JP3222175B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

自動変速機の変速制御装置

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JP3222175B2
JP3222175B2 JP04035092A JP4035092A JP3222175B2 JP 3222175 B2 JP3222175 B2 JP 3222175B2 JP 04035092 A JP04035092 A JP 04035092A JP 4035092 A JP4035092 A JP 4035092A JP 3222175 B2 JP3222175 B2 JP 3222175B2
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Aisin AW Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変速時に摩擦係合装置
に供給又は排出する油圧を、自動変速機の実際に実行さ
れた変速特性が原動機の出力トルクから求められる目標
変速特性となるよう学習制御する自動変速機の変速制御
装置に関する。
【0002】従来、例えば特開平2−150559号公
報において、自動変速機の変速に要した時間を検出し、
該変速所要時間が原動機の出力状態に応じて定められる
目標変速時間に一致するように摩擦係合装置に供給する
油圧を学習制御するようにした技術が開示されている。
【0003】このような学習制御を実行する場合、原動
機の出力トルクが変速中に変化する場合には、当該出力
トルクに応じて定められるべき目標変速時間をどのよう
に設定するかが問題になる。それは、この目標変速時間
の設定の如何によっては、学習制御をすることによって
かえって変速特性を悪化させてしまうことも有り得るか
らである。
【0004】この点に関し、前記特開平2−15055
9号公報においては、該目標変速時間を変速中における
原動機の出力状態の平均値に応じて定めることを提案し
ている。
【0005】又、この特開平2−150559において
は、このように平均値をとる構成を採用しながらも、変
速中におけるスロットル開度の「差」が学習許容最大値
θset を超えて大きく変化したような場合には、学習制
御自体を禁止するようにして誤学習を避けるようにした
技術も提案されている。
【0006】一方、特開平2−42265においては、
例えばエアコンディショナル等のエンジン補機負荷がか
かっているときとそうでないときとでは、同一のスロッ
トル開度でも自動変速機に入力されてくるトルクが異な
るため、誤学習を防止するためにエンジン補機負荷の状
態に応じて当該学習制御を規制するようにする技術が提
案されている。
【0007】更に、特開平2−57438では、車両に
よっては、変速特性を改善するために所定の条件が成立
したときにエンジントルクを積極的に変更(低減)する
ようにしているが、このような車両においては、やはり
スロットル開度に対するエンジントルクの特性が異なっ
てくるため、学習制御を規制して誤学習を防止するよう
にした技術が開示されている。
【0008】ところで、エンジンの出力トルクの検出は
このように、自動変速機の変速制御を良好に実行するた
めに必須のパラメータであるが、コスト、収容スペー
ス、精度等の関係で未だ直接検出は困難であるというの
が実情である。このため、従来は、スロットル開度の検
出によって出力トルクを間接的に検出する方法が広く採
用されてきた。
【0009】又、最近は、エンジンの燃料噴射を電子的
に制御するようにした車両が増加してくるのに伴い、出
力トルクを代表するパラメータとしてスロットル開度で
はなく、Q/N(エンジン1回転当りの吸入空気量)や
PM(吸気管負圧)等に基づいてエンジン出力を推定
し、これを変速機の制御に利用する方法を採用する例も
増えてきている(特開昭53−85263、特開昭61
−10816等)。
【0010】このように、Q/NやPM等の信号に基づ
いて原動機の出力トルクを間接検出する方法は、一般に
スロットル開度に基づいて間接検出する方法に比べて精
度が高いとされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Q/
N、PM等の信号を用いて原動機の出力トルクを推定し
た場合においても、これによる誤学習を防止するために
は、上述した開示技術と同様に、例えばQ/N、PM等
から推定したエンジン出力の変化が少ないときにのみ学
習を成立させたり、あるいは、この場合にエンジンの補
機負荷の状態や(積極的な)エンジントルク変更が実行
され得る状態か否か等についても考慮すればよいことに
