JP3230633B2 - 車両用ナビゲーション方法および装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、地図画面上に自車位置
を表示し、経路誘導を行うなどして、運転者の進路決定
などに役立てられる車両用ナビゲーション方法および装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ナビゲーション装置は、地磁気センサに
よって検出された方位および車輪速センサによって検出
された走行距離などに基づいて自車位置を演算し、その
自車位置付近の地図情報を、コンパクトディスクを用い
たいわゆるＣＤ−ＲＯＭディスクから順次読出して地図
画面を作成し、その地図画面上に前記自車位置を表示し
たり、また目的地を入力することによって、現在位置か
ら目的地までの推薦経路を表示したりして、運転者の進
路決定に役立てられる。

【０００３】このようなナビゲーション装置において従
来では、前記地図画面は、実際の道路の形状や接続関係
を忠実に再現しており、目的地などを設定して経路を決
定しても、経路に関する情報以外の不必要な情報も表示
するので、表示が複雑である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】したがって上述のよう
な従来技術では、経路に関する必要な情報を容易に把握
できないという問題があり、安全運転の面からも好まし
くない。

【０００５】本発明の目的は、経路に関する必要な情報
を容易に把握することのできる車両用ナビゲーション方
法および装置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、車両の現在位
置を求め、地図情報を読出して地図上に現在位置を表示
する車両用ナビゲーション方法において、目的地までの
経路を設定可能とし、地図情報から前記経路に関するキ
ャラクタ情報を抽出して経路順に複数並べて表示すると
ともに、該複数のキャラクタ情報に対応させて車両が進
行すべき方向を示す矢印を表示することを特徴とする車
両用ナビゲーション方法である。また本発明は、車両の
現在位置を求め、地図情報を読出して地図上に現在位置
を表示する車両用ナビゲーション方法において、目的地
までの経路を設定可能とし、地図情報から前記経路に関
するキャラクタ情報を抽出して経路順に複数並べて表示
するとともに、該複数のキャラクタ情報に対応させて車
両が進行すべき方向のみを示す矢印を表示することを特
徴とする車両用ナビゲーション方法である。また本発明
は、車両の現在位置を求め、地図情報を読出して地図上
に現在位置を表示する車両用ナビゲーション方法におい
て、目的地までの経路を設定可能とし、地図情報から前
記経路に関するキャラクタ情報を抽出して経路順に複数
並べて表示するとともに、該複数のキャラクタ情報に対
応する地点で車両が進行すべき方向を示す矢印を前記複
数のキャラクタ情報と並べて複数表示することを特徴と
する車両用ナビゲーション方法である。

【０００７】また本発明は、 道路種別に応じて、前記
経路順のキャラクタ情報および車両が進行すべき方向を
示す矢印を表示することを特徴とする。また本発明は、
前記経路において進行方向が変化するときのみ前記矢印
表示を行うことを特徴とする。また本発明は、車両の現
在位置を表示画面上に固定して表示し、前記キャラクタ
情報および矢印表示をスクロール表示することを特徴と
する。また本発明は、前記複数のキャラクタ情報と矢印
による表示とともに道路地図を並べて表示することを特
徴とする。

