JP3179549B2 - 方向性けい素鋼板の製造方法 - Google Patents

方向性けい素鋼板の製造方法

Info

Publication number
JP3179549B2
JP3179549B2 JP04634592A JP4634592A JP3179549B2 JP 3179549 B2 JP3179549 B2 JP 3179549B2 JP 04634592 A JP04634592 A JP 04634592A JP 4634592 A JP4634592 A JP 4634592A JP 3179549 B2 JP3179549 B2 JP 3179549B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
annealing
steel sheet
cold rolling
silicon steel
oriented silicon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04634592A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05214445A (ja
Inventor
道郎 小松原
勝生 岩本
康之 早川
孝宏 菅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP04634592A priority Critical patent/JP3179549B2/ja
Publication of JPH05214445A publication Critical patent/JPH05214445A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3179549B2 publication Critical patent/JP3179549B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
  • Manufacturing Of Steel Electrode Plates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、方向性けい素鋼板の
製造方法に関し、とくに均一化焼鈍や中間焼鈍の際に消
失した鋼板表層のAlNを、最終冷延前の焼鈍時に効果的
に回復させることによって、製品板厚への薄肉化に伴う
磁束密度の劣化を防止し、高磁束密度を維持しようとす
るものである。
【0002】
【従来の技術】方向性けい素鋼板は、主として変圧器の
鉄心材料として用いられ、その磁気特性としては、磁束
密度が高いことと、鉄損が低いことが要求される。近
年、製造技術の進歩により、例えば板厚:0.23mmの鋼板
では、磁束密度B8(磁化力 800 A/mにおける値) :1.9
2Tのものが得られ、また鉄損特性W17/50(50 Hz, 1.7
Tの最大磁化の時の値)が0.90 W/kg の如き優れた製品
の工業的規模での生産もできるようになった。
【0003】上記のような優れた磁気特性を有する材料
は、鉄の磁化容易軸である <001>方位が鋼板の圧延方向
に高度に揃った結晶組織で構成される。かかる集合組織
は、方向性けい素鋼板の製造工程中、最終仕上げ焼鈍の
際に、(110)[001]方位を有する結晶粒を優先的に巨大成
長させるいわゆる2次再結晶と呼ばれる現象を通じて形
成される。この(110)[001]方位の2次再結晶粒を十分に
成長させるための基本的な要件としては、2次再結晶過
程において(110)[001]方位以外の好ましくない方位を有
する結晶粒の成長を抑制するためのインヒビターの存在
と、(110)[001]方位の2次再結晶粒が十分に発達するの
に好適な1次再結晶組織の形成とが不可欠であることは
周知の事実である。ここにインヒビターとしては、一般
にMnS,MnSe及びAIN等の微細析出物が利用され、さら
にこれらに加えSb, Sn等の粒界偏析型の元素を複合添加
して、インヒビターの効果を補強することが行われてい
る(例えば特公昭51-13469号公報、特公昭54-32412号公
報)。
【0004】従来、MnSやMnSeを主要インヒビターとす
るものは、2次再結晶粒径が小さいので、鉄損の低減に
は有利であった。しかしながら近年、レーザー照射法や
プラズマジェット法など、人工的に擬似粒界を導入し、
磁区細分化が図れるようになって以来、2次再結晶粒径
のサイズが小さいことによる優位性は低下し、代わって
磁束密度を高くすることがより重要になってきた。
【0005】磁束密度の高い方向性けい素鋼板を得る方
法は古くから知られており、例えば特公昭46-23820号公
報に記載されているように、(1) 鋼中にインヒビター成
分としてAlNを含有させる、(2) 最終冷間圧延前の焼鈍
の冷却を急冷にしてAlNを析出させる、(3) 最終冷間圧
延の圧下率を80〜95%と高圧下率にする、以上3点の結
合により製造できるとされている。しかし上記の方法で
は、製品の板厚を薄くすると、磁束密度が急激に劣化す
るという欠点があり、近年指向されているような例えば
板厚:0.25mm以下の製品でB8 :1.94T以上の優れた製
品を安定して製造することは極めて困難であった。
