JP3211421B2 - イソオキサゾールアゾ色素及び感熱転写シート - Google Patents
イソオキサゾールアゾ色素及び感熱転写シートInfo
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- Organic Chemistry (AREA)
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Description
色素及びこの色素を用いた感熱転写記録、特に色素転写
型感熱転写記録に使用される感熱転写記録用シートに関
する。
ルム上に熱移行性の色素を含む色材層を有する感熱転写
シートと、色素受容層を表面に有する受像シートを重ね
合わせ、感熱転写シートを加熱して感熱転写シート中の
色素を受像シートに転写することにより記録を行う記録
方法である。本記録方法は、加熱エネルギーの大きさに
より色素の転写量を制御し階調表現ができるため、ビデ
オプリンターなどフルカラー画像記録用に応用されてい
る。
シートのインキ組成物に用いられる色素は、転写記録の
スピード、記録物の画質、保存安定性などに大きな影響
を与えるので非常に重要であり、以下の様な条件を満た
すことが必要である。 熱記録ヘッドの作動条件で容易に昇華及び/または熱
拡散する。 熱記録ヘッドの作動条件で熱分解しない。 分子吸光係数が大きい。 熱、光、湿気、薬品などに対して安定である。 合成が容易である。 インク化適性が優れている。 安全衛生上の問題が無い。
ゾールアゾ系色素について、感熱転写用色素として優れ
た性能を有するものを見出すべく検討を行なった。
項1に記載された一般式(I)で示されるイソオキサゾ
ールアゾ色素が感熱転写用色素として優れていることを
見出した。以下、本発明を詳細に説明する。本発明に係
る前記一般式(I)で示されるイソオキサゾールアゾ色
素は、3−アミノ−5−メチルイソオキサゾールを通常
の方法に従ってジアゾ化し、下記一般式(II)
式(I)と同じ意味を表わす)で示されるアニリン類に
カップリングすることにより得ることができる。本発明
に係る前記一般式(I)で示される色素について具体的
に説明する。一般式(I)において、R1 及びR2 で表
わされるアルキル基としては、C1〜C12の直鎖状また
は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
としては、アルコキシ基、アルコキシアルコキシ基、ア
リールオキシ基、アリルオキシ基、アラルキルオキシ
基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原
子、フリル基、テトラヒドロフリル基、アルコキシカル
ボニル基、アリルオキシカルボニル基、アシルオキシ基
などで置換されたC1 〜C8 の直鎖状または分岐鎖状の
アルキル基が挙げられる。このような置換アルキル基の
具体例としては、次のようなものがあげられる。
ては、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、
2−(n)プロポキシエチル基、2−(iso)プロポ
キシエチル基、2−(n)ブトキシエチル基、2−(i
so)ブトキシエチル基、2−(sec)ブトキシエチ
ル基、2−(n)ペンチルオキシエチル基、2−(n)
ヘキシルオキシエチル基、2−(n)オクチルオキシエ
チル基、2−(2′−エチルヘキシルオキシ)エチル
基、1−メチル−2−メトキシエチル基、1−メチル−
2−エトキシエチル基、1−メチル−2−(n)プロポ
キシエチル基、1−メチル−2−(iso)プロポキシ
エチル基、1−メチル−2−(n)ブトキシエチル基、
1−メチル−2−(iso)ブトキシエチル基、1−メ
チル−2−(n)ヘキシルオキシエチル基、1−メチル
−2−(2′−エチルヘキシルオキシ)エチル基、3−
メトキシブチル基、3−エトキシブチル基、1−エチル
−2−メトキシエチル基、1−エチル−2−エトキシエ
チル基などが挙げられるが、特にC3 〜C8 の2−アル
コキシエチル基が好ましい。
基としては、2−ベンジルオキシエチル基、1−メチル
−2−ベンジルオキシエチル基、1−エチル−2−ベン
ジルオキシエチル基、2−(2′−フェニルエチルオキ
シ)エチル基などが挙げられる。アリルオキシ基で置換
されたアルキル基としては、2−アリルオキシエチル
基、1−メチル−2−アリルオキシエチル基、1−エチ
ル−2−アリルオキシエチル基などが挙げられる。
としては、2−フェノキシエチル基、1−メチル−2−
フェノキシエチル基、1−エチル−2−フェノキシエチ
ル基などが挙げられる。アルコキシアルコキシ基で置換
されたアルキル基としては、2−(2′−メトキシエト