【０００８】また本発明は、車両の現在位置を求め、地
図情報を読出して地図上に現在位置を表示する車両用ナ
ビゲーション装置において、目的地までの経路を設定す
る経路設定手段と、該経路設定手段の出力に応答し、地
図情報から前記経路に関するキャラクタ情報を抽出する
抽出手段と、該抽出手段によって抽出されたキャラクタ
情報を経路順に複数並べて表示するとともに、該複数の
キャラクタ情報に対応させて車両が進行すべき方向を示
す矢印を表示する描画手段とを備えることを特徴とする
車両用ナビゲーション装置である。また本発明は、車両
の現在位置を求め、地図情報を読出して地図上に現在位
置を表示する車両用ナビゲーション装置において、目的
地までの経路を設定する経路設定手段と、該経路設定手
段の出力に応答し、地図情報から前記経路に関するキャ
ラクタ情報を抽出する抽出手段と、該抽出手段によって
抽出されたキャラクタ情報を経路順に複数並べて表示す
るとともに、該複数のキャラクタ情報に対応させて車両
が進行すべき方向のみを示す矢印を表示する描画手段と
を備えることを特徴とする車両用ナビゲーション装置で
ある。また本発明は、車両の現在位置を求め、地図情報
を読出して地図上に現在位置を表示する車両用ナビゲー
ション装置において、目的地までの経路を設定する経路
設定手段と、該経路設定手段の出力に応答し、地図情報
から前記経路に関するキャラクタ情報を抽出する抽出手
段と、該抽出手段によって抽出されたキャラクタ情報を
経路順に複数並べて表示するとともに、該複数のキャラ
クタ情報に対応する地点で車両が進行すべき方向を示す
矢印を前記複数のキャラクタ情報と並べて複数表示する
描画手段とを備えることを特徴とする車両用ナビゲーシ
ョン装置である。また本発明は、描画手段は、道路種別
に応じて、前記経路順のキャラクタ情報および車両が進
行すべき方向を示す矢印を、前記経路において進行方向
が変化するときのみ、表示するとともに、車両の現在位
置を表示画面上に固定して表示し、前記キャラクタ情報
および矢印表示をスクロール表示し、キャラクタ情報は
交差点名および道路名のいずれかであることを特徴とす
る。また本発明は、描画手段は、前記複数のキャラクタ
情報と矢印による表示とともに道路地図を並べて表示す
ることを特徴とする。

【０００９】

【作用】本発明に従えば、請求項１〜３，９〜１１の車
両用ナビゲーション方法および装置において、たとえば
地磁気センサまたは車輪速センサなどの出力をマイクロ
コンピュータなどによって演算して車両の現在位置を求
め、その現在位置に対応したＣＤ−ＲＯＭディスクなど
の記録媒体から地図情報を読出して、複数のキャラクタ
情報、たとえば交差点名および道路名などを複数並べて
表示するとともに、複数のキャラクタ情報に対応させ
て、または複数のキャラクタ情報に対応する地点で、少
なくとも車両が進行すべき方向を示す矢印を表示する。
したがって経路上における複数の地点におけるキャラク
タ情報に対応して車両が進行すべき方向を示す矢印を表
示することによって、車両がどの地点で進行方向を変え
てゆくべきかを、広範囲の経路上で、大まかなイメージ
を得ることができる。すなわち複数の地点での進行方向
を表す矢印をまとめて一度に複数表示することによっ
て、車両の進行を、広範囲にわたる経路上で、大まかな
イメージを把握することができる。このようにして、前
記経路に関するキャラクタ情報を抽出して表示するの
で、その間の道路の形状や接続関係が簡略化されて見易
くなり、したがって経路に関する必要な情報を容易に把
握することができる。しかも上述のようにキャラクタ情
報に対応させて矢印表示が行われるので、車両が進行す
べき方向を容易に知ることができ、安全運転が確実にな
る。特に請求項１，９の本発明に従えば、経路順の複数
のキャラクタ情報に対応させて複数の矢印を表示し、こ
れによって経路をイメージしやすく、車両が進行すべき
広範囲にわたる方向を、把握しやすい。請求項２，１０
の本発明に従えば、複数のキャラクタ情報に対応して車
両が進行すべき方向のみを示す矢印を表示し、これによ
って後述の図４に示されるように、車両が進行すべき方
向のみを示す１つの矢印を表示し、表示が簡素化され、
見やすく、進行方向が判りやすい。このことは特に安全
運転の観点から、重要である。請求項３，１１の本発明
に従えば、複数のキャラクタ情報と矢印とを並べて複数
表示し、これによってたとえば交差点名などのキャラク
タ情報と進路との対応関係を一目で把握することができ
る。

