JP3212159B2 - 結晶性薄膜製造方法 - Google Patents
結晶性薄膜製造方法Info
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- crystalline thin
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶性薄膜の製造方法
に関し、特に結晶化材料に所定の配向性を確実かつ再現
性良く付与する方法に関する。
に関し、特に結晶化材料に所定の配向性を確実かつ再現
性良く付与する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子デバイス等に利用される機能性薄膜
の作製方法としては、真空蒸着法やスパッタリング法が
一般的である。真空蒸着法は金属を真空中で蒸発させ、
冷たい加工部品上に凝縮させることによって薄い金属被
膜を形成する方法である。一方、スパッタリング法は、
溶融点の高い金属を電極として放電溶解させ、この溶融
粒子を高速で被メッキ材に吹きつけて被覆する方法で、
溶射法とも呼ばれる。しかしながら、これらの手法では
強誘電体や圧電体のような複雑な系においては組成制御
が難しく、再現性良く薄膜を作製することが困難である
場合が多い。
の作製方法としては、真空蒸着法やスパッタリング法が
一般的である。真空蒸着法は金属を真空中で蒸発させ、
冷たい加工部品上に凝縮させることによって薄い金属被
膜を形成する方法である。一方、スパッタリング法は、
溶融点の高い金属を電極として放電溶解させ、この溶融
粒子を高速で被メッキ材に吹きつけて被覆する方法で、
溶射法とも呼ばれる。しかしながら、これらの手法では
強誘電体や圧電体のような複雑な系においては組成制御
が難しく、再現性良く薄膜を作製することが困難である
場合が多い。
【0003】このため、最近になってゾル・ゲル法が化
学的手法による新しい成膜技術として注目されてきた。
この方法は、アルコキシド溶液のコーティングにより得
たポリマーゲル状の前駆体膜を加熱することにより薄膜
を得るもので、ゾルの調製、ゾルの塗布、乾燥・焼成の
3段階からなっている。
学的手法による新しい成膜技術として注目されてきた。
この方法は、アルコキシド溶液のコーティングにより得
たポリマーゲル状の前駆体膜を加熱することにより薄膜
を得るもので、ゾルの調製、ゾルの塗布、乾燥・焼成の
3段階からなっている。
【0004】具体的には、成分元素を含む金属アルコキ
シド混合溶液を加熱して複合アルコキシド溶液を作製し
た後、この溶液に水を加えて加水分解、縮重合を起こさ
せ、前駆体溶液を作る。この溶液を基板上に塗布しポリ
マーゲル状の膜を得る。塗布する方法としては、溶液を
基板上に滴下し回転させることによって均一な膜を得る
「スピンコート法」等が知られている。こうして得られ
た膜を乾燥、焼成することにより目的の薄膜を得る。膜
厚は1回のコーティングでは0.1μm〜0.2μmが限度で
ありコーティングを繰り返すことによって数ミクロンに
することができる。
シド混合溶液を加熱して複合アルコキシド溶液を作製し
た後、この溶液に水を加えて加水分解、縮重合を起こさ
せ、前駆体溶液を作る。この溶液を基板上に塗布しポリ
マーゲル状の膜を得る。塗布する方法としては、溶液を
基板上に滴下し回転させることによって均一な膜を得る
「スピンコート法」等が知られている。こうして得られ
た膜を乾燥、焼成することにより目的の薄膜を得る。膜
厚は1回のコーティングでは0.1μm〜0.2μmが限度で
ありコーティングを繰り返すことによって数ミクロンに
することができる。
【0005】ところで、半導体装置等に使用される結晶
性薄膜には所定の配向性が要求される。結晶化材料が優
先配向性を有するものであれば、結晶化時には単独で一
定秩序を保って配向することが可能であるが、優先配向
性を有しない場合には、結晶化させる際に何等かの方法
により配向性を制御する必要がある。
性薄膜には所定の配向性が要求される。結晶化材料が優
先配向性を有するものであれば、結晶化時には単独で一
定秩序を保って配向することが可能であるが、優先配向
性を有しない場合には、結晶化させる際に何等かの方法
により配向性を制御する必要がある。
【0006】図2は、結晶化材料に所定の配向性を与え
て結晶化させるための従来の方法を示すものである。こ
こでは、優先配向性を有しない結晶化材料としてチタン
酸ジルコン酸鉛(PZT)を例に説明する。シリコンウ
エーハ2上にシリコン酸化膜4が非晶質であるアモルフ
ァス膜として形成されている。シリコン酸化膜4の上に
スパッタリング法により白金膜12を形成する。白金は優
先配向性を有するため、常に一定秩序を保って配向する
