JP3234853B2 - 直流遮断装置 - Google Patents

直流遮断装置

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JP3234853B2 JP20225695A JP20225695A JP3234853B2 JP 3234853 B2 JP3234853 B2 JP 3234853B2 JP 20225695 A JP20225695 A JP 20225695A JP 20225695 A JP20225695 A JP 20225695A JP 3234853 B2 JP3234853 B2 JP 3234853B2
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博之 笹尾
直昭 竹治
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流送電などの電力用
に用いられる直流遮断装置に関するものであり、特にコ
ンタクトの開極時に発生するアークを磁気駆動して消弧
を促進する直流遮断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図29は、「平成6年電気学会電力・エ
ネルギー部門大会論文集(論文II)」No.621第8
24頁,第825頁に示された一般的な自励転流方式の
直流遮断装置を示す回路構成図である。図において、自
励転流方式の直流遮断装置は、直流遮断器1、転流回路
を構成する並列リアクトル2と並列コンデンサ3、並列
コンデンサ3の過電圧を吸収するために並列コンデンサ
3と並列リアクトル2に並列に接続したサージアブソー
バ4、電力系統の直流ライン5で構成される。なお、サ
ージアブソーバ4は単に並列コンデンサ3に並列に接続
されることもある。
【0003】また、図30は、従来の自励転流方式の直
流遮断装置の主要部を示す断面図で、パッファ型ガス遮
断器を使用する場合を示す。1は直流遮断器で、直流を
通電する固定コンタクト11と可動コンタクト12を有
する。2は並列リアクトルで、直流遮断器1の固定コン
タクト11にその一端が接続されている。3は並列コン
デンサで、その一端が並列リアクトル2の他端に接続さ
れ、その他端が直流遮断器1の可動コンタクト12に接
続されている。可動コンタクト12には、パッファシリ
ンダ13と共に絶縁ノズル14が固定されている。可動
コンタクト12には、ピストンロッド15が直結され、
このロッドは操作機構16によって引出し押し出し移動
される。17は固定されたパッファピストン、18はガ
ス流出口で、可動コンタクト12とパッファシリンダ1
3とパッファピストン17で囲まれたパッファ室のSF
6ガスが昇圧されたとき噴出し、アーク19に吹き付け
られる。20は固定コンタクト11に接続された固定側
引出し導体、21は可動コンタクト12に接続された可
動側引出し導体である。
【0004】次に動作について説明する。パッファ型ガ
ス遮断器は、操作機構16によりピストンロッド15を
引き出すと、固定コンタクト11と可動コンタクト12
が開極し、両コンタクト間にアーク19が発生する。す
ると、パッファシリンダ13内のパッファ室のSF6
スは、パッファピストン17で昇圧され、ガス流出口1
8より噴出しアーク19に吹き付けられる。しかしなが
ら、直流の場合には、交流と違って周期的に電流零点を
クロスすることがないので、このまま直流アークにSF
6ガスを吹き付けても遮断することは難しい。そこで、
直流遮断器1に並列に並列リアクトル2と並列コンデン
サ3を接続することで、転流回路に電流を転流させる一
方、並列リアクトル2と並列コンデンサ3及びSF6
ークの電圧電流負特性の相互作用により、アーク電圧電
流振動を拡大させて電流零点を形成して、パッファピス
トン17で昇圧されたSF6ガスをガス流出口18から
噴出させ、絶縁ノズル14からアーク19に吹き付けて
これを消弧させている。
【0005】図31は例えば特開昭62−287531
号公報に示された従来の開閉器の開極途中を示す部分断
面図である。図31において、22は端子、23は端子
22に固着したフィンガー状の固定コンタクト、24は
軸線上を移動して固定コンタクト23と接離する可動コ
ンタクトである。25は固定コンタクト23の外側にあ
って端子22に一端を固着し他端に開口部を有する外
筒、26は外筒25の開口部に一端を固着し他端に貫通
孔27を有する絶縁ノズルで、貫通孔27には可動コン
タクト24が挿入できるようになっている。28は絶縁
ノズル26の外側に設けた環状の永久磁石、29は端子
22と外筒25で取り囲まれ、固定コンタクト23との
間に形成された蓄圧室、30は蓄圧室29に絶縁消弧ガ
スが出入りする連通部である。31は可動コンタクト2
4が固定コンタクト23から開離するときに発生するア
ークである。
【0006】次に動作について説明する。投入状態にお
いては、可動コンタクト24の先端部が固定コンタクト
23に挿入され摺動接触している。電流は端子22から
固定コンタクト23を経て可動コンタクト24に流れ
る。開極動作において、可動コンタクト24が図示しな
い駆動機構により軸線上を矢印Aの方向へ駆動される
と、可動コンタクト24は固定コンタクト23から開離
して、両コンタクト23、24間にアーク31が発生す
る。一方、絶縁ノズル26の外側に設けられた永久磁石
28は、図示のように磁力線φが発生するよう着磁され
ており、固定コンタクト23の先端部近傍においては径
方向の磁界成分を有している。従って、この径方向の磁
界とアーク31との相互作用によって固定コンタクト2
3先端付近のアークは固定コンタクト23の周方向に回
転駆動され、遠心力によって蓄圧室29の方へ引き伸ば
される。
【0007】アーク31の電流位相が電流ピーク近傍の
時は、アーク31により熱せられた絶縁消弧ガスは、膨
張と熱開離により圧力上昇し、連通部30を通って蓄圧
室29内に流入して蓄圧される。そして電流位相がゼロ
点近傍になると、アーク31の直径が細くなり温度も下
降するので、アーク31近傍のガス圧は低下し、このた
め逆に蓄圧室29から連通部30を通ってアーク31側
へ絶縁消弧ガスが吹き付けられ、消弧に至る。以上が、
磁界によりアーク31を両コンタクト23、24の周方
向に駆動させて交流電流を遮断する従来の蓄圧式の開閉
器である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図29,図30に示し
た自励転流方式の直流遮断装置では、アーク電流を拡大
振動させて、転流させる並列リアクトルと並列コンデン
サが重要な役割をしているが、アーク電流を拡大振動さ
せるためには、アーク電圧に急激な変化を与える必要が
ある。
【0009】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、アーク電圧に急激な変化を与える
ことで、すみやかにアーク電流を拡大振動させて、直流
を遮断する直流遮断装置を得ることを目的とする。
【0010】また、図31に示した従来の磁気駆動方式
の開閉器は、電流零点を有する交流電流の遮断には効果
が有るが、直流送電などのような高電圧の電力系統に使
用して直流電流を遮断する開閉器においては、従来の磁
気駆動方式では十分なアーク電圧が得られず遮断が困難
であるという問題点があった。
【0011】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、高いアーク電圧を発生し直流遮断
性能の優れた直流遮断装置を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、固定コ
ンタクトと可動コンタクトを有し、電力系統の直流を通
電遮断する直流遮断器と、この直流遮断器に並列に接続
し、並列コンデンサと並列リアクトルを有する転流回路
と、並列コンデンサのサージアブソーバとを備える直流
遮断装置において、固定コンタクトと可動コンタクトの
少なくとも一方の外周に可動コンタクトが移動する軸線
方向に磁界を印加しうる対向コイルを設け、固定コンタ
クトと可動コンタクトの一方の外周に設けた対向コイル
に転流回路を流れる電流を流すと共に、固定コンタクト
と可動コンタクトの他方の外周に設けた対向コイルにコ
ンタクトを流れる電流を流して、両コンタクトの開極時
に発生するアーク発生領域に磁界を印加するものであ
る。
【0013】第の発明では、直流遮断器をタンク内部
に収納すると共に、対向コイルを上記タンクの内部に収
納してなる直流遮断器であって、直流遮断器の第1タン
クに接続し、並列コンデンサを収納する第2タンクと、
この第2タンクの内部に並列コンデンサを収納するタン
ク開閉扉を設けたものである。
【0014】第の発明では、直流遮断器の第1タンク
には、SF6ガスを充填し、第1タンクとは、フランジ
を介して第2タンクを隔離し、第2タンクには、空気を
満たすものである。
【0015】第の発明では、固定コンタクトと可動コ
ンタクトのそれぞれを螺旋状スリットの巻方向を同じ
向きとした螺旋状スリットを有し、可動コンタクトが移
動する軸線方向に磁界を印加しうる円筒体にし、、両コ
