施例14〕 実施例1と同様な組成でレジスト溶液を調製し、シリコ
ンウェハに下層レジストとしてOFPR800(東京応
化社製)を2μmの厚さに塗布し、200℃で1時間加
熱し、硬化させた。この下層レジストの上に実施例1の
レジスト材料を実施例1と同様の方法で約0.4μm厚
さで塗布し、プリベークした。実施例1と同様に電子線
或いはKrFエキシマレーザーで露光及び現像し、パタ
ーンを下層レジスト上に形成した。
【0060】その後、平行平板型スパッタエッチング装
置で酸素ガスをエッチャントガスとしてエッチングを行
った。下層レジストのエッチング速度が150nm/m
inであるのに対し、実施例1の組成のレジストは3n
m/min以下であった。15分間エッチングすること
により、レジストに覆われていない部分の下層レジスト
は完全に消失し、2μm以上の厚さの2層レジストパタ
ーンが形成できた。このエッチング条件を以下に示す。 ガス流量:50SCCM,ガス圧:1.3Pa rfパワー:50W,dcバイアス:450V
【0061】〔実施例15〜22〕 実施例14と同様な条件で、実施例1のレジストに代え
て実施例2〜9のレジスト材料を2層レジストとしてエ
ッチングしたところ、同様なパターンを形成することが
できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土谷 純司 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (72)発明者 石原 俊信 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (72)発明者 田中 啓順 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 河合 義夫 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 中村 二朗 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−118651(JP,A) 特開 平6−184311(JP,A) 特開 平5−323611(JP,A) 特開 平6−236033(JP,A) 特開 平6−287174(JP,A) 特開 平5−181264(JP,A) 特開 平8−29987(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Qはt−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシ
    カルボニルメチル基、トリメチルシリル基又はテトラヒ
    ドロピラニル基を示す。nは1〜3の整数、x,mはx
    +m=1であるが、xは0になることはない。)で示さ
    れるシリコーンポリマーと、照射される放射線の作用に
    より分解して酸を発生する酸発生剤との2成分を含むア
    ルカリ水溶液で現像可能なポジ型レジスト材料であっ
    て、上記酸発生剤が下記一般式(2) (R)pJM …(2) (式中、Rはt−ブトキシフェニル基を示し、Jはスル
    ホニウムを示し、Mはトルエンスルフォネート基又はト
    リフルオロメタンスルフォネート基を示す。pは3であ
    る。)で示されるオニウム塩であることを特徴とするポ
    ジ型レジスト材料。
  2. 【請求項2】 更に溶解阻止剤を添加した請求項1記載
    の材料。
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