JP3229084B2 - ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工業用途に好適なポリエ
ステル繊維、特にタイヤコードやVベルト用、ゴムホー
ス用として、レーヨン並の高モジュラス、低収縮で、か
つレーヨンに比べて高強力な熱寸法安定性に優れた産業
用ポリエステル繊維を直接紡糸延伸法によって効率よく
安定に製造する方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は、種々の優れた特性
を有するため、衣料用のみならず工業用としても広く利
用されている。特に高強度でかつ寸法安定性に優れたポ
リエステル繊維は、工業用途に有用で、タイヤ用途のみ
ならず、産業資材用途にも使用されているが、最近益々
高度の性能が要求されている。例えばタイヤコード用と
してはタイヤ成型時の歩留り向上のため、更に低収縮化
や乗心地向上のために高モジュラス化、また大型タイヤ
の適用には耐疲労性の向上等である。一方Vベルト用コ
ードとしてはメンテナンスフリーのために高モジュラス
化、更に大型の高負荷ラップドベルト用コートとしては
伸度の大きな高タフネスや耐疲労性が要求されている。
【0003】以上の品質要求に対して、近年実用化され
るに至った高速紡糸直接延伸法によって得られるポリエ
ステル繊維は低収縮率であり、この特徴をコードとして
生かすと、従来のポリエステルコードと同等以下の収縮
率を保持してコードを高モジュラス化できるといった特
徴を有する。
【0004】例えば特開昭53―58032号公報で提
案されているように、従来に比べ高配向な未延伸糸から
出発し、これを延伸した繊維を用いたタイヤコードはハ
イモデュラス、低収縮、耐疲労性で従来のポリエステル
コードに比べて著しく改善されており、その高速走行時
の操縦安定性や乗心地に優れ、またタイヤ成型時の凹凸
(いわゆるデントバルヂ)が少なく、好まれて使用され
つつある。
【0005】また特開昭57―154410号公報に
は、紡糸速度2000〜5000m/分で引き取った複
屈折20×10-3〜97×10-3の比較的高配向の未延
伸糸を1.5〜3.0倍に延伸して高モジュラス、低収
縮糸を得る製造方法が述べられており、この繊維を用い
たポリエステルコードは例えば中間伸度が4.6%、1
80℃における乾熱収縮率が3.4%のレーヨンに近い
高モジュラス、低収縮コードであることが開示されてい
る。
【0006】しかしこの方法では、レーヨンに近い低収
縮を得ようとすると紡糸速度を5000m/分もの高速
度にする必要があり、紡糸引取り後一旦巻取ることなく
いわゆる直接紡糸延伸法を行おうとすると、延伸速度は
7500m/分もの超高速にする必要がある。このよう
な超高速のもとで高配向の未延伸糸を延伸しようとする
と、糸切れの発生が顕著であるという欠点を有してい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、産業資材用
途に適した、レーヨンやビニロンに近い高モジュラス、
低収縮なる特性を有し、かつレーヨンに比べて高強力
な、熱寸法安定性の優れたポリエステル繊維を、直接紡
糸延伸法によって効率的かつ安定に製造する新規な方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、実質的にエチレンテレフタレート単位より構成され
るポリエステルを引取り速度2500〜6000m/分
で溶融紡糸して固有粘度0.85以上、密度1.365
g/cm3 以上の未延伸糸を得、これに油剤を付与した
後一旦巻き取ることなく連続して2段以上に多段延伸
し、次いで熱処理することからなるポリエステル繊維の
製造方法において、(1)含水率が10%以下でかつ粘
度が50センチストークス以下の油剤を付与すること、
(2)第1段延伸を、70℃以下の温度で全延伸倍率の
60%以上延伸すること、(3)第2段以降の延伸を、
