JP3216496B2 - ロボット装置 - Google Patents

ロボット装置

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JP3216496B2
JP3216496B2 JP25270495A JP25270495A JP3216496B2 JP 3216496 B2 JP3216496 B2 JP 3216496B2 JP 25270495 A JP25270495 A JP 25270495A JP 25270495 A JP25270495 A JP 25270495A JP 3216496 B2 JP3216496 B2 JP 3216496B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のロボットで作業
を行うティーチングプレイバック方式のロボット装置に
おいて、ロボット間の協調同期動作制御及び非協調同期
動作制御を行うロボット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ロボット装置には、より多種多様
でかつ複雑なワークへの対応が求められている。特に、
多品種少量生産への適用や設備投資の抑制のために、ワ
ーク毎に固有の治具を用いないで、それぞれがワークや
ツールを把持して協調して作業する複数のロボットを用
いた生産システムが導入され始めている。
【0003】図12は溶接作業における2台のマニピュ
レータからなる一般的なロボット装置の一例を示してい
る。図12において、1は6つの関節を有する溶接用ロ
ボットで手首先端にはツールとして溶接用トーチ3が取
り付けられている。2は6つの関節を有するハンドリン
グ用ロボットで手首先端にはワーク(図示せず)を把持
するハンド4が取り付けられている。30は溶接用ロボ
ット1及びハンドリング用ロボット2の動作を制御する
制御装置、6は各ロボット1、2を手動操作することに
よりその動作プログラムを制御装置30に教示する教示
装置である。このようなシステムにおけるロボット1、
2の協調同期動作及び非協調同期動作例について説明す
る。
【0004】図13、図14は図12の模式図である。
図中においてΣ1は溶接用ロボット1の設置面に設けた
基底座標系であり、θ11〜θ16は各関節の角度デー
タで、0tは基底座標系Σ1を基準としたツール座標系
Σtの原点である。またΣ2はハンドリング用ロボット
2の設置面に設けた基底座標系であり、θ21〜θ26
は各関節の角度データで、0wは基底座標系Σ2を基準
としたワーク座標系Σwの原点である。
【0005】まず、協調同期動作については、例えば図
中のハンドリング用ロボット2に把持されたワーク7の
溶接線Lを点P1、P2、P3、P4を経て点P5まで
下向き溶接する工程に用いられる。通常、溶接区間を通
じて溶接用トーチ3は、絶対姿勢が下向きであり、か
つ、所定のアーク長となるようにワーク7の開先に対し
て所定の相対位置であることが要求され、協調同期動作
とは図14に示すように各教示点間において所望の軌道
上をワーク7に対する溶接用トーチ3が所望の姿勢を維
持するよう両ロボットが相対位置姿勢関係を保ち連動し
て動作するものである。
【0006】また、非協調同期動作については、例えば
上記溶接工程終了後ハンドリング用ロボット2がワーク
7を搬送し新たなワークを把持し、一方その間溶接用ロ
ボット1は別ワークに対し溶接作業を行う工程に用いら
れ、非協調同期動作とは、両ロボットが教示点で同期を
とり動作するが相対的位置姿勢関係は維持せず独立して
動作するものである。
【0007】このようなロボット装置は、特開平5−2
10407号公報によって開示されている。この構成
は、図12に示した制御装置30が、連続する2個の教
示点についての、所定のワーク基準点を基準としたツー
ルの位置姿勢と、所定の基準座標系を基準としたワーク
の位置姿勢と、教示点間の軌道をツールが並進する時の
ワーク基準点を基準としたツールの所定の基準点の並進
速度に基づいて、教示点間の軌道を所定数に分割して得
られる複数の補間点における、基準座標系を基準とした
ワークの位置姿勢と、ワーク基準点を基準としたツール
の位置姿勢とを、所定の補間方法によって計算するステ
ップと、上記計算されたワーク及びツールの位置姿勢と
に基づいて、ワーク把持用ロボット2の設置基準面座標
系を基準としたワークの所定の取り付け基準点の位置姿
勢と、溶接用ロボット1の設置基準面座標系を基準とし
たツールの所定の取り付け基準点の位置姿勢とを座標変
換により計算するステップと、上記計算結果から両ロボ
ットの関節角度を所定の逆変換によって計算するステッ
プと、上記計算された両ロボットの関節角度に基づいて
両ロボットを同時に駆動するステップからなっている。
【0008】以下、この特開平5−210407号公報
によって開示された従来のロボット装置を図13及び図
15を用いて詳しく説明する。
【0009】まずこのロボット装置の協調動作を説明す
る。図15は上記従来のロボット装置の制御装置の協調
動作制御を説明するためのフローチャートである。ま
ず、教示点Pj及びPj+1の教示データとして、ワー
ルド座標系Σ0を基準としたハンドリング用ロボット2
のワーク座標系Σwの位置姿勢0Aw(j)及び0Aw
(j+1)と、ワーク座標系Σwを基準とした溶接用ロ
ボット1のツール座標系Σtの位置姿勢wAt(j)及
びwAt(j+1)と、教示速度Vが制御装置内に格納
されており、協調動作実行時上記教示データがセットさ
れる。
【0010】次に上記教示データにおけるwAt(j)
及びwAt(j+1)よりワーク座標系Σwを基準とし
たツール座標系Σtの教示点間の移動量δPt(j)が
算出される。このδPt(j)と教示速度Vにより教示
点間の移動時間である補間時間T(j)が決定される。
さらにこの補間時間T(j)をもとに所定の単位時間当
たりに移動するべき両ロボットの補間点の位置姿勢0A
w(i)及びwAt(i)が算出され、wAt(i)に
ついてはワールド座標系Σ0を基準とした溶接用ロボッ
ト1のツール座標系Σtの位置姿勢0At(j)に座標
変換された後、所定の逆変換演算により両ロボットの関
