JP3205869U - ファブリックパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】インテリアとして用いる際の選択肢を飛躍的に拡大させつつ、インテリアとして複数所有する余裕に恵まれ易く安価に提供することができるファブリックパネルを提供する。【解決手段】表面に印刷されたシート地をパネルに張った状態で、壁等に掛けたり、立てかけたりして、インテリアとして用いるファブリックパネル1であり、シート地として、インクジェットプリンターにより印刷可能なシート材を適用し、表面に生地状の細かい模様を形成している。そして、パネルは、画用紙状の厚紙を折り畳んで薄箱状に形成され、シート地を裏面に塗布した接着材により張った状態に貼り付ける貼り付け面を有している。【選択図】図1
Description
本考案は、表面に印刷が施されたシート地をパネルに張った状態で、壁等に掛けたり、立てかけたりして、インテリアとして用いるファブリックパネルに関する。
一般に、この種のファブリックパネルは、パネルが木材片などで形成され、シート地を張る際にはパネルの裏面の枠に釘やガンタッカー等で打ち付けて張っていた。
また、パネルの裏面の枠に周回する溝を形成し、その溝の幅と長さに適合する樹脂製などの決め込み具を用いてシート地を押し込んで張ることも従来より行われている(特許文献1参照)。
ところが、前記従来のファブリックパネルでは、シート地の表面に施された印刷自体がいずれも既製品を対象としているため、インテリアとして用いる際の選択肢が限られたものとなり、選択肢を拡大させたいという要求があった。
しかも、パネルが木材片などで形成されていると、ファブリックパネル自体の価格が高価なものとなるため、インテリアとして複数所有するだけの余裕に恵まれ難く、安価なファブリックパネルへの要求が高まりつつあった。
本考案は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、インテリアとして用いる際の選択肢を飛躍的に拡大させつつ、インテリアとして複数所有する余裕に恵まれ易く安価に提供することができるファブリックパネルを提供することにある。
前記目的を達成するため、本考案では、表面に印刷されたシート地をパネルに張った状態で、壁等に掛けたり、立てかけたりして、インテリアとして用いるファブリックパネルを前提とする。更に、前記シート地として、インクジェットプリンターにより印刷可能な紙材を適用する。そして、前記パネルは、画用紙状の厚紙を折り畳んで薄箱状に形成され、前記シート地がその裏面に塗布した接着材により張った状態に貼り付けられる貼り付け面を有することを特徴としている。
また、前記紙材に対する印刷は、前記パネルに貼り付けた際にその貼り付け面から当該貼り付け面の周縁に連続する側面にも及んでいることがこのましい。
また、前記パネルは、前記貼り付け面が略矩形状に形成され、前記貼り付け面の4辺にそれぞれ連なる連なり片がその貼り付け面の裏面側から見た4辺よりそれぞれ3度ずつ谷折りされて裏面側の中央部分に凹部を有する枠体形状に形成されているとともに、前記凹部に嵌挿されかつ当該凹部の深さよりも浅い嵌挿体を備えていてもよい。
更に、前記嵌挿体は、前記凹部に対し接着材を介して接着されているとともに、壁に設けられたフックに対し係止される菱形形状の係止孔を備えていることがこのましい。
以上、要するに、シート地として、インクジェットプリンターにより印刷可能な紙材を適用することで、ペットや家族のとっておきの写真を表面に印刷したシート地をパネルの貼り付け面に貼り付けたファブリックパネルとして、壁等に掛けたり、立てかけたりして、インテリアとして用いることができ、インテリアとして用いる際の選択肢を飛躍的に拡大させることができる。
しかも、画用紙状の厚紙を折り畳んでパネルを薄箱状に形成することで、ファブリックパネル自体の価格が非常に安価なものとなり、インテリアとして複数所有する余裕に恵まれたファブリックパネルを提供することができる。
