JP3178484B2 - 光電変換材料用ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、その製造方法、およびそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

光電変換材料用ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、その製造方法、およびそれを用いた電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精製された光電変換材
用ヒドロキシガリウムフタロシアニンの新規な結晶の
製造方法、それによって得られたヒドロキシガリウム
タロシアニンならびにそれを用いた電子写真感光体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】フタロシアニン化合物は、塗料、印刷イ
ンキ、触媒あるいは電子材料として有用な材料であり、
特に近年は電子写真感光体用材料、光記録用材料および
光電変換材料として広範に検討がなされている。一般
に、フタロシアニン化合物は、製造方法、処理方法の違
いにより多数の結晶型を示すことが知られており、この
結晶型の違いはフタロシアニンの光電変換特性に大きな
影響を及ぼすことが知られている。フタロシアニン化合
物の結晶型については、例えば、銅フタロシアニンにつ
いてみると、安定系のβ型以外に、α、π、x、ρ、
γ、δ等の結晶型が知られており、これらの結晶型は、
機械的歪力、硫酸処理、有機溶剤処理および熱処理等に
より、相互に転移が可能であることが知られている(例
えば米国特許第2,770,629号、同第3,16
0,635号、同第3,708,292号および同第
3,357,989号明細書)。また、特開昭50−3
8543号公報等には、銅フタロシアニンの結晶型の違
いと電子写真感度との関係について記載されている。
【0003】銅フタロシアニン以外にも、メタルフリー
フタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、
クロロアルミニウムフタロシアニン、クロロインジウム
フタロシアニン等について、種々の結晶型のものを電子
写真感光体に用いることが提案されている。本発明者等
は種々のフタロシアニン化合物の結晶型と電子写真特性
という観点で検討を行い、特願平3−122812号に
おいて、ヒドロキシガリウムフタロシアニンに新規な5
種の結晶型を見出し、これらが電子写真感光体として優
れた特性を有することを開示した。ヒドロキシガリウム
フタロシアニンの結晶型と電子写真特性との関係につい
ては、特開平1−221459号公報には、アシッドペ
ースティング法のみによって得られた結晶について記載
されているのみである。一方、電子吸引基置換フタロシ
アニン誘導体をフタロシアニンと塩を形成し得る無機酸
と混合した後、水または塩基性物質によって特定の結晶
型を有するフタロシアニン系顔料を析出する方法が、特
開昭59−168461号公報および特開昭59−18
0566号公報に記載されているが、塩基性物質を用い
て上記顔料を析出させる具体的な方法は何ら記載されて
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ヒドロキシ
メタルフタロシアニンを通常のアシッドペースティング
を行って製造した場合、結晶型としては同じであっても
電子写真感光体として用いた場合には、特性、特に帯電
性、暗減衰率のばらつきが大きく、安定した特性のもの
を得ることが困難であった。さらに、ヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンの結晶型に限らず、従来提案されてい
るフタロシアニン化合物は、感光材料として使用した場
合、光感度と耐久性の点で未だ十分満足できるものでは
なかった。したがって、帯電性特性が安定化し、暗減衰
率が小さく、しかも、光感度、耐久性等が改善されたフ
タロシアニン化合物の開発が望まれていた。
【0005】本発明者等は、特性の安定したフタロシア
ニン化合物を得るために鋭意検討し、湿式粉砕して得ら
れるフタロシアニン化合物を特願平3−122812号
に開示した。しかしながら、この方法では湿式粉砕に時
間を要し、また、細心の注意を払わないと、メディア等
が夾雑して画質欠陥を生じる可能性があった。本発明者
等は、さらに簡便な方法で特性の安定化ができる方法を
検討した結果、ヒドロキシメタルフタロシアニンの前駆
体を溶剤として通常の水を用いてアシッドペースティン
グした後に、塩基性溶液中で加熱処理するといった簡単
な方法で非常に安定した特性を有するヒドロキシメタル
フタロシアニンが得られることを見出した。また、水の
代わりに塩基性水溶液を用いてアシッドペースティング
することにより、さらに好ましい結果が得られることを
見出した。
【0006】従来から、オキシチタニウムフタロシアニ
ン、メタルフリーフタロシアニン等、フタロシアニン顔
料をアシッドペースティングして顔料化することは一般
的によく知られているが、これらのヒドロキシメタルフ
タロシアニン以外のフタロシアニン化合物の場合には、
