JP3176552B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JP3176552B2
JP3176552B2 JP09341796A JP9341796A JP3176552B2 JP 3176552 B2 JP3176552 B2 JP 3176552B2 JP 09341796 A JP09341796 A JP 09341796A JP 9341796 A JP9341796 A JP 9341796A JP 3176552 B2 JP3176552 B2 JP 3176552B2
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榑松  克巳
義浩 鬼束
雅則 高橋
広 高林
誠 植原
與治 高井
修 結城
泰史 前田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には、種々
の情報を表示する表示装置に係り、詳しくは、発熱体で
ある電源ユニットを表示ユニットと共に同一筐体内に配
置した表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、CRTディスプレイやエレク
トロルミネセンスなどを利用した表示装置は、パソコン
等のOA機器などにおいて使用されているが、近年は、
消費電力が少なく薄型で軽い液晶ディスプレイ装置が特
開平6−230344号公報等にて種々提案されてい
る。以下、表示装置の一例として、液晶ディスプレイ装
置1500について、図238乃至図241に沿って説
明する。
【0003】この液晶ディスプレイ装置1500は、図
238に示すように液晶パネル1501を備えている。
液晶パネル1501は、図239に詳示するように、
1.1mm厚の2枚のガラス基板1502,1503を
有しており、これらの基板1502,1503の表面に
は、複数の帯状の透明電極1505,1506が形成さ
れている。また、これらの透明電極1505,1506
は、SiO2 の絶縁体膜1507,1509にて被覆さ
れて、ショート防止が図られている。さらに、絶縁体膜
1507,1509の上にはポリイミドの配向制御膜1
510,1511が形成されており、配向制御膜151
0,1511の表面にはラビング処理が施されて配向規
制力が付与されている。また、両基板1502,150
3の間隙には多数のビーズスペーサ1512,…や周縁
部においてシール接着剤1513が介装されており、ビ
ーズスペーサ1512,…によって基板間隙を規定する
と共に、シール接着剤1513によって両基板150
2,1503を接着している。さらに、両基板150
2,1503の間隙には液晶1515が挟持されてい
る。
【0004】そして、このような構成の液晶パネル15
01は、弾性を有するシリコン接着剤1520によって
固定板1521に取り付けられており、固定板1521
には、透明な表示板1522が取り付けられている。ま
た、液晶パネル1501には、液晶駆動用素子1523
やドライバーボード1525が接続されており(図24
0参照)、このうちドライバーボード1525は上記固
定板1521に取り付けられている。
【0005】一方、上述構成の液晶パネル1501の背
面には、図238に示すようにバックライトユニット1
530が配置されている。このバックライトユニット1
530は、線状光源1531、拡散板1532、及び反
射板1533等を備えており、線状光源1531からの
光を、反射板1533及び拡散板1532によって反射
・拡散させた上で、上記液晶パネル1501に照射する
ように構成されている。
【0006】ところで、上述した液晶1515には、高
速応答性及び双安定性を有して大画面表示も可能な強誘
電性液晶が、これまでのネマチック液晶に代わって用い
られているが、この強誘電液晶性の特性は温度に強く依
存し、液晶分子がスイッチングする闘値が温度とともに
大きく変化し、また低温になるほど応答速度(一走査線
書き込み周波数)が遅くなってしまう(図241参
照)。また、強誘電性液晶は強誘電性を示すカイラルス
メクティック相が安定に存在する温度範囲が狭く零度近
辺で結晶相に相転移する。そして、一度結晶化するとカ
イラルスメクティック相を示す温度域に戻っても液晶分
子の配向状態までは元の状態には戻らず(製作時には一
様な層構造を持つカイラルスメクティック相に設定され
ている)、表示に適さない状態になることがあった。
【0007】したがって、このような強誘電性液晶を利
用した液晶ディスプレイ装置にあっては、強誘電性液晶
の応答速度を速くして画質を維持するために、液晶パネ
ル1501を所定温度に保つ必要があった。そこで、液
晶パネル1501とバックライトユニット1530との
間には、図238に示すように、ヒータパネル1526
が配置されており、このヒータパネル1526によって
液晶パネル1501を加温するように構成されていた。
また、ヒータパネル1526を制御するヒータ制御回路
1535等も設けられていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液晶ディスプレイ装置にあっては、ヒータパネル152
6によって電力の消費量が増大してしまうという問題が
あった。
【0009】また、ヒータパネル1526やヒータ制御
回路1535を必要とする分だけ部品点数が増え、その
結果、製造時の手間が増え、メインテナンスも煩雑とな
り、液晶ディスプレイ装置が重くなって運搬や移動に不
利となり、さらには装置の価格が高くなってしまうとい
う問題があった。
【0010】そこで、本発明は、電力消費量の増加を防
止し、製造工程やメンテナンスの煩雑化を防止し、さら
には価格上昇を抑制する表示装置を提供することを目的
とするものである。
【0011】加えて本発明は、上述したような所望の性
能を備え、かつ表示ユニットの温度ユニットの温度分布
を均一化し、表示品位に優れた表示装置を提供すること
を目的とする。
【0012】更に、本発明は、上述したような高性能で
あり、薄型の視認性の良好な表示装置を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、画像を表示する表示ユニット
と、該表示ユニットを照明するバックライトユニット
と、該バックライトユニットを電気的に制御するインバ
ータユニットと、該インバータユニット及び前記表示ユ
ニットを電気的に制御するコントローラユニットと、前
記インバータユニット及び前記コントローラユニットに
電源を供給し、発熱状態に分布を有する電源ユニット
と、を備え、前記バックライトユニットの表面側に前記
表示ユニットが配置されると共に、前記バックライトユ
ニットの裏面側に前記インバータユニット及び前記コン
トローラユニットが配置され、これらの表示ユニット、
バックライトユニット、インバータユニット、及びコン
トローラユニットの側面側に前記電源ユニットが配置さ
れ、かつ、前記表示ユニット、前記バックライトユニッ
ト、前記インバータユニット、前記コントローラユニッ
ト、及び前記電源ユニットが、同一筐体内に配置されて
一体化された表示装置であって、前記インバータユニッ
ト及び前記コントローラユニットが、前記バックライト
ユニット裏面に沿って並べて配置され、前記電源ユニッ
トと、前記表示ユニットとの間であって該電源ユニット
のより発熱が大きい領域に対応する位置に断熱手段が設
けられ、前記インバータユニットが前記電源ユニットの
発熱の小さい領域の上方に配置されることを特徴とす
る。
【0014】また、本発明は、画像を表示する表示ユニ
ットと、該表示ユニットを照明するバックライトユニッ
トと、該バックライトユニットを電気的に制御するイン
バータユニットと、該インバータユニット及び前記表示
ユニットを電気的に制御するコントローラユニットと、
前記インバータユニット及び前記コントローラユニット
に電源を供給し、発熱状態に分布を有する電源ユニット
と、を備え、前記バックライトユニットの表面側に前記
表示ユニットが配置されると共に、前記バックライトユ
ニットの裏面側に前記インバータユニット及び前記コン
トローラユニットが配置され、これらの表示ユニット、
バックライトユニット、インバータユニット、及びコン
トローラユニットの側面側に前記電源ユニットが配置さ
れ、かつ、前記表示ユニット、前記バックライトユニッ
ト、前記インバータユニット、前記コントローラユニッ
ト、及び前記電源ユニットが、同一筐体内に配置されて
一体化された表示装置本体であって、前記インバータユ
ニット及び前記コントローラユニットを、前記バックラ
イトユニット裏面に沿って並べて配置され、前記電源ユ
ニットと、前記表示ユニットとの間であって該電源ユニ
ットのより発熱が大きい領域に対応する位置に断熱手段
が設けられ、前記インバータユニットが前記電源ユニッ
トの発熱の小さい領域の上方に配置される、表示装置本
体と、該表示装置本体とを支持する支持装置を備えたこ
とを特徴とする。
【0015】本発明の構成に基づき、表示装置を起動す
ると、前記電源ユニットから前記インバータユニット及
び前記コントローラユニットには電源が供給される。こ
れにより、表示ユニットは前記コントローラユニットに
よって電気的に制御され、その結果、前記表示ユニット
には画像が表示される。一方、バックライトユニット
は、前記コントローラユニット及び前記インバータユニ
ットを介して点灯され、前記表示ユニットを照明する。
この照明により、表示ユニットの画像が容易に視認され
る。
【0016】また、前記表示ユニット、前記バックライ
トユニット、前記インバータユニット、前記コントロー
ラユニット、及び前記電源ユニットが、同一筐体内に配
置され一体化されているため、装置の運搬及び移動が容
易になる。
【0017】そして、特に、前記電源ユニットが、前記
表示ユニットの側面側に、かつ該表示ユニットと共に同
一筐体内に一体的に配置されているため、前記電源ユニ
ットからの熱が前記表示ユニットに効率よく伝達され
る。
【0018】更に表示装置は、支持装置を備えることに
より、上下左右方向の角度を自在に調整することが可能
であり、視認性を最適化することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0020】まず、液晶ディスプレイ装置の全体構成に
ついて、図1乃至図92に沿って説明する。
【0021】本実施の形態に係る液晶ディスプレイ装置
1は、図1に示すように、種々の情報を表示するディス
プレイ装置本体200を備えており、この本体200は
支持装置3によって支持されている。
【0022】次に、ディスプレイ装置本体200の外観
構造について、図2乃至図7に沿って説明する。
【0023】ディスプレイ装置本体200は、前カバー
201と後カバー202とを備えており、前カバー20
1には開口部201aが形成されている(図2参照)。
また、この開口部201aの内側には液晶パネルPが配
置されており(詳細は後述)、液晶パネルPを外部から
目視できるようになっている。さらに、この開口部20
1aは、透明かつ剛性に富むガラス板からなる表示板
(透明部材)242にて閉塞されており(詳細は後
述)、液晶パネルPを保護するように構成されている。
またさらに、表示板242の裏面には見切り枠204が
形成されており、該枠204によって囲まれる部分には
画面Aが形成されている。なお、これら前カバー201
及び後カバー202は、例えばABS(アクリロニトリ
ル・ブタジエン・スチレン)樹脂によって形成されてお
り、それらの内面にはNiメッキが施されて輻射ノイズ
が低減されている。
【0024】かかる輻射ノイズ防止の手段については、
筐体内の所定の領域に例えば図242に示すような、ブ
リキ等の材料の鋼鉄からなる所定形状の輻射ノイズ防止
板2400を設けるようにしてもよい。
【0025】より具体的には、当該ノイズ防止板240
0は、後述する様な図72、74、75に示す様なバッ
クライトユニットの支持部材となるバックライト上板5
50に、その周縁部において固定され、図8に示すよう
な筐体内でバックライトユニット530、インバータユ
ニット570、コントローラユニット572をディスプ
レイユニットの裏面側からカバーするように設けられ
る。
【0026】当該輻射ノイズ防止板の配置位置、材料、
形状については、特に限定されるものではなく、ノイズ
発生源の配置等に応じて最適に設定され得る。
【0027】また、前カバー201の前面側部には、輝
度調整ボリューム203と画質調整ボリューム205と
が配置されている(詳細は後述)。さらに、これらのボ
リューム203,205の下方にはLED206が配置
されており、メインスイッチ213がONにされると点
灯され、省電力化のためにパワーマネージメント機能が
動作している場合には点滅されて、ディスプレイ装置本
体200の作動状態が表示されるようになっている。ま
たさらに、ディスプレイ装置本体200の側部には、図
3に示すように、色彩調整スイッチ207が配置されて
おり、その近傍には、AC電源ケーブル接続部209や
アース接続部210が形成されている。そして、このA
C電源ケーブル接続部209には、図4に示すように、
AC電源ケーブル211が接続されており、このAC電
源ケーブル211は、後カバー202から突設されたフ
ック212に引っ掛けられて配設されている。また、ア
ース接続部210には不図示のアース線が接続されてお
り、ディスプレイ装置本体200が接地されるようにな
っている。さらに、このAC電源ケーブル接続部209
の近傍にはメインスイッチ213が配置されている。
【0028】また、この後カバー202には多数の放熱
穴が形成されており、内部の熱を放出するように構成さ
れている。すなわち、後カバー202の上面は、図6に
示すように膨出されており、その膨出部には多数の放熱
穴202a,…が形成されている。また、これら放熱穴
202a,…の下方には別の放熱穴202b,…が形成
されており、後カバー202の側部には、図4及び図5
に示すように、放熱穴202c,…が形成されている。
さらに、後カバー202の背面下方には、図3に示すよ
うに、放熱穴202d,…及び202e,…が形成され
ている。またさらに、後カバー202の底面には、図7
に示すように放熱穴202f,…が形成されている。こ
れら放熱穴に対応する後カバーの内面側には、かかる穴
を通して表示装置の筐体内部に微細なゴミ等が侵入する
ことを防止すべく微細な網目のネット部材(不図示)が
設けられ得る。
【0029】一方、この後カバー202の背面中程に
は、所定距離を置いて2本のピン202g,202gが
突設されており、下方にはねじ部202h,202h,
202hが形成されている。そして、これらのピン20
2g,…及びねじ部202h,…によって、ディスプレ
イ装置本体200が上述した支持装置3に取り付けられ
るようになっている(詳細は後述)。またさらに、フッ
ク212の形成位置と対象な位置にはインターフェース
ケーブル接続部215が形成されており(図5参照)、
この接続部215にはインターフェースケーブル216
が接続されて、ディスプレイ装置本体200とホストコ
ンピュータ(不図示)とを接続している。
【0030】次に、ディスプレイ装置本体200の内部
構造について、図8乃至図92に沿って説明する。
【0031】前カバー201の裏面下部には、図8に示
すように、LED206に対応する位置にインジケータ
ユニット220が配置されており、LED206の点灯
制御を行なうようになっている。また、その近傍には、
輝度調整ボリューム203、画質調整ボリューム20
5、及び色彩調整スイッチ207を備えたトリマーユニ
ット221が配置されている。そして、輝度調整ボリュ
ーム203を時計方向に回すと画面が暗くなり、該ボリ
ューム203を反時計方向に回すと画面が明るくなり、
その操作によって画面の輝度を調整できるように構成さ
れている。また、画面が黒ずんだり白く抜けたような感
じのときや、残像が残るなどの画質の乱れは、画質調整
ボリューム205を時計方向又は反時計方向に操作する
ことによって調整でき、画質の乱れがなく、均一性が保
たれるようになっている。さらに、色彩調整スイッチ2
07を反時計方向に回すと中間調(ハーフトーン)がよ
りよく表現され、時計方向に回すと鮮明になり、これに
よって画像の色彩を8段階に調整できるようになってい
る。 〈スイッチ電源ユニット223について〉ところで、デ
ィスプレイ装置本体200の下部には、図8に示すよう
にスイッチ電源ユニット223が配置されている。この
スイッチ電源ユニット223は、装置背面から見て左側
が1次側であり、図9に詳示するように、メインスイッ
チ213、AC電源ケーブル接続部209、及びAC電
源ケーブル(不図示)を介してAC電源に接続されてい
る。また、このスイッチ電源ユニット223は、装置背
面から見て右側が2次側であり、後述するコントローラ
ユニット572及びインバータユニット570に電源を
供給するようになっている。なお、図中の符号223a
はトランスである。 〈断熱板225について〉ところで、このスイッチ電源
ユニット223は、装置正面から見て左側にDC電源変
換部を有している構造であるため、該左側が右側よりも
多く発熱するようになっている。したがって、何ら対策
も取らないと、装置正面から見て左上の画面が最も高温
になり、右下の画面が最も低温になって温度分布が不均
一となり、表示品質が不均一になる。このような問題
は、「全白/全黒表示時」に最も顕著であり、温度特性
の厳しい強誘電性液晶を用いた液晶パネルにおいて顕著
である。
【0032】本実施の形態においては、このような問題
を解決すべく、スイッチ電源ユニット223の上面左側
に断熱板225を配置している。以下、この断熱板22
5について、図10乃至図11に沿って説明する。
【0033】断熱板225は、図8、(図85)、図1
1(a) に示すように、スイッチ電源ユニット223の上
面側で、表示の裏面側から見て右側(図8)、そして表
示側から見て左側の発熱の激しい部分(2次側)に部分
的に配置されており、該ユニット223から液晶パネル
P(表示ユニット230)等への熱の流れを抑制してい
る。この断熱板225は、塩化ビニール製であり、図1
1(b) に示すように、両端がバックライトユニット53
0(詳細は後述)とスイッチ電源ユニット223とにそ
れぞれビス(不図示)によって固定されている。
【0034】この断熱板225によって、スイッチ電源
ユニット223の2次側で発生した熱は、図11(a) に
示すように、断熱板225に沿って一旦右側(パネル正
面から見た状態で)に流れた上で液晶パネルP側に流れ
る。したがって、図示右下部の温度は上昇すると共に、
図示左上部の温度上昇は抑えられ、その結果、液晶パネ
ルPの温度分布は均一なものに改善され、表示品質が均
一な液晶パネルPを得ることができる。
【0035】スイッチ電源ユニット223では、その上
面側において、上述した断熱板225が配置されていな
い領域に、微細な網目のネット部材(不図示)を被覆
し、当該ユニット内への異物の侵入を防止することがで
きる。
【0036】更に、本実施の形態の表示装置では、図
8、図85に示すように、スイッチ電源ユニット223
の上方であり、表示ユニット230及びバックライトユ
ニット530の裏面側にインバータユニット570及び
コントローラユニット572が並設されている。
【0037】かかるインバータユニット570及びコン
トローラユニット572の位置関係については、前者が
より作動中の発熱量が大きいことを考慮して、スイッチ
電源ユニット233のより発熱が小さい領域の上方(即
ち電源ユニット233のより発熱の大きい部分(2次
側)であって、前述した断熱板225が設けられた部分
に対して、対角上方)に設けられる。こうして、表示パ
ネルPの温度分布はより均一なものと改善される。
【0038】なお、本発明者の実験によると、強誘電性
液晶を使用する液晶パネルPにおいて、本実施の形態の
断熱板225に加え、電源ユニットと他のユニットとの
位置関係による効果は、液晶パネルPの温度分布に1〜
1.5℃程度の減少が観察され、しかも表示品質が均一
であることが確認された。 〈表示ユニット230等の配置について〉また、図11
(b) に示すように、断熱板225の上方には表示ユニッ
ト230が配置されている。
【0039】この表示ユニット230は、図12に示す
ように、セル枠231を備えている。このセル枠231
は、枠状に形成されると共に、多数のビス孔231a,
…を有しており(図13参照)、前カバー201に取り
付けられるようになっている。また、このセル枠231
の内部開口231bには、セル弾性保持部材(シリコン
樹脂)232を介してセル固定板233が支持されてい
る。ここで、セル弾性保持部材232は、ゴム性材によ
って形成されており、セル固定板233を宙づり状態で
支持して、セル枠231とセル固定板233との間の振
動や衝撃の伝達を抑制するように構成されている。な
お、このセル弾性保持部材232による接着は、セル枠
231内にセル固定板233を配置した状態で、セル枠
231とセル固定板233との間隙にゴム系の接着剤を
充填し、硬化させることで達成している。また、このセ
ル固定板233は、図12に示すように、開口部235
を有している。さらに、セル枠231は、ガラス繊維を
分散した樹脂により形成されている。
【0040】ところで、このセル固定板233の上面に
は、開口部周縁に沿って弾性部材(シリコン樹脂)23
6が配置されており、該弾性部材236によって液晶パ
ネル(液晶素子)Pがセル固定板233に貼り付けられ
ている。そして、この液晶パネルPは、開口部235を
上側から閉塞している。なお、この弾性部材236は、
硬化した後に弾性を示すゴム系(シリコーンゴムなど)
の接着剤(シリコン接着剤)を枠状に塗布して形成さ
れ、液晶パネルPは硬化前の弾性部材236に接着され
る。また、この弾性部材236は、液晶パネルPの表示
領域を囲むように配置・固定されている。
【0041】さらに、セル固定板233の下面には、開
口部235の全周縁に沿うように突条部237が連続し
て形成されており、この突条部237には拡散板239
が貼り付けられて開口部235を下側から閉塞している
(図14参照)。そして、これらのセル固定板233、
拡散板239及び液晶パネルP等によって略密閉状態の
空間S1が形成されている。
【0042】またさらに、セル固定板233の下面に
は、前記突条部237を囲むように、幅の狭い突条部2
40が形成されており、下方に配置されたバックライト
ユニット530(詳細は後述)と上記突条部240との
間には、枠状のスポンジ部材241が貼り付けられてい
る。そして、これら拡散板239、セル固定板233、
突条部240、スポンジ部材241、及びバックライト
ユニット530によって略密閉状態の空間が形成されて
おり、バックライトユニット530の発光表面や拡散板
239の下面にゴミが侵入するのを防止している。ま
た、このスポンジ部材241は弾力性を有しており、表
示ユニット230が振動した場合には該振動を吸収する
ように構成されている。
【0043】一方、前カバー201の開口部201aは
表示板242によって閉塞されており、前カバー20
1、表示板242、及び液晶パネルPによって略密閉状
態の空間S2が形成され、液晶パネルPが外部からの衝
撃等を受けて振動した場合には、該振動が空間S2のエ
アダンパ効果により早期に減衰されて、液晶パネルPに
伝わる衝撃が緩和されるようになっている。また、前カ
バー201の下面には、開口部201aの全周縁に沿っ
て弾性部材243が枠状に貼り付けられて液晶パネルP
と前カバー201との間に配置されており、略密閉状態
の空間S2をさらに仕切ってエアダンパ効果を高めると
共に液晶パネルPの表面部分にゴミが侵入するのを防止
している。さらに、この弾性部材243は弾力性を有し
ており、液晶パネルPが振動した場合には該振動を吸収
するように構成されている。
【0044】また、液晶パネルPには液晶駆動用TAB
330,…を介してドライバーボード400,…が電気
的・機械的に接続されており(図には1つのみ図示)、
これらのドライバーボード400,…は、セル固定板2
33の突条部437,…上に支持されている。なお、こ
れらTAB330,…等の構造や接続状態、さらにはド
ライバーボード400,…の支持機構等については、後
で詳細に説明する。
【0045】なお、表示板242は、図12においては
前カバー201の表面に取り付けられているが、図14
8に沿って後述するように、前カバー201の裏側(液
晶パネルPが配置されている側)にセルカバー703を
設け、図15に示すように、セルカバー703の表面に
表示板242を両面接着テープ等の接着部材244によ
って取り付けるようにしても良い(図15参照)。そし
て、かかる場合には、スポンジ等の弾性部材243は、
セルカバー703の開口部703aの全周縁に沿って枠
状に形成し(図92参照)、液晶パネルPとセルカバー
703との間に配置すればよい(図148参照)。
【0046】また、図12においては、セル固定板23
3の下面には、拡散板239を取り付けるための突条部
237や、スポンジ部材241が当接される突条部24
0が形成されていたが、図16に示すように、セル固定
板233の下面に突条部を形成しないようにしても良
い。この場合には、拡散板239はセル固定板233の
下面に貼付され、スポンジ部材241はセル固定板23
3の下面に当接される。 〈セル固定板233の材質について〉ここで、セル固定
板233の材質について説明する。
【0047】一般に、駆動中の液晶パネルPは、透明電
極(具体的には、走査電極269,…及び情報電極28
1,…)にて発するジュール熱やバックライトユニット
530の発熱等により温度上昇する。そして、この液晶
パネルPの周辺部分の熱はセル固定板233を通って逃
げてしまうため、該パネルPには温度分布が発生する。
しかし、この温度分布は強誘電性液晶の駆動特性に分布
を与えてしまうので理想的には温度分布の無いものが望
まれる。そこで、セル固定板233は熱伝導率の小さい
樹脂等の材料が望まれる。
【0048】また、組立時に加わる機械的ストレス等に
より配向性の劣化が生じた場合には液晶パネルPを加熱
して再配向処理を行なう必要があるが、液晶パネルPは
セル固定板233に接着されている為、再配向熱処理に
際してはセル固定板233もまた加熱されることとな
る。このため、セル固定板233は、再配向熱処理で加
わる80℃〜100℃よりも熱変形温度が高い材料(こ
の温度での熱膨張が液晶パネル基板262,280に比
べ比較し得る程度であれば、再配向熱処理による凹状変
形による配向性の乱れは無視できる様になる)であるこ
とが望まれる。
【0049】これらの点から、このセル固定板233の
材料としては、鋳型成型が可能なポリカーボネイト等が
考えられるが、このポリカーボネイトは6.6×lO-5
/degの線膨張係数を持ち、セル固定板233の外形
寸法を30Omm×37Ommとした時、室温(25
℃)から70℃上昇した場合に基板262,280(8
×lO-6/deg)との熱膨張差を計算してみると、短
辺側の伸びの差は1.218mmとなり、また長辺側の
伸びの差は1.502mmとなる。つまり、短辺側の液
晶パネルPとドライバーボード400との間隔が約0.
6mm広がり、長辺側では約0.75mm広がることに
なる。この程度の伸びであれば、再配向熱処理による液
晶パネルPの凹状変形は余り問題に成らないものの、こ
の伸びが、液晶パネルPと液晶駆動用TAB330との
接続部、或はドライバーボード400と液晶駆動用TA
B330との接続部に集中するため接続部分が破断して
しまう。従って、接続部の断線等も考慮すると、セル固
定板233の材質を液晶パネルPに用いられるガラス基
板のような線膨張係数の小さい材質を選択する必要があ
る。
【0050】そこで、本実施の形態では、線膨張係数が
小さい樹脂材料には線膨張を抑える添加材(例えばガラ
ス繊維等)が入っている場合が多いことから針状のガラ
ス繊維を30%含有させたポリカーボネイトをセル固定
板233に用いている。つまり、セル固定板233に
は、線膨張係数の異方性が小さく、かつ係数自体が小さ
い材料(針状のガラス繊維を30%含有させたポリカー
ボネイト)にて形成されている。
【0051】なお、セル固定板233を鋳型成型により
形成する場合は、添加材が針状なので成形基体を単に鋳
型に流し込んだのでは、成形基体の流れに沿って針状の
添加材が分布してしまうので線膨張係数に異方性を生じ
てしまう。そこで、本実施の形態では、線膨張係数の異
方性を少なくするためにセル固定板233の鋳型の各辺
中央に4ケ所の注入口を設けて成形基体を注入した。図
17はこの鋳型を説明する斜視図で、鋳型250は、蓋
部250aと鋳型部250bとからなり、注入口25
1,…と空気抜き穴252,…とを有している。これに
より、ガラス繊維は非一様方向(ランダムな方向)を持
ち、又均一に分散させることが可能になる。
【0052】以上説明した構成にすることにより、再配
向熱処理を行っても、液晶パネルPと液晶駆動用TAB
330との接続部、或はドライバーボード400と液晶
駆動用TAB330との接続部が断線したり、また再配
向熱処理による液晶パネルPに発生する反りによる配向
性の劣化が無くなった。 〈液晶パネルPについて〉次に、液晶パネルPの構造に
ついて、図18乃至図25に沿って説明する。
【0053】液晶パネルPは、図18に示すように、相
対向するように平行に配置された一対の電極基板26
0,261を備えている。
【0054】このうち、上側の電極基板260は、透明
な1.1mm厚のガラス基板262(以下、“上基板26
2”とする)を備えており、その上基板(透明基板)2
62の表面(下面)には、RGBW4色のカラーフィル
タ263R,263G,263B,263W(1.5μ
m厚)が所定間隙を置いて配置されている。また、これ
らカラーフィルタ263R,…の間隙には、例えばMo
Ta合金によって1000Åの厚さに形成されたブラッ
クマトリクス265が配置されている。なお、上基板2
62には、片面が研磨されて、SiO2 膜が形成された
青板ガラスが用いられている。
【0055】さらに、これらのブラックマトリクス26
5やカラーフィルタ263R,…は、厚さが2.2μm
のパッシベーション層266によって被覆されており、
このパッシベーション層266の表面には厚さが500
Åの例えばSiO2 膜267が形成されている。またさ
らに、このSiO2 膜267の表面には、ストライプ状
の走査電極269,…がITOによって厚さ700Å程
度に多数形成されており、さらに、走査電極269,…
の表面には、例えばMoTa(400Å厚)/AlSi
Cu(1000Å厚)/MoTa(200Å厚)の3層
構造からなる金属電極270,…が形成され、電気抵抗
を低減して液晶パネルの駆動スピードを上げる役割を果
たしている。
【0056】また、これらの電極269,…,270,
…は絶縁膜271によって被覆されている。この絶縁膜
271は、厚さが900ÅのTaOX 層と、厚さが65
0ÅのTi−Si層とが積層されて構成されており、さ
らに、微粒子が含有されている。またさらに、この絶縁
膜271の表面には、ポリイミドからなる配向制御膜2
72が厚さ200Å程度に形成されている。
【0057】一方、下側の電極基板261も同様に、透
明な1.1mm厚のガラス基板280(以下、“下基板2
80”とする)を備えており、その下基板(透明基板)
280の表面には、ITOからなるストライプ状の情報
電極281,…が多数形成されている。なお、下基板2
80には、片面が研磨されて、必要に応じてSiO2
が形成された青板ガラスが用いられている。
【0058】そして、これらの情報電極281,…及び
上記走査電極269,…によってマトリクス電極が形成
されている。また、これらの情報電極281,…の表面
には、MoTa(400Å厚程度)/AlSiCu(1
000Å厚程度)/MoTa(200Å厚程度)の3層
構造からなる金属電極282,…が形成されており、こ
れらの電極281,…,282,…は、下基板262の
場合と同様に、絶縁膜283によって被覆され、さらに
配向制御膜285によって被覆されている。
【0059】そして、これらの電極基板260,261
の間隙には、多数のスペーサ290,…が配置されてお
り、基板間隙が一定になるように規定されている。ま
た、該間隙には、粒子状接着剤(商品名“トレパー
ル”)291,…やシール材292も配置されており、
両電極基板260,261が貼り合されている。さら
に、この基板間隙には強誘電性液晶293が挟持されて
いる。
【0060】なお、走査電極269,…及び情報電極2
81,…は、ITOの他にIn23 にて形成しても良
い。
【0061】また、絶縁膜271は、スパッタリング法
によって形成したSiO2 膜を用いても良く、SiO2
の他にTa25 等の無機絶縁物質でもよく、またS
i、Ti、Ta、Zr、Al等のうち少なくとも1元素
を含む、有機金属化合物を塗布・焼成して得られる無機
系絶縁膜を用いることもできる。また、膜厚は200Å
〜3000Åの範囲であればよい。
【0062】さらに、配向制御膜272は、ポリイミド
形成液をスピンナーで塗布し、270℃の温度で1時間
加熱することにより得られるが、ポリビニルアルコー
ル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミ
ド、ポリパラキシリレン、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリア
ミド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、
ユリア樹脂やアクリル樹脂などの有機絶縁物質を用いて
もよい。また、膜厚は、50Å〜1000Åの範囲であ
ればよい。そして、この配向制御膜272の表面をナイ
ロン性のラビング布で一方向にラビング処理することに
よって、ラビング方向と実質的に同一方向の配向規制力
となる一軸性配向軸が付与される。
【0063】またさらに、上下基板262,280の貼
り合わせに際しては、例えば一方の基板に平均粒径約
1.5μmのビーズスペーサ290,…(シリカビー
ズ、アルミナビーズ等)を散布し、他方の基板にエポキ
シ樹脂の接着剤であるシール材292をスクリーン印刷
法で形成し、これら2枚の基板262,280を0.1
μm〜3μmの間隔に保持して対向させ、熱処理を施し
てシール材292を固化させた。その後、強誘電性液晶
293を注入して液晶パネルPを製作した。
【0064】次に、図19乃至図22に沿って、カラー
フィルタ263R,…の形状等について説明する。
【0065】図19は、図18のB−B矢視断面図であ
り、同図に示すように、RGBW4色のカラーフィルタ
263R,…は、長方形状をして、所定距離を隔てて隣
接されている。これら4色のカラーフィルタ263R,
…が配置される部分においては、それぞれ画素が形成さ
れており、これらのカラーフィルタ263R,…を透過
する光の色の組み合わせによって所定の色を表示するよ
うになっている。なお、これら4色のカラーフィルタ2
63R,…の配置されている領域には、図20に詳示す
るように、透明な走査電極269,…が形成されてい
る。また、金属電極270,…は、カラーフィルタ26
3R,…の配置されている領域に開口部270a,…を
有して、バックライトユニット530からの光を透過す
るように構成されている。
【0066】一方、図21は、図18のA−A矢視断面
図であり、同図に示すように、情報電極281,…は、
幅広部281a,…(カラーフィルタ263R,…に重
なる部分である)と幅狭部281b,…とを有して櫛歯
状に形成されており、隣接する一対の情報電極281
A,281Bは、これらの幅広部281a,…が互いに
噛み合って干渉しないように配置されている。そして、
図示した4つの幅広部281a,281a,281a,
281aは、上述した4色のカラーフィルタ263R,
…に重なるように配置されて、4つの画素を形成してい
る(図22参照)。なお、金属電極282,…は、情報
電極281,…の端縁に沿って形成されている。
【0067】ところで、上述した基板262,280は
異なった形状をしており、具体的には図23及び図24
に示すように、パネルを表示側から見て左端縁262a
においては幅広形状の上基板262が下基板280より
も突出し、上下端縁280a,280bにおいては、上
基板262よりも細長形状の下基板280が突出してい
る。なお、パネルを表示側から見て右端縁においてはい
ずれの基板262,280も突出されてはいない。
【0068】本発明では、液晶パネルPにおいて、少な
くとも前記左端縁262a(基板262側)、前記上端
縁280a及び下端縁280b(基板280側)に、夫
々図13にも示すように液晶駆動用TAB330
(A),(B)が実装され得る。一方、駆動用TABが
実装されない端縁には、液晶をパネル内に導入するため
の注入口が設けられる。この基板262,280がいず
れも突出されていない端縁には、液晶表示装置の温度補
償を行うべく、パネルの液晶の駆動中の温度を検知する
サーミスタ310が取り付けられている(詳細は図28
に沿って後述)。そして、上述した走査電極269,…
は、金属電極270,…と共に上基板262の左端縁2
62aにまで延設されて外部に露出されており、他方の
情報電極281,…も、金属電極282,…と共に下基
板280の上下端縁280a,280bにまで延設され
て外部に露出されている。 〈基板端部における各電極の形状について〉ここで、基
板端部262a,280a,280bにおける各電極の
形状について、図25に沿って説明する。なお、基板端
部における各電極は、上基板262と下基板280とで
ほぼ同様の構成であるため、上基板262の左端部26
2aにおける走査電極269,…及び金属電極270,
…の形状について述べることとし、他方の下基板280
の上下端部280a,280bにおける情報電極28
1,…や金属電極282,…の形状に関する説明は省略
する。
【0069】図25は、上基板262の左端部262a
における走査電極269,…や金属電極270,…の配
置状態を示す図である。なお、図25における上基板2
62の下端縁が、図24における上基板262の左端縁
262aに相当する(以下、“露出部262a”とす
る)。また、図25中の斜線部分は、走査電極269,
…と金属電極270,…とが積層されている領域を示
す。
【0070】同図に示すように、上基板262の中央部
(走査電極269,…の長手方向と直交する方向におけ
る上基板262の幅方向中央部)の領域262Aにおい
ては、多数のストライプ形状の走査電極269,…が、
同一断面形状のまま上基板262の露出部262aにま
で延設されており、これらの走査電極269,…には金
属電極270,…が積層されている。但し、上基板26
2の露出部262a以外においては、金属電極270,
…の形成幅と走査電極269,…の形成幅とは同一で、
走査電極269,…が全幅にわたって金属電極270,
…によって被覆されている(但し、上述のようにカラー
フィルタ263R,…に相当する部分には開口部270
a,…が形成されている。)が、上基板262の露出部
262aにおいては、各走査電極269,…の両縁のみ
が金属電極270,…によって被覆されているだけで、
各走査電極269,…の中央部は非積層構造となってい
る。
【0071】一方、領域262Aの両側部の領域262
1 ,262B2 で、かつ露出部262aにおいては、
透明電極による幅広部300,300が長方形状にそれ
ぞれ形成されており、これらの幅広部300,300の
表面には、目視により位置合せを行うためのマーク(第
2の位置合せマーク、第4の位置合せマーク。以下、
“基板側目視マーク”とする)301,301がそれぞ
れ2つずつ形成されている。なお、これらの基板側目視
マーク301,…は、図示の如く、横長の長方形状をし
て所定間隙をおいて互いに平行になるように形成されて
おり、金属電極270,…と同じ材質で形成されてい
る。また、領域262Aに隣接される領域262B1
で、かつ露出部262a以外の部分においては、複数本
(図では4本)の電極299,…が、走査電極269,
…と金属電極270,…とを積層することにより形成さ
れており、これらの走査電極269,…と上述した幅広
部300,300とは電気的に導通されている。さら
に、他側部(図中左側)の領域262B2 で、かつ上基
板262の露出部262a以外の部分においては、走査
電極269と金属電極270との積層構造からなる電極
299が1本だけ形成されており、この走査電極269
と幅広部300とは、同じく電気的に導通されている。
【0072】また一方、これらの領域262B1 及び2
62B2 の外側には位置合せマーク303,303がそ
れぞれ形成されている。これらの位置合せマーク30
3,303は、金属電極270,…と同じ材質で形成さ
れており、小円形状をしている。また、上述した基板側
目視マーク301,301が目視の対象となるものであ
るのに対して、これらの位置合せマーク303,303
はカメラによる画像認識の対象となるものである(以
下、“基板側自動マーク303,303”とする)。な
お、本実施の形態においては、液晶パネルPは、262
A領域に形成された電極299,…によって駆動される
ようになっており、他の領域262B1 ,262B2
形成された電極299,…はグランド電極とされてい
る。 〈偏光板321について〉ところで、液晶パネルPの上
下両面には、図26に示すように偏光板321,322
が貼付されており、このうち、表示板242に対向する
側の偏光板321の表面には、拡散処理が施されてい
る。
【0073】また、表示板242は、化学強化処理を施
したガラス板であるが、その両面には、アンチグレア処
理、ほう酸処理、ホーニング処理、成膜処理等の化学処
理、又は物理的処理によって拡散面242a,242b
が形成されている。
【0074】なお、本実施の形態においては、例えば、
偏光板321の曇り度を25%にすると共に、表示板2
42の曇り度を5%として、液晶パネルPに近接する拡
散面(表示板242の拡散面)の曇り度の方が、該パネ
ルよりも離れた位置に配置される拡散面(242a,2
42b)の曇り度よりも大きくなるように設定されてい
る。また、上述した拡散処理は、表面を凹凸に仕上げる
ことにより達成されるが、本実施の形態においては、液
晶パネルPの最小画素幅50μmに対して、拡散面の凹
凸の平均間隔を20〜25μm(最小画素幅50μmの
2分の1以下)としている。
【0075】本実施の形態においては、液晶パネルPの
観察側に配置される全ての部材の表面(すなわち、偏光
板321の表面、及び表示板242の両面)には拡散処
理が施されているため、外部光源からの光の反射を低減
し、液晶パネルPの表示の認識が容易になる。本発明者
が計測したところ、本実施の形態に係るディスプレイ装
置本体200の反射率は6%となり、従来装置の3分の
1以下に低減されていることが確認できた。
【0076】なお、このように施した拡散処理による曇
り度が大きい場合には、一般的に、液晶パネルPと拡散
面との距離が大きければパネルに表示される文字や図形
がぼやけてしまうが、本実施の形態においては、液晶パ
ネルPに貼付された偏光板321の曇り度の方が、パネ
ルPよりも離れて配置される表示板242の曇り度より
も大きくなるように設定されているため、そのようなボ
ヤケを低減でき、その結果、液晶パネルPの表示内容を
明確に認識できる。
【0077】また、一般的に、拡散処理のために形成さ
れる凹凸の形状が粗い場合には、表示に光学的ムラが生
じてギラついて見えてしまい、反対に粗くない場合に
は、反射像の輪郭がぼやけずに防眩効果が薄れてしま
う。しかし、本実施の形態においては、上述のように液
晶パネルPの最小画素幅50μmに対して、拡散面の凹
凸の平均間隔を20〜25μmにしているため、上述の
ような問題もなく、表示品位を良好に維持できる。
【0078】なお、表示板321は、上述のように化学
処理、又は物理的処理によって拡散面が形成されたもの
に限らず、図27に示すように、化学強化ガラスの両面
に市販のノングレアフィルム(材質、P.E.T、曇り
度が5%)323,324が貼付されたものであっても
良い。その場合にも、偏光板321の表面には拡散処理
が施されており、その曇り度は25%である。また、こ
れら拡散処理を施した面の形状は、液晶パネルの最小画
