JP3178130U - 防災用地下シェルター - Google Patents

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Abstract

【課題】浸水によって連絡部上部の開口が水没してしまった場合でも脱出することが可能な簡易型の防災用地下シェルターを提供する。
【解決手段】防災用地下シェルター1は、内部に避難空間3が形成され、地中Gに埋設されて使用されるのに必要な水密性と耐圧性を有する本体部5と、該本体部5に対して接続され、避難空間3と地上GUとを連絡する連絡部7とを備える。連絡部7は一つまたは複数設けられており、連絡部7のうち少なくとも出口用として利用される連絡部7Bは、本体部5に対して上下方向Zに所定ストロークS昇降し得るように可動状態で設けられる。
【選択図】図1

Description

本考案は、地震や洪水等の災害発生時に一時的に避難する場合に使用される簡易型の防災用地下シェルターに関する。
従来から下記の特許文献1、2に示すように災害発生時に一時的に避難する目的で使用される防災地下室ユニットや防災用地下装置が種々開発されている。これらの防災地下室ユニットや防災用地下装置では、内部に避難空間が形成される本体部が地中に埋設され、上記避難空間と地上との間を行き来するための連絡部が上部を地上に突出させた状態で上記本体部に接続されている。
また、上記本体部には、地上の様子を確認するための展望鏡や避難空間の換気を確保するための換気口が設けられており、避難空間内には長時間に及ぶ避難にも対応できるようにベッドやイス、照明、電源設備あるいは水道設備等が配設されている。
そして、上記連絡部は地中に埋設された本体部に対して固定状態で設けられており、連絡部の地面からの高さは常に一定の高さに設定されていた。
特開昭55−61670号公報 実開昭56−171950号公報
尚、上記連絡部の地面からの高さを高く設定すると、日常生活において邪魔になるし、基礎を備えた頑強な構造物としなければならないため高額な設備費用が必要になってくる。したがって、一般に連絡部の地面からの高さは、最低限の高さに設定されている。
しかし、地震によって津波が発生したり、豪雨によって洪水等が発生した場合には、連絡部の地面からの高さが低いと、連絡部の出入り口となる開口が水没してしまうため、使用者は本体部の避難空間から外部に脱出できなくなってしまう。
本考案はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、浸水によって連絡部上部の開口が水没してしまった場合でも本体部内部からの操作によって連絡部上部の開口を水面から上昇させて本体部外部に脱出することが可能な水密性に優れた簡易型の安価な防災用地下シェルターを提供することにある。
上記目的を達成するべく本考案の請求項1による防災用地下シェルターは、内部に避難空間が形成され、地中に埋設されて使用されるのに必要な水密性と耐圧性を有する本体部と、該本体部に対して接続され、上記避難空間と地上とを連絡する連絡部とを備えた防災用地下シェルターにおいて、前記連絡部は一つまたは複数設けられており、該連絡部のうち少なくとも出口用として利用される連絡部は、前記本体部に対して上下方向に所定ストローク昇降し得るように可動状態で設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項2による防災用地下シェルターは、請求項1記載の防災用地下シェルターにおいて、前記連絡部の上部には、連絡部の内部側と外部側のそれぞれから開閉操作が可能な操作ハンドルを備えた水密構造を有するハッチが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項3による防災用地下シェルターは、請求項1または2記載の防災用地下シェルターにおいて、前記可動状態で設けられる連絡部は、前記本体部に対して固定状態で設けられる外筒部と、上記外筒部に内嵌して上下方向に所定ストローク移動可能な内筒部と、上記内筒部を昇降移動させる昇降手段と、上記連絡部を介して前記本体部内の避難空間と外部とを行き来する際の手掛かりないし足掛かりとなる避難・脱出手段とを備えることによって構