JP3204319U - ツルに飾りを取付けたメガネフレーム - Google Patents
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Abstract
【課題】レンズを保持するフロント部とフロント部の両側にツルを備え、ツルを折畳む為に連結する継手にネジを用いない、いつまでも安定して着用できるメガネフレームを提供する。【解決手段】ツル2は弾性(バネ性)に優れた材質で構成した継手部3を有し、継手部又は継手部とツルとの境界部に飾り8を取付け、ツルの先端にはツルを折畳んだ場合に開かないように継手部に係合する係合溝を形成する。【選択図】図3
Description
本考案はツルを折畳む為の軸ネジを備えた継手を用いないで構成し、その為に軸ネジの弛みを生じることなく何時までも安定して着用出来るメガネフレームに関するものである。
メガネフレームはフロント部の両側にツルが取付けられ、該ツルは蝶番などの継手を介して折畳み出来るように成っている。図7は従来の一般的な金属製メガネフレームを示しているが、フロント部(イ)はレンズが嵌るリム(ロ)、(ロ)が連結部材(ハ)によって連結され、フロント部(イ)の両側にロウ付けしたヨロイ(ニ)、(ニ)にはツル(ホ)、(ホ)が蝶番(ヘ)、(ヘ)を介して連結している。
ところで、上記フロント部(イ)の形態は色々あるが、メガネフレームとしての基本形態は共通し、フロント部(イ)の両側に設けているヨロイ(ニ)、(ニ)に蝶番(ヘ)、(ヘ)を介してツル(ホ)、(ホ)は折畳み出来るように取付けられている。メガネは携帯する際にケースに収容される為に、両ツル(ホ)、(ホ)は折畳み出来るように取付けられているが、折畳みする為の手段として一般に蝶番(ヘ)、(ヘ)が用いられる。
そして、この蝶番(ヘ)、(ヘ)には軸ネジ(ト)、(ト)が備わっており、該軸ネジ(ト)、(ト)を中心としてツル(ホ)、(ホ)は旋回し、旋回に伴って軸ネジ(ト)、(ト)には弛みを生じる。その結果、ツル(ホ)、(ホ)はガタ付き、メガネを掛けた場合に安定性が損なわれる。従来、蝶番(ヘ)、(ヘ)に用いる軸ネジ(ト)、(ト)が弛まないように工夫したアイデアは色々知られている。
例えば、特開2010−107029号に係る「緩み防止ネジ」は、メガネのネジによる連結部の緩み止めを確実に行うようにしている。
そこで、ネジの切欠き部のネジ軸横断面への投影形状が、略三角形で、その頂点三点を直線で結んだ形状がほぼ直角不等辺三角形であり、その直角不等辺三角形の直角又は鈍角のどちらか一つの頂点が戻り側ネジ山頂部に、他方は谷底部にあるようにされ、そして、残りの鋭角部の頂点が押し込み側山頂部にあるように形成され、そして、そのようにして形成された前記切欠き部を少なくとも一箇所以上、一回転部に有するように形成している。
そこで、ネジの切欠き部のネジ軸横断面への投影形状が、略三角形で、その頂点三点を直線で結んだ形状がほぼ直角不等辺三角形であり、その直角不等辺三角形の直角又は鈍角のどちらか一つの頂点が戻り側ネジ山頂部に、他方は谷底部にあるようにされ、そして、残りの鋭角部の頂点が押し込み側山頂部にあるように形成され、そして、そのようにして形成された前記切欠き部を少なくとも一箇所以上、一回転部に有するように形成している。
特開2003−185980号に係る「メガネ部品の結合構造及びそれに用いる部品」はメガネレンズとメガネ部品とを結合する場合、両者のネジ結合部におけるネジの緩みを防止し、メガネフレ−ム部品とメガネレンズの回転を防止して両者を強固に結合することが出来る。
そこで、外形形状が円錐台形状をなすテ−パを成し、中央部には中心軸と直角な方向の断面の形状が多角形や楕円形状のような非円形状の孔を有するテーパ状の結合部品を、メガネレンズに形成されたテ−パ状の孔に挿入する。
一方、智やブリッジのようなメガネ部品に接合される部品として、外形形状が多角形や楕円形状のような非円形状であって中央部に雌ネジを形成した特定部材を用いる。そして、メガネ部品にこの特定部材を結合し、この部材を上記結合用部品の非円形状の孔に挿入して、この部材の雌ネジに雌ネジを締結することにより、メガネレンズとメガネ部品が回転しないようにして強固に結合できる。
そこで、外形形状が円錐台形状をなすテ−パを成し、中央部には中心軸と直角な方向の断面の形状が多角形や楕円形状のような非円形状の孔を有するテーパ状の結合部品を、メガネレンズに形成されたテ−パ状の孔に挿入する。
一方、智やブリッジのようなメガネ部品に接合される部品として、外形形状が多角形や楕円形状のような非円形状であって中央部に雌ネジを形成した特定部材を用いる。そして、メガネ部品にこの特定部材を結合し、この部材を上記結合用部品の非円形状の孔に挿入して、この部材の雌ネジに雌ネジを締結することにより、メガネレンズとメガネ部品が回転しないようにして強固に結合できる。
