JP3189370B2 - 熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性飽和ノルボル
ネン系樹脂組成物に関し、さらに詳しくは耐湿性に優れ
た熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から光学材料に用いられる樹脂とし
てポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカーボ
ネート(PC)が知られている。しかし、PMMAは透
明性に優れているが、耐熱性、耐湿性などの点で問題が
あり、また、PCは耐熱性、耐湿性はPMMAよりも優
れているが、複屈折が大きいなどの問題があり、透明
性、耐熱性、耐湿性、低複屈折性などの全てに優れた熱
可塑性飽和ノルボルネン系樹脂が光学材料として注目さ
れいる。しかし、一般的な使用環境下での耐湿せいには
問題なかったが、過酷な高温高湿環境下では、ミクロク
ラックを生じることがあり、技術の進歩に伴い、より高
度の耐湿性が求められていた。
【0003】また、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂に
ポリアクリレートやポリメタクリレート、ポリアクリル
アミド、ポリアクリロニトリルなどのアクリル樹脂を配
合した樹脂組成物が成形性、耐熱性、耐溶剤性、剛性、
および耐衝撃性に優れていることは知られていた(特開
平2−276816号など)。しかし、実際に熱可塑性
飽和ノルボルネン系樹脂にアクリル樹脂を配合しても相
溶せず、白濁することがあり、光学材料としては使用で
きなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、鋭意研
究の結果、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂に特定の樹
脂を配合した組成物が、より高度の耐湿性を有している
ことを見いだし、本発明を完成するに到った。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂90〜99.9重
量部と一般式1
【化3】 (式中、RはHまたはCH3を表し、n以上10以下の
整数を表し、環構造部分は置換基を有していてもよい)
で示される構造単位、または一般式2
【化4】 (式中、RはHまたはCH3を表し、n以上10以下の
整数を表し、環構造部分は置換基を有していてもよい)
で示される構造単位を有する樹脂10〜0.1重量部か
らなる樹脂組成物が提供される。
【0006】(熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂)熱可
塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、特開平3−14882
号や特開平3−122137号などで公知の樹脂であ
り、具体的には、ノルボルネン系単量体の開環重合体水
素添加物、ノルボルネン系単量体の付加型重合体、ノル
ボルネン系単量体とオレフィンの付加型重合体、これら
の重合体や重合体水素添加物の変性物などが挙げられ
る。
【0007】ノルボルネン系単量体も、上記公報や特開
平2−227424号、特開平2−276842号など
で公知の単量体であって、例えば、ノルボルネン、その
アルキル、アルキリデン、芳香族置換誘導体およびこれ
ら置換または非置換のオレフィンのハロゲン、水酸基、
エステル基、アルコキシ基、シアノ基、アミド基、イミ
ド基、シリル基等の極性基置換体、例えば、2−ノルボ
ルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5,5−ジメ
チル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネ
ン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−
2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノル
ボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、5−メチル
−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−フ
ェニル−2−ノルボルネン、5−フェニル−5−メチル
−2−ノルボルネン等;ノルボルネンに一つ以上のシク
ロペンタジエンが付加した単量体、その上記と同様の誘
導体や置換体、例えば、1,4:5,8−ジメタノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a−2,3−シクロ
ペンタジエノナフタレン、6−メチル−1,4:5,8
−ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オ
クタヒドロナフタレン、1,4:5,10:6,9−ト
リメタノ−1,2,3,4,4a,5,5a,6,9,
9a,10,10a−ドデカヒドロ−2,3−シクロペ