なるが、スロットル開度、Q/N、PM等の原動機の負
荷に基づいて原動機の出力トルクを推定するにあたり現
実にはこれだけの対応では十分とはいえないという問題
がある。
【0012】それは、スロットル開度、Q/N、PM等
の信号から出力トルクを推定した場合に、この推定した
出力トルクと実際の出力トルクとの間で誤差が生じる
が、この発生する誤差の大きさが考慮されておらず、た
とえ推定された出力トルクが小さくとも大きな誤差を含
んでいて実際の出力トルクが大きく、このように誤差に
よっては誤学習してしまう恐れがあるためである。
【0013】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、原動機の負荷に基づいて原動機の出力
トルクを推定するにあたり、生じる誤差の影響を考慮し
た上で学習制御を行うことにより、常に適正な学習制御
を実行することができるようになり、例えばライン圧の
制御要素に製品のばらつきがあったり、摩擦材の経時変
化等があっても常に所定の変速特性で変速を実行するよ
うにすることをその解決すべき課題としている。
【0014】
【0015】
【課題を解決するための手段】 発明は、図1(B)に
示されるように、変速時に摩擦係合装置に供給又は排出
する油圧を、原動機の出力トルクに応じて学習制御する
ように構成した自動変速機の変速制御装置において、自
動変速機の実際に実行された変速特性を検出する手段
と、原動機の出力トルクを原動機の負荷に基づいて間接
的に検出する手段と、該間接検出された原動機の出力ト
ルクから目標変速特性を求める手段と、変速特性が該目
標変速特性と一致するように前記油圧を学習制御する手
段と、該学習手段を実行するときは、原動機の空燃比を
理論空燃比以下に維持する手段と、を備えたことによ
、上記目的を達成したものである。
【0016】
【作用】空燃比がリーンの状態とリッチの状態とでは同
じスロットル開度、あるいはQ/N、PM等であって
も、その出力がかなり異なる。
【0017】一般に、空燃比が理論空燃比以下のいわゆ
るリッチの状態にあるときにはスロットル開度、Q/
N、あるいはPM等によるエンジンの推定出力トルクと
実出力トルクとがよく一致するが、空燃比がリーンの状
態のときにはこの対応関係が崩れる傾向にある。
【0018】
【0019】本発明は、この点を考慮し、学習制御を実
行するときには、原動機の空燃比を積極的に理論空燃比
以下に維持するようにした(請求項)。
【0020】この結果、非常に精度の高い学習を実行す
ることができるようになり、誤学習を防止することがで
きるようになった。
【0021】なお、本発明は、原動機の出力トルクをQ
/N、あるいはPM等に基づいて推定する車両において
特に有効に機能するが、例えばスロットル開度に応じて
原動機の出力トルクを間接検出する車両においても相応
の効果があるものであり、従って、出力トルクの間接検
出の方法自体は特に限定されない。
【0022】又、本発明は、リーンバーンエンジンのよ
うに積極的にリーン状態での走行を行なうようにした車
両において特に効果があるが、一般のエンジンを採用し
ている車両においても相応の効果があるものであり、従
って、本発明は特にリーンバーンエンジンを搭載した車
両に限定されるものではない。
【0023】更に、本発明は、2つの摩擦係合装置の係
合と解放とを同時に行なうような(いわゆるクラッチツ
ウクラッチ変速のような)特に精密な制御が要求される
ような変速の際に適用すると大きな効果が現われるが、
通常の変速の際にも相応の効果が得られるものであり、
従って本発明は変速の種類を限定するものでもない。
【0024】
【実施例】以下図面を参照して本発明の実施例を詳細に
説明する。
【0025】図2は、本発明が採用された、自動変速機
及びエンジンの一体制御装置の全体概略図である。
【0026】エンジン10は、エンジンコントロールコ
ンピュータ20によって、そのインジェクションバルブ
11における燃料噴射量及びディストリビュータ12に
おける点火時期が制御され、アクセルペダル30のアク
セル開度(操作量)とエンジン回転速度とに対応したエ
ンジン出力が得られるようになっている。
【0027】即ち、エンジン10の吸気管40にはアク
セルペダル30の動きと連動して開閉されるメインスロ
ットル弁41と、アクセルペダル30とは関係なくエン
ジンコントロールコンピュータ20からの指令によって
駆動されるモータ42の動きと連動して開閉されるサブ
スロットル弁43とが直列に配置されている。
【0028】メインスロットル弁41に関してはアクセ
ルペダルに直結しているためアクセル操作量とエンジン
出力とが直接的に対応するが、サブスロットル弁43の