ンタクト開極時に発生するアーク発生領域にミラー磁場
を印加するものである。
【0016】第の発明では、固定コンタクトと可動コ
ンタクトのそれぞれを螺旋状スリットを有する円筒体に
し、上記一方の円筒体に上記他方の円筒体が摺動挿入し
得るように上記円筒体の内径外径を調整し、上記円筒体
の摺動面にはひだ状突起を形成するものである。
【0017】第の発明では、軸線上を移動して接離す
る第1コンタクトと第2コンタクトを上記軸線に対向し
て配置する直流遮断装置において、第1コンタクトの接
離側の先端部の外周近傍に、上記両コンタクトが接離す
る方向にN極及びS極を向け上記軸線に対して同心状に
第1磁石を配置し、第2コンタクトの接離側の先端部の
外周近傍に、上記両コンタクトの接離方向に対し第1磁
石と同じ磁極の向きで上記軸線に対して同心状に第2磁
石を配置し、第1コンタクトと第1磁石との間及び第2
コンタクトと第2磁石との間に絶縁バリヤを設けたもの
である。
【0018】第の発明では、両コンタクトが開極して
全開したときに、第1コンタクトの接離側の先端部の外
周近傍に、両コンタクトが接離する方向にN極及びS極
を向けて軸線に対し同心状に第1磁石を配置し、第2コ
ンタクトの接離側の先端部の外周近傍に、両コンタクト
の接離方向に対し第1磁石と同じ磁極の向きで上記軸線
に対して同心状に第2磁石を配置し、第1コンタクトと
第1磁石との間及び第2コンタクトと第2磁石との間に
絶縁バリヤを設けたものである。
【0019】第の発明では、第1磁石は第1コンタク
トの接離側の先端部から接離方向に対して直角方向に延
長した線上に配置し、第2磁石は第2コンタクトの接離
側の先端部から接離方向に対して直角方向に延長した線
上に配置したものである。
【0020】第の発明では、絶縁バリヤは円筒状で内
周面部に溝を設けたものである。
【0021】第10の発明では、第2コンタクトの接離
側に、接離方向に対し第2磁石とは逆方向に磁極を向け
て第3の磁石を設けたものである。第11の発明では、
第1磁石と第2磁石とが対向する磁極と反対側の異なる
磁極間を、両磁石の外周側に配置した磁性体によって結
合し磁路を形成したものである。
【0022】第12の発明では、固定コンタクトと、軸
線上を移動して固定コンタクトに接離し軸線方向の中心
に貫通孔を有する可動コンタクトと、この可動コンタク
トに連動するシリンダと、固定部に固定されシリンダが
摺動してパッファ室を形成するピストンと、可動コンタ
クトの貫通孔と連通しパッファ室内のガスを上記可動コ
ンタクト側に放出するガス流出口と、可動コンタクトの
外側にあって一端に固定コンタクトが貫通するスロート
部を形成し他端を上記シリンダ側に固定した絶縁バリヤ
とを備えるパッファ式の直流遮断装置において、可動コ
ンタクトの接離側の先端部近傍に位置する絶縁バリヤの
外周面に、両コンタクトが接離する方向にN極及びS極
を向け上記軸線に対して同心状に第1磁石を配置し、可
動コンタクトが開極して全開したときに固定コンタクト
の接離側の先端部近傍に位置する絶縁バリヤの外周面
に、両コンタクトの接離方向に対し第1磁石と同じ磁極
の向きで上記軸線に対して同心状に第2磁石を配置した
ものである。
【0023】
【作用】第1の発明においては、固定コンタクトと可動
コンタクトの少なくとも一方の外周に可動コンタクトが
移動する軸線方向に磁界を印加しうる対向コイルを設
け、一方の対向コイルに転流回路を流れる電流を流すと
共に、他方の対向コイルにコンタクトを流れる電流を流
して、アーク発生領域に磁界を印加するため、アーク電
圧が変動し、これをきっかけとしてすみやかにアーク電
流を拡大振動させて、直流が遮断できるとともに、アー
クに作用する外力が、複雑に変動するため、直流遮断器
の遮断限界電流を高めることができるという効果があ
【0024】第の発明においては、直流遮断器をタン
ク内部に収納すると共に、対向コイルを上記タンクの内
部に収納し、直流遮断器の第1タンクに接続し、並列コ
ンデンサを収納する第2タンクを設け、この第2タンク
の内部に並列コンデンサを収納するタンク開閉扉を設け
たため、直流遮断装置全体がコンパクトになり、耐環境
性が上がるとともに、開閉扉により並列コンデンサのメ
ンテナンスが容易となる
【0025】第の発明においては、直流遮断器の第1
タンクには、SF6ガスを充填し、第1タンクとは、フ
ランジを介して第2タンクを隔離し、第2タンクには、
空気を満たすものであるため、第2タンク内部の点検が
容易となる。
【0026】第の発明においては、固定コンタクトと
可動コンタクトのそれぞれを、螺旋状スリットの巻方向
を同じ向きとした螺旋状スリットを有し、可動コンタク
トが移動する軸線方向に磁界を印加しうる円筒体にした
ため、両コンタクト自身により両コンタクト開極時に発
生するアーク電流で、アーク発生領域にミラー磁場を印
加する
【0027】第の発明においては、螺旋状スリットを
有する円筒状コンタクトの摺動面部にひだ状突起を形成
しているため、固定コンタクトと可動コンタクトの導通
が確実になる。
【0028】第の発明においては、第1のコンタクト
の先端部近傍の外周に第1の磁石を、第2のコンタクト
の先端部近傍の外周に第2の磁石を、それぞれ接離方向
に磁極を向け極性方向を同一にして配置したので、開極
直後は両磁石による磁界がアークと相互作用し、開極が
進めば第1のコンタクトの先端部においては第1の磁石
の径方向の磁界がアークと相互作用し、第2のコンタク
トの先端部近傍においては第2の磁石の径方向の磁界が
アークと相互作用し、両コンタクト間においては軸線方
向に平行な磁界がアークと相互作用する。このため、ア
ークは両端部でコンタクトの周方向に互いに逆向きに回
転して螺旋状に捻られ、更に、アークの中間部では径方
向に広がるように磁気駆動されて引き伸ばされる。ま
た、コンタクトと磁石との間に絶縁バリヤを設けたの
で、螺旋状で径方向に広がるように引き伸ばされた高温
のアークに各磁石が曝されるのを防止する。
【0029】第の発明においては、第1のコンタクト
の先端部近傍の外周に第1の磁石を、開極全開したとき
の第2のコンタクトの先端部近傍の外周に第2の磁石
を、それぞれ接離方向に磁極を向け極性方向を同一に配
置したので、アークは、第1のコンタクトの先端部近傍
においては第1の磁石の径方向の磁界と相互作用してコ
ンタクトの周方向の一方に回転駆動され、第2のコンタ
クトの先端部近傍においては第2の磁石の径方向の磁界
と相互作用して周方向の他方に回転駆動され、また、両
コンタクトの中間部においては軸線方向の磁界と相互作
用して径方向に広がるように磁気駆動される。このた
め、アークは、螺旋状に捻られると同時に、径方向の外
側に広がるように引き伸ばされる。また、コンタクトと
磁石との間に絶縁バリヤを設けたので、螺旋状で径方向
に広がるように引き伸ばされた高温のアークに各磁石が
曝されるのを防止する。
【0030】第の発明においては、第1の磁石を第1
のコンタクトの先端部の径方向の延長線上に配置し、第
2の磁石を第2のコンタクトの先端部の径方向の延長線
上に配置したので、磁石による径方向の磁界がコンタク
トの先端部近傍に効率良く作用し、アークは両端部でコ
ンタクトの周方向に互いに逆向きに回転して螺旋状に捻
られ、更に、アークの中間部では径方向に広がるように
引き伸ばされる。
【0031】第の発明においては、絶縁バリヤの内周
に溝を設けたので、磁石で作られる軸方向磁界と両コン
タクト間に発生したアークとの相互作用により螺旋状で
径方向に広がるように駆動されたアークが絶縁バリヤの
溝内に誘導され、アークが更に引き伸ばされる。
【0032】第10の発明においては、第2のコンタク
トに第3の磁石を設けたので、第1の磁石と第2の磁石
とによる磁界に、第3の磁石による磁界が加わり、両コ
ンタクト間に発生したアークと磁界との相互作用によっ
てアークが螺旋状で径方向に広がるように駆動される磁
気駆動力が強化される。
【0033】第11の発明においては、第1の磁石と第
2の磁石を磁性体で結び磁路を形成したので、両磁石が
アークに作用する磁界が強められ、両コンタクト間に発
生したアークと磁界との相互作用によって、アークが螺
旋状で径方向に広がるように駆動される磁気駆動力が強
化される。
【0034】第12の発明においては、パッファ形の開
閉器において、可動コンタクトの先端部近傍の絶縁バリ
ヤの外周面に第1の磁石を配置し、開極全開時の固定コ
ンタクトの先端部近傍に位置する絶縁バリヤの外周面に
第2の磁石を配置し、両磁石を接離方向に磁極を向け極
性方向を同一にして配置したので、それらの磁石によっ
て作られる磁界と両コンタクト間に発生したアークとの
相互作用によって、アークは両端部でコンタクトの周方
向に互いに逆向きに回転して螺旋状に捻られ、中間部で
は径方向に広がるように磁気駆動されて引き伸ばされ
る。加えて、パッファ室内のガスが螺旋状に磁気駆動さ
れたアークに吹き付けられ、アークが更に径方向に引き
伸ばされ、冷却される。
【0035】
【実施例】実施例1. 以下、本発明の第1の実施例を図を下に説明する。図1
は本発明の第1の実施例による直流遮断装置の消弧室を
示す構成断面図である。図において、11は固定コンタ
クト、12は可動コンタクトで、両コンタクトは軸線上