また、紙材に対する印刷を、パネルに貼り付けた際にその貼り付け面から側面にも及ばせることで、パネルの貼り付け面に貼り付けられたシート地の印刷に奥行き感が得られ、ファブリックパネルに高級感を醸し出すことができる。
また、略矩形状の貼り付け面の4辺にそれぞれ連なる連なり片をその貼り付け面の裏面側から見た4辺よりそれぞれ3度ずつ谷折りして裏面側の中央部分に凹部を有する枠体形状にパネルを形成し、その凹部に当該凹部の深さよりも浅い嵌挿体を嵌挿することで、貼り付け面の4辺の各連なり片を谷折りした際に元に戻ろうとする枠体形状を、その中央部分に凹部に嵌挿した嵌挿体によって押さえて形状保持することができる。これにより、画用紙状の厚紙を折り畳んで薄箱状に形成したパネルの見映えを良好に保つことができる。
更に、嵌挿体を凹部に対し接着材を介して接着することで、貼り付け面の裏面側から見た4辺の各連なり片を谷折りした際に元に戻ろうとする枠体形状を嵌挿体によってより確実に押さえて効果的に形状保持することができ、パネルの見映えをより良好に保つことができる。
しかも、壁に設けられたフックに対し係止される菱形形状の係止孔を嵌挿体に設けることで、貼り付け面の4辺が菱形形状の係止孔の4つの角部と一致し、ファブリックパネルを壁に掛けた際にフックが係止孔のいずれかの角部に係止されてファブリックパネルの傾きによるズレが解消され、ファブリックパネルの見映えを良好に保つことができる。
以下、添付図面を参照しながら、本考案の実施の形態について説明し、本考案の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本考案を具体化した一例であって、本考案の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は本考案の第1の実施の形態に係るファブリックパネルを壁に掛けた状態の斜視図、図2は図1のファブリックパネルのシート地とパネルとの関係を示す説明図、図3は図2のシート地の表面にインクジェットプリンターにより印刷する工程を説明する説明図をそれぞれ示している。
図1において、1は本考案の第1の実施の形態に係るファブリックパネルであって、このファブリックパネル1は、正面視で一辺が約140mmの略正方形状を呈している。そして、ファブリックパネル1は、壁K等に掛けたり、立てかけたりして、インテリアとして用いられる。この場合、壁Kの壁面は、鏡面に比して凹凸のある紙製、ビニル製又はオレフィン製などの壁紙により形成されている。
図2において、ファブリックパネル1は、シート地2とパネル3とを備えている。パネル3は、シート地2を張った状態に貼り付ける略正方形状の貼り付け面30を正面側に有している。このパネル3は、画用紙状の厚紙を折り畳んで薄箱状に形成されている。具体的には、パネル3は、貼り付け面30の4辺にそれぞれ連なる連なり片31〜34がその貼り付け面30の裏面側から見た4辺よりそれぞれ3度ずつ山折りされて裏面側の中央部分に凹部35(後述する)を有する枠体形状に形成されている。
図3に示すように、シート地2としては、インクジェットプリンターPにより印刷可能な紙材が適用されている。このシート地2としては、一辺が約210mmの略正方形状の紙製のシート材が適用され、表面に生地状の細かい模様が形成されている。そして、シート地2の裏面には、図示しない接着材が塗布され、この接着材を介して剥離紙21が貼り付けられている。この剥離紙21は、シート地2の一辺に沿った一部分に接着される幅狭な帯状の一部分剥離紙(図示せず)と、シート地2の残る部分に接着される幅広な多部分剥離紙23とに分割されている。
次に、パネル3の組み立て手順を図4〜図18に基づいて説明する。
図4は図3のシート地2の剥離紙21の一部を剥離して展開状態のパネル3に対し仮貼りする工程を説明する説明図、図5は図4のシート地2の剥離紙21の残りを剥離して展開状態のパネル3に対し貼り付ける工程を説明する説明図をそれぞれ示している。図4において、パネル3の表面には、この表面に対するシート地2の4辺の貼り付け位置をそれぞれガイドするガイド線G,G,…が記されている。
