JP3233090B2 - 高圧用積層コンデンサ - Google Patents

高圧用積層コンデンサ

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JP3233090B2
JP3233090B2 JP02594298A JP2594298A JP3233090B2 JP 3233090 B2 JP3233090 B2 JP 3233090B2 JP 02594298 A JP02594298 A JP 02594298A JP 2594298 A JP2594298 A JP 2594298A JP 3233090 B2 JP3233090 B2 JP 3233090B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/30Stacked capacitors
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    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES OR LIGHT-SENSITIVE DEVICES, OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/38Multiple capacitors, i.e. structural combinations of fixed capacitors
    • H01G4/385Single unit multiple capacitors, e.g. dual capacitor in one coil
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T29/00Metal working
    • Y10T29/43Electric condenser making
    • Y10T29/435Solid dielectric type

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばAC250
V、DC500V以上の高電圧が印加される用途に好適
に用いられる高圧用積層コンデンサに関し、より詳細に
は、セラミック焼結体及び内部電極を改良することによ
り耐電圧向上及び所望でないフラッシュオーバーを抑制
することが可能とされた高圧用積層コンデンサに関す
る。
【0002】
【従来の技術】高電圧が印加される用途に用いるコンデ
ンサでは、その耐電圧が高いこと、並びに外表面におけ
るフラッシュオーバーを抑制することが強く求められ
る。
【0003】そこで、従来より、高電圧に耐え得る積層
コンデンサとして、種々の構造のものが提案されている
(例えば、実開昭60−76028号公報、実開昭62
−120333号公報、特開昭62−210612号公
報、実開昭58−56431号公報など)。
【0004】図3及び図4は、従来の高圧用積層コンデ
ンサの一例を説明するための正面断面図及び平面断面図
である。積層コンデンサ31は、誘電体セラミックスよ
りなるセラミック焼結体32を用いて構成されている。
セラミック焼結体32の端面32aには、第1の外部電
極33が、端面32bには第2の外部電極34が形成さ
れている。第1,第2の外部電極33,34で容量が取
り出されるが、セラミック焼結体32内には、第1の端
面32aから第2の端面32bに向かって複数の容量取
出し部が互いに直列に接続されるように構成されてい
る。
【0005】すなわち、端面32aに引き出された第1
の内部電極35a〜35cが異なる高さ位置に形成され
ている。また、端面32bに引き出された第2の内部電
極36a,36b,36cが、異なる高さ位置に形成さ
れている。そして、第1,第2の内部電極35a,36
a間、第1,第2の内部電極35b,36b間及び第
1,第2の内部電極35c,36c間に、それぞれ、非
接続型内部電極37a〜37c、38a〜38c、39
a〜39cが形成されている。
【0006】さらに、これらの内部電極のうち、隣接す
る2つの内部電極に対し、セラミック層を介して厚み方
向に重なり合うように、非接続型内部電極40a〜40
d,41a〜41dが形成されている。
【0007】従って、第1,第2の外部電極33,34
間においては、上述した内部電極構造により、端面32