ことが可能であり、また、比較的良質の結晶が得られ
る。こうして、一定の配向性を有する白金膜12を得た
後、真空蒸着法、スパッタリング法、ゾル・ゲル法等の
方法により白金膜12の上にPZT結晶性薄膜20を形成す
る。PZTは白金膜12の配向性に制御されて結晶化する
ためPZT結晶性薄膜20は所定の配向性を備えて構築さ
れる。
て結晶化させるための従来の方法を示すものである。こ
こでは、優先配向性を有しない結晶化材料としてチタン
酸ジルコン酸鉛(PZT)を例に説明する。シリコンウ
エーハ2上にシリコン酸化膜4が非晶質であるアモルフ
ァス膜として形成されている。シリコン酸化膜4の上に
スパッタリング法により白金膜12を形成する。白金は優
先配向性を有するため、常に一定秩序を保って配向する
ことが可能であり、また、比較的良質の結晶が得られ
る。こうして、一定の配向性を有する白金膜12を得た
後、真空蒸着法、スパッタリング法、ゾル・ゲル法等の
方法により白金膜12の上にPZT結晶性薄膜20を形成す
る。PZTは白金膜12の配向性に制御されて結晶化する
ためPZT結晶性薄膜20は所定の配向性を備えて構築さ
れる。
【0007】このように従来の方法では、まず、下層と
して優先配向性および結晶性薄膜に付与すべき配向性に
類似する配向性を有した材料(白金等)により結晶膜を
形成し、次に、下層の結晶膜の配向性に制御されるかた
ちで薄膜形成を行うことにより上層に所定の配向性(下
層の配向性に類似した配向性)を有した結晶性薄膜を形
成していた。すなわち、下層の結晶膜の配向性により上
層に成長する結晶膜の配向性を制御するものであった。
して優先配向性および結晶性薄膜に付与すべき配向性に
類似する配向性を有した材料(白金等)により結晶膜を
形成し、次に、下層の結晶膜の配向性に制御されるかた
ちで薄膜形成を行うことにより上層に所定の配向性(下
層の配向性に類似した配向性)を有した結晶性薄膜を形
成していた。すなわち、下層の結晶膜の配向性により上
層に成長する結晶膜の配向性を制御するものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
結晶性薄膜の製造方法には次のような問題があった。
結晶性薄膜の製造方法には次のような問題があった。
【0009】結晶化の際に、結晶化材料は下層の配向性
に制御されるかたちで下層との境界面から成長を始め
る。このため、境界面近くでは下層の結晶性による制御
が確実で、得られる結晶には比較的良好な配向性が付与
されるものの、境界面から離れるにしたがって下層によ
る制御が不確実になり、所定外の配向性を備えた結晶や
結晶化せず非晶質の部分が増し、所望の配向性を備えた
結晶が得にくくなっていた。
に制御されるかたちで下層との境界面から成長を始め
る。このため、境界面近くでは下層の結晶性による制御
が確実で、得られる結晶には比較的良好な配向性が付与
されるものの、境界面から離れるにしたがって下層によ
る制御が不確実になり、所定外の配向性を備えた結晶や
結晶化せず非晶質の部分が増し、所望の配向性を備えた
結晶が得にくくなっていた。
【0010】また、薄膜全体に占める所望の配向性を有
する結晶部分の割合についても一定せず、結晶化の再現
性も低下していた。
する結晶部分の割合についても一定せず、結晶化の再現
性も低下していた。
【0011】さらに、結晶の成長が充分でないため、大
きな結晶子が得られなかった。
きな結晶子が得られなかった。
【0012】この発明は、上記のような問題点を解決
し、配向性を付与すべき結晶化材料の上下層に設けられ
た結晶膜の制御により、所定の配向性を有する結晶性薄
膜を確実かつ再現性良く形成する方法を提供することを
目的とする。
し、配向性を付与すべき結晶化材料の上下層に設けられ
た結晶膜の制御により、所定の配向性を有する結晶性薄
膜を確実かつ再現性良く形成する方法を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の結晶性薄膜の
製造方法は、基板の上に優先配向性を有する下部制御膜
を形成する下部制御膜形成ステップ、下部制御膜の上に
結晶化材料のゾル・ゲル前駆体を塗布し前駆体層を形成
する前駆体層形成ステップ、前駆体層の上に優先配向性
を有する上部制御膜を形成する上部制御膜形成ステッ
プ、前駆体層を熱処理することにより結晶化し、結晶性
薄膜を形成する結晶化ステップ、を備えたことを特徴と
している。
製造方法は、基板の上に優先配向性を有する下部制御膜
を形成する下部制御膜形成ステップ、下部制御膜の上に
結晶化材料のゾル・ゲル前駆体を塗布し前駆体層を形成
する前駆体層形成ステップ、前駆体層の上に優先配向性
を有する上部制御膜を形成する上部制御膜形成ステッ