先ず、図4に示すように、シート地2の一辺に沿った一部分の裏面から幅の狭い帯状の一部分剥離紙(図示せず)を剥離し、パネル3の表面のいずれかのガイド線Gに対しシート地2の一辺の貼り付け位置をガイドさせて位置合わせしながら貼着する。次いで、図5に示すように、シート地2の残る部分の裏面から多部分剥離紙23を剥離しながら、パネル3の表面の残る3辺のガイド線G,G,Gに対しシート地2の残る3辺の貼り付け位置をガイドさせて位置合わせしながらシート地2をパネル3の表面に貼着する。
このとき、シート地2の四隅は、パネル3の各連なり片31〜34同士の間から表面側に略L字状に露呈している。また、シート地2に対する印刷は、パネル3に貼り付けた際にその貼り付け面30から側面に及んでいる。
このとき、シート地2の四隅は、パネル3の各連なり片31〜34同士の間から表面側に略L字状に露呈している。また、シート地2に対する印刷は、パネル3に貼り付けた際にその貼り付け面30から側面に及んでいる。
図6は図5のシート地2を表面に貼り付けた展開状態で裏面側から見たパネル3の折り線を説明する説明図を示している。この図6において、パネル3は、貼り付け面30の4辺にそれぞれ連なる連なり片31〜34がその貼り付け面30の裏面側から見た4辺よりそれぞれ3度ずつ谷折りする折れ線a〜c(図6では一点鎖線で示す)が形成されているとともに、4度目にそれぞれ山折りする折れ線d(図6では破線で示す)が形成されている。
図7は図6の折り線a〜dのとおりに折り癖を付けた状態を示すパネルの斜視図を示している。この図7に示すように、折り線a〜dのとおりに展開状態のパネル3に折り癖を付けておく。
図8は図7の折り癖を付けた貼り付け面30の4辺のうちの一辺の連なり片31を起こしきった状態を示すパネル3の斜視図、図9は図8の貼り付け面30の1辺の連なり片31を起こしきった際にこれと対向する他辺の連なり片32を同様に起こしきった状態を示すパネル3の斜視図をそれぞれ示している。図8及び図9において、貼り付け面30の4辺のうちの一辺の連なり片31及びこれと対向する他辺の連なり片32には、折り線cと折り線dとの間において長手方向両側方へそれぞれ延びる延長部分311,321が設けられている。この延長部分311,321の基端つまり折り線cの長手方向両側端位置には、当該延長部分311,321の長手方向両側端を貼り付け面30の裏面側から見て山折りする折れ線e(図6では破線で示す)が形成されている。各延長部分311,321には、切込312,322が設けられている。そして、貼り付け面30の4辺のうちの一辺の連なり片31及びこれと対向する他辺の連なり片32を折り線a〜eのとおりに付けた折り癖に従ってそれぞれ起こしきる。
図10は図7及び図8の貼り付け面30の一辺及び他辺の連なり片31,32を起こしきった際に一側同士を噛み合わせてロックした状態を示すパネル3の斜視図を示している。この図10において、起こしきった貼り付け面30の一辺及び他辺の連なり片31,32の各延長部分311,321の一側同士を切込312,322の上下方向からの噛み合わせによってロックしておく。また、貼り付け面30の一辺及び他辺の連なり片31,32の各延長部分311,321の他側同士も切込312,322の上下方向からの噛み合わせによって同様にロックしておく。
また、図6にも示すように、パネル3の互いに相隣なる連なり片(たとえば31,33)の折り線aは当該連なり片31,33の両端まで形成され、その連なり片31,33同士の間に略矩形状の連結片37をそれぞれ備えている。これらの連結片37,37,…は、互いに相隣なる連なり片31〜34同士の間に設けられ、その対角線上に内側へ折り曲げ易くするミシン目f(図6では破線で示す)が形成されている。そして、貼り付け面30の残る2辺、つまり一辺及び他辺の間の2辺の連なり片33,34を折り線a〜dのとおりに付けた折り癖に従ってそれぞれ起こしきるようにする。
図11は図4ではみ出しているシート地2のはみ出し部分を内側に折り畳んでパネル3に貼り付けた状態を説明するパネル3の一つの角部での説明図を示している。この図11において、パネル3の各連なり片31〜34同士の間から表面側に略L字状に露呈するシート地2の四隅のはみ出し部分26を、ミシン目fに沿って内側に折り畳んだパネル3の角部つまり連結片37に貼り付けておく。
