JP3205147B2 - 金属非腐食性記録液、インクジェット記録方法、インク、記録ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及び印刷方法 - Google Patents

金属非腐食性記録液、インクジェット記録方法、インク、記録ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及び印刷方法

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JP3205147B2
JP3205147B2 JP26781493A JP26781493A JP3205147B2 JP 3205147 B2 JP3205147 B2 JP 3205147B2 JP 26781493 A JP26781493 A JP 26781493A JP 26781493 A JP26781493 A JP 26781493A JP 3205147 B2 JP3205147 B2 JP 3205147B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主に金属表面と液体と
が接触して使用される構造を有する各種装置及び器具類
等の信頼性を高める為、金属に接触した液体を原因とす
る金属の腐蝕を有効に防止し得る金属非腐食性記録液
開発等に関する。更に詳しくは、ノンインパクト記録方
法、とりわけ記録液滴を吐出させて記録を行なう複写
機、ファクシミリ、ワードプロセッサー、プリンター及
びプロッターの如き装置等において、装置の使用の際、
記録液が金属と直接接触することにより生じるこれらの
装置内に設けられている発熱抵抗体や導電体等の金属部
分の腐食を有効に防止し得る、金属非腐食性記録液、イ
ンクジェット記録方法、インク、記録ユニット、インク
カートリッジ、インクジェット記録装置及び印刷方法
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、記録装置に関しては、実に様
々な方法のものが報告されているが、例えば、特開昭5
8−36465号公報には、記録液が噴出するオリフィ
スを有する記録液包含毛細管を用いたインクオンデマン
ドプリティングシステムが開示されている。当該インク
オンデマンドプリティングシステムにおいては、オリフ
ィスの極近傍に記録液加熱素子が配列されている。この
為、記録液包含毛細管又は近傍に設けられた発熱抵抗体
は、急速に加熱されると共に、オリフィス近傍の記録液
に多量の熱エネルギーを伝達し、微小部分を気化して毛
細管内にバブルを発生させる。このバブルは、結果的に
一つの記録液滴をオリフィスから被記録材の表面に噴出
する圧力波を発生させる。オリフィスに対する記録液加
熱素子の位置を好適に設定し、加熱素子から記録液への
エネルギー伝達を注意深く制御すると、オリフィスから
蒸気が逃げる前にバブルが記録液加熱素子上又はその近
傍で消失する。
【0003】この様なサーマルインクジェットプリンタ
の寿命は、特に導電体及び発熱抵抗体の寿命に依存する
ことが知られている。かかる導電体や発熱抵抗体に生じ
る顕著な故障は、バブルの消失によるキャビテーション
損傷や記録液による化学的損傷が原因である。従って、
サーマルインクジェットプリンタの長寿命化を図る為に
は、発熱抵抗体の化学変化による疲労を防止し、キャビ
テーション発生による損傷を最小限に留めることが望ま
しい。
【0004】これに対し、例えば、特開昭59−109
372号公報には、発熱抵抗体の疲労を減少させる為の
一つの解決策が開示されている。即ち、一般に発熱抵抗
体は、動作中における化学的疲労や機械的疲労に対する
保護を与える為に、不活性化層で覆われているが、当該
公報ではこの不活性化層として、炭化シリコン、酸化シ
リコン又は酸化アルミニウムの薄い層が開示されてい
る。又、特開昭59−95157号公報には、不活性化
層又は保護層として、二酸化シリコンの他、シリコン−
オキシナイトライド、酸化アルミニウム、又は二酸化チ
タニウム等を用い、最初にオリフィスプレート上に層形
成すること、及び発熱抵抗体及び導電体をこれらの不活
性化層で被覆することが開示されている。又、特開昭5
8−221341号公報には、二酸化シリコン又は炭化
シリコンで作られた同様の不活性化層を、既に形成して
いる発熱抵抗体(タンタル/アルミニウム合金)及び導
電体(アルミニウム)上に被膜することが開示されてい
る。又、特開昭59−100214号公報には、炭化シ
リコンと、窒化シリコン又は酸化シリコンの二つの異な
る層からなる不活性化層の構造が開示されている。以上
の如き不活性物質を用いた発熱抵抗体等の表面保護は、
疲労特性に関しては、いずれも十分に満足し得るもので