キシ)エチル基、2−(2′−エトキシエトキシ)エチ
ル基、2−{2′−(n)ブトキシエトキシ}エチル
基、2−{2′−(n)ヘキシルオキシエトキシ}エチ
ル基、2−{2′−(n)オクチルオキシエトキシ}エ
チル基、2−{2′−(iso)ブトキシエトキシ}エ
チル基、1−メチル−2−(2′−メトキシエトキシ)
エチル基、1−メチル−2−{2′−(n)ブトキシエ
トキシ}エチル基、3−(2′−メトキシエトキシ)ブ
チル基などが挙げられるが特に、C5 〜C10の2−
(2′−アルコキシエトキシ)エチル基が好ましい。
2−シアノエチル基、シアノメチル基などが、ヒドロキ
シ基で置換されたアルキル基としては2−ヒドロキシエ
チル基、3−ヒドロキシ(n)プロピル基、4−ヒドロ
キシ(n)ブチル基、1−メチル−2−ヒドロキシエチ
ル基、1−エチル−2−ヒドロキシエチル基などが挙げ
られる。ハロゲン原子で置換されたアルキル基としては
2−クロロエチル基、2−ブロモエチル基、2,2,2
−トリフルオロエチル基などが、フリル基で置換された
アルキル基としてはフルフリル基などが挙げられる。テ
トラヒドロフリル基で置換されたアルキル基としてはテ
トラヒドロフルフリル基が、アリール基で置換されたア
ルキル基としてはベンジル基、p−クロロベンジル基、
2−フェニルエチル基などが挙げられる。
ルボニル基で置換されたアルキル基としては、2−メト
キシカルボニルエチル基、2−エトキシカルボニルエチ
ル基、2−(iso)ブトキシカルボニルエチル基、2
−(n)ヘキシルオキシカルボニルエチル基、1−メチ
ル−2−メトキシカルボニルエチル基、1−メチル−2
−(n)ブトキシカルボニルエチル基、2−アリルオキ
シカルボニルエチル基、1−メチル−2−アリルオキシ
カルボニルエチル基、メトキシカルボニルメチル基、エ
トキシカルボニルメチル基、(iso)ブトキシカルボ
ニルメチル基、(n)ヘキシルオキシカルボニルメチル
基、2−エチルヘキシルオキシカルボニルメチル基など
が挙げられる。
しては、2−アセトキシエチル基、2−プロピオニルオ
キシエチル基、2−ベンゾイルオキシエチル基、3−ア
セトキシ(n)プロピル基、4−アセトキシ(n)ブチ
ル基、1−メチル−2−アセトキシエチル基、1−エチ
ル−2−アセトキシエチル基などが挙げられる。R1 及
びR2 で表わされるシクロアルキル基としては、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
1 〜C4 のアルキルカルボニルアミノ基、ベンゾイルア
ミノ基などが挙げられる。一般式(I)の置換基のう
ち、R1 及びR2 で表わされるもののなかで特に好まし
いのはC1 〜C8 のアルキル基またはアルコキシアルキ
ル基であり、Xとして特に好ましいのは水素原子、メチ
ル基またはアセチルアミノ基であり、Yとして特に好ま
しいのは水素原子、メトキシ基またはエトキシ基であ
る。前記一般式(I)で表わされる色素の具体例のいく
つかを第1表に示す。
シートの色材層を形成するのは常法により行なうことが
できる。通常、色素を結着剤とともに媒体中に溶解ある
いは微粒子状に分散させてインクを調製し、該インクを
ベースフィルムに塗布、乾燥する事により色材層を形成
できる。
ルロース系、アクリル酸系、澱粉系、エポキシ系などの
水溶性樹脂、及びアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ
スチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン、ポリビニルブチラール、エチルセルロー
ス、アセチルセルロース、ポリエステル、AS樹脂、フ
ェノキシ樹脂などの有機溶剤に可溶性の樹脂を用いる事
ができる。
に、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、イソブチルアルコールなどのアルコール
類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソ
ルブ類、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳
香族類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノンなどのケトン類、塩化メチレン、
クロロホルム、トリクロロエチレンなどの塩素系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
などの含窒素有機溶剤などを用いる事ができる。
要に応じて有機、無機の非昇華性微粒子、分散剤、帯電
防止剤、消泡剤、酸化防止剤、粘度調整剤などを添加す