素幅50μmに対して、凹凸の平均間隔20〜25μm
である。このようにすれば、表示板242に化学強化ガ
ラスを用いているため、通常のガラス板の場合と比べて
破損されにくく、また、この化学強化ガラスは一般のガ
ラス板に比べて撓みにくいことから、表示板242と液
晶パネルPとの間隙を小さくできる。したがって、表示
内容のボヤケが低減されて視認性が良くなる。また、ボ
ヤケが低減される分だけ表示板242の曇り度を上述実
施の形態よりも大きくすることも可能であり、その場合
にはさらに反射率が低減される。さらに、表示板242
の表面にフィルム323,324を貼付しているため、
仮に表示板242に大きな力が作用して該表示板が破損
したとしても、該表示板が散乱することがない。
【0079】また、表示板242及び偏光板321の表
面に形成された拡散面の表面には、低反射コーティング
(低反射処理)を施すようにしても良い。このコーティ
ングは、ディップ、ポッティング、スプレー、ゾルゲ
ル、蒸着等の方法により施され、コーティング層は単層
又は多層に形成される。これにより、さらに反射率を低
減することができる。なお、本発明者が実際に測定した
ところによると、その反射率は従来例の場合の約6分の
1になった。 〈サーミスタ310について〉本実施の形態において
は、図28に示すように、液晶パネルPの表示側から見
て右端縁にはTAB330,…は接続されておらず、該
端縁に接触するようにサーミスタ310が配置されてい
る。以下、このサーミスタ310の構造について、図2
9及び図30に沿って説明する。
【0080】このサーミスタ310は、図29に詳示す
るように、リード線311に接続されており、該リード
線は、シリコン樹脂312によって弾性部材313に固
定されている。この弾性部材313は、シリコン発泡ス
ポンジなどによって、かつ断面が略コ字状になるように
形成されている(図30参照)。そして、これらの弾性
部材313等を包み込むようにして固定部材315が配
置されており、該固定部材315の下端部315a,3
15aをセル固定板233に固定することに基づき、サ
ーミスタ310を所定位置に配置するようになってい
る。なお、この固定に際しては、弾性部材313をサー
ミスタ310とは反対側の端面313aから液晶パネル
Pの側に押し付け、サーミスタ310が液晶パネルPに
付勢されるようにしている。また、サーミスタ310が
液晶パネルPの温度を正確に検知できるようにするため
に、図29に示すように、サーミスタ310の周囲に
は、シリコン発泡スポンジ等の弾性部材313以外は、
熱抵抗の大きな空気しか存在しないようにしている。
【0081】なお、本実施の形態では、サーミスタ31
0は、表示パネルP内において、駆動中に種々の発熱源
から実質的に均一に近い距離にある、あるいは、熱が局
在しないという観点で、TABが実装されていない端縁
であって、パネルの縦軸の中点より下方に設置され得
る。こうして、サーミスタ310は、パネル内全面の液
晶の平均的な温度を観測することでき、前述したような
液晶パネル内の温度の均一化も伴い液晶駆動におけるよ
り精確な温度補償を行うことが可能となる。 〈異方性導電接着フィルム320,…について〉ところ
で、各基板262,280の端縁262a,280a,
280bには、図24に詳示するように、多数の異方性
導電接着フィルム320,…が接着されており、これら
の異方性導電接着フィルム320,…を介して液晶駆動
用TAB(プリント基板)330,…が各基板262,
280に接着されている(図31、図32、及び図33
参照)。なお、上基板262に接続される液晶駆動用T
AB330,…においては、図32に示すように、一側
の面(図示上面)が上基板262に接着されており、他
側の面(図示下面)がドライバーボード400に接着さ
れている。また、下基板280に接続される液晶駆動用
TAB330,…においては、図33に示すように、同
一側の面(図示下面)が下基板280及びドライバーボ
ード400に接着されている。
【0082】ここで、異方性導電接着フィルム320に
ついて説明する。
【0083】この異方性導電接着フィルム320は、所
定の加熱硬化条件で硬化体を形成する硬化性樹脂で形成
しており、該樹脂には導電性粒子を分散含有させてい
る。また、導電性粒子には、Ni,Au,Ag,はんだ
等の金属粒子或は合金粒子や、樹脂球状粒子にNi,A
u等の金属をコーティングした良導電性を有する粒子を
用いている。さらに、この樹脂球状粒子は硬化性樹脂と
同程度の線膨張係数のものを用いることができる。この
導電体は、硬化性樹脂の固形分100重量部に対して
0.5〜5.0重量部、好ましくは5〜20重量部の割
合で含有され、又その平均粒径は5〜50μm、好まし
くは10〜30μmである。
【0084】また、本発明で用いる熱硬化性樹脂として
は、熱硬化性エポキシ樹脂剤、熱硬化性シリコン樹脂や
熱硬化性ポリイミド樹脂などを用いることができる。
【0085】
【数1】 となるように各値を決めることが望ましい。
【0086】さらに、電極ピッチは、好ましくは125
μmピッチ(8本/mm)より高密度に、より好ましくは
100μmピッチ(10本/mm)より高密度にした場合
により一層効果がある。
【0087】電極ピッチと電極幅との関係は、使用され
る異方性導電接着フィルム320によって最適な関係が
決められるが、一般には、異方性導電接着フィルム32
0の導電性粒子の大きさや分散の度合いによって決める
のが望ましい。とはいえ、電極間の空間と電極幅との比
は、1:1とするのが通常である。
【0088】さらに、これらの端子332,…,33
3,…の間には、液晶駆動用IC350がTAB実装さ
れている。ここで、液晶駆動用IC350について、図
38乃至図43に沿って説明する(以下、走査側液晶駆
動用TABにおける駆動用ICを“走査側IC350
A”とし、情報側液晶駆動用TABにおける駆動用IC
を“情報側IC350B”とする)。
【0089】走査側IC350Aは、図38に示すよう
に、コントロール回路351を備えており、このコント
ロール回路351には、ドライバーボード400を介し
てドライブコントローラ450から種々の信号(チップ
セレクト入力XCS、コモンラッチ信号XCLTCH、
コモンサンプリングクロック入力CSCLK、コモン出
力クリア入力XCCLR)が入力されている。ここで、
チップセレクト入力XCSはチップを選択する信号であ
る(表1参照)。
【0090】
【表1】 但し、二重走査時には入出力タイミングに従う。
【0091】また、コモンラッチ信号XCLTCHは、
サンプリングされたアドレスデータの転送イネーブル信
号であり、コモンサンプリングクロック入力CSCLK
は、CWFD0〜CWFD3、XCLTCH、CA0〜
CA6、XCSの同期信号である。なお、XCLTCH
の“L”から次の“L”の間を1Hとしたとき、1H周
期間のCSCLKのクロック数は2以上である。さら
に、コモン出力クリア入力XCCLRは、他のロジック
入力信号の状態にかかわらず、排他的にチャンネル出力
をVCレベルにする。(Lアクティブ)このとき、内部
ロジックは動作し続ける。
【0092】一方、コントロール回路351にはデコー
ダ352が接続されており、このデコーダ352には、
コモンアドレス入力CA0〜6やコモンディレクション
CDIRなどが入力されている。ここで、コモンアドレ
ス入力CA0〜6はアドレスデータを指定するための信
号であり、コモンディレクションCDIRは、該アドレ
スデータと出力チャンネルとの対応を切り換える信号で
ある。具体的には、表2のようになる。
【0093】
【表2】 また一方、走査側IC350Aは、2つのロジック回路
353,355を備えており、一方のロジック回路35
3にはコモン波形データCWFD0〜CWFD3が入力
されている。このコモン波形データCWFD0〜CWF
D3は、4値出力波形を設定するデータ信号である(表
3参照)。
【0094】
【表3】 但し、CWFD2,CWFD3は、二重走査の時のみ有
効。 条件1:CWFD0,CWFD1 標準走査(M2=L)の時、M0,M1,M2,C
Anで選択された出力の1H周期間の電圧レベルを決定
する。
【0095】 二重走査(M2=H)の時、M0,M
1,M2,CAnで選択された出力の最初の1H周期間
の電圧レベルを決定する。 条件2:CWFD2,CWFD3 標準走査(M2=L)の時、CWFD2,CWFD
3は、“L”又は“H”に固定する。
【0096】 二重走査(M2=H)の時、M0,M
1,M2,CAnで選択された出力の2H目の1H周期
間の電圧レベルを決定する。但し、条件1及び条件2で
選択されていない出力の電圧レベルは、VCレベルとす
る。
【0097】また、他方のロジック回路355にはモー
ド設定入力M0〜M2が入力されている(表4参照)。
【0098】
【表4】 さらに、この走査側IC350Aはコモンドライバ35
6を備えており、このコモンドライバ356には、走査
電極269,…に印加して液晶パネルPを駆動するため
の4値レベル電源(FLC駆動4値レベル電源)V1,
V5,VC,V2が入力されている。
【0099】またさらに、この走査側IC350Aには
リセット入力XCRESETが入力されており、このリ
セット入力XCRESETによってすべてのレジスタが
リセットされ、かつ全チャンネル出力をVCレベルにす
るようになっている。また、この走査側IC350Aに
は、FLC駆動出力回路用電源VEEや、ロジック用電
源VDDが入力されており、高耐圧出力系GNDVSS
1やロジック系GNDVSS2が接続されている。
【0100】そして、この走査側IC350Aに上述各
種信号が入力されることに基づき、走査側IC350A
からはコモン信号出力(走査信号)C1〜C128が出
力されることとなる(図39参照)。
【0101】また、情報側IC350Bは、図40に示
すように、コントロール回路360を備えており、この
コントロール回路360には、ドライバーボード400
を介してドライブコントローラ450から種々の信号
(カスケード入力SDI、、カスケード出力SDOセグ
メントラッチ信号XSLTCH、クロック入力SCL
K、セグメント出力クリア入力XSCLR)が入力され
ている。ここで、カスケード入力SDIはカスケード信
号の入力であり、カスケード出力SDOはカスケード信
号の出力である。また、セグメントラッチ信号XSLT
CHは、画像データのサンプリングやホールドを制御す
るための信号であり、Lレベルにて画像データのサンプ
リングが行なわれ、Hレベルにて画像データのホールド
が行なわれる。そして、ホールドされたデータは、SW
FDn とXSCLRとでセグメント出力を決定する。さ
らに、クロック入力SCLKは、レジスタのクロックで
あり、立ち上がりエッジによってデータID0〜ID7
をラッチするようになっている。またさらに、セグメン
ト出力クリア入力XSCLRは、他のロジック入力信号
の状態にかかわらず、排他的にチャンネル出力をVCレ
ベルにする信号である。なお、このようにチャンネル出
力がVCレベルにされていても、内部ロジックは動作し
続ける。
【0102】一方、この情報側IC350Bは8ビット
データMPX361を備えており、この8ビットデータ
MPX361には画像データ入力ID0〜ID7やサン
プリング方向設定入力SDIRが入力されている。ここ
で、サンプリング方向設定入力SDIRは画像データの
サンプリングの順番(左サンプリング/右サンプリン
グ)を設定するための信号である(表5参照)。また、
画像データとチャンネルとの対応は表6に示すようにな
っている。
【0103】
【表5】
【0104】
【表6】 また一方、情報側IC350Bはロジック回路362を
備えており、このロジック回路362には、セグメント
サンプリングクロックSSCLKやセグメント波形デー
タSWFD0〜SWFD3が入力されている。このう
ち、セグメントサンプリングクロックSSCLKは、そ
の立ち上がりエッジでSWFD0〜SWFD3やXSL
TCHをサンプリングするための信号であり、セグメン
ト波形データSWFD0〜SWFD3は、3値出力波形
を設定するデータである(表7参照)。
【0105】
【表7】 また、情報側IC350Bはセグメントドライバ363
を備えており、このセグメントドライバ363には、F
LC駆動3値レベル電源V3,VC,V4やテスト用入
力XSTEST0,XSTEST1が入力されている
(表8参照)。
【0106】
【表8】 さらに、この情報側IC350Bにはリセット入力XS
RESETが入力されており、このリセット入力XSR
ESETは、表9に示すように、Lレベルのときにはチ
ャンネル出力をVCとしてリセット状態にするようにな
っている(パワーオン・リセット機能も有している)。
【0107】
【表9】 またさらに、この情報側IC350Bには、FLC駆動
出力回路用電源VEEや、ロジック用電源VDDが入力
されており、高耐圧出力系GNDVSS1やロジック系
GNDVSS2が接続されている。
【0108】そして、この情報側IC350Bに上述各
種信号が入力されることに基づき、情報側IC350B
からはセグメント信号出力(情報信号)S1〜S160
が出力されることとなる(図41参照)。
【0109】なお、図42及び図43には、走査側IC
350A及び情報側IC350Bにおける配線状態を示
す。
【0110】次に、出力端子333,…の詳細形状につ
いて、図44乃至図50に沿って説明する。
【0111】液晶駆動用TAB330の出力端子33
3,…には、図44、図45、及び図46に詳示するよ
うに、それぞれTAB側マーク(第1の位置合せマー
ク、第3の位置合せマーク)370,370,371,
371が形成されている。すなわち、外側から数えて3
本目及び4本目の出力端子333,333の間には、目
視調整用の位置合せマーク370,370(以下、“T
AB側目視マーク370,370”とする)がそれぞれ
形成されており、1本目の出力端子333と2本目の出
力端子333とが形成された部分には自動調整用の位置
合せマーク371,371(以下、“TAB側自動マー
ク371,371”とする)がそれぞれ形成されてい
る。なお、これらのマーク370,…,371,…の形
成された部分SAには,上述したようにベースフィルム
部331が形成されておらず出力端子333,…が露出
されている。また、これらのマーク370,…,37
1,…は、出力端子333,…と同材質のもの、すなわ
ち、銅箔の表面にAuメッキ、Snメッキ或はNiメッ
キを施したもので形成されている。具体的には、これら
のマーク370,…,371,…は、出力端子333,
…をパターニングする際にエッチング除去しないで残さ
れたものである。さらに、これらのマーク370,…,
371,…に寄与しない出力端子333,…は、図25
の領域262Aに形成された電極299,…に対応した
本数及び間隙にて形成され、それらの電極299,…に
接続されるようになっている。また、マーク370,
…,371,…に寄与する左右4本の出力端子333,
333,333,333は、図25の領域262B1
262B2 に形成された幅広部300,300に接続さ
れるようになっている。さらに、基板側目視マーク30
1,…は、図47に詳示するように、液晶パネルPと液
晶駆動用TAB330とが適正に接続された状態におい
て、互いに重ならずにTAB側目視マーク370,…を
挟み込む位置に形成されており、TAB側自動マーク3
71,…と基板側自動マーク303,…とも互いに重な
らない位置に形成されている。
【0112】ところで、上述した液晶駆動用TAB33
0と液晶パネルPとの位置合せは、専用の位置合せ装置
によって行なわれる。
【0113】該装置は、液晶パネルPを載置する液晶パ
ネル用アライメントユニット(不図示)を備えており、
該ユニットは移動自在に構成されている。また、該装置
は、液晶駆動用TAB330を載置するTAB用アライ
メントユニット(不図示)を備えており、該ユニットも
また移動自在に構成されている。さらに、液晶パネルP
の裏側(液晶駆動用TAB330の反対側)には、図4
8に示すように、液晶パネルP及び液晶駆動用TAB3
30の位置を認識するためのカメラCAが配置されてお
り、基板側自動マーク303,…を同軸落射光による照
明下で認識し、TAB側自動マーク371,…を側射光
による照明下で認識するように構成されている。
【0114】次に、液晶パネルPと液晶駆動用TAB3
30との位置合せ時の作用について、図49及び図50
に沿って説明する。ここで、図49は、位置合せ途中に
おける液晶駆動用TAB330と液晶パネルPとの位置
関係を示しており、図50は、該位置合せ終了後の位置
関係を示している。
【0115】いま、液晶パネルPに液晶駆動用TAB3
30を接続する場合には、液晶パネルPを液晶パネル用
アライメントユニットに載置し、液晶駆動用TAB33
0をTAB用アライメントユニットに載置する。この載
置作業は、専用の装置で自動に行っても良く、或は作業
者が手動で行っても良い。
【0116】そして、基板262及び液晶駆動用TAB
330のそれぞれの外形を目視により認識し、或は、基
板側目視マーク301,…とTAB側目視マーク37
0,…とを利用して大体の位置合せ(粗調整)を行い、
TAB側目視マーク370,…及びTAB側自動マーク
371,…が262A領域以外の領域(すなわち、26
2B1 領域か、262B2 領域の外側の領域)に位置し
て金属電極270,…と重ならないようにする。なお、
この粗調整の段階では、図49に示すように、TAB側
の出力端子333,…とガラス基板側の電極299,…
とはズレた状態にある。
【0117】次に、カメラ等による自動微調整を開始す
ると、前記粗調整により適正位置(認識可能範囲)に保
持されているTAB側自動マーク371,…は、透明な
基板262、及び異方性導電接着フィルム320(予め
基板側に熱転写されている)等を介してカメラCAによ
って認識され、他方の基板側マーク301,…は透明な
基板262を介して認識される。そして、カメラCAに
よる画像認識情報は所定の情報処理部(不図示)に送ら
れ、該処理部によって両マーク371,301のズレ量
が計算される。このズレ量はアライメント駆動部(不図
示)に信号として送られ、このズレ量が適正値になるよ
うに該駆動部によって両アライメントユニットの位置の
微調整が行われる。これにより、液晶パネルPと液晶駆
動用TAB330との位置合せが完了し、それらの位置
関係は図50に示すようになる。なお、かかる位置調整
は、液晶パネル用アライメントユニット、TAB用アラ
イメントユニット、又はそれら両方を駆動して行われ
る。また、このような自動微調整が正確になされたか否
かを、作業者が目視マーク301,370の相対位置に
より確認する。 〈熱圧着装置について〉このように、基板262と液晶
駆動用TAB330との位置合せが終了すると、熱圧着
装置による熱圧着が行なわれて、基板262と液晶駆動
用TAB330とが電気的・機械的に接続される。次
に、この熱圧着装置について、図51に沿って説明す
る。
【0118】熱圧着装置390は、150〜300°C
に加熱される熱圧着ヘッド391を備えており、該ヘッ
ド391は不図示の手段により上下に移動されるように
構成されている。なお、熱圧着ヘッド391の先端部
は、図示のように、出力端子333の露出幅よりも小さ
く形成されて接続部分に相当する断面形状をしており、
該接続部分においてのみ液晶駆動用TAB330を押圧
するようになっている。具体的には、接続部分の幅は
1.5〜2.0mm程度であり、熱圧着ヘッド391の
幅は1.5mmである。また、この熱圧着ヘッド391
は、高抵抗な金属又は合金、例えばモリプデンやステン
レスにて形成されており、この熱圧着ヘッド391に
は、加熱電源(不図示)が接続されて電源(一般に電圧
50V〜500V、好ましくは80V〜200V、電流
0.1A〜10A、好ましくは1A〜5A程度)が供給
されるようになっている。なお、熱圧着時間は数秒程度
である。
【0119】一方、この熱圧着ヘッド391の下方には
圧着用シート392が配置されている。この圧着用シー
ト392には、厚さt=0.05mmのテフロンフィル
ム(日東電工 ニトフロンR NO.900UL)が用
いられている。また、圧着用シート392には、70〜
170kgf/cm2 の範囲の圧縮強さを有する材料、例えば
四フッ化エチレン性フィルムを用いても良い。このさら
に、熱圧着ヘッド391の下方にはステージ393が配
置されており、このステージ393には熱圧着時に液晶
パネルPの端部を載置するようになっている。
【0120】液晶パネルPと液晶駆動用TAB330と
の接続に際しては、上述したように基板262の表面に
異方性導電接着フィルム320を予め載置しておく。次
に、上述したように、液晶パネルPと液晶駆動用TAB
330との位置合せを行ない、位置合わせした状態で、
150〜300°Cに加熱された熱圧着ヘッド391で
圧着用シート392を介して熱圧着し、液晶パネルPと
液晶駆動用TAB330とを接続する。
【0121】なお、熱圧着ヘッド391の幅は、1.5
mmとしているが、もちろんこれに限る必要はなく、端
子333の露出幅の80%以下、具体的には1〜2mmの
範囲内であれば良い。これにより、異方性導電接着フィ
ルム320の接着樹脂を端子333の接続に寄与しない
部分(端子333の長手方向)へ流し出すことができ、
液晶パネル側電極と端子333との間に残留する樹脂を
少なくでき、押し出された樹脂が端子333を横方向に
移動させるのを防止できる。また、端子333の露出幅
と熱圧着ヘッド391の幅とを適切に設定することによ
って、接続に寄与する電極333の長さを1mm以上に
し、高い接続信頼性を保つことが可能となる。
【0122】さらに、圧着用シート392の厚さを0.
05mmとしているが、厚さが25〜50μmの範囲内
であれば、良好な熱伝導性を有しつつもTAB側端子3
33を挟み付ける効果が生じて、より一層TAB側端子
333の湾曲を防止できる。
【0123】次に、液晶パネルPと液晶駆動用TAB3
30との接続構造について、図52に沿って説明する。
【0124】液晶駆動用TAB330においては、図5
2に詳示するように、ベースフィルム部331が領域
D′にて一部除去されて、出力端子333が露出されて
おり、これらの出力端子333が走査電極269,…又
は情報電極281,…に位置合わせされて接続されてい
る。
【0125】ところで、基板262,280の表面に
は、出力端子333のF′の領域に対応する部分に異方
性導電接着フィルム320が予め載置されており、出力
端子333と基板262,280(正確には情報電極2
81,…又は走査電極269,…)とは領域F′におい
てのみ接続されており、図示E′の領域においては出力
端子333は接続固定されずにむき出しの状態になって
いる。なお、図中の符号395は、コート樹脂である。
【0126】なお、図53(図57のC−C′に沿った
断面図)に示すように、液晶パネルPと液晶駆動用TA
B330との接続部分をシリコン樹脂396で覆うよう
にしても良い。これにより、接続部分の耐食性や接続強
度が向上され、ディスプレイ装置本体200の信頼性が
向上される。また、このシリコン樹脂396の硬度を5
0度以下とすることにより、液晶パネルPと液晶駆動用
TAB330との接続部分を柔軟にでき、変形応力が加
わった場合における破損を抑制できる。 〈ドライバーボード400について〉液晶駆動用TAB
330の出力端子333,…は上述のようにして液晶パ
ネル側に固定されるが、他方の入力端子332,…はド
ライバーボード400,…に固定される。
【0127】ところで、本実施の形態においては、ドラ
イバーボード400,400,400は3つ備えてお
り、これらのドライバーボード400,…は、図55に
示すように、液晶パネルPの図示左側及び上下両側にそ
れぞれ配置されている。そして、左側のドライバーボー
ド(走査側ドライバーボード)400Lは、液晶駆動用
TAB330,…を介して走査電極269,…に接続さ
れており、上下のドライバーボード(情報側ドライバー
ボード)400U,400Dは、液晶駆動用TAB33
0,…を介して情報電極281,…に接続されている。
但し、情報電極281,…は、図示のように、交互に上
下に延設されており、1つの液晶駆動用TABには、1
つおきに情報電極が接続されている。なお、以下におい
て左側及び上下両側のドライバーボード400,…を区
別して説明する必要がある場合には、左側のドライバー
ボードを“共通ドライバーボード400L”とし、上側
のドライバーボードを“上ドライバーボード400
U”、下側のドライバーボードを“下ドライバーボード
400D”とする。区別して説明する必要がない場合に
は、単に“ドライバーボード400”とする。
【0128】ここで、ドライバーボード400の構造に
ついて、図56に沿って説明する。
【0129】ドライバーボード400は、ガラス繊維を
含有するエポキシ樹脂を基材として6層に形成されてお
り、その上下の表面にはレジスト膜が形成されている
(不図示)。また、各基材には銅からなる配線層が積載
されている。
【0130】そして、ドライバーボード400の第1層
401には、多数の接続電極401a,…が形成されて
液晶駆動用TAB330が接続されており(詳細は次
述)、図39に示すように、液晶駆動用IC350A,
…,350B,…に対して、液晶駆動用電源V1,V
5,VC,V2や種々の信号を送るようになっている。
また、第2層402は、信号線層であり、アドレス信号
CA0〜CA6や波形設定信号CWFD0〜3等が送ら
れるようになっている。さらに、第3層403は、GN
D層であり、基準電位VSSに保持されている。またさ
らに、第4層405は、アナログ電源層であり、出力チ
ャンネル用電源VEEが印加されるようになっている。
また、第5層406は、ロジック電源層であり、ロジッ
ク用電源VDDが印加されるようになっている。さら
に、第6層407は、コネクタ実装面であり、コネクタ
490,…が実装されて他のドライバーボード400,
…やドライバーコントローラ450との間で信号・電源
の入出を行なうためのものである。
【0131】ところで、上述構成のドライバーボード4
00は液晶駆動用TAB330,…と電気的・機械的に
接続されているが、その接続構造について、図57乃至
図59に沿って説明する。
【0132】液晶駆動用TAB330においては、図5
7及び図54(図57のB−B′に沿った断面図)に示
すように、ベースフィルム部331が一部除去されて、
入力端子332,…が露出されている。
【0133】一方、ドライバーボード400の接続電極
401a,…は、入力端子332,…の端部側Fの領域
に対応する部分にソルダレジスト410が開口され、あ
らかじめ半田メッキ411が施されている。そして、液
晶駆動用TAB330の入力端子332,…は、図示F
の領域においてのみ金属リードのみの状態でドライバー
ボード400と半田付け接続固定されており、図示Eの
領域においてはドライバーボード400には半田付け接
続固定されずにむき出しの状態になっている。なお、半
田411は、液晶駆動用TAB330が接続される前の
状態では、図58に示すように、周囲のソルダレジスト
410の高さより高くなるように施されている。また、
液晶駆動用TAB330の入力端子332,…は、図5
7に示すように、基板280の辺に垂直な方向に列をな
すように形成されており、半田411もまた、基板28
0の辺に垂直な方向に列をなすように形成されている。
【0134】次に、図59に沿って、ドライバーボード
400と液晶駆動用TAB330との接続方法について
説明する。なお、該接続に用いる装置420は、図59
に示すように、200〜300℃に加熱される熱圧着ヘ
ッド421を備えており、該熱圧着ヘッド421は上下
方向に移動可能に支持されている。また、この熱圧着ヘ
ッド421の下方にはステージ422が配置されてお
り、熱圧着時にドライバーボード400が載置されるよ
うに構成されている。さらに、熱圧着ヘッド421の先
端幅は1.2mmである。
【0135】ドライバーボード400と液晶駆動用TA
B330との接続に際しては、ドライバーボード側のソ
ルダレジスト410にフラックスを塗布し、ドライバー
ボード400と液晶駆動用TAB330との位置合せを
行なう。
【0136】次に、熱圧着ヘッド421を200〜30
0℃に加熱し、該熱圧着ヘッド421を降下させて、熱
圧着ヘッド421とステージ422との間でドライバー
ボード400と液晶駆動用TAB330とを加圧・熱圧
着する。つまり、入力端子332,…を介してソルダレ
ジスト410と半田411との双方を加圧する部位を熱
圧着し、入力端子332,…と接続電極401a,…と
を接続固定する。
【0137】ところで、上述構成のドライバーボード4
00はセル固定板233に支持されていてもよく、その
支持構造について、図60乃至図63に沿って説明す
る。
【0138】セル固定板233の4隅には、図60に示
すように、4つの押え板430,431,432,43
3がビス435,…によってそれぞれ固定されている。
これら4つの押え板430,…のうち、液晶パネルPの
左側に位置する2つの押え板430,431は、平面視
においては略L字状に形成されており、残り2つの押え
板432,433は、平面視においては略I字状に形成
されている。また、これら4つの押え板430,…は、
図61や図62に示すように、いずれも段状に折曲され
て形成されており、その先端部が、ドライバーボード4
00の上面の液晶駆動用TAB330,…のない部分に
わずかな隙間(0.1〜0.2mm)をあけた状態で配
置されて、ドライバーボード400を支持している。
【0139】また、各ドライバーボード400の中央部
にも、押え板436,436,436が配置されてい
る。これらの押え板436,…は、図63に示すよう
に、その両端が直角に折曲されてコ字状を呈しており、
その折曲部分には孔部436a,…が形成されている。
さらに、各ドライバーボード400,…が配置される部
分においては、セル固定板233には突出部437,…
が形成されており、上述した押え板436,…が配置さ
れる部分においては、該突出部437,…の側面に突起
437a,…が形成されている。そして、ドライバーボ
ード400,…を突出部437,…の上に載置し、これ
らのドライバーボード400,…を覆うように押え板4
36,…を配置し、さらに、各押え板436,…の孔部
436a,…と上記突起437a,…とを係合させるこ
とにより、ドライバーボード400,…をセル固定板2
33に対して固定するようになっている。なお、これら
の押え板436,…もまた、上述した他の4つの押え板
430,…と同様に、ドライバーボード400の上面の
液晶駆動用TAB330,…のない部分に、わずかな隙
間(0.1〜0.2mm)をあけた状態で配置されてい
る。また、セル固定板233の突出部437の幅は、図
示のようにドライバーボード400の幅よりも若干広く
なるように設定されており、ドライバーボード400が
多少ながら移動できるように構成されている。
【0140】次に、ディスプレイ装置本体200を使用
する環境温度が変化した場合の作用について説明する。
【0141】いま、ディスプレイ装置本体200を使用
する環境の温度が変化し、或は該本体200が製造工程
で温度ストレスを受けた場合、液晶パネルPは熱膨張或
は熱収縮する。しかし、ドライバーボード400がセル
固定板233に対して移動自在に支持されているため、
温度変化等を受けた場合においてもドライバーボード4
00はセル固定板233の面に沿って液晶パネルP等に
追従して移動し、その結果、液晶駆動用TAB330,
…あるいはその両端の半田付けなどの接合部分にストレ
スがかからず、液晶駆動用TAB330,…や接合部分
が破断することがない。
【0142】一方、ドライバーボード400は、押え板
430,…によって上述のように支持されていてもよ
く、ディスプレイ装置本体200が振動や衝撃を受けた
場合においてもセル固定板233から大きく飛び跳ねな
い。 〈ドライバーボード相互間の配線等〉ところで、ドライ
バーボード400は、上述したように、その第6層40
7がコネクタ実装面であり、コネクタ490,…が実装
されてドライバーボード相互やドライバーコントローラ
450との間で信号・電源の入出を行なうように構成さ
れている。以下、ドライバーボード相互間の配線、及び
ドライバーボード400とドライバーコントローラ45
0との間の配線について、図64乃至図66に沿って説
明する。
【0143】本実施の形態においては、図64に示すよ
うに、3つのドライバーボード400L,400U,4
00Dを備えており、その内の1つ(共通ドライバーボ
ード)400Lは、液晶パネルPの左側に配置されて、
液晶駆動用TAB330,…を介して液晶パネルP(上
基板262)に接続されている。また、液晶パネルPの
上下両側には、上ドライバーボード400U及び下ドラ
イバーボード400Dがそれぞれ配置されており、液晶
駆動用TAB330,…を介して液晶パネルP(下基板
280)に接続されている。
【0144】このうち共通ドライバーボード400Lと
ドライバーコントローラ450とは、2本のフラットケ
ーブル451,452によって接続されており、一方の
ケーブル451からは、図39に示すように、アドレス
信号CA0〜6や波形設定信号CWFD0〜3等の種々
の信号が供給され、他方のケーブル452からは、液晶
パネルPを駆動するための電源V1,V2,V3,V
4,V5,VCが供給されている。
【0145】また、上下のドライバーボード400U,
400Dは、各1本のフラットケーブル453,455
を介してドライバーコントローラ450に接続されてお
り、各液晶駆動用IC350,…を駆動するための電源
や信号が供給されるように構成されている。さらに、共
通ドライバーボード400Lと、他のドライバーボード
400U,400Dとは、図64及び図39に示すよう
に、それぞれフラットケーブル456,457を介して
接続されており、ドライバーボード400Lから他のド
ライバーボード400U,400Dへ電源V3,VC,
V4が供給されるように構成されている。
【0146】ところで、電源V1,VC,V2の供給を
受けた走査側IC350A,…は、走査信号460,…
を各走査電極269,…に印加するように構成されてい
る。なお、この走査信号460は、図65(a) に示すよ
うに、リセットパルス461、及び該リセットパルスに
続いて出力される選択パルス462からなり、同図(a)
〜(c) に示すように、走査電極269,…に対して順次
印加(線順次走査)されるように構成されている。ここ
で図65(a) 〜(c) は、線順次走査の様子を、n番目、
n+1番目、及びn+2番目の走査電極を例にして示し
たものあり、残りの走査電極269,…にも同様に線順
次走査が行われている。また、図65(a) 〜(c) からも
理解できるように、1本の走査電極(例えば、n番目の
走査電極)に走査信号460が印加されている間は、他
の走査電極(n番目以外の走査電極)には一定電圧VC
が印加されている。つまり、例えば1/480デューテ
ィの場合、任意の1ラインに図示の如くV1あるいはV
2の電位が印加されているときは、他の479ラインは
VCの電位が印加されている。
【0147】また、電源V3,VC,V4の供給を受け
た情報側IC350B1 ,…,350B2 ,……は、そ
れぞれ図65(d) 及び(e) に示す波形の信号を情報電極
281,…に印加するように構成されている。
【0148】一方、本実施の形態においてはドライバー
ボード400上にバイパスコンデンサC3,C4が配置
されている。このバイパスコンデンサC3,C4につい
て、図66に沿って説明する。
【0149】図中の符号472は、1本の情報電極28
1aと1本の走査電極269aとによって形成される画
素を表し、符号473は、情報電極281bと走査電極
269aとによって形成される画素を表している。ま
た、R1,R2,R3は、各電極281a,269a,
281bの内部抵抗を示している。さらに、符号47
5,476,477は、各液晶駆動用IC350B1
350A,350B2 内に配置されているスイッチング
素子をそれぞれ示している。
【0150】一方、符号452aは、電源V3,V4を
供給する電源線を示しており、かかる電源V3,V4
は、図示のように、ドライバーコントローラ450か
ら、電源線452a、ドライバーボード400L、及び
情報側IC350B1 を介して情報電極281aに供給
されている。また、符号452bは、電源VCを供給す
る電源線を示しており、かかる電源VCは、図示のよう
に、ドライバーコントローラ450から、電源線452
b、ドライバーボード400L、及び情報側IC350
Aを介して走査電極269aに供給されている。さら
に、符号452cは、電源V3,V4を供給する電源線
を示しており、かかる電源V3,V4は、図示のよう
に、ドライバーコントローラ400Lから、電源線45
2c、ドライバーボード400L、及び情報側IC35
0B2 を介して情報電極281bに供給されている。な
お、符号R4,R5,R6は各電源線452a,…の内
部抵抗を示しており、上述したケーブル452は、この
ような電源線452a,…が多数集まって構成されてい
る。
【0151】また一方、ドライバーコントローラ450
において、電源線452bと電源線452aとの間、及
び電源線452bと電源線452cとの間には、それぞ
れバイパスコンデンサC1,C2が介装されている。ま
た、ドライバーボード400においても、電源線452
bと電源線452aとの間、及び電源線452bと電源
線452cとの間には、それぞれバイパスコンデンサC
3,C4が介装されている。従って、これらのバイパス
コンデンサC3,C4は、電源線452a,…の下流側
で、かつ情報電極281a,…の上流側、すなわち、電
源線452a,…と情報電極281a,…との間に配置
されている。そして、スイッチング素子475,…によ
って液晶のスイッチングを行った場合でもピーキーな電
流供給がバイパスコンデンサC3,C4によって行わ
れ、電源線452a,…にはピーキーな電流が流れない
ようになっている。
【0152】ついで、本実施の形態の表示装置における
動作について説明する。
【0153】いま、ディスプレイ装置本体200を駆動
すると、走査側IC350A,…を駆動するための電源
や信号は、ドライバーコントローラ450からケーブル
451及び共通ドライバーボード400Lを介して走査
側IC350A,…に供給され、情報側IC350B
1 ,…,B2 ,…を駆動するための電源や信号は、ドラ
イバーコントローラ450からケーブル453,455
及びドライバーボード400U,400Dを介して情報
側IC350B1 ,…,B2 ,…に供給される。
【0154】一方、電源V1,VC,V2は、ケーブル
452及びドライバーボード400Lを介してドライバ
ーコントローラ450から走査側IC350A,…に供
給され、該走査側IC350A,…にて上述した波形の
走査信号460,…に変換される。この走査信号46
0,…は、上述した線順次走査によって各走査電極26
9,…に順次印加される。また、電源V3,VC,V4
は、ケーブル452を介してドライバーボード400L
に供給された後、2本のフラットケーブル456,45
7及びドライバーボード400U,400Dを介して情
報側IC350B1 ,…,B2 ,…に供給される。そし
て、これらの情報側IC350B1 ,…,B2 ,…によ
って図65(d) 及び(e) に示す波形の信号が形成され、
該信号は各情報電極281,…に印加される。なお、こ
の場合、信号波形は同一であるため、液晶パネルPの全
情報電極281,…が常に同じ電位にあることとなる。
【0155】ここで、時刻t1のときの挙動を考える
と、走査信号460が印加されていない走査電極26
9,…には、上述のように一定電圧VCが印加され、全
ての情報電極281,…には電圧V3が印加される。し
たがって、情報電極281,…及び走査電極269,…
によって形成される各画素472,…(図66参照)に
おいては、情報電極281,…から走査電極269,…
に向かって瞬間的に電流が流れる。また、時刻t2で
は、全ての情報電極281,…には電圧V4が印加さ
れ、ほとんどの走査電極269,…には一定電圧VCが
印加されるが、走査電極269,…から情報電極28
1,…に向かって瞬間的に電流が流れる。このような電
流は、時刻t1,t2だけに限るものではなく、液晶の
スイッチング時に一般的に発生するが、該電流の発生に
伴ってフラットケーブル456,457の電源線に急峻
な突入電流成分が発生する。しかし、本実施の形態にお
いては、ドライバーボード400Lにおいてバイパスコ
ンデンサC3,…を設けているため、上記急峻な突入電
流成分は除去されてケーブル451及び452は該突入
電流成分の影響を受けることがない。つまり、前記電流
のうち急峻な突入電流がフラットケーブル456とフラ
ットケーブル457を経てドライバーボード400Lと
ドライバーボード400Uとの間、あるいはドライバー
ボード400Lとドライバーボード400Dの間を流
れ、電極269,…,281,…の内部抵抗R1,…な
どで消費される分の電流がフラットケーブル452,4
56,457を経て穏やかに流れることとなる。
【0156】本実施の形態によれば、電源V3,V4,
VCを供給するケーブル456,457は、液晶パネル
Pの極めて近傍に配置された短いケーブルであるため、
インピーダンスを低くでき、液晶パネルPに遅延の少な
い駆動波形を供給することができる。その結果、良好な
表示特性を満足させることができる。
【0157】また、液晶のスイッチングによって発生す
る急峻な突入電流成分は、バイパスコンデンサC3,…
によって除去されるため、ケーブル451,452にお
ける誘導電流の発生もなく、その結果、駆動用IC35
0,…の誤動作を回避することができる。
【0158】さらに、本実施の形態においては、電極2
69,…,281,…に印加する信号のための電源V
3,V4,VCのみをドライバーボード400Lを介し
て情報側IC350B1 ,…,B2 ,…に供給してお
り、これらのこれらのICを駆動するための電源はケー
ブル453,455を介して別途供給されるようになっ
ているため、スペース的な問題も解消される。
【0159】なお、図64においては、共通ドライバー
ボード400Lとドライバーコントローラ450とを接
続するケーブルを2本(フラットケーブル451,45
2)とし、上下のドライバーボード400U,400D
とドライバーコントローラ450とを接続するケーブル
を各1本(フラットケーブル453,455)とした
が、もちろんこれに限る必要はなく、送信すべき信号の
量によっては、ケーブルの本数を増やしても良い。図1
3、図28、図68及び図69においては、フラットケ
ーブル451,…等を複数備えた様子を示している。 〈フラットケーブル451,…及びコネクタ490につ
いて〉ところで、上述したフラットケーブル451,…
は、ドライバーボード400の第6層407(図56参
照)にコネクタ490,…を介して接続されているが、
ここでは、フラットケーブル451とコネクタ490の
構造について、図67に沿って説明する。
【0160】フラットケーブル451は、図67に示す
ように、絶縁性支持層(ベースフィルム)491を備え
ており、該層の両面には、導電層としてのシールド配線
層(基準電位配線)492と信号配線層(好ましくは配
線群)493とがそれぞれ形成されている。また、これ
らの層492,493は、絶縁性の保護層495,49
5によってそれぞれ被覆されている。
【0161】そして、このフラットケーブル451には
コネクタ490が接続されている。このコネクタ490
は、ハウジングとしてのコの字型のモールド部496
と、その内部に上面及び下面に夫々配された接点49
7,499とを有しており、接点497は信号配線層4
93と接し、接点499はシールド配線層492と接す
るように構成されている。なお、各接点497,499
は、モールド部内側に凸部を有する導電部材で構成され
ており、これらの凸部によってフラットケーブル451
を上下方向に挟持している。なお、符号497aは必要
に応じて設けられる半田付接点である。
【0162】なお、信号配線層493には、Al,C
u,Ni,Pe,Au,Ag等の金属層が好ましく用い
られ、絶縁性支持層491や保護層495,495に
