JP3178795B2 - 透明性と輪郭部陰影効果とを有するストッキング製品 - Google Patents

透明性と輪郭部陰影効果とを有するストッキング製品

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茂 水谷
義雄 植島
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、素肌感触で着用で
き、透明感および美しい立体感を与える薄地ストッキン
グに関する。さらに詳しくは、ソフトで被覆感が極めて
少なく、素肌をより美しく見せ、かつ足を細く見せる、
透明性と効果的側面陰影作用による輪郭部陰影効果とを
有するストッキング製品に関する。
【0002】
【従来の技術】ストッキング、とりわけ婦人用ストッキ
ングには、素肌感覚で着用できるソフト感や透明感、足
を細く見せる機能性などが求められる。近年、芯糸にス
パンデックスを用い、ナイロン糸を巻き付けた被覆弾性
糸のみで編成したストッキング製品が一般化してきた。
被覆弾性糸は、構成上生地が厚くなりがちなので弾性糸
やナイロン糸の繊度を小さくしたり、ナイロン糸を細単
繊維化するなどにより、前記の要求を満たす試みがなさ
れてきた。例えば、スパンデックスは、通常20の糸
が使用され、さらに細い15あるいは10の糸も提
供されており、ナイロン糸は、シングルカバードヤーン
では総繊度10以上、ダブルカバードヤーンでは総繊
度7以上、ともに糸強度6.5〜7.5g/d程度の
高強度糸が用いられているが、要求される素肌感覚を十
分に満たしていない。しかし、従来、ナイロン極細糸の
適用には強度面から限界があった。また、従来、図1
(b)に示すように、ストッキングを着用した足に生じ
る陰影が正面から側面にかけて徐々に濃くなり、足の輪
郭付近に生じる陰影がぼやけて曲面部を大きく感じさせ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の課題
を解決し、肌触りが良く、高い透明感を有し、素肌感覚
で着用できるストッキング製品であって、着用すると足
の輪郭付近に陰影を与え、足に立体感をもたせて細く見
せることができ、しかも優れた耐久性を有するストッキ
ング製品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の課題
を解決するために、ストッキングを構成するナイロン糸
に工夫を凝らし、かつ、ストッキングの色による透明性
の差異と着用したストッキングに生じる陰影との関係を
研究した結果、本発明を完成した。すなわち、第1の発
明として、6.5g/d以上の強度を有する高強度ナイ
ロン糸を原糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、
繊維繊度1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊度
5.5〜8.8の超高強度ナイロン糸を1糸条、15
以下のスパンデックスに巻き付けたシングルカバード
ヤーンを用い、レッグ部を編成したことを特徴とする透
明性と輪郭部陰影効果とを有するストッキング製品を提
供する。
【0005】第2の発明として、前記第1の発明と同様
に6.5g/d以上の強度を有する高強度ナイロン糸を
原糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、単繊維繊度
1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊度5〜6.
