JP3233371B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3233371B2
JP3233371B2 JP31926292A JP31926292A JP3233371B2 JP 3233371 B2 JP3233371 B2 JP 3233371B2 JP 31926292 A JP31926292 A JP 31926292A JP 31926292 A JP31926292 A JP 31926292A JP 3233371 B2 JP3233371 B2 JP 3233371B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トナー像担持回転体上
にトナー像を形成し、このトナー像を中間転写回転体を
介して記録媒体に転写する画像形成装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アナログ複写機、デジタル複写機、レー
ザプリンタ或いはファクシミリなどとして構成される従
来の画像形成装置は、一般にトナー像担持回転体上に形
成されたトナー像を直に記録媒体に転写するように構成
されている。これに対し、トナー像担持回転体上のトナ
ー像を、一旦、中間転写回転体上に一次転写し、この中
間転写回転体に対して加圧回転体によって加圧された記
録媒体上に、中間転写回転体上のトナー像を二次転写す
る画像形成装置が提案されている(例えば特公昭46−
41679号公報、又は特開平2−183288号公報
などを参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この形式の画像形成装
置において、中間転写回転体上のトナー像を記録媒体に
二次転写する方法として、中間転写回転体上のトナーを
溶融させ、中間転写回転体表面の離型性を利用してその
溶融トナー像を記録媒体に二次転写する溶融方式や、記
録媒体を中間転写回転体に加圧する加圧回転体と中間転
写回転体との間に電界を形成し、中間転写回転体上のト
ナー像を静電的に記録媒体上に二次転写する静電方式
や、溶融方式と静電方式を併用した方式などが採用され
る。
【0004】ここで、上述の静電方式のみ、又はこれと
溶融方式を併用した方式を静電二次転写方式と称するこ
とにすると、この方式を採用した場合には、中間転写回
転体に、その全周に亘って導電層より成る電極を設け、
この電極に対して、中間転写回転体上のトナーの帯電極
性と同極性の電圧を印加し、中間転写回転体上のトナー
像を記録媒体の表面に静電的に移行させることができ
る。
【0005】ところが、上述のように中間転写回転体の
全周に亘って設けられた大きな電極に対して電圧を印加
すると、その電圧の印加効率が低下する。
【0006】のみならず、かかる電極に電圧を印加する
と、他のプロセス動作に対して悪影響を与えるおそれが
ある。例えば、トナー像担持回転体上のトナー像を中間
転写回転体に一次転写するとき、中間転写回転体の電極
に対して、トナー像担持回転体上のトナーと逆極性の電
圧を印加することがあるが、このとき、この一次転写の
目的で中間転写回転体の電極に印加する電圧の極性と、
前述のように中間転写回転体上のトナー像を記録媒体に
二次転写する目的で中間転写回転体の電極に印加する電
圧の極性は互いに逆極性である。
【0007】従って、中間転写回転体上のトナーと逆極
性の電圧を電極に印加しながらトナー像担持回転体上の
トナー像を中間転写回転体に一次転写しているとき、中
間転写回転体上のトナー像を記録媒体に二次転写するた
めの電圧を中間転写回転体の電極に印加することはでき
ず、一次転写終了後に二次転写を行わなければならな
い。このため、中間転写回転体が大型化し、また画像形
成動作に長い時間を必要とする欠点を免れない。
【0008】そこで、本発明者は、周方向に分割されて
配列された複数の電極を有する中間転写回転体を用い、
中間転写回転体上のトナー像を記録媒体に二次転写する
とき、加圧回転体に対向する中間転写回転体の電極に対
して、中間転写回転体上のトナーの帯電極性と同極性の
電圧を印加する画像形成装置を提案した。この構成によ
れば、他のプロセス動作に影響を与えることなく、中間
転写回転体上のトナー像を静電二次転写方式によって記
録媒体に二次転写でき、前述の欠点を回避することがで
きる。
【0009】
【0010】
【0011】その際、トナー像担持回転体上に連続的に
複数のトナー像を順次形成し、これを1つずつ中間転写
回転体上に一次転写し、かつその各トナー像を前述の静
電二次転写方式によって記録媒体上に順次二次転写する
連続画像形成動作を行った場合、各トナー像が形成され
る中間転写回転体上の各画像領域の間の非画像領域には
トナー像は形成されない。
【0012】ところが、この非画像領域にもわずかな不
要なトナーが付着することがあるため、かかる非画像領
域が加圧回転体又は記録媒体に接触しているとき、中間
転写回転体の電極にトナーの帯電極性と同極性の電圧を
印加したままであると、中間転写回転体上の非画像領域
に付着した不要トナーが加圧回転体表面又は記録媒体上
に転写されてしまう。これにより、加圧回転体がトナー
で汚され、或いは記録媒体上に地汚れが発生し、最終画
像の画質が劣化する。
【0013】本発明の目的は、中間転写回転体の電極に
対する電圧印加効率の低下を阻止し、かつ他のプロセス
動作に影響を与えることなく、中間転写回転体上のトナ
ー像を記録媒体に二次転写でき、しかも中間転写回転体
上の非画像領域に付着した不要トナーが加圧回転体又は
記録媒体に転写される不具合を抑制できる画像形成装置
を提供することにある。
【0014】
【0015】
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、トナー像が形成されるトナー像担持回転体
と、該トナー像担持回転体上のトナー像が一次転写され
る中間転写回転体と、該中間転写回転体上のトナー像を
記録媒体に二次転写するとき、当該記録媒体を中間転写
回転体に密着させるべく、中間転写回転体に対して圧接
する加圧回転体とを有する画像形成装置において、前記
中間転写回転体は、その周方向に分割されて配列された
複数の電極を有し、中間転写回転体と加圧回転体との圧
接部に、中間転写回転体上の画像領域が存在するときに
だけ、加圧回転体に対向する前記電極に対し、中間転写
回転体上のトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加する
電圧印加手段を設けた画像形成装置を提案する。
【0017】その際、重合法で作製されたトナーを用い
ると有利である。
【0018】また、前記中間転写回転体が弾性を有して
いると有利である。
【0019】
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に
説明する。
【0021】図1に示した画像形成装置は、トナー像担
持回転体の一例であるドラム状の感光体101と、中間
転写回転体の一構成例である中間転写ドラム102と、
同様に加圧回転体の一例である加圧ローラ103とを有
し、感光体101と中間転写ドラム102は互いに圧接
する。また中間転写ドラム102と加圧ローラ103も
互いに圧接し、画像形成動作時にこれらの要素101,
102,103はそれぞれ図1に矢印で示した方向に回
転駆動される。
【0022】感光体101と中間転写ドラム102、及
び中間転写ドラム102と加圧ローラ103の間には、
そのそれぞれの圧接力を所定の状態に維持するため、ば
