JP3227454B2 - 放電表面処理用電極及びその製造方法並びに放電表面処理方法及び装置 - Google Patents

放電表面処理用電極及びその製造方法並びに放電表面処理方法及び装置

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俊夫 毛呂
昭弘 後藤
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、電極と被加工物の間に放電を発生させ、
その放電エネルギにより被加工物表面に硬質被膜を形成
する放電表面処理に用いる、放電表面処理用電極及びそ
の製造方法並びに放電表面処理方法及び装置の改良に関
するものである。
背景技術 従来、被加工物の表面をコーティングして、耐食性、
耐磨耗性を付与する技術としては、例えば日本国特開平
5−148615号公報に開示されている放電表面処理方法が
ある。この技術は、WC粉末とCo粉末等からなる圧粉体電
極を使用して1次加工(堆積加工)を行い、次に銅電極
等の比較的電極消耗の少ない電極に交換して2次加工
(再溶融加工)を行う、2つの行程からなる金属材料の
表面処理方法である。この従来技術は、高硬度で密着力
の大きい数10μmの厚みの硬質被膜を鋼材に対して形成
するには優れた方法であるが、超硬合金のような焼結材
料の表面に強固な密着力を持った硬質被膜を形成するこ
とは困難である。
次に、日本国特開平9−192937号公報に開示された、
超硬合金にも密着力が高い硬質被膜を形成する放電表面
処理方法を第16図により説明する。図において、1はTi
H2粉末を圧縮成形してなる圧粉体電極、2は被加工物、
3は加工槽、4は加工液、5は圧粉体電極1と被加工物
2に印加する電圧及び電流のスイッチングを行うスイッ
チング素子、6はスイッチング素子5のオン・オフを制
御する制御回路、7は電源、8は抵抗器、9は形成され
た硬質被膜である。このような構成による放電表面処理
により、鉄鋼、超硬合金等の表面に強固な密着力を持つ
数μm〜数10μmの厚みの硬質被膜を形成することがで
きる。
以上の従来技術においては、いずれの場合も圧粉体電
極を用いることが特徴であり、放電エネルギにより容易
に電極成分が溶融し被加工物表面に被膜を形成しやすい
という利点がある。しかし、主に以下に示す3つの理由
により実用化が困難であった。
第1の理由は、圧粉体電極は脆く壊れやすいためであ
る。従って、電極を被加工物の形状に合わせるための機
械加工、あるいは、電極を装置に固定するためのねじ穴
等の機械加工が極めて困難であり、放電表面処理の段取
り作業等を複雑にし、実質的な処理効率を低下させる要
因となっている。また、このような問題を解決するため
に、圧粉体電極を本焼結して金属電極にして使用するこ
とが考えられるが、本焼結後の電極の加工性が悪くなる
こと及び硬質被膜の形成速度が低下するという問題があ
る。
第2の理由は、実用的な大きさの電極の成形が困難な
ためである。即ち、金型等の表面処理に用いる実用的な
大きさに電極を成形するには、プレスの能力を飛躍的に
大きくしなければならないと共に、粉体材料の圧縮成形
時に圧力が材料の内部に均一に伝播しないため密度の不
均一性が増大し、ひび割れの発生等の欠陥が生じる。従
って、被加工物に形成される硬質被膜にはばらつきが発
生するため、品質を低下させる要因となっている。
第3の理由は、厚膜の形成が困難なためである。即
ち、従来の方法では数μm〜数十μmの厚さまでが限界
であり、工業的に要求されているこれ以上の厚さの硬質
被膜の形成ができない。
以下において、前記第3の理由に関連した補足説明を
行う。薄膜の形成はドライプロセスである物理蒸着や化
学蒸着等により工業的には普及しているが、厚膜の形成
はこれらの方法では困難であり、現状では溶射法等に依
存せざるをえない。溶射法は各種の材料を被加工物上に
肉盛りできるがその組織は粗く、金型等の被膜のような
精密かつ耐久性が必要な用途への応用は不可能であり、
使用材料の制約も多い。
また、従来技術として、日本国特開平8−300227号公
報においては、放電表面処理用電極及び金属表面処理方
法に関する技術が開示されている。この方法は炭化物を
用いて電極を圧縮成形し、焼結温度以下の温度で仮焼結
して電極を形成するものであるが、放電表面処理を行っ
た後に加工極性を変換して硬質被膜をさらに硬化処理す
るため、比較的高温で仮焼結を行う必要があり、事例に
よれば1100℃で30分の保持を行っている。しかし、この
ような仮焼結圧粉体電極では、液相焼結により緻密化が
進行しているため、電極の二次加工が困難である他、被
加工物への硬質被膜の堆積加工の能率が悪く、硬質被膜
の品質低下が起こると共に緻密な硬質被膜を形成するた
めには長時間加工する必要がある。さらに、堆積加工で
はなく形彫放電加工に移行しやすいという欠点がある。
次に、被加工物の例として、金型の製造方法について
説明する。金型の製造方法としては、以下の3通りが挙
げられる。第1は金型に熱処理を施して、必要な硬度及
び耐摩耗性を付与して使用するもの、第2は表面改質技
術を応用し、金型表面の全部又は一部に硬質被膜を堆積
させ寿命延長を図るもの、第3は超硬合金で金型を製造
するか又は部分的に超硬合金等の硬質材料を埋め込んで
使用し、長時間に亘り精度を維持するものである。前記
第3の方法は、自動車用金型のように、大量生産用途又
は精密用途に用いられる。
この発明において、金型が被加工物である場合の放電
表面処理方法は、主に前記第3の方法に関連し、超硬合
金金型又は超硬合金を部分的に使用する金型を代替でき
る金型の放電表面処理方法を提供するものであり、以
下、この分野に関連する従来技術について説明する。
第17図には精密鍛造金型として用いられるダイスヘッ
ダ用金型の例を示している。金型母材100の中心部には
超硬合金ブロック101が埋め込まれ、形彫放電加工機又
はワイヤ放電加工機等によって加工され実際の金型面を
構成しており、さらに、放電表面処理により金型表面に
硬質被膜を堆積させて表面硬度を上げることにより、耐
久性の向上を図っている。第17図は放電表面処理を行う
場合の構成を示すものであり、圧粉体電極103による放
電表面処理により、金型表面に硬質被膜を数μm程度付
着させる。102は圧粉体電極103を固定するためのシャン
クである。以上のように、金型は、金型母材の加工、超
硬合金ブロックの埋め込み、金型形状の精密な加工、放
電表面処理による表面改質という多数の工程を経て製造
される。
前記の金型製造工程においては、2つの大きな問題が
ある。第1の問題は、超硬合金ブロックを圧入により金
型母材に埋め込むため、金型母材、超硬合金ブロック共
に極めて高い精度で加工する必要があり、金型の製造時
間及び製造コストが非常に大きくなっていることであ
る。第2の問題は、金型母材に圧入されている超硬合金
ブロックは金型母材とは別の材質であるため、熱膨張率
の違いにより欠け、割れが発生しやすく、超硬合金ブロ
ックが破損、割れ等により使用できなくった場合には金
型全体の廃棄、再製造が必要となり、この場合も製造時
間及び製造コストが非常に大きくなることである。
このため、金型の製造部門や使用部門から改善を求め
る要求が強くなっているが、これに応える解決策は見出
されていない。
次に別の事例を説明する。自動車部品製造分野におい
て、例えば第18図に示すようなコネクティングロッドの
鍛造金型がよく用いられる。第19図はその代表的な製造
工程を示している。また、最近では高速切削加工技術が