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項4による防災用地下シェルターは、請求項1〜3のいずれかに記載の防災用地下シェルターにおいて、前記連絡部は入口用と出口用に分けて複数設けられており、このうち入口用として利用される連絡部には、該連絡部の開口と本体部の底部とを傾斜姿勢で連絡する避難シュートが設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5による防災用地下シェルターは、請求項3または4記載の防災用地下シェルターにおいて、前記外筒部の上部と前記内筒部の上部には、内筒部が下限位置にある時に嵌合する二つの外フランジ部が設けられており、上記二つの外フランジ部の間と、摺接する外筒部の内周面と内筒部の外周面との間には、水密構造が設けられていることを特徴するものである。
また、請求項6による防災用地下シェルターは、請求項1〜5のいずれかに記載の防災用地下シェルターにおいて、前記本体部には、外部の空気を取り入れる通気口と、外部の様子を確認するための潜望鏡が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項7による防災用地下シェルターは、請求項1〜6のいずれかに記載の防災用地下シェルターにおいて、前記避難空間内には、備蓄用の非常食、水、酸素ボンベ、仮設トイレ、送風機、照明、ベッド、発電設備の一部またはすべてが備えられていることを特徴とするものである。
そして、上記手段によって以下のような効果が得られる。まず、出口用として利用される連絡部を前記本体部に対して上下方向に所定ストローク昇降し得るように可動状態で設けたから、浸水によって連絡部の上部の開口が水没してしまった場合でも連絡部を上昇させることによって連絡部の上部の開口を水面の上方に移動させて避難空間内に避難している人を本体部外部に脱出させることが可能になる。
また、連絡部の上部に、連絡部の内部と外部から開閉操作が可能な操作ハンドルを備えた水密構造を有するハッチを設けた場合には、ハッチを閉めた状態ではハッチの有する水密構造によって連絡部上部の開口からの水の浸入を防止することができる。
一方、連絡部の上部が水面の上方に達してハッチを開く時には、連絡部の内部と外部のいずれでもハンドルが操作ができるから、速やかな避難者の脱出と救出が可能になる。
また、可動状態で設けられる連絡部を外筒部と内筒部と昇降手段と避難・脱出手段とを備えることによって構成した場合には、上下方向に所定ストローク昇降可能な連絡部を比較的簡単な構造で構成でき、地震等が発生した場合の迅速な避難と、安全を確認した後の避難空間からの速やかな避難者の脱出と救出とを簡単な操作で行うことが可能になる。
また、入口用として利用される連絡部に、該連絡部の開口と本体部の底部とを傾斜姿勢で連絡する避難シュートを設けた場合には、避難者の体力や年齢の違いに因ることなく地震等が発生した場合の一層、迅速な避難が可能になる。
また、外筒部の上部と内筒部の上部に内筒部が下限位置にある時に嵌合する二つの外フランジ部を設け、これらの間に水密構造を設けた場合には、内筒部が下限位置にある収縮時において水密性が発揮され、二つの外フランジ部間の隙間からの水の浸入が防止される。
更に、摺接する外筒部の内周面と内筒部の外周面との間に水密構造を設けた場合には、内筒部が上限位置にある伸長時や昇降途中の状態での水密性が確保され、外筒部の内周面と内筒部の外周面との間の隙間からの水の浸入が防止される。
また、本体部に外部の空気を取り入れる通気口と、外部の様子を確認するための潜望鏡を設けた場合には、生活に必要な避難空間の換気が図れ、外部環境の安全を確かめて避難空間から脱出することが可能になる。
また、避難空間内に備蓄用の非常食、水、酸素ボンベ、仮設トイレ、送風機、照明、ベッド、発電設備の一部またはすべてを備えた場合には、遮蔽された地下の避難空間での避難生活が改善され、長時間に及ぶ避難生活にも対応できるようになる。
本考案の防災用地下シェルターによると、浸水によって連絡部上部の開口が水没してしまった場合でも本体部内部からの操作によって連絡部上部の開口を水面から上昇させて本体部外部に脱出することが可能な水密性に優れた簡易型の安価な防災用地下シェルターを提供することが可能になる。
