JP3222318U - 分割装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却されるチャックテーブルに対する加熱空気の影響を抑えることができる分割装置を提供すること。【解決手段】本実施形態の分割装置10は、ウエーハ1の外周と環状フレーム6の内周との間のエキスパンドテープ5の中間領域5Aの下方にそれぞれ配置され、拡張された中間領域5Aに向けて加熱空気を吹き付けて収縮させる複数のヒータユニット60と、複数のヒータユニット60よりもウエーハ1の内周側に設けられ、エキスパンドテープ5の中間領域5Aで反射された加熱空気を吸引して排出する吸引排気ユニット70とを備えた。【選択図】図3

Description

本考案は、ウエーハに貼着されたテープを拡張することでウエーハを個々のチップに分割する分割装置に関する。
従来、環状フレームにテープを介して支持されたウエーハを、該テープを拡張することでウエーハに形成された分割起点に沿って分割する分割装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の分割装置は、ウエーハの分割時に該ウエーハの外周側のテープを放射状に拡張するため、拡張後にウエーハの外周と環状フレームの内周との間のテープの中間領域に弛みが生じ、チップ同士の擦れなどの原因となり得る。このため、分割装置は、拡張して弛んだテープの中間領域に加熱空気を吹き付け、中間領域を収縮させている。
特許第5791866号公報
ところで、分割装置では、テープを介してウエーハを保持するチャックテーブルを冷却する冷却手段を備え、冷却環境下でテープを拡張してウエーハを分割することが行われている。このような構成では、テープの弛みを収縮させる加熱空気によりチャックテーブルが温められるため、チャックテーブルを再び冷却するまでの時間を要し、ウエーハを分割する作業効率が低減する問題があった。
本考案は、上記に鑑みてなされたものであって、冷却されるチャックテーブルに対する加熱空気の影響を抑えることができる分割装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本考案は、環状フレームの開口を塞いで貼着したテープに、分割起点を形成したウエーハを貼着して一体化したウエーハユニットの該テープを拡張させ、該分割起点を起点に該ウエーハを分割する分割装置であって、該ウエーハユニットの該環状フレームを保持するフレーム保持手段と、該フレーム保持手段に保持された該ウエーハユニットに対し、該テープを介して上方から該ウエーハを吸引保持する保持面を下面に有するチャックテーブルと、該チャックテーブルを冷却する冷却手段と、該チャックテーブルと該フレーム保持手段とを相対的に上下方向に昇降させて該テープを拡張する昇降手段と、該ウエーハの外周と該環状フレームの内周との間の該テープの中間領域の下方にそれぞれ配置され、拡張された該テープの中間領域に向けて加熱空気を吹き付けて収縮させる複数のヒータユニットと、複数の該ヒータユニットよりも該ウエーハの内周側に設けられ、該テープの中間領域で反射された加熱空気を吸引して排出する吸引排気ユニットと、を備えたことを特徴とする。
この構成において、該吸引排気ユニットは、該ヒータユニットと該チャックテーブルとの間に配置される円盤状部材と、該円盤状部材を支持する支持体と、を備え、該円盤状部材は、内部空間を備えて中空に形成されており、上面外周側に形成された吸入口と、下面中央部に形成されて該内部空間を通じて該吸入口と連通する排気口とを備え、該排気口は、該支持体を貫通する経路を含む吸引路を介して吸引源に連結された構成としてもよい。
また、該円盤状部材は、該支持体に磁力で着脱自在に固定された構成としてもよい。また、該円盤状部材は、該ヒータユニットの空気吹出口に対応する位置に形成された切欠部を外周部に備え、該支持体は、該円盤状部材の切欠部がそれぞれ空気吹出口上に位置付けられて該空気吹出口を開放する開放位置と、該切欠部がそれぞれ該空気吹出口から外れて位置付けられ該空気吹出口を閉鎖する閉鎖位置と、で該円盤状部材を回転自在に支持してもよい。また、テープは、ダイボンディング用の接着フィルムを含んでもよい。
本考案によれば、ヒータユニットよりもウエーハの内周側に設けられ、テープの中間領域で反射された加熱空気を吸引して排出する吸引排気ユニットを備えるため、冷却されるチャックテーブルに対する加熱空気の影響を抑えることができ、ウエーハを分割する作業効率の向上を図ることができる。
