JP3194554U - 床構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】防音性能に優れると共に、施工が容易であり、かつ低コストで提供可能な床構造を提案すること。【解決手段】建築物の屋上又は室内の床構造であって、床下地1上に形成された防水層2と、該防水層2上に形成された防音層3と、該防音層3上に形成された合成樹脂発泡体からなる嵩上げ層4と、該嵩上げ層4上に形成された押さえコンクリート層5とからなり、前記防水層2と嵩上げ層4との間に、前記防音層3を貫通した状態で、上載荷重を支持する合成樹脂発泡体からなる荷重支持部材7が配置されている床構造10とした。【選択図】図1

Description

本考案は、建築物の屋上又は室内における床構造に関し、特に嵩上げを目的として合成樹脂発泡板を使用した防音性能に優れた床構造に関するものである。
従来、建築物の屋上又は室内における床構造として、排水溝等を設ける必要がある等の理由から嵩上げを目的として、合成樹脂発泡体とコンクリートとを併用した床構造が提案されている(例えば、特許文献1,2)。
この床構造は、床下地上に先ず嵩上げ用の合成樹脂発泡板を敷並べ、その上にコンクリート層を形成し、その上に床面が形成された床構造である。そして、合成樹脂発泡板としては、ポリスチレン発泡体、ポリエチレン発泡体、ポリウレタン発泡体などを用いることができるとしている。
しかしながら、上記特許文献1,2等に記載された床構造の如く、嵩上げを目的として合成樹脂発泡板を使用したものにあっては、合成樹脂発泡板による嵩上げ効果のみならず、断熱性をも期待できるものではあったが、人の歩行や荷役作業等による固体音に対する防音効果までは期待できず、振動が他に伝搬して騒音被害を招く憂いがあった。
一方、建築物の屋根又は室内における床構造として、防音性にも優れた床構造が特許文献3に提案されている。
この特許文献3に提案された技術は、建築物の屋根又は室内における床構造であって、床スラブ上面に敷設される緩衝体と、前記緩衝体上に敷設される断熱材と、前記断熱材上に敷設される仕上げ層とが積層されてなる、防音断熱床構造である(請求項2等)。
また、該特許文献3には、介在させた上記緩衝体が、仕上げ層からの荷重により圧縮され、その防音性能が低下することを防止する観点から、緩衝体よりクリープ変形の小さい天然ゴム或いは合成ゴムなどの弾性体を、緩衝体に形成した貫通孔に配設し、該弾性体によって仕上げ層からの荷重を支持させる構成とした、防音断熱床構造も提案されている(請求項4等)。
特公平5−39223号公報 特開2004−176441号公報 特開2003−147947号公報
しかしながら、上記特許文献3において提案された技術は、防音性を付与するために介在させる緩衝体の圧縮による防音性能の低下を懸念し、緩衝体に形成した貫通穴に配設されたクリープ変形の小さい弾性体、具体的には該特許文献3の〔0011〕段に記載されているように、高価な天然ゴム或いは合成ゴムよりなる弾性体により仕上げ層からの荷重を支持させる構成としているため、施工コストが高いものとなっていた。
また、硬質の弾性体による断熱材の損傷を防止するため、弾性体と断熱材との間に補強板を介在させることもなされているが、該補強板の敷設に手間がかかるため、このことも施工コストを高める要因となっていた。
さらに、補強板としては主にフレキシブル板等の無機系の板が用いられるが、その場合、長期的に加わる上載荷重によって、補強板にひび割れ等の破損が生じることが問題となっていた。また、補強板として合板等の木質系の板を用いた場合には、補強板が腐食することが問題となっていた。
本考案は、建築物の屋上又は室内における床構造の上述した背景技術が有する課題に鑑み成されたものであって、その目的は、防音性能に優れると共に、施工が容易であり、かつ低コストで提供可能な床構造を提案することにある。
本考案は、上記した課題を解決するため、次の〔1〕〜〔6〕に記載した床構造とした。
〔1〕建築物の屋上又は室内の床構造であって、床下地上に形成された防水層と、該防水層上に形成された防音層と、該防音層上に形成された合成樹脂発泡体からなる嵩上げ層と、該嵩上げ層上に形成された押さえコンクリート層とからなり、前記防水層と嵩上げ層との間に、前記防音層を貫通した状態で、上載荷重を支持する合成樹脂発泡体からなる荷重支持部材が配置されていることを特徴とする、床構造。