本考案の実施の形態を示す図で、防災用地下シェルターを示す側断面図である。 本考案の実施の形態を示す図で、防災用地下シェルターを示す平断面図である。 本考案の実施の形態を示す図で、防災用地下シェルターを示す図1中のA−A断面図である。 本考案の実施の形態を示す図で、連絡部が下限位置に位置している時(a)と、上限位置に位置している時(b)の連絡部周辺を示す側断面図である。 本考案の実施の形態を示す図で、入口用の連絡部とハッチの構造を示す部分平面図である。 本考案の実施の形態を示す図で、入口用の連絡部とハッチの構造を示す部分側断面図である。 本考案の実施の形態を示す図で、出口用の連絡部とハッチの構造を示す部分側断面図である。
以下、図1〜図7に示す実施の形態を例にとって、本考案の防災用地下シェルターの構成と作動態様について説明する。
本考案の防災用地下シェルター1は、内部に避難空間3が形成され、地中Gに埋設されて使用されるのに必要な水密性と耐圧性を有する本体部5と、該本体部5に対して、接続され、上記避難空間3と地上GUとを連絡する連絡部7とを備えることによって基本的に構成されている。
そして、本考案の特徴的構成として前記連絡部7は一つまたは複数設けられており、該連絡部7のうち少なくとも出口用として利用される連絡部7Bが前記本体部5に対して上下方向Zに所定ストロークS昇降し得るように可動状態で設けられている。
また、本実施の形態では連絡部7は入口用の連絡部7Aと出口用の連絡部7Bに分けて二つ設けられており、これらの連絡部7A、7Bの上部には、図5〜図7に示すように連絡部7の内部側と外部側のそれぞれから開閉操作が可能な操作ハンドル9を備えた水密構造を有するハッチ11Aとハッチ11Bがそれぞれ設けられている。
尚、入口用の連絡部7Aと出口用の連絡部7Bとハッチ11A、11Bの具体的な構造については後述する。
本体部5は、一例として強化プラスチックス(FRP)製で、両端面とコーナー部を幾分丸く加工した角箱状ないし角筒状の部材によって一例として構成されている。
本体部5の上面の幅方向Bの中央には、図1、2中、右側の一端寄りの位置に前述した入口側の連絡部7Aが開口13Aを上にして設けられている。また、本体部5の上面の幅方向Bの中央における図1、2中の左側の他端寄りの位置に前述した出口側の連絡部7Bが同じく開口13Bを上にして設けられている。
また、上記本体部5には、外部の空気を取り入れたり、避難空間3内の空気を入れ替えるための通気口15が一例として本体部5の上部側面に2ヶ所設けられており、これらの通気口15、15には、内径が80〜100mmの配管17が接続されていて、該配管17の一部は避難空間3内に配置される送風機19に接続されている。
また、上記通気口15、15から本体部5の外方に向けて延びる配管17の先端部は、該配管17内への雨水の浸入を防止するためにU字状に折り曲げられており、更にその先端には該配管17内への水等の侵入を防止するための逆止弁21が取り付けられている。
また、上記本体部5の上面の幅方向Bの中央における長さ方向Aの中間位置には、外部の様子を確認するための潜望鏡23が設けられており、該潜望鏡23は上下方向Zに長い伸縮可能な筒体25を備えており、該筒体25を軸中心にして360°回転できるように構成されている。
また、上記本体部5の内部には、高さHが2m程度の避難空間3が形成されている。そして、該避難空間3には、上記本体部5の剛性を高める機能を併せ持つ以下に詳述する備蓄品を収納するための収納棚27と、ベッド29用の支持フレーム31と、床板を含んだ床構造41とが配設されている。
上記収納棚27は、図1、2中の左端部側の幅方向Bの一方の側面寄りの位置に一例として配設されており、該収納棚27には、備蓄用の水を入れたタンク33や乾パン等の非常食35あるいはタオル等の生活用品等が収納されている。
ベッド29は、図1、2中の右端部側に一例として配設されており、図1に示すような3段式のベッド29が図2に示すように幅方向Bのそれぞれの側面に寄せて二組配設されている。
また、上記避難空間3の天井には、一例としてLED電灯によって構成される照明37が二基設けられており、これらの照明37は、次に述べる発電設備39や図示しないバッテリーを電源として点灯するように構成されている。