節角度データに変換され、その関節角度データより両ロ
ボットの駆動データが生成され両ロボットが協調動作す
るものである。
【0011】次に、従来のロボット装置における非協調
同期動作制御について説明する。まず、教示点Pj及び
Pj+1の教示データとして、両ロボットの各関節角度
データと教示速度Vが格納されており、動作開始時上記
教示データより、ワールド座標系Σ0を基準としたワー
ク座標系Σw及びツール座標系の位置姿勢である、0A
w(j)及び0Aw(j+1)と0At(j)及び0A
t(j+1)が所定の順変換により演算される。
【0012】上記演算結果よりワールド座標系Σ0を基
準とした各ロボットの教示点間の移動量δPw(j)及
びδPt(j)が算出され、これらの移動量の最大値と
教示速度Vにより教示点間の移動時間である補間時間T
(j)が決定される。さらにこの補間時間T(j)をも
とに所定の単位時間当たりに移動するべき両ロボットの
補間点の位置姿勢0Aw(i)及び0At(i)が算出
され、所定の逆変換演算により両ロボットの関節角度デ
ータに変換され、その関節角度データより両ロボットの
駆動データが生成され両ロボットが非協調同期動作する
ものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、協調同期動作制御時、全ての協調同期動
作区間に対し図13、15のように教示点間におけるワ
ーク座標系Σwを基準としたツール座標系Σtの相対移
動量δPt(j)をもとに補間時間T(j)が決定され
るため、教示点間においてワールド座標系δ0を基準と
したワークの移動量に比べワーク座標系を基準とした溶
接用トーチの相対移動量がきわめて少ない場合、その教
示点間で両ロボットの急な速度変化が生じロボットが急
速に動作してしまうケースや、許容速度変化を超えてし
まう場合に所望の速度が達成できないケースが発生し、
結果としてその教示点間において溶接不良が生じてしま
ったり、また、急速な速度変化に起因するロボットの振
動が発生し振動がおさまるまで次の溶接動作に移れずタ
クトタイムが長くなるという問題点や、さらにはワーク
座標系Σwを基準とした溶接トーチの移動量δPt
(j)が0の場合補間時間が決定できず演算エラーが生
じ、システムダウンを起こしてしまうという問題点を有
していた。
【0014】また、非協調動作時においても、溶接用ロ
ボットが溶接作業を行う教示点間で、ハンドリング用ロ
ボットの移動量δPw(j)が溶接用ロボットの移動量
δPt(j)より大きい場合、大きい方のハンドリング
ロボットの移動量δPw(j)と教示速度Vにより、教
示点間の移動時間である補間時間T(j)が決定される
ため、溶接用ロボットに対し所望の溶接速度が得られず
溶接不良となってしまうという問題点を有する場合があ
った。
【0015】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、少なくとも2つ以上のマニピュレータに対し協調同
期動作制御及び非協調同期動作制御を行う場合、教示点
において急速な速度変化がなく所望の動作速度が達成で
き良好な溶接作業が行えるロボット装置を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のロボット装置は、少なくとも2つ以上のマニ
ピュレータと、これらのマニピュレータを制御する制御
装置と、前記各マニピュレータの動作プログラムを制御
装置に教示する教示装置を備え、前記制御装置に各マニ
ピュレータの移動量をもとに動作速度の基準となるマニ
ピュレータを判別する基準判別部を設けたもので、基準
判別部は、教示点が協調同期動作教示点である場合、教
示データから教示点間の第一のマニピュレータの相対移
動量を第二のマニピュレータの手首先端座標系を基準と
して求める第一工程部と、あらかじめ設定された移動量
基準値と前記第一工程部にて求められた相対移動量とを
比較する第二工程部と、前記第二工程部での比較結果か
ら前記相対移動量が移動量基準値よりも大きい場合前記
相対移動量を動作速度の基準となる移動量とする第三工
程部と、前記第二工程部での比較結果から前記相対移動
量が移動量基準値以下の場合、前記第二のマニピュレー
タの基底座標系を基準とした前記第二のマニピュレータ
の移動量を動作速度の基準となる移動量とする第四工程
部からなるものである。
【0017】また、基準判別部は、教示点が協調同期動
作教示点である場合、教示データから教示点間の第一の
マニピュレータの相対移動量を第二のマニピュレータの
手首先端座標系を基準として求める第一工程部と、あら
かじめ設定された移動量基準値と前記第一工程部にて求
められた相対移動量とを比較する第二工程部と、上記第
二工程部での比較結果から前記相対移動量が移動量基準
値よりも大きい場合前記相対移動量を動作速度の基準と
なる移動量とする第三工程部と、前記第二工程部での比
較結果から前記相対移動量が移動量基準値以下の場合、
前記第一のマニピュレータの基底座標系を基準とした前
記第一のマニピュレータの移動量と、前記第二のマニピ
ュレータの基底座標系を基準とした前記第二のマニピュ
レータの移動量を算出し、その最大値を動作速度の基準
となる移動量とする第四工程部からなるものである。
【0018】さらに、少なくとも2つ以上のマニピュレ
ータと、これらのマニピュレータを制御する制御装置
と、前記各マニピュレータの動作プログラムを制御装置
に教示する教示装置を備え、前記制御装置に前記各マニ
ピュレータの移動量をもとに動作速度の基準となるマニ
ピュレータを判別する基準判別部と、移動量基準値の設
定部を設け、教示装置より設定値を設定変更可能とした
ものである。
【0019】また、基準判別部は、教示点が非協調同期
動作教示点である場合、教示データから教示点間が、第
一のマニピュレータが作業を行う作業区間かあるいは作
業を行わない空走区間かを判断する第一工程部と、前記
第一工程部にて作業区間と判断された場合、動作速度の
基準となる移動量を前記第一のマニピュレータの教示点
間の前記第一のマニピュレータの基底座標系を基準とし
た前記第一のマニピュレータの移動量とする第二工程部