を移動して接離する。13はパッファシリンダ、14は
絶縁ノズル、15はピストンロッド、17はパッファピ
ストン、19はアークであり、図30と同一符号は同一
又は相当部分を示し、以下各実施例について同じであ
る。41は第1対向コイルで、固定コンタクト11の接
離側の先端部の外周近傍に、固定コンタクト11の軸線
と同心状に配置してある。42は第2対向コイルで、両
コンタクトが開極して全開した位置で、可動コンタクト
12の接離側の先端部の外周近傍に、可動コンタクト1
2の軸線と同心状に配置してある。両対向コイルは、両
コンタクトの開極時に発生するアーク発生領域に有効に
磁界を印加する。
【0036】次に動作について、説明する。固定コンタ
クト11と可動コンタクト12の外周に上記コンタクト
に対向する第1,第2対向コイル41,42を設けて、
アーク近傍に磁界を印加するようにしたため、強力で変
動する磁束を印加することができ、必要とする磁界の印
加により、アーク電圧が変動し、これをきっかけとして
すみやかにアーク電流を拡大振動させて、直流を遮断す
ることが可能な高性能の直流遮断装置を得ることをがで
きる。又コイルの場合は、永久磁石に比べ経年変化の少
ない磁束を発生させることができ、コンパクトなコイル
でより強力な磁界を印加できる。コイルで磁界を印加す
るやり方では、磁界変動によって、螺旋運動するアーク
電子の半径が変わったり、引き伸ばされているアーク長
が変動を受けることになる。この変動により、アーク抵
抗が急変して振動が起きやすいモードに移行しやすくな
る。
【0037】原理的に説明すると、両コンタクト11,
12間に発生するアーク長を引き伸ばして、アーク電圧
を高くすることは、遮断性能の向上に効果がある。アー
クを引き伸ばすためには、アークプラズマ(イオンと電
子)中の電子の有効飛行長を長くすればよい。このため
には、電界と磁界を直行する状態にする必要がある。直
交電磁界中においては、電子はトロコイドと呼ばれる螺
旋運動をしながら、電磁界に直行する方向に移動する。
従ってアークを引き伸ばして、十分な飛行長を得るため
には、アークに対して、軸方向磁場や半径方向磁場を印
加する方法が考えられる。
【0038】図2は対向した2つの同極性(コイルの巻
方向が同じ)のコイルを用いて、アークにミラー磁場を
印加したときのアーク中の電子の運動を示し説明図であ
る。43,44はコンタクト、45,46はコイル、4
7はアーク、48はミラー磁場の磁力線、49はアーク
の電子軌道である。50はコンタクトの移動する軸線で
ある。
【0039】ミラー磁場の磁束は、2つのコイルの中間
で膨らみを持った形でコイルを貫いている。このため、
ミラー磁場中のアークは、電子が磁力線に直交する平面
で螺旋運動しながら磁力線に沿って移動するので、磁場
のない場合に比べて、アーク電子の飛行長がかなり長く
なると共に、アークの形状も半径方向に引き伸ばされる
ことになる。引き伸ばされたアークにより、アーク電流
及び電圧振動の拡大率が大きくなり、遮断性能が向上す
ることになる。
【0040】図3は対向した2つの異極性(コイルの巻
方向が逆)のコイルを用いて、アークにカスプ磁場を印
加したときのアーク中の電子の運動を示しす説明図であ
る。図中51はカスプ磁場の磁力線である。カスプ磁場
の磁束は、2つのコイルの中間で反発する形で半径方向
に拡がっている。このため、カスプ磁場中のアークは、
電子が磁力線に直交する平面で螺旋運動しながら磁力線
に沿ってアークに垂直方向(半径方向)に拡がっていく
ので、磁場のない場合に比べて、アーク電子の飛行長が
かなり長くなると共に、アークの形状も軸方向に引き伸
ばされることになる。
【0041】ミラー磁場を印加した場合と同様に、引き
伸ばされたアークにより、アーク電圧が磁場のない場合
に比べて高くなると遮断性能が向上することになる。ま
たアークは、結局コンタクト間を流れようとするので軸
方向に移動するときに大きな変動を受けることになる。
この変動により、アーク抵抗が急変して振動が起きやす
いモードに移行して、これをきっかけにアークは拡大振
動して遮断されやすくなる。
【0042】実施例2. 図4は本発明の第2の実施例
による直流遮断装置の消弧室を示す構成断面図である。
対向コイルは、両コンタクトが開極して全開した位置
で、固定コンタクト11か可動コンタクト12のどちら
か一方の接離側の先端部の外周近傍に、コンタクトの軸
線と同心状に配置してある。ここでは、対向コイル42
が、可動コンタクトの外周に配置してある。なお、図
1,図4には、図示していないが、図29に示す並列リ
アクトル2と並列コンデンサ3とサージアブソーバ4が
同様に接続されている。
【0043】次に動作について、説明する。固定コンタ
クト11と可動コンタクト12の少なくとも一方の外周
に上記コンタクトに対向する対向コイル42を設けて、
アーク近傍に磁界を印加するようにしたため、強力で変
化する磁束を印加することができ、必要とする磁界の印
加により、アーク電圧が変動し、これをきっかけとして
すみやかにアーク電流を拡大振動させて、直流を遮断す
ることが可能な高性能の直流遮断装置を得ることをがで
きる。又コイルの場合は、永久磁石に比べ経年変化の少
ない磁束を発生させることができ、コンパクトなコイル
でより強力な磁界を印加できる。
【0044】実施例3. 図5は本発明の第3の実施例による直流遮断装置の主要
部を示す構成断面図である。図において、固定コンタク
ト11と可動コンタクト12の外周に設けられた第1,
第2対向コイル41,42は、それぞれのコイルの巻方
向を逆向きとしている。並列リアクトル2と並列コンデ
ンサ3は、直流遮断器の転流回路の構成要素であり、並
列リアクトル2と並列コンデンサ3を流れる電流を第
1,第2対向コイル41,42を経由して直流ラインに
流すよう結線してある。この場合は第1,第2対向コイ
ル41,42が、転流回路の並列リアクトルの一部を構
成している。
【0045】次に動作について説明する。並列にリアク
トル2と並列コンデンサ3を流れる転流回路の正弦波的
に変動する電流を、第1,第2対向コイル41,42に
流すと、印加される磁界が周期的に変化して、アークが
受ける外的な力(したがってアーク電圧)も変動する。
アーク電流は、この外的な作用の変動をきっかけとして
拡大振動を始める。このようにして、電流を転流回路に
転流させる一方、アークの電流を共振させて零点に近づ
けて、パッファピストン17で昇圧されたSF6ガス
を、絶縁ノズル14からアークに吹き付けてこれをアー
ク消弧させる。また、特に、転流回路を流れる電流をコ
イルに流して、磁界を印加すると、転流電流は、アーク
(アーク電流)が小さくなるときに大きくなるので、小
さくなったアークを大きな力(磁界)で半径方向に引き
伸ばすことになるので、遮断性能が向上する。図5の場
合は、転流電流によりカスプ磁場が印加される。
【0046】図6は磁界の有無による遮断性能を示す図
である。磁界なしの場合は、例えば従来の図30の場合
であり、磁界ありの場合は、本発明の第3の実施例の図
5の場合である。52は磁界なしのときの50%以上の
遮断領域を示し、53は磁界なしのときの実質的に10
0%の遮断領域を示す。54は磁界ありのときの50%
以上の遮断領域を示し、55は磁界ありのときの実質的
に100%の遮断領域を示す。図6はある直流遮断器の
コンタクトに磁界を印加した場合と、印加しない場合と
について、i0=3500Aの電流を遮断した場合の遮
断領域を、横軸に転流回路の並列コンデンサC(μ
F)、縦軸に転流回路の並列リアクトルL(μH)をと
って示すと、磁界ありの場合の方が領域が広くとれると
いう効果がある。つまり、それだけ、遮断がしやすくな
っていることを示す。
【0047】実施例4. 図7は本発明の第4の実施例による直流遮断装置の主要
部を示す構成断面図である。図において、固定コンタク
ト11と可動コンタクト12の外周に設けられた第1,
第2対向コイル41,42は、それぞれのコイルの巻方
向を同じ向きにしている。並列リアクトル2と並列コン
デンサ3を流れる電流を第1,第2対向コイル41,4
2を経由して直流ラインに流すよう結線してある。この
場合も第1,第2対向コイル41,42が、転流回路の
並列リアクトルの一部を構成している。
【0048】図7の場合の動作は、図5のときと同様で
あるが、図7の場合は、転流電流によりミラー磁場が印
加される。
【0049】実施例5. 図8は本発明の第5の実施例による直流遮断装置の主要
部を示す構成断面図である。図において、対向コイルは
固定コンタクト11と可動コンタクト12のいずれか一
方の外周に設けられており、ここでは、可動コンタクト
12の外周に設けられている。並列リアクトル2と並列
コンデンサ3を流れる電流を対向コイル42を経由して
直流ラインに流すよう結線してある。この場合も対向コ
イル42が、転流回路の並列リアクトルの一部を構成し
ている。
【0050】図8の場合の動作は、図5のときと同様で
あるが、図8の場合は、1つの対向コイル42で転流電
流により磁場が印加される。
【0051】実施例6. 図9は本発明の第6の実施例による直流遮断装置の主要
部を示す構成断面図である。図において、対向コイル4
