JP3209645B2 - 位相シフトマスクの検査方法およびその方法に用いる検査装置 - Google Patents

位相シフトマスクの検査方法およびその方法に用いる検査装置

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JP3209645B2
JP3209645B2 JP20846394A JP20846394A JP3209645B2 JP 3209645 B2 JP3209645 B2 JP 3209645B2 JP 20846394 A JP20846394 A JP 20846394A JP 20846394 A JP20846394 A JP 20846394A JP 3209645 B2 JP3209645 B2 JP 3209645B2
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、LSI(大規模集積
回路)の製造に用いられるフォトリソグラフィ用位相シ
フトマスクの検査方法およびその方法に用いる検査装置
に関し、より特定的には、位相シフト量および透過率の
正確な測定に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ステッパを用いて所望のLSIパター
ンを半導体ウェハ上に形成するフォトリソグラフィ技術
はよく知られている。光ステッパは、フォトマスク上の
拡大されたパターンをウェハ上に縮小してステップ・ア
ンド・リピート様式で投影する露光器である。
【0003】図22は、そのような光ステッパの主要な
構成要素を概略的に図解している。すなわち、光ステッ
パは、光源31、コンデンサレンズ32、縮小レンズ3
3およびX−Yステージ34を含んでいる。光源31か
ら射出された光はコンデンサレンズ32によってフォト
マスク1上に照射される。フォトマスク1を通過した光
は、縮小レンズ33によって、X−Yステージ上にセッ
トされたウェハ35上に投影される。
【0004】図23を参照して、光ステッパにおいて用
いられる従来のフォトマスクの一例が図解されている。
図23(A)において、フォトマスク1Aはガラス板な
どからなる透明基板1aを含んでいる。透明基板1a上
には、MoSiなどからなる遮光パターン2が形成され
ている。遮光パターン2の材料は、フォトリソグラフィ
で用いられる光を十分に遮断し得るものであればよい。
フォトリソグラフィには、たとえば水銀ランプの輝線で
あるg線(波長λ=0.436μm)もしくはi線(λ
=0.365μm)またはエキシマレーザーなどが用い
られ得る。すなわち、フォトマスク1Aは、光透過部1
bにおいてのみ光を通過させる。
【0005】図23(B)においては、フォトマスク1
Aを通過した直後の光による電場の分布が示されてい
る。すなわち、光がフォトマスク1Aを通過した直後に
おいては、電場の分布は光透過部1bのパターンを忠実
に反映している。
【0006】しかし、LSIの集積度を高めるために透
光部1bの間隔が小さくされるとき、半導体ウェハ35
上の光の振幅は図23(C)に示されているようにな
る。すなわち、フォトマスク1Aを通過した光は進行す
るに従って回折現象によって横方向へも少し広がるの
で、隣接する2つの光透過部1bを通過した光が互いに
干渉することになる。したがって、隣接する2つの光透
過部1bがある限度を越えて近接させられるとき、半導
体ウェハ上において、光強度分布は図23(D)に示さ
れるように、隣接する2つの透光部1bを識別し得なく
なる。このことは、フォトマスク1A上のパターンが解
像され得ないことを意味する。なお、図23(C),図
23(D)における横軸は、フォトマスク1Aとの対応
関係を明確にするために拡大されて示されている。
【0007】その結果、ウエハ35には図23(E)に
示されるように、フォトマスク1A上のパターンが忠実
に反映されないこととなる。
【0008】ところで、LSIパターンの微細化に寄与
する光ステッパの解像限界Rは、次式(1)で表わされ
る。
【0009】 R=k・λ/NA …(1) この解像限界Rの値が小さい程、光ステッパの解像度は
高くなる。ここで、kはフォトレジストのプロセスに依
存する定数であり、約0.5の値まで小さくすることが
可能である。λは露光に用いられる光の波長を表し、N
Aはレンズの開口数を表わす。
【0010】上式(1)から、定数kと波長λを小さく
し、かつレンズの開口数NAを大きくすれば、解像限界
Rが小さくなる(すなわち、解像度は高くなる)ことが
わかる。現在、開口数NAの値は約0.5まで高めるこ
とが可能であるので、i線(λ=0.365μm)を用
いれば、解像限界Rの値は約0.4μmまで小さくする
ことができる。
【0011】この値よりも小さい解像限界Rを得るため
には、開口数NAをさらに大きくするか、またはさらに
短い波長λを有する光を用いればよいが、光源やレンズ
の設計が技術的に困難になる。また、焦点深度δは次式
(2)で表されるので、解像限界Rを小さくするために
波長λを小さくして開口数NAを大きくすれば、焦点深
度δも小さくなる。
【0012】 δ=λ/{2(NA)2 } …(2) したがって、総合的に解像度を高めることが困難である
という問題がある。このような問題を回避するために、
先行技術において位相シフトマスクを用いることが知ら
れている。
【0013】図24は、特開昭58−173744号公
報に開示されているような位相シフトマスクを図解して
いる。図24(A)の位相シフトマスク1Bは図23
(A)のフォトマスク1Aと類似しているが、SiO2
などの透明材料からなる位相シフタ部3を備えている点
において異なっている。透明基板が露出する光透過部1
bと位相シフト部3は交互に配置されている。位相シフ
タ部3を通過した光の位相は、光透過部1bを通過した
光に関して180°だけシフトさせられる。
【0014】図24(B)において、位相シフトマスク
1を通過した直後における光による電場の強度分布が示
されている。マイナス側の強度分布はプラス側の強度分
布に関して位相が反転していることを表している。
【0015】図24(C)は、図24(B)のような電
場分布を有する光が投影されたときにおけるウェハ上の
光の振幅を示している。図24(A)のマスクを通過し
た光は、図23(A)のマスクを通過した場合と同様
に、回折現象によって少し横方向に広がる。しかし、隣
接する光透過部1bと位相シフタ部3を通過した光は互
いに逆位相の関係にあるので、それらの光の間における
干渉は光強度を打ち消すように作用する。したがって、
ウェハ35上の光強度パターンは、図24(D)に示さ
れるように、光透過部1bと位相シフト部3との間隔が
小さくても、それらを識別することを可能ならしめる。
実験によれば、図24の位相シフトマスク1Bは、図2
4のフォトマスク1Aに比べて、最小の解像パターン幅
を約半分にすることができる。
【0016】その結果、ウエハ35には、図24(E)
に示されるように、位相シフトマスク1B上のパターン
が忠実に反映されることとなる。
【0017】図24の位相シフトマスク1Bにおいて
は、光透過部1bと位相シフタ部3とを交互に配置しな
ければならない。したがって、図24の位相シフトマス
クは、ラインパターンやスペースパターンのような単純
で周期的なパターンに対して容易に適用することができ
るが、任意の形状を有するパターンのすべての領域にお
いて解像度を高めることは困難である。
【0018】このような問題を解決するために、任意の
パターンに対しても適用可能でかつ容易に製造し得る図
25に示されているような位相シフトマスク1Cが、Ni
tayama et al. によってIEDM(1989,pp.5
7−60)において開示されている。この位相シフトマ
スクは、セルフアライン様式によって形成され得る。図
25(A)において、位相シフタ3は、遮光パターン2
より広い幅を有している。したがって、遮光パターン2
の縁部近傍を通過する光は、図25(B)に示されるよ
うに、位相シフタ3によって位相が反転させられる。そ
のため、ウエハ35上の光の振幅は、図25(C)に示
されるようになる。その結果、図25(A)の位相シフ
トマスク1Cは、どのような形状のパターンを有してい
ても、図25(D)に示されているように、光透過部1
bに忠実に対応した光強度分布をウェハ上に実現するこ
とができる。したがって、ウエハ35には、図25
(E)に示されるように、位相シフトマスク1C上のパ
ターンが忠実に反映されることとなる。
【0019】さらに、上記と同様に任意のパターンに対
しても適用可能で、かつ、製造上の面からも容易に実現
可能なものとして、「JJAP Series5 Proc. of 1991 Int
ern.Micro Process Conference Opp. 3−9」および
「特開平4−136854号公報」において、減衰型の
位相シフトマスクが示されている。図26に、この減衰
型位相シフトマスクを図解している。この減衰型位相シ
フトマスク1Dは、図26(A)に示すように光透過率
が5〜40%となるクロム層35と、透過光に180°
の位相差を与えるシフタ層3との2層構造からなる位相
シフタ部を有している。
【0020】この位相シフタ部を通過する光は、図26
(B)に示されるように、位相が反転させられ、かつ光
透過率が5〜40%となる。そのため、ウェハ35上の
光の振幅は、図26(C)に示されるようになる。つま
り、パターンのエッジで位相が反転するため、露光パタ
ーンのエッジでの光強度が0となり高い解像度を得るこ
とができる。したがって、図26(A)の減衰型位相シ
フトマスク1Dは、どのような形状のパターンを有して
いても、図26(D)に示されるように光透過部1bに
忠実に対応した光強度分布をウェハ上に実現することが
できる。したがって、ウェハ35には、図26(E)に