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
不活性物質による発熱抵抗体上に設けられた不活性化層
又は表面保護層に亀裂やピンホール等が存在すると、該
表面保護層が所望の特性を発揮し得ないという問題があ
った。とりわけ表面保護層が液体(例えば、記録液)に
接している場合には、これらの亀裂やピンホールを介し
て記録液と発熱抵抗体とが接触し、記録液により発熱抵
抗体を構成している金属が腐食され断線してしまう結
果、記録液に熱が伝達されずに、インクジェットヘッド
から均一の速度及び軌道で、且つ均一の大きさの記録液
滴を吐出することが出来なくなることが生じる。一方、
実際の発熱抵抗体の製造工程においては、上記した表面
保護層上の亀裂やピンホールを皆無にすることは困難な
ことであり、上記した問題の早期解決が望まれている。
【0006】又、USP−5062892号明細書に
は、リン酸塩、硫酸塩及びシュウ酸塩等のオキソアニオ
ンを含有するサーマルインクジェット用記録液が開示さ
れているが、この様な記録液では、サーマルインクジェ
ットの吐出を繰り返す過程において、導電体や発熱抵抗
体上に設けられた表面保護層を溶解したり、コゲなる化
学的損傷が発生したりして、記録液の吐出を不能にする
という問題点もあった。
【0007】従って、本発明の目的は、かかる従来技術
の問題点を解決し、金属が液体に接触しても、該液体に
よる金属の腐食の発生が極力抑えられる金属非腐食性
録液を提供することにある。更に、本発明の別の目的
は、インクジェット記録装置等内に設けられている発熱
抵抗体等の金属に対し、生じる、当該装置等で使用され
る記録液を原因とする腐食の発生が極力抑えられ、イン
クジェットヘッドの寿命を格段に延ばし、しかも該装置
等の信頼性を著しく高め、更に装置の故障率を遥かに低
くすることが可能な新規な金属非腐食性記録液インク
ジェット記録方法、インク、記録ユニット、インクカー
トリッジ、インクジェット記録装置及び印刷方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は、以下の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも分
子内に−COOM(Mはアルカリ金属又はアンモニウム
を表す。)を1個以上もつ染料と該染料を溶解又は分散
する液媒体を含む金属非腐食性の記録液であって、該記
録液は、硫酸塩を該記録液に対して0.1wt%〜1.
0wt%及び水酸化物を該記録液に対して0.1wt%
〜1.0wt%含み、且つpHが7〜10.5に調整さ
れていることを特徴とする金属非腐食性記録液である。
【0009】又、本発明は、発熱体からの熱エネルギー
を記録液に作用させてオリフィスから記録液滴を吐出さ
せて記録を行う方式のインクジェット記録方法におい
て、少なくとも分子内に−COOM(Mはアルカリ金属
又はアンモニウムを表す。)を1個以上もつ染料と該染
料を溶解又は分散する液媒体を含む金属非腐食性の記録
液であって、該記録液は、硫酸塩を該記録液に対して
0.1wt%〜1.0wt%及び水酸化物を該記録液に
対して0.1wt%〜1.0wt%含み、且つpHが7
〜10.5に調整されている金属非腐食性記録液を用い
ることを特徴とするインクジェット記録方法である。
又、本発明は、少なくとも分子内に−COOM(Mはア
ルカリ金属又はアンモニウムを表す。)を1個以上もつ
染料と該染料を溶解又は分散する液媒体を含むインクで
あって、該インクは、硫酸塩を該インクに対して0.1
wt%〜1.0wt%及び水酸化物を該インクに対して
0.1wt%〜1.0wt%含み、さら にpHが7〜1
0.5の範囲内にあることを特徴とするインクである。
【0010】又、本発明は、インクを収容しているイン
ク収容部および該インク収容部に収容されているインク
を吐出させる為の記録ヘッドを具備している記録ユニッ
トにおいて、該インクが、少なくとも分子内に−COO
M(Mはアルカリ金属又はアンモニウムを表す。)を1
個以上もつ染料と該染料を溶解又は分散する液媒体を含
み、且つ硫酸塩を該インクに対して0.1wt%〜1.
0wt%及び水酸化物を該インクに対して0.1wt%
〜1.0wt%含み、さらにpHが7〜10.5の範囲
内にあるインクであることを特徴とする記録ユニットで
ある。 又、本発明は、インクを収容しているインク収容
部を備え、該インクを吐出させるための記録ヘッドに対
し着脱可能に構成されてなるインクカートリッジであっ
て、該インクは、少なくとも分子内に−COOM(Mは
アルカリ金属又はアンモニウムを表す。)を1個以上も
つ染料と該染料を溶解又は分散する液媒体を含み、さら
に硫酸塩を該インクに対して0.1wt%〜1.0wt
%及び水酸化物を該インクに対して0.1wt%〜1.
