JP3181168B2 - 乾式転写紙の製造方法 - Google Patents

乾式転写紙の製造方法

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JP3181168B2
JP3181168B2 JP05800594A JP5800594A JP3181168B2 JP 3181168 B2 JP3181168 B2 JP 3181168B2 JP 05800594 A JP05800594 A JP 05800594A JP 5800594 A JP5800594 A JP 5800594A JP 3181168 B2 JP3181168 B2 JP 3181168B2
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修 中川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陶磁器、ガラス、ほう
ろう等に絵柄等を形成するために用いる転写紙の製造方
法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、陶磁器、ガラス、ほうろう等の
被転写体に絵柄等を形成するには、転写による方法が広
く用いられる。転写に用いる転写紙は、通常スクリーン
印刷によって作成される。スクリーン印刷においては、
ステンレススチールあるいはプラスチックなどの細線か
らなる織物に感光性高分子を塗布し、絵柄に応じた光で
感光し、感光した部分を溶解ないし残留させ、織目を露
出させて版を作成する。次に、窯業用顔料、ガラス成分
および有機ビヒクルからなるペーストを、織物の織目を
通じて水溶性高分子を塗布した転写基材に印刷し、その
全面にメタクリル酸低級アルキルエステル溶液をスクリ
ーン印刷等で印刷して被膜を形成させ転写紙を得る。
【0003】
【解決しようとする課題】しかしながらスクリーン印刷
によると、感光性高分子の塗布、露光に多大の時間と労
力を要する。また、印刷に際し有機溶剤を使用するた
め、作業環境を悪化させる。さらに、スクリーン印刷で
は、一度に多くの転写紙を製造しなければ採算が合わ
ず、少品種大量生産には適するが多品種少量生産には不
向きである。
【0004】そこで本発明者らは、先に乾式印刷による
転写紙を提案した。本発明者らが提案した乾式印刷は、
絵柄等を迅速にかつ簡便に、水溶性高分子を塗布した紙
あるいはフィルム等の基材上に印刷し、印刷面を形成す
るものである。これを転写紙とするためには、この印刷
面をメタクリル酸低級アルキルエステル系重合体の有機
溶剤溶液で被覆する必要があり、この被覆はスクリーン
印刷でおこなうのが一般的である。
【0005】しかし、先に提案した乾式印刷は、スクリ
ーン印刷とくらべ、少ロットの転写紙でも簡単にまた迅
速に印刷できることがメリットであり、それで形成した
印刷面の被覆をスクリーン印刷でおこなっていては、乾
式印刷のメリットが十分に発揮できない。また、印刷面
をメタクリル酸低級アルキルエステル系重合体の有機溶
剤溶液で被覆する作業は、有機溶剤独特の強い臭気を伴
う。そのため、作業にあたっては換気設備等を完備する
必要があり、たとえばデザイン事務所など有機溶剤を取
り扱うのに十分な設備や環境が整っていない場所でおこ
なうには耐えないものである。そこで、本発明は、かか
る問題点に鑑み、スクリーン印刷にくらべ迅速で簡単な
乾式印刷による転写紙の製造方法を提供しようとするも
のである。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は、あらかじめ水溶性高分子
を塗布した紙、フィルムまたは水溶性フィルムからなる
基材上に、有機重合体、無機顔料およびガラス成分から
なる複合粉体によって絵柄等を電気的に乾式印刷して印
刷面を形成するとともに、別に剥離性を有する紙または
フィルム上にメタクリル酸低級アルキルエステル系重合
体で被膜を形成し、該被膜を該紙またはフィルムから剥
離し、乾式印刷した印刷面に重ね、加熱圧着することを
特徴とする乾式転写紙の製造方法にある。
【0007】本発明において最も注目すべきことは、乾
式印刷によって作成した印刷面を、別に用意したメタク
