JP3234766B2 - スルホン酸ハロゲン化物の製造方法 - Google Patents

スルホン酸ハロゲン化物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスルホン酸ハロゲン
化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、スルホン酸ハロゲン化物は、医薬
及び農薬の製造用の反応中間体として工業的に重要なも
のとなってきている。スルホン酸ハロゲン化物の製造方
法としてはスルホン酸を塩化チオニル、五塩化リン等の
塩素化剤で塩素化する方法が一般的である。例えば、メ
タンスルホン酸クロライドは、メタンスルホン酸と塩化
チオニルにより製造される。しかし、塩化チオニル、五
塩化リン等の塩素化剤は高価であり、反応によって生成
する硫黄酸化物やリン酸化物および副生成物の処理が問
題となる等、経済的および環境上の見地からも工業的規
模の製造には種々の不利や困難を伴う。スルホン酸塩化
物の工業的な製造においてはクロロスルホン酸が多用さ
れている。例えば、p−トルエンスルホン酸クロライド
はトルエンとクロロスルホン酸により、また、ベンゼン
スルホン酸クロライドはベンゼンとクロロスルホン酸に
より工業的に製造されている。しかし、クロロスルホン
酸は水と激しく分解反応を起こして塩酸と硫酸になり腐
食性が大きく、さらに毒性が強い等の性質を有している
ため取り扱い上かなりの不利や困難を伴う。
【0003】一級水酸基のハロゲン化剤として、2−ク
ロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライドが
知られているが(特開平4−308538)スルホン酸
ハロゲン化物の製造に利用した例は知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
のスルホン酸ハロゲン化物の製造方法の問題点を解消す
るためになされたものであり、その第一の目的は、経済
的な面で優れた方法を提案することであり、その第二の
目的は環境的見地から見て優れた方法を提案することに
ある。
【0005】本発明者らは、これらの目的を達成するべ
く鋭意検討を重ねた結果、以下の構成になる本発明に到
達した。即ち本発明は、 1)スルホン酸類に一般式(1)
【化4】 (式中、R1及びR2は同一または異なってそれぞれ低級
アルキル基を、Xはハロゲン原子を、nは2または3の
整数を示す)で表されるハロイミニウム塩を反応させる
ことを特徴とする対応するスルホン酸ハロゲン化物の製
造方法、
【0006】2)スルホン酸類に一般式(2)
【化5】 (式中、R1及びR2は同一または異なってそれぞれ低級
アルキル基を、nは2または3の整数を示す)で表され
る環状ウレア化合物を共存させ、これにホスゲンを吹き
込み一般式(1)
【化6】 (式中、R1及びR2は同一または異なってそれぞれ低級
アルキル基を、Xはハロゲン原子を、nは2または3の
整数を示す)で表されるハロイミニウム塩を生成させ、
該カルボン酸類またはスルホン酸類にこのハロイミニウ
ム塩を反応させることを特徴とするスルホン酸ハロゲン
化物の製造方法、
【0007】3)環状ウレア化合物が1,3−ジメチル
イミダゾリジン−2−オンである前記2)の方法及び、 4)ハロイミニウム塩が2−クロロ−1,3−ジメチル
イミダゾリニウムクロライドである前記1)の方法、で
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるハロイミニウ
ム塩は、一般式(1)で表されるものであり、一般式
(1)中、R1及びR2で示される低級アルキル基として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基等が挙げられる。ま
た、Xで示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられるが、塩素
原子が特に好ましい。また、一般式(1)で表されるハ
ロイミニウム塩のうち、好ましい具体例として2−クロ
ロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド(以
下DMCと略記する)、2−クロロ−1,3−ジイソプ
ロピルイミダゾリニウムクロライド、2−クロロ−1,
3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジ
ニウムクロライド等を挙げることができる。
【0009】このハロイミニウム塩は、例えば入手容易
な溶剤として知られている下記一般式(2)
【化7】 (式中、R1及びR2は同一または異なってそれぞれ低級
アルキル基を、nは2または3の整数を示す)で表され
る環状ウレア化合物に、オキザリルハロゲニド、三ハロ
ゲン化リン、五ハロゲン化リン、オキシハロゲン化リ
ン、ホスゲン、トリクロロメチルクロロホルメート等
公知のハロゲン化剤を反応させることにより容易に得ら
れる。このうち、ホスゲンは多量に安価にウレタン業界
で使用されており、経済的にも有利であり、また、リン
化合物等の産廃物ができることもなく好ましい。
【0010】この反応は、一般式(2)の化合物または
ハロゲン化剤の何れか一方を四塩化炭素等の適当な溶媒
に溶かしておき、これに他方を少量ずつ添加し、更に室
温〜70℃で数時間〜数十時間反応させることによって
行われる。この様にして得られた一般式(1)で表され
るハロイミニウム塩は単離して使用することもできる
が、単離することなく、その反応液を本発明の反応に使
用することもできる。
【0011】スルホン酸類にハロイミニウム塩を反応さ
せる方法について説明する。スルホン酸に対するハロイ
ミニウム塩の使用量は化学量論量以上、好ましくは1.