は、ポリエステルフィルムやポリアミドフィルム、ポリ
イミドフィルム等の可撓性高分子材料が好ましく用いら
れる。
【0163】また、各層の厚みは10〜500μm の範
囲から適宜選択される。
【0164】なお、ここでは、ドライバーコントローラ
450と共通ドライバーボード400Lとの間に介装さ
れるフラットケーブル451のみについて説明したが、
他のフラットケーブル452,…も同様の構造をしてい
る。
【0165】本実施の形態においては、上述のようなフ
ラットケーブル451,…やコネクタ490,…を用い
たため、高密度実装が実現でき、ノイズ(輻射ノイズ)
や基準電圧の変動の悪影響を受けることなく、ロジック
誤動作を防止して、パネルの大画面化に対応できる。
【0166】なお、信号配線(配線群)の各配線の配列
ピッチが3mm以下、より好ましくは1mm以下になると上
記効果がより発揮される。
【0167】ところで、上述したフラットケーブル45
1,…は、図68及び図69に詳示するように、ドライ
バーボード400,…にコネクタ490,…を介して接
続されている。なお、図68は、表示ユニット230を
裏側(バックライトユニット530の側)から見た図で
あり、図69は、表示ユニット230を表側から見た図
である。 〈バックライトユニット530について〉次に、本実施
の形態にて用いられるバックライトユニット530の構
成について、図70及び図71に沿って説明する。
【0168】バックライトユニット530は、図70に
示すように長方形状の導光板(導光手段)531を備え
ている。この導光板531は、透明なアクリルなどによ
って形成されており、その4辺に対向する位置には、例
えば図71に示すように、4本の線状光源(RGBの3
波長管)532,532,532,532が導光板53
1を挟むようにして配置されている。ここで、線状光源
532には、熱陰極管等の高輝度ランプが用いられてい
る。また、これらの線状光源532,…の後側には、各
線状光源532,…を囲むようにして反射板(反射手
段)533,…が配置されており、線状光源532,…
からの光を導光板531に効率よく入射させるようにな
っている。なお、この反射板533,…は、アルミニウ
ム板等によって形成されており、その内面には、高反射
率の銀蒸着フィルムが形成されている。
【0169】さらに、導光板531の背面(図示下面)
には拡散反射パターン部(輝度分布調整手段)535が
形成されている。この拡散反射パターン部535は、所
定の密度分布で形成された多数のドットからなり、導光
板531を透過する光を液晶パネルP側に反射・拡散し
て出射光量を増すと共に、輝度の均一化を図って液晶パ
ネルPの表示品質を高めている(詳細は後述)。なお、
この拡散反射パターン部535は、印刷法等によって導
光板531の背面に白色塗料をドット状に塗布すること
によって形成している。
【0170】また、導光板531の背面に沿うように後
面反射板(拡散反射手段)536が配置されている。こ
の後面反射板536は、アルミニウム板等の表面(導光
板側の面)に銀蒸着フィルムが形成されて構成されてい
る。
【0171】一方、導光板の正面側(図示上面側)には
プリズムシート537が配置されて、照明光の方向性を
揃えるように構成されている。なお、このプリズムシー
ト537は、プリズム面(凹凸)が液晶パネル側を向く
ように配置されており、画面の横方向に列をなすように
配置されている。
【0172】次に、反射板533,…等の取付け構造に
ついて、図72乃至図75に沿って説明する。
【0173】本実施の形態においては、線状光源53
2,…は、図72及び図73に示すように、熱伝導性の
高い樹脂にて形成されたグロメット539,…を備えて
おり、グロメット539,…には係合突起539a,…
が形成されている。また、反射板533,…には、この
係合突起539a,…が係合される係合孔533a,…
が形成されている。そして、これらの係合孔533a,
…と係合突起539a,…とを係合することに基づき、
線状光源532,…と反射板533,…とが一体化され
るようになっている。なお、反射板533,…は、図示
のように湾曲されて導光板531の方へ延設されてい
る。
【0174】一方、導光板531の上面(液晶パネル側
の面)には、図74に示すように、金属の板金(例え
ば、薄板鋼板)で形成されたバックライト上板550が
配置されている。このバックライト上板550は、図7
5に示すように、発光部分が露出されるように枠状に形
成されており、多数のネジ穴554,…を有して前カバ
ー201にねじ止めされている。
【0175】また、導光板531の下面には、金属の板
金(例えば、薄板鋼板)で形成されたバックライト下板
551が配置されている(図74参照)。このバックラ
イト下板551は、導光板531のほぼ全面にわたって
形成されており、その背面(導光板531とは反対の
面)には、インバータユニット570やコントローラユ
ニット572を取り付けるためのフランジ部(切り起こ
し部)が突設されている(不図示)。そして、このフラ
ンジ部を利用してインバータユニット570等をねじ止
めするようになっている。
【0176】また、これらのバックライト上下板55
0,551と導光板531との間には、反射板533,
…の両端部が挟持されている。そして、これらの上下板
550,551は、ネジ552,…によって導光板53
1に取り付けられており、これらバックライト上下板5
50,551、反射板533,…、線状光源532,
…、及び導光板531が一体化されている。なお、バッ
クライトユニット530は、上述のように、バックライ
ト上板550によって前カバー201に取り付けられて
いる。
【0177】さらに、各反射板533,…の背面にはラ
ンプホルダー押え553,…がそれぞれ配置されてお
り、このランプホルダー押え553,…は、ネジ55
5,…によってバックライト上板550に固定されてい
る。これにより、線状光源532,…が確実に保持され
ることとなる。また、線状光源532,…の交換は、こ
のネジ555,…を外して行なわれる。
【0178】上記構造では、係合突起539a,…と係
合孔533a,…とを係合させるだけで、線状光源53
2,…と反射板533,…とを容易にかつ確実に一体化
することができる。それによって、線状光源532,…
と反射板533,…とを、導光板531に対する適切な
位置に容易にかつ確実に固定し保持して、目標の光学性
能を発揮させることができ、輝度ムラを生じさせること
もない。しかも、組立時の作業効率を向上させることが
できる。
【0179】また、上記構造において、グロメット53
9,…の係合突起539a,…に弾性をもたせると共
に、その根元近傍の径を、反射板533,…の係合孔5
33a,…の径よりわずかに大きくしておき、反射板5
33,…を押し込むようにして係合突起539a,…と
係合孔533a,…とを係合させれば、反射板533,
…をグロメット539,…から不用意に外れないように
することができる。さらに、係合突起539a,…は、
10mm程度の長さにしておくと、係合の際に引っ張っ
て作業しやすくなる。組み立て後に他の部品と干渉する
場合は、不要な突出部分を切断すればよい。なお、この
係合突起539a,…の形状については、円錐状でも角
錐状でもよく、係合孔533a,…の形状についても、
係合突起539a,…の形状に合わせればよい。 〈拡散反射パターン部535について〉次に、拡散反射
パターン部535の分布密度について、図76乃至図8
4に沿って説明する。
【0180】本実施の形態においては、拡散反射パター
ン部535の分布密度は図76及び図77に示すように
なっている。すなわち、相対向するように配置された線
状光源532,532を含む断面における分布密度は、
図76に実線で示すように、線状光源532の近傍が最
も低く、かつ、線状光源532から離れるに従って高く
なるように設定されている。また、この分布密度(導光
板の各位置、即ち点における単位面積当りに占める拡散
反射パターンの面積率をいう)は、線状光源532から
最も離れた部分、すなわちバックライトユニットの中央
部では、なだらかな曲線を描いて緩やかに連続的に(そ
の分布密度の変化率が不連続にならないように)変化す
るように構成されている。さらに、拡散反射パターン部
535の面内分布密度は、図77に示すように、導光板
531の中央部付近で最も高くなるように設定されてお
り、導光板531の端部に近くなるにつれて低くなるよ
うに設定されている。そして、等分布密度曲線(等しい
分布密度の点を結ぶ線)は、角を有さない閉ループであ
り、好ましくは、導光板531の出射有効面の外形(本
実施の形態の場合は長方形)とほぼ相似であって角を有
さない曲線である。なお、この等分布密度曲線における
長軸/短軸の比は、出射有効面の略長辺と短辺との比に
等しく設定されている。ここで、出射有効面とは、導光
板531から液晶パネルPに向かって光が出射される、
導光板上の面をいう。
【0181】一般には、拡散反射パターン部535のド
ット535a,…は、図78に示すように、導光板53
1の中央部では面積が大きく間隙が小さくなるように形
成されており、導光板531の端部に近づくほど面積が
小さく間隙が大きくなるように設定されていた。そし
て、この面内における分布密度を等分布密度曲線で示す
と図79に示すようになり、各等分布密度曲線は同心状
の長方形状をしていた。また、相対向するように配置さ
れた線状光源532,532を含む断面における分布密
度は、図76に破線で示すように、線状光源532の近
傍が最も低く、かつ、線状光源532からの距離に比例
して高くなるように設定されていた。そして、拡散反射
パターン部535の分布密度の高い所では導光板531
の前方に出射される光の量が増加され、分布密度の低い
所では該光の量が減少されることとなる。ところで、拡
散反射パターン部535の分布パターンとしては、図7
9に示すパターンの他に、図80に示すように、等分布
密度曲線がひし形のものもあった。
【0182】そして、導光板531を透過する光は、そ
の一部が導光板531にて臨界角反射され、また一部は
拡散反射パターン部535にて乱反射され、さらに一部
は後面反射板536にて反射され、液晶パネルPを照明
していた。
【0183】ところで、上述したような一般的なバック
ライトユニットにおいては、ドットの分布密度が図76
に破線で示すように設定され、中央部の一点において鋭
角状の急峻な変化を示していたため、即ち、分布密度が
強大となる一点で分布密度の変化率が不連続に変化して
おり、中央部の一点で輝度が一番高くなってこの点を中
心に輝線(輝度の明るい部分)が生じ、液晶パネルPの
表示品質が低下していた。特に、ドットを図79に示す
平面分布で形成した場合には、等分布密度曲線の角を結
ぶ線(すなわち、対角線)に沿って図81に示すような
X字状の輝線560が生じ、図80に示す分布でドット
を形成した場合には、等分布密度曲線の角を結ぶ線に沿
って図82に示すような十字状の輝線561が生じてい
た。
【0184】特に近年は、液晶パネルの大型化やカラー
化に伴ってエッジ式のバックライトユニットの大型化や
高輝度化が図られており、線状光源の全光束量を高くす
る必要があり、上記問題は顕著であった。
【0185】本実施の形態によれば、バックライトユニ
ット530からの面状光内の輝線は抑制されて、輝度の
均一化が図られ、液晶パネルPの表示品質が良好にな
る。なお、図83は、バックライトユニット530の輝
度分布を測定し、該輝度分布を等輝度曲線で示したもの
であるが、図から明らかなように輝度が極端に変化する
箇所はなく、ほぼ連続的に変化して輝度の均一化が図ら
れていることが理解できる。
【0186】なお、上記構成においては拡散反射パター
ン部535の分布密度を図77に示すようにしたが、も
ちろんこれに限る必要はない。例えば、図84に示すよ
うに、導光板531の4隅など、輝度の低い場合があ
り、拡散反射パターン部535の分布密度をその周囲よ
りも上げることにより、該部分から出射される光の輝度
を上げて、全体としての面状光の輝度の均一化を図るこ
とができる。また逆に、輝度が局部的に高すぎるような
場合には、その部分における拡散反射パターン部535
の分布密度を下げることにより、同様に輝度の均一化を
図ることができる。このような分布密度の調整は、光源
の種類(特性)や配置などに応じて行なう必要がある。
【0187】また、上記バックライトユニット530に
おいては、拡散反射パターン部535をドット535
a,…により形成するものとしたが、もちろんこれに限
る必要はなく、メッシュ状としてもよい。
【0188】さらに、上記バックライトユニット530
においては、アクリル板等で形成された導光板531を
用いたが、もちろんこれに限る必要はなく、導光板53
1の代わりに空間を代用しても良い。 〈インバータユニット570の構造〉上述したバックラ
イトユニット530の背面には、図8に示すように、絶
縁板571を介してインバータユニット570が取り付
けられており、また、該ユニットに隣接するようにコン
トローラユニット572が取り付けられている(図85
及び図86参照)。なお、インバータユニット570は
絶縁板571を介してバックライトユニット530に取
り付けられているため、両者の絶縁が図られている。
【0189】ここで、インバータユニット570は、図
87に示すように、4つのフィラメントドライブ回路5
90,590,590,590を備えており、これら4
つのフィラメントドライブ回路590,…によって4本
の線状光源532,…の各フィラメントメントを予熱す
るように構成されている。
【0190】また、インバータユニット570は2つの
点灯回路591,591を備えており、1つの点灯回路
591によって、相対向する2本の線状光源532,5
32を点灯するように構成されている。
【0191】さらに、インバータユニット570はラン
プ寿命検知点灯停止回路592を備えている。このラン
プ寿命検知点灯停止回路592は、図88に詳示するよ
うに、4つの寿命検知回路593,593,593,5
93を有しており、これら4つの寿命検知回路593,
…は各線状光源532,…に接続されている。また、各
寿命検知回路593,…には4つの点灯停止回路59
5,595,595,595がそれぞれ接続されてい
る。なお、これらの寿命検知回路593,…は、各線状
光源532,…の両端電圧を抵抗分割により降圧し整流
して線状光源の点灯電圧を常時監視している。また、こ
れらの寿命検知回路593,…は、コンパレータIC等
の比較器を有しており、線状光源の点灯電圧が所定値を
越えた場合には点灯停止回路595,…に対して寿命検
知信号を送るようになっている。さらに、上述した4つ
の点灯停止回路595,…のうち、相対向する2本の線
状光源532,532についての2つの点灯停止回路5
95,595は、1つの点灯回路591に接続されてお
り、いずれか1本の線状光源532が寿命になった場合
には、点灯回路591を制御して、相対向する2本の線
状光源532,532を同時に消灯するように構成され
ている。また、インバータユニット570は、図87に
示すように、調光ボリューム596が接続された調光回
路597を備えており、線状光源532,…の輝度を調
整できるように構成されている。さらに、インバータユ
ニット570は初期点灯制御回路599を備えている。
【0192】次に、インバータユニット570の作用に
ついて説明する。
【0193】いま、線状光源532,…が寿命末期に近
づくと、管の点灯電圧は徐々に上昇する。そして、該点
灯電圧が所定値を越えると、寿命検知回路593,…は
点灯停止回路595,…に対して寿命検知信号を送る。
点灯停止回路595,…は、この寿命検知信号に基づき
点灯回路591,…を制御して線状光源532の点灯を
停止する。ここで、1つの点灯回路591は、相対向す
る2本の線状光源532,532の点灯を制御している
ため、点灯停止回路595,…からの信号に基づいてこ
れら2本の線状光源532,532が消灯され、液晶パ
ネルPの照明は残り2本の線状光源532,532で行
なわれる。 〈拡散板239について〉ところで、上述したバックラ
イトユニット530においては、線状光源532,…か
ら出射された光は、後面反射板535によって反射され
て、プリズムシート537より出射される。そして、該
出射光は、拡散板239を透過し、その際に拡散され
る。
【0194】この拡散板239は、アクリル・ポリカー
ボネートなどの透明なプラスチック、或はガラス等の透
明部材の両面をマット状処理して構成されている。
【0195】ここで、上記拡散板239を配置した場合
の輝度視野角特性について、図89に沿って説明する。
【0196】なお、この輝度視野角特性は、図90の説
明図に示すように、視野角(θ)を発光面の正面(0
度)から±60度まで変えたときの、発光面の輝度(c
d/m2 )を、色彩輝度計(TOPCON BM−7)
により測定したものである。
【0197】バックライトユニット530におけるプリ
ズムシート537の頂角を約90度とし、かつ拡散板2
39を配置しない場合には、図89中のB曲線のよう
に、正面輝度は高く(拡散板を配置した場合よりも5割
程度高くなる)なるものの、視野角±45度付近におい
て輝度が急激に落ち込み、またそれより大きな視野角に
なると、輝度は再び上昇する。そして、このような特性
は、広視野角を備えなければならない大型液晶パネル類
においては致命的な欠点となる。即ち、液晶パネルを斜
め方向から見る場合、暗くて見えなくなるポイントがで
きてしまう。また、このような特性では、輝度の急激な
変化のみならず、プリズムシート537のプリズムの斜
面方向と一致する視野角方向で、その斜面の反射による
色付きが生じてしまう。
【0198】これに対し、拡散板239を配置した場合
には、図89中にA曲線で示すように、プリズムシート
537によって高めた正面輝度の減衰も少なく、しかも
プリズムシート537を通して発光する全体の光が、拡
散板239の拡散作用によって、視野角60度以内の正
面側に向けられ、上述のような視野角±45度付近での
輝度の落ち込みもなくなる。即ち、拡散板239を配置
したことにより、大型でも、高輝度で視野角特性の良い
照明が可能となる。
【0199】また、拡散板239が存在するため、プリ
ズムシート537のプリズムのピッチが拡散されて見え
なくなるとともに、液晶パネルPとプリズムシート53
7との間でモアレが発生することもない。
【0200】ところで、上記拡散板239のエッジライ
トからの透過光の光量を、マット状処理を施さない光沢
面のままの透明部材を配置した場合と比べたところ、約
5%多いことがわかった。これは、マット状処理を施さ
ない透明部材では、その光沢面(下面)により、導光板
531からの光の一部が反射してしまい、それだけ透過
光の光量が減少するためである。
【0201】また、実験の結果、上記拡散板239のマ
ット状処理はなるべく細かくし、厚さは1.0mm以上
とすることで、より良い視野角特性が得られることがわ
かった。 〈コントローラユニット572について〉次に、コント
ローラユニット572について、図91に沿って説明す
る。
【0202】コントローラユニット572は、図91に
示すように、ドライバーコントローラ450や、温度セ
ンサインターフェース600や、バックライトコントロ
ーラ601や、VOPコントローラ602や、画像調整ト
リマインターフェース603などを備えている。
【0203】このうち、ドライバーコントローラ450
は、システムコントローラ610に接続されており、上
述したように、ドライバーボード400,…や液晶駆動
用TAB330,…を介して液晶パネルPに接続され
て、種々の信号を送り出すように構成されている。
【0204】また、温度センサインターフェース600
は、サーミスタ310が接続されて温度検知を行なうと
共に、検知した温度に基づき温度補償を行なうように構
成されている。
【0205】さらに、バックライトコントローラ601
はインバータ570に接続されており、液晶パネルPが
所定時間使用されないような場合には、インバータ57
0を制御してバックライトユニット530の輝度を低下
するようになっている。
【0206】またさらに、VOPコントローラ602は駆
動電圧の制御を行ない、画像調整トリマインターフェー
ス603はトリマユニット制御を行なうようになってい
る。 〈支持装置について〉本実施の形態に係る液晶ディスプ
レイ装置1は、上述した構成のディスプレイ装置本体2
00を備えているが、このディスプレイ装置本体200
は、図93(a)(b)(c)に示すように、支持装置
3に支持されている。以下、この支持装置3について説
明する。
【0207】支持装置3は、図94および図95に示す
ように背面からみてほぼ横H字形状に形成されており、
ディスプレイ装置本体200を装着した場合に、その重
心位置より後方に回転中心が位置している。また、支持
装置3は、上下方向および左右方向の所定角度内の任意
の位置にディスプレイ装置本体200を角度調整可能に
支持するものである。
【0208】また、支持装置3は、スタンド支柱5を所
定角度内の任意の角度だけ左右方向に回動可能となるよ
うに支持台6に立設させ、このスタンド支柱5の上端に
ディスプレイ装置本体200を背面から支持する被支持
体取付部材であるディスプレイ取付部材4を横架させた
もので、上記支持装置3は、図96に示すようにディス
プレイ装置本体200が装着されていない状態では重心
位置33が回転中心34より水平方向の後方にずれて設
定され、ディスプレイ装置本体200が装着された状態
では重心位置33が回転中心34より水平方向の前方に
ずれて設定されるようになっている。しかも、支持装置
3は後述するようにディスプレイ装置本体200からの
不要な電磁波の影響を避けるように構成している。
【0209】まず、ディスプレイ取付部材4について説
明する。
【0210】ディスプレイ取付部材4は、図97ないし
図100に示すように平面視コ字状のチルト部材(ディ
スプレイホルダ)7と、このディスプレイホルダ7の外
側に並設される支持装置本体と、この支持装置本体に対
してディスプレイホルダ7をチルト操作させる抗力調整
機構(チルト機構)10r,10lとを備えたものであ
る。そして、ディスプレイ取付部材4の横幅B2 はディ
スプレイ装置本体200の横幅B1 より小さく(図10
1(a)参照)、ディスプレイ取付部材4の縦の長さも
ディスプレイ装置本体200の縦の長さより小さく形成
し(図101(b)参照)、これらより図102(a)
(b)に示すように表示画面をディスプレイ装置本体2
00の正面から見る場合、ディスプレイ取付部材4が左
右の両側からも上下の両端からも見えない大きさに形成
されている。すなわち、ディスプレイ取付部材4はディ
スプレイ装置本体200の全面投影面積内に配置されて
いる。
【0211】ディスプレイホルダ7はディスプレイ装置
本体200(図93(a)(b)(c)参照)の背面を
支持するステンレスなどの金属製で形成されている。ま
た、ディスプレイホルダ7は図98に示すようにディス
プレイ装置本体200の背面に沿って配設される中間部
7aの左右両端の軸装着部7r,7lがディスプレイ装
置本体200の側面に対向するように折曲されたもので
ある。そして、上記中間部7aの上縁には、上記ディス
プレイ装置本体200の背面から突出している被係合部
であるピン202g(図94参照)が係合する係合部
(凹部)7b,7bが形成され、また中間部7aの下部
には、上記ディスプレイ装置本体200の背面にディス
プレイホルダ7をねじ止めする孔7c,7cが穿設され
ている。
【0212】また、上記支持装置本体は、支持アーム8
と、この支持アーム8を上下両面より覆う上側アームカ
バー9aおよび下側アームカバー9bとで構成されてい
る。上側アームカバー9aおよび下側アームカバー9b
はアクリロニトリルブタジェンスチレン共重合体(AB
S)などの合成樹脂材料により形成されている。支持ア
ーム8は、図100に示すように連結部8aの長さがデ
ィスプレイホルダ7の中間部7aの長さより長く形成さ
れ、その左右両端には軸装着部7r,7lと対向してブ
ラケット8r,8lが一体に連設されている。
【0213】そして、図98に示すように左右のディス
プレイホルダ7の軸装着部7r,7lと支持アーム8の
ブラケット8r,8lとの間には、チルト機構10r,
10lがそれぞれ装着されている。
【0214】この左右のチルト機構10r,10lは、
図103(a)に示すように横方向に配設された軸部材
12と、この軸部材12に中間部が相対回転可能に外挿
されるロックばね13と、このロックばね13の一端を
掛止する回り止め兼用軸受14とを備え、左右のロック
ばね13は巻き方向が一致するように配設されている。
そして、軸部材12の回転中心は、図104ないし図1
11に示すようにディスプレイ装置本体200を装着さ
せた状態では重心位置から水平方向に後方にずれて設定
されている。なお、ホームポジション(所定姿勢)の位
置は、ディスプレイ装置本体200を所定角度内の任意
の角度傾斜させた状態であっても垂直の状態であっても
よい。
【0215】また、ロックばね13は内径が軸部材12
の外径よりも小径に形成され、かつ一端は回り止め兼用
軸受14を貫通してブラケット8r,8lに掛止されて
いる。そして、ロックばね13の他端は軸部材12を嵌
挿させたバネ抑え15によってロックばね13の伸張が
抑えられているものの自由状態となっている。軸部材1
2は、その内側端がワッシャ16を介して軸装着部7
r,7lと一体的にねじ止めされており、かつ外側端が
回り止め兼用軸受14およびブラケット8r,8lに回
動自在に支承されている。軸部材12に対するロックば
ね13は、ディスプレイホルダ7を上方向(図103
(b)に示す矢印A方向)に回動させるときにロックば
ね13の内径が拡径し、ディスプレイホルダ7を下方向
(図103(b)に示す矢印B方向)に回動させるとき
にロックばね13の内径が縮径するように巻回されてい
る。
【0216】したがって、チルト機構10r,10l
は、ディスプレイ装置本体200の自重Wと回転中心か
ら重心が水平方向にずれた偏倚量Xとに基づいて軸部材
12周りに発生するディスプレイ装置本体200の自重
WによるトルクWXと同じ向きを下向きとし、またこれ
と反対方向を上向きとしたときに、ディスプレイ装置本
体200を所定角度内の任意の角度だけ上方向に傾動さ
せる動作に抗してチルト機構10r,10lからディス
プレイ装置本体200に作用する下向きの発生トルクT
r1の大きさを、ディスプレイ装置本体200を所定角度
内の任意の角度だけ下方向に傾動させる動作に抗して上
記チルト機構10r,10lからディスプレイ装置本体
200に作用する上向きの発生トルクTr2の大きさより
も小さく設定する。しかも、この上向きトルクTr2と下
向きトルクTr1との差ΔT(=Tr2−Tr1)はディスプ
レイ装置本体200の自重によるトルクWXの大きさに
応じて設定されている。これにより上向きおよび下向き
の操作力の差を小さくすることができる。また、チルト
機構10r,10lは左右に設けられているので、左右
のチルト機構10r,10lによる上記トルク差ΔTが
ディスプレイ装置本体200の自重によるトルクWXを
相殺するように設定されている。これにより上向きおよ
び下向きの操作力をほぼ同じにすることができる。
【0217】また、ディスプレイ装置本体200は上方
向に所定の傾斜角度β(図112(a)参照)だけ、ま
た下方向に所定の傾斜角度γ(図112(b)参照)だ
け、回動できるように構成されている。このようにディ
スプレイ装置本体200を角度βだけ上方向に、また角
度γだけ下方向にそれぞれ回動させるために、軸部材1
2に対する連結部8aの配設位置を(1)式および
(2)式によって規定している。
【0218】すなわち、図112(c)のA−A線断面
である図113に示すように軸部材12の位置を原点と
して前後方向をY軸、垂直方向をZ軸とする直交座標Y
−Zを設定し、ディスプレイ装置本体200の表示画面
の上下方向のチルト操作角をそれぞれβ,γとし、ディ
スプレイ装置本体200の背面から軸部材12までの水
平距離をtとした場合に、上方向のチルト操作角βは、
【0219】
【数1】 Z≦{(Y−tcos β)/ tanβ}−tsin β (1) 下方向のチルト操作角γは、
【0220】
【数2】 Z≧{(tcos γ−Y)/tan γ}+tsin γ (2) で規定され、具体的には、上方向のチルト操作角βは2
0°、下方向のチルト操作角γは5°にする。そして、
上記(1),(2)式に基づいて、支持アーム8および
チルト機構10r,10lを収納する上側アームカバー
9aおよび下側アームカバー9bの大きさおよび強度の
可能最大限を規定することができる。
【0221】また、チルト機構10r,10lは、ディ
スプレイ装置本体200を回動させるための操作力が作
用せず、ディスプレイ装置本体200がホームポジショ
ンに位置する状態では、重心位置の前方へのずれに基づ
く軸部材12周りのディスプレイ装置本体200の自重
Wによる発生トルクがロックばね13の巻締め方向に加
わり、ロックばね13の内径を縮径して軸部材12が締
め付けられるように構成されている。
【0222】また、チルト機構10r,10lは、例え
ば図114に示すように垂直状態のホームポジションに
位置するディスプレイ装置本体200の上端の作用点U
1 を所定以上の操作力F1 によって押圧してディスプレ
イ装置本体200を上方向に傾動させる場合に、軸部材
12が作用点U1 に加えられる操作力F1 によってディ
スプレイホルダ7を介してロックばね13の巻き方向に
対して相対回動するように構成されている。これにより
ロックばね13の内径が拡径して軸部材12への圧接力
が減少する。このため、ディスプレイ装置本体200を
上方向に傾動させるときに、下向きに発生するトルクT
r1は小さくなり、下向きの発生トルクTr1およびディス
プレイ装置本体200の自重Wに基づくモーメントより
上方向回動時の操作力F1 が大きくなり、ディスプレイ
ホルダ7を上方向に回動させることができる(図104
参照)。
【0223】同様に、例えば図115に示すように垂直
状態のホームポジションに位置するディスプレイ装置本
体200の下端の作用点D1 を所定以上の操作力F1
よって押圧してディスプレイ装置本体200を上方向に
傾動させる場合に、軸部材12が作用点D1 に加えられ
る操作力F1 によってディスプレイホルダ7を介してロ
ックばね13の巻き方向に対して相対回動するように構
成されている。これによりロックばね13の内径が拡径
して軸部材12への圧接力が減少する。このため、ディ
スプレイ装置本体200を上方向に傾動するときに、下
向きに発生するトルクTr1は小さくなり、下向きの発生
トルクTr1およびディスプレイ装置本体200の自重W
に基づくモーメントより上方向回動時の操作力F1 が大
きくなり、ディスプレイホルダ7を上方向に回動させる
ことができる(図105参照)。
【0224】この場合、図116に示すように加える操
作力F1 の値が大き過ぎると、人間の力ではディスプレ
イ装置本体200を上方向に回動させることはできない
ため、人間の力で操作できる操作力F1 の上限を40
(N:ニュートン)に設定する。また、操作力F1 の値
が小さ過ぎると、わずかな外力によりディスプレイ装置
本体200が不要に回動してしまうので、不要な外力に
より回動しないように操作力F1 の下限を10(N)に
設定する。
【0225】一方、ロックばね13の内径を拡径させる
ときの下方向に発生するトルクTr1、軸部材12の位置
から作用点U1 (D1 )までの垂直距離l1 は決まった
値であり、操作力F1 も所定の値に設定されるので、軸
部材12の位置からディスプレイ装置本体200の重心
までの偏倚量X1 が(3)式のように定義される。
【0226】
【数3】 X1 =(F11 −Tr1)/W (3) また、一般的にはディスプレイ装置本体200は垂直状
態にあるとは限らないので、ディスプレイ装置本体20
0がどのような傾き状態にあっても、軸部材12の位置
がディスプレイ装置本体200の重心の後方にある場合
は、一般式は(4)式によって与えられる。
【0227】
【数4】 F1 ={Tr1+W(Xcos α+l2 sin α)}/(l1 cos α+X3 sin α) (4) ただし、 l2 :軸部材12の位置とディスプレイ装置
本体200の重心との垂直距離 X3 :軸部材12の位置と操作力を加える作用点U1
(D1 )との偏倚量 α:ディスプレイ装置本体200の上下方向回動時の回
転角(上方向の回転を正にとる) この場合、ディスプレイ装置本体200を上方向に傾動
させる時の操作力F1の範囲は、10≦F1 ≦40にあ
る。
【0228】さらに、チルト機構10r,10lは、例
えば図117に示すように垂直状態のホームポジション
に位置するディスプレイ装置本体200の上端の作用点
2を所定以上の操作力F2 によって押圧してディスプ
レイ装置本体200を下方向に傾動させる場合に、軸部
材12が作用点U2 に加えられる操作力F2 によってデ
ィスプレイホルダ7を介してロックばね13の巻き方向
と反対方向に相対回動するように構成されている。これ
によりロックばね13の内径が縮径して軸部材12への
圧接力および摩擦力が増加する。しかし、ディスプレイ
装置本体200の自重Wに基づくモーメントが操作力F
2 に加わって上向きの発生トルクTr2より大きくなるの
で、操作力F2 によってディスプレイ装置本体200を
下方向に回動させることができる(図106参照)。
【0229】同様に、例えば図118に示すように垂直
状態のホームポジションに位置するディスプレイ装置本
体200の下端の作用点D2 を所定以上の操作力F2
よって押圧してディスプレイ装置本体200を下方向に
傾動させる場合に、軸部材12が作用点D2 に加えられ
る操作力F2 によってディスプレイホルダ7を介してロ
ックばね13の巻き方向と反対方向に相対回動するよう
に構成されている。これによりロックばね13の内径が
縮径して軸部材12への圧接力および摩擦力が増加す
る。しかし、ディスプレイ装置本体200の自重Wに基
づくモーメントが操作力F2 に加わって上向きの発生ト
ルクTr2に対向するので、操作力F2 によってディスプ
レイ装置本体200を下方向に回動させることができる
(図107参照)。
【0230】この場合、図116に示すように加える操
作力F2 の値が大き過ぎると、人間の力ではディスプレ
イ装置本体200を下方向に回動させることはできない
ため、人間の力で操作できる操作力F2 の上限を40
(N)に設定する。また、操作力F2 の値が小さ過ぎる
と、わずかな外力によりディスプレイ装置本体200が
不要に回動してしまうので、不要な外力により回動しな
いように操作力F2 の下限を10(N)に設定する。
【0231】一方、ロックばね13の内径を縮径させる
ときの上方向に発生するトルクTr2、軸部材12の位置
から作用点U2 (D2 )までの垂直距離l1 は決まった
値であり、操作力F2 も所定の値に設定されるので、軸
部材12の位置からディスプレイ装置本体200の重心
までの偏倚量X2 が(5)式のように定義される。
【0232】
【数5】 X2 =(Tr2−F21 )/W (5) これにより、偏倚量XをX1 ,X2 のうちの小さい方に
よって設定することにより、偏倚量が大きくなることに
基づいて自重によるトルクWXが不要に大きくなること
を防止する。
【0233】同様に、一般的にはディスプレイ装置本体
200は垂直状態にあるとは限らないので、ディスプレ
イ装置本体200がどのような傾き状態にあっても、軸
部材12の位置がディスプレイ装置本体200の重心の
後方にある場合は、一般式は(6)式によって与えられ
る。
【0234】
【数6】 F2 ={Tr1−W(Xcos α+l2 sin α)}/(l1 cos α+X3 sin α) (6) この場合、ディスプレイ装置本体200を上方向に傾動
させる時の操作力F2の範囲は、10≦F2 ≦40にあ
る。
【0235】そして、操作力F1 ,F2 のように設定す
ることによって、ディスプレイ装置本体200が傾斜配
置されている場合でも軽快なチルト操作が実現できる。
【0236】次に、スタンド支柱5について説明する。
【0237】スタンド支柱5は、図97ないし図100
に示すように底面に回動台部17aを有する支柱部17
を前面支柱カバー18fと後面支柱カバー18bとによ
り覆ったもので、支柱部17はバルクモールディングコ
ンパウンド系の不飽和ポリエステル材料を成型加工して
形成され、前面支柱カバー18fと後面支柱カバー18
bとはアクリルニトリロブタジェンスチレン共重合体
(ABS)材料により形成されている。
【0238】また、支柱部17の上端には、これを上記
支持アーム8の連結部8aに固定するアーム支持板19
が取り付けられ、かつ前面支柱カバー18fの下部には
ディスプレイ装置本体200を下方向に傾動させるとき
に、その下端が当接するストッパー20が取り付けられ
ている。
【0239】上記回動台部17aの下面中央には、図1
19ないし図121に示すように円形状の軸部17bが
突設されており、回動台部17aの下面周囲には、ステ
ンレスなどの金属製の固定リング21およびポリアセタ
ール製の水平回動リング22がこの順に配設され、これ
らには軸部17bが嵌挿している。そして、回動台部1
7aの下面周囲には、上記固定リング21が止着されて
いる。また、回動台部17aの下面中央には、図119
ないし図121に示すように外径が水平回動リング22
の内径より若干大きい図122に示す支柱部抜け止板2
3が取り付けられ、この支柱部抜け止板23と固定リン
グ21との間に水平回動リング22が介挿されている。
上記水平回動リング22は、図120に示すように回動
リング支持板24と固定され、さらに水平回動リング2
2および回動リング支持板24は、図119に示すよう
にスタンドベース25に固定されている。
【0240】さらに、水平回動リング22の下面には、
図121に示すように水平回動リング22とスタンドベ
ース25との組立を容易とするために、ボス22aが複
数突設されており、このボス22aが上記スタンドベー
ス25に穿設された嵌合孔25bに回動リング支持板2
4を貫通して嵌合するようになっている。さらに、上記
支柱部抜け止板23には、図122に示すように半月型
の孔23aが穿設されている。
【0241】上述のスタンド支柱5において、支柱部1
7、固定リング21および支柱部抜け止板23の各部材
よりなる円盤部と、水平回動リング22、回動リング支
持板24およびスタンドベース25の各部材とはそれぞ
れの組合せが一体となって回動するので、固定リング2
1と水平回動リング22との間が摺動面となる。そのた
め、水平回動リング22の材料をポリアセタールとする
ことで、自己潤滑性により固定リング21との良好な摺
動が期待できる。
【0242】ところで、支持装置3は、上述したように
支持台6に対して左右方向に角度調整可能にスタンド支
柱5を立設させ、このスタンド支柱5に対して上下方向
にチルト操作するディスプレイ取付部材4を介してディ
スプレイ装置本体200を支持している。また、ディス
プレイ装置本体200はこれに電力を供給したり、キー
ボードで入力した情報を電子機器本体を介してディスプ
レイ装置本体200に表示させたりするなどの場合に、
ディスプレイ装置本体200に電源ケーブルやインター
フェイスケーブルなどのケーブル31を接続する必要が
ある。
【0243】そのため、本実施の形態の支持装置3を備
えたディスプレイ装置1には、図123に示すようにケ
ーブル31によってディスプレイ装置1が載置されてい
る場所(例えば机上)の周りにあるコップあるいは花瓶
などのものを転倒させたり、落下させたりしないように
するため、またディスプレイ装置1を机上に載置する際
にケーブル31が支持台6の下に挟まれないようにする
ために、スタンド支柱5の後面支柱カバー18bの下側
にケーブル把持部材であるC字状のクランプ32を一体
に突設させる。
【0244】このように構成することにより、例えば図
123に示すようにケーブル31のコネクタ31aをデ
ィスプレイ装置本体200の背面に設けられる接続口に
接続させ、さらにケーブル31の中間部分を湾曲させて
ループを形成させるとともに、ケーブル31の中間部分
より他機器接続側をクランプ32に係止させるようにす
る。これによりケーブル31をスタンド支柱5に沿って
ディスプレイ装置本体200の接続口まで配設させるこ
とができ、支持台6に対してスタンド支柱5を左右方向
に角度調整させる場合も、ディスプレイ装置本体200
はスタンド支柱6と一体に左右方向に回動するので、ケ
ーブル31によってディスプレイ装置1が載置されてい
る場所の周りにあるものを転倒させたり、落下させたり
することがなくなる。しかも、ケーブル31はその中間
部分を湾曲させてループが形成されているので、ディス
プレイ装置本体200のチルト操作によってケーブル3
1が引っ張られ、支持装置3の安定が損なわれるような
ことがなくなる。さらに、ケーブル31は、スタンド支
柱5に沿ってクランプされているので、支持装置3を例
えば机上に載置する際に、支持台6の下にケーブル31
を挟んでしまったり、スタンド支柱5に纏わり付かせた
りすることがなくなり、支持装置3を設置面に設置する
際の作業も行い易くなる。
【0245】次に、支持台6について説明する。
【0246】支持台6は、水平回動リング22および回
動リング支持板24が固定されている図124に示すス
タンドベース25をベースカバー26によって覆ったも
ので、スタンドベース25には図122に示す上記支柱
部抜け止板23の孔23aが係合する突起25aが突設
されている(図125参照)。そして、この突起25a
と孔23aとによってスタンド支柱5の左右方向の回動
範囲を規制している。
【0247】また、ベースカバー26には、回動台部1
7aが嵌挿する回動台部貫通孔26aが穿設されるとと
もに、この回動台部貫通孔26aには、これを閉蓋する
回動部カバー27が設けられている。
【0248】さらに、スタンドベース25には、スタン
ド支柱5の左右方向回動時にスタンドベース25が移動
しないようにしたゴム、スポンジなどの摩擦力の大きい
滑り止め座28が4隅に止着されている。
【0249】ところで、本実施の形態の支持装置3に
は、比較的重量物であるディスプレイ装置本体200が
取り付けられているので、許容限度内の傾斜面に載置さ
れているディスプレイ装置1のディスプレイ装置本体2
00を前後方向に回動させた場合でも、ディスプレイ装
置1の安定が失われないようにする必要がある。
【0250】そのため、平面上の設置面に直接接触する
複数の滑り止め座(接触部)28を順次に仮想連結して
形成される領域を有効支持領域とし、また設置面が傾斜
面である場合のディスプレイ装置1が許容する前後方向
のそれぞれの許容最大傾斜角度θとしたときに、この許
容最大傾斜角度θの傾斜面に載置したディスプレイ装置
1の重心から水平基準面に対して垂らした垂線が上記有
効支持領域内を通るように上記滑り止め座28は、スタ
ンドベース25に配設されている。
【0251】この関係は(7)式によって定義されてい
る。すなわち、ディスプレイ装置1の重心の位置が前後
方向および上下方向に変化する場合に、上記重心が最前
端に位置したときの設置面から重心までの高さをh1
重心が最後端に位置したときの設置面から重心までの高
さをh2 、最前端と最後端との水平距離をX4 とし、上
記重心から水平基準面に対して垂らした垂線と有効支持
領域との交点をHとしたときに、この交点Hを通る前後
方向の有効支持領域の幅、すなわち前後方向の滑り止め
座28の幅Dは、(7)式によって示される。
【0252】
【数7】 D=X4 +(h1 +h2 )tan θ (7) そして、この幅Dを(7)式から求められる値以上に設
定することにより、ディスプレイ装置1の安定性が失わ
れないことになる。
【0253】尚、式(7)はディスプレイ装置の設置面
の前方向の最大許容傾斜角と後方向の最大許容傾斜角と
が同じθであるとして設定したものである。
【0254】すなわち、支持装置3は、支持第6に対し
て垂直方向の軸を基準に回転可能なスタンド支柱5を有
するとともに、このスタンド支柱5は外周縁が上記支持
台6に対して回転運動する円盤部を有し、この円盤部の
直径をdとしたときに、この直径dを有効支持領域の幅
Dよりも小さく設定している。
【0255】また同様に、本実施の形態の支持装置3に