と、前記第一工程部にて前記第一のマニピュレータの空
走区間と判断した場合、前記第一のマニピュレータの教
示点間の前記第一のマニピュレータの基底座標系を基準
とした前記第一のマニピュレータの移動量と、第二のマ
ニピュレータの教示点間の前記第二のマニピュレータの
基底座標系を基準とした前記第二のマニピュレータの移
動量とを算出比較し、その最大値を動作速度の基準とな
る移動量を算出する第三工程部からなるものである。
【0020】
【作用】上記の構成において、少なくとも2つ以上のマ
ニピュレータに対し、協調同期動作及び非協調同期動作
の制御を行う場合、基準判別部を備えており教示点間に
おける動作速度の基準となるマニピュレータを判別する
ことにより、教示点において急速な速度変化をなくし所
望の動作速度が得られるようにしたものである。
【0021】
【0022】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明のロボット装置の第1の実施
例について図面を参照しながら説明する。本実施例の2
台のロボット装置の構成を図2に示す。また図2を模式
図として表したのが図3である。ここで図2、図3に示
す本実施例の構成図、模式図はそれぞれ図12、図13
に示した従来の構成図、模式図と制御装置を除き同じ構
成であるので、同一構成部分には同一番号を付して詳細
な説明を省略する。なお、本例では溶接作業について説
明するが、他の作業(例えばシーリング作業)であって
もよい。
【0023】図1は制御装置5の内部の主要な構成を表
した構成図であり、制御装置5には溶接用ロボット1と
ハンドリング用ロボット2に対する協調同期動作及び非
協調同期動作の制御を行う動作制御部8及び動作プログ
ラムの格納を行う動作プログラム保管部14等を有して
いる。動作制御部8は、教示データをもとに動作速度の
基準となるマニピュレータを判別する基準判別部9と、
教示点間の補間時間を算出する補間時間算出部10と、
算出した補間時間にて動作可能かどうかを判断する動作
速度チェック部11と、補間時間算出部10にて決定さ
れた補間時間に基づき教示点間における各マニピュレー
タの補間点データを求める補間点データ演算部12と、
補間点データ演算部12にて求められた各マニピュレー
タの補間点データから各マニピュレータの駆動データを
求める駆動データ生成部13から構成されている。
【0024】以上のような2台のロボット装置におい
て、まず、図4に示すような協調同期動作の動作プログ
ラムを実行した場合の制御方法について以下に説明す
る。
【0025】まず、連続する2点Pj及びPj+1の両
ロボットに対する教示点データが基準判別部9にセット
される。通常教示点データは両ロボットの各関節の角度
データ(θ11〜θ16、θ21〜θ26)と速度デー
タV、次教示点までの移動形態(直線あるいは円弧、関
節動作等)、及び溶接開始点や終了点あるいは協調同期
動作点といった付随データからなっている。
【0026】基準判別部9における協調同期動作時の処
理フローを図5に示す。基準判別部9では、第一工程と
して教示点Pj及びPj+1の教示点データの溶接用ロ
ボット1の各関節の角度データから、公知の順変換演算
手法を用いて、教示点Pj及びPj+1についての溶接
用ロボット1の基底座標系Σ1を基準としたツール座標
系Σtの位置姿勢を表す同次変換行列1At(j)及び
1At(j+1)と、ハンドリング用ロボット2の基底
座標系Σ2を基準としたワーク座標系Σwの位置姿勢を
表す同次変換行列2Aw(j)及び2Aw(j+1)と
が(数1)、(数2)、(数3)及び(数4)として求
められる。
【0027】
【数1】
【0028】
【数2】
【0029】
【数3】
【0030】
【数4】
【0031】ここで、Mt(j)及びMt(j+1)は
基底座標系Σ1を基準としたツール座標系Σtの姿勢を
表す行列であり、ベクトルPt(j)=(PtXj,Pt
j,PtZj )及びベクトルPt(j+1)=(PtX
j+1 ,PtYj+1 ,PtZj+ 1 )は基底座標系Σ1を基
準としたツール座標系Σtの原点Otの位置を表してい
る。またMw(j)及びMw(j+1)は基底座標系Σ
2を基準としたワーク座標系Σwの姿勢を表す行列であ
り、ベクトルPw(j)=(PwXj,PwYj,PwZj
)及びベクトルPw(j+1)=(PwXj+1 ,Pw
j+1 ,PwZ j+1 )は基底座標系Σ2を基準としたワ
ーク座標系Σwの原点Owの位置を表している。さら
に、(数5)及び(数6)の座標変換演算により、教示
点Pj及びPj+1におけるワーク座標系Σwを基準と
したツール座標系Σtの位置姿勢wAt(j)及びwA
t(j+1)が演算される。
【0032】
【数5】
【0033】
【数6】
【0034】ここで、2A1はハンドリング用ロボット
2の基底座標系Σ2を基準とした溶接用ロボット1の基
底座標系Σ1の位置姿勢を表す同次変換行列であり、シ
ステムとしてあらかじめ設定されているものである。ま
た、行列Ms(j)及びMs(j+1)はワーク座標系
Σwを基準としたツール座標系Σtの姿勢を表す行列で
あり、ベクトルPs(j)=(Psxj,Psyj,Psz
j )及びベクトルPs(j+1)=(Psxj+1 , Ps
j+1 , Pszj+1 )はワーク座標系Σwを基準とした
ツール座標系Σtの原点Otの位置を表している。この
ベクトルPs(j)とベクトルPs(j+1)から、教
示点間におけるハンドリング用ロボット2のワーク座標
系Σwを基準とした溶接用ロボット1のツール座標系Σ
tの相対移動量Lr(j)が求められる。例えば教示点
Pjにおける溶接用ロボット1の移動形態が直線の場合
(数7)にて求められる。
【0035】
【数7】
【0036】次に第二工程において、第一工程で算出し
た相対移動量Lr(j)と移動量基準値Lstdとが比
較されその大小が決定される。この移動量基準値Lst
dは、あらかじめ制御装置5に設定されており、また、
教示装置6からオペレータがロボットの作業内容に応じ
て設定値を所望値に変更することも可能となっている。
相対移動量Lr(j)が移動量基準値Lstdよりも大
きい場合第三工程に移行し、相対移動量Lr(j)が動