〔2〕上記嵩上げ層の厚みが、20〜300mmであり、上記防音層の厚みが、10〜100mmであることを特徴とする、上記〔1〕に記載の床構造。
〔3〕上記荷重支持部材の上面の合計面積(S1)と、上記防音層の上面及び荷重支持部材の上面の合計面積(S2)の割合(S1 / S2) が、0.04〜0.5であることを特徴とする、上記〔1〕又は〔2〕に記載の床構造。
〔4〕上記荷重支持部材が、圧縮強度5〜50N/cm2の合成樹脂発泡体からなることを特徴とする、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の床構造。
〔5〕上記嵩上げ層が、圧縮強度5〜50N/cm2の合成樹脂発泡体からなることを特徴とする、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の床構造。
〔6〕上記防音層が、見掛け密度0.02〜0.18g/cm3のポリオレフィン系樹脂発泡体からなることを特徴とする、上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の床構造。
上記した本考案にかかる床構造によれば、防音層を貫通した状態で、上載荷重を支持する荷重支持部材が配置されているので、防音層の圧縮による防音性能の低下が防止され、防音性能に優れた床構造を提供できる。
また、本考案においては、上記荷重支持部材として合成樹脂発泡体を用いるので、天然ゴム或いは合成ゴムに比して安価であると共に、上層の嵩上げ層を損傷させることが少なく、補強板等を介在させる必要がなくなることから、施工性も良くなり、かつ低コストで提供可能な床構造となる。
本考案にかかる床構造の基本構成を示した縦断面図である。 本考案にかかる床構造において用いる防音層を形成する部材の一実施の形態を示した斜視図である。 本考案にかかる床構造において用いる防音層を形成する部材の他の実施の形態を示した斜視図である。 本考案にかかる床構造において用いる防音層を形成する部材の更に他の実施の形態を示した斜視図である。 本考案にかかる床構造において用いる荷重支持部材及び嵩上げ層を形成する部材の一実施の形態を示した斜視図である。 本考案にかかる床構造において用いる荷重支持部材及び嵩上げ層を形成する部材の他の実施の形態を示した斜視図である。 本考案にかかる床構造において用いる防音層、嵩上げ層を形成する積層体の一実施の形態を示した斜視図である。 本考案にかかる床構造において用いる防音層、嵩上げ層を形成する積層体の他の実施の形態を示した斜視図である。
以下、本考案にかかる床構造の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本考案にかかる床構造の基本構成を示した縦断面図であり、該図に示す床構造10は、床下地1上に形成された防水層2と、該防水層2上に形成された防音層3と、該防音層3上に形成された合成樹脂発泡体からなる嵩上げ層4と、該嵩上げ層4上に形成された押さえコンクリート層5とからなり、前記嵩上げ層4を利用し、排水溝6が上方面一に形成されているものである。また、前記防水層2と嵩上げ層4との間に、前記防音層3を貫通した状態で、上載荷重を支持する合成樹脂発泡体からなる荷重支持部材7が配置されている。
上記床下地1については、既存の建築物の床の嵩上げに本考案にかかる床構造を用いる場合には、既存の床であり、また、一般的に床下地として適用される、下地処理(例えば、砂利や割栗石の敷設、砂による表面均しなど)を施した地盤、現場打ち鉄筋コンクリート、コンクリートブロック、軽量気泡コンクリートパネル、プレキャストコンクリートパネル等により構築された床スラブ等が挙げられ、これらのいずれであっても良い。通常、建築物の屋根又は室内に構築される床下地1は、10〜30cm程度の厚みに形成されたコンクリートスラブである。
防水層2は、従来より知られたものを適宜用いることができ、一般に建築物の屋根で雨水の浸透を防止する、アスファルト防水、シート防水、改質アスファルト防水、塗膜防水、モルタル防水等が広く使用できる。
防水層2の具体的な施工例としては、例えば、先ず床下地1の表面にアスファルトプライマーを塗布した後、その上にアスファルト塗布層をルーフィングを介在させた状態で多層に塗布形成し、アスファルト塗布層が多層構造からなる防水層2を形成することができる。このようにして形成された防水層2は、厚さが一般に3〜10mmのアスファルト層からなるものである。