アシッドペースティング後の顔料をよく水洗した後、希
アンモニア水等で室温下に中和するだけで安定した特性
を有するヒドロキシメタルフタロシアニンが得られる。
この相違について検討してみると、一般のフタロシアニ
ン顔料とヒドロキシメタルフタロシアニン顔料とでは、
アシッドペースティング後の状態が著しく異なることが
判明した。すなわち、一般のフタロシアニン顔料は、ア
シッドペースティング後の酸性溶液中で既に明青色の顔
料が析出するのに対して、ヒドロキシメタルフタロシア
ニン顔料は、アシッドペースティング後の酸性溶液中で
は暗緑色を呈しており、弱塩基性にして初めて明青色の
顔料が析出する。これは、ヒドロキシメタルフタロシア
ニン顔料の有する水酸基が一般のフタロシアニン顔料に
比べて著しくプロトン化されやすいことを示している。
このため、一般のフタロシアニン顔料をアシッドペース
ティング後に行う水洗、希アンモニア水洗浄だけではプ
ロトン化した酸を十分に取り除くことができず、残留し
た微量の酸により特性が変わっていたものと推定され
る。なお、この性質を利用してヒドロキシメタルフタロ
シアニン顔料をpHセンサー、ガスセンサー等に応用す
ることが可能である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述のよ
うに鋭意検討を重ねた結果、アシッドペースティングに
よって得られたヒドロキシガリウムフタロシアニンを塩
基性溶剤中で加熱処理して精製し、さらに溶剤処理する
、電荷発生材料として、帯電性特性が安定化し、暗減
衰率が小さく、しかも高い感度と耐久性を有する新規な
結晶が得られることを見出して、本発明を完成するに至
った。
【0008】すなわち、本発明は、ヒドロキシガリウム
フタロシアニンの前駆体を酸に溶解またはスラリーにし
た後、溶剤または塩基を溶解させた溶剤(塩基性溶液)
でヒドロキシガリウムフタロシアニンを析出させ、得ら
れたヒドロキシガリウムフタロシアニンをさらに塩基性
溶液中で加熱処理して精製し、そしてこの精製された
ドロキシガリウムフタロシアニンをさらに溶剤処理して
X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2
°)が、1)7.5°、9.9°、12.5°、16.
3°、18.6°、25.1°および28.3°、2)
7.7°、16.5°、25.1°および26.6°、
3)7.9°、16.5°、24.4°および27.6
°、4)7.0°、7.5°、10.5°、11.7
°、12.7°、17.3°、18.1°、24.5
°、26.2°および27.1°、または5)6.8
°、12.8°、15.8°および26.0°にそれぞ
れ強い回折ピークを有する光電変換材料用ヒドロキシガ
リウムフタロシアニンの新規な結晶を製造する方法にあ
る。本発明は、さらに、上記の光電変換材料用ヒドロキ
ガリウムフタロシアニン結晶、およびその少なくとも
1種を感光層に含有する電子写真感光体にある。
【0009】以下、本発明を詳述する。電荷発生材料と
して有用な本発明の精製されたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶は、次のようにして製造することができ
る。 工程1)例えば公知の合成方法で製造されるクロロガリ
ウムフタロシアニン等のヒドロキシガリウムフタロシア
ニンの前駆体を酸に溶解またはスラリーとし、その溶液
またはスラリーを溶剤または塩基性溶液に添加してヒド
ロキシ リウムフタロシアニンを析出させる、 工程2)得られたヒドロキシガリウムフタロシアニンを
塩基性溶液中で加熱処理して精製する、以上の工程1)
のアシッドペースティングに続く工程2)の加熱処理に
より、精製されたヒドロキシガリウムフタロシアニンが
得られる。なお、ヒドロキシガリウムフタロシアニンの
前駆体とは、酸に溶解またはスラリーにした後、溶剤ま
たは塩基を溶解させた溶剤によりヒドロキシガリウム
タロシアニンが析出する物質であって、クロロガリウム
フタロシアニンのようなガリウムフタロシアニン核を有
するものをいう。
【0010】工程1)のアシッドペースティングでは、
クロロガリウムフタロシアニン等のヒドロキシガリウム
フタロシアニンの前駆体を酸に溶解させる。この前駆体
含有の酸性液は、溶液に限らず、スラリーや懸濁液であ
ってもよい。酸としては、通常の硫酸(濃硫酸)以外
に、オルトリン酸、ピロリン酸、クロロスルホン酸、臭
化水素酸等が用いられる。アシッドペースティング液か
らヒドロキシガリウムフタロシアニンを析出させる溶剤
としては、通常大過剰の水が用いられるが、メタノー
ル、エタノール等の低級アルコール類、アセトン、メチ
ルエチルケトン等の低級ケトン類、ジエチルエーテル、
メチルセロソルブ、ジオキサン等のエーテル類、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの水溶性有
機溶剤と水との混合物であってもよい。また、溶剤が塩
基性溶液である場合、塩基としては、水溶性の脱プロト
ン化可能な物質であればよく、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリ、水酸化マグネシウ