ほうについては、自由にその開度を設定できるため、全
体として意図した特性のスロットル開度が得られるもの
である。具体的には直列であるため、両者のうち開度の
小さな方の開度に支配される。
【0029】なお、このサブスロットル弁43は他の目
的のためにエンジントルクを任意に制御するためのもの
であり、本発明とは直接的には関係がないが、変速中に
エンジントルクが変更される場合には、その信号により
学習制御が禁止されるようになっている。
【0030】エンジンコントロールコンピュータ20に
は、各種センサ群50からの信号が入力されている。
【0031】具体的にはこの信号の中にはエンジン回転
数センサ50Aによるエンジン回転数、吸入空気量セン
サ50Bによる吸入空気量、吸入空気温センサ50Cに
よる吸入空気温度、アクセル開度センサ50Dによるア
クセル開度、車速センサ(自動変速機の出力軸回転セン
サ)50Eによる車速(出力軸回転速度)、エンジン水
温センサ50Fによるエンジン水温、酸素センサ50K
による排ガス中の酸素濃度、ブレーキスイッチ50Gに
よるブレーキONの各信号等が入力されている。
【0032】吸入空気量Qとエンジン回転数NとからQ
/Nが求められる。又、酸素濃度から空燃比A/Fが求
められる。
【0033】エンジンコントロールコンピュータ20は
これらの信号に基づいて、前記燃料噴射量及び点火時期
を決定している。又、空燃比が所定値となるように制御
している。
【0034】一方、自動変速機60を制御する自動変速
機コントロールコンピュータ70にも、各種信号が入力
されている。具体的には前記アクセル開度センサ50
D、車速センサ50E、エンジン水温センサ50F、ブ
レーキスイッチ50G等からの各信号に加え、シフトポ
ジションセンサ50Hによるシフトレバーの位置、パタ
ーンセレクトスイッチ50Iによる燃費重視走行又は動
力性能重視走行等の走行選択パターン、及び補機センサ
50Lによるエアコンディショナルのオン−オフ信号等
が入力される。
【0035】これにより、油圧制御装置80の電磁弁S
1 〜S4 、及び、SLN、SLT、SLUが制御され、
該油圧制御装置80内の油路が変更された結果各摩擦係
合装置の係合状態が選択的に変更され、車速とアクセル
開度とに対応した変速段が円滑に得られるようになって
いる。
【0036】上述した自動変速機60の具体的な一例を
図3にスケルトン図で示す。この自動変速機60はトル
クコンバータ111、副変速部112及び主変速部11
3を備える。
【0037】前記トルクコンバータ111は、ロックア
ップクラッチ124を備える。このロックアップクラッ
チ124は、ポンプインペラ126に一体化させてある
フロントカバー127とタービンランナ128を一体に
取付けた部材(ハブ)129との間に設けられている。
【0038】エンジン10のクランクシャフト(図示せ
ず)はフロントカバー127に連結されている。タービ
ンランナ128に連結された入力軸130は、副変速部
112を構成するオーバードライブ用遊星歯車機構13
1のキャリヤ132に連結されている。
【0039】この遊星歯車機構131におけるキャリヤ
132とサンギヤ133との間には、クラッチC0 と一
方向クラッチF0 とが設けられている。この一方向クラ
ッチF0 はサンギヤ133がキャリヤ132に対して相
対的に正回転(入力軸130の回転方向の回転)する場
合に係合するようになっている。
【0040】一方、サンギヤ133の回転を選択的に止
めるブレーキB0 が設けられている。又、この副変速部
112の出力要素であるリングギヤ134が、主変速部
113の入力要素である中間軸135に接続されてい
る。
【0041】副変速部112は、クラッチC0 もしくは
一方向クラッチF0 が係合した状態では遊星歯車機構1
31の全体が一体となって回転するため、中間軸135
が入力軸130と同速度で回転する。又ブレーキB0 を
係合させてサンギヤ133の回転を止めた状態では、リ
ングギヤ134が入力軸130に対して増速されて正回
転する。即ち、副変速部112はハイ・ローの2段の切
換えを設定することができる。
【0042】前記主変速部113は三組の遊星歯車機構
140、150、160を備えており、これらの歯車機
構140、150、160が以下のように連結されてい
る。
【0043】即ち、第1遊星歯車機構140のサンギヤ
141と第2遊星歯車機構150のサンギヤ151とが
互いに一体的に連結され、第1遊星歯車機構140のリ
ングギヤ143と第2遊星歯車機構150のキャリヤ1
52と第3遊星歯車機構160のキャリヤ162との三
者が連結されている。又、第3遊星歯車機構160のキ
ャリヤ162に出力軸170が連結されている。更に第
2遊星歯車機構150のリングギヤ153が第3遊星歯
