JP3180665U - 溶融金属搬送取鍋 - Google Patents

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峰彦 大田
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Abstract

【課題】長時間使用しても出湯管内に溶湯の地金や酸化物の付着が生じることを抑制できる溶融金属搬送取鍋を提供する。
【解決手段】溶融金属搬送取鍋1は、溶融金属が収容される収容空間20を有する取鍋本体2と、収容空間20と連通するように取鍋本体2に設けられた出湯管5とを備える。出湯管5は、溶融金属と接触する内面が、チタン酸アルミニウムまたはチタン酸アルミニウムを主成分としたものを成形焼成したセラミックス焼結体からなる被覆パイプ6によって被覆されている。
【選択図】図1

Description

本考案は、溶融金属(溶湯)の鋳造場所に設置されている溶湯保持炉に、溶融したアルミニウム等の溶湯を運搬し、供給するのに用いられる溶融金属搬送取鍋に関する。
アルミニウム等の鋳造品を製造する場合には、生産性を高くするために、通常多数のダイキャストマシーンを備えた工場で鋳造作業が行われる。溶融したアルミニウム等の溶融金属(溶湯)のダイキャストマシーンへの注湯は、ダイキャストマシーン用の溶湯保持炉から注湯鍋に溶湯を移し、注湯鍋から溶湯を供給する方法によって行われている。一方、溶湯保持炉には、常に所定量の溶湯が保持されている必要があるが、工場内または工場外の溶湯製造現場の溶解炉において一旦溶解させた溶湯を凝固させてインゴットにし、鋳造現場で再び溶解させるのはエネルギー効率が悪い。そこで、溶湯製造現場の溶解炉で溶解させた溶湯を、溶融金属搬送取鍋によってそのままの状態で鋳造現場にトラック等で搬送して鋳造現場の溶湯保持炉に供給し、溶湯供給後は、空の溶融金属搬送取鍋を再び溶湯製造現場に搬送することが従来から行われている。このような溶融金属搬送取鍋としては、例えば特許文献1に開示されたものがある。
この種の溶融金属搬送取鍋100は、図2に示すように、溶湯を収容する収容空間102を有する取鍋本体101と、取鍋本体101に設けられた出湯管103とを備えており、取鍋本体101を傾けることにより、出湯管103の先端の出湯口104から溶湯を排出して溶湯保持炉へ溶湯を供給するようになっている。なお、その他の溶湯搬送取鍋としては、取鍋本体内に圧縮空気を導入するガス導入管(図示せず)を備えているとともに、ガス導入管に圧縮空気供給手段(例えば、コンプレッサー等)を接続し、圧縮空気を取鍋本体内に導入して、湯面を加圧することにより、内部に収容された溶湯を出湯部の出湯口から押し出す加圧出湯型のものもある。
溶湯を収納する取鍋本体101や溶湯を排出する出湯管103においては、高温の溶湯と接触したり、加熱時に高温雰囲気に曝されたりすることで損傷を受けやすいことから、内面に耐火材を含むライニング材105を内張りして保護することが従来から行われている。ライニング材105を構成する耐火材としては、溶湯の浸透抑制、耐スポーリング性や強度の点から珪酸カルシウム系の耐火材やアルミナ系の耐火材が一般的に使用されている。
しかし、この種の耐火材によるライニング材105は、長時間使用すると、取鍋本体101内や出湯管103内に溶湯の凝固物(地金)が付着したり、溶湯の酸化物が付着し、これらが堆積すると取鍋本体101内や出湯管103内を閉塞するという問題が生じる。特に、出湯管103は、地金や酸化物が構造的に付着しやすい部位であり、出湯管103内が地金や酸化物により閉塞されると、溶湯の出湯作業が行えなくなる上、この場合には、ライニング材105を一旦、解体し、再度、ライニング材105を内張りする必要があり、余計な手間や多額の施工費用が必要となるという問題が生じる。また、取鍋本体101や出湯管103は、溶湯の注入前には予めバーナーなどで内面が加熱されるために高温雰囲気(800℃程度)に曝される一方で、溶湯の出湯後は大気に曝されるために、温度低下が大きく、その結果、熱膨張・収縮によりライニング材105に亀裂が生じやすい。ライニング材105に亀裂が生じると、この亀裂から溶湯が浸透して地金や酸化物が付着しやすく、また、付着した地金や酸化物の剥離も困難であるという問題がある。