2は可動コンタクト12の外周に設けられている。直流
遮断器の両コンタクト11,12を流れる直流電流は、
対向コイル42を通って、直流ライン5に流れる。並列
リアクトル2と並列コンデンサ3の転流回路は、直流遮
断器と対向コイル42の直列体に並列に接続されてい
る。
【0052】次に動作について説明する。直流遮断器を
流れる正弦波的に変動するアーク電流(コンタクト1
1,12間アーク電流)を、対向コイル42に流すと、
印加される磁界が周期的に変化して、アークが受ける外
的な力(したがってアーク電圧)も変動する。アーク電
流は、この外的な作用の変動をきっかけとして拡大振動
を始める。対向コイルにアーク電流を流して磁界を印加
する方法では、アーク電流が大きいときに、大きな磁界
が印加されることになる。このため、大電流のアークが
引き伸ばされやすく、直流遮断器の遮断限界電流を高め
る効果がある。
【0053】実施例7. 図10は本発明の第7の実施例による直流遮断装置の主
要部を示す構成断面図である。図において、第1対向コ
イル41は固定コンタクト11の外周に設けられてい
る。直流遮断器の両コンタクト11,12を流れる直流
電流は、第1対向コイル41を通って、直流ラインに5
流れる。第2対向コイル42は可動コンタクト12の外
周に設けられている。直列ライン5から並列リアクトル
2と並列コンデンサ3を流れる電流を第2対向コイル4
2を経由して直流ライン5に流すよう結線されている。
この場合は第2対向コイル42が、転流回路の並列リア
クトルの一部を構成している。並列リアクトル2と並列
コンデンサ3と第2対向コイル42を有する転流回路
は、直流遮断器と第1対向コイル41の直列体に並列に
接続されている。
【0054】このように、第1対向コイル41には、コ
ンタクト11,12を流れる電流が流れ、第2対向コイ
ル42には、並列リアクトル2と並列コンデンサ3を流
れる電流が流れる。なお、図5,図7〜図10には、図
示していないが、図29に示すサージアブソーバ4が、
並列リアクトル2と並列コンデンサ3の直列体に並列に
接続されている。
【0055】次に動作について説明する。並列にリアク
トル2と並列コンデンサ3を流れる転流回路の正弦波的
に変動する電流を、第2対向コイル42に流し、直流遮
断器を流れる正弦波的に変動するアーク電流(コンタク
ト11,12間アーク電流)を、第1対向コイル41に
流すと、印加される磁界が周期的に変化して、アークが
受ける外的な力(したがってアーク電圧)も変動する。
特に、第1,第2対向コイル41,42にそれぞれ、コ
ンタクトと転流回路を流れる異なる電流を流して磁界を
印加すると、アークに作用する外力は、複雑に変動す
る。アーク電流は、この外的な作用の変動をきっかけと
して拡大振動を始める。アーク電流は、この外的な作用
の変動をきっかけとして拡大振動を始める。
【0056】このようにして、電流を転流回路に転流さ
せる一方、アークの電流を共振させて零点に近づけて、
パッファピストン17で昇圧されたSF6ガスを、絶縁
ノズル14からアークに吹き付けてこれをアーク消弧さ
せる。
【0057】実施例8. 図11は本発明の第8の実施例による直流遮断装置の主
要部を示す構成断面図で、コンタクト11,12を開極
し全開した状態を示す。図において、56は直流遮断器
1のタンクで、このタンク内部に直流遮断器1を収納す
る。2は並列リアクトルで、直流遮断器1のタンク56
内部に収納されており、全開したコンタクト11,12
の外周にコンタクト11,12に対向して設けられてい
る。そのため、並列リアクトル2は、アーク発生領域に
磁界を印加する対向コイルの役目をも果たす。3は並列
コンデンサで、直流遮断器1のタンク56内部に収納さ
れている。固定コンタクト11から並列コンデンサ3に
接続され、並列コンデンサ3から並列リアクトル2に接
続され、並列リアクトル2から可動コンタクトに接続さ
れている。
【0058】そのため、コンタクト11,12の開極時
に、並列リアクトル2に転流回路の転流電流が流れ、コ
ンタクト11,12間のアークに磁界を印加する。図1
1の場合は、直流遮断器1のタンク56内部に並列リア
クトル2と並列コンデンサ3を収納しているので、直流
遮断装置をコンパクトに構成できる。
【0059】実施例9. 図12は本発明の第9の実施例による直流遮断装置の主
要部を示す構成断面図で、コンタクト11,12を開極
し全開した状態を示す。図において、41は固定コンタ
クト11の外周に固定コンタクト11に対向して配置し
た第1対向コイル、42は可動コンタクト12の外周に
可動コンタクト12に対向して配置した第2対向コイル
である。第1,第2対向コイル41,42で並列リアク
トル2を構成する。並列コンデンサ3と並列リアクトル
2は直流遮断器1のタンク56内部に収納されている。
転流電流は固定コンタクト11,並列コンデンサ3,第
1対向コイル41,第2対向コイル42,可動コンタク
ト12の順に流れる。
【0060】そのため、コンタクト11,12の開極時
に、並列リアクトル2(第1対向コイル41と第2対向
コイル42)に転流回路の転流電流が流れ、コンタクト
11,12間のアークに磁界を印加する。図12では、
対向コイルは2個であるが、3個以上でもよいし、第
1,第2対向コイル41,42のどちらか一方だけでも
よい。
【0061】実施例10. 図13は本発明の第10の実施例による直流遮断装置を
示す構成断面図で、コンタクト11,12を開極し全開
した状態を示す。図において、57は並列コンデンサ3
のタンクで、仕切板58を介在させて直流遮断器1のタ
ンク56にタンク56を密封するように接続されてい
る。59は並列コンデンサ3の収納,点検時に開閉する
する開閉扉、60はサージアブソーバ4のタンクで、タ
ンク57に固定されている。タンク56にはSF6ガス
が封入され、タンク57,60には大気で満たされてい
る。サージアブソーバ4は並列コンデンサ3に並列接続
している。転流電流は固定コンタクト11,並列コンデ
ンサ3,並列リアクトル2,可動コンタクト12の順に
流れる。
【0062】並列リアクトル2,並列コンデンサ3,サ
ージアブソーバ4を、それぞれタンク56,57,60
に収納しているので、直流遮断装置全体がコンパクトに
なり、耐環境性にも優れたものとなる。仕切板58で密
封しているため、タンク56には、SF6ガスを封入で
きる。タンク57,60には、大気を入れているので、
メンテナンスが容易である。
【0063】実施例11. 図14は本発明の第11の実施例によるコンタクトの主
要部を示す構成図で、コンタクト11,12を開極し全
開した状態を示す。図15は図14の構成断面図であ
る。固定コンタクト11は、一端が閉じた円筒体で、円
筒体には螺旋状スリット61が形成され、固定コンタク
ト11自身がコイル状をなしている。可動コンタクト1
2は、一端が閉じた円筒体で、円筒体には螺旋状スリッ
ト62が形成され、可動コンタクト12自身がコイル状
をなしている。図14では螺旋状スリット61,62の
巻方向は同じである。閉極時には可動コンタクト12の
貫通孔63に,固定コンタクト11の外周が、摺動接触
するように、可動コンタクト12の内径と固定コンタク
ト11の外径が調整してある。
【0064】図16は、両コンタクト11,12が摺動
接触したときの横断面図で、螺旋状スリット61,62
を省略して示してある。可動コンタクト12の摺動面部
には、ひだ状突起64を形成して、両コンタクト11,
12間の導通の確実を図っている。ひだ状突起は固定コ
ンタクト11の摺動面部に設けてもよい。螺旋状スリッ
トは固定コンタクト11と可動コンタクト12の少なく
とも一方だけでもよい。
【0065】次に動作について説明する。固定コンタク
ト11と可動コンタクト12の少なくとも一方の円筒体
状のコンタクトに螺旋状スリットを設けると、両コンタ
クトの開極時に発生するアーク電流は、螺旋状スリット
を設けた円筒状のコンタクトを渦状に流れ、アーク発生
領域に磁界を印加する。この磁界はアーク電流の変動に
より変化するので、このときアークに作用する外力も複
雑に変動する。このため、アーク電圧が急激な変動を受
け、これをきっかけとしてすみやかにアーク電流を拡大
振動させて、直流を遮断する。この場合、固定コンタク
ト11と可動コンタクト12のそれぞれに螺旋状スリッ
ト61,62を設け、それぞれの螺旋状スリットの巻方
向を、図14のように同じ向きとすれば、アーク発生領
域にミラー磁場を印加することができ、アーク電流に対
して、図2のように作用する。図14の48はミラー磁
場の磁力線を表す。
【0066】可動コンタクト12の内側、固定コンタク
ト11との摺動面部にひだ状突起64を設けている。こ
のため、コンタクトの閉極時には、螺旋状のスリットに
よるバックリングにより、可動コンタクト12のひだ状
突起64が、固定コンタクト11表面に押し付けられる
ので、固定コンタクト11と可動コンタクト12の導通
を確実に取ることができる。
【0067】実施例12. 図17は本発明の第12の実施例によるコンタクトの主
要部を示す構成図で、コンタクト11,12を開極し全
開した状態を示す。図18は図17の構成断面図であ
る。固定コンタクト11に螺旋状スリット61を設け、
