JP3218021B2 - 光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方法 - Google Patents

光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方法

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JP3218021B2
JP3218021B2 JP04285799A JP4285799A JP3218021B2 JP 3218021 B2 JP3218021 B2 JP 3218021B2 JP 04285799 A JP04285799 A JP 04285799A JP 4285799 A JP4285799 A JP 4285799A JP 3218021 B2 JP3218021 B2 JP 3218021B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種建築材料やそ
の他の機器、材料、例えば、建築物の内,外装材、調理
用器具、食器類、衛生機器、その他下水管等の土木用材
料などに使用される光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チタンは、実用金属中最も耐蝕性が強
く、比重も鉄鋼などと比較して小さく、比強度も非常に
優れている金属であり、工場プラント用建築資材、医療
用材料などに広く利用されてきた。そして、近年、その
高い耐食性により屋根材を始めとして建築材料への利用
が急速に進んでいる。また、1970年代に発見され
た、酸化チタンの有する光触媒作用による自浄、空気清
浄化、殺菌作用が、近年の環境問題の顕在化に伴い注目
を浴びており、建築用材料分野においても実用化に向け
た研究が進んでいる。つまり、酸化チタンに太陽光や照
明器具などからの紫外線を照射すると、光エネルギーが
化学エネルギーに変換されて、有機物などを分解する光
触媒作用を発揮し、オフィス、住宅室内で発生する代表
的アレルゲンであるホルムアルデヒドの分解除去の他に
も、抗菌、消臭及び防汚効果が得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の酸化
チタンによる光触媒作用は、紫外線を照射することによ
ってのみ発揮される。しかし、太陽光や照明器具などに
含まれる紫外線の量は非常に少ないので、十分な効果が
得られない場合があり、また用途も限られている。
【0004】そこで、本発明は、紫外線に限らず可視光
線によっても光触媒作用を発揮し、優れた抗菌,消臭,
防汚効果が得られる光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる光触媒
用チタン陽極酸化皮膜の生成方法は、チタンに一次陽極
酸化によって陽極酸化皮膜を生成した後、この皮膜の生
成されたチタンを、フッ化水素アンモニウム、フッ酸、
もしくはフッ化アンモニウム、などのフッ化物イオンを
含む電解浴、またはこれに過酸化水素を含む電解浴に浸
漬して再陽極酸化を行う方法である。金属チタンをリン
酸−硫酸−過酸化水素水浴中、高電圧で処理すると、ア
ナタース型酸化チタンを主成分とする厚膜形陽極酸化皮
膜が得られる。しかし、この皮膜は、アナタース型酸化
チタンを主成分としているが、このままでは、光触媒活
性は示さない。この原因は、被膜中に存在する低次酸化
チタンに基づくものと考えられる。そこで、これを除去
することとした。また、この除去の方法として、上記皮
膜の再陽極酸化について検討した。この再陽極酸化に用
いる浴としては低次酸化チタンを溶解させる必要がある
ことから、Fイオンを含むものとした。実験の結果、二
次処理として、フッ化水素アンモニウム浴で陽極酸化す
ることにより、陽極酸化皮膜に光触媒活性を付与するこ
とができることがわかった。これには、皮膜中の低次酸
化チタンを除去するのと同時にフッ素を皮膜中にドープ