示されるように、減衰型位相シフトマスク1D上のパタ
ーンが忠実に反映されることとなる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】位相シフトマスク1
B,1C,1Dにおいて、光透過部1bを通過した光と
位相シフタ部3を通過した光との間における位相差は1
80°になるように設計されており、実際の位相差が1
80°からずれるに従って解像力改善の効果が減少す
る。したがって、位相シフトマスクの作成工程におい
て、実際の位相シフト量を検査することが必要である。
従来、位相シフトマスクにおける位相シフト量の検査
は、位相シフタ部3の屈折率と厚さをそれぞれ測定し、
それらの結果から位相シフト量が計算によって求められ
る。
【0022】屈折率の測定において、たとえばエリプソ
メータ(偏光回析装置)を使用する場合、位相シフタ部
3が透明基板1a上に形成されていれば基板界面からの
反射が小さいので測定が行なえない。したがって、実際
には、シリコン基板などの上に形成された位相シフタの
屈折率が測定される。しかし、実際に作成される位相シ
フトマスクの透明基板とシリコン基板とは材質が異なる
ので、それらの基板上に形成される位相シフタの膜質が
異なり、その結果として屈折率も異なるという問題があ
る。
【0023】また、位相シフタの厚さを測定するために
触針式の段差測定器を用いる場合、針の先端部の大きさ
による制限のために、実際に使用する1μm〜2μm程
度のパターン間隔を有する位相シフタの厚さを測定する
ことができない。したがって、触針式の段差測定器で位
相シフタの厚さを決定する場合には、測定用の荒いパタ
ーンを形成して、そのパターンに含まれる位相シフタの
厚さが測定される。しかし、実際の位相シフトマスクの
パターンに含まれる位相シフタの厚さと測定用の荒いパ
ターンに含まれる位相シフタの厚さとが異なる場合に
は、実パターン上の位相シフタの厚さを知ることはでき
ない。
【0024】大出孝博は、レーザ顕微鏡研究会第11回
講演会論文集(1993年)pp.22−29におい
て、光ヘテロダイン方式の位相シフト量測定装置を開示
している。この位相シフト量測定装置は、0.633μ
mの波長を有するHeNeレーザを光源として用いる。
このような長い波長を有するHeNeレーザは、位相シ
フトマスクを用いるフォトリソグラフィにおいては使用
されない。すなわち、HeNeレーザに関して測定され
た位相シフタの屈折率は、フォトリソグラフィにおいて
用いられるたとえば0.365μmの波長を有する紫外
線に関する屈折率と異なる。すなわち、光ヘテロダイン
式の位相差測定装置では、光源として紫外線を用いるこ
とができないので、フォトリソグラフィにおいて実際に
用いられる紫外線に関して位相シフトマスクにおける位
相差を正確に求めることができないという問題がある。
【0025】また、「JENA REVIEW 10(1965)99-105,
“Interferenzeinrichtung fur Durchlichtmicroskopie
" Beyer, H. and Shoppe, G. 」および「JENA REVIEW
16(1971)82-88. Special Fair Issue “Auflicht-Inter
ferenz-microscop EPIVAL interphako" Beyer, H. 」で
示された可視光用のシヤリングタイプのシヤリング方式
のマッハツェンダー干渉計を用いた数々の信号処理方式
の場合、位相シフト量の測定に使用する光の波長は可視
光帯域であるため、位相シフトマスクの位相シフトパタ
ーン材料の屈折率と、実際の露光に使用するたとえば3
65nmの波長における屈折率とが異なってしまう。
【0026】そのため、実際に求めたい露光に使用する
波長での位相シフトパターン材料の位相シフト量を求め
ることはできないという問題があった。さらに、上述の
信号処理方式は、ホモダイン方式を用いているため、微
弱な光干渉信号しか得られない場合には、正確な位相シ
フト量を求めることはできないという問題点があった。
【0027】一方「特開平3−181805号公報」に
は、マッハツェンダー干渉計の光路の途中に試料が配置
される位相シフトマスクのシフタ膜厚測定器が開示され
ている。図27を参照して、このシフタ膜厚測定器の概
略について説明する。白色光源48から照射された光
は、レンズ56で平行光線となり、ハーフミラー46a
で、光路46Aと光路46Bとに分岐される。光路46
Aは、位相シフトマスク52のシフタ部59を透過する
が、その際にレンズ56aでスポット光としてシフタ部
59を透過させてレンズ56bで平行光に戻し、粗調用
くさび状ガラス49とハーフミラー46bを通してハー
フミラー46cで光路46bと合流させる。この粗調用
くさび状ガラス49は光路46Aが光路46Bと大きく
光路長がはずれたときに粗く調整する目的で配置されて
いる。
【0028】また、ハーフミラー46bは、分岐した光
を検出器45aに入射させて光強度を検出させるもの
で、この検出器45aを設けることにより、遮光パター
ンの有無、透過部の欠陥部分を測定することができる。
光路46Bは、ハーフミラー46aで分岐されてミラー
47で反射した光がダミーガラス基板54および微調用
のくさび状ガラス50を透過してハーフミラー46cに
よって光路46Aと合流させる。このダミーガラス基板
54は光路46Bの光路長を光路46Aの光路長に近接
させるためで、位相シフトマスク52のガラス基板と同
一厚みのものを配置する。また、くさび状ガラス50は
パルスモータ51で微動して制御されるように構成され
ている。
【0029】上記構成を有するシフタ膜厚測定器におい
て、パルスモータ51と光干渉信号の検出器45aと光
強度の検出器45bおよび位相シフトマスク52を左右
上下に動かすX−Yステージ53とが制御装置44によ
って制御されて、シフタ部59の有無や膜厚を測定す
る。また、位相シフトマスクのパターン形状も検出す
る。
【0030】しかしながら、上述したシフタ膜厚測定器
においては、まず白色光源48を使用しているため干渉
性が乏しく、干渉計干渉内部の光路長に差がある場合は
干渉波形を得ることができない。したがって、試料の厚
さと同一の厚さを有するダミーガラス基板54を準備す
る必要がある。また、白色光源48を使用しているた
め、実際にウェハ露光に使用する波長での位相が正確に
測定することができないという問題点がある。
【0031】さらに、干渉計の内部の空気に揺らぎや干
渉計を構成する部品の振動などによって、2光路長に差
が生じて干渉信号強度に揺らぎが現れる。2光路長の差
の変動はλ/1000程度に抑えることが望ましいが、
これを防ぐためには、一般的に、外部環境から遮閉する
構造および除振機構を設ける必要がある。しかし、完全
な空気の遮閉を行なったとしても、位相シフトマスクや
ダミーガラス基板の出し入れおよび測定の際のパターン
位置決めに際してX−Yステージ53を動かす必要があ
るため、結果的には、干渉計の内部の空気の揺らぎをλ
/1000以下に抑えることは困難である。
【0032】一方、減衰型の位相シフトマスクを用いる
場合、一般的には位相シフトパターンは5〜40%程度
の範囲の中から選択された光透過率を有している。しか
し、この光透過率が設計値から外れたり、たとえば光透
過率が低すぎる場合は位相シフトマスクとしての効果が
薄れ、通常の遮光パターンを有するフォトマスクの特性
に近づいてしまう。また、光透過率が高すぎる場合に
は、本来遮光すべき場所の光が洩れてくることになり、
かぶり現象が現れてしまう。したがって、位相シフトパ
ターンの光透過率は、適正な値に設定する必要がある。
【0033】ところが、微細なパターンの光透過率測定
は、たとえば1942年の「照明学会雑誌“微小部濃度
計に関する諸問題“***」に示されるようにSchwarzsch
ild-Villiger効果と呼ばれる現象、つまり対物レンズ表
面と位相シフトマスク間の光の反射、または対物レンズ
内部での反射光による迷光等のため測定値に大きな誤差
が生じる問題があった。この状態について図28を参照
して説明する。
【0034】図28において、減衰型の位相シフトマス
ク1の下方には、対物レンズ4および光源39が配置さ
れている。また、減衰型の位相シフトマスク1の上方に
は、光学系4、***を有する隔壁37および受光器36
が設けられている。
【0035】また、図中において実線で示した光線は正
常な光路を通過した光線を示している。また点線で示し
た光線は対物レンズ4と減衰型の位相シフトマスク1の
表面で反射し、受光器36に入射する迷光を示してい
る。
【0036】一方、微小な位相シフトパターンの位相シ
フト量を測定する場合、対物レンズの試料面に対するデ
フォーカスによる波面収差によって、実際の位相シフト
量と異なる測定値を示す場合がある。この状態を図29
に示す。この状態は、周辺パターンからの回折光の波面
40が、被測定パターンのゼロ次光の波面44に対して
焦点41からずれるに従って収差43が徐々に大きくな
ることを示している。
【0037】本発明は、上述のような先行技術における
課題に鑑み、実際の位相シフトマスク上の位相シフタに
よる位相シフト量および光透過率を、フォトリソグラフ
ィで実際に用いられる紫外線に関して正確に求める方法
とその方法に使用される装置を提供することを目的とし
ている。
【0038】
【課題を解決するための手段】請求項1における位相シ
フトマスクの検査方法は、以下の工程を備えている。ま
ず、位相シフタ部と光透過部とを含む位相シフトマスク
に紫外線が照射される。その後、上記位相シフトマスク
を透過した紫外線が、第1光路を通過する第1光束と、
第2光路を通過する第2光束とに分岐される。
【0039】次に、上記第1光路と上記第2光路との間
に光学くさびを用いて相対的な光路長差を生じさせ、上