車機構160のサンギヤ161に連結されている。
【0044】この主変速部113の歯車列では後進1段
と前進4段とを設定することができ、そのためのクラッ
チ及びブレーキが以下のように設けられている。
【0045】即ち、第2遊星歯車機構150のリングギ
ヤ153及び第3遊星歯車機構160のサンギヤ161
と中間軸135との間にクラッチC1 が設けられ、又第
1遊星歯車機構140のサンギヤ141及び第2遊星歯
車機構150のサンギヤ151と中間軸135との間に
クラッチC2 が設けられている。
【0046】第1遊星歯車機構140及び第2遊星歯車
機構150のサンギヤ141、151の回転を止めるブ
レーキB1 が配置されている。又、これらのサンギヤ1
41、151とケーシング171との間には、一方向ク
ラッチF1 とブレーキB2 とが直列に配列されている。
一方向クラッチF1 はサンギヤ141、151が逆回転
(入力軸135の回転方向とは反対方向の回転)しよう
とする際に係合するようになっている。
【0047】第1遊星歯車機構140のキャリヤ142
とケーシング171との間にはブレーキB3 が設けられ
ている。又、第3遊星歯車機構160のリングギヤ16
3の回転をとめる要素としてブレーキB4 と、一方向ク
ラッチF2 とがケーシング171との間に並列に配置さ
れている。なお、この一方向クラッチF2 はリングギヤ
163が逆回転しようとする際に係合するようになって
いる。
【0048】上記の自動変速機2では、副変速部112
がハイ・ローの二段の切換えを行うことができ、且つ主
変速部113が前進側で四段の変速を行うことができる
ので、全体で後進1段と前進8段の変速を行うことがで
きる。これらの変速段を設定するための各クラッチ及び
ブレーキの係合作動表を図4に示す。なお、図4におい
て、○印は係合状態、●印はエンジンブレーキ時に係合
状態、空欄は解放状態をそれぞれ示す。
【0049】但し、この実施例では、実際にはこのうち
の第1、2、3、4、5速段のみが使用されるようにな
っている。この図から明らかなように、第2速段−第3
速段間の変速がブレーキB2 及びB3 の係合及び解放を
同時に行わなければならないクラッチツウクラッチ変速
となっており、特にこの変速のときは精密な学習制御が
実行されないと、却って変速特定が悪化することがあ
る。
【0050】次に、図5を用いて第2速段から第3速段
へのクラッチツウクラッチ変速時に本発明を適用するよ
うにした制御フローを示す。
【0051】この制御フローは、第2速段から第3速段
への変速判断がなされたときにスタートされ、これと同
時にフラグFが1に設定されるようになっている。
【0052】まず、ステップ220において各種信号、
例えばQ/N、車速V、エンジン冷却水温PHW、空燃比
A/F、エアコンディショナルのオン・オフ状態等の信
号が取り込まれる。
【0053】ステップ230では、フラグF1 が1であ
るか否かが判定される。この実施例では第2速段から第
3速段へのクラッチツウクラッチ変速のときにのみ本発
明が適用されるようになっているため、ここで「YE
S」の判定がなされたときにのみステップ240以降に
進むようになっている。
【0054】ステップ240では、タービン回転速度N
t が出力軸回転速度N0 に第2速段のギヤ比i2を乗じた
ものから定数N1 を引いたものより小さくなったか否か
が判定される。この判定は、第2速段から第3速段への
変速におけるイナーシャ相の開始(変速開始)を検出す
るためのものであり、当該イナーシャ相の開始が検出さ
れるまではステップ250に進んで、イナーシャ相開始
を示すフラグF2 が0にリセットされ、フローは実質的
に停止する。
【0055】やがて、イナーシャ相が開始したと判定さ
れると、フローはステップ260に進む。ステップ26
0では、フラグF2 が1か否かが判定される。イナーシ
ャ相が開始されたと最初に判定されたときは、フラグF
2 は0の状態であるため、ここで「NO」の判断がなさ
れ、ステップ270でF2 が1に設定されると共に、変
速開始確認カウンタのカウント値Cs が1にセットされ
る。
【0056】ステップ290においては、変速開始確認
カウンタのカウント値Cs が所定値Cssetに達したか否
かが判定される。当初は「NO」の判断がなされるた
め、ステップ300に進んでCs が1だけカウントアッ
プされる。
【0057】このようにしてCsset回連続してNt <N
0 ×i2−N1 が成立すると、間違いなく第2速段から第
3速段への変速が開始したとしてステップ310に進ん
でくる。ステップ310では、補機負荷の変化が大であ
ったか否かが判定される。即ち、変速中にエアコンディ