することが有効と考えられる。これは、浸漬実験の試料
が触媒活性を示さず、二次陽極酸化による試料が触媒活
性を示したことより明らかである。すなわち、低次酸化
チタン除去のために使用したフッ化水素アンモニウムの
フッ素イオンが二次陽極酸化時、電気泳動によって酸化
チタン皮膜中に入り込み不純物準位をつくり、結果とし
て光触媒活性が向上したことなどが考えられる。この
明において、一次陽極酸化で形成された陽極酸化皮膜
は、アナタース型酸化チタンを主成分とする厚膜形陽極
酸化皮膜であっても良い。この発明において、一次陽極
酸化によって陽極酸化皮膜を生成する過程としては、次
の各方法が採用できる。一次陽極酸化によって陽極酸化
皮膜を生成する第1の方法は、皮膜生成主過程として、
硫酸、リン酸、過酸化水素からなる電解浴を調製し、こ
の電解浴にチタンを浸漬して、直流定電流を流し、この
直流定電流を昇圧した後、その電圧を保持して、アナタ
ース形を主体とするチタンの陽極酸化皮膜を生成する。
酸化チタンには、アナタース、ブルッカイト、ルチルの
3種類の結晶形が存在し、その中でアナタース結晶が最
も高い光触媒活性を有することは良く知られた事実であ
る。
【0006】一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生成
する第2の方法は、皮膜生成主過程として、硫酸、リン
酸、過酸化水素、硫酸コバルトからなる電解浴を調製
し、この電解浴を用い第1の方法の場合と同様の電解処
理を行って、TiO2 −CoO系のチタンの陽極酸化皮
膜を生成する。
【0007】一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生成
する第3の方法は、皮膜生成主過程として、硫酸、リン
酸、過酸化水素、硫酸亜鉛からなる電解浴を調製し、こ
の電解浴を用い第1の方法の場合と同様の電解処理を行
って、TiO2 −ZnO系のチタンの陽極酸化皮膜を生
成する。
【0008】一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生成
する第4の方法は、皮膜生成主過程として、硫酸、リン
酸、過酸化水素、硫酸ルテニウムからなる電解浴を調製
し、この電解浴を用い第1の方法の場合と同様の電解処
理を行って、TiO2 −RuO2 系のチタンの陽極酸化
皮膜を生成する。
【0009】一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生成
する第5の方法は、皮膜生成主過程として、硫酸、リン
酸、過酸化水素、硫酸コバルト、硫酸亜鉛からなる電解
浴を調製し、この電解浴を用い第1の方法の場合と同様
の電解処理を行って、TiO2 −CoO−ZnO系のチ
タンの陽極酸化皮膜を生成する。
【0010】一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生成
する第6の方法は、皮膜生成主過程として、硫酸、リン
酸、過酸化水素、硫酸コバルト、硫酸ルテニウムからな
る電解浴を調製し、この電解浴を用い第1の方法の場合
と同様の電解処理を行って、TiO2 −CoO−RuO
2 系のチタンの陽極酸化皮膜を生成する。
【0011】一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生成
する第7の方法は、皮膜生成主過程として、硫酸、リン
酸、過酸化水素、硫酸亜鉛、硫酸ルテニウムからなる電
解浴を調製し、この電解浴を用い第1の方法の場合と同
様の電解処理を行って、TiO2 −ZnO−RuO2
のチタンの陽極酸化皮膜を生成する。
【0012】一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生成
する第8の方法は、皮膜生成主過程として、硫酸、リン
酸、過酸化水素、硫酸コバルト、硫酸亜鉛、硫酸ルテニ
ウムからなる電解浴を調製し、この電解浴を用い第1の
方法の場合と同様の電解処理を行って、TiO2 −Co