また、図1、2に示すように上記避難空間3の左端寄りの幅方向Bにおける一方の側面寄りの位置には、避難空間3内に風を供給して換気を促したり、避難空間3内の温度調節に利用される送風機19が設けられている。
また、上記送風機19の側傍には、一例として電動アシスト自転車を利用したペダル式の発電設備39が配設されており、該発電設備39によって発電された電力は、当該避難空間3内に配置されている上述した照明37や送風機19等、電力を必要とする種々の機器に供給されるように構成されている。
この他、避難空間3の左端側の上記収納棚27の側方位置には、非常用の酸素ボンベ45と、一例としてポータブル式の仮設トイレ47が配設されている。
入口側の連絡部7Aは、上記本体部5に対して固定状態で取り付けられる角筒状の筒体49によって一例として構成されている。該筒体49の下端部には、本体部5に取り付ける場合に使用する外フランジ状に外方に張り出す座板51が設けられている。
一方、上記筒体49の上部には、次に述べるハッチ11Aを上下方向Zに回転自在に取り付けるための矩形枠状の取付け枠板53が外方に張り出すように設けられており、更に該取付け枠板53の下方には内方に張り出す矩形枠状の内フランジ部55が設けられている。
上記取付け枠板53には、ハッチ11Aを収容するための窓部57と、ハッチ11Aを回転自在に支持するためのヒンジ構造59と、ハッチ11Aの回転自由端に対して設けられるグリップ部61を受け入れるために切り欠かれた切欠き部63とが設けられている。
ハッチ11Aは、上記窓部57に内嵌する矩形板状の部材で、その中心には操作ハンドル9を支持する、上下方向Zに延びる軸部65を回転自在に支承する軸受部67が下方に張り出すように設けられている。
操作ハンドル9は、連絡部7の外方側から操作する外方操作ハンドル69と連絡部7の内方側から操作する内方操作ハンドル71とから構成されている。
このうち外方操作ハンドル69は、上述した軸部65の上端に固定状態で取り付けられる円板状の部材で、その外周寄りの位置には、該外方操作ハンドル69を操作する時に手で握って操作する折り畳み式の操作グリップ73が一例として2個設けられている。
一方、内方操作ハンドル71は、上述した軸部65の下部において上記軸部65の軸方向に摺動可能で軸部65と一体になって回転するように取り付けられるアーム状の部材で、その中心には、カップを逆さまにした形状のバネカバー75が設けられている。
尚、上記軸部65の下部には雄ネジ77が刻設されており、該雄ネジ77と該雄ネジ77に螺合するナット81とを利用して上記バネカバー75の下方にバネ座79を水平に位置させた状態で取り付けている。
また、上記バネカバー75とバネ座79とによって形成される空間には、上記内方操作ハンドル71を常時、上方に付勢するための一例として圧縮コイルバネによって構成されている付勢バネ83が縮設されている。
また、上記内方操作ハンドル71の自由端には、コロ85が取り付けられており、操作ハンドル9を図5中、仮想線で示す拡開時の位置Oから図5中、実線で示す閉塞時の位置Cに移動させることによって、図6に示すように上記コロ85が上述した内フランジ部55の下面に当接してハッチ11Aの開閉操作を規制するように機能する。
また、上記ハッチ11Aの下面と上記内フランジ部55の上面との間には一例としてOリングによって構成される水密構造87が設けられている。
また、上記入口側の連絡部7Aには、図1に示すように該連絡部7Aの開口13Aと本体部5の底部とを傾斜姿勢で連絡する避難シュート89が設けられている。尚、該避難シュート89としては、テント生地等によって製造される折り畳み可能な筒状のものや強化プラスチックス(FRP)製の滑り台様のもの等、種々の構造のシュートが採用可能である。
一方、出口側の連絡部7Bは、上記本体部5に対して固定状態で設けられる外筒部91と、この外筒部91に内嵌して上下方向Zに所定ストロークS移動可能な内筒部93と、該内筒部93を昇降移動させる昇降手段95と、当該連絡部7Bを介して上記本体部5内の避難空間3と外部とを行き来する際の手掛かりないし足掛かりとなる避難・脱出手段97とを備えることによって一例として構成されている。