ンタジエノアントラセン等;シクロペンタジエンの多量
体である多環構造の単量体、その上記と同様の誘導体や
置換体、例えば、ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒ
ドロジシクロペンタジエン等;シクロペンタジエンとテ
トラヒドロインデン等との付加物、その上記と同様の誘
導体や置換体、例えば、1,4−メタノ−1,4,4
a,4b,5,8,8a,9a−オクタヒドロフルオレ
ン、5,8−メタノ−1,2,3,4,4a,5,8,
8a−オクタヒドロ−2,3−シクロペンタジエノナフ
タレン等;等が挙げられる。
【0008】ノルボルネン系単量体の重合は公知の方法
でよく、必要に応じて、他の共重合可能な単量体と共重
合したり、水素添加することにより熱可塑性飽和ノルボ
ルネン系樹脂である熱可塑性ノルボルネン系重合体水素
添加物とすることができる。また、重合体や重合体水素
添加物を特開平3−95235号などで公知の方法によ
り、α,β−不飽和カルボン酸および/またはその誘導
体、スチレン系炭化水素、オレフィン系不飽和結合およ
び加水分解可能な基を持つ有機ケイ素化合物、不飽和エ
ポキシ単量体を用いて変性させてもよい。
【0009】分子量はトルエン溶媒によるGPC(ゲル
・パーミエーション・クロマトグラフィ)分析により測
定した数平均分子量で1〜20万、重量平均分子量で2
〜60万が適当であり、好ましくは数平均分子量で2〜
10万、重量平均分子量で3〜30万であり、この範囲
よりも分子量が小さい場合には十分な強度が得られな
い、割れやすいなどの不都合があり、この範囲よりも分
子量が大きいと、成形時の流動性が悪くなり成形しにく
い、樹脂の合成時に再現性よくかつ生産性よく合成しに
くいという不都合が生じる。
【0010】また、耐光劣化性や耐候劣化性、各種薬品
からの分解や着色などの劣化を受けにくいという点から
はオレフィン性不飽和結合を多く含まないことが好まし
く、そのために重合後の構造単位のなかに1つ以上の炭
素−炭素不飽和結合が存在する場合には水素添加するこ
とが好ましく、その場合、通常、水素添加率は90%以
上、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上
である。
【0011】(配合樹脂)本発明においては熱可塑性飽
和ノルボルネン系樹脂に、前記一般式1または前記一般
式2で示される構造単位を主成分とする樹脂を配合す
る。
【0012】この配合樹脂は、一般式1または一般式2
で示される構造単位を誘導するモノマーの外に、ビニル
系のモノマー、例えば、スチレン、メチルメタクリレー
トなどを用いて共重合してもよく、一般式1、一般式2
で示される構造単位が50モル%以上、好ましくは70
モル%以上、特に好ましくは80モル%以上のものであ
る。分子量(Mn)は5000以上、通常8000〜2
0000である。
【0013】式中のnが大きすぎると配合樹脂のガラス
転移温度が高くなりすぎ、本発明の脂組成物の成形が困
難になるため、nは0、または1好ましい。また、一般
式1、一般式2の両方の構造単位を有していてもよい
が、本発明の樹脂組成物の耐候劣化性を向上させるため
には、二重結合を有している構造単位が少ない配合樹脂
が好ましく、一般式1と一般式2とで表される構造単位
では、一般式1で表される構造単位が多いものが好まし
い。
【0014】ガラス転移温度は、モノマーの種類、コモ
ノマーの種類と割合、分子量等によって変化する。一般
に、一般式1または一般式2中のnが大きいほど、分子
量が大きいほど、また、一般式1または一般式2中のR
がCH3である方がガラス転移温度が高い。nが0、R
がHであり、一般式1で表される構造単位のみからなる
樹脂の場合、分子量が8000〜20000、ガラス転
移温度は80〜110℃程度である。また、nが0、R
がHであり、分子量が上記範囲内の一般式1で表される
構造単位のみからなる樹脂の場合、ガラス転移温度は8
0〜110℃程度である。nが0、RがCH3であり、
分子量が上記範囲内の一般式2で表される構造単位のみ
からなるの場合は、140〜170℃である。コモノマ
ーの種類によっては共重合する割合が増大するに従って
ガラス転移温度が高くなるものもあるが、スチレンやメ
チルメタクリレートなどの一般のビニル系モノマーなど
は共重合する割合が増大するとガラス転移温度は低下す
る。本発明の配合樹脂のガラス転移温度は、通常、30
〜170℃程度である。
【0015】また、環構造部分は置換基を有していても
よく、その置換基は極性置換基であってもよい。樹脂組
成物の主成分である熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂中
での配合樹脂の分散性をよくするためには、熱可塑性飽
和ノルボルネン系樹脂が極性置換基を有していない場合
は、配合樹脂も極性置換基を有していないことが好まし
い。
【0016】この配合樹脂を得るには、一般的にモノマ
ーの溶液中に光重合開始剤や熱重合開始剤等を添加し、
重合させればよい。懸濁重合や乳化重合をしてもよい