可動コンタクト12に螺旋状スリット62を設けている
が、その巻方向は逆方向である。そのため図17の場合
は、アーク発生領域にカスプ磁場を印加することがで
き、アーク電流に対して、図3のように作用する図17
の51はカスプ磁場の磁力線を表す。
【0068】実施例13. 図19は本発明の第13の実施例による直流遮断器の開
極途中を示す部分側断面図である。図において、23は
固定コンタクト、24は可動コンタクトで、従来の開閉
器と同じである。70は固定コンタクト23を固定する
固定部、71は固定コンタクト23の接離側の先端部の
外周近傍に配設された第1の環状磁石、72は可動コン
タクト24の接離側の先端部の外周近傍に配設された第
2の環状磁石、73は両コンタクト23,24が開極す
るときに発生するアークである。
【0069】ここで、両コンタクト23,24と両環状
磁石71,72との配置の相互関係を図20によって更
に詳しく説明する。図20において、aは可動コンタク
ト24が固定コンタクト23に接離するときに移動する
軸線である。bは固定コンタクト23の接離側の先端部
23aから接離方向即ち軸線aに対して直角方向に延長
した線である。cは可動コンタクト24が開極して全開
した位置で、その接離側の先端部24aから軸線aに対
し直角方向に延長した線である。環状磁石71は線b上
で線bを外れない位置に、環状磁石72は線c上で線c
を外れない位置にそれぞれ軸線aに対して同心状に配置
している。そして、磁極の方向は、両環状磁石71,7
2とも同一方向とし、軸線aに平行にN極及びS極を向
けている。
【0070】図21は、両環状磁石71,72を図20
で説明したように配置した場合の磁界の分布図である。
図21において、φは磁力線である。図からわかるよう
に第1の環状磁石71及び第2の環状磁石72それぞれ
の内径側近傍では磁石の径方向の成分の強い磁界が形成
され、両環状磁石71,72の軸線a方向の間では軸線
aに平行な方向の成分の強い磁界が形成される。
【0071】次に、動作について説明する。固定コンタ
クト23と可動コンタクト24の投入状態から、可動コ
ンタクト24を図示しない駆動装置により軸線上を矢印
Aの方向に駆動して開極動作を開始すると、可動コンタ
クト24は固定コンタクト23から開離を開始し、両コ
ンタクト間にアーク73が発生する。開極の初期におい
ては、主に第1の環状磁石71による径方向の成分の磁
界がアーク73に作用する。この磁界とアーク73の軸
方向の成分の電流によって、アーク73は軸に対し円周
方向のローレンツ力を受けて回転駆動される。
【0072】開極が進行し全開に近づくと、アーク73
の可動コンタクト24側は、第2の環状磁石72による
径方向の成分の磁界とアーク73の軸方向の成分の電流
とによって、円周方向のローレンツ力を受けて回転駆動
される。ところが、第1の環状磁石71と第2の環状磁
石72が作る径方向の磁界の向きは互いに軸線に対して
逆方向となっているため、アーク73が受ける周方向の
駆動力は、第1の環状磁石71側すなわち固定コンタク
ト23先端部側と、第2の環状磁石72側すなわち可動
コンタクト24先端部側とでは互いに逆方向となるの
で、アーク73の回転方向は両端部で逆になる。その結
果、アーク73は螺旋状に捻られることになり、アーク
73の全長は著しく伸長される。
【0073】アーク73の中央部分すなわち第1の環状
磁石71と第2の環状磁石72の中間部では、図21で
説明したように、磁界の方向がほぼ軸線に並行となって
いるので、この磁界と螺旋状に伸長されているアーク電
流の周方向成分によるローレンツ力により、アーク73
は径方向に外側に向かって駆動される。従って、アーク
73は両端部に働く周方向で逆向きの駆動力によって螺
旋状に捻られると同時に、径方向に外側に広がるように
駆動されその全長が著しく伸長される。
【0074】開極の途中においては、開極が進行するに
従って、最初は第1の環状磁石71の径方向の磁界によ
りアーク73が周方向に回転されていたものが、両環状
磁石71,72の中間部にさしかかってくると中間部の
軸方向の磁界及び第2の環状磁石72の第1の環状磁石
71とは逆方向の径方向の磁界の作用が順次加わり、ア
ーク73の螺旋化と径方向への広がりとによるアーク全
長の伸長作用が始まる。
【0075】以上のように、第13の実施例のコンタク
ト及び磁石の配置によれば、アーク73の螺旋化と径方
向の膨張とによってアーク73の全長が著しく伸長さ
れ、アーク電圧の大きな上昇が達成できる。
【0076】実施例14. 図22は本発明の第14の実施例による直流遮断器の開
極途中の要部断面図である。図22において、74は固
定コンタクト23の一端に固着された外筒、75は外筒
74の一端に固着された円筒状の絶縁バリヤで、外周面
上に第1の環状磁石71と第2の環状磁石72を取り付
けている。両環状磁石71、72と両コンタクト23,
24との配置関係は、図20で説明した実施例13と同
じである。
【0077】次に動作について説明する。開極途中にお
いて、固定コンタクト23と可動コンタクト24との間
に発生したアーク73は、第1の環状磁石71及び第2
の環状磁石72の磁界の作用によって駆動力を受ける。
即ち、実施例13と同様に、アーク73は両端部に働く
周方向で逆向きの駆動力によって螺旋状に捻られると同
時に、中央部が径方向に広がるように駆動される。この
とき、絶縁バリヤ75は、外側に広がる高温のアーク7
3に環状磁石71及び72が曝されるのを阻止する。
【0078】本実施例によれば、アーク73の螺旋化と
径方向の膨張とによってアーク73の全長が著しく伸長
され、アーク電圧の大きな上昇が達成でき、更に、高温
のアーク73が直接環状磁石71と72に接触しないた
め、磁石の熱的劣化を防ぐことができる。
【0079】なお、図22では環状磁石71,72は絶
縁バリヤ75の外周に固定したものを示したが、環状磁
石71,72は絶縁バリヤ75の外側において固定部に
固定しても良い。また、絶縁バリヤ75は、可動コンタ
クト24側が開口した円筒状のものを示したが、この開
口部側に可動コンタクト24が挿入可能な貫通孔を有す
るスロート部を形成し、絶縁バリヤ75内を開極時の蓄
圧室としたものでも良い。
【0080】実施例15. 図23は本発明の第15の実施例による直流遮断器の開
極途中を示す要部断面図である。図23において、2
3、24、70〜73は図22に示す実施例14と同じ
である。76は有底円筒状の絶縁バリヤで、底部が可動
コンタクト24に固定されており、外周上に第1の環状
磁石71と第2の環状磁石72をそれぞれ軸線方向にN
極及びS極を向けてり取り付けている。両環状磁石7
1,72と両コンタクト23,24との相対位置は、可
動コンタクト24が開極して全開した位置において、図
20で説明したような関係になるように配置されてい
る。
【0081】本実施例を、図22に示す実施例14と比
較すれば、実施例14では絶縁バリヤと環状磁石が固定
コンタクト23側に取り付けられていたのを、本実施例
では可動コンタクト24側に取り付けたものである。従
って、固定コンタクト23と可動コンタクト24を置き
換えれば両環状磁石71,72と両コンタクト23,2
4の相対関係は同じであり、開極動作時においても、両
環状磁石71,72がアーク73に及ぼす作用は、実施
例14の場合と全く同じとなるので動作の説明は省略す
る。
【0082】本実施例によれば、実施例14と同様に、
アーク73の螺旋化と径方向の広がりとによってアーク
73の全長が著しく伸長され、アーク電圧の大きな上昇
が達成でき、更に、高温のアーク73が直接環状磁石7
1と72に接触しないため磁石の熱的劣化を防ぐことが
できる。
【0083】実施例16. 図24は本発明の第16の実施例による直流遮断器の開
極途中を示す部分断面図である。図24において、2
3、24、70〜74は図22に示す実施例14と同じ
である。77は外筒74の一端に固着された円筒状の絶
縁バリヤで、外周面上に第1の環状磁石71と第2の環
状磁石72を取り付け、内周面部には円周方向に断面が
コの字形をした溝77aを複数個設けている。
【0084】開極動作を開始すると、実施例14の説明
と同様に、環状磁石71,72の磁界によりアーク73
は螺旋状に捻られると同時に、径方向に外側へ広がるよ
うに磁気駆動される。この螺旋状で外側に広がる高温の
アーク73は絶縁バリヤ77に当たり溝77aのために
更に引き伸ばされ、アーク電圧をより上昇させることが
できる。
【0085】なお、図24では、断面形状がコの字形を
した溝を円周方向に複数個設けた場合を示したが、溝の
断面形状はV字形や半円形等でも良く、また、溝の方向
は絶縁バリヤ77内面の円周方向に螺旋状としたもの
や、内面円周上の複数箇所に軸線方向と平行に設けたも
のでも良い。
【0086】また、本実施例では実施例14の図22と
同じ直流遮断器の絶縁バリヤの内周に溝を設けたものに
ついて説明したが、実施例15の図23と同じ直流遮断
器の絶縁バリヤの内周に溝を設けても同様の効果を期待
することができる。
【0087】実施例17. 図25は本発明の第17の実施例による直流遮断器の開
極途中を示す部分断面図である。図において、23、2