100℃以下の温度で延伸すること、を特徴とするポリ
エステル繊維の製造方法、を採用することによって達成
される。
【0009】本発明で用いられるポリエステルは、実質
的にエチレンテレフタレート単位より構成されるポリエ
ステルである。ここで「実質的」とは、分子鎖中にエチ
レンテレフタレート単位を90モル%以上、好ましくは
95モル%以上含むことをいい、共重合成分を10モル
%以下の割合で含んでいても差し支えない。好ましく用
いられる共重合成分としては、例えばイソフタル酸、ナ
フタレンジカルボン酸、アジピン酸、オキシ安息香酸、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメ
リット酸、ペンタエリスリトール等があげられる。また
これらのポリエステルには安定剤、着色剤等の添加剤を
含んでも差し支えない。
【0010】次に本発明の方法及びそれによって得られ
る繊維に関して理論的背景を含めて詳細な説明をする。
本発明者らは、レーヨンやビニロンに近い高モジュラ
ス、低収縮なる特性を有するポリエステル繊維の製造法
について、前記従来技術における問題点を克服すべく鋭
意検討した結果、本発明の目的とするところの熱寸法安
定性に優れたポリエステル繊維が糸切れなく安定して製
造できることを見い出し本発明に到達したのである。
【0011】高モジュラス、低収縮なる特性を有するポ
リエステル繊維は、特開昭53―58032号公報、特
開昭57―154410号公報に示される如く、高速紡
糸によって得られた比較的高配向結晶性の未延伸糸を出
発繊維とし、これを延伸熱処理して得られることが知ら
れている。本発明者らは、これら製糸技術について更に
詳細に検討した結果、高モジュラス、低収縮なる特性の
源となるのは未延伸糸の配向度よりも結晶性の増大が支
配的影響を及ぼしていることをつきとめた。
【0012】すなわち、レーヨン並の高モジュラス、低
収縮なるポリエステル繊維を得るためには、ポリエチレ
ンテレフタレートを主たる繰返し単位とするポリマーを
溶融紡糸し冷却した紡出糸を比較的高速で引き取って、
まず固有粘度0.85以上、密度1.365g/cm3
以上の未延伸糸となす必要がある。未延伸糸の密度が上
記範囲より小さい場合には、本発明の目的とする低収縮
糸が得られない。一方固有粘度が0.85より低い場合
には、結晶化が進みにくいため、高モジュラス、低収縮
糸が得られにくく、また工業用繊維として使用する場合
耐久性に問題がある。
【0013】このような結晶性未延伸糸を得るための条
件は、ポリマーの粘度、冷却条件、引取り速度等の条件
が複雑に影響しているので適正化する必要があるが、紡
糸引取り速度は2500〜6000m/分が必要で、紡
糸速度が2500m/分未満であると結晶化が進みにく
いため、高モジュラス、低収縮糸が得られず、一方60
00m/分を越すと工業用繊維に必要な強度が出しにく
い。
【0014】このようにポリマー粘度と冷却条件をさら
にコントロールすることによって、本発明の目的に必要
な密度1.365g/cm3 以上の未延伸糸を得ること
ができるが、この際Δnは70×10-3以上と高配向と
なる。引き取られた未延伸糸は一旦巻き取られることな
く延伸工程に送られるが、該未延伸糸には、平滑性、集
束性、制電性等を付与するための油剤が紡糸過程で付与
されている。油剤は原液のまま付与される場合、非水系
溶媒で希釈されて付与される場合、水系エマルジョンで
付与される場合等々、種々の性状で付与されるが、従来
は水系エマルジョンの状態で糸条に付与される場合が最
も一般的であった。本発明者らは、本発明の目的を達成
するための高速紡糸直延伸法において、糸切れのない良
好な工程調子を得るためには、油剤の付与条件が特に重
要な影響を及ぼしていることをつきとめた。即ち、油剤
に含まれる水分率は10%以下、好ましくは5%以下、
更に好ましくは1%以下であることが必要である。水分