図1は、本実施形態に係る分割装置で分割されるウエーハを有するウエーハユニットの斜視図である。 図2は、分割装置の構成例を示す斜視図である。 図3は、分割装置の内部構成を示す概略図である。 図4は、ヒータユニットと吸引排気ユニットとを示す概略図である。 図5は、ヒータユニットと吸引排気ユニットとを示す平面図である。 図6は、フレーム保持手段にウエーハユニットを保持した状態を示す概略図である。 図7は、エキスパンドテープを拡張してウエーハを分割する状態を示す概略図である。 図8は、拡張後にエキスパンドテープの中間領域に弛みが生じた状態を示す概略図である。 図9は、中間領域の弛みを収縮する状態を示す概略図である。
以下、本実施形態に係る分割装置について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る分割装置で分割されるウエーハを有するウエーハユニットの斜視図である。図2は、分割装置の構成例を示す斜視図である。図3は、分割装置の内部構成を示す概略図である。図4は、ヒータユニットと吸引排気ユニットとを示す概略図である。図5は、ヒータユニットと吸引排気ユニットとを示す平面図である。
図1に示すウエーハ1は、円形板状の被加工物の一例であって、例えばシリコンを母材とする円盤状の半導体ウエーハや、サファイア、SiC(炭化ケイ素)などを母材とする光デバイスウエーハである。ウエーハ1の表面1aは、格子状の分割予定ライン2によって区画され、各領域にはデバイス3がそれぞれ形成されている。ウエーハ1の表面1aと反対側の面である裏面1bには、エキスパンドテープ(テープ)5が貼着されている。このエキスパンドテープ5は、少なくともウエーハ1よりも大きいサイズを有し、エキスパンドテープ5の外周縁には、中央が開口した環状フレーム6が固定される。
本実施形態に示すウエーハ1は、表面1a側から分割予定ライン2に沿って分割起点4が形成されている。この分割起点4は、レーザー加工によりウエーハ1の内部の強度が低下した改質層であるが、これに限るものではない。例えば、すべての分割予定ライン2に沿って切削加工することによりウエーハ1を完全切断(フルカット)した切削溝を形成し、これを分割起点としてもよいし、すべての分割予定ライン2に沿ってレーザー加工することによりウエーハ1を完全切断した溝を形成し、この溝を分割起点としてもよい。
エキスパンドテープ5は、伸縮性(エキスパンド性)を有する樹脂材料から構成され、加熱されると収縮する熱収縮性を有する。また、エキスパンドテープ5は、ウエーハ1の裏面2bとの間に、DAF(Die Attach Film)等のダイボンディング用の接着フィルムを備えた構成となっている。この接着フィルムは、冷却環境下(例えば0℃以下)において、伸縮性が低下する性質を有し、エキスパンドテープ5の拡張に伴いウエーハ1とともに分割される。環状フレーム6は、剛性を有する金属板等からなるもので、ウエーハ1は、エキスパンドテープ5及び環状フレーム6を備えたウエーハユニット7としてハンドリングされる。
このウエーハユニット7において、ウエーハ1の外周と環状フレーム6の内周との間のリング状に露出した中間領域5Aが、エキスパンドテープ5に外力を加えるべき領域であるとともに、エキスパンドテープ5を拡張した後に弛みが生じやすい領域となっている。
分割装置10は、環状フレーム6にエキスパンドテープ5を介して支持されたウエーハ1(及び接着フィルム)を、冷却環境下でエキスパンドテープ5の拡張により個々のチップに分割する装置である。また、分割装置10は、エキスパンドテープ5の拡張を解除した時に中間領域5Aの弛みを熱収縮(ヒートシュリンク)によって除去するように構成されている。
図2に示すように、分割装置10には、上ケース11と下ケース12からなるケース体13が設けられる。上ケース11と下ケース12は開閉手段15を介して連結され、開閉手段15によってケース体13(上ケース11)が開かれることでウエーハユニット7の搬入及び搬出を可能にしている。開閉手段15は、例えばエアシリンダで構成されており、下ケース12に設けたシリンダから突出したシリンダロッドに上ケース11が連結されている。