【００１０】本発明に従えば、請求項４，１２のよう
に、道路種別に応じて、後述の図５のように、たとえば
高速道路では、図４における一般道路における道路地図
３６の表示は行わず、経路順のキャラクタ情報４３ａ〜
４３ｄおよび車両が進行すべき方向を示す矢印４４，４
５のみを表示する。こうしてキャラクタ情報および矢印
のみを、表示画面にできるだけ大きく表示し、情報の把
握をさらに容易にし、安全運転がさらに確実になる。本
発明に従えば、請求項５，１２のように、矢印表示は、
キャラクタ情報によって表示される交差点名などの経路
の進行方向が変化するときのみ、行われるので、無駄な
表示が行われず、したがって情報の把握が容易になり、
安全運転が向上されることになる。本発明に従えば、請
求項６，１２のように、表示画面上には、車両の現在位
置を固定して表示し、たとえば現在位置をキャラクタ情
報が表示される部分３７のたとえばほぼ中央付近に固定
して表示し、キャラクタ情報および車両進行方向の矢印
表示をスクロールする。これによって情報の把握がさら
に容易になり、安全運転が向上される。

【００１１】請求項７，１３の本発明に従えば、キャラ
クタ情報と矢印による表示を、道路地図と並べて表示
し、これによってキャラクタと矢印とによる進行方向
を、道路地図上で具体的に対比して確認することがで
き、進路の把握がさらに容易になる。

【００１２】請求項８，１２の本発明に従えば、キャラ
クタ情報は交差点名であり、さらにまた道路名であり、
したがって交差点名と進行方向とをその交差点に到達す
る前に知ることができ、このような交差点名と進行方向
を表す矢印との組合わせを複数、事前に知ることがで
き、したがって経路をイメージしやすく、進行方向の把
握が容易である。

【００１３】

【実施例】図１は、本発明の一実施例のナビゲーション
装置１の電気的構成を示すブロック図である。このナビ
ゲーション装置１は、車両に搭載されて、現在位置表示
や目的地までの経路案内表示を行い、運転者の進路決定
などに役立てられる。

【００１４】したがって、概略的に、このナビゲーショ
ン装置１では、操作キー２への入力操作に応答して、マ
イクロコンピュータなどで実現され、演算手段であり描
画手段である中央処理装置３が、通信バス１０を介し
て、ＣＤ−ＲＯＭ装置４へ所望とする地域の地図情報の
読取りを支持する。その支持に応答して処理回路５がデ
コーダ６を介して、記録媒体であるＣＤ−ＲＯＭディス
ク７に記録されている地図情報から対応する地域の地図
情報を読出す。こうして処理回路５から前記通信バス１
０を介して入力された地図情報に対応して、前記中央処
理装置３が表示駆動回路８を介して、液晶表示装置など
で実現される表示装置９を表示駆動することによって、
前記所望とする地域の地図画面表示が実現される。

【００１５】また、後述するように現在位置設定が行わ
れると、中央処理装置３は、前記通信バス１０を介して
処理回路１１から入力される地磁気センサ１２および車
輪速センサ１３の検出結果に対応して、自車の走行した
方位および距離を演算し、自車の現在位置に対応した地
図画面の地図情報を前記ＣＤ−ＲＯＭ装置４から読出
し、前記地図画面をスクロールして現在位置とともに表
示する。

【００１６】また所定周期毎に、自車の走行軌跡と、前
記地図情報から求められる道路形状とを比較し、たとえ
ば交差点での右左折時に前記走行軌跡が道路形状に一致
するように現在位置補正を行うマッチング処理を行う。
こうして表示装置９には、図２（１）において参照符Ｐ
１１で示されるように、現在位置と自車の進行方向とを
示すマーカが、地図画面とともに自車の走行に従って更
新して表示される。