作速度の基準となる移動量となり、補間時間算出部10
で教示点Pjに対する速度データV(j)とから(数
8)により教示点Pj−Pj+1間の補間時間T(j)
が算出される。
【0037】
【数8】
【0038】すなわち、相対移動量Lr(j)が移動量
基準値Lstdよりも大きい場合、溶接用ロボット1が
基準となり補間時間算出部10で補間時間が決定され
る。
【0039】一方、相対移動量Lr(j)が移動量基準
値Lstd以下の場合第四工程に移行する。第四工程で
は、教示点間におけるハンドリング用ロボット2の移動
量が算出される。これが動作速度の基準となる。例えば
教示点Pjのハンドリング用ロボット2の移動形態が直
線の場合、ベクトルPw(j)とベクトルPw(j+
1)とから(数9)により、教示点間におけるハンドリ
ング用ロボット2の基底座標系Σ2を基準としたワーク
座標系Σwの移動量Lw(j)が求められる。
【0040】
【数9】
【0041】この移動量Lw(j)と教示点Pjに対す
る速度データV(j)とから補間時間算出部10で(数
10)により教示点Pj−Pj+1間の補間時間T
(j)が算出される。
【0042】
【数10】
【0043】なお、教示点Pjにおけるハンドリング用
ロボット2の移動形態が関節動作の場合、教示点間にお
ける各関節の移動量δθ21−δθ26の最大値が動作
速度の基準となる移動量となり、補間時間算出部10で
速度データV(j)とから補間時間T(j)が算出され
る。
【0044】すなわち、相対移動量Lr(j)が移動量
基準値Lstd以下の場合、ハンドリング用ロボット2
が基準となり補間時間が決定される。
【0045】以上のように基準判別部9においては、補
間時間すなわち動作速度の基準となるロボットを教示点
間の移動量により判別し、補間時間算出部10でその移
動量から補間時間が算出される。
【0046】次に、動作速度チェック部11において、
基準判別部9にて基準とならなかったロボットについ
て、補間時間算出部10で算出された補間時間T(j)
に対し、動作可能かどうかがチェックされる。図6は動
作速度チェック部11における処理フローを表す図であ
る。まず、第一工程として基準判別部9と補間時間算出
部10において溶接用ロボット1の相対移動量Lr
(j)を基準として補間時間T(j)が算出されている
場合、第二工程として教示点間におけるハンドリング用
ロボット2の移動量Lw(j)が算出される。例えば移
動形態が直線の場合、基底座標系Σ2を基準としたワー
ク座標系Σwの移動量Lw(j)が(数9)により求め
られる。なお、前述のとおりハンドリング用ロボット2
の移動形態が関節動作の場合、教示点間における各関節
の移動量δθ21〜δθ26の最大値を移動量Lw
(j)とする。さらに第三工程において移動量Lw
(j)と補間時間T(j)から(数11)により、その
教示点間のハンドリング用ロボット2の必要動作速度V
ndが求められる。
【0047】
【数11】
【0048】第四工程では、この必要動作速度Vndと
ハンドリング用ロボット2の最大許容速度V2maxと
が比較され、その大小が決定される。ここで、最大許容
速度V2maxはマニピュレータの仕様により決定され
ている速度であり、あらかじめ制御装置5内に設定され
ている。必要動作速度Vndが最大許容速度V2max
以下の場合、動作可能と判断され、補間点データ演算部
12の処理に移行する。逆に必要動作速度Vndが最大
許容速度V2maxより大きい場合、第七工程に移行
し、両ロボットは教示点PjからPj+1への動作を実
行せず教示点Pjで停止する停止処理がなされると共
に、教示装置6にエラー表示を行う。
【0049】一方、第一工程で基準判別部9と補間時間
算出部10においてハンドリング用ロボット2の移動量
Lw(j)を基準として補間時間T(j)が算出されて
いる場合についても、上記の処理と同様の処理が溶接用
ロボット1に対し動作速度チェック部11にて実行され
る。つまり、第五工程にて教示点間の溶接用ロボット1
の移動量Ls(j)と補間時間T(j)から必要動作速
度Vndが算出し、第六工程にて必要動作速度Vndと
あらかじめ設定されている最大許容速度V1maxとが
比較され、必要動作速度Vndが最大許容速度V1ma
x以下の場合、動作可能と判断され、補間点データ演算
部12の処理に移行、逆に必要動作速度Vndが最大許
容速度V1maxより大きい場合、第七工程に移行し、
両ロボットは教示点PjからPj+1への動作を実行せ
ず教示点Pjで停止する停止処理がなされると共に、教
示装置6にエラー表示を行う。
【0050】次に、上記動作速度チェック部11にて速
度チェックがなされ両ロボットが動作可能と判断された
場合、補間時間T(j)をもとに補間点データ演算部1
2にて両ロボットについての教示点間の補間点データの
演算がなされる。まず補間時間T(j)とあらかじめ定
められている補間単位時間tuより補間分割数N(j)
が(数12)より決定される。ただし、N(j)は小数
点以下を切り上げた整数値とする。
【0051】
【数12】
【0052】この補間分割数N(j)より溶接用ロボッ
ト1について、i番目の補間点データはまず、ワーク座
標系Σwを基準としたツール座標系Σtの位置姿勢wA
t(i)が、教示点P(j)の補間形態に対する所定の
補間演算により(数13)として求められる。
【0053】
【数13】
【0054】ここで行列Ms(i)は補間点におけるワ
ーク座標系Σwを基準としたツール座標系Σtの姿勢を
表す行列であり、ベクトルPs(i)=(Psxi,Ps
i,Pszi )は補間点におけるワーク座標系Σwを基
準としたツール座標系Σtの原点Otの位置を表してい
る。また、この補間分割数N(j)よりハンドリング用
ロボット2について、i番目の補間点データは基底座標
系Σ2を基準としたワーク座標系Σwの位置姿勢2Aw
(i)が、教示点P(j)の補間形態に対する所定の補
間演算により(数14)として求められる。
【0055】
【数14】
【0056】ここで行列Mw(i)は補間点における基
底座標系Σ2を基準としたワーク座標系Σwの姿勢を表
す行列であり、ベクトルPw(i)=(PwXi,PwY
i,PwZi )は補間点Piにおける基底座標系Σ2を基