急速に進歩しており、熱処理された高硬度の被加工物で
も切削加工が可能になっている。第20図は高速切削と従
来の放電加工を用いる方法とのコネクティングロッド型
の製造時間の比較例であるが、高速切削の方が能率が良
いことが分かる。
また、第19図に示すように、金型は使用により摩耗す
るため、新品と交換するか、又は精度修正する必要があ
る。第18図に示すような典型的な大形の金型において
は、超硬合金ブロックを埋め込むことは製造上不可能で
あり、このような大形の金型では大半がダイス鋼を用
い、摩耗した場合には、熱処理、表面改質を部分的に行
ない耐久性を改善させることが唯一の手段であった。従
って、金型を再製造する頻度が極めて高くなり、金型製
造コストが膨大となっている。
金型等の被加工物に、放電表面処理により硬質被膜を
付与する従来方法については、前記において日本国特開
平5−148615号公報に開示されている放電表面処理方法
等により説明した通りである。
しかし、従来の方法においては、例えば第21図に示す
ように硬質被膜の厚さが薄く、塑性変形に伴う高温下に
おける材料特性が低下しやすく、靭性が不足するため、
金型の表面に用いて超硬合金ブロックの代替として使用
することは困難であった。従って、超硬合金の表面改質
用に使用される程度であった。
以上説明したように、超硬合金を使用する金型では製
造時間及び製造コストが膨大になるという問題点があっ
た。また、超硬合金ブロックを埋め込むことができない
大形の金型では、金型を再製造する頻度が極めて高くな
り、金型製造コストが膨大となる問題点があった。さら
に、従来の放電表面処理により硬質被膜を形成する方法
では、被膜の厚さが薄いため、前記問題点を解決するこ
とはできなかった。
発明の開示 この発明は、前記のような従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、容易に二次加工ができる
と共に硬質被膜の形成速度が低下しない、放電表面処理
用電極及びその製造方法並びに放電表面処理方法及び装
置を得ることを目的とする。
また、潤滑性、高温強度、耐摩耗性等の特別な機能を
付与することができる硬質被膜を被加工物に形成するこ
とができる放電表面処理用電極、放電表面処理用電極の
製造方法及び放電表面処理方法を得ることを目的とす
る。
さらに、より緻密で硬度のむらがない、良質な硬質被
膜を被加工物に形成することができる放電表面処理用電
極、放電表面処理用電極の製造方法及び放電表面処理方
法を得ることを目的とする。
また、効率的に被加工物に硬質被膜を形成することが
でき、電極の成形が容易にできると共に任意の面積範囲
で硬質被膜の厚膜を形成することができ、金型、工具、
機械要素部品等の様々な機械部品への適用が可能となる
放電表面処理方法及び装置を得ることを目的とする。
さらに、主に超硬合金金型又は超硬合金を部分的に使
用する金型を代替できる、安価、高精度、高耐久性、か
つ短時間で製造できると共に簡単な修正作業のみで何回
も繰り返し使用できる金型に適用する放電表面処理方法
を得ることを目的とする。
第1の発明に係る放電表面処理用電極は、電極材料と
して、金属粉末若しくは金属化合物の粉末若しくはセラ
ミックス系材料の粉末又は前記粉末の混合物を用い、前
記電極材料を圧縮成形後、前記電極材料中のつなぎとし
て用いる材料の一部が溶融する温度で焼成してなるもの
である。
第2の発明に係る放電表面処理用電極は、電極材料と
して、金属粉末若しくは金属化合物の粉末若しくはセラ
ミックス系材料の粉末又は前記粉末の混合物を用い、前
記電極材料にワックスを添加した後圧縮成形し、前記ワ
ックスが溶融する温度以上前記ワックスが分解してすす
が発生する温度以下にて加熱を行い前記ワックスを蒸発
除去し、さらに前記電極材料中のつなぎとして用いる材
料の一部が溶融する温度で焼成してなるものである。
第3の発明に係る放電表面処理用電極は、第1の発明
又は第2の発明において、前記焼成温度を400℃以上110
0℃未満の温度範囲として形成されるものである。
第4の発明に係る放電表面処理用電極は、第1の発明
又は第2の発明において、前記電極材料を圧縮成形する
前に、自己潤滑機能を有する材料の粉体、セラミックス
の粉体、若しくは窒化物の粉体を単独又は組み合わせて
なる混入物を前記電極材料に混入してなるものである。
第5の発明に係る放電表面処理用電極は、第1の発明
又は第2の発明において、前記電極材料を圧縮成形する
前に、真空炉等において液相出現温度以上において長時
間保持して本焼結を行った超硬合金の粒を前記電極材料
に混入してなるものである。
第6の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
電極材料として、金属粉末若しくは金属化合物の粉末若
しくはセラミックス系材料の粉末又は前記粉末の混合物
を用い、前記電極材料を圧縮成形後、前記電極材料中の
つなぎとして用いる材料の一部が溶融する温度で焼成す
るものである。
第7の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
電極材料として、金属粉末若しくは金属化合物の粉末若
しくはセラミックス系材料の粉末又は前記粉末の混合物
を用い、前記電極材料にワックスを添加した後圧縮成形
し、前記ワックスが溶融する温度以上前記ワックスが分
解してすすが発生する温度以下にて加熱を行い前記ワッ
クスを蒸発除去し、さらに前記電極材料中のつなぎとし
て用いる材料の一部が溶融する温度で焼成するものであ
る。
第8の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
第6の発明又は第7の発明において、前記焼成温度を40
0℃以上1100℃未満の温度範囲とするものである。
第9の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
第6の発明又は第7の発明において、前記電極材料を圧
縮成形する前に、自己潤滑機能を有する材料の粉体、セ
ラミックスの粉体、若しくは窒化物の粉体を単独又は組
み合わせてなる混入物を前記電極材料に混入するもので
ある。
第10の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
第6の発明又は第7の発明において、前記電極材料を圧
縮成形する前に、真空炉等において液相出現温度以上に
おいて長時間保持して本焼結を行った超硬合金の粒を前
記電極材料に混入するものである。
第11の発明に係る放電表面処理方法は、電極材料とし
て、金属粉末若しくは金属化合物の粉末若しくはセラミ
ックス系材料の粉末又は前記粉末の混合物を用い、前記
電極材料を圧縮成形後、前記電極材料中のつなぎとして
用いる材料の一部が溶融する温度で焼成して前記電極を
形成し、前記電極と前記被加工物との間にパルス状のア
ーク放電、連続状のアーク放電、又は連続アーク及び断
続アーク放電を組み合わせなるアーク放電を発生させ、
前記アーク放電のエネルギにより被加工物表面に硬質被
膜を形成するものである。
第12の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明に
おいて、前記焼成温度を400℃以上1100℃未満の温度範
囲とするものである。
第13の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明に
おいて、前記電極と前記被加工物との間に不活性ガスを
介在させるものである。