【0006】この点、発明者らは先に、AlNを主要イン
ヒビターとする方向性けい素鋼素材にSbを添加し、かつ
仕上げ焼鈍方法を改善することにより、鋼板の最終板厚
が薄い場合にも極めて高い磁束密度が得られることを見
出し、特開平2−115319号公報において開示した。しか
しながら、上記の方法によってもなお、高磁束密度の材
料を工業的に安定して製造することは必ずしも容易では
なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したとおり、Sbを
含有させた場合、工業的規模での製造においては2次再
結晶が起きないという問題が発生し、安定して高磁束密
度の材料を得ることが極めて難しかった。すなわち、熱
間圧延後の鋼板を用いて研究室で処理した場合には極め
て高い磁束密度が得られる材料であっても、同一組成の
コイルを工業的に処理した場合には磁束密度が低く、2
次再結晶が起きないという現象がしばしば見受けられた
のである。
【0008】そこで発明者らは、各工程におけるサンプ
ルを採取して、この原因を調査したところ、均一化焼鈍
後や中間焼鈍後において、鋼板表層部にインヒビターで
あるAlNの析出が認められないことに原因があることを
突き止めた。すなわち、かようなAlNの消失によって鋼
板表層の抑制力が低下し、最終仕上げ焼鈍中に正常粒成
長が起こる結果、2次再結晶不良が発生することが工業
生産上での失敗原因であることを究明した。
【0009】鋼板表層のAlNが均一化焼鈍や中間焼鈍に
よって喪失するという現象は、Sbを含有しない鋼におい
ても生じているが、これらの鋼では、かような現象が特
別深刻な問題を引き起こしていない。この理由は、発明
者らの調査によると、最終仕上げ焼鈍中、2次再結晶前
までに鋼板表層の再窒化が起こり、表層部に再びAlNの
析出物が形成されるためであることが判明した。すなわ
ち箱焼鈍で行われる最終仕上げ焼鈍では、2次再結晶前
( 900℃より低温) の段階で窒素雰囲気に長時間さらさ
れることから、鋼中の過剰のAlが表層部に拡散し、鋼板
表面から拡散してくる窒素と結合してAlNが再析出する
ため、一時期失われた鋼板表層の抑制力が、2次再結晶
の直前に幸いにも回復し、そのため通常はこの問題は顕
在化しなかったのである。しかしながらSbを含有する鋼
の場合、表層抑制力の回復機構が働かない。この理由
は、Sbは鋼板表面に偏析して窒化を抑制することから、
一度消失したAlNを再度、回復、析出させることは極め
て難しくなることによるものであると考えられる。
【0010】ところで鋼板表層の抑制力を強化する技術
としては、Alを含有する方向性けい素鋼板の焼鈍時の雰
囲気として窒素を用い、鋼板表面を窒化させてAlNを析
出させることにより、抑制力を強化する技術が、特公昭
50-19489号公報に開示されている。この点に関して発明
者が実際試みたところ、Sbを含有する鋼板は前述の現象
によってやはり窒化が抑制されるため、その効果は薄
く、製品の磁気特性を向上させるまでには至らなかっ
た。
【0011】
【課題を解決するための手段】さて発明者らは、AlNを
インヒビターとして含み、かつSbを併せて含有する方向
性けい素鋼板において、鋼板表層の抑制力の喪失を回避
する技術について鋭意検討した結果、最終冷間圧延前に
おける焼鈍において、焼鈍前に鋼板表面に窒化促進剤を
塗布し、かつ焼鈍雰囲気中におけるN2の分圧比率を20%
以上にすると共に、最終冷間圧延前の焼鈍における冷却
条件を改善することにより、板厚が薄くなっても磁束密
度の高い方向性けい素鋼板が安定して得られることの知
見を得た。また上記焼鈍の冷却途中に歪みを導入するこ
とが、磁束密度の改善に有効に寄与すること、さらには
焼鈍雰囲気中のO2+H2O +CO2 の合計分圧比率を2%以
上とすることにより、鋼板表層の窒化がさらに促進さ
れ、鋼板表層の抑制力の一層の強化が図れることも併せ
て知見した。
【0012】この発明は、上記の知見に立脚するもので
ある。すなわちこの発明は、インヒビターとしてAlNを
含み、かつSbを併せて含有する方向性けい素鋼素材を、
熱間圧延したのち、均一化焼鈍に引き続き、圧下率が80
〜95%の1回の冷間圧延、又は最終冷延の圧下率が80〜
95%の中間焼鈍を挟む2回の冷間圧延を施し、ついで脱
炭・1次再結晶焼鈍後、焼鈍分離剤を塗布してから、最
終仕上げ焼鈍を施す一連の工程によって方向性けい素鋼
板を製造するに当たり、最終冷延前の焼鈍に先立ち、鋼
板表面に窒化促進剤を付着させ、該焼鈍を雰囲気中にお
けるN2の分圧比率が20%以上の条件下に行うと共に、該
焼鈍における均熱処理後、15〜500 ℃/sの冷却速度で 4
50〜200 ℃の温度まで急冷し、ついで a.急冷到達温度で10〜90秒間保持したのち急冷する
か、または b.急冷到達温度から2℃/s以下の冷却速度で冷却する
徐冷処理を、10〜90秒間行ういずれかの炭化物析出制御
処理を行うことからなる方向性けい素鋼板の製造方法
(第1発明)である。
【0013】またこの発明は、第1発明において、15〜
500 ℃/sの冷却速度で 450〜200 ℃の温度まで急冷後、
急冷到達温度から 200℃に至る間に、 0.005〜3.0 %の
微小歪みを付加しつつ、又は付加したのち、 a.急冷到達温度から 200℃までの所定温度に、10〜18