【００１７】さらに、現在位置の入力が行われ、その
後、地図画面のスクロールが行われて操作者が目的地を
検索してその目的地の位置を設定し、経路探索を選択す
ることによって、図２（２）で示すように、参照符Ｐ１
１で示される現在位置から参照符Ｐ１２で示される目的
地までの、たとえば距離が最短となる推薦経路が演算さ
れて表示される。

【００１８】上述のようにして経路が決定されると、以
下のようにして、前記経路に関するたとえば道路名、交
差点名などのキャラクタ情報をその経路順に抽出して表
示するデフォルメ地図が作成され表示される。

【００１９】図３は、前記デフォルメ地図の表示動作を
説明するための機能ブロック図である。前記操作キー２
や処理回路１１などの入力部２１から、現在位置および
目的地または経由地が入力されると、経路探索部２２
は、ＣＤ−ＲＯＭ装置４などから参照符２３で示すよう
に地図情報を読出し、その読出した地図情報を記憶部２
４で記憶するとともに、データ操作部２５で演算処理を
行い、前述のようにたとえば距離が最短となる経路を演
算し、経路案内部２６へ出力する。一方、前記地図情報
はまた現在位置検出部２７に与えられて、こうして現在
位置を併せた地図画面の画像が経路案内部２６に与えら
れる。

【００２０】上述のようにして、経路探索部２２によっ
て車両の初期位置から目的地または経由地までの経路が
決定されると、経路案内部２６からの出力は、デフォル
メ地図表示部２８内の抽出手段であるデフォルメ地図作
成部２９に与えられる。この地図作成部２９は、経路案
内部２６から与えられた前記地図情報から前記経路に関
するキャラクタ情報を、その経路順に抽出し、描画手段
３０を介して表示装置９に表示させる。

【００２１】上述のように構成されたナビゲーション装
置１において、前記操作キー２は、現在位置設定キー２
ａと、目的地設定キー２ｂと、経由地設定キー２ｃと、
デフォルメ表示キー２ｄと、方向キー２ｅと、表示切換
キー２ｆと、カーソルキー２ｇと、設定キー２ｈと、経
路探索キー２ｉと、スクロール選択キー２ｊとを備えて
構成されている。前述の設定動作をこれらのキー２ａ〜
２ｊを用いて以下に詳述する。

【００２２】操作者が現在位置設定キー２ａまたは目的
地設定キー２ｂもしくは経由地設定キー２ｃを操作する
と、カーソルが表示画面上に表示され、このカーソルを
カーソルキー２ｇを操作して、それぞれの所望とする位
置にまで動かした後、設定キー２ｈを操作し、現在位置
または目的地もしくは経由地を設定する。その後、経路
探索キー２ｉを操作すると、たとえば距離が最短となる
経路が演算されて求められる。さらにその後、デフォル
メ表示キー２ｄを操作すると、図４に示されるようなデ
フォルメ地図が表示装置９に表示される。

【００２３】図４で示される例は、一般道での表示画面
３５を示しており、デフォルメ地図３８と、従来の道路
地図３６とが同時に表示されている。この実施例では、
表示画面３５全体に表示中の道路地図３６の表示領域
を、該道路地図３６の端部を除くなどして狭くし、これ
によって表示画面３５の端部に生じる余白部分３７にデ
フォルメ地図３８を表示している。この場合のデフォル
メ地図３８は、キャラクタ情報として、交差点名３９
や、各交差点３９で進行方向を変化する必要があるとき
には次に向かう方向４０などをその経路順に表示してい
る。すなわち交差点名３９に対応させて車両が進行すべ
き方向４０を矢印表示する。さらに交差点名３９である
「上沢通２」では、車両は、前述のように進行方向を変
化する必要がなく、直進であるので、矢印表示は、行わ
れない。また、前述のように交差点名３９のデータがＣ
Ｄ−ＲＯＭディスク７に記録されていない場合などは、
交差点間の距離と、次に向かう方向を表示するようにし
てもよい。

