JP3220876B2 - 苗植機 - Google Patents

苗植機

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、施肥装置付のポット
式苗植機に用いるもので、この苗植機をコンパクトに構
成しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】ポット式の苗植機は、粗く生育させた苗
を用いるうえ、苗箱通路7よりも高い位置に肥料タンク
を用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】そのため、機体が大
きくなって取扱が不便である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、ポット式の苗箱12を前後方向に送る
複数の苗箱通路7が横並びに配置され、それぞれの苗箱
12から押し出されたポット苗が左右に分けて送られた
のちに泥面に移植されることによりそれぞれの苗箱通路
7の間に広い間隔が形成され、移植される苗列の側方に
肥料を散布する施肥装置の肥料タンク17が上から見て
それぞれの苗箱通路7の間で横から見てこの苗箱通路7
よりも高くない位置に設けられていることを特徴とする
苗植機とした。
【0005】
【作用】上記のように構成した苗植機は、それぞれの苗
箱通路7の始端にポット式の苗箱12を載せて運転する
と、その苗箱12が前後方向に送られる間に、横並びの
1列ごとのポット苗が苗箱12から押し出される。その
のち、それぞれの1列のポット苗は、中央から左右に分
かれてそれぞれ横に送られたのち、その横端において泥
面に移植され、複数の苗列が形成される。
【0006】一方、肥料タンク17内の肥料が繰り出さ
れ、上記の苗列の横に散布される。
【0007】
【効果】以上のように、この発明によると、ポット式の
苗植機において、苗の移植と同時に施肥作業が行なわれ
る。そして、前後方向に苗箱12を送る複数の苗箱通路
7が左右方向に間隔を広く保って配置され、その間隔内
に施肥装置の肥料タンク17が設けられ、この肥料タン
ク17は前記の苗箱通路7よりも上に大きくは突出しな
いので、全体の構成が著しくコンパクトである。
【0008】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を説明する。図1
のように、乗用型の走行車体1の後にリンク2で苗植装
置3が装着されて苗植機となっている。走行車体1は、
ハンドル4で操舵される1対の前輪5とその後方の後輪
6を備え、これらが耕盤上でエンジンの動力を受けて回
転して水田内で推進するようになっている。
【0009】苗植装置3は、横から見て斜後下に下降し
たのちに下端で後に向けてUターンしてその下に沿って
上昇する苗箱通路7と、苗箱通路7のUターンの開始位
置で苗を後方に押し出す押出ピン8と、押出ピン8が押
出した苗を横に送る苗送りベルト9と、送られて来た苗
を下の泥土に移植する苗植杆10と、泥面を滑走して苗
植杆10が苗を植える泥土をあらかじめ整地するフロー
ト11から出来ている。
【0010】図2のように、苗植通路7その他が横並び
の3個で構成され、押出ピン8で押出されたポット苗が
1対苗送りベルト9で左右に送られてそれぞれの横端で
苗植杆10で移植される構成となって6条植に構成され
ている。なお、図3のポット式の苗箱12が用いられ
る。それぞれのポット13に床土を入れて播種し、苗を
中・成苗に生育させた苗箱12が苗箱通路7の入口に載
せられる。この苗箱10は、苗箱通路7を通るとき、押
出ピン8で横並びのポット苗が床土とともに同時に押し
出され、苗ホルダ14で苗送りベルト9上に移し換えら
れる。ポット苗が取り出されて空になった苗箱12は、
苗箱通路7の出口から排出されると、その下の空箱受具
15で受け止められる。
【0011】図1および図2のように、それぞれの苗植
杆10の横でフロート11に作溝器16が設けられてい
る。それぞれの苗箱通路7の間に位置するようにして走
行車体1に肥料タンク17が設けられ、その下の繰出装
置18が繰り出した肥料がそれぞれのホース19で作溝
器16に導かれ、移植される苗の側方で施肥されるよう
に出来ている。
【0012】エンジンの動力を伝達する植付ケース20
が苗箱通路7の下を通って後に伸び、それぞれの側方に
1対の回転ケース21が配置され、それぞれの回転ケー
ス21に前記の苗植杆10が取付けられている。すなわ
ち、図4のように、横軸22の先が植付ケース20から
横に突出し、回転ケース21の側壁がナット23で固定
され、内側の歯車24で回されるようになっている。太
陽歯車25が横軸22に回転自在に取り付けられてその
右端がキー26で植付ケース20に係合し、回転しない
ように出来ている。1対の遊星歯車27が回転ケース2
1の外周部に回転自在に取付けられ、その軸部28が左
に伸び出し、その突破しにメタル29を介して苗植杆1
0が固定されている。
【0013】それぞれの植付杆10は、先端に上下方向
の植付爪30を備え、上下に移動する押出棒31の下端
の爪が泥土で苗を押し下げるように構成されている。軸
32の右端が回転ケース21の壁に固定され、カム33
がこの軸32の左端に固定され、上記の押出棒31とカ
ム33との間にてこ34が設けられ、旋回中の下端で押
出棒31が下降し、これを過ぎると上昇するようになっ
ている。
【0014】1対のピン35が回転ケース21に横向に
取付けられ、それぞれに移動自在に設けられた中間歯車
36の歯が前記の太陽歯車25と遊星歯車27の歯に咬
み合っている。そして、太陽歯車25と遊星歯車27と
は右側が小径の円錐歯車とし、中間歯車36は左側が小
径の円錐歯車とし、中間歯車36を小径側に向ってばね
37で押すようにしてそれぞれの歯車25,27,36
の歯形を接触させている。なお、それぞれの歯車の円錐
の歯形は、円錐の小径側と大径側で転移量を変えてモジ
ュールが同じに構成する。また、それぞれの歯車25,
27,36を偏心歯車その他の不等速歯車として同じよ
うな姿勢を保って旋回する遊星歯車27がその旋回中に
揺動するように構成し、苗植杆10の植付爪30の爪先
が旋回中の下方で下向になるとともにその上方でやや上
向となるように設定する。
【0015】図5のように、中間歯車36の側面の所定
の位置に突子38を設け、植付爪30の先が苗取口その
他の所定の位置を通過するときに中間歯車36をばね3
9や杆などで押し動かす構成とし、所定の位置以外で
は、中間歯車36を突子38とは反対側のばね(図示し
ていない)で押し戻して所定量のバックラッシュを保持
させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を施した苗植機の側面図。
【図2】その1部の拡大した平面図。
【図3】その苗植機に用いる苗箱の平面図。
【図4】その苗植機の1部の拡大した切断平面図。
【図5】他の実施例を示す切断平面図。
【符号の説明】
7 苗箱通路 12 苗箱 17 肥料タンク

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポット式の苗箱12を前後方向に送る複
    数の苗箱通路7が横並びに配置され、それぞれの苗箱1
    2から押し出されたポット苗が左右に分けて送られたの
    ちに泥面に移植されることによりそれぞれの苗箱通路7
    の間に広い間隔が形成され、移植される苗列の側方に肥
    料を散布する施肥装置の肥料タンク17が上から見てそ
    れぞれの苗箱通路7の間で横から見てこの苗箱通路7よ
    りも高くない位置に設けられていることを特徴とする苗
    植機。
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