の超高強度ナイロン糸を2糸条、12以下のスパ
ンデックスに巻き付けたダブルカバードヤーンを用い、
レッグ部を編成したことを特徴とする透明性と輪郭部陰
影効果とを有するストッキング製品を提供する。
【0006】第3の発明として、前記第1の発明と同様
にして得られた、単繊維繊度が1.5以下で強度が
8.8g/d以上、総繊度が7〜10.5、かつ撚り
数が200〜500ターン/mのナイロン糸で、レッグ
部を編成したことを特徴とする透明性と輪郭部陰影効果
とを有するストッキング製品を提供する。
【0007】第4の発明として、前記第1の発明と同様
にして得られた、単繊維繊度1.5デニール以下、強度
8.8g/d以上、総繊度5.5〜8.8の超高強度
ナイロン糸を1糸条、15以下のスパンデックスに巻
き付けたシングルカバードヤーンと、前記第1の発明と
同様にして得られた、単繊維繊度1.5以下、強度
8.8g/d以上、総繊度5〜6.5の超高強度ナイ
ロン糸を2糸条、12以下のスパンデックスに巻き付
けたダブルカバードヤーンとを用い、レッグ部を交互編
成したことを特徴とする透明性と輪郭部陰影効果とを有
するストッキング製品を提供する。
【0008】第5の発明として、前記第1の発明と同様
にして得られた、単繊維繊度1.5以下、強度8.8
g/d以上、総繊度5.5〜8.8の超高強度ナイロ
ン糸を1糸条、15以下のスパンデックスに巻き付け
たシングルカバードヤーンと、前記第1の発明と同様に
して得られた、単繊維繊度1.5以下、強度8.8g
/d以上、総繊度7〜10.5、かつ撚り数200〜
500ターン/mの超高強度ナイロン糸とを用い、レッ
グ部を交互編成したことを特徴とする透明性と輪郭部陰
影効果とを有するストッキング製品を提供する。
【0009】第6の発明として、前記第1の発明と同様
にして得られた、単繊維繊度1.5以下、強度8.8
g/d以上、総繊度5〜6.5の超高強度ナイロン糸
を2糸条、12以下のスパンデックスに巻き付けたダ
ブルカバードヤーンと、前記第1の発明と同様にして得
られた、単繊維繊度1.5以下、強度8.8g/d以
上、総繊度7〜10.5、かつ撚り数200〜500
ターン/mの超高強度ナイロン糸とを用い、レッグ部を
交互編成したことを特徴とする透明性と輪郭部陰影効果
とを有するストッキング製品を提供する。
【0010】本発明において、糸の強度とは、JIS
L 1069のストリップ法に基づき測定した値をい
う。撚り数とは、JIS L 1013に基づき測定し
た値をいう。ストッキング製品のレッグ部とは、ストッ
キングの長短や形態を問わず、足を覆う部分をいう。効
果的側面陰影作用とは、ストッキング製品を着用した状
態において、正面から側面にかけて透明状に見せ、足の
輪郭付近に陰影を与える作用をいう。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
第1の発明に係る透明性と輪郭部陰影効果とを有するス
トッキング製品(以下、「透明性と輪郭部陰影効果とを
有するストッキング製品」を「透明性のストッキング製
品」と略称する)は、実質的に、スパンデックスにナイ
ロン糸を巻き付けたシングルカバードヤーンでレッグ部
を編成している。前記のスパンデックスは、シングルカ
バードヤーンの厚みを抑えて透明感をもたせるために、
繊度が15以下であることが好ましい。また、繊度が
以上であると、糸の耐久性を維持しやすくカバリン
グ加工において撚りむらが発生しにくい。前記のナイロ
ン糸は、6.5g/d以上の強度を有する高強度ナイロ
ン糸を原糸とし、さらに熱延伸加工して得られる超高強
度ナイロン糸であって、単繊維繊度1.5以下、総繊
度5.5〜8.8の範囲のものを使用する。本発明
は、高強度ナイロン糸として市販されている強度が6.