が、精製が容易な溶液重合が好ましい。
【0017】(配合)本発明の樹脂組成物は、熱可塑性
飽和ノルボルネン系樹脂に上記配合樹脂を配合したもの
である。配合割合は、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂
100重量部に対して上記の配合樹脂を好ましくは10
〜0.1重量部、より好ましくは8〜0.15重量部、
特に好ましくは6〜0.2重量部配合したものである。
配合量が少なすぎると、本発明の効果が得られず、配合
量が多すぎると耐湿性に劣る。
【0018】配合する方法は特に限定されず、一般の二
軸押し出し機等を用いてペレットにする方法のほか、例
えば、両者の良溶媒に両者を溶解し、両者の貧溶媒を多
量に加えることにより、凝固させ、濾過等により凝固し
た樹脂を回収し、十分に乾燥させることにより、粉末状
の樹脂組成物としてもよい。
【0019】(添加剤)本発明の組成物には、所望によ
り、フェノール系やリン系などの老化防止剤;フェノー
ル系などの熱劣化防止剤;ベンゾフェノン系やヒンダー
ドアミン系などの紫外線安定剤;アミン系などの帯電防
止剤;脂肪族アルコールのエステル、多価アルコールの
部分エステル及び部分エーテルなどの助剤;などの各種
添加剤を添加してもよい。また、本発明の目的を損なわ
ない範囲で、他の樹脂などを混合して用いることもでき
る。さらに、透明性を必要としない電子部品生産用部材
に用いる場合は、色分けによる識別や耐熱性や強度等を
改良することを目的として、各種のタルクやチタン白な
どの鉱物系やその他のフィラー、有機系または無機系の
顔料などを用いることもできる。
【0020】(熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂組成
物)本発明の熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂組成物
は、耐熱性、耐薬品性、誘電特性、剛性、低吸湿性は配
合樹脂の添加量が少ないため、添加しない熱可塑性飽和
ノルボルネン系ポリマーと実質的に同じである。
【0021】樹脂組成物の成形方法は特に限定されな
い。目的に応じて、射出成形法、ブロー成形法、インジ
ェクションブロー成形法、回転成形法、真空成形法、押
出成形法、カレンダー成形法、溶液流延法などが可能で
ある。
【0022】本発明の樹脂組成物の成形品は、熱可塑性
飽和ノルボルネン系樹脂と比較して、アクリル樹脂など
との接着性に優れる。熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂
は光学ディスクの材料などとして使用され、アクリル系
の紫外線硬化型ハードコート剤を用いて表面にハードコ
ート層を形成させることがあるが、そのような場合に、
ディスク基板からハードコート層が剥離しにくい。
【0023】また、本発明の樹脂組成物は、熱可塑性飽
和ノルボルネン系ポリマーに比べて高温下での耐湿性に
優れている。熱可塑性飽和ノルボルネン系ポリマーは耐
熱性、耐湿性に優れているが、例えば、オートクレーブ
による121℃の加圧スチーム滅菌などの過酷な高温高
湿処理においては、ミクロクラックが多数生じ、透明性
が低下することがあった。それに対し、本発明の樹脂組
成物の成形品は、透明性の低下は実質的に認められな
い。
【0024】本発明の樹脂組成物の用途としては、この
ような性質を活かせる、例えば、スチームアイロンの水
タンク、電子レンジ用の部品や容器、プリント配線基
板、高周波回路基板、導電性の透明性または非透明のシ
ート、スピーカーの振動板、半導体製造用キャリア、照
明器具のカバーや飾りつけ、電線の被覆材、絶縁フィル
ム、コンデンサーフィルム、電子素子の封止材などの電
気分野;食品包装用フィルム、義歯床材料、各種薬品容
器、食品容器、化粧品容器、活栓、血液などの機器検査
用セル、医療用チューブ、血液や輸液のバッグ、耐薬品
性のコーティング、ディスポーザブルのシリンジや容器
などの食品医療用途;カメラ部品、各種計器・機器類の
ハウジングや容器などの工業部品;各種シート、ヘルメ
ット、プロテクター、眼鏡のノーズガードなどの日用雑
貨;風防ガラスや窓ガラスの代替などの分野に広く応用
できるほか、さらに特にその透明性を活かして、光磁気
ディスク、色素系ディスク、音楽用コンパクトディス
ク、画像音楽同時録再型ディスクなどの情報ディスク基
板;カメラ、VTR、複写機、OHP、プロジェクショ
ンTV、プリンターなどに使われる撮像系または投影系
のレンズやミラーレンズ;情報ディスクやバーコードな
どの情報をピックアップするためのレンズ;自動車ラン
プやメガネ・ゴーグルのレンズ;光ファイバーやそのコ
ネクターなどの情報転送部品;光カードなどのディスク
以外の形状の情報記録の基板、液晶基板、位相差フィル
ム、偏光フィルム、導光板、保護防湿フィルムなどの情
報記録、情報表示分野のフィルムやシートなどの光学材
料として好適である。
【0025】特に光ディスク基板に用いた場合は、紫外
線硬化型コート剤を塗布して、紫外線を照射し、アクリ
ル樹脂のハードコート層を形成すると、ハードコート層
