JP3208205B2 - 加工食品及びその製造方法 - Google Patents

加工食品及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マ−ガリン、マヨネ−
ズ等の加工食品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年セルロース質の加工食品への応用が
見直され、こうした物質の利用が広まって来た。この理
由としては、セルロース質が純粋な食物繊維であり、
その生理効果を期待する風調が浸透して来たこと、セ
ルロース質はカロリー値がほとんどゼロと見なされてお
り、それを加工食品中へ含有させる事により、ローカロ
リー食品が出来ること、セルロース質の耐熱特性を利
用して、耐熱特性の向上した加工食品が製造出来るこ
と、セルロース質と水との親和性を活用した、保水効
果、安定性効果、分散性効果、乳化性効果等さまざまな
特殊効果が期待出来ことなどが挙げられる。
【0003】セルロースには、これらの有利性が有り、
特にセルロース繊維をミクロフィブリルまでに部分的に
もしくはほぼ全体的に迄、フィルブリル化させた微小繊
維状セルロース(いわゆるミクロフィブリル化セルロー
ス)が出現するに至り、セルロースの加工食品への利用
度は一段と高まった。しかるに、微小繊維状セルロース
の懸濁液は延展性が悪く、いわゆるボソボソした食感を
得る。これは細長くフィブリル又はミクロフィブリルに
ひきさかれたフィブリル又はミクロフィブリルの枝がな
らみを生じ易く、ひとたびからむと、丁度糸くずの玉の
ようになって前述のボソボソした食感となる。これは微
小繊維状セルロースを製造する時に用いる、高圧均質化
装置(別名、高圧ホモゲナイザー又は高圧ホモジナイザ
ー)やコロイドミルに準じる、大きな剪断力によれば、
フィブリル又はミクロフィブリルのからみは引きはがさ
れてしまうのであるが、口中でのソシャクや手で摺り合
わせる操作のような、ゆるい動きに対しては、逆にから
みが発達して結果として糸くずの玉が集合したような呈
をなし、こうなると均質な滑らかさが全く失なわれてし
まう。
【0004】マヨネーズ、ドレッシング、マーガリン、
スプレッド類、ヨーグルト類等のクリーミィーかつ滑ら
かな食感を必須条件とする加工食品へ微小繊維状セルロ
ースを応用する場合は、前記のごとくのボソボソした食
感になり易い性質は、基本的問題となる。又、畜肉加工
食品やスリ身加工食品へ応用した場合でも、口中で軽い
ソシャクを経ただけで飲み下す時は、ソーセージやかま
ぼこが比較的小さなブロックに分断されただけの状態で
飲み下すのであるので問題は生じないが、口中でソシャ
クをくり返していると徐々にボソボソした食感が発現し
始め、異和感を感じる物となってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、口中でのソ
シャクによるボソボソとした食感がなくなり、異和感の
ない加工食品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を達成するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決する為鋭意検討した結果、特定の微粒化セルロ
ースを微小繊維状セルロースと同時に加工食品製造で用
いる事により解決することを見出し、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明の第1は、微小繊維状セル
ロース及び積算体積が50%の粒径が0.3〜6μmで
あり、かつ3μm以下の粒子の積算体積の割合が25%
以上である微粒化セルロースを含有することを特徴とす
る加工食品であり、その第2は、加工食品製造するに
あたり、微小繊維状セルロース及び積算体積が50%の
粒径が0.3〜6μmであり、かつ3μm以下の粒子の
積算体積の割合が25%以上である微粒化セルロースを
含有させてなる事を特徴とする加工食品の製造方法であ
る。
【0007】本発明に於ける加工食品としては、マヨネ