記第1光束と上記第2光束とを重ね合わせて干渉光が形
成される。その後、上記干渉光の上記第1光束の位相シ
フタ部透過領域と上記第2光束の光透過部透過領域とが
重ね合わされた領域に測光ターゲットの位置決めが行な
われる。
【0040】次に、上記測光ターゲットを用いて、上記
光学くさびの第1の移動によって上記光路長差の変化に
依存する上記干渉光による第1光強度信号が測定され
る。その後、上記干渉光の上記第1光束の光透過部透過
領域と上記第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わさ
れた領域に、上記測光ターゲットの位置決めが行なわれ
る。
【0041】次に、上記測光ターゲットを用いて、上記
光学くさびの第2の移動によって上記光路長差の変化に
依存する上記干渉光による第2光強度信号が測定され
る。その後、上記第1光強度信号と上記第2光強度信号
とに基づいて、上記位相シフトマスクの光学特性が求め
られる。
【0042】次に、請求項2における位相シフトマスク
の検査方法においては、上記位相シフトマスクの光学特
性を求める工程は、上記第1光強度信号と上記第2光強
度信号の1周期に対応する上記光学くさびの第1移動量
(t 0 )を求める工程と、上記第1光強度信号と上記第
2光強度信号の位相シフト量に対応する上記光学くさび
の第2移動量(t 1 )を求める工程と、上記第2移動量
(t 1 )を上記第1移動量(t 0 で割った商に2πを乗
ずることにより、上記位相シフタ部の位相シフト量
(φ)を求める工程とを含んでいる。
【0043】次に、請求項3における位相シフトマスク
の検査方法においては、上記位相シフトマスクの光学特
性を求める工程は、上記第1光強度信号の第1の干渉光
強度振幅(B1 )を求める工程と、上記第2光強度信号
の第2の干渉光強度振幅(B 2 )を求める工程と、上記
第1の干渉光強度振幅(B1 )を上記第2の干渉光強度
振幅(B2 )で割った商を2乗したものに、上記光透過
部の光透過率(T2 )を乗ずることにより、上記位相シ
フタ部の光透過率(T)を求める工程とを含んでいる。
【0044】次に、請求項4における位相シフトマスク
の検査方法においては、上記位相シフトマスクの光学特
性を求める工程は、上記第1と上記第2の光強度信号の
相互相関関数を求める工程と、上記相互相関関数の中央
点に最も近い第1の極大点と第2に近い第2の極大点と
の間隔から上記光強度信号の周期(t 0 を求める工程
と、上記中央点と上記第1極大点との間隔から上記光強
度信号の位相差(t 1 )を求める工程と、上記位相差
(t 1 )を上記周期(t 0 で割った商に2πを乗ずるこ
とにより、上記位相シフタ部の位相シフト量(φ)を求
める工程とを含んでいる。次に、請求項5における位相
シフトマスクの検査方法においては、上記第2光強度信
号を測定する工程は、上記光学くさびの第2の移動が、
上記第1の移動に対して2周期分以上狭い範囲の移動で
ある。
【0045】次に、請求項における位相シフトマスク
の検査方法は、以下の工程を備えている。
【0046】位相シフタ部と光透過部とを含む位相シフ
トマスクに紫外線が照射される。その後、上記位相シフ
トマスクを透過した紫外線が第1光路を通過する第1光
束と、第2光路を通過する第2光束とに分岐される。
【0047】次に、上記第1光路と上記第2光路との間
に光学くさびを用いて相対的な光路長差を生じさせ、上
記第1光束と上記第2光束とを重ね合わせて干渉光が形
成される。その後、上記干渉光の、上記第1光束の位相
シフタ部透過領域と上記第2光束の光透過部透過領域と
が重ね合わされた領域に測光ターゲットの位置決めが行
なわれる。
【0048】次に、上記測光ターゲットを用いて、上記
光学くさびの第1の移動によって上記光路長差の変化に
依存する上記干渉光による第1光強度信号が測定され
る。その後、上記干渉光の上記第1光束の光透過部透過
領域と上記第2高速の位相シフタ透過領域とが重ね合わ
された領域に上記測光ターゲットの位置決めが行なわれ
る。
【0049】次に、上記測光ターゲットを用いて、上記
光学くさびの第2の移動によって上記光路長差の変化に
依存する上記干渉光による第2光強度信号が測定され
る。その後、上記第1光強度信号と上記第2光強度信号
とに基づいて上記位相シフトマスクの光学特性が求めら
れる。
【0050】次に、請求項における位相シフトマスク
の検査方法は、以下の工程を備えている。
【0051】位相シフタ部と光透過部とを含む位相シフ
トマスクに紫外線が照射される。その後、上記位相シフ
トマスクを透過した紫外線が第1光路を通過する第1光
束と、第2光路を通過する第2光束とに分岐される。
【0052】次に、上記第1光路と上記第2光路との間
に光学くさびを用いて相対的な光路長差を生じさせ、上
記第1光束と上記第2光束とを重ね合わせて干渉光が形
成される。その後、上記干渉光の、上記第1光束の位相
シフタ部透過領域と上記第2光束の光透過部透過領域と
が重ね合わされた領域に測光ターゲットの位置決めが行
なわれる。
【0053】次に、上記測光ターゲットを用いて、上記
光学くさびを1波長分以上駆動させて、上記光路長差の
変化に依存する上記干渉光による第1光強度信号が測定
される。その後、上記第1光強度信号において、1波長
前後の範囲で、上記第1光強度信号の長さを変化させた
場合に対してフーリエ変換を行ない、第1パワースペク
トラムが測定される。
【0054】次に、上記第1パワースペクトラムにより
第1のSN比が求められる。その後、上記第1のSN比
の最大点を求めることにより、上記第1光強度信号の周
期の範囲に対してフーリエ変換を行ない、得られた第1
複素ベクトルの極座標における第1の角度(φ1 )と第
1のベクトル長さ(B1 )とが求められる。
【0055】次に、上記干渉光の、上記第1光束の光透
過部透過領域と上記第2光束の光透過部透過領域とが重
ね合わされた領域に上記測光ターゲットの位置決めが行
なわれる。その後、上記測光ターゲットを用いて、上記
光学くさびを1波長分以上駆動させて、上記光路長差の
変化に依存する上記干渉光による第2光強度信号が測定
される。
【0056】次に、上記第2光強度信号において、1波
長前後の範囲で、上記第2光強度信号の長さを変化させ
た場合に対してフーリエ変換を行ない、第2パワースペ
クトラムが測定される。その後、上記第2パワースペク
トラムにより第2のSN比が求められる。
【0057】次に、上記第2のSN比の最大点を求める
ことにより上記第2光強度信号の周期の範囲に対してフ
ーリエ変換を行ない、得られた第2複素ベクトルの極座
標における第2の角度(φ2 )と第2のベクトル長さ
(B2 )とが求められる。その後、上記第1の角度(φ
1 )と上記第2の角度(φ2 )との差より上記位相シフ
タ部の位相シフト量(φ)が求められる。
【0058】次に、上記第1のベクトル長さ(B1 )を
前記第2のベクトル長さ(B2 )で割った商を2乗した
ものに上記光透過部の光透過率(T2 )を乗ずることに
より、前記位相シフタ部の光透過率が求められる。
【0059】次に、請求項8における位相シフトマスク
の検査装置においては、紫外線を発する光源と、位相シ
フタ部と光透過部とを含み、上記紫外線が透過する位相
シフトマスクを支持するための位相シフトマスク支持手
段と、上記位相シフトマスクを透過した紫外線を第1光
路を通過する第1光束と第2光路を通過する第2光束と
に分岐するための紫外線分岐手段と、上記第1光束と上
記第2光束とを重ね合わせて干渉光を作るための重ね合
わせ手段と、上記干渉光の光特性により上記位相シフト
マスクの光学特性を検査するための検査手段とを備えて
いる。さらに、上記第1光路または前記第2光路内に
は、上記第1光束と上記第2光束との間に位相差を与え
るため、上記第1光路の長さと前記第2光路の長さとの
相対的な関係を調整するための光路長調整手段と、上記
第1透過光と上記第2透過光との重ね合わせにおいて、
上記第1透過光の上記位相シフトマスクのパターン像
と、上記第2透過光の上記位相シフトマスクのパターン
像との間に所定のずれを生じさせるためのシヤリング手
段とを備えている。さらに、上前記検査手段は、上記干
渉光の、上記第1光束の位相シフタ部透過領域と上記第
2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領域に、
測光ターゲットの位置決めを行なうための第1測光ター
ゲット位置決手段と、上記測光ターゲットを用いて、上
記光学くさびの第1の移動によって、上記光路長差の変
化に依存する上記干渉光による第1光強度信号を測定す
るための第1光強度信号測定手段と、上記干渉光の、上
記第1光束の光透過部透過領域と上記第2光束の光透過
部透過領域とが重ね合わされた領域に、上記測光ターゲ
ットの位置決めを行なうための第2測光ターゲット位置
決手段と、上記測光ターゲットを用いて、上記光学くさ
びの第2の移動によって上記光路長差の変化に依存する
上記干渉光による第2光強度信号を測定するための第2
光強度信号測定手段と、上記第1光強度信号測定手段か
ら得られる上記第1光強度信号と、上記第2光強度信号
測定手段から得られる上記第2光強度信号とに基づい
て、上記位相シフトマスクの光学特性を求める手段とを
有する
【0060】
【作用】請求項1に係る位相シフトマスクの検査方法で
は、干渉光、第1光束の位相シフタ部透過領域と第2
光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領域におけ
る第1光強度信号と、干渉光の、第1光束の光透過部透
過領域と第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされ
た領域における第2光強度信号とに基づいて位相シフト
マスクの光学特性が求められている。
【0061】これにより、従来のように、位相シフトマ