0wt%含み、またpHが7〜10.5の範囲内にある
ことを特徴とするインクカートリッジである。
【0011】又、本発明は、インクを収容したインク収
容部と該インクを吐出させる記録ヘッドとを備えたイン
クジェット記録装置であって、該インクが、少なくとも
分子内に−COOM(Mはアルカリ金属又はアンモニウ
ムを表す。)を1個以上もつ染料と該染料を溶解又は分
散する液媒体を含み、さらに硫酸塩を該インクに対して
0.1wt%〜1.0wt%及び水酸化物を該インクに
対して0.1wt%〜1.0wt%含み、またpHが7
〜10.5の範囲内にあることを特徴とするインクジェ
ット記録装置である。 又、本発明は、インクをインクジ
ェット法によって被記録材に印刷する方法において、該
インクが少なくとも分子内に−COOM(Mはアルカリ
金属又はアンモニウムを表す。)を1個以上もつ染料と
該染料を溶解又は分散する液媒体を含 み、さらに硫酸塩
を該インクに対して0.1wt%〜1.0wt%及び水
酸化物を該インクに対して0.1wt%〜1.0wt%
含み、またpHが7〜10.5の範囲内にあるインクで
あることを特徴とする印刷方法である。
【0012】
【作用】本発明らは、上記の従来技術の問題点につい
て鋭意研究の結果、金属と接触した状態で使用される液
体中に、硫酸塩及び/又は水酸化物を含有させておけ
ば、これらの化合物が被膜形成能を有する為、金属非腐
食性液組成物が得られることを知見して本発明に至っ
た。又、上記と同様にして特定量の硫酸塩及び水酸化物
を含有させて金属非腐食性の記録液を作成することによ
り、記録液に接触する金属の腐食を有効に防止し、イン
クジェット記録装置の高寿命化及び記録の信頼性の向上
が図れることを知見して本発明に至った。即ち、染料或
いは顔料等の所謂記録剤とこれを分散する液媒体、更に
は必要に応じて表面張力調整剤及び粘度調整剤等の添加
剤を添加調合して記録液を作成し、更にかかる記録液中
に硫酸塩及び水酸化物を添加して本発明の金属非腐食性
記録液を作成すれば、従来の記録液を使用して記録を行
う場合に較べこれを用いて記録を行うと、記録ヘッドの
使用寿命が飛躍的に向上し、更に信頼性の向上を図るこ
とも可能となる。尚、記録液のみならず、類似の問題を
有する技術分野、即ち、何等かの目的で金属類(半導体
を含む)と液体とが接触し、該液体との接触を原因とす
る金属の腐食の発生が予想されるその他の分野において
も、本発明の金属非腐食性液組成物は、十分に利用する
ことが可能である。
【0013】
【好ましい実施態様】以下に好ましい実施態様を挙げ
て、本発明を更に詳しく説明する。本発明の金属非腐食
記録液は、金属と接触する状態で使用される液体中に
特定量の硫酸塩及び水酸化物が含まれていることを特徴
とする。本発明で使用する硫酸塩及び水酸化物は、前記
した様に被膜形成物質であり、液媒体中に溶解又は分散
され、液体流路の壁面に被膜を形成し得る機能を有し、
更に記録液に添加された場合には、他の記録液の構成成
分や記録ヘッド或いは記録特性等に対して悪影響を与え
ない物質である。即ち、かかる被膜形成物質である硫酸
塩及び水酸化物は、例えば、水或いは水溶性各種有機溶
剤、又はこれらの混合液である液媒体に溶解又は分散さ
れて使用される。本発明で使用される上記の被膜形成物
質としては、具体的には、例えば、硫酸塩としては、硫
酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム及び硫酸ア
ンモニウム等が挙げられ、水酸化物としては、水酸化リ
チウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化
アンモニウム等が挙げられる。
【0014】本発明の金属非腐食性記録液中に含まれる
上記の被膜形成物質の含有量としては、液媒体及び被膜
形成物質の種類、使用される条件、更には、他の添加物
との関係、及び所望される液物性との関係等において適
宜決定されるものであるが、硫酸塩の含有量を0.1〜
1.0wt%、且つ水酸化物の含有量を0.1〜1.0
wt%とし、最適には、硫酸塩の含有量を0.3〜0.