は、比較的重量物であるディスプレイ装置本体200が
取り付けられているので、許容限度内の傾斜面に載置さ
れているディスプレイ装置1のディスプレイ装置本体2
00を左右方向に回動させた場合でも、ディスプレイ装
置1の安定性が失われないようにする必要がある。
【0256】そのため、平面上の設置面に直接接触する
複数の滑り止め座(接触部)28を順次に仮想連結して
形成される領域を有効支持領域とし、また設置面が傾斜
面である場合のディスプレイ装置1が許容する左右方向
のそれぞれの許容最大傾斜角度θとしたときに、この許
容最大傾斜角度θの傾斜面に載置したディスプレイ装置
1の重心から水平基準面に対して垂らした垂線が上記有
効支持領域内を通るように上記滑り止め座28は、スタ
ンドベース25に配設されている。
【0257】この関係は(8)式によって定義されてい
る。すなわち、スタンドベース25の設置面からディス
プレイ装置1の重心までの高さをhとし(図126の場
合は、支持台6のスタンドベース25全面が設置面であ
ると仮定してある)、ディスプレイ装置1の重心の位置
が左右方向に変化する場合に、2つの重心位置の水平距
離をX5 とし、上記重心から水平基準面に対して垂らし
た垂線と有効支持領域との交点をHとしたときに、この
交点Hを通る左右方向の有効支持領域の幅、すなわち左
右方向の滑り止め座28の幅Bは、(8)式によって示
される。
【0258】
【数8】 B=2htan θ+X5 (8) そして、この幅Bを(8)式から求められる値以上に設
定することにより、ディスプレイ装置1の安定性が失わ
れないことになる。
【0259】尚、式(8)はディスプレイ装置の設置面
の左方向の許容最大傾斜角度と右方向の最大許容傾斜角
度とが同じθであるとして設定している。
【0260】次に、電波対策について説明する。
【0261】ところで、近年携帯電話など電磁波を応用
した電子機器が多く普及している。電子機器から放射さ
れる電磁波(放射妨害波)によって周辺装置が電磁障害
や電波障害を起こすことが問題となっている。これにと
もない、装置またはシステムが電磁気的周囲環境に影響
されず、かつまた、他に影響を与えず、性能劣化、誤動
作などを起こさないようにする電磁環境両立性(Electr
o-magnetic Compaitibility )(EMC)を環境問題と
して取り組むようになってきた。
【0262】このEMC対策には、不要の電磁気信号、
または電磁雑音によって電子装置の機能劣化、誤動作あ
るいは故障として現れるような悪影響を及ぼす電磁気的
妨害である放射妨害(Electromagnetic Interference)
(EMI)の低減と、他の機器が発生する電磁気的妨害
を電子機器が受けても、悪影響なく動作するイミュニテ
ィ(Eectromagnetic Susceptibility )(EMS)(妨
害排除能力)とがある。
【0263】そして、日本においては、VCCI規格に
よって電子機器から放射される放射妨害波のレベルを規
定した値以下に抑えるように義務づけている。同様に、
米国および欧州においては、それぞれ法的拘束力を持つ
FCC規格およびEN規格によって規定して規格値以下
に抑えるように義務づけている。
【0264】通常、この規格値を越える放射妨害波は、
クロック周波数の高い電子回路が発する高調波成分であ
る。しかも、その高調波成分は周波数域の一部のみが規
格値を超過するため、規格値を越えた周波数をある程度
のレベル以下に制限する妨害対策を講じれば、経済的か
つ有効に放射妨害波を抑制することができる。
【0265】一方、液晶表示素子のような平面型ディス
プレイが急速に普及してきており、その大きさも徐々に
大型化しつつあるが、大型の平面型ディスプレイ装置を
支持するスタンド部材は、デザイン上の制約や機械構造
上の制約があるため、およびコストを安価にするため、
一般に金属材料を横H型や逆T型に形成したものを使用
する傾向がある。
【0266】ところが、通常のディスプレイ装置本体2
00を支持するスタンド部材は、放射妨害波となる特定
の周波数に対して共振し、ノイズ成分が増幅されてしま
う。
【0267】そこで、本発明では、本実施の形態のよう
な支持装置3を考えた。この支持装置3は、図94およ
び図95に示すように支持台6にスタンド支柱5を立設
し、このスタンド支柱5の上端にディスプレイ取付部材
4を取り付けたもので、スタンド支柱5を絶縁性材料に
よって形成している。
【0268】このように放射妨害波に対する共振対策を
施した支持装置3と、何ら放射妨害波に対する共振対策
を施していない支持装置とにそれぞれ最高20MHzの
クロックで駆動されるカラーの強誘電性液晶ディスプレ
イ装置本体200を装着し、このディスプレイ装置本体
200をオープンサイトにて通常に動作させて、ここよ
り10m離れた場所にアンテナを立てて放射妨害波のレ
ベルを測定する。
【0269】この場合の測定装置には、図127に示す
ような構成の測定装置を用いる。この測定装置は、ディ
スプレイ装置本体200より放射される放射妨害波を受
信するアンテナ41と、このアンテナ41により受信し
た受信信号を増幅する増幅器42と、電気信号の周波数
成分を分解して、各周波数の振幅を一覧表示するように
した高調波ひずみの観測に有効なスペクトラムアナライ
ザー43と、アンテナ41およびスペクトラムアナライ
ザー43により全周波数を掃引した放射妨害波の全体状
況を記録するレコーダ44と、スペクトラムアナライザ
ー43およびレコーダ44に並列に設けられ、掃引した
放射妨害波の特定の周波数について放射妨害波のレベル
を測定するレシーバ45とを備えたものである。
【0270】アンテナ41としては、30MHz〜30
0MHzの領域は、Biconical Antenn
aを用い、それ以上の周波数をLogperiodic
Antennaを使用する。
【0271】測定装置は次のように動作する。すなわ
ち、アンテナ41とスペクトラムアナライザー42とに
より測定すべき全周波数の領域を掃引し、放射妨害波の
全体状況をレコーダ43に記録する。その後、放射妨害
波の特定の周波数成分については、再度レシーバ44に
より正確に放射妨害波のレベルを測定し、規格値内であ
るかどうかを判断するようにしている。
【0272】その結果、何ら放射妨害波に対する共振対
策を施していない場合の垂直偏向波の電磁界強度の測定
値は、図128に示すようになり、本実施の形態のよう
な放射妨害波に対する共振対策を施した場合の垂直偏向
波の電磁界強度の測定値は、図129に示すようにな
る。
【0273】これによると、何ら放射妨害波に対する共
振対策の施されていない支持装置では、図128に示す
ように1、2の特定の周波数の付近において、VCCI
規格値のレベルを超えた放射妨害波が発生することが判
明した。
【0274】一方、放射妨害波に対する共振対策が施さ
れた支持装置3では、図129に示すように(代表して
測定例1のデータを示す)VCCI規格値のレベルを超
えた放射妨害波が発生しないことが判明した。
【0275】測定例1は強誘電性ディスプレイを図98
に示す支持装置3に装着させて放射妨害波の測定を行っ
た。この支持装置3は図98に示すように支持台6に植
立された絶縁性のスタンド支柱5の上端に、ディスプレ
イ装置本体200が装着されるディスプレイ取付部材4
を横架させた構成で、このように構成することにより機
械的強度やコストの点で満足することができ、しかもV
CCI規格値のレベルを下回る結果が得られた。
【0276】測定例2は支持装置の支持アームを合成樹
脂などの絶縁性材料によって構成したもので、上述した
測定例1と同様の方法により試験を行った。その結果は
全周波数領域でVCCI規格値を下回った。しかし、こ
の支持装置は支持アームの機械的強度が不足するため
に、実用的には不満足なものである。
【0277】測定例3はディスプレイ取付部材4とスタ
ンド支柱5とを電気的絶縁部材を介して接続したもの
で、上述の例と同様の方法により試験を行った。その結
果は測定例1および測定例2より若干、VCCI規格値
のレベルが高くなるものの、全周波数領域でVCCI規
格値のレベルを下回った。
【0278】これに対して、比較例1は強誘電性ディス
プレイを支持装置により支持させて測定を行った。その
結果を図128に示す。すなわち、支持装置は支持台に
植立された金属製のスタンド支柱の上端に、ディスプレ
イ部が装着されるディスプレイ取付部材を横架させた構
成で、このように構成することにより機械的強度やコス
トの点ではほぼ満足できるものの、VCCI規格値のレ
ベルを超えて放射妨害波が発生する結果が得られた。
【0279】なお、上記結果は強誘電性ディスプレイの
駆動条件や表示パターンによっても変化するが、この実
験の場合は、外気温23℃、駆動電圧20v、フレーム
周波数15Hz程度であり、表示パターンは放射妨害波
の測定の際に標準的に用いているH字の繰り返しパター
ンである。
【0280】この結果から、本実施の形態のように支持
装置3を形成することによってディスプレイ装置本体2
00に内蔵されている液晶ディスプレイの駆動回路など
からの放射妨害波または駆動回路に対して外部から侵入
する特定周波数の電磁波が支持装置3によって共振しな
いことが判明した。一般に金属材料により形成した支持
装置は、放射妨害波によって誘導放射が起こり、また支
持装置がアンテナ構造になっているために、支持装置か
らの放射妨害波または支持装置への特定周波数の電磁波
が増幅されると考えられる。
【0281】そのため、測定例1ないし測定例3のよう
に支持装置3を構成することにより、上記放射妨害波ま
たは特定周波数の電磁波の測定値が増幅されずにVCC
I規格値のレベルを下回ることになる。
【0282】ディスプレイ装置本体200をディスプレ
イホルダ7に装着するには、ピン202gをディスプレ
イホルダ7の凹部7b,7bに係合させ(図94参
照)、次いでディスプレイ装置本体200とディスプレ
イホルダ7とをねじ止めする(図95参照)。
【0283】ディスプレイ装置本体200を上下方向の
任意の位置に回動させる動作を説明する。
【0284】まず、ディスプレイ装置本体200を回動
させるための操作力Fが作用せず、ディスプレイ装置本
体200が任意のホームポジションに位置する状態で
は、前方への重心位置のずれに基づく軸部材12周りの
ディスプレイ装置本体200の自重Wによる発生トルク
がロックばね13の巻締め方向に加わり、ロックばね1
3の内径が縮径して軸部材12が締め付けられることに
なる。このため、ディスプレイ装置本体200は、軸部
材12に対するロックばね13の摩擦力によって停止状
態にある。
【0285】次いで、例えば図108に示すホームポジ
ションに位置するディスプレイ装置本体200を上方向
に回動させるには、ディスプレイ装置本体200の上端
の作用点U1 を所定以上の操作力F1 によって押圧す
る。これにより作用点U1 に加えられる操作力F1 は、
ディスプレイホルダ7を介してロックばね13の内径を
拡径する方向に軸部材12を回動させる。このため、軸
部材12への圧接力が減少し、ディスプレイ装置本体2
00を上方向に傾動させるときに、発生する下向きの発
生トルクTr1が小さくなり、下向きの発生トルクTr1
よびディスプレイ装置本体200の自重Wに対して上方
向回動時の操作力F1 が大きくなり、ディスプレイ装置
本体200の上方向への傾動を可能とする。そして、デ
ィスプレイ装置本体200を所定以上の操作力F1 によ
って押圧している間、ディスプレイ装置本体200は上
方向に回動させられる。その後、ディスプレイ装置本体
200に対する所定以上の操作力F1 を解除すると、ロ
ックばね13の内径が縮径して軸部材12の圧接力が元
の状態に戻り、ディスプレイ装置本体200は操作力F
1 を解除した位置で停止することになる。
【0286】また、例えば図109に示すようにホーム
ポジションに位置するディスプレイ装置本体200を上
方向に回動させるには、ディスプレイ装置本体200の
下端の作用点D1 に所定以上の操作力F1 を加える。こ
れにより作用点D1 に加えられる操作力F1 は、ディス
プレイホルダ7を介してロックばね13の内径を拡径す
る方向に軸部材12を回動させる。このため、軸部材1
2への圧接力が減少し、ディスプレイ装置本体200を
上方向に傾動させるときに、発生する下向きの発生トル
クTr1が小さくなり、下向きの発生トルクTr1およびデ
ィスプレイ装置本体200の自重Wに対して上方向回動
時の操作力F1 が大きくなり、ディスプレイホルダ7を
上方向への傾動を可能とする。そして、ディスプレイ装
置本体200に所定以上の操作力F1 が加えられている
間、ディスプレイ装置本体200は上方向に回動させら
れる。その後、ディスプレイ装置本体200に対する所
定以上の操作力F1 を解除すると、ロックばね13の内
径が縮径して軸部材12の圧接力が元の状態に戻り、デ
ィスプレイ装置本体200は操作力F1 を解除した位置
で停止することになる。
【0287】このようにして、ディスプレイ装置本体2
00は、下向きの発生トルクTr1に抗した所定以上の操
作力F1 によって上方向の任意の位置に回動させること
ができる。また、ディスプレイ装置本体200の背面が
支持アーム8の連結部8aに当接することによりディス
プレイ装置本体200は上方向へのそれ以上の回動が規
制される。
【0288】次に、例えば図110に示すようにホーム
ポジションに位置するディスプレイ装置本体200を下
方向に回動させるには、ディスプレイ装置本体200の
上端の作用点U2 に所定以上の操作力F2 を加える。こ
れにより作用点U2 に加えられる操作力F2 は、ディス
プレイホルダ7を介してロックばね13の内径が縮径す
る方向に軸部材12を回動させる。このため、軸部材1
2への圧接力および摩擦力が増加するが、ディスプレイ
装置本体200の自重Wに基づくモーメントが操作力F
2 に加わって上向きの発生トルクTr2より大きくなるの
で、操作力F2によってディスプレイ装置本体200を
下方向への傾動を可能とする。そして、ディスプレイ装
置本体200に所定以上の操作力F2 が加えられている
間、ディスプレイ装置本体200は下方向に回動させら
れる。その後、ディスプレイ装置本体200に対する所
定以上の操作力F2 を解除すると、ロックばね13の内
径が元の軸部材12の圧接状態に戻り、ディスプレイ装
置本体200は操作力F2を解除した位置で停止するこ
とになる。
【0289】また、例えば図111に示すようにホーム
ポジションに位置するディスプレイ装置本体200を下
方向に回動させるには、ディスプレイ装置本体200の
下端の作用点D2 を所定以上の操作力F2 によって押圧
する、これにより作用点D2に加えられる操作力F2
は、ディスプレイホルダ7を介してロックばね13の内
径が縮径する方向に軸部材12を回動させる。このた
め、軸部材12への圧接力および摩擦力が増加するが、
ディスプレイ装置本体200の自重Wに基づくモーメン
トが操作力F2 に加わって上向きの発生トルクTr2より
大きくなるので、操作力F2 によってディスプレイ装置
本体200を下方向に回動させることができる。
【0290】このようにして、ディスプレイ装置本体2
00は、上向きの発生トルクTr2に抗した所定以上の操
作力F2 によって下方向の任意の位置に回動させること
ができる。また、ディスプレイ装置本体200の下端が
スタンド支柱5のストッパー20に当接することにより
ディスプレイ装置本体200は下方向へのそれ以上の回
動が規制される。
【0291】これらより、ディスプレイ装置本体200
は、上方向に操作するときと下方向に操作するときとで
ほぼ同じ操作力で操作することができ、違和感なく、か
つ所定角度内の任意の位置にディスプレイ装置本体20
0を傾動させることができる。
【0292】一方、ディスプレイ装置本体200を左右
方向に回動させるには、ディスプレイ装置本体200の
側面の作用点に操作力を加えて支持装置3に対してディ
スプレイ装置本体200を回動させればよい。この場
合、支柱部17に固着されている固定リング21と支柱
部抜け止め部23との間に水平回動リング22を介挿
し、この水平回動リング22および回動リング支持板2
4をスタンドベース25に固着し、かつ支柱部抜け止め
部23の孔23aがスタンドベース25の突起25aに
嵌挿しているので、図130に示すようにディスプレイ
装置本体200の表示画面を例えば左方向に回動させる
場合は、半月状の孔23aのほぼ中央に位置する突起2
5aに沿って孔23aを摺動させるように支持部抜け止
め部23を回動させることにより、ディスプレイ装置本
体200を時計回り方向にほぼ90°だけ回動させる。
同様に、図131に示すようにディスプレイ装置本体2
00の表示画面を例えば右方向に回動させる場合は、孔
23aのほぼ中央に位置する突起25aに沿って孔23
aを摺動させるように支持部抜け止め部23を回動させ
ることにより、ディスプレイ装置本体200を反時計回
り方向にほぼ90°だけ回動させることができる。
【0293】このように、支持台6の奥行きDを(7)
式により規定し、横幅Bを(8)式により規定している
ので、支持台6が許容最大傾斜角内で設置されるのであ
れば、ディスプレイ装置本体200を左右いずれの方向
に90°回動させても、重心位置は支持台6の平面上に
あり、安定してディスプレイ装置本体200を左右方向
に回動させることができる。
【0294】次に、上述したような支持装置を備えた表
示装置の実施の形態における優位な点について説明す
る。
【0295】本実施の形態によれば、表示ユニット23
0と共にスイッチ電源ユニット223が、同一筐体内
(前カバー201及び後カバー202の中)に内蔵され
ているため、電源ユニット223の発熱で表示ユニット
230の温度が上昇する。特に、強誘電性液晶を利用し
た表示ユニット230の場合には、電源ユニット223
の発熱で前記表示ユニット230の温度が上昇し、強誘
電性液晶の応答速度が速くなって画質が良好に維持され
る。また、本実施の形態においては、電源ユニット22
3が表示ユニット230の略下方に配置されているた
め、電源ユニット223からの熱が効率的に表示ユニッ
ト230側へ移動し、強誘電性液晶の応答速度が速くな
って画質が良好に維持される。
【0296】さらに、本実施の形態によれば、スイッチ
電源ユニット223と液晶パネルPとの間の所定位置に
断熱板225が配置され、更に、インバータユニット5
70及びコントローラユニット572との位置関係を特
定の状態としているため、液晶パネルP内の温度分布が
均一なものとなり、表示品質も均一化される。
【0297】またさらに、前カバー201や後カバー2
02には、所定の箇所に多数の放熱穴202a,…が形
成されているため、上記断熱板225と相まって、表示
ユニット230(液晶パネルP)の温度分布を制御でき
る。したがって、液晶パネルPの温度分布が均一なもの
となり、表示品質も均一化される。
【0298】また、本実施の形態によれば、液晶パネル
の温度分布を改善すべく表示ユニット230を暖めるた
めに別途ヒータやその制御回路等を設ける必要がないこ
とから、消費電力が少なくなると共に、部品点数も低減
されて組立性・メンテナンス性が向上され、部品点数の
少ない分だけ軽くなって運搬・移動に便利である。ま
た、装置自体も安価となる。
【0299】さらに、表示ユニット230とスイッチ電
源ユニット223とが、同一筐体内(前カバー201及
び後カバー202の中)に一体的に収納されて別体には
なっていないため、ディスプレイ装置本体200の移動
が簡単である。
【0300】また、スイッチ電源ユニット223が、表
示ユニット230、バックライトユニット530、イン
バータユニット570、及びコントローラユニット57
2の側面側(下面側)に配置されているため、ディスプ
レイ装置本体200の薄型化が図れて設置スペースを小
さくでき、特にディスプレイ装置本体200を机上に設
置する場合に有効である。さらに、本実施の形態によれ
ば、インバータユニット570とコントローラユニット
572とは、バックライトユニット530の裏面に沿っ
て並べて配置されているため、ディスプレイ装置本体2
00の薄型化がより一層図られている。
【0301】また、本実施の形態によれば、ディスプレ
イ装置本体200は支持装置3によって角度調整可能に
支持されているため、その使用者は、ディスプレイ装置
本体200を画像が見易い姿勢に自由に配置でき、その
結果、液晶ディスプレイ装置1の視認性が向上される。
【0302】一方、本実施の形態によれば、サーミスタ
310が固定部材315によって固定されているため、
サーミスタ310の取付けが確実かつ容易になる。ま
た、サーミスタ310をディスプレイ装置本体200の
わずかな隙間を利用して取り付けることができ、その分
ディスプレイ装置本体200を薄型かつ小型にできる。
さらに、サーミスタ310を固定する弾性部材313等
を熱抵抗の大きなものにし、かつサーミスタ310の周
囲には弾性部材313以外は熱抵抗の大きな空気しか存
在しないようにすることにより、液晶パネルPの温度を
正確に測定できる。
【0303】本実施の形態によれば、前カバー201と
後カバー202とは簡単に着脱できるようになっている
ため、装置内部のメンテナンスが簡単であり、例えばラ
ンプの高輝度化に伴う寿命低下によってバックライトユ
ニット530を交換する必要が生じた場合でも簡単にバ
ックライトユニット530の交換ができる。また、この
バックライトユニット530の交換に際しても、図13
4に示すように、表示ユニット230の上下に形成され
ている空間S1,S2の密閉状態は損なわれないので、
液晶パネルPの表面(正確には偏光板321,322の
表面)にゴミが付着せず、表示欠陥の発生のおそれもな
い。したがって、該ゴミ除去のための拭き取り作業を不
要とし、またクリーンルーム内でなくとも簡単に交換作
業ができる。なお、バックライト交換時には拡散板23
9が露出して該拡散板239の下面にゴミ等が付着しや
すくなるが、拡散板239は液晶パネルPのような機械
的ストレスの影響がないことから拭き取り作業が可能で
あり、また、ゴミ等が付着したままの状態であっても、
該拡散板239自身によって光が拡散されることから該
付着したゴミは見えにくくなり、したがって表示欠陥の
原因とはなりにくい。
【0304】一方、表示ユニット230の上側には略密
閉された空間S2が形成されているため、液晶パネルP
が振動した場合でも、この空間S2のエアダンパ効果に
よって該振動が早期に減衰されて、表示品質の劣化が防
止される。
【0305】また一方、本実施の形態においては表示板
242をガラス板によって形成している。このガラス板
は、透明な樹脂板(例えば、アクリル板)と比較して縦
弾性係数が約30倍大きく、外部からの静圧等のストレ
スに対してもたわみを小さくできる。したがって、表示
ユニット230の振動に伴って空間S2が膨張・収縮を
繰り返しても、該膨張・収縮によっても表示板242は
ほとんど撓まず、その結果空間S2のエアダンパ効果を
維持でき、表示ユニット230の振動を短時間で減衰で
きる。
【0306】さらに、バックライトユニット530によ
って密閉した空間を形成する必要がないことから、図1
35に示すように、後カバー202に通気孔620,…
を形成してバックライトユニット530周りの通気を良
好にでき、その結果バックライトユニット530が発生
させる熱の大半は通気孔620,…を通って外部に放出
される。また、通気孔620,…から放出されない熱
も、バックライトユニット530と液晶パネルPとの間
に設けられた拡散板239によって遮断される。したが
って、空間S1内の対流によって液晶パネルPに伝えら
れる熱はかなり低減され、かつ温度の分布は均一にな
る。
【0307】本実施の形態によれば、液晶駆動用TAB
330,…と液晶パネルPとの位置合せは、位置合せマ
ーク301,…,303,…370,…,371,…に
よって行なわれるため、該位置合せが正確になる。
【0308】また、基板側マーク301,…,303,
…が金属製であるのみならず、該マークの近傍の領域2
62B1 ,262B2 が金属電極270が形成されてお
らず透明であるため、基板側マーク301,…,30
3,…と領域262B1 ,262B2 とのコントラスト
が大きくなる。したがって、カメラによる画像認識にお
いて同軸落射光を用いたとしても、画像認識精度が透明
電極(すなわち、走査電極269,…や情報電極28
1,…)の膜厚に左右されることもなく、液晶パネルP
及び液晶駆動用TAB330の位置合せ精度が向上され
る。
【0309】また、一般に、本実施の形態のようにTA
B側自動マーク371,371の画像認識を液晶パネル
Pを介して行う場合には、TAB側自動マーク371,
…が金属電極等の不透明な部材と重なると画像認識が不
能になる。しかし、本実施の形態においては、基板26
2,…に透明な領域262B1 ,262B2 を設けてい
るため、TAB側マーク371,…は、該領域262B
1 ,262B2 に位置する限り常に画像認識が可能であ
り、上述のような問題もない。
【0310】一方、基板側マーク301,…,303,
…は金属電極270,…を形成する工程にて簡単に形成
され、マークを形成するための専用の工程を必要としな
い。したがって、液晶パネルPの製造コストの上昇及び
製造工程の煩雑化を防止できる。
【0311】また本実施の形態によれば、基板側自動マ
ーク303,…とTAB側自動マーク371,…とは、
液晶パネルPと液晶駆動用TAB330とが正規接続位
置にある場合においても一定のズレを有するように形成
されている。ここで、例えば、アライメント上に液晶パ
ネルPか液晶駆動用TAB330かのいずれか一方の部
品しかセットされていない場合や、両方の部品が正常に
セットされていても一方の位置合せマーク303,37
1がカメラの認識範囲から外れている場合には、カメラ
はいずれか一方の位置合せマーク303又は371しか
認識しないこととなる。そして、本実施の形態のように
両マーク303,371が正規接続位置においてズレ量
を有するように構成されていないとすれば、上述のよう
な場合であっても位置合せが終了していると誤認識され
てしまうが、本実施の形態によれば、そのような問題も
ない。
【0312】さらに本実施の形態によれば、目視マーク
301,…,370,…が設けられているため目視によ
る位置合せ及び位置確認が可能である。したがって、自
動による位置合せと目視による位置確認とを併用するこ
とにより、位置精度を向上することができる。また、例
えば自動マーク303,371の形状が不完全で画像認
識が不可能な場合においても、本実施の形態によれば目
視によって位置合せができる。
【0313】一方、本実施の形態によれば、液晶パネル
Pと液晶駆動用TAB330との接続を自動で行うこと
により、製造コストを低減できる。
【0314】本実施の形態によれば、押え板430,…
によって、ドライバーボード400,…がセル固定板2
33から所定距離以上は離れないように支持されている
ため、ディスプレイ装置本体200が衝撃や振動を受け
た場合においても、ドライバーボード400,…がセル
固定板233から大きく飛び跳ねないように適切に支持
され、ドライバーボード400,…と液晶駆動用TAB
330,…との接続等が阻害されず、液晶パネルPの画
像表示が円滑に行なわれることとなる。
【0315】また、本実施の形態によれば、押え板43
0,…は、ドライバーボード400,…をセル固定板2
33に沿って若干移動し得るように支持しているため、
環境温度等が変化して液晶パネルPが熱膨張或は熱収縮
したとしても、ドライバーボード400,…は液晶パネ
ルPの変形に伴って移動し得る。したがって、ドライバ
ーボード400と液晶駆動用TAB330との間の接続
や、液晶駆動用TAB330と液晶パネルPとの間の接
続が外れたりすることがなく、また、液晶駆動用TAB
330が断線したりすることもない。
【0316】さらに、本実施の形態によれば、押え板4
30,…を用いることにより、ドライバーボード40
0,…を、そのボード上面の非常に小さなスペースを利
用して支持することができる。即ち、ドライバーボード
400,…に確保しなければならない支持用のスペース
を、非常に小さくすることができ、それにより、ドライ
バーボード400,…、延てはディスプレイ装置本体2
00を小型化することができる。またさらに、複数のド
ライバーボード400,…を1つの押え板430,43
1によって支持しているため、部品点数が少なくなって
組み立て作業を簡略化することができ、製造コストや部
品コストも低減できる。
【0317】また、本実施の形態によれば、セル固定板
233は、ガラス繊維を含有したポリカーボネートによ
って形成されているため、熱伝導率が小さい。したがっ
て、液晶パネルPからの熱の逃散が少なくなり、液晶パ
ネルPの温度分布が均一に保たれる。
【0318】本実施の形態においては、液晶駆動用TA
B330の入力端子332が出力端子333の配列方向
に対して直角方向に設けられた構造について更に詳述す
る。液晶駆動用TAB330に用いるテープキャリアは
高額であり、液晶駆動用TAB330の部品コスト中に
テープキャリアの占める割合は大きいため、液晶駆動用
TAB330に使用するテープキャリアの面積が小さい
方が好ましく、そのような理由から、液晶駆動用TAB
330の入力端子332を出力端子333に対して平行
に配置し、テープキャリアの長さを短くすることが望ま
れる。
【0319】しかし、このように液晶駆動用TAB33
0の入力端子332を出力端子333に対して平行に配
置した場合には、次のような問題がある。
【0320】すなわち、画素数の多い高精細ディスプレ
イでは、液晶パネルPの透明電極(すなわち、走査電極
269や情報電極281)の間隙が狭くなり、それに伴
って、液晶駆動用TAB330の出力端子333の間隙
も狭くなる。また、液晶駆動用TAB330の幅や、隣
接される液晶駆動用TAB330相互間の間隙も狭くな
る。これに対して、ドライバーボード400との接続に
際して短絡や未接着等の問題を生じないように液晶駆動
用TAB630の入力端子632,…を最適な間隔で形
成した場合、これらの入力端子632,…の全幅(配列
寸法の全長)は、図136や図137に示すように、出
力端子333,…の全幅(配列寸法の全長)よりも大き
くなってしまう。そして、このような液晶駆動用TAB
630を実際に高精細な液晶パネルに使用すると、液晶
駆動用TAB(正確には、各液晶駆動用TAB630の
入力端子632)どうしが重なってしまい、ドライバー
ボード400への配線ができなくなるという問題があっ
た。
【0321】また、このような問題を解決すべく、入力
端子632,…の間隙を小さくした場合には、ドライバ
ーボード400との接続に際して短絡や未接着等の問題
があった。
【0322】ところで、ドライバーボード400は、上
述のように液晶駆動用TAB630を介して液晶パネル
Pに接続されるものであるため、ドライバーボード40
0の全長は液晶パネルPに対応したものでなければなら
ず、また、ドライバーボード400には正確な位置に接
続電極401a,…が形成されていなければならない。
【0323】しかし、24インチ程度の大型の液晶パネ
ルPの場合には、図138に詳示するように、ドライバ
ーボード400の全長や接続電極401a,…に誤差を
生じてしまい、液晶駆動用TAB630側の入力端子6
32,…のピッチと、接続電極401a,…のピッチと
の間にズレが生じる場合がある。このような場合には、
該誤差が累積されて接続電極401a,…と入力端子6
32,…との位置ずれが大きくなり、接続に必要な接触
面積が確保されないという問題があった。なお、半田付
けツールにより半田接続した場合における接触面積は、 (接触面積)={(接続電極幅)−(位置誤差)}×
(半田付けツール幅) 但し、(接続電極外形)=(入力端子外径)である。と
なる。
【0324】上述したTABの構造によれば、液晶駆動
用TAB330の入力端子332,…が出力端子33
3,…に対して平行に配置されてはおらず、直角に配置
されているため、液晶駆動用TAB330における入力
端子332,…の形成された端部を図136に示すよう
に広くしなくとも、入力端子332,…相互の間隙を最
適なものに設定でき、ドライバーボード400との接続
に際して短絡や未接着等の不具合を未然に防止できる。
【0325】また、本実施の形態によれば、入力端子3
32,…を上述のように形成したため、テープキャリア
の面積を小さくでき、テープキャリアのコスト、延ては
ディスプレイ装置本体200のコストを低減できる。
【0326】さらに、液晶パネルの大型化に伴って、液
晶駆動用TAB330の入力端子332,…と接続電極
401a,…(ドライバーボード側)との位置ずれが多
少発生しても、接続電極401a,…及び入力端子33
2,…は共に該位置ずれ方向に沿って形成されているた
め(図139参照)、また、各入力端子332,…と接
続電極401a,…の長手方向寸法に対し半田付けツー
ル幅寸法が十分に小さいため、入力端子332と接続電
極401a,…との接触部636の距離は変化せず、ド
ライバーボード400の寸法誤差は入力端子332と接
続電極401aとの接続に影響を与えず、必要な接触面
積が確保される。したがって、液晶駆動用TAB330
とドライバーボード400との接続が、確実かつ高い信
頼性をもつ。
【0327】本実施の形態によれば、図59に示すよう
に、熱圧着ヘッド421とステージ422とによって、
液晶駆動用TAB330の入力端子332の露出部のほ
ぼ全体を熱圧着するようになっているため、ソルダレジ
スト410は入力端子332を介して熱圧着ヘッド42
1によって押圧される。その結果、半田411が溶融し
ても、該半田411のソルダレジスト410への這い上
がり(侵入)を防止し、入力端子332が、図54に示
す領域Fにおいてのみ半田付け固定され、図示Eの領域
においては接続固定されずにむき出しの状態にすること
ができる。
【0328】また、半田411は、液晶駆動用TAB3
30が接続される前の状態では、図58に示すように、
周囲のソルダレジスト高さより高くなるように施されて
いるため、熱圧着ヘッド421によって熱圧着するとき
に入力端子332と半田411とを十分に接触させるこ
とができ、良好な接続を行うことができる。
【0329】さらに、本実施の形態においては、液晶駆
動用TAB330は、ベースフィルム部331が一部除
去されて入力端子332,…や出力端子33,…が部分
的に露出されているため、ベースフィルム部331の熱
膨張、加熱収縮等による応力が低減される。したがっ
て、入力端子332,…や出力端子33,…が切断され
たりすることもない。
【0330】一方、強誘電性液晶を用いた液晶パネルに
あっては、液晶を配向させるために約100℃の高温状
態として液晶を等方状態にする工程を経る場合がある
が、その場合には、基板262,280とドライバーボ
ード400との熱膨張差により、基板262,280の
辺方向に沿って液晶駆動用TAB330に剪断応力が作
用する。しかし、本実施の形態においては、液晶駆動用
TAB330の入力端子332や出力端子333は、図
54の領域Eや図52の領域E′においてドライバーボ
ード400や液晶パネルPに接続されないでいるため、
上記剪断応力が生じても、未接着部の端子332,33
3が変形することによってベースフィルム部331の切
断等が回避できる。
【0331】この様に、本実施の形態によると、基板2
62,280と液晶駆動用TAB330との接続部、及
び液晶駆動用TAB330とドライバーボード400と
の接続部の両方(或は、少なくとも一方の接続部)にお
いては、ベースフィルム部331が開口されて金属リー
ドのみで形成され、該金属リードの一部のみが接続され
ているため、基板262,280の辺方向に剪断応力が
生じた場合でも、接続固定されていない金属リードが、
金属リードの列方向に変形余裕部を有するため、環境温
度が低温(例えば−20℃)ないし高温(例えば60
℃)に変動した場合でもベースフィルム部331の切断
等が回避できる。
【0332】また、基板262とドライバーボード40
0との熱膨張差により、液晶駆動用TAB330とドラ
イバーボード400とが配置される基板262の辺方向
に液晶駆動用TAB330に剪断応力が生じた場合があ
る。しかし、本実施の形態においては、液晶駆動用TA
B330の入力端子332は、図57に示すように、基
板262の辺に垂直な方向に列をなすように形成されて
おり、半田411もまた、基板262の辺に垂直な方向
に列をなすように形成されているため、入力端子332
が変形余裕および伸び余裕を有するため液晶駆動用TA
B330の断線等を防止できる。
【0333】また、本実施の形態においてドライバーボ
ード400は、ガラスエポキシ材で構成された多層基板
を使用しており、ドライバーボード400の熱膨張率を
0.08〜0.125%として基板262,280の熱
膨張率に近いものとして、環境温度が低温(例えば−2
0℃)ないし高温(例えば60℃)に変動した場合、ガ
ラス基板とドライバーボードとの熱膨張差により、液晶
駆動用TAB330とドライバーボードが配置されるガ
ラス基板の辺方向に生じる液晶駆動用TAB330への
剪断応力を軽減しているが、FR4グレードのガラスエ
ポキシ多層基板の一般的な特性として、高温状態から
の、収縮率0.02〜0.025%の加熱収縮がある。
このため高温状態にさらされると液晶駆動用TAB33
0とドライバーボードが配置されるガラス基板の辺方向
に生じる液晶駆動用TAB330への剪断応力が増大す
ることがある。
【0334】これに対して本実施の形態においては、ド
ライバーボード400が入力端子332,…と接続され
る前に、ドライバーボード400を60℃以上の温度で
エージング処理することにより、あらかじめ加熱収縮を
行うことで収縮率を低減し、液晶駆動用TAB330と
ドライバーボードが配置されるガラス基板の辺方向に生
じる液晶駆動用TAB330への剪断応力を軽減するこ
とができる。
【0335】本実施の形態によれば、熱圧着ヘッド39
1は圧着用シート392を介して液晶駆動用TAB33
0を押圧し、液晶駆動用TAB330に直接接触しない
ようになっているため、熱圧着時に異方性導電接着フィ
ルム320によって熱圧着ヘッド391が汚れるのが防
止される。また、この圧着用シート392によって、圧
着時における微少なヘッド391の傾きや、接続電極部
の微少な凹凸が緩和吸収され、その結果、接続状態の信
頼性を向上できる。
【0336】さらに、熱圧着ヘッド391は、接続部分
(図52の領域F′の部分)においてのみ液晶駆動用T
AB330を押圧するようになっているため、異方性導
電接着フィルム320が加熱溶融して接続部分以外の領
域(図52の領域E′)に流れだす量を小さくし、該領
域E′における出力端子333が基板280に固定され
るこを防止することができる。
【0337】本実施の形態によれば、線状光源が寿命に
なった場合には、寿命検知回路593,…及び点灯停止
回路595,…によって該線状光源の点灯を停止する。
したがって、線状光源の寿命末期におけるフィラメント
の断線、更に管端部の異常発熱という状態を回避するこ
とができ、該発熱による他の構成部品の変形を防止でき
る。
【0338】また、本実施の形態においては、1本の線
状光源が寿命になった場合には、該線状光源及び該線状
光源に相対向する線状光源の2本の線状光源を消灯し、
液晶パネルPの照明は残り2本の線状光源532,53
2で行なう。したがって、すべての線状光源が消灯され
ないため、液晶パネルPの画面が急に真っ暗になって作
業が不可能になるようなこともない。また、液晶パネル
Pの照明を、残り3本の線状光源で行なうのではなく、
対称に配置された2本の線状光源にて行なうため、画面
の輝度分布も左右対称なものとなり、作業が不可能にな
るようなこともない。
【0339】さらに、本実施の形態によれば、点灯回路
591,591の数は、線状光源の数の半分で済むた
め、その分安価となる。
【0340】なお、上述実施の形態においては、断熱板
225を塩化ビニールで形成し、かつビスにて固定する
ものとしたが、もちろんこれに限る必要はなく、スイッ
チ電源ユニット223からの熱を遮断できるものであれ
ば、それ以外の材質や固定方法であっても良い。特に、
断熱板225を、鉄やアルミ等の金属によって形成した
場合には、温度分布や表示品質が改善されることはもち
ろんのこと、この金属製の断熱板を、上述実施の形態で
述べたようにスイッチ電源ユニット223とバックライ
トユニット530との両方に固定した場合には、これら
の連結強度が向上され、かつ、スイッチ電源ユニット2
23のアースが取れて電波ノイズを低減できる。
【0341】また、断熱板225の形状や取付け位置な
ども、スイッチ電源ユニット223からの熱を遮断でき
るものであれば、どのようなものでも良い。例えば、断
熱板225に、装置正面から見て右上りになるように傾
斜を付けても良く、これにより、スイッチ電源ユニット
223の2次側で発生した熱が円滑に右側部分に導か
れ、温度分布や表示品質がより改善される。また、上述
実施の形態においては、断熱板225を、装置正面から
見て左側に配置するものとしたが、もちろんこれに限る
必要はなく、装置本体200の幅方向に亘って全体に配
置し、かつ、断熱板225の所定箇所(装置正面から見
て右側部分)に穴を開けるようにしても良い。これによ
り、熱の流れを正確に制御でき、温度分布の均一化がよ
り正確に達成され、表示品質も均一化される。
【0342】一方、上述実施の形態においては、サーミ
スタ310をセル固定板233に固定するものとした
が、もちろんこれに限る必要はなく、バックライトユニ
ット530に固定するようにしてもよい。
【0343】また、上述実施の形態においては、サーミ
スタ310を固定部材315によって固定するものとし
たが、もちろんこれに限る必要はない。例えば、図14
0に示すように、セル固定板233から固定爪233A
を突出形成し、この固定爪233Aによってシリコン樹
脂312或は弾性部材313を保持し、サーミスタ31
0を固定するようにしても良い。
【0344】さらに、上述実施の形態においては、サー
ミスタ310を液晶パネルPの端面に接触するように配
置したが、もちろんこれに限る必要はなく、図141に
示すように、液晶パネルPの裏面で表示領域以外の部分
に接触するように配置しても良い。そして、この場合に
は、リード線311が接続されたサーミスタ310を、
シリコン発泡スポンジ等の弾性部材313にシリコン樹
脂312などで封止し、液晶パネルPとセル固定板(或
はバックライトユニット)との間に潜り込ませるように
固定しても良い。このような場合においてもサーミスタ
310は、液晶パネル内の平均的な温度を検知し得るよ
うに設置位置を決定することが重要である。
【0345】また、このようなサーミスタ310の取付
け構造は、透過型の液晶パネルに限られることはなく、
いわゆる反射型の液晶パネルにも適用し得る。
【0346】一方、上述実施の形態においては、図12
に示すように、拡散板239をセル固定板233に貼り
付けると共に該拡散板239を利用して密閉空間S1を
形成したが、もちろんこれに限る必要はなく、図142
に示すように、該空間形成のための専用の透明板699
を拡散板239の代わりにセル固定板233に貼り付け
ると共に、拡散板239はバックライトユニット530
の表面に固定してもよい。
【0347】また、上述実施の形態においては、バック
ライトユニット530に使用する線状光源532を蛍光
ランプとしても良く、他の種類の光源でも良い。さら
に、上述実施の形態においては、いわゆるエッジ式のバ
ックライトユニット530を用いたが、もちろんこれに
限る必要はなく、直下型のバックライトユニットを用い
ても良い。
【0348】さらに、上述実施の形態においては、液晶
駆動用TAB330における出力端子333の露出幅
(図52に示す領域D′の幅)を2.5mmとし、その
うちの液晶パネルPと接続されない部分の幅(図52に
示す領域E′の幅)を0.5〜1mm程度としている。
また、液晶駆動用TAB330における入力端子332
の露出幅(図54に示す領域Dの幅)を2mmとし、そ
のうちのドライバーボード400に接続されない部分の
幅(図54に示す領域Eの幅)を0.5〜1mmとして
いる。さらに、出力端子333を圧着する圧着ヘッド3
91の先端幅を1.5mmとし、入力端子332を圧着