aから端面32bに向かって8個の容量取出し部が直列
に接続された構造が並列に接続されている。
【0008】すなわち、積層コンデンサ31では、上記
のように8個の容量取出し部を直列に接続した構造とす
ることにより、耐電圧の向上が図られている。他方、特
開昭62−210612号公報には、積層コンデンサに
おいて、内部電極による容量取出し部分の上下に相対的
に誘電率が低いセラミック層を配置することにより、焼
結体の上面及び下面におけるフラッシュオーバーを抑制
した構造が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の積層コンデンサ31においては、複数の容量取
出し部を第1,第2の外部電極33,34間に直列に配
置することにより耐電圧が高められているものの、セラ
ミック焼結体32表面におけるフラッシュオーバーを防
止することはできなかった。
【0010】他方、特開昭62−210612号公報に
は、上記のように相対的に低い誘電率の層を内部電極が
設けられている部分の上下に配置することによりセラミ
ック焼結体の上面及び下面におけるフラッシュオーバー
の抑制が図られているものの、この構造では、セラミッ
ク焼結体の側面におけるフラッシュオーバーを効果的に
抑制することはできなかった。加えて、単に相対的に低
い誘電率層を設けただけであるため、耐電圧を高めるこ
とができなかった。
【0011】従って、本発明の目的は、上述した従来技
術の欠点を解消し、耐電圧性に優れ、かつ外表面におけ
るフラッシュオーバーを確実に防止することが可能であ
り、高圧用途に適した積層コンデンサを提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る高圧用積層コンデンサは、対向し合う第1,第2の
端面を有するセラミック焼結体と、前記セラミック焼結
体内に配置されており、第1,第2の端面にそれぞれ引
き出された第1,第2の内部電極と、第1,第2の内部
電極間において、第1の内部電極から第2内部電極に向
かって、互いに直列に接続された複数の容量取出し部を
構成するように配置された複数の第3の内部電極と、前
記第1,第2の端面において第1,第2の内部電極に接
続されるように形成された第1,第2の外部電極とを備
え、前記複数の第3の内部電極が、第1,第2の内部電
極間において、互いに直列に接続された少なくとも4個
の容量取出し部を構成するように配置されており、前記
セラミック焼結体の第1〜第3の内部電極が構成されて
いる部分の上方及び下方に、比誘電率が第1〜第3の内
部電極が構成されている部分のセラミックスの比誘電率
よりも低いセラミックスからなる低誘電率層が形成され
ており、前記第3の内部電極のうち、第1,第2の端面
を結ぶ方向において第1,第2の内部電極に対向されて
いる内部電極の該対向されている側のコーナー部分が丸
められていることを特徴とする。
【0013】請求項2に記載の発明では、前記第1〜第
3の内部電極で構成される少なくとも4個の容量取出し
部を直列に接続してなる構造が、前記セラミック焼結体
内において、厚み方向に複数形成されている。
【0014】請求項3に記載の発明では、前記低誘電率
層が、前記セラミック焼結体の上下方向において最外層
に配置されている。請求項4に記載の発明では、前記複
数の第3の内部電極が、第1,第2の内部電極と同一高
さ位置において第1,第2の端面を結ぶ方向において互
いに隔てられた複数の第1の非接続型内部電極と、第1
の内部電極、複数の第1の非接続型内部電極及び第2の
内部電極のうち、隣接する2つの電極に対してセラミッ
ク焼結体層を介して厚み方向に重なり合うように配置さ
れた複数の第2の非接続型内部電極とを有する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の非限定的な実施例
を挙げることにより、本発明をより詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例に係る高圧用積
層コンデンサを示す正面断面図であり、図2はその平面
断面図である。積層コンデンサ1は、直方体状のセラミ
ック焼結体2を用いて構成されている。セラミック焼結
体2は、適宜の誘電体セラミックスを用いて構成され得
るが、最外層、すなわち、最上部及び最下部に、中央部
分2aよりも相対的に比誘電率が低い低誘電率層2b、