そして、上記内筒部93は、内径が約600mm、長さが約2mの円筒状の部材で、その上部には、上述した入口側の連絡部7Aにおける筒体49の上部に設けられていた取付け枠板53と同様の構成の外フランジ部94と内フランジ部55とが設けられている。
また、上記外フランジ部94の窓部57に嵌まるハッチ11Bも、上述した入口側の連絡部7Aに取り付けられていたものと概略において同様の構成を有しており、上記ハッチ11Aが回転自由端側に張り出すようにグリップ部61を備えているのに対して、当該ハッチ11Bでは、回転自由端寄りの上面から上方に突出するようにグリップ部61を備えている。また、ハッチ11Bを回転自在に支持するためのヒンジ構造59は省略されており、内部から上方に押し上げて開放するように構成されている。
尚、上記内筒部93の昇降ストロークSは約1mに設定されており、図4(b)に示すように地面GLより1m高い位置までの浸水に対応できるように構成されている。
外筒部91は、上記内筒部93に外嵌する内筒部93の外径より一回り大きな内径を有する円筒状の部材で、この外筒部91の下部には、上述した入口側の連絡部7Aにおける筒体49の下端部に設けられていたのと同様の座板51と、上記本体部5の上板に刻設された連絡穴の周縁部と係合するリング状の係合爪部99とが設けられている。
一方、上記外筒部91の上部には、外方に張り出す外フランジ部101が設けられており、該外フランジ部101上面側に設けられる凹部103に対して上述した内筒部93の上部に設けられる外フランジ部94が収容されるように構成されている。
また、上記二つの外フランジ部94、101の間に一つと、摺接する外筒部91の内周面と内筒部93の外周面との間に二つの計三個の水密構造105が設けられており、これらの水密構造105はハッチ11Bと内筒部93の外フランジ部94との間に設けられている上記水密構造87と同様、一例としてOリングによって構成されている。
また、上記昇降手段95としては、図4に示すような手動式のウインチ107を備えた構造が一例として適用でき、該ウインチ107から繰り出されるワイヤ109をプーリ111によって反転させ、その先端を内筒部93の下端部に係止させたような構造が一例として採用可能である。
また、上記避難・脱出手段97としては、図1、3及び図4(a)(b)に示すような内筒部93の昇降に伴って伸縮する伸縮式の避難梯子113が一例として適用できる。
次に、このようにして構成される本実施の形態による防災用地下シェルター1の作動態様を(1)避難時と(2)脱出・救出時に分けて説明する。
(1)避難時(図1参照)
大規模な地震が発生して津波のおそれがある場合や、豪雨による洪水等のおそれがある場合には、防災用地下シェルター1に避難する。この場合、避難者は、入口側の連絡部7Aに取り付けられている外方操作ハンドル69の操作グリップ73を両手で握ってハッチ11Aを拡開時の位置Oまで回してハッチ11Aのロックを解除する。
次に、ハッチ11Aの回転自由端に設けられているグリップ部61に手を掛けてハッチ11Aをヒンジ構造59を中心にして上方に回転させ、ハッチ11Aを開けて入口側の連絡部7Aの開口13を開放された状態にする。
避難者は、上記開放された開口13から入口側の連絡部7A内に進入し、避難シュート89を滑って本体部5の内部の避難空間3内に至る。以下、同様にすべての避難者が避難空間3内に避難した後、入口側の連絡部7Aの内側からハッチ11Aを閉め、更に内方操作ハンドル71を閉塞時の位置Cまで回してコロ85を内フランジ部55の下面に係止させたロック状態にする。
そして、この状態では内方操作ハンドル71の上方への移動がコロ85を介して上記内フランジ部55によって規制されているため、付勢バネ83の付勢力がバネ座79に作用して操作ハンドル9Aの軸部65を下方に所定ピッチ引き下げるように作用し、ハッチ11Aの下面を上記内フランジ部55側に圧着させて上記水密構造87を圧縮させた状態にして水密性を確保する。
(2)脱出・救出時(図4(a)(b)参照)
地上GUの水位が下がり、出口側の連絡部7Bの内筒部93の上昇ストロークSの範囲で対応できると判断された時には、ウインチ107を巻取り方向に回して内筒部93を上昇させ、出口側の連絡部7Bの開口13を水面の上方に至らせる。