ショナルのオン、オフ等がなされたときは、この変化が
大であると見做されるため、ステップ350以降に進む
ようになっている。又、ステップ320においては、空
燃比A/Fがリーン状態であるか否かが酸素センサ50
Kからの出力に基づいて判定される。リーン状態である
と判定されると、Q/Nと出力トルクとの対応が明確で
なくなるため、この場合も学習制御を禁止するべくステ
ップ350以降に進む。
【0058】ステップ350では、学習制御禁止カウン
タCt のカウントアップがなされる。
【0059】ステップ360では、この学習制御禁止カ
ウンタCt が4以上になったか否かが判定される。4未
満のときは、ステップ600に進み、各フラグを0にリ
セットした後リターンされる。
【0060】即ち、学習制御の禁止は連続3回まではそ
のまま実行される。
【0061】しかしながら、連続4回に至った場合には
あまり長い間学習制御が禁止されるのは適切ではないた
め、ステップ370に進んで(変速中の間だけ)強制的
に空燃比をリッチ側へ移行し、ステップ380で(変速
中の間だけ)補機負荷が変化するのが禁止され、学習制
御を実行するべくステップ390へと進む。
【0062】ステップ390以下が学習制御のフローに
相当する。
【0063】まず、該390において学習制御禁止カウ
ンタCt が0にリセットされる。ステップ400では、
吸入空気温が所定値以上か否かが判定される。これは例
えば、ホットチップ方式により吸入空気量を検出して出
力トルクを推測するときには、この吸入空気温が所定値
以上では誤差が大きくなるので学習制御を禁止するため
である。
【0064】吸入空気温が所定値以上であることに起因
して学習制御が禁止される場合に、これを学習制御禁止
カウンタCt のカウントアップの対象としなかったの
は、この件については補機負荷の変化、あるいはリー
ン、リッチ状態のように強制的に学習制御ができるよう
な態様にもっていくことができないためである。
【0065】ステップ410では、フラグF3 の値が判
定される。このフラグF3 は、イナーシャ相の確定フラ
グで、最初にこのステップ410に到達したときはF3
=0であるため、ステップ420に進んでフラグF3 が
1に設定され、更にステップ430でイナーシャ相開始
時刻(変速開始時刻)Ts が読み込まれる。又、ステッ
プ440では、イナーシャ相開始時における出力トルク
ToutSをQ/N、PM等より推定する。
【0066】一度フラグF3 が1に設定されると、フロ
ーはステップ450に進み、ここでイナーシャ相の終了
(変速終了)が判定される。この判定はNt <N0 ×i3
+N2 が成立するか否かを確認することによって行われ
る。ここでi3は第3速段のギヤ比、N2 は定数である。
成立しないうちはステップ460に進んで、イナーシャ
相の終了を示すフラグF4 が0にリセットされる。
【0067】やがて、この関係が成立するとステップ4
70に進んでF4 が1か否かが判定される。最初はF4
=0であるため、ステップ480に進んでF4 が1に設
定され、同時に変速終了開始カウンタCe が1に設定さ
れる。一度F4 が1に設定されると、次回からはフロー
はステップ500(図6)へと進み、変速終了確認カウ
ンタCe が所定値Cesetより大きいか否かが判定され
る。
【0068】これが成立しないうちはステップ510に
進んで、変速終了確認カウンタCeがカウントアップさ
れ、やがてこの回数がCesetに至った段階で確実に変速
が終了したと判断し、ステップ520でイナーシャ相終
了時刻Te が読み込まれる。又、ステップ530でイナ
ーシャ相終了時の出力トルクToutEがQ/N又はPM等
により推定され、ステップ540では、イナーシャ相の
時間Tc がTe −Tsを演算することによって求められ
る。
【0069】更に、ステップ550では、|ToutS−T
outE|が所定値ToutSETよりも小さいか否かが判定され
る。この関係が不成立であったときはイナーシャ相の開
始時と終了時との出力トルク差が大きすぎるため、学習
制御を実行するのは妥当でないと認識し、ステップ60
0に進む。
【0070】一方、|ToutS−ToutE|が所定値ToutS
ETよりも小さいと判定されたときは、変速中のエンジン
トルクの変化が小さかったと解されるため、ステップ5
60に進んで変速中のエンジントルクの平均値ToutAVE
が1/2(|ToutS−ToutE|)により求められる。
【0071】次いで、ステップ570でToutAVEに応じ
て補正係数KTが決定される。この補正係数KTは実験
等により適正値に予め定められる。
【0072】ステップ580では、アキュムレータの背
圧を調圧制御するためのソレノイドSLNに対するデュ