第14の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明に
おいて、前記電極を前記被加工物に対して走査させて、
前記被加工物表面に前記硬質被膜を形成するものであ
る。
第15の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明に
おいて、前記電極材料を圧縮成形する前に、自己潤滑機
能を有する材料の粉体、セラミックスの粉体、若しくは
窒化物の粉体を単独又は組み合わせてなる混入物を前記
電極材料に混入するものである。
第16の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明に
おいて、前記電極材料を圧縮成形する前に、真空炉等に
おいて液相出現温度以上において長時間保持して本焼結
を行った超硬合金の粒を前記電極材料に混入するもので
ある。
第17の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明に
おいて、前記被加工物が金型であり、予備加工後の金型
母材表面に前記硬質被膜を形成後、機械加工又は放電加
工により前記硬質被膜を仕上げ加工するものである。
第18の発明に係る放電表面処理方法は、第17の発明に
おいて、前記金型使用時に摩耗が大きい部分に、摩耗が
小さい部分よりも厚い硬質被膜を形成するものである。
第19の発明に係る放電表面処理方法は、第17の発明に
おいて、前記金型の摩耗が生じた部分を、前記電極を用
いた放電表面処理により修正するものである。
第20の発明に係る放電表面処理方法は、第19の発明に
おいて、前記予備加工後の金型母材により予め総型電極
を製作しておき、前記金型の摩耗が生じた部分を、前記
総型電極を用いた放電表面処理により修正するものであ
る。
第21の発明に係る放電表面処理装置は、電極と被加工
物との間にパルス状のアーク放電、連続状のアーク放
電、又は連続アーク及び断続アーク放電を組み合わせて
なるアーク放電を発生する放電発生手段と、金属粉末若
しくは金属化合物の粉末若しくはセラミックス系材料の
粉末又は前記粉末の混合物を圧縮成形した後、前記電極
材料中のつなぎとして用いる材料の一部が溶融する温度
で焼成して形成された電極とを備えるものである。
第22の発明に係る放電表面処理装置は、第21の発明に
おいて、前記焼成温度を400℃以上1100℃未満の温度範
囲とするものである。
第23の発明に係る放電表面処理装置は、第21の発明に
おいて、前記電極と前記被加工物との間に不活性ガスを
介在させる不活性ガス供給手段を備えるものである。
第24の発明に係る放電表面処理装置は、第21の発明に
おいて、前記電極と前記被加工物とをX方向、Y方向、
及びZ方向に相対移動させるX軸駆動装置、Y軸駆動装
置、及びZ軸駆動装置とを備えるものである。
この発明は、前記のように構成されているので、以下
に示すような効果を奏する。
第1の発明に係る放電表面処理用電極は、旋削、研
削、研磨等の機械的な除去加工又は放電加工による除去
加工により簡単に成形することができると共に、この電
極を用いた放電表面処理において、被加工物に形成され
る硬質被膜の形成速度が低下しないという効果がある。
第2の発明に係る放電表面処理用電極は、第1の発明
と同様の効果を奏すると共に圧縮成形時の成形性が著し
く向上する効果がある。
第3の発明に係る放電表面処理用電極は、第1の発明
又は第2の発明と同様の効果を奏する。
第4の発明に係る放電表面処理用電極は、第1の発明
又は第2の発明と同様の効果を奏すると共に、この電極
を用いた放電表面処理において、潤滑性、高温強度、耐
摩耗性等の特別な機能を付与することができる硬質被膜
を被加工物に形成することができる効果がある。
第5の発明に係る放電表面処理用電極は、第1の発明
又は第2の発明と同様の効果を奏すると共に、この電極
を用いた放電表面処理において、より緻密で硬度のむら
がない、良質な硬質被膜を被加工物に形成することがで
きる効果がある。
第6の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
旋削、研削、研磨等の機械的な除去加工又は放電加工に
よる除去加工により簡単に成形することができる放電表
面処理用電極が得られ、この電極を用いた放電表面処理
において、被加工物に形成される硬質被膜の形成速度が
低下しないという効果がある。
第7の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
第6の発明と同様の効果を奏すると共に圧縮成形時の成
形性が著しく向上する効果がある。
第8の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
第6の発明又は第7の発明と同様の効果を奏する。
第9の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
第6の発明又は第7の発明と同様の効果を奏すると共
に、この製造方法により製造された電極を用いた放電表
面処理において、潤滑性、高温強度、耐摩耗性等の特別
な機能を付与することができる硬質被膜を被加工物に形
成することができる効果がある。
第10の発明に係る放電表面処理用電極の製造方法は、
第6の発明又は第7の発明と同様の効果を奏すると共
に、この製造方法により製造された電極を用いた放電表
面処理において、より緻密で硬度のむらがない、良質な
硬質被膜を被加工物に形成することができる効果があ
る。
第11の発明及び第12の発明に係る放電表面処理方法
は、放電表面処理用電極の成形が容易にできると共に効
率的に被加工物に硬質被膜を形成することができ、金
型、工具、機械要素部品等の様々な機械部品への適用が
可能となる放電表面処理方法が得られる効果がある。ま
た、電極の面積とほぼ等しい面積に硬質被膜を被加工物
上に堆積できるため、マスキング処理が不要となる効果
もある。
第13の発明の放電表面処理方法は、第11の発明と同様
の効果を奏すると共に構成が簡単になる効果がある。
第14の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明と
同様の効果を奏すると共に、小形の電極を用いて走査さ
せながら加工することができ、大形の特定形状の焼結電
極を用いる必要がなく、金型等の3次元自由曲面を持つ
被加工物の全曲面にわたって前記小形の電極を走査さ
せ、全面積において等しく、あるいは必要に応じて膜厚
を変化させながら硬質被膜を形成することができる効果
がある。
第15の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明と
同様の効果を奏すると共に、潤滑性、高温強度、耐摩耗
性等の特別な機能を付与することができる硬質被膜を被
加工物に形成することができる効果がある。
第16の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明と
同様の効果を奏すると共に、より緻密で硬度のむらがな
い、良質な硬質被膜を被加工物に形成することができる
効果がある。
第17の発明に係る放電表面処理方法は、第11の発明と
同様の効果を奏すると共に、製造時間が短く、安価かつ
高精度な硬質被膜被覆金型が得られる効果がある。ま
た、耐久性が高く、摩耗した場合でも簡単な修正作業の
みで繰り返し使用できる硬質被膜被覆金型が得られる効
果がある。
第18の発明に係る放電表面処理方法は、第17の発明と