0 秒間にわたる保持を経て冷却するか、または b.急冷到達温度から 200℃までの温度域を、2℃/s以
下の冷却速度で徐冷する処理を10〜180 秒間行ういずれ
かの炭化物析出制御処理を行うことからなる方向性けい
素鋼板の製造方法(第2発明)である。
【0014】さらにこの発明は、上記第1又は第2発明
において、さらに最終冷延前の焼鈍雰囲気中におけるO2
+H2O +CO2 の合計分圧比率を2%以上とすることから
なる方向性けい素鋼板の製造方法(第3発明)である。
【0015】以下、この発明を由来するに至った実験結
果に基づきこの発明を具体的に説明する。前述したよう
に、均一化焼鈍や中間焼鈍によって鋼板表層部のAlNが
消失し、表層の抑制力が失われる。この原因は、鋼板表
層の酸化物又は酸化性雰囲気によって表面での鋼中Alの
酸化やNの酸化が進行し、このため表層付近にAlやNの
欠乏層が形成され、その結果、AlNの分解、消失が進行
していくためである。従ってかかる現象を抑制するため
には、鋼中に過剰に存在するAlを窒化をさせることが有
効であると考えられる。
【0016】そこで発明者らはまず、雰囲気中のNの影
響について調査した。 C:0.07wt%(以下単に%で示す), Si:3.3 %, Mn:
0.08%, P:0.005 %, Se:0.020 %, Sb:0.030 %,
Al:0.025 %及びN:0.0080%を含み、残部は実質的に
Feの組成になるけい素鋼素材を、常法により2.0 mm厚に
熱間圧延したのち、1000℃で均一化焼鈍後、1.5 mmの厚
さに冷間圧延し、ついでN2中で1100℃,2分間の焼鈍を
施した。この時の鋼中のN量を分析したところ75 ppm
で、素材段階におけるN量よりも減少していた。そこで
発明者は次に、炉中に通入するN2のガス流量を大きくし
た場合について調査した。すなわち試料1gに対して1
l/minのN2ガスを導入したところ、焼鈍後の鋼中Nは79
ppmまで増加することが判った。しかしながら上記の方
法は大量のガスを必要とし、これを工業的に適用するこ
とは極めて不利である。
【0017】そこで他の方法について模索したところ、
その過程で、排ガス中に極めて微量に含まれているCOガ
スが鋼の窒化を阻害していることを究明した。ここに微
量のCOガスが鋼の窒化を阻害する機構については定かで
はないが、COの発生は鋼に含まれるCがAlやNの酸化と
同様に酸化されて発生したものと思われる。従ってかか
るCOの悪影響を除くために、ガス流量を増加させてCOの
逸散を促進させたわけである。その他にも、理由は不明
であるが、H2O, CO2, O2といった酸素ポテンシアルを高
めるガス成分を積極的に添加することが有効であること
が新たに見出された。この理由は、COと、H2O, CO2, O2
といったガス成分とのバランスが、鋼の窒化に関して微
妙な影響を及ぼしているためと考えられる。
【0018】図1に、N2中におけるこれらH2O, CO2, O2
の合計分圧比率を種々に変化させて、前述と同様の実験
を行った場合における、焼鈍後の鋼中窒素量について調
べた結果を示す。同図より、H2O, CO2, O2の合計分圧比
率を2%以上とすれば、N2ガス流量を増大させた場合と
同等の効果が得られることが判る。
【0019】そこで、工場での焼鈍炉に、CO2 1.5 %、
露点25℃、残分N2バランスの雰囲気ガス(CO2 +H2O の
分圧比率 4.6%)を導入し、実際のコイルで実験を行っ
てみた。その結果、コイルの一部についてはB8 =1.94
1 Tという極めて良好な磁気特性が得られたものの、大
部分は1.76〜1.86T程度の低いレベルであり、満足いく
ものではなかった。
【0020】そこでかかる困難を打破すべく、従来と発
想を全く変え、鋼板表層に薬剤を塗布することによる窒
化促進について考察した。このようなことは、今まで試
みられたことがなく、発明者が数多くの試薬を試用した
結果、後述するような鋼板の窒化を促進させる一群の薬
剤が見出されたのである。
【0021】さて前述した厚み 1.5mmの冷延鋼板を3分
割し、一つはそのまま、他の一つは10%にKNO3水溶液中
に、残る一つは30%のKNO3水溶液中に浸漬した後、乾燥
し、いずれも50%N2、露点35℃、残りH2バランスの雰囲
気中で1100℃, 2分間の焼鈍を行った。この時の鋼中の
N量を分析したところ、焼鈍後のN量は何もしない前者
が72 ppm、一方 KNO3 水溶液に浸漬した後者はそれぞれ
89 ppm, 96 ppmであった。
【0022】また各鋼板の断面組織を腐食法によるSE
Mで観察したところ、図2に示すように、そのまま焼鈍
した鋼板は鋼板表層部においてAlNの析出が全く認めら
れなかった(図2 (a) )。これに対し、窒化促進剤で
あるKNO3を塗布した場合 (同図 (b), (c) )は、鋼板
表層部のサブスケール直下において明瞭なAlNの微細析
出が認められた。
【0023】ここで、窒化促進剤塗布の効果について、
発明者らが調査し解明した機構について述べる。一般
に、鋼中にSbが存在する場合には、表面に形成されるサ
ブスケールと呼ばれる酸化膜の形態が大きく変化するこ
とが知られている。すなわち、Sbの存在によって酸化膜
が偏平で稠密となることが知られており、これがCやN
の拡散を抑制するため、一般に、脱炭、脱窒、浸炭及び