ーティ比Dacc を下記式に従って決定し、これによって
学習制御が実行される。
【0073】 Dacc =Dacc +(1−Tc /Tcset)KT
【0074】ここで、Tcsetは第2速段から第3速段へ
のアップシフトに際して予め定められている基本的な目
標変速時間である。
【0075】なお、アキュムレータの背圧を制御するハ
ード構成自体については油圧制御の基本として従来広く
周知であるため、それと同様な構成を採用すればよい。
【0076】ステップ590では、強制リッチ側への移
行の解除、及び補機負荷の変化禁止の解除がなされ、ス
テップ600では、各フラグが0にリセットされる。
【0077】この実施例では、変速中における補機負荷
の変化が大であったとき、及び変速中での空燃比A/F
がリーン状態であったときは、都合3回まで学習制御が
禁止される。しかしながら、この禁止が4回以上に至っ
たときは、強制的に空燃比A/Fをリッチ側へ移行させ
ると共に、変速中は補機負荷の変化を禁止するように
し、学習制御の体制作りを図る。しかしながら、更にこ
こで吸気温度が所定値以上か否か、及びイナーシャ相の
前後でエンジントルクの変化が所定値以上であったか否
かが判定され、吸気温度が所定値以上のとき及び変速中
にエンジントルクの変化が所定値以上あったと判定され
たときは学習制御は行なわない。
【0078】この結果、特に空燃比A/Fがリーン状態
であるときは誤学習を禁止すべく学習制御自体が禁止さ
れ、又、学習制御が実行されるときは必ずリッチ状態の
下で該学習制御が実行されるようになるため、極めて精
度の高い学習を実行することができるようになる。
【0079】なお、学習制御が実行されなかった場合に
は、その直前に成立した学習制御の情報に基づいて変速
制御が実行される。
【0080】又、この実施例では、アキュムレータの背
圧制御の学習に本発明を適用するようにしていたが、こ
れ以外に変速時のライン圧の決定学習、変速タイミング
の決定の学習など広く学習制御全般に適用することが可
能である。
【0081】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、空
燃比がリーン状態、リッチ状態のいずれの場合であって
も誤学習することなく、極めて信頼性の高い学習制御を
実行することができるようになるという優れた効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の要旨を示すブロック図であ
る。
【図2】図2は、本発明の実施例を示す概略ブロック図
である。
【図3】図3は、上記実施例装置の歯車列を示すスケル
トン図である。
【図4】図4は、上記歯車列の各摩擦係合装置の作動状
態を示す線図である。
【図5】図5は、上記実施例装置において実行される制
御フローを示す流れ図である。
【図6】図6は、図5の制御フローの続きを示すもので
ある。
【符号の説明】
10…エンジン、 20…エンジンコントロールコンピュータ、 50…各種センサ群、 70…自動変速機コントロールコンピュータ、 ブレーキB2 、B3 …第2速段、第3速段間でクラッチ
ツウクラッチ変速となるブレーキ。
フロントページの続き (72)発明者 早渕 正宏 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (72)発明者 安藤 雅彦 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−57438(JP,A) 特開 平3−172545(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 61/00 - 61/24 B60K 41/06 - 41/10 F02D 41/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速時に摩擦係合装置に供給又は排出する
    油圧を、原動機の出力トルクに応じて学習制御するよう
    に構成した自動変速機の変速制御装置において、 自動変速機の実際に実行された変速特性を検出する手段
    と、 原動機の出力トルクを原動機の負荷に基づいて間接的に
    検出する手段と、 該間接検出された原動機の出力トルクから目標変速特性
    を求める手段と、 変速特性が該目標変速特性と一致するように前記油圧を
    学習制御する手段と、 該学習制御を実行するときは、原動機の空燃比を理論空
    燃比以下に維持する手段と、 を備えたことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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