ム、アンモニア、各種の水酸化第四級アンモニウムなど
を用いることができる。塩基の使用量は、酸に対して
0.5〜1.5モル当量の範囲が適当であり、好ましく
は0.8〜1.2モル当量である。
【0011】次のヒドロキシガリウムフタロシアニンを
析出させる加水分解反応は、アシッドペースティング液
を溶剤または塩基性溶液に添加する際、溶剤が激しく発
熱するため、溶剤または塩基性溶液を激しく撹拌しなが
ら室温以下、例えば−10〜10℃の冷却下に行われ
る。しかしながら、塩基性溶液中で加水分解する場合
は、必ずしも溶剤を冷却する必要はなく、例えば40〜
100℃に加熱しながらアシッドペースティング液を加
水分解してもよい。塩基性溶液の加水分解により得られ
るヒドロキシガリウムフタロシアニンは、後記の表3に
示すように、その電子写真特性が一層改善されるので、
好ましい。なお、塩基を含まない溶剤から析出したヒド
ロキシガリウムフタロシアニンは、水または希塩基性水
溶液で洗浄して残留する酸およびヒドロキシガリウム
タロシアニンの前駆体の加水分解により生じる陰イオン
を効率よく除去しておくことが望ましい。
【0012】工程2)の加熱処理では、塩基性溶液にお
ける塩基および溶剤は、上記工程1)のアシッドペース
ティングを塩基性溶液中で行う場合と同様のものが用い
られる。塩基性溶液のpHは微アルカリ性からpH12
程度が適当であり、好ましくはpH8〜10の範囲であ
る。ヒドロキシガリウムフタロシアニンの精製処理は、
同フタロシアニンを含む上記塩基性溶液を撹拌しながら
40〜120℃、好ましくは70〜95℃の温度で10
分〜6時間、好ましくは30分〜2時間加熱することに
より行われる。このように加熱処理することにより、ヒ
ドロキシガリウムフタロシアニン中に残留していた酸お
よび陰イオンが塩基性溶液に移行して十分に除去される
のであって、加熱温度が40℃以下ではヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンを十分に精製することは困難であ
る。工程1)において、ヒドロキシガリウムフタロシア
ニンを析出させる溶剤として塩基性水溶液を使用する場
合は、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを分離するこ
となくそのままあるいは塩基を添加して溶液のpHを調
整した後、工程2)の加熱処理に付すことができる。本
発明は、このようにしてヒドロキシガリウムフタロシア
ニンの前駆体から精製されたヒドロキシガリウムフタロ
シアニンが製造される。
【0013】ところで、本発明において、冷却した水に
代えて塩基性溶液中で直接工程1)のアシッドペーステ
ィングを行い、次いで工程2)の加熱処理を行った場合
は、酸および陰イオンの残留量を大幅に減少できるため
に、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の一層良好
な電子写真特性が得られる。従来のアシッドペースティ
ングは、濃厚な酸を溶剤中に滴下する際激しく発熱する
ため、冷却した水中に滴下する方法が一般的であり、ア
シッドペースティング液を実際に塩基性溶液に滴下した
とする報告は、出願人の知る限り未だなされてない。
【0014】このようにして精製されたヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンを溶剤処理すると、一層光感度と耐
久性に優れた新規な結晶に転移させることができる。こ
の溶剤処理は処理条件の相違によりヒドロキシガリウム
フタロシアニンの結晶型が異なることもあるが、溶剤処
理において用いる溶剤としては、次のものが例示され
る。1)X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ
±0.2°)が7.5°、9.9°、12.5°、1
6.3°、18.6°、25.1°および28.3°に
強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシア
ニン結晶を製造する際に使用する溶剤は、アミド類
(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチルピロリドン等)、エステル類
(酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸iso-アミル等)、
ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルiso-
ブチルケトン等)などが挙げられる。2)X線回折スペ
クトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が7.7
°、16.5°、25.1°および26.6°に強い回
折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結
晶を製造する際に使用する溶剤は、アルコール類(メタ
ノール、エタノール等)、多価アルコール類(エチレン
グリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール
等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、芳
香族類(トルエン、クロロベンゼン等)などが挙げられ
る。
【0015】3)X線回折スペクトルにおけるブラッグ
角(2θ±0.2°)が7.9°、16.5°、24.
4°および27.6°に強い回折ピークを有するヒドロ
キシガリウムフタロシアニン結晶を製造する際に使用す
る溶剤は、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン
等)、有機アミン類(ピリジン、ピペリジン等)、スル
ホキシド類(ジメチルスルホキシド等)などが挙げられ
る。4)X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ
±0.2°)が7.0°、7.5°、10.5°、1
1.7°、12.7°、17.3°、18.1°、2
4.5°、26.2°および27.1°に強い回折ピー
クを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を製
造する際に使用する溶剤は、芳香族アルコール類(ベン
ジルアルコール等)などが挙げられる。5)X線回折ス
ペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が6.
8°、12.8°、15.8°および26.0°に強い
回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶を製造する際に使用する溶剤は、多価アルコール類
(エチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリ
コール等)などが挙げられる。各ヒドロキシガリウムフ
タロシアニン結晶を製造する際に使用する溶剤は、それ
らの2種以上混合した混合系または水とそれらの溶剤と
の混合系等であってもよい。
【0016】このような溶剤処理としては、例えば、通
常の再結晶処理だけでなく、洗浄、湿式粉砕、浸漬、懸
濁撹拌する等の処理操作が挙げられる。溶剤処理条件と
しては、ヒドロキシガリウムフタロシアニン1部に対す
る溶剤の使用量は1〜200部、好ましくは10〜10
0部の範囲が適当であり、処理温度は0〜150℃、好
ましくは室温〜100℃である。また、溶剤処理は適当
な容器中で放置または撹拌しながら行ってもよい。さら
には、所定の溶剤を用いてボールミル、乳鉢、サンドミ
ル、ニーダー、アトライター等により湿式粉砕してもよ
く、粉砕の際に、食塩、ぼう硝等の無機化合物や、ガラ
スビーズ、スチールビーズ、アルミナビーズ等の磨砕メ
ディアを用いてもよい。以上のような溶剤処理により、
さらに結晶性が良好で、粒径の整ったヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンの好ましい新規な結晶を製造すること
ができる。その後、テトラヒドロフラン、メタノール、
酢酸ブチル等の溶剤を用いて洗浄することができる。
【0017】次に、上記ヒドロキシガリウムフタロシア
ニン結晶を感光層における電荷発生材料として使用する
電子写真感光体について説明する。本発明の電子写真感
光体は、感光層が単層構造のものであってもあるいは電
荷発生層と電荷輸送層とに機能分離された積層構造のも
のであってもよい。感光層が積層構造を有する場合にお
いて、電荷発生層は上記ヒドロキシガリウムフタロシア
ニン結晶および結着樹脂から構成される。電子写真感光
体は、電荷発生層およびその上に積層された電荷輸送層
からなる感光層が導電性支持体上に被覆され、感光層と
導電性支持体の間に下引層を介在させておくのが望まし
い。
【0018】本発明の電子写真感光体における電荷発生
層は、結着樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に電荷発生材
料の上記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を分散
させて塗布液を調製し、それを導電性支持体上に塗布す
ることによって形成される。使用する結着樹脂は、ポリ
ビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂等の
広範な樹脂が用いられる。また、結着樹脂を溶解する溶
媒としては、下引層を溶解しないものから選択するのが
好ましい。
【0019】前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結
晶と結着樹脂との配合比(重量)は、40:1〜1:2
0の範囲が適当である。また、ヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶を分散させる方法としては、ボールミル
分散法、アトライター分散法、サンドミル分散法等の通
常の方法を採用することができる。塗布液の塗布は、浸
漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピナー
コーティング法、ビードコーティング法、マイヤーバー
コーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコ
ーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテン
コーティング法等のコーティング法を採用することがで
きる。また、電荷発生層の膜厚は0.05〜5μm程度
が適当である。
【0020】本発明の電子写真感光体における電荷輸送
層は、N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス−(m−
トリル)ベンジジン、4−ジエチルアミノベンズアルデ
ヒド2,2−ジフェニルヒドラゾン、p−(2,2−
ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等の
電荷輸送材料を適当な結着樹脂中に含有させて形成され
る。電荷輸送層は、電荷輸送材料と前記電荷発生層を形
成する際に用いるものと同様の結着樹脂および有機溶媒
とを用いて塗布液を調製した後、前記したコーティング
法と同様の手段により塗布液を電荷発生層上に塗布して
形成することができる。その際、電荷輸送材料と結着樹
脂との配合比(重量)は、10:1〜1:5が適当であ
る。また、電荷輸送層の膜厚は一般的に5〜50μm程
度が適当である。
【0021】本発明の感光層が単層構造からなる場合に
おいては、感光層は前記ヒドロキシガリウムフタロシア
ニン結晶が電荷輸送材料および結着樹脂に分散された光
導電層よりなる。電荷輸送材料および結着樹脂は感光層
が積層構造からなる場合と同様なものが使用され、前記
と同様の方法に従って光導電層が形成される。その場
合、電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量)は1:
20〜5:1、ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
と電荷輸送材料との配合比(重量)は1:10〜10:
1程度に設定するのが好ましい。
【0022】導電性支持体としては、電子写真感光体と
して使用することが可能なものならば、いかなるものも
使用することができる。本発明においては、感光層の帯
電時において導電性支持体から感光層への不必要な電荷
の注入を阻止するために、導電性支持体と感光層の間に
ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジルコニウム
キレート化合物、チタニルキレート化合物等を含有する
下引層が介在してもよい。さらに必要に応じて、感光層
の表面に保護層を被覆してもよい。この保護層は、積層
構造からなる感光層の帯電時の電荷輸送層の化学的変質
を防止すると共に、感光層の機械的強度を改善するため
に被覆される。
【0023】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。なお、実施例および比較例において、「部」は重
量部を意味する。合成例(クロロガリウムフタロシアニ
ンの合成)1,3−ジイミノイソインドリン30部およ
び三塩化ガリウム9.1部をキノリン230部中に添加
し、200℃において3時間反応させた後、生成物を濾
別した。次いで、アセトン、メタノールで洗浄し、湿ケ
ーキを乾燥してクロロガリウムフタロシアニン結晶28
部を得た。
【0024】実施例1 合成例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶3
部を濃硫酸90部に0℃にて溶解した後、5℃の蒸留水
450部に滴下して結晶を析出させ、析出したヒドロキ
シガリウムフタロシアニン結晶を蒸留水で十分に洗浄し
た。次いで、この結晶を2%アンモニア水100mlに
懸濁し、85℃で1時間撹拌した後、蒸留水で十分に洗
浄し、乾燥してヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶
2.6部を得た。その粉末X線回折図を図1に示す。
【0025】実施例2〜4 合成例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶1
5部を濃硫酸450部に0℃にて溶解した後、5℃の蒸
留水2250部に滴下して結晶を析出させ、析出した結
晶を蒸留水で十分に洗浄して三等分した。次いで、それ
ぞれに0.1N水酸化ナトリウム水溶液100mlを加
え、実施例2では85℃で0.5時間、実施例3は85
℃で1時間、実施例4は85℃で2時間撹拌した。その
後、蒸留水で十分に洗浄し、乾燥してヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン結晶を得た。それらの粉末X線回折図
はいずれも図1と同様であった。
【0026】実施例5 合成例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶6
部を濃硫酸180部に0℃にて溶解した後、水酸化ナト
リウム147gを溶解した5℃の蒸留水900部に上記
濃硫酸溶液を滴下して結晶を析出させ、これを二等分し
た。なお、滴下終了後の溶液のpHは約12であった。
次いで、二等分した滴下液の一方をそのまま85℃で1
時間加熱撹拌した後、蒸留水で十分に洗浄し、乾燥して
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。その粉