5g/d以上のナイロン糸を熱延伸加工して前記特性範
囲の超高強度ナイロン糸を製造し、これを用いて編成し
たストッキング製品であって、容易に原糸を入手して
品に加工することができる。そして、粗硬感がなく、効
果的側面陰影作用により足に立体感を与えて細く見せ
る。図1(a)に、効果的側面陰影作用により足に生じ
る輪郭部の陰影のモデル図を示す。
【0012】前記のナイロン糸の強度は、8.8g/d
以上であると実用に耐えるストッキングを期待でき、着
用感などを損なわない実用上可能な範囲で高い方がよ
い。透明感を一層高め、足に美しい立体感を生じさせる
には、シングルカバードヤーンの撚り数(スパンデック
スへの巻き数)は2000ターン/m以上が好ましい。
しかし、撚り数が3000ターン/mを超えると、トル
クによりビリの発生が増加してストッキングを編成しに
くくなる。前記のスパンデックスは、カバリング加工に
おいて2.4〜3倍程度にドラフトしておくとよい。
【0013】第2の発明に係る透明性のストッキング製
品は、実質的に、スパンデックスにナイロン糸を巻き付
けたダブルカバードヤーンでレッグ部を編成している。
スパンデックスの繊度は、ナイロン糸を2糸条巻き付け
るので、シングルカバードヤーンの芯糸に用いる場合よ
りも小さく、12以下が好ましい。ダブルカバードヤ
ーンに用いるナイロン糸には、高強度ナイロン糸を熱延
伸した実用的な超高強度ナイロン糸であって、単繊維繊
度1.5以下、総繊度5〜6.5の範囲のものを用
いると、透明性と輪郭部の陰影効果を奏して足が細く見
え美しい立体感を生じ、ソフトで被覆感が少く、ストッ
キングを履いていないような外観を期待することができ
る。
【0014】前記と同様、ナイロン糸の強度は8.8g
/d以上が好ましい。さらに、ダブルカバードヤーン
は、上撚りカバリングと下撚りカバリングとの平均撚り
数が1800ターン/m以上であると、一層透明感が高
まり、足が細く見えるので好ましい。但し、平均撚り数
が3000ターン/mを超えると生地が硬くなり過ぎ、
編成加工や仕上げセット加工を阻害するようになる。ス
パンデックスは、カバリング加工において2.4〜3.
1倍程度にドラフトしたものが適当である。
【0015】第3の発明に係る透明性のストッキング製
品は、実質的に、ナイロン糸でレッグ部を編成してい
る。ナイロン糸は、実用的で自然な着用感および透明感
の高さを得るために、高強度ナイロン糸を熱延伸した単
繊維繊度1.5以下、総繊度7〜10.5の範囲で
あることが好ましい。さらに、撚り数が200〜500
ターン/m、さらに好ましくは250〜500ターン/
mの範囲であると、着用違和感を防止し、透明性と効果
的側面陰影作用を高めて足を細く素肌を一層美しく見せ
ることができる。
【0016】第4の発明に係る透明性のストッキング製
品は、実質的に、第1の発明に用いるシングルカバード
ヤーンと第2の発明に用いるダブルカバードヤーンとを
交互編成してレッグ部を編成している。その場合、シン
グルカバードヤーンおよびダブルカバードヤーンの芯糸
に用いるスパンデックスは、カバリング加工において
2.4〜3倍程度にドラフトしておくとよい。図2に、
A,B二種類の糸を交互編成した編組織の一実施形態例
を示す。ストッキングの編成に通常用いられる4口給糸
丸編機を用い、1および3番目の給糸口にAの糸を、2
および4番目の給糸口にBの糸を給糸し、AとBの糸の
編目が1コースごとに存在する交互編成の編地を編成し
ている。
【0017】第5の発明に係る透明性のストッキング製
品は、実質的に、第1の発明に用いるシングルカバード
ヤーンと第3の発明に用いるナイロン糸とを交互編成し
て、レッグ部を編成している。ただし、シングルカバー
ドヤーンの芯糸に用いるスパンデックスは、カバリング
加工において2.6〜3.2倍程度にドラフトしたもの
が好適に用いられる。
【0018】第6の発明に係る透明性のストッキング製
品は、実質的に、第2の発明に用いるダブルカバードヤ
ーンと第3の発明に用いるナイロン糸とを交互編成して
レッグ部を編成している。その場合、ダブルカバードヤ
ーンの芯糸に用いるスパンデックスは、カバリング加工
において2.6〜3.3倍程度にドラフトしておくとよ
い。
【0019】本発明の透明性のストッキング製品は、通
常用いられる丸編機を用いて編成することができる。透
明感をもたせ、効果的な立体感を付与して足を細く見せ
るには比較的編目の荒い編成が好ましい。編組織は、例
えば平編や1/1タックのメッシュ編などが好適であ