率が10%より高い場合には、延伸において水分の蒸発
潜熱により熱効率が低下するため、延伸予熱が必要とな
りその温度も高くする必要となる結果、これによって高
配向未延伸糸は結晶化を引き起こして延伸性が悪化す
る。このような油剤を付与するに当って油剤は常温のま
までもよいし、また加温して粘度を下げてもよいが、粘
度が50センチストークス(CSt)以下、好ましくは
45CSt以下である油剤を使用することが必要であ
る。粘度がこれを超える場合には繊維上の油剤の潤滑性
や均一付着性が不良となり、糸切れが多発するため好ま
しくない。
【0015】本発明で好ましく使用される油剤を構成す
る成分としては、オレイルオレート、イソステアリルオ
レート、ジオレイルアジペート、エチレングリコールジ
オレート、ネオペンチルグリコールジラウレート、トリ
メチロールプロパントリデカネート、グリセリントリオ
レート、ヤシ油、ナタネ油のような高級脂肪酸と1価あ
るいは多価の高級アルコールのエステル、ジアルキルチ
オジプロピオネートのような含イオウエステル、トリイ
ソステアリルトリメリテート、ビスフェノールAジオレ
ートのような含芳香族エステルより選ばれた平滑剤成
分、POEアルキルエーテル、POEアルキルフェニル
エーテル、POEアルキルアミノエーテル、ソルビタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ヒマシ油等の多価アルコールのPOEエーテルエステル
より選ばれたノニオン活性剤成分、高級アルキルスルホ
ネート、高級アルキルホスフェート等より選ばれたアニ
オン成分、硬化ヒマシ油、ポリエチレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール、マレイン酸、ステアリン
酸等の成分の組み合わせからなる分子量3000以上の
高分子量ポリエステル系活性剤成分、分子量1000以
上のPO/EO高分子量ポリエーテル成分、等をあげる
ことができ、これらの成分を適宜組合せて用いればよ
い。すなわち、これら成分の選択にあたっては、工業用
繊維として必要とされる平滑性、集束性、制電性等の表
面特性を具備せしめると共に、油剤成分によって変化す
る繊維と延伸ローラー表面間の摩擦、繊維対繊維の摩
擦、繊維やローラー表面に形成される油剤油膜の強さ等
を勘案しつつ、高速紡糸直延伸法での糸切れが少なく良
好な工程調子を示す油剤成分組成が選択される。
【0016】選択された油剤成分種及び組成比率は、本
発明で規定する油剤粘度に影響する。一般的には分子量
が大きいほど、アルキル基の分岐度が大きいほど、また
脂肪族より芳香族成分がふえるほど油剤粘度は増大す
る。したがって、油剤粘度を低減させるためには、油剤
成分としては分子量が小さく、アルキル基の分岐度をお
さえ、主として脂肪族成分から成り立つ油剤を選択すれ
ばよいが、そのような油剤では平滑性や油膜の強度が不
足し、工程調子が悪化することもあるので、これらのバ
ランスの上に適当な油剤成分を選択することが重要であ
る。
【0017】本発明における含水率が10%以下の油剤
(実質的に非水系油剤と称する)としては、油剤成分の
み100%使いのストレート油剤として吸油してもよい
し、また低粘度鉱物油や低粘度ポリエーテルの如き非水
系溶剤で油剤成分を希釈して用いてもよい。ストレート
油剤として使用する場合、油剤粘度を低下させるために
は低粘度の油剤成分を用いるか、常温で高粘度の油剤成
分を用いる場合には加温して粘度を下げることが好まし
い。また溶剤で油剤を希釈して用いる場合には、希釈率
を上げることにより容易に粘度を下げることが可能であ
る。
【0018】このように実質的に非水系油剤を付与され
た未延伸糸は、比較的低温での延伸が可能となるが、本
発明においては、第1段延伸を70℃以下、好ましくは
60℃以下の温度で全延伸倍率の60%以上延伸した
後、第2段以降の延伸を100℃以下の温度で延伸して