O−ZnO−RuO2 系のチタンの陽極酸化皮膜を生成
する。
【0013】
【0014】
【0015】上記第1〜第8の一次陽極酸化によって陽
極酸化皮膜を生成する方法では、これらの方法で用いる
電解浴中にフッ化アンモニウムを添加して、フッ素含有
のチタンの陽極酸化皮膜を生成する。このようにすれ
ば、チタン陽極酸化皮膜の表面にフッ素又はフッ素化合
物が形成され、皮膜の強度が強化されて皮膜の耐候性が
向上するので、建築物の内,外装材などとしての最適な
使用が可能となる。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的な実施例を
挙げて説明する。 実施例1 先ず、1.5mol/L(なお、Lはリットル)の硫酸
(H2SO4)、0.3mol/Lのリン酸(H3
4)、0.3mol/Lの過酸化水素水(H22)か
らなる電解浴(以下、「基本浴」と称す)を調製する。
そして、この電解浴中にチタンを浸漬して、浴温20
℃、直流定電流1A/dm2で200Vにまで昇圧し、
昇圧後、同電圧で5分間保持して陽極酸化処理を行う。
この結果、アナタース形が主体で一部がルチル形のチタ
ン陽極酸化皮膜(TiO2)が得られた。
【0021】実施例2 実施例1で用いる電解浴である基本浴中に、さらに硫酸
コバルト(CoSO4・7H2O)の0.02〜0.1m
ol/Lを添加する。そして、このように調製した電解
浴中において、浴温30℃、直流定電流3A/dm2
150Vまで昇圧し、昇圧後、同電圧で5分間保持して
陽極酸化処理を行う。この結果、アナタース形が主体で
一部がルチル形のTiO2−CoO系のチタン陽極酸化
皮膜が得られた。
【0022】実施例3 前記基本浴中に、さらに硫酸亜鉛(ZnSO4・7H
2O)の0.02〜0.3mol/Lを添加する。そし
て、このように調製した電解浴中にチタンを浸漬して、
浴温25℃、直流定電流1A/dm2で200Vにまで
昇圧し、昇圧後、同電圧で5分間保持して陽極酸化処理
を行う。この結果、アナタース形が主体で一部がルチル
形のTiO2−ZnO系のチタン陽極酸化皮膜が得られ
た。
【0023】実施例4 前記基本浴中に、さらに硫酸ルテニウム(Ru(S
42)の0.01mol/Lを添加する。そして、こ
のように調製した電解浴中にチタンを浸漬して、浴温2
5℃、直流定電流1A/dm2で200Vにまで昇圧
し、昇圧後、同電圧で5分間保持して陽極酸化処理を行
う。この結果、アナタース形が主体で一部がルチル形の
TiO2−RuO2系のチタン陽極酸化皮膜が得られた。
【0024】実施例5 前記基本浴中に、硫酸コバルトの0.02〜0.1mo
l/Lと、硫酸亜鉛の0.02〜0.3mol/Lとを
添加する。そして、このように調製した電解浴中にチタ
ンを浸漬して、浴温30℃、直流定電流3A/dm2
150Vにまで昇圧し、昇圧後、同電圧で5分間保持し
て陽極酸化処理を行う。この結果、アナタース形が主体
で一部がルチル形のTiO2−CoO−ZnO系のチタ
ン陽極酸化皮膜が得られた。
【0025】実施例6 前記基本浴中に、さらに硫酸コバルトの0.02〜0.
1mol/Lと、硫酸ルテニウムの0.01mol/L
とを添加する。そして、このように調製した電解浴中に
チタンを浸漬して、浴温30℃、直流定電流3A/dm
2で150Vにまで昇圧し、昇圧後、同電圧で5分間保
持して陽極酸化処理を行う。この結果、アナタース形が
主体で一部がルチル形のTiO2−CoO−RuO2系の
チタン陽極酸化皮膜が得られた。
【0026】実施例7 前記基本浴中に、さらに硫酸亜鉛の0.02〜0.3m
ol/Lと、硫酸ルテニウムの0.01mol/Lとを
添加する。そして、このように調製した電解浴中にチタ
ンを浸漬して、浴温25℃、直流定電流1A/dm2
200Vにまで昇圧し、昇圧後、同電圧で5分間保持し
て陽極酸化処理を行う。この結果、アナタース形が主体
で一部がルチル形のTiO2−ZnO−RuO2系のチタ
ン陽極酸化皮膜が得られた。
【0027】実施例8 前記基本浴中に、さらに硫酸コバルトの0.02〜0.