ーズ及び/又はマヨネーズ様ドレッシング、マーガリン
及び/またはファットスプレッド、ヨーグルト類、ウィ
ンナーソーセージ類の畜肉加工食品、スリ身加工品、ス
ープ類食物繊維強化食品等が挙げられ、違和感の無い口
当たりの良い食感を得る事ができる。本発明の方法で用
いる微粒化セルロースとは、たとえば特開平3−163
135号公報の方法で得ることができ、その微粒化セル
ロースの積算体積50%の粒径が0.3〜6μmであ
り、かつ3μm以下の粒子の積算体積割合が25%以上
にまで微粒化されたものである。使用する微粒化セルロ
ースは、懸濁液の状態で用いても良く、又、水中で微粒
子に分散するような性質を有する乾燥粉体で用いても良
い。
【0008】本発明での積算体積50%の粒径とは、粒
子全体の体積に対して積算体積が50%になるときの粒
子の球形換算直径の事で、メジアン径とも呼ばれる。
又、3μm以下の粒子の積算体積割合とは、3μm以下
の粒子の合計体積の、全粒子の合計体積に対する割合を
百分率で示した値の事である。本発明の粒径の測定は以
下の方法で行った。
【0009】島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定
装置(SALD−1100型)を用いて、測定に供する
懸濁液を蒸留水でセルロースの濃度が0.1重量%とな
るように希釈し、装置に内蔵する超音波発信器で粒子の
2次凝集を壊した状態で測定する。測定にあたっては、
測定レンジを0.1〜45μmに設定し、これにより、
ミー(Mie)散乱理論式(測定装置中に組み込まれて
いる)から導き出された散乱強度と粒子径の関係を用い
て計算される。また屈折率は1.7−0.2iの標準屈
折率用を選択することとし、粒度分布を求める計算方法
は最小二乗法理論を使った直接計算法を使うこととす
る。1つの試料に対する測定回数は7回に指定し、測定
間隔は2秒とする。セルロースが0.1重量%に蒸留水
で均一に希釈された試料は、フローセルを利用して測定
されるが、内蔵された超音波発信器は常時オンとし、少
なくとも1分以上は超音波をあてて、凝集が進行するの
を防止した後に測定を行う。
【0010】本発明で用いる微小繊維状セルロースは、
繊維状をしたセルロース繊維を部分的又は全部にわたり
フィブリル又はミクロフィブリルまでに細く引きさいた
ものである。木綿繊維、リンター繊維、麻繊維、木材パ
ルプ繊維等のセルロース繊維は、径が10〜25μm程
度の細長いものであるが、微小繊維状セルロースとして
ひきさかれたフィブリルやミクロフィブリルの径は0.
01〜3μm程度に非常に細くなっており、これが丁度
ヒゲのようにネットワークを構成して、保水性の高さを
作り出している。しかしながら、このフィブリルやミク
ロフィブリル同志がからまってもつれ易く、軽い摺り合
わせ力によって、糸くずの玉のようになってしまう欠点
は宿命的なものであったが、本発明により解決可能とな
った。
【0011】微小繊維状セルロースを得る方法として
は、本発明では限定する訳では無いが、例えば、高圧均
質化装置を用いる方法(特公昭60−19921号公報
記載の方法が例として挙げられる)、コロイドミルを用
いる方法(特公平4−58948号公報記載の方法が例
として挙げられる)がある。本発明の加工食品を製造す
るにあたり、微小繊維状セルロースと微粒化セルロース
を別々に製造工程中へ添加混合すれば良いが、あらかじ
め微小繊維状セルロースと微粒化セルロースを混合して
おいた物を製造工程中へ添加混合してもかまわない。
又、高圧均質化装置やコロイドミルを用いて微小繊維状
セルロースを製造する時に、あらかじめ微粒化セルロー
ス又は微粒化セルロースとなる物を混合しておいても良
い。
【0012】本発明の加工食品の製造方法は、微小繊維
状セルロース及び微粒化セルロースを含有する事を必須
構成条件としているが、これらの合計含有量は0.1重
量%〜40重量%である事が好ましく、その他の成分と
しては特に規定するものでは無いが、通常食品に含まれ
る成分、例えば、水、蛋白質、糖質、澱粉質、油脂類、