る事ができる。転写シート作製のためのインクを塗布す
るベースフィルムとしては、コンデンサー紙、グラシン
紙のような薄葉紙、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリアミド、ポリイミド、ポリアラミドのような耐熱性
の良好なプラスチックのフィルムが適している。ベース
フィルムの厚さは通常3〜50μmである。
ンテレフタレートフィルムが機械的強度、耐溶剤性、経
済性などを考慮すると特に有利である。しかし、場合に
よっては、ポリエチレンテレフタレートフィルムが必ず
しも耐熱性が充分でなく、サーマルヘッドの走行性が不
十分となることがある。かかる場合には、色材層の反対
面に潤滑剤、滑性の高い耐熱性粒子などを含む耐熱性樹
脂の層を設ける事により、サーマルヘッドの走行性を改
良したものを用いるのが好ましい。
グラビアコーター、リバースロールコーター、ロッドコ
ーター、エアドクタコーターなど常用の塗布装置を使用
して実施する事ができる。インクの塗布層の厚さは、乾
燥後0.1〜5μmの範囲となるように塗布すれば良
い。本発明の感熱転写シートは、加熱手段としてサーマ
ルヘッドのみならず赤外線、レーザー光なども利用する
事ができる。又、ベースフィルムそのものに電気を流す
ことによって発熱する通電発熱フィルムを用いて、通電
型染料転写シートとして用いる事ができる。
説明する。 実施例1 a)色素の合成 3−アミノ−5−メチルイソオキサゾール9.8g
(0.1モル)を酢酸100ml中に仕込み、0〜5℃
で95%硫酸30gと亜硝酸ソーダ7.2g(0.10
5モル)から調製したニトロシル硫酸を滴下し、同温度
で1時間撹拌してジアゾ化を行った。次にN,N−ジエ
チル−m−トルイジン16.3g(0.1モル)を水1
00ml、メタノール100mlの混合液に溶解し、こ
の中に上で得たジアゾ液を0〜5℃で滴下し、酢酸ソー
ダでpHを4〜5に調整しながら同温度で2時間撹拌
し、カップリング反応を行った。反応終了後析出した結
晶を濾過、水洗、乾燥した。この結晶をクロロホルムに
溶解し、シリカゲルのカラムを通して精製を行い、黄色
の結晶を10.4g得た。
ークが272で下記第1表No.1の構造式の分子量と
一致した。また、アセトン中の吸収極大波長は437n
mであった。融点は105〜106℃であった。
間処理し、インクの調製を行った。
されたポリエチレンテレフタレートフィルム(6μm
厚)上に塗布、乾燥し(乾燥膜厚約1μm)、感熱転写
シートを得た。なお、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムの耐熱滑性処理は、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムに下記式
カーボネート樹脂8重量部、リン酸エステル系界面活性
剤(製品名:プライサーフA−208B;第一工業製薬
株式会社製品)1重量部、トルエン91重量部からなる
液を塗布、乾燥(乾燥膜厚約1μm)する事により行っ
た。
品)10重量部、アミノ変性シリコーン(製品名:KF
−393;信越化学工業株式会社製品)0.5重量部、
メチルエチルケトン15重量部、キシレン15重量部か
らなる液を合成紙(製品名:ユポFPG150;王子油
化株式会社製品)にワイヤーバーで塗布、乾燥し(乾燥
膜厚約5μm)、更にオーブン中で80℃で30分間処
理する事により作製した。
サーマルヘッドを用いて下記条件で記録し、第2表に示
す色調の色濃度の優れた記録物を得た。 記録条件 主走査、副走査の記録密度 : 6ドット/mm 記録電力 : 0.21W/ドット 通電時間 : 10ミリ秒 f)耐光性試験 得られた記録物(色濃度約1.0のもの)の耐光性試験
をキセノンランプフェードメーター(スガ試験機株式会
社製造)を用いて実施し(ブラックパネル温度:63±
2℃)、40時間照射したが変退色は小さかった。
て、実施例1と同様の方法により色素の合成、インクの
調製、転写シートの作製、受像体の作製及び転写記録、
耐光性試験を行ない、第2表に示す色調の色濃度の優れ
た記録物を得た。
場合、低エネルギーで高い濃度の鮮明な色調の記録物を
得る事ができ、更に得られた記録物の耐光性が良好であ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記一般式(1) (式中、Xは水素原子、メチル基またはアシルアミノ基
を表わし、Yは水素原子または低級アルコキシ基を表わ
し、R1 およびR2 はそれぞれ異っていてもよく、水素
原子、シクロアルキル基、アリル基、またはアルコキシ
基、アルコキシアルコキシ基、アリールオキシ基、アリ
ルオキシ基、アラルキルオキシ基、アリール基、シアノ