6wt%、且つ水酸化物の含有量を0.3〜0.6wt
%とするのが望ましい。
【0015】記録液中の硫酸塩濃度と水酸化物濃度の割
合を変化させた場合に、記録液の特性が変化するので、
硫酸塩と水酸化物の使用割合を上記範囲に決定するのが
好ましい。例えば、記録液と接触する該導電体や発熱抵
抗体上の保護膜としてタンタル(Ta)を用いた場合、
硫酸イオン濃度が1.0wt%以上と高くなると、保護
膜であるタンタルを溶解させる能力が強くなり、一方、
水酸化物の濃度が1.0wt%以上と高くなると、液の
pHが10.5を超え、インクジェット用ヘッドの構成
材料を腐食する等の現象が起こり好ましくない。又、硫
酸塩を添加しないか或いは0.1wt%より少なくする
と、記録紙上の印字物の耐水性が劣化する傾向にあり、
一方、水酸化物を添加しないか0.1wt%より少なく
すると、染料の会合を増進させ、記録液の粘度が高くな
り、プリンターヘッドから吐出される液滴の体積が小さ
くなり、印字濃度の低下や濃度ムラが発生したりする
為、好ましくない。
【0016】又、本発明の金属非腐食性記録液は、上記
のものの他、水及び水溶性有機溶剤からなる液媒体、及
び染料或いは顔料等の記録剤からなる。記録液中の水溶
性有機溶剤の含有量は、記録液全重量の25wt%以
下、好ましくは15wt%以下とし、水の含有量は、記
録液全重量の70〜95wt%、好ましくは75〜95
wt%の範囲とする。水溶性有機溶剤の含有量が25w
t%を超えたり、或いは水の含有量が70wt%未満で
あると、普通紙上の印字品位に対し悪影響を及ぼす傾向
にある為、好ましくない。
【0017】又、本発明の金属非腐食性記録液中に含ま
れる記録剤成分としては、いずれのものも使用すること
が出来るが、特に、分子内に−COOM基(Mはアルカ
リ金属又はアンモニウムを表す)を1個以上もつ染料が
本発明において好ましく使用される。具体的には、下記
の一般式[1]で表される様な染料が本発明において有
効に使用される。
【0018】
【化7】
【0019】更に、本発明の金属非腐食性記録液におい
ては、特願平5−116075号公報、特願平5−11
6076号公報、特願平5−116185号公報、特願
平5−116186号公報及び特願平5−117176
号公報等に開示されている染料も、有用に使用すること
が出来る。
【0020】本発明の金属非腐食性記録液は、基本的に
は上記の構成成分で構成されるものであるが、更に各種
の添加剤を添加することにより、広範囲の応用が可能と
なり、前述した種々の公報に開示された記録方法に有効
に適用される優れた記録液を得ることも出来る。例え
ば、物性値を改善させる為に、pH調整剤、尿素の様な
結晶性有機化合物の乾燥防止剤、表面張力調整剤、防カ
ビ或いは殺菌剤等の種々の添加剤が使用されてもよい。
特に、pH調整剤により、記録液のpHを7〜10.5
に調整することが好ましい。
【0021】次に、本発明の金属非腐食性記録液を用
い、図2(a)に示す記録ヘッドで記録を行う方法につ
いて詳細に説明する。図2(b)は図2(a)のXY矢
視断面図である。本発明の金属非腐食性記録液が図2
(b)の矢印Aに示す方向から熱作用部107に導入さ
れ、電気−熱変換体102が所定の条件で駆動される
と、熱発生部108において瞬間的に熱エネルギーが発
生され、熱作用面109を介して熱作用部107にある
液体(記録液)を瞬時に加熱する。加熱された記録液
は、急激な状態変化を起こして蒸発し、一瞬の間に熱作
用部107中に気泡(バブル)が形成される。この様に
して発生した気泡は、電気−熱変換体102への通電が
OFFされると、急速にその体積を収縮させ、消滅する
という過程を繰り返す。
【0022】この繰り返し過程において、本発明の金属
非腐食性記録液には硫酸塩及び/又は水酸化物が含有さ
れ、被膜形成手段が施されている為、かかる記録液が熱
作用面109に接触するか或いは近接距離内に存在して
いると被膜形成変化を起こし、熱作用面109がその被
膜で覆われる様になる。この様にして熱作用面109上
に形成された被膜によって、上記した熱作用部107に
おいて形成された気泡の、高速度での収縮作用により生
ずるショック波が吸収される。更に、発熱抵抗層111
及び上部層112が設けてある場合には、上記の被膜に
よって該上部層をも保護し得る。
【0023】熱作用面109上に形成されるこの様な被
膜は、何度かのショック波を受けているうちに、部分的
に或いは全面的に破損されて剥離する場合があるが、次
の瞬間には再び新しい被膜が瞬時に形成される為に、記
録過程においては、熱作用面109上に前記被膜が常時
形成されていることに等しくなり、電気−熱変換体10
2の使用寿命は、従来に較べて格段に延び、単位時間当
たりの液滴形成頻度を高め、且つ長時間連続的に記録を
実行することが出来る。しかも、上述の被膜は、熱作用
面109上より遊離すると再び液体中に溶解又は分散す
る為、液吐出部106における液体流路中を目詰まらせ
る事はない。
【0024】以上の様に、本発明の金属非腐食性記録液
を用いると、従来の記録ヘッドの使用寿命が飛躍的に延
びる。殊に、ドイツ公開公報(DOLS)284306
4号に公開されている様な、フルラインタイプで高密度
マルチオリフィス化された記録ヘッドの場合には、例え
ば、該記録ヘッドがA4判短手方向フルラインタイプと
すると、1700個程度の電気−熱変換体が具備される
為、各電気−熱変換体の破損確率が著しく高くなり、商
品価値を低下させる大きな要因となるばかりでなく、信
頼性の上でも著しい低下を招くものであるが、この様な
記録ヘッドにおいても本発明の金属非腐食性記録液を用
いれば、各電気−熱変換体の使用寿命が格段に延びるば
かりか、破損確率が著しく低下し、信頼性の高い装置と
なり得る。更に本発明は、上記で記録した記録ヘッドの