上記防水層2上には、必要に応じて保護モルタル層が形成される。保護モルタル層は、セメントと砂と水とを混合した普通モルタル、或いはこれに樹脂(例えば、アクリル系樹脂)を混合して強度を向上させた樹脂モルタル等で形成したものとしても良い。保護モルタル層は、例えば、高さの目安となる水糸を張り、その水糸を目安に左官コテを用いてモルタルを均し、10〜20mm程度の厚みで形成され、防水層2を保護する。
上記防水層2上に形成される防音層3は、振動を絶縁するバネ及び減衰特性を持ったものであれば、特に形状、材質は限定されない。
防音層3の材質については、グラスウール、ロックウール等の無機繊維系のものや、セルロースファイバー、ポリエステル、ポリプロピレン等からなるフェルト、軟質ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリスチレンフォーム等の合成樹脂発泡体等が採用可能であるが、その中でも、軽量で敷設施工性の良好な合成樹脂発泡体が好ましく、更には、弾性率が小さく、防振効果に優れ、吸水性が極めて低いポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム等のポリオレフィン系樹脂発泡体が特に好ましい。
ポリオレフィン系樹脂発泡体を使用する場合、その見掛け密度は0.02〜0.18g/cm3 、更には0.025〜0.1g/cm3のものが、防振特性における動的弾性率が小さい面で好ましい。
なお、本明細書における上記見掛け密度は、水没法により求めた発泡体の体積を、あらかじめ測定しておいた発泡体の質量で割り算し、単位を(g/cm3)に換算することにより求めたものである。
防音層3の厚みは、10〜100mmが好ましく、20〜50mmが更に好ましい。厚みを上記範囲にすることで、十分な防音性能を有すると共に、居住スペースを確保する観点から好ましい。
形成された防音層3には、上下方向に貫通する複数個の貫通部8が形成されている。この貫通部8は、図2に示したように、例えば防音層を形成する各ポリオレフィン系樹脂発泡体3の板面に、貫通孔8Aをそれぞれ穿設することにより形成しても良く、また図3に示したように、各ポリオレフィン系樹脂発泡体3の周縁に切欠き8Bをそれぞれ形成し、隣り合うポリオレフィン系樹脂発泡体3,3間に該切欠き8Bを利用した貫通部8が形成されるものとしても良い。更には、図4に示したように、間隙8Cを開けてポリオレフィン系樹脂発泡体3,3を配置し、その間隙8Cを貫通部8とするものであっても良い。
防音層3に形成される上記貫通部8は、その形状は何ら限定されるものではなく、円柱状、三角、四角、六角等の角柱状、更には交差あるいは平行した帯状のものであっても良いが、防音層3の板面に、偏りなく全体的に均等となるように配置されていることが好ましい。例えば図2に示したように、同一断面の円柱状貫通部8を、正方格子点上に配置する、或いは、図4に示したように、同一幅の帯状の貫通部8を、正方格子点を結ぶ線上に配置する等、全体的に均等に配置されていることが好ましい。また、上記貫通部8を穿設により形成する場合や切欠きを利用して貫通部とする場合等においては、1m2当たり3箇所以上設けることが好ましい。
上記防音層3に形成された貫通部8には、上載荷重を支持するための荷重支持部材7が挿入配置されている。この荷重支持部材7は、本考案においては、合成樹脂発泡体を使用するため、天然或いは合成ゴムに比して安価であると共に、下層の防水層2及び上層の合成樹脂発泡体からなる嵩上げ層4を損傷させることが少なく、補強板等を介在させる必要がなくなることから、施工性も良くなり、低コストで構築できるものとなる。
荷重支持部材7は、耐荷重性の観点から、圧縮強度が5〜50N/cm2であることが好ましく、10〜40N/cm2であることがより好ましく、15〜30N/cm2であることが更に好ましい。
なお、本明細書における上記圧縮強度は、JIS A9511(2006R)に準じて測定した値である。
荷重支持部材7として用いられる合成樹脂発泡体としては、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ポリエチレンフォーム等が挙げられ、これらのいずれを使用しても良いが、中でも、押出法ポリスチレンフォーム等のポリスチレン系樹脂発泡体は、圧縮クリープ特性に優れ、荷重に対する抵抗力があることから好ましい。