2cを有する。
【0017】上記中央部分2a及び低誘電率層2b,2
cを構成するに際しては、後述のセラミック積層一体焼
成技術によりセラミック焼結体2を得るにあたり、中央
部分2aを構成するのに、相対的に比誘電率の高いセラ
ミック粉末を用いたセラミックグリーンシートを用い、
低誘電率層2b,2cを構成するのに、相対的に比誘電
率の小さいセラミック粉末を含むセラミックグリーンシ
ートを用いることにより果たすことができる。
【0018】セラミック焼結体2は、対向し合う第1,
第2の端面2d,2eを有する。端面2dを覆うよう
に、並びにセラミック焼結体2の上面2f、下面2g及
び側面2h,2iに至るように第1の外部電極3が形成
されている。同様に、第2の端面2eを覆うように、か
つ上面2f,下面2g及び側面2h,2iに至るように
第2の外部電極4が形成されている。
【0019】第1,第2の外部電極3,4は、セラミッ
ク焼結体2にAg−Pd、Ag、Cuペーストのような
導電ペーストを塗布し、焼き付けることにより形成され
ている。もっとも、外部電極3,4は、例えば、蒸着・
メッキ・スパッタリングなどの薄膜形成法により形成さ
れてもよい。
【0020】セラミック焼結体2内においては、外部電
極3,4間で互いに直列に接続された8個の容量取出し
部を構成するように複数の内部電極が配置されている。
この内部電極構造では、第1の端面2dに露出するよう
に、第1の内部電極5a,5b,5cが異なる高さ位置
に形成されている。また、第2の端面2eに露出するよ
うに第2の内部電極6a,6b,6cが異なる高さ位置
に形成されている。
【0021】第1の内部電極5aと第2の内部電極6
a、第1の内部電極5bと、第2の内部電極6b、並び
に第1の内部電極5cと第2の内部電極6cとは、それ
ぞれ同一平面上に配置されている。
【0022】第1,第2の内部電極5a,6aが形成さ
れている高さ位置では、第1,第2の内部電極5a,6
a間に、第1の非接続型内部電極7a,7b,7cが配
置されている。同様に、第1,第2の内部電極5b,6
bが形成されている高さ位置では、第1の非接続型内部
電極8a〜8cが配置されている。また、第1,第2の
内部電極5c,6c間には、第1の非接続型内部電極9
a〜9cが配置されている。
【0023】さらに、第1,第2の内部電極5a,6a
及び非接続型内部電極7a〜7cが配置されている高さ
位置と、第1,第2の内部電極5b,6b及び非接続型
内部電極8a〜8cが形成されている高さ位置との間の
高さ位置に第2の非接続型内部電極10a〜10dが配
置されている。第2の非接続型内部電極10a〜10d
は、第1の内部電極5a、第1の非接続型内部電極7a
〜7c及び第2の内部電極6aのうち、隣り合う2個の
電極にセラミック層を介して重なり合うように配置され
ている。
【0024】例えば、非接続型内部電極10aを例に取
ると、この非接続型内部電極10aは、第1の内部電極
5aと、非接続型内部電極7aとにセラミック層を介し
て対向するように配置されている。同様に、非接続型内
部電極10bは、非接続型内部電極7a,7bにセラミ
ック層を介して重なり合うように配置されている。従っ
て、第1,第2の内部電極5a,6a間においては、第
1の内部電極5a−非接続型内部電極10a間、非接続
型内部電極10a−非接続型内部電極7a間、非接続型
内部電極7a,10a間、非接続型内部電極10a,7
b間、非接続型内部電極7b、10c間、非接続型内部
電極10c,7c間、非接続型内部電極7c,10d
間、非接続型内部電極10d−第2の内部電極6a間に
おいて、それぞれ、容量取出し部が構成されている。す
なわち、第1,第2の内部電極5a,6a間において
は、互いに直列に8個の容量取出し部が接続されてい
る。
【0025】同様に、第2の非接続型内部電極10a〜
10dは、第1の内部電極5b、第1の接続型内部電極
8a〜8c及び第2の内部電極6bに対しても、同様の
関係で配置されており、やはり、8個の容量取出し部を
構成している。
【0026】また、第1,第2の内部電極5b,6b及
び第1の非接続型内部電極8a〜8cが形成されている
高さ位置と、第1の内部電極5c、第2の内部電極6c
及び第1の非接続型内部電極9a〜9cが形成されてい
る高さ位置との間にも、第2の非接続型内部電極11a
〜11dが形成されている。非接続型内部電極11a〜