尚、この時、外筒部91の上部の外フランジ部101における凹部103の底面から内筒部93の上部の外フランジ部94における下面が離れるため、両者の間に隙間ができて、外筒部91と内筒部93の間に水が浸入するが、外筒部91の内周面と内筒部93の外周面との間に配設されている二つの水密構造105、105によって、本体部5内への水の浸入は防止されている。
避難空間3内の避難者は、避難梯子113を登って上昇した内筒部93内に至り、ハッチ11Bの内側から内方操作ハンドル71を操作してハッチ11Bのロックを解除する。
続いてハッチ11Bを上方に押し上げると、ハッチ11Bは上方に回転またはスライドして、出口側の連絡部7Bの開口13は開放された状態になる。
避難者は、開放された出口側の連絡部7Bの開口13から防災用地下シェルター1の外部に出ることによって脱出ができ、以下、同様に避難空間3内の避難者すべての脱出が試みられる。
また、上記出口側の連絡部7Bの内筒部93が上昇し、出口側の連絡部7Bの開口13が水面の上方に達した段階で外部からハッチ11Bを開けることも可能である。そして、この場合には救助者が外方操作ハンドル69を操作してハッチ11Bのロックを解除し、グリップ部61を持ってハッチ11Bを上方に引き上げるようにしてハッチ11Bを開け、避難空間3内に入って避難空間3内にいる避難者の救出に当たる。
本実施の形態による防災用地下シェルター1によれば、浸水によって連絡部7上部の開口13が水没してしまった場合でも本体部5の内部からの操作によって連絡部7の上部の開口13を水面から上昇させて本体部5の外部に脱出することが可能になる。
そして、連絡部7に適用した水密構造87、105の作用で避難時と脱出・救出時を通じて本体部5内への水の浸入が防止されているから避難者は安全に避難空間3内に避難し、安全が確認された後、避難空間3外へ脱出することが可能になる。
また、避難空間3内での避難生活が長時間に及ぶ場合でも避難空間3内に配設されている種々の備品や機材を利用することで不自由な避難生活が緩和され、当該避難空間3からの脱出に備えることが可能になる。
尚、本考案の防災用地下シェルター1は、前記の実施の形態のものに限定されず、その考案の要旨内での変更が可能である。
例えば、連絡部7の数は、前記実施の形態のように入口側と出口側に分けて二つ設ける他、出入口共用のものを一つのみ設けてもよいし、入口側と出口側に分けたものや出入口共用のものを三つ以上設けることも可能である。
また、この場合、入口側の連絡部7Aに設けた避難シュート89に代えて避難梯子113を設けることも可能であるし、出入口共用の連絡部7を採用する場合には避難シュート89と避難梯子113の両方を設けておき、避難シュート89については取外し可能な構成にすることが可能である。
また、内筒部93の昇降ストロークSは約1mに設定されているが、これより短くすることも可能であるし、数mの高さまで長くすることも可能である。
また、ハッチの開閉機構についてもヒンジ構造により回転して開放する構造としてもよいし、押し上げ構造により上方に押し上げて開放する構造やパンタグラフ式の開閉機構など他の適宜な開閉機構を採用することも可能である。
また、昇降手段95としては、前述した実施の形態で採用した手動式のウインチ107を利用した構成に限らず、必要な電力量が確保できる時には電動式のウインチを採用することが可能である。この他、足踏み式の油圧ジャッキ等を利用したり、併用した構成の昇降手段95を採用することも可能である。
また、避難・脱出手段97としては、縄梯子やロープ、ポール等を利用したものでもよく、チェーンブロックや油圧ないし電動式のリフター等を利用したものでも構わない。
更に、本体部5としては、船舶や海運、港湾等で利用されている金属製の箱等を利用することも可能である。
本考案の防災用地下シェルターは、災害発生時に非難が困難な老人や子供等の少人数の一時的な避難に使用できる簡易型の防災用地下シェルターの製造、使用分野等で利用でき、特に地震による津波や豪雨による洪水によって生じた浸水時に好適な水密性に優れた安価な防災用地下シェルターを提供したい場合に利用可能性を有する。
1 防災用地下シェルター
3 避難空間
5 本体部
7 連絡部
9 操作ハンドル
11 ハッチ
13 開口
15 通気口
17 配管
19 送風機