みならず、金属(半導体を含む)と液体とが接触し、液
体により金属の腐食が生ずる可能性がある全ての分野に
応用が可能であり、各分野における測定装置や記録装置
等の商品の信頼性を著しく向上させるものである。
【0025】図3に、上記ヘッドを組み込んだインクジ
ェット記録装置の一例を示す。図3において、61はワ
イピング部材としてのブレードであり、その一端はブレ
ード保持部材によって保持されて固定端となり、カンチ
レバーの形態をなす。ブレード61は記録ヘッドによる
記録領域に隣接した位置に配置され、又、本例の場合、
記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。
62はキャップであり、ブレード61に隣接するホーム
ポジションに配設され、記録ヘッドの移動方向と垂直な
方向に移動して吐出口面と当接し、キャッピングを行う
構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設
けられる吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッ
ドの移動経路中に突出した形態で保持される。
【0026】上記ブレード61、キャップ62、吸収体
63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61
及び吸収体63によってインク吐出口面の水分、塵挨等
の除去が行われる。前に述べたUSP−5062892
号明細書に記載されているリン酸塩等を単独若しくは組
み合わせて添加したインクを使用した場合には、リン酸
イオンがこの吸収体63に含有されているSnイオンを
溶出させてしまう為、熱作用面109上にコゲなる化学
的堆積物を形成し、電気−熱変換体の使用寿命を著しく
低下させるという問題が生じていた。
【0027】65は吐出エネルギー発生手段を有し、吐
出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐
出して記録を行う記録ヘッド、66は記録ヘッド65を
搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジ
である。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係
合し、キャリッジ66の一部はモータ68によって駆動
されるベルト69と接続(不図示)している。これによ
りキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能と
なり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した
領域の移動が可能となる。
【0028】51は被記録材を挿入するための給紙部、
52は不図示のモータにより駆動する紙送りローラであ
る。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口面と対向
する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれ
て排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。上記構
成において記録ヘッド65が記録終了等でホームポジシ
ョンに戻る際、ヘッド回復部64のキャップ62は記録
ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード6
1は移動経路中に突出している。この結果、記録ヘッド
65の吐出口面がワイピングされる。尚、キャップ62
が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行
う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中に突出
するように移動する。
【0029】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は、上述したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐
出口面はワイピングされる。上述の記録ヘッドのホーム
ポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかり
でなく、記録ヘッドが記録の為に記録領域を移動する間
に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ
移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0030】図4は、ヘッドにインク供給部材、例え
ば、チューブを介して供給されるインクを収容したイン
クカートリッジの一例を示す図である。ここで、40は
供給用インクを収容したインク収容部、例えば、インク
袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられてい
る。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、
インク袋40中のインクをヘッドに供給可能ならしめ
る。44は廃インクを受容する吸収体である。インク収
容部としては、インクとの接液面がポリオレフィン、特
にポリエチレンで形成されているものが本発明にとって
好ましい。
【0031】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記のごときヘッドとインクカートリッジ
とが別体となったものに限らず、図5に示すごときそれ
らが一体になったものにも好適に用いられる。図5にお