11dも、非接続型内部電極10a〜10dと同様に、
第1,第2の内部電極5b,6b及び第1の非接続型内
部電極8a〜8cとの間で8個の互いに直列に接続され
た容量取出し部を、第1,第2の内部電極5c,6c及
び第1の非接続型内部電極9a〜9cとの間で同じく互
いに直列に接続された8個の容量取出し部を構成するよ
うに配置されている。
【0027】従って、第1,第2の外部電極3,4間に
は、8個の容量取出し部が直列に接続された構造が並列
に接続されており、それによって耐電圧が効果的に高め
られている。
【0028】なお、本発明においては、上記のように互
いに直列に接続された容量取出し部は4個以上構成され
ておればよく、それによって耐電圧を効果的に高め得
る。また、内部電極5a〜11dを構成する材料につい
ては、特に限定されず、Ag、Ag−Pd、Cu、Ni
などの適宜の金属もしくは合金を用いて構成することが
できる。
【0029】本実施例では、上記複数の容量取出し部を
直列に接続したことにより耐電圧が高められているだけ
でなく、前述した低誘電率層2b,2cを設けたことに
より、並びに非接続型内部電極7a,7c,8a,8
c,9a,9cの形状を改良したことにより、フラッシ
ュオーバーを効果的に抑制することが可能とされてい
る。
【0030】すなわち、セラミック焼結体2の外表面に
おけるフラッシュオーバーは、異なる電位に接続される
電極間の放電により生じる現象であり、フラッシュオー
バーが生じるとセラミック焼結体2の外表面にクラック
等が生じ、特性が低下したり、甚だしき場合には、素子
の破壊を引き起こす。
【0031】ところで、セラミック焼結体2の側面2
h,2iにおけるフラッシュオーバーは、主として、外
部電極3,4の側面2h,2iに至っている部分の端部
3a,4aと、該端部3a,4aに最も近い異なる電位
に接続される内部電極7a,7c,9a,9cとの間で
生じる。
【0032】本実施例の積層コンデンサ1では、このフ
ラッシュオーバーを抑制するために、図2に示されてい
るように、非接続型内部電極7a,7c、すなわち第
1,第2の内部電極5a,6aと端面2d,2eを結ぶ
方向において対向されている非接続型内部電極7a,7
cの対向されている端縁のコーナー部分において、矢印
Aで示すように丸みが付けられている。従って、丸みが
付けられている部分Aを有するため、内部電極7a,7
cと、外部電極3,4のセラミック焼結体2の側面2
h,2iに至っている部分の端部3a,4aとの間の距
離が大きくされ、それによってこれらの間における電界
集中が緩和され、フラッシュオーバーが効果的に抑制さ
れる。
【0033】特に図示はしないが、非接続型内部電極8
a,8c,9a,9cにおいても、同様に、それぞれ、
第1,第2の内部電極5b,5c,6b,6cに対向さ
れている側の端縁の両側のコーナー部分が丸められてお
り、それによってセラミック焼結体2の側面2h,2i
におけるフラッシュオーバーが効果的に抑制される。
【0034】また、積層コンデンサ1においては、低誘
電率層2b,2cが設けられているため、セラミック焼
結体2の上面2f及び下面2gにおけるフラッシュオー
バーを抑制することができる。すなわち、セラミック焼
結体2の上面2f及び下面2gにおけるフラッシュオー
バーは、外部電極3,4の上面2f及び下面2gに至っ
ている部分の端部3b,4bと、非接続型内部電極7
a,7c,9a,9cとの間で生じる。
【0035】ところが、本実施例では、これらの間に低
誘電率層2b,2cが配置されているため、例えば、外
部電極3の端部3b,3bと非接続型内部電極7a,9
aとの間における電界集中が緩和され、それによって焼
結体2の上面2f及び下面2gにおけるフラッシュオー
バーが効果的に抑制される。同様に、外部電極4の端部
4b,4bと非接続型内部電極7c,9cとの間にも、
それぞれ、低誘電率層2b,2cが配置されているの
で、電界集中が緩和されて、上面2f及び下面2gにお
けるフラッシュオーバーが抑制される。
【0036】従って、本実施例の積層コンデンサ1で
は、上記非接続型内部電極7a,7c,8a,8c,9
a,9cにおいて丸められた部分Aをコーナー部分に設
けることにより、セラミック焼結体2の側面2h,2i
におけるフラッシュオーバーを抑制することができると
共に、低誘電率層2b,2cを配置したことにより上面
2f及び下面2gにおけるフラッシュオーバーも抑制さ