スクの交換、移動または外部環境の空気の振動などに伴
う空気の揺らぎなどが第1光路と第2光路とで同一の条
件となる。その結果、正確な第1光強度信号および第2
光強度信号を得ることができ、位相シフトマスクの光学
特性を高精度に検査することが可能となる。
【0062】次に、請求項2に係る位相シフトマスクの
検査方法では、位相シフトマスクの位相シフタ部の実際
に使用する露光光の波長における位相角を求めている。
【0063】次に、請求項3に係る位相シフトマスクの
検査方法では、第1光強度信号および第2光強度信号か
ら間接的に位相シフタ部の光透過率を求めている。これ
は、直接位相シフタ部の透過光の光強度を用いて光透過
率を測定するのに比べて、位相シフトマスクと対物レン
ズとの間および対物レンズ内部での反射などによる迷光
は、正規の光路を透過してきた光に対して干渉性を失っ
ているため、第1光強度信号および第2光強度信号に影
響を与えない。そのため、非常に正確な光透過率を求め
ることができる。
【0064】次に、請求項4に係る位相シフトマスクの
検査方法では、第1光強度信号および第2光強度信号の
信号処理において、相互相関関数を用いて、周期および
位相を求めている。これにより、第1光強度信号および
第2光強度信号が微弱な信号であっても、正確な位相差
を求めることができる。次に、請求項5に係る位相シフ
トマスクの検査方法では、請求項4に記載の位相シフト
マスクの検査方法において、第2光強度信号を測定する
工程は、光学くさびの第2の移動が、第1の移動に対し
て2周期分以上狭い範囲の移動のもとで測定される。
【0065】次に、請求項に係る位相シフトマスクの
検査方法では、干渉光の、第1光束の位相シフタ部透過
領域と、第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされ
た領域における第1光強度信号と、干渉光の、第1光束
の光透過部透過領域と第2光束の位相シフタ部透過領域
とが重ね合わされた領域における第2光強度信号とに基
づいて位相シフトマスクの光学特性が求められている。
【0066】これにより、従来のように、位相シフトマ
スクの交換、移動および外部環境の空気の振動等に伴う
空気の揺らぎなどが第1光路と第2光路とで同一の条件
となる。その結果、正確な第1光強度信号および第2光
強度信号を得ることができ、高精度に位相シフトマスク
の光特性を検査することができる。
【0067】次に、請求項に係る位相シフトマスクの
検査方法では、第1光強度信号および第2光強度信号の
信号処理において、フーリエ関数を用いて位相シフト部
の位相シフト量および透過率が求められている。これに
より、第1光強度信号および第2光強度信号が微弱な信
号であっても正確な位相差を求めることが可能となる。
【0068】次に、請求項8に係る位相シフトマスクの
検査装置では、光源と紫外線分岐手段との間に位相シフ
トマスク支持手段を設けている。これにより、位相シフ
トマスクの交換、移動および外部環境の空気の振動など
に伴う空気の揺らぎなどは、第1光路および第2光路に
対し同一の条件となる。また、第1光路または第2光路
内には、第1光束と前記第2光束との間に位相差を与え
るため、第1光路の長さと第2光路の長さとの相対的な
関係を調整するための光路長調整手段が設けられること
により、干渉光に、第1光束と前記第2光束との間の位
相差に依存したする強度を与えることが可能になる。こ
れにより、従来のように、位相シフトマスクの交換、移
動、または外部環境の空気の振動などに伴う空気の揺ら
ぎなどが第1光路と第2光路とで同一の条件となる。そ
の結果、正確な第1光強度信号、および第2光強度信号
を得ることができ、位相シフトマスクの光学特性を高精
度に検査することが可能になる。
【0069】また、第1光路および第2光路内に位相シ
フトマスクおよびダミーマスクを入れる必要がないた
め、装置の測定精度の向上が図れ、また、検査装置の大
きさを位相シフトマスクの大きさに関係なく小さくする
ことができる。
【0070】
【実施例】
(実施例1)図1において、本発明の一実施例による位
相シフトマスクの検査方法に用いられる装置が、概略的
なブロック図で図解されている。この装置において、水
銀ランプ25から射出された光束11は、コールドミラ
ー24によってレンズ4aに向けて集光される。図1の
装置において、レンズなどの透光部材は、紫外線に関し
て高い透過率を有するたとえば石英によって形成されて
いる。コールドミラー24は、紫外線のように短い波長
を有する光を選択的に反射するミラーである。コールド
ミラー24によって反射された光束11はレンズ4aに
よって平行光線にされ、さらにコールドフィルタ7と干
渉フィルタ8によって単一波長を有する紫外光線にされ
る。コールドフィルタ7は、短い波長を有する光を選択
的に透過するフィルタである。この単一波長は、光ステ
ッパにおいて用いられる光の波長と同一の波長が選択さ
れ、たとえば0.365μmまたは0.436μmなど
のうちのいずれかが選択される。単一波長の光線はレン
ズ4bを通過した後に全反射ミラー6aによって上方に
反射される。なお、図においては、光束11のみを図示
している。
【0071】全反射ミラー6aによって反射された光束
11は、レンズ4c、開口絞り9およびレンズ4dを通
過した後に位相シフトマスク1に照射される。この位相
シフトマスク1は、図2に示すように、光透過部1bと
位相シフタ部3とを有している。なお、図2(a)は、
位相シフトマスク1の平面図、図2(b)は、図2
(a)中X−X線矢視断面図を示している。
【0072】その後、再び図1を参照して、位相シフト
マスク1を通過した光束11は、レンズ4eによって拡
大され、ハーフミラー5aによって分離され、1部は右
方向に反射されて第1の光束11aを形成する。他方、
ハーフミラー5aを通過した光束11bは、全反射ミラ
ー6bによって右方向に反射される。全反射ミラー6b
によって反射された光束11bは、光学シヤリング部材
16によって光路が横方向にずらされる。また、ハーフ
ミラー5aによって反射された光束11aは光学くさび
15を通過することによって、その光路長が調節され
る。光学くさび15を通過した光束11a′は、全反射
ミラー6cによってハーフミラー5bに向けて反射され
る。
【0073】光学シヤリング部材16を通過した光束1
1b′と光学くさび15を通過した光束11a′は、ハ
ーフミラー5bによって重ね合わされ、干渉光13とな
る。ここで干渉光13の波面は図3に示すようになる。
さらに、光学シヤリング部材16により、異なる領域で
ある光透過部1bと位相シフト部3を通過した2つの光
束11a′と11b′とが干渉可能に合成するように、
光束11a′の位置を変化させる。干渉光13は、2つ
の光束11a′と11b′の間の位相差に依存する強度
をもつことになる。
【0074】干渉光13の一部は、測光ターゲット17
によって上方に全反射され、フォトマルチプライヤ18
に入射する。フォトマルチプライヤ18は、入射する光
の強度に応じた電流を電流/電圧変換アンプ22に入力
する。電流/電圧変換アンプ22は、入力電流を電圧出
力に変換する。この電圧出力はA/D変換器23によっ
てデジタル値に変換され、コンピュータ21に入力され
る。すなわち、コンピュータ21は、干渉光13の強度
信号をデジタル信号として取り込んでメモリに記録す
る。
【0075】他方、干渉光13の残りの部分は、測光タ
ーゲット17の外側を通過し、レンズ4fによって紫外
線用テレビカメラ19上に投影される。すなわち、測定
者はテレビ画面(図示せず)上で測定個所を観察するこ
とができる。このとき、測光ターゲット17に対応する
部分はテレビ画面上で暗いスポットとして観察される。
したがって、このスポットと投影されたマスクパターン
との関係から、位相シフトマスク1の測定されるべき個
所の位置合わせが行なわれ得る。
【0076】ここで、図3に示すように光束11a′の
位相シフタ部透過領域と、光束11b′の光透過部透過
領域とが重ね合わされた干渉光13の重ね合わせ領域2
7に測光ターゲット17の位置合わせを行なう。
【0077】次に、光学くさび15は、コンピュータ2
1によって制御される直線駆動機構20によって移動さ
せられる。光学くさび15が、図中の矢印で示されてい
るように動かされれば、光束11a′の光路長が変化
し、光束11a′の位相は光束11b′に関して相対的
に変化する。したがって、この位相の変化に依存して、
干渉光13の強度が変化する。このとき、干渉光13の
第1光強度Iは、以下の式(3)〜(5)で表わすこと
ができる。
【0078】 I=A1 2+A2 2+2A12 cos(φ1 −φ2 +p) …(3) φ1 −φ2 =φ …(4) p=2φtM/λ …(5) ここで、A1 とA2 はそれぞれ光束11a′と11b′
の振幅を表し、φ1 とφ 2 はそれぞれ位相シフタ部3と
光透過部1bを通過した直後における光束11a′と1
1b′の位相を表している。φは位相φ1 とφ2 との間
の差を表し、すなわち位相シフタ部3による位相シフト
量を表している。pは、光束11a′と光束12a′と
の間における光路差によって生じる位相シフト量を表し
ている。λは測定光の波長を表し、tは光学くさび13
の位置を表し、そしてMは光学くさびの移動量に対する
光路差の変化率を表している。
【0079】式(3)で与えられる光強度Iは、pの値
の変化に関して正弦波状に変化し、φ1 −φ2 +p=2
mπ(mは整数)のときに極大値を示し、φ1 −φ2
p=(2m−1)πのときに極小値を示す。
【0080】図4は、図3に示された測定によって得ら
れた干渉光13の強度変化を示すグラフである。このグ
ラフにおいて、横軸は光学くさび15の位置を表し、縦
軸は光強度Iを任意単位で表している。図4における干
渉光強度信号x(t)は、水銀ランプのi線(λ=0.