【００２４】なお、道路地図３６の参照符３４は車両の
現在位置および進行方向を示すマーカである。また、デ
フォルメ地図３８において参照符Ｐ１は車両の現在位置
を表し、この自車位置はこの実施例では前記余白部分３
７のほぼ中央付近に固定表示され、車両の走行に伴って
このデフォルメ地図３８は図４の上方にスクロールされ
てゆく。

【００２５】このようにして、デフォルメ地図３８と道
路地図３６とを同時に表示することによって、経路に関
する情報を容易に知ることができるとともに、前記経路
周辺の情報も知ることができる。

【００２６】なお、この場合は、表示中の道路地図３６
の表示領域を狭くして表示画面３５に余白部分３７を形
成しているけれども、表示中の道路地図３６の縮尺を小
さくして、前記余白部分３７を形成するようにしてもよ
い。

【００２７】また、上述のようにデフォルメ地図３８と
道路地図３６を同時に表示したり、どちらか一方を表示
し使用者が任意に表示を切換える、自動的に切換わるな
どは可能である。すなわち一般道路の道路地図３６の表
示は行わず、デフォルメ地図３８のみを表示し、換言す
ると、交差点名３９などのキャラクタ情報および車両が
進行すべき方向を表す矢印のみを表示してもよい。

【００２８】図５で示される例は、高速道路での表示画
面４１を示している。高速道路では、デフォルメ地図４
２だけを表示し、この場合は前記経路は決定されてなく
てもよく、高速道路に乗ったことが判断されればよい。
この場合のキャラクタ情報は、インターチェンジ（Ｉ
Ｃ）４３ａ、ランプ（Ｒ）４３ｂ、パーキングエリア
（ＰＡ）４３ｃなどの分岐情報であり、またこれに併せ
て、ランプの場合には入口４４であるのか、または出口
４５であるのかが表示される。このデフォルメ地図４１
では、参照符Ｐ２で示される現在位置は画面中央付近に
固定表示され、車両の走行に伴ってこのデフォルメ地図
４１は図５の左方向にスクロールされてゆく。

【００２９】なお、図４および図５において、参照符Ｐ
１，Ｐ２で示される自車位置は表示画面３５，４１のほ
ぼ中央になっているけれども、車両より進行方向下流側
の領域を大きく表示するたとえばフロントワイド機能な
どに対応して、任意の場所に設定することができる。こ
のときの設定の方法を説明すると、操作者は、表示切換
キー２ｆを操作してカーソルを表示画面３５，４１上に
表示し、このカーソルをカーソルキー２ｇを操作して所
望とする位置まで動かした後、設定キー２ｈを操作し、
自車位置固定点を設定する。

【００３０】さらにまた、スクロール選択キー２ｊを操
作して、自車位置を固定して、デフォルメ地図３８，４
２をスクロールするか、または自車位置をスクロールす
るかを選択でき、そのスクロールの方向も、方向キー２
ｅの操作によって上下左右４種の設定ができる。

【００３１】図６は、上述の自車位置固定点，スクロー
ルの対象および方向の設定の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。ステップｎ１では、デフォルメ表示
キー２ｄが操作され、デフォルメ地図の表示要求が中央
処理装置３に与えられる。ステップｎ２では、中央処理
装置３において前記デフォルメ地図の表示が可能である
か否か、すなわち走行すべき経路が決定されているか否
か、あるいは高速道路を走行中であるか否かが判断さ
れ、可能でないときは、ステップｎ３に移り、従来にお
ける道路地図が表示画面に表示されて動作を終了する。