1mol/Lと、硫酸亜鉛の0.02〜0.3mol/
Lと、硫酸ルテニウムの0.01mol/Lとを添加す
る。そして、このように調製した電解浴中にチタンを浸
漬して、浴温30℃、直流定電流3A/dm2で150
Vにまで昇圧し、昇圧後、同電圧で5分間保持して陽極
酸化処理を行う。この結果、アナタース形が主体で一部
がルチル形のTiO2−CoO−ZnO−RuO2系のチ
タン陽極酸化皮膜が得られた。なお、以上の各実施例に
よる陽極酸化皮膜の結晶形は、XRD法による検出結果
に基づく。
【0028】実施例9 以上の実施例1〜8で陽極酸化皮膜を生成した後、陽極
と陰極を入替え、電圧を100〜200Vの範囲で変更
して電解を行うことにより、陽極酸化皮膜中の硫酸イオ
ン(SO4 2-)及びリン酸イオン(PO4-)を除去し
た。
【0029】実施例10 以上の実施例1〜8で用いる電解浴中に、フッ化アンモ
ニウム(NH4F)の0.01mol/Lを添加し、各
実施例と同様の電解条件で陽極酸化処理を行って、フッ
素含有のチタンの陽極酸化皮膜を生成した。
【0030】実施例11 以上の実施例1〜8で陽極酸化処理したチタンを、A
u,Ag,Pd,Ptの塩化物の水溶液中に浸漬し、紫
外線照射を行って、各種貴金属のコロイドを陽極酸化皮
膜の表面に還元析出させた。
【0031】以上の実施例1〜11による光触媒作用に
ついての試験を行った。しかし、これらの陽極酸化皮膜
は、このままでは、十分な光触媒活性は示さないことが
わかった。すなわち、前記のように、金属チタンをリン
酸−硫酸−過酸化水素水浴中、高電圧で処理すると、ア
ナタース型酸化チタンを主成分とする厚膜形陽極酸化皮
膜が得られる。しかし、この皮膜は、アナタース型酸化
チタンを主成分としているが、光触媒活性は示さない。
【0032】この原因を被膜中に存在すると考えられて
いる低次酸化チタンに基づくものと考え、これを除去す
る方法として、この皮膜の再陽極酸化(二次陽極酸化)
について検討した。この再陽極酸化に用いる浴としては
低次酸化チタンを溶解させる必要があることから、Fイ
オンを含むものとした。
【0033】実施例12 この二次陽極酸化を行った実施例につき、比較例と共に
説明する。実験に使用したチタンは、JISH4600に規定さ
れる工業用準チタン1種の板片(幅30mm、長さ50m
m、厚さ0.4mm)であり、前処理用として、表面脱脂
のためにn−ヘキサンに浸漬を行ったものを用いた。こ
の板片からなるチタンにつき、実施例12では、次の一
次陽極酸化および二次陽極酸化を行った。比較例では、
実施例12と同じ一次陽極酸化の後、次の浸漬処理を行
った。
【0034】(1) 一次陽極酸化 この陽極酸化は、リン酸(H3 PO4 )が0.3mol /
L(なお、Lはリットル)、硫酸(H2 SO4 )が1.
5mol /L、過酸化水素(H2 2 )が0.3mol /L
の組成からなる電解溶液(20〜50℃)中にチタンを浸漬
し、完全平滑直流電流を用いて、3.0A/dm2 で20
0Vまで昇圧し、昇圧後、この電圧を30分間保持して
電解を行った。この処理を一次陽極酸化とする。 (2) 二次陽極酸化(実施例)と浸漬処理(比較例) 実施例12では、一次陽極酸化で作製された試料につ
き、再度の陽極酸化(二次陽極酸化)を行うことによ
り、皮膜中の低次酸化チタンを除去することを試みた。
比較例では、実施例12の場合と同一条件の一次陽極酸
化で作製された試料につき、過酸化水素水−フッ化水素
アンモニウム水溶液中に浸漬することにより、皮膜中の
低次酸化チタンを除去することを試みた。上記の二次陽
極酸化では、フッ化水素アンモニウムの濃度を0.01
〜0.3mol /L、浴温を20℃〜40℃、電解時間を
5〜30分の間で変化させて最適条件を検討した。上記
の浸漬処理は、フッ化水素アンモニウムの濃度を0.0
1〜0.5mol /L、浴温を20〜50℃、浸漬時間を
5〜90分で行った。
【0035】〔測定〕このように作成された実施例12
および比較例の皮膜に対して、X線回折測定による皮膜
の結晶化の確認、SEM像観察、EPMAによる皮膜の
断面分析、XPSによる表面分析を行った。
【0036】〔試験結果〕(皮膜の外観)一次陽極酸化
により作製された試料はいずれも灰色である。これは皮
膜中に黒色の成分である低次酸化チタンと、白色の成分
である二酸化チタンが混在していることを示唆してお
り、これに対して二次処理後の試料は浴中のフッ化水素
アンモニウムの濃度、時間、温度の諸条件により差があ