同様の効果を奏すると共に、金型の摩耗が大きい部分に
摩耗が小さい部分よりも厚い硬質被膜を形成するため、
さらに耐久性が高い硬質被膜被覆金型が得られる効果が
ある。
第19の発明に係る放電表面処理方法は、第17の発明と
同様の効果を奏すると共に、金型の再製造の必要がな
く、金型の使用が半永久的となり、金型の製造及び維持
コストの大幅な節約ができ、さらに金型に使用する材料
の量が極端に少なくなるため、省エネルギ及び環境への
配慮に適した硬質被膜被覆金型が得られる効果がある。
第20の発明に係る放電表面処理方法は、第19の発明と
同様の効果を奏すると共に、金型の修正を極めて短時間
に完了することができる効果がある。
第21の発明及び第22の発明に係るに係る放電表面処理
装置は、放電表面処理用電極の成形が容易にできると共
に効率的に被加工物に硬質被膜を形成することができ、
金型、工具、機械要素部品等の様々な機械部品への適用
が可能となる放電表面処理装置が得られる効果がある。
また、電極の面積とほぼ等しい面積に硬質被膜を被加工
物上に堆積できるため、マスキング処理が不要となる効
果もある。
第23の発明の放電表面処理装置は、第21の発明と同様
の効果を奏すると共に、装置を簡単に構成できる効果が
ある。
第24の発明に係る放電表面処理装置は、第21の発明と
同様の効果を奏すると共に、小形の電極を用いて走査さ
せながら加工することができ、大形の特定形状の電極を
用いる必要がなく、金型等の3次元自由曲面を持つ被加
工物の全曲面にわたって前記小形の電極を走査させ、全
面積において等しく、あるいは必要に応じて膜厚を変化
させながら硬質被膜を形成することができる効果があ
る。
図面の簡単な説明 第1図は、この発明の実施の形態1の放電表面処理用
電極の製造方法を示す説明図である。
第2図は、この発明の実施の形態1の放電表面処理用
電極材料にワックスを混入して成形する方法を示す説明
図である。
第3図は、ワックスの蒸気圧曲線の一例を示す図であ
る。
第4図は、この発明の実施の形態2の放電表面処理方
法及び装置の概念を示す構成図である。
第5図は、この発明の実施の形態2の電極の主成分に
TiCを用いた場合の単発放電によって形成された硬質被
膜の拡大写真である。
第6図は、この発明の実施の形態2の連続放電による
硬質被膜の堆積状況を示す写真である。
第7図は、この発明の実施の形態2の電極走査方式の
加工方法を示す概念図である。
第8図は、この発明の実施の形態2の気中放電による
放電表面処理方法を示す説明図である。
第9図は、この発明の実施の形態2のTiCを主成分と
した予備焼結状態となるように焼成された電極を用いて
形成された被加工物上の硬質被膜のX線回折結果を示す
ものである。
第10図は、この発明の実施の形態2の形成した硬質被
膜等のビッカース硬度の測定結果を示す図である。
第11図は、この発明の実施の形態3の特別な機能を付
与することができる硬質被膜の形成方法の説明図であ
る。
第12図は、この発明の実施の形態5の放電表面処理方
法を精密鍛造金型に適用した場合の説明図である。
第13図は、この発明の実施の形態5の金型を製造、使
用する工程の例を示す図である。
第14図は、この発明の実施の形態6のプレス金型への
応用を示す図である。
第15図は、この発明の実施の形態7の金型寿命を向上
させるために摩耗の程度により硬質被膜の厚さを変化さ
せる方法を示す図である。
第16図は、従来の放電表面処理方法を示す構成図であ
る。
第17図は、従来の精密鍛造金型として用いられるダイ
スヘッダ用金型を示す写真である。
第18図は、従来のコネクティングロッド鍛造金型を示
す写真である。
第19図は、従来の金型の製造工程の例を示す図であ
る。
第20図は、従来の放電加工と高速切削を用いる方法と
のコネクティングロッド型の製造時間の比較例を示す図
である。
第21図は、従来の放電表面処理により形成された被膜
の写真である。
発明を実施するための最良の形態 実施の形態1. 第1図はこの発明の実施の形態1の放電表面処理用電
極の製造方法を示す説明図であり、ここでは、一例とし
てWC粉末とCo粉末を混合した粉末からなる放電表面処理
用電極を製造する場合について説明する。 第1図にお
いて、11圧粉体、12はWC粉末、13はCo粉末、13aは一部
溶融したCo粉末、14は放電表面処理用電極、21は真空
炉、22は高周波コイル、23は真空雰囲気である。
WC粉末とCo粉末を混合し圧縮成形してなる圧粉体11
は、WC粉末12とCo粉末13を混合して圧縮成形しただけで
もよいが、ワックスを混入した後圧縮成形すれば圧粉体
11の成形性が向上するためより望ましい。以下におい
て、ワックスを混入して成形する方法について第2図に
より説明する。第2図(a)の真空炉21中の圧粉体11に
おいて、15はパラフィン等のワックスである。このよう
にワックス15をWC粉末12とCo粉末13を混合した粉末に混
合して圧縮成形することにより、圧粉体11の成形性を著
しく向上させることができる。しかし、ワックス15は絶
縁性物質であるため、電極中に大量に残ると、電極の電
気抵抗が大きくなるため放電性が悪化する。そこで、ワ
ックス15を除去することが必要になる。第2図の(a)
はワックスを混合した圧粉体電極を真空炉21に入れて加
熱する様子を示しており、真空雰囲気23内で加熱を行っ
ているが、水素やアルゴンガス等のガス中であってもよ
い。真空炉21中の圧粉体11を真空炉21の周りに設置した
高周波コイル22により高周波加熱する。この時、加熱温
度が低すぎるとワックス15が除去できず、温度が高すぎ
るとワックス15がすすになってしまい、電極の純度を劣
化させるので、ワックス15が溶融する温度以上かつワッ
クス15が分解してすすになる温度以下に保つ必要があ
る。例として250℃の沸点を有するワックスの蒸気圧曲
線を第3図に示す。真空炉21の気圧をワックス15の蒸気
圧以下に保つと、第2図の(b)に示すようにワックス
15が蒸発して除去され、WCとCoからなる圧粉体11を得る
ことができる。
次に、第1図の(a)のように、真空炉21中の圧粉体
11を、高周波コイル22により高周波加熱し、機械加工に
耐えうる強度を圧粉体11に与え、かつ硬化しすぎないよ
うに、例えば白墨程度の硬度まで焼成する(以下におい
て予備焼結状態と呼ぶ)。この状態ではCo等の鉄族金属
が溶出し始め炭化物の隙間を埋めるようになり、いわゆ
る炭化物の固溶体を作っている。また、一方では炭化物
間の接触部においては相互に結合が進むが比較的焼結温
度が低く本焼結に至らない温度のため弱い結合となって
いる。
このような予備焼結状態に焼成する温度条件は、電極
材料によって異なるが、予め実験によって決定すること
ができる。例えば、WC粉末とCo粉末(重量比で8:2)を
混合し圧縮成形した場合では、600℃にて1時間保持し
て焼成することにより予備焼結状態とすることができ、
また、TiC粉末とTiH2粉末(重量比で9:1)を混合し圧縮
成形した場合では、900℃にて1時間保持して焼成する
ことにより予備焼結状態とすることができる。
このように、予備焼結状態となるように焼成する温度
は、硬い材料(例えばWC粉末)に対して、つなぎとして
用いる軟らかい材料(例えばCo粉末)の一部が溶融する
温度に設定すればよい。この温度は軟らかい材料の融点
よりかなり低い温度となり、硬い材料と軟らかい材料と
の混合比によって変化する。即ち、硬い材料に対して、
つなぎの軟らかい材料の比率が大きくなると、予備焼結