リル酸低級アルキルエステル系重合体の被膜をもちい、
加熱圧着して被覆することである。乾式印刷によって作
成した印刷面をメタクリル酸低級アルキルエステル系重
合体の被膜で被覆するのは、メタクリル酸低級アルキル
エステル系重合体は熱分解性に優れているため、被転写
体に貼付してこれを焼成したときに、円滑な焼成がおこ
なえるからである。
【0008】本発明で、印刷面を被覆するために使用す
るメタクリル酸低級アルキルエステル系重合体は、炭素
数1〜4の低級アルキル基を主体とするメタクリル酸低
級アルキルエステルを少なくとも70モル%有する重合
体である。70モル%より少ないと熱分解性が悪くなる
恐れがある。この重合に際し、可塑化などの目的で炭素
数4〜20のアルキルを有するメタクリル酸エステル
や、他のビニル単量体を共重合することもできる。この
重合体に使用するビニル単量体は、スチレン、メタクリ
ル酸、アクリル酸、アクリル酸低級アルキルエステル、
酢酸ビニルなどをあげることができる。
【0009】メタクリル酸低級アルキルエステル系重合
体溶液に対し、可塑化の目的で可塑剤を使用し可塑化す
ることができる。この場合、可塑剤は、アジピン酸、フ
タル酸などの多塩基酸の高級脂肪酸エステルをあげるこ
とができる。その使用量は、メタクリル酸低級アルキル
エステル系重合体の使用量の重量部で半量以下が好まし
い。半量より多いと可塑剤のみが染み出す恐れがある。
【0010】また、本発明で使用する剥離性を有する紙
またはフィルムとは、紙またはフィルムの少なくとも一
面に、たとえ粘着性を有する有機物が付着しても容易に
剥離することができる層を形成した紙またはフィルムを
いう。このような層の形成には、一般に有機シリコン化
合物や有機フッソ化合物を使用しておこなう。
【0011】メタクリル酸低級アルキルエステル系重合
体の被膜は、0.1〜2.0ミリメートルの厚みである
ことが好ましい。この範囲で、剥離性を有する紙または
フィルムからの剥離、被転写体への転写等の操作を容易
におこなうことができる。0.1ミリメートルより薄い
と被膜の強度が弱くなり取り扱いが困難となる恐れがあ
る。2.0ミリートルより厚いと被膜の熱分解性が悪く
なる恐れがある。上記被膜は、メタクリル酸低級アルキ
ルエステル系重合体の溶液を、剥離性を有する紙または
フィルムへ塗布乾燥することで容易に作成できる。上記
被膜の剥離は、上記被膜の一端を引き離すことにより容
易におこなえる。
【0012】剥離したメタクリル酸低級アルキルエステ
ル系重合体被膜を、あらかじめ乾式印刷で得られた印刷
面に重ね、加熱圧着する方法としては、該印刷面を30
℃〜100℃で加熱しつつ、メタクリル酸低級アルキル
エステル系重合体被膜を重ね、ゴムロール等で加圧する
ことで可能である。加熱温度が30℃より低いと密着不
良となる恐れがあり、100℃より高いと加圧操作が難
しい恐れがある。40℃〜70℃の範囲において最良の
加熱圧着を得ることができる。
【0013】また、本発明において、乾式印刷とは、電
気的性質を利用して、荷電した粒子が絵柄に応じて帯電
した部分に付着することを利用した印刷方法をいう。乾
式印刷により印刷面を形成するための基材が紙の場合に
は、その表面にポリビニルアルコール、でんぷん、デキ
ストリンなどの水溶性高分子を塗布する。この塗布面に
有機重合体、無機顔料およびガラスフラックスからなる
複合粉体を絵柄等に応じて乾式印刷する。上記基材が水
溶性フィルムの場合には、ポリビニルアルコールフィル
ムなどを用いる。このフィルム上に、有機重合体、無機
顔料およびガラスフラックスからなる複合粉体を絵柄等
に応じて乾式印刷する。
【0014】乾式印刷に使用する有機重合体は、スチレ
ン、メタクリル酸エステルを主体とするビニル重合体、
あるいは、エポキシ樹脂、ビスフェノールAエチレンオ
キシド付加物とテレフタール酸からなるポリエステル、
ポリアミト、ポリウレタンなどの縮合重合体をあげるこ
とができる。
【0015】乾式印刷に使用する無機顔料は、鉄、コバ
ルト、ニッケル、銅、セレン、チタン、モリブデン、ク
ロム、マンガンなどの酸化物および金、ロジウムなどの
貴金属コロイド、セレンカドミウムなどを用いることが
できる。