るが、確実に一次陽極酸化後と比較して白くなってお
り、このことから皮膜中の低次酸化チタンは二次処理に
よって除去されると考えられる。
【0037】(二次陽極酸化)二次陽極酸化における、
電解時間およびフッ化水素アンモニウムの濃度による皮
膜の状態、および皮膜の光触媒活性を表1〜3に示す。
これらの表より、高濃度の浴で二次陽極酸化を行うと極
めて短時間で皮膜の破壊が起こることがわかる。また、
フッ化水素アンモニウムの濃度が0.1M(M=mol /
L)以下でないと安定した皮膜を得ることはできなかっ
たことがわかる。全体的な傾向として、低濃度の浴を用
い、10分間あるいは5分間の短時間での陽極酸化によ
り良好な皮膜が得られた。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】次に、表4,5に、フッ化水素アンモニウ
ムに浸漬した場合の皮膜の状態を示す。これらの表よ
り、浸漬による実験では、光触媒活性を有する皮膜を作
製できないことがわかる。
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】(光触媒活性)図1〜3に二次陽極酸化後
の試料の可視光照射によるアセトアルデヒド分解能を示
す。チタン板0.15dm2 あたりの分解量である。図1
より、浴温20℃では最高でも10%程度と全体的に分
解能が低い。よって、この浴温では、低次酸化チタンの
溶解度が小さいことが推測される。最も分解能の高い試
料は、0.1Mのフッ化水素アンモニウムと1Mの過酸
化水素を含む溶液中で5min 陽極酸化した試料である
が、この試料は皮膜がかなり脆くなっており、全体的に
は0.05Mのフッ化水素アンモニウムと過酸化水素を含む
溶液中で10min または5min 陽極酸化した試料が優れ
ていることがわかった。なお、光触媒活性の実験は、光
源にキセノンランプを使用して可視光照射により行った
が、このとき光源の前に400nm以下の紫外線を遮断
するカットフィルタを取付けた。
【0045】XRD測定(X線回折測定) 図4に一次陽極酸化時の浴温度による皮膜の結晶性の変
化を示す。この図より、一次陽極酸化時の温度が上昇す
ると、25℃のアナタースのピークが成長しているのが
確認される。しかし、40℃、50℃の浴中で一次陽極
酸化を行った皮膜に対して二次処理を行うと、30℃以
下で処理した試料と比べて皮膜が破壊される時間が極端
に早くなる。よって、一次陽極酸化処理の浴温度は30
℃と設定した。また、図には示さないが、二次陽極酸化
後、および浸漬後も、XRDパターンに変化はみられな
かった。
【0046】EPMA測定(電子プローグX線マイクロ
アナライザ測定) 図5に一次陽極酸化後、図6に二次陽極酸化後のEPM
A測定の結果を示す。これらの図より両者とも、皮膜全
体に渡ってチタン、酸素の他にリン酸および硫酸が原因
と考えられる相当な量のリンと硫黄が確認された。これ
らの陰イオンは電器泳動により皮膜に取り込まれたもの
と考えられる。なお、二次陽極酸化後の被膜からフッ素
が検出されなかったが、これは濃度が低いためだと推測
される。
【0047】XPS測定(X線光電子分光法測定) 二次陽極酸化量を行った試料に対して、XPS測定によ
る深さ方向分析を行ったところ、皮膜中にフッ素が存在
していることが確認され、フッ素もリン酸イオンや硫黄
イオンのように電気泳動により皮膜に取り込まれること
が確認された。
【0048】SEM像観察(走査型電子顕微鏡像観察) 図7に一次陽極酸化後およびそれぞれの二次処理後のS
EM像を示す。これらのSEM像より全ての皮膜が同じ
形状をしていることがわかる。
【0049】〔実験結果の考察〕以上の結果より、二次
処理としてフッ化水素アンモニウム浴で陽極酸化するこ
とにより陽極酸化皮膜に光触媒活性を付与することがで
きることがわかった。これには、皮膜中の低次酸化チタ
ンを除去するのと同時にフッ素を皮膜中にドープするこ
とが有効と考えられる。これは、浸漬実験の試料が触媒
活性を示さず、二次陽極酸化による試料が触媒活性を示
したことより明らかである。すなわち、低次酸化チタン
除去のために使用したフッ化水素アンモニウムのフッ素
イオンが二次陽極酸化時、電気泳動によって酸化チタン
皮膜中に入り込み不純物準位をつくり、結果として光触
媒活性が向上したことなどが考えられる。
【0050】次に、前記実施例2〜8で得たチタン陽極
酸化皮膜を再陽極酸化した皮膜にいて、可視光に対する