る。本発明の透明性のストッキング製品は、婦人用スト
ッキングのみならず、薄地手袋や薄地紳士ソックスなど
にも好適である。
【0020】
【実施例】以下、本発明の透明性のストッキング製品に
ついて、さらに詳細かつ具体的に説明する。実施例およ
び比較例において、肌触りは8名の人員が5日間実施例
製品と比較例製品とを交互に着用して4段階に評価し
た。ファッション性、効果的側面陰影作用および透明感
は特定者4名による肉眼観察で4段階に評価した。評価
基準は下記の通りである。 ◎;優れる ○;良い △;普通 ×;劣る また、引きつれ発生、破れ発生および残存数は着用者の
記録を集計した。
【0021】まず、市販の高強度ナイロン糸に加熱延伸
加工を施し、超高強度ナイロン糸を製造した。表1に、
用いた高強度糸および熱延伸条件を示す。得られた超高
強度ナイロンを用いて編成用のカバードヤーンおよびナ
イロン糸を製造し、実施例および比較例のパンティスト
ッキングの編成を行った。
【0022】実施例1a〜dおよび比較例1a〜d 口径3.3/4インチ、針数360本の4口給糸靴下編
機を用い、表2に示す糸使いで、レッグ部にシングルカ
バリング糸のみを用いたパンティストッキングを編成し
た。袋編みによるヒール形成は行なわなかった。編成
後、常法によりベージュに染色し、パンティストッキン
グ製品とした。得られたパンティストッキングを用い、
着用評価を行なったのでその結果を表2に示す。実施例
1a〜dは何れもソフトで被覆感がなく、外観上も透明
で厚ぼったさを感じさせず、優れた耐久性を有し、実用
に耐え得る製品であった。そして、実施例1a〜dは、
足の輪郭付近で急激に陰影が形成されて足が細く立体的
にみえていた。これに対し、比較例1dは、効果的側面
陰影作用および耐久性が実施例1a〜dに比べてやや低
かった。比較例1aは効果的側面陰影作用が見られず、
さらに比較例1bは、実施例1a〜dに対して肌触りや
透明性等が大きく劣るものであった。また、比較例1c
はやや効果的側面陰影作用が生じていたが十分なもので
はなく、本発明の目的は達成されていなかった。
【0023】実施例2a〜dおよび比較例2a〜c 表3に示す糸使いとし、レッグ部にダブルカバードヤー
ンを用いたほかは実施例1と同様にしてパンティストッ
キングを編成し、ベージュに染色し、パンティストッキ
ング製品を得た。得られたパンティストッキングを用
い、着用評価を行なったのでその結果を表3に示す。実
施例2a〜dはいずれも肌触りがよく透明感に優れ、素
肌感覚で着用できるものであった。また、足が立体的に
見え、ファッション性に優れていた。比較例2aは効果
的側面陰影作用、肌触りおよび透明性が今一歩であり、
比較例2bはそれらが大きく劣るものであった。また、
比較例2cは効果的側面陰影作用および肌触りが今一歩
であるほか、透明性が大きく不足していた。
【0024】実施例3a〜cおよび比較例3a〜c 編機の針数400本とし、表4に示す糸使いのナイロン
糸をレッグ部に用いたほかは実施例1と同様にしてパン
ティストッキングを編成し、実施例1と同様にして、但
し染色カラーをブラックとしてパンティストッキングを
製造した。得られたパンティストッキングを用いて着用
評価および耐久性評価を行なったので、その結果を表4
に示す。実施例3a〜cは、素肌感覚で着用でき、足を
細くみせる効果に優れ、引きつれにくい耐久性に優れた
ストッキングであった。特に、実撚りによるナイロン糸
の収束化は、比較例3bと比較して効果的側面陰影作
用、透明性の付与および引きつれ防止に有効であった。
一方、比較例3aは本発明目的の効果的側面陰影作用、
肌触りおよび透明性等、十分に発揮されていたが、スト
ッキングの耐久性が不足するものであった。比較例3b
は肌触りはほぼ良好であったが、収束性および透明性が
やや不足した他、足の輪郭付近での急激な陰影化が不十
分であり、引き連れ発生およびそれを起因とする破れ発
生が多く、ストッキングの耐久性が大きく劣るものであ
った。また、比較例3cは効果的側面陰影作用、肌触り
および透明性が大きく不足し、引きつり発生およびそれ
を起因とする破れ発生が多く、耐久性不良であった。
【0025】実施例4a〜cおよび比較例4a〜c 実施例1で用いたものと同様の編機を用い、レッグ部を
シングルカバードヤーンとダブルカバードヤーンとで交
互編成してパンティストッキングを編成し、ブラックに
染色を施した。レッグ部の編成に用いた糸使いを表5に
示す。得られたパンティストッキングを用いて着用評価