プ、前駆体層を熱処理することにより結晶化し、結晶性
薄膜を形成する結晶化ステップ、を備えたことを特徴と
している。
【0014】
【作用】請求項1の製造方法では、上部制御膜形成ステ
ップおよび下部制御膜形成ステップにおいて、結晶化材
料のゾル・ゲル前駆体の上部および下部に優先配向性を
有する上部制御膜および下部制御膜を形成する。これに
より、結晶化材料のゾル・ゲル前駆体の上部および下部
に所定の配向性を有した膜が形成される。
ップおよび下部制御膜形成ステップにおいて、結晶化材
料のゾル・ゲル前駆体の上部および下部に優先配向性を
有する上部制御膜および下部制御膜を形成する。これに
より、結晶化材料のゾル・ゲル前駆体の上部および下部
に所定の配向性を有した膜が形成される。
【0015】次に、結晶化ステップにおいて、結晶化材
料のゾル・ゲル前駆体層を熱処理により結晶化させ結晶
性薄膜を形成する。ここで、結晶化材料は上部および下
部の両側に形成された膜の配向性に基づいて、上下それ
ぞれの境界面から結晶成長する。したがって、下部に形
成された膜の配向性に基づいて制御する場合に比べ、所
定の配向性を付与された結晶が増し、より確実に配向性
の制御を行うことができる。また、形成された薄膜全体
に占める所定の配向性を付与された結晶部分の割合も安
定するため、結晶化の再現性も高くなる。さらに、結晶
の成長が充分であるため、大きな結晶子が得られる。
料のゾル・ゲル前駆体層を熱処理により結晶化させ結晶
性薄膜を形成する。ここで、結晶化材料は上部および下
部の両側に形成された膜の配向性に基づいて、上下それ
ぞれの境界面から結晶成長する。したがって、下部に形
成された膜の配向性に基づいて制御する場合に比べ、所
定の配向性を付与された結晶が増し、より確実に配向性
の制御を行うことができる。また、形成された薄膜全体
に占める所定の配向性を付与された結晶部分の割合も安
定するため、結晶化の再現性も高くなる。さらに、結晶
の成長が充分であるため、大きな結晶子が得られる。
【0016】
【実施例】本発明の実施例による結晶性薄膜の製造方法
について図面に基づいて説明する。
について図面に基づいて説明する。
【0017】この実施例では、白金膜を上層および下層
として中間層にある結晶化材料(PZT前駆体)の配向
性を制御しつつ結晶化して、所定の配向性を有する結晶
性薄膜(PZT薄膜)とする。なお、PZT膜および白
金膜はともに結晶性薄膜として形成されるが、配向性を
付与する対象になるのはPZT膜である。
として中間層にある結晶化材料(PZT前駆体)の配向
性を制御しつつ結晶化して、所定の配向性を有する結晶
性薄膜(PZT薄膜)とする。なお、PZT膜および白
金膜はともに結晶性薄膜として形成されるが、配向性を
付与する対象になるのはPZT膜である。
【0018】図1Aのシリコンウエーハ2を950℃のH2
O雰囲気に置き、表面を熱酸化する。これにより、図1
Bに示すようにシリコンウエーハ2上にシリコン酸化膜
4が非晶質であるアモルファス膜として形成される。
O雰囲気に置き、表面を熱酸化する。これにより、図1
Bに示すようにシリコンウエーハ2上にシリコン酸化膜
4が非晶質であるアモルファス膜として形成される。
【0019】次に、図1Cに示すように、シリコン酸化
膜4の上面にマグネトロンスパッタリング法で下部制御
膜である白金膜14を形成する。白金膜14は優先配向性を
有するため、下地であるシリコン酸化膜4の影響を受け
ることなく<111>配向で形成される。
膜4の上面にマグネトロンスパッタリング法で下部制御
膜である白金膜14を形成する。白金膜14は優先配向性を
有するため、下地であるシリコン酸化膜4の影響を受け
ることなく<111>配向で形成される。
【0020】さらに、図1Dに示すように、シリコン酸
化膜4の上面にPZT前駆体層10を形成する。このPZ
T前駆体層10はゾル・ゲル法にしたがって調製されたP
ZT前駆体溶液をスピンコート法によりシリコン酸化膜
4の上に塗布してポリマーゲル状の塗布膜とした後、乾
燥させてゲル乾燥膜にしたものである。
化膜4の上面にPZT前駆体層10を形成する。このPZ
T前駆体層10はゾル・ゲル法にしたがって調製されたP
ZT前駆体溶液をスピンコート法によりシリコン酸化膜
4の上に塗布してポリマーゲル状の塗布膜とした後、乾
燥させてゲル乾燥膜にしたものである。
【0021】その後、図1Eに示すように、PZT前駆
体層10の上面にマグネトロンスパッタリング法で上部制
御膜である白金膜12を形成する。白金膜12は優先配向性
を有するため、下地であるPZT前駆体層10の影響を受
けることなく<111>配向で形成される。これによ
り、結晶化の対象であるPZT前駆体層10を中間層とし
