JP3203495B2 - 内燃機関用タペットのチップ取付方法 - Google Patents

内燃機関用タペットのチップ取付方法

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JP3203495B2 JP22357492A JP22357492A JP3203495B2 JP 3203495 B2 JP3203495 B2 JP 3203495B2 JP 22357492 A JP22357492 A JP 22357492A JP 22357492 A JP22357492 A JP 22357492A JP 3203495 B2 JP3203495 B2 JP 3203495B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関における直動
型の動弁機構に用いられるタペットのエンジンバルブと
の接触部に、耐摩耗性金属材料のチップを取付ける方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、エンジンの高回転、高出力化の要
求から、DOHC式の動弁機構を採用する傾向にあり、
また、動弁系を一層軽量化する目的から、動弁機構に用
いられるタペット(バルブリフタ)を、従来の鉄製から
アルミニウム合金製とする傾向がある。
【0003】アルミニウム合金製のタペットは、鉄製に
比べて強度、剛性が低く、かつ耐摩耗性に劣るため、一
般に、回転カム及びエンジンバルブの軸端との接触面
に、耐摩耗性金属材料を装着して使用するようにしてい
る。
【0004】図5は、直動型の動弁機構に組込まれた従
来のタペットを示し、(101)はシリンダヘッド、(102)は
シリンダヘッド(101)に摺動自在に嵌合されたタペット
本体で、上面が閉塞された円筒形をなし、その上端面に
形成された大径の凹所(102a)には、耐摩耗性金属材料の
円板状のシム(103)が、また、内底面に形成された嵌合
孔(102b)には、同じく耐摩耗性金属材料の小径の円板状
のチップ(104)が、それぞれ嵌合されている。
【0005】チップ(104)の下端面は、1対のコッタ(10
5)(105)、スプリングリテーナ(106)、バルブスプリング
(107)等によりシリンダヘッド(101)に組付けられたエン
ジンバルブ(108)の軸端と当接している。また、シム(10
3)の上端面は、エンジンバルブ(108)のほぼ軸線上に配
設した回転カム(109)と摺接している。
【0006】タペット(102)の嵌合孔(102b)にチップ(10
4)を固定するには、従来、図6のような手段により行わ
れている。なお図6では加工時の状態を示すために、タ
ペット(102)を図5とは上下倒立した姿勢で示してあ
る。
【0007】タペット(102)の内底面を上向きにして、
嵌合孔(102b)に耐摩耗性金属材料の円板状に形成したチ
ップ(104)を嵌合し、コーキング(かしめ)用のポンチ(11
1)で嵌合孔(102b)の周縁を押圧する。
【0008】ポンチ(111)の下面には、断面形を三角形
に形成したコーキング刃(112)を、嵌合孔(102b)の直径
よりも大径の円周に沿って下向きに突設してあり、コー
キング刃(112)をタペット(102)の内底面に押圧すること
により、嵌合孔(102b)の周縁部を内側に塑性変形させて
(塑性変形後の周縁部を符号(110)をもって図6に示
す)、チップ(104)を固定するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来手段は、嵌
合孔(102b)の周縁部(110)とチップ(104)の上面(図6に
おける上面)の周端縁との係合面積が小さく、かつチッ
プ(104)の外縁より内方に屈曲する変形量も比較的小さ
いために、チップ(104)の保持固定が不完全になりやす
い問題がある。
【0010】チップ(104)が充分に固定されていない
と、チップ(104)とタペット(102)との間、あるいはチッ
プ(104)とエンジンバルブ(108)との間に隙間が生じて、
運転に際して打撃音が発生し、かつ異常摩耗の原因とな
る。さらに、サージング現象等により動弁系が不整運動
を起こすと、最悪の場合にはチップ(104)が脱落する恐
れがある。
【0011】チップ(104)を強固に固定するためには、
ポンチ(111)のコーキング刃(112)を大型に形成し、かつ