準としたワーク座標系Σwの原点Owの位置を表してい
る。さらに溶接用ロボット1の補間点データは(数1
5)に示す座標変換により、基底座標系Σ1を基準とし
たツール座標系Σtの位置姿勢1At(i)に変換され
る。
【0057】
【数15】
【0058】ここで行列Mt(i)は補間点における基
底座標系Σ1を基準としたツール座標系Σtの姿勢を表
す行列であり、ベクトルPt(i)=(PtXi,PtY
i,PtZi )は補間点Piにおける基底座標系Σ2を基
準としたワーク座標系Σwの原点Owの位置を表してい
る。以上より各ロボットの補間点データである1At
(i)及び2Aw(i)が求まる。
【0059】次に、上記補間点データ演算部12で算出
された両ロボットの補間点データから、駆動データ生成
部13にて公知のロボットの逆変換演算により補間点に
おける各ロボットの関節データθ11i 〜θ16i 及び
θ21i 〜θ26i が算出される。さらに上記駆動デー
タは、モータ制御部16に送られ両ロボットが協調同期
動作する。
【0060】なお、上記説明の基準判別部9と補間時間
算出部10の処理において、溶接用ロボット1の相対移
動量Lr(j)が移動基準値Lstd以下の場合、ハン
ドリング用ロボット2の移動量Lw(j)を動作速度の
基準となる移動量とし、これにより補間時間T(j)を
決定しているが、溶接用ロボット1の基底座標系Σ1を
基準とした移動量Lt(j)を算出し、移動量Lw
(j)とLt(j)の最大値を動作速度の基準となる移
動量とし、これと速度データV(j)により補間時間T
(j)を算出決定してもよい。
【0061】以上が、協調同期動作の動作プログラムを
実行した場合の本発明におけるロボット装置の構成であ
る。このため、例えば図4(c)における教示点P4か
ら(d)の教示点P4aへの協調同期動作時のような場
合、つまり、教示点間において両ロボットの制御点Ot
及びOwが各々の基底座標系上では大きく動作するもの
のワーク座標系Σw上での溶接用ロボット1の制御点O
tの位置がほとんど変化しないすなわち相対移動量Lr
が零に近い場合、従来は相対移動量Lrより補間時間T
を決定していたため、両ロボットの速度変化が大きいた
め急激に動作してしまい振動が発生し図4(d)から
(e)への溶接工程に悪影響を与えることや、教示点P
4からP4aへの動作中に動作速度オーバーにてエラー
停止してしまうのに対し、本実施例では、上記説明から
明らかなように、相対移動量が設定値以下の場合ハンド
リング用ロボット2の制御点Owの移動量Lwより補間
時間Tが決定されるので、両ロボットが所望の速度にて
スムーズに動作し、良好な溶接作業が実現できる。
【0062】一方、次に両ロボットが非協調同期動作の
動作プログラムを実行した場合の本実施例のロボット装
置について説明する。図7は非協調同期動作時における
基準判別部9における処理フローである。まず、協調同
期動作制御時と同様に連続する2点Pj及びPj+1の
両ロボットに対する教示点データが基準判別部9にセッ
トされる。この教示点データより第一工程においては、
教示点Pjが溶接用ロボット1が溶接作業を行う溶接点
かあるいは溶接作業を行わない空走点であるかが判別さ
れる。溶接点の場合、第二工程に移行し、(数1)及び
(数2)により、溶接用ロボット1の基底座標系Σ1を
基準としたツール座標系Σtの位置姿勢1At(j)及
び1At(j+1)が算出され、この1At(j)及び
1At(j+1)をもとに移動量Lt(j)が求められ
る。これが動作速度の基準となる移動量になる。例え
ば、補間形態が直線の場合(数16)により移動量Lt
(j)が求まる。
【0063】
【数16】
【0064】さらにこの移動量Lt(j)と教示点Pj
の速度データV(j)から補間時間算出部10で(数1
7)により補間時間T(j)が算出決定される。
【0065】
【数17】
【0066】一方、第一工程で教示点Pjが空走点の場
合、第三工程に移行し、(数1)、(数2)、(数3)
及び(数4)により、溶接用ロボット1の基底座標系Σ
1を基準としたツール座標系Σtの位置姿勢1At
(j)と1At(j+1)及び、ハンドリング用ロボッ
ト2の基底座標系Σ2を基準としたワーク座標系Σwの
位置姿勢2Aw(j)と2Aw(j+1)が算出され、
さらに各々の基底座標系を基準とした移動量Lt(j)
及びLw(j)が算出される。この移動量Lt(j)と
Lw(j)の最大値Lmaxが動作速度の基準となる移
動量となり、この移動量と教示点Pjから(数18)に
より補間時間算出部10で補間時間T(j)が算出決定
される。
【0067】
【数18】
【0068】なお、教示点Pjの教示点データにおいて
補間形態が関節動作の場合は、基底座標系を基準とした
移動量を求めず、教示点間におけるロボットの各関節デ
ータの変化量の最大値を移動量としてもよい。
【0069】次に、動作速度チェック部11において、
補間時間T(j)に対し、補間時間の基準とならなかっ
たロボットが動作可能かどうかが協調同期動作時と同様
チェックされる。基準判別部9と補間時間算出部10に
おいて溶接用ロボット1を基準として補間時間T(j)
が算出されている場合、ハンドリング用ロボット2の移
動量Lw(j)が算出され、移動量Lw(j)と補間時
間T(j)から(数11)により、その教示点間のハン
ドリング用ロボット2の必要動作速度Vndが求められ
る。
【0070】次に必要動作速度Vndとハンドリング用
ロボット2の最大許容速度V2maxとが比較され、そ
の大小が決定される。必要動作速度Vndが最大許容速
度V2max以下の場合、動作可能と判断され、補間点
データ演算部12の処理に移行する。逆に必要動作速度
Vndが最大許容速度V2maxより大きい場合、両ロ
ボットは教示点PjからPj+1への動作を実行せず教
示点Pjで停止する停止処理がなされると共に、教示装
置6にエラー表示を行う。
【0071】一方、基準判別部9と補間時間算出部10
においてハンドリング用ロボット2の移動量Lw(j)
を基準として補間時間T(j)が算出されている場合に
ついても、溶接用ロボット1の移動量Lt(j)と補間
時間T(j)から必要動作速度Vndが算出され、必要