の接着性がよく、好ましい対応である。この場合、帯電
防止効果を持たせるために、帯電防止剤や帯電防止フィ
ラーなどを紫外線硬化型コート剤に添加することが好ま
しい。
【0026】
【実施例】以下に参考例、実施例、及び比較例を挙げて
本発明をさらに具体的に説明する。
【0027】参考例1 2lのセパラブルフラスコにシクロヘキサン900g、
一般式3
【化5】 に示される構造を有するモノマー(FA−513A、日
立化成製)100g、アゾビスイソブチロニトリル1g
を仕込み、シクロヘキサン還流温度(78〜85℃)に
保ち、7時間還流・攪拌下重合を行った。反応後の溶液
を10kgのエタノール中に滴下し、重合体を沈澱さ
せ、濾別し、2mmHg、60℃で48時間の真空乾燥
後、95gの粉末状の樹脂(以下、ポリマーAという)
を得た。THF溶媒によるGPC分析により測定した数
平均分子量11000、重量平均分子量27,000、
ガラス転移温度は87℃であった。
【0028】参考例2 FA−513A100gの代わりに一般式4
【化6】 に示される構造を有するモノマー(FA−513M、日
立化成製)90gとスチレン10gを用いた以外は参考
例1と同様にして、97gの粉末状共重合体樹脂(以
下、ポリマーBという)を得た。数平均分子量は160
00、重量平均分子量は53000、ガラス転移温度は
110℃であった。
【0029】実施例1 熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂ZEONEX280
(日本ゼオン株式会社製)100重量部をセパラブルフ
ラスコ中でシクロヘキサン400重量部に溶解し、ポリ
マーAの1重量%シクロヘキサン溶液を、ポリマーAの
量が5重量部、1重量部、0.2重量部になるように添
加した。窒素気流下、250℃で5時間オイルバス中に
保って溶媒を除去し、塊状樹脂混合物を得た。
【0030】それぞれの樹脂混合物を5mm厚のプレー
ト状にプレス成形し、500nmの光線透過率を測定
し、白濁の有無を判定した。また、一辺1cmの正方形
の試験片を切り出し、オートクレーブ中121℃、30
分間のスチーム滅菌処理を行い、光学顕微鏡観察を行
い、ミクロクラックの発生量を調べた。結果を表1に示
す。
【0031】実施例2 ポリマーAの代わりにポリマーBを用いる以外は実施例
1と同様にした。結果を表1に示す。
【0032】実施例3 100重量部のZEONEX280と5重量部、1重量
部、0.2重量部のポリマーAを二軸押し出し機(東芝
機械社製、TEM−35)を用いて180℃で混練し、
ペレットにした。得られたペレットを実施例1と同様に
プレス成形し、光線透過率、スチーム滅菌処理後のミク
ロクラック発生量を調べた。結果を表1に示す。
【0033】比較例1 ZEONEX280を用いて、実施例1と同様にプレス
成形し、光線透過率、スチーム滅菌処理後のミクロクラ
ック発生量を調べた。結果を表1に示す。
【0034】比較例2 ポリマーAの代わりにPMMA(三菱レーヨン製、アク
リペットVH)1重量部を用いる以外は実施例3と同様
にした。結果を表1に示す。
【0035】比較例3 ポリマーAの代わりにポリスチレン樹脂(旭化成製、ス
タイロン666)1重量部を用いる以外は実施例3と同
様にした。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】 ただし、表中のスチーム滅菌後のミクロクラックの発生
状態の欄については、◎:10個/cm2未満、○:1
0個/cm2以上50個/cm2未満、△:50個/cm
2以上200個/cm2未満、×:200個/cm2以上
を表す。
【0037】
【発明の効果】本発明の熱可塑性飽和ノルボルネン系樹
脂組成物は、透明性に優れ、熱可塑性飽和ノルボルネン
系樹脂に比較して、高温での耐湿性に優れ、高温高湿下
でミクロクラックが発生しにくく他の樹脂との接着性が
向上する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 夏梅 伊男 神奈川県川崎市川崎区夜光1−2−1 日本ゼオン株式会社 研究開発センター 内 審査官 内田 靖恵 (56)参考文献 特開 平3−81353(JP,A) 特開 平5−25352(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 45/00 C08L 33/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂90〜
    99.9重量部と、一般式1 【化1】 (式中、RはHまたはCHを表し、nは0以上10以
    下の整数を表し、環構造部分は置換基を有していてもよ
    い)で示される構造単位、または一般式2 【化2】 (式中、RはHまたはCHを表し、nは0以上10以
    下の整数を表し、環構造部分は置換基を有していてもよ
    い)で示される構造単位を主鎖中に有する樹脂10〜
    0.1重量部からなる樹脂組成物。
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