を行なったので、その結果を表6に示す。実施例4a〜
cは、素肌感覚で着用でき、しかも足を立体的に細くみ
せ、透明性および耐久性に優れているストッキングであ
った。一方、比較例4a〜cは、効果的側面陰影作用、
肌触りおよび透明性が不十分で、なかでも、比較例4c
はそれらの点で大きく劣るものであった。
【0026】実施例5a〜dおよび比較例5a〜d 実施例1で用いたものと同様の編機を用い、レッグ部を
シングルカバードヤーンとナイロン糸とで交互編成した
パンティストッキングを編成し、ブラックに染色を施し
た。レッグ部の編成に用いた糸使いを表7に示す。ま
た、得られたパンティストッキングを用いて着用評価を
行なったので、その結果を表8に示す。実施例5a〜d
は、着用違和感がなく、足が立体的に見え、しかも破れ
にくいストッキングであった。一方、比較例5a〜d
は、効果的側面陰影作用、肌触りおよび透明性が不十分
で、なかでも比較例5dは効果的側面陰影作用や肌触り
および透明性が大きく劣るものであった。また、比較例
5aは効果的側面陰影作用および触感性が今一歩であ
り、さらに引きつれ発生とそれによる破れ発生が多く、
耐久性が大きく不足していた。
【0027】実施例6a〜cおよび比較例6a〜d 実施例1で用いたものと同様の編機を用い、レッグ部を
ダブルカバードヤーンとナイロン糸とで交互編成してパ
ンティストッキングを編成し、ブラックに染色を施し
た。レッグ部の編成に用いた糸使いを表9に示す。得ら
れたパンティストッキングを用いて着用評価を行なった
ので、その結果を表10に示す。実施例6a〜cは、素
肌感覚で着用でき、しかも足を立体的に細くみせ、透明
性および耐久性に優れているストッキングであった。一
方、比較例6a〜dは、効果的側面陰影作用、肌触りお
よび透明性が不十分で、なかでも、比較例6dはそれら
の点で大きく劣るものであった。また、比較例6aは効
果的側面陰影作用および肌触りが今一歩であるのに加
え、引きつれ発生とそれによる破れ発生が多く、耐久性
が不足していた。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】
【表7】
【0035】
【表8】
【0036】
【表9】
【0037】
【表10】
【0038】
【発明の効果】本発明に係る透明性のストッキング製品
は、レッグを編成する糸使いに工夫を凝らし、細繊度か
つ高強度のナイロン糸からなるカバードヤーン又は前記
ナイロン糸の有撚糸を用いるので、効果的側面陰影作用
を奏することが出来る。薄地で透明感が高く、素肌感覚
で着用でき、外観上もストッキングを履いていることを
感じさせずに更に素肌をきれいに見せ、足に立体感を与
えて細く見せることができる。しかも、耐久性が高く、
婦人用ストッキングのみならず手袋や男性用靴下、スポ
ーツ用ストッキングなどに用いるのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ストッキング製品を着用した足に生ずる陰影
を示すモデル図 (a)本発明の透明性のストッキング製品 (b)従来のストッキング製品
【図2】 2種類の糸A,Bを交互編成した編組織の一
実施形態例。
【符号の説明】
1;足の輪郭付近に生ずる陰影 2;足の輪郭付近に生ずる陰影がぼやけている状態
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A41B 11/00 - 11/14 D02G 3/38 D02G 3/32

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】6.5g/d以上の強度を有する高強度ナ
    イロン糸を原糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、
    単繊維繊度1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊
    度5.5〜8.8の超高強度ナイロン糸を1糸条、1
    以下のスパンデックスに巻き付けたシングルカバー
    ドヤーンを用い、レッグ部を編成したことを特徴とする
    透明性と輪郭部陰影効果とを有するストッキング製品。
  2. 【請求項2】6.5g/d以上の強度を有する高強度ナ
    イロン糸を原糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、