状態とするための焼成温度を下げる必要がある。しか
し、つなぎの軟らかい材料の比率を大きくして、硬い材
料の比率が小さくなると、被加工物に対する硬質被膜形
成の効率が低下するため、つなぎの軟らかい材料の比率
には実用的限界があり、従って予備焼結状態とするため
の焼成温度には下限が存在する。即ち、予備焼結状態と
するための焼成温度は400℃以上が望ましい。
さらに重要な点は、予備焼結状態となるように焼成す
る温度を1100℃以上に上げないことである。この温度を
超えると電極が硬化しすぎ、次に行う放電加工におい
て、電極材料がアーク放電による熱衝撃によって不均一
に脱落し極間に正常に供給されない不具合が生じ、被加
工物に形成される被膜の品質に大きく影響する。
以上のように圧縮成形した後に予備焼結状態となるよ
うに焼成された放電表面処理用電極は、旋削、研削、研
磨等の機械的な除去加工又は放電加工による除去加工に
より簡単に成形することができると共に、この電極を用
いた放電表面処理において、被加工物に形成される硬質
被膜の形成速度が低下しないという特徴がある。
実施の形態2. 第4図は、この発明の実施の形態2の放電表面処理方
法及び装置の概念を示す構成図であり、図において、14
は放電表面処理用電極、16は被加工物2の上に形成され
た硬質被膜、31は送り用モータ、32は送りねじである。
また、3は加工槽、4は絶縁性の油あるいは水を主体と
した加工液、5は放電表面処理用電極14と被加工物2に
印加する電圧及び電流のスイッチングを行うスイッチン
グ素子、6はスイッチング素子5のオン・オフを制御す
る制御回路、7は電源、8は抵抗器である。ここで、放
電表面処理用電極14は実施の形態1と同様の圧縮成形し
た後に予備焼結状態となるように焼成された電極であ
り、送り用モータ31は図示しない制御系により、送りね
じ32を介して、放電表面処理用電極14を被加工物2に向
かってサーボ送り、定速送り等の必要な制御モードで送
ることができる構成を持っている。
前記の加工液4は、絶縁性の油あるいは水を主体とす
るものであるが、加工液4に絶縁性の油を使用する場合
は、広く普及した放電加工機の技術をそのまま応用でき
ること、機械構成が比較的簡単に構成できること等の利
点がある。また、加工液に水を使用すると、反応と同時
に水酸化物を生成することもあり、高品質の膜を必要と
する場合には問題が発生する可能性がある。しかし、現
在では広く普及しているワイヤ放電加工機の無電解電源
を用いると、前記欠点を最小限に抑えることができ、加
工液に水を使用する場合でも、実用的には加工液に絶縁
性の油を使用する場合と同一性状の硬質被膜を形成でき
る。
次に、硬質被膜16の形成方法について説明する。放電
表面処理用電極14と被加工物2の間に断続あるいは連続
のアーク放電を電源7より発生させると、極間はアーク
熱により局部的に高温状態となる。以下においては、説
明を容易とするため、パルス状の断続アーク放電を想定
して説明する。断続アーク放電を発生させる手段として
は最も普及している放電加工用の電源を用いると理解は
容易となる。ただし、波形、電流値、その他の条件は必
要に応じて最適化させる必要がある。まず一発のアーク
放電が発生するとその熱衝撃エネルギによって放電表面
処理用電極14の被加工物2に対向する部分において、一
部の電極材料が極間に脱落すると同時に粉状になって放
出される。極間は瞬間的には数千℃以上の高温プラズマ
状態となり電極材料の大半は完全な溶融状態となる。電
極に対向する被加工物の表面もアーク放電の発生位置に
おいては瞬間に加熱され、電極材料と同様に溶融状態と
なる。この高温状態において溶融した電極材料及び被加
工物が相互に混ざり合い、電極材料と被加工物の母材と
の合金相が被加工物に形成される。次に、極間及びその
周囲に加工液が存在するため急激に冷却され、高温状態
から冷却の過程において、鉄族金属の液相及び炭化物で
ある固相間の界面反応又は炭化物同士の固相間の固溶体
化反応が一瞬にして起こり、極めて短時間のうちに本焼
結が行われる。このようにして、硬質被膜16が被加工物
2上に形成される。この工程を繰り返していくと、形成
された硬質被膜の表面と電極材料との溶融反応が繰り返
し行われることになり、時間の経過と共に被膜の堆積が
進行して厚膜を形成することができる。
また、実際の加工においては、安定してアーク放電を
維持するためには極間サーボを行う必要がある。ここで
いう極間サーボとは、放電表面処理用電極と被加工物と
の間隙若しくは加工に伴う極間電圧を一定に維持するた
めの動作であり、電極の消耗に伴う送り制御も含まれ
る。さらに、加工の途中においては、時々刻々と変化す
る極間間隙に応じて一定の間隙に維持するため、あるい
は一定の極間電圧に維持するために電極送りを行う必要
がある。これらの一連の制御動作を極間サーボという。
第5図は電極の主成分にTiCを用いた場合の単発放電
によって形成された硬質被膜の拡大写真であるが、これ
は後で説明するX線回折の分析結果を見ても、一瞬の反
応において硬質被膜が形成されていることが判明してい
る。また、第6図は、連続放電による硬質被膜の堆積状
況を示しており、それぞれの単発放電による硬質被膜が
折り重なるようにして堆積していく様子が明確に観察で
きる。このように、圧縮成形した後に予備焼結状態とな
るように焼成された放電表面処理用電極を用いて断続的
なアーク放電を被加工物との間に発生させると、被加工
物母材に硬質被膜が形成できる。
以上において、単発放電によって瞬間的に硬質被膜の
形成が可能であることを説明したが、連続したアーク放
電によっても硬質被膜の形成が可能である。断続的な放
電は被加工物の温度上昇を抑える意味においては効果が
あるが、一方において被加工物の表面温度が比較的低温
になり易く、硬質被膜の形成密度はやや不足する。これ
を回避するためには連続したアーク放電を発生させるこ
とが必要となるが、この場合はアーク放電が一箇所に集
中して異常加工を引き起こすことになり易い。このた
め、温度を高温に維持しながら安定したアーク放電を発
生させ、かつ極間のサーボを行うためには、連続したア
ーク放電と断続的なアーク放電の組み合わせがよい。数
μ秒周期のアーク放電から数秒間隔の連続したアーク放
電を組み合わせて用い、硬質被膜の形成条件に応じてこ
の組み合わせを最適化させることにより、より緻密な被
膜を高速にかつ確実に堆積させることが可能となる。
また、この発明の方法では、電極の面積とほぼ等しい
面積に硬質被膜を被加工物上に堆積できる。これは他の
方法においては例を見ないものであり、極めて大きな特
徴である。従来の物理蒸着、化学蒸着等は部分処理する
ためにはメッキ等のマスキング処理を施す必要がある
が、この発明の方法ではその必要はなく、必要な断面積
の電極を予め形成し加工すればよいだけである。また、
加工面積が大きい場合は小形の電極を用いてフライス加
工のように走査させながら加工することもでき、大形の
特定形状の電極を用いる必要がない。このような電極走
査方式の加工方法について、第7図にその概念を示す。
図示しないX軸駆動装置、Y軸駆動装置、及びZ軸駆動
装置により、放電表面処理用電極14と被加工物2をX方
向、Y方向、及びZ方向に相対移動させながら、被加工
物2の表面に硬質被膜16を形成する。例えば、被加工物
2が金型の場合を考えると、その表面は平面ではなく三
次元形状の複雑な自由曲面を持つが、前記のX軸駆動装
置、Y軸駆動装置、及びZ軸駆動装置により、前記小形
の電極を金型の自由曲面に沿って間隙を一定にあるいは
