JP3199612B2 - 横行走行可能車両の車輪駆動回路 - Google Patents

横行走行可能車両の車輪駆動回路

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JP3199612B2
JP3199612B2 JP21228495A JP21228495A JP3199612B2 JP 3199612 B2 JP3199612 B2 JP 3199612B2 JP 21228495 A JP21228495 A JP 21228495A JP 21228495 A JP21228495 A JP 21228495A JP 3199612 B2 JP3199612 B2 JP 3199612B2
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和美 幾留
達夫 佐藤
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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
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  • Control Of Fluid Gearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦行走行と横行走
行とに切換可能な車両の車輪駆動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図8,図9に示すように、横行走
行可能な車両71の車体72には、左右方向に換向可能でか
つ縦行走行X(通常の前後方向走行)と横行走行Y(左
右方向走行)とに切換可能な四輪操舵方式の左右一対の
前輪73,74と後輪75,76とが設けられている。このう
ち、右前輪73は第1油圧モータ77で回転駆動され、左前
輪74は第2油圧モータ78で回転駆動され、右後輪75は第
3油圧モータ79で回転駆動され、左後輪76は第4油圧モ
ータ80で回転駆動される。また、車体72には、上記第1
油圧モータ77と第2油圧モータ78とに圧油を供給する一
方の油圧ポンプ81と、上記第3油圧モータ79と第4油圧
モータ80とに圧油を供給する他方の油圧ポンプ82とが設
けられている。
【0003】これによると、例えば図8に示すように縦
行走行Xにおいて左折する場合、両前輪73,74が左に換
向するとともに両後輪75,76が右に換向するため、小さ
な回転半径で左折することができる。この際、左前輪74
は右前輪73よりも回転数が少ないため、一方の油圧ポン
プ81から第2油圧モータ78へ供給される油量は第1油圧
モータ77へ供給される油量よりも少ない。同様に、左後
輪76は右後輪75よりも回転数が少ないため、他方の油圧
ポンプ82から第4油圧モータ80へ供給される油量は第3
油圧モータ79へ供給される油量よりも少ない。したがっ
て、一方の油圧ポンプ81においては、第2油圧モータ78
へ少量の圧油を供給しかつ第1油圧モータ77へ多量の圧
油を供給すればよく、同様に、他方の油圧ポンプ82にお
いては、第4油圧モータ80へ少量の圧油を供給しかつ第
3油圧モータ79へ多量の圧油を供給すればよいため、一
方の油圧ポンプ81の吐出量と他方の油圧ポンプ82の吐出
量とは同じでよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来形式では、図9に示すように、各車輪73,74,75,
76を90度転舵して縦行走行Xから横行走行Yへ切り換
えた後、さらに、左前輪74と左後輪76とを同方向へ換向
した場合、車両71は横行走行しながら前方を中心にして
左へ回転する。この場合、両前輪73,74は両後輪75,76
よりも回転数が少ないため、一方の油圧ポンプ81から第
1油圧モータ77と第2油圧モータ78とに供給される油量
は他方の油圧ポンプ82から第3油圧モータ79と第4油圧
モータ80とに供給される油量よりも少なくてよい。した
がって、一方の油圧ポンプ81の吐出量を少なくするとと
もに他方の油圧ポンプ82の吐出量を多くする必要があ
り、このような制御は複雑で困難であった。このため、
従来では同じ吐出量の一方の油圧ポンプ81と他方の油圧