365μm)を測定光として用い、M=1/1000を
有する光学くさび15を1μmのピッチで移動させるこ
とによって得られたものである。図4における1周期の
長さt0 は、光強度信号x(t)における隣接する2つ
の極大点の間隔として求められる。
【0081】次に、X−Yステージ1Aを移動させて、
図5に示すように、第1光束11a′の光透過部透過領
域と、第2光束11b′の光透過部透過領域とが重ね合
わされた干渉光13の重ね合わせ領域28に測光ターゲ
ット17の位置合わせを行なう。
【0082】ここで得られる第2光強度I′は以下の式
(6)で表わすことができる。 I′=A2 2 +A2 2 +2A2 2 cos(φ2 −φ2 +p) =2A2 2 (1+cosp) …(6) この測定における位相シフトマスク1の透過光の波面に
対する測定位置の関係を図6に示す。図6において波面
1は、第1光束11a′の波面を示し、波面2は、第2
光束11b′の波面を示している。
【0083】式(6)において、光透過部を透過した光
の振幅A2 は一定であるので、I′は検査装置内部の光
束11a′および光束12a′の位相シフト量pのみの
関数となっている。
【0084】図7は、図4と同様なグラフを示している
が、図5において測定された干渉光強度信号y(t)を
示している。図4と図7に示された例においては、図面
の明瞭化のために、位相シフト部3に基づく位相シフト
量φがπである場合を示している。ところで、x
(t)、y(t)、t0 、およびt1 の関係は、次の式
(7)と式(8)によって表される。
【0085】 x(t)=x(t+nt0 ) …(7) y(t)=x(t+nt1 ) …(8) ここで、nは整数を表し、t0 は光強度信号x(t)と
y(t)の1周期に対応する光学くさび15の移動量を
表し、t1 は光強度信号x(t)とy(t)の位相シフ
ト量に対応する光学くさび13の移動量を表している。
【0086】以上から、位相シフト部3を通過した光束
と光透過部1bを通過した光束との位相シフト量φは間
接的に次式(9)で与えられる。
【0087】 φ=2πt1 /t0 …(9) 次に、光透過率を求める方法について述べる。光透過率
Tは以下の式で表わすことができる。
【0088】 T=T2 1 2 /A2 2 …(10) ここで、A1 は、位相シフト部3を透過した光束の振幅
を表わし、A2 は、光透過部を透過した光束の振幅を表
わし、T2 は、光透過部の光透過率を表わしている。一
般的に、石英基板を光透過部に使用するため、この場合
の光透過率はたとえば365nmの紫外線に対しては9
2.5%となる。
【0089】一方、式(3)の直流成分を除いた値、つ
まり正弦波信号の振幅をBで表わし、B2 を光透過部同
士を干渉させた場合の光強度振幅、B1 を位相シフト部
と光透過部とを干渉させた場合の光強度振幅とすると、
1 ,A2 ,B1 およびB2は以下の関係式で表わすこ
とができる。
【0090】 B1 =2A1 2 …(11) B2 =2A2 2 …(12) したがって、式(10)、式(11)および式(12)
より以下の式を導くことができる。
【0091】 T=T2 (B1 /B2 2 …(13) (実施例2)第1図の検査装置においては、紫外線に関
して高い透過率を有するレンズなどの光学部材が用いら
れている。
【0092】しかし、検査装置において通常の可視光用
の光学部材が用いられている場合、紫外線がそれらの光
学部品に吸収または反射されやすいので、干渉光13の
強度信号の振幅が小さくなって十分なSN比を得ること
が困難となる。したがって、求められた光強度信号の極
大点の位置が不正確となる。このような場合、以下に述
べる相互相関関数を用いた信号処理を行なうことによっ
て位相差検出精度を向上させることができる。
【0093】図8は、図4や図7における場合よりも低
いSN比を有する光強度信号x(t)とy(t)を示し
ている。図8において、縦軸の光強度Iは、平均強度を
差し引いたものを示している。このような光強度信号x
(t)とy(t)に関して、次式(14)の相互相関関
数が求められる。
【0094】
【数1】
【0095】ここで、Rxy(u)は相互相関関数を表
し、uは相互相関関数の変数を表す。図9は、図8中の
光強度信号x(t)とy(t)に関して得られた相互相
関関数を示すグラフである。このグラフにおいて、横軸
は変数uを表し、縦軸は相互相関関数Rxyを表してい
る。図9の相互相関関数Rxyにおいては、ノイズ振幅が
減少させられており、周期t0 と位相差t1 が図8にお
ける場合よりも正確に求めることができる。
【0096】すなわち、図9において示された相互相関
関数Rxyの極大点のピッチt0 は、干渉光強度信号の1
周期の長さを表している。相互相関関数Rxy(u)の変
数uの範囲はx(t)とy(t)が互いに重なる領域だ
けを畳込み積分した範囲、すなわち相互相関関数の値が
連続して0になる領域を除いた部分で考慮し、その部分
の中央(この場合、365μm×2=730μm)から
最も近い極大点までの間隔をt1 とする。このとき、t
1 は位相差に相当する光学くさびの移動量を表してい
る。図9においてこうして得られたt1 とt0 に関して
式(14)を適用し、位相シフタ部3を通過した光と光
透過部1bを通過した光との間の位相差をより正確に求
めることができる。
【0097】(実施例3)以下において、もう1つの信
号処理の方法が述べられる。
【0098】図10は、図8のものと類似したグラフを
示しているが、図10においては、コンピュータ21に
取り込まれる光強度信号x(t)は他方の光強度信号y
(t)に比べて2周期狭い範囲に限定されている。この
とき、光強度信号x(t)とy(t)を取り込むとき
に、光学くさび15の移動の中心地は同一点に設定され
る。
【0099】図11は、図9のものに類似したグラフで
あるが、図10における光強度信号x(t)とy(t)
を用いた相互相関関数Rxy(u)を示している。図9の
相互相関関数Rxyは図8に示されているような同一の周
期長さを有する光強度信号x(t)とy(t)の相互相
関関数演算を行なったものであるので、相互相関関数R
xyの極大点および極小点を結ぶ包絡線はRxyの正と負の
それぞれの領域において三角形を形成することになる。
このような場合、曲線Rxyの極大点と極小点は相互相関
関数の中央点(この場合730μm)に少し近寄る傾向
にあるので、図9から得られる周期t0 と位相差t1
値は実際の光強度信号x(t)とy(t)の周期および
位相差より少し小さくなる傾向にある。
【0100】これに対して、図11における相互相関関
数Rxyは図10における光強度信号x(t)およびそれ
より2周期長い光強度信号y(t)を用いて求められて
いるので、相互相関関数の包絡線はRxyの正側と負側の
それぞれにおいて台形状になる。このとき、相互相関関
数の中央に最も近い極大点および極小点は包絡線の水平
な範囲内にあるので、それらの極点の位置が中央に近寄
ることがない。したがって、図11において測定される
0 と位相差t1 の値は図10における光強度信号x
(t)とy(t)の周期および位相差をより正確に表し
ている。
【0101】(実施例4)なお、予め干渉強度信号の周
期を求めておき、この周期を有する正弦波形信号をリフ
ァレンス信号として計算によって発生させたものを利用
してもよい。すなわち、位相シフタ部3と光透過部1b
を通過した光束を干渉させた光強度信号とリファレンス
信号との位相差を求めるとともに、第1および第2の光
透過部1bを通過した光束を干渉させた光強度信号とリ
ファレンス信号との位相差を求めることによって、リフ
ァレンス信号を基準にして間接的に位相シフタ部3の位
相シフト量を求めてもよい。このとき、リファレンス信
号と実測された光強度信号とから相互相関関数を求めれ
ばよく、実測される光強度信号は最低で1周期分の長さ
を有していればよい。
【0102】すなわち、実測された光強度信号より2周
期以上長いリファレンス信号は計算によって容易に得る
ことができるので、リファレンス信号と実測された光強
度信号とから図11に示されているような相互相関関数
を求めるとき、実測される光強度信号は最低で1波長分
の長さを有すればよいことになる。したがって、位相シ
フタ部3と光透過部1bを通過する光束に基づく光強度
信号と第1および第2の光透過部1bを通過する光束に
基づく光強度信号とのいずれについても1波長の長さだ
け測定すればよいことになり、測定時間の短縮化が図れ
るという利点がある。
【0103】(実施例5)また一方、得られた干渉光強
度信号の振幅が小さく十分なSN比が得られないため、
求めた極大点の位置が不正確となる場合は、以下に示す
フーリエ変換を用いた信号処理方法によって、位相シフ
ト量を検出する精度を向上することができる。この場
合、上述した相互相関関数を用いた場合と同様の操作