ねが付設され、例えば、その回転軸同士がばね結合され
る。また感光体101と中間転写ドラム102、或いは
中間転写ドラム102と加圧ローラ103を、シーケン
スに応じて圧接させたり、分離させたりすることができ
るように構成されている。
【0023】トナー像担持回転体、中間転写回転体及び
加圧回転体をベルト状のものから構成することも可能で
ある。
【0024】後に詳しく説明するように、感光体101
上にトナー像が形成され、このトナー像が、図1に符号
Aで示した一次転写位置において中間転写ドラム102
上に一次転写される。また中間転写ドラム102上に一
次転写されたトナー像は、後述するように中間転写ドラ
ム102と加圧ローラ103との間に給送され、クラン
パ150によって加圧ローラ103にクランプされた転
写紙155上に、符号Bで示した二次転写位置におい
て、二次転写される。以下、これらの一連の動作の一例
を詳細に説明しながら図1に示した画像形成装置の構成
を明らかにする。
【0025】図1に例示した感光体101は比較的耐圧
性と耐熱性に優れた有機物感光体であり、かかる感光体
101は画像形成動作の開始に伴って、前述のように反
時計方向に回転を開始し、該感光体101と中間転写ド
ラム102は互いに圧接しながら互いに差のない一定の
線速度で回転する。このとき、感光体101の表面を帯
電チャージャ(スコロトロンチャージャ)105によっ
て均一に帯電し、その表面電位を約−800Vにする。
【0026】次いで、レーザ光学系106により画像信
号に基づいて変調されたレーザ光110が、一様に帯電
された感光体101の表面を像露光し、感光体101上
に所定の静電潜像を形成する。この潜像は、レーザ光1
10が照射された部分(表面電位は約−100V)をト
ナー付着部とし、非露光部分(表面電位は約−800
V)を背景部とするように形成される。
【0027】レーザ光学系106は、図示していない半
導体レーザ、回転多面鏡107、fθレンズ108、ミ
ラー109などから成り、レーザ変調回路が画像信号に
応じて半導体レーザの発光を制御する。
【0028】上述の静電潜像は現像装置111によって
トナー像として可視像化される。ここに示した現像装置
111は、内部に磁石が設けられた非磁性スリーブ10
4を有し、これが回転することによって、現像装置内の
粉体状の現像剤が搬送される。この現像剤は高抵抗非磁
性トナーと磁性キャリアが混合された二成分系現像剤で
あり、トナーとキャリアは互いに逆極性に摩擦帯電され
る。本例では、トナーがマイナスに帯電されるものとす
る。
【0029】かかる現像剤が、現像バイアス電圧−60
0Vを印加されて回転するスリーブ104によって、こ
のスリーブと感光体101との対向した現像領域に運ば
れ、ここで反転現像が行われる。すなわち、マイナスに
帯電したトナーが感光体101に形成された静電潜像の
低電位部分に静電的に移行して付着し、高電位部分は地
肌部となる。勿論、感光体101上の中間電位部分はそ
れに応じた密度でトナーが付着する。ここに使用される
トナーとしては、ドット再現性を向上させるために、5
μm以下の粒径のものを用いることが望ましく、このた
めには例えば重合法で作製した粒径分布の狭いトナーで
あることが有利である。
【0030】上述のようにして、所定の極性に帯電した
トナーより成るトナー像が感光体101の表面に形成さ
れ、かかるトナー像の形成された感光体部分は中間転写
ドラム102と圧接する一次転写位置Aに達し、ここで
感光体101上のトナー像が中間転写ドラム102の表
面に一次転写される。
【0031】この一次転写は、中間転写ドラム102上
の粘着性を利用した粘着方式、又は感光体101上のト
ナーを静電的に中間転写ドラム102上に引き付けて移
行させる静電方式、或いはこれらを併用した方式などに
よって行うことができるが、本例では粘着方式と静電方
式の併用方式が採用されている。ここで、静電方式、又
はこれと粘着方式を併用した方式を静電一次転写方式と
称することにすると、本例では、粘着方式と静電方式を
併用した静電一次転写方式が採用されているのである。
【0032】この方式を採用できるように、中間転写ド
ラム102は、図2に一例として示すようにアルミニウ
ムなどの剛性材料より成るドラム状のベース1の上に、
厚さ500乃至5000μmでゴム硬度が30乃至80
度の弾性層2と、カーボンブラックを分散させたポリイ
ミドから成る厚さ30乃至300μmの導電層3と、厚
さ10乃至300μmの絶縁層4とから成るシートを、
弾性層2を内側にして接着したものから構成されてい
る。
【0033】上述の導電層3は、中間転写ドラム102
をその軸線方向に切断した図2に示したように、中間転
写ドラム102の軸線方向Xには連続しているが、図4
に示す如く、その周方向Yには複数に分割され、かつ互
いに絶縁されていて、これらによって複数の電極5が構
成されている。これらの電極5はベース1に対しても絶
縁されている。このように、中間転写ドラム102はそ
の周方向に分割されて配列された複数の電極5を内部に
有したものとなっているが、これに関連する作用につい
ては後述する。
【0034】中間転写ドラム102の表面を構成する絶
縁層4は、これが感光体101に対して圧接したとき、
両者間に充分な接触面積と均一な圧力が得られるように
適度な弾性を有する材料から構成することが望ましい。
またこの絶縁層4の表面は常温のトナーに対しては粘着
性を呈し、後述するように溶融状態、より正確には半溶
融状態となって流動化したトナーに対しては離型性を示
す材料から構成されている。このような要求を満たす材
料としては、例えばシリコーンゴムを挙げることができ
る。
【0035】上述のように構成された中間転写ドラム1
02と感光体101の間には、例えば0.3乃至3.0kg
/cm程の圧力が加えられ、両者の圧接部は互いに密着す
る。この状態で、中間転写ドラム102の導電層3に
は、後述する態様で、感光体101上のトナーの帯電極
性と逆極性の電圧(転写バイアス)が印加され、これに
よって感光体101と中間転写ドラム102の密着部、
すなわち一次転写位置Aにおいて電界が形成され、感光
体101上のトナーはその電界の作用で感光体101か
ら中間転写ドラム102へ移転する。
【0036】またこのとき、中間転写ドラム102の表
面は、前述のように常温のトナーに対しては粘着性を示
すので、この粘着力によっても感光体101上のトナー
が中間転写ドラム102上に効果的に移行する。
【0037】このように、中間転写ドラム102が感光
体101に密着しながら感光体101上のトナー像が、
該感光体101と中間転写ドラム102との間の電位差
と、中間転写ドラム102の表面の粘着力とによって、
中間転写ドラム102上に一次転写される。このとき、
感光体101と中間転写ドラム102の密着部分では、
トナーが両者に挟まれてほとんど運動せず、両者間に形
成される電界による静電気力と中間転写ドラム102か
らの粘着力とによって、トナーは、中間転写ドラム10
2との付着力が大きくなり、ほとんど界面方向に移動す
ることなく中間転写ドラム102に転移する。
【0038】なお、感光体101と中間転写ドラム10
2との間の印加圧力が上述の範囲を大きく下回わると、
両者の密着性が低下し、中間転写ドラム102へのトナ
ー像の転写効率が低下し、又は転写抜けが発生する。逆
に圧力が上記範囲を大きく上回わると、感光体101や
中間転写ドラム102の特性が変化したり、その駆動源
に過大な負荷を与えるので望ましくない。