多段延伸することが必要である。第1段延伸の予熱温度
が70℃を超えたり、第2段以降の予熱温度が100℃
を超えた場合には、高配向未延伸糸であるが故に、低温
結晶化が進行しやすく延伸性が悪化する。一方、第1段
延伸における延伸倍率が全延伸倍率の60%未満の場合
には、第2段以降の延伸における負荷が増大して糸切れ
が増加するため好ましくない。
【0019】以下、本発明の好ましい一実施態様を、図
面を参照しながら具体的に詳述する。ポリエステルポリ
マーは紡糸機で溶融された後、紡糸口金(3)より細孔
を通じて紡出される。該紡出糸は口金と冷却風吹出装置
(5)との間に設けられた保温筒(4)を通った後、冷
却風吹出装置から冷風を吹付けられて急冷されて冷却筒
(6)の中で冷却固化され、油剤付与装置(7)で油剤
を付与された後、紡糸速度2500〜6000m/分で
引取りロール(8)で引き取られる。油剤付与装置とし
てはオイリングロール、計量給油ノズル等、種々のタイ
プが用いられるが、非水系ストレート油剤の場合には計
量給油ノズルが適している。
【0020】引取りロール(8)で引き取られた未延伸
糸は、一旦巻取ることなく引続き第1延伸ロール
(9)、第2延伸ロール(10)に通され、70℃以下
の温度、好ましくは60℃以下の温度で全延伸倍率の6
0%以上の倍率にて第1段延伸が行なわれる。
【0021】更に、糸条は第2延伸ロール(10)と第
3延伸ロール(11)において、100℃以下の温度、
好ましくは80℃以下の温度で延伸される。全延伸倍率
は、未延伸糸の引取速度によっても異なるが、1.4〜
2.0倍になるように延伸することが望ましい。延伸段
数は3段以上の多段にして延伸してもよいが、全延伸倍
率が1.4倍未満の場合には、産業資材用途に適したレ
ーヨン並以上の高強力糸を得ることが困難となり、一方
2.0倍以上では糸切れが増加して安定した延伸が困難
となる傾向がある。
【0022】延伸された糸条は、第3延伸ロール(1
1)上でポリエステルの融解温度−30℃から融解温度
−100℃の範囲で熱処理された後、弛緩ロール(1
2)との間で0〜10%の弛緩処理が施され、次いで巻
取速度4500m/分以上の速度で巻取機(13)に巻
取られる。
【0023】以上に詳述した本発明により得られるポリ
エステル繊維をゴム補強用コードとして使用する場合、
例えば次の如き方法を適用することが好ましい。すなわ
ち該ポリエステル繊維を撚係数K=T√D(Tは10c
m当りの撚数、Dは撚糸コードの総デニール)が900
〜2500で合撚糸して撚糸コードとなし、該撚糸コー
ドを接着剤処理した後に235〜250℃で熱処理す
る。この際熱処理時の張力が1.0〜2.0g/dの範
囲で、実質的に延伸が起こらない条件で熱処理すること
が好ましい。
【0024】かかる方法により得られるポリエステルコ
ードは、荷重2.0g/d時の中間伸度E(%)と乾熱
収縮率S(%)との合計(E+S)が5.5以下と高モ
ジュラスであり、かつ極めて低収縮性を示す。ここで乾
熱収縮率は150℃の温度のものでありJIS L―1
017―1963(5.12)に準拠した。
【0025】
【発明の作用効果】以上に詳述したとおり、本発明では
密度が1.365g/cm3 以上の高速紡糸された未延
伸糸を比較的低温度下で延伸しているため、紡糸直延伸
でも巻取り速度をそれほど速くしなくとも高モジュラス
低収縮糸が得られる。しかも、該延伸は2段以上にわけ
て段階的に施すとともに、油剤として含水率が低く低粘
度の油剤を付与しているため、本発明の如く比較的低温
度であっても極めて安定して延伸できるのである。
【0026】したがって、本発明によれば、タイヤコー
ドのほか、Vベルト、タイミングベルト、搬送用ベルト
等の各種ベルト類、オイルブレーキホース等の各種ホー
ス類、繊維補強ゴムシート、コーテッドファブリック等
の用途に有用されるレーヨン並の高モジュラス低収縮な
るポリエステル繊維を効率的に製造することが可能とな