で、干渉光信号波形を取込む。ただし、干渉光強度信号
波形を取込む際の光学くさびの移動範囲には、図12で
示すように、x(t)およびy(t)は光学くさびを同
じ範囲で移動させ、たとえば、ここでは1周期分より1
0%程度広い範囲を取込むものとする。
【0104】次に、t0 を求めるためにx(t)に対し
てSINAD値を求める。ここで、SINAD値とは、
信号/(雑音+歪み)のことで、1周期分の信号を扱う
場合は、通常信号のパワースペクトラムにおいて1次の
成分を[信号]の電力とし、2次〜9次までの成分の総
和を[雑音+歪み]の電力とする。この関数の値の例を
図13に示す。
【0105】図13において、横軸には光学くさびの位
置が示され、縦軸にはSINADの値が示されている。
【0106】本方式は、フーリエ変換される信号の範囲
が信号の周期と一致していない場合に折返し雑音が発生
する原理に基づいている。フーリエ変換される信号が正
弦波の場合、SINAD値が最大となる信号の範囲が正
しい信号の周期を表わしている。
【0107】次に、上記で求めた信号の周期の範囲で、
x(t)およびy(t)に対してフーリエ変換を行な
い、得られた複素ベクトルの極部座標における角度およ
びベクトルの長さを同時に求める。これらの角度をそれ
ぞれφ1 およびφ2 とすると、式(4)より、位相シフ
タ部と光透過部との位相差を求めることができる。また
ベクトルの長さをそれぞれB1 およびB2 とすると、式
(13)により光透過率を求めることができる。
【0108】また、上述したSINAD値がたとえば1
0(dB)より大きい場合が正常であるという判断基準
を設けておくことにより、検査装置の異常を検出するこ
とが可能となる。
【0109】(実施例6)なお、以上の実施例では、図
3,図5,図6および式(4)で示したように、光束1
1a′の位相シフタ部透過領域と光束12a′の光透過
部透過領域とが重ね合わされた領域と、光束11a′の
光透過部透過領域と光束12a′の光透過部透過領域と
が重ね合わされた領域を干渉させた場合の第1および第
2光強度信号により、位相シフト部の位相差を求めた
が、図14,図15,図16に示すように、光束11
a′の位相シフタ部透過領域と光束12a′の光透過部
透過領域とが重ね合わされた領域27および光束11
a′の光透過部透過領域と光束12a′の位相シフタ部
透過領域とが重ね合わされた領域29の領域を用いて
も、同様に位相シフト部の位相差を求めることができ
る。
【0110】(実施例7)次に、上述した実施例におい
て、図17に示すような、位相シフタ部3の光透過率が
10%、光透過部1bの一辺が3μmの正方形パターン
を有する減衰型の位相シフトマスクを検査した場合の、
減衰型の位相シフトマスクと対物レンズとの距離を変化
させて位相差を測定した場合の測定結果を図18に示
す。
【0111】光透過部1bの一辺が3μmの正方形のパ
ターンの場合、1μm程度のフォーカスずれに対して約
1°の位相差測定誤差が生ずる。これを回避するため
に、上述した実施例において、図19に示すようなオー
トフォーカス機構を設けることができる。図19におい
て、対物レンズ4と減衰型の位相シフトマスク1との距
離を測定するために装置を対物レンズの外側に固定し、
減衰型の位相シフトマスク用の固定ステージの高さを制
御する機構に誤差をフィードバックすることによって、
位相差および透過率測定時には、対物レンズの焦点位置
を減衰型位相シフトマスク面に合わせる。動作として
は、レーザ光源30から発せられたレーザ光31は、減
衰型の位相シフトマスク1表面で反射され光位置センサ
32に入射する。このとき、減衰型の位相シフトマスク
1の高さに応じて、光位置センサに入射する光線の位置
が変化する。この光線位置が所定の位置になるように、
ステージ高さが駆動機構33およびサーボコントローラ
34によって制御される。本方式を用いることにより、
フォーカス調整誤差は0.1μm以下に抑えることがで
きる。また、図18のデータから、光透過率が10%で
光透過部の一辺が3μmの正方形のパターンの場合は、
位相差測定誤差を0.1°程度に抑えることが可能とな
る。
【0112】なお、上述したオートフォーカス機構にお
いて、減衰型位相シフトマスクの高さを検出するため
に、フォーカシングレンズは対物レンズではなく独立し
たものを使用したが、図20に示すように対物レンズを
利用しても構わない。
【0113】(実施例8)さらに、図1の装置において
は水銀ランプ25が光源として用いられているが、測定
のために十分な紫外線量が得られればどのような光源を
用いてもよく、たとえばレーザ光、タングステンラン
プ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、重水素ランプな
どを光源として用いることも可能である。
【0114】(実施例9)さらに、以上の実施例では光
ステッパで用いられるのと同一の波長の紫外線を用いて
位相シフタの位相シフト量が測定されるが、たとえば
0.248μmの波長を有するKrFエキシマレーザー
のように、それ以外の光源では十分な強度が得られない
場合には、複数の波長(たとえば水銀ランプの輝線であ
る0.246μm、0.365μm、0.465μm、
0.436μm、および0.546μmのうちのいくつ
か)を用いて位相差を測定し、それらの値からの内挿ま
たは外挿によって、エキシマレーザーの波長0.248
μmに関する位相差を求めてもよい。この方法が有用な
のは、KrFエキシマレーザーが光ステッパの光源とし
て用いられ得るが、パルスレーザであるので図1に示さ
れた検査装置の光源として用いることが困難だからであ
る。
【0115】(実施例10)さらに、図1の検査装置に
おいては、紫外線用テレビカメラ19によって測定位置
が観察されるが、位相シフトマスク1の位置合わせのと
きにのみ可視光を用いて、テレビカメラ19の位置にお
いて接眼レンズを介して直接目で観察してもよい。
【0116】(実施例11)さらに、図21において示
されているように、位相シフトマスクの位置合わせのと
きには、反射照明系を用いて測定領域を観察してもよ
い。この場合、多くの可視光を射出するタングステンラ
ンプ26と通常の反射ミラー24aを用いることができ
る。反射ミラー24aからの光はレンズ4aによって平
行ビームにされ、ハーフミラー5によってレンズ4gに
向けて反射される。レンズ4gはハーフミラー5によっ
て反射された光を位相シフトマスク1上に照射する。位
相シフトマスク1から反射された光は、レンズ4gとハ
ーフミラー5を通過した後に観測者によって観察され
る。
【0117】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、干渉光の第1光束の位相シフタ部透過領域と第
2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領域にお
ける第1光強度信号と、干渉光の第1光束の光透過部透
過領域と第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされ
た領域における第2光強度信号とに基づいて位相シフト
マスクの光学特性が求められている。これにより、従来
のように、位相シフトマスクの交換、移動および外部環
境の空気の振動などに伴う空気の揺らぎ等が第1光路と
第2光路とで同一の条件となる。その結果、正確な第1
光強度信号および第2光強度信号を得ることができ、高
精度に位相シフトマスクの光特性を検査することが可能
となる。
【0118】また、請求項2に記載の発明によれば、位
相シフトマスクの位相シフタ部の実際に使用する露光光
の波長における位相角を求めることが可能となる。
【0119】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
第1光強度信号および第2光強度信号から間接的に位相
シフタ部の光透過率を求めることができる。これは、直
接位相シフタ部の透過光の光強度を用いて、光透過率を
測定するのに比べて、位相シフトマスクと対物レンズと
の間および対物レンズ内部での反射などによる迷光は、
正規の光路を通過してきた光に対して干渉性を失ってい
るため、第1光強度信号および第2光強度信号に影響を
与えることはない。そのため、非常に正確な光透過率を
求めることができる。
【0120】さらに、請求項4および5に記載の発明に
よれば、第1光強度信号および第2光強度信号の信号処
理において、相互相関関数を用いて、周期および位相を
求めている。これにより、第1光強度信号および第2光
強度信号が微弱な信号であっても、正確な位相差を求め
ることができる。
【0121】次に、請求項に記載の発明によれば、干
渉光の第1光束の位相シフタ部透過領域と第2光束の光
透過部透過領域とが重ね合わされた領域における第1光
強度信号と、干渉光の第1光束の光透過部透過領域と第