【0039】中間転写ドラム102上にトナー像を一次
転写した後の感光体101上に残留するトナーは、クリ
ーニング装置112によって除去され、感光体101表
面が清掃される。また図示してない除電器によって感光
体101が除電作用を受ける。
【0040】一方、給紙部124の給紙ローラ125の
回転により、記録媒体の一例である転写紙155が矢印
C方向に送り出される。このように送り出された転写紙
155は、レジストローラ対126によって所定のタイ
ミング、すなわち中間転写ドラム102上のトナー像が
転写紙155に整合するタイミングで中間転写ドラム1
02と加圧ローラ103との間に給送され、その先端部
がクランパ150によって加圧ローラ103にクランプ
され、加圧ローラ103の回転に伴って、該ローラ10
3の周囲に巻き付けられる。
【0041】中間転写ドラム102と加圧ローラ103
は、これらの間に位置する転写紙155を挟んで0.3
乃至3.0kg/cmの圧力で圧接し、このとき中間転写ドラ
ム102上のトナー像が転写紙155上に二次転写され
る。このように、加圧ローラ103は、中間転写ドラム
102上のトナー像を転写紙155上に二次転写すると
き、この転写紙155を中間転写ドラム102に密着さ
せるべく、中間転写ドラム102に対して圧接する。
【0042】この二次転写は、中間転写ドラム102表
面の離型性を利用し、或いは中間転写ドラム102上の
トナーを静電的に転写紙155に引き付け、又はこれら
の両者の作用によって行うことができるが、本例では中
間転写ドラム102の表面の離型性と、静電作用の両方
の作用によって、中間転写ドラム102上のトナー像を
転写紙155に二次転写するように構成されている。静
電作用だけで、中間転写ドラム102上のトナー像を転
写紙155に二次転写するときも、本発明を適用可能で
ある。
【0043】前述のように、中間転写ドラム102の表
面は、溶融して流動化したトナーに対しては離型性を示
す材料、例えばシリコーンゴムによって構成されてい
る。また中間転写ドラム102上のトナー像が、中間転
写ドラム102の回転によって中間転写ドラム102と
加圧ローラ103との間の二次転写位置Bに至る直前
に、中間転写ドラム102に対置された、例えば赤外線
ランプやハロゲンランプより成る熱源132からの光を
照射され、これによって中間転写ドラム102上のトナ
ーが加熱され、これが半溶融状態にされる。中間転写ド
ラム102に図示していないヒータを内設し、これによ
って中間転写ドラム102上のトナーを加熱してもよ
く、いずれにしても中間転写ドラム102上のトナー像
を構成するトナーが加熱されるのである。
【0044】一方、加圧ローラ103は、例えばアルミ
ニウムなどにより構成され、外周面を耐圧縮性の樹脂に
よって覆われた中空の剛性ローラより成り、その内部に
もハロゲンランプなどから成る熱源(図示せず)が配設
されている。このため、加圧ローラ103にクランプさ
れて、互いに圧接した中間転写ドラム102と加圧ロー
ラ103の間の二次転写位置Bを通る転写紙155は、
加圧ローラ103の内部の熱源によって加熱される。さ
らに二次転写位置Bへ搬送されつつある転写紙155に
対しても、図示していない熱源によって熱を与え、転写
紙155を加熱するように構成してもよい。加圧ローラ
103は、通常の動作状態で、アースされている。
【0045】このようにして、中間転写ドラム102上
のトナーに熱が加えられ、転写紙155も加熱されるの
で、中間転写ドラム102と加圧ローラ103の間の二
次転写位置Bに、転写紙155と中間転写ドラム102
上のトナー像が至ったとき、そのトナーは転写紙155
に接触しながら溶融した状態となる。このような溶融ト
ナーに対して中間転写ドラム102の表面は離型性を示
すので、中間転写ドラム102上のトナー像は転写紙1
55上に移行し、そのトナーは転写紙155の繊維中へ
浸透する。このように、中間転写ドラム102上のトナ
ーと転写紙155を加熱しながら、又はこれらを加熱し
た後に、加圧ローラ103と中間転写ドラム102とを
圧接させながら、中間転写ドラム102上のトナー像を
転写紙155上に二次転写するのである。
【0046】このとき、中間転写ドラム102の導電層
3には、後述する態様で中間転写ドラム102上のトナ
ーの帯電極性と同極性のバイアス電圧が印加されてお
り、トナーは転写紙155の表面側へ静電的に引き付け
られる。この作用と、前述の溶融トナーに対する中間転
写ドラム102表面の離型性とによって、中間転写ドラ
ム102上のトナー像は、転写紙155に効率良く二次
転写され、これと同時に、転写紙155上に定着され
る。このようにして転写紙155上に最終画像が形成さ
れるのである。
【0047】中間転写ドラム102と加圧ローラ103
の間の二次転写位置Bを通過した転写紙は、クランパ1
50によるクランプを解除され、加圧ローラ103から
分離され、引き続き排紙ローラ対128によって排紙部
131に排出される。
【0048】中間転写ドラム102上のトナーは、その
二次転写時に転写紙155に効率的に転写されるので、
二次転写位置Bを通過した後の中間転写ドラム102上
にトナーがほとんど残ることはなく、通常はその二次転
写時のトナー転写率は99%以上である。しかし、いか
なる条件下でも100%の転写率が保証されるわけでは
ないので、図1に示した画像形成装置には、図5にも示
すように、二次転写後の中間転写ドラム102の表面を
清掃するクリーニング装置113が設けられ、中間転写
ドラム102上に残ったトナーが中間転写ドラム102
の回転に伴ってクリーニング装置113に至ったとき、
その残留トナーが中間転写ドラム102の表面から除去
される。
【0049】二次転写後の中間転写ドラム102上にト
ナーが残留する原因としては、中間転写ドラム102上
の一部のトナーの溶融が不充分となり、転写紙155の
繊維に浸み込むことによる溶融転写が行われなかったこ
とが挙げられる。従って、二次転写位置Bを通過した中
間転写ドラム102上に残留するトナーの状態は、熱に
よりやや変形した粉体状となっている。
【0050】図5に例示したクリーニング装置113
は、中間転写ドラム102の表面に摺接しながら回転す
るブラシローラ114と、回収されたトナーを収容する
ケーシング116を有している。ブラシローラ114
は、導電性の芯金部114aの全周面に、アクリルカー
ボンなどで構成されたブラシ114bが植設されたもの
から構成され、ブラシ114bが芯金部114aを通じ
てアースに落とされている。このようなブラシ114b
は、所定の幅をもって中間転写ドラム102に接触して
いる。
【0051】二次転写位置Bを通過した中間転写ドラム
102の表面部分は、例えば図5に示したように時計方
向に回転駆動されるブラシローラ114のブラシ114
bによって摺擦され、その表面に残っているトナーが中
間転写ドラム102から掻き取り除去され、ブラシ11
4bに付着したトナーは掻き落し部材117によって除
去される。
【0052】このとき、本例では中間転写ドラム102
の導電層3に、中間転写ドラム102上の残留トナーの
帯電極性と同極性のバイアス電圧が印加されており、こ
れによる電界の作用によって、中間転写ドラム102上
の残留トナーは、その表面から離れる向きの静電気力を
受け、クリーニング効率が高められる。このように、熱
によりやや変形した粉体状の残留トナーに対して、その
クリーニング時に電気的な力を作用させることにより、
中間転写ドラム102に対する残留トナーの付着力に逆
らって、このトナーをブラシ114bの方へ引き剥がし