【００３２】ステップｎ２において、デフォルメ地図の
表示が可能であるときは、ステップｎ４に移り、自車位
置をスクロールするか否かが判断され、スクロール選択
キー２ｊが操作されて自車位置をスクロールすることが
選択されると、ステップｎ６に移る。ステップｎ４にお
いて、スクロール選択キー２ｊが操作されておらず、自
車位置をスクロールしないこと、すなわち地図画面をス
クロールすることが選択されると、ステップｎ５に移
り、表示切換キー２ｆ、カーソルキー２ｇおよび設定キ
ー２ｈが操作されて任意に自車位置固定点が設定され、
ステップｎ６に移る。ステップｎ６では、方向キー２ｅ
が操作されて自車位置またはデフォルメ地図３８，４２
のスクロールの方向が設定される。ステップｎ７では、
デフォルメ地図表示部２８内で、デフォルメ地図情報が
作成され、ステップｎ８に移り、デフォルメ地図３８，
４２が表示装置９に表示されて動作を終了する。

【００３３】このようにして、自車位置固定点，スクロ
ールの対象および方向を操作者の好みや必要に応じて設
定できるので、便利で使い勝手がよい。

【００３４】なお、上述の実施例では、自車の走行経路
を求めるために地磁気センサ１２および車輪速センサ１
３が用いられたけれども、本発明の他の実施例として、
地球周回軌道を回る衛星からの信号を受信して三角測量
によって現在位置を計測するいわゆるＧＰＳ(Global Po
sitioning System）を用いて現在位置を計測するように
してもよく、また地磁気センサ１２に代えて振動ジャイ
ロセンサや光ファイバジャイロセンサなど他の方位セン
サが用いられてよい。

【００３５】

【発明の効果】本発明によれば、演算して得られた車両
の現在位置を、その現在位置に対応して記録媒体から読
出した地図情報とともに表示する車両用ナビゲーション
方法および装置において、目的地までの経路を設定する
ことによって、その経路に関するキャラクタ情報を地図
情報から抽出し、この抽出したキャラクタ情報を経路順
に複数並べて表示するとともに、キャラクタ情報に対応
させて矢印表示を行い、交差点などのキャラクタ情報に
対応して車両が進行すべき方向が表示される。これによ
って道路の形状および接続関係が簡略化されて表示され
ることになり、経路に関する必要な情報を容易に把握す
ることができる。したがって可読性および視認性が良好
になり、安全運転が確実になる。このようにして本発明
によれば、複数のキャラクタ情報に対応させて車両が進
行すべき方向を示す矢印を、広範囲の経路にわたって一
度に表示するので、その広範囲にわたる経路の大まかな
イメージを与えることができ、進路の把握が容易であ
る。特に請求項１，９の本発明によれば、経路順の複数
のキャラクタ情報に対応させて複数の矢印を表示し、こ
れによって経路をイメージし、把握が容易である。請求
項２，１０の本発明によれば、複数のキャラクタ情報に
対応させて車両が進行すべき方向のみを示す矢印を表示
し、これによって車両が進行すべき方向のみを示す１つ
の矢印を見ることによって表示が簡素化され、見やす
く、進行方向を把握しやすいという優れた効果が達成さ
れる。請求項３，１１の本発明によれば、複数のキャラ
クタ情報と矢印を並べて複数表示し、これによって交差
点名、道路名などのキャラクタ情報と進路との対応関係
を一目で把握することができる。