2光束の位相シフタ部透過領域とが重ね合わされた領域
における第2光強度信号とに基づいて位相シフトマスク
の光学特性が求められている。
【0122】これにより、従来のように、位相シフトマ
スクの交換、移動および外部環境の空気の振動などに伴
う空気の揺らぎなどが第1光路と第2光路とで同一の条
件となる。その結果、正確な第1光強度信号および第2
光強度信号を得ることができ、高精度に位相シフトマス
クの光特性を検査することができる。
【0123】次に、請求項に記載の発明によれば、第
1光強度信号および第2光強度信号の信号処理におい
て、フーリエ関数を用いて位相シフタ部の位相差および
透過率を求めている。これにより、第1光強度信号およ
び第2光強度信号が微弱な信号であっても正確な位相差
を求めることができる。
【0124】次に、請求項8に記載の発明によれば、光
源と紫外線分岐手段との間に位相シフトマスク支持手段
を設けている。これにより、位相シフトマスクの交換、
移動および外部環境の空気の振動等に伴う空気の揺らぎ
などは、第1光路および第2光路に対して同じ条件とな
る。また、第1光路および第2光路内に、位相シフトマ
スクおよびダミーマスクを入れる必要がないため、装置
の測定精度の向上が図れ、また装置の大きさを位相シフ
トマスクの大きさに関係なく小さくすることができる。
また、第1光路または第2光路内には、第1光束と前記
第2光束との間に位相差を与えるため、第1光路の長さ
と第2光路の長さとの相対的な関係を調整するための光
路長調整手段が設けられることにより、干渉光に、第1
光束と前記第2光束との間の位相差に依存したする強度
を与えることが可能になる。これにより、従来のよう
に、位相シフトマスクの交換、移動、または外部環境の
空気の振動などに伴う空気の揺らぎなどが第1光路と第
2光路とで同一の条件となる。その結果、正確な第1光
強度信号、および第2光強度信号を得ることができ、位
相シフトマスクの光学特性を高精度に検査することが可
能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による位相シフトマスクの検査方法に
おける測定状態の一例を示すブロック図である。
【図2】 (a)は、減衰型位相シフトマスクの平面図
である。(b)は、(a)中X−X線矢視断面図であ
る。
【図3】 本発明による位相シフトマスクの検査方法に
おける干渉光の波面を示す第1の模式図である。
【図4】図1に示された測定によって得られた干渉光強
度信号を示すグラフである。
【図5】 この発明による位相シフトマスク検査方法に
おける干渉光の波面を示す第2の模式図である。
【図6】 第1光強度信号と第2光強度信号の波面の関
係を示す第1の模式図である。
【図7】 本発明による干渉光強度信号を示すグラフで
ある。
【図8】 S/N比の低い干渉光強度信号を示すグラフ
である。
【図9】 図8における2つの干渉光強度信号から得ら
れた相互相関関数を示すグラフである。
【図10】 異なる周期数を有する2つの干渉光強度信
号を示すグラフである。
【図11】 図10における2つの干渉光強度信号から
得られた相互相関関数を示すグラフである。
【図12】 1周期分より約10%広い範囲の長さを有
する光干渉強度信号を示す図である。
【図13】 1周期分前後の周期に対して求めたSIN
AD値を示す図である。
【図14】 本発明の他の実施例における位相シフトマ
スクの検査方法における干渉光の状態を示す第1の図で
ある。
【図15】 本発明の他の実施例における位相シフトマ
スクの検査方法における干渉光の状態を示す第2の図で
ある。
【図16】 第1光強度信号と第2光強度信号との関係
を示す第2の模式図である。
【図17】 (a)は光透過部が3μm□の減衰型位相
シフトマスクの平面図である。(b)は(a)中X−X
線矢視断面図である。
【図18】 減衰型位相シフトマスクの位相差の測定に
おける焦点ずれと位相差の関係を示す図である。
【図19】 オートフォーカス機構の構造を示す第1の
図である。
【図20】 オートフォーカス機構の構造を示す第2の
図である。
【図21】 位相シフトマスクの位置合わせを行なうた
めの反射型照明系を示す概略図である。
【図22】 光ステッパの主要構成要素を示す概略図で
ある。
【図23】 (A)は、フォトマスクの構造を示す断面
図である。(B)は、(A)に示すフォトマスクを用い
た場合のフォトマスク上の電場を示す図である。(C)
は、(A)に示すフォトマスクを用いた場合のレジスト
膜上での光の振幅を示す図である。(D)は、(A)に
示すフォトマスクを用いた場合のレジスト膜上の光強度
を示す図である。(E)は、(A)に示すフォトマスク
を用いた場合のレジスト膜への転写パターンを示す断面
図である。
【図24】 (A)は、位相シフトマスクの構造を示す
断面図である。(B)は、(A)に示す位相シフトマス
クを用いた場合のフォトマスク上の電場を示す図であ
る。(C)は、(A)に示す位相シフトマスクを用いた
場合のレジスト膜上での光の振幅を示す図である。
(D)は、(A)に示す位相シフトマスクを用いた場合
のレジスト膜上での光強度を示す図である。(E)は、
(A)に示す位相シフトマスクを用いた場合のレジスト
膜への転写パターンを示す断面図である。
【図25】 (A)は、位相シフトマスクの構造を示す
断面図である。(B)は、(A)に示す位相シフトマス
クを用いた場合のフォトマスク上の電場を示す図であ
る。(C)は、(A)に示す位相シフトマスクを用いた
場合のレジスト膜上での光の振幅を示す図である。
(D)は、(A)に示す位相シフトマスクを用いた場合
のレジスト膜上での光強度を示す図である。(E)は、
(A)に示す位相シフトマスクを用いた場合のレジスト
膜への転写パターンを示す断面図である。
【図26】 (A)は、減衰型位相シフトマスクの構造
を示す断面図である。(B)は、(A)に示す減衰型位
相シフトマスクを用いた場合のフォトマスク上の電場を
示す図である。(C)は、(A)に示す減衰型位相シフ
トマスクを用いた場合のレジスト膜上での光の振幅を示
す図である。(D)は、(A)に示す減衰型位相シフト
マスクを用いた場合のレジスト膜上での光強度を示す図
である。(E)は、(A)に示す減衰型位相シフトマス
クを用いた場合のレジスト膜への転写パターンを示す断
面図である。
【図27】 従来の位相シフトマスク検査装置の構成を
示すブロック図である。
【図28】 微小領域光透過率測定器における迷光の影
響を示す模式図である。
【図29】 デフォーカスによる波面収差を示す模式図
である。
【符号の説明】
1 位相シフトマスク、1A X−Yステージ、1b
光透過部、3 位相シフタ部、4a〜4f レンズ、5
a,5b ハーフミラー、6a〜6c 全反射ミラー、
15 光学くさび、16 光学シヤリング、17 測光
ターゲット、18 フォトマルチプライヤ、25 光
源。 なお、図中同一符号は、同一または相当部分を示す。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相シフタ部と光透過部とを含む位相シ
    フトマスクに紫外線を照射する工程と、 前記位相シフトマスクを透過した紫外線を、第1光路を
    通過する第1光束と、第2光路を通過する第2光束とに
    分岐する工程と、 前記第1光路と前記第2光路との間に光学くさびを用い
    て相対的な光路長差を生じさせ、前記第1光束と前記第
    2光束とを重ね合わせて干渉光を形成する工程と、 前記干渉光の、前記第1光束の位相シフタ部透過領域と
    前記第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領
    域に、測光ターゲットの位置決めを行なう工程と、 前記測光ターゲットを用いて、前記光学くさびの第1の
    移動によって、前記光路長差の変化に依存する前記干渉
    光による第1光強度信号を測定する工程と、 前記干渉光の、前記第1光束の光透過部透過領域と前記
    第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領域に
    前記測光ターゲットの位置決めを行なう工程と、 前記測光ターゲットを用いて、前記光学くさびの第2の
    移動によって前記光路長差の変化に依存する前記干渉光
    による第2光強度信号を測定する工程と、 前記第1光強度信号と前記第2光強度信号とに基づい
    て、前記位相シフトマスクの光学特性を求める工程と、 を備えた位相シフトマスクの検査方法。
  2. 【請求項2】 前記位相シフトマスクの光学特性を求め
    る工程は、 前記第1光強度信号と前記第2光強度信号の1周期に対
    応する前記光学くさびの第1移動量(t0)を求める工
    程と、 前記第1光強度信号と前記第2光強度信号の位相シフト