やすくするのである。
【0053】以上のように図1に示した画像形成装置に
おいては、感光体101上のトナー像を静電一次転写方
式によって中間転写ドラム102上に一次転写し、中間
転写ドラム102上のトナー像を静電二次転写方式によ
って転写紙155上に二次転写する。
【0054】ここで、静電一次転写方式を採用するに
は、中間転写ドラム102の導電層3に対してトナーの
帯電極性と逆極性の電圧を印加する必要がある。これに
対して静電二次転写方式を実行するには、同じ導電層3
に対して、トナーの帯電極性と同極性の電圧を印加する
必要がある。また中間転写ドラム102上の残留トナー
を清掃するとき、そのクリーニング効率を高めるには、
このクリーニング動作時に中間転写ドラム102の導電
層3に対して、残留トナーの帯電極性と同極性の電圧を
印加する。
【0055】このように、静電一次転写を実行するのに
必要な導電層3への印加電圧の極性と、静電二次転写と
中間転写ドラム102のクリーニングを行うのに必要な
導電層3への印加電圧の極性は互いに逆となっている。
従って、中間転写ドラム102の導電層3の全体に対し
て上述の各電圧を印加するように構成したとすると、そ
の各電圧の印加を同時に行うことはできず、静電一次転
写動作を終了した後、静電二次転写及びクリーニングの
ための導電層3への電圧の印加を行わなければならな
い。ところが、このようにすれば中間転写ドラムの径を
大きくしなければならず、また各画像形成動作に多大の
時間を必要とし、画像形成スピードが低下する欠点を免
れない。
【0056】そこで、本例における画像形成装置におい
ては、前述のように中間転写ドラム102の導電層3
が、中間転写ドラム102の周方向に分割され、これに
よって中間転写ドラム102の周方向にその全周に亘っ
て配列された多数の電極5が構成されている。
【0057】各電極5は、図4に示したようにそのそれ
ぞれの間に位置する絶縁性の弾性層2によって互いに電
気的に絶縁されている。その際、各電極5が弾性層2と
絶縁層4との界面に位置すると、その界面を通じて電流
が流れやすくなるおそれがあるので、各電極5を、弾性
層2の上部に埋め込んだ状態に配置することが好まし
い。また各電極5の間の弾性物質が絶縁破壊を起こさな
いように、各電極5の間に充分な間隔をとることが望ま
しく、中間転写ドラム102の周方向における各電極間
の間隔を、例えば10μm乃至500μm程度、特に20
0μm程度とすることが好ましい。この間隔は、電極5
へ印加される電圧、その間の絶縁体の絶縁破壊性との関
係で、絶縁性を保持できるのに充分な間隔であればよ
い。また各電極5の中間転写ドラム回転方向の幅は、例
えば1mm程度に設定される。このような各電極の幅と、
各電極の間の間隔、並びに中間転写ドラム102の外径
サイズなどから、互いに分割された電極5の数が定ま
る。
【0058】図6は、中間転写ドラム102の多数の電
極5を概略的に示した模式図であるが、この図では、前
述の多数の電極5のうち、感光体101に対向して位置
する電極に対して符号5aを付し、加圧ローラ103に
対向する電極に対しては符号5bを付してある。同様
に、クリーニング装置113のブラシローラ114に対
向して位置する電極に対しては符号5cを付してある。
中間転写ドラム102は回転しているので、感光体10
1、加圧ローラ103及びブラシローラ114bに対向
する電極5は次々と変化するが、このような動作中に、
感光体101、加圧ローラ103及びブラシローラ11
4に対向する電極を5a,5b,5cとするのである。
【0059】ここで、少なくとも前述の一次転写が行わ
れるとき、感光体101に対向する電極5aに対しての
み、この一次転写のための電圧が印加される。すなわ
ち、電源115を有する電圧印加手段によって、電極5
aに対し、感光体101上のトナーの帯電極性と逆極性
の電圧が印加されるのである。
【0060】同様に、少なくとも前述の二次転写が行わ
れるとき、加圧ローラ103に対向する電極5bに対
し、電源120を有する電圧印加手段によって、中間転
写ドラム102上のトナーの帯電極性と同極性の電圧が
印加される。
【0061】同じく、少なくとも中間転写ドラム102
上の表面の清掃が前述の如く行われるとき、電源121
を有する電圧印加手段によって、そのクリーニング装置
113のブラシローラ114に対向する電極5cに対し
て、中間転写ドラム102上の残留トナーの帯電極性と
同極性の、例えば−0.3KV乃至−0.7KVの範囲
の電圧が印加される。
【0062】このように、一次転写の目的と、二次転写
の目的、また中間転写ドラム102のクリーニングの目
的で、中間転写ドラム102の導電層3の全体に一度に
電圧を印加するのではなく、これらを別々に切り離し、
感光体101、加圧ローラ103及びブラシローラ11
4にそれぞれ対向する電極5a,5b,5cにのみ、そ
のそれぞれの目的とする電圧を印加するのである。これ
らの電極5a,5b,5c以外の電極はアースされてい
る。
【0063】このようにすれば、加圧ローラ103に対
向する電極5bにトナー像の二次転写のための電圧を印
加しているときに、この印加電圧が他のプロセス動作に
何ら影響を与えることはない。すなわち、この電圧印加
時に、感光体101とブラシローラ114にそれぞれ対
向する電極5a,5cに対して、一次転写とクリーニン
グのための電圧をそれぞれ支障なく印加することができ
る。従って、上述の各電圧印加を並行して行うこともで
き、よって中間転写ドラム102の径を小さく設定し、
また画像形成動作のスピードアップを図ることが可能と
なる。中間転写ドラム102の1回の回転中に、電界を
利用した一次転写、二次転写及び中間転写ドラム102
のクリーニングを行うことができる。
【0064】また中間転写ドラム102の導電層3の全
体に電圧を印加するのではなく、電極5のうちの局部的
な電極5a,5b,5cに電圧を印加するので、電圧の
印加効率を高めることができる。
【0065】図6に示した例では、電圧が印加される各
電極5a,5b,5cが、それぞれ互いに離れた複数個
ずつの電極より成るが、その各電極5a,5b,5cに
対応する中間転写ドラム102の表面部分の電界強度は
ほぼ均一であり、よって一次及び二次転写、並びに中間
転写ドラム102のクリーニング動作を確実に実行する
ことができる。
【0066】次に、中間転写ドラム102の電極5a,
5b,5cに所定の電圧をそれぞれ印加する装置の具体
例を説明する。
【0067】図2は前述のように中間転写ドラム102
をその軸線方向に切断した断面図であり、図3はその中
間転写ドラム102の外観斜視図である。これらの図に
示すように、中間転写ドラム102はその一方の端部に
おいて、ドラム状のベース1と弾性層2に対して、導電
層3と絶縁層4が中間転写ドラム102の軸線方向外側
にわずかに突出し、導電層3の内側面の一部が外部に露
出している。このような導電層3によって構成される前
述の電極5a,5b,5cに対し、その露出部分に、電
圧供給用の導電性のブラシ6a,6b,6cがそれぞれ
接触し、これらのブラシを介して各電源115,12
0,121からの電圧が各電極5a,5b,5cにそれ
ぞれ印加される。すなわち、画像形成動作時に中間転写
ドラム102は図1の時計方向に回転し、これと共に分
割された電極5も回転するが、各ブラシ6a,6b,6
cは不動に固定支持されているため、これらのブラシが
分割された電極5に順次摺接する。
【0068】このように中間転写ドラム102の回転に