図12は図11のシート地2のはみ出し部分26を指で摘んで貼り合わせた状態を説明するパネル3の一つの角部での説明図、図13は図4ではみ出しているシート地2のはみ出し部分26を内側に折り畳んで貼り付けたパネル3の他の角部を同様に説明する説明図をそれぞれ示している。図12及び図13において、ミシン目fに沿って内側に折り畳んだパネル3の角部つまり連結片37に貼り付けておいたシート地2の四隅のはみ出し部分26を指で摘んで互いに貼り合わせておく。
図14は図7及び図8で貼り付け面30の一辺及び他辺の連なり片31,32を起こしきった際にこれとそれぞれ隣接する残る二辺のうちの一辺の連なり片33を起こしきった状態を示すパネル3の斜視図を示している。図14に示すように、貼り付け面30の一辺及び他辺の連なり片31,32と隣接する残る一辺の連なり片33を、当該連なり片33の両側端の連結片37,37にかぶせるように折り込んで起こしきる。
また、図6にも示すように、貼り付け面30の一辺及び他辺の連なり片31,32とそれぞれ隣接する残る二辺の連なり片33,34には、折り線dを跨いで外方(図6では上下方向)へそれぞれ突出する突起部分331,341が設けられている。また、貼り付け面30の一辺及び他辺の連なり片31,32には、折り線cと折り線dとの間において折り線d及び折り線eに沿って略L字状に切り欠いた切欠313,323が設けられている。このとき、貼り付け面30の一辺及び他辺の連なり片31,32の切欠313,323は、当該両連なり片31,32を起こしきった際に、貼り付け面30の裏面との間に略L字状の隙間を形成している。
図15は図14の貼り付け面30の残る二辺のうちの一辺の連なり片33を起こしきった際にその両端の突起部分331を下角の隙間(切欠313,323)に差し込んで固定した状態を説明する説明図を示している。この図15において、貼り付け面30の連なり片33を起こしきった際に、その折り線dを跨いで外方へ突出する突起部分331,331を、貼り付け面30の連なり片31,32を起こしきった際に貼り付け面30の裏面との間に形成された略L字状の隙間(切欠313,323)に差し込んで固定しておく。
そして、貼り付け面30の一辺及び他辺の連なり片31,32とそれぞれ隣接する残る二辺のうちの他辺の連なり片34についても、図11〜図15の手順を同様に繰り返して起こしきる。
図16は図14の貼り付け面30の残る二辺のうちの他辺の連なり片34を起こしきった際にその両端の突起部分341,341も下角の隙間(切欠313,323)に差し込んでパネル3を完成させた状態を説明する説明図を示している。この図16において、貼り付け面30の連なり片34についても、同様に連なり片34を起こしきった際に、その折り線dを跨いで外方へ突出する突起部分341,341を、貼り付け面30の連なり片31,32を起こしきった際に貼り付け面30の裏面との間に形成された略L字状の隙間(切欠313,323)に差し込んで固定することで、パネル3を完成させる。
図17は図16のパネル3の裏側の中央部分の凹部35に嵌挿される嵌挿体4の展開図、図18は図17の嵌挿体4を組み立ててパネル3の裏側の中央部分の凹部35に嵌挿する状態を示す斜視図をそれぞれ示している。
図17に示すように、パネル3の裏側の凹部35に嵌挿される嵌挿体4は、その表面側から見て全て短辺方向に延びて山折りする折れ線g(図17では破線で示す)を有している。嵌挿体4は、その長手方向一端に一対の爪部分41,41が設けられ、この各爪部分41を長手方向他端部に設けられた一対の差し込み孔42,42に差し込んでから、折れ線gとおりに折り癖を付けて折ることで、矩形筒状に形成される。この嵌挿体4は、図18に示すように、パネル3の凹部35に合致する大きさに形成され、接着材としての両面テープ43によってパネル3の凹部35内に接着される。嵌挿体4は、凹部35内に嵌挿した際に当該凹部35の深さよりも若干浅くなるように凹部35の深さの略五分の三程度の長さに設定されている。凹部35内に嵌挿した際に露呈する嵌挿体4の露呈部分には、菱形形状の係止孔44が設けられている。この係止孔44の4つの角部は、凹部35内に嵌挿体4を嵌挿した際に貼り付け面30の4辺の略中央に位置している。