サーボ電圧を一定に維持しながら走査すればよい。この
場合、電極の消耗が非常に速いため、電極消耗に対する
補正送りが必要になり、電極を支持する主軸のZ方向の
運動制御を正確にかつ速く行う必要がある。以上のよう
な動作を繰り返し、金型を構成する全曲面にわたって電
極を走査させ、全面積において等しく、あるいは必要に
応じて膜厚を変化させながら硬質被膜を堆積させること
ができる。
次に加工液の役目について説明する。第4図におい
て、放電表面処理用電極14と被加工物2との間に加工液
4を介在せしめているが、この加工液4の目的は、放電
を安定して発生させ加工を維持すること、放電による熱
の除去、及び被加工物上の硬質被膜形成に寄与できない
脱落した電極材料を極間から排出することであり、この
ような加工液の存在は極めて重要である。しかし、加工
液4には、従来技術のように反応生成物を生成するため
の原料を供給するという役目はなく、硬質被膜形成のた
めの必須要件ではない。
前記のように加工液は必須要件ではないため、この発
明においては気中放電も可能となる。以下において、気
中放電による放電表面処理方法について説明する。第8
図において、17はガス源であり、配管を経由して放電表
面処理用電極14の内部に設けられた通路18に接続され
る。電源7による通電中に、ガス源17より空気又は窒素
ガス等の不活性ガスを必要な量だけ供給する。供給パイ
プ19は電極内部に通路を設けられない場合に、電極外部
よりガスを供給する例を示すものであり、極間に向けて
ガスが噴出される。ガスの供給は前記の加工液の役目と
同様であり、このガスの供給がないと、被加工物上の硬
質被膜形成を安定して行うことは困難である。使用する
ガスの種類としては、環境面を考慮して、空気又は窒素
ガスが適当である。
以下において、形成した硬質被膜の代表的な性質につ
いて実験データを基に説明する。第9図はTiCを主成分
とした圧縮成形した後に予備焼結状態となるように焼成
された電極を用いてWCで構成された被加工物上に硬質被
膜を形成した場合の、硬質被膜のX線回折結果を示すも
のであり、表面には電極の主成分であるTiCを筆頭に、
被加工物であるWC、さらには反応生成物Co3W9C4等の析
出が認められる。また、第10図は形成した硬質被膜等の
ビッカース硬度を測定したものであり、被加工物(母
材)の硬度がHV=1300程度であるのに対して、放電表面
処理による硬質被膜はHV=2800程度と硬度が上昇してお
り、硬質被膜の主成分は明らかにTiCであることを証明
している。参考までにTiCの硬度も図中に示している。
実施の形態3. 次に、この発明の実施の形態3である、潤滑性、高温
強度、耐摩耗性等の特別な機能を付与することができる
硬質被膜の形成方法について説明する。
まず、自己潤滑機能を持つ材料の混入について説明す
る。一般にMo、BN、Cr等は自己潤滑機能を有する。これ
らの粉体材料を電極材料に一定の比率で混在させた後、
圧縮成形した後に予備焼結状態となるように焼成した電
極を用いて放電加工を行うと、被加工物に形成された硬
質被膜の中に自己潤滑機能を持つ材料が混在して閉じ込
められることになる。この硬質被膜表面を研削加工すれ
ば、研削面は自己潤滑機能を持つ材料の特性により無潤
滑又は極めて少量の給油で潤滑特性を実現させることが
できる。このように、表面は硬質被膜材料で構成され、
その内部に自己潤滑材が混在する理想的な補完関係が生
まれ、高耐久性及び低摩擦係数を有する摺動部を実現で
きる。
第11図において、20は粒状の混入物であり、前記の電
極材料の主成分の平均粒度に対して、例えば2倍以上か
つ極間間隙より小さい粒度とすればよい。高温状態でも
粒状の混入物20は熱分解せずに存在し、そのままの状態
で硬質被膜に閉じ込められる必要があるため、粒状の混
入物20の粒度は大きくし、他の炭化物との固溶体を形成
しないような配慮が重要であり、固溶体を形成しない大
きさとしては、主成分の平均粒度に対して、最低でも2
倍以上の大きさを持つ粒度が必要であるからである。ま
た、粒度を大きくしていくと電極から脱落し被加工物に
向かう途中において極間を塞ぎ短絡を発生させる点等を
考慮し、粒状の混入物20の粒度は極間の間隙より小さく
する必要があるからである。
次にセラミックスの混入について説明する。アルミナ
(Al2O3)は高温下における優れた特性を持つため、硬
質被膜に一定の比率で混在させると高温強度、耐摩耗性
を大きく改善させることができる。アルミナは単体では
導電性がないため、放電表面処理による被加工物への堆
積加工は不可能であるが、導電性の超硬合金系の電極材
料に一定の比率で混入させ導電性を維持しながら、圧縮
成形した後に予備焼結状態となるように焼成した電極で
放電を発生させると、被加工物上に硬質被膜を形成する
ことができ、同時にこの硬質被膜の内部にアルミナが混
入することになる。この場合、アルミナの特性を引き出
すためには、アーク放電によってアルミナが分解されな
いように、かつアルミナが硬質被膜に閉じ込められるよ
うに、アルミナをある程度の大きさを持つ固まり(第11
図参照)として放電表面処理用電極14に入れるのが望ま
しい。例えば、数μm〜数十μm程度の大きさであれば
極めて短時間の高温下でも耐えられ急速に冷却するた
め、固まりのまま被加工物上の硬質被膜に封じ込まれ
る。このようにしてできた被膜は、液相から冷却してで
きた硬質被膜と固溶体化されずそのまま閉じ込められた
アルミナの固まりの2相構成であり、両方の相の特質を
発揮することができる。
次にTiN等の窒化物の混入について説明する。硬質被
膜にTiN等の窒化物を混入させる主な目的は、靭性と耐
熱性を向上させるためである。前記の窒化物は導電性が
ないため、単体ではアーク放電加工による硬質被膜の形
成は不可能であるが、導電性を維持できる程度の混入率
で窒化物を電極材料に混入し、圧縮成形した後に予備焼
結状態となるように焼成した電極を用いれば放電加工は
可能となる。この場合も前記のアルミナの混入の場合と
同様に、高温における分解の危険性があるため、その熱
分解を避けるため比較的大きな粒(数十μmの固まり、
第11図参照)の状態で電極に閉じ込めて圧縮成形した後
に予備焼結状態となるように焼成した電極を使用する。
この電極を用いてアーク放電させると被加工物上に形成
される硬質被膜に窒化物の固まりが封じ込まれるため、
硬質被膜の相と固まりとしての窒化物の固相の共存した
硬質被膜が形成される。この被膜は本来の硬質被膜の性
質と窒化物の靭性の高い性質、高温強度の高い性質等が
発揮され、切削工具や金型等への応用において極めて優
れた性能を発揮することができる。
実施の形態4. 次に、この発明の実施の形態4である、より緻密で硬
度のむらがない、良質な硬質被膜を被加工物に形成でき
る放電表面処理方法について説明する。
本来の焼結による超硬合金等の硬質被膜の形成は、焼
結する圧粉体を真空炉等において液相出現温度以上にお
いて長時間保持して焼結するものである。しかしなが
ら、この発明のアーク放電を用いて硬質被膜を形成する
方法は反応時間としては、極めて短く、かつ真空炉によ
る焼結維持温度以上の極めて高い温度のもとに硬質被膜
を形成(本焼結)するため、不完全な性質を持つ硬質被
膜が形成される可能性がある。
このような問題を解決するための方法を説明する。予
め本来の焼結による超硬合金の粒(数十μm程度の固ま
り)を一定量電極材料に混ぜた後、圧縮成形した後、予
備焼結状態となるように焼成して電極を作り、この電極
を用いて放電加工を行なう。粉状の電極成分と固まりの