光触媒作用を試験した結果を表6に示す。同表に示すよ
うに、実施例2〜8で得たチタン陽極酸化皮膜も、再陽
極酸化することにより、可視光でアセトアルデヒドを分
解できることが確認された。
【0051】
【表6】
【0052】なお、以上の各再陽極酸化を行ったチタン
陽極酸化皮膜につき、前記第1別実施形態、第2別実施
形態、および第3別実施形態のいずれかで行う処理を施
した場合に、より一層好ましい抗菌,消臭,防汚効果が
得られることが推測される。例えば、次のいずれかの処
理を施す。再陽極酸化されたチタン陽極酸化皮膜を生成
した後、陽極と陰極を入替え、電圧を変更して電解を行
うことにより、陽極酸化皮膜中の硫酸及びリン酸イオン
を除去する除去過程を施す。再陽極酸化されたチタン
を、貴金属の塩化物の水溶液中に浸漬し、紫外線照射を
行って、貴金属のコロイドを陽極酸化皮膜の表面に還元
析出させるコロイド析出過程を施す。これらの処理を施
す対象となる再陽極酸化処理済みのチタンは、前述のい
ずれこの方法で再陽極酸化されたものであっても良い。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、紫外線
に限らず可視光線によっても光触媒作用を発揮できて、
優れた抗菌,消臭,防汚効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例にかかる二次陽極酸化後の試
料の可視光照射によるアセトアルデヒド分解能(二次浴
浴温20℃の場合)を示すグラフである。
【図2】この発明の実施例にかかる二次陽極酸化後の試
料の可視光照射によるアセトアルデヒド分解能(二次浴
浴温30℃の場合)を示すグラフである。
【図3】この発明の実施例にかかる二次陽極酸化後の試
料の可視光照射によるアセトアルデヒド分解能(二次浴
浴温40℃の場合)を示すグラフである。
【図4】一次陽極酸化時の浴温度による皮膜の結晶性の
変化を示すグラフである。
【図5】一次陽極酸化後のEPMA測定の結果を示すグ
ラフである。
【図6】二次陽極酸化後のEPMA測定の結果を示すグ
ラフである。
【図7】(A),(B)は各々チタン陽極皮膜の一次陽
極酸化後、および二次処理後のSEM像を示す写真であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 38/74 C25D 11/26

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可視光線によっても光触媒作用を発揮す
    る光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方法であって、チ
    タンに一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生成した
    後、この皮膜の生成されたチタンを、フッ化水素アンモ
    ニウム、フッ酸、もしくはフッ化アンモニウム、などの
    フッ化物イオンを含む電解浴、またはこれに過酸化水素
    を含む電解浴に浸漬して再陽極酸化を行う光触媒用チタ
    ン陽極酸化皮膜の生成方法。
  2. 【請求項2】 一次陽極酸化で形成された陽極酸化皮膜
    は、アナタース型酸化チタンを主成分とする厚膜形陽極
    酸化皮膜である請求項1記載の光触媒用チタン陽極酸化
    皮膜の生成方法。
  3. 【請求項3】 一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生
    成する過程は、硫酸、リン酸、過酸化水素からなる電解
    浴を調製し、この電解浴にチタンを浸漬して、直流定電
    流を流し、この直流定電流を昇圧した後、その電圧を保
    持して、アナタース形を主体とするチタンの陽極酸化皮
    膜を生成する過程からなる皮膜生成主過程を含む請求項
    1記載の光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方法。
  4. 【請求項4】 一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生
    成する過程は、硫酸、リン酸、過酸化水素、硫酸コバル
    トからなる電解浴を調製し、この電解浴にチタンを浸漬
    して、直流定電流を流し、この直流定電流を昇圧した
    後、その電圧を保持して、TiO2 −CoO系のチタン