末X線回折図は図1と同様であった。
【0027】比較例1 合成例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶3
部を濃硫酸90部に0℃にて溶解した後、5℃の蒸留水
450部に滴下して結晶を析出させた。析出した結晶を
蒸留水で十分に洗浄し、粉末X線回折を測定した。その
粉末X線回折図を図2に示す。次いで、2%アンモニア
水100mlに懸濁したところ濃緑色から濃青色に変色
した。懸濁液を室温で1時間撹拌した後、蒸留水で十分
に洗浄し、乾燥してヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶2.5部を得た。その粉末X線回折図は図1と同様
であった。
【0028】比較例2 合成例で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶3
部を濃硫酸90部に0℃にて溶解した後、5℃の蒸留水
450部に滴下して結晶を析出させ、析出した結晶を蒸
留水で十分に洗浄した。次いで、0.1N水酸化ナトリ
ウム水溶液100mlに懸濁し、室温で1時間撹拌した
後、蒸留水で十分に洗浄し、乾燥してヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン結晶2.5部を得た。その粉末X線回
折図は図1と同様であった。
【0029】比較例3 前記実施例5において二等分した滴下液の他方は濾別
し、固形残渣を蒸留水で十分に洗浄し、乾燥してヒドロ
キシガリウムフタロシアニン結晶を得た。その粉末X線
回折図は図1と同様であった。
【0030】実施例6〜10 実施例1〜5で得られた各ヒドロキシガリウムフタロシ
アニン結晶0.5部をN,N−ジメチルホルムアミド1
5部および直径1mmのガラスビーズ30部と共に24
時間ミリングした後、結晶を分離した。次いで、メタノ
ールで洗浄後、乾燥して、X線回折スペクトルにおける
ブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、
12.5°、16.3°、18.6°、25.1°およ
び28.3°、に強い回折ピークを有するヒドロキシガ
リウムフタロシアニン結晶を得た。それらを表1にまと
めて示す。 比較例4〜6 比較例1〜3で得られた各ヒドロキシガリウムフタロシ
アニンを実施例6と同様に処理してヒドロキシガリウム
フタロシアニン結晶を得た。それらの粉末X線回折を測
定した結果を表1にまとめて示す。
【0031】
【表1】
【0032】実施例11〜13 実施例4で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶0.5部を表2に示した各溶剤15部および直径1
mmのガラスビーズ30部と共に24時間ミリングした
後、結晶を分離した。次いで、メタノールで洗浄後、乾
燥してヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。
なお、実施例11の場合は、X線回折スペクトルにおけ
るブラッグ角(2θ±0.2°)の7.7°、16.5
°、25.1°および26.6°に強い回折ピークを有
するものであり(図5)、実施例12の場合は、7.9
°、16.5°、24.4°および27.6°に強い回
折ピークを有するものであり(図6)、実施例13の場
合は、7.0°、7.5°、10.5°、11.7°、
12.7°、17.3°、18.1°、24.5°、2
6.2°および27.1°に強い回折ピークを有するも
のであった(図7)。それらを表2にまとめて示す。
【0033】
【表2】
【0034】実施例14 実施例4で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶0.5部をエチレングリコール5部に添加し、10
0℃にて7時間撹拌した後、結晶を分離した。次いで、
メタノールで洗浄後、乾燥して、X線回折スペクトルに
おけるブラッグ角(2θ±0.2°)の6.8°、1
2.8°、15.8°および26.0°に強い回折ピー
クを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得
た。その粉末X線回折図を図8に示す。
【0035】実施例15 ジルコニウム化合物(商品名:オルガチックスZC54
0、マツモト製薬社製)10部およびシラン化合物(商
品名:A1110、日本ユニカー社製)1部とi−プロ
パノール40部およびブタノール20部からなる溶液を
浸漬コーティング法でアルミニウム基板上に塗布し、1
50℃において10分間加熱乾燥して膜厚0.5μmの
下引層を形成した。次いで、実施例7で得られたヒドロ
キシガリウムフタロシアニン結晶0.1部を、ポリビニ
ルブチラール(商品名:エスレックBM−S、積水化学
社製)0.1部および酢酸n−ブチル10部と混合し、
ガラスビーズと共にペイントシェーカーで1時間処理し
て分散させた。得られた塗布液をワイヤーバーNo5で上
記下引層上に塗布し、100℃において10分間加熱乾
燥して膜厚約0.15μmの電荷発生層を形成した。な