防音層3を貫通した状態で配置された荷重支持部材7は、その上面の合計面積(S1)と、防音層3の上面及び荷重支持部材7の上面の合計面積(S2)の割合(S1/S2)が、0.04〜0.5であることが好ましく、0.05〜0.4であることが更に好ましい。この値を上記範囲とすることで、上載荷重を十分に支持できる耐荷重性が得られ、また、防音層3による十分な防音性能が得られる。
上記防音層3上に形成される嵩上げ層4としては、本考案においては、合成樹脂発泡体を用いる。これは、合成樹脂発泡体は、他のグラスウール、ロックウール等の無機繊維系断熱材や、セルロースファイバー、コルク、羊毛等の天然素材系断熱材に比して耐水性があり、かつ軽量で取り扱い易いためである。 合成樹脂発泡体としては、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、等が挙げられ、これらのいずれを使用しても良いが、中でも、押出法ポリスチレンフォーム等のポリスチレン系樹脂発泡体は、圧縮クリープ特性に優れ、荷重に対する抵抗力があることから好ましい。
ポリスチレン系樹脂発泡体を使用する場合、その見掛け密度は0.016g/cm3以上であり、好ましくは0.016〜0.1g/cm3である。ポリスチレン系樹脂発泡体の見掛け密度を上記範囲とすることで、荷重に対する十分な抵抗力が得られ、作業性が良く、コスト性も良いものとなる。また、耐荷重性の観点から、圧縮強度が5〜50N/cm2であることが好ましく、10〜40N/cm2であることがより好ましく、15〜30N/cm2であることが更に好ましい。また、損傷防止の観点から、嵩上げ層4に用いられる合成樹脂発泡体の圧縮強度は、上記した荷重支持部材7に用いられる合成樹脂発泡体の圧縮強度以上であることが好ましい。
ポリスチレン系樹脂発泡体は、押出発泡成形体、発泡ビーズ成形体のいずれであってもよいが、押出発泡成形体が、圧縮クリープ特性の面では好ましい。
嵩上げ層4として、上記した荷重支持部材7に用いられる合成樹脂発泡体と同種の合成樹脂発泡体を用いても良い。この場合、嵩上げ層4と荷重支持部材7とを形成する部分を一体的に有する合成樹脂発泡体としても良い。例えば図5に示したように、裏面に複数の凸部7Aを有する板状体にポリスチレン系樹脂発泡体4を成形し、該ポリスチレン系樹脂発泡体4を、図2に示した複数の貫通孔8Aが形成された防音層を形成するポリオレフィン系樹脂発泡体3と、凸部7Aを貫通孔8Aに挿入する状態で積層させ、図7に示したように、ポリオレフィン系樹脂発泡体からなる防音層3と、該防音層3の上方に積層された嵩上げ層4と、前記防音層3を上下方向に貫通する状態で配置されたポリスチレン系樹脂発泡体からなる荷重支持部材7とを有する積層体としても良い。また、図6に示したように、裏面に複数の凹部7Bを有する板状体にポリスチレン系樹脂発泡体4を成形し、該凹部7Bに板状に形成された防音層を形成するポリオレフィン系樹脂発泡体3をそれぞれ嵌め込み、図8に示したように、ポリオレフィン系樹脂発泡体からなる防音層3と、該防音層3の上方に積層されたポリスチレン系樹脂発泡体からなる嵩上げ層4と、前記防音層3を上下方向に貫通する状態で配置されたポリスチレン系樹脂発泡体からなる荷重支持部材7とを有する積層体としても良い。
上記嵩上げ層4の厚みは、該嵩上げ層の形成目的、例えばレベル(高さ)調整、排水溝を設ける為等の目的により大きく相違したものとなるが、一般的に20〜300mm程度の厚みに形成される。
上記嵩上げ層4の上面には、押さえコンクリート層5が形成される。この押さえコンクリート層5は、一般的に現場打ちコンクリートが用いられるが、これに限定されるものではない。押さえコンクリート層5の厚さは、通常80〜150mm程度に形成される。また、図1に示した実施の形態においては、この押さえコンクリート層5の形成に際して、嵩上げ層4を利用、即ち嵩上げ層4による嵩上げ効果により、排水溝6が上方面一に形成されている。
以上、説明した本考案にかかる床構造によれば、防音層3を貫通した状態で、上載荷重を支持するための荷重支持部材7が配置されているので、防音層3の圧縮による防音性能の低下が防止され、防音性能に優れた床構造となる。
また、本考案においては、上記荷重支持部材7として合成樹脂発泡体を用いるので、天然ゴム或いは合成ゴムに比して安価であると共に、上層の嵩上げ層4を損傷させることが少なく、補強板等を介在させる必要がなくなることから、施工性も良くなり、低コストで提供可能な防音断熱床構造となる。
次に、本考案の実施例を記載する。