動作速度Vndとあらかじめ設定されている最大許容速
度V1maxとが比較され、必要動作速度Vndが最大
許容速度V1max以下の場合、動作可能と判断され、
補間点データ演算部12の処理に移行、逆に必要動作速
度Vndが最大許容速度V1maxより大きい場合、第
四工程に移行し、両ロボットは教示点PjからPj+1
への動作を実行せず教示点Pjで停止する停止処理がな
されると共に、表示部15を通じて教示装置6にエラー
表示を行う。
【0072】次に、上記動作速度チェック部11にて速
度チェックがなされ両ロボットが動作可能と判断された
場合、補間時間T(j)をもとに補間点データ演算部1
2にて両ロボットについての教示点間の補間点データの
演算がなされる。まず補間時間T(j)とあらかじめ定
められている補間単位時間tuより補間分割数N(j)
が(数12)より決定される。この補間分割数N(j)
から教示点P(j)の補間形態に対する所定の補間演算
により、i番目の補間点データは、溶接用ロボット1に
ついては基底座標系Σ1を基準としたツール座標系Σt
の位置姿勢1At(i)として、ハンドリング用ロボッ
ト2については基底座標系Σ2を基準としたワーク座標
系Σwの位置姿勢2Aw(i)として求められる。
【0073】さらに、上記補間点データ演算部12で算
出された両ロボットの補間点データから、駆動データ生
成部13にて公知のロボットの逆変換演算により補間点
における各ロボットの関節データθ11i 〜θ16i
びθ21i 〜θ26i が算出される。さらに上記駆動デ
ータは、モータ制御部16に送られ両ロボットが非協調
同期動作する。
【0074】以上が、非協調同期動作の動作プログラム
を実行した場合の本実施例のロボット装置の構成であ
る。このため、本実施例においては、非協調同期動作時
に溶接用ロボット1が溶接作業を行う場合、教示点間に
おける溶接用ロボット1の移動量が基準となり補間時間
が決定されるため、ハンドリング用ロボット2の移動量
に対し溶接用ロボット1の移動量が小さい教示点間にお
いても、溶接用ロボット1の溶接速度が所望の速度とな
り、良好な溶接作業が行える。
【0075】(実施例2)ロボット装置の第2の実施例
について図面を参照しながら説明する。なお、本実施例
の2台のロボット装置の構成を図示すれば図2あるいは
図3と同じである。また、制御装置17の主要構成を図
8に示す。制御装置17には教示装置6を用いて両ロボ
ットに対する教示点を登録時、教示速度が達成可能かど
うかを判別する教示速度チェック部18を有している。
【0076】それでは、以下に教示点登録時における教
示速度チェック部18の処理について説明する。教示装
置6を用いて教示点Pj+1が登録されようとした場
合、まず前教示点Pjが協調同期教示点か非協調同期教
示点かが判別される。前教示点Pjが協調同期教示点の
場合について図9にそって説明する。図9は教示速度チ
ェック部18の処理を表すフローチャートである。第一
工程として教示点PjとPj+1の教示データである両
ロボットの関節データより、各々のロボットの基底座標
系を基準としたツール座標系Σtの位置姿勢1At
(j)、1At(j+1)及びワーク座標系Σwの位置
姿勢2Aw(j)、2Aw(j+1)が、公知のロボッ
トの順変換演算により(数1)(数2)(数3)(数
4)として求められ、さらにツール座標系Σtの位置姿
勢1At(j)と1At(j+1)は(数5)及び(数
6)による座標変換演算により、ワーク座標系Σwを基
準としたツール座標系の位置姿勢wAt(j)とwAt
(j+1)に変換される。この算出されたwAt(j)
とwAt(j+1)から例えば前教示点Pjに対する補
間形態が直線の場合、(数7)により溶接用ロボット1
の相対移動量Lr(j)が算出される。
【0077】次に第二工程として、相対移動量Lr
(j)と前教示点Pjの教示速度データV(j)から
(数8)により、動作プログラム実行時に教示点間の動
作の基準となるであろう補間時間T(j)が算出され
る。さらに第三工程として、ハンドリング用ロボット2
の基底座標系Σ2を基準とした教示点間の移動量Lw
(j)が(数9)により算出され、移動量Lw(j)と
補間時間T(j)にてハンドリング用ロボット2が動作
する場合の必要速度Vndが(数11)より算出され
る。第四工程にてこの必要速度Vndとハンドリング用
ロボット2の所定の最大許容速度V2maxとが比較さ
れ、Vnd≦V2maxの場合動作可能と判断され、第
五工程にて教示点Pj+1の教示点データが動作プログ
ラム保管部14に格納された後、教示装置6による次の
教示点登録操作等が可能となる。逆にVnd>V2ma
xの場合速度オーバーと判断され、第六工程として(数
19)により動作可能速度Va(j)を求め、第七工程
として表示部15により教示装置6に速度オーバーのワ
ーニング表示がなされる。
【0078】
【数19】
【0079】なお、上記ワーニング表示時において教示
点修正作業の目安となるよう動作可能速度Va(j)を
参考表示される。
【0080】一方、前教示点Pjが非協調同期教示点の
場合の処理を図10をもとに説明する。図10は、前教
示点Pjが非協調同期動作点の場合の教示速度チェック
部18の処理フローである。第一工程にて前教示点Pj
が溶接点か空走点かが判断される。溶接点の場合第二工
程に移行し、教示点PjとPj+1の教示データである
両ロボットの関節データより、各々のロボットの基底座
標系を基準としたツール座標系Σtの位置姿勢1At
(j)、1At(j+1)及びワーク座標系Σwの位置
姿勢2Aw(j)、2Aw(j+1)が、公知のロボッ
トの順変換演算により(数1)(数2)(数3)(数
4)として求められ、算出された1At(j)と1At
(j+1)から例えば前教示点Pjに対する補間形態が
直線の場合、(数16)により溶接用ロボット1の移動
量Lt(j)が算出される。次に第三工程として移動量
Lt(j)と前教示点Pjの教示速度データV(j)か
ら(数17)により、動作プログラム実行時に教示点間
の動作の基準となるであろう補間時間T(j)が算出さ
れる。さらに第四工程として、ハンドリング用ロボット
2の基底座標系Σ2を基準とした教示点間の移動量Lw