図19は図18のパネル3の嵌挿体4の係止孔44を係止するフックK1を壁Kに対し専用の接着材を介して取り付ける状態を示す斜視図、図20は図19の壁KのフックK1にパネル3の嵌挿体4の係止孔44を係止してファブリックパネル1を掛ける状態を示す斜視図をそれぞれ示している。
図19に示すように、壁KのフックK1は、その裏面に接着材Sを塗布して壁Kの壁面に貼り付け、しっかりと密着させて取り付ける。図20に示すように、フックK1にパネル3の嵌挿体4の係止孔44のいずれかの角部を係止してファブリックパネル1を掛ける。この場合、接着剤Sとしては、例えばシャープ化学工業株式会社の「ピタッ!とpeel」などが適用される。
したがって、本実施の形態では、シート地2として、インクジェットプリンターPにより印刷可能な紙材が適用されているので、ペットや家族のとっておきの写真を表面に印刷したシート地2をパネル3の貼り付け面30に貼り付けたファブリックパネル1として、壁K等に掛けたり、立てかけたりして、インテリアとして用いることができ、インテリアとして用いる際の選択肢を飛躍的に拡大させることができる。
しかも、画用紙状の厚紙を折り畳んでパネル3が薄箱状に形成されているので、ファブリックパネル1自体の価格が非常に安価なものとなり、インテリアとして複数所有する余裕に恵まれたファブリックパネル1を提供することができる。
また、シート地2に対する印刷が、パネル3に貼り付けた際にその貼り付け面30から側面に及んでいるので、パネル3の貼り付け面30に貼り付けられたシート地2の印刷に奥行き感が得られ、ファブリックパネル1に高級感を醸し出すことができる。
また、略矩形状の貼り付け面30の4辺にそれぞれ連なる連なり片31〜34をその貼り付け面30の裏面側から見た4辺よりそれぞれ3度ずつ谷折りして裏面側の中央部分に凹部35を有する枠体形状にパネル3を形成し、その凹部35に当該凹部35の深さよりも浅い嵌挿体4が嵌挿されているので、貼り付け面30の4辺の各連なり片31〜34を谷折りした際に元に戻ろうとする枠体形状を、その中央部分の凹部35に嵌挿した嵌挿体4によって押さえて形状保持することができる。これにより、画用紙状の厚紙を折り畳んで薄箱状に形成したパネル3の見映えを良好に保つことができる。
更に、嵌挿体4が凹部35に対し両面テープ43を介して接着されているので、貼り付け面30の裏面側から見た4辺の各連なり片31〜34を谷折りした際に元に戻ろうとする枠体形状を嵌挿体4によってより確実に押さえて効果的に形状保持することができ、パネル3の見映えをより良好に保つことができる。
しかも、壁Kに設けられたフックK1に対し係止される菱形形状の係止孔44が嵌挿体4の露呈部分に設けられ、係止孔44の4つの角部が、凹部35内に嵌挿体4を嵌挿した際に貼り付け面30の4辺の略中央に位置しているので、ファブリックパネル1を壁Kに掛けた際にフックK1が係止孔44のいずれかの角部に係止されてファブリックパネル1の傾きによるズレが解消され、ファブリックパネル1の見映えを良好に保つことができる。
次に、本考案の第2の実施の形態を図21〜図28に基づいて説明する。
この実施の形態では、ファブリックパネルの形状を変更している。なお、ファブリックパネルを除くその他の構成は、前記第1の実施の形態の場合と同じであり、同一の部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。