図1に示す床構造において、コンクリートスラブ1の厚さ200mm、防水層2をアスファルト防水10mmとした。防音層3として、ポリオレフィン系樹脂発泡体であるビーズ法架橋ポリエチレンフォーム(見掛け密度:0.036g/cm3、厚さ:25mm)を用い、該発泡体の板面に、1m2当たり4個の貫通部8を正方格子点上に形成した。嵩上げ層4として、ポリスチレン系樹脂発泡体である押出法ポリスチレンフォーム(熱伝導率:0.028W/m・K、見掛け密度:0.025g/cm3、厚さ:40mm)を用いた。貫通部8に、上記嵩上げ層4の形成に用いたポリスチレン系樹脂発泡体と同種の発泡体により形成した荷重支持部材7(圧縮強度:20N/cm2、一辺の長さ:150mm、厚さ:25mmの四角柱状)を挿入配置した(S1/S2:0.08)。継手を布ガムテープで養生し、コンクリートを打設することにより、押さえコンクリート層5(厚さ:150mm、単位面積当たりの荷重:345kg/m2)を形成した。
上記した床構造の防音性能を、JIS A1440−1(2007)「実験室におけるコンクリート床上の床仕上げ構造の床衝撃音レベル低減量の測定方法−第1部:標準軽量衝撃源による方法」に基づき、試験体上面の中心を打撃点としてタッピングマシンによる軽衝撃(500gのハンマーによるタッピング)を加え、階下に設置したマイクロホンで衝撃音を捉えることにより評価した(実施例1)。また、比較のため、上記した床構造において、防音層3に貫通部8が形成されておらず、荷重支持部材7が防音層3に配置されていないことのみが異なる床構造のものについて、その防音性能を上記と同様の方法で評価した(比較例1)。
実施例1及び比較例1の測定結果を、表1に示す。
Figure 0003194554
表1から、本考案の床構造に係る実施例1は、測定した全ての周波数帯域において、従来の床構造に係る比較例1と同等の床衝撃音レベル低減量を示しており、優れた防音効果を有するものであることがわかる。一方、本考案の床構造は、防音層3を貫通する状態で荷重支持部材7が配置されているため、当然ながら、防音層3の圧縮による防音性能の低下が防止されることとなり、優れた防音効果を長期にわたって維持できるものとなる。
本考案は、防音性能に優れると共に、施工が容易であり、低コストで提供可能な床構造であるので、集合住宅、病院・官公庁等の公共施設など、防振性能が要求される床構造として、広く利用できるものである。
1 床下地
2 防水層
3 防音層
4 嵩上げ層
5 押さえコンクリート層
6 排水溝
7 荷重支持部材
7A 凸部
7B 凹部
8 貫通部
8A 貫通孔
8B 切欠き
8C 間隙

Claims (6)

  1. 建築物の屋上又は室内の床構造であって、床下地上に形成された防水層と、該防水層上に形成された防音層と、該防音層上に形成された合成樹脂発泡体からなる嵩上げ層と、該嵩上げ層上に形成された押さえコンクリート層とからなり、前記防水層と嵩上げ層との間に、前記防音層を貫通した状態で、上載荷重を支持する合成樹脂発泡体からなる荷重支持部材が配置されていることを特徴とする、床構造。
  2. 上記嵩上げ層の厚みが、20〜300mmであり、上記防音層の厚みが、10〜100mmであることを特徴とする、請求項1に記載の床構造。
  3. 上記荷重支持部材の上面の合計面積(S1)と、上記防音層の上面及び荷重支持部材の上面の合計面積(S2)の割合(S1 / S2) が、0.04〜0.5であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の床構造。
  4. 上記荷重支持部材が、圧縮強度5〜50N/cm2の合成樹脂発泡体からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の床構造。
  5. 上記嵩上げ層が、圧縮強度5〜50N/cm2の合成樹脂発泡体からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の床構造。
  6. 上記防音層が、見掛け密度0.02〜0.18g/cm3のポリオレフィン系樹脂発泡体からなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の床構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021134525A (ja) * 2020-02-26 2021-09-13 株式会社トップ工業 床下地構造及び防振床

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