する圧着ヘッド421の先端幅を1.2mmとしている
が、もちろんこれらの寸法限られるものではなく、良好
な接着性等を奏する限りどのような寸法であっても良
い。
【0349】またさらに、ドライバーボード400と液
晶駆動用TAB330との接続部材として半田を用いた
が、もちろんこれに限る必要はなく、異方性導電接着フ
ィルムを用いても良い。
【0350】また、上述実施の形態においては、液晶駆
動用TAB330の入力端子332と出力端子333の
いずれもが、ベースフィルム部331が一部除去されて
露出されているが、もちろんこれに限る必要はなく、い
ずれか一方の端子332又は333が露出されているだ
けであっても良い。
【0351】さらに、異方性導電接着フィルム中の導電
性粒子は、押圧により変形が可能な粒子であることが望
ましく、さらに半田等の低融点金属粒子であることが望
ましい。これにより、導電性粒子は、熱圧着時に変形さ
れて、導電性粒子個々の接触面積が増大され(例えば、
直径10μmの粒子が直径50μmに変形する)、より
一層確実な電気的接続が可能となる。
【0352】またさらに、電極接合前の異方性導電接着
フィルム320の厚みは10〜30μm程度とするのが
望ましいが、この厚みは導電性粒子の大きさや電極の厚
みによって適宜決められることが望ましい。例えば、電
極厚が18μmの場合は異方性導電接着フィルム320
の厚みは15μm程度とするのが望ましい。少なくとも
異方性導電接着フィルム320の接続前の厚みは電極と
電極との間の隙間及び/又は電極と支持体との間の隙間
に充填される程度の体積となるような厚さとするのが好
ましい。
【0353】また、異方性導電接着フィルム320の厚
さが厚くなり過ぎると電極間の接続ギャップを縮め切れ
なかったり、充分な接続が行なえなくなる場合があるの
で注意することが好ましい。 〈位置合せマークに関する他の実施の形態〉ついで、位
置合せマークに関する他の実施の形態について、図14
3乃至図146に沿って説明する。
【0354】本実施の形態においては、上基板262の
露出部262aにおける走査電極269,…と金属電極
270,…との積層状態は、図143に詳示するものと
なっている。なお、図中の斜線部分は、走査電極26
9,…と金属電極270,…とが積層されている領域を
示している。
【0355】すなわち、上基板262の中央部(走査電
極269,…の長手方向と直交する方向における上基板
262の幅方向中央部)の領域262Aにおいては、走
査電極269,…及び金属電極270,…は共に積層状
態を保って上基板端部(露出部)にまで延設されている
のに対し、領域262Aの両外側の領域においては、走
査電極269,…と金属電極270,…との積層構造は
その途中までであり、領域262B1 ,262B2 にお
いては走査電極269,…のみが形成されている。ま
た、本実施の形態においては、液晶パネルP1 は、領域
262Aに形成された電極299,…によって駆動され
るようになっており、領域262B1 ,262B2 に形
成された走査電極269,…はいわゆるグランド電極で
ある。
【0356】また、これらの領域262B1 ,262B
2 には基板側マーク700,700が形成されている。
これらの基板側マーク700,は、最外側の電極26
9,269の外側で、該電極269,269に隣接する
位置に形成されており、それぞれ略正方形状をしてい
る。なお、図143には、上基板262における電極形
状のみ示しているが、他方の下基板280においても同
様な構成の電極や基板側マークが形成されている。
【0357】次に、液晶駆動用TAB330の出力端子
333,…の形状等について、図144に沿って説明す
る。
【0358】液晶駆動用TAB330は、上述実施の形
態のものと同様に、ベースフィルム部331と、入力端
子(不図示)と、出力端子333,…と、これらの端子
の間に実装された液晶駆動用IC(不図示)と、によっ
て構成されている。
【0359】このうち、出力端子333,…は、図14
4に示すように、ストライプ形状をしており、銅箔の表
面にAuメッキ或はSnメッキを施すことにより形成さ
れている。なお、これらの出力端子333,…の間隙や
本数は、液晶パネルP1 側の走査電極269,…の間隙
や本数に対応している。
【0360】そして、最外側の出力端子333,333
には、それぞれTAB側マーク701,701が連設さ
れている。なお、これらのTAB側マーク701,…
は、出力端子333,…と同材質のもので形成されてい
る。具体的には、これらのマーク701,…は出力端子
333,…をパターニングする際にエッチング除去しな
いで残されたものである。また、本実施の形態において
は、基板側マーク700,700とTAB側マーク70
1,701とは、液晶パネルP1 と液晶駆動用TAB3
30とが適正に接続された状態において互いに重ならな
い位置に形成されている。具体的には、基板側マーク7
00,700の間隙とTAB側マーク701,701の
間隙とは等しいが、正規接続位置においては、図145
に示すように、これらは電極299,…の長手方向に沿
ってずれるように形成されている。
【0361】次に、液晶パネルP1 と液晶駆動用TAB
330との位置合せ時の作用について、図145及び図
146に沿って説明する。ここで、図146は、位置合
せ途中における液晶駆動用TAB330と液晶パネルP
1 との位置関係を示しており、図145は、該位置合せ
終了後の位置関係を示している。
【0362】いま、液晶パネルP1 に液晶駆動用TAB
330を接続する場合には、液晶パネルP1 を液晶パネ
ル用アライメントユニットに載置し、液晶駆動用TAB
330をTAB用アライメントユニットに載置する。こ
の載置作業は、専用の装置で自動に行っても良く、或は
作業者が手動で行っても良い。但し、この場合、TAB
側マーク701,701が領域262A以外の領域(す
なわち、領域262B1 か、領域262B2 の外側の領
域)に位置して金属電極270,…と重ならないよう
に、両アライメントユニットの位置を粗調整する必要が
ある。なお、この粗調整の段階では、図146に示すよ
うに、TAB側の出力端子333,…とガラス基板側の
電極299,…とは、距離d1 だけずれた状態にある。
【0363】次に、カメラ等による自動微調整を開始す
ると、前記粗調整により適正位置に保持されているTA
B側マーク701,…は、透明な基板262、異方性導
電接着剤(不図示)及びベースフィルム部331を介し
てカメラによって認識され、他方の基板側マーク70
0,700は透明な基板262を介して認識される。そ
して、カメラによる画像認識情報は所定の情報処理部
(不図示)に送られ、該処理部によって両マーク70
0,…,701,…のズレ量が計算される。このズレ量
はアライメント駆動部(不図示)に信号として送られ、
このズレ量が適正値になるように該駆動部によって両ア
ライメントユニットの位置の微調整が行われる。なお、
かかる位置調整は、液晶パネル用アライメントユニッ
ト、TAB用アライメントユニット、又はそれら両方を
駆動して行われる。該微調整終了後においては、図14
5に示すように、両マーク700,…,701,…は電
極299,…の長手方向に所定量だけずれているだけで
あり、幅方向のズレはない。そして、この微調整終了後
においては、TAB側の出力端子333,…とガラス基
板側の電極299,…とのズレd1 は解消されている。
なお、上基板262や液晶駆動用TAB330を位置合
せ装置にセットする前においては、これらの上基板26
2等のうち、少なくとも一方の接続端部には予め異方性
導電接着剤を塗布あるいは、異方性導電接着膜を熱転写
しておき、位置合せ終了後においては、熱圧着ヘッド
(不図示)によって基板262と液晶駆動用TAB33
0とを熱圧着し、両者を正規位置にて固定する。なお、
図145及び図146においては、片側の位置合せマー
ク700,…,701,…についてのみ説明したが、他
側の位置合せマーク700,…,701,…についても
同時に画像認識が行われており、また、両側のマークに
ついて画像認識を行うことにより位置合せは正確なもの
となっている。
【0364】本実施の形態によれば、基板側マーク70
0,…が金属製であるのみならず、該マークの近傍の領
域262B1 ,…が金属電極270,…が形成されてお
らず透明であるため、基板側マーク700,…と領域2
62B1 ,…とのコントラストが大きくなる。したがっ
て、カメラによる画像認識において同軸落射光を用いた
としても、画像認識精度が透明電極の膜厚に左右される
こともなく、液晶パネルP1 及び液晶駆動用TAB33
0の位置合せ精度が向上される。
【0365】また、一般に、本実施の形態のようにTA
B側マーク701,…の画像認識を液晶パネルP1 を介
して行う場合には、TAB側マーク701,…が金属電
極等の不透明な部材と重なると画像認識が不能になる。
しかし、本実施の形態においては、上基板262に透明
な領域262B1 ,…を設けているため、TAB側マー
ク701,…は、該領域262B1 ,…に位置する限り
常に画像認識が可能であり、上述のような問題もない。
【0366】一方、基板側マーク700,…は金属電極
270,…を形成する工程にて簡単に形成され、マーク
を形成するための専用の工程を必要としない。したがっ
て、液晶パネルP1 の製造コストの上昇及び製造工程の
煩雑化を防止できる。
【0367】また本実施の形態によれば、基板側マーク
700とTAB側マーク701とは、液晶パネルP1
液晶駆動用TAB330とが正規接続位置にある場合に
おいても一定のズレを有するように形成されている。こ
こで、例えば、アライメント上に液晶パネルP1 か液晶
駆動用TAB300かのいずれか一方の部品しかセット
されていない場合や、両方の部品が正常にセットされて
いても一方の位置合せマーク700,…がカメラの認識
範囲から外れている場合には、カメラはいずれか一方の
位置合せマーク700又は701しか認識しないことと
なる。そして、本実施の形態のように両マーク700,
701が正規接続位置においてズレ量を有するように構
成されていないとすれば、上述のような場合であっても
位置合せが終了していると誤認識されてしまうが、本実
施の形態によれば、そのような問題もない。
【0368】一方、本実施の形態によれば、液晶パネル
1 と液晶駆動用TAB330との接続を自動で行うこ
とにより、製造コストを低減できる。
【0369】なお、金属電極270,…は、走査電極2
69,…と同一幅で走査電極269,…の全幅に亘って
形成してもよく、走査電極269,…よりも小さい幅で
走査電極269,…の一部に形成するようにしても良
い。
【0370】また、金属電極にて被覆しない透明電極の
数は、上述各実施の形態において示した数に何ら限定さ
れるものではない。さらに、上述実施の形態において
は、領域262B,…に形成された電極をグランド電極
としたが、もちろんこれに限る必要はなく、液晶パネル
の駆動のために使用してもよい。但し、その場合には、
複数の電極を一組として駆動電圧を印加するなど、低抵
抗化のための対策を取る必要がある。
【0371】さらに、TAB側マーク701,…の形成
された部分は、ベースフィルム部を除去して露出させて
も良く、ベースフィルム部を形成するようにしてもよ
い。 〈押え板に関する他の実施の形態〉ついで、表示ユニッ
トにおけるドライバーボードに対する押え板に関する他
の実施の形態について、図147に沿って説明する。
【0372】上述した第1の実施の形態においては、押
え板430,…とドライバーボード400との間にわず
かな隙間を形成するものとしたが、本実施の形態におい
ては、図147に示すように、押え板702を金属ある
いは合成樹脂を材料とする板バネで構成し、かつ、押え
板702の先端を、ドライバーボード400の上面に付
勢させている。但し、その押え板702の付勢力は、ド
ライバーボード400の、セル固定板233と平行な方
向への移動を妨げない程度のものとする。なお、図14
7においては、1つの押え板の構造についてのみ示して
いるが、他の押え板も、同様に板バネによって構成さ
れ、かつそれらの先端がドライバーボード400の上面
に付勢されている。
【0373】本実施の形態によれば、押え板702を板
バネで構成しているため、厚さの異なるドライバーボー
ドに対しても、同寸法,同形状の押え板702を適用す
ることが可能となる。その結果、部品の共用化ができ
て、ディスプレイ装置本体200のコストが低減され
る。また、本実施の形態によれば、セル固定板233と
垂直な方向には遊びのない状態に、つまり全くガタつき
のない状態にドライバーボード400を支持することが
できる。したがって、振動や衝撃に伴うドライバーボー
ド400の移動(飛び跳ね)をより的確に抑制し、ドラ
イバーボード400と液晶駆動用TAB330との間の
断線や、液晶パネルPと液晶駆動用TAB330との間
の断線や、液晶駆動用TAB330自体の破断を確実に
防止し、液晶パネルPの画像表示状態を良好に維持でき
る。
【0374】また、本実施の形態によれば、環境温度等
が変化して液晶パネルPが熱膨張或は熱収縮したとして
も、ドライバーボード400は液晶パネルPの変形に伴
って移動し得る。したがって、ドライバーボード400
と液晶駆動用TAB330との間の接続や、液晶駆動用
TAB330と液晶パネルPとの間の接続が外れたりす
ることがなく、また、液晶駆動用TAB330が断線し
たりすることもない。また、上述のような押え板702
を用いることにより、ドライバーボード400を、その
ボード上面の非常に小さなスペースを利用して支持する
ことができる。即ち、ドライバーボード400に確保し
なければならない支持用のスペースを、非常に小さくす
ることができ、それにより、ドライバーボード400、
延てはディスプレイ装置本体200を小型化することが
できる。さらに、複数のドライバーボード400,40
0を1つの押え板702によって支持しているため、部
品点数が少なくなって組み立て作業を簡略化することが
でき、製造コストや部品コストも低減できる。
【0375】なお、上述実施の形態においては、押え板
702の材質を特に限定してはいないが、押え板702
を導電性部材で構成し、これを所定の電位に保持してア
ース端子のような役目を果たさせ、さらに該押え板70
2をドライバーボード400のアース端子と電気的に接
続するようにしてもよい。これにより、ドライバーボー
ド400のアース電位の確保が容易になる。 〈表示板242の支持構造に関する他の実施の形態〉つ
いで、図148に沿って、本発明の表示ユニットに対向
する表示板の支持構造に関する他の実施の形態について
説明する。
【0376】本実施の形態においては、図148に示す
ように、前カバー201の裏側(液晶パネルPの配置さ
れている側)にはセルカバー703が設けられている。
このセルカバー703は、ガラス繊維を分散したポリカ
ーボネート樹脂によって形成されており、その外面(表
面、裏面、及び側面)にはニッケルなどによるメッキが
施されている。また、かかるセルカバー703は開口部
703aを有して枠状に形成されており、その枠状部分
は、図示のように略L字状の断面形状をしている。
【0377】一方、本実施の形態においては、上述した
セル固定板233は,セル弾性保持部材232及びセル
枠231を介してセルカバー703に取り付けられてい
る。また、このセルカバー703表面の凹部には、表示
板242が接着部材244によって接着されており(図
15参照)、セルカバー703の開口部703aは表示
板242によって閉塞されている。さらに、このセルカ
バー703は、前カバー201との間に所定間隙を形成
する状態で該カバー201に取り付けられており、表示
板242は、セルカバー703と前カバー201との間
に挟持された状態で保持されている。そして、このよう
に配置された表示板242によって、前カバー201の
開口部201aが閉塞されることとなる。
【0378】そして、これら表示板242、セルカバー
703、セル固定板233、及び液晶パネルPは、略密
閉状態の空間S2を形成している。また、このセルカバ
ー703の下面(表示ユニット230に対向する面)に
は、開口部703aの全周縁に沿って弾性部材243が
貼り付けられており、この弾性部材243は表示ユニッ
ト230に当接されて前記空間S2をさらに仕切ること
により、液晶パネルPの表面部分にゴミが侵入するのを
防止している。
【0379】かかる支持構造においては、前カバー20
1と後カバー202とは簡単に着脱できるようになって
いるため、ランプの高輝度化に伴う寿命低下によってバ
ックライトユニット530を交換する必要が生じた場合
でも簡単にバックライトユニット530の交換ができ
る。また、このバックライトユニット530の交換に際
しても、表示ユニット230の上下に形成されている空
間S1,S2の密閉状態は損なわれないので、液晶パネ
ルPの表面にゴミが付着せず、表示欠陥の発生のおそれ
もない。したがって、該ゴミ除去のための拭き取り作業
を不要とし、またクリーンルーム内でなくとも簡単に交
換作業ができる。なお、バックライト交換時には拡散板
239が露出して該拡散板239の下面にゴミ等が付着
しやすくなるが、拡散板239は液晶パネルPのような
機械的ストレスの影響がないことから拭き取り作業が可
能であり、また、ゴミ等が付着したままの状態であって
も、該拡散板239自身によって光が拡散されることか
ら該付着したゴミは見えにくくなり、したがって表示欠
陥の原因とはなりにくい。
【0380】一方、表示ユニット230の上側には略密
閉された空間S2が形成されているため、液晶パネルP
が振動した場合でも、この空間S2のエアダンパ効果に
よって該振動が早期に減衰されて、表示品質の劣化が防
止される。
【0381】また一方、本実施の形態においては表示板
242をガラス板によって形成している。このガラス板
は、透明な樹脂板(例えば、アクリル板)と比較して縦
弾性係数が約30倍大きく、外部からの静圧等のストレ
スに対してもたわみを小さくできる。したがって、表示
ユニット230の振動に伴って空間S2が膨張・収縮を
繰り返しても、該膨張・収縮によっても表示板242は
ほとんど撓まず、その結果空間S2のエアダンパ効果を
維持でき、表示ユニット230の振動を短時間で減衰で
きる。
【0382】さらに、バックライトユニット530によ
って密閉した空間を形成する必要がないことから、上述
実施の形態と同様に、後カバー202に通気孔を形成し
てバックライトユニット530周りの通気を良好にで
き、その結果バックライトユニット530が発生させる
熱の大半は通気孔を通って外部に放出される。また、通
気孔から放出されない熱も、バックライトユニット53
0と液晶パネルPとの間に設けられた拡散板239によ
って遮断される。したがって、空間S1内の対流によっ
て液晶パネルPに伝えられる熱はかなり低減され、かつ
温度の分布は均一になる。 〈バックライトユニットに関する他の実施の形態〉つい
で、図149乃至図151に沿って、バックライトユニ
ットに関する他の実施の形態について説明する。
【0383】本実施の形態に係るバックライトユニット
710は、図149に示すように、後面反射板536に
平行に配置された前面透過板711を備えており、これ
らの後面反射板536と前面透過板711との間には空
間SBが形成されている。
【0384】この前面透過板711は薄い透明導光板に
て形成されており、その下面には反射パターン712が
形成されている。つまり、反射パターン712は、後面
反射板536に対向するように空間SBの正面側に配置
されている。この反射パターン712は、例えばアルミ
をメッシュ状又はドットパターン状に蒸着することによ
り形成されており、分布密度の高い所では液晶パネルP
の側(前方)に出射される光の量を減少させ、分布密度
の低い所では該光量を増加させるように構成されてい
る。また、この反射パターン712の分布密度は、図1
50及び図151に示すようになっている。すなわち、
相対向するように配置された線状光源532,532を
含み、かつ導光板面の内の中心を通る断面における分布
密度は、図150に示すように、線状光源532の近傍
が最も高く、かつ、線状光源532から離れるに従って
低くなるように設定されている。また、この分布密度
は、線状光源532から最も離れた部分(中央部)では
なだらかな曲線を描いて緩やかに連続的に(その分布密
度の変化率が不連続にならないように)変化するように
構成されている。さらに、反射パターン712の分布密
度は、図151に示すように、前面透過板711の中央
部付近で最も低くなるように設定されており、前面透過
板711の端部に近くなるにつれて高くなるように設定
されている。そして、面内での等分布密度曲線は、角を
有さない閉ループであり、好ましくは、前面透過板71
1の出射有効面の外形(本実施の形態の場合は長方形)
とほぼ相似であって角を有さない曲線である。なお、こ
の等分布密度曲線における長軸/短軸の比は、出射有効
面の略長辺と短辺との比に等しく設定されている。
【0385】一方、この前面透過板711の上面には照
明光の方向性を揃えるべくプリズムシート713が配置
されている。このプリズムシート713は、各プリズム
の稜線方向が線状光源532の長手方向と一致するよう
に、またプリズムの頂角側が前面透過板711を向くよ
うに、配置されている。
【0386】本実施の形態によれば、バックライトユニ
ットから出射される面状光におけるの輝線は抑制され
て、輝度の均一化が図られ、液晶パネルの表示品質が良
好になる。
【0387】なお、上述実施の形態においては反射パタ
ーン712の分布密度を図151に示すようにしたが、
もちろんこれに限る必要はない。例えば、バックライト
ユニット710の4隅など、輝度の低い場所があり、反
射パターン712の分布密度をその周囲よりも下げるこ
とにより、該部分から出射される光の輝度を上げて、全
体としての面状光の輝度の分布を連続的な変化とし、実
質的に均一化を図ることができる(図84参照)。また
逆に、輝度が局部的に高すぎるような場合には、その部
分における反射パターン712の分布密度を上げること
により、輝度の均一化を図ることができる。このような
分布密度の調整は、光源の種類(特性)や配置などに応
じて行なう必要がある。さらに、上述実施の形態におい
ては導光手段として空間SBを用いたが、もちろんこれ
に限る必要はなく、アクリル板等の透明部材を用いても
よい。 〈情報信号に関する他の実施の形態〉次に、情報側IC
350B1 ,…,350B2 ,…(図38〜41参照)
より出力される信号の波形を変えた場合について、図1
52に沿って説明する。この場合においては、図152
(d) 及び(e) から明らかなように、情報側IC350B
1 ,…の出力がV3を選択しているときは、情報側IC
350B2 ,…の出力がV4を選択し、情報側IC35
0B1 ,…の出力がV4を選択しているときは、情報側
IC350B2 ,…の出力がV3を選択する。
【0388】図152に示す場合は、例えば時刻t1の
ときは、走査信号の印加されていないほとんどの走査電
極269,…は一定電位VCをとり、情報側IC350
1,…に接続された情報電極281,…は電位V3を
とり、他方の情報側IC350B2 ,…に接続された情
報電極281,…は電位V4をとる。そして、液晶パネ
ルPのほぼ全領域においてドライバーボード400Uの
V3ラインからドライバーボード400DのV4へと電
流が流れる。一方、時刻t2のときは液晶パネルPのほ
ぼ全領域においてドライバーボード400DのV3ライ
ンからドライバーボード400UのV4ラインへと電流
が流れる。
【0389】このような信号を印加した場合において
も、上述したと同様の効果が得られるる。すなわち、電
源V3,V4,VCを供給するケーブル456,457
は、液晶パネルPの極めて近傍に配置された短いケーブ
ルであるため、インピーダンスを低くでき、液晶パネル
Pに遅延の少ない駆動波形を供給することができる。そ
の結果、良好な表示特性を満足させることができる。
【0390】また、ピーキーな電流供給がバイパスコン
デンサC3,…によって行われ、ケーブルにはピーキー
な電流は流れず、その結果、駆動回路の誤動作を回避す
ることができる。
【0391】さらに、本実施の形態においては、電極2
69,…,281,…に印加する信号のための電源V
3,V4,VCのみをドライバーボード400Lを介し
て情報側IC350B1 ,…,350B2 ,…に供給し
ており、これらのIC350B1 ,…,350B2 ,…
を駆動するための電源はケーブル453,455を介し
て別途供給されるようになっているため、従来例のよう
なスペース的な問題も解消される。
【0392】なお、上述実施の形態においては、液晶パ
ネルPの上下に情報側IC350B1 ,…,350B
2 ,…及びドライバーボード400U,400Dをそれ
ぞれ配置したが、もちろんこれに限る必要はなく、図1
53に示すように、液晶パネルPの上側にのみ情報側I
C350B1 ,…及び上側ドライバーボード400Uを
配置するようにしても良い。また、上述した実施の形態
においては、バイパスコンデンサC3,…を共通ドライ
バーボード400Lに設けたが、もちろんこれに限る必
要はなく、他のドライバーボードに設けるようにしても
良い。 〈信号配線に関する他の実施の形態〉さらに、信号配線
に関する他の実施の形態について、図154乃至図15
7に沿って説明する。
【0393】本実施の形態においては、共通ドライバー
ボード400Lとドライバーコントローラ450とは、
2本のフラットケーブル451,452にて接続されて
おり、一方のケーブル451から走査側IC350A,
…へは電源V1,VC,V2が供給されている。また、
この走査側IC350A,…を駆動するための電源や制
御信号は、もう一方のケーブル452により供給される
ように構成されている。
【0394】一方、他の2つのドライバーボード400
U,400Dとドライバーコントローラ450とは、2
本のフラットケーブル720,721、又は722,7
23にて接続されており、一方のケーブル720又は7
22から情報側IC350B1 ,…,350B2 ,…へ
は電源V3,VC,V4が供給され、他方のケーブル7
21又は723からは、情報側IC350B1 ,…,3
50B2 ,…を駆動するための電源や制御信号が供給さ
れるようになっている。
【0395】また、共通ドライバーボード400Lと上
側ドライバーボード400Uとは、フラットケーブル7
25によって接続されており、共通ドライバーボード4
00Lと下側ドライバーボード400Dとは、フラット
ケーブル726によって接続されている。さらに、上側
ドライバーボード400Uのグランドと下側ドライバー
ボード400Dのグランドとはフラットケーブル727
によって接続されている。
【0396】ところで、電源V1,VC,V2の供給を
受けた走査側IC350A,…は、例えば図155(a)
〜(c) に示す走査信号730を各走査電極269,…に
印加するように構成されている。なお、この走査信号7
30は、図155(a) に示すように、リセットパルス7
31、及び該リセットパルスに続いて出力される選択パ
ルス732からなり、図155(a) 〜(c) に示すよう
に、走査電極269,…に対して順次印加(線順次走
査)するように構成されている。ここで図155(a) 〜
(c) は、線順次走査の様子を、n番目、n+1番目、及
びn+2番目の走査電極を例にして示したものであり、
残りの走査電極269,…にも同様に線順次走査が行わ
れている。また、図155(a) 〜(c) からも理解できる
ように、1本の走査電極(例えば、n番目の走査電極)
に走査信号730が印加されている間は、他の走査電極
(n番目以外の走査電極)には一定電圧VCが印加され
ている。つまり、例えば1/480デューティの場合、
任意の1ラインに図示の如くV1あるいはV2の電位が
印加されているときは、他の479ラインはVCの電位
が印加されている。
【0397】一方、電源V3,VC,V4の供給を受け
た情報側IC350B1 ,…,350B2 ,…は、図1
55(d) 及び(e) に示す波形の信号を情報電極281,
…に印加するように構成されている。なお、情報電極2
81,…に印加される電圧波形は、図から明らかなよう
に同じ形状の波形であり、これらの波形は走査信号73
0に同期するように構成されている。
【0398】また、情報電極281,…には、図156
(d) 及び(e) に示す波形の信号が印加されるようにも構
成されている。ここで、上側ドライバーボード400U
によって情報側IC350B1 ,…を介して印加される
信号(図156(d) 参照)と、下側ドライバーボード4
00Dによって情報側IC350B2 ,…を介して印加
される信号(図156(e) 参照)とは、一方の信号が電
位V3,V4である場合には他方の信号は電位V4,V
3であり、一方の信号が電位VCである場合には他方の
信号も同じく電位VCである関係となっている。
【0399】図157は、本実施の形態に適用される回
路を示す図であるが、図中の符号733は、1本の情報
電極281aと1本の走査電極269aとによって形成
される画素を表し、符号734は、情報電極281bと
走査電極269aとによって形成される画素を表してい
る。ここで、符号Cは、走査−情報間の静電容量を示し
ている。また、R1,R2,R3は、各電極281a,
269a,281bの内部抵抗を示している。さらに、
符号735,736,737は、各IC350B1 ,3
50A,350B2 内に配置されているスイッチング素
子をそれぞれ示している。一方、符号R4,R5,R6
はフラットケーブル720,722,451の内部抵抗
を示している。そして、例えば電源V3,VC,V4
は、フラットケーブル720を介して情報側IC350
1 に供給され、スイッチング素子735によって所定
形状の信号に変換され、さらに該信号は情報電極281
aに印加されるように構成されている。同様に、電源V
1,VC,V2も、フラットケーブル722を介して走
査側IC350Aに供給され、スイッチング素子736
によって所定形状の信号に変換され、さらに該信号は走
査電極269aに印加されるように構成されている。
【0400】ついで、図155に示す信号を印加した場
合における、本実施の形態の作用について説明する。
【0401】いま、装置を駆動すると、走査側IC35
0A,…を駆動するための電源や制御信号は、ドライバ
ーコントローラ450からフラットケーブル452及び
ドライバーボード400Lを介して走査側IC350
A,…に供給され、情報側IC350B1 ,…,350
2 ,…を駆動するための電源や制御信号は、ドライバ
ーコントローラ450からフラットケーブル721又は
723を介して情報側IC350B1 ,…,350B
2 ,…に供給される。
【0402】一方、電源V1,VC,V2は、フラット
ケーブル451及びドライバーボード400Lを介して
ドライバーコントローラ450から走査側IC350
A,…に供給され、該走査側IC350A,…にて上述
した波形の走査信号730に変換される。この走査信号
730は、上述した線順次走査によって各走査電極26
9,…に順次印加される。また、電源V3,VC,V4
は、フラットケーブル720又は722を介して情報側
IC350B1 ,…,350B2 ,…に供給される。そ
して、これらの情報側IC350B1 ,…,350B
2 ,…によって図155(d) 及び(e) に示す波形の信号
が形成され、該信号は各情報電極281,…に印加され
る。なお、この場合、信号波形は同一であるため、液晶
パネルPの全情報電極281,…が常に同じ電位にある
こととなる。
【0403】このような電圧印加状態においては、液晶
スイッチング時である時刻t1には、走査信号730が
印加されていない走査電極269,…には、上述のよう
に一定電圧VCが印加され、全ての情報電極281,…
には電圧V3が等しく印加される。したがって、液晶パ
ネルPのほぼ全領域にわたって、情報V3ラインから走
査VCラインへ(情報ドライバーボード400U,40
0Dから走査ドライバーボード400Dへ)と電流が流
れる。また、他の液晶スイッチング時である時刻t2で
は、全ての情報電極281,…には電圧V4が印加さ
れ、ほとんどの走査電極269,…には一定電圧VCが
印加されるが、この場合には、液晶パネルPのほぼ全領
域にわたって、走査VCラインから情報V4ラインへ
(走査ドライバーボード400Lから情報ドライバーボ
ード400U,400Dへ)と電流が流れる。
【0404】このように、例えば時刻t1及びt2にお
いては、ドライバーボード上の液晶電源系(V3,V
C,V4)ライン及びフラットケーブル上の液晶電源系
(V3,VC,V4)ラインには急峻な電流が流れる。
そして、これらの液晶電源系ラインにはグランドライン
が隣接されており、該グランドラインには、電磁誘導に
よって起電力が発生することに伴い誘導電流が発生す
る。なお、時刻t1と時刻t2とでは電流の流れる方向
が逆であるため、起電力の方向も正反対のものとなる。
【0405】ところで、従来の装置にあっては、ドライ
バーボード400Lと上側ドライバーボード400U,
400Dとが接続されていなかったため、この起電力を
解消するための電流が、一方のフラットケーブルを通じ
てドライバーコントローラ450まで戻り、さらにもう
一方のフラットケーブルを介するという経路で流れてい
た。従って、電流が流れる経路が非常に長いことからこ
の経路のインピーダンスは非常に大きくなってしまい、
その結果、電磁誘導により生ずる急激な電流に対して応
答できなかった。
【0406】しかし、本実施の形態においては、ドライ
バーボード400L,400U及びドライバーボード4
00L,400Dがフラットケーブル725,726に
よってそれぞれ接続されているため、これらのフラット
ケーブル725,726を介して電流が流れることとな
る。そして、これらのフラットケーブル725,726
は短いことから、インピーダンスも大きくならず、ま
た、正反対に変動している共通ドライバーボード400
Lと情報側ドライバーボード400U,400D上のグ
ランドの変動を抑制することができる。
【0407】ついで、図156に示す信号を印加した場
合における、本実施の形態の作用について説明する。
【0408】この場合には、時刻t1においては、情報
側IC350B1 に接続された情報電極281,…へは
電圧V3が印加され、他方の情報側IC350B2 に接
続された情報電極281,…へはV4なる電圧が印加さ
れ、隣接する情報電極281,…間には電位差が生ず
る。その結果、上側ドライバーボード400UのV3ラ
インから下側ドライバーボード400DのV4ラインへ
は電流が流れることとなる。一方、時刻t2において
は、印加される電圧が逆転して、情報側IC350B1
からは電圧V4が印加され情報側IC350B2 からは
電圧V3が印加される。その結果、下側ドライバーボー
ド400DのV3ラインから上側ドライバーボード40
0UのV4ラインへは電流が流れることとなる。このよ
うに、図156に示す信号を印加した場合には、時刻に
よって流れる方向は変化するものの、上側ドライバーボ
ード400Uと下側ドライバーボード400Dとの間に
は電流が流れることとなる。そして、この電流によっ
て、隣接されているグランドラインには電磁誘導による
電流が流れる。
【0409】ところで、従来の装置にあっては、上側ド
ライバーボード400Uと下側ドライバーボード400
Dとが接続されていなかったため、この起電力を解消す
るための電流が、一方のフラットケーブルを通じてドラ
イバーコントローラ450まで戻り、さらにもう一方の
フラットケーブルを介するという経路で流れていた。従
って、電流が流れる経路が非常に長いことからこの経路
のインピーダンスは非常に大きくなってしまい、その結
果、電磁誘導により生ずる急激な電流に対して応答でき
なかった。
【0410】しかし、本実施の形態においては、上側ド
ライバーボード400Uと下側ドライバーボード400
Dとがフラットケーブル727によって接続されている
ため、このフラットケーブル727を介して電流が流れ
ることとなる。従って、この場合にもインピーダンスも
大きくならず、また、正反対に変動している上下側ドラ
イバーボード400U,400D上のグランドの変動を
抑制することができる。
【0411】本実施の形態によれば、液晶スイッチング
時に発生するグランド変動は、ドライバーボード400
L,400U,400Dをフラットケーブル725,7
26,727にて接続することにより抑制できる。かか
る効果は、特定の表示パターンを表示する際に現れる大
きなグランド変動に対して特に絶大であり、したがっ
て、いかなる表示パターンにおいても安定した表示性能
を得ることができる。
【0412】ついで、信号配線に関する他の実施の形態
について図158に沿って説明する。なお、図156に
示すものと同一部分は同一符号を付して説明を省略す
る。
【0413】本実施の形態においては、ドライバーコン
トローラ450と各ドライバーボード400U,400
Dとは、それぞれ1本のフラットケーブル721,72
3のみによって接続されている。また、上側ドライバー
ボード400Uと共通ドライバーボード400Lとは、
2本のフラットケーブル725,739によって接続さ
れており、下側ドライバーボード400Dと共通ドライ
バーボード400Lとは、2本のフラットケーブル72
6,740によって接続されている。そして、ドライバ
ーボード400U,400Dへの液晶駆動用の電源の供
給は、上述実施の形態のようにドライバーコントローラ
450からフラットケーブル720,722を介して行
うのではなく、フラットケーブル451、共通ドライバ
ーボード400L及びフラットケーブル739,740
を介して行われるように構成されている。なお、情報側
IC350B1 ,…,350B2 ,…を駆動するための
電源や制御信号は、上記実施の形態と同様、フラットケ
ーブル721,723により供給されるように構成され
ている。
【0414】次に、本実施の形態によれば、液晶スイッ
チング時においては、上述実施の形態と同様に液晶電源
系には急峻な電流が流れ、それに伴って各グランドライ
ンには誘導電流が発生する。しかし、本実施の形態によ
れば、各ドライバーボード400U,400L,400
Dはフラットケーブル739,740,727によって
接続されているため、電流の流れる経路は短くなり、イ
ンピーダンスも大きくならず、グランドの変動を抑制す
ることができる。
【0415】本実施の形態によれば、液晶スイッチング
時に発生するグランド変動は、ドライバーボード400
L,400U,400Dをフラットケーブル739,7
40,727にて接続することにより抑制できる。かか
る効果は、特定の表示パターンを表示する際に現れる大
きなグランド変動に対して特に絶大であり、したがっ
て、いかなる表示パターンにおいても安定した表示性能
を得ることができる。
【0416】ついで、本発明の信号配線に関するさらに
他の実施の形態について、図159に沿って説明する。
なお、図158に示すものと同一部分は同一符号を付し
て説明を省略する。
【0417】本実施の形態においては、液晶パネルPの
左右両側には走査側IC350A1,…及び350A
2 ,…が配設されており、走査電極269,…は、走査
側IC350A1 ,…及び350A2 ,…に交互に接続
されている。また、右側の走査側IC350A2 ,…に
はドライバーボード400Rが接続されており、このド
ライバーボード400Rとドライバーコントローラ45
0とはフラットケーブル741とによって接続されてい
る。さらに、ドライバーボード400Rと上側ドライバ
ーボード400Uとは2本のフラットケーブル742,
743によって接続されており、ドライバーボード40
0Rと下側ドライバーボード400Dとは2本のフラッ
トケーブル745,746によって接続されている。そ
して、ドライバーボード400Rへの液晶駆動用の電源
の供給は、フラットケーブル451、ドライバーボード
400L、フラットケーブル739,740、ドライバ
ーボード400U,400D及びフラットケーブル74
3,746を介して行われるように構成されており、走
査側IC350A2 ,…を駆動するための電源や制御信
号は、フラットケーブル741によってドライバーコン
トローラ450からドライバーボード400Rに直接供
給されるようになっている。
【0418】次に、本実施の形態によれば、液晶スイッ
チング時においては、上述実施の形態と同様に液晶電源
系には急峻な電流が流れ、それに伴って各グランドライ
ンには誘導電流が発生する。しかし、本実施の形態によ
れば、各ドライバーボード400L,400U,400
D,400Rはフラットケーブル727,739,74
0,742,745によって接続されているため、電流
の流れる経路は短くなり、インピーダンスも大きくなら
ず、グランドの変動を抑制することができる。
【0419】本実施の形態によれば、液晶スイッチング
時に発生するグランド変動は、ドライバーボード400
L,400U,400D,400Rをフラットケーブル
727,739,740,742,745にて接続する
ことにより抑制できる。かかる効果は、特定の表示パタ
ーンを表示する際に現れる大きなグランド変動に対して
特に絶大であり、したがって、いかなる表示パターンに
おいても安定した表示性能を得ることができる。なお、
各ドライバーボード毎に液晶駆動用電源を供給する形態
でも、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0420】ついで、本発明の信号配線に関する他の実
施の形態について、図160に沿って説明する。
【0421】本実施の形態においては、液晶パネルPに
は上側ドライバーボード400U及び走査ドライバーボ
ード400Lが1つずつ接続されている。そして、上側
ドライバーボード400Uへの液晶駆動用電源の供給
は、フラットケーブル451、ドライバーボード400
L及びフラットケーブル739を介して行われ、情報側
IC350B1 ,…を駆動するための電源や制御信号
は、フラットケーブル721を介してドライバーコント
ローラ450から直接供給されるようになっている。ま
た、ドライバーボード400Lと上側ドライバーボード
400Uとはフラットケーブル725を介して接続され
ており、液晶スイッチング時におけるグランド変動を抑
制するように構成されている。
【0422】本実施の形態によれば、各ドライバーボー
ド400L,400Uがフラットケーブル725を介し
て接続されているため、液晶スイッチング時におけるグ
ランド変動を防止でき、安定した表示性能を得ることが
できる。なお、各ドライバーボード毎に液晶駆動用電源
を供給する形態でも、同様の効果が得られることは言う
までもない。
【0423】ついで、本発明の信号配線に関する他の実
施の形態について、図161に沿って説明する。
【0424】本実施の形態においては、各ドライバーボ
ード400L,400U,400Dのグランドライン
は、上述各実施の形態のようにフラットケーブルによっ
て接続されてはおらず、液晶パネルPの内部で接続され
ている。すなわち、液晶パネルPには、情報表示用の電
極以外に電極747,…が形成されており、これらの電
極747,…は、液晶駆動用IC350B1 ,…,35
0B2 ,…を搭載しているTCP(テープキャリアパッ
ケージ)の両端に配置されている電極を介してドライバ
ーボード400U,400Dのグランドラインに接続さ
れている。また、液晶パネルPには電極748,…が形
成されており、これらの電極748,…はドライバーボ
ード400Lのグランドラインに接続されている。そし
て、これらの電極747,…及び748,…は、その交
差部749,…(以下、“インターコネクト部749,
…”とする)によって接続されており、情報ドライバー
ボード400U,400Dのグランドラインと共通ドラ
イバーボード400Lのグランドラインとを接続してい
る。
【0425】本実施の形態によれば、各ドライバドライ
バーボード400L,…のグランドが接続されているた
め、液晶スイッチング時におけるグランド変動を防止で
き、安定した表示性能を得ることができる。また、本実
施の形態によれば、各ドライバーボード400L,…を
接続するためのフラットケーブルやコネクタ等の部品が
不要となり、その分安価となる。 〈ドライバーボードの支持構造に関する他の実施の形