れる。
【0037】次に、具体的な実験例に基づき、積層コン
デンサ1により、耐電圧が高められること、フラッシュ
オーバーが低められることを具体的に説明する。相対的
に誘電率の高いBaTiO3 粉末を主体とするスラリー
を用い、矩形のセラミックグリーンシートを成形し、該
セラミックグリーンシート上に、上述した内部電極パタ
ーンを適宜形成し、積層し、上下に複数枚の無地の同じ
セラミックグリーンシートを積層し、さらに上下に相対
的に誘電率の低いSrTiO3 粉末よりなるスラリーを
用いて形成された矩形のセラミックグリーンシートを積
層し、厚み方向に加圧して積層体を得た。この積層体を
焼成し、それによって図1に示したセラミック焼結体2
を得た。得られた焼結体2の寸法は、5.7mm(L)
×5.0mm(W)×1.8mm(T)であり、中央部
分2aの比誘電率は2300、低誘電率層2b,2cの
比誘電率は300とした。また、低誘電率層2b,2c
の厚みは100μm、中央部分2aの厚みは1.6mm
(但し、内部電極積層部分の厚みは1.2mm)とし
た。
【0038】上記のようにして得たセラミック焼結体2
の端面2d,2eに、Agペーストを塗布し、焼き付け
ることにより、外部電極3,4を形成し、実施例の積層
コンデンサ1を得た。
【0039】比較のために比較例1として、低誘電率層
2b,2cを形成しておらず、かつ非接続型内部電極7
a,7c,8a,8c,9a,9cのコーナー部分を丸
めなかったことを除いては、上記実施例と同様にして比
較例1の積層コンデンサを作製した。
【0040】また、さらに、上記非接続型内部電極7
a,7c,8a,8c,9a,9cの上記コーナー部分
を丸めなかったことを除いては、上記実施例と同様にし
て作製した積層コンデンサを比較例2とした。
【0041】上記実施例及び比較例1,2の積層コンデ
ンサについて、空気中及びシリコーンオイル中における
AC−BDV試験により交流による破壊電圧を測定し
た。結果を、試験数20個の場合の該破壊電圧のばらつ
きX3CV と共に、下記の表1に示す。また、各積層コン
デンサについて、フラッシュオーバー発生率を下記の表
1に併せて示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1から明らかなように、比較例1の積層
コンデンサでは、空気中における破壊電圧が2.5kV
AC、シリコーンオイル中における破壊電圧が4.5kV
ACであり、空気中においてはフラッシュオーバー発生率
が100%になったのに対し、比較例2では、低誘電率
層を設けたためか、空気中において破壊電圧が3.3k
ACと高めれ、ばらつきX3CV も20%と低められた。
しかしながら、比較例2においても、フラッシュオーバ
ー発生率は100%であった。
【0044】これに対して、実施例の積層コンデンサで
は、空気中における破壊電圧が4.5kVACとかなり高
められ、ばらつきX3CV も14%と低められた。しか
も、フラッシュオーバーが空気中において発生しなかっ
た。
【0045】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る高圧用積層
コンデンサでは、複数の第3の内部電極が、第1,第2
の内部電極において、互いに直列に接続された少なくと
も4個の容量取出し部を構成するように配置されている
ので、耐電圧が効果的に高められる。また、第1〜第3
の内部電極が構成されている部分の上方及び下方に、具
体的に比誘電率の低い低誘電率層が形成されているの
で、セラミック焼結体の上面及び下面におけるフラッシ
ュオーバーを効果的に抑制することができ、さらに、第
1,第2の端面を結ぶ方向において第1,第2の内部電
極に対向されている第3の内部電極の該対向されている
側のコーナー部分が丸められているので、焼結体の両側
面におけるフラッシュオーバーも確実に抑制される。
【0046】よって、高圧用途に適した信頼性に優れた
高圧用積層コンデンサを提供することが可能となる。請
求項2に記載の発明では、第1〜第3の内部電極で構成
される、少なくとも4個の容量取出し部を直列に接続し
てなる構造が、セラミック焼結体内において厚み方向に
複数形成されているので、より大きな容量を有し、かつ
耐電圧性に優れ、フラッシュオーバーが生じ難い高圧用
積層コンデンサを提供することができる。
【0047】請求項3に記載の発明よれば、低誘電率層
が、セラミック焼結体の上下方向において最外層に配置
されているので、セラミック焼結体の上面及び下面にお
けるフラッシュオーバーをより確実に防止することがで
きる。
【0048】請求項4に記載の発明によれば、第1,第
2の内部電極と同一高さ位置において、第1の非接続型
内部電極が配置されており、第1の内部電極、複数の第
1の非接続型内部電極及び第2の内部電極のうち、隣接
する2つの電極に対してセラミック焼結体層を介して厚
み方向に重なり合うように第2の非接続型内部電極が配
置されているので、セラミックグリーンシートを用いた
積層セラミック一体焼成技術を用いて積層コンデンサを
製造するにあたり、第1,第2の内部電極と、第1の非
接続型内部電極とを同一セラミックグリーンシート上に
形成することができるため、製造工程の簡略化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る高圧用積層コンデンサ
を示す正面断面図。
【図2】図1に示した高圧用積層コンデンサの平面断面
図。
【図3】従来の高圧用積層コンデンサの一例を示す正面
断面図。
【図4】図3に示した高圧用積層コンデンサの平面断面
図。
【符号の説明】
1…積層コンデンサ 2…セラミック焼結体 2d,2e…第1,第2の端面 2a…中央部分 2b,2c…低誘電率層 3…第1の外部電極 4…第2の外部電極 5a,5b,5c…第1の内部電極 6a,6b,6c…第2の内部電極 7a〜7c,8a〜8c,9a〜9c…第1の非接続型
内部電極 10a〜10d,11a〜11d…第2の非接続型内部
電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向し合う第1,第2の端面を有するセ
    ラミック焼結体と、 前記セラミック焼結体内に配置されており、第1,第2
    の端面にそれぞれ引き出された第1,第2の内部電極
    と、 第1,第2の内部電極間において、第1の内部電極から
    第2内部電極に向かって、互いに直列に接続された複数
    の容量取出し部を構成するように配置された複数の第3
    の内部電極と、 前記第1,第2の端面において第1,第2の内部電極に
    接続されるように形成された第1,第2の外部電極とを
    備え、 前記複数の第3の内部電極が、第1,第2の内部電極間
    において、互いに直列に接続された少なくとも4個の容
    量取出し部を構成するように配置されており、 前記セラミック焼結体の第1〜第3の内部電極が構成さ
    れている部分の上方及び下方に、比誘電率が第1〜第3
    の内部電極が構成されている部分のセラミックスの比誘
    電率よりも低いセラミックスからなる低誘電率層が形成
    されており、 前記第3の内部電極のうち、第1,第2の端面を結ぶ方
    向において第1,第2の内部電極に対向されている内部
    電極の該対向されている側のコーナー部分が丸められて
    いることを特徴とする、高圧用積層コンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記第1〜第3の内部電極で構成される
    少なくとも4個の容量取出し部を直列に接続してなる構
    造が、前記セラミック焼結体内において、厚み方向に複
    数形成されている、請求項1に記載の高圧用積層コンデ
    ンサ。
  3. 【請求項3】 前記低誘電率層が、前記セラミック焼結
    体の上下方向において最外層に配置されている、請求項
    1または2に記載の高圧用積層コンデンサ。
  4. 【請求項4】 前記複数の第3の内部電極が、第1,第
    2の内部電極と同一高さ位置において第1,第2の端面
    を結ぶ方向において互いに隔てられた複数の第1の非接
    続型内部電極と、第1の内部電極、複数の第1の非接続
    型内部電極及び第2の内部電極のうち、隣接する2つの
    電極に対してセラミック焼結体層を介して厚み方向に重
    なり合うように配置された複数の第2の非接続型内部電
    極とを有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれ
    かに記載の高圧用積層コンデンサ。
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