伴って感光体101に順次異なった電極が対向するが、
その対向した電極5aに対してブラシ6aを介して電源
115により所定の電圧を印加するのである。加圧ロー
ラ103とクリーニング装置113のブラシローラ11
4に対向する電極5b,5cについても全く同様に、ブ
ラシ6b,6cを介して各電源120,121から所定
の極性の電圧が印加される。
【0069】ブラシ6a,6b,6cの中間転写ドラム
回転方向の幅は、常に各電極5a,5b,5cに電圧を
印加できるように、個々の電極5の間の間隔よりも広く
設定される。
【0070】図2及び図3に示した実施例では、導電層
3の内側から電圧を印加するようになっていて、この導
電層3の露出した端部を絶縁層4が外側から覆ってい
る。このため、外部のプロセス機器や構造物が導電層3
に接触することはなく、電圧の漏れや破損などの発生を
阻止できる。
【0071】各電極5a,5b,5cに電圧を印加する
ため、上述のブラシ6a,6b,6c以外の要素を用い
ることもできる。例えば中間転写ドラム102をその軸
線方向に切断した図7と、中間転写ドラム102の外観
を示した図8に示すように、中間転写ドラム102の片
側の端部の絶縁層4をその全周に亘って切除し、導電層
3を環状に露出させる。そして、露出した導電層3によ
り構成される電極5のうち、前述の電極5a,5b,5
cに接触する導電性のローラ、例えば導電性ゴムローラ
7a,7b,7cを位置不動に設け、これらのローラ7
a,7b,7cを中間転写ドラム102の回転に伴って
従動回転させ、かかるローラ7a,7b,7cを介し
て、電源115,120,121からの電圧を、図6に
示したように感光体101と対向する電極5aと、加圧
ローラ103に対向する電極5bとブラシローラ114
に対向する電極5cに対して印加するのである。この場
合も、所定の電極5a,5b,5cにのみ、電圧を印加
できるように、ゴムローラ7a,7b,7cと導電層3
との接触幅が設定される。この接触幅を変えることによ
って、電圧を印加する電極の数を選択することができ
る。
【0072】図7及び図8に示した実施例では、導電層
3、すなわち分割された電極5が、中間転写ドラム10
2の端部において外側に向けて露出しているので、この
露出した電極5の部分を図示していない保護カバーによ
って覆い、ここに他の要素が接触することを阻止するこ
とが望ましい。
【0073】図2及び図3に示した導電性のブラシ6
a,6b,6cに代えて、図7及び図8に示した導電性
ゴムローラ7a,7b,7cを配置し、中間転写ドラム
102の内側に向けて露出した導電層3の面に、これら
のローラ7a,7b,7cをころがり接触させて、各電
極5a,5b,5cに所定の電圧を印加するように構成
することもできる。
【0074】電極に対する電圧供給のために、導電性ゴ
ムローラ7a,7b,7cの如き導電性のローラを用い
ると、その各ローラと電極5との間に摺擦力が働き難く
なるので、電極5の早期の摩耗を防止できる利点が得ら
れる。
【0075】なお、図2及び図4に示したように、絶縁
層4と、絶縁性の弾性層2を別々に形成する代りに、図
9に示したようにこれらを1つの絶縁層4として構成
し、かかる均質な弾性絶縁層4中に導電性の多数の分割
電極5を埋設して図4と同じ中間転写ドラム102を構
成することもできる。この場合も、上述したところと全
く同様に、全電極5のうちの一部の電極5a,5b,5
c(図6)にのみ電圧を印加する。
【0076】以上説明した構成によると、電極5への電
圧印加効率の低下や、電極への電圧印加によって他のプ
ロセス機器や中間転写ドラム102上のトナー像に悪影
響を与えるなどの不具合を伴うことなく、感光体101
上のトナー像を静電一次転写方式によって中間転写ドラ
ム102上に一次転写し、或いは中間転写ドラム102
の電極に電圧を印加して中間転写ドラム102上の残留
トナーをクリーニングし、又は中間転写ドラム102上
のトナー像を静電二次転写方式によって転写紙155に
二次転写することができる。
【0077】ところで、中間転写ドラム102上のトナ
ー像を静電気力を利用して転写紙155上に前述の如く
二次転写するには、加圧ローラ103に対向する1又は
複数の適数の電極に所定の電圧を印加すればよい。例え
ば、中間転写ドラム102と加圧ローラ103上の転写
紙155との密着部W(図6)とその近傍の外側領域に
位置する電極に対して転写電圧を印加しても、前述の作
用を得ることができる。
【0078】ところが、上述のように密着部Wよりも広
い範囲に存在する電極に対して電圧を印加すると、中間
転写ドラム102の回転方向にみて、密着部Wよりも上
流側の空隙S(図6)にも電界が形成されるので、転写
される直前の中間転写ドラム102上のトナー像が電気
的な力を受け、当該トナー像が乱され、転写紙155上
の最終画像の画質が劣化するおそれがある。
【0079】すなわち、中間転写ドラム102は、熱源
132(図1)からの照射エネルギーで半溶融状態とな
ったトナーに対して離型性を有しているので、中間転写
ドラム102上の電荷を持った二次転写前のトナーは、
中間転写ドラム102上で不安定状態となっていて、中
間転写ドラム102の表面を動きやすくなっている。ま
た、二次転写前の中間転写ドラム102上のトナー像を
溶融させないように構成したときも、中間転写ドラム1
02上のトナー像は不安定となり、動きやすい状態とな
っている。
【0080】このように不安定なトナー像が密着部Wに
近づくと、空隙Sに印加された電界によって中間転写ド
ラム102上のトナーに電気的な力が加わり、これによ
って中間転写ドラム102上のトナー像が乱されるおそ
れを免れないのである。
【0081】そこで、図10及び図11に例示するよう
に、少なくとも二次転写が行われるとき、中間転写ドラ
ム102と転写紙155との密着部W内の領域に対応し
て位置する電極5bに対して、中間転写ドラム102上
のトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加するように構
成されている。本例では、電源120と、ブラシ6b
(又は図7、8に示した導電性ゴムローラ7b)が、こ
のような電圧を電極5bに対して印加する電圧印加手段
を構成している。
【0082】図10及び図11は、上記構成を説明する
模式図であり、各構成要素の大きさの割合は実際とは異
なっていて、各電極5の幅と間隔を実際よりも大きく示
してある。
【0083】図10に示した例では、導電性のブラシ6
bを介して電源120により、密着部Wのほぼ全体に亘
って電界が形成されるように、これに対応する複数の電
極5bに所定の電圧が印加される。これに対して図11
に示した例では、密着部Wの内部の一部にだけ電界が形
成されるように、密着部Wの内部に位置する一部の電極
5bにだけ電圧が印加される。いずれの場合も、密着部
Wの内部の領域に対応して位置する電極5bに電圧が印
加され、中間転写ドラム102と転写紙155との密着
部Wの範囲内だけに、中間転写ドラム102と加圧ロー
ラ103との間の電界、すなわち電位差が発生する。電
界の形成される範囲を、図10及び図11に符号aで示
してある。
【0084】密着部Wの中間転写ドラム回転方向の幅
は、中間転写ドラム102の弾性体や加圧ローラ103
の硬度などによっても異なるが、通常は例えば7mm前後
である。
【0085】上述した構成によれば、二次転写が行われ
るとき、中間転写ドラム102と、加圧ローラ103上
の転写紙155との密着部Wの範囲内においてのみ電界
が形成され、その外側の領域には実質的に電界が形成さ