態〉上述実施の形態においては、ドライバーボード40
0,…を押え板430,…等によって支持するものとし
たが(図60参照)、本実施の形態においては、ドライ
バーボード400,…の支持に押え板430,…を用い
ず、突条部750と弾性部材751とを用いている。以
下、具体的構造について、図162乃至図166に沿っ
て説明する。
【0426】本実施の形態においては、図162(支持
構造の平面図)及び図163(図162のA−A線に沿
った断面図)に示すように、セル固定板233には、ド
ライバーボード400が配置される領域に突条部750
が形成されている。この突条部750は、液晶パネルP
を囲むようにその3方に配置されており、図163に詳
示するように、ドライバーボード400に対しては、ド
ライバーボード400の中心線(液晶パネルPの電極の
配列方向に平行に2等分する線)oよりも外側(液晶パ
ネルPとは離れる側)に形成されている。つまり、突条
部750は、ドライバーボード400における液晶パネ
ルPから遠い側を支持するように形成されている。
【0427】また、この突条部750の上方には、図1
64に示すように、弾性部材751が表示板支持部材7
52に取り付けられて配置されており、この弾性部材7
51もまた、ドライバーボード400の中心線oよりも
外側(液晶パネルPとは離れる側)に配置されている。
また、この弾性部材751は、その下面がドライバーボ
ード400と微小距離を隔てて対向し、ドライバーボー
ド400が多少の隙間を有した上で弾性部材751と突
条部750とによって挟持されるようになっている。
【0428】次に、本実施の形態の作用及び効果につい
て、図165及び図166に沿って説明する。
【0429】いま、例えば液晶パネルPに+Y方向の落
下衝撃が加わった場合には、図165に示すように、落
下衝撃によって液晶パネルPが同方向に移動し、セル固
定板233は+Y方向に弓なりに変形し、弾性部材23
6は液晶パネルPとセル固定板233との間で圧縮され
る。また、液晶パネルPに−Y方向の落下衝撃が加わっ
た場合には、図166に示すように、液晶パネルPが同
方向に移動し、セル固定板233は−Y方向に弓なりに
変形し、弾性部材243は液晶パネルPと表示板支持部
材752との間で伸張される。
【0430】このときのセル固定板233の変形と弾性
部材236,243の縮み・伸張との関係により、液晶
パネルPとドライバーボード400との相対位置関係が
変化し、ドライバーボード400は移動する。すなわ
ち、このドライバーボード400は、突条部750と弾
性部材751とによって液晶パネルPよりも遠い側を支
持されているため、図165及び図166に示すように
回転・移動する。
【0431】これにより、強い衝撃や振動が加えられた
場合においても、液晶駆動用TAB330にかかるスト
レスを小さくでき、該TAB330の破断や、接続部の
外れを未然に防止できる。
【0432】また、ドライバーボード400は多少の隙
間を有した上で弾性部材751と突条部750とによっ
て挟持されているため、強い衝撃や振動が加えられた場
合におけるドライバーボード400の過剰な飛び跳ねを
防止できる。また、ドライバーボード400自体の多少
の変形が許容される。したがって、液晶駆動用TAB3
30にかかるストレスを小さくでき、該TAB330の
破断や、接続部の外れを未然に防止できる。
【0433】ついで、ドライバーボードの支持構造に関
する他の実施の形態について、図167乃至図168に
沿って説明する。
【0434】上述実施の形態においては、セル固定板に
設けられる突条部750は、ドライバーボード400が
配置される領域全体に連続して形成されていたが、本実
施の形態においては、図167に示すように、セル固定
板233においてドライバーボード400の両端部及び
長手方向中央部の3か所に突条部760,760,76
0が形成されている。また、これらの突条部760,…
の図示上方には、それぞれ弾性部材761,761,7
61が配置されている(図168参照)。なお、これら
の弾性部材761,…は、その下面がドライバーボード
400と微小距離を隔てて対向し、これらの間には微小
隙間が形成されている。また、これらの弾性部材76
1,…は、複数設けられた液晶駆動用TAB330,…
の間隙に相当する位置に配置されている。
【0435】なお、その他の構成は、上述実施の形態と
ほぼ同様であり、これらの突条部760,…は、ドライ
バーボード400の中心線(液晶パネルPの電極の配列
方向に平行に2等分する線)よりも外側(液晶パネルP
とは離れる側)に、ドライバーボード400における液
晶パネルPから遠い側を支持するように形成されている
(図168参照)。
【0436】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0437】本実施の形態によれば、弾性部材761,
…が、複数設けられた液晶駆動用TAB330,…の間
隙に相当する位置に配置されているため、液晶駆動用T
AB330,…と弾性部材761,…との干渉を回避で
き、液晶駆動用TAB330,…の損傷を防止できる。
【0438】本実施の形態によれば、上述実施の形態と
同様の効果を奏する。
【0439】すなわち、ディスプレイ装置本体200に
衝撃や振動が加えられた場合においても、ドライバーボ
ード400は図165及び図166に示すように移動す
る。したがって、液晶駆動用TAB330にかかるスト
レスを小さくでき、該TAB330の破断や、接続部の
外れを未然に防止できる。
【0440】また、ドライバーボード400は多少の隙
間を有した上で弾性部材761,…と突条部760とに
よって挟持されているため、強い衝撃や振動が加えられ
た場合におけるドライバーボード400の過剰な飛び跳
ねを防止できる。また、ドライバーボード400自体の
多少の変形が許容される。したがって、液晶駆動用TA
B330にかかるストレスを小さくでき、該TAB33
0の破断や、接続部の外れを未然に防止できる。
【0441】なお、上述実施の形態においては、ドライ
バーボード400をセル固定板233の突条部750,
760,…に載置するものとしたが、もちろんこれに限
る必要はなく、バックライトユニットの表面(ドライバ
ーボード400に近接する面)に突条部を形成し、該突
条部にドライバーボード400を載置するようにしても
良い。
【0442】また、セル固定板233の突条部750,
…、及び弾性部材751,…は、特に材質や硬度を限定
しない。
【0443】さらに、上述実施の形態において、弾性部
材751,…や突条部750,…を、液晶駆動用TAB
330,…の入力端子320,…の真上や真下に設けて
も良く、これにより、ドライバーボード400の電気素
子の実装領域を狭めることを防止できる。 〈フラットケーブル及びコネクタに関する他の実施の形
態について〉上述実施の形態においては、フラットケー
ブル451,…は、2つの導電層(配線層492及び配
線郡493)と絶縁性支持層491とを有していたが、
いくつかの変形例について図169に沿って説明する。
【0444】同図(a) に示すフラットケーブル770
は、その両端に結合部が形成され、各結合部において、
1つのシールド配線層771と、1つの信号配線層(配
線群)772とがそれぞれ露出されている。
【0445】また、同図(b) に示すフラットケーブル7
80は、信号配線層772を囲むようにシールド配線層
781を配置して、シールド効果を向上させるものであ
る。なお、両端の結合部においては、同図(a) と同様
に、信号配線層(配線群)772が図示上側に露出され
ると共に、シールド配線層781が図示下側に露出され
ている。
【0446】さらに、同図(c) に示すフラットケーブル
790は、信号配線層772の少なくとも1つがシール
ド配線層781に短絡されており、信号線間のクロスト
ロークが防止されている。なお、同図においては、コネ
クタ791がフラットケーブル790に接続された状態
も合せて示している。
【0447】またさらに、同図(d) に示すフラットケー
ブル800においては、信号配線層801側方のシール
ド配線層802が除去されており、また、両端の結合部
にて、信号配線層801とシールド配線層802との露
出関係が逆になっている。
【0448】また、同図(e) に示すフラットケーブル8
10の断面形状は、同図(a) に示すフラットケーブル7
70とは逆になっており、また、信号配線層811とシ
ールド配線層812とは、フラットケーブルの両端部に
おいて、共に上側に露出されている。一方、コネクタ8
13は、下側に凸部を有し高さの異なる接点815,8
16を有しており、これらの接点815,816が、シ
ールド配線層812と信号配線層811とにそれぞれ接
触している。
【0449】次に、フラットケーブルに関する他の実施
の形態について、図170に沿って説明する。
【0450】図に示すフラットケーブル820は、片面
に信号線群821を配し、反対面にシールド層としての
GND層822を配し、その両端を信号線群、GND層
ともコネクタとの接続の為に金属部分を露出させてい
る。
【0451】このフラットケーブル820は、いわゆる
両面FPCを用いる方法、あるいは片面FPCとGND
層とを貼り合わせる形のものを用いる場合が考えられ
る。貼り合わせて作る場合には信号線用フラットケーブ
ルとGND層用フラットケーブルを別個に作ってこれを
貼り合わせる方法あるいは同一の片面FPC上に信号線
部分とGND層部分を形成してこれを貼り合わせる方法
でも良い。
【0452】また、図171に示すように、GND層8
30を信号線群831の反対面にのみ配するようにして
も良く、また図172に示すように、GND層830を
信号線群831の周囲全体に配するようにしても良い。
【0453】次に、コネクタに関する他の実施の形態に
ついて、図173及び図174に沿って説明する。
【0454】本実施の形態に係るコネクタ850は、図
173及び図174に示すように、モールド部851内
において上下接点のうち下方接点852を基準電位(G
ND)をとるシールド配線接続用として全巾に亘り一様
な接触面をもたせたものである。
【0455】そして、接点852は固定用端子部85
3,853と一体化されており、実装すべきドライバー
ボード400の接地用半田ランドLDにボンディングさ
れる。
【0456】ここで、コネクタ850のモールド部85
1や内部の絶縁体としてはポリアミド、液晶ポリマ、ポ
リフェニレンサルファイド等が好ましく用いられ、モー
ルド部851の高さを2.0mm以下とすることが望まし
い。
【0457】次に、コネクタに関する他の実施の形態に
ついて、図175に沿って説明する。
【0458】本実施の形態に係るコネクタ860におい
ては、モールド部496の内面に、リテナと呼ばれる固
定板861が配置・挿入されており、コネクタ接点49
7,499がフラットケーブル451により強固に接触
されるようになっている。また、該固定板861を操作
することにより、フラットケーブル挿入時のクリアラン
スを確保でき、該挿入作業が容易になる。
【0459】次に、コネクタに関する他の実施の形態に
ついて、図176に沿って説明する。
【0460】本実施の形態においては、下側接点499
の両端部499a,499aは、長く突出されてドライ
バーボード400を貫通しており、ドライバーボード4
00の裏面にて半田固定されて、電気的・機械的接続が
確保されている。
【0461】次に、コネクタ及びフラットケーブルに関
する他の実施の形態について、図177に沿って説明す
る。
【0462】本実施の形態が適用されるフラットケーブ
ルは、信号線群492が下側に形成され、シールド配線
層(GND層)493が信号線群492の上側に形成さ
れている。そして、コネクタ890においては、信号線
群492に接触するように下側接点497が配置されて
おり、上側接点892がシールド配線層493に接触す
るように配置されている。そして、この上側接点892
の両端部893,893は、下側接点497を覆うよう
にして延設されており、シールド板としての機能をも果
たしている。
【0463】次に、コネクタ及びフラットケーブルに関
する他の実施の形態について、図178及び図179に
沿って説明する。
【0464】本実施の形態が適用されるフラットケーブ
ル900は、図178に示すように、絶縁性支持層90
1を備えており、該層の両面には信号配線層902及び
最高電源電圧VCC(5V等の基準電位)層903がそ
れぞれ形成されている。そして、これらの層902,9
03はそれぞれ絶縁性の保護層905,905によって
被覆されており、最高電源電圧VCC(5V等の基準電
位)層側の保護層905には、シールド配線層(GND
層)906が形成されている。さらに、このシールド配
線層(GND層)906は保護層907によって被覆さ
れている。
【0465】なお、信号配線層902は、図179に示
すように、多数の配線から構成されており、最高電源電
圧VCC(5V等の基準電位)層903とシールド配線
層(GND層)906とは、パターニングされていない
1枚の金属層によってそれぞれ形成されている。また、
フラットケーブル端部における最高電源電圧VCC(5
V等の基準電位)層903の突出長さは、シールド配線
層(GND層)906の突出長さよりも短く、両層90
3,906が共に同方向(図178においては下側)に
露出されるように構成されている。
【0466】一方、コネクタ910においては、モール
ド部911の上部には、凸部が下方を向くように上側接
点912が配置されており、モールド部911の下部に
は、凸部が上方を向くように高さの異なる2つの下側接
点913,915が配置されている。そして、フラット
ケーブル900に接続された状態では、上側接点912
が信号配線層9025に接触し、下側接点913,91
5がそれぞれシールド配線層(GND層)906と最高
電源電圧VCC(5V等の基準電位)層903とに接触
するようになっている。
【0467】次に、コネクタ及びフラットケーブルに関
する他の実施の形態について、図180及び図181に
沿って説明する。
【0468】本実施の形態においては、フラットケーブ
ル920は、図180に示すように、絶縁性支持層92
1を備えており、該層の両面には、導電層としてのシー
ルド配線層922と信号配線層(好ましくは配線群)9
23とがそれぞれ形成されている。また、これらの層9
22,923は、絶縁性の保護層925によってそれぞ
れ被覆されている。
【0469】また、コネクタ930は、上側接点931
及び下側接点932を有している。このうち、上側接点
931は、モールド部933の上側に、凸部が下方を向
くように配置されており、下側接点932は、モールド
部933の下側に、凸部が上方を向くように配置されて
いる。そして、フラットケーブルの接続された状態で
は、上側接点931及び下側接点932が信号配線層9
23及びシールド配線層922にそれぞれ接触され、フ
ラットケーブル920を挟持するようになっている。さ
らに、上側接点931は、フラットケーブル920の挿
入される側とは反対側に延設されており、ドライバーボ
ード400に半田付けされるようになっている。また、
下側接点932は、フラットケーブル920の挿入され
る側に延設されており、ドライバーボード400に半田
付けされるようになっている。
【0470】次に、コネクタに関する他の実施の形態に
ついて、図182に沿って説明する。
【0471】同図に示すコネクタ950では、下側接点
952がコネクタ全幅にわたって形成され、一様な接触
面を有している。そして、このコネクタ950には、図
170に示したフラットケーブル820が接続されるよ
うになっている。
【0472】本実施の形態によれば、全巾に亘って形成
された配線層、接点側に規準電位(GND)を充当する
ことにより、より強固な基準電位となり、且つ信号線側
と基準電位の物理的距離が縮まることで信号線の電位の
揺れも抑制され、電気回路装置自体の誤動作を防止し、
幅射ノイズ発生をも抑制することが可能となる。
【0473】次に、コネクタに関する他の実施の形態に
ついて、図183に沿って説明する。
【0474】同図に示すコネクタ960では、下側接点
962が、コネクタ全幅にわたって形成されて一様な接
触面を有しており、その端部962a,962aは、モ
ールド部側部から突出され、下方に屈曲されて、ドライ
バーボード(不図示)に半田付け固定されるようになっ
ている。かかるコネクタの構成により、同図におけるX
方向(プリント配線の挿入方向)の巾が抑制される。
【0475】次に、コネクタに関する他の実施の形態に
ついて、図184に沿って説明する。
【0476】同図に示すコネクタ970では、下側接点
972が、コネクタ全幅にわたって形成されて一様な接
触面を有しており、その端部972a,972aは、モ
ールド部側部から突出され、下方に屈曲されて、ドライ
バーボード(不図示)に半田付け固定されるようになっ
ている。ここで、本実施の形態においては、下側接点9
72の端部972a,972aは、図示のように複数に
分割されている。
【0477】本実施の形態によれば、下側接点972の
端部972a,972aが複数に分割されているため、
半田付け等の作業が容易となり実装プロセスが簡易にな
ると共に、ドライバーボードとコネクタの接続部分の形
状の変化に因り、リフロー実装時のコネクタやプリント
配線等の熱分布の改善、具体的には熱変形等の熱による
作用の低減を図ることが可能となる。
【0478】次に、フラットケーブルに関する他の実施
の形態について、図185に沿って説明する。
【0479】同図に示すフラットケーブル990は絶縁
性支持層991を有しており、その片面にはストライプ
状の信号配線層(群)992が形成されている。また、
他の片面には、シールド配線層としてのストライブ状の
GND層(群)993が形成されている。そして、これ
らの信号配線層(群)992及びGND層(群)993
は、フラットケーブル両端にてコネクタとの接続のため
に露出されている。
【0480】次に、フラットケーブルに関する他の実施
の形態について、図186に沿って説明する。
【0481】本実施の形態に係るフラットケーブル10
00は信号配線群1001,…を有しており、該配線群
1001,…は絶縁性支持層1002によって被覆され
ている。また、信号配線群1001,…の上方及び側方
には、絶縁性支持層1003を介して信号配線群100
1,…を囲むようにしてシールド配線層1003が形成
されており、このシールド配線層1003は保護層10
05によって被覆されている。なお、支持層1002の
材料としては、保護層1005の材料より高い誘導率を
有する絶縁材料が用いられる。
【0482】以上説明したような、各実施の形態にかか
るフラットケーブル及びコネクタによれば、複数のプリ
ント基板(例えば、ドライバーボード)間のGNDを強
固に電気的接続を行うことができ、プリント基板上及び
フラットケーブル上のコモンモードノイズおよびノーマ
ルモールドノイズを低減することができる。また、プリ
ント基板上にコネクタを複数実装してもGNDを分断す
ることなくパターンを形成することができ、安定したG
NDを形成することに寄与する。更にはフラットケーブ
ルを強固にシールドする効果も発揮し、幅射ノイズ対策
における効果は大きく、三端子フィルタ、フェライトビ
ーズあるいはフェライトコアなとのノイズ対策部品の必
要量を減らすことを可能とし、コストダウンに寄与す
る。一方、これまで1芯あるいは複数芯を必要としてい
たGND線が不要になる為ケーブル幅を狭くすることが
でき、この点においてもコストダウン、組立性の向上、
幅射ノイズの低減等に寄与する。特に、対角15インチ
以上のサイズの大型フラットディスプレイなどの比較的
長いフラットケーブルを必要とする機器においてその効
果が大きい。また、通常フラットケーブルにシールド処
理を施す場合、スルーホール等によってシールド層を接
地電位に落とす必要があったが、上記各実施の形態によ
ればそれも不要となる。
【0483】図187、図188は、上述したフラット
ケーブルやコネクタによって接続したディスプレイ装置
を示す平面図及び断面図である。なお、コネクタを符号
490で示し、フラットケーブルを符号451にて示し
ているが、上述したいずれのコネクタやフラットケーブ
ルを使用しても良い。
【0484】本実施の形態においては、セル固定板10
10は、図188に示すように、下側に折り曲げられて
形成されており、その下端部にはシャーシ1011が取
り付けられている。また、セル固定板1010と液晶パ
ネルPとは弾性接着材1012によって接着されてい
る。
【0485】かかる装置では上述したようなフラットケ
ーブル451とコネクタ490とが多数配されている。
【0486】図189は、コネクタ490がリジッドな
基板1020上に並配された例を示す図である。
【0487】同図に示す例では、一方向のシールド配線
層499及びSLに対して、コネクタ部分で信号線49
7、SGLが交差している。従って、わざわざコネクタ
外に交差部を設ける必要がなくなり、不要な実装面積の
占有を極力押えられる。
【0488】次に、液晶パネルPに強誘電性液晶を用い
た場合について述べる。
【0489】 パネルの静電容量C=εr ・εO ・・S/d ε: 比誘電率、εO :真空の誘電率、S:電極面積、
d:電極(セル)ギャップ であるので画素サイズを同等とすると、1ライン(マト
リックス配線)当たりの容量は強誘電性液晶は例えばS
TNタイプの液晶に対して2〜3倍程度、TFTタイプ
液晶に対して5倍程度容量が大きい。駆動波形の立ち上
がりスピードを同等に保つ為には容量Cが2〜3倍あれ
ば強誘電性液晶の1ライン当たりの配線抵抗R(ドライ
バICのON抵抗を含む)はSTNタイプに対して1/
2〜1/3程度、TFTタイプに対して1/5の低抵抗
が要求される。
【0490】又、1ライン当たりの突入電流は配線抵抗
Rに略反比例し、電圧に比例するのでSTNタイプに対
して4〜9倍のピーク値となる。ドライバボード上を流
れる電流は画面サイズに比例するので、STNタイプに
対して10倍を越えるピーク値となる。
【0491】また、強誘電性液晶は画面サイズが大きい
ことからプリント基板のサイズも大きくなり、ケーブル
もかなり長い系となるため、誘導によるノイズやコモン
モードのノイズが大きくなりがちである。
【0492】以上のような強誘電性液晶を用いた液晶装
置においては、本発明のプリント配線と接続装置を駆動
制御系のラインに採用することで表示画像品位が大幅に
向上する。 〈バックライトユニットについての他の実施の形態〉次
に、図190に沿って、バックライトユニットに関する
他の実施の形態について説明する。
【0493】本実施の形態においては、線状光源532
の周りには、アルミニウム等によって形成された反射板
1030が形成されており、かつ、この反射板1030
は、金属の板金で形成されたバックライト上下板55
0,551に当接されている。これにより、線状光源5
32の熱を、これら反射板1030及びバックライト上
下板550,551を介して放散するようになってい
る。また、反射板1030をバックライト上下板55
0,551に対して解放することにより、放熱効果を助
けるように構成されている。
【0494】本実施の形態によれば、線状光源532を
点灯すると、線状光源532からの光は、導光板531
の中を透過し、反射板(不図示)によって反射されて液
晶パネルPに照射される。したがって、液晶パネルPに
文字等を表示させておくと、その文字等は光によって認
識されることとなる。
【0495】ところで、本実施の形態においては、グロ
メット(不図示)や反射板1030は熱伝導率の高い材
料で形成されているため、線状光源532の熱は、これ
らを介して容易に放散され、液晶パネルPへはあまり伝
達されない。
【0496】本実施の形態によれば、反射板1030の
表面には銀のフィルムが蒸着されているため、線状光源
532の光は効率良く反射される。また、本実施の形態
はエッジ式のバックライトユニットであるため、ディス
プレイ装置本体200の薄型化が可能である。さらに、
線状光源532からの熱は、熱伝導率の高い材料で形成
されたグロメット(不図示)や反射板1030を介して
容易に放散されるため、液晶パネルPは熱の影響を受け
にくく、したがって、熱の影響に伴う表示品位の低下が
抑えられる。またさらに、バックライトユニット内に温
度分布が生じても、該温度分布の液晶パネルPへ与える
影響は少なくなり、液晶パネルPの駆動条件が不均一と
なったりすることもない。一方、液晶パネルPに伝達さ
れる熱量が低減されることから、発熱量の高いランプを
使用することができ、したがって、さらに高輝度化を図
ることができる。
【0497】なお、上述実施の形態においては、反射板
1030をアルミニウムによって形成するものとした
が、もちろんこれに限る必要はなく、熱伝導性のよいも
のであれば他の金属であってもよい。また、上述実施の
形態においては、反射板1030の表面には銀の薄膜を
蒸着したが、光学的に反射率を高める方法であればこれ
に限る必要はなく、例えば白色の塗装を施すようにして
もよい。
【0498】一方、上述実施の形態においては、グロメ
ットを熱伝導性の高い樹脂にて形成したが、さらにこの
グロメットを、反射板1030やバックライト上下板5
50,551等の金属部分に接触させて放熱効果を高め
るようにすると好ましい。また、図190(a) に詳示す
るように、反射板1030に放熱フィンF1を後付けし
て放熱効果を高めるようにしてもよく、同図(b) に示す
ように、放熱フィンF2を、鋳造等によって反射板10
30と一体成形しても良い。
【0499】さらに、反射板1030の裏面に黒色の塗
料を塗布して輻射効果を高めるようにしてもよい。な
お、黒色に塗布するだけでなく、染色するようにしても
よい。
【0500】また、反射板の裏面に黒色のフィルムを融
着した複合板を用いても、同様の効果が得られる。
【0501】次に、バックライトユニットに関する他の
実施の形態について、図191及び図192に沿って説
明する。
【0502】本実施の形態においては、バックライト下
板551の一部551aは、図191に詳示するように
切り起こされており、該部分551aには、インバータ
ユニット570やコントロールユニット(不図示)がね
じ1050,…によって取り付けられ(図192参
照)、これらユニットのグランド線とバックライト下板
551との電気的導通が図られている。
【0503】また、導光板531の4隅には貫通孔53
1a,…が形成されており、これら貫通孔531a,…
には、両端にタップを設けた中空シャフト1051,…
が埋め込まれており、バックライト上板550とバック
ライト下板551とがねじ1052,…によって取り付
けられている。
【0504】さらに、後カバー202には板バネ105
3が取り付けられてバックライト下板551のグランド
部分を付勢しており、バックライト下板551と後カバ
ー202との電気的導通が図られている。
【0505】なお、中空シャフト1051,…及び反射
板533,…の材質は、導電性に優れた真鍮やアルミで
あり、バックライト上板550とバックライト下板55
1とは電気的に強固に結合されている。
【0506】また、前カバー201や後カバー202に
はシールドメッキ(無電界メッキ、銅メッキの上にニッ
ケルメッキをオーバーコートしたもの)が施されてい
る。そして、前カバー201のメッキ部分と後カバー2
02のメッキ部分とは電気的に接続されている。
【0507】さらに、バックライト上板550は、前カ
バー201に固定され、前カバー201のメッキ部分と
は電気的に強固に結合されている。
【0508】本実施の形態によれば、インバータユニッ
ト570やコントロールユニット(不図示)のグランド
線は、バックライト上板550等を介して前カバー20
1のメッキ部分に接続され、板バネ1053を介して後
カバー202のメッキ部分に接続されている。したがっ
て、ノイズ等が低減されて駆動性能が向上されると共
に、電気的接続のための専用部材は不要となり、スペー
ス効率、組立性が向上される。
【0509】なお、上述実施の形態においては板バネ1
053を使用したが、もちろんこれに限る必要はなく、
コイルバネを使用しても良い。また、前後カバー20
1,202のメッキを、静電塗装によって行なっても良
い。さらに、前後カバー201,202を、マグネシウ
ムやアルミダイキャストのような導電性を有する金属材
料で形成するようにしても良い。
【0510】ついで、図193乃至図196に沿って、
バックライトユニットに関する他の実施の形態について
説明する。
【0511】本実施の形態においては、図193及び図
194に示すように、導光板531の4隅(光学的に影
響の出ない部分)には貫通孔531a,…が形成されて
いる。なお、これらの貫通孔531a,…は、図193
に詳示するように、バックライト上板550の側が大径
で、バックライト下板551側が小径に形成されてい
る。また、これら貫通孔531a,…にはシャフト10
60が埋め込まれている。このシャフト1060は、図
193に詳示するように、大径部1060aと、その両
側に形成された断面が小判形の小判形部1060b,1
060bと、からなっている。
【0512】さらに、バックライト上板550には、小
判形部1060bよりも少し大きめの長孔550aが形
成されている。そして、バックライトユニットが組み立
てられた状態では、小判形部1060bが長孔550a
から突出するように配置されることとなる。
【0513】また、他方の小判形部1060bは、導光
板531の内部にのみ配置され、バックライト下板55
1からは突出しないようになっている。そして、バック
ライト下板551には、バックライト上板550と同様
に、長孔551a,…が形成されている(図196参
照)。
【0514】なお、長孔550aと、長孔550a内に
配置された小判形部1060bとの間には、図195に
詳示するように、4隅の対角方向に対してそれぞれ前後
に隙間Sが形成されている。この隙間Sは、温度上昇値
及び各部材の線膨張係数により決定する。例えば、導光
板531のサイズを345×285mm(対角長447m
m)とし、材質をアクリル(メタクリル樹脂)とし、筐
体内部で室温25℃から55℃に上昇した場合、線膨張
係数は、6×10-5/℃であるので、対角側で約1.4
8mm膨張する。つまり、画面中心からは片側に約0.7
4mm膨張することになる。そこで、シャフト1060と
長孔550aとの隙間Sは、0.8mm以上であれば良い
ことになる。さらに、温度低下による寸法の縮小にも考
慮する必要があるので、室温55℃から25℃に低下し
た場合、長孔550aは、4隅の対角方向に0.8mm以
上の隙間Sを有していれば良いこととなる。なお、この
寸法は、導光板531の大きさや材質に応じて適宜変更
すれば良い。
【0515】また、バックライト下板551の長孔55
1a,…にはネジ552,…が貫通されるが、長孔55
1a,…とネジ552,…との間の、対角方向の隙間
は、上述と同様に0.8mm以上であれば良い。
【0516】本実施の形態によれば、大きな温度変化が
生じて、導光板531とバックライト上下板550,5
51との間に位置ズレが生じても、それらの取付けは、
所定隙間Sを有する長孔550a,…,551a,…に
よって行なわれているため、導光板531は自由に膨張
・収縮できる。したがって、導光板531が割れたり、
不均一に変形したりすることもなく、均一な発光が維持
でき、表示品位の高いディスプレイ装置を得ることがで
きる。
【0517】なお、シャフト1060における長孔55
0aからの突出部分は、上述のように断面が小判形であ
る必要はなく、正方形や長方形であっても良い。
【0518】ついで、バックライトユニットを含む表示
装置全体の構造の他の実施の形態について、図197乃
至図200に沿って説明する。
【0519】本実施の形態においては、前カバー201
の裏側には、図197に示すように、内装カバー107
0が固定されている。この内装カバー1070は、前カ
バー201の開口部201aに相当する部分に形成され
た開口部1070aを有しており、両開口縁部によって
表示板242を挟持・固定している。また、セル固定板
233、セル枠231、及び内装カバー1070は、ガ
ラス入りポリカーボネイト樹脂によって形成されてお
り、セル枠231は内装カバー1070に固定されてい
る。さらに、セル固定板233は、開口部周縁に凹部を
有しており、その凹部に拡散板239が取り付けられて
いる。
【0520】また、バックライトユニット530の線状
光源532,…は、30〜50kHzの駆動周波数で駆動
されるようになっている。さらに、前カバー201及び
後カバー202は、ABS樹脂によって形成されてお
り、その内面にはメッキが施されて電波の放出を低減し
ている。
【0521】ところで、本実施の形態においては、イン
バータユニット570にはインバータ端子1071,…
が形成されており、図198に詳示するように、これら
のインバータ端子1071,…と線状光源532,…と
はリード線1072,…によって接続されている。
【0522】また、バックライト下板551にはリード
線固定具1073,…が多数取り付けられており、リー
ド線1072,…はこれら固定具1073,…を利用し
て配線されている。具体的には、リード線1072,…
は、図示上側の線状光源532、或は図示下側の線状光
源532に沿って、インバータユニット570或はコン
トロールユニット572と線状光源532との間を配線
され、両ユニット570,572の間隙を通ってインバ
ータ端子1071,…に接続されている。
【0523】本実施の形態によれば、リード線107
2,…は、従来のものとは異なり、アンテナを構成しな
いように配線され、両ユニット570,572の間隙に
配線されるため、ノイズレベルが低減される。
【0524】なお、本発明者は、図199に示すA点
(ディスプレイ装置1080の側方位置)にて低周波電
磁波の測定を行なったところ、リード線1072,…の
位置が測定地点から離れるため、ノイズレベルが低減さ
れていることを確認した。ここで、ディスプレイ装置1
080の中心から測定位置までの距離X(図200参
照)は、0.5mとした。
【0525】なお、上述実施の形態においては、線状光
源をパネルの端縁部に配給するエッジ式のバックライト
ユニットについて説明したが、直下式のバックライトユ
ニット(線状光源532,…を液晶パネルの直下に配置
したバックライトユニット)においては、リード線10
72,…は、図201に示すように配線すれば良い。
【0526】すなわち、リード線1072,…は、バッ
クライトユニットの上縁に沿って、インバータユニット
570或はコントロールユニット572の上側を通って
配線され、両ユニット570,572の間隙を通ってイ
ンバータ端子1071,…に接続されている。
【0527】ついで、バックライトユニットに関する、
特にバックライトユニットの作動に関する他の実施の形
態について、図202乃至図211に沿って説明する。
【0528】本実施の形態においては、図202に示す
ように、点灯装置1090を備えており、この点灯装置
1090は点灯回路1091を有している。点灯回路1
091は線状光源532に点灯電流を供給して点灯動作
を行なうように構成されている。
【0529】また、点灯装置1090は、フィラメント
ドライブ回路1092を有しており、フィラメントドラ
イブ回路1092は、予熱期間中に、線状光源532の
フィラメントに予熱電流を供給して、フィラメントを点
灯前に加熱し、放電性を向上させるようになっている。
【0530】さらに、点灯装置1090は始動時点灯制
御部1093を有しており、この始動時点灯制御部10
93には点灯用のスイッチ1095が取り付けられてい
る。この始動時点灯制御部1093は、図203に詳示
するように、予熱期間発生部1096と、点灯装置電源
制御部1097と、を有している。このうち、予熱期間
発生部1096は、図204に示すように、抵抗性素子
1099と容量性素子1100とを有しており、これら
によって点灯装置1090の予熱期間を計時するための
時定数回路が形成されている。また、点灯装置電源制御
部1097は、トランジスタ1105等を有しており、
点灯用のスイッチ1095がONになった場合には予熱
電流を線状光源532に供給し、予熱期間発生部109
6からの計時終了の信号を待って予熱電流の供給を停止
するように構成されている。なお、始動時点灯制御部1
093は、上述した時定数回路の他に、同様の時定数回
路を有しており、予熱期間終了後に一定期間(例えば、
図206(a) の符号T2で示す期間)を計時するように
構成されている。
【0531】また、点灯装置1090は、図202に示
すように調光部1120を有しており、該調光部112
0には調光可変抵抗器1121が接続されている。この
調光部1120は、予熱期間終了後の一定期間(例え
ば、図206(a) の符号T2で示す期間)は線状光源5
32を最高輝度にて点灯せしめて確実な点灯を保証し、
その後は、調光可変抵抗器1121に応じて点灯電流を
変更し、設定された輝度にて線状光源532を点灯する
ように構成されている。但し、調光部1120は、電流
の可変による以外に印加電圧のデューティ比を可変とす
るなど種々の構成が知られており、本発明は、調光部の
構成に依存するものでない。
【0532】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。 (点灯時の作用)いま、点灯用スイッチ1095がON
にされると、点灯装置電源制御部1097のトランジス
タ1105のエミッタには電位V11が印加され、ベー
スには、V11よりも0.6〜0.7V低い電位が印加
される。その結果、トランジスタ1105のエミッタと
コレクタとは導通されて、点灯装置1090の出力端子
01からは電位V11が出力される。これにより、この
出力V11は、フィラメントドライブ回路1092を介
して線状光源532,…のフィラメントに印加され、フ
ィラメントの予熱が行なわれる。そして、フィラメント
は点灯前に加熱され、その放電性が向上される。
【0533】また、トランジスタ1105のエミッタと
コレクタとの導通によって、予熱期間発生部1096へ
の入力電圧V10はV11と同電位になり、上述した予
熱開始とほぼ同時にトランジスタ1101のベース電位
がV10(=V11)まで上昇する(図205のA参
照)。この時、トランジスタ1101のコレクタとエミ
ッタとは導通状態となり、予熱期間発生部1096の出
力端子O2は、GND電位となる(図205のB参
照)。
【0534】そして、予熱期間発生部1096の出力端
子O2は、点灯装置電源制御部1097のトランジスタ
1105のベースに接続されているため、トランジスタ
1105のベース電位はGND電位に保持され、その結
果、トランジスタ1105のエミッタとコレクタとの導
通状態は維持される。
【0535】その後、トランジスタ1101のベース
は、抵抗1099の抵抗値とコンデンサ1100の容量
値の積に反比例した時間により電位が降下し始める。こ
の電位が0.6〜0.7Vになった時にトランジスタ1
101は、コレクタとエミッタとが非導通状態になり、
予熱期間発生部1096の出力端子O2の電位はV10
と等しくなる。具体的には、V10の立ち上り後T10
の時間経過後に、予熱期間発生部1096の出力端子O
2の電位は、V10と等しくなる(図205のB参
照)。したがって、トランジスタ1105のベース電位
もV10と等しくなり、トランジスタ1105のエミッ
タとコレクタとは非導通状態となる。これにより、フィ
ラメントドライブ回路1092によるフィラメントの予
熱が終了する。 (予熱期間中に点灯用スイッチ1095をオフにした場
合の作用)いま、予熱期間中に点灯用スイッチ1095
をオフにしても、予熱期間発生部1096のトランジス
タ1101のベース電位は(上述のように降下してはい
るものの)所定値(0.6〜0.7V)以上に保たれて
おり、その結果、トランジスタ1101のコレクタとエ
ミッタとは導通状態を維持し、予熱期間発生部1096
の出力は、予熱期間中はGND電位に保たれる。したが
って、この間は、トランジスタ1105のベース電位も
GND電位に保たれてV11には上昇せず、その結果、
点灯装置電源制御部1097はV11電位の電力を点灯
装置1090の内部に供給し続ける。つまり、一旦点灯
用スイッチ1095をONにすれば、例え、その後にス
イッチ1095をOFFにしても、予熱電流はフィラメ
ントに供給され続ける。
【0536】そして、トランジスタ1101のベース電
位が、降下して所定値(0.6〜0.7V)以下になっ
た場合、トランジスタ1101のコレクタとエミッタと
が非導通状態になり、予熱期間発生部1096の出力端
子O2の電位はV10と等しくなる(図205のB参
照)。したがって、トランジスタ1105のベース電位
もV10と等しくなり、トランジスタ1105のエミッ
タとコレクタとは非導通状態となる。これにより、点灯
装置電源制御部1097は点灯装置1090の内部への
電力供給を停止し、フィラメントドライブ回路1092
によるフィラメントの予熱が終了する。 (点灯時の作用)上述のように予熱期間が終了すると共
にスイッチ1095がON状態の場合には、始動時点灯
制御部1093は、上記予熱期間用と別に設けた時定数
回路を起動し、該時定数回路が計時している間は線状光
源532の調光が最高輝度となるように調光部1120
に働きかける。そして、調光部1120は、線状光源5
32を最高輝度の状態で点灯する。これにより、線状光
源532の温度は上昇して、周囲温度の如何にかかわら
ず放電の維持性が向上され、確実な点灯が保証される。
【0537】さらに、該時定数回路が設定された計時を
終了した後、始動時点灯制御部1093は所定の信号を
調光部1120に送る。すると、調光部1120は、調
光可変抵抗器1121の値に相当する信号を点灯回路1
091に対して送信し、点灯回路1091は、調光可変
抵抗器1121の値に相当する点灯電流を線状光源53
2に供給する。これにより、線状光源532は、調光可
変抵抗器1121によって設定された所定の輝度で液晶
パネルPを照明する。この際の調光可変抵抗器1121
との抵抗分圧による点灯回路1091への帰還制御は、
調光部1120が行なう。
【0538】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0539】まず、本実施の形態の効果を明確にするた
め、従来の問題点について、図206乃至図208に沿
って説明する。
【0540】図206(a) は、通常の場合(ONにした
点灯用スイッチをOFFにせずそのままON状態を維持
し続けた場合)において線状光源に流れる点灯電流の時
間的変化を示す図で、同図(b) は、その場合に線状光源
の両端に印加される点灯電圧(実効値)の時間的変化を
示す図である。
【0541】同図の場合には、予熱期間T1において
は、点灯電流は流れず、各フィラメントに予熱電流のみ
が流れている。その後、期間T2においては、調光部が
点灯回路を制御して、線状光源は最高輝度で照明され
る。さらに、期間T3においては、調光部が点灯回路を
制御して、線状光源は所定の輝度で照明される。
【0542】ところで、いま点灯用スイッチを予熱期間
T1にOFFにすると、従来装置においては、直ちに予
熱電流が遮断され、フィラメントの予熱動作が終了して
いた。また、このように点灯用スイッチをOFFにして
も、予熱期間の計時は継続されていた。
【0543】したがって、仮に、点灯用スイッチのON
→OFF→ON動作を、1つの予熱期間中に行なった場
合には、予熱期間の計時はリセットされないものの、予
熱電流はOFF時には遮断されており、予熱電流が流れ
ている時間(実質的な予熱期間、図207(a) に符号T
4で示す期間)は短縮されて十分な予熱がなされていな
かった。そして、このような場合には、図207に示す
ように、予熱期間(T4)終了後の期間T5において
は、上述の場合と同様に所定点灯電流I3(=I1)が
線状光源に流されるが、不十分な予熱によってフィラメ
ントが十分に加熱されていないため過度の電圧上昇(V
4)が誘起され、フィラメントに過度のダメージを与え
て、線状光源両端部の黒化及び線状光源の寿命低下等を
招き、点灯装置及び線状光源自体の信頼性が損なわれて
しまうという問題があった。また、上述のように電圧上
昇が誘起されるため、消費電力も正常の場合の1.5倍