る。
【0027】
【実施例】固有粘度1.10、カルボキシル末端基濃度
10eq/106 gのポリエチレンテレフタレートチッ
プをエクストルーダー型紡糸機で紡糸温度300℃で溶
融吐出し、図1に示す装置で直接紡糸延伸した。紡糸口
金は細孔径1.2mmφ、孔数600個のものを用い、
吐出量は紡糸・延伸速度に応じて変更したが、直接紡糸
延伸後の巻取った繊維の繊度が約1500デニールとな
るようにした。また口金直下には長さ10cm、雰囲気
温度300℃の口金保温筒を設け、その下の外周に設け
られた円筒状冷却風吹出装置より25℃の冷却風を50
0mmに亘って8Nm3 /分吹付けながら紡出糸を急冷
固化させた。紡出糸は引続き給油ローラーであるいは給
油ノズルで、表1に示す油剤を付与した後表2記載の速
度で引き取った。
【0028】引き取られた未延伸糸は、一旦巻取ること
なく引取りロールと第1延伸ロールの間で2%のストレ
ッチを付与した後、第1延伸ロール、第2延伸ロール、
第3延伸ロールで表2記載の条件で延伸熱処理し、次い
で弛緩ロールで3%の弛緩を与えた後巻取った。
【0029】表2に示す如く、紡糸条件を変えることに
よって未延伸糸の特性を変化させたが、延伸倍率は未延
伸糸の特性に合わせて変更し、延伸糸残留伸度が10〜
13%になるよう全延伸倍率を設定し、各延伸ロール間
の延伸倍率配分は引取ロールと第1延伸ロール間が1.
02、第1、第2延伸ロール間が全延伸倍率の80%と
し、残りを第2、第3延伸ロール間で延伸した。
【0030】得られた延伸糸に下撚40T/10cmを
付与し、次いで2本合糸して上撚40T/mを付与して
1500de×2本の生コードとした。この生コードを
接着剤(RFL液)に浸漬の後、6.75kg強力時の
中間伸度が3.5%となるよう240℃で2分間緊張熱
処理して処理コードを作成した。得られた延伸糸、処理
コードの特性と製糸安定性を表3に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造法の工程正面図を示す。
【符号の説明】
1 スピンブロック 2 パック 3 紡糸口金 4 保温筒 5 冷却風吹出装置 6 冷却筒 7 油剤付与装置 8 引取ロール 9 第1延伸ロール 10 第2延伸ロール 11 第3延伸ロール 12 弛緩ロール 13 巻取機 Y 未延伸糸糸条
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−313211(JP,A) 特開 平2−210039(JP,A) 特開 平2−61109(JP,A) 特開 昭62−276016(JP,A) 特開 昭62−162016(JP,A) 特開 昭52−99316(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01F 6/62 301 - 308 D01F 11/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にエチレンテレフタレート単位よ
    り構成されるポリエステルを引取り速度2500〜60
    00m/分で溶融紡糸して固有粘度0.85以上、密度
    1.365g/cm3 以上の未延伸糸を得、これに油剤
    を付与した後一旦巻き取ることなく連続して2段以上に
    多段延伸し、次いで熱処理することからなるポリエステ
    ル繊維の製造方法において、(1)含水率が10%以下
    でかつ粘度が50センチストークス以下の油剤を付与す
    ること、(2)第1段延伸を、70℃以下の温度で全延
    伸倍率の60%以上延伸すること、(3)第2段以降の
    延伸を、100℃以下の温度で延伸すること、を特徴と
    するポリエステル繊維の製造方法。
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