いて、70は記録ユニットであって、この中にはインク
を収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納
されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオ
リフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出
される構成になっている。インク吸収体の材料として
は、ポリウレタン、セルロース又はポリビニルアセター
ルを用いることが本発明にとって好ましい。72は記録
ユニット内部を大気に連通させるための大気連通口であ
る。この記録ユニット70は、図2で示す記録ヘッドに
代えて用いられるものであって、キャリッジ66に対し
着脱自在になっている。
【0032】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を更に具体的に
説明する。尚、本発明は実施例に限定されるものではな
いことは勿論である。 <実施例1> 下記組成物を混合し、本実施例の金属非腐食性記録液を
作成した。 ・Pro-jet fast black 2 liquid(ICI製) 3部 ・エチレングリコール 10部 ・硫酸アンモニウム 1部 ・水酸化ナトリウム 1部 ・水 85部 又、この記録液のpHを測定したところ、10.5であ
った。次に、上記の記録液を用いて、図1に示す様な試
験形態で、アルミニウム表面に形成される保護膜の耐電
圧を測定した。先ず、可変可能な電流−電圧計を用い
て、正極をアルミニウム基板に、負極を白金プレートに
接続した。尚、図2で示されるインクジェットヘッド
は、通電状態では、正極になる様に設計されているの
で、図1に示す試験方法では、アルミニウム側を正極と
した。電流−電圧計を用い、印加電圧を可変(増加)し
ていくと、100ボルト程度の電圧を印加しても、電流
の流れは観測されなかった。
【0033】<比較例1> 比較として、実施例1の組成の記録液から、硫酸アンモ
ニウムと水酸化ナトリウムを除いた記録液を作成した。
但し、アンモニウム水溶液を用いて、上記記録液と同じ
pHになる様に調整した。この記録液を用い、上記した
のと同様の実験を行ったところ、低電圧(10ボルト以
下)で電流が流れていることが観測され、又、目視した
ところアルミニウムが液体中に溶出しガスの発生が見ら
れた。
【0034】<実施例2> 下記組成物を混合し、本実施例の金属非腐食性記録液を
作成した。 ・Pro-jet fast black 2 liquid(ICI製) 3部 ・ジエチレングリコール 10部 ・水酸化ナトリウム 0.1部 ・硫酸アンモニウム 0.1部 ・水 86.8部 又、この記録液のpHを測定したところ、8.5であっ
た。次に、上記金属非腐食性記録液を用いる他は、実施
例1と全く同様の方法で、アルミニウム表面に形成され
る保護膜の耐電圧を測定した。電流−電圧計を用いて印
加電圧を可変(増加)していくと、100ボルト程度の
電圧を印加しても、電流の流れは観測されなかった。
【0035】<比較例2> 実施例2に記載で使用された記録液から、硫酸アンモニ
ウムと水酸化ナトリウムを除いた組成の記録液を作成し
た。但し、アンモニウム水溶液を用いて、実施例2の記
録液と同じpHに調整した。この記録液を用い、実施例
1と同様の試験を行ったところ、低電圧(10ボルト以
下)で電流が流れていることが観測され、目視したとこ
ろアルミニウムが液体中に溶出し、ガスの発生が見られ
た。
【0036】<実施例3> 記録液吐出源として、熱エネルギーを利用したインクジ
ェットプリンター(BJ−10v(駆動周波数:3kH
z、駆動電圧:23V):キヤノン(株)製)のBC−
01インクカートリッジに、実施例1で得られた金属非
腐食性記録液を注入して、SK紙(電子写真用紙:キヤ
ノン(株)製)に記録を行った。その際、BC−01イ
ンクカートリッジのヘッドとして、発熱抵抗体の保護層
にピンホール等の如き欠陥が殆ど見られないものを使用
した。その結果、4×10E7パルス以上の印字耐久試
験でもプリンターヘッドは、正常に印字を続けることが
出来た。又、ノズルからの記録液吐出量、得られた記録
物の印字濃度、耐水性についても評価した。その結果を
表2に示す。
【0037】<比較例3> 下記組成物を混合し、又、実施例2と同様にpH8.5
となる様にpH調整剤で調整して、下記の組成の記録液
を作成した。 (組成) ・Pro-jet fast black 2 liquid(ICI製) 3部 ・エチレングリコール 10部 ・硫酸ナトリウム 1.2部 ・水酸化ナトリウム 0.6部 ・水 85.2部 この記録液を実施例3と同様に、BC−01記録液カー
トリッジに注入し、印字耐久試験を行ったところ、1×
10E7パルス以上での印字では、保護膜のタンタルが
溶解して、ヒーター部分が電気的に断線して、印字不能
状態になった。
【0038】<比較例4> 下記に示す液組成物を混合し、且つ実施例2と同様にp
H8.5となる様にpH調整剤で調整して、本発明の金
属非腐食性記録液を作成した。 (組成) ・Pro-jet fast black 2 liquid(ICI製) 3部 ・ジエチレングリコール 10部 ・水酸化ナトリウム 0.05部 ・硫酸アンモニウム 0.3部 ・水 86.65部 得られた記録液を実施例3と同様に、BC−01記録液
カートリッジに注入し、SK紙に記録を行い、ノズルか
らの記録液吐出量、得られた記録物の印字濃度及び耐水
性について評価した。その結果を表1に示したが、印字
物の印字濃度に劣っていた。
【0039】<比較例5> 下記に示す液組成物を混合し、且つ実施例2と同様にp
H8.5となる様にpH調整剤で調整して、本発明の金