に増加してしまうという問題があった。ここで、図20
7(a) は、その場合における2回目のスイッチON以降
の点灯電流の時間的変化を示した図であり、同図(b)
は、点灯電圧の時間的変化を示した図である。
【0544】ところで、上記電圧V4が印加される時間
は、上述のような動作(同一予熱期間中における点灯用
スイッチのON→OFF→ON動作)を行なう毎に長く
なり、やがてはT5期間中電圧V4が印加され続けるこ
ととなる(図208参照)。そして、上述のような動作
を繰り返す程、電圧V4の印加される期間が長くなって
消費電力が増加し、さらには、線状光源両端部の黒化及
び線状光源の寿命低下が促進されることとなる。
【0545】これに対し、本実施の形態によれば、以下
のような効果が得られる。
【0546】すなわち、本実施の形態によれば、一旦点
灯用スイッチ1095をONにすれば、例え、その後に
スイッチ1095をOFFにしても、予熱電流はフィラ
メントに供給され続ける。
【0547】したがって、仮に、点灯用スイッチ109
5をONにし、予熱期間中にスイッチ1095をOFF
にし、さらに予熱期間中にスイッチ1095をONにし
た場合(同一予熱期間中において点灯用スイッチのON
→OFF→ON動作をした場合)であっても、フィラメ
ントには最初のスイッチON時から予熱電流が継続され
て流されているため、予熱不十分となることがない。そ
の結果、上述のような線状光源両端部の黒化及び線状光
源の寿命低下が防止され、消費電力の増加も抑制され
る。
【0548】また、調光部1120は、予熱期間終了後
に線状光源532を最高輝度にて点灯するため、線状光
源532の温度は上昇して、周囲温度の如何にかかわら
ず放電の維持性が向上され、確実な点灯が保証される。
【0549】なお、上述実施の形態においては、予熱期
間発生部1096を図204に示すような微分回路にて
構成したが、図209乃至図210に示すように構成し
ても良い。
【0550】図209においては、予熱期間発生部11
30が積分回路にて構成されている。これによれば、点
灯用スイッチ1095がONにされると、上述と同様
に、予熱期間発生部1130への入力電圧V10はV1
1と同電位になって、トランジスタ1131のコレクタ
とエミッタとは導通状態となり、予熱期間発生部113
0の出力端子03はGND電位となる。一方、トランジ
スタ1131のベース電位は、抵抗1133とコンデン
サ1134の容量値の積に反比例した時間によりV10
(=V11)まで上昇し、該ベース電位がV10−
(0.6〜0.7V)となると、コレクタとエミッタと
は非導通状態となり、予熱期間発生部1130の出力端
子03はV10に等しくなる。
【0551】また、図210においては、予熱期間発生
部1140は、発振器1141と計数回路1142とを
有しており、デジタル的な時定数回路によって構成され
ている。具体的には、発信器1141が出力するパルス
を計数回路1142によって計数し、所望の期間の出力
変化を得ている。
【0552】また、上述実施の形態においては、始動時
点灯制御部1093を図204に示すような構成とした
が、図211に示すようにしても良い。すなわち、始動
時点灯制御部1150は、機械的な動作をするリレー1
151を有しており、点灯用スイッチの投入期間を示す
入力と予熱期間を示す入力をP2およびP3に接続し、
デジタル集積回路の論理和回路1153により両入力の
論理和を実行することで線状光源532が劣化する現象
を防止するための所望の電源遮断までの必要時間を確保
している。 〈セル固定板に関する他の実施の形態〉ついで、セル固
定板に関する更に他の変形例について、図212に沿っ
て説明する。なお、図148に示すものと同一部分は同
一符号を付して説明を省略する。
【0553】本実施の形態においては、セル固定板12
00には、開口部を形成せず、液晶パネルPに用いた基
板262,280とほとんど線膨張係数の等しい無色透
明な青板ガラス板(線膨張係数0.85×10-5/de
g)を使用している。
【0554】そして、このセル固定板1200の下面に
は、液晶パネルPをシリコン接着剤1201を用いて固
定している。また、液晶駆動用TAB330やドライバ
ーボード400も、同様にセル固定板1200の下面に
固定されている。
【0555】また、液晶パネルPの下方には、バックラ
イトユニット1202が配置されている。このバックラ
イトユニット1202は、複数の蛍光ランプ1203,
…を有しており、この蛍光ランプ1203,…が発する
光を液晶パネルPに導く反射板1205、及び表示領域
全面にわたり均一な輝度を持たせる為の拡散板1206
等で構成されている。そして、バックライトユニット1
202の上部にはガラスやアクリル等の透明な板に偏光
フィルムを貼りつけた下偏光板1207が設けられてい
る。
【0556】これにより、例え再配向熱処理により温度
が加わっても、液晶パネルPと固定板1200が同程度
に膨張するので液晶パネルPは凹状に変形することな
く、また液晶駆動用TAB330も固定板1200に取
り付けられているので液晶パネルPとの接続部に応力が
集中することが無く断線等が発生しなくなった。
【0557】なお、この固定板1200には、液晶パネ
ルPの表示領域に穴を開けても構わないし、穴を開けず
に表示領域以外の部分を印刷や塗装等で液晶パネルPの
周囲の部材が表示面側から見えない様にしても構わな
い。この際、シリコン接着剤1201を黒色にすると良
い。 〈制振板を備えたディスプレイ装置本体についての実施
の形態〉ついで、表示装置における制振構造に関する他
の実施の形態について、図213乃至図218に沿って
説明する。
【0558】一般に、図12に示す構造では、液晶パネ
ルPを駆動すると、相対向する基板262,280どう
しが通電によって互いに振動し、この振動がカバー20
1,…等に伝わって増幅され、使用者が認識し得る雑音
となる場合もある。
【0559】なお、この雑音を抑制するために、印加す
る信号の電圧を低くしたり、周波数を可聴域外に高くし
たりする方法があるが、これらの方法によると、液晶パ
ネルP自体の動作特性を損なってしまい、表示品質が劣
化するという問題が発生する。
【0560】本実施の形態は、このような問題を解決す
ることを目的とする。以下、第1実施の形態について、
図213及び図214に沿って説明する。
【0561】本実施の形態においては、液晶パネルP
は、その対角線の長さが420mm程度の大きさであ
り、液晶パネルPの上面には制振材1220が貼付され
ている。この制振材1220は、額縁のような形状をし
ており、液晶パネルPの画像表示領域外の部分に粘着剤
によって貼付されている。また、この液晶パネルPは緩
衝材236を介してセル固定板233の上面に取り付け
られており、このセル固定板233の液晶パネルPが取
り付けられる部分には開口部235が形成されている。
さらに、同じくセル固定板233の上面にはドライバー
ボード400が取り付けられており、このドライバーボ
ード400は、液晶駆動用TAB330を介して液晶パ
ネルPの電極に接続されている。さらに、上述したセル
固定板233の周りにはセル枠231が配置されてお
り、このセル固定板233の全端縁とセル枠231とは
セル弾性保持部材232を介して接着されている。また
さらに、セル枠231の下部にはバックライトユニット
530が取り付けられており、このバックライトユニッ
ト530からの光が開口部235を通って液晶パネルP
に照射されるように構成されている。
【0562】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。
【0563】いま、装置を駆動すると、ドライバーボー
ド400等を介して液晶パネルPに信号が送られ、相対
向するように配置された電極には所定形状の信号が印加
される。そのため、液晶には電界が印加され、その電界
の向きに応じて液晶分子の配向方向が変化し、バックラ
イトユニット530からの光は遮断されたり透過された
りする。そして、各画素毎に遮光又は透過がされること
に基づき、種々の情報が表示される。なお、この信号は
連続的に与えられ、電界の向きは3Hz〜20Hzの早
さで変化し、その結果、液晶分子の早い動きが振動とし
て上下基板等に伝達される。
【0564】ところで、従来においては、該振動が上下
基板に伝えられて増幅されて雑音が発生していたが、本
実施の形態においては、該振動は制振材1220によっ
て減衰されて雑音は低減される。
【0565】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0566】本実施の形態によれば、制振材1220に
よって振動を減衰し、雑音を低減するため、装置を長時
間使用する場合においても、精神的疲労を軽減できる。
また、本実施の形態によれば、雑音低減のために、印加
する信号の電圧を低くしたり、周波数を可聴域外に高く
したりする必要がなく、液晶パネルP自体の動作特性を
損なうこともない。なお、本発明者は実際に装置を駆動
し、液晶パネルPから25cmの所でその音圧レベルを測
定した。その結果、図214に点線で示すように、液晶
の駆動に伴う雑音が低減されていることが確認された。
【0567】ついで、制振材に関する他の実施の形態に
ついて、図215等に沿って説明する。
【0568】本実施の形態においては、透明な材質のも
ので形成された制振材1221を備えており、この制振
材1221は、図215に示すように、液晶パネルPの
画像表示領域の部分を含む全面に接着されている。
【0569】なお、図216に示すように、液晶パネル
Pの上下両面に偏光フィルム321,322が貼付され
ている場合には、制振材1221は上側偏光フィルム3
21の上面に貼付すればよい。この場合、制振材122
1を液晶パネルPの表面に貼付し、偏光フィルム32
1,322を制振材1221の表面に貼付するようにし
てもよい。なお、その場合には、制振材1221に使用
する樹脂の分子を無配向性であるようにするとよい。
【0570】本実施の形態によれば、上述実施の形態と
同様の効果を奏する。すなわち、ディスプレイ装置本体
を長時間使用する場合においても精神的疲労を軽減で
き、また、液晶パネルP自体の動作特性を損なうことも
ない。
【0571】さらに、制振材に関する他の実施の形態に
ついて、図217に沿って説明する。
【0572】本実施の形態においては、アルミニウム等
の金属にて形成された固定枠1230を備えており、こ
の固定枠1230によって液晶パネルPやバックライト
ユニット530が覆われている。また、この固定枠12
30の上面には枠状の制振材1231が接着されてい
る。さらに、液晶パネルPには、上述したように他の制
振材1221が貼付されている。
【0573】本実施の形態によれば、液晶パネルPに生
じた振動は2つの制振材1221及び1231にて減衰
されるため、雑音がより一層低減される。
【0574】さらに、制振材に関する他の実施の形態に
ついて、図218に沿って説明する。
【0575】図218は、本実施の形態に使用される積
層フィルム1250の構成を示したものであり、この積
層フィルム1250は制振材1251を有している。こ
の制振材1251は、樹脂製の弾性粘着層1252と硬
質樹脂層1253とが積層されて構成されている。これ
らは、共に透明であり、弾性粘着層1252は、シリコ
ン系、アクリル系又はウレタン系の樹脂によって形成さ
れており、硬質樹脂層1253は、ポリカーボネート、
アクリル又はポリエチレンテレフタレートによって形成
され、その表面には低反射処理が施されている。なお、
弾性粘着層1252の厚さは50〜200μmであり、
硬質樹脂層1253の厚さは0.1〜2mmである。
【0576】また、積層フィルム1250は偏光フィル
ム1255を有しており、この偏光フィルム1255の
両面にはトリアセテートフィルム1256,1256が
積層されて、該偏光フィルム1255を保護している。
なお、この偏光フィルム1255は、PVAフィルムを
延伸、色素吸着することにより製造されている。また、
下側のトリアセテートフィルム1256にはアクリル系
粘着層1257によって被覆されており、このアクリル
系粘着層1257は、ポリエチレンテレフタレート等に
よるカバーフィルム1259で被覆されている。そし
て、この積層フィルム1250は、カバーフィルム12
59を剥してアクリル系粘着層1257をガラス基板等
に貼付することにより用いられる。
【0577】なお、上述実施の形態においては、制振材
1221,…を液晶パネルPの片面に貼付するものとし
たが、もちろんこれに限る必要はなく、液晶パネルPの
両面に貼付するようにしてもよい。また、制振材122
1を液晶パネルPの全面に貼付する場合には、制振材の
表面に凹凸を形成して拡散処理を施したり、又は、その
制振材に屈折率の異なる膜を複数積層させて低反射処理
を施すようにすると好ましい。さらに、上述実施の形態
においては硬質層1253を樹脂により形成したが、も
ちろんこれに限る必要はなく、アルミニウム若しくはス
テンレス等の金属層によって形成するようにしてもよ
い。 〈液晶駆動用TABの接着に関する他の実施の形態〉液
晶駆動用TABと液晶パネルとを接続する方法として
は、上述したように、液晶駆動用TABのベースフィル
ム部を一部除去して出力端子を露出させ、該出力端子を
異方性導電フィルムを用いて接続する方法がある。この
方法によれば、ベースフィルム部の熱膨張、加熱収縮等
による応力が低減される。
【0578】しかし、このような異方性導電フィルムを
用いた場合には、隣接する出力端子相互の間隙に導電粒
子が存在し(図219参照)、電気的な絶縁が図れず、
信頼性を低くしているという問題がある。また、液晶駆
動用TABと液晶パネルとを接続する場合には熱圧着を
行なうが、この熱圧着時に混入したゴミ等により導電粒
子がつぶされたり、連続的に並ぶことによって隣接する
出力端子相互の絶縁を危うくする危険性もある。
【0579】かかる問題を解決する方法としては、絶縁
性に富み光硬化性を有する樹脂1260を用い、該樹脂
1260によって液晶駆動用TAB330(出力端子3
33)と液晶パネルP(電極269)とを接続する方法
がある(図220参照)。しかし、このような樹脂12
60を用いた場合、ソフトエッチングされた出力端子3
33と電極269とを樹脂の収縮応力だけでフィルムキ
ャリアの残留応力等に対向して接続を保持することは接
続信頼性の上で問題がある。
【0580】そこで、本実施の形態においては、図22
1及び図222に示すように、液晶駆動用TAB330
(出力端子333)と液晶パネルP(電極269)との
接続に絶縁性接着剤1265を用いている。
【0581】以下、本実施の形態の構造について、具体
的に説明する。
【0582】本実施の形態においては、液晶駆動用TA
B330のベースフィルム部331は一部除去されてお
り、出力端子333が一部露出されて、いわゆるオーバ
ーハング構造となっている。また本実施の形態において
は、出力端子333の下面(ベースフィルム部331に
接着される面)は、ソフトエッチングせずに、2〜3μ
m程度の凹凸1266が残された状態となっている。さ
らに、これらの出力端子333と液晶パネル側の電極2
69との間には絶縁性接着剤1265が介装されてお
り、これら出力端子333と電極269とは、絶縁性接
着剤1265を介して対峙させた状態で熱圧着すること
により、電気的、機械的接続が行なわれている。またさ
らに、絶縁性接着剤1265は、図221に示すように
シート状である。熱圧着後は、出力端子333と液晶パ
ネル側の電極269との間には絶縁性接着剤1265が
残らない。
【0583】本実施の形態によれば、出力端子333の
表面に凹凸1266が形成されているため、ベースフィ
ルム部331との接着性が高まる。
【0584】また、これらの凹凸が液晶パネル側の電極
269との微小接点の役割を果たし、高い接続信頼性を
得ることができる。なお、凹凸1266を形成した場
合、凹凸1266を形成しなかった場合に比べて高い接
続信頼性を得ることは、本発明者が熱衝撃試験により確
認している。また、オーバーハング構造の出力端子と、
オーバーハング構造でない出力端子(接続部分にベース
フィルム部を残したもの)とについて、ソフトエッチン
グした出力端子333を用いて同様の接続を行なった
が、オーバーハング構造の出力端子における接続信頼性
の方が、そうでない出力端子における接続信頼性よりも
高いことも、本発明者は熱衝撃試験により確認した。
【0585】さらに、絶縁性接着剤1265はシート状
であるため、作業性が向上される。
【0586】またさらに、熱圧着後においては、隣接す
る出力端子相互の間隙には絶縁性接着剤1265が配置
され、導電粒子は存在しないため、端子相互間の電気的
絶縁を得ることができる。
【0587】また、本実施の形態によれば、絶縁性接着
剤1265が液晶駆動用TAB330(出力端子33
3)と液晶パネルP(電極269)との間に配置された
状態で熱圧着されるため、高い接続信頼性を得ることが
できる。
【0588】さらに、これらの凹凸1266は、製造上
必然的に生ずるものであるため、コストアップの原因と
もならない。
【0589】なお、上述実施の形態においては、液晶駆
動用TAB330(出力端子333)と液晶パネルP
(電極269)との間に絶縁性接着剤1265を配置し
た状態で熱圧着するものとした、もちろんこれに限る必
要はなく、絶縁性接着剤1265を出力端子333の上
面(液晶パネルPに対向しない面)に載置した状態で熱
圧着するようにしても良い。 〈液晶駆動用TAB330の接着に関する他の実施の形
態〉図221に示すような液晶駆動用TAB330の出
力端子333と液晶パネルP(電極269)との接続部
分は、出力端子333の密度が10本/mm以上である場
合には、接続強度が小さくなり、外部からの力により容
易に破断してしまうという問題がある。本実施の形態
は、かかる問題を解決することを目的とする。
【0590】以下、本実施の形態について、図223及
び図224に沿って説明する。
【0591】本実施の形態においては、液晶駆動用TA
B330のベースフィルム部331は、図223にて符
号Aで示すように、一部が除去されて出力端子333が
露出されており(いわゆるオーバーハング構造)、出力
端子333と液晶パネル側電極269とは、基板端縁1
270から所定距離のところで異方性導電接着フィルム
320によって電気的・機械的に接続されている。な
お、この異方性導電接着フィルム320は、絶縁接着剤
中に導電粒子が分散されて形成されている。
【0592】また、基板端縁1270の近傍(図示Bの
部分)においては、基板269と液晶駆動用TAB33
0とが絶縁性接着剤1271によって接着固定されてい
る。なお、この接着部分Bにおいては、液晶駆動用TA
B330は出力端子333が露出されてはおらず、ベー
スフィルムが残されている。ここで、符号1272は突
起電極であり、符号1273は封止樹脂である。
【0593】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0594】本実施の形態によれば、基板269と液晶
駆動用TAB330とは、B部において絶縁性接着剤1
271によって接着固定されているため、接続強度が増
す。したがって、外部から力が加わった場合でも、A部
に伝わる力は低減され、出力端子333の破断を防い
で、液晶パネルPと液晶駆動用TAB330との電気的
接続を確保できる。
【0595】なお、上述実施の形態においては、出力端
子333と液晶パネル側電極269との電気的・機械的
な接続は、異方性導電接着フィルム320を介して熱圧
着することによって得ているが、もちろんこれに限る必
要はなく、熱硬化型絶縁性接着剤を介して熱圧着するよ
うにしても良い。
【0596】また、上述実施の形態においては、ベース
フィルム部331は、液晶駆動用TAB330の上側に
形成したが(図223参照)、もちろんこれに限る必要
はなく、図224に示すように液晶駆動用TAB330
の下側に形成するようにしても良い。
【0597】さらに、液晶パネルPと液晶駆動用TAB
330とをA部とB部とにおいて接着する接着剤は、異
なる種類であっても良く、同一種類のものでも良い。そ
の場合、図225及び図226に示すように、接着剤を
連続的に配置するようにしても良い(なお、図225
は、ベースフィルム部331が液晶駆動用TAB330
の上側に形成された例を示し、図226は、ベースフィ
ルム部331が液晶駆動用TAB330の下側に形成さ
れた例を示す)。
【0598】また、上述実施の形態においては、B部に
は液晶パネル側の電極269は形成されていないが(図
223参照)、もちろんこれに限る必要はなく、液晶パ
ネル側の電極269をB部にまで延設するようにしても
良い。その場合、該B部においても、液晶パネル側の電
極269と出力端子333との電気的接続を取るように
しても良い。 〈熱圧着装置に関する他の実施の形態〉一般的に、液晶
駆動用TAB330を液晶パネルPに熱圧着するに際し
ては、図227に示すような熱圧着装置1290が使用
されている。
【0599】この種の熱圧着装置1290は、上下に移
動自在に支持された熱圧着ツール1291を備えてお
り、該ツールの下面には熱圧着部1292が形成されて
いる。また、熱圧着ツール1291はヒータ本体129
3を有しており、ヒータ本体1293の内部には、熱圧
着する液晶駆動用TABと同数(図では3つ)のヒータ
1295,1296,1297が配置されている。さら
に、ヒータ本体1293の下方で、熱圧着部1292の
中央部に相当する位置には、熱電対1299が1つ配置
されている。そして、これら3つのヒータ1295,…
と1つの熱電対1299とは、共通した1つの温度調節
器1300に接続されており、熱圧着ツール1291を
設定温度に昇温・保持するように構成されている。
【0600】ところで、熱圧着装置1290にあって
は、ヒータ1295,…は、熱圧着部1292の熱量低
下を防止すべく、図示のように3分割されていたため、
中心部のヒータ1296が端部のヒータ1295,12
97に比べて熱容量が低いという問題があった。また、
従来の熱圧着装置1290は熱電対1299を中央部の
ヒータ1296の近傍に1つのみ備え、かつこの熱電対
1299によってすべてのヒータ1295,…を制御し
ていたため、電源投入時に中央部のヒータ1296はオ
ーバーシュートすることなしに設定温度に達するもの
の、他のヒータ1295,1297は、温度のオーバー
シュートを起こしていた。その結果、熱圧着ツール12
90全体が設定温度に達するまでに時間がかかってしま
うという問題があった。また、ヒータ本体1293の端
部のみがそのオーバーシュート分よけいに熱膨張して、
熱圧着部1292の平坦性が確保されにくいという問題
があった。一方、ヒータ本体1293は、ヒータ129
5,…が3分割された特殊な構造であるため、高価なも
のとなるという問題があった。
【0601】本実施の形態は、上述のような問題を解決
すべくTAB実装用の熱圧着装置を改善することを目的
とする。以下、本実施の形態について、図228乃至図
230に沿って説明する。
【0602】本実施の形態にかかる熱圧着装置1310
は、図228に示すように、ヒータ1311、温度調節
器1312、及び熱電対1313を、熱圧着する液晶駆
動用TABと同数(図では3つ)だけそれぞれ備えてお
り、各温度調節器1312にはヒータ1311と熱電対
1313とが1つずつ接続されて、個々に温度調節が行
なわれている。
【0603】本実施の形態によれば、各ヒータ1311
は、該ヒータの近傍に配置された熱電対1313と温度
調節器1312とによって個別に制御されるため、電源
投入時におけるオーバーシュートの発生がなくなる。し
たがって、熱圧着ツール全体が設定温度に達するまで時
間が従来に比べて短縮され、熱圧着部1316の平坦性
も確保される。さらに、ヒータ断線時には断線したヒー
タのみを交換すればよく、従来のようにヒータ本体全体
を交換する必要がなく、交換のためのコストが安くな
る。
【0604】なお、上述実施の形態においては、ヒータ
1311の個数を、熱圧着する液晶駆動用TABの個数
と等しくしたが、もちろんこれに限る必要はなく、多く
設けても良い。例えば、図229に示すように、熱圧着
ツールの両端部に補助のヒータ1320を増設して、そ
の部分における温度降下を解消するようにしても良い。
【0605】また、上述実施の形態においては、熱圧着
部1316を平坦なものとしたが、図230に示すよう
に、熱圧着に寄与しない部分1330を凹ませるように
しても良い。なお、かかる場合には、該部分以外の部分
にヒータ1311を配置する。これにより、液晶パネル
P状に、圧力や熱のかけられない物(符号1332参
照)が存在しても適正に熱圧着を行なうことができる。 〈インバータユニットに関する他の実施の形態〉次に、
インバータユニットに関する他の実施の形態について、
図231及び232に沿って説明する。なお、図88に
示すものと同一部分は同一符号を付して説明を省略す
る。
【0606】本実施の形態においては、図231に示す
ように4本の線状光源532,…を備えており、各線状
光源532,…には、図232に示すように、寿命検知
回路593,…、点灯停止回路595,…、及び点灯回
路591,…がそれぞれ1つずつ接続されている。そし
て、各点灯回路591,…は電源1350に接続されて
いる。
【0607】ここで、寿命検知回路593,…は、各線
状光源532,…の両端電圧を抵抗分割により降圧し整
流して線状光源の点灯電圧を常時監視しており、コンパ
レータIC等の比較器を有して、該点灯電圧が所定値を
越えた場合には点灯停止回路595,…に対して寿命検
知信号を送るようになっている。また、点灯停止回路5
95,…は、寿命検知回路593,…からの寿命検知信
号に基づき、点灯回路591,…を制御して線状光源の
点灯を停止するように構成されている。
【0608】次に、本実施の形態の作用について説明す
る。
【0609】いま、線状光源532が寿命末期に近づく
と、管の点灯電圧は徐々に上昇する。そして、該点灯電
圧が所定値を越えると、寿命検知回路593は点灯停止
回路595に対して寿命検知信号を送る。点灯停止回路
595は、この寿命検知信号に基づき点灯回路591を
制御して線状光源の点灯を停止する。
【0610】本実施の形態によれば、線状光源の寿命末
期におけるフィラメントの断線、更に管端部の異常発熱
という状態を回避することができる。したがって、該発
熱によって他の構成部品が変形することも無い。
【0611】また、各線状光源532は、独立した点灯
回路591によって個々に制御されているため、寿命に
なった線状光源だけを消灯して他の正常な線状光源は点
灯したままにする。したがって、すべての線状光源が消
灯されないため、液晶パネルPの画面が急に真っ暗にな
って作業が不可能になるようなこともない。
【0612】なお、上述実施の形態においては、4本の
線状光源532,…を図231に示すように配置するも
のとしたが、もちろんこれに限る必要はなく、図233
に示すように、導光板531の2辺に2つずつ配置する
ようにしてもよく、図234に示すように、4本の線状
光源を併設した直下型のものであっても良い。
【0613】また、上述実施の形態においては、線状光
源の数を4本としたが、もちろんこれに限る必要はな
く、それ以上、例えば6本や8本であっても良い。
【0614】さらに、上述実施の形態においては、寿命
検知回路593は管の点灯電圧を監視するものとした
が、もちろんこれに限る必要はなく、サーミスタ等の温
度検知素子によって間の温度を検知するようにしたもの
であっても良い。そして、寿命末期の管端部の温度が上
昇することを監視し、ある温度以上になった場合には線
状光源の点灯を停止するようにしても良い。 〈異方性導電接着フィルムについて〉液晶駆動用のTA
Bの出力端Fと液晶パネルPの電極とを接続する異方性
導電接着フィルムは、導電性粒子を分散含有した熱硬化
性樹脂にて構成している。ここで、熱硬化性樹脂には、
熱硬化性エポキシ接着剤、熱硬化性シリコン樹脂や熱硬
化性ポリイミド樹脂などを用いている。
【0615】なお、フィルム状のものに限らず、ペース
ト状態の接着剤を用い、これを印刷方等によって塗布す
るようにしても良い。
【0616】次に、本実施の形態の効果について説明す
る。
【0617】上述した液晶パネルPは、強誘電性液晶を
用いているため、岡田らが米国特許第4639089号
公報などで明らかにしたように、モノドメインの配向状
態を生じさせる上で、高温側での等方相から徐冷(5℃
/時間程度)することによって、カイラルスメクチック
相を生じさせることを必要としていた。このカイラルス
メクチック相までの冷却又は等方相までの昇温工程が急
激に行われた場合では、モノドメインの配向状態を形成
することができないのが現状である。
【0618】従って、この強誘電性液晶を備えた液晶パ
ネルPと液晶駆動用TAB330とを電気的に接続する
際、前述した熱圧着工程を用いる接続方法では、液晶パ
ネルPが部分的又は全体に亘って急激に加熱され、この
熱圧着解除後には加熱された液晶パネルPが急冷される
ため、カイラルスメクチック相に復帰した時には、モノ
ドメインの配向状態を生じないことがあった。かかる配
向状態の乱れは、再配向処理を施すことによって、再び
もとのモノドメインの配向状態に修復することは可能で
あるが、下述するように再配向時に従来の熱可塑性樹脂
を主成分とした異方性導電接着剤を用いた場合では、接
続抵抗が増大するなどの問題点が発生していた。
【0619】しかし、本実施の形態においては、そのよ
うな問題が解決される。
【0620】すなわち、図235は、本実施の形態の効
果を説明するグラフであり、(a) は強誘電液晶パネルP
の再配向処理温度を示し、(b) は本発明外の実装構造、
即ち熱可塑性樹脂を用いた導電異方性接着剤(スチレン
ーブタジエン共重合体(50重畳部)とデルベンフェノ
ール樹脂(50重畳部)からなる樹脂中に高精度硬化樹
脂球状粒子であるエポスターGP−90(日本触媒化学
工業(株)製)の表面をAuでコートした導電体粒子1
0重畳部を分散含有させたもの)での再配向中の接続抵
抗値を示し、(c) は本発明(熱硬化性エポキシ樹脂10
0重畳部に前述の導電体10重畳部を分散含有させたも
の)の実装構造での再配向中の接続抵抗値を示す。
【0621】図235によれば、室温T1 (約23℃)
から再配向処理温度T2 (80℃)に加熱し、時間t1
からt2 まで約2時間で徐冷し、再配向処理を行うと、
本発明外の実装構造の場合、初期接続抵抗値R1 (約2
Ω)が80℃雰囲気中でR2(約10Ω)冷後に室温T1
(23℃)でR3 (約3Ω)と接続抵抗値が増加し
た。これは、熱可塑性樹脂と液晶パネルPのガラス基板
とフィルムキャリアテープ(ベースフィルム部331)
との線膨張係数の差によるとともに、再配向処理温度に
よって熱可塑性樹脂が軟化し、接着強度が弱まることに
よって、液晶パネルPの接続電極とフィルムキャリアテ
ープの接続電極との隙間の距離が離れ、浮いてしまう為
に電気的接続に寄与する導電体粒子の接触面積、接触粒
子数が減少するために起こっていると思われる。
【0622】本発明実施の形態の場合、初期抵抗値R1
(約2Ω)が50℃雰囲気中でR2(約3Ω)に接続抵
抗値が増加するが、時間t1 からt2 まで約2時間で徐
冷し室温T1 (23℃)でR3 (約2Ω)となり、ほぼ
初期抵抗値R1 に等しい値となった。80℃雰囲気中で
接続抵抗値が若干増加し、室温に徐冷すると初期の接続
抵抗値に戻るのは、熱硬化性樹脂の伸縮によると思われ
る。
【0623】この様に、本発明の方法では、配向状態に
乱れを生じた強誘電性液晶パネルPに再配向処理(急
冷、急加熱によって生じた強誘電性液晶の配向の乱れを
修復するために、再び強誘電性液晶を等方相まで加熱し
た後、上述した様な処方で徐冷を行うことによってモノ
ドメインの配向状態を再調整すること)を施すと、異方
性導電接着剤の接続抵抗の増大を生じる欠点が判明し
た。
【0624】上述したベースフィルム部331に配線し
た出力端子333は、液晶駆動用IC350に接続され
ている。また、液晶駆動用IC350は、出力端子33
3とボンディング部材によって接続され、その周囲は接
着剤によって保護されている。
【0625】本発明で用いることができる双安定性を有
する液晶としては、強誘電性を有するカイラルスメクチ
ック液晶が最も好ましく、そのうちカイラルメクチック
C相(SmC* )又はH相(SmH* )の液晶が適して
いる。この強誘電性液晶については、“ル・ジュルナー
ル・ド・フィジック・レター(Le Journald
e Physic letter)36巻(L−6
9)”、1875年の「フェロエレクトリック・リキッ
ド・クリスタル」(FerroelectricLiq
uid Crystals」);“アプライド・フィジ
ックス・レターズ”(“Applied Physic
s Letters”36巻(11号)、1980年の
「サブミクロン・セカンド・バイステイブル・エレクト
ロオプティック・スイッチイング・イン・リキッド・ク
リスタル」(SubmicroSecond Bist
able Electrooptic Switchi
ng in Liquid Crystal」)、固体
物理16(141)1981「液晶」、米国特許第45
61726号公報、米国特許第4589996号公報、
米国特許第4592858号公報などに記載されてお
り、本発明ではこれらに開示された強誘電性液晶を用い
ることができる。
【0626】より具体的には、本発明に用いられる強誘
電性液晶化合物の例としては、デシロキシベンジリデン
P´−アミノ−2−メチルブチルシンナメート(DOB
AMBC)、ヘキシルオキシベンジリデン−P´−アミ
ノ−2−クロロプロピルシンナメート(HOBACP
C)および4−o−(2−メチル)−ブチルレゾルシリ
デン−4´−オクチルアニリン(MBRAS)等が挙げ
られる。
【0627】これらの材料を用いてパネルを構成する場
合、液晶化合物SmC* 相又はSmH* 相となるような
温度状態に保持する為、必要に応じてパネルをヒーター
が埋め込まれた鋼ブロック等により支持することができ
る。
【0628】又、本発明では前述のSmC* 、SmH*
の他に、カイラルスメクチックF相、I相、J相、G相
やK相で表わされる強誘電性液晶を用いることも可能で
ある。
【0629】図236は、強誘電性液晶セルの例を模式
的に描いたものである。262と280は、In3
2 ,SnO2 やITO(インジウムーテインーオキサイ
ド)等の透明電極がコートされた基板(ガラス板)であ
り、その間に液晶分子層1360がガラス面に垂直にな
るよう配向したSmC* 相の液晶が封入されている。太
線で示した線1361が液晶分子を表わしており、この
液晶分子1361は、その分子に直交した方向に双極子
モーメント1362を有している。基板262と280
上の電極間に一定の閾値以上の電圧を印加すると、液晶
分子1361のらせん構造がほどけ、双極子モーメント
1362はすべて電界方向に向くよう、液晶分子136
1の配向方向を変えることができる。液晶分子1361
は細長い形状を有しており、その長軸方向と短軸方向で
屈折率異方性を示し、従って例えばガラス面の上下に互
いにクロスニコルの位置関係に配置した偏光子を置け
ば、電圧印加極性によって光学特性が変わる液晶光学変
調素子となることは、容易に理解される。さらに液晶セ
ルの厚さを十分に薄くした場合(例えば1μm)には、
図237に示すように電界を印加していない状態でも液
晶分子のらせん構造はほどけ、その双極子モーメントP
a又はPbは上向き(1370a)又は下向き(137
0b)のどちらかの状態をとる。このようなセルに、図
237に示す如く一定の閾値以上の極性の異なる電界E
a又はEbを所定時間付与すると、双極子モーメントは
電界Ea又はEbの電界ベクトルに対して上向き137
0a又は下向き1370bと向きを変え、それに応じて
液晶分子は第1の安定状態1371aかあるいは第2の
安定状態1371bの何れか一方に配向する。
【0630】このような強誘電性液晶を光学変変調素子
として用いることの利点は2つある。第1に応答速度が
極めて速いこと、第2に液晶分子の配向が双安定状態を
有することである。第2の点を例えば図237によって
説明すると、電界Eaを印加すると液晶分子は第1の安
定状態1371aに配向するが、この状態は電界を切っ
ても安定である。又、逆向きの電界Ebを印加すると液
晶分子は第2の安定状態1371bに配向して、その分
子の向きを変えるが、やはり電界を切ってもこの状態に
留っている。又、与える電界Eaが一定の閾値を越えな
い限り、それぞれの配向状態にやはり維持されている。
このような応答速度の速さと双安定性が有効に実現され
るには、セルとしては出来るだけ薄い方が好ましく、一
般的には0.5μm〜20μm,特に1μm〜5μmが
適している。
【0631】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
表示ユニットと電源ユニットとが、同一筐体内に配置さ
れて一体化され、更に、電源ユニットの発熱状態に応じ
て断熱板を設け、かつ該断熱板とインバータユニットや
コントローラユニットとの位置関係を最適に設定したた
め、電源ユニットからの熱が表示ユニットに伝達され、
表示ユニットの温度上昇が均一化する。特に、強誘電性
液晶を利用した表示ユニットの場合には、電源ユニット
の発熱で強誘電性液晶の応答速度が速くなり、画質を良
好に維持できる。
【0632】また、本発明によれば、表示ユニットを暖
めるためのヒータ等を設ける必要がなく、消費電力が少
なくなると共に、部品点数も低減されて組立性・メンテ
ナンス性が向上され、部品点数の少ない分だけ軽くなっ
て運搬・移動に便利である。また、装置自体も安価とな
る。
【0633】さらに、表示ユニット、バックライトユニ
ット、インバータユニット、コントローラユニット、及
び電源ユニットが、同一筐体内に配置されて一体化され
て別体にはなっていないため、表示装置本体の移動が簡
単である。
【0634】またさらに、プリント基板の出力電極や入
力電極を、ベースフィルム部を一部除去して露出させる
ことにより、温度変化に伴ってベースフィルム部が膨張
或は収縮した場合でも電極が切断されることがない。
【0635】また、プリント基板や透明基板に位置合せ
マークを形成した場合には、該マークを利用して位置合
せを行なうことにより、プリント基板と透明基板との接
続が正確になる。
【0636】さらに、セル固定板やセル枠を、ガラス繊
維を分散した樹脂によって形成した場合には、セル固定
板やセル枠の熱伝導率が小さくなって液晶素子からの熱
の逃散が少なくなり、液晶素子の温度分布を均一にでき
る。その結果、液晶素子の表示品位が均一化される。
【0637】またさらに、液晶素子とセル固定板との
間、前記セルカバーと前記液晶素子との間、或はセル枠
とセル固定板との間に、シリコン樹脂等の弾性部材を配
置した場合には、液晶素子が弾性的に支持されて、振動
の伝達等が緩和される。したがって、振動に伴う表示品
位の劣化が防止される。また、それら弾性部材を利用し
て密閉空間を形成した場合には、エアダンパ効果によっ
て振動がさらに減衰されて、振動に伴う表示品位の劣化
がより確実に防止される。
【0638】また、セルカバーにニッケルメッキを施し
た場合には、輻射ノイズが低減される。
【0639】さらに、セルカバーの所定位置に透明部材
を取り付けた場合には液晶素子が保護され、該透明部材
に拡散処理を施した場合には外部光源からの光の反射が
低減されて画像を容易に認識できる。
【0640】またさらに、バックライトユニットにおい
て、導光手段の周囲に光源を配置した場合には、表示装
置の薄型化を図ることができる。その場合、光源を覆う
ように反射手段を配置すると、光源からの光が効率的に
導光手段に導かれる。また、前記光源に係合突起を形成
すると共に、前記反射手段に係合孔を形成した場合に
は、前記光源と前記反射手段とを容易に着脱することが
できる。さらに、前記バックライトユニットから照射さ
れる光の輝度分布を調整する輝度分布調整手段を配置し
た場合には、輝度分布が均一化され、表示品位が向上さ
れる。
【0641】本発明によれば、画像を表示する表示ユニ
ットと、該表示ユニットを照明するバックライトユニッ
トと、該バックライトユニットを電気的に制御するイン
バータユニットと、該インバータユニット及び前記表示
ユニットを電気的に制御するコントローラユニットと、
前記インバータユニット及び前記コントローラユニット
に電源を供給し、発熱状態に分布を有する電源ユニット
と、を備え、前記バックライトユニットの表面側に前記
表示ユニットが配置されると共に、前記バックライトユ
ニットの裏面側に前記インバータユニット及び前記コン
トローラユニットが配置され、これらの表示ユニット、
バックライトユニット、インバータユニット、及びコン
トローラユニットの側面側に前記電源ユニットが配置さ
れ、かつ、前記表示ユニット、前記バックライトユニッ
ト、前記インバータユニット、前記コントローラユニッ
ト、及び前記電源ユニットが、同一筐体内に配置されて
一体化された表示装置であって、前記インバータユニッ
ト及び前記コントローラユニットが、前記バックライト
ユニット裏面に沿って並べて配置され、前記電源ユニッ
トにおけると、前記表示ユニットとの間であって該電源
ユニットのより発熱が大きい領域に対応する位置に断熱
手段が設けられ、前記インバータユニットが前記電源ユ
ニットの発熱の小さい領域の上方に配置される、表示装
置が提供される。
【0642】更に本発明によれば、画像を表示する表示
ユニットと、該表示ユニットを照明するバックライトユ
ニットと、該バックライトユニットを電気的に制御する
インバータユニットと、該インバータユニット及び前記
表示ユニットを電気的に制御するコントローラユニット
と、前記インバータユニット及び前記コントローラユニ
ットに電源を供給し、発熱状態に分布を有する電源ユニ
ットと、を備え、前記バックライトユニットの表面側に
前記表示ユニットが配置されると共に、前記バックライ
トユニットの裏面側に前記インバータユニット及び前記
コントローラユニットが配置され、これらの表示ユニッ
ト、バックライトユニット、インバータユニット、及び
コントローラユニットの側面側に前記電源ユニットが配
置され、かつ、前記表示ユニット、前記バックライトユ
ニット、前記インバータユニット、前記コントローラユ
ニット、及び前記電源ユニットが、同一筐体内に配置さ
れて一体化された表示装置本体であって、前記インバー
タユニット及び前記コントローラユニットが、前記バッ
クライトユニット裏面に沿って並べて配置され、前記電
源ユニットにおけると、前記表示ユニットとの間であっ
て該電源ユニットのより発熱が大きい領域に対応する位
置に断熱手段が設けられ、前記インバータユニットが前
記電源ユニットの発熱の小さい領域の上方に配置され
る、表示装置本体と、該表示装置本体とを支持する支持
装置を備えた表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶ディスプレイ装置の全体構成を示
す正面図。
【図2】ディスプレイ装置本体の外観構造を示す正面
図。
【図3】ディスプレイ装置本体の外観構造を示す背面
図。
【図4】ディスプレイ装置本体の外観構造を示す右側面
図。
【図5】ディスプレイ装置本体の外観構造を示す左側面
図。
【図6】ディスプレイ装置本体の外観構造を示す平面
図。
【図7】ディスプレイ装置本体の外観構造を示す底面
図。
【図8】ディスプレイ装置本体の内部構造を示す分解斜
視図。
【図9】スイッチ電源ユニットの内部構成を示すブロッ
ク図。
【図10】断熱板の効果を説明するための図であり、
(a) はディスプレイ装置本体の正面図、(b) はディスプ
レイ装置本体の側面図。
【図11】断熱板の取付け位置を説明するための図であ
り、(a) はディスプレイ装置本体の正面図、(b) はディ
スプレイ装置本体の側面図。
【図12】ディスプレイ装置本体の内部構造を示す断面
図。
【図13】表示ユニットの構造を示す正面図。
【図14】表示ユニットの構造を示す背面図。
【図15】表示板の取付け構造を示す背面図。
【図16】セル固定板の構造を示す部分断面図。
【図17】セル固定板の製造に用いる鋳型を示す斜視
図。
【図18】液晶パネルの内部構造を説明するための断面
図。
【図19】カラーフィルタの形状を説明するための平面