分割装置10は、図3に示すように、チャックテーブル20と、冷却手段30と、フレーム保持手段40と、昇降手段50と、ヒータユニット60と、吸引排気ユニット70とを備えて構成される。チャックテーブル20は、ケース体13(上ケース11)内に吊り下げて配置される。チャックテーブル20の下面には多孔質のポーラス板21が設けられ、このポーラス板21によってチャックテーブル20の下面にウエーハ1を吸引保持する保持面21Aが形成されている。ポーラス板21にはチャックテーブル20内の流路を含む吸引路22を通じてケース体13の外部(機外)の吸引源90が接続され、保持面21Aに生じる負圧によって、ウエーハ1がエキスパンドテープ5を介してチャックテーブル20の保持面21A(下面)に吸引保持される。なお、チャックテーブル20と吸引源90とを連通する吸引路22には開閉バルブ(不図示)が設けられており、この開閉バルブによってチャックテーブル20の吸引保持と吸引解除とが切り替えられる。
冷却手段30は、上ケース11の上部に配置されている。冷却手段30は、例えば、スターリング冷凍機を備えて構成され、チャックテーブル20に連結されて該チャックテーブル20を支持している。冷却手段30は、圧縮した冷媒(作動流体)をチャックテーブル20に循環して供給し、このチャックテーブル20で冷媒を膨張させることによりチャックテーブル20を所定温度(例えば−5℃以下)に冷却する。これにより、チャックテーブル20に吸引保持されたウエーハ1は、チャックテーブル20と接触することで冷却される。なお、冷却手段30は、チャックテーブル20を冷却できるのであれば、スターリング冷凍機に限るものではなく他の冷凍機を用いてもよい。
フレーム保持手段40は、チャックテーブル20の周囲に配置されて、ウエーハユニット7の環状フレーム6を保持する。本実施形態では、環状フレーム6は、ウエーハユニット7のウエーハ1の表面1aが下面に位置する状態でフレーム保持手段40に保持される。フレーム保持手段40は、載置テーブル41とカバープレート42とを備え、カバープレート42は、例えばクランプ部(不図示)によって載置テーブル41に固定される。フレーム保持手段40は、載置テーブル41上の環状フレーム6を上からカバープレート42で挟み込むようにして保持している。載置テーブル41及びカバープレート42の中央には、チャックテーブル20よりも大径の円形開口43、44がそれぞれ形成されている。載置テーブル41上にカバープレート42が被せられると、カバープレート42と載置テーブル41によって環状フレーム6が保持されるとともに、載置テーブル41及びカバープレート42の円形開口43、44からエキスパンドテープ5が露出してチャックテーブル20に対向する。
フレーム保持手段40は昇降手段50に支持されている。昇降手段50は、フレーム保持手段40をチャックテーブル20に対して、保持面21Aに直交する方向(上下方向)に離間及び接近させる。昇降手段50は、載置テーブル41の四隅を支持する4つの電動シリンダで構成されており、昇降手段50のシリンダロッド51の突出量を制御することで、チャックテーブル20上のウエーハ1とフレーム保持手段40との距離が調節される。
昇降手段50は、ベース板53上にそれぞれ設けられている。ベース板53は、例えば下ケース12の底板であるが、下ケース12の底板上に配置されたものであってもよい。ベース板53上の略中央には回転駆動機構80が配置され、この回転駆動機構80上に支持板81が設けられている。回転駆動機構80は、モータと減速機とベアリングなどを備えて構成される。回転駆動機構80は、載置テーブル41の円形開口43の中心軸上に設けられ、支持板81をベース板53に対して回転(旋回)する。支持板81上には、上記したヒータユニット60と吸引排気ユニット70とが配置されている。
ヒータユニット60は、ウエーハ1の外周と環状フレーム6の内周との間のエキスパンドテープ5の中間領域5Aに所定温度(例えば200℃)の加熱空気を吹き付けて、中間領域5Aに生じた弛みを収縮させるものである。ヒータユニット60は、フレーム保持手段40に保持されたウエーハユニット7におけるエキスパンドテープ5の中間領域5Aの下方に空気吹出口61Aを備えて配置される。本実施形態では、回転駆動機構80によって回転する支持板81の回転軸を中心とした円周上に所定間隔(等間隔)で4つ設けられている。このため、4つのヒータユニット60の空気吹出口61Aから加熱空気を吹き出しつつ、支持板81とともに4つのヒータユニット60を90℃以上回転させることにより、エキスパンドテープ5の中間領域5Aを全周に亘って収縮させることができる。