属非腐食性記録液を作成した。 (組成) ・Pro-jet fast black 2 liquid(ICI製) 3部 ・ジエチレングリコール 10部 ・水酸化ナトリウム 0.4部 ・硫酸アンモニウム 0.05部 ・水 86.65部 得られた記録液を実施例3と同様に、BC−01記録液
カートリッジに注入し、SK紙に記録を行い、ノズルか
らの記録液吐出量、得られた記録物の印字濃度及び耐水
性について評価した。その結果を表1に示したが、印字
物の耐水性に劣っていた。
【0040】
【表1】
【0041】表中の各評価方法についての詳細を以下に
示す。 *1:記録液吐出量 熱エネルギーを利用したインクジェットプリンター(B
J−10v(駆動周波数:3kHz、駆動電圧:23
V):キヤノン(株)製)のBC−01インクカートリ
ッジに夫々の記録液を充填し、キヤノン:NP−DRY
コピー用紙に数枚印字を行った後、記録液カートリッジ
(BC−01)の重量変化からノズル1本から吐出した
記録液量を推定した。
【0042】*2:印字濃度評価 上記と同様のインクジェット記録装置を用いてキヤノ
ン:NP−DRYコピー用紙に印字を行い、印字物の印
字濃度をマクベス濃度計(TR918)で測定した。
【0043】*3:耐水性評価 上記と同様のインクジェット記録装置を用いてキヤノ
ン:NP−DRYコピー用紙に印字を行い、1時間後に
印字物を水槽中に3秒間浸水させて、印字物の流れ方に
よって、下記の様に評価した。 ○・・・印字物が、殆ど水に流れない。 △・・・印字物は、少し流れるが、文字の読取は可能で
ある。 ×・・・印字物の殆どが流れて、文字を読み取ることが
不可能である。
【0044】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、液
体が金属に接触する状態で使用される装置等において生
じる、接触した液体を原因とする金属の腐食を極力減少
させることが出来、とりわけ金属が電極材料等で電気的
な作用が働く場合に生じる、腐食による金属の断線或い
は溶解等を有効に防ぐことが可能な金属非腐食性記録液
が提供される。又、本発明によれば、金属非腐食性記録
液が提供され、この結果、記録液吐出源として熱エネル
ギーを利用するインクジェット記録装置のヘッドの寿命
を格段に延ばすことが出来、更に装置の故障率を遥かに
低くすることが可能である信頼性に優れたインクジェッ
ト記録方法、インク、記録ユニット、インクカートリッ
ジ、インクジェット記録装置及び印刷方法が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例において使用される耐電圧の測定装置
の該略図である。
【図2】インクジェット記録装置のヘッド部の該略図で
ある。
【図3】インクジェット記録装置の一例を示す斜視図で
ある。
【図4】インクカートリッジの縦断面図である。
【図5】記録ユニットの斜視図である。
【符号の説明】
40:インク収容部 42:栓 44:吸収体 45:インクカートリッジ 51:給紙部 52:紙送りローラ 53:排紙ローラ 61:ブレード 62:キャップ 63:吸収体 64:吐出回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ 67:ガイド軸 68:モータ 69:ベルト 70:記録ユニット 71:ヘッド部 72:大気連通口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 葛城 隆司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 西脇 理 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 村井 啓一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 服部 能史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23F 11/18 B41M 5/00 C09D 11/00 WPI(DIALOG)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも分子内に−COOM(Mはア
    ルカリ金属又はアンモニウムを表す。)を1個以上もつ
    染料と該染料を溶解又は分散する液媒体を含む金属非腐
    食性の記録液であって、記録液は、硫酸塩を該記録液
    に対して0.1wt%〜1.0wt%及び水酸化物を該
    記録液に対して0.1wt%〜1.0wt%含み、且つ
    pHが7〜10.5に調整されていることを特徴とする
    金属非腐食性記録液。
  2. 【請求項2】 液媒体が70〜95wt%の水と25
    wt%以下の水溶性有機溶剤とからなる請求項に記載
    の金属非腐食性記録液。
  3. 【請求項3】 該金属非腐食性記録液が、インクジェッ
    ト記録に用いられるインクである請求項1または2に記
    載の金属非腐食性記録液。
  4. 【請求項4】 該染料が、下記一般式で示される構造を
    有する請求項1または2に記載の金属非腐食性記録液: 【化1】
  5. 【請求項5】 発熱体からの熱エネルギーを記録液に作
    用させてオリフィスから記録液滴を吐出させて記録を行
    う方式のインクジェット記録方法において、請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の金属非腐食性記録液を用いる
    ことを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも分子内に−COOM(Mはア
    ルカリ金属又はアンモニウムを表す。)を1個以上もつ
