JP3201756U - 物品収納容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】収納した物品の左右上下への移動を防止することができ、且つ、個々の物品の外力による緩衝を防ぐことができる物品収納容器を提供する。【解決手段】底部5、側壁部6及び側壁部の上端部より外方へ突出した鍔部7を形成して上方を開口部とした透明又は半透明のプラスチックで、開口部を弾発力の強い可撓性フィルム8で被覆し、可撓性フィルムの端部を鍔部上面にて固定した蓋側容器2と、底部9、側壁部10、側壁部の上端部より外方へ突出した鍔部11及び底部より上方へ立ち上げた内壁を形成した仕切部12を設けていくつかの小空間部Sを形成した上方を開口部とした透明又は半透明のプラスチックで、仕切部は2重壁としてその上端を鍔部より底部側に下げた位置で連結した物品配設側容器3とよりなる。両容器の鍔部の一片側を連結してヒンジ部4として両容器を開閉自在とし、小空間部を衝撃に弱い物品の収納部とした。【選択図】図1
Description
本考案は、薬品、化粧品等の様々な付加価値の高い流体を入れた小瓶、精密機器類等の外形は硬いが、衝撃に弱い物品等を物品相互が接触するおそれがない状態及び個々の物品に外力が伝わるのを防ぐことのできる状態で強固に保持することのできる収納容器に関する。
従来より、衝撃に弱い物品を移送する手段として、緩衝材で包んだり、容器と物品との隙間間或いは物品相互間に緩衝材を設けたり、発泡スチロールのような弾性体に物品の形状に合った凹部を形成し該凹部を物品の収納部とした等の各種緩衝手段が使用されているが、近年、可撓性フィルム等の弾力の有る挟持体間に物品を挟んで保持する手段が見受けられるようになった。
特許文献1は、図5に示すように、上下の柔軟なネットA、B間にイチゴ、サクランボ、ビワ等の青果物或いは魚、肉等の比較的軟らかな生鮮食料品となる物品Cを挟持し、それらを潰すことなく固定している生鮮食料品収納容器である。
また、特許文献2は、図6に示すように、段ボール紙等の弾力が得られる板体Dの上面に可撓性フィルムEを固定し、上記板体Dと可撓性フィルムEとの間に衝撃に弱い物品Fを挟み込んで固定する緩衝用物品収納体である。
特許文献1のように、対向する上下の可撓性フィルムA、Bによって物品Cを挟持する収納容器は、可撓性フィルムA、Bを2枚必要とするが、該可撓性フィルムは高価であり、安価な収納容器を得ることはできなかった。
また、可撓性フィルム相互又は特許文献2の可撓性フィルムと板体との組み合わせによって物品を保持する手段は、様々な異なる形状の物品を保持する手段として有効であり、且つ、反復使用が可能なため便利であるが、多数の同一物品を同時に収納保持するには内側に位置する物品の挟持力を十分得ることができないため該物品が左右上下に移動し、物品相互が接触するおそれがあった。
本考案は、上記欠点を解決したもので、一方側に可撓性フィルムを位置させ、他方側に多数の物品収納用小部屋となる小空間部を設けたので、収納した物品の左右上下への移動を防止することができ、且つ、小空間部を形成する仕切部を空間部を有する2重壁としたことにより個々の物品への外力による衝撃を防ぐことができるようにしたものである。
本考案は、底部、側壁部及び該側壁部の上端部より外方へ突出した鍔部を形成して上方を開口部とした透明又は半透明のプラスチックで、該開口部を弾発力の強い可撓性フィルムで被覆し、該可撓性フィルムの端部を該鍔部上面にて固定してなる蓋側容器と、底部、側壁部、該側壁部の上端部より外方へ突出した鍔部及び該底部より上方へ立ち上げた内壁を形成した仕切部を設けていくつかの小空間部を形成した上方を開口部とした透明又は半透明のプラスチックで、該仕切部は小間隔の空間のある2重壁としてその上端相互を鍔部より底部側に下げた位置で天端部として連結してなる物品配設側容器とよりなり、両容器の該鍔部の一片側相互を連結してヒンジ部として該両容器を開閉自在とし、該小空間部を衝撃に弱い物品の収納部としてなる物品収納容器を特徴とする。
また、上記可撓性フィルムは、鍔部に溶着一体化してなる物品収納容器を特徴とする。
更に、上記両鍔部の対向位置に着脱自在の係止部を設けてなる物品収納容器を特徴とする。
また、側壁部に内側へ突出する突出部を形成してなる物品収納容器を特徴とする。
更に、上記両鍔部又は物品配設側容器の鍔部に通風連通孔を設けてなる物品収納容器を特徴とする。
本考案は、衝撃に弱い物品を仕切部によって仕切られた小空間部に個別に収納することができるので、複数の物品を所定位置にすばやく収納することが可能となった。
また、空間のある2重壁よりなる仕切部によって仕切られた小空間部を構成しているので、該仕切り2重壁が緩衝材としての役割を成すことができ、収納された物品相互が直接接することはなく、物品の損傷を防止することが可能となった。
更に、蓋側容器及び物品配設側容器の側壁部に内側へ突出する突出部を設けること並びに物品配設側容器に複数の小空間部を形成することにより収納容器本体の強度を高めることが可能となった。
以下、図面を参考に本考案を実施するための最良の形態についてその実施例を説明する。
本考案の物品収納容器1は、図1に示すように、蓋側容器2と物品配設側容器3とをヒンジ部4により連結し、開閉自在に形成している。
該蓋側容器2は、底部5、側壁部6、該側壁部6の上端部の周囲より外方へ突出した連続する鍔部7及び該鍔部7に固定された開口部全体を被覆してなる弾発力の強い可撓性フィルム8とよりなる透明又は半透明のプラスチックである。
該可撓性フィルム8は、弾発力の強い合成樹脂フィルムよりなり、該蓋側容器2の鍔部7の表面に溶着等の手段により強固に固定され、物品配設側容器3内に収納された物品を強く押圧することになる。