    量に対応する前記光学くさびの第2移動量(t1)を求
    める工程と、 前記第2移動量(t1)を前記第1移動量(t1)で割っ
    た商に2πを乗ずることにより、前記位相シフタ部の位
    相シフト量(φ)を求める工程と、 を含む、請求項1に記載の位相シフトマスクの検査方
    法。
  3. 【請求項3】 前記位相シフトマスクの光学特性を求め
    る工程は、 前記第1光強度信号の第1の干渉光強度振幅(B1)を
    求める工程と、 前記第2光強度信号の第2の干渉光強度振幅(B2)を
    求める工程と、 前記第1の干渉光強度振幅(B1)を前記第2の干渉光
    強度振幅(B2)で割った商を2乗したものに、前記光
    透過部の光透過率(T2)を乗ずることにより、前記位
    相シフタ部の光透過率(T)を求める工程と、 を含む、請求項1に記載の位相シフトマスクの検査方
    法。
  4. 【請求項4】 前記位相シフトマスクの光学特性を求め
    る工程は、 前記第1と前記第2の光強度信号の相互相関関数を求め
    る工程と、 前記相互相関関数の中央点に最も近い第1の極大点と第
    2に近い第2の極大点との間隔から前記光強度信号の周
    期(t0)を求める工程と、 前記中央点と前記第1極大点との間隔から前記光強度信
    号の位相差(t1)を求める工程と、 前記位相差(t1)を前記周期(t0)で割った商に2π
    を乗ずることにより、前記位相シフタ部の位相シフト量
    (φ)を求める工程と、 を含む、請求項1に記載の位相シフトマスクの検査方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第2光強度信号を測定する工程は、
    前記光学くさびの第2の移動が、前記第1の移動に対し
    て2周期分以上狭い範囲の移動である、請求項4に記載
    の位相シフトマスクの検査方法。
  6. 【請求項6】 位相シフタ部と光透過部とを含む位相シ
    フトマスクに紫外線を照射する工程と、 前記位相シフトマスクを透過した紫外線を第1光路を通
    過する第1光束と、第2光路を通過する第2光束とに分
    岐する工程と、 前記第1光路と前記第2光路との間に光学くさびを用い
    て相対的な光路長差を生じさせ、前記第1光束と前記第
    2光束とを重ね合わせて干渉光を形成する工程と、 前記干渉光の、前記第1光束の位相シフタ部透過領域と
    前記第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領
    域に測光ターゲットの位置決めを行なう工程と、前記測
    光ターゲットを用いて、前記光学くさびの第1の移動に
    よって前記光路長差の変化に依存する前記干渉光による
    第1光強度信号を測定する工程と、 前記干渉光の、前記第1光束の光透過部透過領域と前記
    第2光束の位相シフタ透過領域とが重ね合わされた領域
    に前記測光ターゲットの位置決めを行なう工程と、 前記測光ターゲットを用いて、前記光学くさびの第2の
    移動によって光路長差の変化に依存する前記干渉光によ
    る第2光強度信号を測定する工程と、 前記第1光強度信号と前記第2光強度信号とに基づい
    て、前記位相シフトマスクの光学特性を求める工程と、 を備えた位相シフトマスクの検査方法。
  7. 【請求項7】 位相シフタ部と光透過部とを含む位相シ
    フトマスクに紫外線を照射する工程と、 前記位相シフトマスクを透過した紫外線を第1光路を通
    過する第1光束と第2光路を通過する第2光束とに分岐
    する工程と、 前記第1光路と前記第2光路との間に光学くさびを用い
    て相対的な光路長差を生じさせ、前記第1光束と第2光
    束とを重ね合わせて干渉光を形成する工程と、 前記干渉光の、前記第1光束の位相シフタ部透過領域と
    前記第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領
    域に測光ターゲットの位置決めを行なう工程と、 前記測光ターゲットを用いて、前記光学くさびを1波長
    分以上駆動させて、前記光路長差の変化に依存する第1
    光強度信号を測定する工程と、 前記第1光強度信号において、1波長前後の範囲で、前
    記第1光強度信号の長さを変化させた場合に対してフー
    リエ変換を行ない、第1パワースペクトラムを測定する
    工程と、 前記第1パワースペクトラムにより第1のSN比を求め
    る工程と、 前記第1のSN比の最大点を求めることにより、前記第
    1光強度信号の周期の範囲に対してフーリエ変換を行な
    い、得られた第1複素ベクトルの極座標における第1の
    角度(φ1)と第1のベクトル長さ(B1)とを求める
    工程と、 前記干渉光の、前記第1光束の光透過部透過領域と前記
    第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領域に
    前記測光ターゲットの位置決めを行なう工程と、 前記測光ターゲットを用いて、前記光学くさびを1波長
    分以上駆動させて、前記光路長差の変化に依存する前記
    干渉光による前記第2光強度信号を測定する工程と、 前記第2光強度信号において、1波長前後の範囲で、前
    記第2光強度信号の長さを変化させた場合に対してフー
    リエ変換を行ない、第2パワースペクトラムを測定する
    工程と、 前記第2パワースペクトラムにより第2のSN比を求め
    る工程と、 前記第2のSN比の最大点を求めることにより前記第2
    光強度信号の周期の範囲に対してフーリエ変換を行な
    い、得られた第2複素ベクトルの極座標における第2の
    角度(φ2)と第2のベクトル長さ(B2)とを求める工
    程と、 前記第1の角度(φ1)と前記第2の角度(φ2)との差
    より前記位相シフタ部の位相シフト量(φ)を求める工
    程と、 前記第1のベクトル長さ(B1)を前記第2のベクトル
    長さ(B2)で割った商を2乗したものに前記光透過部
    の光透過率(T2)を乗ずることにより、前記位相シフ
    タ部の光透過率を求める工程と、 を備えた、位相シフトマスクの検査方法。
  8. 【請求項8】 紫外線を発する光源と、 位相シフタ部と光透過部とを含み、前記紫外線が透過す
    る位相シフトマスクを支持するための位相シフトマスク
    支持手段と、 前記位相シフトマスクを透過した紫外線を第1光路を通
    過する第1光束と第2光路を通過する第2光束とに分岐
    するための紫外線分岐手段と、 前記第1光束と前記第2光束とを重ね合わせて干渉光を
    作るための重ね合わせ手段と、 前記干渉光の光特性により前記位相シフトマスクの光学
    特性を検査するための検査手段と、 を備え、 前記第1光路または前記第2光路内には、前記第1光束と前記第2光束との間に位相差を与えるた
    め、 前記第1光路の長さと前記第2光路の長さとの相対
    的な関係を調整するための光路長調整手段と、 前記第1透過光と前記第2透過光との重ね合わせにおい
    て、前記第1透過光の前記位相シフトマスクのパターン
    像と、前記第2透過光の前記位相シフトマスクのパター
    ン像との間に所定のずれを生じさせるためのシヤリング
    手段と、が設けられ、 前記検査手段は、 前記干渉光の、前記第1光束の位相シフタ部透過領域と
    前記第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領
    域に、測光ターゲットの位置決めを行なうための第1測
    光ターゲット位置決手段と、 前記測光ターゲットを用いて、前記光学くさびの第1の
    移動によって、前記光路長差の変化に依存する前記干渉
    光による第1光強度信号を測定するための第1光強度信
    号測定手段と、 前記干渉光の、前記第1光束の光透過部透過領域と前記
    第2光束の光透過部透過領域とが重ね合わされた領域
    に、前記測光ターゲットの位置決めを行なうための第2
    測光ターゲット位置決手段と、 前記測光ターゲットを用いて、前記光学くさびの第2の
    移動によって前記光路長差の変化に依存する前記干渉光
    による第2光強度信号を測定するための第2光強度信号
    測定手段と、 前記第1光強度信号測定手段から得られる前記第1光強
    度信号と、前記第2光強度信号測定手段から得られる前
    記第2光強度信号とに基づいて、前記位相シフトマスク
    の光学特性を求める手段とを有する、 位相シフトマスク
    の検査装置。
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