てその上部および下部に<111>配向を有する白金膜
12、14が形成された構造体が構築される。
体層10の上面にマグネトロンスパッタリング法で上部制
御膜である白金膜12を形成する。白金膜12は優先配向性
を有するため、下地であるPZT前駆体層10の影響を受
けることなく<111>配向で形成される。これによ
り、結晶化の対象であるPZT前駆体層10を中間層とし
てその上部および下部に<111>配向を有する白金膜
12、14が形成された構造体が構築される。
【0022】次に、この構造体をRTA(Rapid Therma
l Annealing)装置を用いて700℃で数秒〜2分間熱処理
を行う。熱処理を受けたPZT前駆体層10は焼結して結
晶化し、図1FのPZT結晶性薄膜20として成膜する。
この際、PZT前駆体層10の上部および下部の白金膜1
2、14はPZT結晶の伸長にあたって配向性に優れた下地
として働く。すなわち、PZTは上下の白金膜12、14の
制御を受けるかたちで、上下それぞれの白金層12、14と
の境界面から結晶化する結果、成膜したPZT結晶性薄
膜20は<100>配向を付与される。
l Annealing)装置を用いて700℃で数秒〜2分間熱処理
を行う。熱処理を受けたPZT前駆体層10は焼結して結
晶化し、図1FのPZT結晶性薄膜20として成膜する。
この際、PZT前駆体層10の上部および下部の白金膜1
2、14はPZT結晶の伸長にあたって配向性に優れた下地
として働く。すなわち、PZTは上下の白金膜12、14の
制御を受けるかたちで、上下それぞれの白金層12、14と
の境界面から結晶化する結果、成膜したPZT結晶性薄
膜20は<100>配向を付与される。
【0023】また、上部および下部の二方面からの制御
であるため、下部の一方面からの制御に比べて制御がよ
り確実に行われ、形成されたPZT結晶性薄膜20におい
て、所望の配向性を付与された結晶部分が増し、所定外
の配向性を有する結晶の割合や非晶質部分の割合が減少
する。
であるため、下部の一方面からの制御に比べて制御がよ
り確実に行われ、形成されたPZT結晶性薄膜20におい
て、所望の配向性を付与された結晶部分が増し、所定外
の配向性を有する結晶の割合や非晶質部分の割合が減少
する。
【0024】さらに、形成された薄膜全体に占める所定
の配向性を付与された結晶部分も結晶化の操作毎に異な
るのではなく、一定の割合で安定するため、結晶化の再
現性が高くなり、結晶性薄膜の製造技術に関する信頼性
が増す。
の配向性を付与された結晶部分も結晶化の操作毎に異な
るのではなく、一定の割合で安定するため、結晶化の再
現性が高くなり、結晶性薄膜の製造技術に関する信頼性
が増す。
【0025】また、結晶の成長が充分であるため、大き
な結晶子が得られる。
な結晶子が得られる。
【0026】なお、この実施例では、結晶性薄膜として
PZT結晶性薄膜20を用いたが、他の結晶性薄膜であっ
ても良い。また、上層の白金膜12は結晶性薄膜として成
膜したが、結晶性バルクとして形成しても良い。さら
に、PZT前駆体層10が結晶化してPZT結晶性薄膜20
が形成される際に、配向性に影響を与える上・下層とし
て白金膜12、14を用いたが、他の優先配向性を有する結
晶性薄膜であってもよい。 なお、結晶性薄膜とは、結
晶面配向性を有する多結晶薄膜または単結晶薄膜をい
う。また、結晶性バルクとは、結晶面配向性を有する多
結晶バルクまたは単結晶バルクをいう。
PZT結晶性薄膜20を用いたが、他の結晶性薄膜であっ
ても良い。また、上層の白金膜12は結晶性薄膜として成
膜したが、結晶性バルクとして形成しても良い。さら
に、PZT前駆体層10が結晶化してPZT結晶性薄膜20
が形成される際に、配向性に影響を与える上・下層とし
て白金膜12、14を用いたが、他の優先配向性を有する結
晶性薄膜であってもよい。 なお、結晶性薄膜とは、結
晶面配向性を有する多結晶薄膜または単結晶薄膜をい
う。また、結晶性バルクとは、結晶面配向性を有する多
結晶バルクまたは単結晶バルクをいう。
【0027】
【発明の効果】請求項1の製造方法においては、上部制
御膜形成ステップおよび下部制御膜形成ステップにおい
て、結晶化材料のゾル・ゲル前駆体の上部および下部に
所定の配向性を有した膜を形成し、結晶化ステップにお
いて、上部および下部に形成された配向性を有する膜の
制御により、結晶化材料を結晶化する。したがって、結
晶性薄膜に所定の配向性を確実かつ再現性良く付与し、
しかも充分に大きい結晶子を得ることができる。
御膜形成ステップおよび下部制御膜形成ステップにおい
て、結晶化材料のゾル・ゲル前駆体の上部および下部に
所定の配向性を有した膜を形成し、結晶化ステップにお