浸窒などは阻害される。図2の (a) は、窒化促進剤を
塗布していない場合であるが、細かく緻密なサブスケー
ルが発達していることがわかる。これに対し図2の
(b) と (c) は窒化促進剤を表面に塗布した場合であ
るが、サブスケールの層は破壊され、表面から地鉄界面
に向ってパイプ状のボイド (b) もしくは広い空洞層
(c) が形成されている。かかるパイプ状のボイドや空
洞層を通して雰囲気ガスが直接地鉄界面に接触するた
め、窒化が促進されるものと思われる。
【0024】ちなみに図2の (b) や (c) の地鉄界面
には微細析出物が多数観察され、これは分析電顕により
AlNであることが確認されている。表面にKNO3の窒化促
進剤を塗布した場合に生ずるサブスケールのこのような
変化は、サブスケール生成物であるシリカが変質したこ
とによるものである。抽出物を分析したところ、KNO3
塗布した場合、シリカ中に K2Oが固溶していた。このこ
とにより、シリカの表面張力が変化するために、形状が
変化し、ボイドないし空洞が形成されたものと思われ
る。
【0025】さて窒化促進剤として有効な薬剤として、
発明者らが見出したもの示すと、次のとおりである。KC
l, KNO3, KF, KBr, K2CO3, KHCO3, MgCl2, Mg(NO3)2, M
gF2, MgBr2, MgCO3,CaCl2, Ca(NO3)2, CaF2, NaCl, NaN
O3, NaF, NaBr, Na2CO3, NaHCO3 など。ここにかかる薬
剤の付着量は、鋼板の片面当たり 0.5〜30 g/m2 の範囲
が好適である。というのは付着量が 0.5 g/m2 より少な
いと窒化促進の効果を得るには不十分であり、一方 30
g/m2を超えると鋼板表面の性状が劣化するおそれがある
からである。付着方法については、ロールで塗布する方
法、スプレーで塗布する方法、静電塗装など既知の方法
いずれもが適用でき、また薬剤を粉末のままで塗布して
も、水などの溶媒に溶かした後、塗布、乾燥しても良
い。塗布時期については、図3に示すように、最終冷延
前の焼鈍に先立つ時期であればいつでも有効で、とくに
焼鈍の直前に付着することがその効果を最も発揮させる
上で有効である。
【0026】なお窒化促進剤を付着させる工程を独立に
設けても良いが、最終冷延の前の焼鈍工程に連結させて
処理する方が有利である。すなわち冷間圧延が1回の場
合には、その直前の均一化焼鈍に先立って窒化促進剤を
付着させ、一方冷間圧延を2回施す場合には、2回目の
冷間圧延が最終冷間圧延となるので、その直前の中間焼
鈍に先立って窒化促進剤を付着させるのである。
【0027】最終冷延前の焼鈍の雰囲気としては、窒化
を進行させるために、N2分圧比率を20%以上とすること
が必要である。というのは20%に満たないと窒化促進剤
を付着しても十分な窒化が達成できず磁束密度の劣化を
招くからである。また、さらに雰囲気成分としてO2やH2
O, CO2といった酸素ポテンシァル源となるガスを合計の
分圧比率で2%以上加えることが、焼鈍中に発生するCO
ガスの悪影響を取除く上で、一層有効である。残るガス
成分については、H2等の還元性ガスやAr等の中性ガスを
含有させて、雰囲気組成のバランスを保つことは差し支
えない。従ってアンモニア分解ガス(N2=25%, H2=75
%)を加湿した雰囲気やプロパン燃焼ガスといった空気
に近い組成の雰囲気ガスで十分窒化の効果が得られる。
なおこれらの雰囲気ガス組成は、昇温、均熱中は所定の
組成に保たれる必要があるが、冷却中は窒化作用が少な
いので他の雰囲気ガスに置き換えることも可能である。
【0028】以上述べたとおり、最終冷延前の焼鈍に先
立ち、窒化促進剤を鋼板表面に付着させると共に、炉の
雰囲気を制御することにより、所期の目的は達成でき
る。しかしさらに最終冷延前の焼鈍における均熱処理後
の冷却条件を改善し、炭化物の析出を制御することによ
り、磁束密度の一層の向上を図ることができる。そこで
次に、最終冷間圧延前の焼鈍における均熱処理後の冷却
条件について説明する。
【0029】すなわち最終冷延前における焼鈍の均熱処
理後の冷却処理として、15〜500 ℃/sの速度で 450〜20
0 ℃まで急冷し、ついで a.急冷到達温度で10〜90秒間保持したのち急冷する
か、または b.急冷到達温度から2℃/s以下の冷却速度で冷却する
徐冷処理を、10〜90秒間行う いずれかの処理を行って、炭化物の析出を制御すること
により、さらに磁束密度の向上を図ることができるので
ある。
【0030】ここで急冷到達温度が 450℃を超えると、
カーバイドが粒界に粗大析出するので、1次再結晶集合
組織の改善効果がなく、一方 200℃未満ではカーボンが
固溶するか、またはカーバイドとして析出してもサイズ
が小さいため、やはり1次再結晶集合組織の改善効果が
少ない。また急冷到達温度までの冷却速度が15℃/sに満
たないと、高温でカーバイドの析出がはじまるので、や
はり1次再結晶集合組織を十分に改善することができ
ず、一方 500℃/sを超える冷却速度では急冷到達温度の
制御が難しい。
【0031】次に、急冷処理後のカーバイドの析出制御
処理としては、一定温度保持でも徐冷処理でもよいが、
徐冷処理の場合は2℃/s以下の冷却速度とする必要があ