れることはない。従って、中間転写ドラム102上に形
成された二次転写前のトナー像が、該ドラム102の回
転に伴って、加圧ローラ103上の転写紙155との密
着部Wに接近したとき、このトナー像が密着部Wの内部
に入るまでは電界による力を受けず、中間転写ドラム1
02上のトナー像が乱されることはない。
【0086】中間転写ドラム102上のトナーが密着部
W内に入り込んで、加圧ローラ103にクランプされた
転写紙155と中間転写ドラム102の間に挟まれた状
態でのみ、トナーに対して電界が作用する。このとき溶
融したトナーは面方向に移動せずに、転写紙155の繊
維に吸い込まれるので、転写紙155上に二次転写され
たトナー像が広がるようなこともない。このようにし
て、転写紙155上に地汚れのない鮮明な最終画像を形
成することができるのである。
【0087】上述のように、加圧ローラ103にクラン
プされた転写紙155と中間転写ドラム102との密着
部Wにおいてのみ電界を形成することができるが、その
際、図11に示したように密着部Wの内側に位置する電
極5bにのみ、二次転写のための電圧を印加すると、図
10の場合よりも、電界が密着部Wの外側領域に形成さ
れるおそれをより確実に阻止できる。図11の例では、
密着部Wの内部の3個の電極5bにのみ電圧が印加さ
れ、aで示した範囲にのみ電界が発生している。このよ
うに、密着部Wの両端よりも1電極分の幅以上(例えば
数mm)、密着部Wの内側に入った領域に位置している電
極5bにのみ電圧を印加すると、密着部Wの外側領域に
電界が形成される不具合を確実に防止することができる
のである。
【0088】図12は、少なくとも二次転写が行われる
とき、中間転写ドラム102と、加圧ローラ103にク
ランプされた転写紙155とが互いに離れる部分Zに対
応して位置する電極5bに対して、電源120と導電性
のブラシ6b(又は図7及び図8に示した導電性のゴム
ローラ7b)とから成る電圧印加手段によって、中間転
写ドラム102上のトナーの帯電極性と同極性の電圧を
印加する実施例を示す。
【0089】図12においては、上記部分Zを含む領域
に対向した3個の電極5b、すなわち加圧ローラ103
にクランプされた転写紙155と中間転写ドラム102
との密着部Wの一部と、この密着部Wより中間転写ドラ
ム回転方向下流側領域との範囲に対応して位置する電極
5bに電圧を印加するように構成されている。図12に
符号bで示した範囲、換言すれば密着部Wの出口側の領
域に電界を形成している。密着部Wよりも中間転写ドラ
ム回転方向上流側に位置する電極に対しては電圧を印加
しない。他の構成は、図1乃至図9に示したところと変
りはない。
【0090】上記構成によっても、密着部Wよりも上流
側の空隙Sには電界が印加されないので、図10及び図
11に示した実施例と全く同様に、二次転写前の中間転
写ドラム102上のトナー像が乱されることはない。
【0091】しかも、転写紙155と中間転写ドラム1
02とが離れる部分Zに対応した電極5bに電圧が印加
されるので、中間転写ドラム102上のトナーが中間転
写ドラム102の表面を離れて転写紙155に転移する
瞬間に、集中的に電界を作用させることができ、中間転
写ドラム102上のトナー像を効果的に転写紙155上
に二次転写させることができる。電圧の印加を効率よく
行えるのである。すなわち、中間転写ドラム102と転
写紙155が離れる瞬間の力関係により、両者間に存在
するトナーが中間転写ドラム102と転写紙155のい
ずれかに付着するかが決定される部分Zにおいて、集中
的に電位差を形成するので、効率的に電界の作用を利用
でき、転写紙155上に乱れのない最終画像を形成する
ことができる。その際、中間転写ドラム102と転写紙
155が離れるときの短い時間でトナー像を転写紙15
5上に二次転写させるので、この部位に、より強い電界
を生じさせる必要がある。
【0092】図10乃至図12には、導電性のブラシ6
bを介して電極5bに電圧を印加する例を示したが、図
7及び図8に示した導電性のゴムローラ7bを用いたと
きも、図10乃至図12と同様にゴムローラ7bと中間
転写ドラム102との接触幅を設定すればよい。
【0093】ところで、図1乃至図12に関連して示し
た各例において、感光体101上に順次トナー像を形成
し、これを一つずつ中間転写ドラム102上に一次転写
し、その各トナー像を転写紙155上に順次二次転写す
る連続画像形成動作を行った場合、各トナー像が形成さ
れる中間転写ドラム102上の各画像領域の間の非画像
領域にはトナー像は形成されない。
【0094】ところが、先にも説明したように、この非
画像領域にもわずかな不要なトナーが付着することがあ
るため、かかる非画像領域が加圧ローラ103にクラン
プされた転写紙155又は転写紙が存在しない加圧ロー
ラ103の周面部分に接触しているとき、この加圧ロー
ラ103に対向している電極5bにトナーの帯電極性と
同極性の電圧を印加したままであると、中間転写ドラム
102上の非画像領域に付着した不要トナーが加圧ロー
ラ103又はこれにクランプされた転写紙155上に転
写されてしまい、転写紙上の最終画像の画質が劣化す
る。
【0095】そこで、加圧ローラ103と中間転写ドラ
ム102との間に中間転写ドラム102上の画像領域
(トナー像が形成された部分)が位置しているときにだ
け、加圧ローラ103と中間転写ドラム102を圧接さ
せ、両者間に中間転写ドラム102上の非画像領域がき
たときには、加圧ローラ103と中間転写ドラム102
とを離間させ、中間転写ドラム102上の非画像領域に
付着した不要トナーが加圧ローラ103又はこれにクラ
ンプされた転写紙155上に転写されないように構成す
ることもできるが、このように加圧ローラ103と中間
転写ドラム102との間に非画像領域がくる毎に、加圧
ローラ103と中間転写ドラム102を離間させるよう
に構成すると、装置の構造が複雑化し、そのコストが著
しく上昇する。
【0096】そこで、本例では、前述の各構成におい
て、中間転写ドラム102と加圧ローラ103との圧接
部に、中間転写ドラム102上の画像領域が存在すると
きだけ、加圧ローラ103に対向する電極5bに対し中
間転写ドラム102上のトナーの帯電極性と同極性の電
圧を印加するように、電源120と導電性のブラシ6b
(又は導電性のゴムローラ7b)を有する電圧印加手段
が構成されている。すなわち、トナー像の形成された中
間転写ドラム102上の各画像領域の間の非画像領域
が、この中間転写ドラム102と加圧ローラ103との
圧接部に位置しているときは、加圧ローラ103に対向
する電極5bに電圧を印加しないのである。このように
すれば、加圧ローラ103と中間転写ドラム102を互
いに離間させなくとも、中間転写ドラム102上の非画
像領域に付着した不要トナーが加圧ローラ103又はこ
れにクランプされた転写紙155上に転写されることを
防止でき、高品質な最終画像を得ることができる。
【0097】この構成は、中間転写ドラム102の表面
の離型性を利用せず、専ら静電気力によって中間転写ド
ラム102上のトナー像を加圧ローラ103にクランプ
された転写紙155に二次転写させるように構成したと
きに特に有効である。中間転写ドラム102の表面がト
ナーに対して離型性を有していなければ、中間転写ドラ
ム102の非画像領域上の不要トナーが、加圧ローラ1
03又は転写紙155上に転写されることをより確実に
防止することができるからである。
【0098】電極5bへの電圧のオン、オフ制御は、例
えば電圧供給のスイッチング部を設け、時間的に選択的