4、70〜75は図22に示す実施例14と同じであ
る。78は可動コンタクト24に埋設した棒状の磁石
で、可動コンタクト24の接離方向に磁極を向け、第2
の環状磁石72のN極及びS極の向きとは反対の極性と
している。
【0088】開極動作時に、環状磁石71及び72の磁
界がアーク73に及ぼす作用は図22に示す実施例14
と同じであるが、本実施例では、特に開極の途中におい
て磁石78の水平方向の磁界が環状磁石71と72によ
って形成される軸方向の磁界の方向と同じになるので、
より強力な磁界となり、アーク73の螺旋状で径方向に
広がるように駆動される磁気駆動力がいっそう増し、ア
ーク電圧は更に上昇する。
【0089】なお、磁石78は可動コンタクト24に埋
設した棒状の磁石としたが、環状の磁石として可動コン
タクト24の表面に取り付けてもよい。また、本実施例
では、実施例14で示した図22の直流遮断器の可動コ
ンタクト24の先端部に磁石を設けたものについて説明
したが、図23又は図24の直流遮断器にも同様に適用
できる。
【0090】実施例18. 図26は本発明の第18の実施例による直流遮断器の開
極途中を示す部分断面図である。図26において、2
3、24、70〜75は図22に示す実施例14と同じ
である。79は磁性体で、両環状磁石71,72の対向
する磁極と反対側の磁極間すなわち外側の異なる磁極間
を両環状磁石71,72の外周側で結合し磁路を形成し
ている。
【0091】本実施例によれば、環状磁石71のN極−
環状磁石72のS極−同N極−環状磁石71のS極と磁
路が形成されるので、両環状磁石71,72間の磁界が
強くなり、従って、実施例14に比べ、アーク73の螺
旋状で径方向に広がるように駆動される磁気駆動力がい
っそう増し、アーク電圧は更に上昇する。
【0092】なお、本実施例では、実施例14の図22
の直流遮断器に適用してその両環状磁石間に磁路を形成
したものについて説明したが、図19、図23〜図25
のいずれかの直流遮断器の両環状磁石間にも同様に適用
できる。
【0093】また、実施例13〜実施例18において、
アークと磁界の相互作用を効果的に実現さすために、両
コンタクト23,24と両環状磁石71,72との相対
位置関係を図20のように設定したものについて説明し
たが、各環状磁石の径方向の磁界がアークの先端部に作
用する範囲内で、第1の環状磁石は固定コンタクト23
の接離側の外周近傍に、第2の環状磁石は可動コンタク
ト24の開極全開時の先端部の外周近傍に配置されてい
ればよい。
【0094】実施例19. 図27は本発明の第19の実施例による直流遮断器の開
極途中を示す部分断面図である。図27において、80
は固定コンタクト、81は軸線上を移動して固定コンタ
クト80と接離するフィンガー状をした中空の可動コン
タクトである。82は可動コンタクト81と連動するシ
リンダ、83はシリンダ82と摺動するようにシリンダ
内に設けられた固定されているピストン、84はシリン
ダ82とピストン83で囲まれたパッファ室、85はパ
ッファ室84内のガスを矢印B側に吐出してアーク86
に吹き付けるためのガス流出口である。87は可動コン
タクト81を包囲するように設けられた絶縁バリヤで、
一端には固定コンタクト80が貫通するスロート部87
aが形成され、他端はシリンダ82に固着されている。
【0095】88は可動コンタクト81の接離側の先端
部81aの近傍に位置する絶縁バリヤ87の外周面上に
設けた第1の環状磁石で、その磁極の方向は、両コンタ
クト80,81が接離する方向にN極、S極としてい
る。89は可動コンタクト81が開極して全開したとき
に、固定コンタクト80の接離側の先端部80aの近傍
に位置する絶縁バリヤ87の外周面上に設けた第2の環
状磁石で、その磁極の方向は、接離方向に対して第1の
環状磁石88と同じ向きとしている。
【0096】次に、動作について説明する。両環状磁石
80,81が作る磁界とアーク86の電流の相互作用に
よってアーク86が螺旋状でかつ径方向に膨張するよう
に駆動されるのは、実施例13と同じである。開極時
は、図示しない駆動装置によって、可動コンタクト81
がシリンダ82と共に矢印A方向に駆動されると、ピス
トン83は固定されているので、パッファ室84が圧縮
され内部の消弧性絶縁ガスがガス流出口85から可動コ
ンタクト81の内部を通りB方向に排出される。このガ
スが螺旋状に磁気駆動されているアーク86に吹き付け
られるので、アーク86は更に径方向に広がり、冷却さ
れて、アーク電圧が高められる。
【0097】実施例20. 図28は本発明の第20の実施例による直流遮断器の開
極途中を示す部分断面図である。図28において、80
〜87は図27に示す実施例19と同じである。90は
一端が固定コンタクト80に電気的に接続され固定コン
タクト80を包囲するように設けられた円筒状の固定側
シールド、91は可動コンタクト81に電気的に接続さ
れ、絶縁バリヤ87の外側にあって可動コンタクト81
を包囲するように設けられた円筒状の可動側シールドで
あり、両シールド90,91は両コンタクト80,81
間の電界を緩和させるためのものである。92は固定コ
ンタクト80の接離側の先端部80aの外周近傍に位置
する固定側シールド90に設けた第1の環状磁石であ
る。93は可動コンタクト81の接離側の先端部81a
の外周近傍に位置する可動側シールド91に設けた第2
の環状磁石である。両環状磁石92,93とも磁極の方
向は同一とし、可動コンタクト81が接離する方向にN
極及びS極を向けている。
【0098】次に動作について説明する。開極の初期で
は第1の環状磁石92及び第2環状磁石93が接近して
いるので、互いに作用して強い磁界が形成されている。
開極が進むと、固定コンタクト80の先端側では、環状
磁石92の径方向の磁界によりアーク86は固定コンタ
クト80の周方向に回転駆動される。可動コンタクト8
1の先端側では、環状磁石93の径方向の磁界によりア
ーク86は可動コンタクト81の周方向に回転駆動され
る。固定コンタクト80と可動コンタクト81付近で
は、径方向の磁界の向きは逆になっているので、回転方
向も逆になりアーク86は急速に周方向に捻られ螺旋状
となる。また、両環状磁石92,93による軸方向磁界
と螺旋状に捻られたアーク86の周方向の電流成分との
相互作用によって、アーク86は径方向に広がるように
磁気駆動される。従って、アーク86は螺旋状に捻られ
ると同時に、径方向に引き伸ばされるように磁気駆動さ
れるので、アーク86の全長が著しく伸長しアーク電圧
が高められる。
【0099】なお、本実施例では、各環状磁石を各シー
ルドに設けた場合について説明したが、シールドがない
場合は、例えば、可動コンタクト81側は絶縁バリヤ8
7に、固定コンタクト80側は別途固定側に配設した絶
縁バリヤに設けても良い。
【0100】なお、実施例13〜実施例20において、
固定コンタクトと可動コンタクトの接離側の先端部の外
周近傍に設けた磁石を環状磁石としたが、環状磁石でな
くても、例えば周方向に分割した扇状の磁石を、軸線に
対し同心状に配置したものでも良い。また、永久磁石で
構成する場合は磁石の材質はフェライト、アルニコ、希
土類などどれでも良いが磁界強度の強いほうが望まし
い。
【0101】また、実施例13〜実施例20において、
環状磁石の極性の並びは、図の左からNSNSとした
が、逆にSNSNとしても良い。この場合は、アーク7
3の回転方向すなわち捻られる螺旋の方向が反対になる
が、全く同じ効果を得ることができる。
【0102】
【発明の効果】第1の発明によれば、固定コンタクトと
可動コンタクトの少なくとも一方の外周に可動コンタク
トが移動する軸線方向に磁界を印加しうる対向コイルを
設け、固定コンタクトと可動コンタクトの一方の外周に
設けた対向コイルに転流回路を流れる電流を流すと共
に、固定コンタクトと可動コンタクトの他方の外周に設
けた対向コイルにコンタクトを流れる電流を流して、両
コンタクトの開極時に発生するアーク発生領域に磁界を
印加するようにしたので、強力で変動する磁束を印加す
ることができ、必要とする磁界の印加により、アーク電
圧が変動し、これをきっかけとしてすみやかにアーク電
流を拡大振動させて直流を遮断することが可能となると
共に、アークに作用する外力が、複雑に変動することに
より、直流遮断器の遮断限界電流を高めることができる
ため、高性能の直流遮断装置が得られる。
【0103】第の発明によれば、直流遮断器をタンク
内部に収納すると共に、対向コイルを上記タンクの内部
に収納したため、磁界印加作用に加え、直流遮断装置全
体がコンパクトになり、耐環境性に優れた装置となる。
また、直流遮断器の第1タンクに接続し、並列コンデン
サを収納する第2タンクを設け、この第2タンクの内部
に並列コンデンサを収納するタンク開閉扉を設けたの
で、直流遮断装置全体がコンパクトになり、耐環境性が
上がる。開閉扉で並列コンデンサのメンテナンスが容易
となる。
【0104】第の発明によれば、直流遮断器の第1タ
ンクには、SF6ガスを充填し、第1タンクとは、フラ
ンジを介して第2タンクを隔離し、第2タンクには、空
気を満たすものであるので、直流遮断装置全体がコンパ
クトになり、耐環境性が上がる。第2タンク内部の点検