る。というのは冷却速度が2℃/sを超えるとカーバイド
の析出サイズの制御が困難となるからである。また処理
時間はいずれの場合も、10〜90秒間とする必要がある。
というのは10秒に満たないと析出量及びサイズとも不十
分であり、一方90秒を超えると析出サイズが粗大化し、
1次再結晶集合組織の改善効果が小さくなるからであ
る。
【0032】ところで上記したカーバイドの析出処理の
際に、歪みを付与することにより、カーバイドの制御の
ための温度、時間の範囲がさらに拡大することができ
る。ここにカーバイドの析出温度範囲は 500℃から 200
℃の範囲で、析出時間は10秒から 180秒の範囲であり、
この範囲を外れた場合はカーバイドのサイズ、析出量及
び析出位置が不適切で1次再結晶集合組織の改善効果に
乏しい。
【0033】このように歪みを付与することによってカ
ーバイドの析出形態を制御することができる理由は、導
入された転位がカーバイドの析出核になることによるも
のと考えられる。このため、歪みを付与した場合、カー
バイドの析出形態が安定化するのである。ここにかよう
な効果が得られる歪み量としては、 3.0%以下(好まし
くは0.05%以上)とする必要がある。というのは歪み量
が 3.0%を超えると析出カーバイドのサイズが小さくな
り過ぎて、十分満足のいくほど1次再結晶集合組織が改
善されないからである。なおかような微小歪み導入処理
は、 500〜200 ℃, 10〜180 秒の範囲であれば、炭化物
析出制御処理の前であっても、該処理の最中であっても
いずれでもかまわない。かくして炭化物析出制御処理に
おける処理時間が、かかる微小歪み導入処理を施さない
場合の10〜90秒から10〜180 秒まで拡大されるのであ
る。
【0034】ついで最終冷間圧延を施すわけであるが、
この最終冷間圧延における圧下率については、公知のよ
うに高磁束密度を得るためには高圧下率とする必要があ
る。具体的には1回のみの冷間圧延であっても2回の冷
間圧延であっても、圧下率はいずれも80〜95%とする必
要がある。というのは圧下率が80%より少ないと高磁束
密度が得られず、一方95%を超えると2次再結晶が困難
となるからである。なお最終冷延の途中で時効処理を行
うことは、製品の鉄損を低減する上で有利である。特に
Sbを含有するこの発明の成分系では短時間のただ一回の
時効処理によって磁束密度の格段の向上が認められる点
に優れた特長がある。最終圧延後の鋼板は脱脂処理を施
した後、脱炭・1次再結晶焼鈍に供される。
【0035】ついで鋼板表面に MgOを主成分とする焼鈍
分離剤を塗布してから、コイル状に巻き、最終仕上げ焼
鈍を施し、その後必要に応じて絶縁コーティングを施す
が、時にレーザーや、プラズマ、その他の手法によって
磁区細分化処理を施すことが可能であることは云うまで
もない。
【0036】
【作用】この発明における方向性けい素鋼素材の好適成
分組成について説明する。Cは、熱間圧延組織の改善に
必要であるが、多過ぎると脱炭が困難となるので0.035
〜0.090 %程度が好ましい。
【0037】Siは、あまりに少ないと電気抵抗が小さく
なって良好な鉄損特性が得られず、一方多過ぎると冷間
圧延が困難になるので、 2.5〜4.5 %程度の範囲が好適
である。
【0038】インヒビターについては、高磁束密度を得
るためにはAlNがとりわけ有利であるので、この発明で
もインヒビターとしてAlNを用いるものとするが、多過
ぎるとかえって微細析出が困難となるので、0.01≦酸可
溶Al≦0.15%,0.0030≦N≦0.020 %程度とするのが好
ましい。
【0039】なおこの場合に、S,Seをインヒビター形
成元素として補助的に含有させても良い。かかるSやSe
は、MnS又はMnSeとして析出しインヒビターとして有効
で、このうちMnSeは特に最終仕上げ板厚が薄くなっても
抑制効果が強いので、好ましい。かようなMnS, MnSeを
微細析出させるのに好適なSやSeの範囲は単独及び併用
いずれの場合も0.01〜0.04%程度である。なおMnは、上
記したとおりインヒビター成分として必要であるが、多
過ぎると溶体化が困難であるので0.05〜0.15%の範囲が
好適である。
【0040】この発明ではさらに、Sbを鋼中に含有させ
ることが必須であり、その含有量は0.005 〜0.08%程度
とすることが好ましい。かかるSbを含有させることによ
り、鋼板板厚の薄い場合にも極めて高い磁束密度の製品
が得られる。これは、Sbの鋼板表面や結晶粒界への偏析
効果が有効に作用して、鋼板板厚の小さい場合にも、イ
ンヒビター抑制効果が維持されるからである。
【0041】以上の他さらに、磁性の向上のために、C
u, Cr, Bi, Sn, B, Ge等のインヒビター補強元素も適
宜添加することができ、その範囲も公知の範囲でよい。
また熱間脆化に起因した表面欠陥防止のためには、 0.0
05≦Mo≦0.020 %の範囲のMo添加が好ましい。
【0042】さてかかる鋼素材の製造工程に関しては公
知の製法を適用し、製造されたインゴット又はスラブ
を、必要に応じて再生し、サイズを合せた後、加熱し、
熱延する。熱延後の鋼帯は1回の冷間圧延、あるいは中
間焼鈍を挟む2回の冷間圧延によって最終板厚とする。
そしてこの最終冷延前の焼鈍処理に先立ち、鋼板表面に
窒化促進剤を付着させたのち、前述したような制御冷