大きい押圧力を加えて、嵌合孔(102b)の周縁部(110)の
塑性変形量を大きくすればよいが、このようにすると、
タペット(102)の内底面に形成される三角形断面の凹溝
(以下、コーキング凹溝という)の底頂部に亀裂(113)
が生じて、充分な保持力が得られなくなる。
【0012】さらに、従来のポンチ(111)におけるコー
キング刃(112)は、たとえばポンチの下面図である図7
に示すように複数個の円弧状に形成されて、所要の円周
に沿って列設してある。この事例では、それぞれ円周角
40度の円弧状をなす6個のコーキング刃(112)を、2
0度ずつの間隔を設けて配置してある。
【0013】この場合、各コーキング刃(112)の両端面
が半径方向の面になっているため、円弧状の側面との交
点が直角になり、またタペット(102)に形成されるコー
キング凹溝の端部もそれに対応して鋭い凹入角が生じる
ため、この部分に亀裂を生じやすくなる。
【0014】本発明は、従来手段における上述の問題点
を解決した、内燃機関用タペットのチップ取付方法を提
供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、上面が閉塞された円筒形をなすタペッ
トの内底面中央に形成した嵌合孔内にチップを固定する
内燃機関用タペットのチップ取付方法において、前記チ
ップにおける嵌合孔開口側の周端縁全周に面取り部を形
成し、嵌合孔の周囲を、コーキング刃を備えるポンチを
もって押圧することにより、嵌合孔の周縁部を前記面取
り部の斜面に密着するように内方に塑性変形させること
を特徴としている。
【0016】ーキング凹溝を、嵌合孔(4)の直径より
大径の円形に形成してもよい。
【0017】コーキング凹溝を複数個の円弧状に形成し
て、嵌合孔の直径より大径の円周に沿って列設し、各コ
ーキング刃の両端を、円弧状部に連続する半円又は半楕
円等の曲線で形成してもよい。
【0018】
【作用】チップの周端縁に面取り部を形成し、嵌合孔の
周縁部を面取り部に沿って塑性変形させることにより、
端縁部とチップとの係合面積が増大し、チップの保持力
が強化されて、使用中のゆるみの発生が防止される。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す断面図、図
2は、図1の要部を拡大して示す部分断面図である。
【0020】アルミニウム合金製のタペット(1)は、従
来のものと同様に、加工時の姿勢を示す図1における下
面を頭壁(2)で閉塞した円筒形をなし、その内底面の中
央部に形成された厚肉部(3)の中心に、チップ(5)を嵌
設するための嵌合孔(4)を設けてある。
【0021】チップ(5)は、耐摩耗性金属材料を円板状
に形成し、その周端縁を斜めに切除した面取り部(5a)を
設けてある。
【0022】タペット(1)の嵌合孔(4)の内側壁は、次
工程のコーキング加工を施すまでは、チップ(5)を嵌合
孔(4)にはめこみ得るように、図2に2点鎖線で示す直
円筒状に形成してある。
【0023】チップ(5)を嵌合孔(4)に嵌設した後、図
6と同様のポンチを用いて、コーキング刃を嵌合孔(4)
の外方の厚肉部(3)の面に圧着すると、厚肉部(3)の上
面には三角形断面のコーキング凹溝(6)が形成され、嵌
合孔(4)の内側壁の周縁部(7)は内向きに塑性変形させ
られる。
【0024】このとき、チップ(5)の上面周縁に面取り
部(5a)を設けてあるため、周縁部(7)は、面取り部(5a)
の斜面に密着して塑性形成される。
【0025】したがって、面取り部(5a)を設けていなか
った従来手法に比して、周縁部(7)とチップ(5)との係
合面積が増大するため、コーキング刃による押圧力が比
較的小さくても強固な保持力を生じて、チップ(5)を安
定的に保持することができる。
【0026】図3及び図4は、それぞれ、コーキング刃
で押圧形成した後のチップ嵌合部の平面図である。
【0027】図3は、切れ目のない円形のコーキング刃
を備えるポンチを使用して、タペット(1)の厚肉部(3)
に形成されるコーキング凹溝(61)を、全周にわたって連
続した円形に形成したものである。この場合は、亀裂が
生じやすい角部が存在しないので、押圧加工時の亀裂の
発生をほぼ完全に防止できる。
【0028】また、チップ(5)の面取り部(5a)に沿って
変形される嵌合孔(4)の周縁部(7)は、チップ(5)の全
周縁にわたって均等に形成されるので、チップ(5)を充