が容易となる。
【0105】第の発明によれば、固定コンタクトと可
動コンタクトのそれぞれを、螺旋状スリットの巻方向を
同じ向きとした螺旋状スリットを有し、可動コンタクト
が移動する軸線方向に磁界を印加しうる円筒体にしたた
め、コンタクト自身により両コンタクトの開極時に発生
するアーク電流で、アーク発生領域に磁界を印加するこ
とができる。そのため、アーク電圧が変動し、これをき
っかけとしてすみやかにアーク電流を拡大振動させて、
直流を遮断することが可能な高性能の直流遮断装置を得
ることをができる。また、両コンタクト自身により両コ
ンタクト開極時に発生するアーク電流で、アーク発生領
域にミラー磁場を印加することができる。
【0106】第の発明によれば、螺旋状スリットを有
する円筒状コンタクトの摺動面部にひだ状突起を形成し
ているので、固定コンタクトと可動コンタクトの導通が
確実になる。
【0107】第の発明によれば、第1のコンタクトの
先端部近傍の外周に第1の磁石、第2のコンタクトの先
端部近傍の外周に第2の磁石を、それぞれ接離方向に磁
極を向け極性方向を同一にして配置したので、開極直後
は両磁石による磁界がアークと相互作用し、開極が進め
ば第1のコンタクトの先端部においては第1の磁石の径
方向の磁界がアークと相互作用し、第2のコンタクトの
先端部近傍においては第2の磁石の径方向の磁界がアー
クと相互作用し、両コンタクト間においては軸線方向に
平行な磁界がアークと相互作用する。このため、アーク
は両端部でコンタクトの周方向に互いに逆向きに回転し
て螺旋状に捻られ、更に、アークの中間部では径方向に
広がるように磁気駆動されて引き伸ばされ、アーク電圧
を高めることができ遮断性能が向上する。また、第1の
コンタクトと第1の磁石との間及び第2のコンタクトと
第2の磁石との間に絶縁バリヤを設けたので、螺旋状で
径方向に広がるように引き伸ばされた高温のアークに各
磁石が晒されることがなく、磁石の熱的劣化を防止する
ことができる。
【0108】第の発明によれば、第1のコンタクトの
先端部近傍の外周に第1の磁石を、開極全開したときの
第2のコンタクトの先端部近傍の外周に第2の磁石を、
それぞれ接離方向に磁極を向け極性方向を同一に配置し
たので、開極動作時に両磁石と両コンタクト間に発生す
るアークとの相互作用によって、アークは両端部でコン
タクトの周方向に互いに逆向きに回転駆動されて螺旋状
に捻られ、更にアークの中間部では径方向に広がるよう
に引き伸ばされて、アーク電圧が高められるので、直流
遮断器の遮断性能、特に直流遮断性能が向上する。ま
た、第1のコンタクトと第1の磁石との間及び第2のコ
ンタクトと第2の磁石との間に絶縁バリヤを設けたの
で、螺旋状で径方向に広がるように引き伸ばされた高温
のアークに各磁石が晒されることがなく、磁石の熱的劣
化を防止することができる。
【0109】第の発明によれば、第1の磁石を第1の
コンタクトの先端部の径方向延長線上に配置し、第2の
磁石を第2のコンタクトの先端部の径方向延長線上に配
置したので、磁石による径方向の磁界がコンタクトの先
端部近傍に効率良く作用し、アークは両端部でコンタク
トの周方向に互いに逆向きに回転して螺旋状に捻られ、
更に、アークの中間部では径方向に広がるように引き伸
ばされて、アーク電圧が効率よく高められ遮断性能が向
上する。
【0110】第の発明によれば、絶縁バリヤを円筒状
にして内周に溝を設けたので、磁石で作られる軸方向磁
界と両コンタクト間に発生したアークとの相互作用によ
り螺旋状で径方向に広がるように駆動されたアークが絶
縁バリヤの溝内に誘導され、アークが更に引き伸ばされ
て、アーク電圧を更に高めることができ遮断性能が向上
する。
【0111】第10の発明によれば、第2のコンタクト
に第3の磁石を設けたので、第1の磁石と第2の磁石と
による磁界に、第3の磁石による磁界が加わり、両コン
タクト間に発生したアークと磁界との相互作用によって
アークが螺旋状で径方向に広がるように駆動される磁気
駆動力が強化され、アーク電圧を更に高めることができ
遮断性能が向上する。
【0112】第11の発明によれば、第1の磁石と第2
の磁石を磁性体で結び磁路を形成したので、両磁石がア
ークに作用する磁界が強められ、両コンタクト間に発生
したアークと磁界との相互作用によってアークが螺旋状
で径方向に広がるように駆動される磁気駆動力が強化さ
れ、アーク電圧を更に高めることができ遮断性能が向上
する。
【0113】第12の発明によれば、パッファ形の直流
遮断器において、可動コンタクトの先端部近傍の絶縁バ
リヤの外周面に第1の磁石を配置し、開極全開時の固定
コンタクトの先端部近傍に位置する絶縁バリヤの外周面
に第2の磁石を配置し、両磁石を両コンタクトの接離方
向に磁極を向け極性方向を同一にして配置したので、そ
れらの磁石によって作られる磁界と両コンタクト間に発
生したアークとの相互作用によって、アークは両端部で
コンタクトの周方向に互いに逆向きに回転して螺旋状に
捻られ、アークの中間部では径方向に広がるように磁気
駆動されて引き伸ばされ、加えて、パッファ室内のガス
がアークに吹き付けられて、アークが更に径方向に引き
伸ばされ、冷却される。このため、アーク電圧を十分に
高めることができ遮断性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第1の実施例による直流遮断
装置の消弧室を示す構成断面図である。
【図2】 2つの同極性のコイルを用いて、ミラー磁場
を印加したときのアーク中の電子の運動を示し説明図で
ある。
【図3】 2つの異極性のコイルを用いて、カスプ磁場
を印加したときのアーク中の電子の運動を示しす説明図
である。
【図4】 本発明の第2の実施例による直流遮断装置の
消弧室を示す構成断面図である。
【図5】 本発明の第3の実施例による直流遮断装置の
主要部を示す構成断面図である。
【図6】 磁界の有無による遮断性能を示す図である。
【図7】 本発明の第4の実施例による直流遮断装置の
主要部を示す構成断面図である。
【図8】 本発明の第5の実施例による直流遮断装置の
主要部を示す構成断面図である。
【図9】 本発明の第6の実施例による直流遮断装置の
主要部を示す構成断面図である。
【図10】 本発明の第7の実施例による直流遮断装置
の主要部を示す構成断面図である。
【図11】 本発明の第8の実施例による直流遮断装置
の主要部を示す構成断面図である。
【図12】 本発明の第9の実施例による直流遮断装置
の主要部を示す構成断面図である。
【図13】 本発明の第10の実施例による直流遮断装
置を示す構成断面図である。
【図14】 本発明の第11の実施例によるコンタクト
の主要部を示す構成図である。
【図15】 図14の構成断面図である。
【図16】 本発明による両コンタクト11,12が摺
動接触したときの横断面図である。
【図17】 本発明の第12の実施例によるコンタクト
の主要部を示す構成図である。
【図18】 図17の構成断面図である。
【図19】 本発明の第13の実施例による直流遮断器
の開極途中を示す部分断面図である。
【図20】 本発明の第13の実施例によるコンタクト
と環状磁石との相互の配置関係を示す説明図である。
【図21】 図19における磁石の磁界分布を示す図で
ある。
【図22】 本発明の第14の実施例による直流遮断器
の開極途中を示す部分断面図である。
【図23】 本発明の第15の実施例による直流遮断器
の開極途中を示す部分断面図である。
【図24】 本発明の第16の実施例による直流遮断器
の開極途中を示す部分断面図である。
【図25】 本発明の第17の実施例による直流遮断器
の開極途中を示す部分断面図である。
【図26】 本発明の第18の実施例による直流遮断器
の開極途中を示す部分断面図である。
【図27】 本発明の第19の実施例による直流遮断器
の開極途中を示す部分断面図である。
【図28】 本発明の第20の実施例による直流遮断器
の開極途中を示す部分断面図である。
【図29】 一般的な自励転流方式の直流遮断装置を示
す回路構成図である。
【図30】 従来の自励転流方式の直流遮断装置の主要
部を示す断面図である。
【図31】 従来の開閉器の開極途中を示す部分断面図
である。
【符号の説明】
1 直流遮断器、2 並列リアクトル、3 並列コンデ
ンサ、4 サージアブソーバ、5 直流ライン、11
固定コンタクト、12 可動コンタクト、13 パッフ
ァシリンダ、14 絶縁ノズル、15 ピストンロッ
ド、17 パッファピストン、18 ガス流出口、19
アーク、23 固定コンタクト、24 可動コンタク
ト、26 絶縁ノズル、28 永久磁石、29 蓄圧
室、41 対向コイル、42 対向コイル、43,44
コンタクト、45,46 コイル、56 タンク、5
7 タンク、58 仕切板、59 開閉扉、60 タン
ク、61,62 螺旋状スリット、64 ひだ状突起、
71 第1の環状磁石、72 第2の環状磁石、75
絶縁バリヤ、77 絶縁バリヤ、77a 溝、78 磁
石、79 磁性体、80 固定コンタクト、81 可動
コンタクト、87 絶縁バリヤ、88 第1の環状磁
石、89 第2の環状磁石、92 第1の環状磁石、9