却、さらには炭化物析出制御処理を施すのである。ここ
にかかる焼鈍における処理温度は、AlNの溶体化のため
には 850〜1200℃程度の高温とすることが望ましい。
【0043】
【実施例】実施例1 表1に示す種々の成分組成になる鋼片(記号A〜H)
を、常法に従って熱間圧延し、板厚 2.2 mm の熱延コイ
ルとした。その後1000℃, 90秒の均一化焼鈍を施した
後、冷間圧延で1.50mmの中間板厚とした。ついで窒化促
進剤として KHCO3の10%水溶液を鋼板表面に、乾燥後の
片面当たりの付着量が4g/m2となる量ロール塗布した。
その後、40%N2、露点:40℃、残りH2の雰囲気中で、11
00℃, 90sの中間焼鈍を施した後、 350℃まで50℃/sの
速度で急冷し、ついで約 1.5℃/sの冷却速度となる徐冷
帯を12秒間通過させたのち、大気放冷した。その後、各
鋼帯を0.22mmの最終板厚に冷延したのち、電解脱脂を施
してから、湿水素中で 850℃,2分間の脱炭・1次再結
晶焼鈍を施したのち、 MgOを主体とする(5%のTiO2
含む)焼鈍分離剤を塗布してから、1200℃, 10hの最終
仕上げ焼鈍を施した。その後、表面に張力コーティング
を施し、一部について公知のプラズマジェット法による
8mmピッチの磁区細分化処理を行った。かくして得られ
た鋼板の磁区細分化処理前後における磁気特性について
調べた結果を表2に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】実施例2 前掲表1に示した鋼片Fを、常法に従って熱間圧延し、
1.8 mm及び1.5 mmの熱延板とした。その後1000℃, 90s
の均一化焼鈍後、自然放冷し、それぞれ1.2 mm及び1.0
mmの板厚に1回目の冷間圧延した後、2分割し、一方は
15%KNO3水溶液中に浸漬、乾燥して1.4 g/m2のKNO3を付
着させた後、他方はそのまま、N2:40%,露点:30℃、
残りH2バランスの雰囲気中で1100℃, 50sの中間焼鈍を
施した。この時、冷却は 350℃まで60℃/sの平均速度で
急冷後、ベンディングロールを備える徐冷ボックスを通
して0.01%の歪を付加しつつ、2℃/sの速度で 310℃ま
で徐冷後、水令した。その後、板厚1.2 mmのものは0.18
mm、一方1.0 mmのものは0.15mmの最終板厚に冷間圧延し
たが、それぞれ0.60mm及び0.50mmの板厚とした時に、 3
00℃, 2分間の時効処理を施し最終冷延を続行した。
【0047】最終冷延後、脱脂し、湿水素中で 850℃、
2分間の脱炭・1次再結晶焼鈍を行ったのち、 MgOを主
体とする(10%のTiO2を含む)焼鈍分離剤を塗布してか
ら、1200℃, 10hの最終仕上げ焼鈍を施した。その後、
表面に張力コーティングを施し、エレクトロンビームを
5mmピッチで照射し、磁区細分化処理を行った。かくし
て得られた鋼板の磁気特性について調べた結果を表3に
示す。
【0048】
【表3】
【0049】実施例3 前掲表1に示した鋼片Gを、常法に従って熱間圧延し、
板厚 2.4mmの熱延板とした。このコイルをa,b,c,
d,eに5分割し、いずれも窒化促進剤としてK2CO3
片面当たり3g/m2付着させたのち、1175℃で90秒間焼鈍
したが、その時の雰囲気のN2分圧比率を、aは10%,b
は23%,cは45%,dとeは75%とし、eは CO22%と
d.p.(dew point) 20℃を付加した。なお残りのガスはH2
でバランスをとった。この焼鈍の冷却は、ミストを噴射
する方法で、1175℃から 330℃まで40℃/sの平均冷却速
度で冷却した後、保熱帯で 330℃, 20秒間の一定温度処
理を施したのち、大気中で自然放冷した。その後、それ
ぞれ0.30mmの最終板厚に冷間圧延したが、途中の板厚に
おいて、一度 300℃で1分間の時効処理を施した。冷間
圧延後は、脱脂し、湿水素中で 850℃、2分間の脱炭・
1次再結晶焼鈍を行ったのち、MgO を主体とする(2%
の SrSO4を含む)焼鈍分離剤を塗布してから、1200℃,1
0時間の最終仕上げ焼鈍を施した。その後、表面に張力
コーティングを施し磁気特性を測定した。この時の値を
表4に示す。
【0050】
【表4】
【0051】実施例4 前掲表1に示した鋼片Fを、常法に従って熱間圧延し、
板厚 2.2mmの熱延コイルとした。その後1000℃, 90秒の
均一化焼鈍を施した後、冷間圧延で1.50mmの中間板厚と
した。ついで窒化促進剤として15%の K2CO3水溶液を鋼
板表面に、乾燥後の片面当たりの付着量が 2.5g/m2とな
る量スプレー塗布した。その後、鋼板を3分割し、一方
は60%N2、露点35℃、残りH2の雰囲気中で1100℃,60秒
の中間焼鈍を施したのち、ミストを吹き付けて 330℃ま
で40℃/sの速度で急冷し、ついで 1.5℃/sの速度で20秒
間徐冷したのち、水中に投入した(コイルa)。
【0052】また別のコイルは、60%N2、露点35℃、残
りH2の雰囲気中で1100℃,60秒の中間焼鈍を施したの
ち、ミストを吹き付けて 350℃まで40℃/sの速度で急冷
し、ついでベンディングロールを備える徐冷ボックスを
通して 0.3%の歪みを付加しつつ、2℃/sの速度で15秒
間徐冷したのち、水中に投入した(コイルb)。さらに