図21は本考案の第2の実施の形態に係るファブリックパネルのシート地とパネルとの関係を示す説明図を示している。この図21において、ファブリックパネル5は、正面視で一辺(縦辺)が約135mmに、他辺(横辺)が約220mmにそれぞれ設定された略長方形状を呈している。また、ファブリックパネル5は、シート地6とパネル7とを備えている。パネル7は、シート地6を張った状態に貼り付ける略長方形状の貼り付け面70を正面側に有している。このパネル7は、画用紙状の厚紙を折り畳んで薄箱状に形成されている。そして、パネル7は、貼り付け面70の4辺にそれぞれ連なる連なり片71〜74がその貼り付け面70の裏面側から見た4辺よりそれぞれ3度ずつ山折りされて裏面側の中央部分に凹部75(後述する)を有する枠体形状に形成されている。この場合、シート地6としては、一辺(縦辺)が約210mm、他辺(横辺)が約293mmのA4サイズの紙製のシート材が適用され、表面に生地状の細かい模様が形成されている。
図22は図21のシート地6を表面に貼り付けた展開状態で裏面側から見たパネル7の折り線を説明する説明図、図23は図22のシート地6を表面に貼り付けた展開状態で裏面側から見たパネル7の折り線を説明する説明図をそれぞれ示している。
図22において、シート地6の一辺に沿った一部分の裏面から幅の狭い帯状の一部分剥離紙(図示せず)を剥離し、パネル7の表面のいずれかのガイド線Gに対しシート地6の一辺の貼り付け位置をガイドさせて位置合わせしながら貼着する。次いで、シート地6の残る部分の裏面から多部分剥離紙を剥離しながら、パネル7の表面の残る3辺のガイド線に対しシート地6の残る3辺の貼り付け位置をガイドさせて位置合わせしながらシート地6をパネル7の表面に貼着する。このとき、シート地6の四隅は、パネル7の各連なり片71〜74同士の間から表面側に略L字状に露呈している。また、シート地6に対する印刷は、パネル7に貼り付けた際にその貼り付け面70から側面に及んでいる。
図23は図22のシート地6を表面に貼り付けた展開状態で裏面側から見たパネル7の折り線を説明する説明図を示している。この図23において、パネル7は、貼り付け面70の4辺にそれぞれ連なる連なり片71〜74がその貼り付け面70の裏面側から見た4辺よりそれぞれ3度ずつ谷折りする折れ線a〜c(図23では一点鎖線で示す)が形成されているとともに、4度目にそれぞれ山折りする折れ線d(図23では破線で示す)が形成されている。
図24は図23の折り線a〜dのとおりに折り癖を付けた状態を示すパネル7の斜視図を示している。この図24に示すように、折り線a〜dのとおりに展開状態のパネル7に折り癖を付けておく。それから、前記第1の実施の形態の場合と同様に、貼り付け面70の4辺のうちの一辺の連なり片71及びこれと対向する他辺の連なり片72を起こしきり、当該連なり片71,72の各延長部分711,721の一側及び他側同士を切込712,722の上下方向からの噛み合わせによってロックする。
また、図23に示すように、パネル7の互いに相隣なる連なり片(たとえば71,73)の折り線aは当該連なり片71,73の両端まで形成され、その連なり片71,73同士の間に略矩形状の連結片77,77,…を備えている。これらの連結片77は、互いに相隣なる連なり片71〜74同士の間に設けられ、その対角線上に内側へ折り曲げ易くするミシン目f(図23では破線で示す)が形成されている。そして、貼り付け面70の残る2辺、つまり一辺及び他辺の間の2辺の連なり片73,74を折り線a〜eのとおりに付けた折り癖に従ってそれぞれ起こしきるようにする。このとき、パネル7の各連なり片71〜74同士の間から表面側に略L字状に露呈するシート地6の四隅のはみ出し部分66も、前記第1の実施の形態の場合と同様に、ミシン目fに沿って内側に折り畳んだパネル7の角部つまり連結片77に貼り付けてから、指で摘んで互いに貼り合わせておく。
図25は図24の折り線a〜eのとおりに折り癖を付けて貼り付け面70の4辺の連なり片71〜74をそれぞれ起こしきってパネル7を完成させる状態を示す斜視図を示している。この図25に示すように、貼り付け面70の一辺及び他辺の連なり片71,72と隣接する残る一辺の連なり片73を、当該連なり片33の両側端の連結片77,77にかぶせるように折り込んで起こしきる。このとき、前記第1の実施の形態の場合と同様に、貼り付け面70の残る二辺の連なり片73,74の突起部分731,741を、貼り付け面70の連なり片71,72を起こしきった際に貼り付け面70の裏面との間に形成された略L字状の隙間(切欠713,723)に差し込んで固定しておく。