【0016】乾式印刷に使用するガラスフラックスは、
無機顔料を陶磁器本体に固着させるために使用するもの
であり、珪素、アルミニウム、カルシウム、マグネシウ
ム、ほう素、アルカリ金属、鉛、亜鉛、ジルコニウムな
どの酸化物を用いることができる。
【0017】有機重合体、無機顔料およびガラスフラッ
クスを混合し、ボールミル、ジェットミルなどで所望の
粒度になるまで粉砕し、そして分級して複合粉体とす
る。なお、帯電制御の目的で含金属ジアゾ化合物や、流
動性改善の目的でパラフィンワックスなどを添加するこ
ともできる。その場合、添加量は5重量%以下であるこ
とが好ましい。5重量%より多いと好ましい特性が得ら
れない恐れがある。
【0018】
【作用および効果】本発明は、従来のスクリーン印刷に
代わって乾式印刷で転写紙を製造するものである。乾式
印刷によれば製版作業が不要である。よって転写紙の作
成に要する時間が大幅に短縮できる。そのため、少量の
転写紙でも安価で迅速に作成することができる。また、
溶剤の使用量が少ないため環境を悪化させない。従っ
て、スクリーン印刷にかかる設備、環境が十分でない場
所においても容易に転写紙を作成することができる。さ
らに、コンピュータ等に接続しコンピュータ画像を直接
印刷することが可能である。絵柄を画像データとして送
信できるため、遠隔地から転写紙を作成することも可能
となる。従って卓上で転写紙を作成することもできる。
【0019】
【実施例】
実施例1 酸化鉛、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化アルカリ金
属、酸化アルカリ土類金属を構成要素とする平均粒径3
μmのガラスフリット70部(重量部、以下同じ)と、
酸化コバルトを主成分とする青色顔料30部、酸価8の
ポリスチレン20部を混合し、さらに加熱3本ロールで
混合した。次に、粗粉砕した後、水を使用してボールミ
ルで粉砕し、さらに乾燥させて平均粒径13μmの複合
粉体を得た。この複合粉体を、乾式印刷複写機を用い、
あらかじめデキストリンを塗布した紙に印刷して印刷面
を得た。
【0020】上記とは別に、シリコン樹脂を塗布した剥
離紙上に、ポリメタクリル酸低級アルキルエステル系樹
脂20重量%および可塑剤としてフタル酸オクチルを1
0重量%使用したキシレン溶液を使用して、厚さ1mm
の被膜を形成した。
【0021】上記被膜を剥離紙から剥離し、乾式印刷で
得た印刷面に重ねた。この印刷面を印刷面の反対側の面
から50℃で加熱するとともに、被膜をゴムローラーで
加圧して転写紙を作成した。この転写紙を、水を使用す
る常法により陶磁器に転写し、約800℃で焼成した。
このようにして得られた絵柄は、陶磁器に密着し、クラ
ックやちぢれがなく、光沢のよいものであった。
【0022】実施例2 実施例1のデキストリンを塗布した紙の代わりにポリビ
ニルアルコールフィルムを使用した。その他は実施例1
と同様とした。その結果、陶磁器に対する密着性に優
れ、クラックやちぢれがなく、光沢のよい絵柄が形成で
きた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−58582(JP,A) 特開 昭56−161191(JP,A) 特開 平2−80411(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 3/12 B44C 1/16 - 1/175

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 あらかじめ水溶性高分子を塗布した紙、
    フィルムまたは水溶性フィルムからなる基材上に、有機
    重合体、無機顔料およひガラス成分からなる複合粉体に
    より絵柄等を電気的に乾式印刷して印刷面を形成すると
    ともに、剥離性を有する紙またはフィルムトにメタクリ
    ル酸低級アルキルエステル系重合体で被膜を形成し、該
    被膜を該紙またはフィルムから剥離し、乾式印刷した印
    刷面に重ね、加熱圧着することを特徴とする乾式転写紙
    の製造方法。
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