お、分散後の前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン結
晶の結晶型はX線回折によって分散前の結晶型と比較し
て変化していないことを確認した。
【0036】次に、下記構造式(I)
【化1】 で示されるベンジジン2部と下記構造式(II)
【化2】 で示される繰り返し構造単位よりなるポリカーボネート
3部をクロロベンゼン20部に溶解し、得られた塗布液
を電荷発生層が形成されたアルミニウム基板上に浸漬コ
ーティング法で塗布し、120℃で1時間加熱乾燥して
膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0037】このようにして得られた電子写真感光体の
電子写真特性を下記のようにして測定した。自社内で作
製されたフラットプレートスキャナーを用いて、常温常
湿(20℃、40%RH)の環境下に−2.5μAのコ
ロナ放電により感光体を初期表面電位VO (V)に帯電
させ、1秒間放置してVDDP (V)を測定し、暗減衰率
DDR(%)(DDR=100(VO −VDDP )/
O )を算出した。その後、タングステンランプの光
を、モノクロメーターを用いて780nmの単色光に分
光し、感光体表面上で0.25μW/cm2 になるよう
に調整し、照射して初期感度dV/dE(V・cm2
erg)を測定した。測定結果を表3に示す。
【0038】実施例16〜18 実施例8〜10で得られたヒドロキシガリウムフタロシ
アニン結晶を用いた以外は、実施例15と同様にして電
子写真感光体を作製し、同様にして電子写真特性の測定
を行った。その結果を表3に示す。 比較例7〜9 比較例4〜6で得られたヒドロキシガリウムフタロシア
ニン結晶を用いた以外は、実施例15と同様にして電子
写真感光体を作製し、同様にして電子写真特性の測定を
行った。その結果を表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】本発明の処理を行うことにより、上記表
3からも明らかなように、暗減衰率が小さく、高い光感
度を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を安
定に製造することができる。本発明のヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン結晶は新規な結晶型を有するものであ
って、特に、光高感度が高くかつ耐久性に優れている。
したがって、上記のヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶を含有する電子写真感光体は、暗減衰率が小さくか
つ高感度であるため、半導体レーザーを利用するプリン
ター等において優れた画質特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図2】 比較例1のアシッドペースティングで得られ
たヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回
折図を示す。
【図3】 実施例6で得られたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図4】 比較例4で得られたヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図5】 実施例11で得られたヒドロキシガリウムフ
タロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図6】 実施例12で得られたヒドロキシガリウムフ
タロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図7】 実施例13で得られたヒドロキシガリウムフ
タロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
【図8】 実施例14で得られたヒドロキシガリウムフ
タロシアニン結晶の粉末X線回折図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−297293(JP,A) 特開 平1−221459(JP,A) 特開 平5−273777(JP,A) 特開 平5−279591(JP,A) 特開 平2−1374(JP,A) 特表 昭60−501760(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09B 47/18 G03G 5/06 371

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシガリウムフタロシアニンの前
    駆体を酸に溶解またはスラリーにした後、溶剤または塩
    基を溶解させた溶剤でヒドロキシガリウムフタロシアニ
    ンを析出させ、得られたヒドロキシガリウムフタロシア
    ニンをさらに塩基を溶解させた溶剤中で加熱処理して精
    し、さらにアミド類、エステル類またはケトン類を用
    いて溶剤処理し、X線回折スペクトルにおけるブラッグ
    角(2θ±0.2°)が7.5°、9.9°、12.5
    °、16.3°、18.6°、25.1°および28.