(j)が(数9)により算出され、移動量Lw(j)と
補間時間T(j)にてハンドリング用ロボット2が動作
する場合の必要速度Vndが(数11)より算出され
る。
【0081】第五工程にてこの必要速度Vndとハンド
リング用ロボット2の所定の最大許容速度V2maxと
が比較され、Vnd≦V2maxの場合動作可能と判断
され、第六工程にて教示点Pj+1の教示点データが動
作プログラム保管部14に格納された後、教示装置6に
よる次の教示点登録操作等が可能となる。逆にVnd>
V2maxの場合速度オーバーと判断され、第七工程に
て(数20)により動作可能速度Va(j)を求め、第
八工程にて表示部15により教示装置6に速度オーバー
のワーニング表示がなされる。
【0082】
【数20】
【0083】なお、上記ワーニング表示時において教示
点修正作業の目安となるよう動作可能速度Va(j)を
参考表示するものとする。
【0084】一方第一工程にて前教示点Pjが溶接用ロ
ボット1の空走点と判断された場合は、教示点Pj+1
の教示点データが動作プログラム保管部14に格納され
た後、教示装置6による次の教示点登録操作等が可能と
なる。
【0085】なお上記説明では、教示点Pj+1を新た
に登録した場合の教示速度チェック部18の処理につい
て述べたが、登録済みの教示点Pj+1について位置や
速度等の変更登録操作がなされた場合にも、教示区間P
j−Pj+1及びPj+1−Pj+2に対し同様のチェ
ック処理がなされる。
【0086】以上の説明から明らかなように、教示装置
6により教示点Pj+1を登録しようとした時、動作プ
ログラム実行時を想定した両ロボットの速度チェックが
なされるため、動作プログラム実行時に不適正速度等に
よる溶接不良や速度オーバー等のエラーが未然に防止さ
れ、使い勝手のよいロボットシステムが実現できる。
【0087】(実施例3)また、(実施例1)及び(実
施例2)の説明においては、制御装置5、17に溶接用
ロボット1及びハンドリング用ロボット2が接続されて
いるロボット装置について説明を行ったが、図11に示
すようなロボット装置についても適応できる。図11は
本実施例の対象となる他のロボット装置の構成図であ
り、溶接用ロボット1と溶接用ロボット1を制御する制
御装置19及び教示装置20、ハンドリング用ロボット
2とハンドリング用ロボット2を制御する制御装置21
及び教示装置22、制御装置間を接続する通信用ケーブ
ル23からなっている。また、制御装置19及び制御装
置21には、制御装置間で駆動データ信号等を通信する
通信処理部24及び25、動作制御部26及び27、教
示速度チェック部28及び29を有しており、動作制御
部26及び27には、図示しない基準判別部、補間時間
算出部、動作速度チェック部、補間点データ演算部、及
び駆動データ生成部を有している。
【0088】このロボット装置においては、単独動作プ
ログラムすなわち非同期動作が教示あるいは動作実行さ
れる場合は、個々の制御装置19、21において各ロボ
ット1、2が個別に制御され、協調同期動作及び非協調
同期動作を行う場合は、一方の任意の制御装置19また
は21にて両ロボット1、2の動作制御がなされる。す
なわち、例えば制御装置19にて協調同期動作及び非協
調同期動作の動作プログラムを実行する場合において
は、動作制御部26にて(実施例1)に示した処理と同
様の処理がなされた後、生成されたハンドリング用ロボ
ット2に対する駆動データは通信処理部24により、制
御装置21に送信され両ロボットが動作する。このた
め、図11に示すロボット装置においても所望の速度が
達成でき、良好な溶接作業が実現できる。
【0089】また、教示作業においては、単独動作プロ
グラムの教示は、各教示装置を用いて各制御装置にて個
別に行われるのに対し、協調同期動作及び非協調同期動
作プログラムの教示を行う場合は、一方の任意の教示装
置及び制御装置にて両ロボットに対する教示作業がなさ
れる。例えば、教示装置22を用いて協調同期動作及び
非協調同期動作プログラムの教示を行う場合は、登録さ
れようとした教示点に対し、教示速度チェック部29に
て(実施例2)に記載の教示速度チェック部17の処理
と同様の処理がなされる。このため、図11に示すロボ
ット装置においても動作プログラム実行時における不適
正速度等による溶接不良や速度オーバー等のエラーを未
然に防止することができる。
【0090】
【発明の効果】上述の実施例から明らかなように、本発
明は少なくとも2つ以上のマニピュレータと、これらの
マニピュレータを制御する制御装置と、前記各マニピュ
レータの動作プログラムを制御装置に教示する教示装置
を有し、前記制御装置に各マニピュレータの移動量をも
とに動作速度の基準となるマニピュレータを判別する基
準判別部を設けたロボット装置であるとしたことによ
り、各ロボットに対し協調同期動作制御及び非協調同期
動作制御を行う場合、教示点において急速な速度変化が
なく所望の動作速度が達成でき良好な溶接作業が行うこ
とができ、溶接トーチの移動量が0の場合も演算エラー
によるシステムダウンも発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるロボット装置の
主要な構成要素を表すブロック図
【図2】本発明の第1の実施例における対象となるロボ
ット装置の構成を示す側面図
【図3】本発明の第1の実施例におけるロボット装置の
座標系の配置状況を示す模式図
【図4】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)につ
いては本発明の第1の実施例における対象となるロボッ
ト間の協調同期動作例を示す模式図
【図5】本発明の第1の実施例における協調同期動作実
行時における基準判別部の処理を表すフローチャート
【図6】本発明の第1の実施例における協調同期動作実
行時における動作速度チェック部の処理を表すフローチ
ャート
【図7】本発明の第1の実施例における非協調同期動作
実行時における基準判別部の処理を表すフローチャート
【図8】本発明の第2の実施例における対象となるロボ
ット装置の構成を示すブロック図
【図9】本発明の第2の実施例における協調同期教示点