ヒータユニット60は、図4に示すように、ヒータケース61と、ヒータケース61内に収容されるヒータ本体62とを備える。ヒータケース61は、中空の箱体であり、上面に空気吹出口61Aが形成され、側面下方部に空気導入口61Bが形成されている。各空気導入口61Bには空気導入流路63が接続され、この空気導入流路63には開閉バルブ(不図示)を介して外部の空気供給源64が接続されている。この開閉バルブの動作によってヒータユニット60への空気導入と導入解除とが切り替えられる。ヒータ本体62は、例えば電気ヒータが用いられ、ヒータユニット60に導入された空気を加熱して空気吹出口61Aから吹き出すようになっている。
吸引排気ユニット70は、ヒータユニット60の空気吹出口61Aから吹き出され、エキスパンドテープ5の中間領域5Aに当たって反射した加熱空気を吸引してケース体13の外部(機外)に排出する。吸引排気ユニット70は、円周上に配置されたヒータユニット60よりもウエーハ1の内周側(中心側)に設けられ、支持板81の略中央に配置された台座部71と、台座部71上に設置されたロータリシリンダ(支持部)72と、ロータリシリンダ72上に固定されるヒータシャッタ(円盤状部材)73とを備える。ヒータシャッタ73は、例えば鉄等の磁性体材料で形成され、ヒータユニット60の空気吹出口61Aの上方に延在する大きさを有し、空気吹出口61Aとの間に上下方向の僅かな隙間を設けて配置されている。
また、ヒータシャッタ73は、図5に示すように、平面視で円盤形状に形成され、外周部にはヒータユニット60の空気吹出口61Aに対応する位置にそれぞれ切欠部73Aが形成されている。また、ヒータシャッタ73は、図4に示すように、内部空間74を備えた中空に形成されており、切欠部73Aに隣接した上面73Bの外周側に形成された4つの吸入口73Cと、下面73Dの中央部に形成された排気口73Eとを備える。これら4つの吸入口73Cは、内部空間74を通じて排気口73Eと連通している。この排気口73Eには、ロータリシリンダ72を上下方向に貫通する経路72Aを含む吸引路75を介して上記した吸引源90に連結されている。
エキスパンドテープ5の中間領域5Aで反射した加熱空気は、ヒータシャッタ73の吸入口73Cから内部空間74内に流れ込み、内部空間74に連通する排気口73E及び経路72Aを含む吸引路75を通じて吸引源90に吸引されてケース体13の外部に排出される。なお、ロータリシリンダ72と吸引源90とを連通する吸引路75には開閉バルブ(不図示)が設けられており、この開閉バルブによって吸引排気ユニット70の吸引動作と吸引解除とが切り替えられる。また、本実施形態では、チャックテーブル20と吸引排気ユニット70とに連結される吸引源90を同一としたがそれぞれ別個の吸引源に連結してもよい。
ロータリシリンダ72は、ヒータシャッタ73を支持するとともに、該ヒータシャッタ73を予め決められた所定角度だけ回転自在に構成されている。ロータリシリンダ72の上面部72Bは、空気圧または電力によって本体72Cに対して回転する。このため、ロータリシリンダ72は、図5に示すように、ヒータシャッタ73の切欠部73Aがそれぞれ空気吹出口61A上に位置付けられて該空気吹出口61Aを開放する開放位置78A(実線で示す)と、該切欠部73Aがそれぞれ空気吹出口61Aから外れて位置付けられ該空気吹出口61Aを閉鎖する閉鎖位置78B(破線で示す)とでヒータシャッタ73を回転自在に支持している。この構成によれば、ヒータシャッタ73の切欠部73Aを上記閉鎖位置78Bに位置付けることにより、作業者等が空気吹出口61Aに触れて火傷することを防止できる。
また、本実施形態では、ロータリシリンダ72の上面部72Bには、図4に示すように、永久磁石76が固着されており、ヒータシャッタ73は、永久磁石76の上面76Aに磁力により着脱自在に固定されている。このため、ヒータシャッタ73とロータリシリンダ72とを、例えばねじ等で固着する構成と比べて、ヒータシャッタ73の着脱が極めて容易となり、ヒータシャッタ73の内部の清掃や、ロータリシリンダ72及びヒータユニット60のメンテナンス等の作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、吸引排気ユニット70を、円周上に配置されたヒータユニット60よりもウエーハ1の内周側に設けているため、例えば、フレーム保持手段40のようにヒータユニット60の外側に吸引排気ユニットを設けた構成と比べて、エキスパンドテープ5の中間領域5Aで反射した加熱空気の拡散を抑えることができる。このため、加熱空気が冷却されたチャックテーブル20と接触して、該チャックテーブル20が温められて再冷却する事態を低減できるため、単位時間当たりの分割処理量の低減を防止でき、チャックテーブル20に対する加熱空気の影響を抑えることができる。また、フレーム保持手段40に吸引排気ユニットを設ける場合には、フレーム保持手段40に追従して吸引排気ユニットの吸引路を昇降させる必要がある。これに対して、吸引排気ユニット70を、円周上に配置されたヒータユニット60よりもウエーハ1の内周側に設けているため、吸引排気ユニット70の吸引路の構成を簡素化することができる。