    3°に強い回折ピークを有する結晶型に転移させること
    を特徴とする光電変換材料用ヒドロキシガリウムフタロ
    シアニン結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシガリウムフタロシアニンの前
    駆体を酸に溶解またはスラリーにした後、溶剤または塩
    基を溶解させた溶剤でヒドロキシガリウムフタロシアニ
    ンを析出させ、得られたヒドロキシガリウムフタロシア
    ニンをさらに塩基を溶解させた溶剤中で加熱処理して精
    製し、さらにアルコール類、多価アルコール類、スルホ
    キシド類または芳香族類を用いて溶剤処理し、X線回折
    スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2°)が
    7.7°、16.5°、25.1°および26.6°に
    強い回折ピークを有する結晶型に転移させることを特徴
    とする光電変換材料用ヒドロキシガリウムフタロシアニ
    ン結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシガリウムフタロシアニンの前
    駆体を酸に溶解またはスラリーにした後、溶剤または塩
    基を溶解させた溶剤でヒドロキシガリウムフタロシアニ
    ンを析出させ、得られたヒドロキシガリウムフタロシア
    ニンをさらに塩基を溶解させた溶剤中で加熱処理して精
    製し、さらにアミド類、有機アミン類またはスルホキシ
    ド類を用いて溶剤処理し、X線回折スペクトルにおける
    ブラッグ角(2θ±0.2°)が7.9°、16.5
    °、24.4°および27.6°に強い回折ピークを有
    する結晶型に転移させることを特徴とする光電変換材料
    用ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシガリウムフタロシアニンの前
    駆体を酸に溶解またはスラリーにした後、溶剤または塩
    基を溶解させた溶剤でヒドロキシガリウムフタロシアニ
    ンを析出させ、得られたヒドロキシガリウムフタロシア
    ニンをさらに塩基を溶解させた溶剤中で加熱処理して精
    製し、さらに芳香族アルコール類を用いて溶剤処理し、
    X線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2
    °)が7.0°、7.5°、10.5°、11.7°、
    12.7°、17.3°、18.1°、24.5°、2
    6.2°および27.1°に強い回折ピークを有する結
    晶型に転移させることを特徴とする光電変換材料用ヒド
    ロキシガリウムフタロシアニン結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 ヒドロキシガリウムフタロシアニンの前
    駆体を酸に溶解またはスラリーにした後、溶剤または塩
    基を溶解させた溶剤でヒドロキシガリウムフタロシアニ
    ンを析出させ、得られたヒドロキシガリウムフタロシア
    ニンをさらに塩基を溶解させた溶剤中で加熱処理して精
    製し、さらに多価アルコール類を用いて溶剤処理し、X
    線回折スペクトルにおけるブラッグ角(2θ±0.2
    °)が6.8°、12.8°、15.8°および26.
    0°に強い回折ピークを有する結晶型に転移させること
    を特徴とする光電変換材料用ヒドロキシガリウムフタロ
    シアニン結晶の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法に
    より製造された光電変換材料用ヒドロキシガリウムフタ
    ロシアニン結晶。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載の方法に
    より製造された光電変換材料用ヒドロキシガリウムフタ
    ロシアニン結晶の1種以上を感光層に含有することを特
    徴とする電子写真感光体。
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