JP3209602B2 - 健康チェック装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴槽、気泡風呂或いは
サウナに入りながら健康チェックを行ったり、入浴者に
最適な入浴温度環境を自動的につくったり、万一の場合
には警報を出して入浴者自身或いは第三者に通報するこ
とにより事故の発生を未然に防止できるように工夫した
健康チェック装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】体力測定を目的として、自転車式運動負
荷装置が公知である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、この負荷装置
の場合、スポーツクラブ等でのトレーニングを目的とし
て使用する場合には有効であるが、一般家庭において健
康チェックのために使用するには実用的でない。

【０００４】本発明の目的は、一般家庭において手軽に
使用できる健康チェック装置を提案することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係る健康チェッ
ク装置の構成は次のとおりである。

【０００６】請求項１に記載の健康チェック装置におい
ては、入浴者の心拍数を測定するための心拍数測定器
と、入浴温度を測定するための湯温センサーと、前記心
拍数測定器と湯温センサーからの信号を基に入浴者の健
康状態を演算して出力する健康診断器と、から成ること
を特徴とするものである。

【０００７】更に、請求項２に記載の健康チェック装置
においては、入室者の心拍数を測定するための心拍数測
定器と、サウナ室内の温度を測定するための室温センサ
ーと、前記心拍数測定器と室温センサーからの信号を基
に入浴者の健康状態を演算して出力する健康診断器と、
から成ることを特徴とするものである。

【０００８】 更に、請求項３に記載の健康チェック装置
においては、請求項１又は２において、湯温又はサウナ
室の室温又は気泡量を変化させ、この変化時の心拍数の
変化を測定して健康状態をチェックできるように構成し
て成ることを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】入浴者は入浴する前に心拍数測定器を耳たぶ或
いは胸、手首等につけて静的状態での心拍数を例えば15
秒間測定する。この心拍数は健康診断器或いは制御器内
に記録され、次に入浴者はそのまま浴槽内につかる。又
はサウナの場合にはサウナ室に入る。このようにして、
浴槽又はサウナ室に入った時点から再び心拍数が測定さ
れ、例えば数分間の心拍数が測定される。通常心拍数は
静的状態で75前後あり、入浴して数分間を経過すると10
5 前後に上昇することが知られており、この変化は正常
値である。健康診断器或いは制御器は、正常値と現在測
定した入浴者の心拍数から、正常又は不正常等を判断す
るための情報を出力する。出力する情報は、数値だけで
もよいし、健康状態の判定情報、過去のデータとの比較
情報等を同時に出力するようにしてもよい。この情報は
個人情報としてメモリーしておき、次に測定した場合の
基礎データとして利用したり、個人代謝の変化を学習
し、運動負荷を変化させたりしてもよい（ニューロ機
能）。

【００１０】 又、入浴者の心拍数から運動負荷（湯温、
気泡量、サウナ室温）を自動制御して、健康に最適な条
件で入浴や気泡風呂或いはサウナを楽しむことができる
ようにしたり、逆に運動負荷を変化させたときの心拍数
の変化を測定することにより、健康状態を多方面からチ
ェックすることができる。心拍数の測定において、常に
湯温、サウナ室温が同一とは限らないので、心拍数の測
定時にはセンサーにより湯温又は室温を同時に測定し、
心拍数又は演算基準或いは出力するデータを補正する。

【００１１】 又、心拍数は入浴時の健康状態を監視する
機能を有し、心拍数が異常を示した場合、ブザーで警報
を発するとか、有線又は無線で第三者に自動通報する。

【００１２】

【実施例】図１は本発明を入浴装置に実施した例であ
る。１は浴槽、２は追い焚き機能及び給水、給湯機能を
有する所謂全自動給湯機、３は心拍数及び湯温、室温を
検出するためのセンサー、４は健康診断器（演算器）に
して、入浴者ａは、入浴前にセンサー３を体につけて先
ず静的状態での心拍数を測定し、次にそのまま入浴して
入浴（運動負荷）中の心拍数を測定する。健康診断器４
は入浴中の心拍数の変化を表示部５に出力したり、プリ
ントアウトすることができる。或いは前回のものとの比
較をプリントアウトすることができる。又、心拍数が異
常の場合には、警報器（回路）６を駆動して入浴者に異
常を知らせたり、第三者に通報して入浴の中止や万一の
事故を未然に回避する。なお、実施例はセンサー３に心
拍数、温度検出機能を付加しているが、分けてもよい。

【００１３】 ７は給湯機２の制御器にして、この制御器
７は健康診断器４からの信号により湯温を制御してこの
湯温の変化時の心拍数の変化を見ることができるように
したり、或いは、心拍数の変化から湯温を自動的に調節
して最適な条件で入浴ができるように給湯機２を制御す
る機能を有している。

【００１４】 図２は浴槽１に気泡ノズル８を取り付け、
心拍数に基づく運動負荷をこの気泡ノズル８から噴出す
る気泡の量を調節することにより変えるように構成した
もので、９は気泡ポンプ（気泡発生制御装置）である。

【００１５】 図３はサウナ室10に本発明を実施した例で
ある。11はサウナ室加熱装置にして、健康診断器４は図
１に示した入浴装置の場合と同じようにサウナ室10内で
の心拍数の測定、出力、心拍数に基づく室温の調節を加
熱装置11により行うことができる。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上の如き構成から成り、次の
効果を奏する。

【００１７】 ａ．入浴中に心拍数を測定することができ
るので、静的条件、運動条件での心拍数の変化により自
分の健康状態を知り、健康管理に役立てることができ
る。

【００１８】 ｂ．手軽に健康チェックができるので便利
である。

【００１９】 ｃ．心拍数により最適状態に入浴温度、気
泡量、サウナ室の温度を自動調節できるので、快適性が
増す。

【００２０】 ｄ．運動負荷を変えながら心拍数を測定で
きるので、より詳細な健康データを取得できる。

【００２１】 ｅ．心拍数が異常を示したとき、警報、通
報を行うので、入浴時の事故発生を未然に回避できるか
ら、特に老人や病弱の人の入浴時の安全対策に有効であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を浴室に実施した例の説明図。

【図２】本発明を気泡風呂に実施した例の説明図。

【図３】本発明をサウナ室に実施した例の説明図。

【符号の説明】

１ 浴槽 ２ 給湯機 ３ 心拍数及び湯温、室温検出用のセンサー ４ 健康診断器 ５ 表示部 ６ 警報装置 ７ 制御器 ８ 気泡ノズル ９ 気泡ポンプ 10 サウナ室 11 加熱装置

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61B 5/024 - 5/0255 A61H 33/00

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入浴者の心拍数を測定するための心拍数
   測定器と、入浴温度を測定するための湯温センサーと、
   前記心拍数測定器と湯温センサーからの信号を基に入浴
   者の健康状態を演算して出力する健康診断器と、から成
   る健康チェック装置。
2. 【請求項２】 入室者の心拍数を測定するための心拍数
   測定器と、サウナ室内の温度を測定するための室温セン
   サーと、前記心拍数測定器と室温センサーからの信号を
   基に入浴者の健康状態を演算して出力する健康診断器
   と、から成る健康チェック装置。
3. 【請求項３】 湯温又はサウナ室の室温又は気泡量を変
   化させ、この変化時の心拍数の変化を測定して健康状態
   をチェックできるように構成して成る請求項１又は２に
   記載の健康チェック装置。