に電極5bに電圧を印加するようにすればよい。基本的
には、中間転写ドラム102と加圧ローラ103との圧
接部に中間転写ドラム102上の画像領域が位置してい
るか、非画像領域が位置しているかを、システム内の他
の部分で作成された信号を基にして判断し、電極5bb
の電圧印加を制御する。その具体例を図13に示す。
【0099】感光体101上が画像領域であるかどうか
が、図示していないコントロール部で判断され、電極5
bへの電圧印加のオン,オフが制御される。図13の信
号Pは、CPUから発せられる画像領域信号であり、こ
の信号によって感光体101への画像書込みが制御され
る。信号Pは、形成しようとする画像の大きさ、画像と
画像の間の距離(転写紙間距離)、システムの線速など
から計算される時間に基づく信号であり、信号Qは電極
5bへの電圧印加信号を示している。
【0100】信号Pが非画像領域(H状態)になったタ
イミングからt3時間後に、中間転写ドラム102上の
非画像領域の先端が密着部W内の電圧印加部に到達す
る。従って、このt3時間後に、電極5bに印加してい
た電圧をオフにする。同様に信号Pが画像領域(L状
態)になったタイミングからt3時間後に電極5bへの
電圧印加をオンにする。オン状態では、電極5bに対し
て、例えば−0.3KV乃至−1.2KVの電圧が印加
され、オフ状態では電極5bはアースされる。
【0101】中間転写ドラム102上の画像領域と非画
像領誠を、中間転写ドラム102に近接して設けた画像
検知センサ(図示せず)などにより判断して両者を区別
し、これによって電極5bの電圧印加のオン,オフ制御
を行うことも可能である。
【0102】図1に示した画像形成装置においては、加
圧ローラ103上の転写紙155と中間転写ドラム10
2との密着部Wに至る前の加圧ローラ103と転写紙1
55は充分に加熱されているので、万が一、中間転写ド
ラム102上の非画像領域にトナーが存在し、これが加
圧ローラ103に付着した場合、加圧ローラ103には
クリーニング装置が付設されていないので、これを除去
することは困難である。
【0103】そこで、前述のように電極5bへの電圧印
加を単にオン,オフするだけでなく、中間転写ドラム1
02と加圧ローラ103との圧接部に中間転写ドラム1
02上の非画像領域が存するとき、加圧ローラ103に
対向する電極5bに対して、中間転写ドラム102上の
トナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加し、中間転写ド
ラム102に対するトナーの付着力を高め、このトナー
が加圧ローラ103又はこれにクランプされた転写紙1
55上に付着することを積極的に防止するように構成す
ることもできる。
【0104】また半溶融状態のトナーに対する加圧ロー
ラ103表面の離型性を、中間転写ドラム102の表面
の離型性よりも高め、トナーが加圧ローラ103に付着
することをより効果的に防止することも有利である。加
圧ローラ103の表面を、高離型性の物質、例えばシリ
コーン、又はテフロンなどによって構成するのである。
【0105】上述のように加圧ローラ103に対向する
電極5bへの電圧印加をオン,オフし、或いはこの電極
5bにトナーと逆極性の電圧を印加し、また加圧ローラ
103の表面の離型性を高めるなどの上述した各構成
は、図12及び図13に示した画像形成装置のほか、密
着部Wよりも広い範囲に存する電極5bに対して電圧を
印加する形式の画像形成装置にも適用可能である。
【0106】ところで、転写紙155は給紙部124か
らレジストローラ対126を介して加圧ローラ103に
給送され、このローラ103に巻き付けられてトナー像
を二次転写されるのであるが、何らかの理由によって、
転写紙155が、二次転写部Bに給送されないことがあ
る。このような転写紙155の供給不良が発生したと
き、これを無視して、中間転写ドラム102の電極5b
に対してトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加してし
まうと、転写紙155の存在しない加圧ローラ102上
に中間転写ドラム102上のトナーが転写され、加圧ロ
ーラ103がトナーで著しく汚れてしまう。
【0107】そこで、万一、転写紙155の供給不良が
発生したとき、加圧ローラ103と中間転写ドラム10
2とを離間させ、中間転写ドラム102上のトナーが加
圧ローラ103の表面に転写されることがないようにす
るとよい。ところが、転写紙155の供給不良が検知さ
れた後、すぐに中間転写ドラム102と加圧ローラ10
3を離間させることは構造上難しく、またこのように構
成すると、装置の構造や制御部が複雑化し、コストが上
昇する。
【0108】そこで本例では、前述の各構成において、
中間転写ドラム102と加圧ローラ103との圧接部に
転写紙155が存在するときにだけ、加圧ローラ103
に対向する中間転写ドラム102の電極5bに対し、電
源120と導電性のブラシ6b(又は導電性のゴムロー
ラ7b)を有する電圧印加手段によって、中間転写ドラ
ム102上のトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加
し、前述のように中間転写ドラム102上のトナー像を
転写紙155上に二次転写するように構成されている。
【0109】より具体的に示すと、図1には示していな
いセンサによって、転写紙155が加圧ローラ103に
巻き付けられてクランプされないことが検出されたとき
は、図示していない制御部での制御により、電極5bに
対して、二次転写のための電圧を印加しないのである。
これにより、転写紙の供給不良が発生したとき、加圧ロ
ーラ103と中間転写ドラム102とを離間させずと
も、加圧ローラ103にトナーが付着する不具合を防止
することができる。
【0110】図14は、図1と多少異なる構成の画像形
成装置の例を示す。この図における、図1に示した要素
と同一又は同様な要素には、図1と同じ符号を付してあ
る。
【0111】感光体101へのトナー像の形成、及び感
光体101から中間転写ドラム102へのトナー像の一
次転写に関する動作と、これに関連する構成は図1に示
した画像形成装置と実質的に変りはない。中間転写ドラ
ム102の表面が半溶融状態のトナーに対して離型性を
示し、加圧ローラ103の表面も同様に離型性を示す材
料から構成されている。
【0112】感光体101へのレーザ光110により書
込み(静電潜像の形成)が開始される前に、感光体10
1と中間転写ドラム102は圧接状態となり、感光体1
01の回転に伴って中間転写ドラム102と加圧ローラ
103が回転する。中間転写ドラム102から転写紙へ
の二次転写位置Bの直前に配置された加熱ランプなどの
電源132は、中間転写ドラム102上のトナーを半溶
融状態にするのに十分な熱量をトナーに供給する。
【0113】感光体101への静電潜像の形成開始から
所定時間経過後に、図示していない給紙モータがオン状
態となり、これにより、同じく図示していない給紙部か
ら転写紙が矢印C方向に供給され、レジストローラ対1
26で一旦止められ、次いで所定のタイミングで加圧ロ
ーラ103に供給される。
【0114】転写紙は、中間転写ドラム102と加圧ロ
ーラ103の対向する二次転写位置Bにさしかかるまで
に、加圧ローラ103上で十分に加熱されていることが
好ましいので、加圧ローラ103に対する転写紙の供給
場所はできるだけ二次転写位置Bから、加圧ローラ10
3の回転方向上流側に離れた位置であることが望まし
い。