いて、上部および下部に形成された配向性を有する膜の
制御により、結晶化材料を結晶化する。したがって、結
晶性薄膜に所定の配向性を確実かつ再現性良く付与し、
しかも充分に大きい結晶子を得ることができる。
【図1】本発明の一実施例による結晶性薄膜の製造方法
を示す図である。
を示す図である。
【図2】従来の方法による結晶性薄膜の製造方法を示す
図である。
図である。
10・・・・・PZT前駆体層 12、14・・・白金膜 20・・・・・PZT結晶性薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 1/00 - 35/00 CA(STN) JICSTファイル(JOIS)
Claims (1)
- 【請求項1】基板の上に優先配向性を有する下部制御膜
を形成する下部制御膜形成ステップ、 下部制御膜の上に結晶化材料のゾル・ゲル前駆体を塗布
し前駆体層を形成する前駆体層形成ステップ、 前駆体層の上に優先配向性を有する上部制御膜を形成す
る上部制御膜形成ステップ、 前駆体層を熱処理することにより結晶化し、結晶性薄膜
を形成する結晶化ステップ、を備えたことを特徴とする
結晶性薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25797092A JP3212159B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 結晶性薄膜製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25797092A JP3212159B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 結晶性薄膜製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06107491A JPH06107491A (ja) | 1994-04-19 |
JP3212159B2 true JP3212159B2 (ja) | 2001-09-25 |
Family
ID=17313747
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25797092A Expired - Lifetime JP3212159B2 (ja) | 1992-09-28 | 1992-09-28 | 結晶性薄膜製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3212159B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3890634B2 (ja) * | 1995-09-19 | 2007-03-07 | セイコーエプソン株式会社 | 圧電体薄膜素子及びインクジェット式記録ヘッド |
JP4538856B2 (ja) * | 1997-11-11 | 2010-09-08 | 株式会社ニコン | 電気機械変換効果応用素子及びその製造方法 |
JP5103694B2 (ja) * | 2001-03-12 | 2012-12-19 | ソニー株式会社 | 圧電薄膜の製造方法 |
TW572866B (en) | 2001-11-09 | 2004-01-21 | Nat Inst Of Advanced Ind Scien | Centrifugal sintering method and use thereof |
KR20030053570A (ko) * | 2001-12-22 | 2003-07-02 | 비오이 하이디스 테크놀로지 주식회사 | 박막 트랜지스터의 제조 방법 |
JP5023563B2 (ja) * | 2006-06-12 | 2012-09-12 | セイコーエプソン株式会社 | 圧電素子の製造方法 |
JP4973050B2 (ja) * | 2006-07-25 | 2012-07-11 | 株式会社村田製作所 | 複合酸化物の結晶微粒子膜の製造方法 |
JP6149222B2 (ja) * | 2012-04-06 | 2017-06-21 | 株式会社ユーテック | 強誘電体膜の製造装置及び強誘電体膜の製造方法 |
-
1992
- 1992-09-28 JP JP25797092A patent/JP3212159B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06107491A (ja) | 1994-04-19 |
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