ポンプ82とを用いているが、これでは両前輪73,74と両
後輪75,76との回転数の差を吸収することができず、両
前輪73,74と両後輪75,76とがスリップするといった問
題があった。
【0005】また、車両71を停止させて各車輪73,74,
75,76を90度転舵して縦行走行Xから横行走行Yへ切
り換える際、両油圧ポンプ81,82が停止するため、圧油
が流路内で流動せず、第1〜第4油圧モータ77,78,7
9,80がそれぞれロックされてしまう。したがって、各
車輪73,74,75,76が固定されるため、各車輪73,74,
75,76を90度転舵させるのに大きな力が必要になり、
さらに、各車輪73,74,75,76が偏摩耗するといった問
題があった。
【0006】本発明は上記問題を解決するもので、縦行
走行時および横行走行時に各車輪を換向した際、各車輪
の回転数の差を吸収することができ、さらに、縦行走行
と横行走行とに切換える際、各車輪を遊転自在にするこ
とができる横行走行可能車両の車輪駆動回路を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本第1発明における横行走行可能車両の車輪駆動回路
は、車体に、左右方向に換向可能でかつ縦行走行と横行
走行とに切換可能な四輪操舵方式の左右一対の前輪と後
輪とを設け、一側方の前輪を回転駆動させる第1油圧モ
ータと、他側方の前輪を回転駆動させる第2油圧モータ
と、一側方の後輪を回転駆動させる第3油圧モータと、
他側方の後輪を回転駆動させる第4油圧モータと、これ
ら各油圧モータに圧油を供給して各油圧モータを駆動さ
せる2台の油圧ポンプとを設け、一方の油圧ポンプの吐
出吸込口と第1油圧モータの出入口とを接続する第1流
路と、第1流路の途中から分岐して第2油圧モータの出
入口に接続される第2a流路と、第1流路の途中から分
岐して第3油圧モータの出入口に接続される第3a流路
と、第1流路と第2a流路および第1流路と第3a流路
を選択的に切換えて接続する一方の切換装置と、他方の
油圧ポンプの吐出吸込口と第4油圧モータの出入口とを
接続する第4流路と、第4流路の途中から分岐して第3
油圧モータの出入口に接続される第3b流路と、第4流
路の途中から分岐して第2油圧モータの出入口に接続さ
れる第2b流路と、第4流路と第3b流路および第4流
路と第2b流路を選択的に切換えて接続する他方の切換
装置とを備えたものである。
【0008】これによると、縦行走行時、一方の切換装
置により第1流路と第2a流路とを接続するとともに、
他方の切換装置により第4流路と第3b流路とを接続す
る。これにより、一方の油圧ポンプから吐出された圧油
は、第1流路を経て第1油圧モータに供給されるととも
に、第1流路から分岐して第2a流路を通り第2油圧モ
ータに供給される。同様に、他方の油圧ポンプから吐出
された圧油は、第4流路を経て第4油圧モータに供給さ
れるとともに、第4流路から分岐して第3b流路を通り
第3油圧モータに供給される。したがって、上記一方の
油圧ポンプから供給された圧油で両前輪が回転駆動し、
他方の油圧ポンプから供給された圧油で両後輪が回転駆
動する。
【0009】例えば左折する場合、両前輪が左側に換向
されるとともに両後輪が右側に換向される。これによ
り、左前輪は右前輪よりも回転数が少なく、かつ左後輪
は右後輪よりも回転数が少なくなる。したがって、一方
の油圧ポンプにおいては、第2油圧モータへ少量の圧油
を供給しかつ第1油圧モータへ多量の圧油を供給すれば
よく、同様に、他方の油圧ポンプにおいては、第4油圧
モータへ少量の圧油を供給しかつ第3油圧モータへ多量
の圧油を供給すればよいため、一方の油圧ポンプの吐出
量と他方の油圧ポンプの吐出量とは同じでよい。
【0010】また、各前後輪を90度転舵して縦行走行
から横行走行へ切り換えた場合、一方の切換装置により
第1流路と第3a流路とを接続するとともに、他方の切
換装置により第4流路と第2b流路とを接続する。これ
により、一方の油圧ポンプから吐出された圧油は、第1
流路を経て第1油圧モータに供給されるとともに、第1
流路から分岐して第3a流路を通り第3油圧モータに供
給される。同様に、他方の油圧ポンプから吐出された圧
油は、第4流路を経て第4油圧モータに供給されるとと
もに、第4流路から分岐して第2b流路を通り第2油圧