次に、分割装置10の動作について説明する。図6は、フレーム保持手段にウエーハユニットを保持した状態を示す概略図である。図7は、エキスパンドテープを拡張してウエーハを分割する状態を示す概略図である。図8は、拡張後にエキスパンドテープの中間領域に弛みが生じた状態を示す概略図である。図9は、中間領域の弛みを収縮する状態を示す概略図である。
まず、ウエーハユニット7の環状フレーム6をフレーム保持手段40に保持する。図6に示すように、ウエーハ1の表面1aを下向きとした状態で、ウエーハユニット7がケース体13(図3)内に搬入されると、環状フレーム6がフレーム保持手段40に保持される。次に、チャックテーブル20が上ケース11(図2)とともに下降してチャックテーブル20の下面である保持面21Aとウエーハユニット7のエキスパンドテープ5とが接触する。この場合、チャックテーブル20は冷却手段30により所定温度に冷却されているため、チャックテーブル20に接触するウエーハ1及びエキスパンドテープ5(接着フィルム)も冷却される。これにより、ウエーハ1及びエキスパンドテープ5が硬化されて、エキスパンドテープ5のウエーハ1の貼着箇所ではウエーハ1と接着フィルムとが一体化される。なお、チャックテーブル20に連なる吸引路22の開閉バルブ(不図示)は閉じられており、吸引源90からチャックテーブル20への吸引力が遮断されている。
続いて、エキスパンドテープを拡張することにより、ウエーハ1と接着フィルムの分割が実施される。図7に示すように、昇降手段50によって、フレーム保持手段40が上昇され、チャックテーブル20とフレーム保持手段40とが離間される。これにより、エキスパンドテープ5が放射状に拡張されて、強度が低下した改質層からなる分割起点4(図1)に外力が作用して、分割起点4でウエーハ1が個々のチップ9に分割される。この場合、ウエーハ1の冷却により接着フィルムがウエーハ1と一体化しているため、エキスパンドテープ5の拡張に伴って接着フィルムが引き延ばされることがなく、接着フィルムはウエーハ1とともに分割される。本実施形態では、ウエーハ1は表面1aを下向きとして保持されているため、ウエーハ1を分割する際に生じる破断屑はウエーハ1から下方に落下する。この場合、ウエーハ1の下方には、吸引排気ユニット70の一部を構成する円盤状のヒータシャッタ73が配置されているため、このヒータシャッタ73の上面73Bに落下して上面73B上に溜まる。このため、ヒータシャッタ73の上面73Bに溜まった破断屑を定期的に除去することにより、破断屑の清掃(処理)作業を容易に行うことができる。
続いて、ウエーハ1をチャックテーブル20に吸引保持する。図8に示すように、ウエーハ1が個々のチップ9に分割されると、開閉バルブ(不図示)を開いて吸引源90からチャックテーブル20への吸引力を作用させ、チャックテーブル20は、エキスパンドテープ5を介して分割されたチップ9を吸引保持する。次に、チャックテーブル20が吸引保持した状態で、フレーム保持手段40が下降され、チャックテーブル20とフレーム保持手段40とが接近する。このため、チャックテーブル20上では個々のチップ9が間隔をあけた状態でエキスパンドテープ5が吸引保持される一方、ウエーハ1の外周と環状フレーム6の内周の間の中間領域5Aではエキスパンドテープ5のテンションが緩んで中間領域5Aに弛みが発生する。
続いて、エキスパンドテープ5の中間領域5Aの弛みの熱収縮を行う。図5に示すように、ロータリシリンダ72は、ヒータシャッタ73を回転させて該ヒータシャッタ73の切欠部73Aがそれぞれヒータユニット60の空気吹出口61Aを開放する開放位置78Aに位置付ける。そして、開閉バルブ(不図示)を開いて空気供給源64から供給される空気をヒータユニット60に導入し、空気吹出口61Aから加熱空気を吹き出す。ヒータシャッタ73は、空気吹出口61Aを開放する開放位置78Aにあるため、空気吹出口61Aから吹き出された加熱空気は、切欠部73Aを通過してエキスパンドテープ5の中間領域5Aに吹き付けられる。