図26は図25のパネル7の裏側の中央部分の凹部75に嵌挿される嵌挿体8の展開図、図27は図26の嵌挿体8を組み立ててパネル7の裏側の中央部分の凹部75に嵌挿する状態を示す斜視図をそれぞれ示している。
図26に示すように、パネル7の裏側の凹部75に嵌挿される嵌挿体8は、その表面側から見て全て短辺方向に延びて山折りする折れ線g(図26では破線で示す)を有している。嵌挿体8は、その長手方向一端に一対の爪部分81,81が設けられ、この各爪部分81を長手方向他端部に設けられた一対の差し込み孔82,82に差し込んでから、折れ線gとおりに折り癖を付けて折ることで、矩形筒状に形成される。この嵌挿体8は、図27に示すように、パネル7の凹部75に合致する大きさに形成され、接着材としての両面テープ83によってパネル7の凹部75内に接着される。嵌挿体8は、凹部75内に嵌挿した際に当該凹部75の深さよりも若干浅くなるように凹部75の深さの略五分の三程度の長さに設定されている。凹部75内に嵌挿した際に露呈する嵌挿体8の露呈部分には、菱形形状の係止孔84が設けられている。この係止孔84の4つの角部は、凹部75内に嵌挿体8を嵌挿した際に貼り付け面70の4辺の略中央に位置している。
図28は図27のパネル7の嵌挿体8の係止孔84を壁のフックK1に係止してファブリックパネル5を掛ける状態を示す斜視図を示している。この図28において、フックK1にパネル7の嵌挿体8の係止孔84のいずれかの角部を係止してファブリックパネル5を掛ける。
したがって、本実施の形態においても、前記第1の実施の形態と同一の作用・効果が得られる上、貼り付け面70が長方形状の大きなものとなることから、ファブリックパネル5のインテリア性の向上をより一層図ることができる。
なお、本考案は、前記各実施の形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、前記各実施の形態では、嵌挿体4,8は、その表面側から見て全て短辺方向に延びて山折りする折れ線gを有し、折れ線gとおりに折って矩形筒状に形成したが、図29及び図30に示すように、嵌挿体4´,8´は、その長手方向に延びる露呈部分の両辺(図29及び図30では左右両辺)にそれぞれ連なる連なり片47,87を設け、この各連なり片47,87を、嵌挿体4,8の裏面側から見て2度ずつ谷折りする折れ線g´,g´とおりに折って、その先端部側を嵌挿体4´,8´の露呈部分と対向する対向部分(両面テープ43,83側の部分)の裏面に沿うように挿入することで、矩形筒状の嵌挿体では開口していた開口部分を塞ぐ薄箱状に形成していてもよい。なお、図29中の符号48及び図30中の符号88は、嵌挿体4,8の露呈部分と対向部分との間の介在部分から谷折りされる折れ線gを介して連なるサイドフラップである。この場合には、嵌挿体4´,8´が薄箱状となって自身の形状保持がより確実に行えて、露呈部分の係止孔44,84がフックK1から非常に離脱し難いものとなり、ファブリックパネルを壁KのフックK1に対しより安心して係止することが可能となる。
このとき、嵌挿体の露呈部分及び対向部分の両短辺にそれぞれ裏面側から見て谷折りされる折れ線を介して連なる連なり片を設け、嵌挿体の露呈部分側の各連なり片の先端に爪部分を設ける一方、対向部分側の各連なり片の折れ線上に差し込み孔を設け、爪部分を差し込み孔にそれぞれ差し込んで露呈部分側及び対向部分側の連なり片同士を拘束するようにしてもよい。
このとき、嵌挿体の露呈部分及び対向部分の両短辺にそれぞれ裏面側から見て谷折りされる折れ線を介して連なる連なり片を設け、嵌挿体の露呈部分側の各連なり片の先端に爪部分を設ける一方、対向部分側の各連なり片の折れ線上に差し込み孔を設け、爪部分を差し込み孔にそれぞれ差し込んで露呈部分側及び対向部分側の連なり片同士を拘束するようにしてもよい。