登録時の教示速度チェック部の処理を表すフローチャー
【図10】本発明の第2の実施例における非協調同期教
示点登録時の教示速度チェック部の処理を表すフローチ
ャート
【図11】本発明の第3の実施例における対象となる他
のロボット装置の構成図
【図12】一般的なロボット装置の構成を示す側面図
【図13】従来のロボット装置の座標系の配置状況を示
す模式図
【図14】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)に
ついては従来のロボット間の協調同期動作例を示す模式
【図15】従来の2台のロボット装置の制御方法を表す
フローチャート
【符号の説明】
1 溶接用ロボット 2 ハンドリング用ロボット 5 制御装置 6 教示装置 8 動作制御部 9 基準判別部 10 補間時間算出部 11 動作速度チェック部 12 補間点データ演算部 13 駆動データ生成部 14 動作プログラム保管部 15 表示部 16 モータ制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 19/18 - 19/46 B25J 3/00 - 3/10 B25J 9/10 - 9/22 B25J 13/00 - 13/08 B25J 19/02 - 19/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つ以上のマニピュレータ
    と、これらのマニピュレータを制御する制御装置と、前
    記各マニピュレータの動作プログラムを制御装置に教示
    する教示装置を備え、前記制御装置に前記各マニピュレ
    ータの移動量をもとに動作速度の基準となるマニピュレ
    ータを判別する基準判別部を設け、基準判別部は、教示
    点が協調同期動作教示点である場合、教示データから教
    示点間の第一のマニピュレータの相対移動量を第二のマ
    ニピュレータの手首先端座標系を基準として求める第一
    工程部と、あらかじめ設定された移動量基準値と前記第
    一工程部にて求められた相対移動量とを比較する第二工
    程部と、前記第二工程部での比較結果から前記相対移動
    量が移動量基準値よりも大きい場合前記相対移動量を動
    作速度の基準となる移動量とする第三工程部と、前記第
    二工程部での比較結果から前記相対移動量が移動量基準
    値以下の場合、前記第二のマニピュレータの基底座標系
    を基準とした前記第二のマニピュレータの移動量を動作
    速度の基準となる移動量とする第四工程部からなるロボ
    ット装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも2つ以上のマニピュレータ
    と、これらのマニピュレータを制御する制御装置と、前
    記各マニピュレータの動作プログラムを制御装置に教示
    する教示装置を備え、前記制御装置に前記各マニピュレ
    ータの移動量をもとに動作速度の基準となるマニピュレ
    ータを判別する基準判別部を設け、基準判別部は、教示
    点が協調同期動作教示点である場合、教示データから教
    示点間の第一のマニピュレータの相対移動量を第二のマ
    ニピュレータの手首先端座標系を基準として求める第一
    工程部と、あらかじめ設定された移動量基準値と前記第
    一工程部にて求められた相対移動量とを比較する第二工
    程部と、上記第二工程部での比較結果から前記相対移動
    量が移動量基準値よりも大きい場合前記相対移動量を動
    作速度の基準となる移動量とする第三工程部と、前記第
    二工程部での比較結果から前記相対移動量が移動量基準
    値以下の場合、前記第一のマニピュレータの基底座標系
    を基準とした前記第一のマニピュレータの移動量と、前
    記第二のマニピュレータの基底座標系を基準とした前記
    第二のマニピュレータの移動量を算出し、その最大値を
    動作速度の基準となる移動量とする第四工程部からなる
    ロボット装置。
  3. 【請求項3】 少なくとも2つ以上のマニピュレータ
    と、これらのマニピュレータを制御する制御装置と、前
    記各マニピュレータの動作プログラムを制御装置に教示
    する教示装置を備え、前記制御装置に前記各マニピュレ
    ータの移動量をもとに動作速度の基準となるマニピュレ
    ータを判別する基準判別部と、移動量基準値の設定部を
    設け、教示装置より設定値を設定変更可能としたロボッ
    ト装置。
  4. 【請求項4】 少なくとも2つ以上のマニピュレータ
    と、これらのマニピュレータを制御する制御装置と、前
    記各マニピュレータの動作プログラムを制御装置に教示
    する教示装置を備え、前記制御装置に前記各マニピュレ
    ータの移動量をもとに動作速度の基準となるマニピュレ
    ータを判別する基準判別部を設け、基準判別部は、教示
    点が非協調同期動作教示点である場合、教示データから
    教示点間が、第一のマニピュレータが作業を行う作業区
    間かあるいは作業を行わない空走区間かを判断する第一
    工程部と、前記第一工程部にて作業区間と判断された場
    合、動作速度の基準となる移動量を前記第一のマニピュ
    レータの教示点間の前記第一のマニピュレータの基底座
    標系を基準とした前記第一のマニピュレータの移動量と
    する第二工程部と、前記第一工程部にて前記第一のマニ
    ピュレータの空走区間と判断した場合、前記第一のマニ
    ピュレータの教示点間の前記第一のマニピュレータの基
    底座標系を基準とした前記第一のマニピュレータの移動
    量と、第二のマニピュレータの教示点間の前記第二のマ
    ニピュレータの基底座標系を基準とした前記第二のマニ
    ピュレータの移動量とを算出比較し、その最大値を動作
    速度の基準となる移動量を算出する第三工程部からなる
    ロボット装置。
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