また、図9に示すように、回転駆動機構80を同時に動作させて、4つのヒータユニット60の空気吹出口61Aから加熱空気を吹き出しつつ、4つのヒータユニット60を支持板81とともに90℃以上回転させる。これにより、エキスパンドテープ5の中間領域5Aの全周に亘って加熱空気が吹き付けられ、中間領域5Aを全周に亘って収縮させることができる。このようにウエーハ1の周囲のエキスパンドテープ5の中間領域5Aだけが収縮されるため、チャックテーブル20の吸引保持が解除されても、隣接するチップ9の間隔が維持された状態で固定される。
また、これらと同時に、開閉バルブ(不図示)を開いて吸引源90から吸引排気ユニット70への吸引力を作用させる。これにより、エキスパンドテープ5の中間領域5Aで反射した加熱空気は、ヒータシャッタ73の吸入口73Cから内部空間74内に流れ込み、内部空間74に連通する排気口73E及び経路72Aを含む吸引路75を通じて吸引源90に吸引されて外部に排出される。従って、エキスパンドテープ5の中間領域5Aで反射した加熱空気を中間領域5Aよりも内周側で吸引して外部に排出するため、加熱空気が分割装置10内(ケース体13内)で拡散されることを抑えることができる。このため、加熱空気が冷却されたチャックテーブル20と接触して、該チャックテーブル20が温められる事態を低減できるため、チャックテーブル20に対する加熱空気の影響を抑えることができ、チャックテーブル20の冷却を維持した状態でウエーハ1の分割とエキスパンドテープ5の熱収縮を連続的に実施することができる。
以上のように、本実施形態の分割装置10は、ウエーハ1の外周と環状フレーム6の内周との間のエキスパンドテープ5の中間領域5Aの下方にそれぞれ配置され、拡張された中間領域5Aに向けて加熱空気を吹き付けて収縮させる複数のヒータユニット60と、複数のヒータユニット60よりもウエーハ1の内周側に設けられ、エキスパンドテープ5の中間領域5Aで反射された加熱空気を吸引して排出する吸引排気ユニット70とを備えたため、冷却されるチャックテーブル20に対する加熱空気の影響を抑えることができ、ウエーハ1を分割する作業効率の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、吸引排気ユニット70は、ヒータユニット60とチャックテーブル20との間に配置される円盤状のヒータシャッタ73と、ヒータシャッタ73を支持するロータリシリンダ72と、を備え、ヒータシャッタ73は、内部空間74を備えて中空に形成されており、上面73Bの外周側に形成された吸入口73Cと、下面73Dの中央部に形成されて内部空間74を通じて吸入口73Cと連通する排気口73Eとを備え、排気口73Eは、ロータリシリンダ72を貫通する経路72Aを含む吸引路75を介して吸引源90に連結されているため、エキスパンドテープ5の中間領域5Aで反射された加熱空気を、速やかに吸入口73Cから内部空間74内に導入し、内部空間74に連通する排気口73E及び経路72Aを含む吸引路75を通じて外部に排出することができる。このため、加熱空気が分割装置10内(ケース体13内)で拡散されることを抑えることができ、加熱空気が冷却されたチャックテーブル20と接触して、該チャックテーブル20が温められる事態を低減できるため、チャックテーブル20に対する加熱空気の影響を抑えることができる。
また、ヒータシャッタ73は、ロータリシリンダ72に磁力で着脱自在に固定されているため、ヒータシャッタ73の着脱が極めて容易となり、ヒータシャッタ73の内部の清掃や、ロータリシリンダ72及びヒータユニット60のメンテナンス等の作業を容易に行うことができる。
また、円盤状のヒータシャッタ73は、ヒータユニット60の空気吹出口61Aに対応する位置に形成された切欠部73Aを外周部に備え、ロータリシリンダ72は、ヒータシャッタ73の切欠部73Aがそれぞれ空気吹出口61A上に位置付けられて該空気吹出口61Aを開放する開放位置78Aと、切欠部73Aがそれぞれ空気吹出口61Aから外れて位置付けられ空気吹出口61Aを閉鎖する閉鎖位置78Bとで、ヒータシャッタ73を回転自在に支持するため、エキスパンドテープ5の中間領域5Aの収縮後には、ヒータシャッタ73の切欠部73Aを閉鎖位置78Bに位置付けることにより、作業者等が空気吹出口61Aに触れて火傷することを防止できる。