3 第2の環状磁石。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 弘基 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 森山 貴旨 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 亀井 健次 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 木村 秀 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 浜野 末信 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 米沢 毅 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 新田 悦雄 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 新井 和彦 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電 機株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 笹尾 博之 尼崎市塚口本町八丁目1番1号 三菱電 機株式会社 中央研究所内 (72)発明者 竹治 直昭 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 橋本 隆輝 香川県高松市丸の内2番5号 四国電力 株式会社内 (72)発明者 畑野 雅幸 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源 開発株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−276527(JP,A) 特開 昭57−185630(JP,A) 特開 平3−226928(JP,A) 特開 昭50−132472(JP,A) 実開 昭51−28461(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 33/59 H01H 33/18 H01H 33/91

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定コンタクトと可動コンタクトを有
    し、電力系統の直流を通電遮断する直流遮断器と、この
    直流遮断器に並列に接続し、並列コンデンサと並列リア
    クトルを有する転流回路と、上記並列コンデンサのサー
    ジアブソーバとを備える直流遮断装置において、上記固
    定コンタクトと可動コンタクトの少なくとも一方の外周
    に上記可動コンタクトが移動する軸線方向に磁界を印加
    しうる対向コイルを設け、上記固定コンタクトと上記可
    動コンタクトの一方の外周に設けた対向コイルに上記転
    流回路を流れる電流を流すと共に、上記固定コンタクト
    と上記可動コンタクトの他方の外周に設けた対向コイル
    に上記コンタクトを流れる電流を流して、上記両コンタ
    クトの開極時に発生するアーク発生領域に磁界を印加す
    るようにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  2. 【請求項2】 直流遮断器をタンク内部に収納すると共
    に、対向コイルを上記タンクの内部に収納してなる直流
    遮断器であって、上記直流遮断器の第1タンクに接続
    し、並列コンデンサを収納する第2タンクと、この第2
    タンクの内部に上記並列コンデンサを収納するタンク開
    閉扉を設けたことを特徴とする請求項記載の直流遮断
    装置。
  3. 【請求項3】 直流遮断器の第1タンクには、SF6
    スを充填し、上記第1タンクとは、フランジを介して第
    2タンクを隔離し、上記第2タンクには、空気を満たす
    ことを特徴とする請求項記載の直流遮断装置。
  4. 【請求項4】 固定コンタクトと可動コンタクトを有
    し、電力系統の直流を通電遮断する直流遮断器と、この
    直流遮断器に並列に接続し、並列コンデンサと並列リア
    クトルを有する転流回路と、上記並列コンデンサのサー
    ジアブソーバとを備える直流遮断装置において、上記固
    定コンタクトと上記可動コンタクトのそれぞれを、螺旋
    状スリットを設けた円筒体にし、それぞれの螺旋状スリ
    ットの巻方向を同じ向きとして、上記両コンタクト開極
    時に発生するアーク発生領域にミラー磁場を印加するよ
    うにしたことを特徴とする直流遮断装置。
  5. 【請求項5】 固定コンタクトと可動コンタクトのそれ
    ぞれを螺旋状スリットを有する円筒体にし、上記一方の
    円筒体に上記他方の円筒体が摺動挿入し得るように上記
    円筒体の内径外径を調整し、上記円筒体の摺動面部には
    ひだ状突起を形成することを特徴とする請求項に記載
    の直流遮断装置。
  6. 【請求項6】 軸線上を移動して接離する第1コンタク
    トと第2コンタクトを上記軸線に対向して配置する直流
    遮断装置において、上記第1コンタクトの接離側の先端
    部の外周近傍に、上記両コンタクトが接離する方向にN
    極及びS極を向け上記軸線に対して同心状に第1磁石を
    配置し、上記第2コンタクトの接離側の先端部の外周近
    傍に、上記両コンタクトの接離方向に対し上記第1磁石
    と同じ磁極の向きで上記軸線に対して同心状に第2磁石
    を配置し、上記第1コンタクトと上記第1磁石との間及
    び上記第2コンタクトと上記第2磁石との間に絶縁バリ
    ヤを設けたことを特徴とする直流遮断装置。
  7. 【請求項7】 軸線上を移動して接離する第1コンタク
    トと第2コンタクトを上記軸線上に対向して配置する直
    流遮断装置において、上記両コンタクトが開極して全開
    したときに、上記第1コンタクトの接離側の先端部の外
    周近傍に、上記両コンタクトが接離する方向にN極及び
    S極を向けて上記軸線に対し同心状に第1磁石を配置
    し、上記第2コンタクトの接離側の先端部の外周近傍
    に、上記両コンタクトの接離方向に対し上記第1磁石と
    同じ磁極の向きで上記軸線に対して同心状に第2磁石を
    配置し、上記第1コンタクトと上記第1磁石との間及び
    上記第2コンタクトと上記第2磁石との間に絶縁バリヤ
    を設けたことを特徴とする直流遮断装置。
  8. 【請求項8】 第1磁石は第1コンタクトの接離側の先
    端部から接離方向に対して直角方向に延長した線上に配
    置し、第2磁石は上記第2コンタクトの接離側の先端部
    から上記接離方向に対して直角方向に延長した線上に配
    置したことを特徴とする請求項6又は請求項7記載の直
    流遮断装置。
  9. 【請求項9】 絶縁バリヤは円筒状で内周面部に溝を設
    けたことを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1
    項に記載の直流遮断装置。
  10. 【請求項10】 第2コンタクトの接離側に、接離方向
    に対し第2磁石とは逆方向に磁極を向けて第3の磁石を
    設けたことを特徴とする請求項〜請求項のいずれか
    1項に記載の直流遮断装置。
  11. 【請求項11】 第1磁石と第2磁石とが対向する磁極
    と反対側の異なる磁極間を、上記両磁石の外周側に配置
    した磁性体によって結合し磁路を形成したことを特徴と
    する請求項〜請求項10のいずれか1項に記載の直流
    遮断装置。
  12. 【請求項12】 固定コンタクトと、軸線上を移動して
    上記固定コンタクトに接離し軸線方向の中心に貫通孔を
    有する可動コンタクトと、この可動コンタクトに連動す
    るシリンダと、固定部に固定され上記シリンダが摺動し
    てパッファ室を形成するピストンと、上記可動コンタク
    トの貫通孔と連通し上記パッファ室内のガスを上記可動
    コンタクト側に放出するガス流出口と、上記可動コンタ
    クトの外側にあって一端に上記固定コンタクトが貫通す
    るスロート部を形成し他端を上記シリンダ側に固定した
    絶縁バリヤとを備えるパッファ式の直流遮断装置におい
    て、上記可動コンタクトの接離側の先端部近傍に位置す
    る上記絶縁バリヤの外周面に、上記両コンタクトが接離
    する方向にN極及びS極を向け上記軸線に対して同心状
    に第1磁石を配置し、上記可動コンタクトが開極して全
    開したときに上記固定コンタクトの接離側の先端部近傍
    に位置する上記絶縁バリヤの外周面に、上記両コンタク
    トの接離方向に対し上記第1磁石と同じ磁極の向きで上
    記軸線に対して同心状に第2磁石を配置したことを特徴
    とする直流遮断装置。
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