そこで、上記した問題を解決するために、出湯管103のライニング材105の内面に、セラミックス焼結体よりなる被覆パイプを埋設することが行われている。セラミックス焼結体としては、SiC−黒鉛系、SiC系、窒化珪素系、SiAlON系のものが挙げられる。
特開2001−287021号公報
しかし、出湯管103は、上述したように、800℃以上の高温雰囲気に曝されたり、大気に曝されたりするので、温度低下が非常に大きく、セラミックス焼結体よりなる被覆パイプを埋設させた場合でも、その材質が黒鉛系であれば被覆パイプに酸化劣化が生じ、また、他の材質であれば熱膨張・収縮により被覆パイプに亀裂が生じる結果、地金や酸化物の付着の原因となり、長時間の使用が困難であるという問題がある。
本考案は、上記した問題に着目してなされたもので、長時間使用しても出湯管内に溶湯の地金や酸化物の付着が生じることを抑制できる溶融金属搬送取鍋を提供することを目的とする。
本考案の上記目的は、搬送可能であり、かつ、内部に溶融金属が収容される収容空間を有する取鍋本体と、前記収容空間と連通するように前記取鍋本体に設けられた出湯管と、を備え、前記出湯管を介して前記収容空間内の溶融金属を外部に導出する溶融金属搬送取鍋であって、前記出湯管は、溶融金属と接触する内面が、チタン酸アルミニウムまたはチタン酸アルミニウムを主成分としたものを成形焼成したセラミックス焼結体からなる被覆パイプによって被覆されている溶融金属搬送取鍋によって達成される。
本考案の好ましい実施態様においては、前記出湯管は、金属製の管本体と、前記管本体に内張りされ、溶融金属を流通させるための流路を内在した少なくとも耐火材を含むライニング材と、を備え、前記流路の少なくとも一部を囲うように前記ライニング材の内面に前記被覆パイプが装着されていることを特徴としている。
本考案のさらに好ましい実施態様においては、前記被覆パイプの内径は、40mm〜120mmであることを特徴としている。
本考案のさらに好ましい実施態様においては、前記被覆パイプの肉厚は、7mm〜25mmであることを特徴としている。
本考案のさらに好ましい実施態様においては、前記被覆パイプの長さは、200mm〜1000mmであることを特徴としている。
本考案のさらに好ましい実施態様においては、前記取鍋本体を傾動させることにより、前記出湯管を介して前記収容空間内の溶融金属を外部に導出することを特徴としている。
本考案の溶融金属搬送取鍋によると、長時間使用しても、出湯管内に溶湯の地金や酸化物の付着が生じることを防止できるうえ、被覆パイプに亀裂が生じることを防止できるので、亀裂から溶湯が浸透して地金や酸化物が付着することを防止できる結果、出湯作業を良好に行うことができる。その上、長時間使用しても出湯管が地金や酸化物により閉塞されることがないので、出湯管のライニング材を一旦、解体し、再度、内張りする等の余計な作業・コストを抑えることができる。
本考案の一実施形態に係る溶融金属搬送取鍋の断面図である。 従来例の溶融金属搬送取鍋の断面図である。
以下、本考案の一実施形態に係る溶融金属搬送取鍋について添付図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の溶融金属搬送取鍋の断面図である。溶融金属搬送取鍋1は、溶融金属(溶湯)の鋳造場所に設置されている溶湯保持炉(図示せず)に、溶湯製造現場から溶湯を運搬して供給するものであり、図1に示すように、取鍋本体2と、大蓋3と、小蓋4と、出湯管5とを備えている。なお、本実施形態の溶融金属搬送取鍋1は、アルミニウムを含有する溶湯(アルミニウム溶湯)に適用するのが好ましい。
取鍋本体2は、内部に溶湯の収容空間20を有し、上部に開口21を有する有底筒状の容体であり、鋼鉄等の金属製のケーシング22に断熱材23および耐火材24を内張して形成されている。ここで、断熱材23としては、例えば、断熱煉瓦、セラミックファイバー質のフェルト、断熱ボードおよびモルタル等を例示することができる。また、耐火材24としては、例えば、耐火煉瓦、キャスタブル耐火物およびプラスチック耐火物等を例示することができ、その材料としては、珪酸カルシウム系、アルミナ系などの耐熱性、耐食性に優れるものを好ましく例示することができる。なお、取鍋本体2の側面においては、断熱材23が2層構造となっている。取鍋本体2の底部裏面には、フォークリフトのフォーク部を差し込むためのフォークポケット25aを有する一対の脚部25が設けられている。
大蓋3は、取鍋本体2の上部開口21を覆う蓋体であり、取鍋本体2と同様に、鋼鉄等の金属製の外皮30に断熱材31および耐火材32を内張して形成されている。この大蓋3の中央部には、取鍋本体2の収容空間20への溶湯の注入、内部の観察、アルミニウムの酸化物等の除去、清掃、バーナーによる加熱等の作業に利用される注入口33が形成されている。大蓋3と取鍋本体2との間は、耐熱性(例えば、カーボン系)のシール材等を使用して、実質的に密封されるように構成されている。
小蓋4は、大蓋3に形成された注入口33を開閉自在に覆う蓋体であり、取鍋本体2と同様に、鋼鉄等の金属製の外皮40に断熱材41および耐火材42を内張して形成されている。また、この小蓋4と大蓋3との間も、耐熱性(例えば、カーボン系)のシール材等を使用して、実質的に密封されるように構成されている。
出湯管5は、取鍋本体2の収容空間20と連通する円管状のものであり、取鍋本体2の下部側面から斜め上方に突き出るように設けられ、収容空間20と取鍋本体2の外部とを連通している。本実施形態では、取鍋本体2を傾動させることにより、収容空間20に収容されている溶湯が、出湯管5の先端の出湯口50から外部に注ぎ出される。この出湯管5は、鋼鉄等の金属製の管本体51に断熱材52および耐火材53からなるライニング材54を内張りして形成されており、ライニング材54の内部が溶湯を外部に流通させるための流路55となっている。ライニング材54を構成する断熱材52および耐火材53は、取鍋本体2と同様の材料を使用することができる。
ライニング材54の内面には、流路55の少なくとも一部(本実施形態では全部)を囲うように被覆パイプ6が設けられており、出湯管5は、溶湯と接触する内面が被覆パイプ6によって被覆されている。被覆パイプ6は、内部空間を有する円管状のものであり、ライニング材54内に嵌挿されている。被覆パイプ6の上端部外周には、フランジ60が一体形成されており、被覆パイプ6をライニング材54内に挿入して設置した場合に、フランジ60がライニング材54の上面に当接するように構成されている。
この被覆パイプ6は、チタン酸アルミニウムまたはチタン酸アルミニウムを主成分とするセラミックス焼結体により形成されている。チタン酸アルミニウムは、耐熱性に優れている上、熱膨張率(熱膨張係数)が極めて低く、また、溶融金属(アルミニウム溶湯)に対する非濡れ性が優れているため、被覆パイプ6の材質がチタン酸アルミニウムからなることで、以下の効果を奏する。まず、溶融金属(アルミニウム溶湯)に対する非濡れ性が優れているので、取鍋本体2の収容空間20内の溶融金属(アルミニウム溶湯)が出湯管5を経由して外部に注ぎ出された後において、溶融金属(アルミニウム溶湯)の湯離れがよく、出湯管5の内面(被覆パイプ6の内面)に残留する溶融金属(アルミニウム溶湯)がへばりつくことが防止される。その結果、出湯管5の内面に対して溶融金属(アルミニウム溶湯)の凝固物(地金)や溶融金属(アルミニウム溶湯)の酸化物が付着するようなことがほとんどない。さらに、熱膨張率(熱膨張係数)が極めて低いので、加熱冷却の繰り返しでも、熱膨張・収縮によって被覆パイプ6に亀裂等が生じにくいため、亀裂等を介して被覆パイプ6に溶融金属(アルミニウム溶湯)が浸透して、地金や酸化物が付着したりすることもほとんどない。よって、長時間使用しても、出湯管5内に溶融金属(アルミニウム溶湯)の地金や酸化物が付着することを防止できるので、出湯管5が閉塞されることを防止できる結果、出湯作業を良好に行うことができる。その上、長時間使用しても出湯管5が閉塞されるのが防止されるので、出湯管5のライニング材52を一旦、解体し、再度、内張りする等の余計な作業・コストを抑えることができる。
被覆パイプ6は、チタン酸アルミニウムの原料粉末、つまり、酸化チタン(TiO)の粉末およびアルミナ(Al)の粉末を所定の混合比で混合し、若干のバインダーを加えて例えば、CIP法、スリップキャスティング法、振動成形法等により成形した後、還元性雰囲気中において約1500℃で焼成することで形成することができる。なお、チタン酸アルミニウムの原料粉末としては、酸化チタン(TiO)の粉末およびアルミナ(Al)の粉末を主成分とし、その他にシリカ(SiO)の粉末やマグネシア(MgO)の粉末等を加えるようにしてもよい。
このようにして形成された被覆パイプ6の内径は、40mm〜120mmであることが好ましく、60mm〜100mmであることがより好ましい。また、被覆パイプ6の肉厚は、7mm〜25mmであることが好ましく、10mm〜20mmであることがより好ましい。また、被覆パイプ6の長さは、200mm〜1000mmであることが好ましく、300mm〜800mmであることがより好ましい。
以下に実施例および比較例を示し、本考案をより具体的に説明する。但し、本考案は実施例に限定されない。
主成分として表1に示される組成を含むチタン酸アルミニウムの原料粉末をCIP法により円管状に成形後、還元性雰囲気中において、1400℃〜1500℃で6時間以上焼結して被覆パイプを作製した。被覆パイプの寸法としては、内径が約80mm、外径が約100mm(肉厚が約10mm)、長さが約500mmであった。この被覆パイプを、図1に示すように、溶融金属搬送取鍋の出湯管の内面(ライニング材の内面)に装着し、その性能を確認した。具体的には、溶湯製造現場において、溶解炉から溶融金属(アルミニウム溶湯)を溶融金属搬送取鍋に注入する前に、予めバーナーなどで内面を800℃程度まで加熱した後、注入口から溶融金属(アルミニウム溶湯)を約1t注入し、小蓋を閉めて、トラックで溶融金属搬送取鍋を鋳造現場まで約2〜3時間掛けて搬送した。そして、鋳造現場において再度、溶融金属搬送取鍋を加熱後、フォークリフトで傾動させて、溶湯保持炉に収納空間の溶融金属(アルミニウム溶湯)を出湯管から出湯した。溶融金属(アルミニウム溶湯)の出湯後の空の溶融金属搬送取鍋は、再びトラックで溶湯製造現場まで戻される。この際、溶融金属搬送取鍋の内面温度は自然冷却で常温まで低下することもある。この作業を1日2回、毎日繰り返し実施した。
なお、比較例として、チタン酸アルミニウム系のセラミックス焼結体ではなく、SiC−黒鉛系のセラミックス焼結体(比較例1)、SiC系のセラミックス焼結体(比較例2)、窒化珪素系のセラミックス焼結体(比較例3)、SiAlON系のセラミックス焼結体(比較例4)からなる被覆パイプをそれぞれ溶融金属搬送取鍋の出湯管の内面(ライニング材の内面)に装着したものについても、その性能を確認した。各被覆パイプの物性は表2のとおりである。また、被覆パイプで溶融金属搬送取鍋の出湯管の内面(ライニング材の内面)を被覆していないもの(比較例5)についても、その性能を確認した。なお、ライニング材の溶融金属(アルミニウム溶湯)と接触する内面は、アルミナ系の耐火材で構成した。
被覆パイプを使用しない従来例の溶融金属搬送取鍋(比較例5)では、数日間で出湯管内に溶融金属(アルミニウム溶湯)の地金や酸化物が付着し、その除去作業が必要になった。これに対して、実施例のように、チタン酸アルミニウム系のセラミックス焼結体からなる被覆パイプが装着された溶融金属搬送取鍋では、溶融金属(アルミニウム溶湯)の地金や酸化物の付着がほとんど生じず、約1年経過した後においても、出湯管には溶融金属(アルミニウム溶湯)の地金や酸化物の付着がほとんど認められなかった。また、被覆パイプに亀裂等も全くなく、付着した地金や酸化物の除去も容易であるため、メンテナンス性が向上し、長期間にわたり安定して溶融金属搬送取鍋を使用可能であった。