該物品配設側容器3は、底部9、側壁部10、該側壁部10の上端部周囲より外方へ突出した連続する鍔部11及び該底部9より上方へほぼ垂直状に立ち上げた内壁を形成する仕切部12を形成し、該側壁部10と仕切部12間又は仕切部12相互間を上方が開放した小空間部Sとし、該小空間部Sを複数個設けてなる透明又は半透明のプラスチックより形成している。
該仕切部12は、図2に示すように、側壁部10の内側から直交方向へ突出して井型とすることにより複数個の小空間部Sを形成しているが、該仕切部12は、底部9からほぼ垂直方向へ立上がり、小間隔Tを設けて空間の有る2重側壁部を形成する仕切部12a、12b及び仕切部12a、12bの天端間を連結する天端部12cとよりなり、一方の仕切部12aが受けた衝撃が他方の仕切部12bへ直接伝わらないようにしている。
また、底部9から天端部12cまでの高さH1は、蓋側容器2の開口部を被覆した可撓性フィルム8の張設位置までの高さH2より低くし、該可撓性フィルム8と接することがないように形成している。
上記構成により、図3に示すように、小空間部Sに配設された物品への衝撃が仕切部12a、12bを通じて隣接する小空間部Sに配設された他の物品に直接伝わらないようにしている。同時に、可撓性フィルム8から天端部12cを通じて他の物品に衝撃が直接伝わらないようにしている。
図1に示すように、鍔部7又は鍔部11のいずれか一方の鍔部に切り込み部13、他方の鍔部に挿入片14を各々対向する位置に形成することで両者を係止部とし、小空間部S内に物品を収納した後、蓋側容器2を物品配設側容器3上へ回動閉鎖して係止部で固定することで個々の物品を強く押えることができるものである。
また、蓋側容器2の側壁部6及び物品配設側容器3の側壁部10に内側へ突出する突出部15を各々の底部5、9側から鍔部7、11側へ立ち上げて設けることにより該側壁部10の強度を増すことができる。
更に、鍔部7及び鍔部11のいずれか一方又はその双方の長手方向に連続する溝部16を設けることにより、蓋側容器2で物品配設側容器3を閉鎖したときに収納した物品に対して外気との連通手段となる通風連通孔とすることができる。
上記蓋側容器2と物品配設側容器3とはヒンジ部4によって連結されているが、該ヒンジ部4をミシン目を形成することにより折り曲げ自在を可能とし開閉自在とすることができる。
また、プラスチックの射出成型等により蓋側容器2と物品配設側容器3とを一体とした物品収納容器として製造することができる。
図4(a)に示すように、小空間部Sを形成する底部9の周囲を外方へ突出した膨出部17を形成すること或いは図4(b)に示すように、小空間部Sの底部に弾性体18を固定又は敷設すること等により、物品に対しての底部側からの衝撃を緩衝する機能を物品収納容器に与えることができる。
1 物品収納容器
2 蓋側容器
3 物品配設側容器
4 ヒンジ部
5、9 底部
6、10 側壁部
7、11 鍔部
8 可撓性フィルム
12 仕切部
13 切り込み部
14 挿入片
15 突出部
16 溝部
17 膨出部
18 弾性体
2 蓋側容器
3 物品配設側容器
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6、10 側壁部
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13 切り込み部
14 挿入片
15 突出部
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17 膨出部
18 弾性体
Claims (5)
- 底部、側壁部及び該側壁部の上端部より外方へ突出した鍔部を形成して上方を開口部とした透明又は半透明のプラスチックで、該開口部を弾発力の強い可撓性フィルムで被覆し、該可撓性フィルムの端部を該鍔部上面にて固定してなる蓋側容器と、底部、側壁部、該側壁部の上端部より外方へ突出した鍔部及び該底部より上方へ立ち上げた内壁を形成した仕切部を設けていくつかの小空間部を形成した上方を開口部とした透明又は半透明のプラスチックで、該仕切部は小間隔の空間のある2重壁としてその上端相互を鍔部より底部側に下げた位置で天端部として連結してなる物品配設側容器とよりなり、両容器の該鍔部の一片側相互を連結してヒンジ部として該両容器を開閉自在とし、該小空間部を衝撃に弱い物品の収納部としてなることを特徴とする物品収納容器。
- 可撓性フィルムは、鍔部に溶着一体化してなることを特徴とする請求項1記載の物品収納容器。
- 両鍔部の対向位置に着脱自在の係止部を設けてなることを特徴とする請求項1又は2記載の物品収納容器。
- 側壁部に内側へ突出する突出部を形成してなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の物品収納容器。
- 両鍔部又は物品配設側容器の鍔部に通風連通孔を設けてなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の物品収納容器。
Priority Applications (1)
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JP2015005212U JP3201756U (ja) | 2015-10-15 | 2015-10-15 | 物品収納容器 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021014291A (ja) * | 2019-07-12 | 2021-02-12 | 中央化学株式会社 | 包装用容器 |
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2015
- 2015-10-15 JP JP2015005212U patent/JP3201756U/ja active Active
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