なお、本考案は、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、本考案の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本実施形態では、昇降手段50は、チャックテーブル20に対してフレーム保持手段40を昇降させる構成としたが、フレーム保持手段40とチャックテーブル20とを相対的に保持面21Aに直交する方向(上下方向)に離間及び接近させることができれば、チャックテーブル20を昇降させる構成としてもよい。また、昇降手段50は電動シリンダに限定されず、他のアクチュエータで構成されていてもよい。
また、本実施形態では、エキスパンドテープとしてテープ基材に接着フィルムが積層された構成を例示して説明したが、この構成に限定されない。エキスパンドテープは、熱収縮するテープ基材上に粘着層が形成された構成としてもよい。
1 ウエーハ
5 エキスパンドテープ(テープ)
5A 中間領域
6 環状フレーム
7 ウエーハユニット
9 チップ
10 分割装置
13 ケース体
20 チャックテーブル
21A 保持面
30 冷却手段
40 フレーム保持手段
41 載置テーブル
42 カバープレート
50 昇降手段
60 ヒータユニット
61 ヒータケース
61A 空気吹出口
61B 空気導入口
62 ヒータ本体
63 空気導入流路
64 空気供給源
70 吸引排気ユニット
72 ロータリシリンダ(支持部)
72A 経路
73 ヒータシャッタ(円盤状部材)
73A 切欠部
73B 上面
73C 吸入口
73D 下面
73E 排気口
74 内部空間
75 吸引路
76 永久磁石
78 開放位置
78B 閉鎖位置

Claims (5)

  1. 環状フレームの開口を塞いで貼着したテープに、分割起点を形成したウエーハを貼着して一体化したウエーハユニットの該テープを拡張させ、該分割起点を起点に該ウエーハを分割する分割装置であって、
    該ウエーハユニットの該環状フレームを保持するフレーム保持手段と、
    該フレーム保持手段に保持された該ウエーハユニットに対し、該テープを介して上方から該ウエーハを吸引保持する保持面を下面に有するチャックテーブルと、
    該チャックテーブルを冷却する冷却手段と、
    該チャックテーブルと該フレーム保持手段とを相対的に上下方向に昇降させて該テープを拡張する昇降手段と、
    該ウエーハの外周と該環状フレームの内周との間の該テープの中間領域の下方にそれぞれ配置され、拡張された該テープの中間領域に向けて加熱空気を吹き付けて収縮させる複数のヒータユニットと、
    複数の該ヒータユニットよりも該ウエーハの内周側に設けられ、該テープの中間領域で反射された加熱空気を吸引して排出する吸引排気ユニットと、を備えたことを特徴とする分割装置。
  2. 該吸引排気ユニットは、該ヒータユニットと該チャックテーブルとの間に配置される円盤状部材と、該円盤状部材を支持する支持体と、を備え、
    該円盤状部材は、内部空間を備えて中空に形成されており、
    上面外周側に形成された吸入口と、下面中央部に形成されて該内部空間を通じて該吸入口と連通する排気口とを備え、
    該排気口は、該支持体を貫通する経路を含む吸引路を介して吸引源に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の分割装置。
  3. 該円盤状部材は、該支持体に磁力で着脱自在に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の分割装置。
  4. 該円盤状部材は、該ヒータユニットの空気吹出口に対応する位置に形成された切欠部を外周部に備え、
    該支持体は、該円盤状部材の切欠部がそれぞれ空気吹出口上に位置付けられて該空気吹出口を開放する開放位置と、
    該切欠部がそれぞれ該空気吹出口から外れて位置付けられ該空気吹出口を閉鎖する閉鎖位置と、で該円盤状部材を回転自在に支持することを特徴とする請求項2または3に記載の分割装置。
  5. 前記テープは、ダイボンディング用の接着フィルムを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の分割装置。
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