モータに供給される。したがって、上記一方の油圧ポン
プから供給された圧油で右前輪と右後輪とが回転駆動
し、他方の油圧ポンプから供給された圧油で左前輪と左
後輪とが回転駆動する。
【0011】さらに、横行走行時、一側方の前後輪を同
方向へ換向させて車両を例えば前方を中心にして左へ横
行回転させる場合、両前輪は両後輪よりも回転数が少な
くなる。したがって、一方の油圧ポンプにおいては、第
1油圧モータへ少量の圧油を供給しかつ第3油圧モータ
へ多量の圧油を供給すればよく、同様に、他方の油圧ポ
ンプにおいては、第2油圧モータへ少量の圧油を供給し
かつ第4油圧モータへ多量の圧油を供給すればよいた
め、一方の油圧ポンプの吐出量と他方の油圧ポンプの吐
出量とは同じでよい。
【0012】このように縦行走行時においては一方の油
圧ポンプで両前輪側に圧油を供給するとともに他方の油
圧ポンプで両後輪側に圧油を供給し、横行走行時におい
ては一方の油圧ポンプで右前輪側と右後輪側とに圧油を
供給するとともに他方の油圧ポンプで左前輪側と左後輪
側とに圧油を供給することが可能なため、縦行走行時お
よび横行走行時に各車輪を換向した際、各車輪の回転数
の差を吸収することができる。
【0013】さらに、本第2発明における横行走行可能
車両の車輪駆動回路は、第1流路の上下流端部間を一方
のバイパス流路で接続し、この一方のバイパス流路を断
続する一方の断続装置を設け、第4流路の上下流端部間
を他方のバイパス流路で接続し、この他方のバイパス流
路を断続する他方の断続装置を設けたものである。
【0014】これによると、車両を停止させ、各前後輪
を90度転舵して縦行走行から横行走行(または横行走
行から縦行走行)に切換える際、一方の断続装置により
一方のバイパス流路が連通するとともに他方の断続装置
により他方のバイパス流路が連通する。
【0015】これにより、第1流路の上流端部と下流端
部とが一方のバイパス流路を介して連通するため、一方
の油圧ポンプを含まずかつ第1油圧モータと第2油圧モ
ータとを含む閉流路が形成され、第4流路の上流端部と
下流端部とが他方のバイパス流路を介して連通するた
め、他方の油圧ポンプを含まずかつ第3油圧モータと第
4油圧モータとを含む閉流路が形成される。したがっ
て、車両が停止して両油圧ポンプが停止しても、圧油は
各閉流路内で流動可能であるため、第1〜第4油圧モー
タはそれぞれロックされずにフリーな状態となる。した
がって、各車輪を90度転舵する際、各車輪が遊転する
ことにより、小さな力で90度転舵させることができ、
各車輪の偏摩耗を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図7に基づいて説明する。図2に示すように、1は大
型の荷を搭載して運搬する車両であり、その車体2に
は、左右方向に換向可能でかつ縦行走行Xと横行走行Y
とに切換可能な四輪操舵方式の左右一対の前輪3,4と
後輪5,6とが設けられている。
【0017】上記車体2の前端部底面には運転室7が設
けられている。この運転室7には、ステアリングハンド
ル8と、縦行走行Xおよび横行走行Yに切換える切換レ
バー9とが設けられている。
【0018】図3に示すように、上記車体2の前部に
は、両前輪3,4を左右方向に換向しかつ縦行走行Xと
横行走行Yとに切換える前部車輪換向装置10が設けら
れ、車体2の後部には、両後輪5,6を左右方向に換向
しかつ縦行走行Xと横行走行Yとに切換える後部車輪換
向装置11が設けられている。
【0019】上記前部車輪換向装置10は、左右に回動自
在な左右一対の回転軸13と、両回転軸13の上端に取付け
られたナックルアーム14と、両回転軸13間に左右一対設
けられかつ左右に回動自在な回動アーム15,16と、一側
方の回動アーム15の遊端部と他側方のナックルアーム14
の遊端部との間に連結された第1走行切換シリンダ17
と、他側方の回動アーム16の遊端部と一側方のナックル
アーム14の遊端部との間に連結された第2走行切換シリ
ンダ18と、両回動アーム15,16間に連結されて両回動ア
ーム15,16を同方向に回転させるリンク19と、車体2と
上記一側方の回動アーム15との間に連結されたステアリ
ングシリンダ20とから構成されている。また、上記後部
車輪換向装置11も、前部車輪換向装置10と同様に構成さ