添加物類などで構成される。
【0013】微小繊維状セルロースと微粒化セルロース
の割合は、1:99〜80:20で特に滑らかさが発揮
され、かつ微小繊維状セルロースの特徴が維持される。
本発明によれば、従来の微小繊維状セルロース単独で使
用する加工食品に較べて、本発明によればボソボソとし
た食感が改善される事が明確となった。また、軽く摺り
合わせてみても、滑らかさが失なわれる事が無く、糸く
ずの玉のようなかたまりが発達する事も無く、加工食品
の品位を大巾に向上させる製造方法としても有効である
事が判明した。本発明によれば、微小繊維状セルロース
の有する種々の特徴、例えば、保水性の高さ、ボディ
感、ノンカロリー性、食物繊維効果、耐熱特性を失なう
事なく、滑らかさが付与出来る事となる。更には、微粒
化セルロースはセルロースである為、食物繊維含有量は
増加し、より多くの生理効果が期待出来る。
【0014】
【実施例】本発明を下記実施例により説明するが、これ
らは本発明の範囲を制限するものではない。
【0015】
【実施例1】 (マヨネーズ)微小繊維状セルロース(ダイセル化学工
業株式会社製造、商品名セリッシュFD100E、固型
分濃度20%)を20部、微粒化セルロース(旭化成工
業株式会社製造、商品名セルクリームEF−7、固型分
濃度12.5%、積算体積50%の粒径が0.7μm、
3μm以下の粒子の積算体積割合が85%)を20部、
卵黄6部、酸度10%の食酢9部、食塩2.5部、キサ
ンタンガム0.2部、水42.3部をホモジナイザーで
混合し、次いでこの混合物とマヨネーズ(キューピー株
式会社製スタンダードタイプマヨネーズ)を1:1の割
合で混ぜ合わせてハーフオイルタイプのマヨネーズ様ド
レッシングを製造した。
【0016】
【比較例1】微小繊維状セルロース30部、微粒化セル
ロース0部、水52.3部とした以外は、実施例1と同
様の操作でハーフオイルタイプのマヨネーズ様ドレッシ
ングを製造した。試食評価を行ったところ、実施例1で
は口当りの滑らかな食感であったが、比較例1ではザラ
ツキ感を生じ、口中でソシャク行為を繰り返していると
異和感を感じられた。
【0017】
【実施例2】 (フラワーペースト)微小繊維状セルロース(ダイセル
化学工業株式会社製造、商品名セリッシュFD100
E、固型分濃度20%)を10部、微粒化セルロース
(旭化成工業株式会社製造、商品名セルクリームMF−
35、固型分濃度12.5%、積算体積50%の粒径が
3.5μm、3μm以下の粒子の積算体積割合が44.
5%)を30部、上白糖19.1部、水飴14.3部、
薄力粉2.4部、脱脂粉乳2.4部、乾燥卵白1.4
部、κ−カラギーナン0.3部、タマリンドガム0.1
部、水20部の配合で食物繊維入りのローカロリーフラ
ワーペーストを作成した。薄力粉以外の材料を混合した
後、ホモミキサーで加熱撹拌溶解し、次いで薄力粉を投
入して95℃で5分間煮上げた。このフラワーペースト
は、口当りがスムースで異和感を感じなかった。また延
展性も良好であった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、微小繊維状セルロース
を利用する加工食品に於いて延展性が良好で、滑らかな
食感が得られる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小繊維状セルロース及び積算体積が
    50%の粒径が0.3〜6μmであり、かつ3μm以下
    の粒子の積算体積の割合が25%以上である微粒化セル
    ロースを含有することを特徴とする加工食品。
  2. 【請求項2】 加工食品製造するにあたり、微小繊
    維状セルロース及び積算体積が50%の粒径が0.3〜
    6μmであり、かつ3μm以下の粒子の積算体積の割合
    が25%以上である微粒化セルロースを含有させてなる
    事を特徴とする加工食品の製造方法。
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