21 逆止弁
23 潜望鏡
25 筒体
27 収納棚
29 ベッド
31 支持フレーム
33 タンク
35 非常食
37 照明
39 発電設備
41 床構造
45 酸素ボンベ
47 仮設トイレ
49 筒体
51 座板
53 取付け枠板
55 内フランジ部
57 窓部
59 ヒンジ構造
61 グリップ部
63 切欠き部
65 軸部
67 軸受部
69 外方操作ハンドル
71 内方操作ハンドル
73 操作グリップ
75 バネカバー
77 雄ネジ
79 バネ座
81 ナット
83 付勢バネ
85 コロ
87 水密構造
89 避難シュート
91 外筒部
93 内筒部
94 外フランジ部
95 昇降手段
97 避難・脱出手段
99 係合爪部
101 外フランジ部
103 凹部
105 水密構造
107 ウインチ
109 ワイヤ
111 プーリ
113 避難梯子
G 地中
GL 地面
GU 地上
Z 上下方向
S ストローク
A 長さ方向
B 幅方向
H 高さ
O (拡開時の)位置
C (閉塞時の)位置

Claims (7)

  1. 内部に避難空間が形成され、地中に埋設されて使用されるのに必要な水密性と耐圧性を有する本体部と、該本体部に対して接続され、上記避難空間と地上とを連絡する連絡部とを備えた防災用地下シェルターにおいて、
    前記連絡部は一つまたは複数設けられており、該連絡部のうち少なくとも出口用として利用される連絡部は、前記本体部に対して上下方向に所定ストローク昇降し得るように可動状態で設けられていることを特徴とする防災用地下シェルター。
  2. 前記連絡部の上部には、連絡部の内部側と外部側のそれぞれから開閉操作が可能な操作ハンドルを備えた水密構造を有するハッチが設けられていることを特徴とする請求項1記載の防災用地下シェルター。
  3. 前記可動状態で設けられる連絡部は、前記本体部に対して固定状態で設けられる外筒部と、
    上記外筒部に内嵌して上下方向に所定ストローク移動可能な内筒部と、
    上記内筒部を昇降移動させる昇降手段と、
    上記連絡部を介して前記本体部内の避難空間と外部とを行き来する際の手掛かりないし足掛かりとなる避難・脱出手段とを備えることによって構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の防災用地下シェルター。
  4. 前記連絡部は入口用と出口用に分けて複数設けられており、このうち入口用として利用される連絡部には、該連絡部の開口と本体部の底部とを傾斜姿勢で連絡する避難シュートが設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防災用地下シェルター。
  5. 前記外筒部の上部と前記内筒部の上部には、内筒部が下限位置にある時に嵌合する二つの外フランジ部が設けられており、
    上記二つの外フランジ部の間と、摺接する外筒部の内周面と内筒部の外周面との間には、水密構造が設けられていることを特徴する請求項3または4記載の防災用地下シェルター。
  6. 前記本体部には、外部の空気を取り入れる通気口と、外部の様子を確認するための潜望鏡が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の防災用地下シェルター。
  7. 前記避難空間内には、備蓄用の非常食、水、酸素ボンベ、仮設トイレ、送風機、照明、ベッド、発電設備の一部またはすべてが備えられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の防災用地下シェルター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017047026A1 (ja) * 2015-09-16 2017-03-23 株式会社ライフル 避難カプセル
CN110374388A (zh) * 2019-07-31 2019-10-25 南京信息职业技术学院 一种海啸逃生防御建筑物
KR20220092354A (ko) * 2020-12-24 2022-07-01 (주)신정개발 대형탱크용 비상탈출장치

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