    染料と該染料を溶解又は分散する液媒体を含むインクで
    あって、該インクは、硫酸塩を該インクに対して0.1
    wt%〜1.0wt%及び水酸化物を該インクに対して
    0.1wt%〜1.0wt%含み、さらにpHが7〜1
    0.5の範囲内にあることを特徴とするインク。
  7. 【請求項7】 該インクが、インクジェット記録用のイ
    ンクである請求項6に記載のインク。
  8. 【請求項8】 該インクが、該インクに電気−熱変換体
    から供給される熱エネルギーの作用によってオリフィス
    から吐出させられる方式のインクジェット記録に用いら
    れるインクである請求項6に記載のインク。
  9. 【請求項9】 該染料が、下記一般式で示される構造を
    有する請求項6〜8のいずれか1項に記載のインク: 【化2】
  10. 【請求項10】 インクを収容しているインク収容部お
    よび該インク収容部 に収容されているインクを吐出させ
    る為の記録ヘッドを具備している記録ユニットにおい
    て、 該インクが、少なくとも分子内に−COOM(Mはアル
    カリ金属又はアンモニウムを表す。)を1個以上もつ染
    料と該染料を溶解又は分散する液媒体を含み、且つ硫酸
    塩を該インクに対して0.1wt%〜1.0wt%及び
    水酸化物を該インクに対して0.1wt%〜1.0wt
    %含み、さらにpHが7〜10.5の範囲内にあるイン
    クであることを特徴とする記録ユニット。
  11. 【請求項11】 該記録ヘッドが、該インクに対して熱
    エネルギーを加える為の電気−熱変換体を備えている請
    求項10に記載の記録ユニット。
  12. 【請求項12】 該電気−熱変換体が、金属部分を含む
    請求項11に記載の記録ユニット。
  13. 【請求項13】 該染料が、下記一般式で示される構造
    を有する請求項10〜12のいずれか1項に記載の記録
    ユニット: 【化3】
  14. 【請求項14】 インクを収容しているインク収容部を
    備え、該インクを吐出させるための記録ヘッドに対し着
    脱可能に構成されてなるインクカートリッジであって、 該インクは、少なくとも分子内に−COOM(Mはアル
    カリ金属又はアンモニウ ムを表す。)を1個以上もつ染
    料と該染料を溶解又は分散する液媒体を含み、さらに硫
    酸塩を該インクに対して0.1wt%〜1.0wt%及
    び水酸化物を該インクに対して0.1wt%〜1.0w
    t%含み、またpHが7〜10.5の範囲内にあること
    を特徴とするインクカートリッジ。
  15. 【請求項15】 該染料が、下記一般式で示される構造
    を有する請求項14に記載のインクカートリッジ: 【化4】
  16. 【請求項16】 インクを収容したインク収容部と該イ
    ンクを吐出させる記録ヘッドとを備えたインクジェット
    記録装置であって、 該インクが、少なくとも分子内に−COOM(Mはアル
    カリ金属又はアンモニウムを表す。)を1個以上もつ染
    料と該染料を溶解又は分散する液媒体を含み、さらに硫
    酸塩を該インクに対して0.1wt%〜1.0wt%及
    び水酸化物を該インクに対して0.1wt%〜1.0w
    t%含み、またpHが7〜10.5の範囲内にあること
    を特徴とするインクジェット記録装置。
  17. 【請求項17】 該記録ヘッドが、該インクに対して熱
    エネルギーを加える為の電気−熱変換体を備えている請
    求項16に記載のインクジェット記録装置。
  18. 【請求項18】 該電気−熱変換体が、金属部分を含む
    請求項17に記載のインクジェット記録装置。
  19. 【請求項19】 該染料が、下記一般式で示される構造
    を有する請求項16〜18のいずれか1項に記載のイン
    クジェット記録装置: 【化5】
  20. 【請求項20】 インクをインクジェット法によって被
    記録材に印刷する方法において、該インクが少なくとも
    分子内に−COOM(Mはアルカリ金属又はアンモニウ
    ムを表す。)を1個以上もつ染料と該染料を溶解又は分
    散する液媒体を含み、さらに硫酸塩を該インクに対して
    0.1wt%〜1.0wt%及び水酸化物を該インクに
    対して0.1wt%〜1.0wt%含み、またpHが7
    〜10.5の範囲内にあるインクであることを特徴とす
    る印刷方法。
  21. 【請求項21】 該インクジェット法が、インクに対し
    て熱エネルギーを付与することによって、該インクをオ
    リフィスから吐出させる工程を有するものである請求項
    20に記載の印刷方法。
  22. 【請求項22】 インクに対する熱エネルギーの付与
    が、電気−熱変換体をインク流路内に備えた記録ヘッド
    内の該電気−熱変換体によってなされる請求項21に記
    載の印刷方法。
  23. 【請求項23】 該電気−熱変換体が、金属部材を含む
    請求項22に記載の印刷方法。
  24. 【請求項24】 該染料が、下記一般式で示される構造
    を有する請求項20 〜23のいずれか1項に記載の印刷
    方法: 【化6】
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KR102487358B1 (ko) * 2018-02-05 2023-01-11 엘지이노텍 주식회사 반도체 소자 패키지 및 이를 포함하는 발광장치

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