また、前記各実施の形態では、フックK1の裏面に接着材Sを塗布して、鏡面に比して凹凸のある紙製、ビニル製又はオレフィン製などの壁紙により形成した壁Kの壁面に貼り付けたが、鏡面に近く凹凸がきわめて少ないタイルやガラスなどのような平坦な壁面を有する壁であれば、図31に示すように、フックK2の裏面に対しその周囲に盗み部K21を存して表面が貼着された、厚肉で弾性を有する両面テープのような接着シートK22によって、フックK2が貼り付けられていてもよい。この場合、フックK2は、接着シートK22の裏面から剥離紙K23を捲るだけで簡単に壁面に貼り付けられる。
また、前記各実施の形態では、ファブリックパネル1,5を鏡面に比して凹凸のある壁紙よりなる壁Kの壁面に貼り付けたフックK1に掛けたが、ファブリックパネルを鏡面のような壁の壁面に接着されるフックに掛けたり、壁に立てかけたりしてもよい。
更に、前記各実施の形態では、一辺が約140mmの略正方形状のシート地2や一辺が約210mmで他辺が約293mmのA4サイズのシート地6を適用したが、インクジェットプリンターにより印刷可能なサイズで有れば、パネルのサイズを変更して対応可能である。
また、前記各実施の形態では、シート地2,6に対する印刷を、パネル3,7に貼り付けた際にその貼り付け面30,70から側面に及ばせたが、シート地に対する印刷が、パネルに貼り付けた際にその貼り付け面から側面に及んで、背面への折返し部分に跨っていてもよい。
更に、前記各実施の形態では、シート地2,6として、インクジェットプリンターにより印刷可能な紙製のシート材を適用したが、インクジェットプリンターにより印刷可能な樹脂製のシート材が適用されていてもよい。
1 ファブリックパネル
2 シート地
3 パネル
30 貼り付け面
31〜34 連なり片
35 凹部
4 嵌挿体
43 両面テープ(接着材)
44 係止孔
4´ 嵌挿体
5 ファブリックパネル
6 シート地
7 パネル
70 貼り付け面
71〜74 連なり片
75 凹部
8 嵌挿体
83 両面テープ(接着材)
84 係止孔
8´ 嵌挿体
K 壁
K1 フック
P インクジェットプリンター
2 シート地
3 パネル
30 貼り付け面
31〜34 連なり片
35 凹部
4 嵌挿体
43 両面テープ(接着材)
44 係止孔
4´ 嵌挿体
5 ファブリックパネル
6 シート地
7 パネル
70 貼り付け面
71〜74 連なり片
75 凹部
8 嵌挿体
83 両面テープ(接着材)
84 係止孔
8´ 嵌挿体
K 壁
K1 フック
P インクジェットプリンター
Claims (4)
- 表面に印刷が施されたシート地をパネルに張った状態で、壁等に掛けたり、立てかけたりして、インテリアとして用いるファブリックパネルにおいて、
前記シート地としては、インクジェットプリンターにより印刷可能な紙材が適用されており、
前記パネルは、画用紙状の厚紙を折り畳んで薄箱状に形成され、前記シート地がその裏面に塗布した接着材により張った状態に貼り付けられる貼り付け面を有していることを特徴とするファブリックパネル。 - 前記紙材に対する印刷は、前記パネルに貼り付けた際にその貼り付け面から当該貼り付け面の周縁に連続する側面にも及んでいる請求項1に記載のファブリックパネル。
- 前記パネルは、前記貼り付け面が略矩形状に形成され、前記貼り付け面の4辺にそれぞれ連なる連なり片がその貼り付け面の裏面側から見た4辺よりそれぞれ3度ずつ谷折りされて裏面側の中央部分に凹部を有する枠体形状に形成されているとともに、前記凹部に嵌挿されかつ当該凹部の深さよりも浅い嵌挿体を備えている請求項1又は請求項2に記載のファブリックパネル。
- 前記嵌挿体は、前記凹部に対し接着材を介して接着されているとともに、壁に設けられたフックに対し係止される菱形形状の係止孔を備えている請求項3に記載のファブリックパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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2016
- 2016-06-07 JP JP2016002608U patent/JP3205869U/ja not_active Expired - Fee Related
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