残りのコイルは、60%N2、露点35℃、残りH2の雰囲気中
で1100℃,60秒の中間焼鈍を施したのち、ミストを吹き
付けて80℃まで35℃/sの速度で急冷し、水中に投入した
(コイルc)。
【0053】その後、3者とも、0.22mmの最終板厚に冷
間圧延したのち、電解脱脂を施してから、湿水素中で 8
50℃、2分間の脱炭・1次再結晶焼鈍を行い、ついで M
gOを主体とする(5%のTiO2と3%の Sr(OH)2・8H2Oを
含む)焼鈍分離剤を塗布してから、1200℃, 10時間の最
終仕上げ焼鈍を施した。その後、表面に張力コーティン
グを施し磁気特性を測定した。この時の値を表5に示
す。
【0054】
【表5】
【0055】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、製品の板厚
によらず、磁束密度の極めて高い方向性けい素鋼板を安
定して得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】焼鈍雰囲気中のH2O, CO2及びO2の合計分圧比率
と焼鈍後の鋼中N量との関係を示したグラフである。
【図2】(a) は、Sb含有けい素鋼における通常の焼鈍
後の鋼板表層の断面を示す顕微鏡金属組織写真である。
(b),(c)はそれぞれ、この発明の従う窒化促進剤
を鋼板表面に塗布した場合における焼鈍後の鋼板表層の
断面を示す顕微鏡金属組織写真である。
【図3】この発明に従う製造方法を工程順に示したブロ
ック図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅 孝宏 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社 技術研究本部内 (56)参考文献 特開 平2−115319(JP,A) 特開 昭59−190324(JP,A) 特開 昭62−202024(JP,A) 特開 平3−72025(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 8/12 C23C 8/26 C22C 38/00 303 C22C 38/60

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インヒビターとしてAlNを含み、かつSb
    を併せて含有する方向性けい素鋼素材を、熱間圧延した
    のち、均一化焼鈍に引き続き、圧下率が80〜95%の1回
    の冷間圧延、又は最終冷延の圧下率が80〜95%の中間焼
    鈍を挟む2回の冷間圧延を施し、ついで脱炭・1次再結
    晶焼鈍後、焼鈍分離剤を塗布してから、最終仕上げ焼鈍
    を施す一連の工程によって方向性けい素鋼板を製造する
    に当たり、 最終冷延前の焼鈍に先立ち、鋼板表面に窒化促進剤を付
    着させ、該焼鈍を雰囲気中におけるN2の分圧比率が20%
    以上の条件下に行うと共に、 該焼鈍における均熱処理後、15〜500 ℃/sの冷却速度で
    450〜200 ℃の温度まで急冷し、ついで a.急冷到達温度で10〜90秒間保持したのち急冷する
    か、または b.急冷到達温度から2℃/s以下の冷却速度で冷却する
    徐冷処理を、10〜90秒間行ういずれかの炭化物析出制御
    処理を行うことを特徴とする方向性けい素鋼板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 インヒビターとしてAlNを含み、かつSb
    を併せて含有する方向性けい素鋼素材を、熱間圧延した
    のち、均一化焼鈍に引き続き、圧下率が80〜95%の1回
    の冷間圧延、又は最終冷延の圧下率が80〜95%の中間焼
    鈍を挟む2回の冷間圧延を施し、ついで脱炭・1次再結
    晶焼鈍後、焼鈍分離剤を塗布してから、最終仕上げ焼鈍
    を施す一連の工程によって方向性けい素鋼板を製造する
    に当たり、 最終冷延前の焼鈍に先立ち、鋼板表面に窒化促進剤を付
    着させ、該焼鈍を雰囲気中におけるN2の分圧比率が20%
    以上の条件下に行うと共に、 該焼鈍における均熱処理後、15〜500 ℃/sの冷却速度で
    450〜200 ℃の温度まで急冷し、ついで急冷到達温度か
    ら 200℃に至る間に、 0.005〜3.0 %の微小歪みを付加
    しつつ、又は付加したのち、 a.急冷到達温度から 200℃までの所定温度に、10〜18
    0 秒間にわたる保持を経て冷却するか、または b.急冷到達温度から 200℃までの温度域を、2℃/s以
    下の冷却速度で徐冷する処理を10〜180 秒間行ういずれ
    かの炭化物析出制御処理を行うことを特徴とする方向性
    けい素鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、最終冷延前の
    焼鈍における雰囲気中のO2+H2O +CO2 の合計分圧比率
    が2%以上である方向性けい素鋼板の製造方法。