一方で、SiC−黒鉛系のセラミックス焼結体からなる被覆パイプ(比較例1)、SiC系のセラミックス焼結体からなる被覆パイプ(比較例2)が装着された溶融金属搬送取鍋では、5ヶ月程度であれば、溶融金属(アルミニウム溶湯)の地金や酸化物の付着はほとんど生じなかったが、6ヶ月目頃からパイプ構成成分のカーボンの酸化が生じ出し、被覆パイプに亀裂等が生じて、この亀裂等から溶融金属(アルミニウム溶湯)の地金や酸化物の付着が顕著に生じ出した。また、窒化珪素系のセラミックス焼結体からなる被覆パイプ(比較例3)、SiAlON系のセラミックス焼結体からなる被覆パイプ(比較例4)が装着された溶融金属搬送取鍋では、溶融金属(アルミニウム溶湯)の地金や酸化物の付着はほとんど生じなかったが、温度変化により被覆パイプに亀裂等が比較的短期間で生じ、この亀裂等から溶融金属(アルミニウム溶湯)の地金や酸化物の付着が生じた。このように、比較例1〜4および比較例5の溶融金属搬送取鍋では、長期間にわたって安定した使用が困難であり、実施例の溶融金属搬送取鍋が最も良好であることが確認された。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の具体的な態様は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、取鍋本体2を傾動させることにより、収容空間20に収容されている溶湯を出湯管5から外部に注ぎ出しているが、取鍋本体2内に圧縮空気を導入するガス導入管を取り付けるとともに、ガス導入管に圧縮空気供給手段(例えば、コンプレッサーなど)を接続し、圧縮空気を取鍋本体2内に導入して、湯面を加圧することにより、収容空間20内の溶湯を出湯管5から押し出すように構成してもよい。
1 溶融金属搬送取鍋
2 取鍋本体
5 出湯管
6 被覆パイプ
20 収容空間
51 管本体
53 耐火材
54 ライニング材

Claims (6)

  1. 搬送可能であり、かつ、内部に溶融金属が収容される収容空間を有する取鍋本体と、
    前記収容空間と連通するように前記取鍋本体に設けられた出湯管と、を備え、
    前記出湯管を介して前記収容空間内の溶融金属を外部に導出する溶融金属搬送取鍋であって、
    前記出湯管は、溶融金属と接触する内面が、チタン酸アルミニウムまたはチタン酸アルミニウムを主成分としたものを成形焼成したセラミックス焼結体からなる被覆パイプによって被覆されている溶融金属搬送取鍋。
  2. 前記出湯管は、金属製の管本体と、前記管本体に内張りされ、溶融金属を流通させるための流路を内在した少なくとも耐火材を含むライニング材と、を備え、
    前記流路の少なくとも一部を囲うように前記ライニング材の内面に前記被覆パイプが装着されている請求項1に記載の溶融金属搬送取鍋。
  3. 前記被覆パイプの内径は、40mm〜120mmである請求項1または2に記載の溶融金属搬送取鍋。
  4. 前記被覆パイプの肉厚は、7mm〜25mmである請求項1〜3のいずれかにに記載の溶融金属搬送取鍋。
  5. 前記被覆パイプの長さは、200mm〜1000mmである請求項1〜4のいずれかに記載の溶融金属搬送取鍋。
  6. 前記取鍋本体を傾動させることにより、前記出湯管を介して前記収容空間内の溶融金属を外部に導出する請求項1〜5のいずれかに記載の溶融金属搬送取鍋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015066564A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 三菱アルミニウム株式会社 アルミニウム鋳造装置

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