    の陽極酸化皮膜を生成する過程からなる皮膜生成主過程
    を含む請求項1記載の光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生
    成方法。
  5. 【請求項5】 一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生
    成する過程は、硫酸、リン酸、過酸化水素、硫酸亜鉛か
    らなる電解浴を調製し、この電解浴にチタンを浸漬し
    て、直流定電流を流し、この直流定電流を昇圧した後、
    その電圧を保持して、TiO2 −ZnO系のチタンの陽
    極酸化皮膜を生成する過程からなる皮膜生成主過程を含
    む請求項1記載の光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方
    法。
  6. 【請求項6】 一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生
    成する過程は、硫酸、リン酸、過酸化水素、硫酸ルテニ
    ウムからなる電解浴を調製し、この電解浴にチタンを浸
    漬して、直流定電流を流し、この直流定電流を昇圧した
    後、その電圧を保持して、TiO2 −RuO2 系のチタ
    ンの陽極酸化皮膜を生成する過程からなる皮膜生成主過
    程を含む請求項1記載の光触媒用チタン陽極酸化皮膜の
    生成方法。
  7. 【請求項7】 一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生
    成する過程は、硫酸、リン酸、過酸化水素、硫酸コバル
    ト、硫酸亜鉛からなる電解浴を調製し、この電解浴にチ
    タンを浸漬して、直流定電流を流し、この直流定電流を
    昇圧した後、その電圧を保持して、TiO2 −CoO−
    ZnO系のチタンの陽極酸化皮膜を生成する過程からな
    る皮膜生成主過程を含む請求項1記載の光触媒用チタン
    陽極酸化皮膜の生成方法。
  8. 【請求項8】 一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生
    成する過程は、硫酸、リン酸、過酸化水素、硫酸コバル
    ト、硫酸ルテニウムからなる電解浴を調製し、この電解
    浴にチタンを浸漬して、直流定電流を流し、この直流定
    電流を昇圧した後、その電圧を保持して、TiO2 −C
    oO−RuO2 系のチタンの陽極酸化皮膜を生成する過
    程からなる皮膜生成主過程を含む請求項1記載の光触媒
    用チタン陽極酸化皮膜の生成方法。
  9. 【請求項9】 一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を生
    成する過程は、硫酸、リン酸、過酸化水素、硫酸亜鉛、
    硫酸ルテニウムからなる電解浴を調製し、この電解浴に
    チタンを浸漬して、直流定電流を流し、この直流定電流
    を昇圧した後、その電圧を保持して、TiO2 −ZnO
    −RuO2 系のチタンの陽極酸化皮膜を生成する過程か
    らなる皮膜生成主過程を含む請求項1記載の光触媒用チ
    タン陽極酸化皮膜の生成方法。
  10. 【請求項10】 一次陽極酸化によって陽極酸化皮膜を
    生成する過程は、硫酸、リン酸、過酸化水素、硫酸コバ
    ルト、硫酸亜鉛、硫酸ルテニウムからなる電解浴を調製
    し、この電解浴にチタンを浸漬して、直流定電流を流
    し、この直流定電流を昇圧した後、その電圧で所定時間
    保持して、TiO2 −CoO−ZnO−RuO2 系のチ
    タンの陽極酸化皮膜を生成する過程からなる皮膜生成主
    過程を含む請求項1記載の光触媒用チタン陽極酸化皮膜
    の生成方法。
  11. 【請求項11】 請求項3ないし請求項10のいずれか
    に記載の光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方法におい
    て、前記皮膜生成主過程で、電解浴中にフッ化アンモニ
    ウムを添加して、フッ素含有のチタンの陽極酸化皮膜を
    生成する光触媒用チタン陽極酸化皮膜の生成方法。
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