分強固に保持することができる。
【0029】図4は、複数個の円弧状のコーキング刃を
円周に沿って配設したポンチを使用して、複数個の円弧
状のコーキング凹溝(62)を形成し、かつ、各コーキング
凹溝(62)の両端の凹溝端部(63)を、円弧状部に連続した
半円、円弧、又は半楕円等の曲線に形成したものであ
る。この場合も、図7の従来例のような鋭い凹入角がな
いため、押圧加工に際して亀裂の発生を防止することが
できる。
【0030】さらに、図4の場合は、押圧加工における
加圧力が、図3の全円形のコーキング凹溝(61)を形成す
る場合よりも少なくてすむため、嵌合孔(4)の周縁部
(7)を所要に変形させる押圧加工を行う加圧手段を、小
型軽量のものとすることができる。
【0031】なお、上記実施例では、チップ(5)に形成
する面取り部(5a)を、チップ(5)の両面に加工している
が、少なくとも、嵌合孔(4)の開口側に向く片面に面取
り部(5a)を設けてあれば、本発明を実施することができ
ることは言うまでもない。
【0032】ただし、面取り部(5a)を片面のみに設ける
と、チップ(5)を嵌合孔(4)に嵌合する際に面倒であっ
たり、面取り部(5a)を設けた面を嵌合孔(4)の開口側に
向けて装着する必要があるため、チップ(5)の表裏を判
別する手間がかかる。したがって、上述実施例のよう
に、チップ(5)の両面に面取り部(5a)を設けておくこと
が、実作業上、便利である。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
る。 (a) チップの周端縁に面取り部を形成し、この面取り
部に沿って嵌合孔の 縁部を内方に塑性変形させること
により、周縁部とチップの周端縁との係合面積が増大
し、チップを安定して保持することができる。
【0034】(b) 周縁部とチップとの係合面積が大き
いため、比較的小さいコーキング圧力によって充分な保
持力が得られ、過大な加圧によりタペットに亀裂を生じ
ることがない。
【0035】(c) コーキング凹溝の形状を、連続する
円形に形成し、あるいは、複数個の円弧状とし、その両
端を円弧状部に連続する曲線に形成することにより、チ
ップ嵌合部の亀裂を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部の縦断面図であ
る。
【図2】図1の要部を示す拡大断面図である。
【図3】本発明におけるコーキング例を示すチップ嵌合
部の平面図である。
【図4】同じく他のコーキング例を示すチップ嵌合部の
平面図である。
【図5】直動型動弁機構に組み込まれたタペットの構成
を示す縦断面図である。
【図6】従来のタペットにチップを固定するコーキング
手段を示す要部の縦断面図である。
【図7】従来のコーキング凹溝を施す際に用いるポンチ
の底面図である。
【符号の説明】
(1)タペット (2)頭壁 (3)厚肉部 (4)嵌合孔 (5)チップ (5a)面取り部 (6)コーキング凹溝 (7)周縁部 (61)全円形コーキング凹溝 (62)円弧状コーキング凹溝 (63)凹溝端部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が閉塞された円筒形をなすタペット
    の内底面中央に形成した嵌合孔内にチップを固定する内
    燃機関用タペットのチップ取付方法において、 前記チップにおける嵌合孔開口側の周端縁全周に面取り
    部を形成し、嵌合孔の周囲を、コーキング刃を備えるポ
    ンチをもって押圧することにより、嵌合孔の周縁部を前
    記面取り部の斜面に密着するように内方に塑性変形させ
    ることを特徴とする内燃機関用タペットのチップ取付方
    法。
  2. 【請求項2】 コーキング凹溝を全周に亘り連続した円
    形に形成したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関
    用タペットのチップ取付方法。
  3. 【請求項3】 コーキング凹溝を複数個の円弧状に形成
    して、嵌合孔の直径より大径の円周に沿って列設し、各
    コーキング凹溝の両端を、円弧状部に連続する半円、円
    弧、又は半楕円等の曲線で形成したことを特徴とする請
    求項1又は2記載の内燃機関用タペットのチップ取付方
    法。
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