メガネに要求される要件として、メガネを顔に掛けた時に位置ズレしない安定性が求められる。その為には、上記蝶番(ヘ)、(ヘ)の軸ネジ(ト)、(ト)が弛まないようにすると共に、メガネを掛けた状態で顔の側面を押圧するバネ力をツル(ホ)、(ホ)に付勢することである。従来では蝶番としてバネ蝶番と称するものが使用されて来ている。
ところで、このバネ蝶番はその内部に小さいコイルバネを収容したもので、ツルを外方向へ押開くことでコイルバネは圧縮され、その結果、ツルを元の位置に押し戻すバネ力が作用するように構成している。しかし、このバネ蝶番はその構造が非常に複雑であると共に、製作コストが高くなる。その為に、ツルの継手側に板バネを備えてバネ蝶番と同じように機能させたものも色々存在しているが、この継手構造の場合も製作コストが嵩むといった問題が残されている。
特開2010−107029号に係る「緩み防止ネジ」
特開2003−185980号に係る「メガネ部品の結合構造及びそれに用いる部品」
このように、従来のメガネフレームには上記のごとき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこの問題点であり、ツルを折畳む為の手段として軸ネジを備えた継手(蝶番)を持たず、そしてメガネを掛けた場合にツルが顔の側面に適度な力で押圧するバネ力を付勢することで安定して掛けることが出来るメガネフレームを提供する。
本考案に係るメガネフレームはフロント部とツルを有し、該ツルは折畳むことが出来るが、軸ネジを備えた蝶番などの継手を備えておらず、バネ性(弾性)に優れた線材で継手部を構成している。そこで、ツルを折畳む際には該継手部は曲げ変形することが出来る。ここで、継手部はツルと同じ線材にて連続して構成する場合、又はツルとは別線材にて構成することも出来るが、継手部に用いる具体的な材質に関しては限定しないことにする。
そして、ツルの先端部にはメガネを掛けた場合に耳に係止するモダンが取付けられる。該モダンの先端には係合溝が形成され、ツルを折畳んだ場合に開かないようにモダン先端に形成した係合溝はツル又は継手部に設けた飾りに係止することが出来る構造としている。すなわち、ツル又は継手部にツル先端が係止することが出来る飾りを取付けている。
ここで、上記飾りの材質や具体的な形態は限定せず、また上記フロント部の形態も自由であり、レンズが嵌るフルリムを有す場合、レンズの上側のみを拘束するハーフリムとレンズを支える水糸を有す場合、またリムを持たない縁なしフロント部として構成する場合の何れでもよい。上記モダンは樹脂で成形してツル先端部に挿着してもよく、ツルをそのまま延ばして線材にてモダン部を構成することも出来る。
本考案に係るメガネフレームはツルを連結する継手は軸ネジを用いないで構成している。その為に、組み立てに際してネジ締め工程は不要となり、その結果、製作工数は低下して安くなる。また、継手に軸ネジを用いないことで、従来のようなネジの弛みは発生せず、ツルの折畳み操作は常にスムーズの行われ、顔に掛けたメガネは安定する。メガネを外したフリーな状態で両ツルは内側へある程度撓んだ状態にあり、そこで、メガネを顔に掛ける際にツルは外方向へ押し開かれ、顔の側面には継手部の弾性復元力にて適度な押圧力が作用する。
そして、フロント部の両側に継手部を介して設けられるツルは内側へ撓んで折畳まれ、ツル先端に形成した係合溝が上記継手部又はツルに係合すると共に飾りに係止して止着される。
したがって、折畳まれたツルは継手部の弾性復元力が作用しても開かないように保持される。係合溝が継手部又はツルから外れた状態では両ツルは概略X状に交差し、その為にメガネを掛けた場合にツルを外方向へ押し開くことで、その反力が顔側面に作用してメガネは安定して着用される。すなわち、従来のバネ蝶番と同じような作用・効果を得ることが出来る。
したがって、折畳まれたツルは継手部の弾性復元力が作用しても開かないように保持される。係合溝が継手部又はツルから外れた状態では両ツルは概略X状に交差し、その為にメガネを掛けた場合にツルを外方向へ押し開くことで、その反力が顔側面に作用してメガネは安定して着用される。すなわち、従来のバネ蝶番と同じような作用・効果を得ることが出来る。
図1は本考案に係るメガネフレームを表す実施例で、(a)は平面図、(b)は正面図を、そして図2は側面図をそれぞれ示している。同図の1はフロント部、2はツル、3は継手部を表している。フロント部1は両リム4,4とフロント板5を有し、該フロント板5の背面に上記リム4,4が左右対称を成して取付けられている。該フロント板5は上記両リム4,4の上縁に沿って左右に延びた形状で、両端には上記継手部3,3がロウ付けにて連結している。また、リム4,4の外側にはレンズを嵌めて締め付ける為のリムロック6,6を設けている。
同図に示すメガネのフロント部1はレンズ7,7が嵌るフルリム4,4を有し、このリム4,4が連結部材として機能するフロント板5によって繋がれ、フロント部1の両側にはヨロイはなく、フロント板5には継手部3,3が直接連結している。そして継手部3,3はそのまま延びてツル2,2を構成しているが、継手部3,3の領域は厚さを薄くして湾曲し易いようにしている。
図1(a)に平面図を示すように、両ツル2,2は概略X状にクロスしている。本考案のメガネフレームは従来の蝶番継手のような軸ネジを備えたものではなく、湾曲可能な細い線材で構成し、そのまま延びてツル2を構成している。メガネフレームを顔から取外した状態では両ツル2,2は内側へ撓んで概略X状にクロスし、メガネフレームを顔に掛ける場合には両ツル2,2を押し開くことになる。
本考案のメガネフレームには図2に示すように、その両ツル2,2又は継手部3,3に飾り8,8を取付けている。ここで、飾り8の形状は概略十字状を成し、上方へ凸片9,9を突出している。
従来の一般的なメガネフレームの場合、蝶番などの軸ネジを備えた継手にてツルは連結され、その為にメガネを外して折畳むことが出来る。しかし、本考案のメガネフレームでは軸ネジを持たない継手部3,3にてツル2,2が連結している為に従来のように折畳むことが出来ない。
従来の一般的なメガネフレームの場合、蝶番などの軸ネジを備えた継手にてツルは連結され、その為にメガネを外して折畳むことが出来る。しかし、本考案のメガネフレームでは軸ネジを持たない継手部3,3にてツル2,2が連結している為に従来のように折畳むことが出来ない。
図3はツル2,2が折畳まれた状態の平面図を示している。該ツル2,2には樹脂製のモダン10,10が挿着され、モダン先端に形成した係合溝が反対側のツル継手部3,3に係合し、上記飾り8,8に形成している凸片9,9に係止している。したがって、継手部3,3は大きく湾曲して折畳まれた両ツル2,2は元に戻ることはない。
モダン先端を飾り8,8から解放するならば、継手部3,3の弾性復元力にて両ツル2,2は図1(a)に示すように概略X状と成る。
モダン先端を飾り8,8から解放するならば、継手部3,3の弾性復元力にて両ツル2,2は図1(a)に示すように概略X状と成る。
図4は継手部3とツル2の境界部を示す拡大図であり、該境界部には飾り8を取着している。飾り8の具体的な形状、及び材質などは特に限定しないが、一つにはメガネフレームの装飾手段として、他にはツル2が折畳まれた際に元に戻らないようにする係止手段として機能することが出来る。
図5は折畳んだツル2のモダン10が対向する側の継手部3とツル2の境界に取付けた飾り8に係止した場合を示している。
図5は折畳んだツル2のモダン10が対向する側の継手部3とツル2の境界に取付けた飾り8に係止した場合を示している。
図6はモダン10の先端を示す具体例であり、先端12には係合溝11が下縁を切欠いて形成されている。ツル2を折畳んで対向する側の継手部3に係合溝11が係合し、同時に飾り8の凸片9にモダン先端12を係止する。従って、モダン10は継手部3及び飾り8から外れることなく折畳まれる。
ただし、該モダン先端の係合溝の形状は同図に示す場合に限定せず、また樹脂製のモダンを用いないでツルを構成することも可能である。
ただし、該モダン先端の係合溝の形状は同図に示す場合に限定せず、また樹脂製のモダンを用いないでツルを構成することも可能である。
1 フロント部
2 ツル
3 継手部
4 リム
5 フロント板
6 リムロック
7 レンズ
8 飾り
9 凸片
10 モダン
11 係合溝
12 先端
2 ツル
3 継手部
4 リム
5 フロント板
6 リムロック
7 レンズ
8 飾り
9 凸片
10 モダン
11 係合溝
12 先端
Claims (3)
- レンズを保持するフロント部と該フロント部の両側にツルを備え、該ツルを折畳む為に連結する継手にネジを用いないメガネフレームにおいて、上記ツルは弾性(バネ性)に優れた材質で構成した継手部を設け、該継手部又は継手部とツルとの境界部に飾りを取付け、ツル先端には係合溝を形成したことを特徴とするメガネフレーム。
- 上記ツル先端部にモダンを挿着し、このモダン先端に係合溝を形成した請求項1記載のメガネフレーム。
- 上記飾りには上方へ突出する凸片を設けた請求項1、又は請求項2記載のメガネフレーム。
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