【００３６】さらに請求項４，１２の本発明によれば、
道路種別に応じて、たとえば高速道路では、経路順のキ
ャラクタ情報と車両進行方向の矢印のみを表示し、道路
地図を表示しないようにすることによって、経路に関す
る必要な情報だけを容易に把握することができ、必要で
はない情報が表示されず、したがって必要な情報の把握
がさらに容易になり、安全運転がさらに確実になる。本
発明によれば、道路種別に応じて表示を切換え、こうし
て高速道路などのように、より先の情報を知る必要があ
るとき、キャラクタ情報と矢印の表示が自動的に行われ
るので、ユーザの操作が簡略化される。請求項５，１２
の本発明によれば、キャラクタ情報が表示される交差点
などで車両進行方向が変化するときのみ、矢印表示が行
われるので、経路に関する必要な情報だけが容易に把握
され、このことによってもまた、安全運転が一層確実に
なる。本発明によれば、進行方向が変化するときだけ矢
印を表示し、したがって不要な表示を行わないことによ
って、表示状態が簡素化され、見やすくなり、このこと
は安全運転の観点から重要である。さらに請求項６，１
２の本発明によれば、車両の現在位置を固定表示したま
まで、キャラクタ情報と矢印表示だけでスクロールし、
これによって車両の進行に必要な情報が常に表示されて
おり、したがってこのような必要な情報を容易に把握す
ることができ、安全運転が向上されることになる。本発
明によれば、現在位置を固定して表示し、キャラクタ情
報と矢印の表示をスクロール表示するので、常に現在位
置の前方情報を確認することができ、また現在位置を見
失うことがないという優れた効果が達成される。請求項
７，１３の本発明によれば、キャラクタと矢印による表
示だけでなく、さらに道路地図を並べて表示し、これに
よって進行方向をキャラクタと矢印との組合わせだけで
なく、道路地図上で、具体的に対比して確認することが
できる。請求項８，１２の本発明によれば、キャラクタ
情報は交差点名であり、さらにまた道路名であり、した
がってこの交差点名と進行方向とを、その交差点に到達
する前に、複数、事前に知ることができ、したがって経
路をイメージして把握しやすく、交差点での進路の把握
が容易に可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のナビゲーション装置１の電
気的構成を示すブロック図である。

【図２】地図画面の表示例を示す図である。

【図３】デフォルメ地図の表示動作を説明するための機
能ブロック図である。

【図４】一般道でのデフォルメ地図の表示例を示す図で
ある。

【図５】高速道路でのデフォルメ地図の表示例を示す図
である。

【図６】自車位置固定点，スクロールの対象および方向
の設定の動作を説明するためのフローチャートである。

【符号の説明】

１ ナビゲーション装置 ２ 操作キー ３ 中央処理装置 ４ ＣＤ−ＲＯＭ装置 ５，１１ 処理回路 ９ 表示装置 １２ 地磁気センサ １３ 車輪速センサ ２２ 経路探索部 ２８ デフォルメ地図表示部 ２９ デフォルメ地図作成部 ３０ 描画手段 ３８，４２ デフォルメ地図

フロントページの続き (56)参考文献 特開 平４−190112（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−34169（ＪＰ，Ａ)