    単繊維繊度1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊
    度5〜6.5の超高強度ナイロン糸を2糸条、12
    以下のスパンデックスに巻き付けたダブルカバードヤー
    ンを用い、レッグ部を編成したことを特徴とする透明性
    と輪郭部陰影効果とを有するストッキング製品。
  3. 【請求項3】6.5g/d以上の強度を有する高強度ナ
    イロン糸を原糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、
    単繊維繊度1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊
    度7〜10.5、かつ撚り数が200〜500ターン
    /mの超高強度ナイロン糸を用い、レッグ部を編成した
    ことを特徴とする透明性と輪郭部陰影効果とを有するス
    トッキング製品。
  4. 【請求項4】6.5g/d以上の強度を有する高強度ナ
    イロン糸を原糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、
    単繊維繊度1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊
    度5.5〜8.8の超高強度ナイロン糸を1糸条、1
    以下のスパンデックスに巻き付けたシングルカバー
    ドヤーンと、6.5g/d以上の強度を有する高強度ナイロン糸を原
    糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、 単繊維繊度
    1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊度5〜6.
    の超高強度ナイロン糸を2糸条、12以下のスパ
    ンデックスに巻き付けたダブルカバードヤーンとを用
    い、レッグ部を交互編成したことを特徴とする透明性と
    輪郭部陰影効果とを有するストッキング製品。
  5. 【請求項5】6.5g/d以上の強度を有する高強度ナ
    イロン糸を原糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、
    単繊維繊度1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊
    度5.5〜8.8の超高強度ナイロン糸を1糸条、1
    以下のスパンデックスに巻き付けたシングルカバー
    ドヤーンと、6.5g/d以上の強度を有する高強度ナイロン糸を原
    糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、 単繊維繊度
    1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊度7〜1
    0.5、かつ撚り数200〜500ターン/mの超高
    強度ナイロン糸とを用い、レッグ部を交互編成したこと
    を特徴とする透明性と輪郭部陰影効果とを有するストッ
    キング製品。
  6. 【請求項6】6.5g/d以上の強度を有する高強度ナ
    イロン糸を原糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、
    単繊維繊度1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊
    度5〜6.5の超高強度ナイロン糸を2糸条、12
    以下のスパンデックスに巻き付けたダブルカバードヤー
    ンと、6.5g/d以上の強度を有する高強度ナイロン糸を原
    糸とし、さらに熱延伸加工して得られた、 単繊維繊度
    1.5以下、強度8.8g/d以上、総繊度7〜1
    0.5、かつ撚り数200〜500ターン/mの超高
    強度ナイロン糸とを用い、レッグ部を交互編成したこと
    を特徴とする透明性と輪郭部陰影効果とを有するストッ
    キング製品。
JP01373897A 1997-01-28 1997-01-28 透明性と輪郭部陰影効果とを有するストッキング製品 Expired - Fee Related JP3178795B2 (ja)

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