れている。
【0020】尚、前部車輪換向装置10と後部車輪換向装
置11との各ステアリングシリンダ20は上記ステアリング
ハンドル8に連動しており、各第1走行切換シリンダ17
と各第2走行切換シリンダ18とは上記切換レバー9に連
動している。
【0021】図2に示すように、上記各車輪3,4,
5,6は各回転軸13の下部に取付けられた車軸フレーム
21に内外一対のダブルタイヤ形式で設けられ、各車軸フ
レーム21には、各車輪3,4,5,6を回転駆動させる
第1〜第4油圧モータ23,24,25,26が設けられてい
る。
【0022】すなわち、第1油圧モータ23は右前輪3の
内輪27を回転駆動させ、第2油圧モータ24は左前輪4の
内輪27を回転駆動させ、第3油圧モータ25は右後輪5の
内輪27を回転駆動させ、第4油圧モータ26は左後輪6の
内輪27を回転駆動させる。また、各車輪3,4,5,6
の外輪28は遊転自在となっている。車体2には、上記第
1〜第4油圧モータ23,24,25,26に圧油を供給してこ
れら油圧モータ23,24,25,26を駆動させる2台のハイ
ドロスタティックポンプ30,31(以下、HSTポンプと
記載)が設けられる。これら両HSTポンプ30,31は車
体2に設けられたエンジン(図示せず)を駆動源にして
駆動される。
【0023】以下に、各車輪3,4,5,6を走行駆動
させる駆動回路について説明する。すなわち、図1に示
すように、一方のHSTポンプ30の吐出吸込口A,Bと
第1油圧モータ23の出入口A,Bとが第1流路33により
接続されている。この第1流路33の途中からは、第2油
圧モータ24の出入口A,Bに接続される第2a流路34
と、第3油圧モータ25の出入口A,Bに接続される第3
a流路35とが分岐して配管されている。
【0024】第1流路33と第2a流路34および第1流路
33と第3a流路35は一方の切換装置37によって選択的に
切換えられ、この一方の切換装置37は第1〜第4ソレノ
イド38,39,40,41により構成されている。
【0025】また、他方のHSTポンプ31の吐出吸込口
A,Bと第4油圧モータ26の出入口A,Bとが第4流路
43により接続されている。この第4流路43の途中から
は、第3油圧モータ25の出入口A,Bに接続される第3
b流路44と、第2油圧モータ24の出入口A,Bに接続さ
れる第2b流路45とが分岐して配管されている。
【0026】第4流路43と第3b流路44および第4流路
43と第2b流路45は他方の切換装置47によって選択的に
切換えられ、この他方の切換装置47は第5〜第8ソレノ
イド48,49,50,51により構成されている。
【0027】上記第1流路33の上流端部と下流端部との
間は一方のバイパス流路53で接続されており、一方のバ
イパス流路53には、このバイパス流路53を断続する第9
ソレノイド54(一方の断続装置の一例)が設けられてい
る。また、上記第4流路43の上流端部と下流端部との間
は他方のバイパス流路55で接続されており、他方のバイ
パス流路55には、このバイパス流路55を断続する第10ソ
レノイド56(他方の断続装置の一例)が設けられてい
る。
【0028】以下、上記構成における作用を説明する。
縦行走行時、図1に示すように、第1〜第4ソレノイド
38,39,40,41がそれぞれ切換位置イに切り換えられる
ため、第1流路33と第2a流路34とが接続され、第5〜
第8ソレノイド48,49,50,51がそれぞれ切換位置イに
切り換えられるため、第4流路43と第3b流路44とが接
続される。これにより、一方のHSTポンプ30のA側か
ら吐出された圧油は、第1流路33を経て第1油圧モータ
23にA側から供給されたのち第1油圧モータ23のB側か
ら第1流路33を通って一方のHSTポンプ30のB側へ戻
るとともに、第1流路33から分岐して第2a流路34を経
て第2油圧モータ24にB側から供給されたのち第2油圧
モータ24のA側から第2a流路34を通り第1流路33に合
流して一方のHSTポンプ30のB側へ戻る。
【0029】同様に、他方のHSTポンプ31のB側から
吐出された圧油は、第4流路43を経て第4油圧モータ26
にB側から供給されたのち第4油圧モータ26のA側から
第4流路43を通って他方のHSTポンプ31のA側へ戻る
とともに、第4流路43から分岐して第3b流路44を経て
第3油圧モータ25にA側から供給されたのち第3油圧モ
ータ25のB側から第3b流路44を通り第4流路43に合流
して他方のHSTポンプ31のA側へ戻る。これにより車
両1は前進するが、後進する場合には、圧油を一方のH
STポンプ30のB側から吐出させてA側へ戻すとともに
他方のHSTポンプ31のA側から吐出させてB側へ戻せ
ばよい。
【0030】例えば車両1を左折させる場合、図3に示
すように、ステアリングハンドル8に連動して前部車輪
換向装置10のステアリングシリンダ20のピストンロッド
20aが短縮し、これにより両回動アーム15,16が反時計
方向に回転し、第1および第2走行切換シリンダ17,18
を介して両ナックルアーム14が反時計方向に回転し、両
回転軸13が反時計方向に回転するため、両前輪3,4が
左側に換向される。これと同時に、後部車輪換向装置11
のステアリングシリンダ20のピストンロッド20aが伸長
し、上述した前部車輪換向装置10と同様な動作で両後輪
5,6が右側に換向される。このように各車輪3,4,
5,6が操舵されるため、車両1は小さな回転半径で左
折する。
【0031】この際、左前輪4は右前輪3よりも回転数
が少なく、かつ左後輪6は右後輪5よりも回転数が少な
くなる。したがって、一方のHSTポンプ30において
は、第2油圧モータ24へ少量の圧油を供給しかつ第1油
圧モータ23へ多量の圧油を供給すればよく、同様に、他
方のHSTポンプ31においては、第4油圧モータ26へ少
量の圧油を供給しかつ第3油圧モータ25へ多量の圧油を
供給すればよいため、一方のHSTポンプ30の吐出量と
他方のHSTポンプ31の吐出量とは同じでよい。また、
車両1を右折させる場合も同様に、一方のHSTポンプ
30の吐出量と他方のHSTポンプ31の吐出量とは同じで
よい。
【0032】その後、各車輪3,4,5,6を前後方向
に真っすぐ向け、切換レバー9を切り換えることによ
り、図4に示すように、前部車輪換向装置10と後部車輪
換向装置11の各第1走行切換シリンダ17のピストンロッ
ド17aが伸長するとともに各第2走行切換シリンダ18の
ピストンロッド18aが短縮して、各車輪3,4,5,6
が90度転舵し、縦行走行Xから横行走行Yへ切り換え
られる。
【0033】図5に示すように、横行走行時、第1〜第
4ソレノイド38,39,40,41がそれぞれ切換位置ロに切
り換えられるため、第1流路33と第3a流路35とが接続
され、第5〜第8ソレノイド48,49,50,51がそれぞれ
切換位置ロに切り換えられるため、第4流路43と第2b
流路45とが接続される。これにより、一方のHSTポン
プ30のA側から吐出された圧油は、第1流路33を経て第
1油圧モータ23にA側から供給されたのち第1油圧モー
タ23のB側から第1流路33を通って一方のHSTポンプ
30のB側へ戻るとともに、第1流路33から分岐して第3
a流路35を経て第3油圧モータ25にB側から供給された
のち第3油圧モータ25のA側から第3a流路35を通り第
1流路33に合流して一方のHSTポンプ30のB側へ戻
る。
【0034】同様に、他方のHSTポンプ31のB側から
吐出された圧油は、第4流路43を経て第4油圧モータ26
にB側から供給されたのち第4油圧モータ26のA側から
第4流路43を通って他方のHSTポンプ31のA側へ戻る
とともに、第4流路43から分岐して第2b流路45を経て
第2油圧モータ24にA側から供給されたのち第2油圧モ
ータ24のB側から第2b流路45を通り第4流路43に合流
して他方のHSTポンプ31のA側へ戻る。これにより車
両1は左側へ横行するが、右側へ横行する場合には、圧
油を一方のHSTポンプ30のB側から吐出させてA側へ
戻すとともに他方のHSTポンプ31のA側から吐出させ
てB側へ戻せばよい。
【0035】さらに、横行走行時、前部車輪換向装置10
の第2走行切換シリンダ18と後部車輪換向装置11の第1
走行切換シリンダ17とを作動させて、左前輪4と左後輪
6とを同方向へ換向させ、図6に示すように車両1を例
えば前方を中心にして左へ横行回転させる場合、両前輪
3,4は両後輪5,6よりも回転数が少なくなる。した
がって、一方のHSTポンプ30においては、第1油圧モ
ータ23へ少量の圧油を供給しかつ第3油圧モータ25へ多
量の圧油を供給すればよく、同様に、他方のHSTポン
プ31においては、第2油圧モータ24へ少量の圧油を供給
しかつ第4油圧モータ26へ多量の圧油を供給すればよい
ため、一方のHSTポンプ30の吐出量と他方のHSTポ
ンプ31の吐出量とは同じでよい。
【0036】このように縦行走行時においては一方のH
STポンプ30で両前輪3,4側に圧油を供給するととも
に他方のHSTポンプ31で両後輪5,6側に圧油を供給
し、横行走行時においては一方のHSTポンプ30で右前
輪3側と右後輪5側とに圧油を供給するとともに他方の
HSTポンプ31で左前輪4側と左後輪6側とに圧油を供
給することが可能なため、縦行走行時および横行走行時
に各車輪3,4,5,6を換向した際、各車輪3,4,
5,6の回転数の差を吸収することができる。したがっ
て、両前輪3,4と両後輪5,6とがスリップするのを
防止でき、各車輪3,4,5,6の換向がスムーズに行
える。
【0037】また、車両1を停止させ、各車輪3,4,
5,6を90度転舵して図2に示す縦行走行Xから図4
に示す横行走行Yに切換える際、図7に示すように、第
9ソレノイド54が切換位置ロからイへ切り換えられて一
方のバイパス流路53が連通するとともに、第10ソレノイ
ド56が切換位置ロからイへ切り換えられて他方のバイパ
ス流路55が連通する。
【0038】これにより、第1流路33の上流端部と下流
端部との間が一方のバイパス流路53を介して連通するた
め、一方のHSTポンプ30を含まずかつ第1油圧モータ
23と第2油圧モータ24とを含む閉流路が形成され、同様
に、第4流路43の上流端部と下流端部との間が他方のバ
イパス流路55を介して連通するため、他方のHSTポン
プ31を含まずかつ第3油圧モータ25と第4油圧モータ26
とを含む閉流路が形成される。したがって、車両1が停
止してエンジンがアイドリング状態になり両HSTポン
プ30,31が停止しても、圧油は各閉流路内で流動可能で
あるため、第1〜第4各油圧モータ23,24,25,26はそ
れぞれロックされずにフリーな状態となる。したがっ
て、各車輪3,4,5,6を90度転舵する際、各車輪
3,4,5,6が遊転することにより、小さな力で90
度転舵させることができ、各車輪3,4,5,6の偏摩
耗を防止することができる。尚、横行走行Yから縦行走
行Xへ切り換える際も上記と同様であり、切り換え後、
図1に示すように第9ソレノイド54と第10ソレノイド56
とはそれぞれ切換位置イからロへ切り換えられる。
【0039】上記実施例では図1に示すように一方の切
換装置37を第1〜第4ソレノイド38,39,40,41で構成
するとともに他方の切換装置47を第5〜第8ソレノイド
48,49,50,51で構成しているが、これは安価な小容量
のソレノイドを用いた場合の例であり、大容量のソレノ
イドを使用可能な場合は、第2ソレノイド39と第4ソレ
ノイド41と第6ソレノイド49と第8ソレノイド51とを不
要にしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上のように本第1発明によれば、縦行
走行時においては一方の油圧ポンプで両前輪側に圧油を
供給するとともに他方の油圧ポンプで両後輪側に圧油を
供給し、横行走行時においては一方の油圧ポンプで右前
輪側と右後輪側とに圧油を供給するとともに他方の油圧
ポンプで左前輪側と左後輪側とに圧油を供給することが
可能なため、いずれの場合においても一方の油圧ポンプ
の吐出量と他方の油圧ポンプの吐出量とが同じになり、
したがって、縦行走行時および横行走行時に各車輪を換
向した際、各車輪の回転数の差を吸収することができ
る。
【0041】さらに、本第2発明によれば、車両を停止
させ、各前後輪を90度転舵して縦行走行から横行走行
(または横行走行から縦行走行)に切換える際、一方の
断続装置により一方のバイパス流路が連通するとともに
他方の断続装置により他方のバイパス流路が連通する。
これにより、一方の油圧ポンプを含まずかつ第1油圧モ
ータと第2油圧モータとを含む閉流路が形成されるとと
もに、他方の油圧ポンプを含まずかつ第3油圧モータと
第4油圧モータとを含む閉流路が形成される。したがっ
て、車両が停止して両油圧ポンプが停止しても、圧油は
各閉流路内で流動可能であるため、第1〜第4油圧モー
タはそれぞれロックされずにフリーな状態となる。した
がって、各車輪を90度転舵する際、各車輪が遊転する
ことにより、小さな力で90度転舵させることができ、
各車輪の偏摩耗を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における横行走行可能車両
の縦行走行時の車輪駆動回路の図である。
【図2】車両の縦行走行時の平面図である。
【図3】車両の縦行走行時の車輪換向装置の平面図であ
る。
【図4】車両の横行走行時の車輪換向装置の平面図であ
る。
【図5】横行走行時の車輪駆動回路の図である。
【図6】車両の横行回転時の平面図である。
【図7】縦行走行と横行走行とを切換える際の車輪駆動
回路の図である。
【図8】従来例における車両の縦行走行時の平面図であ
る。
【図9】従来例における車両の横行回転時の平面図であ
る。
【符号の説明】
1 車両 2 車体 3 右前輪 4 左前輪 5 右後輪 6 左後輪 23 第1油圧モータ 24 第2油圧モータ 25 第3油圧モータ 26 第4油圧モータ 30 一方のHSTポンプ(一方の油圧ポンプ) 31 他方のHSTポンプ(他方の油圧ポンプ) 33 第1流路 34 第2a流路 35 第3a流路 37 一方の切換装置 43 第4流路 44 第3b流路 45 第2b流路 47 他方の切換装置 53 一方のバイパス流路 54 第9ソレノイド(一方の断続装置) 55 他方のバイパス流路 56 第10ソレノイド(他方の断続装置) X 縦行方向 Y 横行方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤倉 勝利 大阪府大阪市西区京町堀1丁目15番10号 東洋運搬機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−265728(JP,A) 特開 平2−293222(JP,A) 実開 昭64−30732(JP,U) 実開 平4−31361(JP,U) 特公 昭49−9847(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/00 - 17/356 B62D 7/14 F16H 61/44

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に、左右方向に換向可能でかつ縦行
    走行と横行走行とに切換可能な四輪操舵方式の左右一対
    の前輪と後輪とを設け、一側方の前輪を回転駆動させる
    第1油圧モータと、他側方の前輪を回転駆動させる第2
    油圧モータと、一側方の後輪を回転駆動させる第3油圧
    モータと、他側方の後輪を回転駆動させる第4油圧モー
    タと、これら各油圧モータに圧油を供給して各油圧モー
    タを駆動させる2台の油圧ポンプとを設け、一方の油圧
    ポンプの吐出吸込口と第1油圧モータの出入口とを接続
    する第1流路と、第1流路の途中から分岐して第2油圧
    モータの出入口に接続される第2a流路と、第1流路の
    途中から分岐して第3油圧モータの出入口に接続される
    第3a流路と、第1流路と第2a流路および第1流路と
    第3a流路を選択的に切換えて接続する一方の切換装置
    と、他方の油圧ポンプの吐出吸込口と第4油圧モータの
    出入口とを接続する第4流路と、第4流路の途中から分
    岐して第3油圧モータの出入口に接続される第3b流路
    と、第4流路の途中から分岐して第2油圧モータの出入
    口に接続される第2b流路と、第4流路と第3b流路お
    よび第4流路と第2b流路を選択的に切換えて接続する
    他方の切換装置とを備えたことを特徴とする横行走行可
    能車両の車輪駆動回路。
  2. 【請求項2】 第1流路の上下流端部間を一方のバイパ
    ス流路で接続し、この一方のバイパス流路を断続する一
    方の断続装置を設け、第4流路の上下流端部間を他方の
    バイパス流路で接続し、この他方のバイパス流路を断続
    する他方の断続装置を設けたことを特徴とする請求項1
    記載の横行走行可能車両の車輪駆動回路。
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