Claims (13)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両の現在位置を求め、地図情報を読出
   して地図上に現在位置を表示する車両用ナビゲーション
   方法において、 目的地までの経路を設定可能とし、地図情報から前記経
   路に関するキャラクタ情報を抽出して経路順に複数並べ
   て表示するとともに、該複数のキャラクタ情報に対応さ
   せて車両が進行すべき方向を示す矢印を表示することを
   特徴とする車両用ナビゲーション方法。
2. 【請求項２】 車両の現在位置を求め、地図情報を読出
   して地図上に現在位置を表示する車両用ナビゲーション
   方法において、 目的地までの経路を設定可能とし、地図情報から前記経
   路に関するキャラクタ情報を抽出して経路順に複数並べ
   て表示するとともに、該複数のキャラクタ情報に対応さ
   せて車両が進行すべき方向のみを示す矢印を表示するこ
   とを特徴とする車両用ナビゲーション方法。
3. 【請求項３】 車両の現在位置を求め、地図情報を読出
   して地図上に現在位置を表示する車両用ナビゲーション
   方法において、 目的地までの経路を設定可能とし、地図情報から前記経
   路に関するキャラクタ情報を抽出して経路順に複数並べ
   て表示するとともに、該複数のキャラクタ情報に対応す
   る地点で車両が進行すべき方向を示す矢印を前記複数の
   キャラクタ情報と並べて複数表示することを特徴とする
   車両用ナビゲーション方法。
4. 【請求項４】 道路種別に応じて、前記経路順のキャラ
   クタ情報および車両が進行すべき方向を示す矢印を表示
   することを特徴とする請求項１〜３のうちの１つに記載
   の車両用ナビゲーション方法。
5. 【請求項５】 前記経路において進行方向が変化すると
   きのみ前記矢印表示を行うことを特徴とする請求項１〜
   ４のうちの１つに記載の車両用ナビゲーション方法。
6. 【請求項６】 車両の現在位置を表示画面上に固定して
   表示し、前記キャラクタ情報および矢印表示をスクロー
   ル表示することを特徴とする請求項１〜５のうちの１つ
   に記載の車両用ナビゲーション方法。
7. 【請求項７】 前記複数のキャラクタ情報と矢印による
   表示とともに道路地図を並べて表示することを特徴とす
   る請求項１〜６のうちの１つに記載の車両用ナビゲーシ
   ョン方法。
8. 【請求項８】 キャラクタ情報は交差点名であることを
   特徴とする請求項１〜７のうちの１つに記載の車両用ナ
   ビゲーション方法。
9. 【請求項９】 車両の現在位置を求め、地図情報を読出
   して地図上に現在位置を表示する車両用ナビゲーション
   装置において、 目的地までの経路を設定する経路設定手段と、 該経路設定手段の出力に応答し、地図情報から前記経路
   に関するキャラクタ情報を抽出する抽出手段と、 該抽出手段によって抽出されたキャラクタ情報を経路順
   に複数並べて表示するとともに、該複数のキャラクタ情
   報に対応させて車両が進行すべき方向を示す矢印を表示
   する描画手段とを備えることを特徴とする車両用ナビゲ
   ーション装置。
10. 【請求項１０】 車両の現在位置を求め、地図情報を読
    出して地図上に現在位置を表示する車両用ナビゲーショ
    ン装置において、 目的地までの経路を設定する経路設定手段と、 該経路設定手段の出力に応答し、地図情報から前記経路
    に関するキャラクタ情報を抽出する抽出手段と、 該抽出手段によって抽出されたキャラクタ情報を経路順
    に複数並べて表示するとともに、該複数のキャラクタ情
    報に対応させて車両が進行すべき方向のみを示す矢印を
    表示する描画手段とを備えることを特徴とする車両用ナ
    ビゲーション装置。
11. 【請求項１１】 車両の現在位置を求め、地図情報を読
    出して地図上に現在位置を表示する車両用ナビゲーショ
    ン装置において、 目的地までの経路を設定する経路設定手段と、 該経路設定手段の出力に応答し、地図情報から前記経路
    に関するキャラクタ情報を抽出する抽出手段と、 該抽出手段によって抽出されたキャラクタ情報を経路順
    に複数並べて表示するとともに、該複数のキャラクタ情
    報に対応する地点で車両が進行すべき方向を示す矢印を
    前記複数のキャラクタ情報と並べて複数表示する描画手
    段とを備えることを特徴とする車両用ナビゲーション装
    置。
12. 【請求項１２】 描画手段は、道路種別に応じて、前記
    経路順のキャラクタ情報および車両が進行すべき方向を
    示す矢印を、前記経路において進行方向が変化するとき
    のみ、表示するとともに、車両の現在位置を表示画面上
    に固定して表示し、前記キャラクタ情報および矢印表示
    をスクロール表示し、キャラクタ情報は交差点名および
    道路名のいずれかであることを特徴とする請求項９〜１
    １のうちの１つに記載の車両用ナビゲーション装置。
13. 【請求項１３】 描画手段は、前記複数のキャラクタ情
    報と矢印による表示とともに道路地図を並べて表示する
    ことを特徴とする請求項９〜１２のうちの１つに記載の
    車両用ナビゲーション装置。