基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、フリル基、テトラヒ
ドロフリル基、アルコキシカルボニル基、アリルオキシ
カルボニル基およびアシルオキシ基よりなる群から選ば
れた基で置換されていてもよいアルキル基を表わす)で
示される感熱転写用イソオキサゾールアゾ色素。 - 【請求項2】 R1 およびR2 の少なくとも一方が、シ
クロアルキル基、アリル基およびアルキル基よりなる群
から選ばれた基であることを特徴とする請求項1記載の
感熱転写用イソオキサゾールアゾ色素。 - 【請求項3】 R1 およびR2 の少なくとも一方が、ア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アリルオキシ基および
アラルキルオキシ基よりなる群から選ばれた基で置換さ
れたアルキル基であることを特徴とする請求項1または
2記載の感熱転写用イソオキサゾールアゾ色素。 - 【請求項4】 R1 およびR2 の少なくとも一方が、ア
ルコキシアルコキシ基で置換されたアルキル基であるこ
とを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の感
熱転写用イソオキサゾールアゾ色素。 - 【請求項5】 R1 およびR2 の少なくとも一方が、シ
アノ基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、フリル基、テト
ラヒドロフリル基、アルコキシカルボニル基、アリルオ
キシカルボニル基およびアシルオキシ基よりなる群から
選ばれた基で置換されたアルキル基であることを特徴と
する請求項1ないし4のいずれかに記載の感熱転写用イ
ソオキサゾールアゾ色素。 - 【請求項6】 黄色であることを特徴とする請求項1な
いし5のいずれかに記載の感熱転写用イソオキサゾール
アゾ色素。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載のイ
ソオキサゾールアゾ色素を含む色材層を有することを特
徴とする感熱転写シート。 - 【請求項8】 色素転写型であることを特徴とする請求
項7記載の感熱転写シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29896792A JP3211421B2 (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | イソオキサゾールアゾ色素及び感熱転写シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29896792A JP3211421B2 (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | イソオキサゾールアゾ色素及び感熱転写シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145541A JPH06145541A (ja) | 1994-05-24 |
JP3211421B2 true JP3211421B2 (ja) | 2001-09-25 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP29896792A Expired - Fee Related JP3211421B2 (ja) | 1992-11-09 | 1992-11-09 | イソオキサゾールアゾ色素及び感熱転写シート |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3211421B2 (ja) |
-
1992
- 1992-11-09 JP JP29896792A patent/JP3211421B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (3)
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---|
Chemical Abstracts,99:124078(1983) |
Chemical Abstracts,99:139366(1983) |
Chemical Abstracts,99:214145(1983) |
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---|---|
JPH06145541A (ja) | 1994-05-24 |
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