図。
【図20】金属電極等の形状を説明するための平面図。
【図21】情報電極等の形状を説明するための平面図。
【図22】情報電極とカラーフィルタとの位置関係を示
す図。
【図23】上基板と下基板との形状を示す平面図。
【図24】上基板と下基板との形状を示す部分拡大図。
【図25】上基板における電極の端部形状、並びに位置
合せマークの形状を説明するための図。
【図26】表示板等における拡散処理の様子を説明する
ための断面図。
【図27】ノングレアフィルムを貼付した例を説明する
ための断面図。
【図28】表示ユニットの構造、特にサーミスタの配置
位置を示す正面図。
【図29】サーミスタの取付け構造を示す断面図。
【図30】サーミスタの内部構造を示す分解斜視図。
【図31】液晶駆動用TABの配置位置を示す平面図。
【図32】走査側液晶駆動用TABの取付け構造を示す
断面図。
【図33】情報側液晶駆動用TABの取付け構造を示す
断面図。
【図34】走査側液晶駆動用TABの構造を示す平面
図。
【図35】情報側液晶駆動用TABの構造を示す平面
図。
【図36】走査側液晶駆動用TABの構造を示す側面
図。
【図37】情報側液晶駆動用TABの構造を示す側面
図。
【図38】走査側ICの内部構成を説明するためのブロ
ック図。
【図39】走査側ICとドライバーボードとの接続状態
を説明するためのブロック図。
【図40】情報側ICの内部構成を説明するためのブロ
ック図。
【図41】情報側ICとドライバーボードとの接続状態
を説明するためのブロック図。
【図42】走査側液晶駆動用TABの構造を示す側面
図。
【図43】情報側液晶駆動用TABの構造を示す側面
図。
【図44】液晶駆動用TABにおける出力端子及び位置
合せマークの形状を示す図。
【図45】走査側液晶駆動用TAB側の位置合せマーク
の形状を説明するための図。
【図46】情報側液晶駆動用TAB側の位置合せマーク
の形状を説明するための図。
【図47】液晶駆動用TABと液晶パネルとの接続状態
を説明するための図。
【図48】液晶駆動用TABと液晶パネルとの位置合せ
の状態を説明するための図。
【図49】位置合せ時の作用を説明するための図。
【図50】位置合せ完了の状態を説明するための図。
【図51】熱圧着装置(液晶パネル側)の構成を示す
図。
【図52】液晶駆動用TABと液晶パネルとの接続状態
を説明するための断面図。
【図53】液晶駆動用TABと液晶パネルとの接続状態
を説明するための断面図。
【図54】液晶駆動用TABとドライバーボードとの接
続状態を説明するための断面図。
【図55】液晶駆動用TABの配置状態を説明するため
の図。
【図56】ドライバーボードの構造を説明するための分
解図。
【図57】液晶パネル−液晶駆動用TAB−ドライバー
ボードの接続状態を説明するための図。
【図58】熱圧着装置による圧着前の状態を説明するた
めの図。
【図59】熱圧着装置(ドライバーボード側)の構成を
示す図。
【図60】表示ユニットの構造、特に、押え板の配置を
説明するための図。
【図61】押え板の形状等を説明するための分解斜視
図。
【図62】図60のA−A断面図。
【図63】図60のB−B断面図。
【図64】フラットケーブルの配線状態を説明するため
の模式図。
【図65】情報信号並びに走査信号の波形を示す波形
図。
【図66】配線状態を説明するためのブロック図。
【図67】フラットケーブル及びコネクタの構造を示す
断面図。
【図68】表示ユニットの構造、特にフラットケーブル
の取付け位置等を示す底面図。
【図69】表示ユニットの構造、特にフラットケーブル
の取付け位置等を示す平面図。
【図70】バックライトユニットの構成を示す断面図。
【図71】線状光源及び導光板の配置位置を説明するた
めの斜視図。
【図72】バックライトユニットの構成を示す部分分解
斜視図。
【図73】バックライトユニットの構成を示す部分断面
図。
【図74】バックライトユニットの構成を示す部分断面
図。
【図75】バックライト上板の形状を説明するための平
面図。
【図76】反射パターン密度分布を説明するための図。
【図77】反射パターン密度分布を説明するための図。
【図78】従来における反射パターン密度分布を説明す
るための図。
【図79】従来における反射パターン密度分布を説明す
るための図。
【図80】従来における反射パターン密度分布を説明す
るための図。
【図81】バックライトユニットに関する従来の問題点
を説明するための図。
【図82】バックライトユニットに関する従来の問題点
を説明するための図。
【図83】バックライトユニットの輝度分布を説明する
ための図。
【図84】反射パターン密度分布の他の例を説明するた
めの図。
【図85】コントローラユニット等の取付け構造を示す
背面図。
【図86】コントローラユニット等の取付け構造を示す
側面図。
【図87】インバータユニットの構造を説明するための
ブロック図。
【図88】インバータユニットの構造を説明するための
ブロック図。
【図89】バックライトユニットの輝度分布特性を説明
するための図。
【図90】バックライトユニットの輝度分布の測定方法
を説明するための図。
【図91】コントローラユニットの構成を示すブロック
図。
【図92】表示板の裏面構造を示す図。
【図93】液晶ディスプレイ装置の全体構造を示す図で
あり、(a)はその正面図、(b)はその平面図、
(c)はその側面図である。
【図94】支持装置のチルト部材にディスプレイ装置本
体を係脱させる場合を説明する斜視図である。
【図95】チルト部材にディスプレイ装置本体を装着す
る場合を説明する斜視図である。
【図96】支持装置単独で立設している状態を示す側面
図である。
【図97】同上の支持装置を示す分解斜視図である。
【図98】同上の支持装置を示す正面図である。
【図99】同上の支持装置を示す側面図である。
【図100】同上の支持装置を示す平面図である。
【図101】ディスプレイ装置本体と支持装置との幅の
大きさを示し、(a)はその平面図、(b)は側面図で
ある。
【図102】支持装置とディスプレイ装置本体との位置
関係を示し、(a)はその平面図、(b)はその側面図
である。
【図103】チルト機構の部分を示し、(a)はその平
面図、(b)は(a)のb−b線断面図である。
【図104】図114における作用点に操作力を加えて
上方向操作時の動作説明図である。
【図105】図115における作用点に操作力を加えて
上方向操作時の動作説明図である。
【図106】図117における作用点に操作力を加えて
上方向操作時の動作説明図である。
【図107】図118における作用点に操作力を加えて
上方向操作時の動作説明図である。
【図108】図114における操作力、軸部材に発生す
るトルクおよび自重に基づくモーメントなどの発生を説
明する動作説明図である。
【図109】図115における操作力、軸部材に発生す
るトルクおよび自重に基づくモーメントなどの発生を説
明する動作説明図である。
【図110】図117における操作力、軸部材に発生す
るトルクおよび自重に基づくモーメントなどの発生を説
明する動作説明図である。
【図111】図118における操作力、軸部材に発生す
るトルクおよび自重に基づくモーメントなどの発生を説
明する動作説明図である。
【図112】ディスプレイ装置本体の上下方向操作時の
状態を示し、(a)は上方向の傾動可能範囲を説明する
側面図、(b)は下方向の傾動可能範囲を説明する側面
図、(c)はディスプレイ装置本体がホームポジション
にある場合の平面図である。
【図113】図112(c)のA−A線断面の傾動可能
範囲を示す図である。
【図114】支持装置に装着されたディスプレイ装置本
体の上端の作用点を示す図である。
【図115】支持装置に装着されたディスプレイ装置本
体の下端の作用点を示す図である。
【図116】操作力の設定範囲の根拠を示す図である。
【図117】支持装置に装着されたディスプレイ装置本
体の上端の作用点を示す図である。
【図118】支持装置に装着されたディスプレイ装置本
体の下端の作用点を示す図である。
【図119】図122のA−A線断面図である。
【図120】図122のB−B線断面図である。
【図121】図122のC−C線断面図である。
【図122】支持部抜け止板を示す平面図である。
【図123】ディスプレイ装置を背面から見た斜視図で
ある。
【図124】支持台のスタンドベースを示す底面図であ
る。
【図125】図124のD−D線断面図である。
【図126】支持台の幅Bを定義する説明図である。
【図127】電磁界強度の測定を行なうためのブロック
図である。
【図128】放射妨害波に対する共振対策を施していな
い場合の垂直偏向波の電磁界強度の測定値を示す分布図
である。
【図129】放射妨害波に対する共振対策を施した場合
の垂直偏向波の電磁界強度の測定値を示す分布図であ
る。
【図130】スタンドベースに対して支持部抜け止板を
時計周り方向に回動させた状態を示す説明図である。
【図131】スタンドベースに対して支持部抜け止板を
反時計周り方向に回動させた状態を示す説明図である。
【図132】支持台の奥行きDを定義する説明図であ
る。
【図133】回転台の直径と支持台の奥行きとを示す説
明図である。
【図134】バックライトユニットの交換の様子を説明
するための断面図。
【図135】後カバーに通気孔を設けた場合の様子を説
明するための断面図。
【図136】液晶駆動用TABにおける従来の問題点を
説明するための図。
【図137】液晶駆動用TABにおける従来の問題点を
説明するための図。
【図138】液晶駆動用TABにおける従来の問題点を
説明するための図。
【図139】液晶駆動用TABとドライバーボードとの
取付け構造を説明するための図。
【図140】サーミスタの取付け構造に関する他の例を
示す断面図。
【図141】サーミスタの取付け構造に関するさらに他
の例を示す断面図。
【図142】拡散板の配置に関する他の例を示す断面
図。
【図143】位置合せマーク(液晶パネル側)の他の例
を説明するための図。
【図144】位置合せマーク(液晶駆動用TAB側)の
他の例を説明するための図。
【図145】位置合せ完了の状態を説明するための図。
【図146】位置合せ時の作用を説明するための図。
【図147】押え板に関する他の実施の形態を説明する
ための断面図。
【図148】表示板の支持構造に関する他の実施の形態
を説明するための断面図。
【図149】バックライトユニットに関する他の実施の
形態を説明するための断面図。
【図150】反射パターン密度を説明するための図。
【図151】反射パターン密度を説明するための図。
【図152】情報信号並びに走査信号の波形(他の例)
を示す波形図。
【図153】配線に関する他の例を説明するための図。
【図154】配線に関する他の例を説明するための図。
【図155】情報信号並びに走査信号の波形を説明する
ための波形図。
【図156】情報信号並びに走査信号の波形(他の例)
を説明するための波形図。
【図157】配線状態を示すブロック図。
【図158】配線に関する他の例を説明するための図。
【図159】配線に関する他の例を説明するための図。
【図160】配線に関する他の例を説明するための図。
【図161】配線に関する他の例を説明するための図。
【図162】ドライバーボードの配置を説明するための
図。
【図163】ドライバーボードの支持構造を説明するた
めの断面図。
【図164】ドライバーボードの支持構造を説明するた
めの断面図。
【図165】ドライバーボードの移動の様子を説明する
ための図。
【図166】ドライバーボードの移動の様子を説明する
ための図。
【図167】ドライバーボードの支持構造(他の例)を
説明するための断面図。
【図168】ドライバーボードの支持構造(他の例)を
説明するための断面図。
【図169】フラットケーブルに関する他の実施の形態
を説明するための図。
【図170】フラットケーブルに関する他の実施の形態
を説明するための図。
【図171】フラットケーブルに関する他の実施の形態
を説明するための図。
【図172】フラットケーブルに関する他の実施の形態
を説明するための図。
【図173】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図174】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図175】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図176】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図177】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図178】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図179】フラットケーブルに関する他の実施の形態
を説明するための図。
【図180】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図181】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図182】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図183】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図184】コネクタに関する他の実施の形態を説明す
るための図。
【図185】フラットケーブルに関する他の実施の形態
を説明するための図。
【図186】フラットケーブルに関する他の実施の形態
を説明するための図。
【図187】フラットケーブル及びコネクタの配置を説
明するための図。
【図188】フラットケーブル及びコネクタの配置を説
明するための図。
【図189】コネクタの取付け構造を説明するための斜
視図。
【図190】バックライトユニットに関する他の実施の
形態を説明するための図。
【図191】バックライトユニットに関する他の実施の
形態を説明するための図。
【図192】接地構造を説明するための断面図。
【図193】バックライトユニットに関する他の実施の
形態を説明するための図。
【図194】バックライトユニットに関する他の実施の
形態を説明するための図。
【図195】バックライトユニットに関する他の実施の
形態を説明するための図。
【図196】バックライトユニットに関する他の実施の
形態を説明するための図。
【図197】バックライトユニットとインバータユニッ
トとの位置関係を説明するための図。
【図198】バックライトユニットとインバータユニッ
トとの間における配線状態を説明するための図。
【図199】本実施の形態の効果を説明するための図。
【図200】本実施の形態の効果を説明するための図。
【図201】バックライトユニットとインバータユニッ
トとの間における配線状態(他の例)を説明するための
図。
【図202】他の実施の形態に適用される点灯装置の構
成を示すブロック図。
【図203】始動時点灯制御部の全体構成を示すブロッ
ク図。
【図204】始動時点灯制御部の詳細構成を示すブロッ
ク図。
【図205】始動時点灯制御部におけるV10端子及び
02端子の電圧変化を説明するための波形図。
【図206】(a) は、通常の場合(ONにした点灯用ス
イッチをOFFにせずそのままON状態を維持し続けた
場合)において線状光源に流れる点灯電流の時間的変化
を示す図、(b) は、その場合に線状光源の両端に印加さ
れる点灯電圧(実効値)の時間的変化を示す図。
【図207】従来の問題点を説明するための図であり、
(a) は1回目の予熱期間中にスイッチをOFFし再度O
Nした場合における2回目のスイッチON以降の点灯電
流の時間的変化を示した図、(b) は点灯電圧の時間的変
化を示した図。
【図208】従来の問題点を説明するための図。
【図209】予熱期間発生部の他の例を説明するための
ブロック図。
【図210】予熱期間発生部の他の例を説明するための
ブロック図。
【図211】点灯装置電源制御部の他の例を説明するた
めのブロック図。
【図212】拡散板に関する他の実施の形態を説明する
ための断面図。
【図213】制振板を備えた表示ユニットを説明するた
めの断面図。
【図214】制振板による効果を説明するための図。
【図215】制振板を備えた表示ユニット(他の例)を
説明するための断面図。
【図216】制振板を備えた表示ユニット(他の例)を
説明するための断面図。
【図217】制振板を備えた表示ユニット(他の例)を
説明するための断面図。
【図218】制振板を備えた表示ユニット(他の例)を
説明するための断面図。
【図219】異方性導電フィルムにおける従来の問題点
を説明するための図。
【図220】液晶駆動用TABの接着例を説明するため
の図。
【図221】液晶駆動用TABの接着に関する他の実施
の形態を説明するための図。
【図222】図179のX−X′断面図。
【図223】液晶駆動用TABの接着に関する他の実施
の形態を説明するための図。
【図224】液晶駆動用TABの接着に関する他の実施
の形態を説明するための図。
【図225】液晶駆動用TABの接着に関する他の実施
の形態を説明するための図。
【図226】液晶駆動用TABの接着に関する他の実施
の形態を説明するための図。
【図227】従来の熱圧着装置及びその問題点を説明す
るための図。
【図228】熱圧着装置に関する実施の形態を説明する
ための図。
【図229】熱圧着装置に関する他の実施の形態を説明
するための図。
【図230】熱圧着装置に関する他の実施の形態を説明
するための図。
【図231】バックライトユニットの全体構成を示す斜
視図。
【図232】インバータユニットに関する他の実施の形
態を説明するための図。
【図233】線状光源の他の配置例を示す斜視図。
【図234】線状光源の他の配置例を示す斜視図。
【図235】(a) は再配向処理温度の変化を説明するた
めの図、(b) は接続抵抗の変化(従来例)を説明するた
めの図、(c) は接続抵抗の変化(本実施の形態)を説明
するための図。
【図236】電圧を印加した状態の強誘電性液晶素子の
構成を示す模式図。
【図237】電圧を印加していない状態の強誘電性液晶
素子の構成を示す模式図。
【図238】従来の液晶ディスプレイ装置の構造を説明
するための断面図。
【図239】液晶パネルの構造を説明するための断面
図。
【図240】一般的な液晶ディスプレイ装置の構造を説
明するための平面図。
【図241】一走査線書き込み周波数の温度依存性を説
明するための図。
【図242】後カバー(筐体)の内面に配設された電磁
シールド板の構造を示す図。
【符号の説明】
1 液晶ディスプレイ装置(表示装置) 201 前カバー(筐体) 201a 開口部 202 後カバー(筐体) 215 インターフエースケーブル接続部 230 表示ユニット 223 スイッチ電源ユニット(電源ユニット) 231 セル枠 232 セル弾性保持部材(シリコン樹脂) 233 セル固定板 236 弾性部材(シリコン樹脂) 239 拡散板 241 スポンジ部材(弾性部材) 242 表示板(透明部材) 243 弾性部材 262 上基板(透明基板) 269,… 走査電極 280 下基板(透明基板) 281,… 情報電極 293 強誘電性液晶 301,… 基板側目視マーク(第2の位置合せマー
ク、第4の位置合せマーク) 303,… 基板側自動マーク(第2の位置合せマー
ク、第4の位置合せマーク) 320,… 異方性導電接着フィルム 321,322 偏光板 330,… 液晶駆動用TAB(プリント基板) 330A,… 走査側TAB(走査側プリント基板) 330B,… 情報側TAB(情報側プリント基板) 331 ベースフィルム部 332,… 入力端子(入力電極) 333,… 出力端子(出力電極) 350A 走査側ドライブIC 350B 情報側ドライブIC 370,… TAB側目視マーク(第1の位置合せマ
ーク、第3の位置合せマーク) 371,… TAB側自動マーク(第1の位置合せマ
ーク、第3の位置合せマーク) 400,… ドライバーボード 400L 共通ドライバーボード(走査側ドライバ
ーボード) 400U,400D 上下ドライバーボード(情報側
ドライバーボード) 401a,… 接続電極 411 半田 430,… 押え板 451 フラットケーブル 452 フラットケーブル 453 フラットケーブル 454 フラットケーブル 455 フラットケーブル 456 フラットケーブル 490,… コネクタ(第1のコネクタ、第2のコネ
クタ) 530 バックライトユニット 531 導光板(導光手段) 532,… 線状光源 533,… 反射手段 533a,… 係合孔 535 拡散反射パターン部(輝度分布調整手
段) 536 後面反射板(拡散反射手段) 537 プリズムシート 539 グロメット 539 係合突起 550 バックライト上板 551 バックライト下板 570 インバータユニット 572 コントローラユニット 2400 輻射ノイズ防止板 P 液晶パネル(液晶素子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榑松 克巳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 鬼束 義浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高橋 雅則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高林 広 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 植原 誠 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高井 與治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 結城 修 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 前田 泰史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−102489(JP,A) 特開 平5−34693(JP,A) 特開 平5−93899(JP,A) 特開 平7−56169(JP,A) 実開 平4−59878(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1333 G02F 1/13357 G02F 1/1345 G02F 1/141 G09F 9/00 304

Claims (62)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像を表示する表示ユニットと、 該表示ユニットを照明するバックライトユニットと、 該バックライトユニットを電気的に制御するインバータ
    ユニットと、 該インバータユニット及び前記表示ユニットを電気的に
    制御するコントローラユニットと、 前記インバータユニット及び前記コントローラユニット
    に電源を供給し、発熱状態に分布を有する電源ユニット
    と、を備え、 前記バックライトユニットの表面側に前記表示ユニット
    が配置されると共に、前記バックライトユニットの裏面
    側に前記インバータユニット及び前記コントローラユニ
    ットが配置され、 これらの表示ユニット、バックライトユニット、インバ
    ータユニット、及びコントローラユニットの側面側に前
    記電源ユニットが配置され、かつ、 前記表示ユニット、前記バックライトユニット、前記イ
    ンバータユニット、前記コントローラユニット、及び前
    記電源ユニットが、同一筐体内に配置されて一体化され
    た表示装置であって、 前記インバータユニット及び前記コントローラユニット
    が、前記バックライトユニット裏面に沿って並べて配置
    され、 前記電源ユニットと、前記表示ユニットとの間であって
    該電源ユニットのより発熱が大きい領域に対応する位置
    に断熱手段が設けられ、 前記インバータユニットが前記電源ユニットの発熱の小
    さい領域の上方に配置されることを特徴とする表示装
    置。
  2. 【請求項2】 前記表示ユニット、前記バックライトユ
    ニット、前記インバータユニット及び前記コントローラ
    ユニットが前記電源ユニットの上方に配置され、 前記インバータユニットが、前記電源ユニットの発熱の
    小さい領域の上方に位置し、 前記コントロ−ラユニットが、前記電源ユニットの発熱
    が大きい領域の上方に前記断熱部材を介して位置する請
    求項1記載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記筐体が、前部筐体と、該前部筐体に
    対して着脱自在に支持された後部筐体と、からなり、か
    つ、 前記表示ユニットの少なくとも表面側が前記前部筐体に
    よって覆われると共に、前記インバータユニット、前記
    コントローラユニット、及び前記電源ユニットの少なく
    とも裏面側が、前記後部筐体によって覆われた、 ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 前記表示ユニットが、液晶素子と、該液
    晶素子の周囲に配置されて該液晶素子に電気的に接続さ
    れた複数のプリント基板と、これら複数のプリント基板
    と前記コントローラユニットとを電気的に接続するドラ
    イバーボードと、前記液晶素子と前記ドライバーボード
    とを支持するセル固定板と、該セル固定板を支持するセ
    ル枠と、からなり、かつ、 前記コントローラユニットが、前記ドライバーボード及
    び前記プリント基板を介して前記液晶素子に信号を送っ
    て該液晶素子を駆動する、 ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  5. 【請求項5】 前記液晶素子は、互いに平行となるよう
    に配置された一対の透明基板と、これら一対の透明基板
    の表面にそれぞれ形成された走査電極並びに情報電極
    と、これらの基板間に挟持された液晶と、 を備えたことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  6. 【請求項6】 前記液晶が強誘電性液晶である、 ことを特徴とする請求項5記載の表示装置。
  7. 【請求項7】 前記プリント基板は、前記コントローラ
    ユニットからの信号を受けて前記走査電極へ走査信号を
    供給する走査側プリント基板と、前記コントローラユニ
    ットからの信号を受けて前記情報信号へ情報信号を供給
    する情報側プリント基板と、からなる、 ことを特徴とする請求項5記載の表示装置。
  8. 【請求項8】 前記走査側プリント基板は、ポリイミド
    からなるベースフィルム部と、該ベースフィルム部上に
    形成された銅からなる出力電極及び入力電極と、これら
    出力電極及び入力電極と電気的に接続された走査側ドラ
    イブICと、からなる、 ことを特徴とする請求項7記載の表示装置。
  9. 【請求項9】 前記情報側プリント基板は、ポリイミド
    からなるベースフィルム部と、該ベースフィルム部上に
    形成された銅からなる出力電極及び入力電極と、これら
    出力電極及び入力電極と電気的に接続された情報側ドラ
    イブICと、からなる、 ことを特徴とする請求項7記載の表示装置。
  10. 【請求項10】 前記走査側プリント基板の出力電極
    が、前記液晶素子の走査電極と異方性導電接着フィルム
    を介して接続され、かつ、 前記異方性導電接着フィルムが、金属粒子又は金属メッ
    キを施した樹脂粒子を多数含有する熱硬化性樹脂からな
    る、 ことを特徴とする請求項8記載の表示装置。
  11. 【請求項11】 前記情報側プリント基板の出力電極
    が、前記液晶素子の情報電極と異方性導電接着フィルム
    を介して接続され、かつ、 前記異方性導電接着フィルムが、金属粒子又は金属メッ
    キを施した樹脂粒子を多数含有する熱硬化性樹脂からな
    る、 ことを特徴とする請求項9記載の表示装置。
  12. 【請求項12】 前記走査側プリント基板の出力電極
    は、ベースフィルム部が一部除去されて部分的に露出さ
    れた露出電極部を有し、かつ、 該露出電極部は、前記出力電極の先端部以外の中間領域
    に形成されて、前記出力電極の先端部にはベースフィル
    ム部が残存している、 ことを特徴とする請求項8記載の表示装置。
  13. 【請求項13】 前記情報側プリント基板の出力電極
    は、ベースフィルム部が一部除去されて部分的に露出さ
    れた露出電極部を有し、かつ、 該露出電極部は、前記出力電極の先端部以外の中間領域
    に形成されて、前記出力電極の先端部にはベースフィル
    ム部が残存している、 ことを特徴とする請求項9記載の表示装置。
  14. 【請求項14】 前記走査側プリント基板は、出力電極
    の近傍に第1の位置合せマークを有し、 前記走査電極の形成された透明基板は、前記走査電極の
    近傍に第2の位置合せマークを有し、 前記出力電極及び前記走査電極は、これらの位置合せマ
    ークを介して位置合せが行なわれ、接続されてなる、 ことを特徴とする請求項8記載の表示装置。
  15. 【請求項15】 前記情報側プリント基板は、出力電極
    の近傍に第3の位置合せマークを有し、 前記情報電極の形成された透明基板は、前記情報電極の
    近傍に第4の位置合せマークを有し、 前記出力電極及び前記情報電極は、これらの位置合せマ
    ークを介して位置合せが行なわれ、接続されてなる、 ことを特徴とする請求項9記載の表示装置。
  16. 【請求項16】 前記ドライバーボードは、前記コント
    ローラユニットと前記走査側プリント基板との間に介装
    されて前記走査電極へ走査信号を供給する走査側ドライ
    バーボードと、前記コントローラユニットと前記情報側
    プリント基板との間に介装されて前記情報電極へ情報信
    号を供給する情報側ドライバーボードと、 からなる請求項7記載の表示装置。
  17. 【請求項17】 前記走査側ドライバーボードが、ガラ
    ス繊維を含有するエポキシ樹脂からなる基材と、銅から
    なる配線層とが、交互に積層されて構成された、 ことを特徴とする請求項16記載の表示装置。
  18. 【請求項18】 前記情報側ドライバーボードが、ガラ
    ス繊維を含有するエポキシ樹脂からなる基材と、銅から
    なる配線層とが、交互に積層されて構成された、 ことを特徴とする請求項16記載の表示装置。
  19. 【請求項19】 前記走査側ドライバーボードが接続電
    極を有し、かつ、 前記走査側プリント基板の入力電極が、前記接続電極と
    半田によって接続されてなる、 請求項16記載の表示装置。
  20. 【請求項20】 前記情報側ドライバーボードが接続電
    極を有し、かつ、 前記情報側プリント基板の入力電極が、前記接続電極と
    半田によって接続されてなる、 請求項16記載の表示装置。
  21. 【請求項21】 前記走査側プリント基板の入力電極
    は、ベースフィルム部が一部除去されて部分的に露出さ
    れた露出電極部を有し、かつ、 該露出電極部は、前記入力電極の先端部以外の中間領域
    に形成されて、前記入力電極の先端部にはベースフィル
    ム部が残存している、 請求項8記載の表示装置。
  22. 【請求項22】 前記情報側プリント基板の入力電極
    は、ベースフィルム部が一部除去されて部分的に露出さ
    れた露出電極部を有し、かつ、 該露出電極部は、前記入力電極の先端部以外の中間領域
    に形成されて、前記入力電極の先端部にはベースフィル
    ム部が残存している、 請求項9記載の表示装置。
  23. 【請求項23】 前記走査側ドライブIC及び前記情報
    側ドライブICを駆動するための基準電位は、前記走査
    側ドライバーボード及び前記情報側ドライバーボードを
    介して共通化されてなる、 ことを特徴とする請求項16記載の表示装置。
  24. 【請求項24】 前記走査側ドライバーボードと前記情
    報ドライバーボードとをフラットケーブルで接続して前
    記基準電位を共通化する、 ことを特徴とする請求項23記載の表示装置。
  25. 【請求項25】 前記セル固定板は、ガラス繊維を分散
    した樹脂からなる、 ことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  26. 【請求項26】 前記樹脂はポリカーボネートからな
    る、 ことを特徴とする請求項25記載の表示装置。
  27. 【請求項27】 前記セル枠は、ガラス繊維を分散した
    樹脂からなる、 ことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  28. 【請求項28】 前記樹脂はポリカーボネートからな
    る、 ことを特徴とする請求項27記載の表示装置。
  29. 【請求項29】 前記液晶素子の端部領域にはシリコン
    樹脂が配置され、かつ、 前記液晶素子は、前記シリコン樹脂を介して前記セル固
    定板に弾性的に支持された、 ことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  30. 【請求項30】 前記セル枠は、枠状に形成されると共
    に前記セル固定板の周囲を囲むように配置され、かつ、 前記セル固定板は、シリコン樹脂を介して前記セル枠に
    よって弾性的に支持された、 ことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  31. 【請求項31】 前記セル固定板には押え板が配置さ
    れ、かつ、 前記ドライバーボードが前記押え板を介して前記セル固
    定板に支持された、 ことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  32. 【請求項32】 前記筐体内部にセルカバーが配置され
    て、前記セル固定板が前記セルカバーを介して前記筐体
    に支持され、かつ、 前記セルカバーが、ガラス繊維を分散した樹脂によって
    形成されてなる、 ことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  33. 【請求項33】 前記樹脂はポリカーボネートからな
    る、 ことを特徴とする請求項32記載の表示装置。
  34. 【請求項34】 前記セルカバーにはニッケルメッキが
    施されてなる、 ことを特徴とする請求項31又は32記載の表示装置。
  35. 【請求項35】 拡散板を、前記セル固定板に取り付け
    て、前記バックライトユニットと前記液晶素子との間に
    配置し、かつ、 前記拡散板によって、前記バックライトユニットからの
    光を拡散させた、 ことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  36. 【請求項36】 前記セルカバーが、前記筐体と前記液
    晶素子との間に配設されると共に、該液晶素子の配置さ
    れた部分に開口部を有し、 該開口部を閉塞するように、前記セルカバーに透明部材
    を取り付け、かつ、 該透明部材には拡散処理が施されてなる、 ことを特徴とする請求項32記載の表示装置。
  37. 【請求項37】 前記セルカバーと前記液晶素子との間
    に配置されて、前記セルカバー及び前記液晶素子と共に
    略密閉空間を形成する弾性部材を備えた、 ことを特徴とする請求項32記載の表示装置。
  38. 【請求項38】 前記液晶素子と前記ドライバーボード
    とは、前記セル固定板と前記セル枠と前記セルカバーと
    によって囲まれる空間内において弾性的に支持されてな
    る、 ことを特徴とする請求項32記載の表示装置。
  39. 【請求項39】 前記液晶素子の両面に偏光板がそれぞ
    れ配置された、 ことを特徴とする請求項4記載の表示装置。
  40. 【請求項40】 前記液晶素子の両面に偏光板が夫々配
    置され、前記偏光板のうち、前記透明部材の側に配置さ
    れた偏光板に、拡散処理が施されてなる、 ことを特徴とする請求項36記載の表示装置。
  41. 【請求項41】 前記バックライトユニットが、光源
    と、該光源からの光が透過される導光手段と、該導光手
    段を挟んで前記表示ユニットに対向するように配置され
    て前記光源からの光を拡散反射させる拡散反射手段と、
    前記導光手段を挟んで前記拡散反射手段に対向するよう
    に配置されて前記導光手段を透過してきた光を前記表示
    ユニットの方向へ導くプリズムシートと、からなる、 ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  42. 【請求項42】 前記光源が、前記導光手段の周囲に配
    置されてなる、 ことを特徴とする請求項41記載の表示装置。
  43. 【請求項43】 前記光源が、4本の線状光源からな
    り、かつ、 これら4本の線状光源が、前記導光手段の4方を囲むよ
    うに配置されてなる、 ことを特徴とする請求項42記載の表示装置。
  44. 【請求項44】 前記バックライトユニットが、前記光
    源を覆うように配置されて、前記光源からの光を前記導
    光手段に導く反射手段を備えた、 ことを特徴とする請求項43記載の表示装置。
  45. 【請求項45】 前記光源が係合突起を有し、 前記反射手段が、前記係合突起が着脱自在に係合される
    係合孔を有し、かつ、 これら係合突起と係合孔との係合により、前記光源と前
    記反射手段が一体化される、 ことを特徴とする請求項44記載の表示装置。
  46. 【請求項46】 前記バックライトユニットが、前記拡
    散反射手段と前記導光手段との間に配置されて、前記バ
    ックライトユニットから照射される光の輝度分布を調整
    する輝度分布調整手段、を備えた、 ことを特徴とする請求項41記載の表示装置。
  47. 【請求項47】 前記導光手段が透明な板材であり、か
    つ、 前記輝度分布調整手段が、前記導光手段の表面に形成さ
    れた、 ことを特徴とする請求項46記載の表示装置。
  48. 【請求項48】 前記バックライトユニットは、バック
    ライト上板とバックライト下板とを有し、かつ、 前記光源、前記導光手段、前記拡散反射手段、及び前記
    プリズムシートが、これらバックライト上板とバックラ
    イト下板との間に挟持されてなる、 ことを特徴とする請求項41記載の表示装置。
  49. 【請求項49】 前記バックライト上板と前記表示ユニ
    ットとの間に、前記表示ユニット周縁に沿って弾性部材
    が配置され、かつ、 該弾性部材が、前記表示ユニット及び前記バックライト
    ユニットと共に略密閉空間を形成する、 ことを特徴とする請求項48記載の表示装置。
  50. 【請求項50】 前記インバータユニット及び前記コン
    トローラユニットが、前記バックライト下板に支持され
    た、 ことを特徴とする請求項48記載の表示装置。
  51. 【請求項51】 前記表示ユニットに取り付けた第1の
    コネクタと、 前記コントローラユニットに取り付けた第2のコネクタ
    と、 これらのコネクタの間に配設された、フレキシブルプリ
    ント基板からなるフラットケーブルと、を備え、かつ、 前記表示ユニットと前記コントローラユニットとが、こ
    れらのコネクタ及びフラットケーブルによって電気的に
    接続された、 ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  52. 【請求項52】 前記フラットケーブルは、ベースフィ
    ルムと、該ベースフィルムの一側の面に形成された信号
    配線と、前記ベースフィルムの他側の面に形成された基
    準電位配線と、からなる、 ことを特徴とする請求項51記載の表示装置。
  53. 【請求項53】 前記第1及び第2のコネクタが、それ
    ぞれ複数の接点を有し、かつ、 これら複数の接点が、前記フラットケーブルの信号配線
    又は基準電位配線のいずれかに当接されてなる、 ことを特徴とする請求項51記載の表示装置。
  54. 【請求項54】 前記フラットケーブルと前記コネクタ
    との結合部分以外の部分においては、前記フラットケー
    ブルの信号配線が絶縁層を介して前記基準電位配線によ
    って覆われてなる、 ことを特徴とする請求項52記載の表示装置。
  55. 【請求項55】 前記第1のコネクタは、前記表示ユニ
    ットの前記ドライバーボードに取り付けられた、 ことを特徴とする請求項51記載の表示装置。
  56. 【請求項56】 前記コントローラユニットに接続され
    たインターフエースケーブル接続部を備え、かつ、 前記コントローラユニットは、前記インターフエースケ
    ーブル接続部を介してホストコンピュータと接続され
    た、 ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  57. 【請求項57】 前記筐体の所定箇所に放熱穴を設け
    た、 ことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
  58. 【請求項58】 前記液晶素子において、液晶の温度を
    検知するサーミスタを備えた請求項4記載の表示装置。
  59. 【請求項59】 前記液晶素子は、4辺形のパネルであ
    り、電源ユニットが配置される側面側の1辺及びその対
    辺を含む3辺にのみ複数のプリント基板が配置され、 プリント基板が配置されていない1辺の中点より電源ユ
    ニットに前記サーミスタが設けられる、 請求項58記載の表示装置。
  60. 【請求項60】 プリント基板が配置されていない1辺
    は、電源ユニットの断熱部材の近傍に位置する、 請求項59記載の表示装置。
  61. 【請求項61】 画像を表示する表示ユニットと、 該表示ユニットを照明するバックライトユニットと、 該バックライトユニットを電気的に制御するインバータ
    ユニットと、 該インバータユニット及び前記表示ユニットを電気的に
    制御するコントローラユニットと、前記インバータユニ
    ット及び前記コントローラユニットに電源を供給し、発
    熱状態に分布を有する電源ユニットと、を備え、 前記バックライトユニットの表面側に前記表示ユニット
    が配置されると共に、 前記バックライトユニットの裏面側に前記インバータユ
    ニット及び前記コントローラユニットが配置され、 これらの表示ユニット、バックライトユニット、インバ
    ータユニット、及びコントローラユニットの側面側に前
    記電源ユニットが配置され、かつ、 前記表示ユニット、前記バックライトユニット、前記イ
    ンバータユニット、前記コントローラユニット、及び前
    記電源ユニットが、同一筐体内に配置されて一体化され
    た表示装置本体であって、 前記インバータユニット及び前記コントローラユニット
    が、前記バックライトユニット裏面に沿って並べて配置
    され、 前記電源ユニットと、前記表示ユニットとの間であって
    該電源ユニットのより発熱が大きい領域に対応する位置
    に断熱手段が設けられ、 前記インバータユニットが前記電源ユニットの発熱の小
    さい領域の上方に配置される表示装置本体と、該表示装
    置本体とを支持する支持装置を備えた表示装置。
  62. 【請求項62】 前記支持装置が、前記表示装置本体の
    上下左右方向の角度を調整する調整機構を有し、 前記表示装置本体が、前記支持装置によって所望の角度
    にて支持されてなる、 ことを特徴とする請求項61記載の表示装置。
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