電極成分が同時に極間に放出され、粉状の電極成分は高
温において液相化後冷却され硬質被膜を作ると同時に固
まりの電極成分は温度が十分上昇しないため、固体性状
を維持することになり、固まりを含む硬質被膜を作るこ
とができる。このようにしてできた硬質被膜は粉体だけ
の電極を用いて形成する硬質被膜よりも組織が緻密で硬
度のむらがなく、極めて良質の被膜となる。
実施の形態5. 第12図はこの発明による放電表面処理方法を第17図に
示したような精密鍛造金型に適用した場合の説明図であ
り、図において、16は金型母材100の表面に被覆された
硬質被膜である。まず金型母材100を機械加工によって
予備加工する。第12図の例では、六角状の穴加工を行
う。この金型母材100は通常は熱処理を施さずに使用す
る。必要に応じて最低限の熱処理を施す場合もあるが、
硬度は比較的低く設定し、ロックウエル硬さ(Cスケー
ル)HRC=30程度までとする。その理由は機械加工によ
る被削姓を維持するためであり、これ以上の硬度になる
と工具の摩耗が著しく進み、金型製作コストが上昇して
しまうためである。次に、予備加工された金型母材表面
に、実施の形態1〜4に示したような予備焼結状態とな
るように焼成した電極によって厚膜の硬質被膜を形成す
る。この方法としては、例えば実施の形態2の第7図に
示した方法を用い、被加工物上に硬質被膜を形成する。
この硬質被膜の厚さは実用的には0.5〜1.0mm程度とす
る。次に、銅電極若しくは、グラファイト電極等を用い
た放電加工、又はワイヤ放電加工によって寸法出しを行
い、金型として完成させる。
第12図の金型は第17図に示した金型とほぼ同一の品質
を有し、長寿命を実現できる。
また、このような放電表面処理方法によれば、どのよ
うな大きさ及び形状の金型にでも対応できる利点があ
る。
第13図は、第12図のような金型を製造し、使用する工
程を示すものであり、まず第1工程で、金型母材への予
備加工と電極成形加工が行われる。次に、第2工程では
実施の形態1〜4に示したような予備焼結状態となるよ
うに焼成した電極による放電表面処理により、予備加工
された金型表面に対して硬質被膜の堆積加工が施され
る。この場合、二次加工を想定して数mm程度の厚さまで
硬質被膜を堆積させてもよい。次に、第3工程として放
電加工によって二次加工され、実際に必要な金型の寸法
出しを行う。その後は金型として実際に使用する。この
ような金型は、硬質被膜の厚膜により抜群の耐久性を持
っている。金型の使用が進行した場合には、金型の摩耗
や部分的な破損等が発生することがあるが、硬質被膜の
厚膜により耐久性が高いため、第4工程に示すように、
前記予備焼結状態となるように焼成した電極による放電
表面処理により、破損部分にのみ修正加工を施して使用
することができる。従って、金型の再製造の必要はな
く、前記第4工程を繰り返して行うことにより、金型の
半永久的な使用が可能となる。特に製造コストが高い大
形の金型においては、製造及び維持コストの大幅な節約
ができ、さらに金型に使用する材料の量が極端に少なく
なるため、省エネルギ及び環境への配慮の観点からも最
適の使用方法といえる。
実施の形態6. 第14図は、この発明の実施形態6である、プレス金型
への応用を示す説明図である。第14図の(a)及び
(b)に示すように、実施の形態1〜4に示したような
予備焼結状態となるように焼成した電極14により、ダイ
の切刃140の内側に放電表面処理を施し、第14図の
(c)のように硬質被膜16を形成する。また、第14図の
(d)のパンチ136の外周及びパンチの切刃138の角にも
硬質被膜を形成する。その後、第14図の(e)に示すよ
うにワイヤ電極150で切刃139の放電加工を行い、所定の
寸法精度に仕上げる。また、第14図の(d)には、研削
砥石151による研削加工により、パンチの切刃138の外周
を仕上げる例を示している。このように、前記の予備焼
結状態となるように焼成した電極を用いて放電表面処理
を施すことにより、金型表面に硬質被膜の厚膜を容易に
かつ短時間で形成でき、その後の二次加工によって金型
を正規寸法に仕上げることにより、高品質の金型が製造
できる。
実施の形態7. 次に、この発明の実施の形態7である、金型への応用
上の工夫について説明する。実際の金型では摩耗部分は
一部に限定され、局部的な摩耗が全体の寿命になる場合
がほとんどである。このような場合に、寿命を向上させ
るために、第15図に示す方法が考えられる。即ち、第15
図の(a)において、特に摩耗の激しい金型上面(パー
ティングライン)105と金型の入り口付近に厚い被膜を
形成するものである。この実現方法としては、第7図に
示した単純電極による走査方式による方法、又は第15図
の(b)に示すような総型電極112を用いる方法で行う
ことが可能である。金型の底面付近は、圧縮荷重が作用
する場合には、ほとんどの場合摩耗が少なく、相対的に
薄い被膜とできるか、あるいは被膜形成を省略できる場
合もある。
次に、第15図の(b)のような総型電極の製作方法に
ついて説明する。まず、現在使用している金型そのもの
を使用して圧縮成形した圧粉体電極を作り、その後予備
焼結状態となるように焼成して図のような総型電極を作
ることが可能であり、電極の製作時間を大幅に短縮する
ことができる。これが可能になるのは、予備加工におい
ては、次の放電表面処理工程で被膜を堆積させる分を考
慮して金型を仕上げる必要があり、現在使用している金
型により総型電極を製作しても、予備加工後に行う放電
表面処理工程で必要な間隙を維持することができるため
である。このような総型電極を製作しておいた場合に
は、金型が摩耗しても放電表面処理による局部的な硬質
被膜の堆積が簡単に可能となり、金型の修正を極めて短
時間に完了することができる。また総型電極の製造のた
めに別の型を製造する必要もない。
産業上の利用可能性 以上のように、この発明に係る放電表面処理用電極及
びその製造方法並びに放電表面処理方法及び装置は、被
加工物表面に硬質被膜を形成する表面処理関連産業に用
いられるのに適している。

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極と被加工物との間に放電を発生させ、
    そのエネルギにより、前記被加工物表面に硬質被膜を形
    成する放電表面処理に用いる放電表面処理用電極におい
    て、 前記電極材料として、金属粉末若しくは金属化合物の粉
    末若しくはセラミックス系材料の粉末又は前記粉末の混
    合物を用い、 前記電極材料を圧縮成形後、前記電極材料中のつなぎと
    して用いる材料の一部が溶融する温度で焼成してなるこ
    とを特徴とする放電表面処理用電極。
  2. 【請求項2】電極と被加工物との間に放電を発生させ、
    そのエネルギにより、前記被加工物表面に硬質被膜を形
    成する放電表面処理に用いる放電表面処理用電極におい
    て、 前記電極材料として、金属粉末若しくは金属化合物の粉
    末若しくはセラミックス系材料の粉末又は前記粉末の混
    合物を用い、 前記電極材料にワックスを添加した後圧縮成形し、前記
    ワックスが溶融する温度以上前記ワックスが分解してす
    すが発生する温度以下にて加熱を行い前記ワックスを蒸
    発除去し、さらに前記電極材料中のつなぎとして用いる
    材料の一部が溶融する温度で焼成してなることを特徴と
    する放電表面処理用電極。
  3. 【請求項3】請求の範囲1又は2において、前記焼成温