【0115】画像形成装置の各要素のレイアウト上、加
圧ローラ103へ転写紙を供給する場合を二次転写位置
Bの近くにしなければならないときには、加圧ローラ1
03に供給する前の転写紙を加熱することが望ましい。
例えば、転写紙がレジストローラ対126で待機してい
るときに、図示していない加熱ランプ等によって転写紙
を加熱したり、レジストローラとして加熱ローラを用
い、転写紙がここを通過するとき、当該転写紙を或る程
度加熱するように構成するのである。
【0116】レジストローラ対126の直前の位置にレ
ジストセンサ151があり、これによってレジスト部で
の転写紙の到着が確認される。感光体101への静電潜
像の形成開始信号から所定時間後に、図示していないレ
ジストモータがスタートし、転写紙が給送され始める。
レジストローラ対126を抜けた転写紙の先端部がクラ
ンパ150によって加圧ローラ103にクランプされ、
加熱ランプ153によって加熱される。
【0117】加圧ローラ103には転写紙検知センサ1
52が対向配置され、加圧ローラ103にクランプされ
た転写紙が搬送されてセンサ152のところにさしかか
ると、このセンサ152の信号が変化し、転写紙のクラ
ンプの成功を確認する。
【0118】この信号の立上りから所定時間後に転写紙
の先端部が中間転写ドラム102と加圧ローラ103と
の圧接部(二次転写位置B)に達するので、このタイミ
ングで、この圧接部にある中間転写ドラム102内の電
極5b(図6)へ電源から電圧を印加する。この印加電
圧は例えば−0.3KV乃至−1.0KVである。
【0119】センサ152の信号が所定時間後にも変化
しなかった場合には、異常発生と認識される。異常状態
となっても、中間転写ドラム102と加圧ローラ103
を瞬時に離すことは機械的に難しいので、両者は当接し
たままとなり、中間転写ドラム102上のトナー像はこ
のドラム102の回転に伴って、転写紙をクランプして
いない加圧ローラ103の表面に直に接触する。
【0120】このとき、中間転写ドラム102内の電極
5b(図6)には、トナーと逆極性のバイアス電圧が印
加され、トナーを中間転写ドラム102上に保持する。
しかも加圧ローラ103の表面は半溶融状態のトナーに
対し離型性を有しているので、中間転写ドラム102上
のトナーが加圧ローラ103上に転移することはない。
中間転写ドラム102と加圧ローラ103がさらに回転
し、中間転写ドラム102上のトナー像(画像領域)が
再び二次転写位置Bに来るよりも先に、中間転写ドラム
102と加圧ローラ103とが離される。
【0121】クランプ検知により異常状態が検知された
とき、その検知信号は直ちにCPUに送られる。異常状
態の発生時には、安全上の問題から直ちに中間転写ドラ
ム102上のトナーを加熱する熱源132を停止し、加
圧ローラ103と転写紙への加熱も停止する。
【0122】上述の制御により、中間転写ドラム102
と加圧ローラ103の圧接部(二次転写位置B)に転写
紙が存在するときにのみ、トナー像が転写紙に二次転写
される極性の電圧を電極5b(図6)に印加し、加圧ロ
ーラ103への不要トナーの転写を防止することができ
る。
【0123】転写紙の一部が二次転写位置Bを通過した
ところで、転写紙に対するクランプが解除され、トナー
像を転写定着された転写紙が矢印Dで示すように機外に
排出される。
【0124】以上、図1乃至図14を参照して説明した
各例においては、転写紙を加圧ローラ103にクランプ
して中間転写ドラム102上のトナー像を転写紙上に二
次転写するように構成したが、給紙部から給送された転
写紙を、加圧ローラ103にクランプせず、中間転写ド
ラム102と加圧ローラ103との圧接部の間を単に通
過させ、このとき中間転写ドラム102上のトナー像を
転写紙に二次転写するように構成してもよい。
【0125】また、上記各例において、転写紙に単色の
画像を形成する画像形成装置の構成を説明したが、感光
体101上に順次色の異なるトナー像を形成し、これを
中間転写ドラム102上に重ね合せて一次転写し、次い
でこの多色トナー像を転写紙155に一括して二次転写
するか、中間転写ドラム102上にトナー像を1色ずつ
一次転写し、これを転写紙上に順次重ね合せて二次転写
して多色画像を得る画像形成装置にも本発明の適用が可
能である。
【0126】
【発明の効果】本発明によれば、中間転写回転体上の非
画像領域に付着した不要トナーが加圧回転体や記録媒体
に転移することを防止でき、高品質な最終画像を得るこ
とができる。
【0127】
【0128】
【0129】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構
成図である。
【図2】中間転写ドラムをその軸線方向に切断して示す
断面図である。
【図3】中間転写ドラムの外観斜視図である。
【図4】中間転写ドラムを半径方向に切断して示す断面
図である。
【図5】中間転写ドラム用のクリーニング装置と、中間
転写ドラム内の電極の関係を示す説明図である。
【図6】中間転写ドラムの電極を模式的に示した説明図
である。
【図7】電極へ導電性のローラを介して電圧を印加する
例を示した、図2と同様な断面図である。
【図8】図7に示した中間転写ドラムの外観斜視図であ
る。
【図9】中間転写ドラムの他の例を示す、図4と同様な
断面図である。
【図10】加圧ローラ上の転写紙と中間転写ドラムとの
密着部と、中間転写ドラムの電極との関連を示す説明図
である。
【図11】加圧ローラ上の転写紙と中間転写ドラムとの
密着部と、中間転写ドラムの電極との関連の他の例を示
す説明図である。
【図12】加圧ローラ上の転写紙と中間転写ドラムとの
密着部と、中間転写ドラムの電極との関連のさらに他の
例を示す説明図である。
【図13】中間転写ドラムの非画像領域が、中間転写ド
ラムと加圧ローラとの間に至ったとき、電極への電圧の
印加を停止する実施例のタイミングチャートである。
【図14】画像形成装置の他の例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
5 電極 5b 電極

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像が形成されるトナー像担持回転
    体と、該トナー像担持回転体上のトナー像が一次転写さ
    れる中間転写回転体と、該中間転写回転体上のトナー像
    を記録媒体に二次転写するとき、当該記録媒体を中間転
    写回転体に密着させるべく、中間転写回転体に対して圧
    接する加圧回転体とを有する画像形成装置において、 前記中間転写回転体は、その周方向に分割されて配列さ
    れた複数の電極を有し、中間転写回転体と加圧回転体と
    の圧接部に、中間転写回転体上の画像領域が存在すると
    きにだけ、加圧回転体に対向する前記電極に対し、中間
    転写回転体上のトナーの帯電極性と同極性の電圧を印加
    する電圧印加手段を設けたことを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 重合法で作製されたトナーを用いる請求
    項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記中間転写回転体が弾性を有している
    請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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