0〜1.5倍であるが、さらに好ましくは1.1〜1.
3倍である。反応終了後、ハロイミニウム塩は前記一般
式(2)の化合物にもどり再びハロゲン化剤と反応させ
ハロイミニウム塩とすることができる。
【0012】本発明で使用されるスルホン酸は、例え
ば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン
酸、3,4−ジメチルベンゼンスルホン酸、m−キシレ
ンスルホン酸、o−ジクロロベンゼン−4−スルホン
酸、2,6−ジクロロトルエン−4−スルホン酸、ベン
ゼン−1,3−ジスルホン酸等のスルホン酸が挙げられ
るが、これらに限定される物ではない。
【0013】本発明に使用される溶媒は、一般式(1)
で表されるハロイミニウム塩と反応せず、スルホン酸ハ
ロゲン化物の製造に用いられる公知の溶媒であれば特に
限定はされない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、ヘプタン、クロヘキサン等の炭化水素
系溶媒、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩
化炭素、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲ
ン化炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエス
テル系溶媒等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0014】本発明の実施形態における反応温度は反応
基質、溶媒により左右されるが一般には室温〜120℃
の間で選ばれる。例えば溶媒がトルエンの場合、好まし
くは105〜110℃である。生成したスルホン酸ハロ
ゲン化物は反応終了後の混合物を蒸留、晶析等の常法に
従って処理することにより得られる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】実施例1p−トルエンスルホン酸クロライドの合成 2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロラ
イド9.72g(0.0575モル)にトルエン83g
を加え、次いでp−トルエンスルホン酸8.61g
(0.05モル)を加えて110℃で4時間反応させ
た。反応混合物をガスクロマトグラフィーを用いて分析
したところ、p−トルエンスルホン酸クロライドが9
3.2%の収率で得られた。
【0017】
【発明の効果】本発明によりスルホン酸ハロゲン化物を
製造する際、一般式(1)で表されるハロイミニウム塩
を使用することによって従来の方法に較べ、経済的およ
び環境的見地から見て効率よく目的化合物を得ることが
できる。一般式(1)で表されるハロイミニウム塩がス
ルホン酸と反応することにより生成する一般式(2)の
環状ウレア類は回収して再び一般式(1)で表されるハ
ロイミニウム塩の合成に用いることができるため経済的
な面から非常に大きな利点がある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−308538(JP,A) 特開 平8−59604(JP,A) 特開 平4−308547(JP,A) 特開 平5−25155(JP,A) 特開 平8−97714(JP,A) 特開 平9−67299(JP,A) 特開 昭56−138192(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 309/78 C07C 303/02 C07C 309/86

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルホン酸類に一般式(1) 【化1】 (式中、R1及びR2は同一または異なってそれぞれ低級
    アルキル基を、Xはハロゲン原子を、nは2または3の
    整数を示す)で表されるハロイミニウム塩を反応させる
    ことを特徴とするスルホン酸ハロゲン化物の製造方法。
  2. 【請求項2】 スルホン酸類に一般式(2) 【化2】 (式中、R1及びR2は同一または異なってそれぞれ低級
    アルキル基を、nは2または3の整数を示す)で表され
    る環状ウレア化合物を共存させ、これにホスゲンを吹き
    込み一般式(1) 【化3】 (式中、R1及びR2は同一または異なってそれぞれ低級
    アルキル基を、Xはハロゲン原子を、nは2または3の
    整数を示す)で表されるハロイミニウム塩を生成させ、
    スルホン酸類にこのハロイミニウム塩を反応させること
    を特徴とするスルホン酸ハロゲン化物の製造方法。
  3. 【請求項3】 環状ウレア化合物が1,3−ジメチルイ
    ミダゾリジン−2−オンである請求項2の方法、
  4. 【請求項4】 ハロイミニウム塩が2−クロロ−1,3
    −ジメチルイミダゾリニウムクロライドである請求項1
    の方法。
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