    度を400℃以上1100℃未満の温度範囲として形成される
    ことを特徴とする放電表面処理用電極。
  4. 【請求項4】請求の範囲1又は2において、前記電極材
    料を圧縮成形する前に、自己潤滑機能を有する材料の粉
    体、セラミックスの粉体、若しくは窒化物の粉体を単独
    又は組み合わせてなる混入物を前記電極材料に混入して
    なることを特徴とする放電表面処理用電極。
  5. 【請求項5】請求の範囲1又は2において、前記電極材
    料を圧縮成形する前に、真空炉等において液相出現温度
    以上において長時間保持して本焼結を行った超硬合金の
    粒を前記電極材料に混入してなることを特徴とする放電
    表面処理用電極。
  6. 【請求項6】電極と被加工物との間に放電を発生させ、
    そのエネルギにより、前記被加工物表面に硬質被膜を形
    成する放電表面処理に用いる放電表面処理用電極の製造
    方法において、 前記電極材料として、金属粉末若しくは金属化合物の粉
    末若しくはセラミックス系材料の粉末又は前記粉末の混
    合物を用い、 前記電極材料を圧縮成形後、前記電極材料中のつなぎと
    して用いる材料の一部が溶融する温度で焼成することを
    特徴とする放電表面処理用電極の製造方法。
  7. 【請求項7】電極と被加工物との間に放電を発生させ、
    そのエネルギにより、前記被加工物表面に硬質被膜を形
    成する放電表面処理に用いる放電表面処理用電極の製造
    方法において、 前記電極材料として、金属粉末若しくは金属化合物の粉
    末若しくはセラミックス系材料の粉末又は前記粉末の混
    合物を用い、 前記電極材料にワックスを添加した後圧縮成形し、前記
    ワックスが溶融する温度以上前記ワックスが分解してす
    すが発生する温度以下にて加熱を行い前記ワックスを蒸
    発除去し、さらに前記電極材料中のつなぎとして用いる
    材料の一部が溶融する温度で焼成することを特徴とする
    放電表面処理用電極の製造方法。
  8. 【請求項8】請求の範囲6又は7において、前記焼成温
    度を400℃以上1100℃未満の温度範囲とすることを特徴
    とする放電表面処理用電極の製造方法。
  9. 【請求項9】請求の範囲6又は7において、前記電極材
    料を圧縮成形する前に、自己潤滑機能を有する材料の粉
    体、セラミックスの粉体、若しくは窒化物の粉体を単独
    又は組み合わせてなる混入物を前記電極材料に混入する
    ことを特徴とする放電表面処理用電極の製造方法。
  10. 【請求項10】請求の範囲6又は7において、前記電極
    材料を圧縮成形する前に、真空炉等において液相出現温
    度以上において長時間保持して本焼結を行った超硬合金
    の粒を前記電極材料に混入することを特徴とする放電表
    面処理用電極の製造方法。
  11. 【請求項11】電極と被加工物との間に放電を発生さ
    せ、そのエネルギにより、前記被加工物表面に硬質被膜
    を形成する放電表面処理方法において、 前記電極材料として、金属粉末若しくは金属化合物の粉
    末若しくはセラミックス系材料の粉末又は前記粉末の混
    合物を用い、 前記電極材料を圧縮成形後、前記電極材料中のつなぎと
    して用いる材料の一部が溶融する温度で焼成して前記電
    極を形成し、 前記電極と前記被加工物との間にパルス状のアーク放
    電、連続状のアーク放電、又は連続アーク及び断続アー
    ク放電を組み合わせなるアーク放電を発生させ、前記ア
    ーク放電のエネルギにより前記被加工物表面に前記硬質
    被膜を形成することを特徴とする放電表面処理方法。
  12. 【請求項12】請求の範囲11において、前記焼成温度を
    400℃以上1100℃未満の温度範囲とすることを特徴とす
    る放電表面処理方法。
  13. 【請求項13】請求の範囲11において、前記電極と前記
    被加工物との間に不活性ガスを介在させることを特徴と
    する放電表面処理方法。
  14. 【請求項14】請求の範囲11において、前記電極を前記
    被加工物に対して走査させて、前記被加工物表面に前記
    硬質被膜を形成することを特徴とする放電表面処理方
    法。
  15. 【請求項15】請求の範囲11において、前記電極材料を
    圧縮成形する前に、自己潤滑機能を有する材料の粉体、
    セラミックスの粉体、若しくは窒化物の粉体を単独又は
    組み合わせてなる混入物を前記電極材料に混入すること
    を特徴とする放電表面処理方法。
  16. 【請求項16】請求の範囲11において、前記電極材料を
    圧縮成形する前に、真空炉等において液相出現温度以上
    において長時間保持して本焼結を行った超硬合金の粒を
    前記電極材料に混入することを特徴とする放電表面処理
    方法。
  17. 【請求項17】請求の範囲11において、前記被加工物が
    金型であり、予備加工後の金型母材表面に前記硬質被膜
    を形成後、機械加工又は放電加工により前記硬質被膜を
    仕上げ加工することを特徴とする放電表面処理方法。
  18. 【請求項18】請求の範囲17において、前記金型使用時
    に摩耗が大きい部分に、摩耗が小さい部分よりも厚い硬
    質被膜を形成することを特徴とする放電表面処理方法。
  19. 【請求項19】請求の範囲17において、前記金型の摩耗
    が生じた部分を、前記電極を用いた放電表面処理により
    修正することを特徴とする放電表面処理方法。
  20. 【請求項20】請求の範囲19において、前記予備加工後
    の金型母材により予め総型電極を製作しておき、前記金
    型の摩耗が生じた部分を、前記総型電極を用いた放電表
    面処理により修正することを特徴とする放電表面処理方
    法。
  21. 【請求項21】電極と被加工物との間に放電を発生さ
    せ、そのエネルギにより、前記被加工物表面に硬質被膜
    を形成する放電表面処理装置において、 前記電極と前記被加工物との間にパルス状のアーク放
    電、連続状のアーク放電、又は連続アーク及び断続アー
    ク放電を組み合わせてなるアーク放電を発生する放電発
    生手段と、 金属粉末若しくは金属化合物の粉末若しくはセラミック
    ス系材料の粉末又は前記粉末の混合物を圧縮成形した
    後、前記電極材料中のつなぎとして用いる材料の一部が
    溶融する温度で焼成して形成された電極とを備えること
    を特徴とする放電表面処理装置。
  22. 【請求項22】請求の範囲21において、前記焼成温度を
    400℃以上1100℃未満の温度範囲とすることを特徴とす
    る放電表面処理装置。
  23. 【請求項23】請求の範囲21において、前記電極と前記
    被加工物との間に不活性ガスを介在させる不活性ガス供
    給手段を備えることを特徴とする放電表面処理装置。
  24. 【請求項24】請求の範囲21において、前記電極と前記
    被加工物とをX方向、Y方向、及びZ方向に相対移動さ
    せるX軸駆動装置、Y軸駆動装置、及びZ軸駆動装置と
    を備えることを特徴とする放電表面処理装置。
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