JP04634592A 1992-02-03 1992-02-03 方向性けい素鋼板の製造方法 Expired - Fee Related JP3179549B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04634592A JP3179549B2 (ja) 1992-02-03 1992-02-03 方向性けい素鋼板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04634592A JP3179549B2 (ja) 1992-02-03 1992-02-03 方向性けい素鋼板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05214445A JPH05214445A (ja) 1993-08-24
JP3179549B2 true JP3179549B2 (ja) 2001-06-25

Family

ID=12744556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04634592A Expired - Fee Related JP3179549B2 (ja) 1992-02-03 1992-02-03 方向性けい素鋼板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3179549B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3311968B2 (ja) * 1997-08-25 2002-08-05 川崎製鉄株式会社 表面性状に優れる高磁束密度方向性電磁鋼板の製造方法
KR100470641B1 (ko) * 2000-11-25 2005-03-07 주식회사 포스코 고자속밀도 일방향성 전기강판의 제조방법
JP5287615B2 (ja) * 2009-09-04 2013-09-11 Jfeスチール株式会社 方向性電磁鋼板の製造方法
EP3960888A4 (en) * 2019-04-23 2022-06-08 JFE Steel Corporation PROCESS FOR MANUFACTURING GRAIN ORIENTED ELECTROMAGNETIC STEEL SHEET
CN113710822B (zh) * 2019-04-23 2023-05-16 杰富意钢铁株式会社 取向性电磁钢板的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05214445A (ja) 1993-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100635848B1 (ko) 철손이 낮은 방향성 전자강판의 제조방법
JP3707268B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
JPH032324A (ja) 磁気特性、皮膜特性ともに優れた一方向性電磁鋼板の製造方法
EP1179603A2 (en) Method to produce grain-oriented electrical steel sheet having high magnetic flux density
JP3438282B2 (ja) 磁束密度の高い方向性けい素鋼板の製造方法
JP3179549B2 (ja) 方向性けい素鋼板の製造方法
KR940009125B1 (ko) 자속밀도가 극히 높은 방향성 규소 강판의 제조방법
JP2001107145A (ja) 磁気特性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法
JP2004332071A (ja) 高磁束密度方向性電磁鋼板の製造方法
KR930011405B1 (ko) 자속밀도가 우수한 방향성 규소강판의 제조방법
JP4123679B2 (ja) 方向性電磁鋼板の製造方法
KR101540375B1 (ko) 방향성 전기강판 및 그 제조방법
JPH02294428A (ja) 高磁束密度方向性電磁鋼板の製造法
JP3061491B2 (ja) 磁気特性の優れた厚い板厚のグラス被膜の少ない一方向性電磁鋼板の製造方法
CN113195770A (zh) 取向电工钢板及其制造方法
JPH09268322A (ja) 超低鉄損一方向性電磁鋼板の製造方法
JP2647334B2 (ja) 高磁束密度低鉄損方向性電磁鋼板の製造法
JP2819994B2 (ja) 優れた磁気特性を有する電磁鋼板の製造方法
JP3443151B2 (ja) 方向性珪素鋼板の製造方法
USRE39482E1 (en) Method of making grain-oriented magnetic steel sheet having low iron loss
JP2819993B2 (ja) 優れた磁気特性を有する電磁鋼板の製造方法
JP2977960B2 (ja) 磁気特性の優れた方向性けい素鋼板の製造方法
JPH04362133A (ja) 磁気特性の優れた厚い板厚の一方向性電磁鋼板の製造方法
KR20210001053A (ko) 방향성 전기강판 및 그 제조 방법
JPH04362138A (ja) 磁気特性の優れた厚い板厚の一方向性電磁鋼板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees